説明

衛星測位システムにおける高度の支援

衛星測位システム受信機にスペクトル拡散信号を送信する複数の衛星を用いる衛星測位システムであって、その衛星測位システムは、三つのスペクトル拡散信号と、衛星測位システム受信機の高度を概算するデジタル標高データへの多項式表面フィットを用いて、位置を確定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
(1.関連出願の相互参照)
本出願は、2003年8月1日出願の米国特許出願第10/633,488号「衛星測位システムにおける高度の支援(ALTITUDE AIDING IN A SATELLITE POSITIONG SYSTEM)」を基礎として優先権を主張する。
【0002】
(2.技術分野)
本発明は概して衛星測位システムの受信機に関し、より具体的には高度が支援された衛星測位システムの受信機に関する。
【背景技術】
【0003】
(3.関連技術)
衛星測位システム(SATPS)受信機が複数の衛星からSATPSスペクトル拡散信号を受信して、位置を確定することを可能にするSATPSが開発されている。SATPSの一例は、アメリカ合衆国政府が管理している全地球測位衛星(GPS)システムである。SATPS受信機は、位置(緯度、経度、および高度)を確定するために、四機の衛星を取得する必要がある。しかし、都会、あるいは地方の屋内または屋外環境では、必要な数よりも少ない数の衛星が取得されることがある。さらに、強力な信号シェーディングおよび信号減衰が、SATPS受信機の衛星を取得する能力に悪影響を及ぼすことがある。衛星が四機取得されれば、3次元の位置を確定することができる。三機の衛星が取得されている場合、高度が分かっていれば2次元の位置(緯度および経度)を確定することができる。高度が十分に分かっていない場合、例えば、山脈など標高が不均等な領域でSATPS受信機が使用されている場合、三機の衛星を用いた2次元での正確な位置決めは大きな影響を受ける。三機の衛星が取得された場合における位置確定を援助する1つの手法では、四機の取得された衛星から計算された最新の既知の高度を用いるアルゴリズムを採用する。しかし、SATPS受信機の高度が、最新の既知の高度から大きく変化するほど、SATPS受信機の位置確定の誤差も大きくなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、取得可能な衛星が三機のみの場合にSATPS受信機の位置を確定する方法およびシステムであって、上述の問題や他の不都合を解決する方法およびシステムが必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(要旨)
本発明のシステムは、三機のSATPS受信機のみが取得された場合に、デジタル高度データを用いてSATPSにおける位置を確定する手法を提供する。三つのSATPS測定はSATPS衛星から得られ、デジタル高度データは地形データベースから得られる。SATPS受信機の位置を確定するために、三つの擬似距離方程式と一つの高度方程式が使用される。
【0006】
本発明の他のシステム、方法、特徴、および利点は、下記の詳細な説明および図面を参照することにより当業者にとって明らかとなるであろう。これら付加的なシステム、方法、特徴、および利点はすべて、本出願の開示範囲内に含まれ、本発明の適用範囲内に含まれ、添付する請求項の範囲で保護されることを意図するものである。
【実施例】
【0007】
(詳細な説明)
図1を参照すると、四機の衛星106、108、110、および112と通信している衛星測位システム(SATPS)受信機102を含むSATPS100が示されている。SATPS受信機102は地球104上に位置している。SATPS受信機102は、四機の衛星106、108、110、および112から、SATPSスペクトル拡散信号116、118、120、および122を、アンテナ114を介して受信する。四つのSATPSスペクトル拡散信号116、118、120、および122は、同じ周波数で送信される。SATPS受信機102が可能な限り多くの衛星からSATPSスペクトル拡散信号を受信していることが好ましいが、x、y、およびzの座標、すなわち緯度、経度、および高度の座標等における位置を求めるためには、受信機の高度が既知であることに加えて、SATPS100の少なくとも三機のSATPS衛星がSATPS受信機102と通信していることが必要とされる。さもなければ、少なくとも四機のSATPS衛星が必要とされる。
【0008】
衛星106、108、110、および112のうちの一機からのSATPSスペクトル拡散信号の代わりに、地球を基盤とする擬似衛星126がSATPSスペクトル拡散信号128をSATPS受信機102に送信してもよい。この場合でも、SATPS受信機102の位置を確定するためには、SATPS受信機102は三つのスペクトル拡散信号と高度の知識を依然として必要とする。別の実施例では、セルラー電話等のワイヤレス・デバイスとSATPS受信機102の組み合わせが、擬似衛星126から高度情報を受信してよい。他の実施例では、高度情報は、いくつか例を挙げると、PCSシステム、ブルートゥース・システム、プライベート・ワイヤレス・データ・ネットワーク等のワイヤレス・データ・ネットワークによって送信されてもよいし、テレビ搬送波内で送信されてもよい。
【0009】
図2は、デジタル地形標高データを持つサーバ250と通信している図1のSATPS受信機のブロック図を示す。SATPS受信機102は、アンテナ114を介して無線送受信機202で三つのSATPSスペクトル拡散信号、例えば116、118、および120を取得する。SATPSスペクトル拡散信号は、ナビゲーション・プロセッサ208に制御されているフィルタ206によってフィルタリングされる。ナビゲーション・プロセッサ208は、フィルタ206、クロック210、メモリ212、およびインターフェース216と接続している。クロック210は、SATPSスペクトラル拡散信号の取得および処理を援助するために発振器から複数のクロック信号を提供することができ、さらに、ナビゲーション・プロセッサ208がフィルタ206、メモリ212、およびインターフェース216とデータを送受信するためのタイミングを提供することができる。インターフェース216は表示部214に接続してもよく、あるいはインターフェース216によって位置出力データが出力されてもよい。
