説明

衣類などの仕分け搬送集積装置及びこれに使用される搬送支持体

【課題】手作業や気遣いを少なくして肉体疲労や精神的疲労を軽減させることのできるものとする。
【解決手段】無端状の移動帯体1に結合された搬送支持体4と、搬送支持体4に被処理物wを供給するための被処理物供給手段33と、搬送支持体4の移動軌跡の下方に形成された被処理物集積区画部21と、各搬送支持体4上の被処理物wを特定の単位区画dに落下させるための手段6、39とを備え、被処理物供給手段33が、支持面部5Aの移動軌跡の上方近傍に固定された中間支持部34と、被処理物最初供給位置p1から該中間支持部34の支持要部34A上に被処理物wを搬送するものとした被処理物搬送部35と、該被処理物搬送部35が支持要部34A上に被処理物wを供給した直後に該支持要部34Aの下方を通過する支持面部5Aの上面に該通過と同時に該被処理物wを掻き落とす掻き落とし手段7、34を具備したものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定場所から連続的に供給される衣類などの被処理物を搬送支持体により搬送して多数の区画に仕分けるように落下させ集積させるものとした衣類などの仕分け搬送集積装置と、これに使用される搬送支持体に関する。
【背景技術】
【0002】
衣類メーカーでは、各顧客の注文に従って荷作りするさい、生産している複数種類の衣類を予め各種類別にその必要数を用意しておき、専ら作業者の手足により、これら用意した衣類群の中から各顧客ごとにその注文した種類の衣類を寄せ集めるように行っていた。
【0003】
この作業を省力化するため、本出願人は特許文献1に開示された仕分け搬送集積装置を開発し、作業効率を大幅に向上させることができた。
【0004】
この仕分け搬送集積装置は、一定軌道を特定方向へ周回駆動される無端状の移動帯体と、この移動帯体の特定間隔個所毎に係着された搬送支持体と、該搬送支持体の移動軌跡の下方に多数の単位区画を該移動軌跡方向へ形成されてなる被処理物集積区画部と、作業者の手作業により各搬送支持体に供給された被処理物を特定の前記単位区画に自動的に落下させる手段と、各搬送支持体に供給すべき被処理物の枚数を電気的に表示する表示部とを備えたものとなされている。
【0005】
この装置の作動中おいては、各搬送支持体に供給すべき被処理物としての衣類の枚数が表示部に各搬送支持体の移動タイミングに適合して次々と表示されるのであり、作業者はその表示どおりにその枚数の衣類を取り揃えてそれを各搬送支持体の特定箇所に特定姿勢状態で載置するように処理する。
【0006】
【特許文献1】特開2000−177835号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記した従来の仕分け搬送集積装置では、各搬送支持体に衣類を供給するさいに、表示部の表示を視覚で認識し、その表示どおりの枚数の衣類を取り揃え、それが複数であっても1つの搬送支持体の特定箇所に特定姿勢状態に載置することが必要であり、また単位区画ごとに集積された衣類は手作業により納品用の収容箱内に収容することが必要であることから、作業が手間取るものとなるうえに、作業者の精神的な疲労も少なくないのである。
【0008】
また作業が数時間に及んで連続することも少なくないのであり、このような場合、作業者は疲労により枚数を間違えることが不可避的に生じてしまい、顧客への正確な納品が確保され難くなる。
【0009】
本発明は上記のような問題点を解消できるものとした衣類などの仕分け搬送集積装置、及びこれに使用される搬送支持体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、第一の発明に係る衣類などの仕分け搬送集積装置は、請求項1に記載したように、一定軌道を特定方向へ周回駆動される無端状の移動帯体と、この移動帯体の特定間隔個所毎に係着された搬送支持体と、前記一定軌道途中の特定位置に到達した搬送支持体に被処理物を供給するための被処理物供給手段と、前記搬送支持体の移動軌跡の下方に多数の単位区画を該移動軌跡方向へ形成されてなる被処理物集積区画部と、前記処理物供給手段により各搬送支持体に供給された被処理物を特定の単位区画に自動的に落下させる手段とを備えた仕分け搬送集積装置であって、前記被処理物供給手段が、前記搬送支持体の支持面部の移動軌跡の上方近傍に固定される中間支持部と、被処理物最初供給位置から該中間支持部の支持要部上に被処理物を搬送するものとした被処理物搬送部と、該被処理物搬送部が前記支持要部上に被処理物を供給した直後に該支持要部の下方を通過する前記支持面部の上面に該通過と同時に該被処理物を掻き落とす掻き落とし手段とを具備してなることを特徴とするものである。
【0011】
そして、第二の発明に係る衣類などの仕分け搬送集積装置は、請求項2に記載したように、一定軌道を特定方向へ周回駆動される無端状の移動帯体と、この移動帯体の特定間隔個所毎に係着された搬送支持体と、前記一定軌道途中の特定位置に到達した搬送支持体に被処理物を供給するための被処理物供給手段と、前記搬送支持体の移動軌跡の下方に多数の単位区画を該移動軌跡方向へ形成されてなる被処理物集積区画部と、前記処理物供給手段により各搬送支持体に供給された被処理物を特定の前記単位区画に自動的に落下させる手段とを備えた仕分け搬送集積装置であって、前記搬送支持体は水平な支持面部と、該支持面部上面の後部に位置され前記特定方向と交叉した左右方向へ列状に配置され前記特定方向の後側へ倒伏可能に設けられた複数の上向き棒部材とを備え、また前記被処理物供給手段は前記支持面部の移動軌跡の上方近傍に固定される中間支持部と、被処理物最初供給位置から該中間支持部の支持要部上に被処理物を搬送する被処理物搬送部とを備えており、このさい、前記支持要部は、前記特定方向へ向けられ且つ略水平となされた複数の支持面要素を左右方向へ列設されると共にこれら支持面要素間に前記上向き棒部材の上部が支持面要素上方に位置した状態で前記特定方向へ通過することを可能とした棒移動通路を形成されており、前記被処理物搬送部が前記支持要部上に被処理物を供給した後に前記上向き棒部材が前記棒移動通路を特定方向へ通過するときに、前記上向き棒部材が該被処理物を前記支持面部上に掻き落とすことを特徴とするものである。
