表示装置、表示方法及びプログラム
【課題】表示画面を容易に分割することができる表示装置、表示方法及びプログラムを提供すること。
【解決手段】この表示装置1は、所定の情報を表示画面Mに表示させる表示制御部20と、上記表示画面Mに接触物が接触した接触位置を検出する位置検出部30と、上記位置検出部30が少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、上記表示画面Mを少なくとも2の表示領域A1,A2に分割する表示分割部43と、を有する。
【解決手段】この表示装置1は、所定の情報を表示画面Mに表示させる表示制御部20と、上記表示画面Mに接触物が接触した接触位置を検出する位置検出部30と、上記位置検出部30が少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、上記表示画面Mを少なくとも2の表示領域A1,A2に分割する表示分割部43と、を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、所定の情報を表示画面に表示することが可能な表示装置の開発が盛んに行われている。これらの表示装置では、ユーザに視覚的に判りやすく情報を表示すると共に、その操作性が特に重要である。
【0003】
なかでも、1の情報を表示する際に、表示画面を複数の領域に分割して、その各領域それぞれに情報を表示するような「表示画面の分割」が行われる場合がある。この場合、表示装置は、例えば、つまみやスプリッタと呼ばれるGUI(Graphical User Interface)部品を表示画面に表示させておく。表示画面を分割したいユーザは、例えば、マウス等の入力装置を操作して、そのGUI部品を選択して移動させる(例えばドラッグ・drag)ことにより、そのGUI部品の位置で表示画面を分割する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記GUI部品を利用して表示画面を分割する表示装置では、そのGUI部品は情報の表示を妨げることがないように非常に小さく表示させることが望ましい。しかし、その場合、そのGUI部品を選択して移動させることは、非常に細やかな入力装置への操作が必要となるため容易ではない。ましてや小さなGUI部品に気がつかず、表示画面を分割できない場合も少なくない。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、表示画面を容易に分割することが可能な、新規かつ改良された表示装置、表示方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、所定の情報を表示画面に表示させる表示制御部と、上記表示画面に接触物が接触した接触位置を検出する位置検出部と、上記位置検出部が少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、上記表示画面を少なくとも2の表示領域に分割する表示分割部と、を有する、表示装置が提供される。
【0007】
この構成によれば、位置検出部により、表示画面に対する接触物の接触位置を検出することができ、表示分割部により、少なくとも2の接触位置の一方の移動に応じて、表示画面を少なくとも2の表示領域に分割することができる。従って、例えば、ユーザは表示画面の任意の位置に触れて、表示画面を分割することができる。
【0008】
また、上記少なくとも2の接触位置に基づいて、上記少なくとも2の表示領域の境界線の位置を上記少なくとも2の接触位置間に決定する分割位置決定部を更に有してもよい。
【0009】
また、上記分割位置決定部は、移動前の上記少なくとも2の接触位置間の中点を通るように上記境界線の位置を決定してもよい。
【0010】
また、上記分割位置決定部は、移動後の上記少なくとも2の接触位置間の中点を通るように上記境界線の位置を決定してもよい。
【0011】
また、上記分割位置決定部は、一の上記接触位置が移動した場合、移動していない他の上記接触位置近傍を通るように上記境界線の位置を決定してもよい。
【0012】
また、上記分割位置決定部は、上記表示分割部により上記表示画面が上記少なくとも2の表示領域に分割された後、上記位置検出部が上記少なくとも2の表示領域の境界線に少なくとも1の接触位置を検出した場合、当該少なくとも1の接触位置の移動に追従して、上記境界線の位置を移動させてもよい。
【0013】
また、上記少なくとも2の接触位置に応じて、上記少なくとも2の表示領域の境界線の方向を上記表示画面内で決定する分割方向決定部を更に有してもよい。
【0014】
また、上記分割方向決定部は、上記少なくとも2の接触位置を結んだ線と垂直な方向を上記境界線の方向に決定してもよい。
【0015】
また、上記分割方向決定部は、上記少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動方向と垂直な方向を上記境界線の方向に決定してもよい。
【0016】
また、上記分割方向決定部は、上記表示分割部により上記表示画面が上記少なくとも2の表示領域に分割された後、上記位置検出部が上記少なくとも2の表示領域の境界線に少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、上記境界線の方向を回転させてもよい。
【0017】
また、上記表示制御部は、上記少なくとも2の接触位置の相対距離が短くなった場合、上記表示分割部が上記表示画面を分割する前に、上記所定の情報の少なくとも一部が引き伸ばされたような画像を上記表示画面に表示させてもよい。
【0018】
また、上記表示制御部は、上記少なくとも2の接触位置の相対距離が長くなった場合、上記表示分割部が上記表示画面を分割する前に、上記所定の情報の少なくとも一部が縮められたような画像を上記表示画面に表示させてもよい。
【0019】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、所定の情報を表示画面に表示させる表示制御ステップと、上記表示画面に接触物が接触した接触位置を検出する位置検出ステップと、上記位置検出ステップで少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、上記表示画面を少なくとも2の表示領域に分割する表示分割ステップと、を有する、表示方法が提供される。
【0020】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータに、所定の情報を表示画面に表示させる表示制御機能と、上記表示画面に接触物が接触した接触位置を検出する位置検出機能と、上記位置検出機能が少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、上記表示画面を少なくとも2の表示領域に分割する表示分割機能と、を実現させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように本発明によれば、表示画面を容易に分割することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0023】
なお、以下で説明する本発明の各実施形態に係る表示装置は、ユーザが表示画面に2以上の接触位置で接触して所定の操作をすることにより、その操作に応じて表示画面を2以上の表示領域に分割することが可能である。以下では、この表示装置が容易に理解できるように、ユーザが2の接触位置で表示画面に接触し、表示画面を2の表示領域に分割する場合について説明する。また、この際、表示画面に接触する接触物は、例えば、ユーザの指などの身体の一部、又は、タッチペンなどの器具等、様々な接触物であってもよいが、ここでは説明の便宜上、接触物がユーザの指である場合について説明する。なお、3以上の接触位置で接触する場合、他の接触物である場合も、以下で説明する各実施形態と同様に、本発明の各実施形態に係る表示装置を適用可能であることは言うまでもない。
【0024】
また、以下では、この本発明の各実施形態に係る表示装置について理解が容易になるように、次の順序で説明することにする。
<1.関連技術に係る表示装置>
<2.本発明の各実施形態に係る表示装置の概要>
<3.第1実施形態>
[3−1.表示装置の構成例]
[3−2.表示装置の動作例]
[3−3.表示装置による効果の例]
【0025】
<1.関連技術に係る表示装置>
まず、図14A及び図14Bを参照しつつ、関連技術に係る表示装置について説明する。
図14A及び図14Bは、関連技術に係る表示装置による表示画面分割例について説明する説明図である。
【0026】
図14Aには、関連技術に係る表示装置が、表示画面M9に表計算ソフトで使用される画像を表示している状態を示している。この表計算ソフトの画像(表示装置が表示させる情報の一例)では、複数のセルが行及び列方向に配列されている。そして、関連技術に係る表示装置は、この画像中に、画面を分割するためのGUI(Graphical User Interface)部品として、例えば、つまみHを表示させている。
【0027】
この画像を参照したユーザは、表示画面M9を複数の表示領域に分割したい場合、そのつまみHを、例えば、マウスなどの入力装置を操作することにより、選択して移動させる。すると、関連技術に係る表示装置は、例えば、図14Bに示すように、つまみHの移動先にスプリッタSPを表示させ、そのスプリッタSPを境として表示画面M9を2つの表示領域A1,A2に分割する。その後、関連技術に係る表示装置によれば、表示領域A1,A2に表示させる情報を個別に独立してスクロールさせることが可能である。
【0028】
しかしながら、このようにGUI部品を使用した表示画面分割を行う関連技術に係る表示装置では、図14Aに示すように、そのGUI部品(つまみH)が、表示画面M9中、非常に小さく表示されるのみである。従って、このようなGUI部品を選択して移動させるには、例えばマウスなどの入力装置を正確に動作させる必要があり、表示画面M9を分割させるのは容易ではない。更に言えば、このように小さなGUI部品にユーザが築かないことも多く、その場合、表示画面M9を分割させることができなくなってしまう。
【0029】
また、例えば、マウス等の入力装置で動かされるカーソルにより、GUI部品を選択して、分割させたい位置までそのGUI部品を移動させる必要があるため、関連技術に係る表示装置では、所望の位置で表示画面を分割する際に手間がかかる。また、その位置まで、GUI部品を移動させる時間がかかり、所望の位置で素早く表示画面M9を分割させることが難しい。
【0030】
このように、関連技術に係る表示装置では、表示画面を分割することは可能であるものの、その分割動作は容易ではなく、また、素早い分割動作も難しい。本発明の発明者は、このような改善すべき点に想到し、表示装置の操作性やユーザの動作等について鋭意研究を行った結果、本発明を完成させた。
【0031】
<2.本発明の各実施形態に係る表示装置の概要>
本発明の各実施形態に係る表示装置は、表示画面へのユーザの接触物(例えば指)による接触を検出する。そして、この表示装置は、上記GUI部品を使用せずに、少なくとも2の接触位置が検出された場合に、少なくとも1の接触位置の移動に応じて、表示画面を少なくとも2の表示領域に分割することができる。つまり、例えば、ユーザが2本の指で表示画面に接触したと仮定する。そして、ユーザがその2本の指を接触させたまま閉じたり開いたりすると、少なくとも一方の接触位置が移動することになる。その結果、本発明の各実施形態に係る表示装置は、その移動に応じて、表示画面を2の表示領域に分割することができる。なお、この際、本発明の各実施形態に係る表示装置は、2本の指の接触位置に応じた位置で、表示画面を2の表示領域に分割することが可能である。
【0032】
従って、ユーザは、単に2本の指で表示画面に接触し、その指の少なくとも一方を移動させることにより、容易に表示画面を分割することが可能である。また、更に、2本の指の接触位置を任意の位置に設定することにより、ユーザは、任意の位置で素早く表示画面を分割することが可能である。
【0033】
また、2本の指の相対距離を縮めるように少なくとも一方の指を動かすことを、ここでは「ピンチイン」とも言い、逆に相対距離を長くするように少なくとも一方の指を動かすことを、ここでは「ピンチアウト」とも言う。そして、2本の指の相対距離をほぼ同一にしたまま、一点を中心にして、一方の指又は双方の指の位置を回転させることを、ここでは「回転」という。例えば、ピンチイン動作で表示画面を分割する場合、本発明の各実施形態に係る表示装置は、あたかも表示画面に表示された紙(情報)が、そのピンチイン動作により縮められたような操作性をユーザに提供することができる。一方、例えば、ピンチアウト動作で表示画面を分割する場合、本発明の各実施形態に係る表示装置は、あたかも表示画面に表示された紙(情報)が、そのピンチアウト動作により引きちぎられたような操作性をユーザに提供することができる。
