説明

蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備

【課題】塗膜の幅方向における乾燥状態の不均一や、塗膜に傷等の欠陥を生じさせない。
【解決手段】一方面Rwが塗着面側で他方面Rdが非塗着面側となるウエブ通路Rの両面に一方側及び他方側のノズル箱3から気体を吹き付ける乾燥室2aの二つを隣接させた浮揚乾燥装置2と、隣接する乾燥室2a,2aの間に配置した蛇行修正装置4とを備え、蛇行修正装置4は、ウエブ通路Rの他方面Rdに接触する平行な二本のガイドロール6,6と、二本のガイドロール6,6の中間に形成される彎曲したウエブ通路Rの一方面Rwに向かって気体を吹き付けてウエブ通路Rと非接触になる巻掛け用気体吹付け具7と、二本のガイドロール6,6及び巻掛け用気体吹付け具7をウエブ通路Rの幅方向へ傾動せる傾動操作具とを備えた蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルム又は紙等のウエブの上下両面にノズルから熱風を吹き付けてウエブを浮揚させながらウエブの片側表面に塗着されている塗膜を乾燥させる浮揚乾燥装置において、浮揚乾燥装置の内部を走行中に生じるウエブの幅方向への蛇行を修正するようにした蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備に関する。
【背景技術】
【0002】
浮揚乾燥装置の内部のウエブ通路を走行するウエブの蛇行を修正する蛇行修正装置(前者)は、ウエブ通路の上面側においてウエブ通路の幅方向の一方側の端部と他方側の端部にそれぞれ配設された第1の吸引ノズルおよび第2の吸引ノズルと、ウエブ通路の下面側においてウエブ通路の幅方向の一方側の端部と他方側の端部にそれぞれ配設された第3の吸引ノズルおよび第4の吸引ノズルと、第1の吸引ノズルおよび第3の吸引ノズルがそれぞれ接続される開度調整機構を備えた第1のダクトと、第2の吸引ノズルおよび第4の吸引ノズルがそれぞれ接続される開度調整機構を備えた第2のダクトと、第1および第2のダクト内の気体を吸引する吸引装置とを有し、第1のダクトの開度調整機構と第2のダクトの開度調整機構とを独立して操作可能としたものがある(特許文献1)。
【0003】
走行するウエブにウエブの幅方向への蛇行を生じた場合には、第1のダクトおよび第2のダクトの開度調整機構を操作することによって、ウエブの一方側の端部に設けられた第1の吸引ノズルおよび第3の吸引ノズルからウエブの他方側の端部に設けられた第2の吸引ノズルおよび第4の吸引ノズル側へ、あるいはその逆方向へウエブ付近の気体が流動するために、ウエブの幅方向への気体の流動によってウエブを蛇行方向と逆方向へ移動させて蛇行を修正しようとする。
【0004】
また、浮揚乾燥装置の外側でウエブの蛇行を修正する蛇行修正装置(後者)としては、走行中のウエブの一方表面に接する二本のロール及び他方表面に接する一本のロールを、ウエブ走行方向の幅方向へ傾動自在としたものがある(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3676599号公報
【特許文献2】特開2009−190854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、前者の蛇行修正装置は、ウエブの蛇行を修正するときに、ウエブの幅方向の一方側へ流動する気体の風量と他方側へ流動する気体の風量との割合が変化するので、ウエブの幅方向の全域における乾燥能力に不均一が生じ、その結果、ウエブの片側表面に塗着されている塗膜の幅方向について乾燥状態の不均一を生じさせる問題がある。
【0007】
後者の蛇行修正装置は、浮揚乾燥装置のウエブ通路の途中に配置したとき、ウエブの片側表面に塗着されている塗膜がロールに接触するため、塗膜に傷等の欠陥を生じさせる問題がある。
【0008】
本発明は、前記問題を解決するために、塗膜の幅方向における乾燥状態の不均一や、塗膜に傷等の欠陥を生じさせない蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
塗膜の幅方向における乾燥状態の不均一や、塗膜に傷等の欠陥を生じさせないために請求項1記載の本発明が採用した手段は、図1乃至図11に示す如く、前後方向へ延びて一方面Rwが塗着面側で他方面Rdが非塗着面側となるウエブ通路Rの両面に一方側及び他方側のノズル箱3から気体を吹き付ける乾燥室2aの二つを隣接させた浮揚乾燥装置2と、隣接する乾燥室2a,2aの間に配置した蛇行修正装置4とを備えた蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備であって、蛇行修正装置4は、ウエブ通路Rの他方面Rdに接触する平行な二本のガイドロール6,6と、二本のガイドロール6,6の間で両ガイドロール6,6,に跨がるウエブ通路Rの他方面外側に向かって突出して彎曲するウエブ通路部分Raに向かって気体を吹き付けてウエブ通路Rと非接触になる巻掛け用気体吹付け具7と、二本のガイドロール6,6及び巻掛け用気体吹付け具7を左右方向に対して傾動させる傾動操作具8とを備えたことを特徴とする蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備である。
【0010】
塗膜の幅方向における乾燥状態の不均一や、塗膜に傷等の欠陥を生じさせないために請求項2記載の本発明が採用した手段は、図1乃至図10に示す如く、前後方向へ延びて一方面Rwが塗着面側で他方面Rdが非塗着面側となるウエブ通路Rの両面に一方側及び他方側のノズル箱3から気体を吹き付ける乾燥室2aの二つを隣接させた浮揚乾燥装置2と、隣接する乾燥室2a,2aの間に配置した蛇行修正装置4とを備えた蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備であって、蛇行修正装置4は、ウエブ通路Rの他方面Rdに接触するガイドロール6と、ウエブ通路Rの一方面外側からウエブ通路Rの一方面Rwに向かって気体を吹き付け、ウエブ通路Rにガイドロール6に沿う巻掛け領域Rbを形成させてウエブ通路Rと非接触になる巻掛け用気体吹付け具7と、ガイドロール6及び巻掛け用気体吹付け具7を左右方向に対して傾動させる傾動操作具8とを備えたことを特徴とする蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備である。
【0011】
蛇行修正装置の構造を簡単にするため請求項3記載の本発明が採用した手段は、図11乃至図13に示す如く、前記ガイドロール6を一本備え、前記巻掛け用気体吹付け具57が、ウエブ通路Rの巻掛け領域Rbにおける通路上流・下流両側の縁部近辺箇所Rc,Rcへ向かって気体を吹き付ける吹出し口57c,57cを備えている請求項2記載の蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備である。
【0012】
