説明

血糖値測定装置及び機能選択方法

【課題】血糖値測定装置本体に新たな操作ボタンを設けることなく、所望の機能を使えるようにする。
【解決手段】血糖値測定装置1は、第1の受光信号によって、試験紙に浸潤した血液の血糖値を測定する血糖値測定機能を実行する血糖値測定部33と、第2の受光信号によって、特定のパターンによって指示される特定のモードに切り替えるモード切替機能を実行するモード切替部32と、第1又は第2の受光信号より、チップがホルダに装着されているか否かを判別して、血糖値測定機能又はモード切替機能のうちいずれかの機能を選択する機能選択部31と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血糖値を測定するために用いる血糖値測定装置及び機能選択方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、糖尿病等の診断、治療、医療指導のため、携帯型の血糖値測定装置を用いて、患者が自分で血液中のグルコース値を測定する自己血糖測定が行われている。これに用いる血糖値測定装置は、例えば、採血した血中のグルコース量に応じて発色する試験紙の発色の度合いを光学的に測定(測色)してグルコース量を定量化することで血糖値を測定している。
【0003】
特許文献1には、測光部の発光素子から光透過性部材に光を照射し、受光素子で受光して、受光素子での受光量に基づいて、光透過性部材の汚れを検出し、受光素子での受光量が、予め設定された閾値より大きい場合に、光透過性部材が汚れていると判別する技術が開示されている。そして、特許文献1によれば、血液が付着した試薬紙に光を照射して得られる反射光の強度を測定することによって、血糖値を算出することが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−40267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような血糖値測定装置において日常あまり使用されない機能(例えば、時刻設定や日付設定、装置校正など)は、主に医療従事者(医師、看護師、糖尿病療養指導士)が使うことが多いため、患者が誤操作しないように専用の操作ボタンを設けないことが多い。従って、これらの通常使用しない機能を使用するには、他の目的で設けられたボタン(例えば、電源ボタンや履歴呼出ボタン)を利用して、ボタンを押下する時間や押し順の組合せなど複雑な操作によって機能を選択するようになっている。このため、上記の機能を使用する際に、ユーザが操作を間違えたり、不便さを感じたりすることがあった。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、血糖値測定装置本体に新たな操作ボタンを設けることなく、所望の機能を使えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、予め発色試薬が担持され、血液の浸潤によって発色する試験紙が固定されたチップを装着して用いる血糖値測定装置の発光部が、試験紙に向かって所定の波長の光を発し、チップが血糖値測定装置のホルダに装着される場合には、試験紙によって反射された光の受光量に基づいて、受光部が第1の受光信号を発生する。一方、チップがホルダに装着されない場合には、別途物品の表面に設けられ特定のパターンが表された反射面によって反射された光の受光量に基づいて、受光部が第2の受光信号を発生する。そして、第1又は第2の受光信号より、チップがホルダに装着されているか否かを判別して、血糖値測定機能又はモード切替機能のうちいずれかの機能を選択する。第1の受光信号によって、試験紙に浸潤した血液の血糖値を測定して、測定した血糖値を記憶部に記憶する血糖値測定機能を実行する。第2の受光信号によって、特定のパターンによる受光量の変化を検出して、特定のパターンによって指示される特定のモードに切り替えるモード切替機能を実行する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、血糖値の測定に用いる発光部と受光部を用いて、特定のパターンを読み取らせることで、所望の設定を容易に行える。また、特定のパターンを読み取らせるための特別な読取り機を血糖値測定装置に別途設ける必要がないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施の形態に係る血糖値測定装置及び収納ケースを示す外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るチップを示す外観斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る血糖値測定装置の図1のA−A′線に沿った断面の一部を示す構成図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る血糖値測定装置の内部構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る制御部の内部構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施の形態における、血糖値の測定、又は現在日時等の設定を行う際の処理の例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態における特定のパターンを濃度の変化によって表した例を示す説明図である。
