薬剤分注デバイス
携帯型薬剤分注デバイスは、ユーザに薬剤を分注する際に詰まりの影響を受けにくい機構を有する。該デバイスは、補助部品を収容する往復運動体部材と、注射器に関連付けられたバレルプランジャ間の、相対的な動きの結合を採用している。一つの実施形態は、回動結合を提供し、一方では代替としてラック・ピニオンシステムを使用する。そのような機構を簡素化する利点により、使用中に機械的な詰まりを避けるための部品点数の削減とスムーズに邪魔されない動きを備えた構造がもたらされる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年5月7日に出願された米国特許出願第61/176,128号に関する優先権を主張し、その内容は本明細書中に組み込まれる。
【0002】
本発明は薬剤のディスペンサに関し、より具体的には、本発明は、構造が装置に通常起因する成分の詰まりを実質的に減らすための機械的結合部材を有する、薬剤を分注する構造に関する。
【背景技術】
【0003】
単回使用単回投与の薬剤送達デバイスが広く知られており、一般的にユーザに緊急的にエピネフリンなどの薬剤を分注するために使用されており、所謂「エピペン」が、そのような装置の典型的な例である。これらのデバイスに固有の重大な欠点の一つは、詰まりに関する。既存のデバイスは、多くの場合、針、および針への薬剤の送達を補助するバレルのような、主要部分の動きのためにバネ構造を採用している。詰まりが発生した場合、ユーザが装置を正常に機能するように修復できないなら、結果は致命的になり得る。いくつかの例では、修復は緊急の時間的制約により不可能であり、ユーザは、薬へのアクセスを得るために、構造を解体または破壊することを余儀なくされる。
【0004】
上述したことは、ユーザが子供ではない場合は可能であるが、そうでない場合はユーザが薬剤へのアクセスを得ることができない。当該技術分野での制限に対処するため、様々な解決策が当該技術分野で進められている。一例は、特許文献1において提供されており、Roserへ2004年10月26日に公表されている。この特許の中で議論されている装置において、伸縮部材が設けられ、またバネが針を囲んでいる。該装置は有用であるが、バネに欠陥がある可能性、または別の形で機能しない可能性が依然としてあり、従って送達を困難にする可能性が依然として存在する。
【0005】
2000年3月21日に公表された、特許文献2において、Botichらは充填済み格納式針デバイスを教示している。該デバイスは、ほとんどの装置に共通であるように、往復運動本体部材、バネなどを含んでいる。この例において、該デバイスは、多数の詰まりや故障の可能性を上昇させる可動部品を有する。
【0006】
2005年6月25日にSmithらに公表された特許文献3は、使用後に本体内へと針を撤収するために真空システムを備える使い捨ての安全注射器を教示している。薬剤の迅速な送達のための機械的な結合のための対策はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,808,507号明細書
【特許文献2】米国特許第6,039,713号明細書
【特許文献3】米国特許第6,846,301号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
先行技術における発展の度合いを前提として、現在入手可能なそれらのデバイスよりも低いプロファイルを維持しながら効果的で信頼性のある、改善された薬剤のディスペンサの必要性が存在する。
【0009】
本発明は、先行技術に内在する構造的制限の無い、大幅に改善した装置を提供する。
【0010】
産業上の利用可能性
本明細書中に記載された技術は、とりわけ医療の分野において利用可能性を有する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施形態における目的の一つは、改善された薬剤分注デバイスを提供することである。
【0012】
本発明の重要な目的は、薬剤を分注するための自動注入デバイスを提供することであり、該デバイスは、バレルに薬剤およびプランジャを保持するように適応した、バレルに結合する針を有し、該デバイスは、
同軸上に相互移動するように取り付けられ、針、バレル、およびプランジャを収容する、第1の本体部材および第2の本体部材と、
第1の本体部材および第2の本体部材間に結合された、往復運動のための駆動手段と、
駆動手段に結合した第1の本体部材および第2の本体部材のそれぞれにおける結合手段であって、それによって第1の本体部材と第2の本体部材の相互移動時に、針が露出し、プランジャが薬剤を排出するためにバレル内に移動する、結合手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の一実施形態のさらに別の目的に従い、針を有するデバイスから薬剤を分注するための方法が提供され、該デバイスはバレル内に薬剤やプランジャを保持するように適応したバレルに接続し、該デバイスは、相互移動のためにその上に取り付けられた第1の本体部材および第2の本体部材を有し、
針の先端を覆うための覆い手段を提供することと、
隣接したユーザの肌に接触するデバイスの位置を決めることと、
第1段階で、針をカバー手段を貫通してユーザに対して露出させるように、デバイスを促すことと、
第2段階で、ユーザに対してデバイスを、カバー手段とプランジャを相互に動かし、針がユーザの肌を貫通し、薬剤にバレルおよび針を通過させて、ユーザに薬剤を送達するように促すことと、
から成るステップを含む。
【0014】
