説明

螺旋型構成に基づく光ファイバーセンサ

螺旋型構成に基づく光ファイバーセンサは、ばね線により構成された多周形状の螺旋型部材(4)である。ばね線の上面(10)と下面(12)には、ばね線に沿って縦方向に複数の変形歯(4−1、4−2)が連続して配設されており、隣り合う二周のばね線のうちの上部ばね線の下面(12)における変形歯(4−1)と下部ばね線の上面(10)における変形歯(4−2)とは、食い違って対応し、上部ばね線の下面(12)における変形歯(4−1)と下部ばね線の上面(10)における変形歯(4−2)の間に信号光ファイバー(6)が挟まれている。信号光ファイバー(6)は伝送光ファイバー(1)を介してテストユニット(5)に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はセンシング技術分野の光ファイバーセンサに関するものであり、具体的には、応力パラメーターを精度良くテストするための螺旋型の光ファイバーセンサである。
【背景技術】
【0002】
従来の光ファイバーセンサは、種類が非常に多く、主に光強度調整型の光ファイバーセンサと、光ファイバーラスタライズセンサと、光ファイバー干渉センサなどの多種の類型を含み、後の両者はセンサ感度が高いという特徴を備えるが、実際の応用過程においては設備が複雑で、使用・運行のコストが高いなどの欠点や不足が存在しているため、光ファイバーセンサの応用推進は大きく制限されている。特に、感度の高い光ファイバーセンサについて、使用過程における各種の環境条件の変更状況に応じて応答することになる。例えば、光ファイバー干渉センサの場合、その感度が高いが、実際の条件で適用する際に、温度、気圧、振動などの環境要素が全部その動作パラメーターに影響を及ぼすため、実際に使用する際に多種な措置で上述環境要素の影響を防止や解消しなければならなく、これにより、その監視設備の構成も複雑になる傾向があり、運行使用コストも大幅に向上する。
【0003】
ところで、マイクロベンド型光ファイバーセンサは光強度が調製されたセンサであり、低コスト、高感度、及びある程度の環境外乱抵抗の能力を有する特徴を備え、その技術案は光ファイバーの曲げ又はマイクロベンド損失によって実現されている。光ファイバーの曲げ程度を変更することで、光出力パワーが変化される。
【0004】
光パワー損失の原理として、光ファイバーが曲げ外乱を受けたときに、おもにマイクロベンド損失及びマクロベンド損失である曲げ損失が発生することである。両方の曲げ損失は、いずれも光ファイバーが曲げる際に、ファイバーコアにおける一部のモードが外装層に結合されることで発生したものである。両方の損失について、Marcuseの理論公式により曲げ損失の大きさを演算することができる。その公式は以下のようになる。
【0005】
POUT = PINexp(-γS)
【0006】
ここで、POUTとPINはそれぞれ出力光パワーと入力光パワーであり、γは曲げ損失係数であり、Sは曲げ弧長である。これにより、光ファイバーの曲げ損失係数γが大きいほど、即ち光ファイバー曲げ半径が小さいほど、損失が大きくなることが分かったが、曲げ半径が小さすぎると光ファイバーの寿命が大幅に減少し、センサの使用寿命に影響を及ぼすため、実際の応用において光ファイバーの曲げ半径が制限されている。一方、曲げ損失係数γが同等の場合、曲げ弧長Sを増加させると減衰を増大することができるため、曲げ弧長Sを大幅に増大させることで、大幅に光ファイバー減衰器のダイナミックレンジと精度を向上させるという目的を達成することが可能である。
【0007】
