説明

表示装置、エスカレータ及び表示部に表示情報を表示する方法

【課題】エスカレータの移動手すり上の表示情報を容易に変更して表示することができる表示装置を提供する。
【解決手段】本明細書に開示する表示装置は、エスカレータ1の移動手すり2に配置される表示部11と、エスカレータ1の移動手すり2の折り返し部1aに配置され、移動手すり2の移動に伴って回転可能である回転体16と、上記回転体16上に配置され、上記表示部(11)と脱着可能に接続して上記表示部11に表示情報を伝える情報伝達部18と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、エスカレータ及び表示部に表示情報を表示する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エスカレータの移動手すり上に広告等の表示情報が貼り付けられて表示されている。
【0003】
エスカレータは、多数の人により利用される。従って、エスカレータの移動手すりに貼り付けられた広告等の表示情報は、多数の人の目にとまるので情報伝達力が強いため、大きな宣伝効果等が期待される。
【0004】
例えば、移動手すりには、シート状の印刷物等が貼り付けられて、広告等の表示情報が表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−75574号公報
【特許文献2】特開2005−206370号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、幅が狭く、また湾曲面を有する移動手すり上にシート状の印刷物を貼り付けることは、手間及び時間のかかる作業である。
【0007】
また、このような作業により表示情報が移動手すりに貼り付けられても、表示情報が同じであると、移動手すり上の表示情報が人の注意を引きつける力は次第に弱まってくる。
【0008】
一方、一度貼り付けた表示情報を変更することは、同じ作業を再び行うことになるので、移動手すり上の表示情報の変更を度々行うことは困難である。
【0009】
本明細書では、エスカレータの移動手すり上の表示情報を容易に変更して表示することができる表示装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本明細書では、エスカレータの移動手すり上の表示情報を容易に変更して表示することができる表示装置を備えたエスカレータを提供することを目的とする。
【0011】
更に、本明細書では、エスカレータの移動手すり上の表示情報を容易に変更して表示することができる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本明細書に開示する表示装置の一形態によれば、エスカレータの移動手すりに配置される表示部と、エスカレータの移動手すりの折り返し部に配置され、移動手すりの移動に伴って回転可能である回転体と、上記回転体上に配置され、上記表示部と脱着可能に接続して上記表示部に表示情報を伝える情報伝達部と、を有する。
【0013】
また、本明細書に開示するエスカレータの一形態によれば、移動手すりと、上記移動手すりに配置される表示部と、上記移動手すりの折り返し部に配置され、上記移動手すりの移動に伴って回転可能である回転体と、上記回転体上に配置され、上記表示部と脱着可能に接続して上記表示部に表示情報を伝える情報伝達部と、を有する表示装置と、を備える。
【0014】
更に、本明細書に開示する表示部の表示情報を変更する方法の一形態によれば、エスカレータの移動手すりの折り返し部に配置され、移動手すりの移動に伴って回転可能である回転体と、上記回転体上に配置され、エスカレータの移動手すりに配置された表示部と脱着可能に接続する情報伝達部とを用いて、上記表示部に表示情報を表示する方法であって、上記情報伝達部を上記表示部に接続し、上記情報伝達部が上記表示部と接続することにより、上記情報伝達部を介して移動手すりから力を受けた上記回転体を移動手すりの移動に伴って回転させると共に、上記情報伝達部を介して表示情報を上記表示部に伝えることにより、上記表示部に表示情報を表示させる。
【発明の効果】
【0015】
上述した本明細書に開示する表示装置の一形態によれば、エスカレータの移動手すり上の表示情報を容易に変更して表示することができる。
【0016】
また、本明細書に開示するエスカレータの一形態によれば、エスカレータの移動手すり上の表示情報を容易に変更して表示することができる。
【0017】
更に、本明細書に開示する方法の一形態によれば、エスカレータの移動手すり上の表示情報を容易に変更して表示することができる。
【0018】
本発明の目的及び効果は、特に請求項において指摘される構成要素及び組み合わせを用いることによって認識され且つ得られるだろう。
【0019】
前述の一般的な説明及び後述の詳細な説明の両方は、例示的及び説明的なものであり、特許請求の範囲に記載されている本発明を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本明細書に開示するエスカレータの一実施形態を示す図である。
【図2】図1のエスカレータの表示装置を示す図である。
【図3】図1のX−X線端面図である。
【図4】(A)は図2のレセプタクル側コネクタとプラグ側コネクタとが接続していない状態を示す図であり、(B)は接続した状態を示す図である。
