説明

表示媒体の作製方法、及び表示媒体

【課題】簡易な工程で密着力の低下を抑制可能な表示媒体の作製方法、及び表示媒体を提供する。
【解決手段】電場下で予め定められた波長領域の露光光が照射されることにより該露光光の強度分布に応じた電気的特性分布を示す光導電層を構成する層を少なくとも含む第1の基板と、光学的特性分布による画像が表示される表示層を少なくとも含む第2の基板と、を、光導電層を構成する層と表示層とが向かい合うように重ね合わせた積層体とする第1の工程と、第1の基板の第2の基板と接する領域を構成する材料と、第2の基板の第1の基板と接する領域を構成する材料と、の内の、ガラス転移温度の低い材料のガラス転移温度以上融点以下の温度で積層体を加熱して第1の基板と第2の基板とを熱融着する第2の工程と、を備えた表示媒体の作製方法と、この表示媒体の作製方法を用いて作製した表示媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示媒体の作製方法及び表示媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータの普及、インターネットを始めとする情報化社会の発達により、電子情報の一時的な閲覧を目的とする、いわゆる短寿命文書としての紙の消費は、益々増加する傾向にあり、森林資源保護などの地球環境保全や事務環境改善などの理由から、紙に代わる書き換え可能な表示媒体の実現が望まれている。
【0003】
そこで、無電源でのメモリ性を有し、且つ外部装置によって短時間で画像を書き換えることができる紙に代わる表示媒体として、コレステリック液晶等の表示層と、電場下で光照射されることで内部光電効果による自由電子の移動が発生する光導電体と、を用いた表示媒体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このような表示媒体の作製方法としては、支持基板上に光導電体を含む層を形成した積層体と、支持基板上に表示層を形成した積層体と、を接着層を介して貼り合わせることにより表示媒体を製造することが一般的に行われていた。
【特許文献1】特開2003−5210号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、簡易な工程で密着力の低下を抑制可能な表示媒体の作製方法、及び表示媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は、以下の本発明により達成される。すなわち、
【0007】
請求項1に係る発明は、電場下で予め定められた波長領域の露光光が照射されることにより該露光光の強度分布に応じた電気的特性分布を示す光導電層を構成する層を少なくとも含む第1の基板と、光学的特性分布による画像が表示される表示層を少なくとも含む第2の基板と、を、前記光導電層を構成する層と前記表示層とが向かい合うように重ね合わせた積層体とする第1の工程と、前記第1の基板の前記第2の基板と接する領域を構成する材料と、前記第2の基板の前記第1の基板と接する領域を構成する材料と、の内の、ガラス転移温度の低い材料のガラス転移温度以上融点以下の温度で前記積層体を加熱して前記第1の基板と前記第2の基板とを熱融着する第2の工程と、を備えた表示媒体の作製方法である。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記第2の工程において、前記第1の基板と前記第2の基板とを加圧密着させることを特徴とする請求項1に記載の表示媒体の作製方法である。
【0009】
請求項3に係る発明は、前記光導電層は、一対の電荷発生層と、電荷輸送層と、を含んで構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示媒体の作製方法である。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1〜請求項3の何れか1つの作製方法によって製造された表示媒体である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、本発明の工程を用いない場合に比較して、簡易な工程で密着力の低下を抑制可能な表示媒体の作製方法、及び表示媒体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の表示媒体の作製方法及び本発明の表示媒体の作製方法によって製造される表示媒体の一の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0013】
まず、本発明の表示媒体の作製方法によって製造される表示媒体の一例を説明する。
【0014】
本実施の形態の形態に係る表示媒体10は、図1に示すように、それぞれ電極16及び電極18を備えた基板12及び基板14間に、光導電層24と、遮光層22と、液晶層20と、が積層されて構成されている。なお、表示媒体10が、本発明の表示媒体に相当し、光導電層24が、本発明の表示媒体の光導電層24に相当し、液晶層20が、本発明の表示媒体の表示層に相当する。