【0010】
この実施形態では、地形データベースは、サーバ250からSATPS受信機102に通信されない。むしろ、コード位相がSATPS受信機102からサーバ250に送信される。これらのコード位相は、サーバ250において擬似距離の測定値に変換される。地形データベースを用いる位置確定の計算は、ナビゲーション・プロセッサ208では実行されない。むしろ、計算はサーバ250のプロセッサ、例えば制御装置256において実行される。
【0011】
SATPS受信機102が、三つのSATPSスペクトル拡散信号、例えば116、118、および120だけしか受信または取得できない場合、ナビゲーション・プロセッサ208は、SATPS衛星信号に関連するコード位相情報をサーバ250に提供する。図示するように、サーバ250は、サーバ送受信機252を介してSATPS受信機102と無線通信している。サーバ250は、サーバ送受信機252に接続している制御装置256、クロック258、メモリ260、デジタル地形標高データ・メモリ262、およびネットワーク・インターフェース266を備える。クロック258は、サーバ送受信機252、制御装置256、メモリ260、およびデジタル地形標高データ・メモリ262によって使用される複数のタイミング信号を供給してよい。制御装置256は、データ・バス264によって、メモリ260とデジタル地形標高データ・メモリ262に接続している。制御装置256はさらに、サーバ250をより大きなネットワークと通信可能にするネットワーク・インターフェース266にも接続している。そのネットワークは、PCSネットワーク、セルラー・ネットワーク、PSTNネットワーク、ブルートゥース・ネットワーク、あるいは他の公知の有線または無線のネットワークでもよい。
【0012】
制御装置256に実行され且つサーバ250の操作を制御する命令は、メモリ260に含まれていてよい。メモリ260は、機械可読命令を受け入れて保存する任意のメモリあるいは記憶装置でよい。メモリ260とデジタル地形標高データ・メモリ262は、別々のメモリとして図示されているが、他の実施例では、単一のメモリが採用されてもよい。
【0013】
デジタル地形標高データを用いた処理のリクエストは、サーバ送受信機252によって、アンテナ254を介してSATPS受信機102から受信され、メモリ260内にある機械可読命令に従って制御装置256に処理される。SATPS受信機からのリクエストは、適切なSATPS衛星106、108、および110に関連するコード位相を含む。サーバ250は、推定位置を確定するために、SATPS受信機102からのコード位相を使用してよい。他の実施例では、SATPS受信機102からのリクエストは、SATPS受信機102の位置の推定値を含んでよい。制御装置256は、データ・バス264を介してデジタル地形標高データ・メモリ262にアクセスして、SATPS受信機102の推定位置に関連するデジタル地形標高データを読み出す。サーバ250でSATPS受信機102の位置を推定する例は、最新の既知のSATPS受信機102の位置や、あるいは無線送受信機202の既知である電力設定と指向性アンテナを用いた三角測量法の利用を含む。
【0014】
次に、受信機102の位置を確定するために、デジタル地形標高データ・メモリ262からのデジタル地形標高データが制御装置256に処理される。SATPS受信機102を確定した時点で、位置を含むメッセージがサーバ送受信機252によって、アンテナ254を介してSATPS受信機102に送信される。別の実施例では、デジタル地形標高データ・メモリ262からのデジタル地形標高データは、制御装置256によってサーバ送受信機252に送信され、その後アンテナ254を介してSATPS受信機102に送信される。そして、ナビゲーション・プロセッサ208は受信したデジタル地形標高データを用いてSATPS受信機102の位置を確定する。さらに他の実施例では、デジタル地形標高データはネットワーク内における共有の場所に含まれてよく、サーバ250はネットワーク・インターフェース266を介してその共有の場所にアクセスする。
【0015】
デジタル地形標高データの例は、商業用および公共用の1999NIMAスタンダード・デジタル・データセット(DTED)レベル0を含む。DTEDは、世界規模の対象範囲を提供し、地形標高、斜度、および/または表面粗度情報の基本的な定量的データを提供する地形標高値の行列である。DTEDレベル0の標高ポスト間隔は角度30秒(約1km)である。個別的な標高ファイルに加えて、別個のバイナリ・ファイルが平方角度30秒で計算された最小標高値、最大標高値、および平均標高値を提供してよい。デジタル地形標高データのもう一つの例では、角度30秒間隔のGTOPO30である。このデジタル標高モデルは、地形情報のいくつかのラスターおよびベクター・ソースから算出されたものである。
【0016】
メモリ212、260、および262は、RAM、DRAM、SDRAM、EEPROM、あるいはRAM、DRAM、SDRAMおよびEEPROMの組み合わせ、あるいは他の種類の読み書き可能メモリでもよい。本発明によるシステムおよび方法の全てあるいは一部分は、ハード・ディスク、フレキシブル・ディスク、およびCD−ROM等の二次記憶装置、ネットワークから受信される信号、あるいは公知または今後開発される他の形態のROMやRAMといった、他の機械可読メディアに保存することが可能であり、あるいはそれらの機械可読メディアから読み取ることが可能であることが、当業者には理解されるであろう。さらに、本願明細書ではSATPS100の特定の構成要素が記載されているが、本発明による方法、システム、および製造製品を使用するのに適切な測位システムは、付加的なあるいは上記とは異なる構成要素を含んでよいことが、当業者には理解されるであろう。例えば、ナビゲーション・プロセッサ208は、マイクロ・プロセッサ、マイクロ・コントローラ、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、あるいはCPUとしての役割を果たす他の種類の個別の回路またはそれらの回路の組み合わせでもよい。
