説明

薬剤送達装置

本発明は薬剤送達装置に関する。薬剤送達装置は、ハウジング(12)と、上記ハウジング内に配される薬剤容器(14)と、薬剤送達駆動手段(22、24)と、手動操作可能解放手段(38)と、移動速度制御機構(44、46、48)とを含む。移動速度制御機構(44、46、48)は、少なくとも1つの固定された、液体を格納する柔軟で細長いコンパートメント(48)と、薬剤送達駆動手段に接続される少なくとも1つの柔軟な速度制御部材(44、46)とを含む。上記少なくとも速度制御部材は、移動時に、上記液体が上記部材を通るよう強制し、これにより上記薬剤送達駆動手段の移動速度制御を行うために上記少なくとも1つのコンパートメントに押し付けられるよう構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術領域
本発明は薬剤送達装置に関し、特に異なる動作ステップの継続期間が制御され得る装置に関する。
【背景技術】
【0002】
技術背景
市場には、たとえば混合、突刺、注入、投与量のセット、詰込み、および使用後の針の被覆に関連する高程度の機能性および自動的な機構を有することを目的とした多くの注入器が存在する。同時に、これらの機能に関する堅牢さ、再現性、および信頼性に対する要求があるが、多くの相互作用する構成要素を伴う複雑な多機能を扱う場合には、当該要求を満たすことが難しい場合がある。さらに特に1回しか使われない装置について、低生産コストへの要求がある場合、状況はさらに複雑になる。
【0003】
特許文献において、注入装置に対する多くのソリューションが存在するが、その大部分は、何らかの理由で要求を満たしていないため、市場に入ることはない。したがって、同時に機能的および/または経済的な要求を満たす所望の機能を提供するソリューションを求める探求が続いている。
【0004】
たとえば混合、その後に詰込み、その後に突刺し、その後に注入、その後に回収といったように順に動作する多機能を有する多くの装置では、前のシーケンスが終了すると、その後のシーケンスがトリガされる。たとえば針が完全な突刺深さに到達すると、注入シーケンスがトリガされる。これらの機能およびシーケンスの多くは引っ張られたぜんまいばねによって開始および実行される。当該ぜんまいばねは、解放されると、ばねの力から摩擦、流体力学的抵抗などといった結果的に生じる反力を差し引いた力によってしばしば決定される速度で送達装置の構成要素を動かす。
【0005】
しかしながら多くの場合、あるシーケンスを制御された態様で、かつおそらくはかなり緩やかな速度で実行する要望がある。一例としては、デュアルチャンバカートリッジでの薬剤の混合がある。いくつかのタイプの薬剤の場合、粉末の薬剤を含むチャンバに液体を速く入れ過ぎると、発泡工程が始まる。この発泡は後で取除くのが難しく、したがって、より重要な注入にマイナスの影響を与える。別の例としては、薬剤が注入されるのと同じ速さで組織が薬剤を吸収し得ないため、速く注入しすぎると痛みを引き起こす傾向があるタイプの薬剤の注入がある。さらに別の例としては、注入の終了から薬剤送達装置が注射部位から取除かれるまで時間的なずれがある必要がある場合がある。
【0006】
薬剤送達装置のシーケンスの制御に関して、いくつかの試みがなされている。一例としては、WO88/10129に開示される緩速送達注入装置がある。当該装置は、固定ハウジングに配されたピストンを介してプランジャロッドに作用するばねを有する注入器を含む。ばねの中には、ダンパーの制動抵抗をセット、したがって注入速度をセットするためのバルブを有するダンパーが配される。WO88/10129に従った速度制御は、かなりかさばり、たとえばペン型注入器のような手持ち式の薬剤送達装置のために意図されておらず、また当該手持ち式の薬剤送達装置において実施するのが実用的でない。WO2007020090A1に別の例が開示される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、手持ち式の薬剤送達装置において用いられ得るように、信頼でき、柔軟性があり、構成要素の数が少なく、コンパクトな速度制御機構への必要性が存在する。
【0008】
発明の簡単な説明
本発明の目的は、現状技術の欠点を直し、手持ち式の薬剤送達装置におけるシーケンスの良好な速度制御を行うことが可能な薬剤送達装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、特許請求の範囲の独立項の特徴を有する主な局面に従って達成される。本発明の好ましい実施例は、特許請求の範囲の従属項の主題を形成する。
