説明

薬物送達を変更する多層接着マトリックスを含有する経皮的システム

経皮的薬物含有投薬単位であって、経皮的に送達される薬物に実質的に不浸透性の支持層;支持層と接触している第一ポリマー性接着マトリックスであって、その中に薬物を分散させていて且つ薬物の第一送達プロフィール速度を有するもの;該第一ポリマー性接着マトリックスと接触している第二ポリマー性接着マトリックスであって、その中に薬物を分散させていて且つ薬物の第二送達プロフィールを有し、ここにおいて、該第二送達プロフィールが、該第一送達プロフィールとは異なるもの;および第二ポリマー性接着マトリックスと接触している剥離ライナーを含む経皮的薬物含有投薬単位。第一ポリマー性接着マトリックスは、薬物を、第二ポリマー性接着マトリックスより速やかにまたは遅く放出することができる。二つのマトリックスの選択によって、皮膚を介する薬物の送達プロフィールは、選択的に変更し且つ制御することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願のクロス・リファレンス
[001]本出願は、本明細書中にそのまま援用される、2004年3月9日に出願され且つ米国特許公報2005/0202073号として公開されている米国特許出願第10/795,584号に優先権を主張する。本出願は、更に、本明細書中にそのまま援用される、2005年2月18日に出願され且つWO2005/091852号として公開されているPCT出願PCT/US2005/005223号に優先権を主張する。
【0002】
[002]本発明は、皮膚を介する薬物などの物質の送達用の経皮的感圧接着剤送達システムに関する。より詳しくは、本発明は、多層接着マトリックスを含むこのようなシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
[003]特定の薬物を時間経過中に制御方式で送達する周知の方法は、薬物を含有する感圧接着剤などの経皮的組成物の使用による。既知の送達システムは、ポリマー性マトリックスおよび/または感圧接着剤配合物などの担体中への所望の薬物の包含を必要とする。このような送達システムが遭遇する問題は、経皮吸収の速度および持続時間への不十分な制御を包含していたので、いろいろな組成物は、所望の薬物の放出および送達単位(delivery unit)の効力の制御を最大限にするように開発されてきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[004]多数の商業的に有用な経皮的送達システムが生産されてきたが、更なる改善が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[005]本発明により、経皮的薬物含有投薬単位は、
(a)経皮的に送達される薬物に実質的に不浸透性の支持層;
(b)支持層の少なくとも一部分と接触している第一ポリマー性接着マトリックスであって、その中に薬物を分散させていて且つ薬物の第一初期送達プロフィールを有するもの;
(c)その第一ポリマー性接着マトリックスの少なくとも一部分と接触している第二ポリマー性接着マトリックスであって、その中に薬物を分散させていて且つ薬物の第二送達プロフィールを有し、ここにおいて、その第二送達プロフィールが、その第一送達プロフィールとは異なるもの;および
(d)第二ポリマー性接着マトリックスの少なくとも一部分と接触している除去可能な剥離ライナー
を含む。
【0006】
[006]本発明は、更に、薬物の経皮投与を必要としている個体に薬物を経皮投与する方法であって、その個体の皮膚に、
(a)経皮的に送達される薬物に実質的に不浸透性の支持層;
(b)支持層の少なくとも一部分と接触している第一ポリマー性接着マトリックスであって、その中に薬物を分散させていて且つ薬物の第一初期送達プロフィールを有するもの;および
(c)その第一ポリマー性接着マトリックスの少なくとも一部分と接触している第二ポリマー性接着マトリックスであって、その中に薬物を分散させていて且つ薬物の第二送達プロフィールを有し、ここにおいて、その第二送達プロフィールが、その第一送達プロフィールとは異なるもの
を含む経皮的投薬単位を適用することを含む方法を含む。
【0007】
[007]第一ポリマー性接着マトリックスは、薬物を、第二ポリマー性接着マトリックスより速やかにまたは遅く放出することができる。それら二つのマトリックスの選択によって、皮膚を介する薬物の送達プロフィールは、単一の接着マトリックスのみを含む送達デバイスでは不可能な程度に、選択的に変更し且つ制御することができる。
【0008】
[008]所望ならば、それら組成物は、更に、架橋剤、可塑剤、粘着付与剤、増量剤、酸化防止剤および賦形剤または浸透促進剤(penetration enhancers)を含めた、感圧接着剤での使用について知られている他の成分を含有するまたは用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】[009]図1は、本発明による二重層マトリックスを含めた三つのマトリックスの経皮的流動(送達速度)を示すグラフである。
【図2】[010]図2は、図1の三つのマトリックスの累積送達を示すグラフである。
【図3a】[011]図3aおよび図3bは、緩慢皮膚接触接着剤接着二重層の累積送達を示すグラフである(すなわち、より遅い初期薬物送達速度を有する接着マトリックスは、皮膚接触層である)。図3aは、急速接着剤モノリスおよび本発明によるいくつかの二重層マトリックスの in vitro 経皮データを示す。
【図3b】図3bは、急速接着剤モノリスおよび本発明によるいくつかの二重層マトリックスの多項相関を示す。
【図4a】[012]図4aおよび図4bは、緩慢皮膚接触接着剤二重層の3次元相関グラフである。図4aは、緩慢皮膚接触接着剤二重層の3−D累積送達相関を示す。
【図4b】図4bは、緩慢皮膚接触接着剤二重層の3−D流動相関を示す。
【図5a】[013]図5aおよび図5bは、急速皮膚接触接着剤接着二重層の累積送達を示すグラフである(すなわち、より速い初期薬物送達速度を有する接着マトリックスは、皮膚接触層である)。図5aは、本発明によるいくつかの二重層マトリックスの in vitro 経皮データを示す。
【図5b】図5bは、本発明によるいくつかの二重層マトリックスの多項相関を示す。
【図6a】[014]図6aおよび図6bは、急速皮膚接触接着剤二重層の3次元相関グラフである。図6aは、急速皮膚接触接着剤二重層の3−D累積送達相関を示す。
【図6b】図6bは、急速皮膚接触接着剤二重層の3−D流動相関を示す。
【図7】[015]図7は、その構成成分モノリスに相対するいろいろな層厚み比率を有する二重層システムの、一定の平均濃度における熱力学的活性を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[016]本発明は、皮膚を介する薬物の送達に適する皮膚用組成物に関する。それら組成物は、所望の薬物送達プロフィールを与えるように選択され且つ重層することができる二つまたはそれを超える異なった接着マトリックスの独特の組合せによって、極めて制御された薬物送達を可能にする。
【0011】
[017]具体的には、本発明の組成物は、
(a)経皮的に送達される薬物に実質的に不浸透性の支持層;
(b)支持層の少なくとも一部分と接触している第一ポリマー性接着マトリックスであって、その中に薬物を分散させていて且つ薬物の第一送達プロフィールを有するもの;