【0012】
そして、第三の発明に係る衣類などの仕分け搬送集積装置は、請求項3に記載したように、一定軌道を特定方向へ周回駆動される無端状の移動帯体と、この移動帯体の特定間隔個所毎に係着された搬送支持体と、前記一定軌道途中の特定位置に到達した搬送支持体に被処理物を供給するための被処理物供給手段と、前記搬送支持体の移動軌跡の下方に多数の単位区画を該移動軌跡方向へ形成されてなる被処理物集積区画部と、前記処理物供給手段により各搬送支持体に供給された被処理物を特定の前記単位区画に自動的に落下させる手段とを備えた仕分け搬送集積装置であって、前記搬送支持体は水平な支持面部と、該支持面部上に載置された被処理物を前記特定方向の後側へ移動させる後移動手段と、該支持面部上面の後部に位置され前記特定方向と交叉した左右方向へ列状に配置され前記特定方向の後側へ倒伏可能に設けられた複数の上向き棒部材とを備えており、このさい前記搬送支持体は前記支持面部上の前記後移動手段と前記上向き棒部材との間範囲に被処理物を載置された後、該被処理物の落下予定位置に到達したとき、上向き棒部材を倒伏されると共に前記後移動手段により該被処理物を前記移動帯体の移動速度に適応した速度で後側へ移動させ前記支持面部上から脱落させることを特徴とするものである。
【0013】
この第三の発明は次のように具体化するのがよいのであって、即ち、請求項4に記載したように、前記各単位区画の上面で前記支持面部の移動軌跡の下側近傍に一対の支持平面部材が対向状且つ単一平面状に配設されると共に、これら支持平面部材はこれらの対向側の端縁が該端縁の反対側の端縁近傍を回転中心として正対称状に降下作動される構成とする。
【0014】
次に第四の発明に係るもので衣類などの仕分け搬送集積装置に使用される搬送支持体は、請求項5に記載したように、水平な支持面部と、該支持面部上に載置された被処理物を前記特定方向の後側へ移動される後移動手段と、該支持面部上面の後部に位置され前記特定方向と交叉した左右方向へ列状に配置され前記特定方向の後側へ倒伏可能に設けられた複数の上向き棒部材とを備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0015】
上記した本発明によれば、次のような効果が得られる。
即ち、たとえ被処理物が衣類などのように撓み易いものであっても、また各顧客の注文した被処理物が多数であっても、被処理物搬送部の被処理物最初供給位置に一枚づつの被処理物を供給するだけで、各顧客に対応した納品用の収容箱内にそれらの被処理物を同一向きの整然とした段重ね状に自動的に集積させることができるものである。したがって、従来の仕分け搬送集積装置において、各搬送支持体に被処理物を供給するさいに、表示部の表示を視覚で認識し、その表示どおりの枚数の被処理物を取り揃えてこれを1つの搬送支持体の特定箇所に特定姿勢状態で載置したり、また被処理物集積区画部に集積された被処理物を手作業により納品用の収容箱内に収容するように行っていた作業が改善されるのであって、これにより作業が迅速に行えると共に作業者の精神的な疲労も少なくなるのである。
【0016】
また作業者は被処理物搬送部の被処理物最初供給位置に被処理物を一枚づつ供給することで足りるため、たとえ作業が数時間に及んで連続しても、各搬送支持体への被処理物の供給枚数を間違えるようなことは回避され、顧客への正確な納品が確保されるものとなる。
【0017】
特に、請求項1記載のものによれば、各搬送支持体の支持面部上の特定位置に衣類などの被処理物を特定姿勢状態となるように省力的且つ迅速に供給することができるのであり、これにより被処理物を収容箱内に整然と集積させる処理が確実且つ能率的に行えるものとなる。
【0018】
また請求項2記載のものによれば、各搬送支持体への被処理物の供給を中間支持部及び上向き棒部材を介することにより搬送支持体の前進移動を停止させることなく的確に行うことができ、また支持面部上に供給された被処理物の後端縁が上向き棒部材に衝接した状態となるため支持面部上での被処理物の前後位置が正確に位置決めされるものとなるのであり、さらに支持面部上の被処理物がその搬送中に後側へ移動するのを上向き棒部材が確実に阻止するものとなる。
【0019】
また請求項3記載のものによれば、各搬送支持体が支持面部上に供給された被処理物を上向き棒部材を介して的確に前方へ搬送することができ、また支持面部上の被処理物をこれが衣類などであっても後移動手段の作動と上向き棒部材の後側への倒伏作動とにより的確に支持面部上から後側へ脱落させることができ、また後移動手段が被処理物を搬送支持体の前進速度に略合致した速度で後側へ押し移動させて支持面部から脱落させるため、この被処理物が単一平面状の支持面部材に支持されるときに被処理物が波打つように変形する事態の発生が効果的に防止されるものとなる。
【0020】
