説明

表示装置、シャッタ装置、シャッタ制御回路、シャッタ制御方法、および表示システム

【課題】シャッタ制御信号を送信する送信部の消費電力を低減しつつ、シャッタの開閉タイミングの高い設定自由度を実現可能な、シャッタ装置を用いた表示システムを得る。
【解決手段】左眼用画像および右眼用画像を交互に時分割表示する表示部12と、左眼用画像および右眼用画像の切換えに同期して左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rの開閉を切換え制御するためのシャッタ制御コード(制御コードC)を生成するシャッタ制御コード生成部(シャッタ制御部15)とを備える。シャッタ制御コードは、左眼用シャッタ6Lまたは右眼用シャッタ6Rの開動作の開始点を指示する開動作タイミング情報(コマンドビットCB)と、左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開放時間を示す開放時間情報(デューティフラグDFおよびデューティビットDB、またはデューティフラグDF)とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャッタ装置を用いた表示システムおよびこのようなシステムに好適に用いられる表示装置、シャッタ装置、シャッタ制御回路、シャッタ制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、立体視表示が可能な表示システムが注目を集めている。そのような表示システムの1つにシャッタ眼鏡を用いた表示システムがある。この表示システムでは、互いに視差がある左眼用画像と右眼用画像が、表示装置に交互に時分割的に表示されるとともに、これらの画像の切換えに同期してシャッタ眼鏡の左眼用シャッタと右眼用シャッタの開閉が切換え制御される。この切換え動作を繰り返すことにより、観察者はこれらの一連の画像からなる映像を奥行きのある立体的な映像として認識することができる。
【0003】
シャッタ眼鏡の左眼用シャッタと右眼用シャッタの開閉制御は、通常、表示装置から供給されるシャッタ制御信号に基づいて行われる。例えば、非特許文献1には、シャッタ制御信号としてデューティ比が50%の信号を用い、そのレベル信号が高レベルのときには、表示装置に左眼用画像を表示するとともにシャッタ眼鏡の左眼用シャッタを開き、低レベルのときには、表示装置に右眼用画像を表示するとともにシャッタ眼鏡の右眼用シャッタを開くように制御する、シャッタ装置の制御方法が提案されている。また、特許文献1には、シャッタ制御信号を赤外線や電波などにより供給する場合において、シャッタ制御信号としてコード化された信号を用い、そのシャッタ制御信号を受信するシャッタ眼鏡の受信部の消費電力を低減する無線受信装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−265863号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Video Electronics Standards Association,“VESA Standard Connector and Signal Standards for Stereoscopic Display Hardware", Version1, November 5, 1997
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、エコロジーの観点から、電子機器の消費電力の低減が注目を集めている。一般に、信号の伝送においては、受信部に比べて送信部の方が、消費電力が大きい。よって、シャッタ眼鏡を用いた表示システムでは、シャッタ制御信号を送信する表示装置の送信部の消費電力をいかに削減するかが課題となっている。しかしながら、非特許文献1に開示されたシャッタ眼鏡の制御方法では、デューティ比が50%のレベル信号を送信するので、例えばシャッタの開状態および閉状態を赤外線の発光および非発光に対応させて信号を送信する場合には、信号の半周期にわたり発光しつづけるようになる。このため、送信部の消費電力が大きくなる恐れがある。また、特許文献1に開示された無線受信装置では、送信部の消費電力については一切記載がない。
【0007】
また、シャッタ眼鏡の左眼用シャッタと右眼用シャッタの開閉制御を行う際には、これらのシャッタの開くタイミングや閉じるタイミングを自由に設定できることが望まれる。しかしながら、非特許文献1に開示されたシャッタ眼鏡の制御方法では、シャッタ制御信号のデューティ比が50%に固定されているため、シャッタが開くタイミングを設定すると、シャッタが閉じるタイミングが一意的に決まってしまう。つまり、シャッタの開閉タイミングの設定自由度が低い。また、特許文献1に開示された無線受信装置では、シャッタ眼鏡の開閉タイミングについては一切記載がない。
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、シャッタ制御信号を送信する送信部の消費電力を低減しつつ、シャッタの開閉タイミングの高い設定自由度を実現できる表示装置、シャッタ装置、シャッタ制御回路、シャッタ制御方法、および表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の表示装置は、表示部と、シャッタ制御コード生成部とを備えている。表示部は、左眼用画像および右眼用画像を交互に時分割表示するものである。シャッタ制御コード生成部は、左眼用画像および右眼用画像の切換えに同期して左眼用シャッタおよび右眼用シャッタの開閉を切換え制御するためのシャッタ制御コードを生成する。上記シャッタ制御コードは、左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開動作の開始点を指示する開動作タイミング情報と、左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開放時間を示す開放時間情報とを含んでいる。
【0010】
本発明の第2の表示装置は、表示部と、シャッタ制御コード生成部とを備えている。表示部は、第1画像および第2画像を交互に時分割表示するものである。シャッタ制御コード生成部は、第1画像および第2画像の切換えに同期して第1シャッタおよび第2シャッタの開閉を切換え制御するためのシャッタ制御コードを生成する。上記シャッタ制御コードは、第1シャッタまたは第2シャッタの開動作の開始点を指示する開動作タイミング情報と、第1シャッタまたは第2シャッタの開放時間を示す開放時間情報とを含んでいる。
【0011】
本発明のシャッタ装置は、受信手段と、左眼用シャッタおよび右眼用シャッタとを備えている。受信手段は、シャッタ制御コードを受信する。左眼用シャッタおよび右眼用シャッタは、シャッタ制御コードに基づいて、交互に時分割表示された左眼用画像および右眼用画像の切換えに同期して開閉を切換えるものである。上記シャッタ制御コードは、左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開動作の開始点を指示する開動作タイミング情報と、左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開放時間を示す開放時間情報とを含んでいる。
【0012】
本発明のシャッタ制御回路は、シャッタ制御コード生成部と、送信手段とを備えている。シャッタ制御コード生成部は、交互に時分割表示された左眼用画像および右眼用画像の切換えに同期して左眼用シャッタおよび右眼用シャッタの開閉を切換え制御するためのシャッタ制御コードを生成するものである。送信手段は、シャッタ制御コードを左眼用シャッタおよび右眼用シャッタに送信するものである。上記シャッタ制御コードは、左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開動作の開始点を指示する開動作タイミング情報と、左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開放時間を示す開放時間情報とを含んでいる。
【0013】
本発明のシャッタ制御方法は、表示装置において、左眼用画像および右眼用画像を交互に表示すると共に、左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開動作の開始点を指示する開動作タイミング情報と、左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開放時間を示す開放時間情報とを含むシャッタ制御コードを生成し、左眼用画像および右眼用画像の表示切換えに同期してシャッタ装置に送信し、シャッタ装置において、シャッタ制御コードを受信し、左眼用シャッタおよび右眼用シャッタのそれぞれが、受信した開動作タイミング情報に基づいて開動作を開始すると共に、受信した開放時間情報に基づく時間の経過後に閉動作を行うようにしたものである。
【0014】
本発明の表示システムは、上記本発明の第1の表示装置を備えた表示システムである。
【0015】
本発明の第1の表示装置、シャッタ装置、シャッタ制御回路、およびシャッタ制御方法では、表示装置において左眼用シャッタおよび右眼用シャッタの開動作タイミング情報と開放時間情報とを含むシャッタ制御コードが生成され、シャッタ装置に供給される。シャッタ装置では、このシャッタ制御コードに基づいて、各シャッタの開閉タイミングが求められ、各シャッタの開閉が行われる。このようなシャッタ制御コードを用いることにより、1つのシャッタ制御コードで開閉動作の両方を指示することができる。
【0016】
本発明の第2の表示装置では、表示装置において第1シャッタおよび第2シャッタの開動作タイミング情報と開放時間情報とを含むシャッタ制御コードを生成し、シャッタ装置に供給される。このようなシャッタ制御コードを用いることにより、1つのシャッタ制御コードで開閉動作の両方を指示することができる。
【0017】