【図5】図2の表示装置のブロック図である。
【図6】図2の表示装置の制御部の機能ブロック図である。
【図7】図2の表示部の断面構造を模式的に示す図である。
【図8】(A)は図2の表示部の表示パネルの平面図であり、(B)は(A)に示す表示パネルの断面図である。
【図9】図2に示す表示装置の動作例を説明するフローチャートである。
【図10】図2に示す表示装置の動作例を説明する図(その1)である。
【図11】図2に示す表示装置の動作例を説明する図(その2)である。
【図12】図2に示す表示装置の動作例を説明する図(その3)である。
【図13】図2に示す表示装置の動作例を説明する図(その4)である。
【図14】図2に示す表示装置の動作例を説明する図(その5)である。
【図15】本明細書に開示するエスカレータの変型例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本明細書で開示するエスカレータの好ましい実施形態を、図面を参照して説明する。但し、本発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
【0022】
図1は、本明細書に開示するエスカレータの一実施形態を示す図である。図2は、図1のエスカレータの表示装置を示す図である。図3は、図1のX−X線端面図である。
【0023】
エスカレータ1は、移動手すり2と、エスカレータ1の移動手すり2上に配置される表示部11を有する表示装置10と、を備える。エスカレータ1は、利用者が下階から上階へ昇るために利用される。
【0024】
図1に示すように、移動手すり2は、駆動輪5により駆動されて、図示しない移動階段と同期しながら移動して、エスカレータ1の下階側の折り返し部1a及び上階側の折り返し部1bの間を周回する。
【0025】
図3に示すように、移動手すり2は、案内レール3に摺動可能に係合しており、この案内レール3に沿って移動する。移動手すり2は、断面がCの字の形状を有しており、平坦部2aと、平坦部2aの両側それぞれに配置された折り返し部2bとを有する。折り返し部2bは、案内レール3の端部を覆うように折り返して内方に延びている。案内レール3は、内側板4に固定されている。
【0026】
表示部11は、表示情報を表示しながら、移動手すり2と共に移動しており、エスカレータの利用者から視認される。
【0027】
表示装置10は、表示部11が移動手すり2と共に下階側の折り返し部1aで折り返す際に、表示部11に表示される表示情報を変更して表示する。
【0028】
表示部11は、移動手すりの平坦部2aの上に固定されている。表示部11は、可撓性を有し、移動手すり2の変形に追従して変形可能である。表示部11は、面状の表示パネルを有しており、この表示パネルに表示情報が表示される。表示部11の詳細な説明は後述する。
【0029】
また、表示部11は、表示する表示情報を受け取るためのプラグ側コネクタ12を有する。プラグ側コネクタ12は、表示部10における移動手すり2の進行方向後方側の端部であって、移動手すり2の折り返し部2bにおける内方に折り返された部分に固定される。プラグ側コネクタ12と表示部11とは、接続ケーブル13により接続される。接続ケーブル13は、移動手すり2の折り返し部2bに固定される。
【0030】
また、表示装置10は、エスカレータ1の移動手すり2の下階側の折り返し部1a内に配置され、移動手すり2の移動に伴って回転可能である回転体16と、表示部10のプラグ側コネクタ12と脱着可能に接続して表示部10に表示情報を伝える情報伝達部としてのレセプタクル側コネクタ18とを有する。更に、表示装置10は、レセプタクル側コネクタ18を表示部11に脱着可能に接続する駆動部17と、駆動部17を制御する制御部15とを有する。レセプタクル側コネクタ18及び駆動部17及び制御部15は、回転体16上に配置される。また、回転体16上には、駆動部17及び制御部15に対して電力を供給する図示しないバッテリが配置され得る。
【0031】
回転体16は、円形であり、下階側の折り返し部1aの内側に収まる直径を有する。回転体16は、レセプタクル側コネクタ18が表示部10のプラグ側コネクタ12と接続することにより、レセプタクル側コネクタ18を介して移動手すり2から力を受けて、回転軸16aの周りを回転する。回転軸16aは、内側板4に固定される。
【0032】
駆動部17は、レセプタクル側コネクタ18を駆動する駆動軸17aを有する。レセプタクル側コネクタ18は、駆動軸17aの端部に固定される。駆動部17は、駆動軸17aを回転体16の動径方向に沿って伸縮させて、レセプタクル側コネクタ18と表示部10のプラグ側コネクタ12との接続及び脱着を行う。
【0033】
移動手すり2には、表示部10のプラグ側コネクタ12を表示部10に接続するタイミングを知らせる接続信号を送信する送信部が配置される。本実施形態では、送信部として、RFIDタグ14を用いている。RFIDタグ14は、図示しないが、電波を送受信するアンテナと、ICチップとを備えている。このICチップは、メモリを有しており、このメモリは、タグID及び表示情報と関連づけられた表示情報識別情報を記憶する。タグIDは、一意的に定められた識別番号であり、一のRFIDタグを他のRFIDタグから識別する。このタグIDが、接続信号として用いられる。
【0034】
RFIDタグ14は、表示部10における移動手すり2の進行方向前方側の端部であって、移動手すり2の折り返し部2bにおける内方に折り返された部分に固定される。
