説明

表示システム、表示装置、および、表示補助装置

【課題】3D表示における鑑賞自由度の向上と生体影響の低減を図る。
【解決手段】表示システム1は、右眼用の画像と左眼用の画像を表示することで3D表示をおこなう表示装置100と、当該表示された右眼用の画像と左眼用の画像を分離して視認させるための表示補助装置200とから構成され、表示補助装置200は、鑑賞者への装着状態や傾きなどを検出し、検出結果を示す状態情報を表示装置100に送信する。表示装置100は、表示補助装置200から送信された状態情報に基づき、鑑賞者の姿勢が正規視認範囲であるか否かを判別し、正規視認範囲内であれば、傾きの方向に応じて画像の表示方向などを制御することで、水平方向以外の姿勢でも3D表示を認識できるようにする。正規視認範囲外である場合は、姿勢の是正を促す画面等を表示したり、3D表示の効果を弱めたりすることで、生体への影響を低減させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示システム、表示装置、および、表示補助装置に関し、特に、3D表示に好適な表示システム、表示装置、および、表示補助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル映像技術の発展により、表示画像を立体的に認識させる、いわゆる3D表示技術が普及しつつある。3D表示技術は、主に、テレビジョン表示装置やパーソナルコンピュータなどを中心に採用されつつあるが、表示画面を伴うあらゆる装置(例えば、デジタルフォトフレームなど)に幅広く適用されうる可能性をもっている。
【0003】
3D表示を実現する方式には主に、表示画面を見る鑑賞者が装着する専用メガネなどの表示補助装置を利用して3D表示を認識させるもの(メガネ型)と、このような表示補助装置を用いずに裸眼で3D表示を認識させるもの(裸眼型)があり、テレビジョン表示装置などにおいてはメガネ型の3D表示方式が多く採用されている。
【0004】
メガネ型の3D表示方式においては、いわゆるフレームシーケンシャル方式等の時分割方式と呼ばれる、右眼用の画像と左眼用の画像とを交互に表示する表示装置に同期して、右眼用の画像を右眼のみに到達させ、左眼用の画像を左眼のみに到達させるように動作する液晶シャッタなどをメガネのレンズ部に組み込んだシャッタ方式(例えば、特許文献1)が、より高度な3D表示を実現する方式として一般的となっている。特にテレビジョン表示装置においては、鑑賞位置に制限がないという点で裸眼型よりもメガネ型が適しており、さらには、画質の観点から、空間解像度の劣化がない時分割方式が適している。
【0005】
時分割方式における右眼用画像と左眼用画像は、映像撮影時の水平方向での両眼視差に応じて左右方向にずれた画像であるため、このような映像を3D表示として認識するには、表示画面の水平方向と鑑賞者の左右方向が一定範囲内で同じ方向(以下、「正規視認範囲」とする)となる姿勢で鑑賞する必要がある。すなわち、表示画面に対する鑑賞者の姿勢が一定範囲内で固定されていなければならないため、鑑賞姿勢の自由度が低いという不都合がある。
【0006】
さらに、正規視認範囲とならない姿勢で鑑賞することで、映像における両眼視差の方向と鑑賞者の左右方向とが乖離してしまうと、3D表示として認識されないだけでなく、不自然にずれた画像を連続的に視認することになり、視覚疲労や眼精疲労などといった生体的な悪影響をもたらすおそれがある。
【0007】
また、3D表示を鑑賞した際に立体的に認識される対象は、実際に立体物として現れているのではなく、両眼視差から脳内で立体的に認識されるものであるため、3D表示としての認識は、生体的な立体視機能によってなされている。両眼視差による立体視機能の形成は、およそ5〜6歳頃までに完成されるといわれているため、立体視機能の形成が未熟な乳幼児、あるいは、立体視機能が衰えた高齢者などが3D表示を鑑賞することも生体的に悪影響となるおそれがある。よって、このような条件に該当する者が3D表示を鑑賞してしまうことを効果的に防止する手法の確立も望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−62767号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、3D表示を適切に鑑賞できる表示システム、表示装置、および、表示補助装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる表示システムは、
右眼用の画像と左眼用の画像を表示することで3D表示をおこなう表示装置と、
前記表示された右眼用の画像と左眼用の画像を分離して視認させるための表示補助装置と、から構成される表示システムにおいて、
前記表示補助装置は、
該表示補助装置の状態を検出する状態検出手段と、
前記状態検出手段の検出結果を示す状態情報を前記表示装置に送信する送信手段と、を備え、
前記表示装置は、
前記送信手段が送信した状態情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した状態情報に基づいて、前記3D表示を制御する表示制御手段と、を備える、
ことを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかる表示装置は、
右眼用の画像と左眼用の画像を分離して視認させるための表示補助装置との協働によって3D表示を実現する表示装置において、
前記表示補助装置が検出する該表示補助装置の状態を示す状態情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した、前記状態情報に基づいて、前記3D表示にかかる表示制御をおこなう表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点にかかる表示補助装置は、
表示装置による右眼用の画像と左眼用の画像を分離することで3D表示を実現する表示補助装置において、
該表示補助装置の傾き、及び/又は、前記表示装置の表示画面を鑑賞する鑑賞者への前記表示補助装置の装着状態を検出する状態検出手段と、
該状態検出手段が検出した前記表示補助装置の状態に基づいて、前記表示装置の表示動作を制御させるための状態情報を生成する状態情報生成手段と、
前記状態情報生成手段が生成した状態情報を、前記表示装置に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、3D表示を適切に鑑賞することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態1にかかる表示システムを説明するための図であり、(a)は、表示装置および表示補助装置の例を示した斜視図であり、(b)は、表示装置と表示補助装置の位置関係を模式的に示した図である。
【図2】図1に示した表示装置を説明するための図であり、(a)は、表示装置の外観構成の例を示す図であり、(b)は、表示装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】図2(b)に示した制御部で実現される機能を示す機能ブロック図である。
【図4】図1に示した表示補助装置を説明するための図であり、(a)および(b)は、表示補助装置の外観構成の例を示す図であり、(c)は、表示補助装置の内部構成を示すブロック図である。
【図5】図4(c)に示した制御部で実現される機能を示す機能ブロック図である。
【図6】本発明の実施形態1にかかる「3D表示処理」を説明するためのフローチャートである。
【図7】図6に示した「3D表示処理」において実行される「表示制御処理」を説明するためのフローチャートである。
【図8】図7に示した「表示制御処理」における表示補助装置の姿勢を説明するための図であり、(a)は、姿勢の基準となる0°を説明するための図であり、(b)および(c)は、0°を基準とした正規視認範囲の例を説明するための図である。
【図9】図7に示した「表示制御処理」における表示補助装置の姿勢を説明するための図であり、(a)は、姿勢の基準となる+90°を説明するための図であり、(b)および(c)は、+90°を基準とした正規視認範囲の例を説明するための図である。
【図10】図7に示した「表示制御処理」における表示補助装置の姿勢を説明するための図であり、(a)は、姿勢の基準となる−90°を説明するための図であり、(b)および(c)は、−90°を基準とした正規視認範囲の例を説明するための図である。
【図11】図7に示した「表示制御処理」における動作を説明するための図であり、(a)は、表示補助装置の姿勢が0°±α°である場合の表示部の表示例を示し、(b)は、表示補助装置の姿勢が+90°±α°である場合の表示部の表示例を示し、(c)表示補助装置の姿勢が−90°±α°である場合の表示部の表示例を示す。
【図12】図7に示した「表示制御処理」における表示例を示す図であり、(a)は、注意喚起画面の表示例を示し、(b)は、2D表示の表示例を示し、(c)は、3D表示の効果を低減させた表示例を示す。
【図13】本発明の実施形態2にかかる表示補助装置の制御部によって実現される機能を示す機能ブロック図である。
【図14】図7に示した「表示制御処理」における表示制御の変形例を説明するための図であり、(a)は、予め縮小された画像サイズで正立表示した場合の表示例を示し、(b)および(c)は、画像を90°回転させて表示した場合の表示例を示す。
【図15】本発明の実施形態3にかかる表示装置を説明するための図であり、(a)は、実施形態3にかかる表示装置の外観構成を示す図であり、(b)および(c)は、当該表示装置の表示部が回転する様子を模式的に示した図である。
【図16】本発明の実施形態3にかかる表示制御の例を示す図であり、(a)および(b)は、表示部を回転させずに、表示補助装置の姿勢が変化した場合の表示部の表示例を模式的に示した図である。
【図17】本発明の実施形態3にかかる表示制御の他の例を示す図であり、(a)は、表示部が横長方向で、表示補助装置の姿勢が0°±α°である場合の表示部の表示例を示し、(b)は、(a)に示した状態から、表示補助装置の姿勢を変化させずに、表示部を回転させた場合の表示部の表示例を模式的に示し、(c)は、(b)に示した状態から、表示補助装置の姿勢が変化した場合の表示部の表示例を示す。