ガイドロール6にウエブWを確実にガイドさせるために請求項4記載の本発明が採用した手段は、図13に示す如く、前記巻掛け用気体吹付け具57が、ウエブ通路Rを介してガイドロール6に対面する気体案内面部57dを備え、気体案内面部57dの両縁部に曲成したコアンダ部57e,57eの各々に前記吹出し口57cを面するようにした請求項3記載の蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備である。
【0013】
ガイドロール6にウエブWを確実にガイドさせるために請求項5記載の本発明が採用した手段は、図14及び図15に示す如く、前記ガイドロール6の複数本を間隔を開けて平行に並設させ、前記巻掛け用気体吹付け具57が、通路上流側のガイドロール6に接するウエブ通路Rの巻掛け領域Rbにおける上流側縁部近辺箇所Rcへ向かって気体を吹き付ける吹出し口57cと、通路下流側のガイドロール6に接するウエブ通路Rの巻掛け領域Rbにおける下流側縁部近辺箇所Rcへ向かって気体を吹き付ける吹出し口57cと、隣接するガイドロールの間に向かって気体を吹き付ける中間の吹出し口57cとを備えている請求項2記載の蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備である。
【0014】
ガイドロール6にウエブWを確実にガイドさせるために請求項6記載の本発明が採用した手段は、図16に示す如く、前記ガイドロール6の複数本を間隔を開けて並設させ、前記巻掛け用気体吹付け具57が、通路上流側のガイドロール6に接するウエブ通路Rの巻掛け領域Rbにおける上流側縁部近辺箇所Rcへ向かって気体を吹き付ける吹出し口57cと、通路下流側のガイドロール6に接するウエブ通路Rの巻掛け領域Rbにおける下流側縁部近辺箇所Rcへ向かって気体を吹き付ける吹出し口57cと、ウエブ通路Rを介してこれらガイドロール6に対面する気体案内面部57dを備え、気体案内面部57dの両縁部に曲成したコアンダ部57e,57eの各々に吹出し口57cを面するようにした請求項2記載の蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備である。
【0015】
乾燥室内2bの気体を蛇行修正装置4を介して外部へ漏洩させないために請求項7記載の本発明が採用した手段は、図2、図4及び図7に示す如く、前記蛇行修正装置4が、隣接する乾燥室2a,2aの間に蛇行修正室4aを設け、蛇行修正室4aの室内4bを囲む仕切壁部4cが、各乾燥室2aの室内2bを囲む仕切壁部2cへ気密状に接合され、前記ガイドロール6及び巻掛け用気体吹付け具7が、蛇行修正室4aの仕切壁部4cに開設されている開口部4dを挿通して、蛇行修正室4aの室外に配置されている非通気性の連結板9に連結され、これら開口部4dの周縁及び連結板9が、ガイドロール6及び巻掛け用気体吹付け具7の端側を囲む可撓性且つ非通気性の接合筒部10で気密状に接合され、傾動操作具8が、蛇行修正室4aの室外で連結板9に連結されている請求項1乃至6のいずれか1項に記載の蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備である。
【0016】
ウエブWをガイドロール6で昇温させないために請求項8記載の本発明が採用した手段は、図10に示す如く、前記蛇行修正室4の室内4bと前記巻掛け用気体吹付け具7を連絡する循環通路34と、循環通路34に配置した循環ファン35及び温度調節器付きの加熱器36と、循環通路34に接合した風量調節用ダンパ付き排気路38とを有する気体循環装置25を備え、加熱器36を温度調節することで、蛇行修正室4aの室内4bにおけるガイドロール6の周囲の気体の温度を、乾燥室2aから送り出されてくるウエブWの温度値T2以下にできるようにした請求項7に記載の蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備である。
【0017】
隣接する乾燥室2a,2aを屈折させた状態で連ねるために請求項9記載の本発明が採用した手段は、図17及び図18に示す如く、隣接する乾燥室2a,2aが、各乾燥室2aの一方側及び他方側のノズル箱3の間でウエブ通路Rに沿って延びる仮想平面Pについて、仮想平面P,Pどうしを交差させた請求項1乃至8のいずれか1項に記載の蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備である。
【発明の効果】
【0018】
請求項1及び2記載の本発明に係る蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備は、ウエブ通路を走行するウエブに対して、蛇行修正装置のガイドロール及び巻掛け用気体吹付け具を傾動操作具で傾動させて蛇行修正を行うときに、乾燥室のノズル箱から吹き付けられてウエブの表面を通過する気体の移動状況に変化を生じさせないことから、塗膜の幅方向における乾燥状態の均一を保持できると共に、ウエブの塗着面側と蛇行修正装置との接触がないため、塗膜に傷等の欠陥を生じさせることもない。
【0019】
また、請求項1記載の本発明に係る蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備は、二本のガイドロールの間にウエブ通路の他方面外側に向かって突出する彎曲したウエブ通路部分を曲成することで、ガイドロールに対するウエブの巻掛け角度を大きくして、ガイドロールにウエブを滑らすことなくウエブを確実にガイドさせることができる。
【0020】
請求項3記載の本発明に係る蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備は、一本のガイドロールと、両側の吹出し口を有する巻掛け用気体吹付け具を備えることで、蛇行修正装置の構造を簡単にすることができる。
【0021】
請求項4記載の本発明に係る蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備は、巻掛け用気体吹付け具の両側の吹出し口から吹出した気体が、コアンダ部のコアンダ効果で気体案内面部へ方向転換して、ウエブ通路を走行するウエブと気体案内面部の間に、ウエブ通路の他方面側の静圧に比べて大きいプラス静圧を生じさせ、このプラス静圧でウエブをガイドロールに圧着させることで、ガイドロールにウエブを滑らすことなくウエブを確実にガイドさせることができる。
【0022】
請求項5記載の本発明に係る蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備は、巻掛け用気体吹付け具の両側の吹出し口及び中間の吹出し口から吹き出す気体で、ウエブ通路を走行するウエブを複数本のガイドロールに巻掛けて巻掛け長さを増大させることで、ガイドロールにウエブを滑らすことなくウエブを確実にガイドさせることができる。
【0023】
