説明

表示装置、および表示装置の製造方法

【課題】透明基板に形成される配線の設計自由度を維持しつつ、表示品質を向上させる。
【解決手段】表示装置10は、表示領域A1と、表示領域A1を取り囲み、かつ、配線パターン形成領域A3と配線パターン非形成領域A4とを備えた周辺領域A2とを含む表面11aを有する透明基板11と、配線パターン形成領域A3の上方に形成された遮光性を備える配線パターン12と、周辺領域A2の上方に、配線パターン非形成領域A4を露出し、かつ、配線パターン12を覆って形成された構造体13と、周辺領域A2の上方において、配線パターン非形成領域A4を覆い、構造体13を包囲して形成されたシール材14と、表示領域A1の上方に形成された表示層15と、構造体13、シール材14、および表示層15の上方に形成された透明基板16と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、および表示装置の製造方法に関する。詳しくは、対向する2枚の透明基板と、2枚の透明基板の間に形成された表示層とを有する表示装置、および表示装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
対向する2枚の透明基板と、2枚の透明基板の間に形成された表示層とを有する表示装置が存在する。このような表示装置としては、例えば、透明基板にTFT(Thin Film Transistor)等のトランジスタが複数個アレイ状に形成されたアレイ基板と、透明基板にカラーフィルタが形成されたカラーフィルタ基板と、アレイ基板とカラーフィルタ基板との間に形成された液晶層とを有する液晶表示装置がある。
【0003】
液晶表示装置では、アレイ基板とカラーフィルタ基板とを貼り合わせるため、アレイ基板およびカラーフィルタ基板の周辺領域には、シール材が形成されている。アレイ基板とカラーフィルタ基板とがシール材により貼り合わされた後、シール材に紫外(UV:ultraviolet)光が照射され、シール材は硬化する。
【0004】
一方、液晶表示装置のサイズを小さくするため、例えば、カラーフィルタ基板の周辺領域に形成されたブラックレジストと重なるようにシール材が配置された液晶表示装置が存在する。このような液晶表示装置では、ブラックレジストが遮光性を備えるため、シール材への紫外光の照射は、カラーフィルタ基板側からは行うことができず、アレイ基板側から行う必要がある。
【0005】
このようなアレイ基板側から紫外光を照射する液晶表示装置では、アレイ基板の周辺領域に形成された周辺回路パターンが紫外光を遮る。このため、周辺回路パターンと重なる領域に位置するシール材が、紫外光が十分に照射されずに、未硬化の状態となってしまう可能性がある。この場合、未硬化のシール材が液晶層に溶出し、シミ、焼き付き等の表示不良が発生する可能性がある。
【0006】
これに対して、例えば、液晶層側からシール部材の外方に亘って連続してアレイ基板に形成されたアレイ配線をスリット状にして、UVシールにUV光が十分に照射されるようにし、UVシールの液晶層への溶出を防止する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−233029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、アレイ配線をスリット状に形成する方法では、アレイ配線の設計の自由度が大きく制限されてしまう可能性がある。このような問題は、対向する2枚の透明基板と、2枚の透明基板の間に形成された表示層とを有する他の表示装置、例えば、2枚の透明基板の間に有機EL(Electro Luminescence)膜が形成された有機EL表示装置にも同様に生じ得る。
【0009】
このような点に鑑み、透明基板に形成される配線の設計自由度を維持しつつ、表示品質を向上させた表示装置、および表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために以下のような表示装置、および表示装置の製造方法が提供される。
この表示装置は、表示領域と、表示領域を取り囲み、かつ、配線パターン形成領域と配線パターン非形成領域とを備えた周辺領域とを含む表面を有する第1の透明基板と、配線パターン形成領域の上方に形成された遮光性を備える配線パターンと、周辺領域の上方に、配線パターン非形成領域を露出し、かつ、配線パターンを覆って形成された構造体と、周辺領域の上方において、配線パターン非形成領域を覆い、構造体を包囲して形成されたシール材と、表示領域の上方に形成された表示層と、構造体、シール材、および表示層の上方に形成された第2の透明基板と、を有する。
【0011】
また、この表示装置の製造方法は、表示領域と該表示領域を取り囲む周辺領域とを含む表面を有し、周辺領域の上方に遮光性を備える配線パターンが形成された第1の透明基板の表面側である上方に、周辺領域を覆うポジ型フォトレジスト層を形成する工程と、このポジ型フォトレジスト層が形成された第1の透明基板に対して、裏面側から光を照射し、配線パターンをマスクとしてポジ型フォトレジスト層を露光する工程と、露光されたポジ型フォトレジスト層を現像して配線パターンの上方に位置するポジ型フォトレジスト層を選択的に残して構造体を形成する工程と、構造体が形成された第1の透明基板の周辺領域の上方に、構造体を包囲するシール材を形成する工程と、第1の透明基板の上方に構造体およびシール材を介して第2の透明基板を積層した積層体を形成する工程と、積層体に対して第1の透明基板の前記裏面側から光を照射しシール材を硬化させる工程と、を有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の表示装置、および表示装置の製造方法によれば、透明基板に形成される配線の設計自由度を維持しつつ、表示品質を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施の形態に係る表示装置の一例を示す断面図である。