中国特許87107210には、光ファイバーのマイクロベンド損失を主として実現されるマイクロベンド型光ファイバーストレスメーターが提案されている。しかし、それは二つの平板によって実現されたものであるため、平板の寸法は非常に大きくすることはできないため、曲げ可能な光ファイバーの長さが制限され、このタイプの光ファイバー減衰器のダイナミックレンジと精度の向上が阻害されることになる。又、二つの板の相対運動の調整可能な距離は最大でも数百ミクロンしかなく、且つ運動時に二つの板は基本的な平行を保持しなければならない。そのため、このタイプの減衰器は、その調整する機械構成に対する要求が高く、これにより、実施コストが増加されるとともに、このタイプの光ファイバー減衰器のダイナミックレンジと精度の向上も制限されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】中国特許出願公開第87107210号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した従来の技術の不足を克服するために、本発明は、光ファイバー曲げ損失に基づく螺旋型高精度光ファイバーセンサを提供する。該当センサは、簡単な構成と、合理的な設計と、簡単な操作方法と、柔軟な使用形態を有しており、さらにある程度の環境外乱抵抗の能力を持ちかつ感度が高いため、幅広い使用範囲に使われる。また、本光ファイバーセンサは光ファイバー曲げ損失に基づいて測定を行い、そして損失テストは光ファイバーテストにおけるあらゆる干渉法や周波数法等の他種のテストの基礎であり、最も成熟的、安定的、コストの低い技術である。そのため、本発明の光ファイバーセンサは、コスト面で非常に大きな利点を有している。また、時分割技術、光時間領域反射技術(OTDR)及び周波数変調連続波技術(FMCW)を用いて、準分布式又は分布式測量を実現でき、本発明の光ファイバーセンサの応用に対して、非常に広い応用の見通しをさらに提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の課題を解決するために、本発明は、ばね線により構成された多周形状の螺旋型部材であり、ばね線の上面と下面には、ばね線に沿って縦方向に複数の第1変形歯が連続して配設されており、隣り合う二周のばね線のうちの上部ばね線の下面における第1変形歯と、下部ばね線の上面における第1変形歯とは食い違って対応し、また上部ばね線の下面における第1変形歯と下部ばね線の上面における第1変形歯の間に第1信号光ファイバーが挟まれている螺旋型構成に基づく光ファイバーセンサであって、螺旋型部材の両端に応力が作用された時に、螺旋型部材両端の位置が変化されることにより、螺旋型部材における隣り合う二周のばね線の間の距離が変化され、この二周のばね線のうちの上部ばね線の下面における第1変形歯と下部ばね線の上面における第1変形歯との間に位置変化が発生し、これにより、両方の変形歯の間に挟まれた第1信号光ファイバーの曲げ曲率が変化され、第1信号光ファイバーで伝送される光信号のパワーが変化されることになり、第1信号光ファイバーは伝送光ファイバーを介してテストユニットに接続されていることを特徴とする螺旋型構成に基づく光ファイバーセンサである。
【0011】
螺旋型部材の両端の位置が変化されると、例えば、螺旋型部材が引っ張り応力によって伸長されたり、押圧応力によって短縮されたりすることによって、螺旋型部材を構成する複数組の隣り合う二周のばね線の間の距離が増大されたり又は減少されたりすることになって、複数組の隣り合う二周のばね線のうちの上部ばね線の下面における第1変形歯と、下部ばね線の上面における第1変形歯の間の位置を増大又は減少され、両方の変形歯間に挟まれる第1信号光ファイバーの曲げ曲率を減少又は増加されることにより、第1信号光ファイバーに伝送された光信号のパワーの増大又は減少されることになる。第1信号光ファイバーが伝送光ファイバーを介してテストユニットに接続されることで、テストユニットは光信号パワーの変化を検出することができる。テストユニットは、光源や光パワーメーターであってもよく、又は光時間領域反射技術(OTDR)及び周波数変調連続波技術(FMCW)を用いて、準分布式又は分布式測量を実現させるものであってもよい。
【0012】
本発明の光ファイバーセンサにおいて、上述の螺旋型部材は螺旋形状又は平面巻きばね形状である。
【0013】