【0017】
デジタル地形標高データは、SATPS受信機102の位置を確定するために、コード位相と共に処理される。ナビゲーション・プロセッサ208は、三つのSATPSスペクトル拡散信号から読み出されたデータとデジタル地形標高データを用いて、四つの連立方程式を作り上げる。デジタル地形標高データから導出される第4の方程式は、適切な地形に対する(緯度φおよび経度λを2つの変数とする)多項式表面フィットから得られる。サーバ250に配置されているデジタル地形標高データ・メモリ262にあるデジタル地形標高データから適切な地形を選択するには、まず、三機の衛星106、108、および110からの衛星スペクトル拡散信号116、118、および120を固定された高さ「h」について解く。この固定された高さ「h」の値は、(「h」の以前の値を利用する公知の手法とは異なり、)当初は基地局付近での「h」の平均値に設定されてよい。固定された高さ「h」の誤差は、「h」の平均値と、「h」の最小値あるいは最大値との差の絶対値である。この情報とともに、固定された「h」を用いた三つのSATPS衛星の位置解には、推定される誤差楕円が伴う。
【0018】
誤差楕円の長軸および短軸方向に沿う格子点は、ナビゲーション・プロセッサ208によって構築される。(長軸および短軸方向に沿う)刻み幅は、長軸および短軸のそれぞれの大きさに比例(1.5倍)するように作られる。他の実施例では、他の刻み幅が長軸および短軸方向に沿って採用されてもよい。楕円の中心は、三つのSATPS衛星信号116、118、および120と固定された「h」から確定された2次元の位置である。他の実施形態では、刻み幅が異なってよい。この実施例では、格子に25個の点が選択されている。他の実施例では、選択される点の数が異なってもよい。格子点が存在する四つの端点についてインデックスを作成し、それらの端点の間で双一次内挿法を用いることによって、デジタル地形標高データ(DTED)からこれらの点の平均海水面からの高度値が取得される。取得された高さ値「H」は、三つのSATPS衛星信号116、118、および120と固定された「h」から確定された三つのSATPS衛星の解の地点での地球重力モデル(EGM−84)から算出されたジオイド「N」間隔を足すことによって、世界測地系(WGS−84)の「h」に変換される。ジオイド「N」間隔を確定するために、地球重力モデルEGM−96や他の種類の地球重力モデルが採用されてよい。
【0019】
φ、λ、および「h」の25個の点の格子に対して、最小二乗(LSQ)法を用いてφとλの4次多項式が求められ、その結果、15個の係数を確定する必要が出てくる。悪条件に対処するために、中心点(三つのSATPS衛星信号116、118、および120と固定された「h」から確定された三つのSATPS衛星の解)からのスケールされた偏差を表現する新たな変数について多項式が得られる。Q−R分解の数値解法、例えば、修正されたグラム・シュミット直交化法が用いられる。修正されたグラム・シュミット直交化法では、(平方根の演算を避けるために)Qを正規直交行列ではなく、単なる直交行列とする。
【0020】
表面フィットからの格子点の高度の最大偏差は、この第4の多項式に関連する誤差である。この誤差がある誤差しきい値を超えた場合、この多項式フィットは却下され、さらにもう1回以上の多項式表面フィットが必要とされる。他の実施例では、様々な誤差しきい値が採用されてよい。その誤差が誤差しきい値を超えなければ、1回の多項式表面フィットのみが必要とされる。
【0021】
三つのSATPS衛星信号116、118、および120に関連する三つの多項式と、地形標高データから得られる第4の多項式は、地球中心地球固定(ECEF)座標系を使用しておらず、φ、λ、H、およびクロック・バイアスの曲線座標系について解かれる。ECEF座標形式は維持され、対応する関数行列式(差分ECEF座標系から差分曲線座標系への座標変換)を用いて、ナビゲーション・プロセッサ208によって、ECEF座標系からWGS−84曲線座標系へ変換される。収束性がある場合、収束解が多項式表面フィットの領域に含まれていれば、その収束解は受け入れられる。
【0022】
SATPS受信機102の位置が確定されてSATPS受信機102に受信された時点で、ナビゲーション・プロセッサ208は、インターフェース216を介して表示部214にその位置を表示する。他の実施例では、デジタル地形標高データ・メモリ262は、別個のメモリとしてSATPS受信機102内に配置されたデジタル地形標高データ・メモリに含まれていてもよいし、メモリ212内にあってもよい。さらに他の実施例では、SATPS受信機102は、例えばセルラー電話や他のワイヤレス・デバイスといった、より大きなデバイスの単なるモジュールである。この場合、確定された位置データは、そのデバイス内の他のモジュールに位置データ出力218を介して出力される。
【0023】
図3では、図2のデジタル地形標高データを用いる双一次内挿法の図が示されている。1×1度刻みののデジタル地形標高データの表300は、南西の端点302(φ、λ)から、行304と列306によってアクセスされる。緯度φuおよび経度λuが与えられると、表300の最寄りの南西の端点302(DTEDデータ・ファイル)が求められ、表300におけるインデックスを求めるための基準として使用される。このインデックスはHを読み出すために使用される。他の実施例では、方程式に適当な変更を加えて、利用可能なデジタル地形標高データの異なる位置や端点を用いてもよいし、DTEED以外のデータ・タイプを用いてもよい。方程式を以下に示す。
【0024】
【数1】