【図2】第2の実施の形態に係る液晶表示装置の一例を示す断面図である。
【図3】第2の実施の形態に係る液晶表示装置の一例を示す平面図である。
【図4】図3の拡大平面図である。
【図5】第2の実施の形態に係る液晶表示装置の変形例を示す断面図である。
【図6】第3の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法の一例を示すフローチャートである。
【図7】第3の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法の一例を示す工程図である。
【図8】第3の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法の一例を示す工程図である。
【図9】第3の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法の一例を示す工程図である。
【図10】第4の実施の形態に係る液晶表示装置の一例を示す断面図である。
【図11】第5の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法の一例を示すフローチャートである。
【図12】第5の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法の一例を示す工程図である。
【図13】第5の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法の一例を示す工程図である。
【図14】第5の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法の一例を示す工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る表示装置の一例を示す断面図である。
【0015】
表示装置10は、表示領域A1と、表示領域A1を取り囲む周辺領域A2とを含む表面11aを備える透明基板11を有している。さらに、周辺領域A2は、配線パターン形成領域A3と、配線パターン非形成領域A4とを備えている。
【0016】
配線パターン形成領域A3の上方には、遮光性を備える配線パターン12が形成されている。なお、表示領域A1の上方には、複数のTFT等のトランジスタ(図示せず)がアレイ状に形成されている。配線パターン12は、これらのトランジスタと電気的に接続された周辺回路を構成している。また、表示領域A1の上方には、複数の透明電極(図示せず)が形成されている。複数の透明電極のそれぞれは、複数のトランジスタのそれぞれと電気的に接続されている。
【0017】
周辺領域A2の上方には、配線パターン非形成領域A4を露出し、かつ、配線パターン12を覆う構造体13が形成されている。
さらに、周辺領域A2の上方には、例えば構造体13と同じ層に、シール材14が形成されている。シール材は、例えば、紫外光により硬化する光硬化性を備えている。シール材14は、構造体13を包囲して形成されている。すなわち、シール材14は、配線パターン12を露出し、かつ、配線パターン非形成領域A4を覆って形成されている。
【0018】
表示領域A1の上方には、表示層15が形成されている。表示層15には、例えば、液晶層や有機EL膜等が用いられる。
さらに、構造体13、シール材14、および表示層15の上方には、透明基板16が形成されている。透明基板16には、例えば、カラーフィルタ(図示せず)や、透明電極(図示せず)が形成されている。従って、透明基板16が構造体13およびその構造体13の周りに充填されたシール材14を介して透明基板11に対向して配置される。
【0019】
このように表示装置10では、周辺領域A2の上方に、配線パターン非形成領域A4を露出し、かつ、配線パターン12を覆う構造体13が形成され、シール材14は構造体13を包囲して形成されている。すなわち、シール材14を硬化するための光が配線パターン12により遮られる箇所には、構造体13が形成され、シール材14は形成されていない。これにより、シール材14を十分に硬化された状態で構成することができ、シール材14が表示層15に溶出してしまう可能性を抑制することができる。
【0020】
また、表示装置10では、配線パターン12の配置や形状を変更する必要はないため、配線パターン12の設計自由度が制限されてしまうこともない。
次に、表示装置10を液晶表示装置に適用した実施の形態を、第2の実施の形態として説明する。
【0021】
[第2の実施の形態]
図2は、第2の実施の形態に係る液晶表示装置の一例を示す断面図である。
液晶表示装置100は、表示領域A11と、表示領域A11を取り囲む周辺領域A12と、周辺領域A12の外側に位置する引き出し配線形成領域A13とを含む表面111を備える透明基板110を有している。さらに、周辺領域A12は、配線パターン形成領域A14と、配線パターン非形成領域A15とを備えている。透明基板110には、例えば、ガラス基板が用いられている。
【0022】
配線パターン形成領域A14の上方には、遮光性を備える配線パターン120が形成されている。配線パターン120には、例えば、金属パターンが用いられている。配線パターン120は、周辺回路を構成する配線パターンである。配線パターン120は、例えば、複数形成されている。複数の配線パターン120は、例えば、多層にわたって形成されている。
【0023】
表示領域A11の上方には、複数のTFT等のトランジスタ130がアレイ状に形成されている。ここでは、代表して1つのトランジスタ130を図示している。トランジスタ130は、配線パターン120と電気的に接続されている。また、表示領域A11におけるスペーサ形成領域の上方には、遮光パターン137が形成されている。
【0024】