【図18】本発明の実施形態3の変形例にかかる表示制御の他の例を示す図であり、(a)は、表示部が横長方向の状態で、ポートレート画像を表示させた場合の表示部の通常の2D表示例を示し、(b)は、(a)に示したポートレート画像がポートレート設定のある場合の表示部の3D表示例を示し、(c)は、(b)に示した状態から、表示補助装置の姿勢が変化した場合の表示部の3D表示例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明にかかる実施形態を、図面を参照して以下に説明する。
【0016】
(実施形態1)
本発明の実施形態1にかかる表示システム1を、図1を参照して説明する。図1は、実施形態1にかかる表示システム1を模式的に示した図である。
【0017】
本実施形態にかかる表示システム1は、鑑賞者の脳内で表示画像を立体的に認識させる、いわゆる3D表示(立体表示)をおこなうことのできる表示システムであり、図1(a)に示すように、表示装置100と表示補助装置200とから構成される。
【0018】
本実施形態にかかる表示装置100は、例えば、据え置き型のテレビジョン表示装置であるものとし、映像(画像)の表示をデジタル処理によっておこなうものとする。また、本実施形態にかかる表示補助装置200は、メガネ型の装置(3Dメガネ)であり、図1(b)に示すように、通常のメガネを装着する場合と同様の形態で、表示装置100の表示画面を見る者(鑑賞者)が装着する。
【0019】
本実施形態にかかる表示システム1では、表示装置100と表示補助装置200との協働により3D表示を実現する。すなわち、表示装置100が右眼用画像と左眼用画像とを交互に表示し(時分割方式)、表示補助装置200が表示装置100の表示に同期してシャッタ動作をおこなうことで(シャッタ方式)、右眼用画像と左眼用画像が分離して視認され、鑑賞者に3D表示として認識される。
【0020】
このような表示システム1を構成している表示装置100と表示補助装置200それぞれの構成を、図面を参照して説明する。
【0021】
まず、表示装置100の構成を、図2および図3を参照して説明する。図2(a)は、表示装置100の外観構成を模式的に示した図であり、図2(b)は、表示装置100の内部構成を示したブロック図である。図2に示すように、表示装置100は、制御部110、映像取得部120、表示部130、通信部140、などから構成される。
【0022】
制御部110は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)や記憶装置(主記憶装置および補助記憶装置)などから構成され、論理的な処理の実行により各種の制御信号を生成し、表示装置100の各部を制御する。なお、制御対象がアナログ回路である場合には、適宜、DAC(Digital-Analog Converter:デジタル−アナログ変換器)などによってアナログの制御信号に変換されるものとする。
【0023】
映像取得部120は、表示装置100にて表示させる映像(画像)を示すデータや信号を取得するための構成である。本実施形態にかかる表示装置100はテレビジョン表示装置であるため、例えば、地上デジタルテレビジョン放送などのデジタル放送を受信するために必要な既知の構成(例えば、受信回路やチューナ回路、復調回路、など)が映像取得部120の主な構成となる。
【0024】
この他、表示装置100に接続される外部装置(例えば、各種のディスク媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc:デジタル多目的ディスク)やハードディスクなど)や記憶媒体(例えば、メモリカードなど)に記録されている映像データを読み取って再生する映像再生装置(プレーヤ)など)から映像(画像)データを取得してもよく、このような外部装置との接続に必要となる既知の構成(例えば、接続端子や信号変換回路、復調回路、など)が映像取得部120に含まれていてもよい。
【0025】
なお、上述したような映像再生装置(プレーヤ)が表示装置100内に構成されていてもよく、この場合、映像再生装置(プレーヤ)を実現するために必要な既知の構成(例えば、各種の媒体をマウントする装置や記憶装置、媒体・記憶装置を読み書きする装置、など)が映像取得部120に含まれる。
【0026】
また、映像(画像)データを、例えば、インターネットなどの通信ネットワークから取得してもよく、この場合、通信ネットワークとの接続および通信の実行に必要となる既知の構成(例えば、接続端子や通信装置、復調回路、など)が映像取得部120に含まれる。
【0027】
表示部130は、例えば、液晶表示パネル、プラズマパネル、有機ELパネルなどのフラットパネルディスプレイなどから構成され、映像取得部120によって取得された映像(画像)を表示出力する。上述したように、本実施形態にかかる表示システム1は、シャッタ方式による3D表示をおこなうので、当該3D表示をおこなう場合は、制御部110の制御(詳細後述)により、表示部130において右眼用画像と左眼用画像が交互に表示される。
【0028】
通信部140は、表示補助装置200と通信するための構成である。本実施形態にかかる通信部140は、例えば、赤外線通信によってワイヤレス通信をおこなうものとし、このような赤外線通信を実現するための既知の構成(例えば、信号変換回路や赤外線受発光装置、など)から通信部140が構成される。
【0029】
この場合、通信部140の受発光装置は、例えば、図2(a)において参照番号140で示した位置に配置されるものとする。すなわち、図1(b)に示したような、表示補助装置200を装着した鑑賞者が表示装置100と対面した際に、表示補助装置200に向かって発光することができ、かつ、表示補助装置200からの発光を受光することができる位置に受発光装置が配置される。
【0030】
なお、表示補助装置200との通信方式は任意であり、電波を用いる無線方式などであってもよい。表示補助装置200との通信は、このようなワイヤレス通信であることが望ましいが、表示補助装置200と所定のケーブルなどで接続して通信する有線通信であってもよい。
【0031】
ここで、シャッタ方式による既存の3D表示システムにおいては、表示装置における表示に表示補助装置でのシャッタ動作を同期させるための信号を表示装置から表示補助装置に送信している。本実施形態にかかる表示システム1でも同様の動作をおこなうため、既存の表示システムで用いられているものと同様の構成に基づいて通信部140が実現されるが、本実施形態にかかる表示システム1では、表示補助装置200における検出結果に基づいて表示制御をおこなう(詳細後述)ので、表示補助装置200との間で信号を送受信する必要がある。よって、表示装置100の通信部140は、表示補助装置200への送信だけでなく、表示補助装置200から送信される信号を受信できる構成を有する。
【0032】
以上の構成による表示装置100の動作にかかる各種処理は、制御部110がプログラムを実行することで実現される。制御部110によって実現される機能を、図3を参照して説明する。図3は、制御部110によって実現される機能を示す機能ブロック図である。
【0033】
図示するように、本実施形態では、状態判別部111、出力画像生成部112、表示制御部113、などが制御部110によって実現される。
【0034】
状態判別部111は、通信部140が表示補助装置200から受信した信号(詳細後述)に基づき、表示補助装置200の状態を判別し、判別結果に応じた指示を出力画像生成部112および表示制御部113に送出する。本実施形態では、表示補助装置200から送られる信号に基づいて、表示補助装置200の装着状態や姿勢を判別し、判別結果に応じた表示となるよう出力画像生成部112および表示制御部113への指示をおこなう。
【0035】
出力画像生成部112は、映像取得部120が取得した映像(画像)データに基づき、表示部130で表示させる画像を生成して、表示制御部113に出力する。本実施形態では、映像取得部120で取得・復調された映像(画像)データに基づく画像(フレーム画像)を生成する他、鑑賞者等への注意を促すメッセージなどを示した画面(以下、「注意喚起画面」とする)などを生成する。なお、注意喚起画面などの既定画面については予め用意されていてもよい。この場合は、制御部110を構成している補助記憶装置(例えば、ハードディスク装置など)に予め格納されている画像データを出力画像生成部112が読み出す。
【0036】
なお、表示装置100において3D表示をおこなう場合、映像撮影時点において両眼視差に基づく右眼用画像と左眼用画像(以下、双方を合わせたものは「両眼画像」と表記する)が用意されている画像データ(以下、「3D画像データ」とする)を用いるが、従来の撮影手法によって得られた両眼画像を含まない映像(単眼視映像)に基づく画像データ(以下、「2D画像データ」とする)が映像取得部120から入力された場合は、2D画像データから3D画像データに変換(3D化)する、いわゆる2D/3D変換を、出力画像生成部112がおこなってもよい。
【0037】
この場合、出力画像生成部112は、既知の2D/3D変換技術を用いたオンライン変換(例えば、セグメンテーション)により、映像取得部120から入力された2D画像データから3D画像データへのリアルタイム変換をおこなうものとする。このような2D/3D変換をおこなった場合、単眼視映像から右眼用画像と左眼用画像が生成される。
【0038】
表示制御部113は、表示部130を制御することで、状態判別部111からの指示に基づき、出力画像生成部112が生成した画像を、表示部130に表示出力する。ここで、3D表示をおこなう場合は、右眼用画像と左眼用画像とが交互に切替表示されるよう表示部130を制御する。この場合、表示制御部113は、当該切替表示と表示補助装置200のシャッタ動作とを同期させるためのシャッタ同期信号を生成し、通信部140を介して表示補助装置200に送信する。
【0039】
本実施形態では、これらの機能を、制御部110による論理的な処理によって実現されるものとするが、上述した機能の一部もしくはすべてを、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)などによるハードウェア処理で実現されていてもよい。特に、画像処理にかかる機能については、いわゆる画像処理エンジンなどの専用回路によって実現されていてもよい。