【0034】
なお、本発明の各実施形態に係る表示装置は、ここで例示した動作や効果等に限定されるものではなく、様々な動作及び効果を奏することが可能である。以下、図1〜図13を参照しつつ、本発明の各実施形態に係る表示装置について詳しく説明する。
【0035】
<3.第1実施形態>
まず、図1〜図11を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る表示装置について説明する。以下で説明する本発明の第1実施形態では、説明の便宜上、表示装置が1の表示画面を有する場合について説明するが、表示装置が有する表示画面の個数は、この例に限定されるものではない。
【0036】
[3−1.表示装置の構成例]
図1は、本発明の第1実施形態に係る表示装置の構成について説明する説明図である。
図1に示すように、本実施形態に係る表示装置1は、表示画面Mと、表示制御部10と、記憶部11と、位置検出部20と、分割方向決定部21と、分割位置決定部22と、表示分割部23とを有する。
【0037】
(表示画面M、表示制御部10及び記憶部11)
まず、表示画面Mと、表示制御部10と、記憶部11とについて説明し、表示装置1による通常の情報表示について説明する。
【0038】
表示画面Mは、表示装置1が有する表示画面の一例であり、この表示画面Mに対して表示させる情報(所定の情報)や、その表示状態、表示倍率、表示形式等を表示制御部10が制御する。
【0039】
なお、本実施形態では、図2に示すように、この表示制御部10が記憶部11に記録された情報を表示画面Mに表示させる。しかしながら、表示制御部10が表示させる情報は、この記憶部11に記録された情報だけでなく、例えば、別途の情報取得部(図示せず)が取得した外部、内部又はネットワーク上の情報などであってもよい。また、表示制御部10が表示させる情報の種類は、例えば、Web上のコンテンツ・地図・写真・テキストデータ・表計算データ・文章データ・イラストデータなど様々な情報であってもよい。つまり、この表示画面Mに表示される情報の種類は、表示可能な情報ならば特に限定されるものではない。
【0040】
また、表示画面Mは、例えば、ブラウン管(CRT:Cathode Ray Tube)・液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)・プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)・電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)・有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(有機EL、OELD:Organic Electroluminescence Display)・ビデオプロジェクタなどの様々な表示画面であってもよい。つまり、この表示画面Mの種類も限定されるものではない。
【0041】
(位置検出部20)
位置検出部20は、表示画面Mに接触物(例えばユーザの指など)が接触した接触位置を検出する。より具体的には、位置検出部20は、表示画面Mに接触したユーザの指(接触物の一例)の接触位置を検出するために、表示画面Mの前面に配置された接触センサを有する。この接触センサとしては、例えばマトリクススイッチ・抵抗膜方式のスイッチ・表面弾性波方式のスイッチなどを有するタッチセンサ・タッチパネル・タッチスクリーン・タッチパッドなどが挙げられる。ただし、接触センサとしては、表示画面Mに対する接触物の接触位置を検出することができれば、様々な装置が使用可能であることは言うまでもない。
【0042】
この位置検出部20は、接触位置の移動を検出することも可能である。例えば、図2に示すように、ユーザの指Fが表示画面Mの接触位置Pで接触したと仮定する。この場合、位置検出部20は、指Fが接触したことだけでなく、その接触位置Pを検出する。そして、ユーザが指Fを表示画面Mに接触したまま移動方向Dに移動させたと仮定する。すると、位置検出部20は、この接触位置Pの移動(移動方向D及びその距離)をも検出する。なお、図2中、接触位置Pの記号(○)は、接触を開始した位置を模式的に示し、移動方向Dの記号(矢印)は、接触したまた接触物が移動した際の軌跡(方向及び距離)を模式的に示す。そして、離脱位置Rの記号(○と×の組み合わせ)は、接触物が表示画面Mから接触を解き離脱したことを模式的に示す。以下、図3A〜図10Bにおいて、接触位置等について、同様の記号を使用する。
【0043】
また、この位置検出部20は、接触位置を2以上検出することが可能である。つまり、例えば、ユーザが2本の指で表示画面Mをタッチした場合、それぞれの接触位置を検出することができる。そして、位置検出部20は、検出した2以上の接触位置それぞれの移動をも検出することができる。この際、位置検出部20は、2以上の接触位置それぞれの移動を検出することに加えてかまたは替えて、それらの接触位置間の距離を検出することも可能である。
【0044】
(分割方向決定部21)
分割方向決定部21は、位置検出部20が検出した少なくとも2の接触位置に応じて、表示画面Mを少なくとも2の表示領域に分割する際の境界線の方向を、表示画面M内で決定する。上述の通り、本実施形態に係る表示装置1は、少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、表示画面Mを複数の表示領域に分割することができる。この表示領域間の境界線の方向を、分割方向決定部21が決定することができる。
【0045】
この際、分割方向決定部21は、少なくとも2の接触位置に応じて、様々な方法で、その方向を決定することができる。この分割方向の決定方法の例としては、例えば、以下の例が挙げられる。なお、ここで挙げる例は、あくまで一例であり、様々な変更例が考えられることは言うまでもない。
(方向決定方法1)少なくとも2の接触位置の相対関係により、境界線の方向を、予め定められた複数の方向のいずれかに決定する方法。
(方向決定方法2)少なくとも2の接触位置の相対関係により、両者を結んだ線と垂直な方向を境界線の方向に決定する方法。
(方向決定方法3)少なくとも一方の接触位置の移動方向により、その移動方向と垂直な方向を境界線の方向に決定する方法。
【0046】
(方向決定方法1)
図3Aを参照しつつ、境界線の方向を、予め定められた複数の方向のいずれかに決定する場合の、分割方向決定部21の動作等について説明する。例えば、境界線Bの方向として、予め上下方向及び左右方向が定められていると仮定する。この場合において、位置検出部20が、図3Aに示すように、2の接触位置P1,P2を検出したと仮定する。すると、分割方向決定部21は、2の接触位置P1,P2の相対関係に基づいて、予め定められた複数の方向から1の方向を選択して、境界線Bの方向に決定する。より具体的に図3Aの場合について説明する。図3Aに示す場合、接触位置P1,P2は、互いに上下方向に離隔している。この場合、分割方向決定部21は、例えば、上下方向に離隔した接触位置P1,P2のそれぞれが異なる表示領域A1,A2に属するように、予め定められた複数の方向のいずれか(図3Aの場合、左右方向)を、境界線Bの方向に決定することが望ましい。これとは逆に、例えば、接触位置P1,P2が互いに左右方向に離隔している場合、分割方向決定部21は、上下方向を境界線Bの方向に決定することが可能である。なお、この例において、接触位置P1,P2が斜め方向に離隔していた場合、分割方向決定部21は、その斜めの方向が上下方向及び左右方向に近いかを判断して、その結果に応じた方向を、境界線Bの方向に決定することも可能である。
【0047】
このような方向決定方法1では、表示装置1は、予め定められた複数の方向から1の方向を、境界線の方向に決定することができる。従って、表示装置1は、ユーザの望む方向に表示画面Mを分割することが可能である。なお、以下で説明する他の方向決定方法2,3は、ここで説明した方向決定方法1に比べて、更にユーザによる方向の選択性を高めることが可能で、ユーザの利便性を更に向上させることが可能である。次に、このような方向決定方法2,3について詳しく説明する。
【0048】
(方向決定方法2)
図3Bを参照しつつ、境界線の方向を、少なくとも2の接触位置の間を結んだ線と垂直な方向に決定する場合の、分割方向決定部21の動作等について説明する。例えば、図3Bに示すように、位置検出部20が、2の接触位置P1と接触位置P2とを検出したと仮定する。すると、分割方向決定部21は、図3Bに示すように、接触位置P1と接触位置P2とを線Lで結び、その線Lと垂直で表示画面M内の方向を、境界線Bの方向に決定する。
【0049】
このような方向決定方法2では、上記方向決定方法1とは異なり、ユーザは、接触位置P1と接触位置P2とを所望の位置関係で設定することにより、所望の方向を境界線Bの方向に決定させることが可能となる。従って、表示装置1は、表示画面M内であれば、様々な方向を境界線Bの方向として、表示画面Mを複数の表示領域A1,A2に分割することが可能である。
【0050】
(方向決定方法3)
図3C及び図3Dを参照しつつ、境界線の方向を、少なくとも一方の接触位置の移動方向と垂直な方向に決定する場合の、分割方向決定部21の動作等について説明する。例えば、図3Cに示すように、位置検出部20が2の接触位置P1と接触位置P2とを検出し、その後、その接触位置P1,P2がピンチアウトされて、接触位置P2が接触位置P1と離れる移動方向Dに移動したと仮定する。すると、分割方向決定部21は、図3Cに示すように、接触位置P2の移動方向Dと垂直な方向を、境界線Bの方向に決定することが可能である。
【0051】
一方、接触位置P1,P2がピンチインされて、接触位置P2が接触位置P1に近づく移動方向Dに移動したと仮定する。この場合にも、分割方向決定部21は、図3Dに示すように、接触位置P2の移動方向Dと垂直な方向を、境界線Bの方向に決定することが可能である。
【0052】
このような方向決定方法3では、上記方向決定方法2と同様に、ユーザは、接触位置P1又は接触位置P2の移動方向Dを所望の方向に設定することにより、所望の方向を境界線Bの方向に決定させることが可能となる。従って、表示装置1は、表示画面M内であれば、様々な方向を境界線Bの方向として、表示画面Mを複数の表示領域A1,A2に分割することが可能である。
【0053】
なお、分割方向決定部21が境界線Bの方向を決定する際に使用する方向決定方法は、上記方向決定方法1〜3又はそれらの変更例のうちのいずれかに、予め設定されることが望ましい。また、例えば、分割方向決定部21は、接触位置P1,P2等に応じて、これらの方向決定方法のうちのいずれを使用するのかを、適宜変更することも可能である。
【0054】
また、この分割方向決定部21は、表示画面Mが2以上の表示領域A1,A2に分割された後に、その境界線Bの方向を変更することも可能である。このような方向の変更については、表示分割部23の説明において詳しく説明する。
【0055】
更にまた、例えば、表示画面Mが分割される際の境界線の方向が、予め定められている場合には、この分割方向決定部21は備えられなくてもよい。但し、このように境界線の方向を、少なくとも2の接触位置に応じて決定することが可能な分割方向決定部21を備える場合、表示装置1は、ユーザが望む方向を境界線として、表示画面Mを分割することが可能である。従って、例えば、地図データを表示する場合や文章データの一部に画像データが存在する場合など、任意の方向で表示画面Mを分割することにより、ユーザが望む表示画面Mの領域を分割させることが可能になり、ユーザの利便性を更に向上させることが可能である。
【0056】
(分割位置決定部22)
分割位置決定部22は、位置検出部20が検出した少なくとも2の接触位置に基づいて、表示画面Mを少なくとも2の表示領域に分割する際の境界線の位置を、少なくとも2の接触位置の間で決定する。上述の通り、境界線Bの方向は、分割方向決定部21によって決定されるが、境界線Bの位置は、この分割位置決定部22が決定することができる。
【0057】
