説明

表示装置、表示方法およびプログラム

【課題】複数のディスプレイそれぞれに応じた言語でアプリケーションによる表示を行う。
【解決手段】記憶部120が、表示部110−1,110−2それぞれとあらかじめ対応付けられて設定された複数の言語情報を記憶し、搭載されているアプリケーションを起動した際、当該アプリケーションが表示を行う表示部と対応付けられている言語情報を制御部130が記憶部120から読み出し、その読み出した言語情報が示す言語で表示を行うようにアプリケーションに対して制御部130が指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を表示する表示装置、表示方法およびプログラムに関し、特に、複数の表示部に情報を表示する表示装置、表示方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年使用されているアプリケーションには、複数の言語に対応(マルチ言語対応)しているものが多く、利用者が外部からの操作で言語を設定することにより、アプリケーションによる表示を所望の言語で行わせることができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、OS(Operation System)にあらかじめ設定された言語設定情報を用いて、外部からの操作を行わなくても、アプリケーションに対して言語設定情報に従った言語で表示をさせる技術が考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−154881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年では、複数のディスプレイが搭載された表示装置が開発されている。
【0006】
この複数のディスプレイが搭載された装置で、上述したようなマルチ言語対応のアプリケーションを起動した場合、あるディスプレイでアプリケーションによって行っていた表示を他のディスプレイで行わせる際、表示の言語を変更させたいのであれば、言語の再設定(変更)をしなければならないという問題点がある。
【0007】
また、上述した言語設定情報については、そもそも、ディスプレイと言語設定との括り付けという概念はないため、複数のディスプレイが搭載された装置(システム)であっても、システム全体として1つしか持っていない。そのため、複数のディスプレイで互いに異なる言語で表示をさせたい場合、言語設定情報に設定された言語で表示をさせたいディスプレイでは当該言語で表示が行われるが、他の言語で表示をさせたい他のディスプレイでは所望の言語で表示が行われないおそれがある。
【0008】
本発明の目的は、上述した課題を解決する表示装置、表示方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の表示装置は、
複数の表示部と、
前記複数の表示部それぞれとあらかじめ対応付けられて設定された複数の言語情報を記憶する記憶部と、
搭載されているアプリケーションを起動した際、該アプリケーションが表示を行う表示部と対応付けられている言語情報を前記記憶部から読み出し、該読み出した言語情報が示す言語で表示を行うように該アプリケーションに対して指示する制御部とを有する。
【0010】
また、本発明の表示方法は、
複数のディスプレイに情報を表示する表示方法であって、
アプリケーションを起動するステップと、
該アプリケーションを起動した際、該アプリケーションが表示を行うディスプレイとあらかじめ対応付けられている言語情報が示す言語で表示を行うように該アプリケーションに対して指示するステップと、
前記アプリケーションが前記指示された言語で前記ディスプレイに表示を行うステップとを行う。
【0011】
また、本発明のプログラムは、
複数のディスプレイを具備する装置に実行させるためのプログラムであって、
アプリケーションを起動する手順と、
該アプリケーションを起動した際、該アプリケーションが表示を行うディスプレイとあらかじめ対応付けられている言語情報が示す言語で表示を行うように該アプリケーションに対して指示する手順と、
前記アプリケーションが前記指示された言語で前記ディスプレイに表示を行う手順とを実行させる。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明においては、複数のディスプレイそれぞれに応じた言語でアプリケーションによる表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の表示装置の実施の一形態を示す図である。
【図2】図1に示した記憶部に記憶された、表示部を識別するための表示部情報と言語情報との対応付けの一例を示す図である。
【図3】図1に示した表示装置における表示方法を説明するためのフローチャートである。
【図4】2つのディスプレイそれぞれで2つのアプリケーションそれぞれが表示を行う一般的な表示装置の表示形態の一例を示す図である。
【図5】図1に示した表示装置にて、2つのディスプレイそれぞれで2つのアプリケーションそれぞれが表示を行う表示形態の一例を示す図である。