また請求項4記載のものによれば、各搬送支持体から脱落される被処理物が単位区画の下部に到達する前に一旦、各搬送支持体の移動軌跡の下方近傍に設けられた単一平面状の一対の支持平面部材上に支持されるようになるため、各搬送支持体からの被処理物の脱落が的確に行われるようになるのであり、また単位区画内での被処理物の自由落下開始前に一対の支持平面部材で被処理物の姿勢を特定向きの水平状に整えることができること、及び、一対の支持平面部材がこれらの対向側の端縁が正対称状に下降するように開放されることから、被処理物は単位区画内で特定向きの水平姿勢で自由落下するものとなって単位区画に置かれた収容箱内に整然と段重ねされた状態に集積されるものとなる。
【0021】
さらに請求項5記載のものは、請求項3記載の発明を実現する上で寄与するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る仕分け搬送集積装置の概略平面図、図2は前記仕分け搬送集積装置の側面図、図3は前記仕分け搬送集積装置の被処理物供給場所周辺を示す斜視図、図4は前記仕分け搬送集積装置の搬送支持体を斜め下方から見た斜視図、図5は前記仕分け搬送集積装置の一部を示す側面図、図6は前記仕分け搬送集積装置の一部を示すもので後移動手段や上向き棒部材の動作を説明するための側面図、図7は前記仕分け搬送集積装置の一部を示すもので被処理物供給場所の近傍を示す側面図、図8は前記仕分け搬送集積装置の一部を示すもので搬送支持体から被処理物を落下させている状態を示す側面図である。
【0023】
図1〜図3に於いて、1は細長楕円軌道上を図示しない駆動手段により特定方向(前後方向)f1へ周回移動される無端状の移動帯体としてのチェーンであり、このチェーン1の下側には無端状の支持レール2、3がチェーン1に沿って並設されている。
【0024】
4は前記チェーン1の特定間隔毎に結合固定された搬送支持体であり、具体的には次のようなものとなされている。
即ち、図2、図3及び図4に示すように、平面視略四角形となされた水平状の支持面部5Aと、上端部をチェーン1に枢着され支持レール2、3で安定的に起立姿勢を保持される垂直面部5Bと、該支持面部5A上に載置された被処理物wを特定方向(前後方向)f1の後側へ移動させる後移動手段6と、支持面部5A上面の後部に位置され前後方向f1と交叉した左右方向f2へ列状に配置され前後方向f1の後側へ倒伏可能に設けられた複数(図示例では4本)の上向き棒部材7とを備えている。
【0025】
支持面部5Aの左右巾中央線を挟む中央寄りの左右箇所のそれぞれにはチェーン連動手段8、8が面対称状に配設され、何れも支持面部4の厚さ範囲内に設けられている。各チェーン連動手段8は支持面部5Aの前後端部に縦軸回りの回転自在に装着された一対の案内車9、9と、これら案内車9、9に掛け回された無端状チェーン10とからなっている。
【0026】
そして各無端状チェーン10の一方の前後向き部分a1の近傍である支持面部5A箇所には前後向きの案内用スリット11aが形成され、各無端状チェーン10の他方の前後向き部分a2の下面には前後向きの案内溝11bが形成されている。
【0027】
案内用スリット11aのそれぞれには無端状チェーン10の前後向き部分a1に固定された結合部材12aが前後移動自在に挿設され、これら結合部材12a、12aの上端箇所に後移動手段として機能する一枚の細長平板からなる押圧板13が起立状に固定されると共に各結合部材12aの下端箇所に前後向きの入力棒部材14が結合部材12aの前方へ張り出すように固定されている。
【0028】
一方、案内溝11bのそれぞれにもその対応する無端状チェーン10の前後向き部分a2に固定された結合部材12bが前後移動自在に挿設され、これら結合部材12b、12bの下端箇所間に該下端箇所よりも後側へ張り出す形状の変位力付与部材15が位置されて結合部材12b、12bの下端箇所に固定されると共に各結合部材12bの下端箇所のそれぞれに前後向きの入力棒部材16が結合部材12bの前方へ張り出すように固定されている。
【0029】
支持面部5Aの後部には支点軸17が左右向き軸線17a回りの回動自在に装着されており、該支点軸17の外周面の長手方向上で各上向き棒部材7に対応した位置のそれぞれに半径方向へ突出したアーム部18を形成され、各アーム部18にその対応する1本の上向き棒部材7が固定されている。これらの上向き棒部材7は変位力付与部材15の後端部15aが後方へ変位してアーム部18を後側へ押し変位させたとき、支点軸17が左右向き軸線17a回りの上方へ揺動されて起立状態となり、この起立状態はアーム部18の下面b1が変位力付与部材15の後端部15aの上面b2で支持されて安定的に保持されるのであり、一方、変位力付与部材15の後端部15aが前方へ変位してアーム部18から前方へ離反したとき、支点軸17が上向き棒部材7やアーム部18の重量により左右向き軸線17a回りの下方へ揺動されて倒伏状態となる。この倒伏状態では上向き棒部材7はやや後下がり姿勢で保持されるものとなされる。
【0030】
後側の案内車9、9の下側近傍である支持面部5A箇所のそれぞれには前後向きの係合片19が固定してあり、この係合片19は入力棒部材16の形状と適合させた後下がり状の傾斜案内面c1を形成されると共に、この傾斜案内面c1の後側に続いて前記後端部15aの下面b3と略同一高さ平面をなす案内平面c2が形成されている。なお、上向き棒部材7の倒伏状態は係合片19の後端面とアーム部18の下面b1との衝接により保持される。
【0031】
