説明

表示制御装置及びプログラム

【課題】数式内に組み込まれている複数の係数の個々と図形との相互関係を容易に理解可能となるような支援を実現できるようにする。
【解決手段】数式内に組み込まれている複数の係数の種類と図形の属性とが対応付けられている状態において、選択された図形の属性毎にその選択数をカウントし、その選択数を当該属性に対応付けられている係数として数式内に割り当てると共に、数式内に組み込まれている複数の係数部分のうち、選択図形の属性に対応する係数部分を識別表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、図形と数式とを対応付けて表示する表示部を制御する表示制御装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図形と数式とを対応付けて表示する装置としては、図形と数式を相互にリンクさせることにより数式を図形化して学習する学習補助機能を備えた装置などが製品化されている。例えば、その一つとして、数式とグラフや図形との関係を1対1形式で表示するようにした技術が開示されている(特許文献1参照)。この技術は、数式とグラフや図形が1対1形式で表示されている状態において、数式に対して操作が行われると、それに伴ってグラフや図形を変更し、逆に、グラフや図形に対して操作が行われると、それに伴って数式を変更するようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−126769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した先行技術にあっては、簡単な操作により数式とグラフや図形との関係を容易に理解することができるようになり、教育現場での利用に適したものとなる。
ところで、例えば、複数の係数が組み込まれている数式において、その個々の係数と図形とをリンクさせることができれば、さらに数式の深い理解に役立つはずである。
【0005】
本発明の課題は、数式内に組み込まれている複数の係数の個々と図形との相互関係を容易に理解可能となるような支援を実現できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために請求項1記載の発明は、
図形と数式とを対応付けて表示する表示部を制御する表示制御装置であって、
前記数式内に組み込まれている係数と図形との対応関係として複数の係数の種類と図形の属性とが対応付けられている状態において、いずれかの属性の図形を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された図形の属性毎にその選択数をカウントする第1のカウント手段と、
前記第1のカウント手段によりカウントされた図形の属性毎の選択数を当該属性に対応付けられている係数として前記数式内に割り当てる第1の割当手段と、
前記数式内に組み込まれている複数の係数部分のうち、前記選択手段により選択された図形の属性に対応する係数部分を識別表示する第1の識別表示手段と、
を具備したことを特徴とする。
【0007】
請求項1に従属する発明として、
前記第1の識別表示手段は、前記選択手段により選択された図形の属性に対応する係数部分を当該属性と同一の属性で識別表示する、
ようにしたことを特徴とする、請求項2記載の発明であってもよい。
【0008】
請求項1に従属する発明として、
前記図形の属性は、その図形に着色された図形の色であり、前記数式内に組み込まれている複数の係数の種類に対応付けて図形の色を異なるようにした、
ことを特徴とする、請求項3記載の発明であってもよい。
【0009】
請求項1に従属する発明として、
前記表示部に、選択対象図形として属性の異なる複数の図形を表示する第1表示領域と、この第1表示領域の中から任意に選択した属性の図形を表示する第2表示領域を備え、
前記選択手段は、前記第1表示領域の中から任意に選択した属性の図形を第2表示領域内に表示させることにより、いずれかの属性の図形を選択する、
ようにしたことを特徴とする、請求項4記載の発明であってもよい。
【0010】
請求項4に従属する発明として、
前記選択手段は、前記第1表示領域から取り出した属性の図形を前記第2表示領域内に移動表示させることにより、いずれかの属性の図形を選択する、
ようにしたことを特徴とする、請求項5記載の発明であってもよい。
【0011】
請求項4に従属する発明として、
前記第1表示領域内に表示されている選択対象図形の属性毎にその数をカウントする第2のカウント手段と、
前記第2のカウント手段によりカウントされた図形の属性毎の数を当該属性に対応付けられている係数として前記数式内に割り当てる第2の割当手段と、
前記数式内に組み込まれている複数の係数部分のうち、前記選択対象図形に対応する係数部分を識別表示する第2の識別表示手段と、
をさらに備える、
ようにしたことを特徴とする、請求項6記載の発明であってもよい。
【0012】
請求項6に従属する発明として、
前記第2の識別表示手段は、前記選択対象図形に対応する係数部分を識別表示する場合に、前記第1表示領域の色を当該係数部分の地色として着色表示する、
ようにしたことを特徴とする、請求項7記載の発明であってもよい。
【0013】
また、上述した課題を解決するために請求8項記載の発明は、
図形と数式とを対応付けて表示する表示部を制御する表示制御装置であって、
前記数式内に組み込まれている係数と図形との対応関係として複数の係数の種類と図形の属性とが対応付けられている状態において、数式を表示する際にその複数の係数の種類を識別表示する数式表示手段と、