本発明の光ファイバーセンサにおいて、上述の螺旋型部材を構成するばね線の上面と下面の間に弾性材料層が介在され、弾性材料層は高分子材料や、波形ばね等の材料から構成可能であり、弾性材料層は外力が作用された時に、より大きく変形するため、螺旋型部材の両端の位置が変化された時に、隣り合う二周のばね線のうちの上部ばね線の下面における変形歯と下部ばね線の上面における変形歯の間の相対位置は繊細な変化が生じる。
【0014】
本発明の光ファイバーセンサにおいて、上述のばね線表面に配設される第1変形歯の歯高、或いはばね線の上面に配設される第1変形歯同士の間の距離、又は下面における第1変形歯同士の間の距離は変化するものである。
【0015】
本発明の光ファイバーセンサにおいて、隣り合う二周のばね線は、上述の上部ばね線の下面における第1変形歯と下部ばね線の上面における第1変形歯の間に、第1信号光ファイバーと並列に第2信号光ファイバーが挟まれている。
【0016】
本発明の光ファイバーセンサにおいて、上述のばね線の上面と下面にはそれぞれ第2変形歯が配置されており、隣り合う二周のばね線は、上部ばね線の下面における第2変形歯と下部ばね線の上面における第2変形歯の間に、第2信号光ファイバーが挟まれている。
【0017】
本発明の光ファイバーセンサにおいて、上述ばね線の断面形状は円形状、楕円形状、長方形状又はリング形状である。
【0018】
本発明の光ファイバーセンサにおいて、テストユニットの後に処理ユニットが接続されている。
【0019】
本発明の光ファイバーセンサにおいて、上述信号光ファイバーは、外部には複数層の保護層を有する光ファイバーであり、例えば、タイトチューブ光ファイバー、カーボンコート光ファイバー、メタルコート光ファイバー又はポリイミドコート光ファイバーである。
【0020】
本発明の光ファイバーセンサにおいて、上述信号光ファイバーは、マルチコアファイバー、高分子ポリマー光ファイバー又はフォトニック結晶ファイバーである。
【発明の効果】
【0021】
本発明は従来の技術と比べて、以下の利点を有する。
1、構成が簡単で、加工や製作しやすく、かつ構成の形式が多様で、使用形態も柔軟である。
2、使用操作は便利で、各部品間の接続関係の設計は合理であり、螺旋型部材と光ファイバー曲げ損失テストユニットを合わせて使用することにより、大きな範囲での作用力に対してリアルタイム・正確・確実且つ快速なテストを行うという目的を達成することができる。
3、製作及び運行コストが低く、使用効果がよく、実用価値が高くかつ経済利益が顕著であり、従来のテスト装置構成を簡単化させ、製作及び運行コストを減らすとともに、環境要素のテスト結果への影響を減らすこともできるため、テスト効果が正確で、簡単に実行でき、かつ光ファイバーマクロベンド損失とマイクロベンド損失を同時に用いて正確な検出を行うことができる。
4、螺旋型部材全体は螺旋形状又は平面巻きばね形状となるため、引っ張り、圧縮又はねじり等の外応力Fが作用された場合、螺旋型部材全体において隣り合う二周のばね線における変形歯から信号光ファイバーに力が作用し、信号光ファイバーは力を受けてマイクロベンド損失が生じることで、マイクロベンド型光ファイバーを発生させる有効長さが大幅に増加され、テストの感度が向上される。
5、光ファイバー可変減衰器として使用することができる。
6、螺旋型部材の一端又は両端に外応力Fが付加され、かつ螺旋型部材全体が曲げ状態となった時に、処理ユニットによって、光ファイバー曲げ損失テストユニットにより検出されたデータから螺旋型部材の全体の曲げ半径を正確に推定することができる。
7、螺旋形状の螺旋型部材に対して、略360°の円周毎には、隣り合う二周のばね線における対向する変形歯の歯高、又は変形歯の間の歯距離は均一に逓増又は均一に逓減となる場合、螺旋型部材の如何なる位置でもその外応力Fの作用方向を推定することができる。
8、螺旋型部材全体は螺旋形状又は平面巻きばね形状となるため、回転力又は捻り力が作用された場合、信号光ファイバー損失の大きさから回転力又は捻り力のトルクの大きさ又はねじり角度を推定することができる。