この際、分割位置決定部22は、少なくとも2の接触位置に基づいて、様々な方法で、その位置を決定することができる。この分割位置の決定方法の例としては、例えば、以下の例が挙げられる。なお、ここで挙げる例は、方向決定方法の例と同じく、あくまで一例であり、様々な変更例が考えられることは言うまでもない。
(位置決定方法1)少なくとも2の接触位置の相対関係により、境界線の位置を、予め定められた複数の位置のいずれかに決定する方法。
(位置決定方法2)移動前の少なくとも2の接触位置間の中点を通るように境界線の位置を決定する方法。
(位置決定方法3)移動後の少なくとも2の接触位置の中間点を通るように境界線の位置を決定する方法。
(位置決定方法4)一の接触位置が移動した場合、移動していない他の接触位置近傍を通るように境界線の位置を決定する方法。
【0058】
(位置決定方法1)
図4Aを参照しつつ、境界線の位置が、予め複数定められているおり、分割位置決定部22が、少なくとも2の接触位置の相対関係により、その位置のいずれかに境界線Bの位置を決定する場合の、分割位置決定部22の動作等について説明する。図4Aに示すように、上記分割方向決定部21が決定した方向の境界線Bの位置が、予め複数定められおり、その各位置を通る線を、図4Aでは境界線B1〜B4で示している。この場合、分割位置決定部22は、図4Aに示すように、少なくとも2の接触位置P1,P2のそれぞれが異なる表示領域A1,A2に含まれるように、予め定められた複数の位置から一の位置を、境界線Bの位置に決定する。つまり、図4Aに示す例の場合、分割方向決定部21は、候補である境界線B1〜B4の中から、境界線B2を、表示領域A1,A2の境界線Bに定めることになる。
【0059】
このような位置決定方法1では、表示装置1は、予め定められた複数の位置(境界線B1〜B4)から一の位置を、境界線Bの位置に決定することができる。従って、表示装置1は、ユーザの望む位置で表示画面Mを分割することが可能である。なお、以下で説明する他の位置決定方法2〜4は、ここで説明した位置決定方法1に比べて、更にユーザによる位置の選択性を高めることが可能で、ユーザの利便性を更に向上させることが可能である。次に、このような位置決定方法2〜4について詳しく説明する。
【0060】
(位置決定方法2)
図4Bを参照しつつ、移動前の少なくとも2の接触位置間の中点を通るように境界線の位置を決定する場合の分割位置決定部22の動作等について、ピンチアウト動作が行われた場合を例に説明する。ただし、ピンチイン動作が行われた場合も、分割位置決定部22は同様の動作等をすることが可能であることは言うまでもない。
【0061】
図4Bに示すように、位置検出部20が接触位置P1,P2を検出し、その後、ピンチアウト動作が行われて、接触位置P2が接触位置P1から遠ざかったと仮定する。この場合、位置決定方法2では、分割位置決定部22は、図4Bに示すように、接触位置P2の移動前の接触位置P1,P2の間の中点を通るように境界線Bを決定することができる。
【0062】
このような位置決定方法2では、上記位置決定方法1とは異なり、ユーザは、接触位置P1と接触位置P2とを所望の位置関係で設定することにより、所望の位置を境界線Bの位置に決定させることが可能となる。従って、表示装置1は、表示画面M内であれば、様々な位置を境界線Bの位置として、表示画面Mを複数の表示領域A1,A2に分割することが可能である。
【0063】
(位置決定方法3)
図4Cを参照しつつ、移動後の少なくとも2の接触位置の中間点を通るように境界線の位置を決定する場合の分割位置決定部22の動作等について、ピンチイン動作が行われた場合を例に説明する。ただし、ピンチアウト動作が行われた場合も、分割位置決定部22は同様の動作等をすることが可能であることは言うまでもない。
【0064】
図4Cに示すように、位置検出部20が接触位置P1,P2を検出し、その後、ピンチイン動作が行われて、接触位置P2が接触位置P1に近づいたと仮定する。この場合、位置決定方法3では、分割位置決定部22は、図4Cに示すように、接触位置P2の移動後の接触位置P1,P2の間の中点を通るように境界線Bを決定することができる。
【0065】
このような位置決定方法3では、ユーザは、移動させる接触位置P2の移動先と、接触位置P1とを所望の位置関係で設定することにより、所望の位置を境界線Bの位置に決定させることが可能となる。従って、表示装置1は、表示画面M内であれば、様々な位置を境界線Bの位置として、表示画面Mを複数の表示領域A1,A2に分割することが可能である。
【0066】
(位置決定方法4)
図4Dを参照しつつ、一の接触位置が移動した場合、移動していない他の接触位置近傍を通るように境界線の位置を決定する場合の分割位置決定部22の動作等について、ピンチアウト動作が行われた場合を例に説明する。ただし、ピンチイン動作が行われた場合も、分割位置決定部22は同様の動作等をすることが可能であることは言うまでもない。
【0067】
図4Dに示すように、位置検出部20が接触位置P1,P2を検出し、その後、ピンチアウト動作が行われて、接触位置P2が接触位置P1から遠ざかったと仮定する。この場合、位置決定方法4では、分割位置決定部22は、図4Dに示すように、移動していない接触位置P1の近傍の点を通るように境界線Bを決定することができる。より具体的には、分割位置決定部22は、境界線Bの位置を、移動していない接触位置P1の近傍であり、かつ、接触位置P1と接触位置P2との間を通るように決定することが望ましい。
【0068】
このような位置決定方法4では、ユーザは、移動させない接触位置P1を所望の位置に設定することにより、所望の位置を境界線Bの位置に決定させることが可能となる。従って、表示装置1は、表示画面M内であれば、様々な位置を境界線Bの位置として、表示画面Mを複数の表示領域A1,A2に分割することが可能である。なお、この位置決定方法4では、移動してない接触位置P1に接触する接触物(例えば指)により、表示画像Iがピン留めされ、他の接触位置P2の移動により、表示画像Iを引きちぎったり、縮めたりして、表示画像Iを分割することになる。従って、この位置決定方法4では、全く新しい操作感をユーザに提供することが可能である。
【0069】
なお、分割方向決定部21が境界線Bの位置を決定する際に使用する位置決定方法は、上記位置決定方法1〜4又はそれらの変更例のうちのいずれかに、予め設定されてもよい。しかし、例えば、接触位置P1,P2、移動方向D又は分割方向に応じて、位置決定方法1〜4を適宜選択することも可能である。例えば、少なくとも1の接触位置P1が移動しない場合には、位置決定方法4が使用されてもよい。そして、例えば、全ての接触位置P1,P2が移動し、かつ、ピンチアウトされる場合には、位置決定方法2が使用され、ピンチインされる場合には、位置決定方法3が使用されてもよい。更に、仮に、分割方向決定部21が上下方向に境界線Bの方向を決定している場合には、位置決定方法1が使用されるなどの組み合わせが可能である。なお、ここで説明した位置決定方法の組み合わせはあくまで一例であり、様々な変更例が考えられることは言うまでもない。しかしながら、このような組み合わせにより、表示画面M上に既に表示されている内容を維持しながら分割を行いたいというユーザの意図を十二分に反映させることが可能となる。
【0070】
また、この分割位置決定部22は、表示画面Mが2以上の表示領域A1,A2に分割された後に、その境界線Bの位置を変更することも可能である。このような位置の変更については、表示分割部23の説明において詳しく説明する。
【0071】
更にまた、例えば、表示画面Mが分割される際の境界線Bの位置が、予め定められている場合には、この分割位置決定部22は備えられなくてもよい。但し、このように境界線Bの方向を、少なくとも2の接触位置に基づいて決定することが可能な分割位置決定部22を備える場合、表示装置1は、ユーザが望む位置を境界線として、表示画面Mを分割することが可能である。従って、例えば、地図データを表示する場合や文章データの一部に画像データが存在する場合など、任意の位置で表示画面Mを分割することにより、ユーザが望む表示画面Mの領域を分割させることが可能になり、ユーザの利便性を更に向上させることが可能である。
【0072】
(表示分割部23)
表示分割部23は、位置検出部20が少なくとも2の接触位置を検出した場合、その少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、表示画面Mを少なくとも2の表示領域A1,A2に分割する。換言すれば、表示分割部23は、検出された接触位置間の距離が変化した場合に、表示画面Mを分割する。この際、表示分割部23は、分割方向決定部21が決定した方向で、かつ、分割位置決定部22が決定した位置の境界線Bで、表示画面Mを複数の表示領域A1,A2に分割する。
【0073】
この分割後に、表示画面Mに表示される表示画像Iの一例を図5A及び図5Bに示す。図5A及び図5Bに示すように、表示分割部23が表示画面Mを複数の表示領域A1,A2に分割した場合、表示制御部10は、その分割の境界線B上に、表示画面Mが分割されたことを表すスプリッタSPを表示させる。そして、表示制御部10は、分割後、表示画像I(つまり所定の情報)を、表示領域A1,A2毎に別個独立にスクロール又は拡大縮小可能に表示させる。つまり、図5Aに示すように、表示制御部10は、分割後に表示領域A2に接触位置Pが検出され、その接触位置Pが移動した場合、その接触位置Pの移動に追従するように、表示領域A2の表示画像Iをスライドさせることが可能である。一方、図5Bに示すように、表示制御部10は、分割後に表示領域A2に2の接触位置P1,P2が検出され、ピンチイン又はピンチアウト動作が行われた場合、その動作に追従して、表示領域A2の表示画像Iを縮小又は拡大させることも可能である。結果、表示装置1は、例えば、地図を表示しているときに目的地周辺を見ながら周囲を見渡したり、図入りの文章を図を見ながら文章だけをスライドさせたり、凡例を見ながらグラフだけをスライドさせるなど、ユーザの利便性を向上させることが可能である。
【0074】
このような表示画面Mの分割は、所定のタイミングで行われることが望ましい。つまり、表示分割部23が表示画面Mを複数の表示領域A1,A2に分割するタイミングとしては、例えば、以下のような例が挙げられる。なお、ここで挙げる例は、方向決定方法の例と同じく、あくまで一例であり、様々な変更例が考えられることは言うまでもない。
(分割タイミング1)少なくとも2の接触位置の相対距離の変化量が所定の閾値を越えたタイミング。
(分割タイミング2)移動している接触位置の移動量が所定の閾値を越えたタイミング。
(分割タイミング3)少なくとも2の接触位置の少なくとも1が表示画面Mから離脱したタイミング。
【0075】
分割タイミング1では、表示分割部23は、例えば、2の接触位置P1,P2の相対的な距離の変化量が所定の閾値を越えた場合に、表示画面Mを分割する。つまり、接触位置P1,P2が所定距離近づいたり、離れた場合に、表示画面Mが分割されることになる。なお、この分割タイミング1における所定の閾値は、移動前の接触位置P1,P2間の距離に対する一定の割合で決定されてもよい。また、距離の変化量が閾値を越えた場合の代わりに、距離自体が所定の範囲を超えた場合に、表示画面Mが分割されてもよい。
【0076】
また、分割タイミング2では、表示分割部23は、例えば、2の接触位置P1,P2の少なくとも一方の移動距離が所定の閾値を越えた場合に、表示画面Mを分割する。つまり、接触位置P1,P2の少なくとも一方が所定距離移動した場合に、表示画面Mが分割されることになる。なお、この分割タイミング2の変更例として、表示分割部23は、例えば、2の接触位置P1,P2の少なくとも一方の移動速さが所定の閾値を越えた場合に、表示画面Mを分割することも可能である。
【0077】
一方、分割タイミング3の場合の例を、図6に示す。
図6に示す例では、接触位置P2が移動方向Dに移動して、離脱位置Rで表示画面Mに対する接触が解除された場合を示している。この場合、接触物(例えば指)の接触が解除されたタイミングで、表示分割部23は、表示画面Mを分割することになる。この分割タイミング3を使用する場合、ユーザは、分割するタイミングを意識的に制御することが、他の分割タイミングに比べて容易になる。
【0078】
なお、表示分割部23による分割タイミングは、上記分割タイミング1〜3又はそれらの変更例のうちのいずれかに、予め設定されておくことが望ましい。
【0079】
(分割前の表示画像について)