(c)その第一ポリマー性接着マトリックスの一部分と接触している第二ポリマー性接着マトリックスであって、その中に薬物を分散させていて且つ薬物の第二送達プロフィールを有するもの;および
(d)第二ポリマー性接着マトリックスの少なくとも一部分と接触している除去可能な剥離ライナー
を含む。
【0012】
[018]二マトリックス組成物中の第一および第二ポリマー性接着マトリックスは、それぞれ、アンカー接着剤層および皮膚接触接着剤層とも称されるであろう。それらは、各々の層からの薬物送達速度に有意差が存在するように選択される。更に、それら二つの接着剤は、二つの層各々において、薬物または所望の賦形剤の溶解性、混和性または安定性などの一つまたはそれを超える他の物理的特性に有意差が存在するように選択することもできるが、それは、その組成物からのおよびその組成物を着用しているヒトの皮膚を介する薬物の送達に更に影響を及ぼすことがありうる。本明細書中で用いられる「有意差」は、二つの接着マトリックスまたは層の間の少なくとも約10%〜100%、好ましくは、少なくとも約15%〜60%の薬物送達差を意味する。二層間の所望の薬物送達速度差は、二つの接着マトリックスの選択によって、または各々の層の相対厚みの選択肢と組み合わせた各々のマトリックスの接着剤の選択によって簡単に達成することができる。
【0013】
[019]第一および第二接着マトリックスは、薬物送達速度が、最初は、第二マトリックスまたは皮膚接触層から、第一マトリックスまたはアンカー層からの場合より速いように選択することができる。このような場合、着用者の皮膚を介して送達される薬物の初期バーストまたはスパイクの後、より遅い且つより一定の薬物放出が存在するであろう。或いは、それら接着マトリックスは、薬物送達速度が、最初は、第一マトリックスまたはアンカー層から、第二マトリックスまたは皮膚接触層からの場合より速いように選択することができる。このようなシステムは、それら二つの層の厚みに依存した送達プロフィールの同調を可能にする。具体的には、皮膚に接触している、より遅く送達する接着剤層は、皮膚を介する送達を制御し、そしてより速く送達する接着剤層の速く薬物を送達する性質をモジュレーションする。このような場合、それらマトリックスの厚みおよび組成および薬物濃度に依存して、おそらくは、特定の適用後時間における送達の「バースト」を伴って、連続的薬物送達が存在するであろう。例えば、そのバーストは、皮膚接触層が有することがありうるいずれの律速性も克服するほど大きい駆動力を有するアンカー層による薬物および成分の放出によって説明されうると考えられる。このような放出パターンは、例えば、日周期リズム(例えば、テストステロン)を模擬するように身体に薬物を送達する場合に有用である。
【0014】
[020]接着マトリックスからの放出速度は、その機能的寿命の経過にわたって変更することができる。しばしば、これは、着用者の皮膚の表面からの水または他の成分の吸収によって引き起こされる。或いは、皮膚接触マトリックス中に消耗性の浸透遅延剤を包含して、または皮膚接触マトリックスに固形薬物結晶を負荷して、皮膚を介する薬物の初期送達を損なうことができる。
【0015】
[021]本発明の一つの態様において、組成物は、三つまたは四つまたは五つの接着マトリックスなどの三以上の接着マトリックスを含む。例えば、組成物は、支持層と接触している接着マトリックスと、剥離ライナーと接触している接着マトリックスとの間に挟まれた一つまたはそれを超える追加の接着マトリックスを含みうると考えられる。三つまたはそれを超えるマトリックスを包含する利点は、異なった層の使用によってかまたは、送達速度を変更するまたは制御するように異なった賦形剤を異なった層に加えることによって、送達速度を制御する能力を増加させていることである。他の利点には、増加した化学安定性、加工上の、化粧品用のまたは物理的な(改善された着用)利点が含まれる。組成物中に三以上の接着マトリックスが存在する場合、それらマトリックスの一つからの薬物の初期送達速度は、他のマトリックスの少なくとも一つからのそれとは異なる。一つの態様において、各々のマトリックスにおける初期薬物送達速度は、互いのマトリックスのそれとは異なる。
【0016】
[022]本発明の組成物または単位剤形中で用いられる接着剤は、粘着性であるまたは触れるとべたつくものであり、しかも典型的には、緩圧の適用時に皮膚などの支持体に付着するものである。したがって、それらは、しばしば、感圧接着剤と称される。
【0017】
[023]各々の接着マトリックス層の選択肢は、経皮送達デバイスに慣用的に用いられるいずれの感圧接着剤から得ることができるが、但し、選択される二つのマトリックスは、有意に異なった薬物送達速度を有するという条件付きである。一つの好ましい態様において、一つのマトリックスは、アクリル系接着剤を含み、そして他のマトリックスは、シリコーン接着剤を含む。この組合せにおいて、アクリル系接着剤は、比較的遅い送達特性を有する;シリコーン接着剤は、より速い送達特性を有する。第二の好ましい態様において、一つのマトリックスは、アクリル系接着剤を含み、そして他は、ポリイソブチレン接着剤を含む。この態様において、アクリル系接着剤は、再度、比較的遅い送達特性を有する;ポリイソブチレン接着剤は、薬物をより速く送達する。
【0018】
[024]組成物が、三つの接着マトリックスを含む場合、それは、例えば、二つのシリコーン接着剤層の間に挟まれたアクリル系接着剤層、または二つのアクリル系接着剤層の間のシリコーン接着剤層を含むことがありうる。或いは、各々の層は、シリコーン・ポリイソブチレン・アクリレート接着剤多層システムなどの異なったポリマーを有することがありうると考えられる。各々の層のための接着剤の選択肢は、最終組成物に望まれる送達プロフィールによって決定されるであろう。
【0019】
[025]適するシリコーン接着剤には、シリコーンポリマーおよび樹脂から作られる感圧接着剤が含まれる。ポリマー対樹脂比率は、異なった粘着性レベルを達成するために変動することがありうる。商業的に入手可能である有用なシリコーン接着剤の具体的な例には、Dow Corning 製の標準的なBIOPSA(登録商標)系列(7−4400、7−4500および7−4600系列)およびアミン相溶性(末端付き(endcapped))BIOPSA(登録商標)系列(7−4100、7−4200および7−4300系列)が含まれる。好ましい接着剤には、BIO−PSA(登録商標)7−4202、BIO−PSA(登録商標)7−4301、BIO−PSA(登録商標)7−4302、BIO−PSA(登録商標)7−4501、BIO−PSA(登録商標)7−4502およびBIO−PSA(登録商標)7−4602が含まれる。
【0020】
[026]適するポリイソブチレン接着剤は、感圧性であり且つ適する粘着性を有するものである。そのポリイソブチレンは、高分子量および低分子量のポリイソブチレンの混合物を含むことがありうる。具体的には、高分子量ポリイソブチレンは、少なくとも1,000,000の分子量を有するものである。低分子量ポリイソブチレンは、少なくとも100であるが1,000,000未満の分子量を有するものである。望ましくは、高分子量ポリイソブチレンは、全ポリイソブチレンの約20〜80重量%、好ましくは、約40%〜50%、最も好ましくは、約45%を構成し、そして低分子量ポリイソブチレンは、全ポリイソブチレンの約80重量%〜20重量%、好ましくは、約50%〜60%、最も好ましくは、約55%を構成する。有用なポリイソブチレンの具体的な例は、n−ヘプタン中に約25%の固形分で、45%の高分子量ポリマー(約1,250,000)および55%の低分子量ポリマー(約44,000)を含むものである。