ここまで本発明を一般的に説明したが、次に、好ましい実施形態を示す添付図面について参照を行う。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態による装置の分解図である。
【図2】使用するための準備状態が示された、図1の装置の断面図である。
【図3】デバイスが使用前の位置から使用する際の位置まで前進し、回収する際の構成要素の位置を順次示す、デバイスの断面図である。
【図4】デバイスが使用前の位置から使用する際の位置まで前進し、回収する際の構成要素の位置を順次示す、デバイスの断面図である。
【図5】デバイスが使用前の位置から使用する際の位置まで前進し、回収する際の構成要素の位置を順次示す、デバイスの断面図である。
【図6】デバイスが使用前の位置から使用する際の位置まで前進し、回収する際の構成要素の位置を順次示す、デバイスの断面図である。
【図7】別の実施形態の断面図である。
【図8】さらに別の実施形態の斜視図である。
【図9】本発明のさらなる代替の実施形態の斜視図である。
【図10】図9に示されたデバイスの分解図である。
【図11】使用前のデバイスの長手方向の断面図である。
【図12】使用中の位置のデバイスの長手方向の断面図である。
【図13】使用後の位置のデバイスの長手方向の断面図である。 図面で使用されている同様の数字は同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図を参照すると、図1は、本発明の一実施形態を図示している。全体的な装置は、符号10で示されている。該装置は、例えば二つの区分12および区分14で示される、外側本体を提供する。区分12は、デバイスが排出されていることを判断するために、ユーザが内部を見られるようにする開放部16を提供する。これは、本明細書の後の部分でより詳細に議論する。
【0017】
デバイスの主要構成要素に目を向けると、第2の本体部材18は外側本体を受けるに設定され、この外側本体と摺動可能に形成されている。部材18は、例に示すように、本体部材12および14内の収容部材24中の固定位置のために構成された突起22を有する、取り付け部材20を有する。駆動部材26は、回転自在に取り付け部材20に接続されており、その一方の端において回動点30で回動可能に接続されている、ユニットが使用される際に表示するための、指標部材28を有する。部材26の反対の端は、回動点34で連結部材32と回動可能に結合する。部材32は、その反対の端部において、回動接続部36を有する。接続部36での結合は、バレルプランジャ38とともにバレル40内で受けられる。バレル40は針鞘42内で終端となり、針44を受ける。図示されているように、バレル40は、プランジャ38の前方に薬剤の所定量を保持する。
【0018】
デバイス10に保護と無菌性を提供するために、デバイス10はカバー46を含む。カバー46は、常に針の先端をカバーするために十分に外側に拡張するように構成されている。この様式では、バネ48または他の弾性手段は、本体18の終端部52の外側へとカバー部材50を促す。また、カバー部材50は、針44の先端を保護するための発砲体キャップ54または他の弾性材料を提供する。また、これは先端から薬剤がこぼれるのを防ぐ。さらに予防措置、および耐久性と美観を追加するために、補助キャップ56が、境界リップ58において、本体部材12および14によって摩擦的に保持される。
【0019】
針44を、図2に示した位置、即ち保管または待機の位置に偏らせるために、バネ60は、取り付け部材20およびバネ保持器62間に延在するように設けられる。図1は、圧縮された状態のバネを示している。
【0020】
図3〜6を参照すると、注入前の位置(図1)から注入後の位置(図6)までの構成要素の様々な配置を表している。
【0021】
図1は、解放状態の要素の位置、即ちカバー50がユーザUから離間した注入前の状態を示す。図2において、第1段階のユーザUとの接触が作られる。カバー50は、端子の終端部52に向かって後方に押し進められ、バネ48は圧縮され、また針の先端は、ユーザUの皮膚まで、発砲体のキャップ54を貫通する。薬剤を投与するために、部材12および14によって形成された本体は、図5に示される位置まで前方に進められる。この動きは、駆動部材26の動きによる結合部材32の回動をもたらす。続いて、回動のための結合による結合部材32の動きが、バレル40内に含まれる薬剤を放出するために、プランジャ38を前方へ進める。
【0022】
図4および5の概要から分かるように、一旦注入が完了すると、指標部材28は、開放部材16内で見えるように、本体内部で後方に延伸する。このことによって、ユニットが使用されたことが示される。
【0023】
図6は、注入の後の構成要素の配置を示す。
【0024】
図7に目を向けると、装置の代替的な実施形態の長手方向の断面図が示されている。この実施形態において、駆動部材はピニオン歯車60であり、回転可能に取り付け部材20に取り付けられる。ピニオン60と協働するのは、反対側の歯付きのラック62および64の対である。ピニオン60は、多数の機械システムにおいて使用されるラックおよびピニオンシステムと同じ様式で、ラック62および64によって受けられる。示された実施形態において、ラック62は本体部材18と一体であり、一方で、ラック64はプランジャ38と一体である。第1の本体部材と第2の本体部材の間の相対運動は、先に第1の実施形態について議論したものと同じである。図で明示されている通り、ラック62は、ラック60の前に配置されている。この互い違いの関係性によって、プランジャ38を進めるために、外側本体(部材12および14)が自由に動くことを可能にする。
【0025】