【0040】
以上が本発明の実施形態にかかる表示装置100の構成であるが、表示装置として必要となるその他の構成については適宜備えられているものとして詳細な説明は省略する。例えば、本実施形態のようにテレビジョン表示装置として表示装置100を構成する場合、映像とともに出力する音声にかかる処理をおこなう構成は別途備えられているものとする。
【0041】
次に、表示補助装置200の構成を、図4および図5を参照して説明する。
【0042】
まず、表示補助装置200の外観構成を示す図4(a)および図4(b)と、表示補助装置200の内部構成を示す図4(c)とを参照して説明する。図4(a)は、鑑賞者と接する側から見た表示補助装置200の外観構成を模式的に示した図であり、図4(b)は、表示装置100と対向する側から見た表示補助装置200の外観構成を模式的に示した図である。また、図4(c)は、表示補助装置200の内部構成を示したブロック図である。
【0043】
図示するように、本実施形態にかかる表示補助装置200は、制御部210、装着検出部220(220A、220B)、シャッタ部230(230L、230R)、通信部240、姿勢検出部250、などから構成される。
【0044】
制御部210は、例えば、CPUや記憶装置(主記憶装置および補助記憶装置)などから構成され、論理的な処理の実行により各種の制御信号を生成し、表示補助装置200の各部を制御する。なお、制御対象がアナログ回路である場合には、適宜、DACなどによってアナログの制御信号に変換されるものとする。このような制御部210は、例えば、メガネ型の表示補助装置200におけるフレームの内部に構成されているものとする。
【0045】
装着検出部220は、例えば、接触センサなどから構成され、表示補助装置200が鑑賞者に装着されたことを検出し、検出したことを示す信号を制御部210に送出する。本実施形態においては、例えば、図4(a)および図4(b)に示すように、表示補助装置200のノーズパッド(鼻あて)の位置と、テンプル(つる)の位置に装着検出部220が配置されるものとし、前者を装着検出部220A、後者を装着検出部220Bとする。装着検出部220Aおよび装着検出部220Bはそれぞれ、2つのセンサで1組の装着検出部220を構成しているものとする。
【0046】
なお、装着検出部220が表示補助装置200の電源スイッチとして機能してもよく、この場合、表示補助装置200が鑑賞者に装着されたことで表示補助装置200の電源がオンとなる。なお、表示補助装置200の各部を駆動させる電源は、例えば、ボタン電池などのバッテリ(不図示)によってなされるものとするが、例えば、表示装置100と有線通信する構成とした場合には、表示装置100から電力が供給されるように構成してもよい。
【0047】
シャッタ部230は、メガネのレンズに相当する部分を、光の透過を制御できる、例えば、液晶などの部材で構成したものであり、本実施形態では、液晶を利用したいわゆる液晶シャッタによって構成されているものとする。この場合、シャッタ部230に印加する電圧を制御することで、シャッタ部230における光の透過・非透過を制御する。本実施形態では、鑑賞者に表示補助装置200が装着された際に、鑑賞者の左眼の位置にあるシャッタ部230をシャッタ部230Lとし、鑑賞者の右眼の位置にあるシャッタ部230をシャッタ部230Rとする。なお、本実施形態では、鑑賞者が表示装置100の画面と対面した際に、画面に向かって右側となる眼を右眼、画面に向かって左側となる眼を左眼とする。
【0048】
通信部240は、表示装置100と通信するための構成であり、表示装置100が採用している通信方式に対応した通信装置によって構成される。本実施形態では、表示装置100における通信部140が赤外線通信を採用しているので、赤外線通信をおこなうことのできる装置等(すなわち、通信部140と同様の構成)によって通信部240が構成されている。ここで、通信部240の受発光部は、例えば、図4(b)に参照番号240で示した位置に構成されているものとする。つまり、表示補助装置200が鑑賞者に装着された際に、表示装置100と対向する側に構成される。
【0049】
姿勢検出部250は、鑑賞者に装着された表示補助装置200の方向などを検出するものであり、例えば、重力センサ、傾斜センサ、3軸加速度センサなどから構成され、例えば、表示装置100の表示画面に対し、表示補助装置200が水平であるか垂直であるかを検出することができ、さらに、水平方向または垂直方向を基準とした傾き角度が検出できるセンサによって姿勢検出部250が構成されているものとする。本実施形態では、重力方向に基づいて、上述した傾きや角度が検出される構成であるものとし、検出した方向や角度を示す信号は制御部210に送出される。このような姿勢検出部250は、例えば、メガネ型の表示補助装置200におけるフレームの内部(例えば、ノーズパッドの上部)に構成されているものとする。
【0050】
以上の構成による表示補助装置200の動作にかかる各種処理は、制御部210がプログラムを実行することで実現される。制御部210によって実現される機能を、図5を参照して説明する。図5は、制御部210によって実現される機能を示す機能ブロック図である。
【0051】
図示するように、制御部210は、状態情報生成部211、シャッタ制御部212、などとして機能する。
【0052】
状態情報生成部211は、通信部240を介して表示装置100に送信する状態情報を生成する。この場合の状態情報は表示補助装置200の状態を示す情報であり、装着検出部220および姿勢検出部250による検出結果を含んだものである。すなわち、状態情報生成部211は、装着検出部220によって表示補助装置200が鑑賞者に装着されたことが検出されると、その旨を示す状態情報を生成し、通信部240を介して表示装置100に送信する。また、姿勢検出部250を制御することで姿勢検出動作を実行させ、検出結果を示す状態情報を生成して表示装置100に送信する。
【0053】
シャッタ制御部212は、通信部240が受信したシャッタ同期信号に基づいて、シャッタ部230Lおよびシャッタ部230Rへの電圧印加を制御することで、表示装置100で左眼用画像が表示されている間は、シャッタ部230Lが透過状態、シャッタ部230Rが非透過状態となるよう制御し、表示装置100で右眼用画像が表示されている間は、シャッタ部230Lが非透過状態、シャッタ部230Rが透過状態となるよう制御する。
【0054】
本実施形態では、これらの機能を、制御部210による論理的な処理によって実現されるものとするが、上述した機能の一部もしくはすべてを、例えば、ASICなどによるハードウェア処理で実現されていてもよい。
【0055】
以上のような構成の表示システム1による動作を説明する。
【0056】
表示装置100と表示補助装置200との協働によってなされる「3D表示処理」を、図6に示すフローチャートを参照して説明する。この「3D表示処理」は、例えば、表示装置100が起動している状態で表示補助装置200の電源がオンとなったことを契機に開始されるものとする。
【0057】
すなわち、表示補助装置200は3D表示用の装置(3Dメガネ)であるため、鑑賞者が3D表示を鑑賞したい場合に表示補助装置200の電源がオンされて鑑賞者に装着される。この場合、鑑賞者への装着が装着検出部220によって検出され(ステップS1001:Yes)、その旨が制御部210に入力される。
【0058】
表示補助装置200を装着した鑑賞者が3D表示を認識するためには、表示装置100における両眼画像の切替表示と、シャッタ部230のシャッタ動作を同期させる必要がある。したがって、表示補助装置200が鑑賞者に装着されたことを契機に、状態情報生成部211は、その旨を示す状態情報を生成し、通信部240によって表示装置100へ送信することで、3D表示にかかる同期要求をおこなう(ステップS1002)。
【0059】
表示装置100では、表示補助装置200が送信した状態情報(装着=3D表示同期要求)を通信部140が受信すると、当該状態情報が制御部110に入力される。この場合、状態判別部111は、3D表示をおこなう状態であると判別し、その旨を出力画像生成部112と表示制御部113に通知する。これにより、出力画像生成部112で3D表示用の両眼画像が取得もしくは生成され、表示制御部113が表示部130で両眼画像を切替表示するとともに、当該切替表示についてのシャッタ同期信号を生成し、通信部140から表示補助装置200に送信する(ステップS1003)。
【0060】
表示補助装置200では、通信部240がシャッタ同期信号を受信すると、制御部210に入力する。この場合、シャッタ制御部212が、受信したシャッタ同期信号に基づいてシャッタ部230Lおよびシャッタ部230Rへの電圧印加を制御することで、表示装置100での切替表示に同期したシャッタ動作がおこなわれる(ステップS1004)。
【0061】
ここで、シャッタ同期信号を受信したことが、通信部240から状態情報生成部211に通知される。状態情報生成部211は、この通知をもって姿勢検出タイミングであると判別し(ステップS1005:Yes)、姿勢検出部250に姿勢検出動作の実行を指示する。すなわち、表示補助装置200を用いた3D表示の開始時点で姿勢検出動作をおこなう。
【0062】
状態情報生成部211からの指示に応じて、姿勢検出部250が姿勢検出動作をおこなって、検出結果を状態情報生成部211に通知すると、状態情報生成部211は、当該検出結果を示す状態情報を生成し、通信部240を介して表示装置100に送信する(ステップS1006)。
【0063】
表示装置100では、表示補助装置200から送信された状態情報(姿勢)に基づいて表示制御をおこなう「表示制御処理」を実行する(ステップS1100)。この「表示制御処理」を、図7に示すフローチャートを参照して説明する。
【0064】
ここでは、表示装置100に対する表示補助装置200の傾きに応じて、3D表示を適正化するための表示制御をおこなう。処理内容を説明する前に、表示補助装置200の傾きについて、図8〜図10を参照して説明する。
【0065】