【0021】
[027]有用なアクリル系ポリマーには、いろいろなホモポリマー、コポリマー、ターポリマーおよびアクリル酸類似物が含まれる。それらには、アルキルアクリレートまたはメタクリレートのコポリマーが含まれる。ポリアクリレートには、アクリル酸、メタクリル酸、N−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、デシルアクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルアクリレート、ドデシルメタクリレート、トリデシルアクリレートおよびトリデシルメタクリレートが含まれる。有用なアクリル系接着剤には、DURO−TAK(登録商標)87−2194などの架橋カルボキシル機能性接着剤;DURO−TAK(登録商標)87−2051などの非架橋カルボキシル機能性接着剤;DURO−TAK(登録商標)87−2516などの架橋ヒドロキシル機能性接着剤;DURO−TAK(登録商標)87−2287などの非架橋ヒドロキシル機能性接着剤;DURO−TAK(登録商標)87−5298などのグラフト接着剤;およびDURO−TAK(登録商標)87−4098などの非機能性接着剤が含まれる。好ましいアクリル系接着剤には、National Starch and Chemical Co. 製のDURO−TAK(登録商標)87−2194などの架橋カルボキシル機能性アクリル系接着剤が含まれる。
【0022】
[028]前述の接着剤に加えて、本発明による組成物に有用な他の接着剤には、ホットメルトであれ、帯水(waterborne)であれまたは溶液型であれ、他のアクリレート、ゴム系またはシリコーン圧力接着剤が含まれる。
【0023】
[029]二つまたはそれを超える接着剤層に加えて、本発明による組成物は、支持体および剥離ライナーを含み、それらは各々、経皮パッチ組成物に慣用的に用いられる材料を含むことができる。支持体用に選択される材料は、柔軟性で、薬物に不浸透性で、そして所望ならば、着色または標識することができるものである。支持体は、投薬単位を支持し且つそのための保護カバーを与える。適する支持材料には、感圧接着剤での使用について当該技術分野において知られているものが含まれる。例えば、支持体は、ポリオレフィン、ポリエステル、多層EVAフィルムおよびポリエステル、ポリウレタンまたはその組合せを含むことができる。好ましい支持材料は、Mylan Technologies, Inc. 製のポリオレフィンであるMEDIFLEX(登録商標)1000である。
【0024】
[030]剥離ライナーは、組成物から除去され且つ廃棄されて、皮膚接触接着剤層を露出し、それが、組成物を患者に適用する手段として機能し、そしてそれを介して、薬物は、患者に送達されるように通過する。適する剥離ライナーには、感圧接着剤組成物での使用について当該技術分野において知られているものが含まれる。例えば、剥離ライナーは、フルオロシリコーン被覆ポリエステルまたはシリコーン被覆ポリエステルを含むことができる。好ましい剥離ライナーは、各々、Mylan Technologies, Inc. 製のMEDIRELEASE(登録商標)2500、MEDIRELEASE(登録商標)2249およびMEDIRELEASE(登録商標)MR2226、または3M Pharmaceuticals/D.D.S.製の Scotchpak(登録商標)1022である。剥離ライナーは、しかしながら、紙または紙含有層または積層品、いろいろな熱可塑性樹脂、ポリエステルフィルム、箔ライナー等を含めた他の材料を含むことができる。
【0025】
[031]投薬単位形態がいったん製造されたら、それらは、経皮的処置において適用されるまで、貯蔵用の適当な包装中に入れられる。
【0026】
[032]本発明の組成物は、剥離ライナーがいったん除去され、そして組成物が皮膚に適用されたら、その組成物が、その中に含有される所望量の薬物を分布させるのに十分な時間、低い剥離発生率で適所に存続しうる十分な接着性を有する。
【0027】
[033]本発明の組成物は、最初に、投薬単位の各層について別々の接着剤ブレンドを製造後、選択した感圧接着剤と適する溶媒を混合することによって各々製造されたそれらブレンドの少なくとも一つの中に選択した薬物を溶解させるまたは懸濁させることによって製造することができる。アンカー層は、最小限の残留溶媒レベルを生じる温度および滞留時間(ライン速度)などの所定のパラメーターにしたがって、最初に、剥離ライナー上にコーティングし、乾燥後、所望の支持フィルムに積層する。次に、皮膚接触層を、別の剥離ライナー上にコーティングし、乾燥させる。剥離ライナーを、アンカー層から除去し、そして皮膚接触層の接着剤側を、アンカー層の接着剤側上に積層して、アンカー層が、支持体と皮膚接触層との間にあるようにする。薬物を、最初に、二つの接着剤層の一方だけに懸濁させるまたは溶解させる場合、それは、時間経過中に、共通平衡に達するまで、他方の接着剤層中へと平衡するであろう。二つの接着剤層の一方だけに薬物を最初に懸濁させたまたは分散させた組成物を製造することは、例えば、他方の接着剤層を、薬物に有害であると考えられるが、加工(コーティングおよび乾燥)中に蒸発する溶媒で製造する場合、望ましいことがありうる。
【0028】
[034]三以上の層を与える予定の場合、第三の(中心)層は、液体として剥離ライナー上にコーティングし、乾燥させ、乾燥した皮膚接触層の接着剤側かまたは乾燥したアンカー層の接着剤側に積層し、その剥離ライナーが、いったん後者から除去されたら、次に、投薬単位の二つの部材を上のように互いに積層する。
【0029】
[035]接着剤ブレンドを製造する場合に用いるのに適する溶媒には、アセトン、ヘプタン、酢酸エチル、イソプロパノール、エタノール、ヘキサン、トルエン、キシレン、2,−ペンタンジオン、メタノールおよび水が含まれる。
【0030】
[036]本発明による経皮送達投薬単位を生産するまたは達成する別の方法は、当業者に明らかでありうるし、そしてこのような別の方法も、本発明の範囲内である。例えば、接着剤ブレンドは、剥離ライナーよりもむしろ支持フィルム上にコーティングすることができる。或いは、接着剤コーティングは、接着剤をその融解温度へ加熱すること(ホットメルト接着剤)などによって、溶媒を用いることなく生じることができる。この技術では、接着剤を乾燥させる必要がなく、冷却するだけである。
【0031】
[037]支持体上に連続液体コーティングを適用するには、グラビアロール、リバースロール、流下フィルム、インクジェット等を含めた多くのコーティング技術が存在する。これらは全て、当業者に周知であり、そして溶媒和ブレンドから感圧接着剤層を生じるのに用いることができる。或いは、薄い接着剤コーティングは、押出によって行うことができるが、その場合、接着剤ブレンドは、加圧下のダイを介して、連続コーティングとしてかまたは印刷(断続)パターンとして支持体上に押し込まれる。
【0032】
[038]本発明の組成物のアンカー層および皮膚接触層の厚みは、組成物から送達される薬物の量および所望の着用時間などの因子に依存して変動しうる。しかしながら、概して、皮膚接触層は、約5〜150gsm、好ましくは、約25〜50gsmの厚みを有する。アンカー層は、概して、約5〜150gsm、好ましくは、約25〜100gsmの厚みを有する。変型は、常套実験の問題として当業者が決定することができる。