図8は、本体内の開口部66がストラップなどの細長い長さ部材68、フック70、留め金72およびリング74などを受容するように形成されて、簡単に携帯できるような装置の実施形態を示す。
【0026】
次に図9を参照すると、組み立てられた状態の、本発明の更なる実施形態が示されている。示された実施形態は、前に議論された実施形態と概ね同じであり、この装置はさらに上部グリップ部材74を含むような構成であり、上部グリップ部材74は、実施例では、複数の隆起区分76を備えたゴム材料を含み、隆起区分76は、例えば、装置を作動させるための親指のレストを設けるように、離間した関係とされている。上部グリップ部材74は、この目的に適切な任意の材料を含む材料から形成することができ、単純に本体部材12および14が構成されているのと同じ材料によって形成することができる。この物品の使用を補完するために、本体14は、ユーザ(図示略)がデバイス10を保持することを補助するための陥没部78を含む。
【0027】
図10に移ると、図9に全体として示されたデバイスの分解図が示されている。以下の説明のために、図10〜13を参照する。本実施形態において、本体部材12および14は、それぞれネジ切り区分80及び82を含む。これは、本実施形態において、ネジ切り区分80および82と係合する目的でねじ切りされた(図示略)、キャップ56と係合するためである。キャップ56は、様々な様式の単回使用のみの取り外し可能なキャップである。そのようなキャップは、当該技術分野で公知である。更なるセキュリティ機能として、キャップは、当業者において公知であるような、着脱可能なコネクタまたは離脱コネクタによって、典型的にキャップ56の本体に取り付けられたリングの形をとる離脱シール84を含み得る。
【0028】
これまでに示してきたように、本体部材12および14は、第1の本体部材として総称され、一方で、本実施形態における第2の本体部材18は、針カバー88を含み、針カバー88は、針の全体および針先をほぼ取り囲んでいる。針44の末端において、針44の先端部を収容する発泡体のキャップ54が設けられていて、これはまた、針44を効果的に取り囲み、閉鎖するためにカバー部材88と協働する。これは、デバイスの衛生と無菌性に明らかに寄与している。示すように、針44について同軸に、かつカバーの内部容積内に、バネ90が配置され、バネ90は、部材86の針カバー88および第2の本体部材18内の収容部材92の間に位置している。これは、デバイス10が使用されようとするまで、バネ90を保持する。
【0029】
図10〜13から明らかなように、第1の本体部材は、副部材12および14から形成されており、第2の本体部材は、デバイスの主要な構成要素、特にプランジャ38、バレル40、針鞘42、および針44を収容する。前述の実施形態のように、第2の本体部材18は、歯付きラック結合手段62を含み、一方で、プランジャ38、より具体的にはプランジャのアームは、第2の歯付きラック結合手段64を含む。先の実施形態と同様に、ピニオン60は、ラック62および64の両方と接続する駆動部材として働く。この実施形態において、構造内に観察窓94が設けられ、結合された本体部材12および14を通して見ることができ、ユーザはバレル40が薬剤を含んでいるか否か、および薬剤が汚染されているかどうかを判断できる。
【0030】
これは、前述の実施形態に関して言及してきたことだが、図9〜13において示される実施形態において、本体部材12、14および第2の本体部材18は、同軸上に取り付けられ、往復運動のために設計されている。特に有益な利点として、図9〜13において示されている実施形態において、第2の本体部材18は、前面キャップ88の反対側に末端の壁100を含む。図11において最もよく見られるように、末端の壁100は壁102と離間されており、本体部材12および14の結合によって形成されている。この空間は本体部材18が組立部材12および14に対して十分に動くことを可能とし、針44が注入前にカバー88を貫通できるようにている。このことは薬剤の流出を回避し、無駄なく、正確な薬剤の注入を可能にし、筋肉内注射することができる。
【0031】
更に付随する利点として、議論している実施形態はまた、例においては板バネとして示されるロック機構104を提供し、図10および13において、最もよく示されている。バネ104は、図11に示されているように、デバイスが使用準備位置にある場合、本体部材12、14、および18の配置によって圧縮される。
【0032】
ここで図12に移ると、注入位置にあるデバイス10が示されており、針44が発泡体キャップ54およびエンドキャップ88を貫通し、第2の本体部材18が部材12および14で構成される第1の本体部材の内部に格納されている。明らかなように、プランジャ38がバレル40内で前方へ動き、ラック64が図11に示されている位置へ対して前方へ動くとともにバネ90は縮む。同様の方法で、図12に示されているように、ラック62は後方へ動く。ロック部材104は、ここで、図12に示されるように、ギアラック62の内側で縮む。
【0033】
ここで図13に移ると、薬剤の注入に続く、デバイス10の長手方向の断面図が示されている。図から明らかなように、一度本体部材18が、バネ90が緩む延伸位置まで戻ると、ロック部材104は、もはや圧縮された状態を維持することができず、従って、本体部材14の下表面と係合するバネ104の末端106とともに、バネは図13に示されるように対角線状に上昇する。この装置は、効果的に第1の本体部材12、14に本体部材18の開閉の動きをロックし、それによって装置10は再利用できない。これは単に、ロック装置104によって防止される。更に、図13に示したように、第2の本体部材18は、ユーザが使用後の針に不慮の接触をする可能性が無いように、完全にキャップ54およびエンドキャップ88が針44の先端を覆うように延伸される。更なる利点として、前の実施形態について上述したように、本体部材12中の開放部材16は、ユーザが、デバイスが薬剤を排出したかどうかを判断することができるようにする。本明細書において先に記載したものと同様の構造が、この利点のために提供されている。