前記数式内に組み込まれている複数の係数の種類の中からいずれかの変数部分を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された係数部分に任意の値を入力する係数入力手段と、
前記係数入力手段により入力された係数に基づいて、当該係数の種類に対応付けられている属性の図形を、入力された係数に相当する個数分表示する図形表示手段と、
を具備したことを特徴とする。
【0014】
請求項8に従属する発明として、
前記数式表示手段は、前記数式内に組み込まれている複数の係数の種類に応じて異なる色で係数部分を着色表示し、
前記図形表示手段は、前記入力された係数の種類に対応付けられている色の図形を、入力された係数に相当する個数分表示する、
ようにしたことを特徴とする、請求項9記載の発明であってもよい。
【0015】
また、上述した課題を解決するために請求項10記載の発明は、
コンピュータに対して、
数式内に組み込まれている係数と図形との対応関係として複数の係数の種類と図形の属性とが対応付けられている状態において、いずれかの属性の図形を選択する機能と、
前記選択された図形の属性毎にその選択数をカウントする機能と、
前記カウントされた図形の属性毎の選択数を当該属性に対応付けられている係数として前記数式内に割り当てる機能と、
前記数式内に組み込まれている複数の係数部分のうち、前記選択された図形の属性に対応する係数部分を識別表示する機能と、
を実現させるためのプログラム、であることを特徴とする。
【0016】
また、上述した課題を解決するために請求項11記載の発明は、
コンピュータに対して、
数式内に組み込まれている係数と図形との対応関係として複数の係数の種類と図形の属性とが対応付けられている状態において、数式を表示する際にその複数の係数の種類を識別表示する機能と、
前記数式内に組み込まれている複数の係数の種類の中からいずれかの変数部分を選択する機能と、
前記選択された係数部分に任意の値を入力する機能と、
前記入力された係数に基づいて、当該係数の種類に対応付けられている属性の図形を、入力された係数に相当する個数分表示する機能と、
を実現させるためのプログラム、であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、数式内に組み込まれている複数の係数の個々と図形との相互関係を容易に理解可能となるような支援を実現することができ、学習効果の向上を期待できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】表示制御装置として適用した電子辞書装置の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図2】数式学習機能をオンさせるキー操作に応じて実行開始される数式学習処理を示したフローチャート。
【図3】図2に続く数式学習処理を示したフローチャート。
【図4】(1)〜(5)は、問題タイプとして“コイントス”を選択した場合において、数式学習処理の進行に応じて表示される表示画面を例示した図。
【図5】問題タイプとして“コイントス”を選択した場合において、入力式が正しい正解時の表示画面例とその一部拡大図。
【図6】問題タイプとして“コイントス”を選択した場合において、入力式に誤りがある不正解時の表示画面例とその一部拡大図。
【図7】(1)、(2)は、問題タイプとして“ボール選択”を選択した場合において、数式学習処理の進行に応じて表示される表示画面を例示した図。
【図8】問題タイプが“ボール選択”の場合の数式(確率)と、その回答の表示画面例とその一部拡大図。
【図9】問題タイプが“ボール選択”の場合において編集対象が数式の場合の表示画面例とその一部拡大図。
【図10】問題タイプが“ボール選択”の場合において数式内の係数の変化に合わせてその係数に対応する色の図形の個数を増減された場合の表示状態とその一部拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図1〜図10を参照して本発明の実施形態を説明する。
この実施形態は、表示制御装置として適用した電子辞書装置の基本的な構成要素を示したブロック図である。
この電子辞書装置は、携帯型専用機としての電子辞書装置であり、辞書検索機能、計時機能などの基本機能のほかに、数式と図形とをリンクさせる数式学習機能を備え、CPU1を中核として動作するものである。この数式学習機能は、数式内に組み込まれている複数の係数の個々と図形との相互関係を容易に理解可能となるような支援を行う機能である。CPU1は、電源部(例えば、商用電源又は二次電池)2からの電力供給によって動作し、記憶装置3内の各種のプログラムに応じてこの電子辞書装置の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶装置3は、例えば、ROM、ハードディスク、フラッシュメモリ又はそれらを組み合わせた構成で、プログラム記憶部M1、数式記憶部M2などを有している。
【0020】
プログラム記憶部M1は、図2及び図3に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーション、数式計算プログラムなどが格納されているほか、それらに必要となる各種の情報が記憶されている。数式記憶部M2は、例えば、確率、積分、微分、統計などの各種の数式を記憶するもので、ユーザ操作により選択された数式が読み出されて表示されたり、その数式に対応付けられている数式計算プログラムを起動されたりする。RAM4は、フラグ情報、表示データなど、電子辞書装置が動作するために必要となる各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。