20は各搬送支持体4の移動軌跡の前後方向直線部の直下に配置され前後方向f1へ長い水平支持面を有する支持台である。この支持台20上は各搬送支持体4の移動軌跡方向へ多数の単位区画dが一列状に形成されてなる多数の被処理物集積区画部21となされている。各被処理物集積区画部21は前後方向f1長さを一つの搬送支持体4のそれよりも長くなされており、また隣接した単位区画d、d相互間の境界や、被処理物集積区画部21の端末となる箇所には、各搬送支持体4の移動軌跡の下側近傍位置から下方へ延びる左右向き仕切板22が支持台20と同体状に設けられており、前後で対向した左右向き仕切り板22、22間が単位区画dをなす。
【0032】
図5にも示すように、各単位区画dの上面には該上面を単一平面状に覆う一対の支持平面部材23a、23bが搬送支持体4の移動軌跡の下側近傍に対向状に配置されており、これら一対の支持平面部材23a、23bの対向側の端縁を該端縁の反対側の端縁近傍を回転中心として略正対称状に且つ速やかに降下させるための揺動駆動手段が各単位区画dごとに形成されている。このさい、揺動駆動手段は一対の支持平面部材23a、23bのそれぞれを支持した一対の左右向き軸25a、25bと、これら左右向き軸25a、25bのそれぞれを凡そ90度回動させる空気圧シリンダ装置24a、24bとからなる。
【0033】
26a及び26bは各単位区画dの前端側に位置した左右向き仕切り板22の上側に装設された左右一対の係止揺動部材であり、これら係止揺動部材26a、26bは左右向き仕切り板22と同体状に支持された左右向き駆動軸27に固定され、空気圧シリンダ装置28により左右向き駆動軸27を介して上下に揺動され、上側へ揺動されたときに1つの搬送支持体4の左右の入力棒部材14、14の先端面に同時に衝接可能となり、図5に示すように、下側へ揺動されてその基準位置に位置されたときにはそれらの入力棒部材14、14に干渉しない状態になるものである。
【0034】
29a及び29bは各搬送支持体4の移動軌跡の近傍直下で被処理物供給場所32近傍の特定位置に設けられた係合部材であり、これら係合部材29a、29bのそれぞれは左右向き仕切り板22と同体状に支持された図6に示す左右向き軸30回りの揺動自在となされ且つ常時はスプリング31の弾力により下方揺動可能な状態で図6Aに示すように基準位置に位置され、この基準位置では1つの搬送支持体4の左右の入力棒部材16、16の前端面と衝接可能となり、一方、図6Bに示すように下方位置へ揺動された状態ではそれら入力棒部材16、16の前端面に衝接しない状態となるものである。
【0035】
32は各搬送支持体4の移動軌跡途中の特定位置に形成された被処理物供給場所であり、この被処理物供給場所32にはここに到達した各搬送支持体4に被処理物wを供給するための被処理物供給手段33が形成されている。
【0036】
被処理物供給手段33は、支持面部5Aの移動軌跡の上方近傍に固定される中間支持部34と、被処理物最初供給位置p1から該中間支持部34上に被処理物wを搬送するものとした被処理物搬送部35と、被処理物搬送部35が中間支持部34上に被処理物wを供給した直後に該中間支持部34の下方を通過する支持面部5Aの上面へ、該通過中に、中間支持部34上の被処理物wを掻き落とす掻き落とし手段(上向き棒部材7など)とを具備している。
【0037】
中間支持部34は上面を略水平面となされた支持要部34Aと、支持要部34Aのチェーン1側に設けられた前後向き起立板34Bと、支持要部34Aの後端を一体状に結合した左右向き起立板部34Cとからなっている。また被処理物搬送部35は被処理物wをその巾方向を水平に保持して中間支持部34近傍まで搬送するものとしたベルトコンベア36と、前後向き軸回りに比較的速く回転されベルトコンベア36で搬送された被処理物を中間支持部34上に蹴り出すように機能する蹴り出しローラ37とを備えたものとなされている。このさい、ベルトコンベア36は被処理物最初供給位置p1を作業者の腰高さ程度となされると共に搬送方向へ漸次高くなる傾斜搬送部36aを経て水平搬送部36bの終端に至るものとなされている。
【0038】
また支持要部34Aは、前後向きとなされ且つ略水平となされた複数の支持面要素e1〜e5を左右方向f2へ並設されると共にこれら支持面要素e1〜e5の相互間に上向き棒部材7の上部が支持面要素e1〜e5の上面の上方に位置した状態で前後方向f1へ通過することを可能とした棒移動通路gを形成されているのものであって、被処理物搬送部35が支持要部34A上に被処理物wを供給した後に上向き棒部材7が棒移動通路gを前方へ通過することにより、該上向き棒部材7がその被処理物wを支持面部5A上に掻き落とすように機能するものとなされている。したがって上記掻き落とし手段は上向き棒部材7のほか、支持要部34A及び棒移動通路gなどからなるものである。このさい、支持面要素e1〜e5のそれぞれの略中央位置には被処理物検出センサ38が埋設されており、被処理物検出センサ38の検出作動に関連して、被処理物搬送部35の搬送作動が制御されるものとなされている。
【0039】
39は被処理物供給手段33により各搬送支持体4に供給された被処理物wをその対応する特定の単位区画21内に落下させるための被処理物落下制御手段であり、コンピュータ40及びこれと連係して作動するバーコードリーダー41とを備えている。
【0040】
バーコードリーダー41は水平搬送部36bの搬送面の上側近傍に配設されており、該搬送面で支持された被処理物wがバーコードリーダー41の直下に達したときに、該被処理物wに表示されたバーコードを光学的に読み取り、バーコード情報をコンピュータ40に伝達するものである。
【0041】