【0035】
また、回転板16上には、RFIDタグ14からの接続信号及び表示情報識別情報を受信する受信部としてのRFIDリーダ19が配置される。
【0036】
RFIDリーダ19は、アンテナ19aから電力用搬送波を送信している(図5参照)。RFIDタグ14は、RFIDリーダ19からの電力用搬送波を受信すると、RFIDタグ14のメモリに記憶された接続信号及び表示情報識別情報を無線により送信する。そして、送信された接続信号及び表示情報識別情報が、RFIDリーダ19により受信され、非接触に読み取られる。RFIDリーダ19は、制御部15によって制御される。
【0037】
制御部15は、RFIDリーダ19が接続信号を受信すると、駆動部17を制御してレセプタクル側コネクタ18を表示部10のプラグ側コネクタ12に接続する。
【0038】
図4(A)は図2のレセプタクル側コネクタとプラグ側コネクタとが接続していない状態を示す図であり、図4(B)は図2のレセプタクル側コネクタとプラグ側コネクタとが接続した状態を示す図である。
【0039】
プラグ側コネクタ12は、移動手すり2に固定されるプラグ本体41と、レセプタクル側コネクタ18と電気的に接続して、表示情報の電気信号を受け取る複数のプラグ端子42とを有する。プラグ端子42は、プラグ本体41から凸状に突出している。プラグ端子42は、接続ケーブル13を介して表示部11に電気的に接続する。
【0040】
レセプタクル側コネクタ18は、駆動軸17aに固定されるレセプタクル本体51と、プラグ側コネクタ12のプラグ端子42と電気的に接続して、表示情報の電気信号を伝達するレセプタクル端子52とを有する。レセプタクル端子52は、凹状の形状を有しており、プラグ端子42が嵌合可能に形成される。
【0041】
RFIDタグ14は、レセプタクル側コネクタ18がプラグ側コネクタ12と同期して接続されるように接続信号をRFIDリーダ19に対して送信する移動手すり2上の位置に配置される。
【0042】
図5は、図2の表示装置のブロック図である。
【0043】
制御部15は、記憶部22と、表示制御部23と、駆動制御部24と、これらを制御する中央制御部21とを有する。
【0044】
記憶部22は、表示部11に表示させる表示情報としての表示データ1、表示データ2、・・・、表示データnを記憶する。各表示データは、表示情報識別情報と関連付けられて記憶部22に記憶されている。また、記憶部22には、接続信号としてのRFIDタグ14のタグIDも記憶される。本実施形態では、表示データは広告である。
【0045】
表示制御部23は、中央制御部21により制御されて、レセプタクル側コネクタ18及びプラグ側コネクタ18を介して、表示データを表示部11に伝達する。
【0046】
また、駆動制御部24は、駆動部17を制御して、レセプタクル側コネクタ18と表示部10のプラグ側コネクタ12との接続及び脱着を行う。
【0047】
図6は、図2の表示装置の制御部の機能ブロック図である。
【0048】
制御部15は、演算部30と、演算部30が実行する所定のプログラムを記憶する記憶部31と、RFIDリーダ19又はレセプタクル側コネクタ18又は駆動部17等との間で通信を行う入力部32及び出力部33とを有する。また、制御部15は、入力部32及び出力部33を用いて外部との間での通信を行って、プログラム又は表示データ等のデータの変更又は更新を行う。
【0049】
制御部15は、記憶部31に記憶された所定のプログラムを実行することにより、図5に示す各機能を実現する。
【0050】
制御部15としては、例えば、マイコン、サーバ又はパーソナルコンピュータ等のコンピュータ、若しくはステートマシン等を用いることができる。また、制御部は、電子回路等を用いてハードウェアにより形成されても良い。
【0051】
次に、上述した表示部11について、以下に詳細に説明する。
【0052】
図7は、図2の表示部の断面構造を模式的に示す図である。図8(A)は図2の表示部の表示パネルの平面図であり、図8(B)は図8(A)に示す表示パネルの断面図である。
【0053】
表示部11は、電子ペーパである。図7に示すように、表示部11は、3枚の表示パネル110B,110G,110Rを有する表示素子110と、表示素子110を駆動する駆動回路130B,130G,130Rとを備える。表示素子110は、外部からの光を反射して、画像を映し出す。
【0054】
表示素子110は、表示面110S側から順に、青(B)表示パネル110Bと、緑(G)表示パネル110Gと、赤(R)表示パネル110Rとが積層された構造を有している。図示において、上方の基板側が表示面110Sであり、外光(実線矢印)は基板上方から表示面110Sに向かって入射するようになっている。なお、基板上方に観測者の目及びその観察方向(破線矢印)を模式的に示している。
【0055】
B表示パネル110Bは、一対の上基板111B及び下基板113Bと、基板間とシール部119により封入された青(B)用液晶のB液晶層112Bと、を有している。また、表示部11は、B表示パネル110Bの基板上の電極に所定のパルス信号を印加してB液晶層112Bに所定のパルス電圧を印加する青用駆動回路130Bを有する。
【0056】
G表示パネル110GおよびR表示パネル110Rも同様の構成を有するが、選択反射光の中心波長が異なる。表示部11は、G表示パネル110Gを駆動する緑用駆動回路130G及びR表示パネル110Rを駆動する赤用駆動回路130Rを有する。