【0021】
表示部5は、例えば、高精細液晶や有機EL(Electro Luminescence)、電気泳動型ディスプレイ(電子ペーパ)などを使用し、高精細なカラー表示を行うものである。キー操作部6は、図示省略したが、押しボタン形式の各種のキーとして、例えば、電源をオン/オフさせるキー、数式学習機能をオン/オフさせるキー、文字キーなどを備え、CPU1は、このキー操作部6からの入力操作信号に応じた処理として、電源オン/オフ処理、数式学習処理、文字入力処理などを行う。記録媒体読取部7は、例えば、カードIF(インターフェース)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースなどであり、SDカードやUSBメモリなどの記録媒体8が任意に接続される。
【0022】
ここで、上述した数式学習機能をさらに詳述するものとする。
この数式学習機能は、数式と図形とをリンクさせることにより数式の理解を支援するもので、数式内に組み込まれている複数の係数の種類と図形の属性(本実施形態では、図形の色)とが対応付けられている状態において、この色別の図形の個数に応じて、数式内の対応する係数を変更するようにしている。すなわち、ユーザ操作により、いずれかの属性の図形が選択されると、選択された図形の属性(色)毎にその数をカウントし、そのカウント数(選択された図形の数:選択数)を当該属性に対応付けられている係数として数式内に割り当てるようにしている。この場合、数式内に組み込まれている複数の係数部分のうち、選択された図形の属性に対応する係数部分を当該属性と同一の属性で識別表示するようにしている。つまり、選択された図形の色でその属性に対応付けられている係数部分を着色するようにしている。これによって色別図形の個数の変更に応じて、数式内の対応する係数が変更されることになる。
【0023】
逆に、数式学習機能は、数式と図形とをリンクさせるために、数式内の係数の変更に応じて、その係数に対応する色の図形の個数を変更するようにしている。すなわち、数式内に組み込まれている複数の係数部分をその種類に応じて色別に識別表示している状態において、ユーザ操作により数式内の変数部分が選択されてその係数部分に任意の値が入力(編集)されると、この入力(編集)された係数に基づいて、当該係数の種類に対応付けられている色の図形を入力(編集)された係数に相当する個数分表示するようにしている。これによって数式内の係数の変更に応じて、その係数に対応する色の図形の個数が変更されることになる。
【0024】
次に、この実施形態における電子辞書装置の動作概念を図2及び図3に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードに従った動作が逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0025】
図2及び図3は、数式学習機能をオンさせるキー操作に応じて実行開始される数式学習処理を示したフローチャートである。なお、図2及び図3は、電子辞書装置の全体動作のうち、本実施形態の特徴部分の動作概要を示したフローチャートであり、この図2及び図3のフローから抜けた際には、全体動作のメインフロー(図示省略)に戻る。以下、図4〜図10を参照して、この数式学習処理を具体的に説明するものとする。
先ず、CPU1は、数式学習機能がオンされると、問題タイプを選択する画面を表示部5に表示させた後(図2のステップS1)、その問題タイプ選択画面の中からユーザの所望する問題タイプを任意に選択する問題選択操作を受け付ける受け付け可能な状態となる(ステップS2)。
【0026】
図4(1)は、問題タイプ選択画面を示した図である。この選択画面内には各種の問題タイプとして、例えば、“1.コイントス”、“2.サイコロトス”、“3.ボール選択”、…が一覧表示されている。この問題タイプ選択画面の中からユーザは所望する問題タイプを選択指定するが、いま、確率の一つとして、親指などでコインをはじき上げてその裏表の出現状態、つまり、親指などでコインを複数回はじき上げて、その表が出現する回数が何回で、その裏が出現する回数が何回であるかの確率を求める“1.コイントス”の問題タイプが選択された場合を例示して、この数式学習処理を具体的に説明するものとする。
【0027】
ここで、ユーザの所望する問題タイプが選択されると、次のステップS3に移り、「ベリファイモード」、「エクスプローラーモード」のいずれかを選択するモード選択画面を表示部5に表示させる。図4(2)は、モード選択画面を示した図である。なお、「ベリファイモード」は、正解式と生徒が入力した数式の正誤を判定するモードである。「エクスプローラーモード」は、図形と数式との相互関係を確認することが可能なモードである。このモード選択画面の中から任意のモードがユーザ操作により選択されると(ステップS4)、CPU1は、選択されたモードは、ベリファイモードであるかを判別する(ステップS5)。
【0028】
いま、入力式の正誤を判定する「ベリファイモード」がユーザ選択された場合には(ステップS5でYES)、選択対象図形領域に表示させるための図形の属性(色)とその数を入力設定することにより、表示部5内に所定の選択対象図形領域を表示させる(ステップS6)。
図4(3)は、選択対象図形領域OBJの表示例を示した図である。図示の例では、表示部5の右上隅部に選択対象図形領域OBJが表示された場合を示し、コインの表に対応して円形の内部を全て赤色で塗り潰した図形(赤色円形)と、コインの裏に対応して円形の内部を全て青色で塗り潰した図形(青色円形)が選択対象図形として表示されている状態を示している。なお、図中、Rは赤色、Bは青色を示す(以下、同様)。