【図8】本発明の一実施の形態における特定のパターンを連続する白黒の変化によって表した例を示す説明図である。
【図9】本発明の一実施の形態における血糖値測定モードへ移行するための受光量の変化パターンを示す説明図である。
【図10】本発明の一実施の形態における時刻設定モードへ移行するための受光量の変化パターンを示す説明図である。
【図11】本発明の一実施の形態における日付設定モードへ移行するための受光量の変化パターンを示す説明図である。
【図12】本発明の一実施の形態における数値設定モード時に数値を認識するための受光量の変化パターンを示す説明図である。
【図13】本発明の一実施の形態の変形例における、血糖値測定装置を特定のパターン上でスライドさせたときの受光量の変化パターンを示す説明図である。
【図14】本発明の一実施の形態の変形例における、血糖値測定装置が特定のパターンを確実に読み取ったことをユーザに知らせる例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1.一実施の形態
以下、本発明の一実施の形態の例(以下、「本例」という。)について、添付図面を参照して説明する。本実施の形態では、後述する受光部16が受光した光量の違いによって、血糖値の測定や各種の設定を切り換える光学式の血糖値測定装置1を例示する。そして、血糖値測定装置1には、後述する血糖値測定機能又はモード切替機能のうちいずれかの機能を選択する機能選択方式が適用される。
【0011】
図1は、血糖値測定装置1及び血糖値測定装置1を収納する収納ケース9の例を示す外観斜視図である。図1Aは、血糖値測定装置1の外観斜視図を示す。図1Bは、血糖値測定装置1が収納される収納ケース9の外観斜視図を示す。
【0012】
血糖値測定装置1は、各種の情報を表示する表示部2と、電源のオン又はオフを切替える電源ボタン3と、データ記憶部24(後述する図4参照)に記憶された血糖値の過去履歴を、表示部2に表示させる履歴呼出しボタン4と、を備える。本例の血糖値測定装置1は、試験紙13(後述する図2参照)に光を当て、反射光の受光量に基づいて血糖値を測定する光学式の血糖値測定装置である。
【0013】
また、血糖値測定装置1は、チップ(tip)10が着脱されるホルダ7と、ホルダ7の内部に備わる発光部15と受光部16(後述する図3参照)を、埃や汚れ等から保護するためにガラスで形成された透明な保護部8と、ホルダ7に装着されたチップ10を取り外すイジェクタ6と、各部が配置される筐体5を備える。筐体5の内部には、不図示のプリント回路基板が配置されており、所定の演算処理及び、血糖値の測定処理を行う。
【0014】
チップ10は、ケース11に覆われ、血糖値を測定するまでは外気に触れない状態で衛生的かつ乾燥した状態に保たれる。チップ10の内部には、予め発色試薬が担持され、血液の浸潤によって発色する試験紙13が固定されている。
【0015】
試験紙13は、血液を吸収可能な担体に試薬(本例では、発色試薬)を浸み込ませたものである。この担体は、好ましくは多孔性膜(シート状多孔質基材)で構成されている。この場合、多孔性膜は、血液中の赤血球を濾過できる程度の孔径を有するものが好ましい。試験紙13に血液が付着すると、後述する化学反応を起こして試験紙13が発色する。血糖値測定装置1は、試験紙13が発色する部位に光を照射し、この部位が反射した光の光量を測定することによって、血糖値を測定する。
【0016】
図1Aに示すように、血糖値測定装置1とチップ10は、収納ケース9に収納されて保管され、携行される。収納ケース9の表面には、複数の連続する矩形枠内に様々な色彩を施した特定のパターンが印刷され、特定のパターンが表された表面は反射面として機能する。発光部15から照射された光は反射面で反射し、その反射光は受光部16で検出される。特定のパターンとしては、例えば、輝度・濃度(色)の変化パターンや白黒パターンが用いられており、本例では、後述する図7に示す輝度・濃度(色)の変化パターンが印刷される。血糖値測定装置1のモードを切替えたり、内蔵するタイマの日付等を設定したりする際には、ユーザが血糖値測定装置1を収納ケース9に印刷された特定のパターンに血糖値測定装置1の先端部(チップ10を外したホルダ7の開口部)を近づけて、この特定のパターンを血糖値測定装置1に読み取らせ、値の設定やモードの切替を行う。
【0017】
ホルダ7には、保護部8がはめ込まれているため、ホルダ7の先端から埃やごみが発光部15と受光部16に侵入することがない。これにより、安定した測定が行える。ホルダ7の内部で発光部15が出射した光は特定のパターンによって反射し、この反射光を受光部16が受光することで、特定のパターンを認識することができる。
【0018】