以上、本発明は、簡単な構成、合理的な設計、便利な加工製作、柔軟な使用形態、高い感度、良い使用効果を有しており、光ファイバーマクロベンド損失とマイクロベンド損失を同時に用いて検測することができるため、テストのダイナミックレンジはより大きく、テスト結果がより感度高くかつ正確であり、そして従来の光ファイバー曲げ損失により押圧応力パラメーターをテスト可能とするほか、引っ張り応力、曲げ曲率、曲げ方向、ねじり角度及びトルクを含むその他の物理量に対してもテスト可能となり、この上、さらに応用範囲を展開することもできる。
次に、図面と実施例を用いて、本発明の技術案を一層詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1具体実施形態の構成模式図である。
【図2】図1における螺旋型部材の平面模式図である。
【図3】図2における螺旋型部材のA−A’方向の一部の断面模式図である。
【図4】本発明の第2具体実施形態の構成模式図である。
【図5】ばね線が複合構成である多周ばね線の一部の断面模式図である。
【図6】本発明の第3具体実施形態の構成模式図である。
【図7】本発明の第4具体実施形態の構成模式図である。
【図8】図7におけるB−B’方向の一部の断面模式図である。
【図9】本発明の第5具体実施形態の構成模式図である。
【図10】本発明の第6具体実施形態の構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[実施例1]
図1、図2及び図3に示すように、本発明は、ばね線によって構成された多周状の螺旋型部材4を一個含み、ばね線の上面と下面には、ばね線に沿って縦方向に複数の変形歯が連続して配設されており、隣り合う二周のばね線のうちの上部ばね線の下面における第1変形歯4−1と、下部ばね線の上面における第1変形歯4−2とは食い違って対応し、上部ばね線の下面における第1変形歯4−1と下部ばね線の上面における第1変形歯4−2との間に第1信号光ファイバー6が挟まれており、螺旋型部材4の両端に応力が作用された時に螺旋型部材4の両端の位置が変化されることにより、螺旋型部材4において隣り合う二周のばね線間の距離が変化され、この二周のばね線のうちの上部ばね線の下面における第1変形歯4−1と下部ばね線の上面における第1変形歯4−2に位置の変化が発生する。これにより、両方の変形歯の間に挟まれる第1信号光ファイバー6の曲げ曲率が変化されることで、第1信号光ファイバー6に伝送されている光信号のパワーが変化されることになる。第1信号光ファイバー6は、伝送光ファイバー1を介してテストユニット5に接続されており、テストユニット5の後に処理ユニット7が接続されている。
【0024】
本実施例では、螺旋型部材4は、全体が螺旋形状の構成となっており、螺旋型部材4の両端の位置が変化されると、例えば、螺旋型部材4が引っ張り応力によって伸長されたり、押圧応力によって短縮されたりすると、螺旋型部材4を構成する複数組の隣り合う二周のばね線の間の距離が増大されたり又は減少されたりすることになって、複数組の隣り合う二周のばね線のうちの上部ばね線の下面における第1変形歯4−1と、下部ばね線の上面における第1変形歯4−2の間の位置が増加又は減少され、両方の変形歯の間に挟まれる第1信号光ファイバー6の曲げ曲率が減少又は増加されることにより、第1信号光ファイバー6に伝送された光信号のパワーが増加又は減少される。第1信号光ファイバー6は伝送光ファイバー1を介してテストユニット5に接続されることで、テストユニット5は光信号パワーの変化を検出することができる。テストユニット5は光源や光パワーメーターであってもよく、光時間領域反射技術(OTDR)等の技術を用いたテスト設備で準分布式測量又は分布式測量を実現するものであってもよい。
【0025】
上述第1信号光ファイバー6は、例えば、タイトチューブ光ファイバー、カーボンコート光ファイバー、ポリイミドコート光ファイバーなど、外部に複数層の保護層を備える光ファイバーであり、上述第1信号光ファイバー6は、プラスチック光ファイバー又はフォトニック結晶ファイバーであってもよい。