【0010】
この発明の主な局面によると、当該局面は薬剤送達装置によって特徴付けられる。この薬剤送達装置は、ハウジングと、上記ハウジング内に配される薬剤容器とを含み、当該容器は、薬剤を送達するための薬剤投薬手段を有するか、または薬剤投薬手段のための前方開口部と、少なくとも1つの移動可能な停止部とを有し、上記薬剤送達装置はさらに、停止部と接触するよう構成される細長いプランジャロッドを含む薬剤送達駆動手段と、プランジャロッドを駆動するよう構成される動力源とを含み、上記薬剤送達駆動手段は、上記薬剤容器内において栓閉位置から解放位置に移動可能に構成され、これにより薬剤投薬手段を通って薬剤を放出するために圧力を上記停止部にかけることが可能であり、上記薬剤送達装置はさらに操作可能解放手段を含み、上記操作可能解放手段は、手動操作可能解放手段が上記薬剤送達駆動手段を栓閉位置に保持するロック位置と、上記手動操作可能解放手段が薬剤送達駆動手段を解放する作動位置との間で移動可能なように構成される。上記装置は移動速度制御機構を含み、当該移動速度制御機構は、ハウジングに固定的に取り付けられる少なくとも1つの細長く柔軟なコンパートメントを含み、上記コンパートメントはある量の粘性の液体を収容し、移動速度制御機構はさらに、プランジャロッドから延びるとともに長手方向の通路を有するよう構成される接触面を有する少なくとも1つの柔軟な速度制御部材を含み、上記接触面は、上記薬剤送達駆動手段が栓閉位置から解放位置に動かされる際に、上記液体が上記部材を通るように強制し、これにより上記薬剤送達駆動手段の移動速度制御を行うために、上記少なくとも1つのコンパートメントに対して押し付けられるよう構成される。
【0011】
本発明の別の局面によると、少なくとも1つの柔軟な速度制御部材44は、プランジャロッドから半径方向の外方向に延在し、かつ駆動力が高くなればなるほど、柔軟なコンパートメントに対する接触面46からの圧力が高くなるようにプランジャロッドの前端に対して傾きを有する。
【0012】
本発明のさらなる局面によると、少なくとも1つの柔軟な速度制御部材とプランジャロッドの前端との間の角度は45°と90°未満との間である。
【0013】
本発明の別の局面によると、動力源は、上記プランジャロッド内に配される圧縮ばねである。
【0014】
本発明のさらなる局面によると、上記接触面は円形セグメントの形状を有する。
本発明のさらなる別の局面によると、上記コンパートメントは、変動する液体量を有するように構成され、これによりコンパートメントに沿って異なる速度を作り出す。
【0015】
本発明の別の局面によると、液体の粘性は、速度制御特性を変更するよう変更することが可能である。
【0016】
本発明には多くの利点が存在する。移動速度制御機構の使用により、薬剤送達装置において異なる構成要素および機能の速度を確実に制御する能力が提供される。この局面では、液体が狭い通路を通って押し出される「ハイドロリック」ダンパーの使用により、信頼性があるが部品の数が少ない簡素なソリューションが提供される。
【0017】
この発明に従ったソリューションはさらに、薬剤送達装置の異なる機能の速度を制御および調節するための多くの可能性が提供される。これにより、所望および/または意図する結果に依って速度を調節することが可能になる。したがって、速度は、液体が押し付けられる通路を変更することによって、液体の粘性を変更することによって、コンパートメントにおける液体の量を変更することによって、または接触面上の通路のサイズを変更することによって、増加または低下され得る。さらに薬剤送達の速度制御は、少なくとも1つの柔軟な速度制御部材の構成設計により、動力源からの駆動力の大きさから独立している。
【0018】
本発明のこれらおよび他の局面ならびに利点は、以下の詳細な説明および添付の図面から明らかになるであろう。
【0019】
以下の発明の詳細な説明において、添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施例を断面で示す側面図である。
【図2】図1の実施例の分解図である。
【図3】薬剤が送達される状態を断面で示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
発明の詳細な説明
