説明

表示システム

【課題】ユーザの習熟度を精度よく判定して、同じ内容を提示する画面であっても、ユーザの習熟度に応じた適切な画面形式に切り換えることができる表示システムを提供する。
【解決手段】設定画面およびガイダンス情報が格納され、設定画面は、設定画面の操作に対するユーザの習熟度に応じた複数の画面形式を有する画面情報記憶部11と、画面情報記憶部11の設定画面およびガイダンス情報を提供するウェブサーバ部1bと、提供された設定画面およびガイダンス情報を表示する表示部2aと、表示部2aに表示された画面に基づいてユーザが操作を行う操作部2bと、操作部2bの操作履歴を用いてユーザの習熟度を判定する習熟度判定部1dとを備え、習熟度判定部1dは、表示部2aによるガイダンス情報の表示状況によってユーザの習熟度を判定し、ウェブサーバ部1bは、ユーザの習熟度に基づく画面形式の設定画面を表示部2aに提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、表示装置に設けたLCD等の表示部に設定画面を表示し、ユーザが設定画面を操作(入力、クリック等)することによって各種設定を行うシステムに用いられる表示システムがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
例えば、宅内に配置した空調機器、照明機器、セキュリティ機器等の設備機器を監視制御する機器監視制御システムでは、表示部を有する表示ユニットがアプリサーバとの間でネットワークを介した通信を行い、アプリサーバへ監視要求や制御要求を送信する。アプリサーバは、監視要求を受信すると配下の設備機器から監視情報を取得し、制御要求を受信すると配下の設備機器の動作を制御する。このような機器監視制御システムに表示システムが用いられており、アプリサーバは内部にウェブサーバを有し、表示ユニットは、ウェブサーバにアクセスすることによって、監視結果や制御内容を表示する監視制御画面や、各種設定を行う設定画面を表示するウェブ画面をウェブサーバから取得し、表示部に表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−209522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
システムの規模が大きくなり、アプリサーバが実行するソフトウェアの規模が大きくなると、画面の数や各画面に表示されるメニューの数が多くなり、操作が複雑になって、ユーザが操作を全て覚えることが難しくなる。また、一般に習熟度の低い初心者は、様々な情報を含んだ画面を要求し、習熟度の高い熟練者は、無駄な情報を省略した操作効率の高い画面を要求している。
【0006】
そこで、上記特許文献1では、ユーザの操作履歴を利用し、ある設定画面に対して、当該設定画面の表示内容に対する反応時間、当該設定画面の表示回数、当該設定画面の誤操作の回数に基づいてユーザの習熟度を判定し、ユーザの習熟度に応じて、話し言葉で正確に表現した初心者用の丁寧モード、コマンドのみを単刀直入に表現した簡易モードのいずれかを選択して表示している。すなわち、同じ内容を提示する画面であっても、ユーザの習熟度に応じて適切な画面形式(文体、レイアウト等)に切り換えている。
【0007】
しかしながら、習熟度の低い初心者、習熟度の高い熟練者の各々に習熟度に応じた画面形式(文体、レイアウト等)を切り換えるために、ユーザの習熟度をさらに適切に判定することが求められている。
【0008】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザの習熟度を精度よく判定して、同じ内容を提示する画面であっても、ユーザの習熟度に応じた適切な画面形式に切り換えることができる表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、表示された画面に基づくユーザの操作によって設定処理が行われるシステムに用いられる表示システムであって、ユーザ操作による設定を行うための設定画面、設定画面の操作方法をユーザに提示するガイダンス情報が格納され、設定画面は、設定画面の操作に対するユーザの習熟度に応じた複数の画面形式を有する画面情報記憶手段と、画面情報記憶手段の設定画面およびガイダンス情報を提供する画面情報提供手段と、画面情報提供手段から提供された設定画面およびガイダンス情報を表示する表示手段と、表示手段に表示された画面に基づいてユーザが操作を行う操作手段と、操作手段の操作履歴に基づいてユーザの習熟度を判定する習熟度判定手段とを備え、習熟度判定手段は、表示手段によるガイダンス情報の表示状況を用いてユーザの習熟度を判定し、画面情報提供手段は、ユーザの習熟度に基づく画面形式の設定画面を表示手段に提供することを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、設定画面の操作方法をユーザに提示するガイダンス情報の表示状況によって、画面操作に対するユーザの習熟度を判定するので、ユーザの習熟度を精度よく判定でき、同じ内容を提示する画面であっても、ユーザの習熟度に応じた適切な画面形式に切り換えることができる。