【0034】
デバイスの他の特性は、
間接的な駆動を含み得る駆動手段と、
第2の本体部材内に固定的に、回転可能に支持体に取り付けられる、駆動部材と、
駆動部材に対する回動のために駆動部材に接続される、結合手段と、
バレルらに対する回動のために、バレルに結合される、結合手段と、
第1の本体部材と第2の本体部材の間の動きを制限するための停止手段を含む、回転駆動部材と、
単回使用および単回投与のデバイスである、デバイスと、
デバイスが薬剤を排出した時に示す表示手段を含む、デバイスと、
同軸移動のために同じ方向に取り付けられた、バレルおよび第1の本体部材と、
回転駆動部材をプランジャおよび第2の本体部材に結合するための結合手段と、
カバー上の単回使用の取り外し可能なキャップと、
キャップ上の離脱可能なセキュリティシールと、
針の先端部分をカバーするためのカバー手段と、
カバー手段上に解放可能な位置決めのためのキャップと、
使用後に、第2の本体部材へ針を格納するための格納手段と、
格納手段として第1の本体部材上に取り付けられるバネと、
使用後に、針の先端部分をカバーするために、カバー手段を後ろへ戻すためのカバー手段のためのバネと、
表示手段を目に見えるようにするための区分と、
細長い部材、フック、留め金およびリングから成る群から選択される部材を受容するための開口部を含む第1本体部材と、
を含む。
【符号の説明】
【0035】
10 ・・・薬剤分注デバイス、 16 ・・・開放部、 18 ・・・第2の本体部材、 24 ・・・収容部材、 26 ・・・駆動部材、 36 ・・・接続部、 38 ・・・バレルプランジャ、 40 ・・・バレル、 44 ・・・針、 48,90 ・・・バネ、 50 ・・・カバー部材、 56 ・・・補助キャップ、 60 ・・・ピニオン、 63,64 ・・・ラック、 88 ・・・針カバー、 104 ・・・ロック部材
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年5月7日に出願された米国特許出願第61/176,128号に関する優先権を主張し、その内容は本明細書中に組み込まれる。
【0002】
本発明は薬剤のディスペンサに関し、より具体的には、本発明は、構造が装置に通常起因する成分の詰まりを実質的に減らすための機械的結合部材を有する、薬剤を分注する構造に関する。
【背景技術】
【0003】
単回使用単回投与の薬剤送達デバイスが広く知られており、一般的にユーザに緊急的にエピネフリンなどの薬剤を分注するために使用されており、所謂「エピペン」が、そのような装置の典型的な例である。これらのデバイスに固有の重大な欠点の一つは、詰まりに関する。既存のデバイスは、多くの場合、針、および針への薬剤の送達を補助するバレルのような、主要部分の動きのためにバネ構造を採用している。詰まりが発生した場合、ユーザが装置を正常に機能するように修復できないなら、結果は致命的になり得る。いくつかの例では、修復は緊急の時間的制約により不可能であり、ユーザは、薬へのアクセスを得るために、構造を解体または破壊することを余儀なくされる。
【0004】
上述したことは、ユーザが子供ではない場合は可能であるが、そうでない場合はユーザが薬剤へのアクセスを得ることができない。当該技術分野での制限に対処するため、様々な解決策が当該技術分野で進められている。一例は、特許文献1において提供されており、Roserへ2004年10月26日に公表されている。この特許の中で議論されている装置において、伸縮部材が設けられ、またバネが針を囲んでいる。該装置は有用であるが、バネに欠陥がある可能性、または別の形で機能しない可能性が依然としてあり、従って送達を困難にする可能性が依然として存在する。
【0005】
2000年3月21日に公表された、特許文献2において、Botichらは充填済み格納式針デバイスを教示している。該デバイスは、ほとんどの装置に共通であるように、往復運動本体部材、バネなどを含んでいる。この例において、該デバイスは、多数の詰まりや故障の可能性を上昇させる可動部品を有する。
【0006】
2005年6月25日にSmithらに公表された特許文献3は、使用後に本体内へと針を撤収するために真空システムを備える使い捨ての安全注射器を教示している。薬剤の迅速な送達のための機械的な結合のための対策はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,808,507号明細書
【特許文献2】米国特許第6,039,713号明細書
【特許文献3】米国特許第6,846,301号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
先行技術における発展の度合いを前提として、現在入手可能なそれらのデバイスよりも低いプロファイルを維持しながら効果的で信頼性のある、改善された薬剤のディスペンサの必要性が存在する。
【0009】
本発明は、先行技術に内在する構造的制限の無い、大幅に改善した装置を提供する。
【0010】
産業上の利用可能性
本明細書中に記載された技術は、とりわけ医療の分野において利用可能性を有する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施形態における目的の一つは、改善された薬剤分注デバイスを提供することである。