本発明の第1の表示装置では、例えば、開放時間情報は、左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開放時間を、その時間の長さを示す開放時間値を用いて指示するかどうかを示す開放時間情報フラグを有し、この開放時間値は、開放時間情報フラグが活性論理の場合にのみ、その開放時間情報フラグの後に続いて配置されるようにすることが望ましい。この場合、開放時間情報は、例えば、一組の左眼用画像および右眼用画像を表示するためのフレーム期間に対する、左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開放時間の比率を示す開閉デューティ比が使用可能である。この開放時間値は、例えば、開閉デューティ比の基準値に対する相対値を示すものを用いてもよい。その開閉デューティ比の基準値は、例えば50%にすることができる。
【0018】
本発明のシャッタ装置では、例えば、開放時間情報は、左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開放時間を、その時間の長さを示す開放時間値を用いて指示するかどうかを示す開放時間情報フラグを有し、この開放時間値は、開放時間情報フラグが活性論理の場合にのみ、その開放時間情報フラグの後に続いて配置されるようにすることが望ましい。この場合、例えば、左眼用シャッタおよび右眼用シャッタは、開放時間情報フラグが活性論理の場合には、その開放時間情報フラグの後に続いて配置された開放時間値に基づいて動作し、開放時間情報フラグが不活性論理の場合には、最後に(すなわち、直前に)供給された開放時間値に基づいて動作することが望ましい。
【0019】
また、左眼用シャッタおよび右眼用シャッタは、例えば、開放時間値が無効な値である場合(例えば、開放時間値の全てのビットが不活性論理の場合)に、最後に供給された開放時間値に基づいて動作するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明の第1および第2の表示装置、シャッタ装置、シャッタ制御回路、シャッタ制御方法、および表示システムによれば、開動作タイミング情報と開放時間情報とを含むシャッタ制御コードを用いてシャッタの開閉動作を指示するようにしたので、シャッタ制御コードを送信する送信部の消費電力を低減しつつ、シャッタの開閉タイミングの高い設定自由度を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る表示システムの一構成例を表すブロック図である。
【図2】図1に示した表示装置の一構成例を表すブロック図である。
【図3】図1に示した表示駆動部および表示部の一構成例を表すブロック図である。
【図4】図3に示した画素の一構成例を表すブロック図である。
【図5】図1に示したシャッタ眼鏡の一構成例を表すブロック図である。
【図6】図1に示した表示システムに係る制御コードの一構成例を表す表である。
【図7】図1に示した表示システムの一動作例を表す模式図である。
【図8】図1に示した表示システムの一動作例を表すタイミング波形図である。
【図9】図1に示した表示システムの他の動作例を表すタイミング波形図である。
【図10】図1に示した表示装置の一動作例を表す流れ図である。
【図11】比較例に係る表示システムの一動作例を表すタイミング波形図である。
【図12】比較例に係る他の表示システムの一動作例を表すタイミング波形図である。
【図13】比較例に係るさらに他の表示システムの一動作例を表すタイミング波形図である。
【図14】図13に示した表示システムに係る制御コードの一構成例を表す表である。
【図15】図1に示した表示システムと比較例との比較を表す表である。
【図16】本発明の第2の実施の形態に係る表示システムの一構成例を表すブロック図である。
【図17】図16に示した表示システムに係る制御コードの一構成例を表す表である。
【図18】図16に示した表示システムの一動作例を表す模式図である。
【図19】図16に示した表示システムの一動作例を表すタイミング波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
【0023】
<1.第1の実施の形態>
[構成例]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る表示システムの一構成例を表すものである。この表示システム1は、相互間に視差がある左眼用画像と右眼用画像とを交互に時分割的に表示するとともに、その左眼用画像と右眼用画像の切換えに同期してシャッタ眼鏡の左右のシャッタの開閉を切換え制御することにより、立体視表示を行う立体視表示システムであり、表示装置10と、シャッタ眼鏡60とを備えている。なお、本発明の実施の形態に係る表示システムの表示装置、シャッタ装置、シャッタ制御回路、シャッタ制御方法は、本実施の形態により具現化されるので、併せて説明する。
【0024】
表示装置10は、図2に示したように、信号処理部20と、表示駆動部11と、表示部12と、音声増幅部13と、スピーカ14と、シャッタ制御部15とを備えている。表示装置10は、立体視用映像信号を含む入力信号Dinに基づいて、表示部12に映像を表示するとともに、スピーカ14から音声を出力するものである。立体視用映像信号は、相互間に視差がある左眼用画像と右眼用画像とを交互に配列してなる映像信号である。
【0025】
信号処理部20は、入力信号Dinに基づいて、左眼用画像信号DLと右眼用画像信号DRとを含む映像信号D1と、音声信号D2とを生成するものである。また、信号処理部20は、シャッタ制御部15を制御するための信号を生成し出力する機能をも有している。具体的には、信号処理部20の映像信号処理回路23(後述)は、左眼用画像信号DLと右眼用画像信号DRとに同期した同期信号(フレーム切換え信号SF)を出力し、シャッタ制御部15に供給する。
【0026】
信号処理部20は、図2に示したように、デジタルチューナ21と、MPEG(Moving Picture Experts Group)デコーダ22と、映像信号処理回路23と、グラフィック生成回路24と、音声信号処理回路25と、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)レシーバ26と、ネットワークインターフェース27とを備えている。
【0027】
デジタルチューナ21は、アンテナ(図示せず)において受信されアンテナ端子TAを介して供給された放送波(図1における入力信号Dinに対応)から、所望の信号(ストリーム)を選択するものである。MPEGデコーダ22は、デジタルチューナ21において選択されたストリームから映像信号と音声信号とを抽出する。映像信号処理回路23は、MPEGデコーダ22において抽出された映像信号に対して、ガンマ処理、YUV−RGB変換、フレーム順次出力などの映像信号処理を施すとともに、フレーム切換え信号SFを生成する機能を有している。映像信号処理回路23は、フレーム切換え信号SFの出力タイミングを調整する機能も有している。これにより、映像信号処理回路23は、後述するように、シャッタ制御信号CTLの制御コードC(後述)の生成タイミングを制御し、シャッタ眼鏡60のシャッタの開動作タイミングを設定することができる。グラフィック生成回路24は、OSD(On Screen Display)情報を生成し、映像信号処理回路23から供給された映像に重畳し、その出力信号を映像信号D1として表示駆動部11に供給するようになっている。音声信号処理回路25は、MPEGデコーダ22において抽出された音声信号に対してサラウンド処理などの音声信号処理を施し、その出力信号を音声信号D2として音声増幅部13に供給する機能を有している。
【0028】
図2に示した表示装置10では、上述した放送波の他、複数の信号を入力信号Dinとして選択できるようになっている。具体的には、以下に示すように、例えばBD(Blu-ray Disk)レコーダなどの外部機器からの信号や、IP(Internet Protocol)放送信号などを入力信号Dinとして選択できるようになっている。
【0029】
HDMIレシーバ26は、外部機器(図示せず)からHDMI端子THを介して供給された信号を受信する回路である。HDMIレシーバ26は、その受信した信号から映像信号と音声信号とを抽出し、映像信号を映像信号処理回路23に供給するとともに、音声信号を音声信号処理回路25に供給する機能を有している。
【0030】
ネットワークインターフェース27は、インターネットに接続されたネットワーク端子TNを介して供給されたIP放送信号を受信し、その受信した信号をMPEGデコーダ22に供給するようになっている。
【0031】
信号処理部20は、内部バス31により互いに接続された、メモリ32、フラッシュROM33、およびCPU34を備えている。この内部バス31は、ネットワークインターフェース27と接続されている。さらに、信号処理部20は、リモコン受信部35を備えている。リモコン受信部35は、リモコン(図示せず)からの指示を受信し、その信号をCPU34に供給するようになっている。
【0032】
図1において、表示駆動部11は、信号処理部20から供給された映像信号D1に基づいて、表示部12を駆動するための駆動信号を生成する回路である。表示部12は、表示駆動部11から供給される駆動信号に基づき、左眼用画像と右眼用画像とを交互に表示するようになっている。
【0033】
図3,4を参照して、表示駆動部11と表示部12の一構成例を説明する。図3は、表示駆動部11と表示部12の一構成例を表すものであり、図4は、表示部12に係る画素50の一構成例を表すものである。図3に示したように、表示部12は、液晶表示デバイス45と、バックライト46とを備えている。表示駆動部11は、タイミング制御部41と、ゲートドライバ42と、データドライバ43と、バックライト駆動部44とを備えている。
【0034】
液晶表示デバイス45は、データドライバ43(後述)から供給される画素信号に基づいて表示を行うものである。液晶表示デバイス45には、画素50がマトリックス状に配列されている。
【0035】
画素50は、図4に示したように、TFT(Thin Film Transistor)素子51と、液晶素子52と、保持容量素子53とを備えている。TFT素子51は、例えばMOS−FET(Metal Oxide Semiconductor-Field Effect Transistor)により構成されるものであり、ゲートがゲート線Gに接続され、ソースがデータ線Dに接続され、ドレインが液晶素子52の一端と保持容量素子53の一端に接続されている。液晶素子52は、一端がTFT素子51のドレインに接続され、他端は接地されている。保持容量素子53は、一端がTFT素子51のドレインに接続され、他端は保持容量線Csに接続されている。ゲート線Gはゲートドライバ42に接続され、データ線Dはデータドライバ43に接続されている。