図1は、薬剤注入器を示す実施例において、本発明に係る薬剤送達装置の例を示す。この薬剤送達装置は概して細長いハウジング12を含む。薬剤容器14がハウジング内に配される。当該容器は、薬剤を送達するための薬剤投薬手段を有するか、または薬剤投薬手段のための前方開口部と、少なくとも1つの移動可能停止部20とを有する。上記ハウジングは、たとえば注入針のような薬剤投薬手段18が取り付けられる首部16を有するよう構成される。
【0022】
装置は、上記薬剤容器14内の栓閉位置から解放位置に移動可能に構成され、これにより、薬剤投薬手段を通って薬剤を放出するために圧力を上記停止部にかけることができる薬剤送達駆動手段を含む。薬剤送達駆動手段は、自身の前端にて停止部と接触するよう構成される細長いプランジャロッド22と、当該実施例においては圧縮ばねとして示される、上記プランジャロッドの中に配される動力源24とを含む。当該ばね内にはさらに、ガイドロッド26が配される。薬剤送達駆動手段が栓閉位置にあるとき、ばね24は張っぱられて駆動力を蓄え、後で説明するように手動操作可能解放手段によってプランジャロッドとともに引張位置に保持される。薬剤送達駆動手段が解放位置にあるときは、ばね24は、プランジャロッドとともに容器内に解放される。
【0023】
上記手動操作可能解放手段は、上記手動操作可能解放手段が薬剤送達駆動手段を栓閉位置に保持するロック位置と、上記手動操作可能解放手段が薬剤送達駆動手段を解放する作動位置との間で移動可能なように構成される。手動操作可能解放手段は、自身の自由端に突起34を有するアーム36を有するアクチュエータ38を含む。上記突起34は、上記手動操作可能解放手段がロック位置にあるときにはハウジングの内面上に配されるフレキシブルアーム30の突出部32と接触する。
【0024】
図2を参照して、図の左側にあるプランジャロッドの後端は、周方向の溝部28を有するよう構成される。薬剤送達駆動手段が栓閉位置にあり、装置がユーザに届けられた時には、突出部32は最初はたとえば周方向の溝部のような溝部28に位置決めされている。突出部32は、内側方向に突出する突起34によって周方向の溝部の中に保持される。突起34は、示される実施例ではハウジングの後端から延びる押しボタンであるアクチュエータ38のアーム36上に配される。さらに、ばね40がボタンの内面とハウジングの固定面42との間に配される。
【0025】
本発明によると、示される実施例は、以下の移動速度制御機構を有するよう構成される。すなわち、移動速度制御機構は、たとえば細長いフレキシブルバッグのような、ハウジングに固定的に取付けられる少なくとも1つの細長く柔軟なコンパートメント48を含み、上記コンパートメントはある量の粘性の液体を収容し、上記移動速度制御機構はさらに、プランジャロッドから延びるとともに、長手方向に通路を有するよう構成される接触面46を有する少なくとも1つの柔軟な速度制御部材44とを含み、上記接触面は、上記薬剤送達駆動手段が栓閉位置から解放位置に動かされると、上記液体が上記部材を通るよう強制し、これにより上記薬剤送達駆動手段の移動速度制御を行うために、上記少なくとも1つのコンパートメントに対して押し付けられるように構成される。
【0026】
上記接触面46はたとえばロールのような円形セグメントの形状を有する。当該形状を有する理由およびその機能は後述する。各バッグにおける液体の量および各速度制御部材44からの力は、後述するように、各接触面46が接触点にて各バッグを圧搾するような量および力である。各フレキシブルバッグの長さは、示される実施例では、通常は送達シーケンスの長さに対応する。しかしながら、バッグの他の長さも後述するように実施可能である。さらに、少なくとも1つの柔軟な速度制御部材44はプランジャロッドから半径方向において外方向に延び、駆動力が高ければ高いほど、柔軟なコンパートメントに対する接触面46からの圧力が高くなるようにプランジャロッドの前端に対して傾きを有する。少なくとも1つの柔軟な速度制御部材44とプランジャロッドの前端との間の角度は45°と90°未満の間である。この構成により、薬剤送達の速度制御は、駆動力の大きさから独立する。
【0027】
当該装置は以下のように機能するよう意図される。ユーザは、ある投与量の薬剤を摂取する際に、必要に応じて薬剤投薬手段18を装置の首部16に取り付ける。当該装置は送達部位に位置決めされ、ユーザは、アクチュエータ38を押すことによって、手動操作可能解放手段をロック位置から作動位置に作動させる。これにより、アーム36の突起34が動かされて突出部32と接触しなくなり、これにより突起34は、プランジャロッド22の溝部と接触することなく自由に動かされる。圧縮ばねの力により、プランジャロッドが前に動かされ、これにより、薬剤投薬手段を通じて薬剤を放出するために停止部20を動かす。