【0012】
本発明の重要な目的は、薬剤を分注するための自動注入デバイスを提供することであり、該デバイスは、バレルに薬剤およびプランジャを保持するように適応した、バレルに結合する針を有し、該デバイスは、
同軸上に相互移動するように取り付けられ、針、バレル、およびプランジャを収容する、第1の本体部材および第2の本体部材と、
第1の本体部材および第2の本体部材間に結合された、往復運動のための駆動手段と、
駆動手段に結合した第1の本体部材および第2の本体部材のそれぞれにおける結合手段であって、それによって第1の本体部材と第2の本体部材の相互移動時に、針が露出し、プランジャが薬剤を排出するためにバレル内に移動する、結合手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の一実施形態のさらに別の目的に従い、針を有するデバイスから薬剤を分注するための方法が提供され、該デバイスはバレル内に薬剤やプランジャを保持するように適応したバレルに接続し、該デバイスは、相互移動のためにその上に取り付けられた第1の本体部材および第2の本体部材を有し、
針の先端を覆うための覆い手段を提供することと、
隣接したユーザの肌に接触するデバイスの位置を決めることと、
第1段階で、針をカバー手段を貫通してユーザに対して露出させるように、デバイスを促すことと、
第2段階で、ユーザに対してデバイスを、カバー手段とプランジャを相互に動かし、針がユーザの肌を貫通し、薬剤にバレルおよび針を通過させて、ユーザに薬剤を送達するように促すことと、
から成るステップを含む。
【0014】
ここまで本発明を一般的に説明したが、次に、好ましい実施形態を示す添付図面について参照を行う。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態による装置の分解図である。
【図2】使用するための準備状態が示された、図1の装置の断面図である。
【図3】デバイスが使用前の位置から使用する際の位置まで前進し、回収する際の構成要素の位置を順次示す、デバイスの断面図である。
【図4】デバイスが使用前の位置から使用する際の位置まで前進し、回収する際の構成要素の位置を順次示す、デバイスの断面図である。
【図5】デバイスが使用前の位置から使用する際の位置まで前進し、回収する際の構成要素の位置を順次示す、デバイスの断面図である。
【図6】デバイスが使用前の位置から使用する際の位置まで前進し、回収する際の構成要素の位置を順次示す、デバイスの断面図である。
【図7】別の実施形態の断面図である。
【図8】さらに別の実施形態の斜視図である。
【図9】本発明のさらなる代替の実施形態の斜視図である。
【図10】図9に示されたデバイスの分解図である。
【図11】使用前のデバイスの長手方向の断面図である。
【図12】使用中の位置のデバイスの長手方向の断面図である。
【図13】使用後の位置のデバイスの長手方向の断面図である。 図面で使用されている同様の数字は同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図を参照すると、図1は、本発明の一実施形態を図示している。全体的な装置は、符号10で示されている。該装置は、例えば二つの区分12および区分14で示される、外側本体を提供する。区分12は、デバイスが排出されていることを判断するために、ユーザが内部を見られるようにする開放部16を提供する。これは、本明細書の後の部分でより詳細に議論する。
【0017】
デバイスの主要構成要素に目を向けると、第2の本体部材18は外側本体を受けるに設定され、この外側本体と摺動可能に形成されている。部材18は、例に示すように、本体部材12および14内の収容部材24中の固定位置のために構成された突起22を有する、取り付け部材20を有する。駆動部材26は、回転自在に取り付け部材20に接続されており、その一方の端において回動点30で回動可能に接続されている、ユニットが使用される際に表示するための、指標部材28を有する。部材26の反対の端は、回動点34で連結部材32と回動可能に結合する。部材32は、その反対の端部において、回動接続部36を有する。接続部36での結合は、バレルプランジャ38とともにバレル40内で受けられる。バレル40は針鞘42内で終端となり、針44を受ける。図示されているように、バレル40は、プランジャ38の前方に薬剤の所定量を保持する。
【0018】
デバイス10に保護と無菌性を提供するために、デバイス10はカバー46を含む。カバー46は、常に針の先端をカバーするために十分に外側に拡張するように構成されている。この様式では、バネ48または他の弾性手段は、本体18の終端部52の外側へとカバー部材50を促す。また、カバー部材50は、針44の先端を保護するための発砲体キャップ54または他の弾性材料を提供する。また、これは先端から薬剤がこぼれるのを防ぐ。さらに予防措置、および耐久性と美観を追加するために、補助キャップ56が、境界リップ58において、本体部材12および14によって摩擦的に保持される。
【0019】
針44を、図2に示した位置、即ち保管または待機の位置に偏らせるために、バネ60は、取り付け部材20およびバネ保持器62間に延在するように設けられる。図1は、圧縮された状態のバネを示している。
【0020】
図3〜6を参照すると、注入前の位置(図1)から注入後の位置(図6)までの構成要素の様々な配置を表している。
【0021】