【0036】
バックライト46は、液晶表示デバイス45に対して光を照射する光源であり、例えばLED(Light Emitting Diode)やCCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp)等が使用可能である。
【0037】
図3において、タイミング制御部41は、ゲートドライバ42、データドライバ43、およびバックライト駆動部44の駆動タイミングを制御するとともに、信号処理部20から供給された映像信号D1をデータドライバ42へ供給するものである。ゲートドライバ42は、タイミング制御部41によるタイミング制御に従って、液晶表示デバイス45内の画素50を列ごとに選択して、線順次走査するものである。データドライバ43は、液晶表示デバイス45の各画素50へ、映像信号D1に基づく画素信号を供給するものである。具体的には、映像信号D1に対してD/A(デジタル/アナログ)変換を施すことにより、アナログ信号である画素信号を生成し、各画素50へ供給する。バックライト駆動部44は、タイミング制御部41によるタイミング制御に従って、バックライト46の点灯動作を制御するものである。
【0038】
この構成により、表示部12では、ゲートドライバ42により選択された画素50に対して、データドライバ43から画素信号が供給される。その結果、バックライト46からの光が、その画素50の液晶素子52により変調される。これらの動作が、液晶表示デバイス45の表示面に対して線順次走査により行われることにより、画像が表示される。表示部12は、交互に供給される左眼用画像信号DLおよび右眼用画像信号DRのそれぞれに対してこの表示動作を行うことにより、左眼用画像と右眼用画像とを交互に時分割表示するようになっている。
【0039】
図1において、音声増幅部13は、信号処理部20から供給された音声信号D2を増幅する機能を有している。スピーカ14は、音声増幅部13において増幅された音声信号を出力するものである。
【0040】
シャッタ制御部15は、信号処理部20から供給されたフレーム切換え信号SFに基づいてシャッタ制御信号CTLを生成し、例えば赤外線や電波などを用いた無線通信によりシャッタ眼鏡60に供給する回路である。シャッタ制御信号CTLは、シャッタ眼鏡60の開閉動作を制御する為のコード化された信号であり、表示装置10に表示される左眼用画像および右眼用画像に同期した信号である。シャッタ制御部15は、シャッタ制御信号生成部28と、送信部29とを備えている。シャッタ制御信号生成部28は、フレーム切換え信号SFに基づいて、シャッタ眼鏡60のシャッタの開閉動作を制御するためのシャッタ制御信号CTLを生成し、送信部29を駆動する機能を有する。送信部29は、例えば赤外線や電波などを用いた無線通信によりシャッタ制御信号CTLを送信し、シャッタ眼鏡60に供給する。送信部29は、シャッタ制御信号CTLを送信する際、シャッタ制御信号CTLを変調するようにしてもよい。なお、この例では、送信部29は、シャッタ制御信号CTLを無線通信により伝送するものとしたが、有線通信により伝送するようにしてもよい。
【0041】
シャッタ眼鏡60は、表示装置10の観察者(図示せず)が用いることにより、立体視を可能とするものである。このシャッタ眼鏡60は、左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rを有している。これらの左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rは、例えば液晶シャッタなどの遮光シャッタにより構成されている。これらの左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rにおける遮光状態(開状態および閉状態)は、シャッタ制御部15から供給されるシャッタ制御信号CTLにより制御されるようになっている。
【0042】
図5は、シャッタ眼鏡60の一構成例を表すものである。シャッタ眼鏡60は、受信部61と、判別回路62と、シャッタ駆動回路63と、左眼用シャッタ6Lと、右眼用シャッタ6Rとを備えている。受信部61は、図2に示した表示装置10の送信部29より無線通信により供給されたシャッタ制御信号CTLを受信する回路である。判別回路62は、受信部61において受信したシャッタ制御信号CTLの制御コードC(後述)を解読し、左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rへの開閉指示を判別する機能を有する。シャッタ駆動回路63は、判別回路62から供給された信号に基づいて、左眼用シャッタ6Lに対する左眼用シャッタ制御信号CTLLを生成して左眼用シャッタ6Lに供給するとともに、右眼用シャッタ6Rに対する右眼用シャッタ制御信号CTLRを生成して右眼用シャッタ6Rに供給するようになっている。左眼用シャッタ6Lは、シャッタ駆動回路63から供給された左眼用シャッタ制御信号CTLLに基づいてシャッタの開閉動作を行うものであり、右眼用シャッタ6Rは、シャッタ駆動回路63から供給された右眼用シャッタ制御信号CTLRに基づいてシャッタの開閉動作を行うものである。
【0043】
図6は、シャッタ制御信号CTLの制御コードCの一構成例を表すものである。図6において、(A)は制御コードCの全体構成を示し、(B)は制御コードCに係るコマンドビットCBの機能を示し、(C)は制御コードCに係るデューティフラグDFの機能を示し、(D)は制御コードCに係るデューティビットDBの機能を示す。制御コードCは、信号処理部20から供給されるフレーム切換え信号SFに基づいて、左眼用画像および右眼用画像の各画像ごとにシャッタ制御信号生成部28において生成される。
【0044】
制御コードCは、図6(A)に示したように、この例では、4ビットからなるスタートビットSBと、3ビットからなるコマンドビットCBと、1ビットのデューティフラグDFとを含んでいる。4ビットのデューティビットDBは、後述するように、左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rのシャッタの開閉デューティ比を設定する場合にのみ付加するものである。すなわち、制御コードCは可変長である。
【0045】
スタートビットSBは、シャッタ制御信号CTLの制御コードCのプリアンブルとして機能するものであり、所定のビットパターンにより構成されるものである。シャッタ眼鏡60の判別回路62は、このビットパターンを検出して、制御コードCの検出を行う。
【0046】
コマンドビットCBは、図6(B)に示したように、シャッタ眼鏡60の左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rのそれぞれの開閉動作を指示するためのものである。具体的には、コマンドビットCBでは、例えば、左眼用シャッタ6Lの開動作(コマンドビットCB:“011”)、右眼用シャッタ6Rの開動作(コマンドビットCB:“001”)、およびこれら両方に対する閉動作(コマンドビットCB:“101”)などを指示することができる。これらは、例えば、入力信号Dinが立体視用映像信号のときに用いられるものである。また、このコマンドビットCBでは、左眼用シャッタ6Lと右眼用シャッタ6Rの両方に対する開動作(コマンドビットCB:“100”)を指示することもできるようになっている。これは、例えば、入力信号Dinが立体視用映像信号ではない通常の映像信号の時に用いられるものである。なお、コマンドビットCBには、シャッタの閉動作を指示するコードはない。この閉動作のタイミングは、後述するデューティビットDB(開閉デューティ比)により指示される。
【0047】
デューティフラグDFは、図6(C)に示したように、左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rの開放時間を示す開閉デューティ比の値を指示するかどうかを示すフラグである。開閉デューティ比の値を指示するときは、デューティフラグDFが“1”(活性論理)に設定されるとともに、そのフラグに続けて、開閉デューティ比の値を指示するデューティビットDB(図6(D))が付加されるようになっている。一方、開閉デューティ比の値を指示しないときは、デューティフラグDFが“0”(不活性論理)に設定される。この場合には、シャッタ眼鏡60は、この制御コードC以前において最後に指示された開閉デューティ比を、そのまま維持するように動作する。つまり、この場合は、表示装置10は、シャッタ眼鏡60に対して、開閉デューティ比を再設定しないように指示している。
【0048】
デューティビットDBは、図6(D)に示したように、開閉デューティ比の値を指示するためのものであり、上述したように、デューティフラグDFが1(活性論理)の場合に、そのフラグに続けて付加されるものである。開閉デューティ比は、一組の左眼用画像および右眼用画像を表示する期間であるフレーム期間に対する、左眼用シャッタ6Lもしくは右眼用シャッタ6Rの開放時間の比率を示すものである。開閉デューティ比は、この例では、開閉デューティ比の基準値に対して±7%の範囲の相対値として指示するものである。なお、例えば、シャッタ眼鏡60や表示システム1の電源立ち上げ時には、この開閉デューティ比は基準値に設定される。この開閉デューティ比の基準値は、この例では50%に設定されている。なお、この基準値は50%に限定されるものではなく、例えば40%や60%など、他の値であってもよい。また、デューティビットDBが“0000”の場合、つまり、デューティビットDBの全てのビットが不活性論理の場合には、シャッタ眼鏡60は、開閉デューティ比を変更することなく、この制御コードC以前において最後に指示された開閉デューティ比をそのまま維持するように動作する。
【0049】