なお、血糖値測定装置1の収納ケース9に不図示のカラースケールを貼付けておいて、このカラースケールを読み込むようにしてもよい。また、特定のパターンは、血糖値測定装置1とは別途異なる物品である収納ケース9の表面に設けるだけでなく、様々な機能を指示するための専用シート(例えば、カード)を血糖値測定装置1に添付しておき、この専用シートに付された特定のパターンを読み込むようにしてもよい。
【0019】
図2は、チップ10の外観斜視図の例を示す。
チップ10は、試験紙13と、試験紙13の周囲に形成される4本の突起部14a〜14dを備える。突起部14a〜14dは、ホルダ7にはめ込まれることによって、チップ10をホルダ7に固定する。チップ10がホルダ7にはめ込まれると、周縁に設けられたフランジがホルダ7の先端に密着し、ホルダ7の内部に外部から光が入ることが妨げられる。
【0020】
図3は、図1におけるA−A′線において断面視した場合における、ホルダ7付近の構成を示す。
血糖値測定装置1は、試験紙13に対して所定の波長の光を出射する発光部15と、反射光を受光し、受光信号を発生する受光部16を備える。発光部15には、例えば、波長が630nmの光を発する発光ダイオードが用いられる。受光部16には、例えば、フォトダイオードやフォトトランジスタが用いられる。
【0021】
受光部16は、血液が浸潤することによって発色する試験紙13を収納するチップ10がホルダ7に装着される場合には、試験紙13で反射した光を受光し、この受光量に基づいて第1の受光信号を発生する。チップ10がホルダ7に装着されない場合には、発光部15が発光した光は受光部16によって受光されない。しかし、チップ10が外されたホルダ7を特定のパターンに近づけることで、発光部15が発光した光は特定のパターンで反射され、受光部16によって受光されると、受光部16は第2の受光信号を発生する。
【0022】
チップ10は、その先端に付着した血液を毛細管現象により吸い取る細管12と、細管12を通じて吸い取られた血液がしみ込む試験紙13を備える。
チップ10と細管12は、所定の剛性を有する剛性材料で構成されている。このような剛性材料としては、例えば、各種の樹脂材料が挙げられる。特に、血液(検体)を迅速に吸い取るのに適したものとして、アクリル系樹脂等の親水性の高い材料または親水化処理されたものが好ましい。
【0023】
さらに試験紙13の担体としては、多孔性膜の他に、例えば、不織布、織布、延伸処理したシート等のシート状多孔質基材が挙げられる。
多孔性膜等の担体の構成材料としては、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリオレフィン類、ポリスルホン類またはセルロース類等が挙げられる。また、血液の採取時には血液の吸収・展開を迅速に行うため、親水性を有する材料を用いたものとして、試薬を溶解した水溶液を試験紙13に浸み込ませたものや、試験紙13を親水化処理したものを用いてもよい。
【0024】
担体に浸み込ませる試薬(発色試薬)としては、例えば、グルコースオキシダーゼ(GOD)と、ペルオキシダーゼ(POD)と、4−アミノアンチピリン(4−AA)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−トルイジン(TOOS)のような発色剤とが挙げられる。さらに、リン酸緩衝液のような緩衝剤が含まれていてもよい。なお、試薬の種類、成分については、これらに限定されないことは言うまでもない。
【0025】
次に、血糖値測定装置1の内部構成例について図4と図5を参照して説明する。
【0026】
図4は、血糖値測定装置1の内部構成例を示す。
血糖値測定装置1は、上述した表示部2、発光部15、受光部16に加え、受光部16が発生した受光信号をデジタルデータに変換するA/D変換部17,各部を制御する制御部21、制御発振部22、タイマ23、データ記憶部24、外部出力部25、電源26、電源電圧検出部27、操作部28及びブザー出力部29を有する。
【0027】
筐体5の内部に設けられるプリント回路基板には、マイクロコンピュータ(MPU:Micro Processing Unit)で構成される制御部21が搭載されており、血糖値測定装置1の諸動作を制御する。この制御部21には、受光部16から受け取る第1の受光信号に基づいて目的とする血中成分(ブドウ糖)を算出する不図示の演算部が内蔵されている。この演算部は、必要に応じて、例えばヘマトクリット値補正計算等も行う。
【0028】
発光部15と受光部16は、ホルダ7に収納され、保持される。発光部15は、制御部21と電気的に接続され、受光部16は、不図示の増幅器およびA/D変換部17を介して制御部21と電気的に接続されている。
【0029】
発光部15は、制御部21からの信号により作動し、所定の時間間隔でパルス光を発する。このパルス光は、例えば、その周期が0.5〜3.0ミリ秒程度、1パルスの発光時間が0.05〜0.3ミリ秒程度とされる。また、このパルス光には可視光線を用いることが好ましく、パルス光の波長は、400〜780nm程度、好ましくは580〜650nm程度とされる。特に、血糖値の測定に用いられる波長が適用されることが好ましい。
【0030】