本実施形態にかかる表示装置100はテレビジョン表示装置であるため、図8(a)に示すように、画面の左右方向(すなわち、長手方向)が水平方向となるよう固定的に表示装置100が設置されていることを前提とする。この場合、鑑賞者は表示装置100と正対して鑑賞することが通常の鑑賞姿勢であることから、図8(a)に示すように、表示補助装置200もその左右方向が水平方向となっていることを基準とする。ここでは、図8(a)に示すように、表示補助装置200の真下方向が重力方向と一致した場合において、当該方向と垂直となる方向を表示補助装置200の水平方向とし、基準となる角度0°とする。
【0066】
3D表示に用いられる両眼画像は、視差に相当する左右方向のズレがあるため、3D表示として認識するには、図8(a)に示したような方向で鑑賞することが望ましいが、ある程度の許容範囲を含んでいる。本実施形態では、図8(b)および図8(c)に示すような、基準角度の0°から±α°の範囲を許容範囲とし、この範囲を「正規視認範囲」とする。なお、α°は3D表示の仕様や表示装置100の性能などによって任意に規定されるものであり、例えば、α°=15°程度であるものとする。このように、姿勢検出部250は、表示装置100に対する表示補助装置200のヨーイング方向の傾きを検出する。
【0067】
従来の3D表示システムにおいては、このような水平方向に基づく正規視認範囲となる姿勢でなければ3D表示を正しく認識できなかったため、鑑賞者の姿勢に自由度がなかった。本発明では、後述する処理により、例えば、鑑賞者が横たわるような姿勢をとっても、正規視認範囲となるようにする。
【0068】
ここで、鑑賞者が横たわった場合に想定される表示補助装置200の方向を、図9および図10を参照して説明する。
【0069】
図9に示した例は、鑑賞者の頭部左側面が下側となるよう横たわった場合を想定している。この場合、図9(a)に示すような、基準角度0°から反時計回り方向に90°(+90°とする)傾いた方向を基準とし、図9(b)および図9(c)に示すように、この+90°から±α°の範囲も正規視認範囲とする。
【0070】
一方、鑑賞者の頭部右側面が下側になるよう横たわった場合の例を図10に示す。この場合は、図10(a)に示すような、基準角度0°から時計回り方向に90°(−90°とする)傾いた方向を基準とし、図10(b)および図10(c)に示すように、この−90°から±α°の範囲も正規視認範囲とする。
【0071】
以上のような角度設定を前提として、図7に示した「表示制御処理」を以下に説明する。
【0072】
検出された表示補助装置200の姿勢を示す状態情報を受信した表示装置100では、状態情報が示す表示補助装置200の角度に基づいて、上述した正規視認範囲内に表示補助装置200があるか否かを状態判別部111が判別する。なお、図7では、判断ブロックについて単純化して説明しているが、実際には、一瞬傾いた(傾いている)か否かではなく、所定の時間(例えば、5秒)だけ傾き続けているか否か(正規視認範囲内に安定しているか否か)を判断するようにする。
【0073】
ここで、表示補助装置200の状態が、図8に示したような、水平方向を基準とした正規視認範囲(すなわち、表示補助装置200の角度が「0°±α°」)である場合(ステップS1101:Yes)、図11(a)に示すような画像(ここでは、家の画像)を通常の3D表示、すなわち、水平方向にずれた両眼画像を表示すれば正しく3D表示が認識されるので、このような表示(3D正立表示)となるよう、状態判別部111は、出力画像生成部112と表示制御部113に指示する(ステップS1102)。
【0074】
すなわち、映像取得部120が取得する映像が3D画像であれば、出力画像生成部112は、そのままの両眼画像として取得し、表示制御部113は、当該両眼画像を表示部130に切替表示する。
【0075】
そして、表示制御部113は、当該表示に応じたシャッタ同期信号を生成し、表示補助装置200に送信する(ステップS1103)。
【0076】
一方、表示補助装置200の状態が、図9に示したような、鑑賞者の頭部左側面が下側となっている場合の正規視認範囲(すなわち、表示補助装置200の角度が「+90°±α°」)である場合(ステップS1101:No、ステップS1104:Yes)、図11(b)に示すように、表示画像が左90°回転するよう出力画像生成部112と表示制御部113に指示する。
【0077】
すなわち、鑑賞者の頭部左側面が下側になっている姿勢であるため、これに合わせて表示画像を左90°回転させる。この場合、出力画像生成部112は、取得した両眼画像のそれぞれを左90°回転させる(ステップS1105)。この場合の両眼画像は、表示装置100の画面上では縦方向にずれていることになる。
【0078】
ここで、テレビジョン画像をはじめとした動画像は、横長のフォーマットであるため、このような画像を90°回転させると画像全体を表示させることができない。よって、出力画像生成部112は、図11(b)に示すように、画像の長手方向のサイズが、表示画面の縦方向に収まるよう画像サイズを調整する(ステップS1106)。
【0079】
表示制御部113は、出力画像生成部112によってこのように加工された両眼画像を表示部130で切替表示するとともに、当該切替表示に基づくシャッタ同期信号を生成して表示補助装置200に送信する(ステップS1103)。
【0080】
一方、表示補助装置200の状態が、図10に示したような、鑑賞者の頭部右側面が下側となっている場合の正規視認範囲(すなわち、表示補助装置200の角度が「−90°±α°」)である場合(ステップS1101:No、ステップS1104:No、ステップS1107:Yes)、図11(c)に示すように、表示画像が右90°回転するよう出力画像生成部112と表示制御部113に指示する。
【0081】
すなわち、鑑賞者の頭部右側面が下側になっている姿勢であるため、これに合わせて表示画像を右90°回転させる。この場合、出力画像生成部112は、取得した両眼画像のそれぞれを右90°回転させる(ステップS1108)。この場合の両眼画像は、表示装置100の画面上では縦方向にずれていることになる。
【0082】
この場合も、出力画像生成部112は、図11(c)に示すように、画像の長手方向のサイズが、表示画面の縦方向に収まるよう画像サイズを調整する(ステップS1106)。
【0083】
表示制御部113は、出力画像生成部112によってこのように加工された両眼画像を表示部130で切替表示するとともに、当該切替表示に基づくシャッタ同期信号を生成して表示補助装置200に送信する(ステップS1103)。
【0084】
以上のように、本実施形態で想定される3つの正規視認範囲となっている場合は、その姿勢において正しく3D表示が認識されるよう、画像の表示方向やサイズが制御される。
【0085】
ここで、このような正規視認範囲とならない姿勢で鑑賞している場合、3D画像における視差方向と、鑑賞者の視差方向とが乖離することになり、正しく3D表示として認識されないばかりか、不自然にずれた画像を視認することになり、視覚疲労や眼精疲労などといった生体への悪影響となるおそれがある。
【0086】
よって、本実施形態では、鑑賞者がこのような姿勢である場合に、生体影響を低減させる動作をおこなう。
【0087】
すなわち、上述した3つの正規視認範囲のいずれでもない場合(ステップS1101:No、ステップS1104:No、ステップS1107:No)、状態判別部111は、現在も表示補助装置200が鑑賞者に装着されているか否かを判別する(ステップS1109)。
【0088】
ここで、表示補助装置200においては、装着検出部220が装着状態の変化を検出した場合、割り込み処理によってその旨を制御部210に通知するものとし、この場合、状態情報生成部211は、装着状態が変化した旨の状態情報を生成して表示装置100に送信するものとする。
【0089】
すなわち、鑑賞者が表示補助装置200を取り外したことで、表示補助装置200の方向が正規視認範囲とならなくなった場合は、取り外されたことを示す状態情報が表示補助装置200から送信されるので、これに基づいて、状態判別部111は、装着状態が継続しているか否かを判別することができる。
【0090】
ここで、表示補助装置200が鑑賞者に装着されている状態で正規視認範囲外となっている場合(ステップS1109:Yes)、状態判別部111は、注意喚起画面が表示されるよう出力画像生成部112と表示制御部113に指示する。
【0091】
この場合、出力画像生成部112は、例えば、文字によるメッセージを示す注意喚起画像を生成し、表示制御部113が、現在表示している映像に重畳されるように注意喚起画像を表示することで、図12(a)に示すような注意喚起画面が表示部130に表示される(ステップS1110)。この場合、適正な姿勢とするよう鑑賞者に促すメッセージを表示部130に表示する。
【0092】
この場合、注意喚起画像は、鑑賞者が確認しやすいように、2D画像として表示するようにしてもよい。また、重畳されるように注意喚起画像を表示することに限らず、注意喚起画像のみを表示するようにしてもよい。
【0093】
ここで、状態判別部111は同時に、表示補助装置200の姿勢を示したさらなる状態情報を提供するよう指示する指示信号(姿勢情報要求)を生成し、通信部140を介して表示補助装置200に送信する(ステップS1110)。
【0094】
表示補助装置200では、表示装置100から送信された姿勢情報要求に応じて、状態情報生成部211が姿勢検出部250を制御することで、現在の表示補助装置200の傾き角度を検出させ、検出結果を示す姿勢情報を生成して表示装置100に返信する(ステップS1006(図6))。
【0095】
表示装置100では、表示補助装置200から返信された姿勢情報を受信すると、状態判別部111が、上述したステップS1101、ステップS1104、ステップS1107と同様の判別をおこなうことで、表示補助装置200の方向が依然として正規視認範囲ではないか否かを判別する(ステップS1111)。
【0096】
ここで、表示補助装置200の方向が、依然として正規視認範囲外である場合(ステップS1111:Yes)、注意喚起画面を表示しても鑑賞姿勢に変化がなかったことになる。この場合、そのまま3D表示を視認させると生体影響を及ぼすおそれがあるので、状態判別部111は、3D表示を停止して2D表示とするよう出力画像生成部112と表示制御部113に指示する。
【0097】