請求項6記載の本発明に係る蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備は、巻掛け用気体吹付け具の両側の吹出し口から吹出した気体が、コアンダ部のコアンダ効果で気体案内面部へ方向転換して、ウエブ通路を走行するウエブと気体案内面部の間に、ウエブ通路の他方面側の静圧に比べて大きいプラス静圧を生じさせ、このプラス静圧でウエブを複数本のガイドロールに圧着させて、複数本のガイドロールにウエブを滑らすことなくウエブを確実にガイドさせることができる。
【0024】
請求項7記載の本発明に係る蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備は、蛇行修正室の室内が蛇行修正室の仕切壁部、連結板及び接合筒部で気密状に囲まれているため、乾燥室内から蛇行修正室内へ移動した気体を外部へ漏洩させることがない。
【0025】
請求項8記載の本発明に係る蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備は、ガイドロールのウエブに接する外周面の温度値が、乾燥室から送り出されるウエブの温度値を越えないため、ガイドロールでウエブを昇温させることもなく、加熱による熱的収縮等のダメイジをウエブに与えることがない。
【0026】
請求項9記載の本発明に係る蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備は、隣接する乾燥室のウエブ通路に沿う仮想平面どうしを交差させることで、隣接する乾燥室の間でのウエブの浮揚状態を確保隣接しつつ隣接する乾燥室を屈折させた状態で連ねたい要請に応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明に係る蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備(以下、「本発明浮揚乾燥設備」と言う。)の第1の実施の形態を示す右側面図である。
【図2】図1のC2−C2線で断面した中間省略した平面図である。
【図3】図2のC3−C3線で断面した右側面図である。
【図4】図1のC4−C4線で断面した中間省略した正面図である。
【図5】第1の実施の形態における乾燥室2aの上下両側のノズル箱3を拡大して示す断面した側面図である。
【図6】第1の実施の形態における蛇行修正装置4の二本のガイドロール6,6及び巻掛け用気体吹付け具7の回りを拡大して示す断面した側面図である。
【図7】第1の実施の形態における蛇行修正装置4の状態を示す中間省略した平面図であり、図(A)は二本のガイドロール6,6及び巻掛け用気体吹付け具7が左右方向に対して傾動していない状態、図(B)は二本のガイドロール6,6及び巻掛け用気体吹付け具7が右側へ移動して傾動している状態、図(C)は二本のガイドロール6,6及び巻掛け用気体吹付け具7が左側へ移動して傾動している状態を示す。
【図8】第1の実施の形態における蛇行修正装置4の機構を簡略的に示す平面図である。
【図9】第1の実施の形態において、ウエブ通路Rの塗着面Rw側となる一方面と非塗着面Rd側となる他方面が逆転した場合に対応させた蛇行修正装置4の二本のガイドロール6,6及び巻掛け用気体吹付け具7の回りを拡大して示す断面した側面図である。
【図10】第1の実施の形態における浮揚乾燥装置2の気体循環装置24及び蛇行修正装置4の気体循環装置25を示す概略図である。
【図11】本発明浮揚乾燥設備の第2の実施の形態を示す断面した右側面図である。
【図12】第2の実施の形態における蛇行修正装置4のガイドロール6及び巻掛け用気体吹付け具7の回りを拡大して示す断面した側面図である。
【図13】第2の実施の形態における蛇行修正装置4のガイドロール6及び別態様の巻掛け用気体吹付け具57の回りを拡大して示す断面した側面図であって、図(A)は巻掛け用気体吹付け具57の気体案内面部57dが平坦な態様を示し、図(B)は巻掛け用気体吹付け具57の気体案内面部57dがガイドロール外周面6aに沿って彎曲している態様を示している。
【図14】本発明浮揚乾燥設備の第3の実施の形態を示す断面した右側面図である。
【図15】本発明浮揚乾燥設備の第3の実施の形態における蛇行修正装置4のガイドロール6及び巻掛け用気体吹付け具57の回りを拡大して示す断面した側面図である。
【図16】第3の実施の形態における蛇行修正装置4のガイドロール6及び別態様の巻掛け用気体吹付け具57の回りを拡大して示す断面した側面図であって、図(A)は巻掛け用気体吹付け具57の気体案内面部57dが平坦な態様を示し、図(B)は巻掛け用気体吹付け具57の気体案内面部57dがガイドロール外周面6aに沿って彎曲している態様を示している。
【図17】第4の実施の形態に係る本発明浮揚乾燥設備71を示す断面した側面図である。
【図18】第5の実施の形態に係る本発明浮揚乾燥設備81を示す断面した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る本発明浮揚乾燥設備1は、図1乃至図3に示す如く、前後方向へ延びて一方面Rw(図3参照)が塗着面側で他方面Rdが非塗着面側となるウエブ通路Rの両面に一方側(一方面Rwに面する側)及び他方側(他方面Rdに面する側)のノズル箱3から気体を吹き付ける乾燥室2aの二つを隣接させた浮揚乾燥装置2と、隣接する乾燥室2a,2aの間に配置した蛇行修正装置4とを備えている。本例におけるウエブWは、ウエブ通路Rを前から後へ向かって走行するようになっている。
【0029】
前記乾燥室2aは、図3に示す如く、ウエブ通路Rが貫通する室内2bを囲む仕切壁部2cと、ウエブ通路Rを挟んで上下側に配置したノズル群N1,N2と、上側(一方側)のノズル群N1の各ノズル箱3に連通する給気ダクト12と、下側(他方側)のノズル群N2の各ノズル箱3に連通する給気ダクト13とを備えている。ノズル群N1,N2の各々は、設備1の左右方向(前後方向と直交する方向)へ延びる複数個のノズル箱3,3…を適宜寸法S(例えば、150〜500mmの範囲内で選択される寸法)の間隔を開けて配置し、ノズル群N1の隣接するノズル箱3,3の間に、ノズル群N2のノズル箱3を対向させるようにしてある。給気ダクト12,13の各々は、図10に示す如く、気体循環装置24から供給される気体(例えば、空気や窒素気体等)Gを各ノズル箱3へ分配するようにしてある。また、乾燥室2aは、仕切壁部2cに開口部2d,2eが開設され、上側(一方側)のノズル群N1の各ノズル箱3から噴出した気体を開口部2dを介して気体循環装置24へ還流させると共に、下側(他方側)のノズル群N2の各ノズル箱3から噴出した気体を開口部2eを介して気体循環装置24へ還流させるようにしてある。
【0030】
