説明

表示発光ボード

【課題】よく目立ち、来客が気付き易く、PR効果が高い表示発光ボードを提供することを目的とする。
【解決手段】表示発光機構を収納するベース部1と、このベース部1に被蓋するカバー部材2と、前記ベース部1とカバー部材2を一体とする接合手段からなる表示発光ボードAであって、前記表示発光機構は表示内容を通光部30とした表示パネル3と、板状光源体4からなり、前記通光部30は板状光源体4の光を通過するように設置している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、来客メッセージの表示や、公告、宣伝に用いる表示発光ボードに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ホテル、デパート、レストラン等の出入口には、玄関マットを敷設することが一般的に行われている。そして、玄関マットの表面は「いらっしゃいませ」、「ありがとうございました」、「本日休業」、「準備中」といった案内を表示し、情報伝達の手段として用いられている。(例えば特許文献1。)。
【0003】
しかしながら、玄関マットによる情報伝達は目立つことが無く、来客が気付きにくく、PR効果が薄いという問題があった。
【特許文献1】特開平7−88075
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、この発明では、よく目立ち、来客が気付き易く、PR効果が高い表示発光ボードを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(請求項1記載の発明)
この発明は、表示発光機構を収納するベース部と、このベース部を被蓋するカバー部材と、前記ベース部とカバー部材を一体とする接合手段からなる表示発光ボードであって、前記表示発光機構は表示内容を通光部とした表示パネルと、板状光源体からなり、前記通光部は板状光源体の光を通過するように設置せしめたことを特徴とする。
【0006】
(請求項2記載の発明)
この発明は、表示発光機構を収納するベース部と、このベース部を被蓋するカバー部材と、前記ベース部とカバー部材を一体とする接合手段からなる表示発光ボードであって、前記表示発光機構はLEDを配列したものであることを特徴とする。
【0007】
(請求項3記載の発明)
この発明は、表示発光機構を収納するベース部と、このベース部を被蓋するカバー部材と、前記ベース部とカバー部材を一体とする接合手段からなる表示発光ボードであって、前記表示発光機構は有機EL印刷発光体であることを特徴とする。
【0008】
(請求項4記載の発明)
この発明は、上記請求項1乃至3いずれかに記載の発明に関し、カバー部材が取替え可能であることを特徴とする。
【0009】
(請求項5記載の発明)
この発明は、上記請求項1乃至4いずれかに記載の発明に関し、表示発光機構が取替え可能であることを特徴とする。
【0010】
(請求項6記載の発明)
この発明は、上記請求項1乃至5いずれかに記載の発明に関し、耐水性を有することを特徴とする。
【0011】
(請求項7記載の発明)
この発明は、上記請求項1乃至6いずれかに記載の発明に関し、ベース部に弾性部材を用いることによって、耐圧性を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
この発明の表示発光ボードは、よく目立ち、来客が気付き易く、PR効果が高いものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、この発明の表示発光ボードを実施するための最良の形態として実施例について詳しく説明する。
【実施例1】
【0014】
図1は表示発光ボードの外観を示した斜視図、図2は実施例1の表示発光ボードの分解斜視図、図3は実施例1の表示発光ボードの部分拡大側面図、図4は実施例1の板状光源体の部分拡大全体図、図5は実施例1の板状光源体の断面図を示している。
【0015】
(この表示発光ボードAの基本的用途について)
この表示発光ボードAは地面に設置し、表示Bを発光させるものである。表示Bは「いらっしゃいませ」等のメッセージや絵、模様など、当業者が適宜なし得るものである。
【0016】
表示Bの発光は、常時発光、点滅、左右に移動(例えば、「いらっしゃいませ」の「い」から順に「せ」まで発光させる)など、当業者が適宜なし得るものである。
【0017】
表示発光ボードAは、発光表示を必要とする箇所であれば、何処に用いても良いが、光るものが少ない地面に設置することによって、高い表示効果を発揮させるのが好ましい。
【0018】
(この表示発光ボードAの基本的構成について)
表示発光ボードAは図2に示すように、ベース部1とカバー部材2と、表示パネル3と、板状光源体4からなり、表示発光機構となる表示パネル3と板状光源体4をベース部1に収納し、カバー部材2によって被蓋する。被蓋したカバー部材2を取替え可能なものとすることで、表示発光ボードAが歩行者の靴に踏まれた時に発生する表示面の外観の悪化(傷・汚れ)を修復することが出来る。