【0015】
基板12及び基板14各々は、絶縁性(体積抵抗で1012Ωcm以上、以下これに準ずる)を有している。また、基板12及び基板14の内の、表示媒体10に画像を書込むときに照射する光である露光光26が照射される側または表示媒体10に表示された画像を読み取るときに表示媒体10に入射される外部光30が入射される側に位置する基板、または基板12及び基板14の双方は、透光性を有している。
【0016】
なお、本実施の形態において、透光性とは、波長380〜780nmの光の80%以上を透過する性質を示している。
【0017】
また、本実施の形態において、露光光26以外に表示媒体10に照射される光を、外部光30と称し、この外部光30の内、表示媒体10への露光光26の照射時に表示媒体10に入射される光を外光30Aと称し、表示媒体10に書込まれた画像を読み取るときに表示媒体10に入射される光を読出光30Bと称して説明する。
【0018】
基板12及び基板14は、ガラス及びシリコン等の無機シート、またはポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、及びポリエチレンナフタレート等の高分子フィルムを用いて構成することができる。基板12及び基板14の厚みは、0.01mm〜0.5mmの範囲内であることが好ましい。
【0019】
電極16及び電極18は、導電性(シート抵抗(表面抵抗)で500Ω/□以下、これに準ずる)を有している。また、電極16及び電極18の内の、露光光26が照射される側または読出光30Bが入射される側に位置する基板、または基板12及び基板14の双方は、透光性を有している。
【0020】
電極16及び電極18には、ITO(Indium Tin Oxide)を用いることができる。なお、本実施の形態では、電極16及び電極18にITOを用いる場合を説明するが、ITO以外にも、Auなどの金属膜、SnO2、ZnOなど酸化物、ポリピロールなどの導電性高分子の膜などの電気導電体を用いることができる。また、本実施の形態の一対の電極16及び電極18は、基板12及び基板14上にスパッタリングされて形成されているが、必ずしもスパッタリングによる必要はなく、印刷、CVD、蒸着などにより形成することもできる。
【0021】
電極16及び電極18の形態及び駆動方式としては、本実施の形態においては両電極共に表示領域に共通の電極とし、駆動方式は特開2003−140184号公報と特開2000−111942号公報とに記載の駆動方式を用いて駆動させている。しかし、基板12側の電極16と基板14側の電極18の一方を表示媒体10に表示する画像の各画素に共通の電極とし、他方を各画素に個別の電極とするセグメント駆動方式、電極16と電極18とを互いに交差する方向に各々ストライプ状に形成して、互いに対峙する位置を1つの画素に対応する領域とする単純マトリクス駆動方式、電極16及び電極18の一方を各画素に共通の電極とし、他方を互いに交差するストライプ状の走査電極及び信号電極から構成されるものとして、これにTFTやMIN等の能動素子を設けるアクティブマトリックス駆動方式等であってもよい。
【0022】
光導電層24は、所定の波長の光を吸収すると共に、電場下でこの所定の波長の光を照射されると内部光電効果による自由電子の移動が発生し、光の強度に応じて抵抗値が小さくなる。露光光26としては、この光導電層24が光吸収感度を有する波長領域の光が、露光光26として定められる。
【0023】
光導電層24としては、(a)無機半導体材料として、アモルファス・シリコンや、ZnSe、CdSなどの化合物半導体から構成される層、(b)有機半導体材料として、アントラセン、ポリビニルカルバゾールなどから構成される層、(c)光照射によって電荷を発生する電荷発生材料及び電界によって電荷移動を生ずる電荷輸送材料の混合物や積層体から構成される層などが挙げられる。
【0024】
ここで、光導電層24は、上述のように、内部光電効果を有し、照射された光の強度に応じて抵抗値が変化することから、交流駆動が可能であり、且つ照射された光に対して対象駆動することが好ましく、この観点から、図1に示すように、電荷輸送層(CTL)24Bを上下から挟むように一対の電荷発生層(CGL)24A及び電荷発生層24Cが積層された3層構造であることが好ましい。
【0025】
電荷発生層24A及び電荷発生層24Cは、露光光26を吸収して自由電子を発生させる機能を有する層である。電荷発生層24A及び電荷発生層24Cとしては、露光光26を吸収して励起子を発生させ、電荷発生層24A及び電荷発生層24Cの内部、または電荷輸送層24Bとの界面で自由電子に効率良く分離させられるものが好ましい。
【0026】
電荷発生層24A及び電荷発生層24C各々を構成する電荷発生材料としては、例えば、ペリレン系、フタロシアニン系、ビスアゾ系、ジチオピトケロピロール系、スクワリリウム系、アズレニウム系、チアピリリウム・ポリカーボネート系化合物などが挙げられる。
【0027】
