説明

衛星放送受信用コンバータの気密構造

【課題】 生産効率、作業効率および分離分解性を改善することが可能な衛星放送受信用コンバータの気密構造を提供する。
【解決手段】 パッキン21は環状の凹部を有し、環状の凹部の外周側内壁面および内周側内壁面には、先端が丸まった突起部21a,21bが環状に設けられている。まず、シャーシ部材11の周縁部分に沿って形成された環状の溝部に、環状のパッキン21を嵌め込む。そして、パッキン21の環状の凹部にシャーシ部材12の周縁部分に沿って形成された環状の凸部を嵌め込む。このとき、パッキン21はシャーシ部材12の凸部を弾性力によって把持する。このように、弾性を有する特殊形状のパッキン21を介して、シャーシ部材11とシャーシ部材12とを組合わせることによって、コンバータ内部の気密性が保持される。したがって、生産効率、作業効率および分離分解性が改善される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、衛星放送受信用コンバータの気密構造に関し、特に、内部の気密性を保持するように構成された衛星放送受信用コンバータの気密構造に関する。
【背景技術】
【0002】
放送衛星(BS)または通信衛星(CS)から送信された電波を受信するアンテナ装置に取付けられ、屋外に設置される衛星放送受信用コンバータ(LNB:低雑音コンバータ)は、コンバータ内部の気密性を保持して雨水や湿気の浸入を防ぐ必要がある。このため、従来より様々な気密保持方法が提案されてきた。
【0003】
図12は、従来の衛星放送受信用コンバータの概略構造を示す断面図である。図12において、この衛星放送受信用コンバータは、シャーシ部材101,102と、シール部材111とを備える。
【0004】
図13は、図12に示した領域Bの部分拡大図である。図13を参照して、衛星放送受信用コンバータを作製する際、シャーシ部材101とシャーシ部材102とが組合わされる。このとき、シャーシ部材101の周縁部分に沿って形成された環状の凹部とシャーシ部材102の周縁部分に沿って形成された環状の凸部との隙間に、シリコン系樹脂を主成分とするシリコンシール剤(液剤)を流し込む。そして、シリコンシール剤を一定時間乾燥させ、硬化したシール部材111を形成して、コンバータ内部の気密性を保持するようにしている。
【0005】
下記の特許文献1には、修理改造時においても取り外し作業が容易で、良好な気密性が長期間保持可能な低コストのLNBコンバータを実現する方法が開示されている。これによると、シャーシ部材と蓋部材とから内部の気密性を保持するように構成されたLBNコンバータの気密構造において、蓋部材の外周部分に溝部を設けその溝部にシール部材を配置し、そのシール部材を介して蓋部材の溝部に挿入されるリブをシャーシ部材の側面外周端部に突出するように設け、さらにシャーシ部材と蓋部材とを係合して固定する係合部を設けて構成している。
【0006】
また下記の特許文献2には、ケーブルの動き等によって防水が損なわれることのない信頼性の高い衛星放送コンバータが開示されている。この場合、配線部材を接続するための接栓部に伸縮自在な防水カバーを取付ける。
【特許文献1】特開平11−289174号公報
【特許文献2】特開平11−154556号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、図12および図13を用いて説明した従来の衛星放送受信用コンバータの気密構造では、コンバータを作製する際にシリコンシール剤を乾燥させるための時間が約2〜3時間必要であるため、生産効率が非常に悪いという問題があった。また、コンバータを修理改造する際、硬化したシール部材111を取り除くのに数分かかり、作業効率が非常に悪いという問題があった。このため、これらの問題点に対する改善が求められていた。さらに、シール部材111の分離分解性が非常に悪く、シール部材111を完全に分別して廃棄処理することができないため、環境配慮の面でも問題があった。
【0008】
それゆえに、この発明の主たる目的は、生産効率、作業効率および分離分解性を改善することが可能な衛星放送受信用コンバータの気密構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明に係わる衛星放送受信用コンバータの気密構造は、内部の気密性を保持するように構成された衛星放送受信用コンバータの気密構造であって、その周縁部分に沿って環状の凸部が設けられた第1のシャーシ部材と、その周縁部分に沿って環状の溝部が設けられた第2のシャーシ部材と、弾性部材で構成され、第2のシャーシ部材の溝部に嵌め込まれ、第1のシャーシ部材の凸部が嵌め込まれる環状の凹部を有し、環状の凹部に嵌め込まれた第1のシャーシ部材の凸部を弾性部材の弾性力によって把持する環状のパッキンとを備えたものである。
