説明

血液浄化装置および返血方法

【課題】 血液ポンプより上流側の血液回路の圧力を測定できるようにするとともに、返血時に患者の体内に血栓を流入させる虞のないようにした血液浄化器を提供する。
【解決手段】 本発明の透析装置は、血液浄化器1と血液回路2(血液浄化器1より上流側の動脈側血液回路21と、下流側の静脈側血液回路22からなる)、正・逆回転可能な血液ポンプ3、この血液ポンプ3の上流側で動脈側血液回路21に設けられた動脈側開閉弁V1、静脈チャンバ23、この静脈チャンバ23より下流側の静脈側血液回路22に設けられた開閉弁V2、逆濾過手段を備えた透析液回路4とを含み、動脈側開閉弁V1と血液ポンプ3の間の動脈側血液回路21と、血液浄化器1と静脈チャンバ23の間の静脈側血液回路22、との間に、開閉弁V3を備えたバイパスライン5が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液浄化治療終了後、血液回路内の残留血液を逆濾過した透析液で置換して返血する血液浄化装置に関し、血液浄化器より上流側の血液回路(動脈側血液回路)の圧力を、穿刺針の目詰まりの影響を受けることなく検出できるようにしている。
【背景技術】
【0002】
従来、腎不全の患者や、術後の薬液注入によって水分過多症になった患者などの重篤な状態を改善するために、血液浄化装置を使用する血液透析や血液濾過が行われている。そして、従来は、一般に、血液浄化治療の終了後、血液回路内にプライミング液(一般に、生理食塩水)を導入して、回路内に残留した血液を患者の体内に戻していた(この操作を返血という)。一方、近年、治療コスト削減等を目的として、血液浄化器を介して逆濾過した透析液を利用して自動的に返血を行う返血方法が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、動脈側ラインの採血口を静脈側ラインに設けられた接続部材に接続した後で、逆濾過により返血することを特徴とする返血方法が開示されている。
また、特許文献2には、返血時に、透析液の逆濾過量と血液ポンプの流量を制御することにより、動脈側ラインの採血口と静脈側ラインの返血口とから同時に返血することを特徴とする返血方法が開示されている。
また、特許文献3には、動脈側血液回路の先端(穿刺針取付部分)を静脈側血液回路のドリップチャンバに接続した後、血液ポンプを駆動させつつ逆濾過により返血を行うことを特長とする返血方法が開示されている。
また、特許文献4には、動脈側血液回路に濾過手段を備えた動脈側ドリップチャンバを設け、血液浄化治療時に動脈側ドリップチャンバ内を流れる血液の方向と、返血時に動脈側ドリップチャンバ内を流れる残留血液および透析液が流れる方向を同一にするために、動脈側血液回路に流動方向変換手段(四方弁)を設けたことを特徴とする血液浄化装置、および返血方法が開示されている。
また、特許文献5には、逆濾過による返血時に、血液回路内の圧力を検出し、検出圧力が所定値を越えないように血液回路内への透析液の流入速度を制御するようにしたことを特徴とする血液透析装置、および返血方法が開示されており、血液透析装置には、圧力検出手段による検出圧力が所定値を越えないように、血液回路内への透析液の流入速度を制御する制御手段が設けられている。
また、特許文献6には、動脈側血液チャンバを上下反転設置してから逆濾過による自動返血を開始することを特徴とする血液透析装置、および返血方法が開示されている。
また、特許文献7には、動脈側開閉弁と血液ポンプの間の血液回路と、静脈チャンバの間の血液回路との間に、開閉弁を備えたバイパスラインが設けられた構成が開示されている。
【0003】
しかしながら、上記特許文献1の返血方法は、逆濾過に際して血液ポンプの逆回転動作を利用して静脈側血液回路から返血するようになっており、静脈側の血液チャンバには微小血栓をトラップするメッシュを備えたものが設けられているため、血液ポンプの運転による圧力上昇により、血栓が強制的に動脈側穿刺部を超えて患者の体内に戻されるという問題は発生しないが、返血開始前に、採血口を静脈ラインに設けられた接続部材に接続する必要があり、手間がかかるだけでなく、操作者の血液による汚染の回避や、接続時に生じかねない接続部分の汚染の回避など、面倒な問題が多い。
また、特許文献2および特許文献3の返血方法は、逆濾過に際して血液ポンプの逆回転動作を利用して動脈側血液回路から返血するようになっており、血液浄化器や血液ポンプの部分などに血栓が生じると、血栓をトラップするメッシュを設けていない動脈側血液回路においては、血液ポンプの運転による圧力上昇により、血栓が強制的に動脈側穿刺部に達し穿刺針の閉塞を招く虞があるとともに、血栓が動脈側穿刺部を超えて患者の体内に戻される虞があり、血栓による悪影響が懸念される。また、返血時において血液ポンプの回転および動脈シャント穿刺部の抵抗等によって生じる圧力の監視を行っていないため、返血時の圧力、特に動脈側圧力が高くなりすぎる虞があり、そのためシャントや血管にダメージを与える虞がある。