トランジスタ130は、ゲート電極131と、ゲート電極131を覆って形成されたゲート絶縁膜132と、ゲート絶縁膜132の上方に形成された半導体層133と、半導体層133を覆って形成された層間絶縁膜134と、層間絶縁膜134の上方に形成され、半導体層133と電気的に接続されたソース電極135とドレイン電極136とを有している。
【0025】
引き出し配線形成領域A13の上方には、絶縁膜140を介して、複数の引き出し配線150が形成されている。引き出し配線150は、配線パターン120と電気的に接続されている。
【0026】
表示領域A11および周辺領域A12の上方には、配線パターン120およびトランジスタ130を覆う絶縁膜160が形成されている。絶縁膜160の上面は平坦化されている。絶縁膜160は、引き出し配線150を露出して形成されている。
【0027】
絶縁膜160の上方には、透明電極170が形成されている。透明電極170には、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)が用いられている。透明電極170は、表示領域A11の上方に位置している。透明電極170は、トランジスタ130のドレイン電極136と電気的に接続され、透明電極170への電圧の供給は、トランジスタ130により制御されている。
【0028】
絶縁膜160の上方には、構造体180、シール材190、液晶層200、およびスペーサ210が形成されている。構造体180は、周辺領域A12の上方において、配線パターン非形成領域A15を露出し、かつ、配線パターン120を覆って形成されている。構造体180には、例えば、樹脂等のレジスト材料が用いられている。
【0029】
シール材190は、周辺領域A12の上方において、構造体180と同じ層に、構造体180を包囲して形成されている。すなわち、シール材190は、配線パターン120を露出し、かつ、配線パターン非形成領域A15を覆って形成されている。シール材190は、例えば、紫外光により硬化する光硬化性を備えている。シール材190の材料には、例えば、アクリルエポキシ系の熱硬化樹脂に、光重合開始剤が混合されたものが用いられている。
【0030】
液晶層200は、表示領域A11の上方に形成されている。ここで、液晶層200の側面201は、シール材190と接触している。スペーサ210は、遮光パターン137の上方に形成され、液晶層200により包囲されている。
【0031】
構造体180、シール材190、液晶層200、およびスペーサ210の上方には、透明電極220が形成されている。透明電極220には、例えば、ITOが用いられている。
【0032】
さらに、構造体180、シール材190、液晶層200、およびスペーサ210の上方には、透明電極220を介して、オーバーコート層230が形成されている。オーバーコート層230の上方には、ブラックレジスト240およびカラーフィルタ(CF:Color Filter)250が形成されている。
【0033】
ブラックレジスト240は、遮光性を備えている。ブラックレジスト240は、周辺領域A12および引き出し配線形成領域A13の上方に形成されている。カラーフィルタ250は、表示領域A11の上方に形成されている。カラーフィルタ250は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色を持つ染料、または顔料を含む樹脂膜で構成されている。
【0034】
さらに、オーバーコート層230の上方には、ブラックレジスト240またはカラーフィルタ250を介して、透明基板270が形成されている。透明基板270は、透明基板110の表面111と対向している表面271を備えている。透明基板270には、例えば、ガラス基板が用いられている。
【0035】
次に、液晶表示装置100の平面構造について説明する。
図3は、第2の実施の形態に係る液晶表示装置の一例を示す平面図である。さらに、図
4は、図3の拡大平面図である。なお、図3では、引き出し配線150を除く、透明基板110よりも上層の構成については、図示を省略している。また、図4では、絶縁膜160および絶縁膜160よりも上層の構成については図示を省略している。
【0036】
図3に示すとおり、透明基板110の表面111は、中央に位置する表示領域A11と、表示領域A11を取り囲む周辺領域A12と、周辺領域A12の外側に位置する引き出し配線形成領域A13とを含む。引き出し配線形成領域A13の上方には、引き出し配線150が配置されている。
【0037】
周辺領域A12の上方には、図4(A)に示すように、配線パターン120が配置されている。ここでは、幅の異なる複数の配線パターン120が配置されている。表示領域A11の上方には、図4(B)に示すように、複数の信号線300と、複数のゲート線310と、複数のトランジスタ130とが配置されている。ここで、表示領域A11は、信号線300とゲート線310とにより取り囲まれた複数の画素領域A11aを含む。トランジスタ130は、画素領域A11a毎に、それぞれ配置されている。
【0038】
このように液晶表示装置100では、周辺領域A12の上方に、配線パターン非形成領域A15を露出し、かつ、配線パターン120を覆う構造体180が形成され、シール材190は構造体180を包囲して形成されている。すなわち、シール材190を硬化するための光が配線パターン120により遮られる箇所には、構造体180が形成され、シール材190は形成されていない。これにより、シール材190を十分に硬化された状態で構成することができ、シール材190が液晶層200に溶出してしまう可能性を抑制することができる。
【0039】
また、液晶表示装置100では、配線パターン120の配置や形状を変更する必要はないため、配線パターン120の設計自由度が制限されてしまうこともない。
次に、液晶表示装置100の変形例について説明する。
【0040】
(変形例)