上記電荷発生層24A及び電荷発生層24C各々を構成する電荷発生材料として挙げた材料のうち、外部光30の有する波長以外の光として、赤外光の波長領域について光吸収感度を有する材料として、600〜850nmに優れた光感度を有する点でフタロシアニン系化合物を用いる事が好ましい。
【0028】
前記フタロシアニン系化合物としては、例えば、無金属フタロシアニン、金属フタロシアニン、及びそれらのダイマ−などが挙げられる。
【0029】
前記金属フタロシアニンの中心金属としては、例えば、Cu、Ni、Zn、Co、Fe、V、Si、Al、Sn、Ge、Ti、In、Ga、Mg、Pb等が挙げられる。また、これら中心金属の酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、アルキル化物、アルコキシ化物等も使用できる。具体的には、無金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、1,2−ジ(オキソガリウムフタロシアニニル)エタン、バナジルフタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン、ジクロロ錫フタロシアニン、銅フタロシアニンなどが挙げられる。また、これらのフタロシアニン環に置換基を含むものも使用することができる。更にまた、これらのフタロシアニン環中の炭素原子が窒素原子で置換されたものも有効である。これらフタロシアニン系化合物の形態としては、アルモルファス又は公知の総ての結晶多形のものが使用可能である。これらフタロシアニン系化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0030】
これらフタロシアニン系化合物の中でも、チタニルフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、1,2−ジ(オキソガリウムフタロシアニニル)エタン、無金属フタロシアニン、バナジルフタロシアニン、及びジクロロ錫フタロシアニンは、特に優れた光感度を有している点で特に好ましい。
【0031】
更にこれらのフタロシアニン系化合物は、以下に示す結晶形にて用いることが好ましい。即ち、無金属フタロシアニンにおいてはX型が、バナジルフタロシアニンにおいてはα型が、それぞれ好ましい。チタニルフタロシアニンにおいては、CuKαを線源とするX線回折スペクトルにおいて、少なくともブラッグ角度(2θ±0.2゜)が、9.2 °、13.1°、20.7°、26.2°及び27.1°に強い回折ピークを有するもの、少なくとも7.6 °、12.3°、16.3°、25.3°及び28.7°に強い回折ピークを有するもの、並びに、少なくとも9.5 °、11.7°、15.0°、23.5°及び27.3°に強い回折ピークを有するものなどが挙げられる。クロロガリウムフタロシアニンにおいては、CuKαを線源とするX線回折スペクトルにおいて、少なくともブラッグ角度(2θ±0.2゜)が、13.4°及び27.0°に強い回折ピークを有するもの、並びに、少なくとも7.4 °、16.6°、25.5°及び28.3°に強い回折ピークを有するものなどが挙げられる。ヒドロキシガリウムフタロシアニンにおいては、CuKαを線源とするX線回折スペクトルにおいて、少なくともブラッグ角度(2θ±0.2゜)が、7.5 °、9.9 °、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°及び28.3°に強い回折ピークを有するものなどが挙げられる。1,2-ジ(オキソガリウムフタロシアニニル)エタンにおいては、CuKαを線源とするX線回折スペクトルにおいて、少なくともブラッグ角度(2θ±0.2゜)が、6.9 °、13.0°、15.9°、25.6°及び26.1°に強い回折ピークを有するものなどが挙げられる。ジクロロ錫フタロシアニン結晶においては、CuKαを線源とするX線回折スペクトルにおいて、少なくともブラッグ角度(2θ±0.2゜)が、8.3 °、13.7°及び28.3°に強い回折ピークを有するもの、少なくとも8.5 °、11.2°、14.5°及び27.2°に強い回折ピークを有するもの、並びに、少なくとも9.2 °、12.2°、13.4°、14.6°、17.0°及び25.3°に強い回折ピークを有するものなどが挙げられる。
【0032】
上記電荷輸送層24Bを構成する電荷輸送材料としては、例えば、トリニトロフルオレン系、ポリビニルカルバゾール系、オキサジアゾール系、ピラリゾン系、ヒドラゾン系、スチルベン系、トリフェニルアミン系、トリフェニルメタン系、ジアミン系化合物や、LiClO4を添加したポリビニルアルコ−ルやポリエチレンオキシド等が、また電荷発生材と電荷輸送材との複合体として、積層体、混合物、マイクロカプセルなど、を利用することができる。
【0033】
なお、光導電層24の層厚は1μm以上100μm以下の範囲で用い、露光光26照射時と露光光26非照射時の抵抗比は大きい方が望ましい。
【0034】