【0004】
また、特許文献4の血液浄化装置には、動脈側血液回路に流動方向変換手段と動脈側チャンバが設けられており、その分、回路全体が複雑になり、コスト的に不利である。
また、特許文献5の血液透析装置には、血液ポンプとしてチューブとロータを備えたものが採用されているため、血液ポンプ部に過大な抵抗が発生して、検出圧力が予め設定された所定値を越える虞がある。そのため、返血時には、チューブをロータから外してロータによりチューブの流路が狭小化するのを防ぐ必要があった。
また、特許文献6の返血方法は、返血の前に動脈側血液チャンバを上下反転設置する必要があり、そのため、反転設置のために電気的もしくは機械的な手段を採用することになるため、コスト的に問題である。
また、特許文献7の血液回路では、たとえ静脈側血液回路の分岐部を静脈チャンバに設けたとしても、動脈側血液回路の分岐部では、血液の乱れやその部分での血液の渋滞等が原因で血栓が生じる虞があり、血栓除去手段を有しない分岐部より上流側の動脈側血液回路に残留する血液の返血に際しては、その分岐部に生じた血栓が剥がれて患者の体内に流入する虞がある。
また、上記いずれの特許文献においても、血液ポンプより上流側の血液回路の圧力を測定できるものではなく、穿刺針に血栓が流れ込んで詰まっても、それを確認できないものであった。
【0005】
【特許文献1】特開2001−252352号公報
【特許文献2】特開2001−259024号公報
【特許文献3】特開2003−265598号公報
【特許文献4】特開2005−87610号公報
【特許文献5】特開2006−6433号公報
【特許文献6】特開2007−167107号公報
【特許文献7】特開2001−61959号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、血液ポンプより上流側の血液回路の圧力を測定できるようにするとともに、返血時に患者の体内に血栓を流入させる虞のないようにした血液浄化器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の血液浄化装置は、血液浄化器と血液回路、正・逆回転可能な血液ポンプ、この血液ポンプの上流側の血液回路に設けられた開閉弁(動脈側開閉弁)、前記血液浄化器の下流側で前記血液回路に設けられたエアトラップ(静脈チャンバ)、この静脈チャンバより下流側の血液回路に設けられた開閉弁(静脈側開閉弁)、および逆濾過が可能な透析液回路を含み、前記動脈側開閉弁と血液ポンプの間の血液回路と、前記血液浄化器と静脈チャンバの間の血液回路、との間に、開閉弁を備えたバイパスラインが設けられたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の血液浄化装置の返血方法は、血液浄化治療終了後、動脈側開閉弁と静脈側開閉弁を閉にし、バイパスラインの開閉弁を開にし、血液ポンプを正回転駆動させて、バイパスラインと血液浄化器を含む閉回路内に、プライミングの際にバイパスラインに残留された透析液と、血液浄化器と前記閉回路を構成する血液回路内の血液、とを循環させる第一工程、次いで、静脈側開閉弁を開にし、血液ポンプを逆回転駆動すると同時に逆濾過ポンプを駆動して、逆濾過流量と血液ポンプによる流量が等しくなるように制御しながら、逆濾過された透析液により、血液浄化器内の血液と、該血液浄化器より上流側バイパスラインとの接続部分までの血液回路内の血液と、バイパスライン内の血液と、血液浄化器と静脈チャンバの間の血液回路とバイパスラインとの接続部分より下流の血液回路内の血液を返血する第二工程、次いで、逆濾過流量が血液ポンプによる流量より多くなるように制御しながら、逆濾過された透析液により、血液浄化器より下流の、バイパスラインとの接続部分までの血液回路内の血液を返血する第三工程、次いで、静脈側開閉弁を閉にし、動脈側開閉弁を開にし、血液ポンプを停止して、逆濾過された透析液により、血液ポンプより上流側のバイパスラインとの接続部分より上流側の血液回路内の血液を返血する第四工程、の各工程を含んでなることを特徴とする。
【0009】
