説明

表示制御装置、表示制御方法、およびプログラム

【課題】表示される文章によって内容を確認しながらコンテンツを選択することができるようにする。
【解決手段】録画予約を設定する番組の選択に用いられる番組一覧には、縦方向に並べて代表画が表示されるとともに、それぞれの画像の隣に、それぞれの画像を代表画とする番組の内容を表す文章が表示される。この文章は、EPGデータに含まれるテキストデータから抽出された文章である。例えば、テキストデータに含まれる文章のうち、最初に提供された情報に含まれる文章と比べて更新されたものであることを表すマークが付された文章が提示用の文章として抽出される。本発明は、EPGデータを扱う録画機器やテレビジョン受像器に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、表示制御方法、およびプログラムに関し、特に、表示される文章によって内容を確認しながらコンテンツを選択することができるようにした表示制御装置、表示制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスクレコーダなどのデジタル録画機器においては、EPG(Electric Program Guide)データに基づいて表示される番組表から、録画予約を設定する番組を選択することができるようになされている。
【0003】
例えば、番組表がラテ欄形式で表示される場合、ユーザは、番組のタイトルなどの各欄に表示される簡単な情報から、どの時間帯にどの番組が放送されるのかを確認することができる。また、ユーザは、興味のある番組がある場合、その番組を選択して所定の操作を行うことによって、出演者やあらすじなどの番組の詳細情報を表示させることができる。
【0004】
このような情報を確認し、ユーザは録画予約を設定する番組を選択することができる。
【0005】
特許文献1には、番組表の表示に用いる番組のタイトルを表す情報として、「金曜洋画劇場」などの番組のタイトルと、映画のタイトルなどの番組の内容を表す情報が提供された場合、番組表には、後者の番組の内容を表す情報を表示するようにした技術が記載されている。
【特許文献1】特開2005−223940号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上のようにして番組を選択する場合、ユーザは、放送される番組の内容を確認するために、いちいち番組の詳細情報を表示させ、あらすじ全体などの詳細文を読んで番組の内容を確認する必要がある。
【0007】
すなわち、詳細情報を表示させたりそれを読んだりする分だけ手間がかかり、内容を基準として番組を選択しにくい。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、表示される文章によって内容を確認しながらコンテンツを選択することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面の表示制御装置は、EPGデータを取得する取得手段と、前記取得手段により取得されたEPGデータに含まれるそれぞれのコンテンツの情報から、複数の単語から構成される文章を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された文章をコンテンツの一覧に表示させ、コンテンツの選択を受け付ける表示制御手段とを備える。
【0010】
前記抽出手段には、それぞれのコンテンツの情報に含まれる文章のうち、EPGデータに含めて最初に提供された情報に含まれる文章と比べて、更新された文章であることを表すマークが付されている文章を抽出させることができる。
【0011】
1つのコンテンツの情報から複数の文章が前記抽出手段により抽出された場合、前記表示制御手段には、抽出された前記複数の文章をそれぞれコンテンツの一覧に表示させることができる。
【0012】
前記表示制御手段には、さらに、1つのコンテンツの情報から抽出された前記複数の文章のうちのいずれかの文章により内容が表されるコンテンツが選択された場合、前記複数の文章により内容が表されるそれぞれのコンテンツが選択済みのコンテンツであることを表す表示を行わせることができる。
【0013】
本発明の一側面の表示制御方法またはプログラムは、EPGデータを取得し、取得したEPGデータに含まれるそれぞれのコンテンツの情報から、複数の単語から構成される文章を抽出し、抽出した文章をコンテンツの一覧に表示させ、コンテンツの選択を受け付けるステップを含む。
【0014】