図1は、解放状態の要素の位置、即ちカバー50がユーザUから離間した注入前の状態を示す。図2において、第1段階のユーザUとの接触が作られる。カバー50は、端子の終端部52に向かって後方に押し進められ、バネ48は圧縮され、また針の先端は、ユーザUの皮膚まで、発砲体のキャップ54を貫通する。薬剤を投与するために、部材12および14によって形成された本体は、図5に示される位置まで前方に進められる。この動きは、駆動部材26の動きによる結合部材32の回動をもたらす。続いて、回動のための結合による結合部材32の動きが、バレル40内に含まれる薬剤を放出するために、プランジャ38を前方へ進める。
【0022】
図4および5の概要から分かるように、一旦注入が完了すると、指標部材28は、開放部材16内で見えるように、本体内部で後方に延伸する。このことによって、ユニットが使用されたことが示される。
【0023】
図6は、注入の後の構成要素の配置を示す。
【0024】
図7に目を向けると、装置の代替的な実施形態の長手方向の断面図が示されている。この実施形態において、駆動部材はピニオン歯車60であり、回転可能に取り付け部材20に取り付けられる。ピニオン60と協働するのは、反対側の歯付きのラック62および64の対である。ピニオン60は、多数の機械システムにおいて使用されるラックおよびピニオンシステムと同じ様式で、ラック62および64によって受けられる。示された実施形態において、ラック62は本体部材18と一体であり、一方で、ラック64はプランジャ38と一体である。第1の本体部材と第2の本体部材の間の相対運動は、先に第1の実施形態について議論したものと同じである。図で明示されている通り、ラック62は、ラック60の前に配置されている。この互い違いの関係性によって、プランジャ38を進めるために、外側本体(部材12および14)が自由に動くことを可能にする。
【0025】
図8は、本体内の開口部66がストラップなどの細長い長さ部材68、フック70、留め金72およびリング74などを受容するように形成されて、簡単に携帯できるような装置の実施形態を示す。
【0026】
次に図9を参照すると、組み立てられた状態の、本発明の更なる実施形態が示されている。示された実施形態は、前に議論された実施形態と概ね同じであり、この装置はさらに上部グリップ部材74を含むような構成であり、上部グリップ部材74は、実施例では、複数の隆起区分76を備えたゴム材料を含み、隆起区分76は、例えば、装置を作動させるための親指のレストを設けるように、離間した関係とされている。上部グリップ部材74は、この目的に適切な任意の材料を含む材料から形成することができ、単純に本体部材12および14が構成されているのと同じ材料によって形成することができる。この物品の使用を補完するために、本体14は、ユーザ(図示略)がデバイス10を保持することを補助するための陥没部78を含む。
【0027】
図10に移ると、図9に全体として示されたデバイスの分解図が示されている。以下の説明のために、図10〜13を参照する。本実施形態において、本体部材12および14は、それぞれネジ切り区分80及び82を含む。これは、本実施形態において、ネジ切り区分80および82と係合する目的でねじ切りされた(図示略)、キャップ56と係合するためである。キャップ56は、様々な様式の単回使用のみの取り外し可能なキャップである。そのようなキャップは、当該技術分野で公知である。更なるセキュリティ機能として、キャップは、当業者において公知であるような、着脱可能なコネクタまたは離脱コネクタによって、典型的にキャップ56の本体に取り付けられたリングの形をとる離脱シール84を含み得る。
【0028】
これまでに示してきたように、本体部材12および14は、第1の本体部材として総称され、一方で、本実施形態における第2の本体部材18は、針カバー88を含み、針カバー88は、針の全体および針先をほぼ取り囲んでいる。針44の末端において、針44の先端部を収容する発泡体のキャップ54が設けられていて、これはまた、針44を効果的に取り囲み、閉鎖するためにカバー部材88と協働する。これは、デバイスの衛生と無菌性に明らかに寄与している。示すように、針44について同軸に、かつカバーの内部容積内に、バネ90が配置され、バネ90は、部材86の針カバー88および第2の本体部材18内の収容部材92の間に位置している。これは、デバイス10が使用されようとするまで、バネ90を保持する。
【0029】
図10〜13から明らかなように、第1の本体部材は、副部材12および14から形成されており、第2の本体部材は、デバイスの主要な構成要素、特にプランジャ38、バレル40、針鞘42、および針44を収容する。前述の実施形態のように、第2の本体部材18は、歯付きラック結合手段62を含み、一方で、プランジャ38、より具体的にはプランジャのアームは、第2の歯付きラック結合手段64を含む。先の実施形態と同様に、ピニオン60は、ラック62および64の両方と接続する駆動部材として働く。この実施形態において、構造内に観察窓94が設けられ、結合された本体部材12および14を通して見ることができ、ユーザはバレル40が薬剤を含んでいるか否か、および薬剤が汚染されているかどうかを判断できる。
【0030】
これは、前述の実施形態に関して言及してきたことだが、図9〜13において示される実施形態において、本体部材12、14および第2の本体部材18は、同軸上に取り付けられ、往復運動のために設計されている。特に有益な利点として、図9〜13において示されている実施形態において、第2の本体部材18は、前面キャップ88の反対側に末端の壁100を含む。図11において最もよく見られるように、末端の壁100は壁102と離間されており、本体部材12および14の結合によって形成されている。この空間は本体部材18が組立部材12および14に対して十分に動くことを可能とし、針44が注入前にカバー88を貫通できるようにている。このことは薬剤の流出を回避し、無駄なく、正確な薬剤の注入を可能にし、筋肉内注射することができる。