前記ノズル箱3は、図2及び図5に示す如く、左右方向に長い気体案内板17と、気体案内板17の前後外縁に開設された左右方向に長い前後一対の気体噴出スリツト18,18とを有している。該気体案内板17は、図5に示す如く、静圧保持部となる平坦部17aと、平坦部17aの前後縁部で彎曲形成した前後一対のコアンダ部17b,17bと、コアンダ部17b,17bから延設した前後一対の裾部17c,17cとが形成されている。前記気体噴出スリツト18,18は、裾部17c,17cの外表面を気体Gの案内面とするように開設されている。該気体噴出スリツト18,18から噴出した気体Gは、裾部17c,17cで案内されてコアンダ部17b,17bに達し、コアンダ部17b,17bでコアンダ効果により平坦部17aへ方向転換し、ウエブ通路Rを走行するウエブWと平坦部17aの間に、室内2bの気体の静圧に比べてプラス側に大きいプラス静圧を発生させつつ平坦部17aから離反してウエブWへ吹き付けられる。ウエブWは、各ノズル箱3の平坦部17aとの間に発生したプラス静圧のクッション的な支持作用により波動曲線を描くように支持されて浮揚しながら走行する。ノズル箱3は、上記の構造に限定するものではなく、適宜変更することも可能である。
【0031】
前記浮揚乾燥装置2aは、図10に示す如く、二組の気体循環装置24,24が接続されている。各組の気体循環装置24は、乾燥室2aの給気ダクト12(又は13)と乾燥室2aの開口部2d(又は2e)とを連通させる循環通路26と、循環通路26の上流側に配置した循環ファン27と、循環通路26の下流側に配置した蒸気ヒータ、熱媒体油ヒータ又は電気ヒータ等からなる加熱器28と、循環通路26の上流側に接続した風量調節用ダンパ付き新鮮気体取入れ具29とを備え、循環通路26における新鮮気体取入れ具29よりも上流側に風量調節用ダンパ付き排気路30を接合してある。各気体循環装置24は、乾燥室内2bを通過するウエブWを浮揚させた後にウエブWから離れる気体を、循環ファン27の吸引力で開口部2d(又は2e)から循環通路26へ吸引して循環させるときに、加熱器28で設定温度まで加熱して乾燥室2aの給気ダクト12(又は13)へ供給し、ノズル群N1(又はN2)の各ノズル箱3からウエブ通路Rに向かって気体を噴出させるようにしてある。また、各気体循環装置24は、開口部2d(又は2e)から還流させた気体の一部を排気路30及び集合排気ダクト33を介して排気装置31の排気ファン32に吸引させると共に、新鮮気体取入れ具29から新鮮気体を循環通路26へ取り入れて、各ノズル箱3から噴出する気体の溶媒蒸気濃度を設定値となるようにしてある。本例の本発明浮揚乾燥設備1は、ノズル群N1用とノズル群N2用の二組の気体循環装置24,24を備えているが、一組の気体循環装置24でノズル群N1及びN2へ設定温度の気体を供給して循環させるように構成することも可能である。
【0032】
前記蛇行修正装置4は、図1乃至図4、図6、図7及び図10に示す如く、ウエブ通路Rの他方面Rdに接触する平行な二本のガイドロール6,6と、二本のガイドロール6,6の間に配置した巻掛け用気体吹付け具7と、二本のガイドロール6,6及び巻掛け用気体吹付け具7からなるウエブ案内装置5を左右方向に対して傾動(図7参照)せる傾動操作具8と、巻掛け用気体吹付け具7へ気体(例えば、空気や窒素気体等)を供給する気体循環装置25(図10参照)を備えている。巻掛け用気体吹付け具7は、図6に示す如く、ウエブ通路Rの一方面外側からウエブ通路Rの一方面Rwに向かって気体を吹き付けることで、ウエブ通路Rにガイドロール6,6の各外周面6aの周方向に沿う巻掛け領域Rb,Rbを形成させつつ、二本のガイドロール6,6の間で両ガイドロール6,6に跨がってウエブ通路Rの他方面外側に向かって突出して彎曲するウエブ通路部分Raを形成させ、ウエブ通路部分Raを走行中のウエブWを浮揚させることで一方面Rwと非接触になるようにるようにしてある。
【0033】
本例の蛇行修正装置4は、図2及び図3に示す如く、隣接する乾燥室2a,2aの間に蛇行修正室4aが設けられ、蛇行修正室4aの室内4bを囲む仕切壁部4cと各乾燥室2aの室内2bを囲む仕切壁部2cとを気密状に接合してある。ウエブ案内装置5の二本のガイドロール6,6及び巻掛け用気体吹付け具7は、図2及び図4に示す如く、各々の両端側が、蛇行修正室4aの左右の仕切壁部4cに開設されている開口部4d,4dを挿通して、蛇行修正室4aの室外の左右に配置されている非通気性の連結板9,9に連結されている。これら開口部4dの周縁及び連結板9は、二本のガイドロール6,6及び巻掛け用気体吹付け具7の端側を囲む可撓性且つ非通気性の接合筒部10で気密状に接合されている。また、傾動操作具8は、蛇行修正室4aの室外に配置されて、連結板9に連結されている。左右の連結板9,9は、連結フレーム15,15で連結されて一体化してある。蛇行修正装置4は、図1に示す如く、仕切壁部4cの適所に点検扉19及び点検窓20が設けられている。
【0034】
前記二本のガイドロール6,6は、外周面6aの直径が50〜150mm程度の範囲から選択され、外周面6aを金属表面とする他に、巻掛けるウエブWの横滑りを防止して蛇行修正を確実に実行させるために、ロール外周面6aを摩擦抵抗の大きなゴム層で形成することもある。また、二本のガイドロール6,6は、回転自在なフリーロール、または、ロール外周面6aを形成する筒部を軸支する軸部を強制的に回転駆動させるテンデンシーロール(連れ回りロール)が、ウエブWの特性に応じて選択される。
【0035】
前記巻掛け用気体吹付け具7は、図6及び図4に示す如く、左右方向に延びる中空半円筒部7aにウエブ通路Rの一方面Rwと対向する彎曲面部7bを形成すると共に、多孔板等からなる彎曲面部7bに円孔、長孔、スリット等からなる複数個の吹出し口7cを開設して気体を噴出させることで、ガイドロール6,6の間の彎曲したウエブ通路部分Raを通過するウエブWを浮揚させ、ウエブWに彎曲面部7bを接触させないようにしてある。彎曲したウエブ通路部分Raを通過するウエブWは、ウエブ張力と巻掛け用気体吹付け具7から噴出する気体の圧力が釣り合うことで、ガイドロール6,6の外周面の各巻掛け領域Rbに圧着するように巻掛けられ、各ガイドロール6の外周面上における左右方向への横滑りが阻止され、蛇行修正が確実に実行されることになる。巻掛け用気体吹付け具7は、図10、図4及び図6に示す如く、蛇行修正室4aの室外に配置した気体循環装置25(図10参照)から、蛇行修正室4a内に配置した可撓性のダクト21,21を介して中空半円筒部7aの内部に温度調節されたウエブ浮揚用の気体が供給されるようになっている。
【0036】