【0026】
[実施例2]
図4に示すように、本実施例において、上述螺旋型部材4に作用された外応力Fの作用方向はねじり方向であり、即ち上端部又は下端部から上述螺旋型部材をねじる点で、実施例1と異なっている。本実施例において、その他の部分の構成、接続関係および動作原理は、実施例1と同様である。
【0027】
[実施例3]
図6に示すように、本実施例において、作用された外応力Fの作用方向は回転方向であり、即ち上端部又は下端部から上述螺旋型部材4を回転させる点で、実施例1と異なっている。本実施例において、その他の部分の構成、接続関係および動作原理は、実施例1と同様である。
【0028】
[実施例4]
図7、図8に示すように、本実施例において、上述螺旋型部材4の全体は平面巻きばね形状であり、隣り合う二周のばね線は、隣り合った内周ばね線と外周ばね線であり、内周ばね線の外面における第1変形歯4−5と外周ばね線の内面における第1変形歯4−6、の両方の変形歯が、食い違って配設されるとともに第1信号光ファイバー6を挟んでおり、また、螺旋型部材の内端が外端に対して位置変化が発生した時に、隣り合う二周のばね線の位置が変化され、それぞれ内周と外周のばね線表面に配設される変形歯の間に位置の変化が発生し、これにより、両方の変形歯に挟まれる第1信号光ファイバー6の曲げ曲率が変化されることによって信号光ファイバー6に伝送する光信号のパワーが変化され、第1信号光ファイバー6は伝送光ファイバー1を介してテストユニット5に接続されており、テストユニット5の後に処理ユニット7が接続されている点で、実施例1と異なっている。本実施例において、その他の部分の構成、接続関係および動作原理は、実施例1と同様である。
【0029】
[実施例5]
図5に示すように、本実施例において、螺旋型部材を構成する上述ばね線は三つの層を持つ複合的なものであり、ばね線の上面層10とばね線の上面における第1変形歯4−2、中間層の弾性材料層11、及びばね線の下面層12とばね線の下面における第1変形歯4−1を含む点で、実施例1と異なっている。本実施例において、その他の部分の構成、接続関係および動作原理は、実施例1と同様である。
【0030】
[実施例6]
図9に示すように、本実施例において、第2信号光ファイバー8は上述第1信号光ファイバー6と並列に設置されている点で、実施例1と異なっている。第2信号光ファイバー8における光信号パワーの変化は、その他のテストユニット(図示しない)によって検出されることができる。本実施例において、その他の部分の構成、接続関係および動作原理は、実施例1と同様である。
【0031】
[実施例7]
図10に示すように、本実施例において、ばね線は、ばね線の下面における第2変形歯4−3と、ばね線の上面における第2変形歯4−4を有しており、またこの両方の変形歯の間に第2信号光ファイバー8が挟まれている点で、実施例1と異なっている、本実施例において、その他の部分の構成、接続関係および動作原理は実施例1と同様である。
【0032】
上述した内容は本発明の好ましい実施例だけであり、本発明を制限するためのものではない。本発明の技術本質に基づいて以上の実施例に対するあらゆる簡単な修正、変更及び同等な構成の変化は、すべて本発明の技術方案の保護範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0033】
1 伝送光ファイバー
4 螺旋型部材
5 テストユニット
6 第1信号光ファイバー
7 処理ユニット
8 第2信号光ファイバー
10 ばね線の上面層
11 弾性材料層
12 ばね線の下面層
4−1 ばね線の下面における第1変形歯
4−2 ばね線の上面における第1変形歯
4−3 ばね線の下面における第2変形歯
4−4 ばね線の上面における第2変形歯
4−5 ばね線の外面における第1変形歯