図5は、第2の実施の形態に係る液晶表示装置の変形例を示す断面図である。
液晶表示装置100aでは、周辺領域A12が、配線パターン形成領域A14aと、配線パターン形成領域A14aよりも幅の広い配線パターン形成領域A14bとを備えている。そして、配線パターン形成領域A14aの上方には、配線パターン120aが形成され、配線パターン形成領域A14bの上方には、配線パターン120bが形成されている。
【0041】
そして、構造体180は、周辺領域A12の上方において、配線パターン非形成領域A15、および配線パターン120aを露出し、配線パターン120bを覆って形成されている。その他の構成は、液晶表示装置100と同様である。
【0042】
すなわち、液晶表示装置100aでは、構造体180は、幅の狭い配線パターン形成領域A14aの上方には形成されずに、配線パターン形成領域A14aよりも幅の広い配線パターン形成領域A14bの上方に形成されている。
【0043】
これにより、液晶表示装置100aでは、配線パターン形成領域A14aの分だけ、シール材190が形成される面積を増大させることが可能となり、絶縁膜160およびオーバーコート層230との接着性を向上させることができる。
【0044】
なお、幅の狭い配線パターン形成領域A14aの上方に位置するシール材190には、シール材190を硬化させるための光が配線パターン120aの周囲から回り込んで照射されることが期待できるため、シール材190を十分に硬化された状態で構成することも可能である。
【0045】
次に、液晶表示装置100,100aの製造方法を、第3の実施の形態として説明する。
[第3の実施の形態]
図6は、第3の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法の一例を示すフローチャートである。図7〜図9は、第3の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法の一例を示す工程図である。以下、図6のフローチャートに沿って、図7〜図9の工程図を用いながら第3の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法について説明する。なお、第3の実施の形態では、液晶表示装置100,100aを製造するための全ての工程のうち、代表的な工程について説明を行う。
【0046】
まず、アレイ基板側の製造方法について説明する。
[ステップS10]まず、図7(A)に示すように、透明基板110の表面111の上方に、配線パターン120(または配線パターン120a,120b)およびトランジスタ(図示せず)を形成する。配線パターン120(または配線パターン120a,120b)は、周辺領域A12の上方に形成され、トランジスタは、表示領域A11の上方に形成される。
【0047】
さらに、透明基板110の表面111の上方に、配線パターン120(または配線パターン120a,120b)およびトランジスタを覆うように絶縁膜160が形成される。ここで、透明基板110の表面111の上方に、配線パターン120(または配線パターン120a,120b)とトランジスタと絶縁膜160とが形成されたものを、アレイ基板110aとする。
【0048】
[ステップS11]次に、図7(B)に示すように、アレイ基板110aの上方に、ポジ型フォトレジスト層320を形成する。ポジ型フォトレジスト層320は、感光剤として、例えば、ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物を含む樹脂である。ポジ型フォトレジスト層320は、例えば、スピンコート法を用いて、液状のポジ型フォトレジスト材料をアレイ基板110aの上方に塗布することで形成される。
【0049】
[ステップS12]次に、図7(C)に示すように、ポジ型フォトレジスト層320が形成されたアレイ基板110aに対して、透明基板110の裏面112側から光を照射し、ポジ型フォトレジスト層320を露光する。露光は、例えば、i〜g線を主波長とした光を、露光量が、400mJ/cm2となる条件で照射することで行われる。
【0050】
この露光により、ポジ型フォトレジスト層320のうち、配線パターン120(または配線パターン120a,120b)の上方を除く領域が感光する。ポジ型フォトレジスト層320のうち、配線パターン120(または配線パターン120a,120b)の上方に位置する領域は、配線パターン120(または配線パターン120a,120b)により露光の光が遮られるため、感光しない。すなわち、配線パターン120(または配線パターン120a,120b)がマスクとなり、ポジ型フォトレジスト層320が自己整合により選択的に露光される。
【0051】
[ステップS13]次に、図7(D)に示すように、ポジ型フォトレジスト層320が形成されたアレイ基板110aに対して、透明基板110の表面111側からマスク330を介して光を照射し、ポジ型フォトレジスト層320を選択的に露光する。露光は、例えば、i〜g線を主波長とした光を、露光量が、200mJ/cm2となる条件で照射することで行われる。露光は、アライナーやステッパー等、アライメントが可能な露光パターニング装置を用いて行われる。
【0052】
この露光により、ポジ型フォトレジスト層320のうち、配線パターン120(または配線パターン120a,120b)以外の金属パターンの存在により上記のステップS12の露光時に感光されていない領域や、最終的にポジ型フォトレジスト層320を残したくない領域を、選択的に感光させる。例えば、この工程で、引き出し配線150の上方に位置しているポジ型フォトレジスト層320を露光する。また、例えば、液晶表示装置100aの製造方法では、この工程で、配線パターン120aの上方に位置しているポジ型フォトレジスト層320を露光する。
【0053】