【0033】
[039]本発明の組成物は、広範囲の薬物の経皮送達に適している。「薬物」という用語は、所望の有益な作用を生じるように生体に送達される、いずれか治療的に、予防的におよび/または薬理学的にまたは生理学的に有益な活性物質またはその混合物を包含するとするその広義の解釈を有する意味である。より詳しくは、局所または全身に、事実上、治療的であれ、診断用であれ、または予防的であれ、薬理学的応答を生じることができる薬物はいずれも、本発明の考察の範囲内である。更に、本発明の範囲内に包含されるのは、昆虫忌避剤、サンスクリーン、化粧剤等のような生物活性物質である。薬物は、疾患または他の状態を治癒させる、診断するまたは処置するのに十分な量で与えることができる。この定義には、次が含まれるが、これに制限されるわけではない。
【0034】
1.心臓血管薬であって、ニトログリセリン、プロプラノロール、イソソルビドジニトレート、イソソルビドモノニトレート、ジルチアゼム、ニフェジピン、プロカインアミド、クロニジンおよびその他などのもの、
2.アンドロゲン性ステロイドであって、テストステロン、メチルテストステロンおよびフルオキシメステロンなどのもの、
3.エストロゲンであって、抱合エストロゲン、エストロゲンエステル、エトロピペート(etropipate)、17−βエストラジオール、17−βエストラジオールバレレート、エキリン、メストラノール(mestranol)、エストロン、エストリオールおよびジエチルスチルベストロールなどのもの、
4.プロゲステロン薬であって、プロゲステロン、19−ノルプロゲステロン、ノルエチンドロン(norethindrone)、ノルエチンドロンアセテート、メレンゲストロールクロラジノン(melengestrol chloradinone)、エチステロン、メドロキシプロゲステロンアセテート、ヒドロキシプロゲステロンカプロエート、ノルエチノドレル(norethynodrel)、ジメチステロン、エチニルエストレノール(ethinylestrenol)、ノルゲストレル(norgestrel)、メゲストロールアセテート(megestrolacetate)およびエチノジオールジアセテート(ethinodiol diacetate)などのもの、
5.中枢神経系に作用する薬物であって、サリチル酸誘導体、アヘン剤、オピオイド等のような;鎮静薬、催眠薬、鎮痛薬、麻酔薬および抗不安薬を含めた;抱水クロラール、ベンゾジアゼピン、ナロキソン、ハロペリドール、ペントバルビトール(pentobarbitol)、フェノバルビトール(phenobarbitol)、セコバルビタール(secobarbital)、コデイン、リドカイン、ジブカイン、ベンゾカイン(benzocaine)、フェンタニール、フェンタニール類似体およびニコチンを含めたもの、
6.栄養剤であって、ビタミン、必須アミノ酸および必須脂肪を含めたもの、
7.抗炎症薬であって、ヒドロコルチゾン、コルチゾン、デキサメタゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、ハルシノニド(halcinonide)、メチルプレドニゾロン、フルロコルチゾン(flurocortisone)、コルチコステロン、パラメタゾン、イブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、フェンブフェン、インドプロフェン、サリチル酸、サリチル酸メチル、スリンダク、メフェナム酸、ピロキシカム、インドニシロン(indonisilone)およびトルメチンを含めたもの、
8.抗ヒスタミン薬であって、ジフェンヒドラミン、トリプロリジン、クロルシクリジン、プロメタジン、シクリジン、クロルプレナリン(chlorprenaline)、テレナジン(terrenadine)、フェニルプロパノールアミンおよびクロルフェニラミンなどのもの、
9.縮瞳薬であって、ピロカルピンなどのもの、
10.外皮用薬であって、ビタミンAおよびビタミンEなどのもの、
11.鎮痙薬であって、アトロピン、メタンテリン、パパベリン(papverine)、シンメドリン(cinnmedrine)およびメトスコポラミンを含めたもの、
12.抗うつ薬であって、イソカボキサジド(isocaboxazid)、フェネルジン(phenelzine)、イミプラミン、アミトリプチリン(amitrptyline)、トリメプラミン(trimepramine)、ドゼピン(dozepin)、デシプラミン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、アモキサピンおよびマプロチリンなどのもの、
13.抗癌薬、
14.抗糖尿病薬であって、インスリンなどのもの、
15.抗エストロゲンまたはホルモン剤であって、タモキシフェンまたはHCGを含めたもの、
16.抗感染薬であって、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、スルフアセトアミド、スルファジアジン、スルファメラジン、スルホキサゾール、イドクスウリジンおよびエリスロマイシンなどの抗生物質、抗細菌薬および抗ウイルス薬を含めたもの、
17.抗アレルギー薬であって、アンタゾリン(antazoline)、メタピリレン(metapyrilene)およびピリラミン(pyrilamine)などのもの、
18.解熱薬であって、アスピリンおよびサリチルアミドを含めたもの、
19.抗片頭痛薬であって、ジヒドロエルゴタミンおよびピゾチリン(pizotyline)を含めたもの、
20.精神安定薬であって、レセルピン、クロルプロマジンおよび抗不安薬ベンゾジアゼピンを含めたもの、および
21.抗精神病薬であって、ハロペリドール イオキサピン(Ioxapine)、モリンドン(molindone)、チオチキセン、ピモジド、リスペリドン(risperidone)、クエチアピンフマレート(quetiapine fumarate)、オランザピン(olanzapine)および/フェノチアジン誘導体を含めたもの。
【0035】
[040]経皮的システムを用いた送達に適する他の薬物は、当業者が容易に決定することができる。更に、経皮投与に適するエーテル、エステル、アミド、アセタール、塩等のような、薬物の薬理学的に許容しうる誘導体を用いることができる。
【0036】
[041]好ましい態様において、本発明の組成物は、エストラジオール、エストラジオールおよびノルエチンドロンアセテートの組合せ、またはエストラジオールおよびレボノルゲストレル(levonorgestrel)または他のプロゲスチンの組合せを含む。このようなパッチは、閉経後の女性にホルモン補充療法として処方される。経皮吸収されることが可能なエストラジオールの一つまたはそれを超える生物活性で且つ生物適合性の誘導体は、エストラジオールの代わりに、またはそれと組み合わせて用いることができる。エストラジオールの誘導体には、エストラジオールの13−または17−モノエステルまたはジエステルであって、エストラジオール−3,17−ジアセテート;エストラジオール−17−アセテート;エストラジオール−3,17−バレレート;エストラジオール−3−バレレート;エストラジオール−17−バレレート;3−モノ−、17−モノ−および3,17−ジピリベート(dipilivate)エステル;3−モノ−、17−モノ−および3,17−ジプロピオネートエステル;該当するヘプタノエートおよびベンゾエートエステルを含めたもの;エタノールエストラジオール;エストロン;および経皮吸収可能である他のエストロゲン様ステロイドおよび誘導体が含まれる。