本発明の一側面においては、EPGデータが取得され、取得されたEPGデータに含まれるそれぞれのコンテンツの情報から、複数の単語から構成される文章が抽出される。また、抽出された文章がコンテンツの一覧に表示され、コンテンツの選択が受け付けられる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一側面によれば、ユーザは、表示される文章によって内容を確認しながらコンテンツを選択することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る表示制御装置1の例を示す図である。
【0017】
表示制御装置1はハードディスクを内蔵するデジタル録画機器である。表示制御装置1は、BS(Broadcasting Satellite)/CS(Communications Satellite)デジタル放送、地上デジタル放送、またはインターネットを介して行われる放送によって提供される番組(コンテンツ)のデータを取得し、取得した番組のデータをハードディスクに記録させる。すなわち、表示制御装置1には、図示せぬアンテナからの信号などが供給されるようになされている。表示制御装置1は、ハードディスクに記録させておいたデータをユーザによる指示に応じて再生し、番組の映像や音声をテレビジョン受像機2から出力させる。
【0018】
また、表示制御装置1は、放送波やインターネットを介して放送局などが配信するEPGデータを取得する。EPGデータには、それぞれの番組について、番組のタイトル、放送日時、番組のジャンルを表すコード、詳細情報などの、放送予定のそれぞれの番組の情報が含まれる。詳細情報には、出演者の名前、コーナー名、番組のあらすじなどが含まれる。
【0019】
このような情報が含まれるEPGデータは、配信日を含む8日分の放送予定の番組の情報をまとめた形で、所定の時刻に1日に複数回配信される。
【0020】
例えば、3月1日に配信されるEPGデータには、3月1日から3月8日までの放送予定の番組の情報が含まれ、3月2日に配信されるEPGデータには、3月2日から3月9日までの放送予定の番組の情報が含まれる。従って、ある日に放送される番組の情報については、放送日の7日前の日から放送日当日までに渡って、毎日、提供されることになる。
【0021】
番組のジャンルがニュースなどである場合、放送される内容は番組の放送日に近くなって決定される。従って、ニュース番組などの情報は、その番組の情報として最初に提供されたものと、その後に提供されたものとで異なる情報になることがある。後述するように、後から更新された情報には、そのことを表す情報が付加されている。
【0022】
表示制御装置1は、配信されるEPGデータをその都度取得し、管理する。表示制御装置1が管理するEPGデータは、放送予定の番組の一覧を表示するときに用いられる。番組一覧には、放送予定の番組の情報として、EPGデータに含まれる情報から抽出された文章が並べて表示される。ユーザは、番組一覧から、録画予約を設定する番組を選択することができる。
【0023】
図2は、番組一覧を表示する表示制御装置1の処理の流れを示す図である。
【0024】
図2の矢印A1に示されるように、配信され、保存されていたEPGデータに対してプリフィルタ処理が施される。プリフィルタ処理は、番組一覧に提示する提示用文章を抽出する処理の前処理となる。プリフィルタ処理により、提示用文章を構成するものとしては適さない文字、記号などが削除されたり、指定された放送ネットワーク、放送開始日、ジャンルの条件を満たす番組の情報に絞られたりする。
【0025】
プリフィルタ処理の対象となるEPGデータは、例えば、ARIB(Association of Radio Industries and Businesses) STD-B10で規定された標準規格や、ARIB TR-B14/15で規定された技術資料に準拠した実装や運用が行われているデジタル放送のSI-EPGデータとなる。
【0026】
保存されているEPGデータのすべてを対象として処理が行われるのではなく、ある日を基準として、基準日の当日に配信されたEPGデータのうちの、当日放送予定分の番組の情報や、基準日の前日に配信されたEPGデータのうちの、翌日放送予定分の番組の情報だけを対象として処理が行われるようにしてもよい。
【0027】
プリフィルタ処理が施されることによって得られたEPGデータに対して、あらかじめ定義されたパターンに従って提示用文章を抽出する処理が施される。抽出された矢印A2の先に示される提出用文章は、矢印A3の先に示されるように、番組一覧の表示に用いられる。
【0028】
図3は、テレビジョン受像機2に表示される番組一覧の例を示す図である。
【0029】
ここでは、ニュース番組の一覧を表示する場合について説明する。上述したように、EPGデータに含まれるそれぞれの番組の情報には番組のジャンルを表す情報も含まれており、例えば、放送予定のニュース番組の表示をユーザが指示したとき、図3に示されるような画面が表示される。