液晶層20は、電場によって入射光のうち特定の色光の反射・透過状態を変調する機能を有し、選択した状態が無電場で保持できる性質の層である。曲げや圧力などの外力に対して変形しない構造であることが望ましい。
【0035】
液晶層20には、カイラルネマチック液晶(コレステリック液晶)をゼラチンバインダー(高分子マトリックス)中に分散させたPDLC(Polymer Network Liquid Crystal)構造を用いることができる。なお、本実施の形態では、液晶層20がPDLC構造を採用する場合を説明するが、この構造に限ることなく、コレステリック液晶を、リブを介し電極間距離を固定したセルに配置する方式やカプセル液晶化することにより実現してもよい。また、液晶もコレステリック液晶に限ることなく、スメクチックA液晶、ネマチック液晶、ディスコティック液晶などが利用できる。
【0036】
液晶層20の反射波長域(表示色波長域)は、例えば液晶としてコレステリック液晶を用いる場合には、該コレステリック液晶の螺旋ピッチにより調整することができる。コレステリック液晶の螺旋ピッチは、ネマチック液晶に対するカイラル剤の添加量で調整することができる。また、コレステリック液晶の螺旋ピッチの温度依存性を補償するために、捩じれ方向が異なる、または逆の温度依存性を示す複数のカイラル剤を添加する公知の手法を用いてもよい。
なお、液晶の光学的特性変化を補助する補助部材として、偏光板、位相差板、反射板などの受動光学部品と併用したり、液晶中に2色性色素を添加したりしてもよい。
【0037】
なお、液晶層20の層厚は通常1μm以上50μm以下の範囲として用いることが望ましい。
【0038】
液晶層20に含まれる液晶材料としては、シアノビフェニル系、フェニルシクロヘキシル系、フェニルベンゾエート系、シクロヘキシルベンゾエート系、アゾメチン系、アゾベンゼン系、ピリミジン系、ジオキサン系、シクロヘキシルシクロヘキサン系、スチルベン系、トラン系など公知の液晶組成物が利用できる。液晶材料には2色性色素などの色素、粒子などの添加剤を加えてもよく、高分子マトリクス中に分散したものや、高分子ゲル化したものや、マイクロカプセル化したものでもよい。また、液晶は高分子、中分子、低分子のいずれでもよく、またこれらの混合物でもよい。
【0039】
電極16及び電極18に電圧が印加されると共に、露光光26が照射されると、照射された露光光26の光量に応じて光導電層24の電気特性分布としての抵抗分布が変化する。この光導電層24の電気抵抗分布の変化によって、結果として液晶層20に印加される電圧も露光光26の光量に応じて変化し、液晶層20に含まれる液晶の配向が変化して光学的特性分布が変化する。この変化によって、露光光26に応じた画像が液晶層20に書込まれる。この液晶層20に書込まれた画像は、読出光30Bの液晶層20による反射光として視認される。
【0040】
遮光層22は、外光30Aや読出光30B等の露光光26以外の外部光30を反射または吸収すると共に、露光光26の波長の光のみを透過、または露光光26の波長領域を除いた波長領域の光を吸収または反射する。
【0041】
なお、本実施の形態において、「光を吸収する」とは、入射光の光強度が吸収後10%以下となることを意味し、「光を透過する」とは、入射光の光強度が透過後50%以上、好ましくは80%以上であることを意味している。
【0042】
遮光層22は、表示媒体10の、光導電層24より露光光26の照射方向上流側に設けられている。なお、本実施の形態では、図1に示すように、遮光層22は、光導電層24と液晶層20とに挟まれて設けられている場合を説明するが、遮光層22は、光導電層24より露光光26の照射方向上流側に設けられていれば良く、例えば、液晶層20上と電極16とに挟まれて設けられていても良い。
【0043】
このため、露光光26が照射されると、露光光26の波長領域の光のみが遮光層22を透過して光導電層24に到達し、露光光26の波長領域以外の波長領域の外部光30は、遮光層22において吸収または反射されて、光導電層24に到達することを抑制される。
【0044】
遮光層22の電気抵抗は、遮光層22内の電流によって解像度の低下を引き起こさないように、少なくとも体積抵抗率で108Ω・cm以上とすることが望ましい。さらに、液晶層20に加わる分圧の変化分を大きくするためには、遮光層22の静電容量が大きい程よいので、誘電率が大きく層厚が出来る限り薄く形成されることが好ましい。
【0045】
遮光層22としては、カドミウム系、クロム系、コバルト系、マンガン系、カーボン系などの無機顔料、またはアゾ系、アントラキノン系、インジゴ系、トリフェニルメタン系、ニトロ系、フタロシアニン系、ペリレン系、ピロロピロール系、キナクリドン系、多環キノン系、スクエアリウム系、アズレニウム系、シアニン系、ピリリウム系、アントロン系、等の有機染料や有機顔料、あるいはこれらを樹脂に分散した材料を用いて形成され、少なくとも上記特性を有すように構成する。
【0046】