【0025】
ここで、λrは利用可能なDTEDデータ・ファイルの南西の端点についての基準経度である。λuはアプリオリな/ユーザの経度である。yは(経度の)度で表現される差である。
【0026】
【数2】

【0027】
ここで、φrは利用可能なDTEDデータ・ファイルの南西の端点についての基準緯度である。φuはユーザの緯度である。xは(緯度の)度で表現される差である。
【0028】
【数3】

【0029】
ここで、ΔλspacingはDTEDレベル0の格子間隔である角度30秒である。yは度で表現される差である。browは範囲[0,119]にあるDTEDデータ・ファイル内の行の整数値である。
【0030】
【数4】

【0031】
ここで、ΔφspacingはDTEDレベル0の格子間隔である角度30秒である。xは度で表現される差である。bcolは範囲[0,119]にあるDTEDデータ・ファイル内の列の整数値である。
【0032】
brow304およびbcol306の値は、データ・ファイルのインデックスを求めるために使用され、そのインデックスによって、高度値H、緯度φ、および経度λへのアクセスが可能となる。
【0033】
図4は、図3において識別された四つの海抜高度の図を示す。海抜高度H408は(brow+1)とbcolから、H406は(brow+1)と(bcol+1)から、そしてH404はbrowと(bcol+1)から得られる。そして、φuとλuでのHは、以下から得られる。
【0034】
【数5】

【0035】
ここで、x’は基準緯度、緯度の格子間隔、およびDTEDの列の位置から算出される加重比率である。
【0036】
【数6】

【0037】
ここで、y’はユーザ/基準経度、経度の格子間隔、およびDTEDの行の位置から算出される加重比率である。
【0038】
【数7】

【0039】
ここで、H〜Hは、検索された行と列の結果における四つの海抜高度を表す。Hは内挿された海抜高度を表し、これらの25個の点について確定される。
【0040】
「h」の25個の点を推定するためには、λuとφuの関数としてのEGM−84モデルからのジオイドNの推定が必要とされる。その処理はDTEDからHを確定する処理と同様である。Nが推定されると、「h」を確定するためにNによる線形シフトが利用される。
【0041】
三つの衛星信号方程式(擬似距離)と「h」の平均値からのLSQの解は、以下を解くことによって確定される。
【0042】
【数8】

【0043】
ここで、(S1x,S1y,S1z)は、受信した時刻でのSATPS衛星「i」のアンテナの位相中心のECEF座標である。(p,p,p)は、SATPS受信機102のアンテナ114の位相中心のECEF座標である。「b」は擬似距離測定の共通オフセットである。mは衛星平均運動修正項である(後述する)。(p',p',p')はWGS−84楕円体上の(p,p,p)のECEF座標への射影である。ρはSATPS衛星iに対して測定された擬似距離である。hはWGS‐84楕円体からの高度である。sgn(h)はh>0の時はsgn(h)=1であり、h<0の時はsgn(h)=‐1であり、h=0の時は未定義である(ここでは、方程式自体は恒等式となるが、微分方程式は依然として定義されている)。「h」は以前に取得された「h」の平均値から求められる。エフェメリスから計算されるSATPS衛星106、108、および110の位置が良好な精度を持つように、受信時刻の誤差は約10msより小さいものとされる。平均運動修正項mは、下記のように求められる。
【0044】
【数9】