接触位置P1,P2が移動して、表示分割部23が上記の分割タイミングで表示画面Mを分割するまでの間、表示画面Mが分割されようとしていることを、ユーザに違和感なく認識させることが望ましい。そのために、表示制御部10は、この分割移行期間の間、表示画面Mに分割されようとしている表示画像を表示させることが望ましい。この表示制御部10が分割移行期間中に表示させる表示画像について、ピンチイン動作とピンチアウト動作に分けて説明する。
【0080】
まず、接触位置P1,P2に対してピンチイン動作が行われた場合について説明する。この場合、位置検出部20により検出される少なくとも2の接触位置の相対距離は短くなる。すると、表示制御部10は、表示分割部23が表示画面Mを分割する前に、図7Aに例示するように、表示画面Mに表示させている表示画像I(所定の情報)の少なくとも一部が縮められたような縮み画像I1を、表示画面Mの少なくとも一部に表示させる。なお、この際、縮み画像I1が表示される範囲は、接触位置P1,P2間であることが望ましい。そして、この縮み画像I1は、表示画像Iがあたかも折曲げられたような画像に設定されることにより、ユーザに表示画像Iの少なくとも一部が縮められたように認識させることができる。なお、図7Aに示した縮み画像I1では、表示画像Iを紙に例えると、接触位置P1,P2からそれらの中間位置に行くにしたがい徐々に表示内容が拡大されることにより、その紙が表示画面Mの手前に折曲げられたような印象をユーザに与えることができる。これとは逆に、接触位置P1,P2からそれらの中間位置に行くにしたがい徐々に表示内容を縮小されることにより、その紙が表示画面Mの奥側に折曲げられたような印象をユーザに与えることができる。
【0081】
このように分割移行期間において、縮み画像I1を表示画面Mの少なくとも一部に表示させることにより、ユーザに対して、あたかも表示画像Iの紙面をつまみ、そのつまみ間隔を狭くして、紙面を折曲げているような印象を与えることが可能である。
【0082】
次に、接触位置P1,P2に対してピンチアウト動作が行われた場合について説明する。この場合、位置検出部20により検出される少なくとも2の接触位置の相対距離は長くなる。すると、表示制御部10は、表示分割部23が表示画面Mを分割する前に、図7Bに例示するように、表示画面Mに表示させている表示画像I(所定の情報)の少なくとも一部が引き伸ばされたような引き伸し画像I2を、表示画面Mの少なくとも一部に表示させる。なお、この際、引き伸し画像I2が表示される範囲は、接触位置P1,P2間であってもよいが、表示画面Mの全域であることが望ましい。そして、この引き伸し画像I2は、表示画像Iがあたかもゴムのように引き伸ばされた画像に設定されることにより、ユーザに表示画像Iの少なくとも一部が縮められたように認識させることができる。なお、図7Bに示した引き伸し画像I2では、表示画像Iを紙に例えると、表示画面Mの中央位置で表示画像Iの幅(境界線Bの方向の幅)が縮められ、表示内容も縮小されることにより、紙がゴムのように引き伸ばされたような印象をユーザに与えることができる。
【0083】
このように分割移行期間において、引き伸し画像I2を表示画面Mの少なくとも一部に表示させることにより、ユーザに対して、あたかも表示画像Iの紙面をつまみ、そのつまみ間隔を長くして、紙面を引きちぎるような印象を与えることが可能である。
【0084】
なお、ここで説明した縮み画像I1及び引き伸し画像I2は、接触位置P1,P2の移動に応じて順次変更される動画像(アニメーション)として、表示されることが望ましい。そして、分割タイミングでは、表示制御部10は、表示領域A1,A2が分割される動画像(アニメーション)を表示させることが望ましい。
【0085】
このような動作を通じて、表示分割部23により表示画面Mは複数の表示領域A1,A2に分割されるが、上述のお降り、この分割方向を決める境界線Bの方向及び位置は、分割後においても変更可能である。この境界線Bの方向及び位置の変更例について説明する。
【0086】
(分割方向の変更)
境界線B(つまりスプリッタSP)の方向の変更は、図8Aに示すように、表示分割部23による表示画面Mの分割が行われた後、位置検出部20が少なくとも2の接触位置を境界線B上に検出した場合に行われる。つまり、この場合、スプリッタSPが表した境界線Bが接触位置P1,P2により把持されたことを擬似的に表すことができる。そして、この接触位置P1,P2の少なくとも一方が移動された場合、分割方向決定部21は、その移動に応じて、境界線Bの方向を回転させる。つまり、図8Aに示す例の場合、分割方向決定部21は、移動された接触位置P1,P2を通るように境界線Bの方向を回転させ、表示制御部10は、その回転後の境界線B上にスプリッタSPを移動させる。このような分割方向の変更が行われることにより、例えば境界線Bを把持した接触位置P1及び接触位置P2が回転され、その回転に追従して境界線Bが回転したような印象をユーザに与えることが可能である。
【0087】
なお、図8Bに示すように、少なくとも2の接触位置P1,P2が境界線B上ではなく、いずれかの表示領域A1,A2で検出された場合、表示制御部10は、接触位置P1,P2の少なくとも一方の移動に応じて、その表示画像Iを回転させることが望ましい。
【0088】
(分割位置の変更)
境界線B(つまりスプリッタSP)の位置の変更は、図9に示すように、表示分割部23による表示画面Mの分割が行われた後、位置検出部20が少なくとも1の接触位置Pを境界線B上に検出した場合に行われる。つまり、この場合、スプリッタSPが表した境界線Bが接触位置Pにより把持されたことを擬似的に表すことができる。そして、この少なくとも一の接触位置Pが移動された場合、分割位置決定部22は、その移動に追従して、境界線Bの位置を移動させる。つまり、図8Bに示す例の場合、分割位置決定部22は、移動された接触位置Pを通るように境界線Bの位置を移動させ、表示制御部10は、その移動後の境界線B上にスプリッタSPを移動させる。このような分割位置の変更が行われることにより、例えば境界線Bを把持した接触位置Pが移動され、その移動に追従して境界線Bが移動したような印象をユーザに与えることが可能である。
【0089】
なお、少なくとも1の接触位置Pが境界線B上ではなく、いずれかの表示領域A1,A2で検出された場合、表示制御部10は、接触位置Pの少なくとも一方の移動に応じて、その表示画像Iをスライドさせることが望ましい。
【0090】
以上、表示画面Mの分割について説明したが、表示分割部23による分割状態の解除、つまり、分割された表示領域A1,A2の結合は、例えば、図9に示すように、境界線B(スプリッタSP)が表示画面Mの端に移動された場合に行われてもよい。また、この表示領域A1,A2の結合は、例えば、接触位置Pが境界線Bを表示領域A1,A2を跨ぐように移動するなど接触位置Pが所定の軌跡で移動された場合や、境界線Bがタップされるなど所定のアクションが取られた場合に行われてもよい。
【0091】
[3−2.表示装置の動作例]
以上、本発明の第1実施形態に係る表示装置1の構成例等について説明した。
次に、図10を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る表示装置1の動作例等について説明する。なお、以下では、分割タイミングとして、上記分割タイミング1が用いられる場合について説明する。
【0092】
図10に示すように、まず、ステップS01(表示制御ステップ)が処理されて、このステップS01では、表示制御部10により、表示画面Mに所定の情報による表示画像Iが表示される。そして、ステップS03に進む。
【0093】
ステップS03(位置検出ステップ)では、位置検出部20により、表示画面Mに接触物が接触した接触位置が2以上検出される。そして、ステップS05に進む。
【0094】
ステップS05では、分割方向決定部21により、2以上の接触位置に応じて、分割する際の境界線の方向が決定される。なお、この際、方向決定方法については、上記の方向決定方法1〜3又はその変更例のいずれが使用されてもよい。そして、ステップS07に進む。
【0095】
ステップS07では、分割位置決定部22により、2以上の接触位置に基づいて、境界線の位置が決定される。なお、この際、位置決定方法については、上記の位置決定方法1〜4又はその変更例のいずれが使用されてもよい。ただし、位置決定方法3が使用される場合、このステップS07は、ステップS21の直前に行われることが望ましい。このステップS07の処理後は、ステップS09に進む。
【0096】
ステップS09では、位置検出部20により、2以上の接触位置が検出されているか否かが確認される。この2以上の接触位置が継続して検出されない場合には、ステップS19に進む一方、2以上の接触位置が継続して検出される場合には、ステップS11に進む。
【0097】
ステップS11では、表示分割部23により、接触位置間の距離が、ステップS03で検出された初期の距離よりも長くなったか、短くなったかが確認される。そして、この距離が長くなった場合には、ステップS13に進み、このステップS13では、表示制御部10が、引き伸し画像I2を表示させることにより、表示画像Iを引き伸す。一方、距離が短くなった場合には、ステップS15に進み、このステップS15では、表示制御部10が、縮み画像I1を表示させることにより、表示画像Iを縮める。なお、このステップS13又はステップS15は、ステップS09〜ステップS17のループ中で繰り返し処理されることがかる。この場合、繰り返されるたびに、ステップS13ではより一層表示画像Iを引き伸した引き伸し画像I2を表示させ、ステップS15ではより一層表示画像Iを縮めた縮み画像I1を表示させる。その結果、このステップS13又はステップS15では、表示画像Iが引き伸されるか縮められるアニメーションを表示させることが望ましい。このステップS13又はステップS15の処理後は、ステップS17に進む。また、仮に、ステップS11で接触位置間の距離に変化がない場合には、ステップS11からステップS09に進むことが望ましい。
【0098】
ステップS13又はステップS15が処理され、ステップS17に進んだ場合、表示分割部23により、接触位置間の距離の変化量が所定の閾値以上か否かが確認される。そして、変化量が閾値以上の場合には、ステップS21に進む一方、変化量が閾値以下の場合には、ステップS09以降の処理が繰り返される。
【0099】
ステップS09以降の処理が繰り返され、かつ、ステップS09において、2以上の接触が継続されていないと判断されて、ステップS19に進んだ場合、このステップS19では、表示制御部10により、通常の表示画像Iが表示される。つまり、ステップS13又はステップS15が処理されていると、その表示画像Iは引き伸されるか縮められていることになる。しかし、2以上の接触が継続されていない場合には、表示画面Mが分割される前に、分割動作が終了したことを意味する。そこで、この場合、表示制御部10は、引き伸されるか縮められていた表示画像Iをもとの通常の表示画像Iに戻すことになる。ただし、ステップS13又はステップS15が1度も処理されていない場合には、このステップS19は必ずしも必要ではない。そして、このステップS19の処理後は分割動作を終了する。
【0100】
一方、ステップS17で変化量が閾値以上であり、ステップS21に進んだ場合、このステップS21では、表示分割部23により、表示画面Mが2以上の表示領域A1,A2に分割される。この際、表示制御部10は、表示画像Iが分割されるアニメーションを表示することが望ましい。
【0101】
[3−3.表示装置による効果の例]
以上、本発明の第1実施形態に係る表示装置1の構成及び動作等について説明した。
この表示装置1によれば、ユーザは表示画面Mを2以上の接触位置P1,P2でタッチし、その接触位置P1,P2の少なくともいずれかを移動させるだけで、表示画面Mを2以上の表示領域A1,A2に分割することができる。従って、この表示装置1は、ユーザの容易な動作により、表示画面Mを分割することが可能である。また、このような動作は、表示画像Iを紙に例えると、その紙を折曲げるか、引き伸すことに対応しており、ユーザの直感とも一致する。従って、この表示装置1は、ユーザの操作性を格段に向上させることが可能である。
【0102】
また、この表示装置1によれば、分割する際の境界線の位置及び方向を、適宜決定することが可能である。従って、表示装置1は、ユーザの望む位置及び方向で素早く表示画面Mを分割することが可能である。
【0103】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0104】