なお、上記した±7%の値は説明の便宜上定めたものであり、この値に限定されるものではなく、±50%(開閉デューティ比の絶対値で0%〜100%)を超えない範囲で設定してもよい。また、この例では、デューティビットDBは4ビットとしたが、これに限定されるものではない。例えば、開閉デューティ比の設定範囲を広くする場合や、開閉デューティ比をより高精度に設定する場合には、デューティビットDBをより多くしてもよい。反対に、開閉デューティ比の設定範囲が狭くてもよい場合や、開閉デューティ比の設定精度が低くてもよい場合には、デューティビットDBをより少なくしてもよい。また、この例では、開閉デューティ比は基準値に対する相対値として指示するようにしたが、これに限定されるものではなく、開閉デューティ比の絶対値として指示するようにしてもよい。
【0050】
以上の構成により、シャッタ眼鏡60の左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rは、表示装置10のシャッタ制御部15が送信したシャッタ制御信号CTLに基づいて、表示装置10に時分割的に表示される左眼用画像および右眼用画像に同期して、シャッタの開閉動作を行うようになっている。具体的には、シャッタ眼鏡60は、シャッタ制御信号CTLの制御コードCにより指示された開動作タイミングに基づいてシャッタの開動作を行い、指示された開閉デューティ比に対応した時間を経た後にそのシャッタの閉動作を行うように動作する。
【0051】
ここで、表示部12は、本発明における「表示部」の一具体例に対応する。シャッタ制御信号CTLの制御コードCは、本発明における「シャッタ制御コード」の一具体例に対応する。シャッタ制御信号生成部28は、本発明における「シャッタ制御コード生成部」の一具体例に対応する。
【0052】
コマンドビットCBは、本発明における「開動作タイミング情報」の一具体例に対応する。デューティフラグDFおよびデューティビットDB、またはデューティフラグDFは、本発明における「開放時間情報」の一具体例に対応する。デューティフラグDFは、本発明における「開放時間情報フラグ」の一具体例にも対応する。デューティビットDBは、本発明における「開放時間値」の一具体例に対応する。
【0053】
[動作および作用]
続いて、本実施の形態の表示システム1の動作および作用について説明する。
【0054】
(全体動作概要)
信号処理部20は、相互間に視差がある左眼用画像と右眼用画像とを交互に配列してなる立体視用映像信号を含む入力信号Dinに基づいて、映像信号D1と音声信号D2とを生成する。具体的には、信号処理部20のデジタルチューナ21は、アンテナにおいて受信されアンテナ端子TAを介して供給された放送波(入力信号Din)から、所望の信号(ストリーム)を選択する。MPEGデコーダ22は、デジタルチューナ21において選択されたストリームから映像信号と音声信号とを抽出する。映像信号処理回路23は、MPEGデコーダ22において抽出された映像信号に対して映像信号処理を行うとともに、フレーム切換え信号SFを生成する。グラフィック生成回路24は、OSD情報を生成し、映像信号処理回路23から供給された映像に重畳し、映像信号D1を生成する。音声信号処理回路25は、MPEGデコーダ22において抽出された音声信号に対して音声信号処理を行い、音声信号D2を生成する。表示駆動部11は、映像信号D1に基づいて表示部12を駆動する。表示部12は、表示駆動部11から供給される信号に基づいて、左眼用画像と右眼用画像とを交互に表示する。音声増幅部13は、音声信号D2を増幅しスピーカ14を駆動する。スピーカ14は、音声信号を音声として出力する。
【0055】
シャッタ制御部15は、映像信号処理回路23から供給されたフレーム切換え信号SFに基づいて、表示装置10における左眼用画像および右眼用画像の表示に同期したシャッタ制御信号CTLを生成し、無線通信によりシャッタ眼鏡60に供給する。シャッタ眼鏡60の受信部61は、シャッタ制御部15より無線通信により供給されたシャッタ制御信号CTLを受信する。判別回路62は、受信部61において受信したシャッタ制御信号CTLの制御コードCを解読し、左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rへのシャッタ開閉指示をそれぞれ判別する。シャッタ駆動回路63は、判別回路62から供給された信号に基づいて、左眼用シャッタ制御信号CTLLを生成して左眼用シャッタ6Lに供給するとともに、右眼用シャッタ制御信号CTLRを生成して右眼用シャッタ6Rに供給する。左眼用シャッタ6Lは、左眼用シャッタ制御信号CTLLに基づいてシャッタの開閉動作を行い、右眼用シャッタ6Rは、右眼用シャッタ制御信号CTLRに基づいてシャッタの開閉動作を行う。
【0056】
図7は、表示システム1の全体動作を模式的に表すものである。図7において、(A)は左眼用画像Lを表示したときの動作を示し、(B)は右眼用画像Rを表示したときの動作を示す。表示装置10が左眼用画像Lを表示しているとき、シャッタ眼鏡60では、図7(A)に示したように、左眼用シャッタ6Lが開状態となるとともに、右眼用シャッタ6Rが閉状態となる。このとき、観察者9は左眼9Lで左眼用画像Lを見る。一方、表示装置10が右眼用画像Rを表示しているとき、シャッタ眼鏡60では、図7(B)に示したように、左眼用シャッタ6Lが閉状態となるとともに、右眼用シャッタ6Rが開状態となる。このとき、観察者9は右眼9Rで右眼用画像Rを見る。これらの動作を交互に繰り返すと、左眼用画像Lと右眼用画像Rとの間には視差があるため、観察者9は、これらの一連の画像からなる映像を奥行きのある立体的な映像として認識することができる。
【0057】
(開閉デューティ比設定の自由度)
図8は、シャッタ眼鏡60に対するシャッタ制御のタイミング波形図を表すものであり、開閉デューティ比が50%以下であるときの例を示す。図8において、(A)は映像信号D1の波形を示し、(B)はシャッタ制御信号CTLを示し、(C)は左眼用シャッタ制御信号CTLLの波形を示し、(D)は右眼用シャッタ制御信号CTLRの波形を示す。説明の便宜上、左眼用シャッタ6Lは、左眼用シャッタ制御信号CTLLが高レベルの時に開状態となり、低レベルの時に閉状態になるものとする。同様に、右眼用シャッタ6Rは、右眼用シャッタ制御信号CTLRが高レベルの時に開状態となり、低レベルの時に閉状態になるものとする。
【0058】
図8に示したように、表示装置10は、映像信号D1(図8(A))に同期して、シャッタ制御信号CTLの制御コードCを生成する(図8(B))。具体的には、表示装置10の映像信号処理回路23が、映像信号D1の左眼用画像信号DLおよび右眼用画像信号DRに同期したフレーム切換え信号SFを生成し、シャッタ制御部15がこのフレーム切換え信号SFに基づいて制御コードCを生成する。このとき、シャッタ制御部15は、映像信号D1が左眼用画像信号DLのときには、左眼用シャッタ6Lを制御するための制御コードCを生成し、映像信号D1が右眼用画像信号DRのときには、右眼用シャッタ6Rを制御するための制御コードCを生成する。制御コードCは、図6に示したように、スタートビットSBと、コマンドビットCBと、デューティフラグDFとを少なくとも含む。また開閉デューティ比(シャッタの開放時間)を指示する場合には、さらにデューティビットDBを含む。
【0059】
シャッタ眼鏡60の判別回路62は、この制御コードCを解読し、シャッタ駆動回路63はその解読結果に基づいて左眼用シャッタ制御信号CTLLおよび右眼用シャッタ制御信号CTLRを生成する(図8(C),(D))。具体的には、例えば、映像信号D1が左眼用画像信号DLのときは(図8(A))、制御コードCが終了した後に(図8(B))、左眼用シャッタ制御信号CTLLが低レベルから高レベルに変化し、制御コードCにより指示された開閉デューティ比に基づく時間が経過した後に、高レベルから低レベルに変化する(図8(C))。シャッタ眼鏡60の左眼用シャッタ6Lは、左眼用シャッタ制御信号CTLLが高レベルの期間のみ開状態となり、この期間において観察者9は左眼用画像Lを見ることができる。同様に、例えば、映像信号D1が右眼用画像信号DRのときは(図8(A))、制御コードCが終了した後に(図8(B))、右眼用シャッタ制御信号CTLRが低レベルから高レベルに変化し、制御コードCにより指示された開閉デューティ比に基づく時間が経過した後に、高レベルから低レベルに変化する(図8(D))。シャッタ眼鏡60の右眼用シャッタ6Rは、右眼用シャッタ制御信号CTLRが高レベルの期間のみ開状態となり、この期間において観察者9は右眼用画像Rを見ることができる。
【0060】
シャッタ眼鏡60の開動作タイミングは、表示装置10の映像信号処理回路23により制御される。すなわち、映像信号処理回路23は、フレーム切換え信号SFの出力タイミングを変化させることにより、シャッタ制御部15におけるシャッタ制御信号CTLの制御コードCの生成タイミングを変化させることができ、シャッタ眼鏡60の開動作タイミングを制御することができる。シャッタ眼鏡60の閉動作タイミングは、この開動作タイミングと、制御コードCにより指示される開閉デューティ比により制御される。すなわち、左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rでは、開動作のタイミングおよび開放時間の両方が設定されることにより、自由な開閉動作設定が可能である。
【0061】
図9は、シャッタ眼鏡60に対するシャッタ制御のタイミング波形図を表すものであり、開閉デューティ比が50%以上であるときの例を示す。図9において、(A)は映像信号D1の波形を示し、(B)はシャッタ制御信号CTLを示し、(C)は左眼用シャッタ制御信号CTLLの波形を示し、(D)は右眼用シャッタ制御信号CTLRの波形を示す。
【0062】
開閉デューティ比が50%以下の場合(図8)と同様に、表示装置10がシャッタ制御信号CTLの制御コードCを生成し(図9(B))、シャッタ駆動回路63が左眼用シャッタ制御信号CTLLおよび右眼用シャッタ制御信号CTLRを生成する(図9(C),(D))。この例では、開閉デューティ比が50%以上であるため、左眼用シャッタ制御信号CTLLおよび右眼用シャッタ制御信号CTLRが高レベルから低レベルに変化するタイミングが図8とは異なっている。すなわち、左眼用シャッタ制御信号CTLLが高レベルから低レベルに変化するタイミングは、図8では、右眼用画像DR用の制御コードCの前に存在するが、図9では、右眼用画像DR用の制御コードCの後ろに存在する。同様に、右眼用シャッタ制御信号CTLRが高レベルから低レベルに変化するタイミングは、図8では、左眼用画像DL用の制御コードCの前に存在するが、図9では、左眼用画像DL用の制御コードCの後ろに存在する。シャッタ眼鏡60の左眼用シャッタ6Lは、左眼用シャッタ制御信号CTLLが高レベルの時のみ開状態となり、観察者9は左眼用画像Lを見ることができ、同様に、シャッタ眼鏡60の右眼用シャッタ6Rは、右眼用シャッタ制御信号CTLRが高レベルの時のみ開状態となり、観察者9は右眼用画像Rを見ることができる。