【0057】
R表示パネル110Rの下基板113Rの裏面には光吸収層120が配置されている。
【0058】
各R、G、R液晶層に用いられているコレステリック液晶は、ネマティック液晶にキラル性の添加剤(カイラル材ともいう)を数十wt%の含有率で比較的大量に添加した液晶混合物である。ネマティック液晶にカイラル材を比較的大量に含有させると、ネマティック液晶分子を強く螺旋状に捻ったコレステリック相を形成することができる。このためコレステリック液晶はカイラルネマティック液晶とも称される。
【0059】
コレステリック液晶は、基板表面に平行に層をなす状態と垂直方向に層をなす状態の2つの安定的な状態がある。この2つの状態は、電気的に切り替え可能であり、電圧を供給しなくとも、2つの状態が保持できる双安定性の特徴をもつ。
【0060】
上基板及び下基板に設けられた電極に高電圧を印加すると、螺旋状に連なる液晶分子の螺旋軸が、上基板及び下基板に垂直な方向に配列し、基板面に平行な層をなす状態になる。この状態をプレーナ(Planar)状態と呼ぶ。プレーナ状態の液晶層は、液晶分子の螺旋ピッチに応じた波長の光を選択的に反射(選択反射)し、特定の色を呈して、反射表示される。これが明状態(反射状態)である。この時、反射される光は螺旋ピッチの回転方向に応じて左右どちらかの一方の円偏光となる。
【0061】
反射が最大となる波長λは、液晶の平均屈折率n、螺旋ピッチpから次の式で示される。
【0062】
λ=n・p
一方、反射帯域Δλは液晶の屈折率異方性Δnに伴って大きくなる。
【0063】
これに対して、上基板及び下基板に設けられた電極に低電圧を印加すると、螺旋状に連なる液晶分子の螺旋軸が、上基板及び下基板に平行な方向に配列した状態になる。この状態をフォーカルコニック(Focal Conic)状態と呼ぶ。フォーカルコニック状態では、干渉反射は生じないため、素子に入射した光は透過する。これが暗状態(透過状態)である。反射状態でも、反射されない光は、液晶層を透過するだけなので、下層に異なる色を反射させる液晶層を配置させることにより、反射色を合成することが可能となる。
【0064】
表示素子110は、コレステリック液晶層の干渉反射を用いるので、明状態で反射される光は、波長により変化する。そのため、液晶の螺旋ピッチを設定することにより、反射光が赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)を呈する表示パネルが得られる。
【0065】
コレステリック液晶は双安定性(メモリ性)を備えており、液晶に印加する電界強度の調節によりプレーナ状態、フォーカルコニック状態、またはそれらの混合による中間的な状態のいずれかの状態をとることができ、一旦プレーナ状態、フォーカルコニック状態、またはそれらの中間的な状態になると、その後は無電界下においても安定してその状態を保持する。
【0066】
プレーナ状態は、例えば、上下基板間に所定の高電圧を印加して液晶層に強電界を与え、液晶をホメオトロピック状態にした後、急激に電界をゼロにすることにより得られる。
【0067】
フォーカルコニック状態は、例えば、上記高電圧より低い所定電圧を上下基板間に印加して液晶層に電界を与えた後、急激に電界をゼロにすることにより得られる。あるいは、プレーナ状態から徐々に電圧を加えることで得ることができる。
【0068】
プレーナ状態とフォーカルコニック状態の中間的な状態は、例えば、フォーカルコニック状態が得られる電圧よりも低い電圧を上下基板間に印加して液晶層に電界を与えた後、急激に電界をゼロにすることにより得られる。プレーナ状態とフォーカルコニック状態の中間の状態においては,その状態に応じて反射光と透過光の割合を調整できるので,反射光の強度を可変できる。
【0069】
このように,コレステリック液晶では、螺旋状に捻られた液晶分子の配向状態で光の反射量を制御することができる。液晶分子の配向状態を変化させるには、前述したとおり、液晶表示素子を封入した上下基板に電圧を印加する必要がある。
【0070】
B表示パネル110Bを明(反射)状態にし、G表示パネル110G及びR表示パネル110Rを暗(透過)状態にすると、青色の表示が行われる。同様に、G表示パネル110Gを明(反射)状態にし、B表示パネル110B及びR表示パネル110Rを暗(透過)状態にすると、緑色の表示が行われる。更に、R表示パネル110Rを明(反射)状態にし、B表示パネル110B及びG表示パネル110Gを暗(透過)状態にすると、赤色の表示が行われる。また、B表示パネル110BからR表示パネル110Rをすべて明(反射)状態にすると、白色の表示が行われ、B表示パネル110BからR表示パネル110Rをすべて暗(透過)状態にすると、黒色の表示が行われる。
【0071】
コレステリック液晶による反射型液晶表示方式では、上記のようにプレーナ状態を「明状態」、フォーカルコニック状態を「暗状態」として表示に利用する。表示特性としての明度は、プレーナ状態(明状態)の反射率が大きいほど良好となり、コントラストはフォーカルコニック状態(暗状態)での透明度が高いほど良好となる。
【0072】