ホルダ7の先端部には、チップ10が着脱自在に装着される。ホルダ7にチップ10が装着されると、ホルダ7内に設けられた透光性の保護部8が、試験紙13に対面する。この状態で、発光部15から発せられた光は試験紙13に照射され、試験紙13で反射された反射光は、受光部16で受光され、第1の受光信号に光電変換される。受光部16は、その受光量に応じたアナログの第1の受光信号を出力し、増幅器が所望の値に増幅する。その後、アナログの第1の受光信号は、A/D変換部17にてデジタルの第1の受光信号に変換され、デジタルデータとして制御部21に入力される。
【0031】
制御発振部22は、一定時間間隔のクロックパルスを発振し、制御部21のマイクロコンピュータの動作に用いられる基準信号の供給を行う。
タイマ23は、基準時間を特定する時計機能を有しており、制御発振部22が発振する一定時間間隔のクロックパルスに基づいて、制御部21が内蔵する時計制御回路の動作に用いられる基準信号の供給を行う。本例の血糖値測定装置1は、後述する特定のパターン(図7,図8参照)を読み込むことで、タイマ23の時計機能で管理される日時等の基準時間を標準時(例えば、日本標準時)に合わせることができる。
【0032】
データ記憶部24は、不図示の第1のメモリ(例えば、RAM)、第2のメモリ(例えば、ROM)および書き換え可能な不揮発性メモリである第3のメモリ(例えば、不揮発性RAM)を備えている。
第1のメモリには、受光部16より入力された受光量のデジタルデータが、所定のフォーマットに従って記憶される。
第2のメモリには、血糖値測定装置1を制御するプログラムが記憶されている。
第3のメモリには、測光値から求めた吸光度と目的とする血糖値との関係(検量線)や、個々の血糖値測定装置1毎に固有の校正値が予め記憶される。ここで言う固有の校正値には、例えば、受光量の規定値、吸光度計算の補正係数等がある。また、第3のメモリには、過去に測定した数日分の血糖値が、その測定日時と紐付けられて記憶される。
【0033】
外部出力部25は、求められた血糖値のデジタルデータを、例えばパーソナルコンピュータのような外部装置へ出力する。このため、外部出力部25は、例えば、RS−232Cのような規格の通信ケーブルに対してデジタルデータを出力可能な通信コネクタと通信ドライバを有する。また、赤外線通信を行う場合には、外部出力部25は、赤外線発光素子及びその駆動回路を内蔵している。
【0034】
電源26は、血糖値測定装置1が備える各ブロックに電力を供給する。電源26として、不図示の電池が筐体5の内部に装填される。この電池としては、1次電池でも2次電池でもよい。電源電圧検出部27は、この電池の電圧を検出し、検出された電圧値を制御部21へ出力する。これにより、電池の残量をチェックすることができる。
【0035】
操作部28は、上述した電源ボタン3、履歴呼出しボタン4等を備え、各種のスイッチとして機能する。操作部28は、種々のボタン等が操作されたことを検出して操作信号を発生し、この操作信号を制御部21へ出力する。スイッチの種類としては、電源スイッチ、履歴呼出スイッチ、リセットスイッチ、ブザー作動/不作動選択スイッチ、50Hz/60Hz商用電源周波数選択スイッチ等が挙げられる。例えば、電源スイッチは、電源ボタン3の押圧により、電源26から供給される電力のオン又はオフを切替える。
ブザー出力部29は、制御部21からの信号に基づいて、ブザーを作動させ、ユーザに注意を促す音を発する。
【0036】
図5は、制御部21の内部構成例を示す。
制御部21は、ホルダ7にチップ10が装着されているか否かを判別し、血糖値測定機能又はモード切替機能のうちいずれかの機能を選択する機能選択部31を備える。また、制御部21は、チップ10がホルダ7に装着された場合に、第1の受光信号によって、試験紙13に付着した血液の血糖値を測定して、測定した血糖値をデータ記憶部24に記憶する血糖値測定機能を実行する血糖値測定部33を備える。また、モード切替機能が選択された場合に、第2の受光信号によって、受光部16の受光量を示すデジタルデータから特定のパターンによる受光量の変化を取得し、特定のパターンによって指示されるモードに切り替えるモード切替機能を実行するモード切替部32を備える。
【0037】
まず、機能選択部31は、A/D変換部17を介して受光部16から供給される受光信号に基づいて、受光量を測定する。次に、機能選択部31は、所定の受光量の閾値に基づいて、チップ10の装着の有無を識別する。チップ10が装着されていない場合には、モード切替部32に処理を移して、特定のパターンを読み込む。特定のパターンによって変わる受光量の増減により、第2の受光信号が変化し、変化のパターンによって所定のモードに切り替わるように指示され、モードが切り替わる。本例では、日付を設定する日付設定モード又は時刻を設定する時刻設定モードに切り替えることが可能である。
【0038】
そして、血糖値測定部33は、チップ10がホルダ7に装着される場合に、試験紙13によって反射された受光量に基づいて、試験紙13に付着した血液の血糖値を測定する。
【0039】
図6は、ユーザが血糖値測定装置1を用いて血糖値を測定し、又は現在日時等を設定する処理の例を示す。
【0040】