【図6】2つのアプリケーションそれぞれが2つのディスプレイそれぞれで互いに逆さま表示を行う一般的な表示装置の表示形態の一例を示す図である。
【図7】図1に示した表示装置にて、2つのアプリケーションそれぞれが2つのディスプレイそれぞれで互いに逆さま表示を行う表示形態の一例を示す図である。
【図8】図1に示した形態において、あるアプリケーションが表示を行っている表示部を変更(移動)させた場合の処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】図1に示した表示部にアプリケーションが行っている表示の一例を示す図である。
【図10】図9に示した表示部における表示を移動させた後の移動先の表示部における表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の表示装置の実施の一形態を示す図である。
【0016】
本形態における表示装置100には図1に示すように、複数の表示部110−1,110−2と、記憶部120と、制御部130とが設けられている。なお、図1には、表示部が2つである場合を例に挙げて示しているが、3つ以上のものであっても良い。
【0017】
また、表示装置100に、表示装置100内で動作するアプリケーションの集まりであるアプリケーション群140が搭載されている。なお、アプリケーション群140に含まれるアプリケーションの数は、ここでは特に規定しない。また、アプリケーション群140に含まれるアプリケーションは、ネットワークから取得したものや、記憶媒体から読み出して取得したもの等である。なお、以下の説明における「アプリケーション」は、アプリケーション群140に含まれるアプリケーションを示す。
【0018】
表示部110−1,110−2は、起動しているアプリケーションに応じた表示を行う。なお、その表示を表示部110−1と表示部110−2とのどちらで行うかは、制御部130によって制御される。
【0019】
記憶部120は、表示部110−1,110−2それぞれとあらかじめ対応付けられて設定された複数の言語情報を記憶する。
【0020】
図2は、図1に示した記憶部120に記憶された、表示部110−1,110−2を識別するための表示部情報と言語情報との対応付けの一例を示す図である。
【0021】
図1に示した記憶部120には図2に示すように、表示部情報と言語情報とが対応付けられて記憶されている。
【0022】
表示部情報は、表示部110−1,110−2を識別できる識別情報であり、表示部110−1,110−2ごとにそれぞれ固有にあらかじめ付与されているものである。
【0023】
言語情報は、アプリケーションが表示を行う際に用いる言語を示す情報である。
【0024】
例えば、図2に示すように、表示部情報「110−1」と、言語情報「フランス語」とが対応付けられて記憶されている。これは、アプリケーションが表示部110−1に表示を行う際に、アプリケーションへ指示する言語がフランス語であることを示している。また、表示部情報「110−2」と、言語情報「日本語」とが対応付けられて記憶されている。これは、アプリケーションが表示部110−2に表示を行う際に、アプリケーションへ指示する言語が日本語であることを示している。
【0025】
制御部130は、搭載されているアプリケーションを起動した際、そのアプリケーションが表示を行う表示部110−1,110−2と対応付けられている言語情報を記憶部120から読み出す。また、制御部130は、記憶部120から読み出した言語情報が示す言語で表示を行うように当該アプリケーションに対して指示する。
【0026】
また、制御部130は、外部からの入力に応じて、アプリケーションが表示を行う表示部を、表示部110−1と表示部110−2とから選択する。例えば、表示部110−1,110−2がタッチパネル機能を具備したものであり、接触を感知した表示部110−1,110−2をアプリケーションが表示を行う表示部として選択するものであっても良い。つまり、表示部110−1にて接触を感知した場合、表示部110−1をアプリケーションが表示を行う表示部として選択するものであっても良い。また、表示部110−2にて接触を感知した場合、表示部110−2をアプリケーションが表示を行う表示部として選択するものであっても良い。また、表示装置100に外部からの入力を受け付けるための入力キー等が具備されている場合、その入力キーを用いて入力された情報に基づいて、アプリケーションが表示を行う表示部を制御部130が選択するものであっても良い。
【0027】
また、制御部130は、複数のアプリケーションを起動した場合、起動したアプリケーションそれぞれが表示を行う表示部を、表示部110−1と表示部110−2とからそれぞれ1つずつ割り当てる。つまり、2つのアプリケーション(APP1とAPP2)を起動した場合、APP1が表示を行う表示部は表示部110−1であり、APP2が表示を行う表示部は表示部110−2であるという割り当てを行う。どちらの表示部にどちらのアプリケーションを割り当てるかは、上述した選択方法と同様の方法を用いるものであっても良いし、あらかじめ設定されているものであっても良いし、ランダムに割り当てるものであっても良い。