【0037】
[042]他の適するプロゲスチンには、プロゲステロン、メドロキシプロゲステロンアセテート、エチノジオールジアセテート等が含まれる。
【0038】
[043]エストラジオールを、投薬単位中の単独活性薬物として用いる場合、単位は各々、典型的に、約0.1%〜約4.0%(w/w)のエストラジオールを含む。エストラジオールを、ノルエチンドロンかまたはレボノルゲストレルかまたは他のプロゲスチンと組み合わせて与える場合、投薬単位は各々、典型的に、約0.1%〜約4.0%(w/w)のエストラジオールおよび約0.1%〜約20%のプロゲスチンを含む。これら範囲は、単に指針とするものである;与えられる薬物の実際量は、皮膚接触層およびアンカー層の接着剤の選択肢;特定の時間内に患者へ経皮送達されることが望まれる薬物の量;および投薬単位またはパッチを着用しているヒトの皮膚を介して薬物が浸透することできる速度に依存する。
【0039】
[044]本発明の一つの特定の態様において、経皮的投薬単位は、約25gsm(グラム/m)のシリコーン皮膚接触層および約75gsmのアクリレートアンカー層を含み、そして約1.4%(w/w)のエストラジオールを含有する。第二の特定の態様において、経皮的投薬単位は、約50gsmのシリコーン皮膚接触層および約75gsmのアクリレートアンカー層を含み、そして約1.4%のエストラジオールを含有する。第三の特定の態様において、経皮的投薬単位は、約1.4%のエストラジオールを各々含有する、約25gsmのシリコーン皮膚接触層および約100gsmのアクリレートアンカー層を含む。
【0040】
[045]第四の特定の態様において、経皮的投薬単位は、1.0%(w/w)のエストラジオールを含有する約50gsmのポリイソブチレン皮膚接触層と、アクリレート接着剤中に約1.4%(w/w)のエストラジオールを含有する50gsmアンカー層を含む。
【0041】
[046]本発明の組成物中に包含される薬物の量は、目的の薬物または薬物組合せ;所望の治療的作用;およびその組成物が薬物を放出し且つ治療を行うであろう経過時間長さに依存して変動する。皮膚を介する薬物の通過は、しばしば、律速段階であるので、選択される薬物の量および接着剤からの放出速度は、典型的に、薬物の送達を長時間与えるように選択され、ここにおいて、そのシステム中の薬物の最少量は、その組成物で治療を行う予定の時間中に薬物が皮膚を介して通過するであろう速度に基づく。組成物中の薬物の量は、典型的に、送達デバイスの約0.05重量%〜約40重量%でありうるし、そして好ましくは、約0.1重量%〜約20重量%の範囲内、最も好ましくは、約0.1重量%〜約4.0重量%の範囲内である。
【0042】
[047]一つまたは複数の目的の薬物は、患者への所望の薬物の経皮投与に適合性である他の成分との混合物で与えることができる。このような他の成分には、架橋剤、可塑剤、粘着付与剤、増量剤、酸化防止剤、分散助剤、およびプロピレングリコールなどの賦形剤が含まれる。
【0043】
[048]本発明は、層厚みを変更することによっておよび薬物結晶化の危険を冒すことなく、経皮的送達プロフィール(例えば、最大流動対平均流動)を同調させる能力を提供する。二つのマトリックスを共通界面において密に接触させておくことは、どちらのマトリックス中の薬物も、その薬物が、マトリックス中のどこでも同じ活性となるまで、その界面を越えて平衡することを可能にする。一つの態様において、二つのマトリックスの全表面積は、互いに接触している。別の態様において、双方のマトリックスの少なくとも75%の表面積は、互いに接触している。
【0044】
[049]一つの好ましい態様において、モノリス層は各々、亜飽和(sub-saturated)である濃度の薬物を含む。したがって、これらモノリスの組合せはいずれも、亜飽和であろう。二つのマトリックス中の薬物の平衡濃度は、層厚みの比率に依存するが、その二重層システムは、常に、飽和または飽和未満であろう。したがって、各々の層が亜飽和であり、そしてそれら層が互いに平衡状態にあることから、層厚み組合せは全て、亜飽和である。したがって、層厚み比率は、溶解度を超えることなく所望の経皮送達プロフィールを与えるように選択することができる。
【0045】
[050]いずれの層においても溶解度を超えないデバイスを形成する能力は、これが、マトリックス中で薬物を再結晶させないし且つ安定性問題を最小限にすることから、本発明のこの側面に特に関係がある。再結晶した薬物は、概して、非再結晶薬物と比較して異なったサイズおよび形状を有する粒子を含む。これら再結晶した薬物粒子は、本発明の組成物に、異なった且つしばしば好ましくない放出プロフィールをもたせるであろう。更に、再結晶は、しばしば、マトリックスの表面において溶媒が蒸発するにつれて一層容易に起こって、接着剤の表面に一層高濃度の再結晶した薬物を生じ且つデバイスの粘着性を制限し、そして更に、送達に影響することがありうる。各々の層が薬物で亜飽和しているそれら組成物の一つの追加の利点は、いろいろな厚みを有し、したがっていろいろな薬物活性を有するデバイスを、組成物の安定性に関与することなく形成することができるということである。
【0046】
[051]したがって、一つの特定の態様において、本発明の組成物は、各々の層中に亜飽和である薬物を含有する。
【0047】
[052]一つの特定の態様において、組成物は、緩慢皮膚接触接着剤を有し(すなわち、二重層システムにおいて、より遅い初期薬物送達速度を有する接着マトリックスは、皮膚接触層であり、そしてより速い初期薬物送達速度を有する接着マトリックスは、アンカー層であり)、そして薬物の累積送達は、図3aに二重層デバイスで示されているように、送達時間にわたって実質的に直線である。
【0048】
[053]一つの特定の態様において、組成物は、急速皮膚接触接着剤を有し(すなわち、二重層システムにおいて、より速い初期薬物送達速度を有する接着マトリックスは、皮膚接触層であり)、そして薬物流動速度は、送達スパイクを含み、そして次に定常状態流動を含む。一つの態様において、送達スパイクは、定常状態流動の少なくとも1.2倍の強さを有する。一つの態様において、送達スパイクは、定常状態流動の少なくとも1.5倍の強さを有する。
【0049】
[054]本発明を、次の実施例によって更に詳しく説明するが、それは、制限するものとして解釈されるべきではない。
【実施例】
【0050】
実施例1
二層送達デバイスの製造
[055]別々の接着剤ブレンドを、完成システムの各々の層について、少なくとも一つのブレンド中に薬物を溶解させてまたは懸濁させて製造する。それらブレンドは、溶媒、接着剤および場合により賦形剤の組合せ中に薬物を懸濁させるまたは溶解させることによって製造する。各々のブレンドに望まれる残存成分は、薬物と一緒に、プレミックス中に分散させることができるしまたは直接的に接着剤ブレンドに加えることができる。成分を全て、それらのそれぞれのブレンド中に一緒に加えたら、それらブレンドを、空気駆動ミキサーで別々に、均一になるまで混合する。各々の成分ブレンドの実施例量について、下の表1を参照されたい。
【0051】
【表1】

【0052】
[056]十分に混合後、アンカー層ブレンドを、適当な剥離ライナー上に指定の厚みでコーティングして、所望のgsmを得る。その積層品を、41℃で4分間、次に強制空気オーブン中において77℃で4分間乾燥後、所望の支持フィルムへ積層する。皮膚接触層ブレンドを、アンカー層積層品を製造するのに用いられたのと同じ条件を用いて、別の剥離ライナー上にコーティングし、乾燥させる。