この場合、出力画像生成部112は、映像取得部120が取得している映像が3D画像である場合には、両眼画像の一方のみを出力画像とする。また、映像取得部120が取得している画像が2D画像である場合は、出力画像生成部112による2D/3D変換によってこれまでの3D表示がおこなわれていたことになるので、出力画像生成部112は、2D/3D変換を停止する。
【0098】
この場合、ステップS1112においては、2D画像が正立表示されるものとして説明しているが、正規視認範囲外であっても、正規視認範囲のうち、0°±α°、+90°±α°、−90°±α°のどの範囲に近いかを判断し、最も近い正規視認範囲に対応するように2D画像を回転させて表示するようにしてもよい。
【0099】
つまり、例えば、+90°+α+β(α=15°、β=5°)のような姿勢で、鑑賞者が鑑賞していた場合、この場合は、2D画像を左90°回転させた状態で表示するようにしてもよい。(0°±α°が最も近い場合は、ステップS1112の正立表示と同じになる。)
【0100】
表示制御部113は、このようにして生成された2D画像を、切替表示をおこなわずにそのまま表示部130に表示する。ここでは、表示補助装置200が鑑賞者に装着されている状態なので、表示制御部113は、2D表示に対応したシャッタ動作となるシャッタ同期信号を生成して表示補助装置200に送信する。この場合、シャッタ部230Lとシャッタ部230Rの双方が透過状態とさせるシャッタ同期信号が生成される。
【0101】
表示補助装置200では、このようなシャッタ同期信号に基づいたシャッタ動作となるため、図12(b)に示すような2D表示として鑑賞者に視認される。この場合、正規視認範囲ではないため、表示画像の方向については制御をおこなわない。すなわち、図12(b)に示すような、通常の正立表示とする(ステップS1112)。なお、このような2D表示は、3D表示にかかる両眼画像の一方を表示させない動作であるため、換言すると、3D表示の効果を低減させたこととなる。
【0102】
なお、注意喚起画面の表示後に正規視認範囲となった場合(ステップS1111:No)は、ステップS1101以降の処理をおこなうことで、該当する正規視認範囲に応じた表示制御がなされる。
【0103】
一方、表示補助装置200が鑑賞者から取り外されたことで正規視認範囲外となっていた場合(鑑賞者から取り外されていると判断された場合)(ステップS1109:No)には、3D表示としての鑑賞がなされないことになるので、状態判別部111は、3D表示ではなく2D表示とするよう出力画像生成部112と表示制御部113に指示する。
【0104】
この場合、上述した場合と同様に、出力画像生成部112は、2D表示用の画像を生成し、表示制御部113は、この2D画像を、切替表示をおこなわずにそのまま表示部130に表示する。ここでは、表示補助装置200が鑑賞者に装着されていないので、表示制御部113は、シャッタ同期信号の生成・送信を停止する。
【0105】
表示補助装置200が装着されていない場合は、鑑賞者の姿勢が不明であるため、この場合も、表示画像の方向については制御をおこなわない。すなわち、図12(b)に示すような、通常の正立表示とする(ステップS1112)。
【0106】
以上のような処理により、鑑賞者の姿勢に応じた表示補助装置200の方向(傾き)に応じた表示制御がなされ、これに対応したシャッタ同期信号が表示補助装置200に送信されると、図6に示す「3D表示処理」のフローに戻る。
【0107】
上述した「表示制御処理」によって表示装置100から送信されたシャッタ同期信号に基づくシャッタ動作をおこなっている表示補助装置200では、所定の終了イベント(例えば、表示補助装置200の電源オフなど)が発生するまで、ステップS1004〜ステップS1006の処理を繰り返しおこなう(ステップS1007:No)。
【0108】
ここで、ステップS1005で判別される姿勢検出タイミングは、例えば、一定の時間間隔によって周期的に発生するものとする。そして、その時々で検出された表示補助装置200の姿勢(傾き)に応じて表示装置100側が表示制御をおこない、その場合のシャッタ同期信号に基づいたシャッタ動作をおこなう。
【0109】
すなわち、鑑賞者の姿勢が変化しても、正規視認範囲であれば、その姿勢で正しく3D表示が認識されるよう表示制御がおこなわれる。
【0110】
また、正規視認範囲外となる姿勢となった場合には、姿勢を正しくするように促す画面を表示し、それでも是正されない場合は、2D表示とすることで、生体影響が生じないようにする。
【0111】
そして、表示補助装置200における終了イベントが発生すると(ステップS1007:Yes)、状態情報生成部211はその旨を示す状態情報を生成して表示装置100に送信し、処理を終了する。
【0112】
終了を示す状態情報を受信した表示装置100では、3D表示を終了して(ステップS1008)、処理を終了する。すなわち、表示補助装置200の電源がオフになれば、3D表示の鑑賞がなされないことになるので、3D表示を終了し、上述した動作と同様の動作をおこなうことで、2D表示への切替などをおこなう。
【0113】
また、上述した「表示制御処理」が実行されていないタイミングで、鑑賞者から表示補助装置200が取り外された場合も終了イベントとなり、同様に3D表示が終了される。
【0114】
以上説明したように、本実施形態によれば、本来的に推奨される鑑賞姿勢以外の姿勢で鑑賞した場合であっても、3D表示として認識できるように表示制御するので、鑑賞姿勢の自由度を高めることができる。
【0115】
また、3D表示として正しく認識されない姿勢である場合には、正しい姿勢とするよう注意を促すので、生体への影響を防止・低減することができる。
【0116】
この場合、注意を促しても姿勢の是正がなされない場合には、3D表示をおこなわないので、生体への影響をより効果的に防止・低減することができる。
【0117】
なお、本実施形態では、図12(a)に示すような注意喚起画面を表示することで、姿勢の是正を促すようにしたが、注意喚起の方法はこれに限られない。例えば、音声によって注意喚起をおこなってもよい他、メッセージの表示に代えて、例えば、画面を明滅させるなどといった、通常とは異なる表示態様とすることで注意喚起をおこなうようにしてもよい。
【0118】
なお、音声によって注意喚起をおこなう場合において、表示補助装置200に音声を出力させる構成が備えられているのであれば、表示補助装置200側から注意喚起の音声を発生させるようにしてもよい。
【0119】
また、表示補助装置側の左右のシャッタ230L、230Rをともに閉じて暗い状態にさせるようにして、注意喚起をおこなうようにしてもよい。もしくは、表示自体を消す、あるいは、黒画面にするといった、動作をおこなうようにしてもよい。
【0120】
本実施形態では、注意喚起のメッセージとしては、図12(a)に示した「姿勢を適正にしてください。」といった姿勢の是正を促すものと説明したが、「専用のメガネをはずしてください。」といった2D画像視聴を促すものでもよい。そして、2D画像視聴を促す表示によって、専用のメガネ(表示補助装置200)がはずされた場合、本実施形態のような装着検出機能を備える表示システムにあっては、2D表示されるようになる。
【0121】
また、本実施形態では、正規視認範囲外となった際に、注意喚起をおこなっても姿勢の是正がなされない、あるいは、3D用のメガネ(表示補助装置200)がはずされない場合、3D表示から2D表示に変更する(3D表示の効果を低減させる)ものとしたが、生体への影響を低減できるのであれば、この例に限られるものではない。例えば、図12(c)に示すように、両眼画像のずれ量を、視認しても視覚疲労や眼精疲労を生じさせない程度に小さくすることなどにより、効果(強度)を低減させた3D表示を継続してもよい。
【0122】
(実施形態2)
上記実施形態1では、表示補助装置200における姿勢検出の結果に基づいて、表示装置100側で表示補助装置200の状態を判別して表示制御をおこなうものとしたが、表示装置100でおこなわれていた状態判別を表示補助装置200がおこなうように構成してもよい。
【0123】
この場合、表示装置100および表示補助装置200の基本的な構成は実施形態1の場合と同様であるが、表示補助装置200の制御部210によって実現される機能を、例えば、図13に示すようなものとする。
【0124】
つまり、実施形態1(図5)で示した状態情報生成部211とシャッタ制御部212の他に、状態判別部213として機能を追加する。この状態判別部213は、実施形態1で例示した状態判別部111に相当する機能となる。
【0125】
また、実施形態1で示した状態情報生成部211は、本実施形態では、状態情報/切替同期信号生成部211とする(詳細後述)。
【0126】
このように構成した表示補助装置200においては、姿勢検出部250の検出結果に基づいて状態判別部213が表示補助装置200の状態を判別する。すなわち、実施形態1の「表示制御処理」(図7)にて、状態判別部111がステップS1101、ステップS1104、ステップS1107でおこなっていた判別を状態判別部213がおこなう。
【0127】
つまり、表示補助装置200において、表示補助装置200の方向(傾き)が「0°±α°」、「+90°±α°」、「−90°±α°」のいずれかに該当するか否かが判別され、該当する場合には、対応する表示制御を指示する情報を状態情報として状態情報/切替同期信号生成部211が生成し、表示装置100に送信する。
【0128】
また、状態情報/切替同期信号生成部211は、上記、表示制御を指示する情報として、状態情報の他に、表示補助装置200の左右のシャッタ230L、230Rの制御に同期すべき表示装置側の左右画像の交互に表示させるための切替同期信号L/Rを生成し、表示補助装置200側から送信する。
【0129】
すなわち、表示補助装置200側から、例えば、「表示画面を左90°回転させ、画像サイズを調整した上で、切替同期信号L/R信号に同期して左右画像を交互に切り替える表示せよ」という旨の指示情報が表示装置100に送信され、表示装置100では、表示補助装置200からの指示情報に基づいて表示制御をおこなう。
【0130】
この場合、時分割表示の切り替え周期(たとえば、1/120秒)の基準となるクロックを表示補助装置200側が作るようにし、このクロックを元に、左右のシャッタ230L、230Rの制御信号と対になる切替同期信号L/Rを生成すればよい。
【0131】