【0030】
図3の番組一覧において、縦方向に並べて表示される画像P1乃至P5は、EPGデータに含めて提供されたそれぞれのニュース番組の代表画である。代表画が提供されていない場合、枠だけが表示され、画像が表示されないこともある。
【0031】
画像P1の右側に表示される「スイーツの激戦」の文章は、11月1日に放送予定の、画像P1を代表画とするニュース番組の情報から抽出された提示用文章である。提示用文章は、複数の単語から構成される。
【0032】
同様に、画像P2の右側に表示される「“郵政造反組”復党」の文章は、11月1日に放送予定の、画像P2を代表画とするニュース番組の情報から抽出された提示用文章であり、画像P3の右側に表示される「五輪誘致へ本格始動」の文章は、11月1日に放送予定の、画像P3を代表画とするニュース番組の情報から抽出された提示用文章である。
【0033】
画像P4の右側に表示される「60億の男帰国へメジャー松本誕生」の文章は、10月27日に放送予定の、画像P4を代表画とするニュース番組の情報から抽出された提示用文章であり、画像P5の右側に表示される「“働く貧困層”の現実800万世帯に拡大」の文章は、10月24日に放送予定の、画像P5を代表画とするニュース番組の情報から抽出された提示用文章である。
【0034】
このように、表示制御装置1により表示される番組一覧には、それぞれのニュース番組のタイトルは表示されずに、EPGデータに含まれるニュース番組の情報から抽出された提示用文章が1文ずつ並べて表示される。
【0035】
これにより、ユーザは、提示用文章を見て番組の内容を俯瞰しながら、番組の内容を基準として、録画予約を設定する番組を選択することができる。録画予約を設定しておく番組を選択するにあたっては、内容を詳細にまで確認しておく必要はなく、1文で表されるような、簡単な内容だけを確認しておけば十分であることが多い。
【0036】
ユーザは、代表画に重ねて表示されるカーソルCをリモートコントローラなどを操作して動かし、所定の操作を行うことによって、そのときカーソルCによって代表画が選択されている番組の録画予約を設定することができる。録画予約を設定した場合、ユーザにより選択された番組の情報の近傍には、録画予約が設定済みの番組であることを表す画像(マーク)が表示される。
【0037】
以上のような番組一覧を表示させる表示制御装置1の処理についてはフローチャートを参照して後述する。
【0038】
図4は、表示制御装置1のハードウエア構成例を示すブロック図である。
【0039】
CPU(Central Processing Unit)11は、ROM(Read Only Memory)12、または記録部19に記録されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)13には、CPU11が実行するプログラムやデータなどが適宜記録される。これらのCPU11、ROM12、およびRAM13は、バス14により相互に接続されている。
【0040】
CPU11にはまた、バス14を介して入出力インタフェース15が接続されている。入出力インタフェース15には、受信部16、入力部17、出力部18、記録部19、通信部20、およびドライブ21が接続されている。
【0041】
受信部16は、アンテナ16Aからの放送波信号を受信、復調し、MPEG-TS(Moving Picture Experts Group-Transport Stream)を取得する。受信部16は、録画の対象になっている番組のデータやEPGデータをMPEG-TSから取得し、取得したデータを、入出力インタフェース15を介して記録部19に出力する。
【0042】
入力部17は、リモートコントローラからの信号を受信し、ユーザの操作の内容を表す情報を入出力インタフェース15、バス14を介してCPU11に出力する。
【0043】
出力部18は、再生が指示された番組のデータをデコードし、得られた映像信号に基づいて、番組の映像をテレビジョン受像機2に表示させる。また、出力部18は、CPU11による制御に従って、図3に示されるような番組一覧をテレビジョン受像機2に表示させる。
【0044】
記録部19は例えばハードディスクからなり、CPU11が実行するプログラムや、入出力インタフェース15を介して受信部16から供給された番組のデータ、EPGデータなどの各種のデータを記録する。
【0045】
通信部20は、サーバと通信を行い、インターネット放送によって配信される番組のデータや、サーバが配信するEPGデータを取得する。通信部20は、取得したデータを、入出力インタフェース15を介して記録部19に出力し、記録させる。
【0046】