【0010】
好ましくは、パッキンは、環状の凹部の外周側内壁面に形成された環状の第1の突起部と、環状の凹部の内周側内壁面に形成された環状の第2の突起部とを有する。
【0011】
また好ましくは、パッキンは、第1のシャーシ部材の凸部から第1の突起部に加えられた力を分散させるように、パッキンの外周側側面に形成された環状の第1の窪み部と、第1のシャーシ部材の凸部から第2の突起部に加えられた力を分散させるように、パッキンの内周側側面に形成された環状の第2の窪み部とをさらに有する。
【0012】
また好ましくは、パッキンは、その外周側側面に形成された環状の第1の突起部と、その内周側側面に形成された環状の第2の突起部とを有する。
【0013】
また好ましくは、パッキンは、第2のシャーシ部材の溝部から第1の突起部に加えられた力を分散させるように、環状の凹部の外周側内壁面に形成された環状の第1の窪み部と、第2のシャーシ部材の溝部から第2の突起部に加えられた力を分散させるように、環状の凹部の内周側内壁面に形成された環状の第2の窪み部とをさらに有する。
【0014】
また好ましくは、パッキンは、環状の凹部の外周側内壁面とパッキンの下側側面との境界部分に形成された第1の面取り部と、環状の凹部の内周側内壁面とパッキンの下側側面との境界部分に形成された第2の面取り部とをする。
【0015】
また好ましくは、パッキンの環状の凹部の外周側内壁面と内周側内壁面との間隔は、第1のシャーシ部材の凸部の外周側側面と内周側側面との間隔よりも狭い。パッキンは、その外周側側面と上側側面との境界部分に形成された第1の面取り部と、その内周側側面と上側側面との境界部分に形成された第2の面取り部と、環状の凹部の外周側内壁面とパッキンの下側側面との境界部分に形成された第3の面取り部と、環状の凹部の内周側内壁面とパッキンの下側側面との境界部分に形成された第4の面取り部とを有する。
【0016】
また好ましくは、パッキンはエチレンプロピレンゴムを主材料として構成される。
【0017】
また好ましくは、パッキンはシリコンを主材料として構成される。
【発明の効果】
【0018】
この発明に係わる衛星放送受信用コンバータの気密構造では、その周縁部分に沿って環状の凸部が設けられた第1のシャーシ部材と、その周縁部分に沿って環状の溝部が設けられた第2のシャーシ部材と、弾性部材で構成され、第2のシャーシ部材の溝部に嵌め込まれ、第1のシャーシ部材の凸部が嵌め込まれる環状の凹部を有し、環状の凹部に嵌め込まれた第1のシャーシ部材の凸部を弾性部材の弾性力によって把持する環状のパッキンとが設けられる。したがって、第1のシャーシ部材の凸部からパッキンの凹部に加えられる力を利用して、パッキンと第1および第2のシャーシ部材とが圧接されて密着固定される。このように、弾性を有する特殊形状のパッキンを介して、第1のシャーシ部材と第2のシャーシ部材12とを組合わせることによって、コンバータ内部の気密性を保持する。これにより、生産効率、作業効率および分離分解性が改善される衛星放送受信用コンバータの気密構造が実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1によるアンテナ装置の概略構成を示す図である。図1において、このアンテナ装置は、パラボラアンテナ1と、衛星放送受信用コンバータ2と、ケーブル3とを備える。
【0020】
パラボラアンテナ1は、放送衛星または通信衛星から送信された電波を受ける。衛星放送受信用コンバータ2は、パラボラアンテナ1によって反射された電波を受信する。この衛星放送受信用コンバータ2は、ケーブル3を介して図示しない受信装置に接続される。
【0021】
図2および図3は、それぞれ図1に示した衛星放送受信用コンバータ2の概略構造を示す側面図および正面図である。図2および図3を参照して、この衛星放送受信用コンバータ2は、シャーシ部材11,12と、導波管部13と、ホーンキャップ14とを含む。
【0022】
シャーシ部材11に導波管部13が設けられ、導波管部13の先端部分にホーンキャップ14が設けられる。シャーシ部材11とシャーシ部材12とが組合わされて、コンバータ内部の気密性が保持される。
【0023】
図4は、図3のX−X線断面図である。図4において、この衛星放送受信用コンバータは、シャーシ部材11,12と、パッキン21とを含む。シャーシ部材11とシャーシ部材12は、パッキン21を介して組合わされる。
【0024】
図5は、図4に示した領域Aの部分拡大図である。図5を参照して、衛星放送受信用コンバータを作製する際、まずシャーシ部材11の周縁部分に沿って形成された環状の溝部に、環状のパッキン21が嵌め込まれる。このパッキン21は環状の凹部を有し、この環状の凹部の外周側内壁面および内周側内壁面には、先端が丸まった突起部21a,21bが環状に設けられている。