【0045】
ここで、×はベクトル外積を表し、■ はベクトル内積を表し、vはSATPS衛星iの速度ベクトルを表し、sはSATPS衛星iの位置ベクトルであり、ωは地球の回転ベクトルであり、そしてpはSATPS受信機102の位置ベクトルである。全てのベクトルのx、y、およびz座標はECEF座標であり、ω以外の全てのベクトルはアンテナ114の位相中心に対応する。
【0046】
(p,p,p)は(p,p,p)の最初の推測値となる基準位置あるいは概略位置のECEF座標である。bは擬似距離オフセットの最初の推測値である。テイラー級数を用いて左辺を一次近似式に展開すると、下記の方程式が成り立つ。
【0047】
【数10】

【0048】
ここで、lは受信機からSATPS衛星iを指す視線方向の単位ベクトルである。dはWGS−84楕円体の下向き法線に沿う下方向の単位ベクトルである。Δp、Δp、およびΔpは差分位置座標である。Δbは差分擬似距離オフセットである。Δρ、Δρ、およびΔρは差分擬似距離である。Δhは差分hである。視線方向の単位ベクトルは下記のように求められる。
【0049】
【数11】

【0050】
下方向の単位ベクトルは下記のように求められる。
【0051】
【数12】

【0052】
ここで、(φ,λ,h)はpのWGS−84測地座標である。
【0053】
【数13】

【0054】
ここで、ρは擬似距離と「h」の平均値の方程式の右辺から得られる。
【0055】
【数14】

【0056】
上記のテイラー級数の方程式は、Δp、Δp、Δp、およびΔbについて解かれる。そして、位置とクロック・バイアスの推定値が以下のように更新される。
【0057】
【数15】

【0058】
これはニュートン・ラプソン法による更新値である。次に、最初の推測値が以下のように新たな推定値に置き換えられる。
【0059】
【数16】

【0060】
そして、Δp、Δp、Δp、およびΔbがしきい値より低くなるまで、この反復計算が継続される。
【0061】
25個の格子点を用いて、補助変数φ’とλ’の2次多項式が作成される。φ’とλ’はWGS−84のφとλによって以下のように与えられる。
【0062】
【数17】

【0063】
ここで、qはスケール係数(100とする)である。φとλは以前に得られた解の角度で表現されたWGS−84の緯度および経度である。LSQ多項式表面フィットは、以下によって与えられる。
【0064】
【数18】

【0065】
次数nに対する係数の合計数mは、再帰的な関係式m(n)=m(n−1)+(n+1)とm(0)=1によって与えられる。次数n=4の場合、m=15である。係数C(ここで、i=1,...,m)は、最小二乗法を用いて下記の線形方程式を解くことによって得られる。
【0066】
【数19】

【0067】
ここで、(係数に付与されたものを除く)下付き文字iは、地形のi番目の点を表す。その点は以下のように選択される:中心点(φ、λ、およびhによって与えられる)は、以前に得られた解に対応する点である。この解には、半長軸a、半短軸bおよび東方向から反時計回りに測定される半長軸の角度θの、水平方向の誤差楕円パラメータも伴う。この情報を用いて、格子点を以下のように作成する。
【0068】
【数20】

【0069】
【数21】

【0070】
ここで、
【0071】
【数22】

【0072】
ここで、aはWGS−84楕円体の半長軸であり、eはその離心率である。Δaは1.5aとされ、Δbは1.5bとされる。
【0073】
kの値が2とされ、その結果、点の合計数はr=25となり、半長軸および半短軸に沿う3σ領域がカバーされる。多項式の次数nは4次とされ、その結果、係数の合計数はm=15となる。従って、上記の方程式系は、25個の方程式と15個の未知数となり、修正されたグラム・シュミット直交化法を用いて解かれる。
【0074】
通常の行列表記法におけるLSQ多項式表面フィットはA?C=Hであり、最小二乗演算の目的は(A?C‐H)?W?(A?C‐H)を最小化することである。ここでWは正定値重み行列を表す。最適解は、A?W?A?C=A?W?Hのセットを解くことによって得られる。このセットは、分解W=Γ?ΓとB=A?Γを用いて、B?B?C=B?Γ?Hと書くことができる。この新たなセットはさらに、R?C=D−1?Q?Hと書くことができる。ここで、BはB=Q?Rと分解される。ここで、Rは単位上三角行列(Rの対角要素は全て1であり、対角要素の下方は全て0である)であり、Dを対角行列として、Q?Q=Dとなるようにする。上記の上三角方程式のセットは、後退代入法を用いて解くことができる。上記では二つの分解が使用されている。第一の分解は、W=Γ?Γである。これは、コレスキー法を用いて行うことができる。通常、Wは対角行列であるからΓも対角行列であり、ΓはWの対角要素の平方根をとることによって容易に得ることができる。W=Iの場合(Iは単位行列を表す)はさらに容易となり、Γ=Iとなる。この同等の重みが演算に使用される。第二の分解はB=Q?Rである。この分解は、修正されたグラム・シュミット直交化法によって得られる。修正されたグラム・シュミット直交化法によれば、Qは単なる直交行列であり、正規直交行列ではないから、平方根の演算を避けて、Q,RおよびDを与えることができる。
【0075】
三つの擬似距離からの方程式と多項式表面方程式は、既に述べたように(固定された「h」を用いて)LSQ法によって解かれるが、例外が二つある。(固定された「h」の)最後の(第4の)方程式は、φとλの多項式である高度方程式に置き換えられる。この変更では、最初の三つの方程式を、ECEFフレームではなく、未知変数φ、λ、およびhで扱う方が都合がよい。従って、方程式は以下となる。
【0076】
【数23】