前記傾動操作具8は、図2、図4、図6及び図7に示す如く、左右の連結板9,9の各々に取着した支持部9aを回転自在に軸支43(図4、図7(A)参照)する左右のスライダー40,40と、各スライダー40を案内する左右の固定されたレール41,41と、左右のスライダー40,40の一方(本例は左側)をスライド移動させる油圧シリンダ又はサーボモータ等のアクチュエータを有する原動部42とを備えている。蛇行修正装置4は、図8に示す如く、その機構を簡略的にみると、二本のガイドロール6,6、巻掛け用気体吹付け具7及び左右の連結板9,9を一つの節(リンク)L1とし、左右のスライダー40,40の各々を一つの節L2,L3とし、固定したレール41,41を一つの節L4とした四節限定連鎖となり、節L2(左のスライダー40)及び節L3(右のスライダー40)の各々の直線移動方向に垂直な直線M1,M2の交点Oが、固定した節L4(レール41,41)に対する移動する節L1(二本のガイドロール6,6及び巻掛け用気体吹付け具7)の瞬間中心となる。蛇行修正装置4は、この瞬間中心Oをウエブ通路Rの幅方向の範囲内に位置させ、二本のガイドロール6,6及び巻掛け用気体吹付け具7が走行中のウエブWに皺を発生させ難くい状態で蛇行修正できるようにしてある。傾動操作具8は、蛇行修正室4aの室内4bに配置した非接触式の検知器23でウエブWの幅方向の位置(例えば耳端の位置)を監視してウエブWの蛇行を検知し、検知器23の検知信号に基づいて傾動操作具8の原動部23を起動・停止させて、ウエブWの蛇行を修正させるようにしてある。
【0037】
前記蛇行修正装置4は、二本のガイドロール6,6、巻掛け用気体吹付け具7及び左右の連結板9,9からなる一つの節L1が一体となって移動するめた、前記蛇行修正室4aの開口部4dの周縁と連結板9を接合する接合筒部10、及び、巻掛け用気体吹付け具7に接合されるダクト21,21を可撓性(フレキシブル)としてある。
【0038】
ところで、ウエブWの上下両面にノズル箱3,3から気体(熱風)を吹き付けてウエブWを浮揚させながらウエブWの片側表面に塗着されている塗膜を乾燥させる本発明浮揚乾燥設備1は、図5に示す如く、ウエブWに接触伝熱するものとして熱風以外のものがないため、ウエブWの温度値T2が塗膜から蒸発する溶媒の湿球温度(温度計を溶媒で湿したときに示される温度)と略等しくなり、ウエブWをガイドロールに接触伝熱させつつ塗膜に熱風を吹き付ける乾燥方式に比べ、ノズル箱3から噴出する気体(熱風)Gの温度値T1を高くすることが可能となる。そして、乾燥室2aの室内2bは、ノズル箱3からウエブWに吹き付けた後にウエブWから離れた熱風が充満するため、温度値T1より若干低温の室内温度T3となる。仮に、図3に示す乾燥室2aの室内2bの室内温度T3の気体が蛇行修正室4aの室内4bへ流出して蛇行修正室室内4bに充満した場合には、二本のガイドロール6,6の温度値が乾燥室2aを出た直後のウエブWの温度値T2よりも相当高くなって、高温のガイドロール6,6に接触伝熱するウエブWに熱的収縮等のダメイジを与えることもある。そこで、本発明浮揚乾燥設備1は、二本のガイドロール6,6でウエブWを加熱させないための気体循環装置25を備えている。
【0039】
蛇行修正装置4用の気体循環装置25は、図10に示す如く、蛇行修正室4の室内4bと巻掛け用気体吹付け具7とを連通させる循環通路34と、循環通路34の上流側に配置した循環ファン35と、循環通路35の下流側に配置した温度調節器付きの加熱器36と、循環通路26に接合した風量調節用ダンパ付き排気路38と、循環通路34における排気路38よりも下流側に設けた風量調節用ダンパ付き新鮮気体取入れ具37とを備え、加熱器36を温度調節することで、蛇行修正室4の室内4bにおける二本のガイドロール6,6の周囲の気体の温度を、乾燥室2aから送り出されるウエブWの温度値T2以下にできるようにしてある。気体循環装置25は、二本のガイドロール6,6の何れか一方又は両方におけるウエブが巻掛けられていない外周面近傍に温度センサー39を配置し、温度センサー39で検知した温度値が乾燥室2aから送り出されるウエブWの温度値T2を越えないで温度値T2に近づくように、加熱器36を温度調節するようにしてある。蛇行修正室内4bへ進入するウエブWの温度値T2は、蛇行修正室内4bに配置した非接触式の温度センサー(図示略)で検知するとよい。気体循環装置25は、乾燥室2aの室内2bの気体を蛇行修正室4の室内4bへ流入させないように、排気路38及び新鮮気体取入れ具37の各ダンパ開度を調節することで、蛇行修正室4の室内4bの気体の静圧を隣接する乾燥室2a,2aの各室内2bの気体の静圧と同等又は若干高くして、乾燥室内2bの気体を蛇行修正室内4bへ流入するのを阻止することで、二本のガイドロール6,6の周囲の気体を温度値T2以下にすることを確保させるようにしてある。また、気体循環装置25は、排気路38及び新鮮気体取入れ具37の各ダンパ開度を調節することで、蛇行修正室内4bに所定濃度以上の溶媒蒸気を充満させないようにしてある。
【0040】
前記ウエブ通路Rは、図1乃至図5に示す一方面(塗着面側)Rwが上側で他方面(非塗着面側)Rdが下側となる状態を逆転させて、一方面(塗着面側)Rwが下側で他方面(非塗着面側)Rdが上側となることもある。この場合の蛇行修正装置4は、図9に示す如く、ウエブ通路Rの上面側の他方面(非塗着面側)Rdに二本のガイドロール6,6の外周面6a,6aを接触させると共に、巻掛け用気体吹付け具7の上側へ突設する彎曲面部7bからウエブ通路Rの下面側の一方面(塗着面側)Rwに向かって気体を吹き付けてウエブWと彎曲面部7bとを非接触状態となるように構成するとよい。
【0041】
本発明浮揚乾燥設備1は、図7に示す如く、蛇行修正装置4の二本のガイドロール6,6及び巻掛け用気体吹付け具7からなるウエブ案内装置5を傾動操作具8で操作し、図(A)に示すようにウエブWが蛇行していないときには、ウエブ案内装置5について左右方向へ移動させずに停止状態を維持させ、また、図(B)に示すようにウエブWが左側へ蛇行するときには、ウエブ案内装置5について右側が右前方向(左側が右後方向)へ移動するように傾動角度β1で傾動させて蛇行修正を行ない、逆に、図(C)に示すようにウエブWが右側へ蛇行するときには、ウエブ案内装置5について右側が左後方向(左側が左前方向)へ移動するように傾動角度β2で傾動さて蛇行修正を行なう。なお、傾動角度β1,β2は、設備1の左右方向Eとガイドロール6の回転中心線Dとの交差角度を指し、ウエブWの蛇行の程度に応じて変化する。
【0042】
本発明浮揚乾燥設備1は、本例では、図3に示す如く、隣接する乾燥室2a,2aが、各乾燥室2aの一方側及び他方側のノズル箱3の間でウエブ通路Rに沿って延びる仮想平面Pについて、水平で且つ両仮想平面P,Pを同一面となるように連続させてあるが、これに限定するものではなく、図示は省略したが、両仮想平面P,Pを水平に対して傾斜させるように隣接する乾燥室2a,2aを傾斜姿勢にする場合や、両仮想平面P,Pが上下にずれるように隣接する乾燥室2a,2aを上下にずらして配置する場合もある。隣接する乾燥室2a,2aを上下にずらして配置する場合には、ガイドロール6,6を上下にずらして配置するとよい。
【0043】