【0053】
[057]完成品を組み立てるために、アンカー層剥離ライナーを除去し、そして乾燥した皮膚接触層の接着剤側を、アンカー層の接着剤側に積層する。
【0054】
実施例2
[058]経皮送達デバイスを、実施例1の内容にしたがって製造した。デバイスは各々、合計0.1〜4.0%(w/w)の薬物を含有した。各々の送達デバイスのアンカー接着マトリックスは、アクリル系感圧接着剤であり、最初は、0.1%〜4.0%の薬物および0〜5.0%(w/w)のポビドンを含有した。各々の送達デバイスの皮膚接触マトリックスは、シリコーン感圧接着剤を含み、最初は、0.1%〜4.0%の薬物、0〜5%(w/w)のポビドンおよび0〜5%の粘着付与剤/可塑剤を含有した。各々のデバイスのシリコーン接触層は、5〜100gsmの厚みを有し、そしてアンカー層は、5〜150gsmの厚みを有した。一つの態様において、そのデバイスは、アクリル系接着剤層および皮膚接触層の各々に1.4%のエストラジオール、アクリル系接着剤層および皮膚接触層の各々に3.4%のポビドンを含み、そして皮膚接触層は、5%の360 Medical Fluid(100cSt)を粘着付与剤/可塑剤として含んだ。
【0055】
実施例3
[059]経皮送達デバイスを、実施例1の内容にしたがって製造した。デバイスは各々、合計0.1〜4.0%(w/w)の薬物を含有した。各々の送達デバイスのアンカー接着マトリックスは、アクリル系感圧接着剤であり、最初は、1.4%の薬物および0〜5.0%(w/w)のポビドンを含有した。アンカー層は、更に、0〜10%(w/w)のプロピレングリコールを含有した。各々の送達デバイスの皮膚接触マトリックスは、ポリイソブチレン感圧接着剤を含み、最初は、1.0%の薬物、0〜5%(w/w)のポビドンおよび10〜50%の粘着付与剤/可塑剤を含有した。各々のデバイスにおいて、皮膚接触層は、5〜100gsmの厚みを有し、そしてアンカー層は、5〜100gsmの厚みを有した。一つの態様において、そのデバイスは、アクリル系接着剤層および皮膚接触層の各々に3.4%のポビドンを含み、そして皮膚接触層は、30%の鉱油を粘着付与剤/可塑剤として含んだ。
【0056】
実施例4
[060]経皮的デバイスを、実施例2の内容にしたがって製造した。シリコーン皮膚接触層は、25gsmの厚みを有し、そしてアンカー層は、75gsmの厚みを有した。
【0057】
実施例5
[061]経皮的デバイスを、実施例2の内容にしたがって製造した。シリコーン皮膚接触層は、50gsmの厚みを有し、そしてアンカー層は、75gsmの厚みを有した。
【0058】
実施例6
[062]経皮送達デバイスを、実施例3の内容にしたがって製造した。ポリイソブチレン皮膚接触層は、50gsmの厚みを有し、そしてアクリレートアンカー層は、50gsmの厚みを有した。
【0059】
実施例7
[063]経皮送達デバイスを、実施例2および実施例3各々の内容にしたがって製造した。各々のデバイスにおいて、薬物は、エストラジオール、エストラジオールおよびノルエチンドロンアセテートの組合せ、またはエストラジオールおよびレボノルゲストレルの組合せであった。
【0060】
実施例8
[064]経皮送達デバイスを、実施例2の内容にしたがって製造した。各々のデバイスにおいて、シリコーン(silicon)接着剤は、BIOPSA(登録商標)7−4202、7−4301、7−4302、7−4501、7−4502または7−4602であった。
【0061】
実施例9
[065]経皮送達デバイスを、実施例3の内容にしたがって製造した。各々のデバイスにおいて、ポリイソブチレン接着剤は、20〜80%の少なくとも1,000,000の分子量を有するポリイソブチレン、および80%〜20%の100〜1,000,000の分子量を有するポリイソブチレンを含んだ。
【0062】
実施例10
[066]経皮送達デバイスを、実施例9の内容にしたがって製造した。各々のデバイスにおいて、ポリイソブチレン接着剤は、45%の少なくとも1,000,000の分子量を有するポリイソブチレン、および55%の100〜1,000,000の分子量を有するポリイソブチレンを含んだ。
【0063】
実施例11
[067]経皮送達デバイスを、実施例2の内容にしたがって製造した。50gsm皮膚接触層は、医用グレードのシリコーン感圧接着剤BIO−PSA(登録商標)7−4502中に1.4%のエストラジオール半水和物、3.4%のポビドンおよび5%の360 Medical Fluid(100cSt)を含有した。75gsmアンカー層は、医用グレードのアクリレート感圧接着剤であるDURO−TAK(登録商標)87−2194中に1.4%のエストラジオール半水和物および3.4%のポビドンを含有した。支持体は、ポリオレフィン(MEDIFLEX(登録商標)1000)から成った。剥離ライナーは、フルオロシリコーン被覆ポリエステル(MEDIRELEASE(登録商標)2500または Scotchpak(登録商標)1022)であった。百分率は全て、w/wである。
【0064】
[068]送達システムは、30cmのサイズを有し、エストラジオールの送達スパイクを生じ、そして約0.1mg/日を in vitro で送達した。
【0065】
実施例12
[069]経皮送達デバイスを、実施例3の内容にしたがって製造した。50gsm皮膚接触層は、医用グレードのポリイソブチレン感圧接着剤中に1.0%のエストラジオール半水和物、3.4%のポビドンおよび30%の鉱油を含有した。50gsmアンカー層は、医用グレードのアクリレート感圧接着剤であるDURO−TAK(登録商標)87−2194中に1.37%のエストラジオール半水和物、8.0%のプロピレングリコールおよび3.4%のポビドンを含有した。支持体は、ポリオレフィン(MEDIFLEX(登録商標)1000)から成った。剥離ライナーは、シリコーン処理済みポリエステル(MEDIRELEASE(登録商標)2249)であった。百分率は全て、w/w基準で与えている。
【0066】
[070]送達デバイスは、30cmのサイズを有し、エストラジオールの送達スパイクを生じ、そして0.1mg/日を in vitro で送達した。
【0067】
実施例13
[071]経皮送達デバイスを、実施例1の内容にしたがって製造した。アンカー層マトリックスは、50gsmのDURO−TAK(登録商標)87−2194を含み、それに、50gsmポリイソブチレン皮膚接触層マトリックスを積層した。そのアンカー層マトリックスは、1.37%のエストラジオール半水和物、4.0%のプロピレングリコール、3.4%のポビドンおよび1.13%のコロイド二酸化ケイ素を含有した。皮膚接触層マトリックスは、ポリイソブチレン接着剤中に1.37%のエストラジオール半水和物、3.4%のポビドン、4.0%のプロピレングリコール、1.13%のコロイド二酸化ケイ素および30%の鉱油を含有した。支持体は、MEDIFLEX(登録商標)1000であり、そして剥離ライナーは、MEDIRELEASE(登録商標)2226であった。
【0068】
実施例14