【0029】
この状態において、ユーザ操作により選択対象図形領域OBJから所望する図形を選択して、コピー&ペースト操作により隣接する選択図形領域SET内にコピー表示させる図形選択操作を必要回数分繰り返す(ステップS7)。つまり、ユーザは、赤色Rの円形(表のコイン)を何個選択し、青色Bの円形(裏のコイン)を何個選択するかに応じて、色別に図形選択操作を繰り返して行う。
図4(4)は、選択対象図形領域OBJから所望する図形を選択して選択図形領域SET内にコピー表示させた場合を例示したもので、図中、破線で示した長方形領域が選択図形領域SETを示している。ここで、赤色Rの円形を2個続けて選択した後に、青色Bの円形を1個選択した場合を例示している。つまり、親指などでコインを3回はじき上げてその表が出現する回数が2回、その裏が出現する回数が1回の場合の確率を求める場合を例示している。
【0030】
次に、この確率を求める数式がユーザ操作により入力されると(ステップS8)、入力された数式をRAM4内に一時記憶させると共に(ステップS9)、選択された図形/選択対象図形の属性毎にその数をカウントする(ステップS10)。図4(5)は、入力された数式(確率)の表示状態を示した図である。ここで、選択された図形の属性毎の数として、赤色Rの円形として2個、青色Bの円形として1個がカウントされる。なお、コイントスの場合には、選択対象図形の属性毎の数をカウントせず、選択された図形の属性(色)毎の数をカウントするようにしている。これによってカウントした選択図形の色別の数を数式(確率)の該当する係数部分に置き換えた数式を正解式としてRAM4内に一時記憶させておく(ステップS11)。つまり、カウントした図形の色別の選択数を当該属性に対応付けられている係数として数式内に割り当てた後に、これを正解式として一時記憶させておく。この場合、正解式は、下記のようになる。
P=*(1/2)*(1/2)
【0031】
そして、正解式と入力式とを比較し(ステップS12)、その正誤を判定する(ステップS13)。その結果、正解であれば(ステップS13)、その旨を示すメッセージ“Correct!!”と共に、正解式とその回答を表示すると共に(ステップS14)、この正解式内に組み込まれている複数の係数部分のうち、選択図形の各色に対応する係数部分を当該属性(色)と同一の属性(色)で識別表示する(ステップS15)。
図5は、正解時の表示画面例を示すと共に、その一部拡大図である。この正解時の画面には、メッセージ“Correct!!”に続いて、正解式P=*(1/2)*(1/2)、その回答P=3/8が表示されるが、正解式の1項目において「C」の前に付けられた係数“2”は赤色Rで表示され、係数“1”は青色Bで表示される。また、2項目の係数“2”は赤色Rで表示され、3項目の係数“1”は青色Bで表示される。
【0032】
また、正解式と入力式とを比較した結果、不正解であれば(ステップS13)、その旨を示すメッセージ“Incorrect!!”と共に、正解式とその回答を表示すると共に(ステップS16)、この正解式内に組み込まれている複数の係数部分のうち、選択図形の各色に対応する係数部分を当該属性(色)と同一の属性(色)で識別表示するほか、間違い箇所を明示する(ステップS17)。
【0033】
図6は、不正解時の表示画面例を示すと共に、その一部拡大図である。この不正解時の画面には、メッセージ“Incorrect!!”に続いて、正解式P=*(1/2)*(1/2)、その回答P=3/8が表示されるが、正解式の1項目において「C」の前に付けられた係数“2”は赤色Rで表示され、係数“1”は青色Bで表示される。また、2項目の係数“2”は赤色Rで表示され、3項目の係数“1”は青色Bで表示される。また、入力式に対する間違い箇所を明示するために、正解式と入力式の間違い箇所を矩形枠で囲むようにしている。なお、図示の例は、1項目の「C」の前に付けられた係数部分が間違い箇所であるために、入力式の係数“5”の部分と、正解式の係数“2+1”の部分を矩形枠(実線枠)で囲むことにより間違い箇所を明示するようにしている。
【0034】
このような正誤の判定結果に応じて正解表示や不正解表示を行った後は、編集指示の有無を調べたり(ステップS18)、数式学習機能のオフ(終了)の有無を調べたりする(ステップS19)。ここで、数式学習機能のオフを指示するキー操作が行われた場合には(ステップS19でYES)、この時点で図2及び図3のフローの終了となるが、編集を指示するキー操作が行われた場合には(ステップS18でYES)、図3のステップS29に移り、編集対象は数式であるか図形であるかを調べる。ここで、数式内に組み込まれている複数の係数部分がその種類に応じて色別に識別表示されている状態において、編集対象として数式内の係数部分が指定された場合には(ステップS29)、その係数部分の値を修正する編集処理に移る(ステップS30)。この編集処理では、編集対象の係数部分が指定されてその係数部分に任意の値が入力されると、その係数部分の値を、入力された値に置き換える処理を行う。
【0035】
そして、上述のように編集処理を実行した後は、入力(編集)された係数に基づいて、その係数の種類に対応付けられている色の図形の個数を増減する連携編集処理に移る(ステップS31)。この場合、入力(編集)された係数に相当する個数分生成して選択図形領域SET内に表示させることにより、数式内の係数の変化に合わせてその係数に対応する色の図形の個数を増減させる。その後、ステップS27に戻り、編集指示の有無を調べ、再度の編集指示を受けたときには(ステップS27でYES)、以下、同様の処理を繰り返す(ステップS29〜S31)。