本実施の形態における遮光層22用の樹脂(バインダー)としては、水溶性樹脂を用いることが好ましく、具体的にはカルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基、水酸基、ポリエチレングリコール骨格、アミド基、メチロールアミン基などの親水基を有する樹脂で、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレンオキシド、アクリルアミド、アルキド樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂などが利用できる。グリオキザールやポリイソシアナートなどの架橋剤を添加してもよい。ただし、液晶中に不純物を溶出させないという観点から、これらの材料は非イオン性を有するものであることが好ましい。
【0047】
遮光層22に必要な光学濃度は、光導電層24の光吸収感度と読出光30Bの強度に依存するため一概に規定できないが、読出光30Bによる画像読み出し時に、読み出し時に視認される方向とは反対側(図1における下側)からの透過光により視認性が低下するのを防止するために、少なくとも1以上、特に2以上が望ましい。特に400〜700nmの波長域の光学濃度を高くすると視認性の低下を防止する効果が強い。
【0048】
このようにして形成した遮光層22の層厚は、0.5μm以上3.0μm以下の範囲とすることが好ましく、0.7μm以上2.0μm以下の範囲とすることがより好ましい。
【0049】
このような表示媒体10においては、電極16及び電極18に電圧が印加された状態で、露光光26が光導電層24に照射されると、照射された露光光26の光量に応じて光導電層24の電気特性分布としての抵抗分布が変化する。この光導電層24の電気抵抗分布の変化によって、結果として液晶層20に印加される電圧も露光光26の光量に応じて変化し、液晶層20に含まれる液晶の配向が変化して光学的特性分布が変化する。この変化によって、露光光26に応じた画像が液晶層20に書込まれる。この液晶層20に書込まれた画像は、読出光30B等の外光の液晶層20による反射光として視認され、表示媒体10に画像が書込まれ、表示される。
【0050】
次に、この表示媒体10の作製方法について説明する。
【0051】
この表示媒体10の作製は、図2(A)に示すように、複数の層からなる表示媒体10の内の、少なくとも液晶層20を含む第1の基板40と、少なくとも光導電層24を構成する層を含む第2の基板42と、を重ね合わせた積層体10Aを熱融着することによって行われる。
【0052】
なお、この第1の基板40及び第2の基板42各々は、第1の基板40と第2の基板42とを重ね合わせた積層体10Aとしたときに、第1の基板40の第2の基板42と接する領域の材料と、第2の基板42の第1の基板42と接する領域の材料と、の内の、ガラス転移温度の低い方の材料から構成される層のガラス転移温度が、表示媒体10を構成する層の各々のガラス転移温度の内で最も低い温度となるように、第1の基板40及び第2の基板42を構成することが好ましい。
【0053】
詳細には、例えば、図2(A)に示すように、まず、第1の基板40として、電極16の形成された基板12の該電極16上に、液晶層20及び遮光層22を順に積層した積層体を第1の基板40として作製する。
【0054】
この第1の基板40の作製としては、例えば、電極16の形成された基板12としてITO蒸着PETフィルムを用い、この電極16上に、液晶層20として、例えば、液晶マイクロカプセルを含む塗布液を塗布することによって液晶層20を形成する。
この液晶マイクロカプセルを含む塗布液の塗布には、例えば、ブレードコート法、ロッドコート法、スクイズコート法、リバースロールコート法、トランスファコールコート法、スピンコート法、バーコート法、エアーナイフ法、グラビア印刷法、スプレーコート法、など公知の塗布方法を用いて塗布する。
【0055】
次にこの液晶層20上に、遮光層22を構成する材料を含む溶液を、例えば、ブレードコート法、ロッドコート法、スクイズコート法、リバースロールコート法、トランスファコールコート法、スピンコート法、バーコート法、エアーナイフ法、グラビア印刷法、スプレーコート法、など公知の塗布方法を用いて塗布する。これによって、第1の基板40を作製する。
【0056】
次に、電極18の形成された基板14の該電極18上に、光導電層24を積層した積層体を第2の基板42として作製した。
【0057】
この第2の基板42の作製としては、例えば、光導電層24が電荷発生層24C、電荷輸送層24B、及び電荷発生層24Aを積層した構成である場合には、例えば、電極18の形成された基板14としてITO蒸着PETフィルムを用い、この電極18の上に、電荷発生層24C、電荷輸送層24B、及び電荷発生層24Aの3層構造の光導電層24を形成する。
【0058】
詳細には、例えば、電極18上に、電荷発生材料を分散した溶液を塗布することによって電荷発生層24Cを形成し、この電荷発生層24Cの上に電荷輸送材料を分散した溶液を塗布することによって電荷輸送層24Bを形成し、さらにこの電荷輸送層24Bの上に電荷発生材料を分散した溶液を塗布することによって電荷発生層24Aを形成する。