なお、このステップS13は、上述したステップS12と順番を入れ替えることも可能であり、また、ステップS13をステップS12とを同時に行うことも可能である。
[ステップS14]次に、図8(A)に示すように、露光されたポジ型フォトレジスト層320を現像する。現像により、ステップS12の露光、および、ステップS13の露光により感光したポジ型フォトレジスト層320は除去され、配線パターン120(または配線パターン120b)の上方に位置するポジ型フォトレジスト層320が選択的に残り、構造体180となる。
【0054】
ここで、構造体180は、配線パターン120(または配線パターン120b)をマスクとして自己整合的に形成されるため、構造体180は配線パターン120(または配線パターン120b)の上方に、位置精度よく配置される。
【0055】
[ステップS15]次に、構造体180に対して、UVキュアを行う。これにより、構造体180のポストベーク工程での熱リフローによる変形を抑制することが可能となる。なお、構造体180が十分に高いガラス転移点を有している場合は、UVキュアを行わなくてもよい。
【0056】
[ステップS16]次に、構造体180に対して、ポストベークを行い、構造体180を本焼成する。
[ステップS17]次に、アレイ基板110aの上方に配向膜(図示せず)を印刷により形成する。
【0057】
[ステップS18]次に、アレイ基板110aに形成された配向膜に対して、必要に応じてラビングを行う。
次に、カラーフィルタ基板側の製造方法について説明する。
【0058】
[ステップS19]まず、図8(B)に示すように、透明基板270の表面271の上方に、カラーフィルタ250およびブラックレジスト240を形成する。ここで、透明基板270の表面271の上方に、カラーフィルタ250およびブラックレジスト240が形成されたものを、カラーフィルタ基板270aとする。
【0059】
[ステップS20]次に、カラーフィルタ基板270aの上方に配向膜(図示せず)を印刷により形成する。
[ステップS21]次に、カラーフィルタ基板270aに形成された配向膜に対して、必要に応じてラビングを行う。
【0060】
次に、アレイ基板110aとカラーフィルタ基板270aとを積層する工程について説明する。
[ステップS22]まず、図8(C)に示すように、アレイ基板110aの上方に、シール材190を供給する。シール材190は、透明基板110の周辺領域A12の上方に、構造体180を覆うように描画される。なお、カラーフィルタ基板270a側に、シール材190を供給してもよい。
【0061】
[ステップS23]次に、図8(D)に示すように、シール材190が供給されたアレイ基板110aの上方に、液晶材340を供給する。液晶材340は、透明基板110の表示領域A11の上方に供給される。液晶材340は、例えば、ディスペンサを用いて滴下することにより供給される。なお、カラーフィルタ基板270a側に、液晶材340を供給してもよい。
【0062】
[ステップS24]次に、図9(A)に示すように、アレイ基板110aの上方に、構造体180、シール材190、または液晶材340を介してカラーフィルタ基板270aを積層して積層体350を形成する。すなわち、アレイ基板110aとカラーフィルタ基板270aとは、シール材190により貼り合わされる。ここで、透明基板110の表面111と、透明基板270の表面271とが対向するように、カラーフィルタ基板270aは、アレイ基板110aの上方に積層される。
【0063】
また、カラーフィルタ基板270aをアレイ基板110aの上方に積層する際の圧力により、液晶材340が、アレイ基板110aとカラーフィルタ基板270aとシール材190とにより挟まれた空間内を拡がり、この空間を満たす。これにより、液晶層200が形成される。さらに、カラーフィルタ基板270aをアレイ基板110aの上方に積層する際の圧力により、構造体180の上方に位置しているシール材190は、構造体180の周囲に押し出される。
【0064】
なお、液晶材340の供給は、上記のステップS23に替えて、アレイ基板110aとカラーフィルタ基板270aとを貼り合わせた後に行ってもよい。この場合、液晶材340は、アレイ基板110aとカラーフィルタ基板270aとシール材190とにより挟まれた空間に、例えば、シール材190に設けられた開口を介して外部から注入される。
【0065】
[ステップS25]次に、図9(B)に示すように、積層体350に対して、透明基板110の裏面112側から紫外光を照射し、シール材190を硬化させる。
[ステップS26]次に、積層体350を加熱し、液晶層200を硬化させる。
【0066】
以上のようにして、液晶表示装置100,100aが製造される。
このように、第3の実施の形態では、配線パターン120の上方に構造体180が形成された積層体350に対して、透明基板110の裏面112側から、シール材190を硬化するための光が照射される。すなわち、シール材190を硬化するための光が配線パターン120により遮られる箇所には、構造体180が形成され、シール材190は形成されていない。これにより、シール材190の全域に光を照射することが可能となり、シール材190を全域にわたって十分に硬化させることができる。このため、シール材190が液晶層200に溶出してしまう可能性を抑制することが可能となる。
【0067】
また、配線パターン120(または配線パターン120a,120b)の配置や形状を変更する必要がないため、配線パターン120(または配線パターン120a,120b)の設計自由度が制限されてしまうこともない。
【0068】
次に、液晶表示装置100に配向核を形成した実施の形態を、第4の実施の形態として説明する。
[第4の実施の形態]
図10は、第4の実施の形態に係る液晶表示装置の一例を示す断面図である。
【0069】
液晶表示装置100bは、液晶表示装置100の構成に加えて以下の構成を有する。