図8(A)及び図8(B)に示すように、B表示パネル110Bの下基板113BのB液晶層112Bの側には、図8(A)の図中上下方向に延びる複数の帯状のデータ電極114が並列して形成されている。また、上基板111BのB液晶層112Bの側には、図8(A)の図中左右方向に延びる複数の帯状の走査電極115が並列して形成されている。データ電極114、及び走査電極115は、透明電極のパターニングにより、所望のピッチで形成される。
【0073】
図8(A)に示すように、上下基板の電極形成面を法線方向に見て、両電極は、互いに交差して対向配置されている。両電極の各交差領域がそれぞれピクセル(画素)となる。ピクセルがマトリクス状に配列されて表示画面を形成している。
【0074】
上基板111Bには、複数の走査電極115を駆動する走査電極用ドライバICが実装された走査電極駆動回路132Bが接続されている。また、下基板113Bには、複数のデータ電極114を駆動するデータ電極用ドライバICが実装されたデータ電極駆動回路131Bが接続されている。青用駆動回路130Bは、データ電極駆動回路131B及び走査電極駆動回路132Bにより形成される。青用駆動回路130Bは、レセプタクル側コネクタ18から伝達された表示データに基づいて、走査信号やデータ信号を所定の走査電極115又はデータ電極114に出力するようになっている。
【0075】
上基板111BのB液晶層112Bと接する面には、上配向膜116が、走査電極115を覆うように配置される。上配向膜116には、所定の方向に複数の溝が形成されており、B液晶層112Bの液晶分子の配向する方向を規制する。同様に、下基板113BのB液晶層112Bと接する面には、下配向膜117が、データ電極114を覆うように配置される。上配向膜116の溝の方向と、下配向膜117の溝の方向とは、上基板111B及び下基板113Bを重ね合わせたときに直交する方向(クロスラビング)とされる。
【0076】
これにより、プレーナ状態のB液晶層は、液晶分子の方向が全体に揃った方向に配向したモノドメイン状態となり、反射光の指向性が強くなるが、その方向の反射率は高くなる。配向規制力の強さに応じて反射光の指向性及び反射率が変化する。
【0077】
また、B表示パネル110Bは、B液晶層112Bの厚さを決定するスペーサ118を有する。上基板111Bと下基板113Bとの間には、複数のスペーサ118が配置されており、B液晶層112Bの厚さを一定にする。スペーサ118は、具体的には、上配向膜116と下配向膜117との間に配置される。スペーサ118としては、例えば、樹脂製または無機酸化物製の球体を用いることができる。
【0078】
上述したB表示パネル110B及び青用駆動回路130Bの説明は、B表示パネル110G及び緑用駆動回路130G並びにR表示パネル110R及び赤用駆動回路130Rに対しても適宜適用される。
【0079】
また、制御部17から、青用駆動回路130B及び緑用駆動回路130G及び赤用駆動回路130Rには、レセプタクル側コネクタ18を介して電力が供給される。
【0080】
以上が、表示部11についての説明である。
【0081】
表示装置10は、移動手すり2上に配置される表示部11以外の部分が、回転体16上に配置されており、この回転体16は、エスカレータ1の下階側の折り返し部1aにおける移動手すり2で囲まれた部分に収納される。従って、エスカレータ1に乗る利用者からは、表示部11以外の表示装置10の部分は視認され難くなっており、美観性に優れる。
【0082】
また、表示装置10では、表示部11として、メモリ性を有する電子ペーパを用いているので、表示情報の書き換え時以外には、電力の供給を必要としない。また、RFIDタグ14も、RFIDリーダ19からの電力搬送波により電力の供給を受けて送信するので、RFIDタグ14自身にも固有の電源は必要としない。
【0083】
このように、表示装置10は、独立の電源を必要としない表示部11を移動手すり1に配置し、表示部11以外の表示装置10の部分をエスカレータ1の下階側の折り返し部1aに配置するだけなので、既存のエスカレータに対して容易に後から設置可能である。
【0084】
次に、上述したエスカレータ1の表示装置10の動作例を、図面を参照しながら、以下に説明する。下記に説明する表示装置10の動作は、演算部30が記憶部31に記憶された所定のプログラムを実行することにより実現される。
【0085】
まず、図2に示すように、レセプタクル側コネクタ18がプラグ側コネクタと接続していない状態では、回転体16は、レセプタクル側コネクタ18が回転体16の中心16bを通る鉛直線上の下側に位置する状態で待機する。重力以外の外力が回転体16に働かない状態では、回転体16は、レセプタクル側コネクタ18及び駆動部17等の重さによって、レセプタクル側コネクタ18が配置されている部分が、回転体16の中心16bを通る鉛直線上の下側に来るようになる。本明細書において、回転体16の中心16bを通る鉛直線上の下側は、回転体16の中心16bを通る鉛直線上において、回転体16の中心16bよりも地球の中心に近い側の部分を意味する。
【0086】
次に、ステップS10において、移動手すり2と共に移動するRFIDタグ14が、RFIDリーダ19のアンテナ19aに対して所定の距離内に近づくと、RFIDリーダ19が、RFIDタグ14から、接続信号としてのタグID及び表示情報識別情報を受信する。
【0087】
次に、ステップS12において、RFIDリーダ19は、受信したタグID及び表示情報識別情報を中央制御部21に送る。
【0088】