【0025】
そして、パッキン21の環状の凹部にシャーシ部材12の周縁部分に沿って形成された環状の凸部が嵌め込まれる。このとき、パッキン21の突起部21aとシャーシ部材12の凸部の外周側側面とが圧着され、かつパッキン21の突起部21bとシャーシ部材12の凸部の内周側側面とが圧着され、パッキン21はシャーシ部材12の凸部を弾性力によって把持する。このように、シャーシ部材12の凸部からパッキン21の突起部21a,21bに加えられる力を利用して、パッキン21とシャーシ部材11,12とを圧接させて密着固定する。これにより、コンバータ内部の気密性が保持される。
【0026】
このパッキン21は、たとえばEPDM(エチレンプロピレンゴム)やシリコンを主材料として構成される弾性部材である。
【0027】
以上のように、この実施の形態1では、弾性を有する特殊形状のパッキン21を介して、シャーシ部材11とシャーシ部材12とを組合わせることによって、コンバータ内部の気密性を保持する。シャーシ部材11とシャーシ部材12とは外れ難く、良好な気密性を長期間保持することが可能であり、長期信頼性にも問題がない。
【0028】
したがって、コンバータを作製する際、従来のようにシリコンシール剤を乾燥させる時間が不要となるため、生産効率が改善される。また、コンバータを修理改造する際、パッキン21を簡単に取り除くことができるため、作業効率が改善される。さらに、コンバータを廃棄処理する際、分離分解性が改善されるため分別廃棄処理が可能となり、環境配慮の面でも問題がない製品を提供することが可能になる。また、コンバータの生産直行率が改善され、不良品の割合を抑えることができる。
【0029】
[実施の形態1の変更例]
図6は、この発明の実施の形態1の変更例によるパッキン31の形状を示す図である。図6において、このパッキン31は、図5に示したパッキン21と同様に、環状の凹部の外周側内壁面および内周側内壁面に、先端が丸まった突起部31a,31bが環状に形成されている。さらに、このパッキン31の外周側側面および内周側側面には、窪み部31c,31dが環状に形成されている。
【0030】
この場合、シャーシ部材12の凸部の外周側側面および内周側側面から突起部31a,31bに加えられた力を、窪み部31c,31dで分散させることができる。
【0031】
したがって、この実施の形態1の変更例では、実施の形態1と同様に、生産効率、作業効率および分離分解性が改善される衛星放送受信用コンバータの気密構造が実現できる。
【0032】
[実施の形態1の他の変更例]
図7は、この発明の実施の形態1の他の変更例によるパッキン41の形状を示す図である。図7において、このパッキン41は、図6に示したパッキン31と同様に、その外周側側面および内周側側面に、窪み部41c,41dが環状に形成されている。また、このパッキン41の環状の凹部の外周側内壁面および内周側内壁面には、先端が尖った突起部41a,41bが環状に形成されている。このように先端が尖った突起部41a,41bを設けた場合も、実施の形態1の変更例にように先端が丸まった突起部31a,31bを設けた場合と同様の効果を奏する。
【0033】
したがって、この実施の形態1の他の変更例では、実施の形態1と同様に、生産効率、作業効率および分離分解性が改善される衛星放送受信用コンバータの気密構造が実現できる。
【0034】
[実施の形態2]
図8は、この発明の実施の形態2によるパッキン51の形状を示す図である。図8において、このパッキン51は、その外周側側面および内周側側面に先端が丸まった突起部51c,51dが環状に形成されている。
【0035】
この場合、パッキン51の突起部51cとシャーシ部材11の溝部の外周側内壁面とが圧着され、パッキン51の突起部51dとシャーシ部材11の溝部の内周側内壁面とが圧着され、パッキン51はシャーシ部材12の凸部を弾性力によって把持する。このように、シャーシ部材11の溝部からパッキン51の突起部51c,51dに加えられる力を利用して、パッキン51とシャーシ部材11,12とを圧接させて密着固定する。これにより、コンバータ内部の気密性が保持される。
【0036】
したがって、この実施の形態2では、実施の形態1と同様に、生産効率、作業効率および分離分解性が改善される衛星放送受信用コンバータの気密構造が実現できる。
【0037】
なお、図示しないが、パッキン51の外周側側面および内周側側面に先端が丸まった突起部51c,51dを設ける代わりに、先端が尖った突起部51c,51dを設けてもよい。
【0038】
[実施の形態2の変更例]
図9は、この発明の実施の形態2の変更例によるパッキン61の形状を示す図である。図9において、このパッキン61は、図8に示したパッキン51と同様に、その外周側側面および内周側側面に、先端が丸まった突起部61c,61dが環状に形成されている。さらに、環状の凹部の外周側内壁面および内周側内壁面には、窪み部61a,61bが環状に形成されている。