【0036】
また、編集対象として図形が指定された場合には(ステップS29)、選択図形領域SET内に表示されている色別の図形数を増減する図形編集処理に移る(ステップS32)。この図形の編集処理では、ユーザ操作により選択対象図形領域OBJから所望する図形を選択して、ドラッグ&ドロップ操作(又はコピー&ペースト操作)により隣接する選択図形領域SET内に追加表示させる追加操作が行われたり、選択図形領域SET内に表示されている選択図形をその図形領域SET内から取り除く削除操作が行われたりして選択図形の数を編集する処理を行う。このような編集処理された後は、編集後における属性(色)毎の図形の選択数をカウントする(ステップS33)。すなわち、編集後において選択図形領域SET内に存在している図形の属性(色)毎の数を編集後の選択数としてカウントする。
【0037】
そして、この編集後の図形の色別の選択数を数式内の該当する係数部分に置き換える(割り当てる)ことにより編集図形に合わせて数式内の係数部分を増減する連携編集処理に移る(ステップS34)。その後、ステップS27に戻り、編集指示の有無を調べ、再度の編集指示を受けたときには(ステップS27でYES)、以下、同様の連携編集処理を繰り返す(ステップS29〜S34)。
【0038】
他方、図形と数式との相互関係を確認する「エクスプローラーモード」が選択されたときには(図2のステップS5でNO)、図3のステップS20に移り、選択対象図形領域に表示させる図形の属性(色)とその数を入力設定することにより、表示部5に選択対象図形領域OBJを表示させる。
図7(1)は、問題タイプとして、“3.ボール選択”(図4(1)参照)が選択された場合の選択対象図形領域OBJの表示例を示した図である。この図示の例では、表示部5の右上隅部に選択対象図形領域OBJが表示されている場合を示している。この選択対象図形領域(黄色の袋)OBJの中には、円形の内部を全て赤色Rで塗り潰した図形(赤色ボール)が3個、また、円形の内部を全て青色Bで塗り潰した図形(青色ボール)が4個、さらに円形の内部を全て緑色Gで塗り潰した図形(緑色ボール)が5個、それぞれ選択対象図形として収納(表示)されている状態を示している。すなわち、黄色Yの袋(選択対象図形領域OBJ)の中には、赤色ボール、青色ボール、緑色ボールを含む合計12個のボールが収納されている状態を示している。なお、図中、Gは緑色、Yは黄色を示す(以下、同様)。
【0039】
この状態において、ユーザ操作により選択対象図形領域OBJから所望する図形を選択して、ドラッグ&ドロップ操作により隣接する選択図形領域SET内に移動表示させる図形選択操作を必要回数分繰り返す(ステップS21)。つまり、ユーザは、合計12個のボールが収納されている黄色Yの袋(選択対象図形領域OBJ)の中から赤色Rの円形(赤色ボール)を何個選択し、青色Bの円形(青色ボール)、緑色Gの図形(緑色ボール)を何個選択するかに応じて色別の図形選択操作を繰り返して行う。図7(2)は、赤色Rのボールを1個選択し、青色Bのボールを2個選択し、緑色Gのボールを3個選択した場合を例示している。つまり、合計12個のボールが収納されている黄色Yの袋(選択対象図形領域OBJ)の中から6個のボールを取り出すときに、赤色Rのボールを1個、青色Bのボールを2個、緑色Gのボールを3個取り出す確率を求める場合を例示している。
【0040】
次に、選択された図形/選択対象図形の属性(色)毎にその数をカウントする(ステップS22)。図7(2)の場合には、選択された図形として赤色Rのボール1個、青色Bのボール2個、緑色Gのボール3個がカウントされるほか、問題タイプが“3.ボール選択”の場合には、さらに、黄色Yの袋(選択対象図形領域OBJ)の中に収納(表示)されている選択対象図形の色別の数として、赤色Rのボール3個、青色Bのボール4個、緑色Gのボール5個がカウントされる。
【0041】
これによってカウントした選択図形の色別の数と、選択対象図形の色別の数を、数式(確率)の該当する係数部分に置き換える(ステップS23)。つまり、カウントした選択図形の色別の数を当該属性に対応付けられている係数として数式内に割り当てると共に、選択対象図形の色別の数を当該属性に対応付けられている係数として数式内に割り当てる。この場合、数式(確率)は、下記のようになる。
P=3+4+51+2+3
そして、上述の数式(確率)とその回答P=15/77を表示すると共に(ステップS24)、この数式内に組み込まれている複数の係数部分のうち、選択図形の各色に対応する係数部分を当該属性(色)と同一の属性(色)で識別表示するほか(ステップS25)、選択対象図形の各色に対応する係数部分を当該属性(色)と同一の属性(色)で識別表示する(ステップS26)。
【0042】
図8は、問題タイプが“ボール選択”の場合の数式(確率)とその回答の表示例を示すと共に、その一部拡大図である。
いま、数式内に組み込まれている複数の係数部分のうち、選択対象図形の各色に対応する係数部分は、当該属性(色)と同一の属性(色)で識別表示され、また、選択図形の各色に対応する係数部分は、当該属性(色)と同一の属性(色)で識別表示される。ここで、図示の例において、数式の分母においてその「C」の前に付けられた係数“3+4+5”は、選択対象図形の色別の数を示し、そのうち係数“3”は赤色Rで表示され、係数“4”は青色Bで表示され、係数“5”は緑色Gで表示されるほか、各係数が選択対象図形の色別の数であることを表現するために、その各係数の“3”、“4”、“5”の地色として選択対象図形領域OBJの黄色Yで着色表示される。なお、図中、“3”、“4”、“5”を囲む矩形の破線内が黄色Yで着色された地色領域となる(以下、同様)。また、1項目の「C」の後ろに付けられた係数“1+2+3”は、選択図形の色別の数を示し、そのうち係数“1”は赤色Rで表示され、係数“2”は青色Bで表示され、係数“3”は緑色Gで表示される。