【0059】
この電荷発生層24C及び電荷発生層24Aの塗布方法、及び電荷輸送層24Bの塗布方法としては、例えば、ブレードコート法、ロッドコート法、スクイズコート法、リバースロールコート法、トランスファコールコート法、スピンコート法、バーコート法、エアーナイフ法、グラビア印刷法、スプレーコート法、など公知の塗布方法を用いればよい。
【0060】
次に、図2(B)に示すように、上述のようにして作製した第1の基板40及び第2の基板42を、光導電層24と液晶層20とが遮光層22を介して向かい合うように積層した積層体10Aとする。なお、この工程が、本発明の表示場板の製造方法の積層工程に相当する。
【0061】
次に、図2(C)に示すように、この積層体10Aを、加熱加圧装置44を用いて熱融着けする。
【0062】
この加熱加圧装置44は、加熱加圧ロール44A及び加熱加圧ロール44Bを含んで構成されている。この加熱加圧ロール44A及び加熱加圧ロール44Bは円柱状であって、各々、中心軸45A、中心軸45Bを介してその両端部を、図示を省略する一対の支持部材によって回転可能に支持されている。そしてこれらの図示を省略する支持部材は、加熱加圧装置44の筐体に固定されている。
【0063】
これらの加熱加圧ロール44A及び加熱加圧ロール44Bは、各々駆動部46、駆動部48を含んで構成されており、これらの駆動部46及び駆動部48による制御によって、所定の温度に発熱すると共に、互いに反対の方向に同一速度で回転する。
【0064】
これらの加熱加圧ロール44A及び加熱加圧ロール44Bの回転により上記積層体10Aを挟持搬送することによって、積層体10Aは加熱加圧される。この工程を得ることによって、積層体10Aは熱融着される。
【0065】
この加熱加圧装置44の加熱加圧ロール44A及び加熱加圧ロール44Bは、第1の基板40と第2の基板42との積層体10Aにおいて、第1の基板40の第2の基板42と接する領域を構成する材料(図2に示す例では、遮光層22を構成する材料)と、第2の基板42の第1の基板40と接する領域を構成する材料(図2に示す例では、電荷発生層24Aを構成する材料)と、の内の、ガラス転移温度の低い方の材料のガラス転移温度以上融点以下の温度に発熱するように予め設定されている。
【0066】
この加熱加圧装置44によって積層体10Aに加えられる熱の温度範囲は、上述のように、第1の基板40の第2の基板42と接する領域を構成する材料と、第2の基板42の第1の基板40と接する領域を構成する材料と、の内の、ガラス転移温度の低い方の材料の温度以上で、且つ融点以下の温度範囲内であればよい。
【0067】
なお、この温度範囲を示す情報は、予め駆動部46及び駆動部48の図示を省略するメモリ内に記憶しておけばよい。そして、この駆動部46及び駆動部48の制御によって加熱加圧ロール44A及び加熱加圧ロール44Bの図示を省略する発熱体が発熱することで、加熱加圧ロール44A及び加熱加圧ロール44Bが、上記温度範囲内の温度に発熱する。
【0068】
また、この加熱加圧ロール44A及び加熱加圧ロール44B間の距離は、積層体10A及び表示媒体10の厚みに応じて予め調整されているとする。
【0069】
このように、本実施の形態における表示媒体10は、図2(A)〜(C)に示すように、積層体10Aを、第1の基板40の第2の基板42と接する領域の材料と、第2の基板42の第1の基板42と接する領域の材料と、の内の、ガラス転移温度の低い方の材料から構成される層のガラス転移温度以上融点以下の範囲内で加熱することで熱融着することによって、作製される。
【0070】
このため、第1の基板40と第2の基板42との間に接着層を設けてこれらを貼り合わせることによって表示媒体10を作製する場合に比べて、簡易な工程で容易に表示媒体10を作製することができる。
【0071】
また、作製された表示媒体10の第1の基板40と第2の基板42との間は、熱融着によって接着された状態となっているため、接着層を介して貼り合わせる場合に比べて、第1の基板40と第2の基板42との密着力の低下を抑制することができると考えられる。
【0072】
なお、上記図2を用いた説明では、電極16の形成された基板12の該電極16上に、液晶層20及び遮光層22を順に積層した積層体を第1の基板40として作製し、電極18の形成された基板14上に電荷発生層24C、電荷輸送層24B、電荷発生層24Aを積層した積層体を第2の基板42として作製する場合を説明したが、第1の基板40は、少なくとも液晶層20を含み、第2の基板42は、少なくとも光導電層24を構成する層を含めばよく、第1の基板及び第2の基板に含まれる層は、このような形態に限られるものではない。
【0073】
例えば、図3(A)に示すように、電極16の形成された基板12の該電極16上に、液晶層20、遮光層22、及び電荷発生層24Aを順に積層した積層体を第1の基板50とし、電極18の形成された基板14上に電荷発生層24C、及び電荷輸送層24Bを積層した積層体を第2の基板52として表示媒体10を作製してもよい。