コンピュータ40は、作業者により予め入力された入力情報に基づいて、単位区画dのそれぞれを単一の顧客に割り当てる処理を実行し、また被処理物供給場所32に到達した各搬送支持体4上に供給される被処理物wをいずれの単位区画dに落下させるかを、予め記憶部に記憶している入力情報とバーコードリーダーから伝達されたバーコード情報とに基づいて特定し、該搬送支持体4がこうして特定された単位区画dに到達する時点に適合して、揺動係止部材26a、26bを上側に揺動させるべく空気圧シリンダ装置28を作動させ、次に該搬送支持体4が一定距離だけ前進したことに関連して、揺動係止部材26a、26bを基準位置である下側に揺動させるべく空気圧シリンダ装置28を作動させるように機能するものである。
【0042】
被処理物集積区画部21の各単位区画dに対応した適当箇所には図示しない集積状況表示ランプが設けてあり、この表示ランプは、コンピュータ40の記憶部に記憶された入力情報により各顧客ごとに特定されている集積すべき被処理物の全数と同じ回数だけ、揺動係止部材26a、26bを上下へ往復揺動させるべくコンピュータ40から作動指令が発せられたことに関連して点灯するものとなされている。
【0043】
次に上記のように構成した本発明装置の使用の一例と使用時の各部の作動について説明する。
多数の顧客から注文を受けた品物(被処理物w)について一日分ごとに集計して注文一覧表を作成するのであり、この注文一覧表には被処理物(この例では包装衣類)wの種類ごとに、顧客名、各顧客に対応する注文数量、その他の必要な情報などについての情報が含まれる。この注文一覧表の内容は作業開始前にコンピュータ40に入力され、入力情報としてコンピュータ40の記憶部に記憶される。
【0044】
上記入力情報に基づいて被処理物wの仕分け処理を開始するさいは、コンピュータ40に各顧客に対応した単位区画dの番号を特定させ、各顧客ごとにこれらの情報や必要な注文内容を紙片(各顧客別の伝票など)に印刷させる。そして、作業者はこれらの紙片をその対応する番号の単位区画dに適宜なクリップ手段を介して一時的に止着させると共に各単位区画dの支持台20上に上面の開放された納品用の収容箱hを載置する。一方では被処理物搬送部35の被処理物最初供給位置p1の近傍に注文を受けた被処理物wの全数をその種類ごとに山積みしておく。このさい、被処理物wのそれぞれは衣類の一枚又は複数枚が略方形状に折り畳まれて方形状の袋内に収容され且つ全体として扁平状となされていて袋の上側の表面に必要な情報(被処理物wの種類や色などの情報)の含まれるバーコードを表示されたものとなされる。
【0045】
次に装置の各部を作動状態とする。これによりチェーン1が移動を開始し、各搬送支持体4がチェーン1と同体状に特定の移動軌跡上を前方f1aへ周回移動すると共に被処理物搬送部35の搬送面が搬送方向f3へ駆動される状態となる。
【0046】
この状態の下で、作業者は例えば特定の種類の被処理物wを、被処理物搬送部35の搬送面上の被処理物最初供給位置p1に、少なくとも袋の一辺が略々搬送方向f3へ向くように且つ被処理物w間の重なりの生じないように且つバーコードが上側に現れるような水平姿勢となして一個づつ連続的に載置する。
【0047】
被処理物搬送部35はこのように載置された各被処理物wを、その袋の一辺が搬送方向f3へ向くように保持しつつ水平搬送部36bの終端まで搬送する。このさい被処理物搬送部35は、被処理物wが水平搬送部36bの終端に到達した時点で、全てのセンサ38が中間支持部34上に被処理物wの存在しない状態を検出しているときは、水平搬送部36bが該被処理物wを蹴り出しローラ37上へ移動させ続いて蹴り出しローラ37が該被処理物wを中間支持部34上に蹴り出すように作動し、一方、何れか1つのセンサ38が中間支持部34上に被処理物wが存在している状態を検出しているときは水平搬送部36bが該被処理物wを蹴り出しローラ37上へ移動させないように一時停止するように作動する。これにより、各被処理物wは他の被処理物と同時に中間支持部34上に供給されることを回避される。
【0048】
蹴り出しローラ37により蹴り出された被処理物wは前後向き起立板34Bに衝接してその蹴り出し方向f4の移動を規制されるのであり、こうして中間支持部34の支持要部34A上に供給された被処理物wはその袋の一辺が前後方向f1と略直交した姿勢となって支持要部34A上に載置状に支持された状態となる。また支持要部34Aの複数の支持面要素e1〜e5は蹴り出しローラ37の蹴り出し方向の前側へ向け漸次に低く配置されているが、このような構成は被処理物wを中間支持部34に供給するさいに被処理物wが支持面要素e1〜e5上の途中に引っ掛かるのを防止する上で寄与する。
【0049】
上記のように支持要部34A上に1個の被処理物wが供給された後に、図7に示すように、搬送支持体4の支持面部5Aが支持要部34Aの下側を通過するものとなる。このさい、複数の上向き棒部材7のそれぞれは起立姿勢を保持されているため、その最上部の数cm長さ部分が支持要部34Aの上面より高い状態となって各棒移動通路g内を後側から前側へ通過するのであり、この通過中に、その上部の数cm長さ部分で支持要部34A上の被処理物wを前方へ押し移動させ続いてその支持面部5A上にこれの前進移動に伴って滑落させる。こうして滑落され支持面部5Aに支持された被処理物wは、支持面部5A上で複数の上向き棒部材7に衝接した状態となって支持面部5A上における前後方向位置を決定され、また中間支持部34の前後向き起立板34Bにより支持面部5A上における左右方向位置を決定され、しかも被処理物wの袋の一辺が確実に左右方向f2へ沿わせられた状態となる。
【0050】