[072]経皮送達デバイスを、実施例1の内容にしたがって製造した。アンカー層マトリックスは、75gsmのDURO−TAK(登録商標)87−2194を含み、それに、BIO−PSA(登録商標)7−4502の50gsm皮膚接触層マトリックスを積層した。そのアンカー層マトリックスは、1.37%のエストラジオール半水和物および3.4%のポビドンを含有した。皮膚接触層マトリックスは、1.37%のエストラジオール半水和物、3.4%のポビドンおよび5%の360 Medical Fluid(100cSt)を含有した。支持体は、MEDIFLEX(登録商標)1000であり、そして剥離ライナーは、MEDIRELEASE(登録商標)2500であった。
【0069】
実施例15
[073]送達デバイスであって、皮膚接触層からの薬物の送達速度が、アンカー層からの放出速度より遅いものを製造した。二重層および構成性単一層の経皮送達プロフィールは、その二重層が、緩慢送達(アクリル系)マトリックスに特有の一定速度以外の、急速送達性(シリコーン)マトリックスと同じ規格化速度で、皮膚を介して薬物を送達するということを示している。
【0070】
[074]急速送達性接着フィルムは、シリコーン接着剤ブレンドを、1.25%のエストラジオール、5%のポリビニルピロリドン、4%のオレイン酸およびBIO−PSA(登録商標)7−4502シリコーン接着剤を含有する均一乾燥接着剤層を生じるようにコーティングすることによって製造した。そのブレンドを、3M Scotchpak(登録商標)1022剥離ライナー上にコーティングし、そして41℃で4分間および77℃で4分間乾燥させて、約100グラム/平方メートル(gsm)の接着フィルムを生じた。
【0071】
[075]緩慢送達性接着フィルムは、アクリル系接着剤ブレンドを、1.25%のエストラジオール、5%のポリビニルピロリドン、4%のオレイン酸および National Starch and Chemical Co. 製のDURO−TAK(登録商標)87−2516アクリル系接着剤を含有する均一乾燥接着剤層を生じるようにコーティングすることによって製造した。そのブレンドを、MEDIRELEASE(登録商標)2249剥離ライナー上にコーティングし、そして40℃で4分間および77℃で4分間乾燥させて、それぞれ約25gsmおよび100gsmの二つの乾燥接着フィルムを生じた。
【0072】
[076]二つの薬物送達システムを、100gsm急速送達性シリコーン接着フィルムかまたは100gsm緩慢送達性アクリル系接着フィルムを、3M CoTran 9722支持フィルムに積層することによって製造した。
【0073】
[077]第三の薬物送達システムは、急速送達性シリコーン接着フィルムを、剥離ライナーから3M CoTran 9722支持フィルムへ最初に移すことによって製造した。25gsm緩慢送達性アクリル系接着フィルムを、急速送達性シリコーン接着フィルムの上に積層した。完成システムは、支持フィルム、100gsmシリコーン接着剤層、25gsmアクリル系接着剤層および剥離ライナーから成った。全てのシステムを平衡させた後、それらのヒト皮膚を介する薬物の in vitro 送達について調べた。下の表は、調べた三つのシステムを要約している。
【0074】
【表2】

【0075】
[078]二つの層を一緒に積層することにより、得られた経皮的システムは、緩慢送達性マトリックスに一層特有の一定連続速度以外の、急速送達性マトリックスと同じ規格化速度で皮膚を介して薬物を送達した。図1および図2を参照されたい。
【0076】
実施例16
[079]二重層経皮的デバイスを、実施例1の内容にしたがって製造した。皮膚接触層としてのより遅い接着剤およびアンカー層としてのより速い接着剤を用いたデバイス(緩慢皮膚接触接着剤二重層)並びに皮膚接触層としてのより速い接着剤およびアンカー層としてのより遅い接着剤を用いたデバイス(急速皮膚接触接着剤二重層)を製造した。比較のために、単一層(モノリス)経皮的デバイスも、この内容にしたがって製造した。
【0077】
[080]それら薬物送達デバイスを、熱分離したヒト死体表皮の角質層に付着させ、水平拡散室中に取り付けた。この研究に用いられたデバイスは、2cmの拡散面積を有し、そして少なくとも3回の反復試験を、各々の製剤/ドナー組合せについて行った。レセプター溶液の温度は、絶えず撹拌しながら32℃で保持した。そのレセプター溶液(0.015%NaNを含む規定食塩水)を集め、薬物濃度についてHPLCによって所定の間隔で分析して、各々の時点に送達された薬物の累積量および時点間の平均流動を計算した。
【0078】
[081]図3aおよび3bは、緩慢皮膚接触接着剤を有するデバイスについての結果を与える。より遅い接着剤を皮膚接触層として用いることは、より速く送達する接着剤から得られたモノリスに関連した送達スパイクを制限する。二つの層の間の厚み比率を10%〜50%にすることは、定常状態流動に相対する送達スパイクの同調を可能にした。図4aおよび4bは、急速接着剤と、50%までの緩慢皮膚接触接着剤を有する急速接着剤アンカー層についての、累積送達および流動双方の三次元図を与える。緩慢皮膚接触接着剤は、より速い接着剤に特有の流動スパイクを展開して、どちらかの接着剤がモノリスとして達成しうるよりも高い定常状態流動を引き起こす。
【0079】
[082]図5aおよび5bは、急速皮膚接触接着剤を有するデバイスについての結果を与える。より速い接着剤を皮膚接触層として用いることは、より遅く送達する接着剤から得られたモノリスに関連した長時間定常状態送達を犠牲にすることなく、可変送達スパイクを生じる。二つの層の間の厚み比率を10%〜50%にすることは、送達スパイクの同調を可能にし、同時に、より遅い接着剤に関連した長時間定常状態流動を保持する。図6aおよび6bは、緩慢接着剤についておよび50%までの急速皮膚接触接着剤を有する緩慢接着剤アンカー層についての、累積送達および流動双方の三次元図を与える。急速皮膚接触接着剤は、可変ボーラスまたは初回(priming)用量の後、より遅い接着剤に特有の長時間定常状態流動を生じる。
【0080】
[083]図7は、それらデバイス中の各々の接着剤の相対量が、一定の平均濃度で変化している時の、モノリス中の接着剤の全活性の直線関係を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
経皮的薬物含有投薬単位であって、
(a)経皮的に送達される薬物に実質的に不浸透性の支持層;
(b)該支持層と接触している第一ポリマー性接着マトリックスであって、その中に該薬物を分散させていて且つ該薬物の第一初期送達速度を有するもの;
(c)該第一ポリマー性接着マトリックスと接触している第二ポリマー性接着マトリックスであって、その中に該薬物を分散させていて且つ該薬物の第二初期送達速度を有し、ここにおいて、該第二初期送達速度が、該第一初期送達速度とは異なるもの;および
(d)該第二ポリマー性接着マトリックスと少なくとも一部分接触している剥離ライナー
を含む積層品を含む経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項2】
前記第一ポリマー性接着マトリックスが、前記薬物を、前記第二ポリマー性接着マトリックスより遅く送達する、請求項1に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項3】
前記第二ポリマー性接着マトリックスが、前記薬物を、前記第一ポリマー性接着マトリックスより遅く送達する、請求項1に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項4】
前記第一接着マトリックスおよび第二接着マトリックスの一方が、該接着マトリックスの内のもう一方の場合より少なくとも約10%早い、ある一定量の前記薬物の初期送達速度を有する、請求項1に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項5】