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1において、前記画面情報記憶手段は、前記ガイダンス情報を提示するガイダンス画面を前記設定画面とともに格納し、前記習熟度判定手段は、前記表示手段が前記設定画面を表示しているときに前記操作手段によってガイダンス画面に遷移する操作が行われた場合、ユーザの習熟度が低いと判定し、表示手段が設定画面を表示しているときに操作手段によってガイダンス画面に遷移する操作が行われなければ、ユーザの習熟度が高いと判定することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、設定画面の操作方法をユーザに提示するガイダンス画面を表示したか否かによって、画面操作に対するユーザの習熟度を判定するので、ユーザの習熟度を精度よく判定でき、同じ内容を提示する画面であっても、ユーザの習熟度に応じた適切な画面形式に切り換えることができる。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1において、前記画面情報記憶手段は、前記ガイダンス情報を含む設定画面を格納し、前記習熟度判定手段は、前記表示手段が設定画面を表示しているときに前記操作手段によってガイダンス情報をユーザに提示する操作が行われた場合、ユーザの習熟度が低いと判定し、表示手段が設定画面を表示しているときに操作手段によってガイダンス情報をユーザに提示する操作が行われなければ、ユーザの習熟度が高いと判定することを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、設定画面の操作方法をユーザに提示するガイダンス情報を表示したか否かによって、画面操作に対するユーザの習熟度を判定するので、ユーザの習熟度を精度よく判定でき、同じ内容を提示する画面であっても、ユーザの習熟度に応じた適切な画面形式に切り換えることができる。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかにおいて、ユーザが本システムに参入するときにユーザの識別を行うユーザ識別手段を備え、前記習熟度判定手段は、前記操作手段の操作履歴とユーザの参入回数とに基づいて本システムの操作に対するユーザの習熟度を判定することを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、ユーザの習熟度判定をさらに精度よく行うことができる。
【0017】
請求項5の発明は、請求項1乃至3いずれかにおいて、前記表示手段が同一の設定画面を連続して表示している時間を計時する計時手段を備え、前記習熟度判定手段は、前記操作手段の操作履歴と計時手段の計時結果とに基づいて本システムの操作に対するユーザの習熟度を判定することを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、ユーザの習熟度判定をさらに精度よく行うことができる。
【0019】
請求項6の発明は、請求項1乃至3いずれかにおいて、前記表示手段が設定画面を表示しているときに発生した前記操作手段の操作ミスを検出する操作ミス検出手段を備え、前記習熟度判定手段は、前記操作手段の操作履歴と操作ミス検出手段の検出結果とに基づいて本システムの操作に対するユーザの習熟度を判定することを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、ユーザの習熟度判定をさらに精度よく行うことができる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明では、ユーザの習熟度を精度よく判定して、同じ内容を提示する画面であっても、ユーザの習熟度に応じた適切な画面形式に切り換えることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施形態1の表示システムの構成を示す図である。
【図2】同上の動作フローチャートを示す図である。
【図3】同上の初心者用画面を示す図である。
【図4】同上のガイダンス画面を示す図である。
【図5】同上の熟練者用画面を示す図である。
【図6】同上の初心者用画面の他の構成を示す図である。
【図7】実施形態2の初心者用画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
(実施形態1)