【0031】
更に付随する利点として、議論している実施形態はまた、例においては板バネとして示されるロック機構104を提供し、図10および13において、最もよく示されている。バネ104は、図11に示されているように、デバイスが使用準備位置にある場合、本体部材12、14、および18の配置によって圧縮される。
【0032】
ここで図12に移ると、注入位置にあるデバイス10が示されており、針44が発泡体キャップ54およびエンドキャップ88を貫通し、第2の本体部材18が部材12および14で構成される第1の本体部材の内部に格納されている。明らかなように、プランジャ38がバレル40内で前方へ動き、ラック64が図11に示されている位置へ対して前方へ動くとともにバネ90は縮む。同様の方法で、図12に示されているように、ラック62は後方へ動く。ロック部材104は、ここで、図12に示されるように、ギアラック62の内側で縮む。
【0033】
ここで図13に移ると、薬剤の注入に続く、デバイス10の長手方向の断面図が示されている。図から明らかなように、一度本体部材18が、バネ90が緩む延伸位置まで戻ると、ロック部材104は、もはや圧縮された状態を維持することができず、従って、本体部材14の下表面と係合するバネ104の末端106とともに、バネは図13に示されるように対角線状に上昇する。この装置は、効果的に第1の本体部材12、14に本体部材18の開閉の動きをロックし、それによって装置10は再利用できない。これは単に、ロック装置104によって防止される。更に、図13に示したように、第2の本体部材18は、ユーザが使用後の針に不慮の接触をする可能性が無いように、完全にキャップ54およびエンドキャップ88が針44の先端を覆うように延伸される。更なる利点として、前の実施形態について上述したように、本体部材12中の開放部材16は、ユーザが、デバイスが薬剤を排出したかどうかを判断することができるようにする。本明細書において先に記載したものと同様の構造が、この利点のために提供されている。
【0034】
デバイスの他の特性は、
間接的な駆動を含み得る駆動手段と、
第2の本体部材内に固定的に、回転可能に支持体に取り付けられる、駆動部材と、
駆動部材に対する回動のために駆動部材に接続される、結合手段と、
バレルらに対する回動のために、バレルに結合される、結合手段と、
第1の本体部材と第2の本体部材の間の動きを制限するための停止手段を含む、回転駆動部材と、
単回使用および単回投与のデバイスである、デバイスと、
デバイスが薬剤を排出した時に示す表示手段を含む、デバイスと、
同軸移動のために同じ方向に取り付けられた、バレルおよび第1の本体部材と、
回転駆動部材をプランジャおよび第2の本体部材に結合するための結合手段と、
カバー上の単回使用の取り外し可能なキャップと、
キャップ上の離脱可能なセキュリティシールと、
針の先端部分をカバーするためのカバー手段と、
カバー手段上に解放可能な位置決めのためのキャップと、
使用後に、第2の本体部材へ針を格納するための格納手段と、
格納手段として第1の本体部材上に取り付けられるバネと、
使用後に、針の先端部分をカバーするために、カバー手段を後ろへ戻すためのカバー手段のためのバネと、
表示手段を目に見えるようにするための区分と、
細長い部材、フック、留め金およびリングから成る群から選択される部材を受容するための開口部を含む第1本体部材と、
を含む。
【符号の説明】
【0035】
10 ・・・薬剤分注デバイス、 16 ・・・開放部、 18 ・・・第2の本体部材、 24 ・・・収容部材、 26 ・・・駆動部材、 36 ・・・接続部、 38 ・・・バレルプランジャ、 40 ・・・バレル、 44 ・・・針、 48,90 ・・・バネ、 50 ・・・カバー部材、 56 ・・・補助キャップ、 60 ・・・ピニオン、 63,64 ・・・ラック、 88 ・・・針カバー、 104 ・・・ロック部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バレル内に薬剤およびプランジャを保持するために形成された前記バレルに結合する針を備えた、薬剤を分注するための自動注入デバイスにおいて、該デバイスは、
同軸上で往復移動するように取り付けられ、前記針、前記バレルおよび前記プランジャを収容した、第1の本体部材および第2の本体部材と
前記往復移動の実施のために、前記第1の本体部材および前記第2の本体部材の間に結合された駆動手段、と
前記駆動手段に結合した前記第1の本体部材および前記第2の本体部材のそれぞれにおける結合手段であって、それによって前記第1本体部材および前記第2本体部材の往復移動時に、前記針が露出し、前記薬剤を排出するために前記プランジャが前記バレル内を移動する、結合手段と、
を含んでいることを特徴とする、自動注入デバイス。
【請求項2】
前記駆動手段が直接的駆動手段であることを特徴とする請求項1に記載の自動注入デバイス。
【請求項3】
前記駆動手段が間接的駆動手段であることを特徴とする請求項1に記載の自動注入デバイス。
【請求項4】
前記結合手段が歯付ラックを具備していることを特徴とする請求項1に記載の自動注入デバイス。
【請求項5】
前記駆動手段がピニオンを具備していることを特徴とする請求項1に記載の自動注入デバイス。
【請求項6】
前記第2の本体部材が、前記針を囲み、カバーする針カバーを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の自動注入デバイス。
【請求項7】