【0039】
この場合、シャーシ部材11の溝部の外周側内壁面および内周側内壁面から突起部61c,61dに加えられた力を、窪み部61a,61bで分散させることができる。
【0040】
したがって、この実施の形態2の変更例では、実施の形態2と同様に、生産効率、作業効率および分離分解性が改善される衛星放送受信用コンバータの気密構造が実現できる。
【0041】
[実施の形態3]
図10は、この発明の実施の形態3によるパッキン71の形状を示す図である。図10において、このパッキン71は、図6に示したパッキン31と同様に、環状の凹部の外周側内壁面および内周側内壁面に先端が丸まった突起部71a,71bが環状に形成されている。また、このパッキン71の外周側側面および内周側側面に、窪み部71c,71dが環状に形成されている。
【0042】
さらに、パッキン71の外周側内壁面と下側側面との境界部分に面取り部71gが形成され、外周側内壁面と下側側面との境界部分に面取り部71hが形成されている。これらの面取り部71g,71hは、たとえば斜め45度の角度でC面取り加工されたものである。これにより、パッキン71の環状の凹部にシャーシ部材12の環状の凸部を嵌め込む際、その作業が容易になる。
【0043】
したがって、この実施の形態3では、実施の形態1と同様に、生産効率、作業効率および分離分解性が改善される衛星放送受信用コンバータの気密構造が実現できる。また、シャーシ部材11とシャーシ部材12とを組合わせる作業がさらに容易になる。
【0044】
なお、図示しないが、図8に示したパッキン51の外周側内壁面と下側側面との境界部分に面取り部51gを形成し、外周側内壁面と下側側面との境界部分に面取り部51hを形成してもよい。また、図9に示したパッキン61の外周側内壁面と下側側面との境界部分に面取り部61gを形成し、外周側内壁面と下側側面との境界部分に面取り部61hを形成してもよい。これらの場合も同様の効果が得られる。
【0045】
[実施の形態4]
図11は、この発明の実施の形態4によるパッキン81の形状を示す図である。図11において、このパッキン81の凹部の外周側内壁面と内周側内壁面との間隔は、シャーシ部材11の凸部の外周側側面と内周側側面との間隔よりも狭いものとする。パッキン81は、その外周側側面と上側側面との境界部分に面取り部81eが形成され、その内周側側面と上側側面との境界部分に面取り部81fが形成されている。さらに、パッキン81の外周側内壁面と下側側面との境界部分に面取り部81gが形成され、外周側内壁面と下側側面との境界部分に面取り部81hが形成されている。
【0046】
この場合、パッキン81の凹部の外周側内壁面とシャーシ部材12の凸部の外周側側面とが圧着され、パッキン81の凹部の内周側内壁面とシャーシ部材12の凸部の内周側側面とが圧着され、パッキン81はシャーシ部材12の凸部を弾性力によって把持する。またこのとき、シャーシ部材12の凸部からパッキン81の凹部の外周側内壁面および内周側側面に加えられた力を、面取り部81e,81fで分散させることができる。このように、シャーシ部材12の凸部からパッキン81の凹部の外周側内壁面および内周側内壁面に加えられる力を利用して、パッキン81とシャーシ部材11,12とを圧接させて密着固定する。これにより、コンバータ内部の気密性が保持される。
【0047】
さらに、パッキン81の環状の凹部に面取り部81g,81hを形成したことによって、パッキン81の環状の凹部にシャーシ部材12の環状の凸部を嵌め込む際、その作業が容易になる。
【0048】
したがって、この実施の形態4では、実施の形態1と同様に、生産効率、作業効率および分離分解性が改善される衛星放送受信用コンバータの気密構造が実現できる。また、シャーシ部材11とシャーシ部材12とを組合わせる作業がさらに容易になる。
【0049】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】この発明の実施の形態1によるアンテナ装置の概略構成を示す図である。
【図2】図1に示した衛星放送受信用コンバータの概略構造を示す側面図である。
【図3】図1に示した衛星放送受信用コンバータの概略構造を示す正面図である。
【図4】図3のX−X線断面図である。
【図5】図4に示した領域Aの部分拡大図である。