例えば、上記実施形態では、位置検出部20により2の接触位置P1,P2が検出された場合の表示画面Mの分割について中心に説明した。しかしながら、この接触位置の個数は、2に限定されるものではない。つまり、例えば、3以上の接触位置が検出される場合、各接触位置間で境界線Bが設定され、3以上の表示領域に表示画面Mを分割することももちろん可能である。この場合、個々の境界線Bの設定は、上記2の表示領域A1,A2に分割される場合と同様であるため、ここでの詳しい説明は省略する。
【0105】
また、上記実施形態では、位置検出部20により2の接触位置P1,P2が検出され、その接触位置P1,P2の少なくとも一方が移動した際に、表示画面Mが分割される場合について説明した。しかしながら、本発明の各実施形態に係る表示装置は、接触位置P1,P2の移動に応じて、表示画像Iを拡大又は縮小させることも可能である。表示画面Mを分割させるのか、又は、表示画像Iの表示倍率を変更させるのかの選択は、例えば、図11に示すように、接触位置P1,P2が検出される位置に基づいて行われてもよい。つまり、例えば、図11に示すように、表示画面Mが分割領域A3と、倍率領域A4とに予め分けられる。そして、表示装置は、接触位置P1,P2が検出される位置が分割領域A3ならば分割動作を行い、倍率領域A4ならば表示倍率変更動作を行うことも可能である。また、この分割動作と表示倍率変更動作との切替は、例えば、移動する接触位置P1,P2の個数や、その移動方向に基づいて行われてもよい。例えば、表示装置は、図11に示すように、2の接触位置P1,P2の両者が移動する場合には表示倍率変更動作を行い、図4A〜図4Dに示すように、2の接触位置P1,P2のいずれかが移動する場合には分割動作を行うことも可能である。なお、この分割動作と表示倍率変更動作との切替は、他にも様々なバリエーションが考えられることは、言うまでもない。
【0106】
また、上記実施形態では、表示装置1が1の表示画面Mを有する場合について説明したが、この表示画面の個数は2以上であってもよい。2の表示画面M1,M2を有する表示装置2を、図12に示す。この場合、表示装置2の2の表示画面M1,M2は、通常時には1の表示画面として扱われる。そして、表示装置2は、例えば、2の表示画面M1,M2のそれぞれに接触位置P1,P2が検出された場合に、上記第1実施形態に係る表示装置1と同様に、表示画面M1,M2を別々の表示領域A1,A2に分割することも可能である。なお、この場合、境界線Bは、上記第1実施形態に係る表示装置1と同様に設定されてもよいが、表示画面M1,M2の境目に設定されてもよい。このように境界線Bが表示画面M1,M2の境目に設定される場合、この表示装置2は、分割方向決定部21と分割位置決定部22を備えなくてもよい。また、この場合、表示画面M1,M2の境目には別途センサが備えられ、そのセンサが押下されることにより、2の表示領域に分割された表示画面M1,M2の分割が解かれて、両表示画面M1,M2が結合されてもよい。
【0107】
また、上記各実施形態で説明した一連の処理は、専用のハードウエアにより実行させてもよいが、ソフトウエアにより実行させてもよい。一連の処理をソフトウエアにより行う場合、図13に示すような汎用又は専用のコンピュータ900にプログラムを実行させることにより、上記の一連の処理を実現することができる。
【0108】
図13は、プログラムを実行することにより一連の処理を実現するコンピュータ900の構成例を説明するための説明図である。一連の処理を行うプログラムのコンピュータ900による実行について説明すれば、以下のようになる。
【0109】
図13に示すように、コンピュータは、例えば、バス901及びバス902と、ブリッジ903と、CPU(Central Processing Unit)904と、記録装置と、入出力インターフェイス907と、入力装置908と、出力装置909と、ドライブ912と、通信装置914となどを有する。これらの各構成は、ブリッジ903により接続されたバス901及びバス902や、入出力インターフェイス907等を介して相互に情報を伝達可能に接続されている。
【0110】
プログラムは、例えば、記録装置の一例である、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのストレージ装置911・ROM(Read Only Memory)905・RAM(Random Access Memory)906等に記録しておくことがきる。
【0111】
また、プログラムは、例えば、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、各種のCD(Compact Disc)・MO(Magneto Optical)ディスク・DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク、半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体913に、一時的又は永続的に記録しておくこともできる。このようなリムーバブル記憶媒体913は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することもできる。これらのリムーバブル記憶媒体913に記録されたプログラムは、ドライブ912により読み出されて、入出力インターフェイス907・バス901,902等を介して上記の記録装置に記録されてもよい。
【0112】
更に、プログラムは、例えば、ダウンロードサイト・他のコンピュータ・他の記録装置等(図示せず)に記録しておくこともできる。この場合、プログラムは、LAN(Local Area Network)・インターネット等のネットワーク915を介して転送され、通信装置914がこのプログラムを受信する。そして、通信装置914が受信したプログラムは、入出力インターフェイス907・バス901,902等を介して上記の記録装置に記録されてもよい。
【0113】
そして、CPU904が、上記の記録装置に記録されたプログラムに従い各種の処理を実行することにより、上記の一連の処理が、実現される。この際、CPU904は、例えば、上記の記録装置からプログラムを、直接読み出して実行してもよく、RAM905に一旦ロードした上で実行してもよい。更にCPU904は、例えば、プログラムを通信装置914やドライブ912を介して受信する場合、受信したプログラムを記録装置に記録せずに直接実行してもよい。
【0114】
更に、CPU904は、必要に応じて、例えばマウス・キーボード・マイク(図示せず)等の入力装置908から入力する信号や情報に基づいて各種の処理を行ってもよい。
【0115】
そして、CPU904は、上記の一連の処理を実行した結果を、例えばモニタなどの表示装置・スピーカやヘッドホンなどの音声出力装置等の出力装置909から出力してもよい。更にCPU904は、必要に応じてこの処理結果を通信装置914から送信してもよく、上記の記録装置やリムーバブル記憶媒体913に記録させてもよい。
【0116】
尚、本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的に又は個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の第1実施形態に係る表示装置の構成について説明する説明図である。
【図2】同実施形態に係る表示装置が表示画面に表示させる表示画像の一例を説明する説明図である。
【図3A】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割時の境界線の方向の決定例を説明する説明図である。
【図3B】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割時の境界線の方向の決定例を説明する説明図である。
【図3C】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割時の境界線の方向の決定例を説明する説明図である。
【図3D】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割時の境界線の方向の決定例を説明する説明図である。
【図4A】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割時の境界線の位置の決定例を説明する説明図である。
【図4B】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割時の境界線の位置の決定例を説明する説明図である。
【図4C】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割時の境界線の位置の決定例を説明する説明図である。
【図4D】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割時の境界線の位置の決定例を説明する説明図である。
【図5A】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割後の表示画像の一例を説明する説明図である。
【図5B】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割後の表示画像の一例を説明する説明図である。
【図6】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割タイミングの一例を説明する説明図である。
【図7A】同実施形態に係る表示装置が分割移行期間に表示させる表示画像の一例を説明する説明図である。
【図7B】同実施形態に係る表示装置が分割移行期間に表示させる表示画像の一例を説明する説明図である。
【図8A】同実施形態に係る表示装置による、分割後の分割方向の変更例を説明する説明図である。
【図8B】同実施形態に係る表示装置による、分割後の表示画像の回転例を説明する説明図である。
【図9】同実施形態に係る表示装置による、分割後の分割位置の変更例を説明する説明図である。
【図10】同実施形態に係る表示装置の動作について説明する説明図である。
【図11】同実施形態に係る表示装置の変更例について説明する説明図である。
【図12】同実施形態に係る表示装置の変更例について説明する説明図である。
【図13】プログラムを実行することにより一連の処理を実現するコンピュータの構成例を説明するための説明図である。
【図14A】関連技術に係る表示装置による表示画面分割例について説明する説明図である。
【図14B】関連技術に係る表示装置による表示画面分割例について説明する説明図である。
【符号の説明】
【0118】
1,2 表示装置
10 表示制御部
11 記憶部
20 位置検出部
21 分割方向決定部
22 分割位置決定部
23 表示分割部
A1,A2 表示領域
B,B1,B2,B3,B4 境界線
D,D1,D2 移動方向
F 指
H つまみ
I 表示画像
I1 縮み画像
I2 引き伸し画像
M,M1,M2,M9 表示画面
P,P1,P2 接触位置
R 離脱位置
SP スプリッタ
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、所定の情報を表示画面に表示することが可能な表示装置の開発が盛んに行われている。これらの表示装置では、ユーザに視覚的に判りやすく情報を表示すると共に、その操作性が特に重要である。
【0003】
なかでも、1の情報を表示する際に、表示画面を複数の領域に分割して、その各領域それぞれに情報を表示するような「表示画面の分割」が行われる場合がある。この場合、表示装置は、例えば、つまみやスプリッタと呼ばれるGUI(Graphical User Interface)部品を表示画面に表示させておく。表示画面を分割したいユーザは、例えば、マウス等の入力装置を操作して、そのGUI部品を選択して移動させる(例えばドラッグ・drag)ことにより、そのGUI部品の位置で表示画面を分割する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記GUI部品を利用して表示画面を分割する表示装置では、そのGUI部品は情報の表示を妨げることがないように非常に小さく表示させることが望ましい。しかし、その場合、そのGUI部品を選択して移動させることは、非常に細やかな入力装置への操作が必要となるため容易ではない。ましてや小さなGUI部品に気がつかず、表示画面を分割できない場合も少なくない。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、表示画面を容易に分割することが可能な、新規かつ改良された表示装置、表示方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、所定の情報を表示画面に表示させる表示制御部と、上記表示画面に接触物が接触した接触位置を検出する位置検出部と、上記位置検出部が少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、上記表示画面を少なくとも2の表示領域に分割する表示分割部と、を有する、表示装置が提供される。