図1は、本実施形態の表示システムを用いた機器監視制御システムの構成を示しており、アプリサーバ1と表示ユニット2と管理ユニット3とがLAN等の宅内ネットワークNTを介して互いに接続している。管理ユニット3は、専用線Wを介して接続された設備機器4(空調機器、照明機器、セキュリティ機器等)の動作、状態を管理する。そして、アプリサーバ1が管理ユニット3との間で通信を行い、各管理ユニット3の配下の設備機器4を監視制御する。表示ユニット2は、監視要求、制御要求をアプリサーバ1へ送信し、アプリサーバ1との間で監視制御に関する情報授受を行う。
【0025】
まず、アプリサーバ1は、機器監視制御部1aと、ウェブサーバ部1bと、操作履歴記憶部1cと、習熟度判定部1dと、ユーザ認証部1eとを備える。
【0026】
機器監視制御部1aは、表示ユニット2からの監視要求、制御要求に基づいて管理ユニット3との間で通信を行い、監視要求を受信した場合には管理ユニット3から設備機器4の監視情報を取得して表示ユニット2へ送信し、表示ユニット2から制御要求を受信した場合には管理ユニット3を介して設備機器4の動作を制御する。
【0027】
ウェブサーバ部1bは、画面情報(ウェブ画面)を提供する画面情報提供手段を構成しており、画面情報記憶部11、操作ミス検出部12、計時部13を具備し、画面情報記憶部11には画面情報が格納されており、ウェブサーバ部1bは表示ユニット2からの要求に応じた画面を画面情報記憶部11から読み出して、表示ユニット2へ提供する。そして画面情報には、ユーザ操作によって機器監視制御システムの動作を設定する設定画面G1と、設定画面の操作方法をユーザに提示する参照情報を含む複数のガイダンス画面G2とが含まれている。さらに設定画面G1には、初心者用画面G11と熟練者用画面G12との2種類が用意されている。初心者用画面G11と熟練者用画面G12とでは、ユーザに提示する内容は同じであるが、画面形式(文体、レイアウト等)が異なる。すなわち、初心者用画面G11は、習熟度の低い初心者であっても操作を把握しやすいように、ウィザード形式の複数のページで構成されて説明を充実させた画面形式であり、初心者であってもとまどうことなく操作を進めることができる。一方、熟練者用画面G12は、無駄な説明を省略して1ページで構成された操作効率の高い画面形式となる。
【0028】
操作履歴記憶部1cは、表示ユニット2におけるユーザ毎の操作履歴ファイルを格納しており、習熟度判定部1dは、各ユーザの操作履歴ファイルに基づいて設定画面G1の操作に対するユーザの習熟度を判定する。ユーザ認証部1eは、表示ユニット2から送信されたユーザ識別情報に基づいてユーザ認証を行い、ログインの可否を判定する。
【0029】
表示ユニット2は、ウェブブラウザ機能を有し、ウェブブラウザ機能を用いてウェブサーバ1から取得した画面を表示するLCD等で構成された表示部2aと、マウス、キーボード等の操作部2bとを備え、表示部2aの画面上におけるGUI機能を実行可能に構成される。
【0030】
以下、本実施形態の表示処理について図2のフローチャートを用いて説明する。
【0031】
まず、ユーザが表示装置2の操作部2bをログイン操作して、ユーザ識別情報をアプリサーバ1へ送信する。アプリサーバ1のユーザ認証部1eは、受信したユーザ識別情報の認証を行い、認証処理が完了すればログインを許可し、ウェブサーバ部1bは、機器監視制御システムのメインメニュー画面を画面情報記憶部11から読み出して表示ユニット2へ送信する。このとき、ユーザが機器監視制御システムに初めてログインしたとして、操作履歴記憶部1c内の当該ユーザの操作履歴ファイルには、ユーザ認証部1eによって当該ユーザのログイン回数:1回が書き込まれる(S1)。次に、アプリサーバ1の習熟度判定部1dは、操作履歴記憶部1cから操作履歴ファイルをロードし(S2)、当該ユーザが1回目のログインであることから当該ユーザは初心者であると判断する(S3)。
【0032】
そして、表示ユニット2において、表示部2aにメインメニュー画面を表示した状態で操作部2bが操作され、管理ユニット3の設定内容を編集する設定画面G1をアプリサーバ1へ要求すると(画面取得要求)、ウェブサーバ部1bは、初心者用画面G11を画面情報記憶部11から読み出して表示ユニット2へ送信する。表示ユニット2は、初心者用画面G11を表示部2aに表示する(S4)。
【0033】
初心者用画面G11は、図3に示すように、1ページで1台の管理ユニット3を設定対象としており、「管理ユニット名称」、「管理ユニットアドレス」、「MACアドレス」の入力ボックスC11、新しい管理ユニット3を追加する場合に押下する「新規」ボタンB11、表示されている管理ユニット3の設定を編集する場合に押下する「編集」ボタンB12、表示されている管理ユニット3を削除する場合に押下する「削除」ボタンB13、設定対象の管理ユニット3を前ページに変更する場合に押下する「戻る」ボタンB14、設定対象の管理ユニット3を次ページに変更する場合に押下する「次へ」ボタンB15、メインメニュー画面に遷移する場合に押下する「メインメニュー」ボタンB16、ガイダンス画面G2に遷移する場合に押下する「詳細」ボタンB17が配置されている。