【0074】
この場合についても、図2を用いて説明したのと同様に、図3(B)に示すように、第1の基板50と第2の基板52とを、第1の基板50の電荷発生層24Aと第2の基板52の電荷輸送層24Bとが接するように重ね合わせた積層体10Bとする。そして、図3(C)に示すように、この積層体10Bを、加熱加圧装置44を用いて、第1の基板50の第2の基板52と接する領域(電荷発生層24A)の材料と、第2の基板52の第1の基板52と接する領域(電荷輸送層24B)の材料と、の内の、ガラス転移温度の低い方の材料から構成される層のガラス転移温度以上融点以下の範囲内で加熱することで熱融着することによって、表示媒体10を作製すればよい。
【0075】
また、例えば、図4(A)に示すように、電極16の形成された基板12の該電極16上に、液晶層20、遮光層22、電荷発生層24A、及び電荷輸送層24Bを順に積層した積層体を第1の基板60とし、電極18の形成された基板14上に電荷発生層24Cを積層した積層体を第2の基板62として表示媒体10を作製してもよい。
【0076】
この場合についても、図2を用いて説明したのと同様に、図4(B)に示すように、第1の基板60と第2の基板62とを、第1の基板60の電荷輸送層24Bと第2の基板52の電荷発生層24Cとが接するように重ね合わせた積層体10Cとする。そして、図4(C)に示すように、この積層体10Cを、加熱加圧装置44を用いて、第1の基板60の第2の基板62と接する領域(電荷輸送層24B)の材料と、第2の基板62の第1の基板62と接する領域(電荷発生層24C)の材料と、の内の、ガラス転移温度の低い方の材料から構成される層のガラス転移温度以上融点以下の範囲内で加熱することで熱融着することによって、表示媒体10を作製すればよい。
【0077】
<試験例>
(試験例1)
以上説明した本発明の表示媒体の作製方法及び表示媒体の効果を確認するため、以下の試験を行った。具体的には、図1に示す表示媒体を、図2に示す方法で作製すると共に、剥離強度を測定した。
【0078】
―表示媒体の作製―
第2の基板42として、市販のITO蒸着PET樹脂フィルムを基板14及び電極18とし、この上に、電荷発生層24C、電荷輸送層24B、及び電荷発生層24Aの3層構造の光導電層24を形成した。まず、フタロシアニン顔料系電荷発生材料を分散したポリビニルブチラール樹脂のアルコール溶液をスピンコートして0.1μm厚の電荷発生層24Cを形成し、つぎにジアミン系電荷輸送材料とポリカーボネート樹脂のクロロベンゼン溶液をアプリケータでコートして3μm厚の電荷輸送層24Bを形成し、最後に再度、フタロシアニン顔料系電荷発生材料を分散したポリビニルブチラール樹脂のアルコール溶液をスピンコートして0.1μm厚の電荷発生層24Aを形成して光導電層24を得た。
【0079】
次に、第1の基板40として、正の誘電率異方性を有するネマチック液晶E8(メルク社製)74.8質量部に,カイラル剤CB15(BDH社製)21質量部とカイラル剤R1011(メルク社製)4.2質量部とを加熱溶解し、その後室温に戻して、ブルーグリーンの色光を選択反射するカイラルネマチック液晶を得た。
【0080】
このブルーグリーンカイラルネマチック液晶10質量部に、キシレンジイソシアネート3モルとトリメチロールプロパン1モルとの付加物(武田薬品工業製D−110N)3質量部と酢酸エチル100質量部とを加えて均一溶液とし、油相となる液を調製した。
一方、ポリビニルアルコール(クラレ社製ポバール217EE)10質量部を、熱したイオン交換水1000質量部に加えて攪拌後、放置冷却することによって水相となる液を調製した。
【0081】
次に、スライダックで30V交流を与えた家庭用ミキサーによって、前記油相10質量部を前記水相100質量部中に1分間乳化分散して、水相中に油相液滴が分散した水中油エマルジョンを調製した。この水中油エマルジョンを60℃のウォーターバスで加熱しながら2時間攪拌し、界面重合を完了させて、液晶マイクロカプセルを形成した。得られた液晶マイクロカプセルの平均粒径をレーザー粒度分布計によって測定したところ、約12μmと見積もられた。
【0082】
得られた液晶マイクロカプセル分散液を、網目38μmのステンレスメッシュを通して濾過後一昼夜放置し、乳白色の上澄みを取り除くことにより、液晶マイクロカプセルからなる固形成分約40質量%のスラリーを得た。
得られたスラリーに、その固形成分の質量に対して2/3となる量のポリビニルアルコールを含むポリビニルアルコール10質量%の溶液を加えることにより塗布液Cを調製した。
ITO膜(透明電極層、厚さ800Å)付きのPETフィルム(東レハイビーム、透明基板、板厚125μm)のITO膜面の上に、上記塗布液Cを#44のワイヤーバーで塗布することにより、液晶層20を形成した。
【0083】
次に、この液晶層20上に、ブラックポリイミドBKR−105(日本化薬製)を塗布し、遮光層(厚さ1μm)22を形成した。
【0084】