【0063】
表示システム1では、50%以上や50%以下に係らず広い範囲で開閉デューティ比を設定できる。例えば、開閉デューティ比を大きくすると、左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rの開放時間が長くでき、高輝度の表示を実現することができる。さほど高輝度が必要とされない場合には、バックライト46の輝度を下げることができ、低消費電力を実現することができる。
【0064】
以上のように、表示システム1では、表示装置10が供給するシャッタ制御信号CTLに基づいて、シャッタ眼鏡60の左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rの開閉動作を自由に設定することができる。
【0065】
(送信部29の消費電力)
図10は、入力信号Dinとして立体視用映像信号が入力されたときの、表示装置10の動作のフローチャートを表すものである。
【0066】
まず、信号処理部20の映像信号処理回路23は、信号処理部20の入力信号Dinが立体視用映像信号かどうかを検出する(ステップS1)。入力信号Dinが立体視用映像信号である場合には、ステップS2へ進み、立体視用映像信号でない場合には、このフローを終了する。
【0067】
次に、シャッタ制御部15は、デューティビットDB(開閉デューティ比)を含む制御コードCをシャッタ眼鏡60に対して送信する(ステップS2)。具体的には、まず、シャッタ制御信号生成部28は、図6に示したように、スタートビットSBと、コマンドビットCBと、“1”に設定したデューティフラグDFと、開閉デューティ比を設定したデューティビットDBからなる12ビット長の制御コードCを生成する。ここで、コマンドビットCBは、例えば、“001”(右眼用シャッタオープン)や、“011”(左眼用シャッタオープン)が用いられる。そして、送信部29は、その制御コードCを含むシャッタ制御信号CTLをシャッタ眼鏡60に対して送信する。シャッタ眼鏡60は、コマンドビットCB等の指示に基づいてシャッタを開状態とし、デューティビットDBの指示に基づく時間が経過した後、シャッタを閉状態とする。
【0068】
次に、シャッタ制御部15は、所定個数の制御コードCを送信したかどうかを判断する(ステップS3)。すなわち、シャッタ制御部15は、デューティビットDBを含む制御コードCを送った回数をカウントし、そのカウント値が所定個数(例えば2など)に達したかどうかを判断する。カウント値が所定個数に達していない時には、ステップS2に戻り、再度、シャッタ制御部15が開閉デューティ比を含む制御コードCを送信する。シャッタ制御部15は、カウント値が所定個数に達するまでこの動作を繰り返す。所定個数に達すると、ステップ4に進む。
【0069】
次に、シャッタ制御部15は、デューティビットDB(開閉デューティ比)を含まない制御コードCをシャッタ眼鏡60に対して送信する(ステップS4)。具体的には、まず、シャッタ制御信号生成部28は、図6に示したように、スタートビットSBと、コマンドビットCBと、“0”に設定したデューティフラグDFからなる8ビット長の制御コードCを生成する。そして、送信部29は、その制御コードCを含むシャッタ制御信号CTLをシャッタ眼鏡60に対して送信する。この場合、シャッタ眼鏡60は、まず、コマンドビットCB等の指示に基づいてシャッタを開状態とする。そして、最後に受信したデューティビットDB(ステップS2において受信したデューティビットDB)に基づく時間が経過した後、シャッタを閉状態とする。
【0070】
次に、信号処理部20の映像信号処理回路23は、信号処理部20の入力信号Dinが立体視用映像信号かどうかを検出する(ステップS5)。入力信号Dinが立体視用映像信号である場合には、ステップS4に戻り、再度、シャッタ制御部15がデューティビットDBを含まない制御コードCを送信する。シャッタ制御部15は、入力信号Dinが立体視用映像信号である限りこの動作を繰り返す。入力信号Dinが立体視用映像信号から通常の映像信号に変わるとステップS6へ進む。
【0071】
最後に、シャッタ制御部15は、シャッタ眼鏡60の両シャッタを開状態にする制御コードCをシャッタ眼鏡60に対して送信する(ステップS6)。具体的には、まず、シャッタ制御信号生成部28は、図6に示したように、スタートビットSBと、“100”に設定したコマンドビットCBと、“0”に設定したデューティフラグDFからなる8ビット長の制御コードCを生成する。そして、送信部29は、その制御コードCを含むシャッタ制御信号CTLをシャッタ眼鏡60に対して送信する。シャッタ眼鏡60は、コマンドビットCB等の指示に基づいて、左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rの両方を開状態にする。
【0072】
以上により、このフローは終了する。表示装置10は、入力信号Dinが立体視用映像信号かどうかを常に監視している。すなわち、図10に示した動作は常に実施されている。なお、この例では、両シャッタを開状態にする制御コードCは、入力信号Dinが立体視用映像信号から通常の映像信号に切り換わった後にのみ一回送信するようにしたが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、所定個数の制御コードCを送信するようにしてもよいし、入力信号Dinが通常の映像信号である間、この制御コードCを定期的に間欠的に送信するようにしてもよい。
【0073】
図10に示したように、シャッタ制御部15がシャッタ眼鏡60に対してシャッタ制御信号CTLを送信する際、デューティビットDB(開閉デューティ比)は所定個数の制御コードCにのみ含まれる。言い換えれば、シャッタ制御部15が送信する制御コードCには、殆どデューティビットDBは含まれない。このように、送信するデューティビットDBを少なくすることにより、表示装置10の送信部29の消費電力を低減することができる。すなわち、図6に示したように、デューティビットDBを送信する場合には、この例では、スタートビットSBからデューティビットDBまでの計12ビットを送信する。一方、デューティビットDBを送信しない場合には、スタートビットSBからデューティフラグDFまでの計8ビットのみを送信する。よって、上記所定個数を小さく設定して、デューティビットDBを含む制御コードCを減らすことにより、送信するデータ量自体を減らすことができ、送信部29の消費電力を低減することができる。
【0074】
上記所定個数を大きくすると、例えば、シャッタ制御部15とシャッタ眼鏡60との間の無線通信がしにくい場合でも、より確実にデューティビットDB(開閉デューティ比)をシャッタ眼鏡60に送信することができる。具体的には、例えば、無線通信として赤外線を用いる場合には、シャッタ眼鏡60を使用する観察者9が表示装置10とは異なる方向を向いたときに無線通信がしにくくなる恐れがある。また、例えば、無線通信として電波を用いる場合には、他の電波と混信したとき無線通信がしにくくなる恐れがある。送信部29は、上記所定個数のデューティビットDBを送信するため、この所定個数が大きいほど、より確実にデューティビットDBをシャッタ眼鏡60に送信することができる。よって、上記所定個数は、送信部29の消費電力と通信の確実性の両方によって決定されるべきものである。つまり、上記所定個数は、例示した2に限定されるものではなく、用途に応じて、送信部29の消費電力と通信の確実性とが満足できる範囲であればよく、これより大きくても小さくても良い。
【0075】
(開閉デューティ比の設定におけるフェイルセーフ機能)
図6に示したように、制御コードCにおいて、デューティビットDBが“0000”の場合には、シャッタ眼鏡60は、開閉デューティ比を変更することなく、最後に指示された開閉デューティ比をそのまま維持するように動作する。これにより、表示システム1は、以下に示すように、より確実なシャッタ開閉動作を実現することができる。
【0076】
シャッタ眼鏡60が、表示装置10からのシャッタ制御信号CTLを受信する際、ノイズなどの影響により、受信した制御コードCを誤判定する恐れがある。例として、表示装置10が、シャッタ眼鏡60に対して、デューティビットDB(開閉デューティ比)を含まない制御コードCを送信する場合を想定する。この場合、制御コードCは、図6に示したように、スタートビットSBと、コマンドビットCBと、“0”に設定されたデューティフラグDFとにより構成される。すなわち、デューティフラグDFの後ろにはデューティビットDBは付加されていない。この場合において、例えば、無線通信において混信が生じているとき、シャッタ眼鏡60は、この制御コードCを受信する際にデューティフラグDFが“1”であると誤判定するおそれがある。この場合、シャッタ眼鏡60の判別回路62は、そのデューティフラグDFに続くデューティビットDBに基づいて開閉デューティ比を設定するように動作する。このとき、この制御コードCはデューティビットDBを含んでいないため、判別回路62は、デューティビットDBが“0000”であると判定し、よって、この制御コードC以前において最後に指示された開閉デューティ比をそのまま維持するように動作する。つまり、シャッタ眼鏡60は、ノイズなどの影響によりデューティフラグDFの誤判定が生じた場合でも、開閉デューティ比を誤設定するおそれが低い。
【0077】
以上のように、デューティビットDBが全て不活性論理のときには、最後に指示された開閉デューティ比をそのまま維持して動作するようにしたので、デューティフラグDFが誤判定された場合でも、開閉デューティ比が誤設定されることがなく、より確実なシャッタ開閉動作を実現することができる。
【0078】
[比較例との対比]
次に、いくつかの比較例と対比して、本実施の形態の作用を説明する。