【0019】
この発明を地面に設置させる場合、ベース部1の大きさは縦200mm、横900mm、高さ10mmとするのが好ましい。縦、横の面積は当業者が適宜なし得る事項であるが、高さが10mm以上になると、地面に設置したとき、歩行の妨げとなる。
【0020】
この発明は板状光源体4から発せられた光が表示パネル3の通光部30を通過し、カバー部材2を通過することによって表示Bの発光を行う。つまり、図1の表示Bの内容は図2に示す通光部30によるものである。そして、表示パネル3を交換することによって、通光部30を変更し、任意の表示内容とすることが可能である。
【0021】
表示パネル3は光を完全に遮断するものや光の透過を抑制するものであれば良く、通光部30は透光する材料や透明な材料、切り抜きなど光を通せば良いものである。つまり、来客者が見て、通光部30の内容を確実に認識できるコントラストであれば良く、当業者が適宜なし得る事項である。好ましくは、通光部30のみが光る様態である。
【0022】
(耐水構造・耐圧構造について)
ベース部1は、図2、図3に示すように、板状光源体4を収納する内収納部10と、表示パネル3を収納する中収納部11と、カバー部材2を取りつける外収納部12が形成されている。ベース部1は弾性を有する素材であれば良く、シリコンゴムを使用するのが好ましい。そして、ベース部1の高さ10mmのうち3mmを下地部13とし、4mmを内収納部10とし、1mmを中収納部11とし、2mmを外収納部12とするのが好ましい。
【0023】
外収納部12に用いるカバー部材2は硬度と弾性の双方を有する塩化ビニル板を用いるのが好ましい。
【0024】
このような様態であると、表示発光ボードAを地面に設置しても、靴によって踏まれたところで、弾性を有するベース部1とカバー部材2が踏力を吸収・分散し、表示パネル3と板状光源体4の破損を防ぐ効果がある。
【0025】
カバー部材2によるベース部1の被蓋は、接合手段(図示せず)を用いて接合させる。
【0026】
前記接合手段は両面テープや接着剤を接合部14に用いても良いし、孔15を用いて螺着してもよい。
【0027】
表示パネル3を頻繁に取り替える場合は、両面テープや面ファスナー等の取り外しが簡単な接合手段を用い、表示発光ボードAが雨天にさらされる場合は密閉可能な接合手段を用いる。
【0028】
密閉可能な接合手段を用いることによって、表示発光ボードAは水槽での利用や、風雨にさらされる乗用車への取り付け利用が可能となる。密閉可能な接合手段はシリコンコーキング材などによるシーリングを行うのが好ましい。
【0029】
また、板状光源体4をベース部1に埋め込むことで板状光源体4を密閉し、水による影響を受けない材料を表示パネル3に用いると、表示発光ボードAは、耐水性を有しつつ、面ファスナー等の取り外しが簡単な接合手段を用いることが可能となる。
【0030】
(板状光源体4について)
板状光源体4は図4、図5に示すように、パネル40と、反射材41と光源42からなり、パネル40に反射材41が接合されていない箇所が発光部43となる。
【0031】
パネル40は、透明ガラス、半透明ガラス、アクリル、ポリカーボネート、合成樹脂等光を通す材料であれば当業者が適宜なし得るものである。地面に設置する場合、ポリカーボネートやアクリル樹脂など踏力によって割れない素材を用いることが好ましい。
【0032】
光源42にはLEDを使用し、基板44にLEDを並べたものを、パネル40内に取り付けている。
【0033】
光源42の取り付けは、パネル40に取り付け穴を形成し、差し込みを行った後、樹脂や接着剤を流し込む様態でも良いし、パネル40と共に一体成形を行っても良い。このように、パネル40に、耐水性を有する光源42の取り付けを行うと、上述した、ベース部材1とカバー部材2のシーリング作業は行わなくても良い。
【0034】
反射材41の表面には乱反射を引き起こす加工が施されており、乱反射を引き起こす加工を行った面をパネル40に貼り付けている。又は、パネル40の発光部43以外の箇所にサンドブラスト加工を行い、通常の反射材41を貼り付けても良い。反射材41の貼り付け方法は図5に示すように光源42を包み込むように行うのが好ましい。
【0035】
このようにすると、光源42から発した光がパネル40内を通過し、サンドブラスト加工を行った反射材41によって乱反射され、均一な光が発光部43より発生させることが可能となり、また、光源42の光を効率よく発光部43の光にすることが可能である。
【0036】
板状光源体4は上記のものに限る事無く、有機ELなど板状であって文字や画像を表示できるものであれば良く、当業者が適宜なし得る事項である。表示Bの明るさにバラつきが生じないよう、均一な発光を得られる光源体が好ましい。
【0037】
板状光源体4は取替え可能とすることで発光色も変更可能である。