上記作製した第1の基板40と、第2の基板42とを、第1の基板40の遮光層22と、第2の基板42の電荷発生層24Aとが接するように重ね併せて積層体10Aとした。なお、遮光層22のガラス転移温度は約70℃であり、電荷発生層24Aのガラス転移温度も約70℃であった。
【0085】
加熱加圧装置44として、Φ55mm、ゴム厚5mmの加熱加圧ロール44A及び加熱加圧ロール44Bを備えた加熱加圧装置44を用意して、積層体10Aを加熱加圧することによって、積層体10Aを熱融着した。
【0086】
この熱融着条件は、成形速度0.2m/分、積層体10Aの厚み約300μm、加熱加圧ロール44A及び加熱加圧ロール44Bから積層体10Aに加えられる熱の温度は100℃であった。また、加圧0.4MPaであった。
【0087】
熱融着された積層体を用い、金型打ち抜き器により54.5mm×46.5mmの大きさの長方形に打ち抜き、表示媒体10を作製した。
【0088】
作製した表示媒体10について、下記方法を用いて密着力を評価した。
表示媒体10を識別カード状にパッケージングし、JIS X 6305の識別カードの試験方法第1部の評価方法に従って1000回曲げ試験を行い剥離が発生せず、実用上問題ないことを確認した。
【0089】
また、この作製した表示媒体10について、温度60℃、湿度90%RHの環境下に500時間放置した後に、上記と同様にして密着力を評価したところ、同様に剥離は発生せず、密着力の低下はみられなかった。
【0090】
(比較例1)
上記試験例1では、第1の基板40と第2の基板42とを、熱融着する場合を説明したが、本比較例1では、接着層を用いて接着した場合を説明する。
【0091】
なお、本比較例1では、第1の基板40と第2の基板42を熱融着ではなく、接着層を用いて接着した以外は試験例1と同様にして表示媒体を作製し、試験例1と同様にして密着力の評価を行った。
【0092】
本比較例1では、試験例1で作製した第1の基板40と、第2の基板42とを、アクリル樹脂系接着シート(日立化成工業社製、商品名ヒタレックス)を用いて、第1の基板40の遮光層22と、第2の基板42の電荷発生層24Aとが接するように重ね併せることによって、表示媒体を作製した。
【0093】
比較例1では試験例1と比較して粘着シートが必要であり、コストと共に駆動電圧の上昇を招く。更に表示媒体の取り出し電極上に粘着剤が存在すると電気的なコンタクトが困難であり、その部分を回避した複雑な設計、工程が必要になり更にコスト増加を招くことになり好適ではない。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本実施の形態の表示媒体の一例を示す構成図である。
【図2】(A)〜(C)本実施の形態の表示媒体の作製方法の一例を示す模式図である。
【図3】(A)〜(C)本実施の形態の表示媒体の作製方法の一例を示す模式図である。
【図4】(A)〜(C)本実施の形態の表示媒体の作製方法の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0095】
10 表示媒体
10A、10B、10C 積層体
20 液晶層
24 光導電層
24A 電荷発生層
24B 電荷輸送層
24C 電荷発生層
40、50、60 第1の基板
42、52、62 第2の基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電場下で予め定められた波長領域の露光光が照射されることにより該露光光の強度分布に応じた電気的特性分布を示す光導電層を構成する層を少なくとも含む第1の基板と、光学的特性分布による画像が表示される表示層を少なくとも含む第2の基板と、を前記光導電層を構成する層と前記表示層とが向かい合うように重ね合わせた積層体とする第1の工程と、
前記第1の基板の前記第2の基板と接する領域を構成する材料と、前記第2の基板の前記第1の基板と接する領域を構成する材料と、の内の、ガラス転移温度の低い材料のガラス転移温度以上融点以下の温度で前記積層体を加熱して前記第1の基板と前記第2の基板とを熱融着する第2の工程と、
を備えた表示媒体の作製方法。
【請求項2】
前記第2の工程において、前記第1の基板と前記第2の基板とを加圧密着させることを特徴とする請求項1に記載の表示媒体の作製方法。
【請求項3】
前記光導電層は、一対の電荷発生層と、電荷輸送層と、を含んで構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示媒体の作製方法。
【請求項4】
請求項1〜請求項3の何れか1つの作製方法によって製造された表示媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−268761(P2008−268761A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−114619(P2007−114619)
【出願日】平成19年4月24日(2007.4.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】