【0079】
(比較例1)
比較例1は、非特許文献1に開示された表示システムであり、コード化されていないシャッタ制御信号を用いてシャッタ眼鏡を制御するものである。
【0080】
図11は、比較例1に係るシャッタ制御のタイミング波形図を表すものである。図11において、(A)は映像信号D1の波形を示し、(B)はシャッタ制御信号CTLを示し、(C)は左眼用シャッタ制御信号CTLLの波形を示し、(D)は右眼用シャッタ制御信号CTLRの波形を示す。
【0081】
図11に示したように、比較例1に係る表示装置は、映像信号D1(図11(A))に同期して、シャッタ制御信号CTLを生成する(図11(B))。このシャッタ制御信号CTLは、コード化されていない。すなわち、本比較例1では、シャッタ制御信号CTLは、制御コードCを含まず、単に、高レベルのときに左眼用シャッタを開状態にするとともに右眼用シャッタを閉状態にし、低レベルの時に左眼用シャッタを閉状態にするとともに右眼用シャッタを開状態にするように指示するものである。シャッタ眼鏡は、このシャッタ制御信号CTLを受信して、左眼用シャッタ制御信号CTLLおよび右眼用シャッタ制御信号CTLRを生成する(図11(C),(D))。そして、左眼用シャッタおよび右眼用シャッタは、これらの信号に基づいてシャッタの開閉動作を行う。
【0082】
本比較例1では、左眼用シャッタ6Lや右眼用シャッタ6Rのシャッタの開放時間を設定することができない。すなわち、左眼用シャッタや右眼用シャッタの開閉デューティ比は50%である。また、シャッタ制御信号CTLは、フレーム期間Frのうちの半分は高レベルであるため、例えばシャッタの開状態および閉状態を赤外線の発光および非発光に対応させてシャッタ制御信号CTLを送信する場合には、送信部の消費電力が大きくなってしまう。
【0083】
一方、本実施の形態に係る表示システム1では、シャッタ制御信号CTLをコード化し、開閉デューティ比を設定できるようにしたので、左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rの開放時間を自由に設定することができる。また、シャッタ制御信号CTLをコード化し、さらにデューティビットDB(開閉デューティ比)を送信する回数を必要最低限に抑えるようにしたので、シャッタ制御信号CTLを送信する表示装置10の送信部29の消費電力を抑えることができる。
【0084】
(比較例2)
次に、比較例2に係る表示システムについて説明する。本比較例2は、左眼用シャッタの開動作タイミングの情報のみを含むシャッタ制御信号を用いてシャッタ眼鏡を制御するものである。
【0085】
図12は、比較例2に係るシャッタ制御のタイミング波形図を表すものである。図12において、(A)は映像信号D1の波形を示し、(B)はシャッタ制御信号CTLを示し、(C)は左眼用シャッタ制御信号CTLLの波形を示し、(D)は右眼用シャッタ制御信号CTLRの波形を示す。
【0086】
図12に示したように、比較例2に係る表示装置は、映像信号D1(図12(A))に同期して、シャッタ制御信号CTLを生成する(図12(B))。このシャッタ制御信号CTLは、この例では、映像信号D1が左眼用画像信号DLのとき、所定の期間のみ高レベルとなる。シャッタ制御信号CTLは、左眼用シャッタの開動作タイミングの情報のみを含むものであり、右眼用シャッタの開動作タイミングの情報を含んでおらず、シャッタ閉動作タイミングを指示する情報も含んでいない。シャッタ眼鏡は、このシャッタ制御信号CTLを受信して、左眼用シャッタ制御信号CTLLおよび右眼用シャッタ制御信号CTLRを生成する(図12(C),(D))。このとき、左眼用シャッタ制御信号CTLLは、シャッタ制御信号CTLが低レベルから高レベルに変化した時に低レベルから高レベルに変化し、その後フレーム期間Frの半分の時間が経過した後に高レベルから低レベルに変化する(図12(C))。また、右眼用シャッタ制御信号CTLRは、シャッタ制御信号CTLが低レベルから高レベルに変化した時に高レベルから低レベルに変化し、その後フレーム期間Frの半分の時間が経過した後に低レベルから高レベルに変化する(図12(D))。そして、左眼用シャッタおよび右眼用シャッタは、これらの信号に基づいてシャッタの開閉動作を行う。
【0087】
本比較例2では、左眼用シャッタや右眼用シャッタの開放時間を自由に設定することができない。すなわち、左眼用シャッタや右眼用シャッタの開閉デューティ比は50%である。また、シャッタ制御信号CTLは、左眼用シャッタの開動作タイミング情報のみを含むため、シャッタ眼鏡は、左眼用シャッタ6Lの閉動作タイミングや、右眼用シャッタの開動作タイミングおよび閉動作タイミングを、このシャッタ制御信号CTLに基づいて自ら求める必要があり、シャッタ眼鏡における処理が複雑になり、シャッタ眼鏡の消費電力が増大するおそれがある。
【0088】
一方、本実施の形態に係る表示システム1では、シャッタ制御信号CTLをコード化し、開閉デューティ比を設定できるようにしたので、左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rの開放時間を自由に設定することができる。また、制御コードCにより、左眼用シャッタ6Lおよび右眼用シャッタ6Rに対して、開動作タイミングと開放時間とを直接指示するようにしたので、シャッタ眼鏡における処理がシンプルになる。
【0089】
(比較例3)
次に、比較例3に係る表示システムについて説明する。本比較例3は、シャッタ制御信号をコード化し、左眼用シャッタと右眼用シャッタのそれぞれに対して、シャッタの開動作タイミングと閉動作タイミングの両方を指示するように、シャッタ眼鏡を制御するものである。
【0090】
図13は、比較例3に係るシャッタ制御のタイミング波形図を表すものである。図13において、(A)は映像信号D1の波形を示し、(B)はシャッタ制御信号CTLを示し、(C)は左眼用シャッタ制御信号CTLLの波形を示し、(D)は右眼用シャッタ制御信号CTLRの波形を示す。
【0091】
図14は、比較例3に係るシャッタ制御信号CTLの制御コードC2の一構成例を表すものである。図14において、(A)は制御コードC2の全体構成を示し、(B)は制御コードC2に係るコマンドビットCB2の機能を示す。制御コードC2は、4ビットのスタートビットSBと、4ビットのコマンドビットCB2により構成される、計8ビットからなる固定長のコードである。
【0092】
図13に示したように、比較例3に係る表示装置は、映像信号D1(図13(A))に同期して、図14に示したシャッタ制御信号CTLの制御コードC2A,C2Bを生成する(図13(B))。ここで、制御コードC2Aは、シャッタが開くタイミングを指示するものであり、制御コードC2Bは、シャッタが閉じるタイミングを指示するものである。シャッタ眼鏡は、このシャッタ制御信号CTLを受信して、左眼用シャッタ制御信号CTLLおよび右眼用シャッタ制御信号CTLRを生成する(図13(C),(D))。具体的には、左眼用シャッタ制御信号CTLLは、映像信号D1が左眼用画像信号DLの場合において、シャッタ制御信号CTLの制御コードC2A(コマンドビットCB2:“0011”)が終了した後に低レベルから高レベルに変化し、制御コードC2B(コマンドビットCB2:“0100”)が終了した後に高レベルから低レベルに変化する(図13(C))。同様に、右眼用シャッタ制御信号CTLRは、映像信号D1が右眼用画像信号DRの場合において、シャッタ制御信号CTLの制御コードC2A(コマンドビットCB2:“0001”)が終了した後に低レベルから高レベルに変化し、制御コードC2B(コマンドビットCB2:“0010”)が終了した後に高レベルから低レベルに変化する(図13(D))。そして、左眼用シャッタおよび右眼用シャッタは、これらの信号に基づいてシャッタの開閉動作を行う。
【0093】
本比較例3では、左眼用シャッタや右眼用シャッタの開放時間を、フィールド期間Fi(フレーム期間Frの時間の半分)よりも大きくすることができない。すなわち、左眼用シャッタ6Lや右眼用シャッタ6Rの開閉デューティ比は、50%より大きくすることができない。これは、開閉デューティ比を50%より大きくするために、各フィールド期間Fiにおいて制御コードC2Bの生成タイミングを遅くすると、制御コードC2A,C2Bが1フィールド期間Fiに納まらなくなり、この制御コードC2Bが、次のフィールド期間Fiの制御コードC2Aと重なってしまうためである。この場合には、例えば、図13に示したような2フィールド期間ごとではなく、4フィールド期間ごとに左眼用シャッタ6Lや右眼用シャッタ6Rに対して1回ずつ制御コードC2A,C2Bを送信することとなる。つまり、シャッタ眼鏡は、4フィールド期間に2回ずつ開閉動作を行うためには、この制御コードC2A,C2Bによる1回ずつのシャッタの開閉動作のほかに、もう1回ずつの開閉動作を行う必要があり、その開閉タイミングを自ら求めなければならない。よって、シャッタ眼鏡における処理が複雑になり、シャッタ眼鏡の消費電力が増大するおそれがある。
【0094】
一方、本実施の形態に係る表示システム1では、1つの制御コードCに開動作タイミング情報と開放時間情報とを含めるようにしたので、指示を1フィールド期間Fi以内に納めることができ、開閉デューティ比を50%以上にもすることができる。
【0095】
また、本比較例3では、図14に示したように、各制御コードCは8ビットの固定長であり、これを1フィールド期間Fi内に2回送信する必要がある。一方、本実施の形態では、図6に示したように、各制御コードCは8ビット〜12ビットの可変長であるが、開閉デューティ比の指示を最小限にすることにより、殆どの制御コードCは8ビット長となる。また、表示装置10がこの制御コードCを送信する際、開閉デューティ比の指示を行わない制御コードは、デューティビットDBが“0”であるため、通信方式によっては、実質的に7ビット長となる。また、本実施の形態では、この制御コードCを、1フィールド期間Fi内に1回送信するだけでよい。これにより、本実施の形態における送信部29の消費電力は、本比較例3の場合に比べて低くすることができる。
【0096】
図15は、本実施の形態と上記比較例1〜3との、送信部の消費電力および開閉デューティ比の設定自由度の比較を表すものである。
【0097】