液晶表示装置100bでは、表示領域A11の上方に、遮光性を備える遮光パターン360,370が形成されている。遮光パターン360,370には、例えば、モリブデン(Mo)等の金属パターンが用いられている。そして、絶縁膜160は、遮光パターン360,370を覆って形成されている。
【0070】
さらに、絶縁膜160の上方には、配向核380が形成されている。配向核380は、遮光パターン360の上方に形成されている。そして、液晶層200は、配向核380を覆って形成されている。配向核380は、液晶層200の配向を制御する。また、スペーサ210は、遮光パターン370の上方に形成されている。
【0071】
図中では配向核380およびスペーサ210はそれぞれ、1つずつ図示されているが、それぞれが複数形成されていてもよい。さらに、配向核380、およびスペーサ210には、構造体180と同じ材料が用いられている。ここでは、配向核380、およびスペーサ210の材料に、樹脂等のレジスト材料が用いられている。
【0072】
このように、液晶表示装置100bでは、構造体180と、配向核380と、スペーサ210とが、同じ材料で形成されている。これにより、材料コストを抑制することが可能となる。また、液晶表示装置100と同様に、シール材190を十分に硬化された状態で構成することができ、シール材190が液晶層200に溶出してしまう可能性を抑制することができる。
【0073】
次に、液晶表示装置100bの製造方法を、第5の実施の形態として説明する。
[第5の実施の形態]
図11は、第5の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法の一例を示すフローチャートである。図12〜図14は、第5の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法の一例を示す工程図である。以下、図11のフローチャートに沿って、図12〜図14の工程図を用いながら第5の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法について説明する。なお、第5の実施の形態では、液晶表示装置100bを製造するための全ての工程のうち、代表的な工程について説明を行う。
【0074】
まず、アレイ基板側の製造方法について説明する。
[ステップS30]まず、図12(A)に示すように、透明基板110の表面111の上方に、配線パターン120、トランジスタ(図示せず)、および遮光パターン360,370を形成する。配線パターン120は、周辺領域A12の上方に形成され、トランジスタは、表示領域A11の上方に形成される。遮光パターン360は、表示領域A11における配向核形成領域の上方に形成され、遮光パターン370は、表示領域A11におけるスペーサ形成領域の上方に形成される。
【0075】
さらに、透明基板110の表面111の上方に、配線パターン120、トランジスタ、および遮光パターン360,370を覆うように絶縁膜160が形成される。ここで、透明基板110の表面111の上方に、配線パターン120とトランジスタと遮光パターン360,370と絶縁膜160とが形成されたものを、アレイ基板110bとする。
【0076】
[ステップS31]次に、図12(B)に示すように、アレイ基板110bの上方に、ポジ型フォトレジスト層320を形成する。ポジ型フォトレジスト層320は、例えば、スピンコート法を用いて、液状のポジ型フォトレジスト材料をアレイ基板110bの上方に塗布することで形成される。
【0077】
[ステップS32]次に、図12(C)に示すように、ポジ型フォトレジスト層320が形成されたアレイ基板110bに対して、透明基板110の裏面112側から光を照射し、ポジ型フォトレジスト層320を露光する。露光は、例えば、i〜g線を主波長とした光を、露光量が、400mJ/cm2となる条件で照射することで行われる。
【0078】
この露光により、ポジ型フォトレジスト層320のうち、配線パターン120および遮光パターン360,370の上方を除く領域が感光する。ポジ型フォトレジスト層320のうち、配線パターン120および遮光パターン360,370の上方に位置する領域は、配線パターン120および遮光パターン360,370により露光の光が遮られるため、感光しない。すなわち、配線パターン120および遮光パターン360,370がマスクとなり、ポジ型フォトレジスト層320が自己整合により選択的に露光される。
【0079】
[ステップS33]次に、図12(D)に示すように、ポジ型フォトレジスト層320が形成されたアレイ基板110bに対して、透明基板110の表面111側からマスク331を介して光を照射し、ポジ型フォトレジスト層320を選択的に露光する。露光は、例えば、i〜g線を主波長とした光を、露光量が、200mJ/cm2となる条件で照射することで行われる。露光は、アライナーやステッパー等、アライメントが可能な露光パターニング装置を用いて行われる。
【0080】
この露光により、ポジ型フォトレジスト層320のうち、配線パターン120および遮光パターン360,370以外の金属パターンの存在により上記のステップS32の露光時に感光されていない領域や、最終的にポジ型フォトレジスト層320を残したくない領域を、選択的に感光させる。例えば、この工程で、引き出し配線150の上方に位置しているポジ型フォトレジスト層320を露光する。
【0081】
さらに、このとき、配向核形成領域の上方、すなわち、遮光パターン360の上方に位置するポジ型フォトレジスト層320に対して、ハーフ露光を行う。
なお、このステップS33は、上述したステップS32と順番を入れ替えることも可能であり、また、ステップS33とステップS32とを同時に行うことも可能である。
【0082】