【0007】
この構成によれば、位置検出部により、表示画面に対する接触物の接触位置を検出することができ、表示分割部により、少なくとも2の接触位置の一方の移動に応じて、表示画面を少なくとも2の表示領域に分割することができる。従って、例えば、ユーザは表示画面の任意の位置に触れて、表示画面を分割することができる。
【0008】
また、上記少なくとも2の接触位置に基づいて、上記少なくとも2の表示領域の境界線の位置を上記少なくとも2の接触位置間に決定する分割位置決定部を更に有してもよい。
【0009】
また、上記分割位置決定部は、移動前の上記少なくとも2の接触位置間の中点を通るように上記境界線の位置を決定してもよい。
【0010】
また、上記分割位置決定部は、移動後の上記少なくとも2の接触位置間の中点を通るように上記境界線の位置を決定してもよい。
【0011】
また、上記分割位置決定部は、一の上記接触位置が移動した場合、移動していない他の上記接触位置近傍を通るように上記境界線の位置を決定してもよい。
【0012】
また、上記分割位置決定部は、上記表示分割部により上記表示画面が上記少なくとも2の表示領域に分割された後、上記位置検出部が上記少なくとも2の表示領域の境界線に少なくとも1の接触位置を検出した場合、当該少なくとも1の接触位置の移動に追従して、上記境界線の位置を移動させてもよい。
【0013】
また、上記少なくとも2の接触位置に応じて、上記少なくとも2の表示領域の境界線の方向を上記表示画面内で決定する分割方向決定部を更に有してもよい。
【0014】
また、上記分割方向決定部は、上記少なくとも2の接触位置を結んだ線と垂直な方向を上記境界線の方向に決定してもよい。
【0015】
また、上記分割方向決定部は、上記少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動方向と垂直な方向を上記境界線の方向に決定してもよい。
【0016】
また、上記分割方向決定部は、上記表示分割部により上記表示画面が上記少なくとも2の表示領域に分割された後、上記位置検出部が上記少なくとも2の表示領域の境界線に少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、上記境界線の方向を回転させてもよい。
【0017】
また、上記表示制御部は、上記少なくとも2の接触位置の相対距離が短くなった場合、上記表示分割部が上記表示画面を分割する前に、上記所定の情報の少なくとも一部が引き伸ばされたような画像を上記表示画面に表示させてもよい。
【0018】
また、上記表示制御部は、上記少なくとも2の接触位置の相対距離が長くなった場合、上記表示分割部が上記表示画面を分割する前に、上記所定の情報の少なくとも一部が縮められたような画像を上記表示画面に表示させてもよい。
【0019】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、所定の情報を表示画面に表示させる表示制御ステップと、上記表示画面に接触物が接触した接触位置を検出する位置検出ステップと、上記位置検出ステップで少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、上記表示画面を少なくとも2の表示領域に分割する表示分割ステップと、を有する、表示方法が提供される。
【0020】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータに、所定の情報を表示画面に表示させる表示制御機能と、上記表示画面に接触物が接触した接触位置を検出する位置検出機能と、上記位置検出機能が少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、上記表示画面を少なくとも2の表示領域に分割する表示分割機能と、を実現させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように本発明によれば、表示画面を容易に分割することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0023】
なお、以下で説明する本発明の各実施形態に係る表示装置は、ユーザが表示画面に2以上の接触位置で接触して所定の操作をすることにより、その操作に応じて表示画面を2以上の表示領域に分割することが可能である。以下では、この表示装置が容易に理解できるように、ユーザが2の接触位置で表示画面に接触し、表示画面を2の表示領域に分割する場合について説明する。また、この際、表示画面に接触する接触物は、例えば、ユーザの指などの身体の一部、又は、タッチペンなどの器具等、様々な接触物であってもよいが、ここでは説明の便宜上、接触物がユーザの指である場合について説明する。なお、3以上の接触位置で接触する場合、他の接触物である場合も、以下で説明する各実施形態と同様に、本発明の各実施形態に係る表示装置を適用可能であることは言うまでもない。
【0024】
また、以下では、この本発明の各実施形態に係る表示装置について理解が容易になるように、次の順序で説明することにする。
<1.関連技術に係る表示装置>
<2.本発明の各実施形態に係る表示装置の概要>
<3.第1実施形態>
[3−1.表示装置の構成例]
[3−2.表示装置の動作例]
[3−3.表示装置による効果の例]
【0025】
<1.関連技術に係る表示装置>
まず、図14A及び図14Bを参照しつつ、関連技術に係る表示装置について説明する。
図14A及び図14Bは、関連技術に係る表示装置による表示画面分割例について説明する説明図である。
【0026】
図14Aには、関連技術に係る表示装置が、表示画面M9に表計算ソフトで使用される画像を表示している状態を示している。この表計算ソフトの画像(表示装置が表示させる情報の一例)では、複数のセルが行及び列方向に配列されている。そして、関連技術に係る表示装置は、この画像中に、画面を分割するためのGUI(Graphical User Interface)部品として、例えば、つまみHを表示させている。
【0027】
この画像を参照したユーザは、表示画面M9を複数の表示領域に分割したい場合、そのつまみHを、例えば、マウスなどの入力装置を操作することにより、選択して移動させる。すると、関連技術に係る表示装置は、例えば、図14Bに示すように、つまみHの移動先にスプリッタSPを表示させ、そのスプリッタSPを境として表示画面M9を2つの表示領域A1,A2に分割する。その後、関連技術に係る表示装置によれば、表示領域A1,A2に表示させる情報を個別に独立してスクロールさせることが可能である。
【0028】
しかしながら、このようにGUI部品を使用した表示画面分割を行う関連技術に係る表示装置では、図14Aに示すように、そのGUI部品(つまみH)が、表示画面M9中、非常に小さく表示されるのみである。従って、このようなGUI部品を選択して移動させるには、例えばマウスなどの入力装置を正確に動作させる必要があり、表示画面M9を分割させるのは容易ではない。更に言えば、このように小さなGUI部品にユーザが築かないことも多く、その場合、表示画面M9を分割させることができなくなってしまう。
【0029】
また、例えば、マウス等の入力装置で動かされるカーソルにより、GUI部品を選択して、分割させたい位置までそのGUI部品を移動させる必要があるため、関連技術に係る表示装置では、所望の位置で表示画面を分割する際に手間がかかる。また、その位置まで、GUI部品を移動させる時間がかかり、所望の位置で素早く表示画面M9を分割させることが難しい。
【0030】
このように、関連技術に係る表示装置では、表示画面を分割することは可能であるものの、その分割動作は容易ではなく、また、素早い分割動作も難しい。本発明の発明者は、このような改善すべき点に想到し、表示装置の操作性やユーザの動作等について鋭意研究を行った結果、本発明を完成させた。
【0031】
<2.本発明の各実施形態に係る表示装置の概要>
本発明の各実施形態に係る表示装置は、表示画面へのユーザの接触物(例えば指)による接触を検出する。そして、この表示装置は、上記GUI部品を使用せずに、少なくとも2の接触位置が検出された場合に、少なくとも1の接触位置の移動に応じて、表示画面を少なくとも2の表示領域に分割することができる。つまり、例えば、ユーザが2本の指で表示画面に接触したと仮定する。そして、ユーザがその2本の指を接触させたまま閉じたり開いたりすると、少なくとも一方の接触位置が移動することになる。その結果、本発明の各実施形態に係る表示装置は、その移動に応じて、表示画面を2の表示領域に分割することができる。なお、この際、本発明の各実施形態に係る表示装置は、2本の指の接触位置に応じた位置で、表示画面を2の表示領域に分割することが可能である。
【0032】
従って、ユーザは、単に2本の指で表示画面に接触し、その指の少なくとも一方を移動させることにより、容易に表示画面を分割することが可能である。また、更に、2本の指の接触位置を任意の位置に設定することにより、ユーザは、任意の位置で素早く表示画面を分割することが可能である。
【0033】
また、2本の指の相対距離を縮めるように少なくとも一方の指を動かすことを、ここでは「ピンチイン」とも言い、逆に相対距離を長くするように少なくとも一方の指を動かすことを、ここでは「ピンチアウト」とも言う。そして、2本の指の相対距離をほぼ同一にしたまま、一点を中心にして、一方の指又は双方の指の位置を回転させることを、ここでは「回転」という。例えば、ピンチイン動作で表示画面を分割する場合、本発明の各実施形態に係る表示装置は、あたかも表示画面に表示された紙(情報)が、そのピンチイン動作により縮められたような操作性をユーザに提供することができる。一方、例えば、ピンチアウト動作で表示画面を分割する場合、本発明の各実施形態に係る表示装置は、あたかも表示画面に表示された紙(情報)が、そのピンチアウト動作により引きちぎられたような操作性をユーザに提供することができる。
【0034】
なお、本発明の各実施形態に係る表示装置は、ここで例示した動作や効果等に限定されるものではなく、様々な動作及び効果を奏することが可能である。以下、図1〜図13を参照しつつ、本発明の各実施形態に係る表示装置について詳しく説明する。
【0035】
<3.第1実施形態>
まず、図1〜図11を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る表示装置について説明する。以下で説明する本発明の第1実施形態では、説明の便宜上、表示装置が1の表示画面を有する場合について説明するが、表示装置が有する表示画面の個数は、この例に限定されるものではない。
【0036】
[3−1.表示装置の構成例]
図1は、本発明の第1実施形態に係る表示装置の構成について説明する説明図である。
図1に示すように、本実施形態に係る表示装置1は、表示画面Mと、表示制御部10と、記憶部11と、位置検出部20と、分割方向決定部21と、分割位置決定部22と、表示分割部23とを有する。
【0037】
(表示画面M、表示制御部10及び記憶部11)
まず、表示画面Mと、表示制御部10と、記憶部11とについて説明し、表示装置1による通常の情報表示について説明する。
【0038】
表示画面Mは、表示装置1が有する表示画面の一例であり、この表示画面Mに対して表示させる情報(所定の情報)や、その表示状態、表示倍率、表示形式等を表示制御部10が制御する。
【0039】
なお、本実施形態では、図2に示すように、この表示制御部10が記憶部11に記録された情報を表示画面Mに表示させる。しかしながら、表示制御部10が表示させる情報は、この記憶部11に記録された情報だけでなく、例えば、別途の情報取得部(図示せず)が取得した外部、内部又はネットワーク上の情報などであってもよい。また、表示制御部10が表示させる情報の種類は、例えば、Web上のコンテンツ・地図・写真・テキストデータ・表計算データ・文章データ・イラストデータなど様々な情報であってもよい。つまり、この表示画面Mに表示される情報の種類は、表示可能な情報ならば特に限定されるものではない。