送信部の消費電力は、フィールド周波数を48Hz(フィールド期間Fi=20.8msec)とし、比較例2のパルス幅を4kHz分(250usec)、比較例3および本実施の形態に係る表示装置1のパルス周波数を25kHz(パルス幅=40usec)と仮定して算出したものである。比較例1における送信部の消費電力を1とすると、比較例2では0.016、比較例3では0.064である。一方、本実施の形態の送信部29の消費電力は、0.056〜0.096となる。ここで、0.056は、開閉デューティ比を指示しないとき(デューティビットDBを含まないとき)に対応し、0.096は、全てのフィールド期間Fiにおいて開閉デューティ比を指示するとき(デューティビットDBを含むとき)に対応するものである。つまり、本実施の形態の送信部29の消費電力は、開閉デューティ比の指示を最小限にすることにより、0.056程度にまで低減することができる。
【0098】
開閉デューティ比は、上述したように、比較例1,2では自由に設定することができず50%に固定され、比較例3では、原理上50%以上に設定することはできない。一方、本実施の形態では、原理上0〜100%の範囲で設定することができる。よって、本実施の形態では、シャッタの開閉タイミングの高い設定自由度を実現することができる。
【0099】
[効果]
以上のように本実施の形態では、1つの制御コードに開動作タイミング情報と開放時間情報とを含めるようにしたので、開閉デューティ比を50%よりも大きくでき、シャッタの開閉タイミングの高い設定自由度を実現することができる。
【0100】
また、本実施の形態では、全ての制御コードではなく、一部の所定個数の制御コードにのみデューティビットDBを含むようにしたので、表示装置がシャッタ眼鏡にシャッタ制御信号を送信する際のデータ量を最小限にすることができ、送信部の消費電力を低減することができる。
【0101】
さらに、本実施の形態では、デューティビットDBが全て不活性論理のときには、最後に指示された開閉デューティ比をそのまま維持して動作するようにしたので、デューティフラグDFが誤判定された場合でも、開閉デューティ比が誤設定されることがなく、より確実なシャッタ開閉動作を実現することができる。
【0102】
[変形例]
上記実施の形態では、表示装置10は、入力信号Dinが通常の映像信号から立体視用映像信号に切り換わった直後の所定個数の制御コードCにのみ、デューティビットDBを含むようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、入力信号Dinが立体視用映像信号である間、デューティビットDBを定期的に間欠的に含むようにしてもよい。この場合でも、表示装置10がシャッタ眼鏡60にシャッタ制御信号CTLを送信する際のデータ量を少なくすることができ、送信部の消費電力を低減することができる。
【0103】
<2.第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態に係る表示システムについて説明する。表示システム2は、複数の観察者が、1つの表示装置に表示される異なる映像を見るためのマルチビューシステムである。本実施の形態は、シャッタ眼鏡が、上記第1の実施の形態と異なるものである。すなわち、上記第1の実施の形態(図1,図6)では、右眼用シャッタおよび左眼用シャッタのそれぞれに対して、開閉動作を指示したが、これに代えて、本実施の形態では、複数のシャッタ眼鏡のそれぞれに対して、シャッタ眼鏡ごと(一対の右眼用シャッタおよび左眼用シャッタごと)の開閉動作を指示している。その他の構成は、上記第1の実施の形態(図1〜図5)と同様である。以下では、一例として、2人の観察者を対象としたマルチビューシステムについて説明する。なお、上記第1の実施の形態に係る表示システム1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0104】
[構成例]
図16は、表示システム2の一構成例を表すものである。表示システム2は、表示装置10と、2つのシャッタ眼鏡60A,60Bとを備えている。
【0105】
表示装置10は、第1の実施の形態に係る表示装置10(図2)と同じであるが、入力信号Dinが異なる。すなわち、表示装置10は、2人分の異なる映像信号を含む入力信号Dinに基づいて、表示部12に映像を表示するものである。ここで、2人分の映像信号は、観察者9Aのための画像と観察者9Bのための画像とを交互に配列してなる映像信号である。表示装置10のシャッタ制御部15は、信号処理部20から供給されたフレーム切換え信号SFに基づいてシャッタ制御信号CTLを生成し、例えば赤外線や電波などを用いた無線通信によりシャッタ眼鏡60A,60Bに供給するものである。
【0106】
シャッタ眼鏡60A,60Bは、表示装置10に表示された2つの異なる映像を2人の観察者(図示せず)がそれぞれ見るためのものである。シャッタ眼鏡60Aは一対のシャッタ6Aを有し、シャッタ眼鏡60Bは一対のシャッタ6Bを有している。一対のシャッタ6Aは、シャッタ制御信号CTLにより同時に開閉制御され、同様に、一対のシャッタ6Bは、シャッタ制御信号CTLにより同時に開閉制御される。
【0107】
図17は、シャッタ制御信号CTLの制御コードCSの一構成例を表すものである。図17において、(A)は制御コードCSの全体構成を示し、(B)は制御コードCSに係るコマンドビットCBSの機能を示し、(C)は制御コードCSに係るデューティフラグDFの機能を示し、(D)は制御コードCSに係るデューティビットDBの機能を示す。
【0108】
コマンドビットCBSは、図17(B)に示したように、シャッタ眼鏡60Aのシャッタ6A、およびシャッタ眼鏡60Bのシャッタ6Bの開閉動作を指示するものである。具体的には、コマンドビットCBSでは、例えば、シャッタ6Aの開動作(コマンドビットCBS:“001”)、シャッタ6Bの開動作(コマンドビットCBS:“011”)、およびこれら両方に対する閉動作(コマンドビットCBS:“101”)などを指示することができる。これらは、例えば、入力信号Dinが2人分の異なる映像信号であるときに用いられるものである。また、このコマンドビットCBSでは、シャッタ6Aとシャッタ6Bの両方に対する開動作(コマンドビットCBS:“100”)を指示することもできるようになっている。これは、例えば、入力信号Dinが通常の映像信号である時に用いられるものである。
【0109】
以上の構成により、シャッタ眼鏡60Aのシャッタ6Aおよびシャッタ眼鏡60Bのシャッタ6Bは、シャッタ制御信号CTLに基づいて、表示装置10に時分割的に表示される観察者9Aのための画像と観察者9Bのための画像とに同期して、シャッタの開閉動作を行うようになっている。
【0110】
ここで、シャッタ制御信号CTLの制御コードCSは、本発明における「シャッタ制御コード」の一具体例に対応する。シャッタ6Aおよびシャッタ6Bは、本発明における「第1シャッタおよび第2シャッタ」の一具体例に対応する。コマンドビットCBSは、本発明における「開動作タイミング情報」の一具体例に対応する。
【0111】
[動作および作用]
図18は、表示システム2の全体動作を模式的に表すものである。図18において、(A)は観察者9Aのための画像Aを表示したときの動作を示し、(B)は観察者9Bのための画像Bを表示したときの動作を示す。表示装置10が画像Aを表示している場合、図18(A)に示したように、シャッタ眼鏡60Aのシャッタ6Aが開状態となるとともに、シャッタ眼鏡60Bのシャッタ6Bが閉状態となる。このとき、観察者9Aが画像Aを見ることとなる。一方、表示装置10が画像Bを表示している場合、図18(B)に示したように、シャッタ眼鏡60Aのシャッタ6Aが閉状態となるとともに、シャッタ眼鏡60Bのシャッタ6Bが開状態となる。このとき、観察者9Bが画像Bを見ることとなる。これらの動作を交互に繰り返すことにより、画像Aからなる映像を観察者9Aが見るとともに、画像Bからなる映像を観察者9Bが見ることができ、1つの表示装置に表示される複数の映像のそれぞれを複数の観察者が見ることができる、マルチビューシステムを実現することができる。
【0112】
図19は、シャッタ眼鏡60Aのシャッタ6Aおよびシャッタ眼鏡60Bのシャッタ6Bに対するシャッタ制御のタイミング波形図を表すものであり、開閉デューティ比が50%以下であるときの例を示す。図19において、(A)は映像信号D1の波形を示し、(B)はシャッタ制御信号CTLを示し、(C)はシャッタ6A用の制御信号波形を示し、(D)はシャッタ6B用の制御信号波形を示す。説明の便宜上、シャッタ6Aは、シャッタ6A用の制御信号が高レベルの時に開状態となり、低レベルの時に閉状態になるものとする。同様に、シャッタ6Bは、シャッタ6B用の制御信号が高レベルの時に開状態となり、低レベルの時に閉状態になるものとする。
【0113】
図19に示したように、表示装置10は、シャッタ制御信号CTLの制御コードCSを生成し(図19(B))、シャッタ眼鏡60Aがシャッタ6A用の制御信号を生成し(図19(C))、シャッタ眼鏡60Bがシャッタ6B用の制御信号を生成する(図19(D))。具体的には、例えば、映像信号D1が観察者9Aのための画像信号DAであるときは(図19(A))、制御コードCSが終了した後にシャッタ6A用の制御信号が低レベルから高レベルに変化し、制御コードCSにより指示された開閉デューティ比に基づく時間が経過した後に高レベルから低レベルに変化する(図19(C))。シャッタ6Aは、この制御信号が高レベルの期間のみ開状態となり、この期間において観察者9Aは画像Aを見ることができる。同様に、例えば、映像信号D1が観察者9Bのための画像信号DBであるときは(図19(A))、制御コードCSが終了した後にシャッタ6B用の制御信号が低レベルから高レベルに変化し、制御コードCSにより指示された開閉デューティ比に基づく時間が経過した後に高レベルから低レベルに変化する(図19(D))。シャッタ6Bは、この制御信号が高レベルの期間のみ開状態となり、この期間において観察者9Bは画像Bを見ることができる。
【0114】
以上は、開閉デューティ比が50%以下の場合の例を示したが、開閉デューティ比が50%以上の場合についても全く同様である。
【0115】