ドライブ21は、光ディスクや半導体メモリなどのリムーバブルメディア22が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記録部19に転送され、記録される。
【0047】
図5は、表示制御装置1の機能構成例を示すブロック図である。図5に示す機能部のうちの少なくとも一部は、図4のCPU11により所定のプログラムが実行されることによって実現される。
【0048】
図5に示されるように、表示制御装置1においては、EPGデータ取得部31、EPGデータ記憶部32、プリフィルタ処理部33、提示用文章抽出部34、および表示制御部35が実現される。
【0049】
EPGデータ取得部31は、受信部16を制御し、デジタル放送などを介して繰り返し配信されるEPGデータを取得する。EPGデータ取得部31は、取得したEPGデータをEPGデータ記憶部32に出力し、記憶させる。
【0050】
EPGデータ記憶部32は、EPGデータ取得部31から供給されたEPGデータを記憶する。EPGデータ記憶部32に記憶されているEPGデータは、例えば、EPGデータ取得部31から最新のEPGデータが供給される毎に書き換えられる。EPGデータ記憶部32には、EPGデータの配信日を含めて8日分の放送予定の番組の最新の情報が記憶されることになる。
【0051】
プリフィルタ処理部33は、プリフィルタ処理を行うことによって、EPGデータ記憶部32に記憶されているEPGデータに含まれる番組の情報から、提示用文章を構成するものとしては適さない文字、記号を削除したり、指定された所定の条件を満たす番組の情報に絞り込んだりする。プリフィルタ処理部33は、プリフィルタ処理を施すことによって得られたEPGデータを提示用文章抽出部34に出力する。
【0052】
提示用文章抽出部34は、プリフィルタ処理部33から供給されたEPGデータに含まれる、それぞれの番組の情報から提示用文章を抽出する。
【0053】
図6は、あるニュース番組の情報に含まれるテキストデータの例を示す図である。
【0054】
上述したように、EPGデータには、それぞれの番組の情報として、出演者の名前、コーナー名、番組の内容を表す文章などの各種のテキストデータが含まれる。図6の例においては、「北朝鮮で再び核実験の兆候が…各国どう動く」、「韓流“どぶろく”に日本酒メーカーも参入」、「人気の秘密」、「今晩の献立」、「柳ひでお、伊藤めぐみ、赤山ゆうこほか」のテキストデータが含まれている。
【0055】
「北朝鮮で再び核実験の兆候が…各国どう動く」、「韓流“どぶろく”に日本酒メーカーも参入」の先頭には、それぞれ下向きの白抜き三角のマーク(▽)が付加されている。「韓流“どぶろく”に日本酒メーカーも参入」と「人気の秘密」、「人気の秘密」と「今晩の献立」、「今晩の献立」と「柳ひでお、伊藤めぐみ、赤山ゆうこほか」の間にはそれぞれスペースが挿入されている。
【0056】
例えば、このようなテキストデータを対象とした提示用文章抽出処理においては、下向きの白抜き三角のマークが付加されているテキストデータが提示用文章とみなされ、この下向きの白抜き三角のマークをセパレータとして、提示用文章のテキストデータが他のテキストデータから切り出される。
【0057】
下向きの白抜き三角のマークは、それが付加されているテキストデータが放送日の7日前に最初に配信されたEPGデータには含まれていなかったものであり、放送日までの間に追加、更新されたテキストデータであることを表す。
【0058】
番組の情報に含まれる番組のコーナー名、出演者名などのテキストデータは、その番組の情報を含むEPGデータが最初に配信されたときから決まっていることが多いから、このようなコーナー名、出演者名は更新されず、下向きの白抜き三角のマークが付加されないことが多い。
【0059】
先頭の文字から順に注目して処理が進められるとして、先頭に下向きの白抜き三角のマークがない場合、先頭の文字から、1つ目の下向きの白抜き三角のマークまでのテキストデータが提示用文章とみなされ、切り出される。
【0060】
番組の情報に含まれる最後の下向きの白抜き三角のマークに続くテキストデータは、次のスペースまでが提示用文章として切り出される。
【0061】
図6の例においては、先頭にある1つ目の下向きの白抜き三角のマークから、2つ目の下向きの白抜き三角のマークまでの間の「北朝鮮で再び核実験の兆候が…各国どう動く」が提示用文章とみなされ、切り出される。
【0062】
2つ目の下向きの白抜き三角のマークは図6のテキストデータに含まれる下向きの白抜き三角のマークのうちの最後のマークであるから、その2つ目の下向きの白抜き三角のマークから次のスペース、すなわち、「韓流“どぶろく”に日本酒メーカーも参入」と「人気の秘密」の間に挿入されているスペースまでの「韓流“どぶろく”に日本酒メーカーも参入」が提示用文章とみなされ、切り出される。