表示装置100は、状態情報とともに切替同期信号L/Rを受信し、それに基づいて、3D表示にかかる表示制御、具体的には、状態情報(傾き)に応じた、表示の回転及び、切替同期信号L/Rに応じた、左右画像切り替えのタイミング調整(遅延制御)をおこなった上で左右画像の表示をおこなう。
【0132】
つまり、実施形態1では、従来の時分割3D表示システムと同様に、表示補助装置200の左右のシャッタ230L、230Rは、表示装置100の同期信号に基づいて制御されるが、実施形態2では、表示補助装置200の左右のシャッタ230L、230Rは、表示補助装置200側で自立的に切り替えられ、その代わり、それに同期すべき左右の画像を表示装置100側に適切なタイミングで表示させるように、表示補助装置200が表示装置100を制御する。(そのための信号を送信する。)
【0133】
表示補助装置200にあっては、実施形態2でも実施形態1の場合と同様に、表示装置100は、表示装置100に状態情報を送信する必要があるが、実施形態2では、このような表示補助装置200側が主体となる制御をおこなうことにより、表示装置100より表示補助装置200のシャッタ動作を同期させるための信号を受信する必要がない。よって、表示補助装置200の通信部240には受信する機能を持たせないようにすることができ、構成の簡素化を図ることができる。
【0134】
表示装置100にあっては、実施形態2でも実施形態1の場合と同様に、表示補助装置200の状態情報を受信する必要があるが、実施形態2では、このような表示補助装置200側が主体となる制御をおこなうことにより、表示補助装置200のシャッタ動作を同期させるための信号を生成して送る必要がない。よって、表示装置100の通信部140は、実施形態1の場合と異なり、送信する機能を持たせないようにすることができ、構成の簡素化を図ることができる。
【0135】
また、このように、表示補助装置200の制御部210に十分な処理能力を持たせられる場合には、表示補助装置200の状態を判別する動作、切替同期信号を生成する動作を表示補助装置200側でおこなうことにより、鑑賞者の姿勢変化に対する表示制御のタイムラグをより小さくすることもできる。
【0136】
なお、実施形態1および実施形態2で例示した表示制御では、鑑賞者の姿勢に基づき、表示補助装置200の方向(傾き)が「+90°±α°」もしくは「−90°±α°」である場合は、表示画像を90°回転させた上で、画像の表示サイズを調整するようにしたが、例えば、姿勢変化が頻繁におこなわれる場合は、画像サイズも頻繁に変化するため、鑑賞しづらい可能性がある。
【0137】
よって、図14(a)に示すように、図14(b)あるいは図14(c)のように90°回転させたときに画面にフィットする画像サイズに予め調整した上で、正立表示時も表示するようにしてもよい。これにより、姿勢変化が頻繁におこなわれても、画像サイズの大きな変化を生じさせずに、表示方向のみを姿勢に合わせることができ、見やすい表示とさせることができる。
【0138】
このような動作を、例えば、姿勢変化の頻度に基づいておこなってもよい。例えば、一定時間内における姿勢変化の回数についての閾値を設定しておき、これを超える姿勢変化が生じた場合には、以降の表示については、調整後の画像サイズ(より小さいサイズ)に固定し、閾値を超えないようであれば、実施形態1で例示したように、画像方向を変更する都度、画像サイズを調整するように動作してもよい。
【0139】
また、上記実施形態における画像の回転(及びそれに基づく3D化)が頻繁におこなわれ、鑑賞しづらくなってしまうことを防止するために、角度判定においてヒステリシス特性を持たせるようにしてしてもよい。
【0140】
(実施形態2の変形例)
なお、実施形態2では、状態判別を表示補助装置200でおこなうようにしたが、実施形態1と同様に、表示補助装置200は、姿勢情報そのものを送信し、状態判別は表示装置100側でおこなうようにしてよい。その場合、実施形態1との違いは、切替同期信号L/Rが表示補助装置200で生成される点となる。
【0141】
(実施形態3)
上記各実施形態では、表示装置100をテレビジョン表示装置とした場合を例に説明した。本発明にかかる表示装置はあらゆる表示装置に適用可能であるため、テレビジョン表示装置に限られるものではない。テレビジョン表示装置の場合、表示する映像の方向が固定されているため、画面自体の方向を変えることは想定されないが、例えば、デジタルフォトフレームに本発明を適用した場合、写真には横位置と縦位置があるため、これらに合わせて画面の方向自体を変えることが考えられる。
【0142】
この場合、例えば、図15(a)に示すような、既知の回転支持機構を用いることで、表示部130を回転可能に支持できる表示装置100を構成することができる。このような表示装置100では、図15(b)および図15(c)に示すように、表示内容に応じて表示部130を回転させ、横長方向か縦長方向にすることができる。例えば、横位置で撮影された写真を表示する場合は、図15(b)に示すような横長方向とした方が画像を最大に表示することができ、縦位置で撮影された写真を表示する場合は、図15(c)に示すような縦長方向とした方が画像を最大に表示することができる。
【0143】
なお、ここでは、デジタルフォトフレームとして、図15(a)〜(c)に示すように、脚のある台座部に接続された表示部(フレーム部)が回転するような構造で説明しているが、台座部がなく、表示部(フレーム部)のみからなり、置き方によって上下左右が回転するような構造のものであってもよい。
【0144】
このような写真表示を主目的としたデジタルフォトフレームとして表示装置100を構成した場合、上記各実施形態で例示した表示制御とは異なる表示制御とすることができる。この場合の例を、図16を参照して説明する。ここでは、図示するような飛行機の画像が表示部130に表示されているものとする。
【0145】
例えば、図16(a)に示すように、表示装置100の表示部130が横長方向であり、表示補助装置200の姿勢が「0°±α°」である場合において、図16(b)に示すように、表示補助装置200の姿勢が「+90°±α°」もしくは「−90°±α°」(図示省略)になったとする。
【0146】
上記実施形態の表示制御では、このような場合、表示画像を90°回転させる処理をおこなった。これは、想定している画像が動画像やランドスケープ画像といった横長のフォーマットであることが前提となっているからである。
【0147】
デジタルフォトフレームで写真を表示する場合、例えば、より細部まで鑑賞したい場合には、視認する方向に関係なく、画像が最大に表示されることが好まれる場合がある。
【0148】
よって、表示補助装置200が「+90°±α°」もしくは「−90°±α°」となった場合でも、図16(b)に示すように、画像を回転させないようにしてもよい。
【0149】
しかし、この場合、3D表示として認識されるためには、鑑賞者の左右方向に対応する両眼画像が表示される必要がある。よって、出力画像生成部112および表示制御部113は、図16(b)に示すような、両眼画像が表示部130の縦方向でずれるような両眼画像を表示する。
【0150】
この場合、映像取得部120が取得する映像が3D画像である場合、出力画像生成部112は、当該3D画像を構成している両眼画像の一方のみを取得し、取得した単眼視画像に対して2D/3D変換をおこなうことで、表示部130における縦方向にずれた両眼画像を生成する。
【0151】
また、図15に示したような構成を有する表示装置100においては、上記各実施形態で例示した表示補助装置200における姿勢検出部250と同様の構成を設けることで、表示部130の方向を検出することができる。
【0152】
そして、上述した「表示制御処理」に相当する処理において、表示補助装置200の姿勢(方向)だけでなく、表示部130の方向を考慮した制御をおこなうことで、より多用な表示制御を実現することができる。
【0153】
例えば、図17(a)に示すように、表示部130が横長方向で、表示補助装置200の姿勢が「0°±α°」である状態から、図17(b)に示すように、表示部130を90°回転させる。このとき、表示補助装置200の姿勢は依然として「0°±α°」であるものとする。
【0154】
ここでも、写真を最大表示させるため、図17(b)に示すように、画像の表示方向は、表示部130の縦横との対応関係を維持させる。ここで、表示補助装置200の姿勢に変化がない場合、表示している両眼画像のずれ方向を変える必要がある。よって、図17(b)に示すように、表示補助装置200の左右方向に両眼画像がずれるよう出力画像生成部112が3D画像を生成する。
【0155】
この状態で、表示補助装置200の姿勢が、図17(c)に示すように「+90°±α°」もしくは「−90°±α°」(図示省略)となった場合、このときの表示補助装置200の左右方向に両眼画像がずれる3D画像を出力画像生成部112が生成する。
【0156】
このように、デジタルフォトフレームのような表示装置にあっては、画面方向を変化させることができ、表示補助装置200の姿勢(方向)だけでなく、画面方向も要素とすることで、より多用な表示制御をおこなうことができる。
【0157】
この場合においても、画面方向と表示補助装置200の姿勢との相対関係が生体影響をもたらすものである場合には、上記各実施形態で例示したような、注意喚起や3D表示の停止もしくは3D効果の低減などを同様におこなうことで、3D表示の鑑賞にかかる生体影響の防止・低減を図ることができる。
【0158】
(実施形態3の変形例)
上記実施形態と同様に、画面方向を変化させることのできるデジタルフォトフレームのような表示装置における別の実施形態を説明する。
【0159】
デジタルフォトフレームには、ポートレート表示とランドスケープ表示を区別して、表示させられるものがある。例えば、図18(a)に示すように、デジタルフォトフレームが横長(横置き)状態において、縦長の人物写真を表示する場合、その人物写真をポートレート表示と設定しておけば、デジタルフォトフレームが横長状態であっても、人物が正立するような状態に、自動的に回転(縮小)されて表示される機能である。その場合、図18(b)のように左右方向に両眼画像がずれるように2D/3D変換により3D画像を表示させる。
【0160】