【0028】
また、制御部130は、所定の操作を受け付けた場合、アプリケーションが表示を行う表示部を、アプリケーションが現在表示を行っている表示部から他の表示部へ変更する。この所定の操作とは、上述した選択のための入力と同じものであっても良いし、表示装置100を所定の角度だけ傾けるものであっても良いし、表示装置100を振るという動作であっても良い。また、表示部110−1,110−2がタッチパネル機能を具備したものである場合、表示部110−1,110−2が所定の接触パターンを感知したとき、制御部130が所定の操作を受け付けたと判断するものであっても良い。
【0029】
また、制御部130は、表示部110−1,110−2がタッチパネル機能を具備したものである場合、表示部110−1と表示部110−2とのうち、所定の接触パターンを感知した表示部に表示を行っているアプリケーションが表示を行う表示部を、アプリケーションが現在表示を行っている表示部から他の表示部へ変更する。例えば、現在アプリケーションが表示を行っている表示部が表示部110−1であり、表示部110−1にて所定の接触パターンを感知した場合、アプリケーションが表示を行う表示部を表示部110−1から表示部110−2へ変更するものであっても良い。
【0030】
以下に、本形態における表示方法について説明する。
【0031】
図3は、図1に示した表示装置100における表示方法を説明するためのフローチャートである。
【0032】
まず、制御部130によって、起動しようとするアプリケーションによる表示を表示部110−1と表示部110−2とのどちらに行わせるかが選択される(ステップS1)。これは、上述した選択方法によって選択される。
【0033】
制御部130によって表示部110−1が選択されると、制御部130によって記憶部120から表示部110−1と対応付けられて記憶されている言語情報が読み出される(ステップS2)。例えば、記憶部120に図2に示した対応付けが記憶されている場合、表示部110−1と対応付けられている言語情報「フランス語」が読み出される。
【0034】
また、制御部130によってアプリケーションが起動される(ステップS3)。
【0035】
アプリケーションが起動すると、起動したアプリケーションに対して、制御部130が読み出した言語情報「フランス語」の言語で表示を行うように制御部130から指示される(ステップS4)。
【0036】
すると、アプリケーションによって、制御部130から指示された言語で表示部110−1に表示が行われる(ステップS5)。
【0037】
一方、制御部130によって表示部110−2が選択されると、制御部130によって記憶部120から表示部110−2と対応付けられて記憶されている言語情報が読み出される(ステップS6)。例えば、記憶部120に図2に示した対応付けが記憶されている場合、表示部110−2と対応付けられている言語情報「日本語」が読み出される。
【0038】
また、制御部130によってアプリケーションが起動される(ステップS7)。
【0039】
アプリケーションが起動すると、起動したアプリケーションに対して、制御部130が読み出した言語情報「日本語」の言語で表示を行うように制御部130から指示される(ステップS8)。
【0040】
すると、アプリケーションによって、制御部130から指示された言語で表示部110−2に表示が行われる(ステップS9)。
【0041】
このように、表示装置が複数の表示部(ディスプレイ)を有するものである場合、OS上でそれぞれの表示部に対して言語設定情報を持つことにより、表示を行う表示部に応じた言語でアプリケーションによる表示を行うことができる。この効果について、一般的な表示と本発明による表示とを比較して説明する。
【0042】
図4は、2つのディスプレイそれぞれで2つのアプリケーションそれぞれが表示を行う一般的な表示装置の表示形態の一例を示す図である。
【0043】
図4に示した一般的な表示装置1000は、OS上で1つの言語設定情報を持っており、その設定がフランス語になっている場合を例に挙げる。ここで、2つのアプリケーションであるAPP1とAPP2とが起動しており、表示部1100−1にAPP1が表示を行い、また、表示部1100−2にAPP2が表示を行う。また、APP1に設定できる言語は、デフォルトを英語とし、その他はフランス語である。一方、APP2に設定できる言語は、デフォルトを英語とし、その他は日本語である。
【0044】
ここで、言語設定情報で設定されている言語がフランス語のみである。そのため、APP1はフランス語で表示を行い、またAPP2は日本語で表示を行うことを希望したとしても、図4に示すように、APP1については希望通りにフランス語で表示を行うが、APP2についてはデフォルトの英語の表示となってしまう。
【0045】
図5は、図1に示した表示装置100にて、2つのディスプレイそれぞれで2つのアプリケーションそれぞれが表示を行う表示形態の一例を示す図である。