【0043】
また、数式の分子においてその1項目〜3項目の「C」の前に付けられた係数“3”、“4”、“5”は、選択対象図形の色別の数を示し、そのうち係数“3”は赤色Rで表示され、係数“4”は青色Bで表示され、係数“5”は緑色Gで表示されるほか、各係数が選択対象図形の色別の数であることを表現するために、その各係数の“3”、“4”、“5”の地色として選択対象図形領域OBJの黄色Yで着色表示される。また、1項目〜3項目の「C」の後ろに付けられた係数“1”、“2”、“3”は、選択図形の色別の数を示し、そのうち係数“1”は赤色Rで表示され、係数“2”は青色Bで表示され、係数“3”は緑色Gで表示される。
【0044】
その後、編集指示の有無を調べたり(ステップS27)、数式学習機能のオフ(終了)の有無を調べたりする(ステップS28)。ここで、数式学習機能のオフを指示するキー操作が行われた場合には(ステップS28でYES)、この時点で図2及び図3のフローの終了となるが、編集を指示するキー操作が行われた場合には(ステップS27でYES)、編集対象は数式か図形かを調べる(ステップS29)。いま、数式内に組み込まれている複数の係数部分がその種類に応じて色別に識別表示されている状態において、編集対象として数式内の係数部分が指定された場合には(ステップS29)、その係数部分の値を修正する編集処理を行う(ステップS30)。すなわち、編集対象の係数部分が指定されてその係数部分に任意の値が入力されると、その係数部分の値を入力された値に置き換える編集処理を行う。
【0045】
図9は、問題タイプが“ボール選択”の場合において編集対象が数式の場合の表示画面例を示すと共に、その一部拡大図である。
いま、正解式内に組み込まれている複数の係数部分がその種類に応じて色別に識別表示されている状態において、編集対象として数式内の係数部分が指定された場合で、上述の“ボール選択”の数式(確率)Pにおいてその分子の2項目の「C」の後ろの係数を「2」から「3」に変更し、3項目の「C」の後ろの係数を「3」から「2」に変更した場合である。すなわち、合計12個のボールが収納されている黄色Yの袋(選択対象図形領域OBJ)の中から6個のボールを取り出すときに、赤色Rのボールを1個、青色Bのボールを3個、緑色Gのボールを2個取り出す確率を求める数式に変更した場合である。この場合、青色B及び緑色Gのボールの変更に伴って分母の「C」の後ろの「1+2+3」は、「1+3+2」に変更される。
【0046】
このように数式内の係数が変更されると、その係数の変更に基づいて、その係数の種類に対応付けられている色の図形を、当該係数に相当する個数分生成して選択図形領域SET内に表示させることにより、係数の変更に合わせてその係数に対応する色の図形の個数を増減する連携編集処理を行う(ステップS31)。その後、ステップS27に戻り、編集指示の有無を調べ、再度の編集指示を受けたときには(ステップS27でYES)、以下、同様の処理を繰り返す(ステップS29〜S31)。
【0047】
図10は、数式内の係数の変化に合わせてその係数に対応する色の図形の個数を増減された場合の表示状態を示すと共に、その一部拡大図である。ここで、数式Pにおいてその分子の2項目の「C」の後ろの係数を「2」から「3」に変更し、3項目の「C」の後ろの係数を「3」から「2」に変更した場合であるから、選択図形領域SET内においては、赤色Rのボールは1個、青色Bのボールは3個、緑色Gのボールは2個表示される。すなわち、赤色Rのボールは1個のままであるが、青色Bのボールは2個から3個に増加し、緑色Gのボールは3個から2個に減少するようになる。なお、上述のように係数の変更に応じて算出された回答は、図10に示すように、“P=10/77”に修正される。すなわち、係数の変更前の回答は、図9に示すように、“P=15/77”であったが、係数の変更後は、“P=10/77”に修正されるので、ユーザにあっては変更前の確率と変更後の確率とを見比べることにより変更前の確率の方が高いことが分かる。
【0048】
一方、編集対象として図形が指定された場合には(ステップS29)、選択図形領域SET内に表示されている色別の図形数を増減する図形編集処理を行う(ステップS32)。このようにして図形の編集処理により図形数が増減されると、編集後において選択図形領域SET内に存在している図形の属性(色)毎の数を、編集後の選択数としてカウントする(ステップS33)。そして、この編集後における図形の色別の選択数を数式内の該当する係数部分に置き換える(割り当てる)ことにより編集図形に合わせて数式内の係数部分を増減する連携編集処理を行う(ステップS34)。その後、ステップS27に戻り、編集指示の有無を調べ、再度の編集指示を受けたときには(ステップS27でYES)、以下、同様の連携編集処理を繰り返す(ステップS29〜S34)。
【0049】
以上のように、本実施形態においてCPU1は、数式内に組み込まれている複数の係数の種類と図形の属性とが対応付けられている状態において、いずれかの属性の図形が選択されると、選択された図形の属性毎にその選択数をカウントし、その選択数を当該属性に対応付けられている係数として数式内に割り当てると共に、数式内に組み込まれている複数の係数部分のうち、選択図形の属性に対応する係数部分を識別表示するようにしたので、選択図形に合わせて数式内の係数部分を増減するほか、その数式内の係数の個々と図形との相互関係を容易に理解可能となるような支援を実現することができ、学習効果の向上を期待することができるようになる。