各搬送支持体4に上記のように載置された被処理物wは、これが水平搬送部36bで搬送されているときに、該被処理物wに表示されているバーコードをバーコードリーダー41により読み取られる。
【0051】
バーコードリーダー41はバーコードの読み取りにより得られたバーコード情報(被処理物wの種類、色などの情報)をコンピュータ40に伝達し、コンピュータ40はその被処理物wについてその対応するバーコード情報と入力情報とに基づいて、何れの顧客の注文に係るものかを特定し、該顧客に対応する単位区画dを特定するのであり、このように特定された単位区画dにその対応する搬送支持体4が到達したときに図7に示すように空気圧シリンダ装置28を作動させ、係止揺動部材26a、26bを上側へ揺動させる。
【0052】
上側に揺動された係止揺動部材26a、26bは搬送支持体4の前進移動によりやがて入力棒部材14、14の前端面に衝接した状態となって入力棒部材14、14を支持面部5Aに対し後側へ変位させる。この変位は結合部材12aを介して押圧板13を同体状に連動させると共にチェーン連動手段8、8を介して変位力付与部材15をアーム部18に対して前側へ変位させる。
【0053】
押圧板13が支持面部5Aに対し比較的小さい距離だけ後方へ変位されたとき、変位力付与部材15の後部15aはアーム部18から離反された状態となって、上向き棒部材7は重力作用により支点軸17回りの後側へ90度以上回動され倒伏姿勢となるのであり、これによりアーム部18の下端面b1が係合片19の後端面に衝突し、上向き棒部材7はやや先下がり状となってその倒伏姿勢を安定的に保持される。そして、押圧板13が搬送支持体4の前進に伴ってさらに後方へ変位すると、該押圧板13はその支持面部5A上の被処理物wの前側の一辺に衝接して該被処理物wを後側へ押し変位させ、やがて、図8に示すように倒伏姿勢の上向き棒部材7上を後側へ押し変位させて上向き棒部材7よりも後側へ脱落させる。
【0054】
このように脱落される被処理物wはその後端部をその対応する単位区画dの上面に単一平面状に位置された一対の支持平面部材23a、23bの上面に支持されるようになる。そして、この被処理物wを押し変位させる押圧板13がその支持面部5A上の最後方位置に到達する時点には図5に示すようにコンピュータ40が係止揺動部材26a、26bを基準位置である下側へ揺動させ入力棒部材14、14から離反させるのであり、これにより押圧板13は最後方位置に停止される。このときには被処理物wの大部分が一対の支持平面部材23a、23b上に載置されるため、被処理物wはこの後は押圧板13の押し力を受けないでも被処理物wと支持平面部材23a、23bとの摩擦力で支持平面部材23a、23b上に引き下ろされる。そして、支持面部5Aがその対応する単位区画dの真上を通過する頃には該被処理物wは図5に示すようにその全体が一対の支持平面部材23a、23bの略中央位置に載置された状態となる。
【0055】
上記のように押圧板13が支持面部5Aの最後方位置に到達したとき、変位力付与部材15と同体状の左右の入力棒部材16、16はチェーン連動手段8、8の作動により、図5に示すように支持面部5Aに対し最前方位置に移動され支持面部5Aの前端縁から張り出した状態となる。
【0056】
一対の支持平面部材23a、23b上に被処理物wが載置されたときは、その単位区画dに次の搬送支持体4が到達するまでに、一対の支持平面部材23a、23bが下側へ対称状に開放してその支持していた被処理物wを収容箱h内に落下させた後に復帰した状態となる。このさい、一対の支持平面部材23a、23bが対称状に比較的速く動作されるため、その支持していた被処理物wは略水平展開状態で収容箱h内に自由落下する。
【0057】
各搬送支持体4がこれに供給された被処理物wをその対応する単位区画dに落下させた後は、その搬送支持体4の上向き棒部材7は倒伏姿勢を維持され、押圧板13は支持面部5Aに対し最後方位置に位置され、変位力付与部材15は支持面部5Aに対し最前方位置に位置された状態となるが、これらの搬送支持体4は被処理物供給場所32に再び到達する直前の位置に到達したとき、図6Aに示すように、係合部材29a、29bがその入力棒部材16、16の前端面に衝接し、その対応する搬送支持体4の前進移動に伴ってその入力棒部材16、16に押し力を付与してこれを支持面部5Aに対し後方へ変位させると共にこの変位に連動してその対応する押圧板13や左右の入力棒部材14、14を前方へ変位させる。
【0058】
そして、係合部材29a、29bが左右の係合片19、19の斜面部c1、c1の後端に達したとき、これら係合部材29a、29bは斜面部c1、c1により下側へ押されて入力棒部材16、16の前端面から離脱され、以後は左右の係合片19、19の下面c2、c2上を後方へ摺接移動して、その対応する入力棒部材16、16に後側への押し力を付与しない状態となり、この後、左右の係合片19、19の後側へ変位したとき、これら係合片19、19から離脱して上側へ揺動して基準位置に復帰し、次の搬送支持体4に対する同様な作動に備える。
【0059】
左右の入力棒部材16、16が図6Bに示すようにその対応する係合部材29a、29bにより支持面部5Aに対し後側へ移動されると、変位力付与部材15は支持面部5Aに対し最後方位置に移動され、後部15aの後端面がアーム部18の下面b1を押し変位して上向き棒部材7を起立姿勢に変位させると共に最終的に後部15aの上面b2がアーム部18の下面b1を支持してその起立姿勢を安定的に保持するものとなり、またこれら入力棒部材16、16に対応する左右の入力棒部材14、14はチェーン連動手段8、8の作動によりその対応する支持面部5A上で最前方位置に移動され、該支持面部5Aの前端縁の前方へ張り出した状態に復帰する。上記した係合部材29a、29bに関連した一連の作動は該係合部材29a、29bに到達した各搬送支持体4に対し同様に行われる。