以上のように、表示システム2では、シャッタ制御信号CTLに基づいて、シャッタ眼鏡60Aのシャッタ6Aおよびシャッタ眼鏡60Bのシャッタ6Bの開閉動作を自由に設定することができる。
【0116】
[効果]
以上のように本実施の形態では、複数のシャッタ眼鏡に対して、シャッタ眼鏡ごとの開動作タイミングと開放時間を指示するようにしたので、複数の観察者が1つの表示装置に表示される異なる映像を見るためのマルチビューシステムを実現することができる。その他の効果は、上記第1の実施の形態の場合と同様である。
【0117】
以上、いくつかの実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
【0118】
例えば、上記の各実施の形態では、表示部は液晶表示装置を用いるようにしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えばEL(Electro-Luminescence)表示装置や、プラズマ表示装置、DLP(Digital Light Processing)によるプロジェクタ等を用いるようにしてもよい。
【0119】
また、例えば、シャッタ眼鏡は、モードの切り替えにより、立体視表示システム(第1の実施の形態)、マルチビューシステム(第2の実施の形態)の両方に対応できるようにしてもよい。具体的には、シャッタ眼鏡は、シャッタ制御信号CTLに基づきシャッタを制御する際、例えば、立体視表示システムのモードでは、制御コードC(図6)に従って左眼用シャッタ6Lと右眼用シャッタ6Rとを制御し、マルチビューシステムのモードでは、制御コードCS(図17)に従って一対のシャッタ6Aおよび一対のシャッタ6Bを制御するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0120】
1,2…表示システム、6A,6B…シャッタ、6L…左眼用シャッタ、6R…右眼用シャッタ、10…表示装置、11…表示駆動部、12…表示部、13…音声増幅部、14…スピーカ、15…シャッタ制御部、20…信号処理部、21…デジタルチューナ、22…MPEGデコーダ、23…映像信号処理回路、24…グラフィック生成回路、25…音声信号処理回路、26…HDMIレシーバ、27…ネットワークインターフェース、31…内部バス、32…メモリ、33…フラッシュROM、34…CPU、35…リモコン受信部、41…タイミング制御部、42…ゲートドライバ、43…データドライバ、44…バックライト駆動部、45…液晶表示デバイス、46…バックライト、50…画素、51…TFT素子、52…液晶素子、53…保持容量素子、60、60A、60B…シャッタ眼鏡、61…受信部、62…判別回路、63…シャッタ駆動回路、C,CS…制御コード、CB,CBS…コマンドビット、Cs…保持容量線、CTL…シャッタ制御信号、CTLL…左眼用シャッタ制御信号、CTLR…右眼用シャッタ制御信号、D…データ線、DB…デューティビット、DF…デューティフラグ、DL…左眼用画像信号、DR…右眼用画像信号、Din…入力信号、D1…映像信号、D2…音声信号、Fi…フィールド期間、Fr…フレーム期間、G…ゲート線、SB…スタートビット、SF…フレーム切換え信号、TA…アンテナ端子、TH…HDMI端子、TN…ネットワーク端子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左眼用画像および右眼用画像を交互に時分割表示する表示部と、
前記左眼用画像および右眼用画像の切換えに同期して左眼用シャッタおよび右眼用シャッタの開閉を切換え制御するためのシャッタ制御コードを生成するシャッタ制御コード生成部と
を備え、
前記シャッタ制御コードは、前記左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開動作の開始点を指示する開動作タイミング情報と、前記左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開放時間を示す開放時間情報とを含む
表示装置。
【請求項2】
前記開放時間情報は、前記左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開放時間を、その時間の長さを示す開放時間値を用いて指示するかどうかを示す開放時間情報フラグを有し、
前記開放時間値は、前記開放時間情報フラグが活性論理の場合にのみ、その開放時間情報フラグの後に続いて配置される
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記開放時間値は、一組の前記左眼用画像および右眼用画像を表示するためのフレーム期間に対する、前記左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開放時間の比率を示す開閉デューティ比である
請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記開放時間値は、前記開閉デューティ比の基準値に対する相対値を示す
請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記開閉デューティ比の前記基準値が50%である
請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
第1画像および第2画像を交互に時分割表示する表示部と、
前記第1画像および第2画像の切換えに同期して第1シャッタおよび第2シャッタの開閉を切換え制御するためのシャッタ制御コードを生成するシャッタ制御コード生成部と
を備え、
前記シャッタ制御コードは、前記第1シャッタまたは第2シャッタの開動作の開始点を指示する開動作タイミング情報と、前記第1シャッタまたは第2シャッタの開放時間を示す開放時間情報とを含む
表示装置。
【請求項7】
シャッタ制御コードを受信する受信手段と、
前記シャッタ制御コードに基づいて、交互に時分割表示される左眼用画像および右眼用画像の切換えに同期して開閉を切換える左眼用シャッタおよび右眼用シャッタと
を備え、
前記シャッタ制御コードは、前記左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開動作の開始点を指示する開動作タイミング情報と、前記左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開放時間を示す開放時間情報とを含む
シャッタ装置。
【請求項8】
前記開放時間情報は、前記左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開放時間を、その時間の長さを示す開放時間値を用いて指示するかどうかを示す開放時間情報フラグを有し、
前記開放時間値は、前記開放時間情報フラグが活性論理の場合にのみ、その開放時間情報フラグの後に続いて配置される
請求項7に記載のシャッタ装置。
【請求項9】
前記左眼用シャッタおよび右眼用シャッタは、
前記開放時間情報フラグが活性論理の場合には、その開放時間情報フラグの後に続いて配置された前記開放時間値に基づいて動作し、
前記開放時間情報フラグが不活性論理の場合には、最後に供給された前記開放時間値に基づいて動作する
請求項8に記載のシャッタ装置。
【請求項10】
前記左眼用シャッタおよび右眼用シャッタは、前記開放時間値が無効な値である場合に、最後に供給された前記開放時間値に基づいて動作する
請求項8に記載のシャッタ装置。
【請求項11】
前記無効な値は、全てのビットが不活性論理である
請求項10に記載のシャッタ装置。
【請求項12】
交互に時分割表示された左眼用画像および右眼用画像の切換えに同期して左眼用シャッタおよび右眼用シャッタの開閉を切換え制御するためのシャッタ制御コードを生成するシャッタ制御コード生成部と、
前記シャッタ制御コードを前記左眼用シャッタおよび右眼用シャッタに送信する送信手段と
を備え、
前記シャッタ制御コードは、前記左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開動作の開始点を指示する開動作タイミング情報と、前記左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開放時間を示す開放時間情報とを含む
シャッタ制御回路。
【請求項13】
表示装置において、
左眼用画像および右眼用画像を交互に表示すると共に、
左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開動作の開始点を指示する開動作タイミング情報と、前記左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開放時間を示す開放時間情報とを含むシャッタ制御コードを生成し、前記左眼用画像および右眼用画像の表示切換えに同期してシャッタ装置に送信し、
前記シャッタ装置において、
前記シャッタ制御コードを受信し、
前記左眼用シャッタおよび右眼用シャッタのそれぞれが、受信した前記開動作タイミング情報に基づいて開動作を開始すると共に、受信した前記開放時間情報に基づく時間の経過後に閉動作を行う
シャッタ制御方法。
【請求項14】
表示装置と、
左眼用画像および右眼用画像に対応して開閉動作する左眼用シャッタおよび右眼用シャッタと
を備え、
前記表示装置は、
前記左眼用画像および右眼用画像を交互に時分割表示する表示部と、
前記左眼用画像および右眼用画像の切換えに同期して左眼用シャッタおよび右眼用シャッタの開閉を切換え制御するためのシャッタ制御コードを生成するシャッタ制御コード生成部と
を有し、
前記シャッタ制御コードは、前記左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開動作の開始点を指示する開動作タイミング情報と、前記左眼用シャッタまたは右眼用シャッタの開放時間を示す開放時間情報とを含む
表示システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−166499(P2011−166499A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−27698(P2010−27698)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】