【0050】
選択された図形の属性に対応する係数部分を当該属性と同一の属性で識別表示するようにしたので、数式内の係数と対応する図形とを同じ属性で表示することができる。
【0051】
図形の属性は、その図形に着色された色であり、数式内に組み込まれている複数の係数の種類に対応付けて図形の色を異なるようにしたので、数式内の係数と図形とを色別に表示することができ、さらに理解度の向上を期待することができる。
【0052】
表示部5に、選択対象図形として属性の異なる複数の図形を表示する選択対象図形領域OBJと、この選択対象図形領域OBJの中から任意に選択された属性の図形を表示する選択図形領域SETを備え、選択対象図形領域OBJの中から任意に選択された属性の図形を選択図形領域SET内に表示させることにより、いずれかの属性の図形を選択するようにしたので、ユーザにあっては、図形の選択が直感的で分かり易くなり、効率の良い選択が可能となる。
【0053】
選択対象図形領域OBJの中から取り出した属性の図形をドラッグ&ドロップ操作により隣接する選択図形領域SET内に移動表示させることにより、いずれかの属性の図形を選択するようにしたので、図形の選択がさらに効率の良いものとなるほか、選択対象図形領域OBJから選択図形領域SET内への図形の移動が容易となる。
【0054】
選択対象図形領域OBJ内に表示されている選択対象図形の属性毎にカウントした数を当該属性に対応付けられている係数として数式内に割り当てると共に、数式内に組み込まれている複数の係数部分のうち、その選択対象図形に対応する係数部分を識別表示するようにしたので、選択対象図形領域OBJの中から図形を取り出すような問題タイプ、例えば、上述したような“ボール選択”のような場合でも適切に対応することができるようになる。
【0055】
選択対象図形に対応する係数部分を識別表示する場合に、選択対象図形領域OBJの色を当該係数部分の地色として着色表示するようにしたので、選択対象図形の色別の数であることを係数部分の地色により表現することができる。
【0056】
数式内に組み込まれている複数の係数の種類と図形の属性とが対応付けられている状態において、数式を表示する際にその複数の係数の種類を識別表示すると共に、この係数の種類の中からいずれかの変数部分が選択されると、選択された変数部分に対して任意に入力された係数に基づいて、当該係数の種類に対応付けられている属性の図形を、入力された係数に相当する個数分表示するようにしたので、数式内の係数の変化に合わせてその係数に対応する色の図形の個数を増減するほか、その数式内の係数と選択図形との相互関係を容易に理解可能となるような支援を実現することができ、学習効果の向上を期待することができるようになる。
【0057】
数式内の係数の種類に応じて異なる色で係数部分を着色表示すると共に、入力された係数の種類に対応付けられている色の図形を、入力された係数に相当する個数分表示するようにしたので、数式内の係数と図形との色別表示により、さらに理解度の向上を期待することができる。
【0058】
なお、上述した実施形態においては、確率・統計分野において効果的であるが、数式としては、確率・統計分野に限らず、任意である。
また、上述した実施形態においては、図形として円形を例示したが、これに限らず、任意であり、四角形、三角形など、任意の形状であってもよく、また、装飾化・図案化された文字や記号などであってもよい。すなわち、図形とは、円形、三角形、文字、記号などに限らず、広義の意味として、例えば、人物の写真(生徒の写真)などの画像を含めるようにしてもよい。
【0059】
また、上述した実施形態においては、図形の属性として、色を例示したが、それに限らず、任意であり、例えば、模様、線の太さ、線種、大きさ、それらの組み合わせなどであってもよい。すなわち、図形の属性とは、同一形状の図形に対して色違い、大きさの違い、模様違いなどに限らず、広義の意味として、図形種を含めるようにしてもよい。例えば、いろいろな動物・花・魚の図形などであってもよく、いろいろな動物・花・魚などの図形を数式内の複数の係数に対応付けるようにしてもよい。この場合、図形の属性に対応する係数の模様、線の太さ、線種、大きさを変更したり、動物・花・魚などで数字を表現したり、数字の近くに動物・花・魚を配置したりするようにしてもよい。例えば、数字を形どった花、又は花を含む数字のように、数字と動物・花・魚などを一体化したりするようにしてもよい。
【0060】
上述した実施形態においては、表示制御装置として、数式学習機能を備えた電子辞書装置に適用した場合を示したが、数式学習機能を備えた携帯電話機・卓上電子計算機・腕時計・パーソナルコンピュータ(ノートパソコン)・PDA・デジタルカメラ・音楽プレイヤーなどに適用するようにしてもよい。
【0061】
その他、上述した実施形態において示した“装置”や“機”とは、機能別に複数の筐体に分離されていてもよく、単一の筐体に限らない。また、上述したフローチャートに記述した各ステップは、時系列的な処理に限らず、複数のステップを並列的に処理したり、別個独立して処理したりするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0062】
1 CPU
3 記憶装置
5 表示部
6 キー操作部
M1 プログラム記憶部
M2 数式記憶部
OBJ 選択対象図形領域