【0038】
(板状光源体4の電源について)
板状光源体4の発光は、表示発光ボードAの基本的用途で述べた通り、常時発光、点滅、左右に移動などが考えられるが、発光制御装置5の電源はAC100V、DC12V、ソーラーパネル、電池等を用い、当業者が適宜なし得る事項である。
【0039】
(複数の表示発光ボードAの使用について)
表示発光ボードAは、図1に示すように、地面に接する側の面の隅に連結部Cが形成されている。これによって、複数の使用を行うときは板状部材を介在させることが可能である。
【実施例2】
【0040】
図6は実施例2の表示発光ボードAの分解斜視図を示している。
【0041】
上記実施例1は上述したように、表示発光機構となる表示パネル3と板状光源体4をベース部1に収納し、カバー部材2によって被蓋したものである。
【0042】
実施例2における表示発光機構6は、図6に示すように、LED(発光ダイオード)7を縦横に敷き詰めて配列し、板状にしたものである。
【0043】
表示発光機構6におけるLED7の配列は、敷き詰めた配列のものに限られることは無く、必要な形状に並べたもので良く、配列は当業者が適宜なし得る事項である。
【0044】
このような様態であると、表示発光機構6に表示された内容は発光制御装置5によって、任意のLED7を発光させることにより、表示内容が随時変更可能なものとなる。
【0045】
表示内容の発光制御は当業者が適宜なし得る事項であり、従来のLED発光ボードに用いられている技術を利用すれば良い。
【0046】
実施例2は上記実施例1と同様に樹脂加工・防水加工を施すことが好ましい。
【実施例3】
【0047】
実施例3における表示発光機構6は、有機EL印刷発光体を表示発光機構6として、用いたものである。
【0048】
実施例3は上記実施例1と同等の作用・効果を奏するものであり、有機EL印刷発光体に樹脂加工・防水加工を施すことが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】表示発光ボードAの外観を示した斜視図である。
【図2】実施例1の表示発光ボードAの分解斜視図である。
【図3】実施例1の表示発光ボードAの部分拡大側面図である。
【図4】実施例1の板状光源体4の部分拡大全体図である。
【図5】実施例1の板状光源体4の断面図である。
【図6】実施例2の表示発光ボードAの分解斜視図である。
【符号の説明】
【0050】
A 表示発光ボード
B 表示
C 連結部
1 ベース部
2 カバー部材
3 表示パネル
30 通光部
4 板状発光体
5 発光制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示発光機構を収納するベース部と、このベース部を被蓋するカバー部材と、前記ベース部とカバー部材を一体とする接合手段からなる表示発光ボードであって、前記表示発光機構は表示内容を通光部とした表示パネルと、板状光源体からなり、前記通光部は板状光源体の光を通過するように設置せしめたことを特徴とする表示発光ボード。
【請求項2】
表示発光機構を収納するベース部と、このベース部を被蓋するカバー部材と、前記ベース部とカバー部材を一体とする接合手段からなる表示発光ボードであって、前記表示発光機構はLEDを配列したものであることを特徴とする表示発光ボード。
【請求項3】
表示発光機構を収納するベース部と、このベース部を被蓋するカバー部材と、前記ベース部とカバー部材を一体とする接合手段からなる表示発光ボードであって、前記表示発光機構は有機EL印刷発光体であることを特徴とする表示発光ボード。
【請求項4】
前記カバー部材が取替え可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の表示発光ボード。
【請求項5】
前記表示発光機構が取替え可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の表示発光ボード。
【請求項6】
耐水性を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の表示発光ボード。
【請求項7】
ベース部に弾性部材を用いることによって、耐圧性を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の表示発光ボード。
















【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−316362(P2007−316362A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−146231(P2006−146231)
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(503393777)サントー試作モデル株式会社 (3)
【Fターム(参考)】