本発明浮揚乾燥設備1のウエブ通路Rを走行するウエブWは、図3及び図6に示す如く、ウエブ通路上流側(前側)の乾燥室2aを通過して蛇行修正装置4へ至ると、蛇行修正装置4における上流側のガイドロール6の巻掛け領域Rbに巻掛けられて該ガイドロール6で案内された後に、ガイドロール6,6の間の彎曲するウエブ通路部分Raを浮揚しながら通過し、次に下流側のガイドロール6の巻掛け領域Rbに巻掛けられて該ガイドロール6で案内され、ウエブ通路下流側(後側)の乾燥室2aへ向かって走行する。ウエブWは、ガイドロール6,6の間の彎曲するウエブ通路部分Raを通過するときに、巻掛け用気体吹付け具7から噴出する気体の圧力とウエブ張力が釣り合うことで、蛇行修正装置4のガイドロール6,6に圧着するように巻掛けられることになり、各ガイドロール6の外周面上における左右方向への横滑りが阻止され、蛇行修正のときに傾動するガイドロール6,6と一体になって移動することになる。
【0044】
本発明浮揚乾燥設備1は、ウエブ通路Rを走行して乾燥室2aを通過中のウエブの蛇行修正を行うときに、図3に示す如く、乾燥室2aのノズル箱3から吹き付けられてウエブWの表面を通過する気体の移動状況に変化を生じさせないことから、塗膜の幅方向における乾燥状態の均一性を保持できると共に、図6及び図9に示す如く、蛇行修正装置4を通過しているウエブWの塗着面側と蛇行修正装置4との接触がないため、塗膜に傷等の欠陥を生じさせることもない。また、本発明浮揚乾燥設備1は、蛇行修正室4aの室内4bが蛇行修正室4aの仕切壁部4c、連結板9及び接合筒部10で気密状に囲まれているため、乾燥室2aの室内2bから蛇行修正室4aの室内4bへ移動した気体を外部へ漏洩させることがなく、乾燥室2a及び蛇行修正室4aの室外における作業環境を悪化させることもない。
【0045】
更に、本発明浮揚乾燥設備1は、蛇行修正室4aの室内4bにおける二本のガイドロール6,6の各外周面6aの温度値が乾燥室2aから送り出されるウエブWの温度値T2を越えることがないため、ウエブWに接触する二本のガイドロール6,6でウエブWを異常に昇温させることもなく、ウエブWに加熱による熱的収縮等のダメイジを与えることがない。
【0046】
(第2の実施の形態)
図11は本発明浮揚乾燥設備1の蛇行修正装置4の第2の実施の形態を示すものであり、図12及び図13は蛇行修正装置4におけるガイドロール6及び巻掛け用気体吹付け具57の回りを拡大して示す断面した側面図である。蛇行修正装置4は、一本のガイドロール6及び巻掛け用気体吹付け具57からなるウエブ案内装置55を備え、左右方向へ延びる連結フレーム15,15で連結した左右の連結板9,9の間にウエブ案内装置55を配置し、ウエブ案内装置55が左右の連結板9,9と一体に傾動するようにしてある。なお、本例の本発明浮揚乾燥設備1における蛇行修正装置4以外の構成は、前記第1の実施の形態(図1乃至図10)と実質的に同一である。
【0047】
前記巻掛け用気体吹付け具57は、図12に示す如く、蛇行修正装置用の気体循環装置25(図10参照)から可撓性ダクト21を介して気体が供給されるノズル箱本体57aと、ノズル箱本体57aの前後側からウエブ通路Rへ向かって突設する二本のノズル57b,57bとを備え、ノズル57b,57bの先端の吹出し口57c,57cからウエブ通路Rの一方面Rwに向かって気体を吹き付けることで、ガイドロール6に沿う巻掛け領域Rbをウエブ通路Rに形成させるようにしてある。二本のノズル57b,57bは、ウエブ通路Rの巻掛け領域Rbにおける通路上流・下流両側の縁部近辺箇所Rc,Rcへ向かって気体を吹き付けて、吹き付ける気体の圧力(動圧)でウエブWを押圧しつつガイドロール6の外周面6aに圧着させて巻掛けるようにしてある。ノズル箱本体57aは、内部に整流具57hを配置して両方の吹出し口57c,57cから気体が左右方向の全域にわたって均一に吹き出すようにしてある。このように蛇行修正装置4は、一本のガイドロール6と、両側に吹出し口57c,57cを有する巻掛け用気体吹付け具57とを備えることで、その構造を簡単にできるようになる。
【0048】
また、巻掛け用気体吹付け具57は、図13(A)に示す構造に変更することも可能である。この巻掛け用気体吹付け具57は、ウエブ通路Rを介してガイドロール6に対面する気体案内面部57dと、気体案内面部57dの両縁部に曲成したコアンダ部57e,57eと、コアンダ部57e,57eから延設した前後一対の裾部57f,57fと、コアンダ部57e,57eに面する吹出し口57c,57cとをノズル箱本体57aに形成してある。この巻掛け用気体吹付け具57は、両側の吹出し口57c,57cから吹出した気体が、コアンダ部57eのコアンダ効果で気体案内面部57dへ方向転換して、ウエブ通路Rを走行するウエブWと気体案内面部57dの間に、ウエブ通路Rの他方面Rd側の静圧に比べてプラス側に大きいプラス静圧を生じさせ、このプラス静圧でウエブWをガイドロール6の外周面6aに圧着させながら巻掛けることで、ガイドロール6の外周面上でウエブWを左右方向へ横滑りさせることなく、ウエブWを確実にガイドさせることができる。両側の吹出し口57c,57cから吹出した気体は、ウエブWと気体案内面部57dの間にプラス静圧を生じさせつつ、ウエブ通路Rの巻掛け領域Rbにおける通路上流・下流両側の縁部近辺箇所Rc,Rcへ向かって気体を吹き付けるようになっている。
【0049】
巻掛け用気体吹付け具57は、気体案内面部57dを図13(A)に示すように平坦に形成する以外に、図13(B)に示す如く、彎曲形成した気体案内面部57dとガイドロール6の外周面6aとの距離を略一定にすることで、ガイドロール6の外周面6aに気体案内面部57dを接近可能にして、気体案内面部57dの前後全域とウエブWとの間に図13(A)の態様に比べて大きなプラス静圧を生じさせ、ウエブWをガイドロール6の外周面6aに確実に圧着させるようにすることもある。なお、ガイドロール6と巻掛け用気体吹付け具57の間が狭いために、設備1の運転前のウエブ通路RへウエブWを通し難いときには、左右の連結板9,9に対して巻掛け用気体吹付け具57を移動自在に取付て、巻掛け用気体吹付け具57をガイドロール6に対して離反・接近可能とし、運転前にウエブWを通すときには離反させ、運転中には接近させるとよい。
【0050】
(第3の実施の形態)
図14は本発明浮揚乾燥設備1が備える蛇行修正装置4の第3の実施の形態を示すものであり、図15及び図16は蛇行修正装置4におけるガイドロール6及び巻掛け用気体吹付け具57の回りを拡大して示す断面した側面図である。蛇行修正装置4は、間隔を開けて平行に並設させた左右方向へ延びる三本のガイドロール6,6,6及び巻掛け用気体吹付け具57からなるウエブ案内装置65を備え、連結フレーム15,15で連結した左右の連結板9,9の間にウエブ案内装置65を配置し、ウエブ案内装置65が左右の連結板9,9と一体に傾動するようになっている。なお、本例の本発明浮揚乾燥設備1における蛇行修正装置4以外の構成は、前記第1の実施の形態(図1乃至図10)と実質的に同一である。
【0051】