【0046】
ここで、図1に示した記憶部120には、図2に示した対応付けが記憶されている場合を例に挙げて説明する。また、APP1とAPP2とが起動しており、表示部110−1にAPP1が表示を行い、また、表示部110−2にAPP2が表示を行う。また、APP1およびAPP2は、図4を用いて説明したものと同じものである。
【0047】
ここで、記憶部120には図2に示した対応付けが記憶されているため、APP1はフランス語で表示を行い、またAPP2は日本語で表示を行うことを希望した場合、図5に示すように、APP1については希望通りにフランス語で表示を行い、APP2についても希望通り日本語で表示を行う。
【0048】
このようにディスプレイごとに設定された言語で表示を行うことで、例えば2種類の言語を理解することができる利用者が、その理解できる言語を設定しておけば、2つのディスプレイに表示された情報を理解することができる。
【0049】
また、2つのディスプレイにおける表示を互いに逆さま(以下、逆さま表示と称する)にすることもできる。これは、例えば、表示装置を2人の利用者が互いに対向する方向から閲覧するときに便利である。この逆さま表示を行う表示装置について、上述した一般的な表示装置と、図1に示した表示装置100とで比較する。
【0050】
図6は、2つのアプリケーションそれぞれが2つのディスプレイそれぞれで互いに逆さま表示を行う一般的な表示装置の表示形態の一例を示す図である。
【0051】
図6に示した一般的な表示装置1000は、OS上で1つの言語設定情報を持っており、その設定がフランス語になっている場合を例に挙げる。ここで、APP1とAPP2とが起動しており、表示部1100−1にAPP1が表示を行い、また、表示部1100−2にAPP2が表示を行う。また、APP1およびAPP2は、図4を用いて説明したものと同じものである。
【0052】
ここで、言語設定情報で設定されている言語がフランス語のみである。そのため、APP1はフランス語で表示を行い、またAPP2は日本語で表示を行うことを希望したとしても、図4に示すように、APP1については希望通りにフランス語で表示を行うが、APP2についてはデフォルトの英語の表示となってしまう。このような表示が行われることにより、表示部1100−1を閲覧している利用者と対向する方向で表示部1100−2を閲覧している利用者は、所望の言語でAPP2を閲覧することができない。
【0053】
図7は、図1に示した表示装置100にて、2つのアプリケーションそれぞれが2つのディスプレイそれぞれで互いに逆さま表示を行う表示形態の一例を示す図である。
【0054】
ここで、図1に示した記憶部120には、図2に示した対応付けが記憶されている場合を例に挙げて説明する。また、APP1とAPP2とが起動しており、表示部110−1にAPP1が表示を行い、また、表示部110−2にAPP2が表示を行う。また、APP1およびAPP2は、図4を用いて説明したものと同じものである。
【0055】
ここで、記憶部120には図2に示した対応付けが記憶されているため、APP1はフランス語で表示を行い、またAPP2は日本語で表示を行うことを希望した場合、図7に示すように、APP1については希望通りにフランス語で表示を行い、APP2についても希望通り日本語で表示を行う。
【0056】
このように、逆さま表示を行った表示部110−1,110−2にて、それぞれに設定された言語で表示を行うことで、表示装置100を互いに対向する方向から閲覧する2人の利用者が、それぞれ理解できる言語を設定しておけば、2人の利用者がそれぞれディスプレイに表示された情報を理解することができる。
【0057】
また、図1に示した形態において、あるアプリケーションが行っている表示を表示部110−1から表示部110−2へ変更(移動)させた場合の動作の一例を以下に説明する。なお、図1に示した記憶部120には、図2に示した対応付けが記憶されている場合を例に挙げる。また、ここでは、表示部110−1と表示部110−2との表示が互いに逆さま表示である場合を例に挙げて説明する。
【0058】
図8は、図1に示した形態において、あるアプリケーションが行っている表示を表示部110−1から表示部110−2へ変更(移動)させた場合の処理を説明するためのフローチャートである。
【0059】
まず、表示部110−1にアプリケーションによって表示が行われている。
【0060】
図9は、図1に示した表示部110−1にアプリケーションが行っている表示の一例を示す図である。
【0061】
図9に示すように、表示部110−1には、アプリケーションによって「Bonjour」とフランス語で表示が行われている。
【0062】
その後、移動のための操作を受け付けたかどうかが制御部130によって判断される(ステップS11)。この「操作」とは、上述したような「所定の操作」である。
【0063】
移動のための操作を受け付けたと制御部130によって判断された場合、移動先の表示部(この場合、表示部110−2)と対応付けられた言語情報が、制御部130によって記憶部120から読み出される(ステップS12)。