【0034】
設定済の管理ユニット3に対応する初心者用画面G11では、上記入力ボックスC11に設定済の各データが表示され、さらに操作部2bを操作することで文字、数字等を入力ボックスC11に入力して、各データを設定、変更できる。上記各ボタンB11〜B17を押下すると、対応する画面の取得要求が表示ユニット2からアプリサーバ1へ送信され、ウェブサーバ部1bは、要求された画面を画面情報記憶部11から読み出して表示ユニット2へ送信する。すなわち、表示ユニット2において、ユーザは表示部2aに表示される画面を参照して操作部2bによる操作を行う(S5)。
【0035】
また、ウェブサーバ部1bは、受信した要求内容に応じて表示ユニット2で行われた当該ユーザの操作を判定し、表示ユニット2における当該ユーザの操作履歴を操作履歴記憶部1cの操作履歴ファイルに書き込む。さらに操作ミス検出部12は、ユーザの操作に誤りがあったため「戻る」ボタンB14が押下されて誤操作が修正された累積回数(操作ミスの回数)をカウントし(操作ミス検出手段)、計時部13は、同一の設定画面を連続して表示している時間(操作時間)を計時しており(計時手段)、操作履歴ファイルに操作ミス回数、操作時間を書き込む(S6)。
【0036】
そして、操作部2bによって「詳細」ボタンB17が押下されると、表示ユニット2からガイダンス画面G2の取得要求がアプリサーバ1へ送信され、ガイダンス画面G2の取得要求を受信したウェブサーバ部1bは、画面情報記憶部11から読み出したガイダンス画面G2を表示ユニット2へ送信し、表示ユニット2は、ガイダンス画面G2を表示部2aに表示する(すなわち、初心者用画面G11からガイダンス画面G2に遷移する)。ガイダンス画面G2は、図4に示すように、初心者用画面G11の詳細説明が含まれており、初心者用画面G11の操作方法をユーザに提示している。例えば、入力ボックスC11の入力方法、各種ボタンB11〜B16の操作説明等が文章で記述されている。また、ガイダンス画面G2にも、入力ボックスC11、各種ボタンB11〜B16が配置されており、各設定、操作を行うことができる。また、この「詳細」ボタンB17の押下操作も、他の操作と同様に操作履歴記憶部1cの操作履歴ファイルに書き込まれる。
【0037】
このように、ユーザは、操作部2aの操作によって、初心者用画面G11のみを用いた設定処理と、ガイダンス画面G2を用いた設定処理とのいずれかを自分の習熟度に合わせて選択して、初心者用画面G11またはガイダンス画面G2による設定操作を行う。
【0038】
そして設定処理が完了し、ユーザが表示装置2の操作部2bをログオフ操作して、ログオフ要求をアプリサーバ1へ送信すると、ユーザ認証部1fは当該ユーザのログオフ処理を行う(S7)。
【0039】
次に、ユーザが再度ログインした場合(S1)、アプリサーバ1のユーザ認証部1eは、操作履歴記憶部1cにおける当該ユーザの操作履歴ファイルのログイン回数をインクリメントし、習熟度判定部1dは、操作履歴記憶部1cから当該ユーザの操作履歴ファイルをロードし(S2)、当該ユーザの操作履歴ファイルに基づいて、操作画面の操作に対するユーザの習熟度を判定する(S3)。具体的には、前回のログオン時にユーザが詳細ボタンB17を押下した履歴がある、または操作ミスの回数が所定回数以上である、または操作時間が所定時間以上である、またはログイン回数が所定回数未満であれば、当該ユーザは初心者であると判定する。一方、前回のログオン時にユーザが詳細ボタンB17を押下した履歴がなく、且つ操作ミスの回数が所定回数未満であり、且つ操作時間が所定時間未満であり、且つログオン回数が所定回数以上であれば、当該ユーザは熟練者であると判定する。
【0040】
そして、表示ユニット2において、表示部2aにメインメニュー画面を表示した状態で操作部2bが操作され、管理ユニット3の設定内容を編集する設定画面G1をアプリサーバ1へ要求すると(画面取得要求)、ウェブサーバ部1bは、習熟度判定部1dの判定結果に基づいて設定画面G1を表示ユニット2へ送信する。具体的には、習熟度判定部1dがユーザは初心者であると判定した場合、ウェブサーバ部1bは、初心者用画面G11を表示ユニット2へ送信し、習熟度判定部1dがユーザは熟練者であると判定した場合、ウェブサーバ部1bは、熟練者用画面G12を表示ユニット2へ送信する。表示ユニット2は、初心者用画面G11または熟練者用画面G12を表示部2aに表示する(S4)。
【0041】