始めに、ユーザは、血糖値測定装置1を手にとって、電源26をオンし、発光部15を発光させる(ステップS1)。次に、機能選択部31は、A/D変換部17を介して受け取ったデジタルデータより、受光量の変化を検出することによって(ステップS2)、チップ10の装着や特定のパターンによって決まる機能を選択する。
【0041】
ホルダ7にチップ10が装着されると、受光部16は試験紙13の反射光の受光量に応じた第1の受光信号を発生し、機能選択部31が血糖値の測定機能を選択する(ステップS3)。そして、血糖値測定部33は、チップ10の試験紙13に血液が浸潤し始め、受光量が変化すると、血糖値の測定を開始する(ステップS5)。そして、ユーザの血液がしみこんだ試験紙13によって反射した光を受光部16が受光し、A/D変換部17を介して出力するデジタルデータより、血糖値測定部33が血糖値を測定する。その後、血糖値測定部33は、測定した血糖値を第3のメモリに記憶させる。血糖値の測定が終わると、ユーザは、ホルダ7からチップ10を取り外し、測定動作を終了する。
【0042】
一方、ホルダ7にチップ10が装着されず、特定のパターンによる受光量の変化があった場合に、受光部16は第2の受光信号を発生し、機能選択部31がモード切替機能を選択する(ステップ4)。そして、モード切替部32は、特定のパターンが表された反射面によって反射された光の受光量及び受光時間(秒数)、又は特定のパターンに含まれるパターン画像の数によって、現在日付の設定をするための日付設定モード又は現在時刻の設定をするための時刻設定モードを切り替える。
【0043】
例えば、特定のパターンが後述する図7と図8に示す時刻設定モードを示す場合には、機能選択部31がモード切替部32に処理を移し、モード切替部32が時刻設定モードに切り替えて、タイマ23に時刻を設定する処理を行う(ステップS6)。時刻の設定に際して、ユーザが値を入力するために後述するステップS8の数値設定モードに切り替わる。そして、時刻の設定が終わると、時刻設定モードは終了する。
【0044】
同様に、機能選択部31がモード切替機能を選択している状態で、特定のパターンが後述する図7と図8に示す日付設定モードを示す場合には、機能選択部31がモード切替部32に処理を移し、モード切替部32が日付設定モードに切り替えて、タイマ23に日付を設定する処理を行う(ステップS7)。日付の設定に際して、後述するステップS8の数値設定モードに切り替わる。そして、日付の設定が終わると、日付設定モードは終了する。
【0045】
また、機能選択部31がモード切替機能を選択している状態で、特定のパターンが後述する図7と図8に示す数値設定モードを示す場合には、機能選択部31がモード切替部32に処理を移し、モード切替部32が数値処理モードに切り替えて、数値を設定する処理を行う(ステップS8)。そして、数値の設定が終わると、日付設定モードは終了する。
【0046】
図7と図8は、特定のパターンの表示例を示す。
機能選択部31は、収納ケース9やカード等に付された特定のパターンが表された反射面によって反射される光の受光量及び受光時間の変化に基づいて受光部16が発生する第2の受光信号により、特定のパターンを認識する。このため、特定のパターンは、以下に説明するように、輝度・濃度(色)の変化パターンや白黒パターンが用いられている。そして、特定のパターンが2種類以上の濃度又は色の変化である場合に、モード切替部32は、第2の受光信号に基づいて、現在日付の設定をするための日付設定モード又は現在時刻の設定をするための時刻設定モードを切り替え、さらに、現在日付または現在時刻の数値を設定する数値設定モードに切替えるようにしている。
【0047】
(1)輝度・濃度(色)の変化パターン
図7は、特定のパターンを色の濃度の変化によって表した例を示す。
本例では、時刻設定モードを示す特定のパターンを、赤色、ピンク色の組み合わせとし、日付設定モードを、赤色、白色の組み合わせとしている。そして、数値設定モードにおける数値を、濃度が異なるグレー色で表している。
【0048】
例えば、ユーザが血糖値測定装置1に赤色を1秒間読み取らせた後、2秒以内に、ピンク色を1秒間読み取らせることによって、モード切替部32は、時刻設定モードに切替える。また、赤色を1秒間読み取らせた後、2秒以内に、白色を1秒間読み取らせることによって、モード切替部32は、日付設定モードに切替える。以下の説明では、血糖値測定装置1を用いて特定のパターンに含まれる、ある色を少なくともn秒間読み取らせることを「色名(n秒)」と表現する。
【0049】
そして、モード切替部32は、時刻設定モード又は日付設定モードに切替えられた後に、色の濃度の違いで数字を入力する数値設定モードに切替える。例えば、黒(1秒)を“0”とし、黒より薄いグレー(1秒)を“1”とし、さらに薄いグレー(1秒)を“2”とした上で、グレー色から白色にかけて“3”〜“9”の値を割り当てる。このようにして、数値が設定される。
【0050】
(2)白黒パターン
図8は、特定のパターンを連続する白黒の変化によって表した例を示す。
本例では、時刻設定モードを示す特定のパターンを、黒色、白色、白色、…とし、日付設定モードを示す特定のパターンを、黒色、白色、黒色、白色、…とする。そして、数値設定モードを示す特定のパターンによって表される数値を、黒色、白色に対応する繰り返しの数で表している。