【0060】
したがって、各搬送支持体4に繰り返し供給される被処理物wは、上記のような作動により、それが集積されるべき単位区画dの収容箱h内に順次に落下される。したがって、被処理物搬送部35の被処理物最初供給位置p1に特定種類(例えばシャツ)の種々の色の被処理物wの全数を供給し終えると、これら被処理物wの全てはそれぞれの対応する単位区画dの収容箱h内に自動的に水平段積み状に集積されるのである。このさい、同一の単位区画dに同一種類且つ同一色の被処理物wを複数回落下させることにより、同一種類且つ同一色の被処理物wの複数を同一の収容箱h内に収容させることも必要に応じて自動的に行われる。
【0061】
上記のように特定種類(例えばシャツ)の被処理物wの仕分け処理が終了した後は、別の種類(例えばズボン、ジャンバー又はブルゾンなど)ごとに種々の色の被処理物wを上記と同様に被処理物搬送部35の被処理物最初供給位置p1に供給する。該供給は入力情報に含まれる全ての種類の被処理物wについて繰り返すのである。
【0062】
上記の例では、入力情報に含まれる全ての種類の被処理物wを種類別に被処理物最初供給位置p1に供給するようにしたが、このような使用に限定するものではなく、複数の種類の被処理物wを種類を考慮することなく供給しても差し支えないのであり、これによっても複数種類の種々の色の被処理物wは適正に仕分けされるものとなる。
【0063】
図9は上記搬送支持体4の変形例を示す斜視図である。
この図を参照して該変形例を説明すると、支持面部5Aは支持フレーム5aとこれに組み込まれたベルト搬送部42とで形成されている。ベルト搬送部42は、支持フレーム5aの前後に回転可能に支持された前後一対の左右向き軸43、43のそれぞれに2つの円筒状案内車44a、44bを左右配置に固設し、左右各側の前後で正対した2つの円筒状案内車44aと44a、44bと44bの間に無端状の搬送ベルト45a、45bを掛け回し、これら搬送ベルト45a、45bの上張り部の上面を被処理物wの載置される水平状の支持面となすように形成されている。
【0064】
ベルト搬送部42は先の後移動手段6に対応するものであって、その支持面上に載置された被処理物wを落下させるべき単位区画dに搬送支持体4が到達したときに搬送支持体4の前進移動に連動して前後の左右向き軸43、43が回転駆動され、搬送ベルト45a、45bの上張り部である支持面を搬送支持体4に対しこれの前進速度と同一の速度で後側へ移動させるものとなされている。
【0065】
前後の左右向き軸43、43を回転させるための駆動部は次のようになされているのであって、即ち、前後の左右向き軸43、43の垂直面部5B側の軸端に前後一対のベルト車46、46を固定し、これらベルト車46、46に無端状の入力ベルト47を掛け回し、このベルト47の上張り部が、各単位区画dごとに対応して支持レール2、3側に固設されたベルト係止部48により、搬送支持体4の前進中にその前進移動を一時的に係止され得るようになされている。このさい、ベルト係止部48は先の係止揺動部材26a、26bに対応するものでコンピュータ40の指令により任意時にベルト係止状態になるものとなされる。
【0066】
上向き棒部材7は後側の左右向き軸43に揺動自在に装着された平面視コ字形のアーム部材18Aに固定されており、ベルト係止部48が入力ベルト47を係止している期間中又はそれよりも幾分長い期間中、機械的又は電気的駆動手段により先と同様に後側へ倒伏するようになされている。
【0067】
このようなものとなされた搬送支持体4への被処理物wの供給は先と同様に被処理物供給場所32で実施されるのであり、このとき被処理物wは搬送ベルト45a、45bの支持面で支持される。そして、搬送支持体4がこれに載置された被処理物wを落下させるべき単位区画dに到達したとき、ベルト係止部48が入力ベルト47の上張り部の前進移動を係止して該ベルト47を前後のベルト車46、46回りへ周回変位させる。これによりベルト車46、46は入力ベルト47に連動して回転して左右向き軸43、43を回転させ、該左右向き軸43、43の回転は搬送ベルト45a、45bを周回変位させその支持面を後側へ移動させる。一方ではベルト係止部48の係止作動に関連してアーム部材18Aが揺動されて上向き棒部材7が後側へ倒伏される。このような作動により、支持面部5Aに支持された被処理物wは先と同様にその対応する単位区画dの上面に落下される。なお、言及しない点の構成は先の例に準じる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明に係る仕分け搬送集積装置の概略平面図である。
【図2】前記仕分け搬送集積装置の側面図である。
【図3】前記仕分け搬送集積装置の被処理物供給場所周辺を示す斜視図である。
【図4】前記仕分け搬送集積装置の搬送支持体を斜め下方から見た斜視図である。
【図5】前記仕分け搬送集積装置の一部を示す側面図である。
【図6】前記仕分け搬送集積装置の一部を示すもので後移動手段や上向き棒部材の作動を説明するための側面図である。
【図7】前記仕分け搬送集積装置の一部を示すもので被処理物供給場所の近傍を示す側面図である。
【図8】前記仕分け搬送集積装置の一部を示すもので搬送支持体から被処理物を落下させる状態を示す側面図である。
【図9】前記搬送支持体の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0069】