次に、ステップS14において、中央制御部21は、RFIDリーダ19が受信したタグIDが、記憶部22に記憶されているタグIDの何れかの1つと一致している場合には、駆動制御部24に駆動信号を送る。なお、中央制御部21は、RFIDリーダ19が受信したタグIDが、記憶部22に記憶されているタグIDの何れとも一致しない場合には、それ以上の動作は行わない。
【0089】
次に、ステップS16において、図10に示すように、駆動制御部24は、駆動部17を制御して、回転体16の中心16bを通る鉛直線上の位置で、レセプタクル側コネクタ18を表示部11のプラグ側コネクタ12に接続する。図4(B)に示すように、駆動軸17aにより駆動されるレセプタクル側コネクタ18は、各レセプタクル端子52にプラグ端子42が嵌合されて、プラグ側コネクタ12と電気的に接続する。
【0090】
次に、ステップS18において、中央制御部21は、記憶部22から表示情報識別情報に関連づけられた表示データを読み出して、表示制御部23に送る。表示制御部23は、表示データを、レセプタクル側コネクタ18に送る。
【0091】
次に、ステップS20において、図11に示すように、レセプタクル側コネクタ18を介して移動手すり2から力を受けた回転体16は、移動手すり2の移動に伴って回転する。また、回転体16が移動手すり2の移動に伴って回転するのと共に、表示制御部23は、レセプタクル側コネクタ18及びプラグ側コネクタ12を介して、表示データと共に電力を表示部11に供給する。そして、レセプタクル側コネクタ18及びプラグ側コネクタ12を介して表示データが表示部11に伝えられることにより、表示部11に伝達された表示データが表示される。すでに表示部11に他の表示データが表示されている場合には、表示内容が変更されて表示される。
【0092】
ここで、これからエスカレータ1に乗ろうとする利用者は、図11中の矢印に示す方向から、移動手すり2上の表示部11を見ることになる。この際、利用者は、表示部11の表示パネルの表示内容が変化する状態を見ることになるので、表示部11は利用者の注意を大いに喚起する。本実施形態のように、表示データが広告である場合には、利用者に対する広告効果が大きくなる。
【0093】
次に、ステップS22において、図12に示すように、レセプタクル側コネクタ18が回転体16の中心16bを通る鉛直線上に到達する前に、レセプタクル側コネクタ18をプラグ側コネクタ12から脱着させる。具体的には、レセプタクル側コネクタ18が回転体16の中心16bを通る鉛直線上の上側に到達する前に、レセプタクル側コネクタ18をプラグ側コネクタ12から脱着させる。本明細書において、回転体16の中心16bを通る鉛直線上の上側は、回転体16の中心16bを通る鉛直線上において、回転体16の中心16bに対して地球の中心とは反対側の部分を意味する。
【0094】
次に、ステップS24において、図13に示すように、回転体16のレセプタクル側コネクタ18が配置された部分が回転体16の中心16bを通る鉛直線上に位置するように、回転体16が重力により回転する。レセプタクル側コネクタ18は、回転体16の中心16bを通る鉛直線よりも図12中の左側の領域で、プラグ側コネクタ12から脱着したので、回転力により回転体16が反時計回りに回転する。
【0095】
そして、回転体16は、回転体16のレセプタクル側コネクタ18が配置された部分が、回転体16の中心16bを通る鉛直線上を行きつ戻りつした後に静止して、回転体16の中心16bを通る鉛直線上に位置する。そして、停止した回転体16は、図2に示す状態に戻り、上述した動作が繰り返される。
【0096】
また、表示装置10は、図14に示すように、回転体16のレセプタクル側コネクタ18が配置された部分が回転体16の中心16bを通る鉛直線上に位置で停止するように、回転体16を停止させる回転停止部20を備えていても良い。このような回転停止部20を用いることにより、回転体16のレセプタクル側コネクタ18が配置された部分が、回転体16の中心16bを通る鉛直線上に位置するように、回転体16を速やかに停止できる。
【0097】
上述した本実施形態のエスカレータ1によれば、移動手すり2と同期して、表示部11の表示情報を表示することができるので、移動手すり2上の表示情報を容易に変更して表示することができる。
【0098】
表示部11は、移動手すり2が一周するごとに、下階側の折り返し部1aに到来する。制御部17は、表示部11の下階側の折り返し部1aへの到来ごとに、表示部11の表示情報を変更しても良い。また、外部から制御部17に対して、表示部11の表示情報を変更する指示信号を送信し、この指示信号を受信した時のみ、制御部17が表示部11の表示情報を変更するようにしても良い。
【0099】
また、移動手すり2上には、複数の表示部11を配置しても良い。各表示部11は、RFIDタグ14が有するタグIDによって識別される。
【0100】
次に、上述した実施形態のエスカレータの変形例を、図面を参照して、以下に説明する。
【0101】
図15は、本明細書に開示するエスカレータの変型例を示す図である。
【0102】
本変形例では、表示装置10は、エスカレータ1の移動手すり2の上階側の折り返し部1bに備えつけられている。また、レセプタクル側コネクタ18が配置されている回転体16上の位置と回転体16の中心16bとを結んだ動径方向の反対側の回転体16の端部に、おもり60が配置される。
【0103】