【0051】
特定のパターンを白黒の幅の長さで表すと、各設定モードを正確に識別するためには、血糖値測定装置1を特定のパターンの上に一定速度で移動させながら読取らなければならない。このため、単一の受光部16を用いるだけでは白色と黒色の幅を認識させる操作は難しい。しかし、黒色と白色のパターン数を変えることによって、色の幅の長さによらず設定することは可能である。
【0052】
例えば、「黒(1秒)」とした後、所定時間(2秒)以内に「白(1秒)」とすることによって、時刻設定モードに移行する。一方、「黒(1秒)」とした後、所定時間(2秒)以内に「白(1秒)」とし、さらに、所定時間(2秒)以内に「黒(1秒)」とすることによって、日付設定モードに移行する。なお、所定時間(2秒)内に黒または白が読み取られないと、その時点で状況に応じて、操作がリセットされるか、モードが確定する。
【0053】
そして、時刻設定モード又は日付設定モードに移行した後は、黒白のパターンの数の違いで数字を入力する数値設定モードに移行する。
例えば、「黒(0.3秒)」とした後、所定時間(1秒)内に「白(0.3秒)」とし、更に所定時間経過しても黒の検出がない場合に“0”とする。
同様に、「黒(0.3秒)」とした後、「白(0.3秒)」とし、さらに「黒(0.3秒)」とした場合に“1”とする。
あるいは、「黒(0.3秒)」とした後、「白(0.3秒)」とし、「黒(0.3秒)」した後、「白(0.3秒)」とした場合に“2”とする。以下、同様に“3”〜“9”まで数字を設定する。
【0054】
<血糖値測定機能>
図9は、血糖値測定モードへ移行するための受光量の変化パターンの例を示す。
なお、図9〜図11においてグラフ中に現れる縦方向の破線は、一定のサンプリング間隔(例えば、1秒毎)で測定していることを示す。また、血糖値測定装置1が読み取った受光量の変化によって各種の機能やモードへ切り替わるため、時間毎に変化する受光量のパターンを「移行パターン」と呼ぶ。
【0055】
ホルダ7にチップ10が装着されていない場合、ホルダ7から出射された光はほとんど戻らないので、受光量のレベルは小さい。チップ10をホルダ7に装着して、発光部15が光を試験紙13に照射すると、試験紙13は光を反射する。試験紙13に血液が付着していないときは受光量のレベルが大きい。これは、例えば、血液が付着していない試験紙13が白色である場合、光の反射率が高いためである。
【0056】
このように、チップ10が装着されていない場合と、装着された場合とで受光量のレベルが変化する。また、チップ10が装着されただけでは、血糖値測定部33は、血糖値の測定を行わない。しかし、血液が試験紙13に浸潤し始めると、試験紙13が血液の色に着色され、発光部15が照射した光の一部は、試験紙13に吸収される。さらに、試験紙13に血液が浸潤し、発色試薬が反応を始めると試験紙13の着色が進むため、受光部16が受光する受光量が徐々に小さくなるように変化する移行パターンが現れる。
【0057】
このとき、試験紙13にしみ込んだ血液中に、試験紙13に予めしみ込ませた発色試薬が溶け出し、血液中のグルコースと反応するため、グルコース量に応じた色素が試験紙13に生成される。血糖値測定部33は、一定期間における受光量の変化を読み取ると血糖値測定のパターンとして認識する。血液の浸潤を検出して所定時間(例えば9秒)後に、血糖値測定部33は、試験紙13に光を照射して得られる受光量に基づいて、血糖値を測定する。そして、血糖値測定部33は、血糖値の測定日時、血糖値を測定したタイミングに関する情報と共に、測定した血糖値を第3のメモリに記憶させる。
【0058】
<時刻設定モード>
図10は、時刻設定モードへ移行するための受光量の変化パターンの例を示す。
図10Aは、時刻設定モードに移行するための受光量の変化の例を示す。
図10Bは、特定のパターンの読取り操作の例を示す。
【0059】
図10Aに示すように、赤色のパターンを読み取らせたときの受光量と、ピンク色のパターンを読み取らせたときの受光量は異なる。このため、ユーザは血糖値測定装置1を手に持ち、「赤(1秒)」とした後、所定時間(2秒)内に「ピンク(1秒)」として血糖値測定装置1に受光量の変化を読み取らせる。このとき、機能選択部31はモード切替機能を選択し、モード切替部32は、受光量の変化によって、時刻設定が指示されたことを認識して時刻設定モードに移行する。
【0060】
具体的には、図10Bに示すように、ユーザは血糖値測定装置1のホルダ7の開口部を赤色のパターンに押し付けて1秒以上静止させた後、一旦持ち上げてから2秒以内にピンク色のパターンに押し付けて1秒以上静止させる。このような操作により、血糖値測定装置1に対して確実に時刻設定モードへの移行パターンを読み取らせることができる。
【0061】
<日付設定モード>
図11は、日付設定モードへ移行するための受光量の変化パターンの例を示す。
図11Aは、日付設定モードに移行するための受光量の変化の例を示す。
図11Bは、特定のパターンの読取り操作例を示す。
【0062】