初心者用画面G11、ガイダンス画面G2については上記図3、図4と同様であり、説明は省略する。
【0042】
熟練者用画面G12は、図5に示すように、1ページで複数台の管理ユニット3を設定対象としており、複数台の管理ユニット3の「管理ユニット名称」、「管理ユニットアドレス」、「MACアドレス」の設定データが一括表示され、選択ボタンB21(ラジオボタン)で設定対象の管理ユニット3を選択できる。そして、新しい管理ユニット3を追加する場合に押下する「新規」ボタンB22、選択した管理ユニット3の設定を編集する場合に押下する「編集」ボタンB23、選択した管理ユニット3を削除する場合に押下する「削除」ボタンB24が配置されている。
【0043】
そして、表示ユニット2において操作部2bを操作して、選択ボタンB21でいずれか1台の管理ユニット3を選択した後、編集ボタンB23を押下することで、当該選択された管理ユニット3の編集画面をアプリサーバ1へ要求すると、当該編集画面がアプリサーバ1のウェブサーバ部1bから提供される。そして、編集完了後には、操作部2bの操作によって上記熟練者用画面G12に戻って、他の管理サーバ3の設定操作を同様に行う。また、熟練者用画面G12には、設定対象を選択するタブTや、各タブにおける設定メニュー選択ボタンB30等の操作ボタンも配置されており、初心者用画面G11より多くの操作ボタンや情報が1ページに含まれている。
【0044】
このように表示ユニット2では、表示部2aに表示される画面を参照して操作部2bによる操作を行い(S5)、ウェブサーバ部1bは、受信した要求内容に応じて表示ユニット2で行われた操作を判定し、操作履歴記憶部1cの操作履歴ファイルに表示ユニット2の操作履歴、操作ミス回数、操作時間、ログイン回数を書き込む。(S6)。そして設定処理が完了し、ユーザが表示装置2の操作部2bをログオフ操作して、ログオフ要求をアプリサーバ1へ送信すると、ユーザ認証部1fは当該ユーザのログオフ処理を行う(S7)。
【0045】
以降、アプリサーバ1は、ユーザがログインする毎に、前回のログイン時における当該ユーザの操作履歴ファイルに基づいてユーザの習熟度を判定し、ユーザの習熟度に応じた設定画面(初心者用画面G11または熟練者用画面G12)を表示ユニット2へ提供するとともに、操作履歴記憶部1cの操作履歴ファイルを更新する。
【0046】
このように、設定画面の操作方法をユーザに提示する参照情報を含むガイダンス画面G2をユーザが表示したか否かによって、画面操作に対するユーザの習熟度を判定するので、ユーザの習熟度を精度よく判定でき、同じ内容を提示する画面であっても、ユーザの習熟度に応じた適切な画面形式に切り換えることができるのである。また、ガイダンス画面G2の表示の有無だけでなく、操作ミス回数、操作時間、ログイン回数も含めて、画面操作に対するユーザの習熟度を判定することによって、ユーザの習熟度判定をさらに精度よく行うことができる。
【0047】
また、初心者用画面G11として、「詳細」ボタンB17の代わりに、図6に示すようにガイダンス画面G2のアドレスにリンクされたリンクボタンB18を配置してもよい。
【0048】
なお、ユーザの習熟度を判定するためにガイダンス画面G2の表示の有無に組み合わせる要素として、操作ミス回数、操作時間、ログイン回数を挙げているが、各要素の組み合わせ形態は本実施形態に限定されるものではない。
【0049】
(実施形態2)
本実施形態の表示システムは、初心者用画面G11の構成が実施形態1と異なるものであり、同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
【0050】
本実施形態の初心者用画面G11は、図7に示すように、入力ボックスC11、各ボタンB11〜B16を実施形態1と同様に配置し、さらにそのページの下方にガイダンス画面G2と同様の内容を提示するガイダンス情報G2’を配置している。そして、操作ユニット2の操作部2bは、ウェブブラウザ機能を用いて、初心者用画面G11を下方にスクロールすることにより、ガイダンス情報G2’を表示部2aに表示する。このスクロール動作は、表示ユニット2からアプリサーバ1のウェブサーバ1bへ操作情報として送信され、操作履歴記憶部1cの操作履歴ファイルに書き込まれる。
【0051】
そして、習熟度判定部1dは、操作画面の操作に対するユーザの習熟度を判定する際に、前回のログオン時にユーザが初心者用画面G11を下方にスクロールしてガイダンス情報G2’を表示した履歴がある、または操作ミスの回数が所定回数以上である、または操作時間が所定時間以上である、またはログイン回数が所定回数未満であれば、当該ユーザは初心者であると判定する。一方、前回のログオン時にユーザが初心者用画面G11を下方にスクロールしてガイダンス情報G2’を表示した履歴がなく、且つ操作ミスの回数が所定回数未満であり、且つ操作時間が所定時間未満であり、且つログオン回数が所定回数以上であれば、当該ユーザは熟練者であると判定する。