前記第一ポリマー性接着マトリックスかまたは前記第二ポリマー性接着マトリックスが、アクリル系接着剤を含む、請求項1に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項6】
前記第一接着マトリックスが、アクリル系接着剤を含み、そして前記第二接着マトリックスが、シリコーン接着剤を含む、請求項1に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項7】
前記第一接着マトリックスが、アクリル系接着剤を含み、そして前記第二接着マトリックスが、ポリイソブチレン接着剤を含む、請求項1に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項8】
前記シリコーン接着剤が、標準シリコーン接着剤またはアミン相溶性シリコーン接着剤を含む、請求項6に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項9】
経皮的薬物含有投薬単位であって、
(a)経皮的に送達される薬物に実質的に不浸透性の支持層;
(b)該支持層と接触している第一ポリマー性接着マトリックスであって、その中に該薬物を分散させていて且つ該薬物の第一初期送達速度を有するもの;
(c)該第一接着マトリックスと接触している第二ポリマー性接着マトリックスであって、その中に該薬物を分散させていて且つ該薬物の第二初期送達速度を有するもの;
(d)該第二接着マトリックスと接触している第三ポリマー性接着マトリックスであって、その中に該薬物を分散させていて且つ該薬物の第三初期送達速度を有するもの;および
(e)該第三ポリマー性接着マトリックスと少なくとも一部分接触している剥離ライナー
を含む積層品を含み;
ここにおいて、少なくとも二つの該マトリックスの該初期送達速度が、互いに異なる、経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項10】
前記第一ポリマー性接着マトリックスと第二ポリマー性接着マトリックスとの間に、少なくとも一つの追加の薬物含有ポリマー性接着マトリックスを更に含む、請求項9に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項11】
前記第一初期送達速度、第二初期送達速度および第三初期送達速度が各々、該他の初期送達速度とは異なる、請求項9に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項12】
前記第一接着マトリックスおよび第三接着マトリックスかまたは前記第二接着マトリックスが、アクリル系接着剤を含む、請求項9に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項13】
前記薬物が、心臓血管薬、アンドロゲン性ステロイド、エストロゲン、プロゲステロン薬、中枢神経系に作用する薬物、栄養剤、抗炎症薬、抗ヒスタミン薬、縮瞳薬、外皮用薬、鎮痙薬、抗うつ薬、抗癌薬、抗糖尿病薬、抗エストロゲン、抗精神病薬、抗感染薬、抗アレルギー薬、解熱薬、抗片頭痛薬または精神安定薬を含む、請求項1に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項14】
前記薬物が、エストロゲンまたはエストロゲンおよびプロゲスチンの組合せを含む、請求項1に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項15】
前記エストロゲンが、経皮吸収性であるエストラジオールまたはそのモノエステルまたはジエステルを含む、請求項14に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項16】
前記プロゲスチンが、ノルエチンドロン(norethindrone)アセテートまたはレボノルゲストレル(levonorgestrel)を含む、請求項14に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項17】
経皮的薬物含有投薬単位であって、
(a)経皮的に送達される薬物に実質的に不浸透性の支持層;
(b)該支持層と接触している第一ポリマー性接着マトリックス;
(c)該第一ポリマー性接着マトリックスと接触している第二ポリマー性接着マトリックス;および
(d)該第二ポリマー性接着マトリックスと少なくとも一部分接触している剥離ライナー
を含む積層品を含み、
ここにおいて、経皮的に送達される薬物を、最初に、該第一接着マトリックスおよび第二接着マトリックスの少なくとも一つ中に懸濁させまたは分散させ、そしてここにおいて、該薬物が、該第一接着マトリックスおよび第二接着マトリックスの双方中に懸濁しているまたは分散している場合、該薬物を、最初に、該第一接着マトリックスから、該第二接着マトリックスの初期送達速度とは異なる速度で送達する経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項18】
約0.1%w/w〜約4.0%w/wの薬物を含む、請求項1に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項19】
約0.1%〜約4.0%の前記エストロゲンを含む、請求項14に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項20】
約0.1%〜約20%のプロゲスチンを更に含む、請求項19に記載の経皮的薬物含有投薬単位。
【請求項21】
薬物の経皮投与を必要としている個体に薬物を経皮投与する方法であって、該個体の皮膚に、
(a)経皮的に送達される薬物に実質的に不浸透性の支持層;
(b)該支持層と接触している第一ポリマー性接着マトリックスであって、その中に該薬物を分散させていて且つ該薬物の第一初期送達速度を有するもの;および
(c)該第一ポリマー性接着マトリックスと接触している第二ポリマー性接着マトリックスであって、その中に該薬物を分散させていて且つ該薬物の第二初期送達速度を有し、ここにおいて、該第二送達速度が、該第一送達速度とは異なるもの
を含む経皮的投薬単位を適用することを含む方法。
【請求項22】
経皮的投薬単位が、
前記第二接着マトリックスと接触している第三ポリマー性接着マトリックスであって、その中に前記薬物を分散させていて且つ該薬物の第三初期送達速度を有するもの
を更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記初期送達速度が各々、他のものと異なる、請求項21に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−509276(P2012−509276A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−536597(P2011−536597)
【出願日】平成21年11月17日(2009.11.17)
【国際出願番号】PCT/US2009/064804
【国際公開番号】WO2010/057189
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(501218692)マイラン・ファーマシューティカルズ・インコーポレーテッド (3)
【Fターム(参考)】