SET 選択図形領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図形と数式とを対応付けて表示する表示部を制御する表示制御装置であって、
前記数式内に組み込まれている複数の係数の種類と図形の属性とが対応付けられている状態において、いずれかの属性の図形を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された図形の属性毎にその選択数をカウントする第1のカウント手段と、
前記第1のカウント手段によりカウントされた図形の属性毎の選択数を当該属性に対応付けられている係数として前記数式内に割り当てる第1の割当手段と、
前記数式内に組み込まれている複数の係数部分のうち、前記選択手段により選択された図形の属性に対応する係数部分を識別表示する第1の識別表示手段と、
を具備したことを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記第1の識別表示手段は、前記選択手段により選択された図形の属性に対応する係数部分を当該属性と同一の属性で識別表示する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記図形の属性は、その図形に着色された図形の色であり、前記数式内に組み込まれている複数の係数の種類に対応付けて図形の色を異なるようにした、
ことを特徴とする請求項1記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記表示部に、選択対象図形として属性の異なる複数の図形を表示する第1表示領域と、この第1表示領域の中から任意に選択した属性の図形を表示する第2表示領域を備え、
前記選択手段は、前記第1表示領域の中から任意に選択した属性の図形を第2表示領域内に表示させることにより、いずれかの属性の図形を選択する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記選択手段は、前記第1表示領域から取り出した属性の図形を前記第2表示領域内に移動表示させることにより、いずれかの属性の図形を選択する、
ようにしたことを特徴とする請求項4記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記第1表示領域内に表示されている選択対象図形の属性毎にその数をカウントする第2のカウント手段と、
前記第2のカウント手段によりカウントされた図形の属性毎の数を当該属性に対応付けられている係数として前記数式内に割り当てる第2の割当手段と、
前記数式内に組み込まれている複数の係数部分のうち、前記選択対象図形に対応する係数部分を識別表示する第2の識別表示手段と、
をさらに備える、
ようにしたことを特徴とする請求項4記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記第2の識別表示手段は、前記選択対象図形に対応する係数部分を識別表示する場合に、前記第1表示領域の色を当該係数部分の地色として着色表示する、
ようにしたことを特徴とする請求項6記載の表示制御装置。
【請求項8】
図形と数式とを対応付けて表示する表示部を制御する表示制御装置であって、
前記数式内に組み込まれている複数の係数の種類と図形の属性とが対応付けられている状態において、数式を表示する際にその複数の係数の種類を識別表示する数式表示手段と、
前記数式内に組み込まれている複数の係数の種類の中からいずれかの変数部分を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された係数部分に任意の値を入力する係数入力手段と、
前記係数入力手段により入力された係数に基づいて、当該係数の種類に対応付けられている属性の図形を、入力された係数に相当する個数分表示する図形表示手段と、
を具備したことを特徴とする表示制御装置。
【請求項9】
前記数式表示手段は、前記数式内に組み込まれている複数の係数の種類に応じて異なる色で係数部分を着色表示し、
前記図形表示手段は、前記入力された係数の種類に対応付けられている色の図形を、入力された係数に相当する個数分表示する、
ようにしたことを特徴とする請求項8記載の表示制御装置。
【請求項10】
コンピュータに対して、
数式内に組み込まれている複数の係数の種類と図形の属性とが対応付けられている状態において、いずれかの属性の図形を選択する機能と、
前記選択された図形の属性毎にその選択数をカウントする機能と、
前記カウントされた図形の属性毎の選択数を当該属性に対応付けられている係数として前記数式内に割り当てる機能と、
前記数式内に組み込まれている複数の係数部分のうち、前記選択された図形の属性に対応する係数部分を識別表示する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項11】
コンピュータに対して、
数式内に組み込まれている複数の係数の種類と図形の属性とが対応付けられている状態において、数式を表示する際にその複数の係数の種類を識別表示する機能と、
前記数式内に組み込まれている複数の係数の種類の中からいずれかの変数部分を選択する機能と、
前記選択された係数部分に任意の値を入力する機能と、
前記入力された係数に基づいて、当該係数の種類に対応付けられている属性の図形を、入力された係数に相当する個数分表示する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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