【0040】
また、表示画面Mは、例えば、ブラウン管(CRT:Cathode Ray Tube)・液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)・プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)・電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)・有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(有機EL、OELD:Organic Electroluminescence Display)・ビデオプロジェクタなどの様々な表示画面であってもよい。つまり、この表示画面Mの種類も限定されるものではない。
【0041】
(位置検出部20)
位置検出部20は、表示画面Mに接触物(例えばユーザの指など)が接触した接触位置を検出する。より具体的には、位置検出部20は、表示画面Mに接触したユーザの指(接触物の一例)の接触位置を検出するために、表示画面Mの前面に配置された接触センサを有する。この接触センサとしては、例えばマトリクススイッチ・抵抗膜方式のスイッチ・表面弾性波方式のスイッチなどを有するタッチセンサ・タッチパネル・タッチスクリーン・タッチパッドなどが挙げられる。ただし、接触センサとしては、表示画面Mに対する接触物の接触位置を検出することができれば、様々な装置が使用可能であることは言うまでもない。
【0042】
この位置検出部20は、接触位置の移動を検出することも可能である。例えば、図2に示すように、ユーザの指Fが表示画面Mの接触位置Pで接触したと仮定する。この場合、位置検出部20は、指Fが接触したことだけでなく、その接触位置Pを検出する。そして、ユーザが指Fを表示画面Mに接触したまま移動方向Dに移動させたと仮定する。すると、位置検出部20は、この接触位置Pの移動(移動方向D及びその距離)をも検出する。なお、図2中、接触位置Pの記号(○)は、接触を開始した位置を模式的に示し、移動方向Dの記号(矢印)は、接触したまた接触物が移動した際の軌跡(方向及び距離)を模式的に示す。そして、離脱位置Rの記号(○と×の組み合わせ)は、接触物が表示画面Mから接触を解き離脱したことを模式的に示す。以下、図3A〜図10Bにおいて、接触位置等について、同様の記号を使用する。
【0043】
また、この位置検出部20は、接触位置を2以上検出することが可能である。つまり、例えば、ユーザが2本の指で表示画面Mをタッチした場合、それぞれの接触位置を検出することができる。そして、位置検出部20は、検出した2以上の接触位置それぞれの移動をも検出することができる。この際、位置検出部20は、2以上の接触位置それぞれの移動を検出することに加えてかまたは替えて、それらの接触位置間の距離を検出することも可能である。
【0044】
(分割方向決定部21)
分割方向決定部21は、位置検出部20が検出した少なくとも2の接触位置に応じて、表示画面Mを少なくとも2の表示領域に分割する際の境界線の方向を、表示画面M内で決定する。上述の通り、本実施形態に係る表示装置1は、少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、表示画面Mを複数の表示領域に分割することができる。この表示領域間の境界線の方向を、分割方向決定部21が決定することができる。
【0045】
この際、分割方向決定部21は、少なくとも2の接触位置に応じて、様々な方法で、その方向を決定することができる。この分割方向の決定方法の例としては、例えば、以下の例が挙げられる。なお、ここで挙げる例は、あくまで一例であり、様々な変更例が考えられることは言うまでもない。
(方向決定方法1)少なくとも2の接触位置の相対関係により、境界線の方向を、予め定められた複数の方向のいずれかに決定する方法。
(方向決定方法2)少なくとも2の接触位置の相対関係により、両者を結んだ線と垂直な方向を境界線の方向に決定する方法。
(方向決定方法3)少なくとも一方の接触位置の移動方向により、その移動方向と垂直な方向を境界線の方向に決定する方法。
【0046】
(方向決定方法1)
図3Aを参照しつつ、境界線の方向を、予め定められた複数の方向のいずれかに決定する場合の、分割方向決定部21の動作等について説明する。例えば、境界線Bの方向として、予め上下方向及び左右方向が定められていると仮定する。この場合において、位置検出部20が、図3Aに示すように、2の接触位置P1,P2を検出したと仮定する。すると、分割方向決定部21は、2の接触位置P1,P2の相対関係に基づいて、予め定められた複数の方向から1の方向を選択して、境界線Bの方向に決定する。より具体的に図3Aの場合について説明する。図3Aに示す場合、接触位置P1,P2は、互いに上下方向に離隔している。この場合、分割方向決定部21は、例えば、上下方向に離隔した接触位置P1,P2のそれぞれが異なる表示領域A1,A2に属するように、予め定められた複数の方向のいずれか(図3Aの場合、左右方向)を、境界線Bの方向に決定することが望ましい。これとは逆に、例えば、接触位置P1,P2が互いに左右方向に離隔している場合、分割方向決定部21は、上下方向を境界線Bの方向に決定することが可能である。なお、この例において、接触位置P1,P2が斜め方向に離隔していた場合、分割方向決定部21は、その斜めの方向が上下方向及び左右方向に近いかを判断して、その結果に応じた方向を、境界線Bの方向に決定することも可能である。
【0047】
このような方向決定方法1では、表示装置1は、予め定められた複数の方向から1の方向を、境界線の方向に決定することができる。従って、表示装置1は、ユーザの望む方向に表示画面Mを分割することが可能である。なお、以下で説明する他の方向決定方法2,3は、ここで説明した方向決定方法1に比べて、更にユーザによる方向の選択性を高めることが可能で、ユーザの利便性を更に向上させることが可能である。次に、このような方向決定方法2,3について詳しく説明する。
【0048】
(方向決定方法2)
図3Bを参照しつつ、境界線の方向を、少なくとも2の接触位置の間を結んだ線と垂直な方向に決定する場合の、分割方向決定部21の動作等について説明する。例えば、図3Bに示すように、位置検出部20が、2の接触位置P1と接触位置P2とを検出したと仮定する。すると、分割方向決定部21は、図3Bに示すように、接触位置P1と接触位置P2とを線Lで結び、その線Lと垂直で表示画面M内の方向を、境界線Bの方向に決定する。
【0049】
このような方向決定方法2では、上記方向決定方法1とは異なり、ユーザは、接触位置P1と接触位置P2とを所望の位置関係で設定することにより、所望の方向を境界線Bの方向に決定させることが可能となる。従って、表示装置1は、表示画面M内であれば、様々な方向を境界線Bの方向として、表示画面Mを複数の表示領域A1,A2に分割することが可能である。
【0050】
(方向決定方法3)
図3C及び図3Dを参照しつつ、境界線の方向を、少なくとも一方の接触位置の移動方向と垂直な方向に決定する場合の、分割方向決定部21の動作等について説明する。例えば、図3Cに示すように、位置検出部20が2の接触位置P1と接触位置P2とを検出し、その後、その接触位置P1,P2がピンチアウトされて、接触位置P2が接触位置P1と離れる移動方向Dに移動したと仮定する。すると、分割方向決定部21は、図3Cに示すように、接触位置P2の移動方向Dと垂直な方向を、境界線Bの方向に決定することが可能である。
【0051】
一方、接触位置P1,P2がピンチインされて、接触位置P2が接触位置P1に近づく移動方向Dに移動したと仮定する。この場合にも、分割方向決定部21は、図3Dに示すように、接触位置P2の移動方向Dと垂直な方向を、境界線Bの方向に決定することが可能である。
【0052】
このような方向決定方法3では、上記方向決定方法2と同様に、ユーザは、接触位置P1又は接触位置P2の移動方向Dを所望の方向に設定することにより、所望の方向を境界線Bの方向に決定させることが可能となる。従って、表示装置1は、表示画面M内であれば、様々な方向を境界線Bの方向として、表示画面Mを複数の表示領域A1,A2に分割することが可能である。
【0053】
なお、分割方向決定部21が境界線Bの方向を決定する際に使用する方向決定方法は、上記方向決定方法1〜3又はそれらの変更例のうちのいずれかに、予め設定されることが望ましい。また、例えば、分割方向決定部21は、接触位置P1,P2等に応じて、これらの方向決定方法のうちのいずれを使用するのかを、適宜変更することも可能である。
【0054】
また、この分割方向決定部21は、表示画面Mが2以上の表示領域A1,A2に分割された後に、その境界線Bの方向を変更することも可能である。このような方向の変更については、表示分割部23の説明において詳しく説明する。
【0055】
更にまた、例えば、表示画面Mが分割される際の境界線の方向が、予め定められている場合には、この分割方向決定部21は備えられなくてもよい。但し、このように境界線の方向を、少なくとも2の接触位置に応じて決定することが可能な分割方向決定部21を備える場合、表示装置1は、ユーザが望む方向を境界線として、表示画面Mを分割することが可能である。従って、例えば、地図データを表示する場合や文章データの一部に画像データが存在する場合など、任意の方向で表示画面Mを分割することにより、ユーザが望む表示画面Mの領域を分割させることが可能になり、ユーザの利便性を更に向上させることが可能である。
【0056】
(分割位置決定部22)
分割位置決定部22は、位置検出部20が検出した少なくとも2の接触位置に基づいて、表示画面Mを少なくとも2の表示領域に分割する際の境界線の位置を、少なくとも2の接触位置の間で決定する。上述の通り、境界線Bの方向は、分割方向決定部21によって決定されるが、境界線Bの位置は、この分割位置決定部22が決定することができる。
【0057】
この際、分割位置決定部22は、少なくとも2の接触位置に基づいて、様々な方法で、その位置を決定することができる。この分割位置の決定方法の例としては、例えば、以下の例が挙げられる。なお、ここで挙げる例は、方向決定方法の例と同じく、あくまで一例であり、様々な変更例が考えられることは言うまでもない。
(位置決定方法1)少なくとも2の接触位置の相対関係により、境界線の位置を、予め定められた複数の位置のいずれかに決定する方法。
(位置決定方法2)移動前の少なくとも2の接触位置間の中点を通るように境界線の位置を決定する方法。
(位置決定方法3)移動後の少なくとも2の接触位置の中間点を通るように境界線の位置を決定する方法。
(位置決定方法4)一の接触位置が移動した場合、移動していない他の接触位置近傍を通るように境界線の位置を決定する方法。
【0058】
(位置決定方法1)
図4Aを参照しつつ、境界線の位置が、予め複数定められているおり、分割位置決定部22が、少なくとも2の接触位置の相対関係により、その位置のいずれかに境界線Bの位置を決定する場合の、分割位置決定部22の動作等について説明する。図4Aに示すように、上記分割方向決定部21が決定した方向の境界線Bの位置が、予め複数定められおり、その各位置を通る線を、図4Aでは境界線B1〜B4で示している。この場合、分割位置決定部22は、図4Aに示すように、少なくとも2の接触位置P1,P2のそれぞれが異なる表示領域A1,A2に含まれるように、予め定められた複数の位置から一の位置を、境界線Bの位置に決定する。つまり、図4Aに示す例の場合、分割方向決定部21は、候補である境界線B1〜B4の中から、境界線B2を、表示領域A1,A2の境界線Bに定めることになる。
【0059】
このような位置決定方法1では、表示装置1は、予め定められた複数の位置(境界線B1〜B4)から一の位置を、境界線Bの位置に決定することができる。従って、表示装置1は、ユーザの望む位置で表示画面Mを分割することが可能である。なお、以下で説明する他の位置決定方法2〜4は、ここで説明した位置決定方法1に比べて、更にユーザによる位置の選択性を高めることが可能で、ユーザの利便性を更に向上させることが可能である。次に、このような位置決定方法2〜4について詳しく説明する。
【0060】
(位置決定方法2)
図4Bを参照しつつ、移動前の少なくとも2の接触位置間の中点を通るように境界線の位置を決定する場合の分割位置決定部22の動作等について、ピンチアウト動作が行われた場合を例に説明する。ただし、ピンチイン動作が行われた場合も、分割位置決定部22は同様の動作等をすることが可能であることは言うまでもない。