図11Aに示すように、赤色のパターンを読み取らせたときの受光量と、白色のパターンを読み取らせたときの受光量は大きく異なる。このため、ユーザは血糖値測定装置1を手に持ち、「赤(1秒)」とした後、所定時間(2秒)内に「白(1秒)」として血糖値測定装置1に受光量の変化を読み取らせる。このとき、機能選択部31はモード切替機能を選択し、モード切替部32は、受光量の変化によって、日付設定のパターンであることを認識して日付設定モードに移行する。
【0063】
具体的には、図11Bに示すように、ユーザは血糖値測定装置1のホルダ7の開口部を赤色のパターンに押し付けて1秒以上静止させた後、一旦持ち上げてから2秒以内にピンク色のパターンに押し付けて1秒以上静止させる。このような操作により、血糖値測定装置1に対して確実に日付設定モードへの移行パターンを読み取らせることができる。
【0064】
<数値設定モード>
図12は、数値設定モード時に数値を認識するための受光量の変化パターンの例を示す。
ここでは、現在時刻が「2時7分」である場合における時刻の設定例を説明する。時刻設定モードに移行すると、「hh:mm」として時分が表され、数値設定モードに移行する。始めに、hh部分が点滅するため、ユーザは、“02”を設定することでタイマ23が「2時」を認識する。次に、mm部分が点滅するため、ユーザは、“07”を設定することでタイマ23が「7分」と認識する。このように時刻の設定が終わると、時刻設定モードが解除される。
【0065】
具体的な操作は以下のように行われる。まず、時刻設定モード又は日付設定モードに切り替わると自動的に数値設定モードに移行する。ユーザは血糖値測定装置1を手に持ち、始めに“0”と表されるパターンを1秒以上読み取らせた後、“2”と表されるパターンを1秒以上読み取らせて、例えば「2時」を設定することができる。“0”〜“9”によって、受光量は異なるため、モード切替部32は、受光量の大きさから数値を認識することができる。
【0066】
以上説明した一実施の形態に係る血糖値測定装置1によれば、血糖値の測定に用いる発光部15と受光部16を用いて、特定のパターンを読み取らせることで、日付や時刻の設定を行うことができる。このため、特定のパターンを読み取らせるための特別な読取り機を血糖値測定装置1に別途設ける必要がない。
【0067】
また、血糖値測定装置1の筐体5はユーザの手に収まる程度の大きさであるため、ボタン等を新たに追加して配置すると配置間隔が狭くなり誤操作しやすくなる。このため、既存品では特定のボタン(例えば履歴呼出ボタン)を押しながら別のボタン(例えば電源ボタン)を押すと特定モード(例えば日付設定モード)に移行するようにしていた。しかし、本例の血糖値測定装置1は、ユーザが電源を投入した後、ホルダ7を特定のパターンに当てて動かすだけで、制御部21が受光量の変化により特定のパターンを読み取って、指示されたモードに移行する。このように、光学式の血糖値測定装置1の血糖測定のための認識アルゴリズムに、特定の輝度・濃度パターンを操作の指示と認識させるアルゴリズムを付加することで、少ない数のボタンしか配置できない血糖値測定装置の操作性を改善することができる。
【0068】
2.変形例
なお、上述した実施の形態では、一定時間(1秒以上)読み取らせた例を説明したが、必ずしも特定のパターン上で血糖値測定装置1を静止する必要はない。図13に示すように、血糖値測定装置1をスライドさせると特定のパターンを跨ぐ間は受光量が変化する。このため、この受光量の変化を移行のパターンとして認識させることも可能である。
【0069】
図13は、血糖値測定装置1を特定のパターンの上でスライドさせたときに変化する受光量の変化パターンを示す。図13Aは、時刻設定モードへの移行パターンの例を示す。
本例では、血糖値測定装置1を特定のパターンの上でスライドさせるため、受光量のレベルは徐々に変化する。すなわち、特定のパターンの上にないときは、受光量のレベルが大きいが、赤色のパターンにさしかかると、徐々に受光量のレベルが小さくなる。その後、ピンク色のパターンにさしかかると受光量のレベルが大きくなり、ピンク色のパターンから外れると元の受光量のレベルの大きさに戻る。
【0070】
図13Bは、特定のパターンの読取り操作例を示す。
血糖値測定装置1が特定のパターン上に留まる時間を稼ぐ為に、特定のパターンの幅は、血糖値測定装置1が受光する部分の幅よりも広くしておく。そして、ユーザは、特定のパターン上で血糖値測定装置1をスライドすることによって、特定のパターンを読み取らせ、日付設定モード又は時刻設定モードに切り替えることができる。
【0071】
図14は、血糖値測定装置1が特定のパターンを確実に読み取ったことをユーザに知らせる例を示す。
血糖値測定装置1が特定のパターンを確実に読み取ったことをユーザに知らせることができれば、特定のパターンを読み取る前に次のパターンに進んでしまい、誤った値を設定することが避けられる。本例では、特定のパターン上に血糖値測定装置1を1秒以上静止させた場合に、表示部2が点滅したり、ブザー出力部29がブザー音を鳴らしたりすることによって、血糖値測定装置1が特定のパターンを確実に読み取ったことがユーザに報知される。ユーザは、これらの合図により、血糖値測定装置1を次のパターンに移動し、確実にパターンを読み取らせることができる。
【0072】