【0064】
そして、表示部110−1に行われていたアプリケーションによる表示が、制御部130によって表示部110−1から表示部110−2へ移動され(ステップS13)、制御部130からアプリケーションに対して記憶部120から読み出された言語情報が示す言語での表示が指示され(ステップS14)、アプリケーションによって表示部110−2にて当該言語での表示が行われる(ステップS15)。
【0065】
図10は、図9に示した表示部110−1における表示を表示部110−2へ移動させた後の表示部110−2における表示の一例を示す図である。
【0066】
図10に示すように、図9に示した表示部110−1におけるフランス語の表示「Bonjour」が、表示部110−2への移動により、表示部110−2においてアプリケーションによって「おはようございます」と日本語での表示が逆さま表示で行われる。
【0067】
例えば、表示部110−1をフランス人が閲覧しており、表示装置100を挟んでそのフランス人と対向側で日本人が表示部110−2を閲覧している場合、閲覧する2人の利用者が、それぞれ理解できる言語を設定しておけば、アプリケーションの表示の移動により、互いに向かい合った利用者にそれぞれに応じた言語で表示を行うことができる。
【0068】
また、例えば、言語設定をOSで設定する従来の装置では、利用者が理解することができない言語を誤って設定してしまった場合、アプリケーションが表示している言語を理解することができなくて操作することができなくなっていた。しかし、本発明の実施の形態の装置においては、必ず一方の表示部(ディスプレイ)に母国語の設定をしておけば、アプリケーションを母国語が設定されているディスプレイにフリック等の移動をさせるための操作により移動させることで、母国語に設定されたアプリケーションが表示される。そのため、利用者が操作できることになり、利便性が高い。
【0069】
上述した表示装置100に設けられた各構成要素が行う処理は、目的に応じてそれぞれ作製された論理回路で行うようにしても良い。また、処理内容を記述したプログラムを表示装置100にて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを表示装置100に読み込ませ、実行するものであっても良い。表示装置100にて読取可能な記録媒体とは、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク、DVD、CDなどの移設可能な記録媒体の他、表示装置100に内蔵されたROM、RAM等のメモリやHDD等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、表示装置100に設けられたCPU(不図示)にて読み込まれ、CPUの制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。ここで、CPUは、プログラムが記録された記録媒体から読み込まれたプログラムを実行するコンピュータとして動作するものである。
【符号の説明】
【0070】
100,1000 表示装置
110−1,110−2,1100−1,1100−2 表示部
120 記憶部
130 制御部
140 アプリケーション群

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の表示部と、
前記複数の表示部それぞれとあらかじめ対応付けられて設定された複数の言語情報を記憶する記憶部と、
搭載されているアプリケーションを起動した際、該アプリケーションが表示を行う表示部と対応付けられている言語情報を前記記憶部から読み出し、該読み出した言語情報が示す言語で表示を行うように該アプリケーションに対して指示する制御部とを有する表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、
前記制御部は、外部からの入力に応じて、前記アプリケーションが表示を行う表示部を、前記複数の表示部から選択することを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の表示装置において、
前記制御部は、複数の前記アプリケーションを起動した場合、該複数のアプリケーションそれぞれが表示を行う表示部を、前記複数の表示部の中からそれぞれ割り当てることを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1に記載の表示装置において、
前記制御部は、所定の操作を受け付けた場合、前記アプリケーションが表示を行う表示部を、該アプリケーションが現在表示を行っている表示部から前記複数の表示部のうち該表示部以外の表示部へ変更し、変更後の表示部と対応付けられている言語情報を前記記憶部から読み出し、該読み出した言語情報が示す言語で表示を行うように該アプリケーションに対して指示することを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の表示装置において、
前記表示部は、タッチパネル機能を具備し、