【0063】
最後の下向きの白抜き三角のマークが付加されている「韓流“どぶろく”に日本酒メーカーも参入」以降のテキストデータである「人気の秘密」、「今晩の献立」、「柳ひでお、伊藤めぐみ、赤山ゆうこほか」は、それぞれ提示用文章とみなされず、切り出しの対象外のテキストデータとなる。
【0064】
このような処理が、プリフィルタ処理が施されることによって得られたEPGデータに含まれるそれぞれの番組の情報を対象として行われる。抽出された提示用文章は、どの番組の情報から抽出された文章であるのかを表す情報とともに、提示用文章抽出部34から表示制御部35に供給される。
【0065】
図5の説明に戻り、表示制御部35は、番組一覧の表示がユーザにより指示されたとき、それぞれの番組の代表画と放送日の情報をEPGデータ記憶部32から読み出し、読み出したそれらの情報を、出力部18を制御してテレビジョン受像機2に表示させる。また、表示制御部35は、代表画などを表示させた番組の情報から提示用文章抽出部34により抽出された提示用文章をテレビジョン受像機2に表示させる。
【0066】
次に、以上のような構成を有する表示制御装置1の処理について説明する。
【0067】
はじめに、図7のフローチャートを参照して、番組一覧を表示させる表示制御装置1の全体の処理について説明する。
【0068】
ステップS1において、EPGデータ取得部31は、デジタル放送などを介して繰り返し配信されるEPGデータを取得し、取得したEPGデータをEPGデータ記憶部32に記憶させる。
【0069】
ステップS2において、プリフィルタ処理部33はプリフィルタ処理を行う。プリフィルタ処理が施されることによって得られたEPGデータは、プリフィルタ処理部33から提示用文章抽出部34に供給される。プリフィルタ処理の詳細については図8のフローチャートを参照して後述する。
【0070】
ステップS3において、提示用文章抽出部34は、プリフィルタ処理部33から供給されたEPGデータに含まれるそれぞれの番組の情報から、上述したように下向きの白抜き三角のマークをセパレータとして用いるなどして提示用文章を抽出する。提示用文章抽出部34は、抽出した提示用文章を表示制御部35に出力する。
【0071】
ステップS4において、表示制御部35は、番組一覧の表示がユーザにより指示されたとき、それぞれの番組の情報として、代表画、放送日、提示用文章抽出部34により抽出された提示用文章を図3に示されるようにテレビジョン受像機2に表示させる。ユーザにより所定の番組の録画が指示されたとき、図示せぬ録画管理部は、その指示を受け付け、録画予約を設定して管理する。
【0072】
なお、ステップS2において行われるプリフィルタ処理とステップS3において行われる提示用文章を抽出する処理は、番組一覧を表示することがユーザにより指示されてから行われるようにしてもよいし、番組一覧の表示が指示される前に、あらかじめ行われるようにしてもよい。
【0073】
次に、図8のフローチャートを参照して、図7のステップS2において行われるプリフィルタ処理について説明する。
【0074】
ステップS11において、プリフィルタ処理部33は、1つの番組の情報に注目し、注目する番組の情報の「タイトル」フィールドに含まれる、「番組詳細記述」の部分の情報を切り出す。プリフィルタ処理部33は、切り出した情報を「番組詳細3」の情報としてメモリに格納して管理する。
【0075】
図9は、1つの番組の情報の例を示す図である。
【0076】
図9に示されるように、1つの番組の情報は、「タイトル」フィールドf1、「番組詳細1」フィールドf2、および「番組詳細2」フィールドf3の3種類の情報から構成される。
【0077】
「タイトル」フィールドf1には、番組のタイトル、サブタイトルが記述される。「タイトル」フィールドf1には、番組の内容を表す情報も一部記述されるようになされており、その記述が「番組情報記述」となる。
【0078】
「番組情報記述」として、上述したような更新される文章などが記述されることもある。プリフィルタ処理においては、この「番組情報記述」に記述されている情報も提示用文章を抽出する元のテキストデータとして扱われるように、「番組詳細3」の情報として管理される。
【0079】
「番組詳細1」フィールドf2には、番組の出演者の名前、制作者の名前などが記述される。「番組詳細2」フィールドf3には、番組のあらすじなどが記述される。
【0080】
図8の説明に戻り、ステップS12において、プリフィルタ処理部33は、「番組詳細1」フィールドf2に記述されているテキストデータ、「番組詳細2」フィールドf3に記述されているテキストデータ、および「番組詳細3」の情報としてメモリに格納しておいた「番組詳細記述」のテキストデータから、削除対象の文字や記号を削除する。ここでは、例えば、放送局名を表す文字、天気予報のコーナーがあることを表す記号が削除される。削除対象の文字や記号を表す辞書が、プリフィルタ処理部33に対して与えられている。