しかし、鑑賞者が図18(c)のように横向きの姿勢になった場合、この自動回転表示機能をキャンセルさせ、表示補助装置200の姿勢(方向)に対応する方向に回転させた上で、同様に、表示補助装置200の姿勢(方向)に対応する3D表示させるようにしてもよい。
【0161】
このようなデジタルフォトフレームにおいても、表示補助装置200の姿勢(方向)だけでなく、画面方向も要素とすることで、より多用な表示制御をおこなうことができる。
【0162】
(実施形態4)
上記各実施形態で例示した3D表示において、鑑賞した際に立体的に認識される対象は、実際に立体物として現れているのではなく、両眼視差から脳内で立体的に認識されるものであるため、3D表示としての認識は、生体的な立体視機能によってなされている。両眼視差による立体視機能の形成は、およそ5〜6歳頃までに完成されるといわれているため、立体視機能の形成が未熟な乳幼児が3D表示を鑑賞することも生体的に悪影響となるおそれがある。
【0163】
上記各実施形態において、表示補助装置200が鑑賞者に装着されることを検出する装着検出部220を設けるものとし、ノーズパッド(鼻あて)の位置に配置される装着検出部220Aと、テンプル(つる)の位置に配置される装着検出部220Bを例示した(図4(a)および図4(b)参照)。
【0164】
ここで、表示補助装置200全体のサイズを、例えば、乳幼児や小児の頭部にはフィットしないサイズとすれば、装着検出部220Aと装着検出部220Bそれぞれの検出結果に基づいて、表示補助装置200を装着する者が、3D表示を鑑賞すべきでない低年齢者であるか否かを判別することができる。
【0165】
すなわち、頭部の小さい低年齢者には大きめのサイズとなるように表示補助装置200を形成すれば、当該低年齢者が表示補助装置200を装着した場合、ノーズパッド(鼻あて)で顔に合わせるとテンプル(つる)の部分がフィットせず、テンプル(つる)で顔に合わせるとノーズパッド(鼻あて)の部分がフィットしない。
【0166】
すなわち、装着検出部220Aまたは装着検出部220Bのいずれかのみが接触を検出することになるので、このような検出結果を状態情報として表示補助装置200から表示装置100に送信した場合、表示装置100側では、例えば、図12(a)に示したような注意喚起画面を表示するなどして、本人もしくは周囲の者に、鑑賞すべきでないことを通知する他、図12(b)に示すような2D表示とすることで、3D表示を鑑賞できないようにすることができる。
【0167】
このような動作により、生体的な発育状況の観点から3D表示の鑑賞をおこなうべきでない者が3D表示を鑑賞してしまうことを防止することができ、3D表示の鑑賞に起因する生体影響の防止・低減を図ることができる。
【0168】
なお、このような動作をおこなわない場合、表示補助装置200に構成される装着検出部220は、装着検出部220Aまたは装着検出部220Bのいずれかのみとしてもよい。
【0169】
以上説明したように、本発明を上記各実施形態の如く適用することで、3D表示の鑑賞自由度を高めるとともに生体影響の低減を図ることができる。
【0170】
上記実施形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。すなわち、種々の応用が可能であり、あらゆる実施の形態が本発明の範囲に含まれる。
【0171】
例えば、上記実施形態では、表示補助装置200の姿勢検出動作を、周期的な実行タイミング毎におこなうものとしたが、これに限られず、姿勢検出部250を構成するセンサが常時検出動作をおこない、姿勢変化を検出した場合に表示制御処理をおこなうようにしてもよい。
【0172】
また、上記実施形態では、表示装置100として、テレビジョン表示装置とデジタルフォトフレームを例示したが、これに限られるものではなく、種々の表示装置に本発明を適用することができる。
【0173】
上記実施形態で例示した3D表示は、右眼用の画像と左眼用の画像を時分割して表示し、表示補助装置(3D表示を認識させるものメガネ)の高速シャッタと同期させることで、表示装置で交互に表示された左右の像を分離して、3D表示をおこなう表示装置について説明したが、表示補助装置(3D表示を認識させるものメガネ)を用いて3D表示を実現する方式には、他にもいろいろな方式がある。
【0174】
表示装置側の方式としては、主に4種類ある。
1)上述した時分割方式(フレームシーケンシャル方式)
2)表示エリアで分割する方式
偶数ラインと奇数ライン走査線毎に右眼用の画像と左眼用の画像を割り付けるフィールドシーケンシャル方式(ライン・バイ・ライン方式)
隣り合う画素毎に右眼用の画像と左眼用の画像を割り付けるチェッカーサンプリング方式、
3)色(赤青)で分離するアナグリフ方式
4)偏光方向で分離する方式
(上記は、時分割と組み合わされることがある。)
【0175】
また、表示補助装置(メガネ)は、右眼用の画像と左眼用の画像を分離するが、その方式に大きく二つに分けられる。
a)アクティブ方式
上述した、表示装置で交互に表示された左右の像と同期させてメガネの高速シャッタで分離する方式
b)パッシブ方式
表示装置から出た画像(光)に色をつけたり偏光を制御したりするなどして分割表示された画像を、メガネにある光学フィルタ(赤青・偏光フィルタ)などで分離する方式
(偏光制御の場合、シャッタ機能は表示装置側に設けられるものがある。)
【0176】
これらの方式の組み合わせにより、3D表示が実現されることになる。
【0177】
本願発明は、右眼用の画像と左眼用の画像を脳内で合成して認識する際の、画像における両眼視差の方向と鑑賞者の左右方向とが乖離してしまうという問題を解決するものであるので、表示補助装置を用いるものであれば、上記いずれの方式(の組み合わせ)であっても、同様に適用可能である。
【0178】
なお、表示補助装置(メガネ)がパッシブ方式の場合は、上記各実施形態で述べた表示装置と表示補助装置間の同期制御の部分が必要なくなる点が異なる。
【0179】
また、上記実施形態の表示補助装置200と通信することのできる、3D表示可能な既存の表示装置にプログラムを適用することにより、本発明にかかる表示装置として機能させることもできる。この場合、上記実施形態で例示した制御部110と同様のコンピュータ(CPUなど)に、上述した機能と同様の機能を実現させるためのプログラムを実行させることで、本発明にかかる表示装置として機能させることができる。
【0180】
このようなプログラムの適用方法は任意であり、例えば、CD−ROMやメモリカードなどの記憶媒体に格納して適用できる他、例えば、インターネットなどの通信媒体を介して適用することもできる。
【0181】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明を適用し得る実施形態は、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0182】
(付記1)
右眼用の画像と左眼用の画像を表示することで3D表示をおこなう表示装置と、
前記表示された右眼用の画像と左眼用の画像を分離して視認させるための表示補助装置と、から構成される表示システムにおいて、
前記表示補助装置は、
該表示補助装置の状態を検出する状態検出手段と、
前記状態検出手段の検出結果を示す状態情報を前記表示装置に送信する送信手段と、を備え、
前記表示装置は、
前記送信手段が送信した状態情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した状態情報に基づいて、前記3D表示を制御する表示制御手段と、を備える、
ことを特徴とする表示システム。
【0183】
(付記2)
前記状態検出手段は、前記表示補助装置の傾きを検出し、
前記表示制御手段は、前記表示補助装置の傾きに応じて、前記3D表示にかかる画像表示を制御する、
ことを特徴とする付記1に記載の表示システム。
【0184】
(付記3)
前記表示装置は、
前記受信手段が受信した状態情報に基づいて、前記表示補助装置の状態を判別する状態判別手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記状態判別手段が判別した前記表示補助装置の状態に応じて、前記3D表示を制御する、
ことを特徴とする付記1または2に記載の表示システム。
【0185】
(付記4)
前記表示補助装置は、
前記状態検出手段の検出結果に基づいて、前記表示補助装置の状態を判別する状態判別手段をさらに備え、
前記送信手段は、前記状態判別手段の判別に基づく状態情報を送信する、
ことを特徴とする付記1または2に記載の表示システム。
【0186】
(付記5)
前記右眼用の画像と左眼用の画像は、時分割、及び/又は、空間分割して表示される、
ことを特徴とする付記1乃至4のいずれか1つに記載の表示システム。
【0187】
(付記6)
前記右眼用の画像と左眼用の画像は、偏光方向によって分割されて表示される、
ことを特徴とする付記1乃至5のいずれか1つに記載の表示システム。
【0188】
(付記7)
右眼用の画像と左眼用の画像を分離して視認させるための表示補助装置との協働によって3D表示を実現する表示装置において、
前記表示補助装置が検出する該表示補助装置の状態を示す状態情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した、前記状態情報に基づいて、前記3D表示にかかる表示制御をおこなう表示制御手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。
【0189】
(付記8)
前記状態情報が示す前記表示補助装置の傾きが、前記3D表示を鑑賞者が認識できる許容範囲内にあるか否かを判別する状態判別手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、
前記状態判別手段が、前記表示補助装置の傾きが前記許容範囲内にあると判別した場合、当該傾きに応じて、前記3D表示にかかる画像の表示方向を制御する、
ことを特徴とする付記7に記載の表示装置。
【0190】
(付記9)
前記状態情報が示す前記表示補助装置の傾きが、前記3D表示を鑑賞者が認識できる許容範囲内にあるか否かを判別する状態判別手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、
前記状態判別手段が、前記表示補助装置の傾きが前記許容範囲内にないと判別した場合、該表示補助装置を装着している鑑賞者に対し、注意喚起情報を出力する注意喚起情報出力手段をさらに備える、