[ステップS34]次に、図13(A)に示すように、露光されたポジ型フォトレジスト層320を現像する。現像により、ステップS32の露光、および、ステップS33の露光により感光したポジ型フォトレジスト層320は除去され、配線パターン120の上方に位置するポジ型フォトレジスト層320が選択的に残り、構造体180となる。
【0083】
さらに、遮光パターン360の上方に位置するポジ型フォトレジスト層320が選択的に残り、配向核380となる。さらに、遮光パターン370の上方に位置するポジ型フォトレジスト層320が選択的に残り、スペーサ210となる。なお、配向核380は、前駆体であるポジ型フォトレジスト層320がハーフ露光されている関係で、構造体180およびスペーサ210よりも高さが低くなる。
【0084】
ここで、構造体180、配向核380、およびスペーサ210は、配線パターン120、および遮光パターン360,370をマスクとして自己整合的に形成される。このため、構造体180、配向核380、およびスペーサ210は、配線パターン120、および遮光パターン360,370の上方に、位置精度よく配置される。
【0085】
[ステップS35]次に、構造体180、配向核380、およびスペーサ210に対して、UVキュアを行う。これにより、構造体180、配向核380、およびスペーサ210のポストベーク工程での熱リフローによる変形を抑制することが可能となる。なお、構造体180、配向核380、およびスペーサ210が十分に高いガラス転移点を有している場合は、UVキュアを行わなくてもよい。
【0086】
[ステップS36]次に、構造体180、配向核380、およびスペーサ210に対して、ポストベークを行い、構造体180、配向核380、およびスペーサ210を本焼成する。
【0087】
[ステップS37]次に、アレイ基板110bの上方に配向膜(図示せず)を印刷により形成する。
次に、カラーフィルタ基板側の製造方法について説明する。
【0088】
[ステップS38]まず、図13(B)に示すように、透明基板270の表面271の上方に、カラーフィルタ250およびブラックレジスト240を形成する。ここで、透明基板270の表面271の上方に、カラーフィルタ250およびブラックレジスト240が形成されたものを、カラーフィルタ基板270bとする。
【0089】
[ステップS39]次に、カラーフィルタ基板270bの上方に配向膜(図示せず)を印刷により形成する。
次に、アレイ基板110bとカラーフィルタ基板270bとを積層する工程について説明する。
【0090】
[ステップS40]まず、図13(C)に示すように、アレイ基板110bの上方に、シール材190を供給する。シール材190は、透明基板110の周辺領域A12の上方に、構造体180を覆うように描画される。なお、カラーフィルタ基板270b側に、シール材190を供給してもよい。
【0091】
[ステップS41]次に、図13(D)に示すように、シール材190が供給されたアレイ基板110bの上方に、液晶材340を供給する。液晶材340は、透明基板110の表示領域A11の上方に供給される。液晶材340は、例えば、ディスペンサを用いて滴下することにより供給される。なお、カラーフィルタ基板270b側に、液晶材340を供給してもよい。
【0092】
[ステップS42]次に、図14(A)に示すように、アレイ基板110bの上方に、構造体180、シール材190、スペーサ210、または液晶材340を介してカラーフィルタ基板270bを積層して積層体351を形成する。すなわち、アレイ基板110bとカラーフィルタ基板270bとは、シール材190により貼り合わされる。
【0093】
また、アレイ基板110bとカラーフィルタ基板270bとの間隔は、スペーサ210により保たれる。ここで、透明基板110の表面111と、透明基板270の表面271とが対向するように、カラーフィルタ基板270bは、アレイ基板110bの上方に積層される。
【0094】
また、カラーフィルタ基板270bをアレイ基板110bの上方に積層する際の圧力により、液晶材340が、アレイ基板110bとカラーフィルタ基板270bとシール材190とにより挟まれた空間内を拡がり、この空間を満たす。これにより、液晶層200が形成される。さらに、カラーフィルタ基板270bをアレイ基板110bの上方に積層する際の圧力により、構造体180の上方に位置しているシール材190は、構造体180の周囲に押し出される。
【0095】
なお、液晶材340の供給は、上記のステップS41に替えて、アレイ基板110bとカラーフィルタ基板270bとを貼り合わせた後に行ってもよい。この場合、液晶材340は、アレイ基板110bとカラーフィルタ基板270bとシール材190とにより挟まれた空間に、例えば、シール材190に設けられた開口を介して外部から注入される。
【0096】
[ステップS43]次に、図14(B)に示すように、積層体351に対して、透明基板110の裏面112側から紫外光を照射し、シール材190を硬化させる。
[ステップS44]次に、積層体351を加熱し、液晶層200を硬化させる。
【0097】
以上のようにして、液晶表示装置100bが製造される。
このように、第5の実施の形態では、構造体180を形成するための、裏面露光、および、現像工程を用いて、配向核380およびスペーサ210を形成することが可能となる。このため、配向核380およびスペーサ210を形成するための工程を簡略化することが可能となる。
【0098】
また、第5の実施の形態においても、第3の実施の形態と同様に、シール材190の全域に光を照射することが可能となり、シール材190を全域に亘って十分に硬化させることができる。このため、シール材190が液晶層200に溶出してしまう可能性を抑制することが可能となる。
【0099】
また、配線パターン120の配置や形状を変更する必要がないため、配線パターン120の設計自由度が制限されてしまうこともない。
【符号の説明】
【0100】