前記巻掛け用気体吹付け具57は、図15に示す如く、蛇行修正装置用の気体循環装置25(図10参照)から可撓性ダクト21を介して気体が供給されるノズル箱本体57aと、ノズル箱本体57aの前後間からウエブ通路Rへ向かって突設する四本のノズル57b,57b…とを備え、四本のノズル57b,57b…の各先端の吹出し口57cからウエブ通路Rの一方面Rwに向かって気体を吹き付けることで、三本のガイドロール6,6,6に沿う巻掛け領域Rbをウエブ通路Rに形成させるようにしてある。前後両側のノズル57b,57bの先端の吹出し口57c,57cは、ウエブ通路Rの巻掛け領域Rbにおける通路上流・下流両側の縁部近辺箇所Rc,Rcへ向かって気体を吹き付けると共に、中間のノズル57b,57bの先端の吹出し口57c,57cは、隣接するガイドロール6,6の間に向かって気体を吹き付けることで、ウエブWを各ガイドロール6の外周面6aに巻掛けるようにしてある。巻掛け用気体吹付け具57は、前後両側及び中間の各吹出し口57cから吹き出す気体で、走行するウエブWを三本のガイドロール6の各々に圧着させながら巻掛けて総巻掛け長さ寸法を増大させ、各ガイドロール6にウエブWを左右方向へ横滑らすことなく確実にガイドさせることができる。
【0052】
また、巻掛け用気体吹付け具57は、図16(A)に示す構造に変更することもある。この巻掛け用気体吹付け具57は、ウエブ通路Rを介して三本のガイドロール6,6,6に対面する気体案内面部57dと、気体案内面部57dの前後両縁部に曲成したコアンダ部57e,57eと、コアンダ部57e,57eから延設した前後一対の裾部57f,57fと、コアンダ部57e,57eに面する吹出し口57c,57cとをノズル箱本体57aに形成してある。前側の吹出し口57cは、通路上流側(前側)のガイドロール6に接するウエブ通路Rの巻掛け領域Rbにおける上流側縁部近辺箇所Rcへ向かって気体を吹き付け、また、後側の吹出し口57cは、通路下流側(後側)のガイドロール6に接するウエブ通路Rの巻掛け領域Rbにおける下流側縁部近辺箇所Rcへ向かって気体を吹き付けるようになっている。巻掛け用気体吹付け具57は、両側の吹出し口57c,57cから吹出した気体が、コアンダ部57eのコアンダ効果で気体案内面部57dへ方向転換して、走行するウエブWと気体案内面部57dの間に、ウエブ通路Rの他方面Rd側の静圧に比べてプラス側に大きいプラス静圧を生じさせ、このプラス静圧でウエブWを三本のガイドロール6,6,6の各外周面6aに圧着させて、ガイドロール6にウエブWを左右方向へ横滑りさせることなく確実にガイドさせることができる。なお、巻掛け用気体吹付け具57は、隣接するガイドロール6,6の間へ向かって気体を吹出させる複数個の吹出し孔57gを気体案内面部57dに開設して、隣接するガイドロール6,6に跨がるウエブWに気体を吹付けることで、ガイドロール6の外周面6aに対するウエブWの巻掛け長さ寸法を増大させるようにすることも可能である。
【0053】
巻掛け用気体吹付け具57は、気体案内面部57dを図16(B)に示すように平坦に形成する以外に、図16(B)に示す如く、彎曲形成した気体案内面部57dと各ガイドロール6の外周面6aとの距離を略一定にすることで、各ガイドロール6の外周面6aに気体案内面部57dを接近可能にして、気体案内面部57dの前後全域とウエブWとの間に大きなプラス静圧を生じさせ、ウエブWをガイドロール6の外周面6aに確実に圧着させるようにすることもある。
【0054】
前記ウエブ案内装置65は、ガイドロール6の本数を二本又は四本以上とすることも可能であり、ガイドロール6の本数の変更に伴い、図15に示すノズル57bの本数も変更するとよい。
【0055】
(第4の実施の形態)
図17に示す実施の形態に係る本発明浮揚乾燥設備71は、蛇行修正装置4を介して隣接する乾燥室2a,2の配置を前側から後側へ向かって下り傾斜させた点が、隣接する乾燥室2a,2の配置を前側から後側へ向かって一直線とした前記第1の実施の形態と大きく異なり、その他の部分については第1の実施の形態と実質的に同一であり、図17において図1乃至図10と同一符号は相当部分を示す。
【0056】
本例の本発明浮揚乾燥設備71は、蛇行修正装置4を介して隣接する乾燥室2a,2aが、各乾燥室2aの一方側のノズル箱3及び他方側のノズル箱3の間でウエブ通路Rに沿って延びる仮想平面Pについて、仮想平面P,Pどうしを交差角度θ(例えば、1〜30度の範囲で選択される角度)で交差させてある。
【0057】
本例の本発明浮揚乾燥設備71は、隣接する乾燥室2a,2の仮想平面P,Pどうしを交差させることで、隣接する乾燥室2a,2を屈折させた状態で連ねることができ、ウエブWの耳端カール防止、又は建物の内部の構造に乾燥室2a,2aの配置を対応させることができる。
【0058】
(第5の実施の形態)
図18に示す実施の形態に係る本発明浮揚乾燥設備81は、蛇行修正装置4を介して隣接する乾燥室2a,2aの配置を前側から後側へ向かって上り傾斜させた点が、隣接する乾燥室2a,2の配置を前側から後側へ向かって一直線とした前記第1の実施の形態と大きく異なり、その他の部分については第1の実施の形態と実質的に同一であり、図18において図1乃至図10と同一符号は相当部分を示す。
【0059】
本例の本発明浮揚乾燥設備81は、蛇行修正装置4を介して隣接する乾燥室2a,2aが、各乾燥室2aの一方側のノズル箱3及び他方側のノズル箱3の間でウエブ通路Rに沿って延びる仮想平面Pについて、仮想平面P,Pどうしを交差角度θ(例えば、1〜30度の範囲で選択される角度)で交差させてある。
【0060】
(その他の実施の形態)
図17に示す本発明浮揚乾燥設備71及び図18に示す本発明浮揚乾燥設備81に備えた二本のガイドロール6,6及び巻掛け用気体吹付け具7からなるウエブ案内装置5を、図11乃至図13に示す一本のガイドロール6及び巻掛け用気体吹付け具57からなるウエブ案内装置55、又は、図14乃至図16に示す複数本のガイドロール6,6…及び巻掛け用気体吹付け具57からなるウエブ案内装置65に置換することも可能である。
【符号の説明】
【0061】
1(71,81)…本発明乾燥設備、2…浮揚乾燥装置、2a…乾燥室、2b…室内、2c…仕切壁部、2d…開口部、2e…開口部、3…ノズル箱、4…蛇行修正装置、4a…蛇行修正室、4b…室内、4c…仕切壁部、4d…開口部、5…ウエブ案内装置、6…ガイドロール、6a…外周面、7…巻掛け用気体吹付け具、7a…中空半円筒部、7b…彎曲面部、7c…吹出し口、8…傾動操作具、9…連結板、9a…支持部、10…接合筒部、12…給気ダクト、13…給気ダクト、15…連結フレーム、17…気体案内板、17a…平坦部、17b…裾部、17c…コアンダ部、18…気体噴出スリット、19…点検扉、20…点検窓、21…ダクト、23…検知器、24…気体循環装置(浮揚乾燥装置用)、25…気体循環装置(蛇行修正装置用)、26…循環通路、27…循環ファン、28…加熱器、29…新鮮気体取入れ具、30…排気路、31…排気装置、32…排気ファン、33…集合排気ダクト、34…循環通路、35…循環ファン、36…加熱器、37…新鮮気体取入れ具、38…排気路、39…温度センサー、40…スライダー、41…レール、42…原動部、43…軸支、55…ウエブ案内装置、57…巻掛け用気体吹付け具、57a…ノズル箱本体、57b…ノズル、57c…吹出し口、57d…気体案内面