【0052】
このように、設定画面の操作方法をユーザに提示する参照情報を含むガイダンス情報G2’をユーザが表示したか否かによって、画面操作に対するユーザの習熟度を判定するので、ユーザの習熟度を精度よく判定でき、同じ内容を提示する画面であっても、ユーザの習熟度に応じた適切な画面形式に切り換えることができるのである。また、ガイダンス情報G2’の表示の有無だけでなく、操作ミス回数、操作時間、ログイン回数も含めて、画面操作に対するユーザの習熟度を判定することによって、ユーザの習熟度判定をさらに精度よく行うことができる。
【0053】
またスクロールの方向は下方向に限定されるものではなく、例えば初心者用画面G11のページ右方にガイダンス情報G2’を配置すれば、スクロール方向は右方向となる。
【0054】
なお、ユーザの習熟度を判定するためにガイダンス情報G2’の表示の有無に組み合わせる要素として、操作ミス回数、操作時間、ログイン回数を挙げているが、各要素の組み合わせ形態は本実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0055】
1 アプリサーバ
1b ウェブサーバ部
1c 操作履歴記憶部
1d 習熟度判定部
11 画面情報記憶部
2 表示ユニット
2a 表示部
2b 操作部
3 管理ユニット
NT 宅内ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示された画面に基づくユーザの操作によって設定処理が行われるシステムに用いられる表示システムであって、
ユーザ操作による設定を行うための設定画面、設定画面の操作方法をユーザに提示するガイダンス情報が格納され、設定画面は、設定画面の操作に対するユーザの習熟度に応じた複数の画面形式を有する画面情報記憶手段と、
画面情報記憶手段の設定画面およびガイダンス情報を提供する画面情報提供手段と、
画面情報提供手段から提供された設定画面およびガイダンス情報を表示する表示手段と、
表示手段に表示された画面に基づいてユーザが操作を行う操作手段と、
操作手段の操作履歴に基づいてユーザの習熟度を判定する習熟度判定手段とを備え、
習熟度判定手段は、表示手段によるガイダンス情報の表示状況を用いてユーザの習熟度を判定し、
画面情報提供手段は、ユーザの習熟度に基づく画面形式の設定画面を表示手段に提供する
ことを特徴とする表示システム。
【請求項2】
前記画面情報記憶手段は、前記ガイダンス情報を提示するガイダンス画面を前記設定画面とともに格納し、
前記習熟度判定手段は、前記表示手段が前記設定画面を表示しているときに前記操作手段によってガイダンス画面に遷移する操作が行われた場合、ユーザの習熟度が低いと判定し、表示手段が設定画面を表示しているときに操作手段によってガイダンス画面に遷移する操作が行われなければ、ユーザの習熟度が高いと判定する
ことを特徴とする請求項1記載の表示システム。
【請求項3】
前記画面情報記憶手段は、前記ガイダンス情報を含む設定画面を格納し、
前記習熟度判定手段は、前記表示手段が設定画面を表示しているときに前記操作手段によってガイダンス情報をユーザに提示する操作が行われた場合、ユーザの習熟度が低いと判定し、表示手段が設定画面を表示しているときに操作手段によってガイダンス情報をユーザに提示する操作が行われなければ、ユーザの習熟度が高いと判定する
ことを特徴とする請求項1記載の表示システム。
【請求項4】
ユーザが本システムに参入するときにユーザの識別を行うユーザ識別手段を備え、
前記習熟度判定手段は、前記操作手段の操作履歴とユーザの参入回数とに基づいて本システムの操作に対するユーザの習熟度を判定する
ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の表示システム。
【請求項5】
前記表示手段が同一の設定画面を連続して表示している時間を計時する計時手段を備え、
前記習熟度判定手段は、前記操作手段の操作履歴と計時手段の計時結果とに基づいて本システムの操作に対するユーザの習熟度を判定する
ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の表示システム。
【請求項6】
前記表示手段が設定画面を表示しているときに発生した前記操作手段の操作ミスを検出する操作ミス検出手段を備え、
前記習熟度判定手段は、前記操作手段の操作履歴と操作ミス検出手段の検出結果とに基づいて本システムの操作に対するユーザの習熟度を判定する
ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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