【0028】
しかしながら、図3を参照して、プランジャロッドの移動により、各速度制御部材の各接触面46が各液体バッグ48に沿って動かされる。各接触部分46の押付けおよび圧搾作用により、液体は各接触面の長手方向の通路を通るよう強制され、その結果、プランジャロッド22の移動は容易かつ信頼性のある態様で減速する。これにより、速度が制御された送達移動が、このタイプのハイドロリックダンパーを用いて得られる。したがって、薬剤送達シーケンスは非常に効率的かつ堅牢な態様で制御される。
【0029】
上記から、本発明に係る装置とともに構成される構成要素の速度は、用途および/または機能に依って多くの態様で修正されてもよいということは明らかである。したがって、速度制御部材44の屈曲特性は圧搾力を増加/減少させるよう修正されてもよい。さらに、接触面46は、圧搾作用に影響を与え、これにより液体が押し出される開口部に影響を与える他の形状を有してもよい。さらに、液体の粘性が修正されてもよい。これにより減衰または速度制御特性に影響を与える。上記液体はたとえば水またはシリコーンオイルであってもよい。さらに、バッグ48の形およびサイズは、ダンパーの特性を変更するように修正されてもよい。たとえば、バッグはバッグの上部および底部にて異なる面積を有してもよい。これにより、移動の間の速度が変動可能になる。さらに、ハウジングには自身の内面に、液体のための開口部を作り出す長手方向の溝部が設けられてもよい。
【0030】
構成要素が移動している距離の一部にのみバッグ48が配されることも可能である。たとえば薬剤容器を完全に空にするのを確実にするよう送達シーケンスの最後の部分のみ緩やかな速度で送達を行いたい場合、当該バッグは、シーケンスの当該部分の間に接触部分と接触するように構成される。当該シーケンスの残りの間は、プランジャロッドは、ばねが与える速度で動く。好ましくは柔軟な取付部44と、これらが図1に示されるように角度βを有するように配されるという事実とにより、確かな自己制動機能が得られる。
【0031】
本発明に係る装置は、薬剤送達装置における他の構成要素および/または機能のために用いられ得るということがさらに理解されるべきである。たとえば、デュアルチャンバカートリッジの混合作業の速度は、発泡の危険性なく薬剤を液体と混合する十分な時間があるように制御されてもよい。さらに、刺すための動きおよび/または針の回収のための動きは制御され得るとともに、時間をずらす機能としても用いられる。
【0032】
「薬剤容器」という文言は、いくつかの異なるタイプの容器を包含する。いくつか例をあげると、当該容器は、カートリッジ、アンプル、注射器、ガラス瓶、エアロゾル容器である。この点において、本発明は他のタイプの送達装置とともに用いられ得る。たとえば、他のタイプの送達装置には、パウダーまたはエアロゾル吸入器と、マウスピースまたは鼻ピースを有し、かつ患者が吸引するある投与量の薬剤を送達することができるネブライザとがある。
【0033】
さらに、患者への薬剤の送達には他のタイプの動力源が用いられ得るということが理解されるべきである。他のタイプの動力源としては、本発明に係る意図した使用に好適なクロックばね、渦巻きばね、空気もしくは流体ばね、または任意の他のタイプの非電気的動力源がある。
【0034】
上記および図面に示される実施例は、単に本発明の非限定的な例としてみなされるべきであり、特許請求の範囲内で多くの態様に修正され得るということが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤送達装置であって、
ハウジング(12)と、
前記ハウジング内に配される薬剤容器(14)とを含み、当該容器は、薬剤を送達するための薬剤投薬手段を有するか、または薬剤投薬手段のための前方開口部と、少なくとも1つの移動可能な停止部(20)とを有し、前記薬剤送達装置はさらに、
停止部と接触する前端と後端とを有する細長いプランジャロッド(22)を含む薬剤送達駆動手段と、プランジャロッドを駆動するよう構成される動力源(24)とを含み、前記薬剤送達駆動手段は、前記薬剤容器(14)内において栓閉位置から解放位置に移動可能に構成され、これにより薬剤投薬手段を通って薬剤を放出するために圧力を前記停止部にかけることが可能であり、前記薬剤送達装置はさらに、