前記制御部は、前記表示部が所定の接触パターンを感知した場合、前記所定の操作を受け付けたと判断することを特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項5に記載の表示装置において、
前記制御部は、前記複数の表示部のうち、前記接触パターンを感知した表示部に表示を行っているアプリケーションが表示を行う表示部を、該アプリケーションが現在表示を行っている表示部から前記複数の表示部のうち該表示部以外の表示部へ変更することを特徴とする表示装置。
【請求項7】
複数のディスプレイに情報を表示する表示方法であって、
アプリケーションを起動するステップと、
該アプリケーションを起動した際、該アプリケーションが表示を行うディスプレイとあらかじめ対応付けられている言語情報が示す言語で表示を行うように該アプリケーションに対して指示するステップと、
前記アプリケーションが前記指示された言語で前記ディスプレイに表示を行うステップとを行う表示方法。
【請求項8】
請求項7に記載の表示方法において、
外部からの入力に応じて、前記アプリケーションが表示を行うディスプレイを、前記複数のディスプレイから選択するステップを行うことを特徴とする表示方法。
【請求項9】
請求項7に記載の表示方法において、
複数の前記アプリケーションを起動した場合、該複数のアプリケーションそれぞれが表示を行うディスプレイを、前記複数のディスプレイの中からそれぞれ割り当てるステップを行うことを特徴とする表示方法。
【請求項10】
請求項7に記載の表示方法において、
所定の操作を受け付けた場合、前記アプリケーションが表示を行うディスプレイを、該アプリケーションが現在表示を行っているディスプレイから前記複数のディスプレイのうち該ディスプレイ以外のディスプレイへ変更するステップと、
前記変更後のディスプレイとあらかじめ対応付けられている言語情報が示す言語で表示を行うように前記アプリケーションに対して指示するステップとを行うことを特徴とする表示方法。
【請求項11】
請求項10に記載の表示方法において、
前記ディスプレイが所定の接触パターンを感知した場合、前記所定の操作を受け付けたと判断するステップを行うことを特徴とする表示方法。
【請求項12】
請求項11に記載の表示方法において、
前記複数のディスプレイのうち、前記接触パターンを感知したディスプレイに表示を行っているアプリケーションが表示を行うディスプレイを、該アプリケーションが現在表示を行っているディスプレイから前記複数のディスプレイのうち該ディスプレイ以外のディスプレイへ変更するステップを行うことを特徴とする表示方法。
【請求項13】
複数のディスプレイを具備する装置に、
アプリケーションを起動する手順と、
該アプリケーションを起動した際、該アプリケーションが表示を行うディスプレイとあらかじめ対応付けられている言語情報が示す言語で表示を行うように該アプリケーションに対して指示する手順と、
前記アプリケーションが前記指示された言語で前記ディスプレイに表示を行う手順とを実行させるためのプログラム。
【請求項14】
請求項13に記載のプログラムにおいて、
外部からの入力に応じて、前記アプリケーションが表示を行うディスプレイを、前記複数のディスプレイから選択する手順を実行させるためのプログラム。
【請求項15】
請求項13に記載のプログラムにおいて、
複数の前記アプリケーションを起動した場合、該複数のアプリケーションそれぞれが表示を行うディスプレイを、前記複数のディスプレイの中からそれぞれ割り当てる手順を実行させるためのプログラム。
【請求項16】
請求項13に記載のプログラムにおいて、
所定の操作を受け付けた場合、前記アプリケーションが表示を行うディスプレイを、該アプリケーションが現在表示を行っているディスプレイから前記複数のディスプレイのうち該ディスプレイ以外のディスプレイへ変更する手順と、
前記変更後のディスプレイとあらかじめ対応付けられている言語情報が示す言語で表示を行うように前記アプリケーションに対して指示する手順とする手順を実行させるためのプログラム。
【請求項17】
請求項16に記載のプログラムにおいて、
前記ディスプレイが所定の接触パターンを感知した場合、前記所定の操作を受け付けたと判断する手順を実行させるためのプログラム。
【請求項18】
請求項17に記載のプログラムにおいて、
前記複数のディスプレイのうち、前記接触パターンを感知したディスプレイに表示を行っているアプリケーションが表示を行うディスプレイを、該アプリケーションが現在表示を行っているディスプレイから前記複数のディスプレイのうち該ディスプレイ以外のディスプレイへ変更する手順を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−68482(P2012−68482A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−213930(P2010−213930)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】