本変形例では、レセプタクル側コネクタ18がプラグ側コネクタと接続していない状態では、回転体16は、レセプタクル側コネクタ18が回転体16の中心16bを通る鉛直線上の上側に位置する状態で待機する。重力以外の外力が回転体16に働かない状態では、回転体16は、おもり60の重さによって、おもり60が配置されている部分が、回転体16の中心16bを通る鉛直線上の下側に来るようになされる。
【0104】
そして、移動手すり2と共に移動するRFIDタグ14が、RFIDリーダ19のアンテナ19aに対して所定の距離内に近づくと、RFIDリーダ19がRFIDタグ14から、接続信号としてのタグID及び表示情報識別情報を受信する。この処理以降の動作は、上述した動作例と同様である。ただし、レセプタクル側コネクタ18をプラグ側コネクタ12から脱着した後は、図15の状態に戻る。
【0105】
本発明では、上述した実施形態の表示装置、エスカレータ及び表示部に表示情報を表示する方法は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。
【0106】
例えば、表示装置は、歩く歩道の移動手すりの折り返し部に配置されても良い。
【0107】
また、上述した実施形態では、エスカレータは昇り用であったが、エスカレータは降下用であっても良い。この場合にも、表示装置10の回転体16を、上階側又は下階側の折り返し部に配置することができる。
【0108】
また、表示部は、電子ペーパ以外の表示手段であっても良い。例えば、表示部として、TFTを用いた表示手段を用いても良い。
【0109】
また、表示部に表示される表示情報は、広告に限られるものではない。表示情報は、例えば、写真又は絵画等であっても良いし、若しくは、利用者に対してエスカレータを利用する際の注意事項等の文章であっても良い。
【0110】
ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、読者が、発明者によって寄与された発明及び概念を技術を深めて理解することを助けるための教育的な目的を意図する。ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、そのような具体的に述べられた例及び条件に限定されることなく解釈されるべきである。また、明細書のそのような例示の機構は、本発明の優越性及び劣等性を示すこととは関係しない。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、その様々な変更、置き換え又は修正が本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り行われ得ることが理解されるべきである。
【0111】
以上の上述した各実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0112】
(付記1)
エスカレータの移動手すりに配置される表示部と、
エスカレータの移動手すりの折り返し部に配置され、移動手すりの移動に伴って回転可能である回転体と、
前記回転体上に配置され、前記表示部と脱着可能に接続して前記表示部に表示情報を伝える情報伝達部と、を有する表示装置。
【0113】
(付記2)
前記回転体は、前記情報伝達部が前記表示部と接続することにより、前記情報伝達部を介して移動手すりから力を受けて回転する付記1に記載の表示装置。
【0114】
(付記3)
前記情報伝達部が前記表示部から脱着した後に、前記回転体は、前記情報伝達部が配置された部分が前記回転体の中心を通る鉛直線上に位置するように重力により回転する付記1又は2に記載の表示装置。
【0115】
(付記4)
前記表示部と接続した前記情報伝達部は、前記情報伝達部が前記回転体の中心を通る鉛直線上に到達する前に前記表示部から脱着する付記3に記載の表示装置。
【0116】
(付記5)
前記情報伝達部は、前記回転体の中心を通る鉛直線上の位置で前記表示部と接続する付記1〜4の何れか一項に記載の表示装置。
【0117】
(付記6)
移動手すりには、前記情報伝達部を前記表示部に接続するタイミングを知らせる接続信号を送信する送信部が配置されており、
前記送信部からの前記接続信号を受信するための受信部と、前記情報伝達部を前記表示部に脱着可能に接続する駆動部と、前記受信部及び前記駆動部を制御する制御部と、が前記回転体上に配置されており、
前記制御部は、前記受信部が接続信号を受信すると、前記駆動部を制御して前記情報伝達部を前記表示部に接続する付記1〜5の何れか一項に記載の表示装置。
【0118】
(付記7)
表示情報は、表示情報識別情報と関連づけられており、
前記送信部は、接続信号と共に表示情報識別情報を、前記受信部に送信し、
前記制御部は、前記受信部が接続信号と共に表示情報識別情報を受信すると、前記情報伝達部を介して、受信した表示情報識別情報と関連づけられた表示情報を前記表示部に表示する付記6に記載の表示装置。
【0119】
(付記8)
前記情報伝達部が配置されている前記回転体上の位置と前記回転体の中心とを結んだ動径方向の反対側の前記回転体の端部に、おもりが配置される付記1〜7の何れか一項に記載の表示装置。
【0120】
(付記9)
移動手すりと、
前記移動手すりに配置される表示部と、
前記移動手すりの折り返し部に配置され、前記移動手すりの移動に伴って回転可能である回転体と、
前記回転体上に配置され、前記表示部と脱着可能に接続して前記表示部に表示情報を伝える情報伝達部と、を有する表示装置と、