4−6 ばね線の内面における第1変形歯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ばね線により構成された多周形状の螺旋型部材であり、ばね線の上面と下面には、ばね線に沿って縦方向に複数の第1変形歯が連続して配設されており、隣り合う二周のばね線のうちの上部ばね線の下面における第1変形歯と、下部ばね線の上面における第1変形歯とは食い違って対応し、上部ばね線の下面における第1変形歯と下部ばね線の上面における第1変形歯の間に第1信号光ファイバーが挟まれている螺旋型構成に基づく光ファイバーセンサであって、
螺旋型部材の両端に応力が作用された時に、螺旋型部材両端の位置が変化されることにより、螺旋型部材における隣り合う二周のばね線の間の距離が変化され、この隣り合う二周のばね線のうちの上部ばね線の下面における第1変形歯と下部ばね線の上面における第1変形歯との間に位置変化が発生し、これにより、両方の変形歯の間に挟まれる第1信号光ファイバーの曲げ曲率が変化され、第1信号光ファイバーは、伝送光ファイバーを介してテストユニットに接続されていることを特徴とする螺旋型構成に基づく光ファイバーセンサ。
【請求項2】
前記ばね線により構成される螺旋型部材は、螺旋形状又は平面巻きばね形状となることを特徴とする請求項1に記載の螺旋型構成に基づく光ファイバーセンサ。
【請求項3】
前記螺旋型部材を構成するばね線の上面と下面の間に弾性材料層が介在されることを特徴とする請求項1に記載の螺旋型構成に基づく光ファイバーセンサ。
【請求項4】
前記ばね線表面に配設される第1変形歯の歯高、或いはばね線の上面に配設される第1変形歯同士の間の距離、又はばね線の下面に配設される第1変形歯同士の間の距離は変化するものであることを特徴とする請求項1に記載の螺旋型構成に基づく光ファイバーセンサ。
【請求項5】
隣り合う二周のばね線は、前記の上部ばね線の下面における第1変形歯と下部ばね線の上面における第1変形歯の間に、第1信号光ファイバーと並列に第2信号光ファイバーが挟まれていることを特徴とする請求項1に記載の螺旋型構成に基づく光ファイバーセンサ。
【請求項6】
前記のばね線の上面と下面にはそれぞれ第2変形歯が配置されており、隣り合う二周のばね線は、上部ばね線の下面における第2変形歯と下部ばね線の上面における第2変形歯の間に、第2信号光ファイバーが挟まれていることを特徴とする請求項1に記載の螺旋型構成に基づく光ファイバーセンサ。
【請求項7】
前記ばね線の断面形状は円形状、楕円形状、長方形状又はリング形状であることを特徴とする請求項1に記載の螺旋型構成に基づく光ファイバーセンサ。
【請求項8】
テストユニットの後に処理ユニットが接続されていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の螺旋型構成に基づく光ファイバーセンサ。
【請求項9】
前記信号光ファイバーは複数層の保護層を有する光ファイバーであることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の螺旋型構成に基づく光ファイバーセンサ。
【請求項10】
前記信号光ファイバーは、マルチコアファイバー、高分子ポリマー光ファイバー又はフォトニック結晶ファイバーであることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の螺旋型構成に基づく光ファイバーセンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−515947(P2013−515947A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−545076(P2012−545076)
【出願日】平成23年4月6日(2011.4.6)
【国際出願番号】PCT/CN2011/072457
【国際公開番号】WO2011/124126
【国際公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(512167633)シーアン ジェンハー オプティカル テック. カンパニー (1)
【Fターム(参考)】