【図6】この発明の実施の形態1の変更例によるパッキンの形状を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態1の他の変更例によるパッキンの形状を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態2によるパッキンの形状を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態2の変更例によるパッキンの形状を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態3によるパッキンの形状を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態4によるパッキンの形状を示す図である。
【図12】従来の衛星放送受信用コンバータの概略構造を示す断面図である。
【図13】図12に示した領域Bの部分拡大図である。
【符号の説明】
【0051】
1 パラボラアンテナ、2 衛星放送受信用コンバータ、3 ケーブル、11,12,101,102 シャーシ部材、13 導波管部、14 ホーンキャップ、21,31,41,51,61,71,81 パッキン、111 シール部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部の気密性を保持するように構成された衛星放送受信用コンバータの気密構造であって、
その周縁部分に沿って環状の凸部が設けられた第1のシャーシ部材、
その周縁部分に沿って環状の溝部が設けられた第2のシャーシ部材、および
弾性部材で構成され、前記第2のシャーシ部材の溝部に嵌め込まれ、前記第1のシャーシ部材の凸部が嵌め込まれる環状の凹部を有し、前記環状の凹部に嵌め込まれた前記第1のシャーシ部材の凸部を前記弾性部材の弾性力によって把持する環状のパッキンを備える、衛星放送受信用コンバータの気密構造。
【請求項2】
前記パッキンは、
前記環状の凹部の外周側内壁面に形成された環状の第1の突起部、および
前記環状の凹部の内周側内壁面に形成された環状の第2の突起部を有する、請求項1に記載の衛星放送受信用コンバータの気密構造。
【請求項3】
前記パッキンは、
前記第1のシャーシ部材の凸部から前記第1の突起部に加えられた力を分散させるように、前記パッキンの外周側側面に形成された環状の第1の窪み部、および
前記第1のシャーシ部材の凸部から前記第2の突起部に加えられた力を分散させるように、前記パッキンの内周側側面に形成された環状の第2の窪み部をさらに有する、請求項2に記載の衛星放送受信用コンバータの気密構造。
【請求項4】
前記パッキンは、
その外周側側面に形成された環状の第1の突起部、および
その内周側側面に形成された環状の第2の突起部を有する、請求項1に記載の衛星放送受信用コンバータの気密構造。
【請求項5】
前記パッキンは、
前記第2のシャーシ部材の溝部から前記第1の突起部に加えられた力を分散させるように、前記環状の凹部の外周側内壁面に形成された環状の第1の窪み部、および
前記第2のシャーシ部材の溝部から前記第2の突起部に加えられた力を分散させるように、前記環状の凹部の内周側内壁面に形成された環状の第2の窪み部をさらに有する、請求項4に記載の衛星放送受信用コンバータの気密構造。
【請求項6】
前記パッキンは、
前記環状の凹部の外周側内壁面と前記パッキンの下側側面との境界部分に形成された第1の面取り部、および
前記環状の凹部の内周側内壁面と前記パッキンの下側側面との境界部分に形成された第2の面取り部を有する、請求項1から請求項5までのいずれかに記載の衛星放送受信用コンバータの気密構造。
【請求項7】
前記パッキンの前記環状の凹部の外周側内壁面と内周側内壁面との間隔は、前記第1のシャーシ部材の凸部の外周側側面と内周側側面との間隔よりも狭く、
前記パッキンは、
その外周側側面と上側側面との境界部分に形成された第1の面取り部、
その内周側側面と上側側面との境界部分に形成された第2の面取り部、
前記環状の凹部の外周側内壁面と前記パッキンの下側側面との境界部分に形成された第3の面取り部、および
前記環状の凹部の内周側内壁面と前記パッキンの下側側面との境界部分に形成された第4の面取り部を有する、請求項1に記載の衛星放送受信用コンバータの気密構造。
【請求項8】
前記パッキンはエチレンプロピレンゴムを主材料として構成される、請求項1から請求項7までのいずれかに記載の衛星放送受信用コンバータの気密構造。
【請求項9】
前記パッキンはシリコンを主材料として構成される、請求項1から請求項7までのいずれかに記載の衛星放送受信用コンバータの気密構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−216751(P2006−216751A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−27467(P2005−27467)
【出願日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】