手動操作可能解放手段(38)を含み、前記手動操作可能解放手段は、前記手動操作可能解放手段が前記薬剤送達駆動手段を栓閉位置に保持するロック位置と、前記手動操作可能解放手段が薬剤送達駆動手段を解放する作動位置との間で移動可能なように構成される薬剤送達装置において、
前記装置は移動速度制御機構を含み、当該移動速度制御機構は、ハウジングに固定的に取り付けられる少なくとも1つの細長く柔軟なコンパートメント(48)を含み、前記コンパートメントはある量の粘性の液体を収容し、移動速度制御機構はさらに、プランジャロッドから延びるとともに長手方向の通路を有するよう構成される接触面(46)を有する少なくとも1つの柔軟な速度制御部材(44)を含み、前記接触面は、前記薬剤送達駆動手段が栓閉位置から解放位置に動かされる際に、前記液体が前記部材を通るように強制し、これにより前記薬剤送達駆動手段の移動速度制御を行うために、前記少なくとも1つのコンパートメントに対して押し付けられるよう構成されることを特徴とする、薬剤送達装置。
【請求項2】
少なくとも1つの柔軟な速度制御部材(44)は、プランジャロッドから半径方向の外方向に延在し、かつ駆動力が高くなればなるほど、柔軟なコンパートメントに対する接触面(46)からの圧力が高くなるようにプランジャロッドの前端に対して傾きを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
少なくとも1つの柔軟な速度制御部材(44)とプランジャロッドの前端との間の角度は45°と90°未満との間である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
動力源は、前記プランジャロッド内に配される圧縮ばねである、請求項1または2に記載の装置。
【請求項5】
前記接触面は円形セグメントの形状を有する、先行する請求項1〜4のいずれかに記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのコンパートメント(48)は、変動する液体量を有するように構成され、これにより異なる速度を作り出す、先行する請求項1〜5のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
液体の粘性は、速度制御特性を変更するよう変更することが可能である、先行する請求項1〜6のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
手動操作可能解放手段は自身の自由端に突起(34)を有するアーム(36)を有するアクチュエータ(38)を含み、前記突起は、前記手動操作可能解放手段がロック位置にあるときには、ハウジングの内面に配される柔軟なアーム(30)の突出部(32)に接触する、請求項2〜7のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
前記薬剤送達駆動手段(22、24)が栓閉位置にあるときには、前記突出部(32)はプランジャロッド(32)の溝部(28)に接触するよう構成される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記手動操作可能解放手段が作動位置にあるときには、突起(34)は、前記突出部が溝部(28)から離れて接触しなくなるように構成されるように突出部(32)から離れて接触しなくなるよう構成される、請求項9に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−511348(P2012−511348A)
【公表日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540009(P2011−540009)
【出願日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際出願番号】PCT/EP2009/065907
【国際公開番号】WO2010/066590
【国際公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(503211493)エス・ホー・エル・グループ・アクチボラゲット (30)
【氏名又は名称原語表記】SHL GROUP AB
【Fターム(参考)】