を備えたエスカレータ。
【0121】
(付記10)
エスカレータの移動手すりの折り返し部に配置され、移動手すりの移動に伴って回転可能である回転体と、前記回転体上に配置され、エスカレータの移動手すりに配置された表示部と脱着可能に接続する情報伝達部とを用いて、前記表示部に表示情報を表示する方法であって、
前記情報伝達部を前記表示部に接続し、
前記情報伝達部が前記表示部と接続することにより、前記情報伝達部を介して移動手すりから力を受けた前記回転体を移動手すりの移動に伴って回転させると共に、前記情報伝達部を介して表示情報を前記表示部に伝えることにより、前記表示部に表示情報を表示させる方法。
【0122】
(付記11)
前記情報伝達部が前記回転体の中心を通る鉛直線上に到達する前に、前記情報伝達部を前記表示部から脱着させて、前記情報伝達部が配置された部分が前記回転体の中心を通る鉛直線上に位置するように、前記回転体を重力により回転させる付記10に記載の方法。
【0123】
(付記12)
前記回転体の中心を通る鉛直線上の位置で、前記情報伝達部を前記表示部に接続させる付記10又は11に記載の方法。
【符号の説明】
【0124】
1 エスカレータ
1a 下階側の折り返し部
1b 上階側の折り返し部
2 移動手すり
2a 平坦部
2b 折り返し部
3 案内レール
4 内側板
5 駆動輪
10 表示装置
11 表示部
12 プラグ側コネクタ
13 接続ケーブル
14 RFIDタグ(送信部)
15 制御部
16 回転板
16a 回転軸
16b 回転体の中心
17 駆動部
17a 駆動軸
18 レセプタクル側コネクタ(情報伝達部)
19 RFIDリーダ(受信部)
19a アンテナ
20 回転停止部
21 中央制御部
22 記憶部
23 表示制御部
24 駆動制御部
30 演算部
31 記憶部
32 入力部
33 出力部
41 プラグ本体
42 プラグ端子
51 レセプタクル本体
52 レセプタクル端子
60 おもり

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エスカレータの移動手すりに配置される表示部と、
エスカレータの移動手すりの折り返し部に配置され、移動手すりの移動に伴って回転可能である回転体と、
前記回転体上に配置され、前記表示部と脱着可能に接続して前記表示部に表示情報を伝える情報伝達部と、を有する表示装置。
【請求項2】
前記回転体は、前記情報伝達部が前記表示部と接続することにより、前記情報伝達部を介して移動手すりから力を受けて回転する請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記情報伝達部が前記表示部から脱着した後に、前記回転体は、前記情報伝達部が配置された部分が前記回転体の中心を通る鉛直線上に位置するように重力により回転する請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
移動手すりには、前記情報伝達部を前記表示部に接続するタイミングを知らせる接続信号を送信する送信部が配置されており、
前記送信部からの前記接続信号を受信するための受信部と、前記情報伝達部を前記表示部に脱着可能に接続する駆動部と、前記受信部及び前記駆動部を制御する制御部と、が前記回転体上に配置されており、
前記制御部は、前記受信部が接続信号を受信すると、前記駆動部を制御して前記情報伝達部を前記表示部に接続する請求項1〜3の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
表示情報は、表示情報識別情報と関連づけられており、
前記送信部は、接続信号と共に表示情報識別情報を、前記受信部に送信し、
前記制御部は、前記受信部が接続信号と共に表示情報識別情報を受信すると、前記情報伝達部を介して、受信した表示情報識別情報と関連づけられた表示情報を前記表示部に表示する請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
移動手すりと、
前記移動手すりに配置される表示部と、
前記移動手すりの折り返し部に配置され、前記移動手すりの移動に伴って回転可能である回転体と、
前記回転体上に配置され、前記表示部と脱着可能に接続して前記表示部に表示情報を伝える情報伝達部と、を有する表示装置と、
を備えたエスカレータ。
【請求項7】
エスカレータの移動手すりの折り返し部に配置され、移動手すりの移動に伴って回転可能である回転体と、前記回転体上に配置され、エスカレータの移動手すりに配置された表示部と脱着可能に接続する情報伝達部とを用いて、前記表示部に表示情報を表示する方法であって、
前記情報伝達部を前記表示部に接続し、
前記情報伝達部が前記表示部と接続することにより、前記情報伝達部を介して移動手すりから力を受けた前記回転体を移動手すりの移動に伴って回転させると共に、前記情報伝達部を介して表示情報を前記表示部に伝えることにより、前記表示部に表示情報を表示させる方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−206810(P2012−206810A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−72636(P2011−72636)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】