部、57e…コアンダ部、57f…裾部、57g…吹出し孔、57h…整流具、D…ガイドロール6の回転中心線、E…設備の左右方向、G…気体、L1…節(5,6,7,9)、L2…節(40)、L3…節(40)、L4…節(41,41)、M1,M2…瞬間中心Oを求める直線、N1…ノズル群(一方側である上側)、N2…ノズル群(他方側である下側)、O…交点(瞬間中心)、P…仮想平面、R…ウエブ通路、Ra…彎曲するウエブ通路部分、Rb…巻掛け領域、Rc…縁部近辺箇所、Rd…他方面(非塗着面側)、Rw…一方面(塗着面側)、S…隣接するノズルの間隔の寸法、T1…ノズル箱3の吹き付ける気体の温度値、T2…ウエブ温度値、T3…室内温度、T4…ウエブ方向転換具7の吹き付ける気体の温度値、W…ウエブ、θ…交差角度、β1,β2…傾動角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向へ延びて一方面が塗着面側で他方面が非塗着面側となるウエブ通路の両面に一方側及び他方側のノズル箱から気体を吹き付ける乾燥室の二つを隣接させた浮揚乾燥装置と、隣接する乾燥室の間に配置した蛇行修正装置とを備えた蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備であって、
蛇行修正装置は、ウエブ通路の他方面に接触する平行な二本のガイドロールと、二本のガイドロールの間で両ガイドロールに跨がるウエブ通路の他方面外側に向かって突出して彎曲するウエブ通路部分に向かって気体を吹き付けてウエブ通路と非接触になる巻掛け用気体吹付け具と、二本のガイドロール及び巻掛け用気体吹付け具を左右方向に対して傾動させる傾動操作具とを備えた
ことを特徴とする蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備。
【請求項2】
前後方向へ延びて一方面が塗着面側で他方面が非塗着面側となるウエブ通路の両面に一方側及び他方側のノズル箱から気体を吹き付ける乾燥室の二つを隣接させた浮揚乾燥装置と、隣接する乾燥室の間に配置した蛇行修正装置とを備えた蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備であって、
蛇行修正装置は、ウエブ通路の他方面に接触するガイドロールと、ウエブ通路の一方面外側からウエブ通路の一方面に向かって気体を吹き付け、ウエブ通路にガイドロールに沿う巻掛け領域を形成させてウエブ通路と非接触になる巻掛け用気体吹付け具と、ガイドロール及び巻掛け用気体吹付け具を左右方向に対して傾動させる傾動操作具とを備えた
ことを特徴とする蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備。
【請求項3】
前記ガイドロールを一本備え、
前記巻掛け用気体吹付け具が、ウエブ通路の巻掛け領域における通路上流・下流両側の縁部近辺箇所へ向かって気体を吹き付ける吹出し口を備えている
請求項2記載の蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備。
【請求項4】
前記巻掛け用気体吹付け具が、ウエブ通路を介してガイドロールに対面する気体案内面部を備え、気体案内面部の両縁部に曲成したコアンダ部の各々に前記吹出し口を面するようにした
請求項3記載の蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備。
【請求項5】
前記ガイドロールの複数本を間隔を開けて平行に並設させ、
前記巻掛け用気体吹付け具が、通路上流側のガイドロールに接するウエブ通路の巻掛け領域における上流側縁部近辺箇所へ向かって気体を吹き付ける吹出し口と、通路下流側のガイドロールに接するウエブ通路の巻掛け領域における下流側縁部近辺箇所へ向かって気体を吹き付ける吹出し口と、隣接するガイドロールの間に向かって気体を吹き付ける中間の吹出し口とを備えている
請求項2記載の蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備。
【請求項6】
前記ガイドロールの複数本を間隔を開けて並設させ、
前記巻掛け用気体吹付け具が、通路上流側のガイドロールに接するウエブ通路の巻掛け領域における上流側縁部近辺箇所へ向かって気体を吹き付ける吹出し口と、通路下流側のガイドロールに接するウエブ通路の巻掛け領域における下流側縁部近辺箇所へ向かって気体を吹き付ける吹出し口と、ウエブ通路を介してこれらガイドロールに対面する気体案内面部を備え、気体案内面部の両縁部に曲成したコアンダ部の各々に吹出し口を面するようにした
請求項2記載の蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備。
【請求項7】
前記蛇行修正装置が、隣接する乾燥室の間に蛇行修正室を設け、
蛇行修正室の室内を囲む仕切壁部が、各乾燥室の室内を囲む仕切壁部へ気密状に接合され、
前記ガイドロール及び巻掛け用気体吹付け具が、蛇行修正室の仕切壁部に開設されている開口部を挿通して、蛇行修正室の室外に配置されている非通気性の連結板に連結され、 これら開口部の周縁及び連結板が、ガイドロール及び巻掛け用気体吹付け具の端側を囲む可撓性且つ非通気性の接合筒部で気密状に接合され、
傾動操作具が、蛇行修正室の室外で連結板に連結されている
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備。
【請求項8】
前記蛇行修正室の室内と前記巻掛け用気体吹付け具を連絡する循環通路と、循環通路に配置した循環ファン及び温度調節器付きの加熱器と、循環通路に接合した風量調節用ダンパ付き排気路とを有する気体循環装置を備え、
加熱器を温度調節することで、蛇行修正室の室内におけるガイドロールの周囲の気体の温度を、乾燥室から送り出されてくるウエブの温度値以下にできるようにした
請求項7に記載の蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備。
【請求項9】
隣接する乾燥室が、各乾燥室の一方側及び他方側のノズル箱の間でウエブ通路に沿って延びる仮想平面について、仮想平面どうしを交差させた
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−71834(P2013−71834A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−213824(P2011−213824)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000119254)株式会社テクノスマート (18)
【復代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
【復代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
【Fターム(参考)】