1 移動帯体(チェーン)
4 搬送支持体
5A 支持面部
6 後移動手段
7 上向き棒部材(掻き落とし手段)
21 被処理物集積区画部
23a 支持平面部材
23b 支持平面部材
24a 駆動手段
24b 駆動手段
33 被処理物供給手段
34 中間支持部
34A 支持要部(掻き落とし手段)
35 被処理物搬送部
d 単位区画
e1 支持面要素
e2 支持面要素
e3 支持面要素
e4 支持面要素
e5 支持面要素
f1 特定方向(前後方向)
f2 左右方向
p1 被処理物最初供給位置
g 棒移動通路(掻き落とし手段)
w 被処理物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定軌道を特定方向へ周回駆動される無端状の移動帯体と、この移動帯体の特定間隔個所毎に係着された搬送支持体と、前記一定軌道途中の特定位置に到達した搬送支持体に被処理物を供給するための被処理物供給手段と、前記搬送支持体の移動軌跡の下方に多数の単位区画を該移動軌跡方向へ形成されてなる被処理物集積区画部と、前記処理物供給手段により各搬送支持体に供給された被処理物を特定の単位区画に自動的に落下させる手段とを備えた仕分け搬送集積装置であって、前記被処理物供給手段が、前記搬送支持体の支持面部の移動軌跡の上方近傍に固定される中間支持部と、被処理物最初供給位置から該中間支持部の支持要部上に被処理物を搬送するものとした被処理物搬送部と、該被処理物搬送部が前記支持要部上に被処理物を供給した直後に該支持要部の下方を通過する前記支持面部の上面に該通過と同時に該被処理物を掻き落とす掻き落とし手段とを具備してなることを特徴とする衣類などの仕分け搬送集積装置。
【請求項2】
一定軌道を特定方向へ周回駆動される無端状の移動帯体と、この移動帯体の特定間隔個所毎に係着された搬送支持体と、前記一定軌道途中の特定位置に到達した搬送支持体に被処理物を供給するための被処理物供給手段と、前記搬送支持体の移動軌跡の下方に多数の単位区画を該移動軌跡方向へ形成されてなる被処理物集積区画部と、前記処理物供給手段により各搬送支持体に供給された被処理物を特定の前記単位区画に自動的に落下させる手段とを備えた仕分け搬送集積装置であって、前記搬送支持体は水平な支持面部と、該支持面部上面の後部に位置され前記特定方向と交叉した左右方向へ列状に配置され前記特定方向の後側へ倒伏可能に設けられた複数の上向き棒部材とを備え、また前記被処理物供給手段は前記支持面部の移動軌跡の上方近傍に固定される中間支持部と、被処理物最初供給位置から該中間支持部の支持要部上に被処理物を搬送する被処理物搬送部とを備えており、このさい、前記支持要部は、前記特定方向へ向けられ且つ略水平となされた複数の支持面要素を左右方向へ列設されると共にこれら支持面要素間に前記上向き棒部材の上部が支持面要素上方に位置した状態で前記特定方向へ通過することを可能とした棒移動通路を形成されており、前記被処理物搬送部が前記支持要部上に被処理物を供給した後に前記上向き棒部材が前記棒移動通路を特定方向へ通過するときに、前記上向き棒部材が該被処理物を前記支持面部上に掻き落とすことを特徴とする衣類などの仕分け搬送集積装置。
【請求項3】
一定軌道を特定方向へ周回駆動される無端状の移動帯体と、この移動帯体の特定間隔個所毎に係着された搬送支持体と、前記一定軌道途中の特定位置に到達した搬送支持体に被処理物を供給するための被処理物供給手段と、前記搬送支持体の移動軌跡の下方に多数の単位区画を該移動軌跡方向へ形成されてなる被処理物集積区画部と、前記処理物供給手段により各搬送支持体に供給された被処理物を特定の前記単位区画に自動的に落下させる手段とを備えた仕分け搬送集積装置であって、前記搬送支持体は水平な支持面部と、該支持面部上に載置された被処理物を前記特定方向の後側へ移動させる後移動手段と、該支持面部上面の後部に位置され前記特定方向と交叉した左右方向へ列状に配置され前記特定方向の後側へ倒伏可能に設けられた複数の上向き棒部材とを備えており、このさい前記搬送支持体は前記支持面部上の前記後移動手段と前記上向き棒部材との間範囲に被処理物を載置された後、該被処理物の落下予定位置に到達したとき、上向き棒部材を倒伏されると共に前記後移動手段により該被処理物を前記移動帯体の移動速度に適応した速度で後側へ移動させ前記支持面部上から脱落させることを特徴とする衣類などの仕分け搬送集積装置。
【請求項4】
前記各単位区画の上面で前記支持面部の移動軌跡の下側近傍に一対の支持平面部材が対向状且つ単一平面状に配設されると共に、これら支持平面部材はこれらの対向側の端縁が該端縁の反対側の端縁近傍を回転中心として正対称状に降下作動されることを特徴とする請求項3記載の衣類などの仕分け搬送集積装置。
【請求項5】
水平な支持面部と、該支持面部上に載置された被処理物を前記特定方向の後側へ移動させる後移動手段と、該支持面部上面の後部に位置され前記特定方向と交叉した左右方向へ列状に配置され前記特定方向の後側へ倒伏可能に設けられた複数の上向き棒部材とを備えたことを特徴とする衣類などの仕分け搬送集積装置に使用される搬送支持体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−81252(P2008−81252A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−262993(P2006−262993)
【出願日】平成18年9月27日(2006.9.27)
【出願人】(506326279)
【Fターム(参考)】