【0077】
ここで、
【0078】
【数24】

【0079】
上記の方程式のセットは、ニュートン・ラプソン法を用いて解かれる。この場合、最初の推測値は、以前に得られた(φ、λ、h)によって与えられる。さらに、擬似距離オフセットの最初の推測値をbとする。これもまた、以前の解から得られる。テイラー級数を用いて最初の推測値の近傍で多項式表面方程式の左辺を一次近似式に展開して、Δφ、Δλ、Δh、およびΔbを解き、そして、固定された「h」のLSQ解の場合と同じ手順を用いることで、求めようとしている解が得られる。
【0080】
図5は、デジタル地形標高データを用いたSATPS受信機を用いた位置の確定のフローチャート500を示す。SATPS受信機102は、三つのSATPS衛星スペクトル拡散信号116、118、および120と、サーバ250のデジタル地形標高データ・メモリ262からのデジタル地形標高データを受信することによって開始する(ステップ502)。基準位置が確定された時点で、その基準位置を中心として、東方向に1km離れた点と北方向に1km離れた点の海抜高度が読み出される(ステップ504)。(2?N+1)×(2?N+1)個の格子点について、合計(2?N+1)の点が扱われる。海抜高度の「H」座標は、WGS−84の「h」に変換される。「h」の平均値が確定され、「h」の誤差が、「h」の平均値と「h」の最大値または最小値との差の絶対値(いずれか大きい方)に等しくされる(ステップ506)。
【0081】
ステップ506におけるSATPS擬似距離測定値、「h」の平均値、および「h」の誤差は、位置とそれに対応する水平方向の誤差楕円パラメータを取得するために使用される(ステップ508)。そして、ステップ508において確定された中心における位置を用いて、ステップ510において矩形格子上の点での「H」がその楕円の長軸と短軸に沿って構築される。長軸に沿って連続する点の間隔は、長軸の大きさの1.5倍であり、短軸に沿って連続する点の間隔は、短軸の大きさの1.5倍である。5×5の格子点上で、合計25個の点が扱われる。
【0082】
次数が4である2次元多項式は、ステップ510においてすでに得られた25個の点について15個の係数を用いて変数φとλにフィットされる(ステップ512)。多項式フィットの最大の残差が確定され、ステップ514においてこの残差が所定のしきい値を超える場合、エラー・メッセージが生成され(ステップ516)、処理は完了する(ステップ518)。逆に、ステップ514において残差が所定のしきい値を超えない場合、SATPS擬似距離方程式とステップ512の最大の残差を含む多項式を解いて位置を確定する(ステップ520)。ステップ522において、ステップ520で得られたφとλが、ステップ512で表面フィットが行われた格子点に含まれているか否かの確認が行われる。含まれている場合、その解は受け入れられ、処理は完了する(ステップ518)。含まれていない場合、その解は却下される(ステップ524)。
【0083】
図解を目的として、処理はステップ518で停止するように示されている。実際には、処理は続行して再びステップ502から開始したり、新たな位置情報を処理する命令が出るまで待機状態になったり、あるいは何らかの種類のメモリに保存されている他の複数の機械可読命令を実行したりすることができる。上述の工程は、付加的な工程とともに、あるいは統合された工程として実行してもよい。
【0084】
上記した本発明の詳細な説明は、図解と説明を目的として提示されたものである。本発明を包括的に表す意図はなく、開示された通りのものに制限しようとする意図もない。上述の教示に照らすことによって、あるいは本発明を実際に実施することによって、様々な修正や変更が可能となろう。例えば、記載した実施例はソフトウェアを含むが、本発明はハードウェアのみ、あるいはハードウェアとソフトウェアの組み合わせとして実施することもできる。その実装形態はシステムによって異なってよい。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲と、それに均等な範囲によって規定される。
【図面の簡単な説明】
【0085】
(図面の簡単な説明)
図面内の構成要素は必ずしも実物大ではなく、本発明の原理を図解すべく強調が用いられている。異なる図面において対応する部分は、同一の参照符号で示す。
【図1】図1は、四機の衛星と、衛星測位システム(SATPS)受信機を用いるSATPSを示す。
【図2】図2は、デジタル地形標高データを持つサーバと通信している図1のSATPS受信機のブロック図を示す。
【図3】図3は、図2のデジタル地形標高データと共に用いられる双一次内挿法の図である。
【図4】図4は、図3において識別される四つの海抜高度を図示する。
【図5】図5は、デジタル地形標高データを用いて、SATPS受信機を用いて、位置を確認するための工程を説明するフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも三つの測位信号を受信することができる衛星測位受信機であって:
前記少なくとも三つの測位信号を処理して、少なくとも三つのコード位相を確定するナビゲーション・プロセッサと;
最初のデジタル地形標高データから確定される位置を備えており、
前記最初のデジタル地形標高データが、前記少なくとも三つのコード位相と、前記最初のデジタル地形標高データから導出される高度方程式とともに、解を計算するために使用される、衛星測位受信機。
【請求項2】
前記解が:
高度の誤差に対応する長軸と短軸を備える誤差楕円を形成する、高度方程式における水平方向の誤差楕円パラメータと;
格子点を形成する前記長軸と前記短軸に沿った複数の点と;
前記格子点でのデジタル地形標高データを含むメモリをさらに含む、請求項1の衛星測位受信機。
【請求項3】
ワイヤレス・ネットワークを介して、複数の衛星コード位相を受信するサーバと;
解を確定するために前記最初のデジタル地形データにアクセスする、サーバ内の制御装置を含んでおり、
前記衛星コード位相のそれぞれが、衛星測位システム信号に関連付けられている、請求項2の衛星測位受信機。
【請求項4】
前記少なくとも三つの測位信号以外の信号の受信に応答して、前記最初のデジタル地形標高データが前記メモリから読み出される、請求項2の衛星測位受信機。
【請求項5】
前記メモリ内の前記デジタル地形標高データは、NIMA(DTED)レベル0のデジタル平均標高データである、請求項2の衛星測位受信機。
【請求項6】
前記メモリ内の前記デジタル地形標高データは、GTOPO30のグローバル標高データである、請求項2の衛星測位受信機。
【請求項7】
所定のしきい値を下回る、前記ナビゲーション・プロセッサによって計算される前記格子点上での多項式表面フィットにおける最大の残差をさらに含む、請求項2の衛星測位受信機。
【請求項8】
前記所定のしきい値は100メートルである、請求項7の衛星測位受信機。
【請求項9】
前記ナビゲーション・プロセッサは、サーバ内に配置されているプロセッサである、請求項1の衛星測位受信機。
【請求項10】
少なくとも三つの測位信号を受信する受信機の位置を確定する方法であって:
前記少なくとも三つの測位信号を用いて基準位置を識別する工程と;
高さの初期値を読み出す工程と;
前記高さの初期値から、高さの平均値と、高さの平均値の誤差を確定する工程と;
前記少なくとも三つの測位信号に関連する、少なくとも三つの連立方程式を導出する工程と;
位置とそれに対応する水平方向の誤差楕円を得るために、前記高さの平均値と前記高さの平均値の誤差を用いて、前記少なくとも三つの連立方程式を解く工程と;
前記対応する水平方向の誤差楕円に、2次元多項式をフィットさせる工程と;
前記受信機の高度を得るために、前記少なくとも三つの連立方程式と前記2次元多項式を解く工程を備える方法。
【請求項11】
前記高さの平均値を確定する工程が:
高さの最小値および高さの最大値の何れか一方を識別する工程と;
前記高さの誤差を、前記高さの最小値および前記高さの最大値の前記何れか一方と、前記高さの平均値との間の差の絶対値に等しく設定する工程をさらに含む、請求項10の方法。
【請求項12】
前記高さの初期値を読み出す工程が:
ワイヤレス・ネットワークを介して、複数のコード位相をサーバに送信する工程と;
前記高さの初期値を読み出すために、メモリに保存されているデジタル地形データにアクセスする工程をさらに含んでおり、
前記コード位相のそれぞれが前記測位信号のそれぞれと関連している、請求項10の方法。
【請求項13】
前記ワイヤレス・ネットワークがセルラー通信ネットワークである、請求項12の方法。
【請求項14】
前記高さの初期値を読み出す工程が:
前記受信機内に配置されているメモリから、前記高さの初期値を受信する工程をさらに含む、請求項10の方法。
【請求項15】
前記2次元多項式から変数を用いてもう一つの高さを得る工程と;
前記もう一つの高さと高度の間の差を、所定のしきい値と比較する工程をさらに含む、請求項10の方法。
【請求項16】
前記所定のしきい値が100メートルである、請求項15の方法。
【請求項17】
前記受信機の位置がサーバ内において確定される、請求項10の方法。
【請求項18】
少なくとも三つの測位信号を受信する衛星測位受信機であって:
前記少なくとも三つの測位信号を用いて基準位置を識別する手段と;
高さの初期値を読み出す手段と;
前記高さの初期値から、高さの平均値と、高さの平均値の誤差を確定する手段と;
前記少なくとも三つの測位信号に関連する、少なくとも三つの連立方程式を導出する手段と;
位置とそれに対応する水平方向の誤差楕円を得るために、前記高さの平均値と前記高さの平均値の誤差を用いて、前記少なくとも三つの連立方程式を解く手段と;
前記対応する水平方向の誤差楕円に、2次元多項式をフィットさせる手段と;