なお、本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
【0073】
例えば、上述した実施の形態では、特定のパターンとして、時刻設定モード、日付設定モード、数値設定モードに移行するための例を説明したが、他の設定モードに移行する場合にも特定のパターンを適宜用いることができる。例えば、コントロール液を測定することによって血糖値測定装置1の正常動作を確認する点検モードなどがある。また、特定のパターンには、数字以外にも、アルファベット等のその他の文字を表す文字コードを含む情報を含ませてもよい。また、特定のパターンの例として、連続する複数の矩形枠内に様々な色彩を施したものについて説明したが、矩形枠に限らず、円形、多角形、模様等にモード移行や数値等の情報を含ませてもよい。
【符号の説明】
【0074】
1…血糖値測定装置、2…表示部、3…電源ボタン、4…履歴呼出しボタン、5…筐体、6…イジェクタ、7…ホルダ、9…収納ケース、10…チップ、11…ケース、12…細管、13…試験紙、14a〜14d…突起部、15…発光部、16…受光部、17…A/D変換部、21…制御部、22…制御発振部、23…時計発振部、24…データ記憶部、25…外部出力部、26…電源、27…電源電圧検出部、28…操作部、31…機能選択部、32…モード切替部、33…血糖値測定部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め発色試薬が担持され、血液の浸潤によって発色する試験紙が固定されたチップを装着して用いる血糖値測定装置であって、
前記チップが装着されるホルダと、
所定の波長の光を発する発光部と、
前記チップが前記ホルダに装着される場合には、前記試験紙によって反射された前記光の受光量に基づいて第1の受光信号を発生し、前記チップが前記ホルダに装着されない場合には、別途物品の表面に設けられ特定のパターンが表された反射面によって反射された前記光の受光量に基づいて第2の受光信号を発生する受光部と、
前記第1の受光信号によって、前記試験紙に浸潤した血液の血糖値を測定する血糖値測定機能を実行する血糖値測定部と、
前記第2の受光信号によって、前記特定のパターンによる受光量の変化を検出して、前記特定のパターンによって指示される特定のモードに切り替えるモード切替機能を実行するモード切替部と、
前記第1又は第2の受光信号より、前記チップが前記ホルダに装着されているか否かを判別して、前記血糖値測定機能又は前記モード切替機能のうちいずれかの機能を選択する機能選択部と、を備える
血糖値測定装置。
【請求項2】
前記特定のパターンが2種類以上の濃度又は色の変化である場合に、
前記モード切替部は、前記第2の受光信号に基づいて、現在日付の設定をするための日付設定モード又は現在時刻の設定をするための時刻設定モードに切り替え、さらに、現在日付または現在時刻の数値を設定する数値設定モードに切替える
請求項1記載の血糖値測定装置。
【請求項3】
前記モード切替部は、前記特定のパターンの反射面によって反射された前記光の受光量及び受光時間、又は前記特定のパターンに含まれるパターン画像の数によって、現在日付の設定をするための日付設定モード又は現在時刻の設定をするための時刻設定モードを切り替える
請求項1記載の血糖値測定装置。
【請求項4】
前記特定のパターンには、数字その他の文字を表す文字コードを含む情報が含まれる
請求項2記載の血糖値測定装置。
【請求項5】
予め発色試薬が担持され、血液の浸潤によって発色する試験紙が固定されたチップを装着して用いる血糖値測定装置の機能選択方法であって、
発光部が、前記試験紙に向かって所定の波長の光を発するステップと、
受光部が、前記チップが前記血糖値測定装置のホルダに装着される場合には、前記試験紙によって反射された前記光の受光量に基づいて第1の受光信号を発生し、前記チップが前記ホルダに装着されない場合には、別途物品の表面に設けられ特定のパターンが表された反射面によって反射された前記光の受光量に基づいて第2の受光信号を発生するステップと、
前記第1又は第2の受光信号より、前記チップが前記ホルダに装着されているか否かを判別して、血糖値測定機能又はモード切替機能のうちいずれかの機能を選択するステップと、
前記第1の受光信号によって、前記試験紙に浸潤した血液の血糖値を測定する前記血糖値測定機能を実行するステップと、
前記第2の受光信号によって、前記特定のパターンによる受光量の変化を検出して、前記特定のパターンによって指示される特定のモードに切り替える前記モード切替機能を実行するステップと、を含む
機能選択方法。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図1】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−211850(P2012−211850A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−78052(P2011−78052)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000109543)テルモ株式会社 (2,232)
【Fターム(参考)】