【0081】
条件の指定がある場合、ステップS13において、プリフィルタ処理部33は、その条件を満たす番組の情報に絞り込む。
【0082】
例えば、あるチャンネルの番組の情報だけを一覧表示することが条件として設定されている場合、絞り込みにより、そのチャンネルで放送される番組の情報だけが選択される。また、ある日以降に放送される番組の情報だけを一覧表示することが条件として設定されている場合、絞り込みにより、その日(放送開始日)以降に放送される番組の情報だけが選択される。ニュース番組の情報だけといったように、あるジャンルの番組の情報だけを一覧表示することが条件として設定されている場合、絞り込みにより、そのジャンルの番組の情報だけが選択される。
【0083】
条件を満たす番組の情報はプリフィルタ処理部33から提示用文章抽出部34に供給される。その後、図7のステップS2に戻り、それ以降の処理が行われる。
【0084】
以上の処理により、ユーザは、番組一覧に表示される文章によって内容を確認しながら、録画予約を設定する番組を選択することができる。
【0085】
なお、1つの番組の情報から複数の文章が提示用文章として抽出された場合、それぞれの提示用文章が表示されるようにしてもよい。
【0086】
図10は、番組一覧の他の例を示す図である。
【0087】
図10の番組一覧に表示される画像P11乃至P15を代表画とする番組のうち、画像P11を代表画とする番組と、画像P12を代表画とする番組と、画像P13を代表画とする番組は、12月1日に放送予定の同じ番組である。また、画像P14を代表画とする番組と、画像P15を代表画とする番組は、11月30日に放送予定の同じ番組である。
【0088】
すなわち、画像P11の右側に表示される「北朝鮮で再び核実験の兆候が…各国どう動く」の提示用文章と、画像P12の右側に表示される「韓流“どぶろく”に日本酒メーカーも参入」の提示用文章と、画像P13の右側に表示される「日本6−3で勝利」の提示用文章は、同じ番組の情報から抽出された提示用文章である。
【0089】
また、画像P14の右側に表示される「田中氏知事選出馬」の提示用文章と、画像P15の右側に表示される「亀吉ボクシング大荒れ」の提示用文章は、同じ番組の情報から抽出された提示用文章である。
【0090】
このように、同じ番組の情報から複数の提示用文章が抽出された場合、それぞれの提示用文章が表示されることによって、ユーザは、1つの提示用文章だけが表示される場合に比べて、興味のある内容を扱っている番組を確実に探すことができる。
【0091】
図10に示されるような番組一覧において、ユーザが、例えば画像P11を代表画とする番組を選択し、番組の録画予約を設定した場合、録画予約を設定済みの番組であることを表すマークが、例えば画像P11の左隣などの所定の位置に表示される。
【0092】
図11は、画像P11を代表画とする番組に対して録画予約が設定された場合に表示される番組一覧の例を示す図である。
【0093】
図11に示されるように、画像P11の左隣には、画像P11を代表画とする番組が録画予約が設定済みの番組であることを表すマークm1が表示される。
【0094】
また、図11に示されるように、画像P11を代表画とする番組と、画像P12を代表画とする番組と、画像P13を代表画とする番組は同じ番組であるから、画像P12の左隣にマークm2が表示されるとともに、画像P13の左隣にもマークm3が表示される。
【0095】
このように、EPGデータに含まれる1つの番組の情報から複数の文章が提示用文章として抽出された場合、それぞれの提示用文章が表示される。また、その複数の文章により内容が表されるそれぞれの番組(同じ番組)のうちのいずれかの番組が選択された場合、複数の文章により内容が表されるそれぞれの番組に対して録画予約が設定済みであることを表す情報が表示される。
【0096】
これにより、ユーザは、画像P11を代表画とする番組と、画像P12を代表画とする番組と、画像P13を代表画とする番組が同じ番組であり、その番組に対して録画予約を設定していることを確認することができる。
【0097】
以上においては、録画予約を設定するときに用いられる番組一覧の表示について説明したが、同様の表示が、例えば録画済みの番組の一覧において行われるようにしてもよい。録画済みの番組の一覧に、上述したようにして抽出された提示用文章がそれぞれの録画済みの番組の情報として表示されることにより、ユーザは、どの番組を再生させるかを、内容を確認しながら選択することができる。
【0098】