以上、一般的に本発明を記述したが、より一層の理解は、いくつかの特定の実施例を参照することによって得ることができる。これらの実施例は、本明細書に例示の目的のためにのみ提供されるものであり、他の旨が特定されない限り、限定的なものではない。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、以下のような効果が期待できる。すなわち、本発明の血液浄化装置は、動脈側開閉弁と血液ポンプの間の血液回路と、血液浄化器と静脈チャンバの間の血液回路との間に、開閉弁を備えたバイパスラインを設けているので、このバイパスラインと血液浄化器を含む閉回路の中で、血液を逆濾過した透析液と一緒に循環させることにより、バイパスラインと血液回路の接続部分に発生した血栓を除去することができる。従って、静脈チャンバ(血栓除去手段を有するエアトラップ)を通って返血する静脈側からの返血に際しては、血栓が静脈チャンバで除去されるため患者の体内に流入する虞はない。また、血栓除去手段を有しない分岐部より上流側の動脈側血液回路に残留する血液の返血に際しては、循環によりその分岐部に生じた血栓が除去された後に返血されるため、血栓の存在しない血液が返血される。
また、バイパスラインとの分岐部より上流側の動脈側血液回路に残留する血液は、動脈側開閉弁とバイパスラインの開閉弁を開にし、静脈側開閉弁を閉にして返血するので、動脈側開閉弁より下流側の動脈側血液回路の圧力は、静脈チャンバの圧力計で監視することができる。従って、返血工程、即ち、静脈側開閉弁を閉にし、動脈側開閉弁を開にし、血液ポンプを停止して、逆濾過された透析液により、血液ポンプより上流側のバイパスラインとの接続部分より上流側の血液回路内の血液を返血する工程で、圧力が過大になった場合、穿刺針に目詰まりが生じたためと判断できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の血液浄化装置の実施例を示す概略説明図である。
【図2】図1に示す血液浄化装置における返血操作の説明図である。
【図3】図1に示す血液浄化装置における返血操作の説明図である。
【図4】図1に示す血液浄化装置における返血操作の説明図である。
【図5】図1に示す血液浄化装置における返血操作の説明図である。
【図6】図1に示す血液浄化装置における返血操作のフロー図である。
【符号の説明】
【0012】
1 血液浄化器
2 血液回路
21 動脈側血液回路
22 静脈側血液回路
V1 動脈側開閉弁
23 静脈チャンバ
24 圧力センサ
V2 静脈側開閉弁
3 血液ポンプ
4 透析液回路
41 ビスカスチャンバ
42 ビスカスポンプ
411 新鮮透析液室
412 シリコンオイル室
413 使用済透析液室
43 透析液供給回路
44 透析液排出回路
45 圧力センサ
5 バイパスライン
51 動脈側接続部
52 静脈側接続部
V3 開閉弁
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
血液浄化器と血液回路、正・逆回転可能な血液ポンプ、この血液ポンプの上流側の血液回路に設けられた開閉弁(動脈側開閉弁)、前記血液浄化器の下流側で前記血液回路に設けられたエアトラップ(静脈チャンバ)、この静脈チャンバより下流側の血液回路に設けられた開閉弁(静脈側開閉弁)、および逆濾過が可能な透析液回路を含み、前記動脈側開閉弁と血液ポンプの間の血液回路と、前記血液浄化器と静脈チャンバの間の血液回路との間に、開閉弁を備えたバイパスラインが設けられている。
【0014】
(実施例1)
次に、本発明の実施例1について、図1を用いて説明する。
図1は本発明の一実施例を示す血液浄化装置の概略説明図である。
図1に示すように、本発明の血液浄化装置は、血液浄化器1と血液回路2(血液浄化器1より上流側の動脈側血液回路21と、下流側の静脈側血液回路22からなる)、正・逆回転可能な血液ポンプ3、この血液ポンプ3の上流側で動脈側血液回路21に設けられた動脈側開閉弁V1、静脈チャンバ23、この静脈チャンバ23より下流側の静脈側血液回路22に設けられた開閉弁V2、逆濾過手段を備えた透析液回路4とを含み、動脈側開閉弁V1と血液ポンプ3の間の動脈側血液回路21と、血液浄化器1と静脈チャンバ23の間の静脈側血液回路22、との間に、開閉弁V3を備えたバイパスライン5が設けられている。
【0015】
図1において、動脈側血液回路21には、上流側から順に、動脈側開閉弁V1と血液ポンプ3が設けられている。そして、血液ポンプ23と開閉手段V1の間の動脈側血液回路21には、バイパスライン5の一端が接続されている。51はその動脈側接続部である。
一方、静脈側血液回路22には、上流側から順に、静脈チャンバ23と静脈側開閉弁V2が設けられており、血液浄化器1と静脈チャンバ23の間の静脈側血液回路22には、バイパスライン5の他端が接続されている。52はその静脈側接続部である。
【0016】
透析液回路4は透析液供給回路43と、透析液排出回路44、密閉式除水制御手段を含んでおり、図1では除水制御手段としてビスカスコントロール方式のものが採用されている。密閉式除水制御手段は、ビスカスチャンバ41と逆濾過手段の機能を有するビスカスポンプ42を含んでおり、ビスカスチャンバ41は、新鮮な透析液を貯留し透析液供給回路43を通して血液浄化器1に供給する室411と、血液浄化器1から透析液排出回路44を通って流入する使用済透析液を貯留する室413と、更に除水のための室412からなり、これら3つの室が柔軟な膜で仕切られ、前記除水のための室412には、シリコンオイルなどの液が充填され、この液がビスカスポンプ42で出し入れ自在に構成されている。