前記衛星測位受信機の高度を得るために、前記少なくとも三つの連立方程式と前記2次元多項式を解く手段を備える衛星測位受信機。
【請求項19】
前記高さの平均値を確定する手段が:
高さの最小値および高さの最大値の何れか一方を識別する手段と;
前記高さの誤差を、前記高さの最小値および前記高さの最大値の前記何れか一方と、前記高さの平均値との差の絶対値に等しく設定する手段をさらに含む、請求項18の衛星測位受信機。
【請求項20】
前記高さの初期値を読み出す手段が:
ワイヤレス・ネットワークに配置されているサーバから前記高さの初期値を受信する手段をさらに含む、請求項18の衛星測位受信機。
【請求項21】
前記ワイヤレス・ネットワークがセルラー通信ネットワークである、請求項20の衛星測位受信機。
【請求項22】
前記高さの初期値を読み出す手段が:
前記衛星測位受信機内に配置されているメモリから、前記高さの初期値を受信する手段をさらに含む、請求項18の衛星測位受信機。
【請求項23】
前記2次元多項式から変数を用いてもう一つの高さを得る手段と;
前記もう一つの高さと高度の間の差を、所定のしきい値と比較する手段をさらに含む、請求項18の衛星測位受信機。
【請求項24】
前記所定のしきい値が100メートルである、請求項23の衛星測位受信機。
【請求項25】
複数の機械可読信号を含む、衛星測位受信機に対する機械可読信号搬送媒体であって:
少なくとも三つの測位信号を受信した時点で、基準位置を識別する手段と;
高さの初期値を読み出す手段と;
前記高さの初期値から、高さの平均値と、高さの平均値の誤差を確定する手段と;
前記少なくとも三つの測位信号に関連する、少なくとも三つの連立方程式を導出する手段と;
位置とそれに対応する水平方向の誤差楕円を得るために、前記高さの平均値と前記高さの平均値の誤差を用いて、前記少なくとも三つの連立方程式を解く手段と;
前記対応する水平方向の誤差楕円に、2次元多項式をフィットさせる手段と;
前記衛星測位受信機の高度を得るために、前記少なくとも三つの連立方程式と前記2次元多項式を解く手段を備える装置として衛星測位受信機を機能させるための機械可読信号を含む機械可読信号搬送媒体。
【請求項26】
前記高さの平均値を確定する手段が:
高さの最小値および高さの最大値の何れか一方を識別する手段と;
前記高さの誤差を、前記高さの最小値および前記高さの最大値の前記何れか一方と、前記高さの平均値との間の差の絶対値に等しく設定する手段をさらに含む、請求項25の機械可読信号搬送媒体。
【請求項27】
前記高さの初期値を読み出す手段が:
ワイヤレス・ネットワークに配置されているサーバから前記高さの初期値を受信する手段をさらに含む、請求項25の機械可読信号搬送媒体。
【請求項28】
前記ワイヤレス・ネットワークがセルラー通信ネットワークである、請求項27の機械可読信号搬送媒体。
【請求項29】
前記高さの初期値を読み出す手段が:
メモリから前記高さの初期値を受信する手段をさらに含む、請求項25の機械可読信号搬送媒体。
【請求項30】
前記装置が:
前記2次元多項式から変数を用いてもう一つの高さを得る手段と;
前記もう一つの高さと高度の間の差を、所定のしきい値と比較する手段をさらに含む、請求項25の機械可読信号搬送媒体。
【請求項31】
前記所定のしきい値が100メートルである、請求項30の機械可読信号搬送媒体。
【請求項32】
複数の衛星コード位相を受信する送受信機と;
デジタル地形標高データを備えるメモリと;
前記複数の衛星コードと前記デジタル地形データによって示される位置を高さの初期値を用いて確定するために、前記複数のコード位相を処理し、メモリにある前記デジタル地形データにアクセスする制御装置を備えるサーバ。
【請求項33】
送受信機から送信される前記位置のデータを含むメッセージをさらに含む、請求項32のサーバ。
【請求項34】
前記高さの初期値についての高度の誤差に対応する長軸と短軸を備える誤差楕円を形成する、高度方程式における水平方向の誤差楕円パラメータと;
格子点を形成する前記長軸と前記短軸に沿った複数の点をさらに含んでおり、
前記制御装置がメモリ内の前記格子点での前記デジタル地形標高データにアクセスする、請求項32のサーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−501381(P2007−501381A)
【公表日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522060(P2006−522060)
【出願日】平成16年7月28日(2004.7.28)
【国際出願番号】PCT/US2004/024467
【国際公開番号】WO2005/012940
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(501382085)サーフ テクノロジー インコーポレイテッド (26)
【Fターム(参考)】