また、同様の表示が録画機器ではなく、テレビジョン受像機やパーソナルコンピュータなどのEPGデータを扱う各種の装置において行われるようにしてもよい。
【0099】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な汎用のパーソナルコンピュータなどにインストールされる。
【0100】
インストールされるプログラムは、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)や半導体メモリなどよりなる図4に示されるリムーバブルメディア22に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供される。プログラムは、ROM12や記録部19に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0101】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0102】
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明の一実施形態に係る表示制御装置の例を示す図である。
【図2】表示制御装置の処理の流れを示す図である。
【図3】番組一覧の表示例を示す図である。
【図4】表示制御装置のハードウエア構成例を示すブロック図である。
【図5】表示制御装置の機能構成例を示すブロック図である。
【図6】番組の情報に含まれるテキストデータの例を示す図である。
【図7】表示制御装置の全体の処理について説明するフローチャートである。
【図8】図7のステップS2において行われるプリフィルタ処理について説明するフローチャートである。
【図9】番組情報の構成例を示す図である。
【図10】番組一覧の他の表示例を示す図である。
【図11】番組一覧のさらに他の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0104】
1 表示制御装置, 31 EPGデータ取得部, 32 EPGデータ記憶部, 33 プリフィルタ処理部, 34 提示用文章抽出部, 35 表示制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
EPGデータを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得されたEPGデータに含まれるそれぞれのコンテンツの情報から、複数の単語から構成される文章を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された文章をコンテンツの一覧に表示させ、コンテンツの選択を受け付ける表示制御手段と
を備える表示制御装置。
【請求項2】
前記抽出手段は、それぞれのコンテンツの情報に含まれる文章のうち、EPGデータに含めて最初に提供された情報に含まれる文章と比べて、更新された文章であることを表すマークが付されている文章を抽出する
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
1つのコンテンツの情報から複数の文章が前記抽出手段により抽出された場合、
前記表示制御手段は、抽出された前記複数の文章をそれぞれコンテンツの一覧に表示させる
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、さらに、1つのコンテンツの情報から抽出された前記複数の文章のうちのいずれかの文章により内容が表されるコンテンツが選択された場合、前記複数の文章により内容が表されるそれぞれのコンテンツが選択済みのコンテンツであることを表す表示を行う
請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
EPGデータを取得し、
取得したEPGデータに含まれるそれぞれのコンテンツの情報から、複数の単語から構成される文章を抽出し、
抽出した文章をコンテンツの一覧に表示させ、コンテンツの選択を受け付ける
ステップを含む表示制御方法。
【請求項6】
EPGデータを取得し、
取得したEPGデータに含まれるそれぞれのコンテンツの情報から、複数の単語から構成される文章を抽出し、
抽出した文章をコンテンツの一覧に表示させ、コンテンツの選択を受け付ける
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−141847(P2009−141847A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−318241(P2007−318241)
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】