ことを特徴とする付記7または8に記載の表示装置。
【0191】
(付記10)
前記状態情報が示す前記表示補助装置の傾きが、前記3D表示を鑑賞者が認識できる許容範囲内にあるか否かを判別する状態判別手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、
前記状態判別手段が、前記表示補助装置の傾きが前記許容範囲内にないと判別した場合、前記3D表示の効果を低減させる、
ことを特徴とする付記7乃至9のいずれか1つに記載の表示装置。
【0192】
(付記11)
前記判別手段は、前記3D表示を鑑賞する鑑賞者への前記表示補助装置の装着状態を示す前記状態情報に基づいて、該鑑賞者が前記3D表示を鑑賞するに適当であるか否かを判別し、
前記鑑賞者が前記3D表示を鑑賞するに適当ではないと判別された場合、
前記表示制御手段は、前記3D表示の効果を低減させる、
ことを特徴とする付記7乃至10のいずれか1つに記載の表示装置。
【0193】
(付記12)
表示部の方向を検出する方向検出手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記状態情報と前記方向検出手段の検出結果とに基づいて、前記3D表示にかかる表示制御をおこなう、
ことを特徴とする付記7乃至11のいずれか1つに記載の表示装置。
【0194】
(付記13)
表示装置による右眼用の画像と左眼用の画像を分離することで3D表示を実現する表示補助装置において、
該表示補助装置の傾き、及び/又は、前記表示装置の表示画面を鑑賞する鑑賞者への前記表示補助装置の装着状態を検出する状態検出手段と、
該状態検出手段が検出した前記表示補助装置の状態に基づいて、前記表示装置の表示動作を制御させるための状態情報を生成する状態情報生成手段と、
前記状態情報生成手段が生成した状態情報を、前記表示装置に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする表示補助装置。
【0195】
(付記14)
前記表示補助装置は、
時分割して表示される画像に同期してシャッタ動作をおこなうための切替同期信号を生成する信号生成手段をさらに備え、
前記送信手段は、前記信号生成手段で生成された前記切替同期信号を送信する、
ことを特徴とする付記13に記載の表示補助装置。
【0196】
(付記15)
右眼用の画像と左眼用の画像を分離して視認させるための表示補助装置との協働によって3D表示を実現する表示装置を制御するコンピュータに、
前記表示補助装置が検出する該表示補助装置の状態を示す状態情報を受信する機能と、
受信した前記状態情報に基づいて、前記3D表示にかかる表示制御をおこなう機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0197】
1…表示システム、100…表示装置、110…制御部、111…状態判別部、112…出力画像生成部、113…表示制御部、120…映像取得部、130…表示部、140…通信部、200…表示補助装置、210…制御部、211…状態情報生成部(状態情報/切替同期信号生成部)、212…シャッタ制御部、213…状態判別部、220(220A、220B)…装着検出部、230(230L、230R)…シャッタ部、240…通信部、250…姿勢検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
右眼用の画像と左眼用の画像を表示することで3D表示をおこなう表示装置と、
前記表示された右眼用の画像と左眼用の画像を分離して視認させるための表示補助装置と、から構成される表示システムにおいて、
前記表示補助装置は、
該表示補助装置の状態を検出する状態検出手段と、
前記状態検出手段の検出結果を示す状態情報を前記表示装置に送信する送信手段と、を備え、
前記表示装置は、
前記送信手段が送信した状態情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した状態情報に基づいて、前記3D表示を制御する表示制御手段と、を備える、
ことを特徴とする表示システム。
【請求項2】
前記状態検出手段は、前記表示補助装置の傾きを検出し、
前記表示制御手段は、前記表示補助装置の傾きに応じて、前記3D表示にかかる画像表示を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記表示装置は、
前記受信手段が受信した状態情報に基づいて、前記表示補助装置の状態を判別する状態判別手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記状態判別手段が判別した前記表示補助装置の状態に応じて、前記3D表示を制御する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の表示システム。
【請求項4】
前記表示補助装置は、
前記状態検出手段の検出結果に基づいて、前記表示補助装置の状態を判別する状態判別手段をさらに備え、
前記送信手段は、前記状態判別手段の判別に基づく状態情報を送信する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の表示システム。
【請求項5】
前記右眼用の画像と左眼用の画像は、時分割、及び/又は、空間分割して表示される、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示システム。
【請求項6】
前記右眼用の画像と左眼用の画像は、偏光方向によって分割されて表示される、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の表示システム。
【請求項7】
右眼用の画像と左眼用の画像を分離して視認させるための表示補助装置との協働によって3D表示を実現する表示装置において、
前記表示補助装置が検出する該表示補助装置の状態を示す状態情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した、前記状態情報に基づいて、前記3D表示にかかる表示制御をおこなう表示制御手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項8】
前記状態情報が示す前記表示補助装置の傾きが、前記3D表示を鑑賞者が認識できる許容範囲内にあるか否かを判別する状態判別手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、
前記状態判別手段が、前記表示補助装置の傾きが前記許容範囲内にあると判別した場合、当該傾きに応じて、前記3D表示にかかる画像の表示方向を制御する、
ことを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記状態情報が示す前記表示補助装置の傾きが、前記3D表示を鑑賞者が認識できる許容範囲内にあるか否かを判別する状態判別手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、
前記状態判別手段が、前記表示補助装置の傾きが前記許容範囲内にないと判別した場合、該表示補助装置を装着している鑑賞者に対し、注意喚起情報を出力する注意喚起情報出力手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項7または8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記状態情報が示す前記表示補助装置の傾きが、前記3D表示を鑑賞者が認識できる許容範囲内にあるか否かを判別する状態判別手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、
前記状態判別手段が、前記表示補助装置の傾きが前記許容範囲内にないと判別した場合、前記3D表示の効果を低減させる、
ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項11】
前記判別手段は、前記3D表示を鑑賞する鑑賞者への前記表示補助装置の装着状態を示す前記状態情報に基づいて、該鑑賞者が前記3D表示を鑑賞するに適当であるか否かを判別し、
前記鑑賞者が前記3D表示を鑑賞するに適当ではないと判別された場合、
前記表示制御手段は、前記3D表示の効果を低減させる、
ことを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項12】
表示部の方向を検出する方向検出手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記状態情報と前記方向検出手段の検出結果とに基づいて、前記3D表示にかかる表示制御をおこなう、
ことを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項13】
表示装置による右眼用の画像と左眼用の画像を分離することで3D表示を実現する表示補助装置において、
該表示補助装置の傾き、及び/又は、前記表示装置の表示画面を鑑賞する鑑賞者への前記表示補助装置の装着状態を検出する状態検出手段と、
該状態検出手段が検出した前記表示補助装置の状態に基づいて、前記表示装置の表示動作を制御させるための状態情報を生成する状態情報生成手段と、
前記状態情報生成手段が生成した状態情報を、前記表示装置に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする表示補助装置。
【請求項14】
前記表示補助装置は、
時分割して表示される画像に同期してシャッタ動作をおこなうための切替同期信号を生成する信号生成手段をさらに備え、
前記送信手段は、前記信号生成手段で生成された前記切替同期信号を送信する、
ことを特徴とする請求項13に記載の表示補助装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−205262(P2012−205262A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−70576(P2011−70576)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】