尚、PD45、PV24は圧力センサである。
【0017】
(実施例2)
次に、本発明の返血方法について、図2〜図6を用いて説明する。
図2〜図5は、透析液回路4の除水制御手段としてビスカスコントロール方式のものを採用した場合の返血方法の説明図である。また、図6は返血操作のフロー図であり、返血操作の流れは括弧内のS1〜S9で示す。
図1は、血液浄化治療時の状態を示す。この状態では、動脈側開閉弁V1と静脈側開閉弁V2は開き、バイパスライン5の開閉弁V3は閉じている。血液浄化治療終了後、自動返血操作に移行する。
自動返血操作に際しては、先ず、図2に示すように、動脈側開閉弁V1と静脈側開閉弁V2が閉じ、バイパスライン5の開閉弁V3が開き、血液ポンプ3が正回転駆動して(S1)、バイパスライン5と血液浄化器1を含む閉回路内に、プライミングの際にバイパスライン5に残留された透析液と、血液浄化器1と前記閉回路を構成する血液回路2内の血液、とを循環させて、バイパスライン5(正確にはバイパスライン5と血液回路2との接続部分51、52)の血栓を除去する。血液ポンプ3が設定量回転(5〜6秒程度)すると(S2)、図3に示すように、逆濾過流量と血液ポンプによる流量が等しくなるように制御された状態で(S3)、静脈側開閉弁V2が開き、血液ポンプ3が逆回転駆動すると同時に逆濾過ポンプ42(以下VPという)が駆動して(S4)、逆濾過された透析液により、血液浄化器1内の血液と、この血液浄化器1より上流側の、動脈側接続部51までの動脈側血液回路21内の血液と、バイパスライン5内の血液と、静脈側接続部52より下流の静脈側血液回路22内の血液が返血される。血液ポンプ3が設定量回転(30〜60秒)すると(S5)、図4に示すように、逆濾過流量が血液ポンプ3による流量より多くなるように制御された状態で(S6)、逆濾過された透析液により、血液浄化器3より下流の、静脈側接続部52までの静脈側血液回路22内の血液が返血される。血液ポンプ3が設定量回転(20〜30秒)すると(S7)、図5に示すように、静脈側開閉弁V2が閉じ、動脈側開閉弁V1が開き、血液ポンプ3が停止して(S8)、逆濾過された透析液により、血液ポンプ3より上流側の、動脈側接続部51より上流側の動脈側血液回路21内の血液が返血される。VPが所定時間(20秒前後)駆動すると(S9)返血操作が終了する。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液浄化器と血液回路、正・逆回転可能な血液ポンプ、該血液ポンプの上流側の血液回路に設けられた開閉弁(動脈側開閉弁)、前記血液浄化器の下流側で前記血液回路に設けられたエアトラップ(静脈チャンバ)、該静脈チャンバより下流側の血液回路に設けられた開閉弁(静脈側開閉弁)、および逆濾過手段を備えた透析液回路を含み、前記動脈側開閉弁と血液ポンプの間の血液回路と、前記血液浄化器と静脈チャンバの間の血液回路、との間に、開閉弁を備えたバイパスラインが設けられたことを特徴とする血液浄化装置。
【請求項2】
血液浄化治療終了後、動脈側開閉弁と静脈側開閉弁を閉にし、バイパスラインの開閉弁を開にし、血液ポンプを正回転駆動させて、バイパスラインと血液浄化器を含む閉回路内に、プライミングの際にバイパスラインに残留された透析液と、血液浄化器と前記閉回路を構成する血液回路内の血液、とを循環させる第一工程、
次いで、静脈側開閉弁を開にし、血液ポンプを逆回転駆動すると同時に逆濾過ポンプを駆動して、逆濾過流量と血液ポンプによる流量が等しくなるように制御しながら、逆濾過された透析液により、血液浄化器内の血液と、該血液浄化器より上流側の、バイパスラインとの接続部分までの血液回路内の血液と、バイパスライン内の血液と、静脈チャンバ側の血液回路とバイパスラインとの接続部分より下流の血液回路内の血液を返血する第二工程、
次いで、逆濾過流量が血液ポンプによる流量より多くなるように制御しながら、逆濾過された透析液により、血液浄化器より下流の、バイパスラインとの接続部分までの血液回路内の血液を返血する第三工程、
および静脈側開閉弁を閉にし、動脈側開閉弁を開にし、血液ポンプを停止して、逆濾過された透析液により、血液ポンプより上流側のバイパスラインとの接続部分より上流側の血液回路内の血液を返血する第四工程、の各工程を含んでなる返血方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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