前記針カバーが、前記プランジャの動きの方向に対して反対の動きの方向に格納可能であることを特徴とする請求項1に記載の自動注入デバイス。
【請求項8】
前記バレル、前記プランジャ、および前記針が、交換のために前記デバイスから取り外し可能であることを特徴とする請求項1に記載の自動注入デバイス。
【請求項9】
前記デバイスが、使用済みの注入デバイスを再利用しないようにするロック手段を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の自動注入デバイス。
【請求項10】
バレル内において薬剤とプランジャを保持するために適応した前記バレルに結合された針を有するデバイスであって、その上に往復移動のために取り付けられた第1の本体部材および第2の本体部材を有したデバイスから薬剤を分注する方法において、該方法は、
前記針の先端をカバーするためのカバー手段を提供するステップと、
隣接するユーザの皮膚に接触する前記デバイスを位置づけするステップと、
第1段階において、前記針を前記カバー手段を通して前記ユーザに対して露出するように、前記デバイスを進めるステップと、
第2段階において、前記ユーザに対し前記デバイスを、前記カバー手段および前記プランジャを相互に動かし、前記針が前記ユーザの皮膚を貫通し、前記薬剤が前記バレルおよび前記針を通過して、前記ユーザに送達させるステップと、
を含んでいることを特徴とする方法。
【請求項1】
バレル内に薬剤およびプランジャを保持するために形成された前記バレルに結合する針を備えた、薬剤を分注するための自動注入デバイスにおいて、該デバイスは、
同軸上で往復移動するように取り付けられ、前記針、前記バレルおよび前記プランジャを収容した、第1の本体部材および第2の本体部材と
前記往復移動の実施のために、前記第1の本体部材および前記第2の本体部材の間に結合された駆動手段、と
前記駆動手段に結合した前記第1の本体部材および前記第2の本体部材のそれぞれにおける結合手段であって、それによって前記第1本体部材および前記第2本体部材の往復移動時に、前記針が露出し、前記薬剤を排出するために前記プランジャが前記バレル内を移動する、結合手段と、
を含んでいることを特徴とする、自動注入デバイス。
【請求項2】
前記駆動手段が直接的駆動手段であることを特徴とする請求項1に記載の自動注入デバイス。
【請求項3】
前記駆動手段が間接的駆動手段であることを特徴とする請求項1に記載の自動注入デバイス。
【請求項4】
前記結合手段が歯付ラックを具備していることを特徴とする請求項1に記載の自動注入デバイス。
【請求項5】
前記駆動手段がピニオンを具備していることを特徴とする請求項1に記載の自動注入デバイス。
【請求項6】
前記第2の本体部材が、前記針を囲み、カバーする針カバーを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の自動注入デバイス。
【請求項7】
前記針カバーが、前記プランジャの動きの方向に対して反対の動きの方向に格納可能であることを特徴とする請求項1に記載の自動注入デバイス。
【請求項8】
前記バレル、前記プランジャ、および前記針が、交換のために前記デバイスから取り外し可能であることを特徴とする請求項1に記載の自動注入デバイス。
【請求項9】
前記デバイスが、使用済みの注入デバイスを再利用しないようにするロック手段を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の自動注入デバイス。
【請求項10】
バレル内において薬剤とプランジャを保持するために適応した前記バレルに結合された針を有するデバイスであって、その上に往復移動のために取り付けられた第1の本体部材および第2の本体部材を有したデバイスから薬剤を分注する方法において、該方法は、
前記針の先端をカバーするためのカバー手段を提供するステップと、
隣接するユーザの皮膚に接触する前記デバイスを位置づけするステップと、
第1段階において、前記針を前記カバー手段を通して前記ユーザに対して露出するように、前記デバイスを進めるステップと、
第2段階において、前記ユーザに対し前記デバイスを、前記カバー手段および前記プランジャを相互に動かし、前記針が前記ユーザの皮膚を貫通し、前記薬剤が前記バレルおよび前記針を通過して、前記ユーザに送達させるステップと、
を含んでいることを特徴とする方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2012−525869(P2012−525869A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−508865(P2012−508865)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【国際出願番号】PCT/CA2010/000694
【国際公開番号】WO2010/127449
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(511269613)メディカル・インジェクション・デヴァイシズ・インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【国際出願番号】PCT/CA2010/000694
【国際公開番号】WO2010/127449
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(511269613)メディカル・インジェクション・デヴァイシズ・インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]