10……表示装置、11,16,110,270……透明基板、11a,111,271……表面、12,120,120a,120b……配線パターン、13,180……構造体、14,190……シール材、15……表示層、100,100a,100b……液晶表示装置、110a,110b……アレイ基板、130……トランジスタ、131……ゲート電極、132……ゲート絶縁膜、133……半導体層、134……層間絶縁膜、135……ソース電極、136……ドレイン電極、137,360,370……遮光パターン、140,160……絶縁膜、150……引き出し配線、170,220……透明電極、200……液晶層、201……側面、210……スペーサ、230……オーバーコート層、240……ブラックレジスト、250……カラーフィルタ、270a,270b……カラーフィルタ基板、300……信号線、310……ゲート線、320……ポジ型フォトレジスト層、330,331……マスク、340……液晶材、350,351……積層体、380……配向核、A1,A11……表示領域、A2,A12……周辺領域、A3,A14,A14a,A14b……配線パターン形成領域、A4,A15……配線パターン非形成領域、A11a……画素領域、A13……引き出し配線形成領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と、前記表示領域を取り囲み、かつ、配線パターン形成領域と配線パターン非形成領域とを備えた周辺領域とを含む表面を有する第1の透明基板と、
前記配線パターン形成領域の上方に形成された遮光性を備える配線パターンと、
前記周辺領域の上方に、前記配線パターン非形成領域を露出し、かつ、前記配線パターンを覆って形成された構造体と、
前記周辺領域の上方において、前記配線パターン非形成領域を覆い、前記構造体を包囲して形成されたシール材と、
前記表示領域の上方に形成された表示層と、
前記構造体、前記シール材、および前記表示層の上方に形成された第2の透明基板と、
を有する
表示装置。
【請求項2】
前記周辺領域は、第1の配線パターン形成領域と、前記第1の配線パターン形成領域よりも幅の広い第2の配線パターン形成領域とを備え、
前記第1の配線パターン形成領域の上方には第1の配線パターンが形成され、前記第2の配線パターン形成領域の上方には第2の配線パターンが形成され、
前記構造体は、前記第1の配線パターンを露出し、かつ、前記第2の配線パターンを覆って形成されている
請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記構造体および前記シール材と、前記第2の透明基板との間には、遮光層が形成されている
請求項1記載の表示装置。
【請求項4】
前記構造体の材料には、レジストが用いられている
請求項1記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示層には、液晶層が用いられている
請求項1記載の表示装置。
【請求項6】
前記シール材には、光硬化性を備える樹脂が用いられている
請求項1記載の表示装置。
【請求項7】
表示領域と、前記表示領域を取り囲む周辺領域とを含む表面を有し、前記周辺領域の上方に遮光性を備える配線パターンが形成された第1の透明基板の表面側である上方に、前記周辺領域を覆うポジ型フォトレジスト層を形成する工程と、
前記ポジ型フォトレジスト層が形成された前記第1の透明基板に対して、裏面側から光を照射し、前記配線パターンをマスクとして前記ポジ型フォトレジスト層を露光する工程と、
露光された前記ポジ型フォトレジスト層を現像して前記配線パターンの上方に位置する前記ポジ型フォトレジスト層を選択的に残して構造体を形成する工程と、
前記構造体が形成された前記第1の透明基板の前記周辺領域の上方に、前記構造体を包囲するシール材を形成する工程と、
前記第1の透明基板の前記表面の上方に前記構造体および前記シール材を介して第2の透明基板を積層した積層体を形成する工程と、
前記積層体に対して前記第1の透明基板の前記裏面側から光を照射し、前記シール材を硬化させる工程と、
を有する
表示装置の製造方法。
【請求項8】
前記ポジ型フォトレジスト層が形成された前記第1の透明基板に対して、前記表面側からマスクを介して光を照射し、前記ポジ型フォトレジスト層を選択的に露光する工程を有する
請求項7記載の表示装置の製造方法。
【請求項9】
前記表示領域の上方には、遮光性を備える遮光パターンが形成され、
前記ポジ型フォトレジスト層は、前記周辺領域と前記遮光パターンとを覆って形成され、
露光された前記ポジ型フォトレジスト層を現像して前記配線パターンおよび前記遮光パターンの上方に位置する前記ポジ型フォトレジスト層を選択的に残すことにより、前記構造体と、スペーサまたは配向核とを形成する
請求項7記載の表示装置の製造方法。
【請求項10】
前記遮光パターンの上方に位置する前記ポジ型フォトレジスト層を、ハーフ露光する工程を有する
請求項9記載の表示装置の製造方法。
【請求項11】
前記表示領域の上方に表示層を形成する工程をさらに有し、
前記表示層には、液晶層が用いられている
請求項7記載の表示装置の製造方法。
【請求項12】
前記液晶層は、液晶材を滴下することにより形成される
請求項11記載の表示装置の製造方法。
【請求項13】
前記積層体に対して前記第1の透明基板の前記裏面側から照射される前記光は、紫外光である
請求項7記載の表示装置の製造方法。
【請求項14】
前記シール材には、光硬化性を備える樹脂が用いられている
請求項7記載の表示装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−242705(P2011−242705A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−116916(P2010−116916)
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】