【0061】
図4Bに示すように、位置検出部20が接触位置P1,P2を検出し、その後、ピンチアウト動作が行われて、接触位置P2が接触位置P1から遠ざかったと仮定する。この場合、位置決定方法2では、分割位置決定部22は、図4Bに示すように、接触位置P2の移動前の接触位置P1,P2の間の中点を通るように境界線Bを決定することができる。
【0062】
このような位置決定方法2では、上記位置決定方法1とは異なり、ユーザは、接触位置P1と接触位置P2とを所望の位置関係で設定することにより、所望の位置を境界線Bの位置に決定させることが可能となる。従って、表示装置1は、表示画面M内であれば、様々な位置を境界線Bの位置として、表示画面Mを複数の表示領域A1,A2に分割することが可能である。
【0063】
(位置決定方法3)
図4Cを参照しつつ、移動後の少なくとも2の接触位置の中間点を通るように境界線の位置を決定する場合の分割位置決定部22の動作等について、ピンチイン動作が行われた場合を例に説明する。ただし、ピンチアウト動作が行われた場合も、分割位置決定部22は同様の動作等をすることが可能であることは言うまでもない。
【0064】
図4Cに示すように、位置検出部20が接触位置P1,P2を検出し、その後、ピンチイン動作が行われて、接触位置P2が接触位置P1に近づいたと仮定する。この場合、位置決定方法3では、分割位置決定部22は、図4Cに示すように、接触位置P2の移動後の接触位置P1,P2の間の中点を通るように境界線Bを決定することができる。
【0065】
このような位置決定方法3では、ユーザは、移動させる接触位置P2の移動先と、接触位置P1とを所望の位置関係で設定することにより、所望の位置を境界線Bの位置に決定させることが可能となる。従って、表示装置1は、表示画面M内であれば、様々な位置を境界線Bの位置として、表示画面Mを複数の表示領域A1,A2に分割することが可能である。
【0066】
(位置決定方法4)
図4Dを参照しつつ、一の接触位置が移動した場合、移動していない他の接触位置近傍を通るように境界線の位置を決定する場合の分割位置決定部22の動作等について、ピンチアウト動作が行われた場合を例に説明する。ただし、ピンチイン動作が行われた場合も、分割位置決定部22は同様の動作等をすることが可能であることは言うまでもない。
【0067】
図4Dに示すように、位置検出部20が接触位置P1,P2を検出し、その後、ピンチアウト動作が行われて、接触位置P2が接触位置P1から遠ざかったと仮定する。この場合、位置決定方法4では、分割位置決定部22は、図4Dに示すように、移動していない接触位置P1の近傍の点を通るように境界線Bを決定することができる。より具体的には、分割位置決定部22は、境界線Bの位置を、移動していない接触位置P1の近傍であり、かつ、接触位置P1と接触位置P2との間を通るように決定することが望ましい。
【0068】
このような位置決定方法4では、ユーザは、移動させない接触位置P1を所望の位置に設定することにより、所望の位置を境界線Bの位置に決定させることが可能となる。従って、表示装置1は、表示画面M内であれば、様々な位置を境界線Bの位置として、表示画面Mを複数の表示領域A1,A2に分割することが可能である。なお、この位置決定方法4では、移動してない接触位置P1に接触する接触物(例えば指)により、表示画像Iがピン留めされ、他の接触位置P2の移動により、表示画像Iを引きちぎったり、縮めたりして、表示画像Iを分割することになる。従って、この位置決定方法4では、全く新しい操作感をユーザに提供することが可能である。
【0069】
なお、分割方向決定部21が境界線Bの位置を決定する際に使用する位置決定方法は、上記位置決定方法1〜4又はそれらの変更例のうちのいずれかに、予め設定されてもよい。しかし、例えば、接触位置P1,P2、移動方向D又は分割方向に応じて、位置決定方法1〜4を適宜選択することも可能である。例えば、少なくとも1の接触位置P1が移動しない場合には、位置決定方法4が使用されてもよい。そして、例えば、全ての接触位置P1,P2が移動し、かつ、ピンチアウトされる場合には、位置決定方法2が使用され、ピンチインされる場合には、位置決定方法3が使用されてもよい。更に、仮に、分割方向決定部21が上下方向に境界線Bの方向を決定している場合には、位置決定方法1が使用されるなどの組み合わせが可能である。なお、ここで説明した位置決定方法の組み合わせはあくまで一例であり、様々な変更例が考えられることは言うまでもない。しかしながら、このような組み合わせにより、表示画面M上に既に表示されている内容を維持しながら分割を行いたいというユーザの意図を十二分に反映させることが可能となる。
【0070】
また、この分割位置決定部22は、表示画面Mが2以上の表示領域A1,A2に分割された後に、その境界線Bの位置を変更することも可能である。このような位置の変更については、表示分割部23の説明において詳しく説明する。
【0071】
更にまた、例えば、表示画面Mが分割される際の境界線Bの位置が、予め定められている場合には、この分割位置決定部22は備えられなくてもよい。但し、このように境界線Bの方向を、少なくとも2の接触位置に基づいて決定することが可能な分割位置決定部22を備える場合、表示装置1は、ユーザが望む位置を境界線として、表示画面Mを分割することが可能である。従って、例えば、地図データを表示する場合や文章データの一部に画像データが存在する場合など、任意の位置で表示画面Mを分割することにより、ユーザが望む表示画面Mの領域を分割させることが可能になり、ユーザの利便性を更に向上させることが可能である。
【0072】
(表示分割部23)
表示分割部23は、位置検出部20が少なくとも2の接触位置を検出した場合、その少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、表示画面Mを少なくとも2の表示領域A1,A2に分割する。換言すれば、表示分割部23は、検出された接触位置間の距離が変化した場合に、表示画面Mを分割する。この際、表示分割部23は、分割方向決定部21が決定した方向で、かつ、分割位置決定部22が決定した位置の境界線Bで、表示画面Mを複数の表示領域A1,A2に分割する。
【0073】
この分割後に、表示画面Mに表示される表示画像Iの一例を図5A及び図5Bに示す。図5A及び図5Bに示すように、表示分割部23が表示画面Mを複数の表示領域A1,A2に分割した場合、表示制御部10は、その分割の境界線B上に、表示画面Mが分割されたことを表すスプリッタSPを表示させる。そして、表示制御部10は、分割後、表示画像I(つまり所定の情報)を、表示領域A1,A2毎に別個独立にスクロール又は拡大縮小可能に表示させる。つまり、図5Aに示すように、表示制御部10は、分割後に表示領域A2に接触位置Pが検出され、その接触位置Pが移動した場合、その接触位置Pの移動に追従するように、表示領域A2の表示画像Iをスライドさせることが可能である。一方、図5Bに示すように、表示制御部10は、分割後に表示領域A2に2の接触位置P1,P2が検出され、ピンチイン又はピンチアウト動作が行われた場合、その動作に追従して、表示領域A2の表示画像Iを縮小又は拡大させることも可能である。結果、表示装置1は、例えば、地図を表示しているときに目的地周辺を見ながら周囲を見渡したり、図入りの文章を図を見ながら文章だけをスライドさせたり、凡例を見ながらグラフだけをスライドさせるなど、ユーザの利便性を向上させることが可能である。
【0074】
このような表示画面Mの分割は、所定のタイミングで行われることが望ましい。つまり、表示分割部23が表示画面Mを複数の表示領域A1,A2に分割するタイミングとしては、例えば、以下のような例が挙げられる。なお、ここで挙げる例は、方向決定方法の例と同じく、あくまで一例であり、様々な変更例が考えられることは言うまでもない。
(分割タイミング1)少なくとも2の接触位置の相対距離の変化量が所定の閾値を越えたタイミング。
(分割タイミング2)移動している接触位置の移動量が所定の閾値を越えたタイミング。
(分割タイミング3)少なくとも2の接触位置の少なくとも1が表示画面Mから離脱したタイミング。
【0075】
分割タイミング1では、表示分割部23は、例えば、2の接触位置P1,P2の相対的な距離の変化量が所定の閾値を越えた場合に、表示画面Mを分割する。つまり、接触位置P1,P2が所定距離近づいたり、離れた場合に、表示画面Mが分割されることになる。なお、この分割タイミング1における所定の閾値は、移動前の接触位置P1,P2間の距離に対する一定の割合で決定されてもよい。また、距離の変化量が閾値を越えた場合の代わりに、距離自体が所定の範囲を超えた場合に、表示画面Mが分割されてもよい。
【0076】
また、分割タイミング2では、表示分割部23は、例えば、2の接触位置P1,P2の少なくとも一方の移動距離が所定の閾値を越えた場合に、表示画面Mを分割する。つまり、接触位置P1,P2の少なくとも一方が所定距離移動した場合に、表示画面Mが分割されることになる。なお、この分割タイミング2の変更例として、表示分割部23は、例えば、2の接触位置P1,P2の少なくとも一方の移動速さが所定の閾値を越えた場合に、表示画面Mを分割することも可能である。
【0077】
一方、分割タイミング3の場合の例を、図6に示す。
図6に示す例では、接触位置P2が移動方向Dに移動して、離脱位置Rで表示画面Mに対する接触が解除された場合を示している。この場合、接触物(例えば指)の接触が解除されたタイミングで、表示分割部23は、表示画面Mを分割することになる。この分割タイミング3を使用する場合、ユーザは、分割するタイミングを意識的に制御することが、他の分割タイミングに比べて容易になる。
【0078】
なお、表示分割部23による分割タイミングは、上記分割タイミング1〜3又はそれらの変更例のうちのいずれかに、予め設定されておくことが望ましい。
【0079】
(分割前の表示画像について)
接触位置P1,P2が移動して、表示分割部23が上記の分割タイミングで表示画面Mを分割するまでの間、表示画面Mが分割されようとしていることを、ユーザに違和感なく認識させることが望ましい。そのために、表示制御部10は、この分割移行期間の間、表示画面Mに分割されようとしている表示画像を表示させることが望ましい。この表示制御部10が分割移行期間中に表示させる表示画像について、ピンチイン動作とピンチアウト動作に分けて説明する。
【0080】
まず、接触位置P1,P2に対してピンチイン動作が行われた場合について説明する。この場合、位置検出部20により検出される少なくとも2の接触位置の相対距離は短くなる。すると、表示制御部10は、表示分割部23が表示画面Mを分割する前に、図7Aに例示するように、表示画面Mに表示させている表示画像I(所定の情報)の少なくとも一部が縮められたような縮み画像I1を、表示画面Mの少なくとも一部に表示させる。なお、この際、縮み画像I1が表示される範囲は、接触位置P1,P2間であることが望ましい。そして、この縮み画像I1は、表示画像Iがあたかも折曲げられたような画像に設定されることにより、ユーザに表示画像Iの少なくとも一部が縮められたように認識させることができる。なお、図7Aに示した縮み画像I1では、表示画像Iを紙に例えると、接触位置P1,P2からそれらの中間位置に行くにしたがい徐々に表示内容が拡大されることにより、その紙が表示画面Mの手前に折曲げられたような印象をユーザに与えることができる。これとは逆に、接触位置P1,P2からそれらの中間位置に行くにしたがい徐々に表示内容を縮小されることにより、その紙が表示画面Mの奥側に折曲げられたような印象をユーザに与えることができる。
【0081】
このように分割移行期間において、縮み画像I1を表示画面Mの少なくとも一部に表示させることにより、ユーザに対して、あたかも表示画像Iの紙面をつまみ、そのつまみ間隔を狭くして、紙面を折曲げているような印象を与えることが可能である。
【0082】
次に、接触位置P1,P2に対してピンチアウト動作が行われた場合について説明する。この場合、位置検出部20により検出される少なくとも2の接触位置の相対距離は長くなる。すると、表示制御部10は、表示分割部23が表示画面Mを分割する前に、図7Bに例示するように、表示画面Mに表示させている表示画像I(所定の情報)の少なくとも一部が引き伸ばされたような引き伸し画像I2を、表示画面Mの少なくとも一部に表示させる。なお、この際、引き伸し画像I2が表示される範囲は、接触位置P1,P2間であってもよいが、表示画面Mの全域であることが望ましい。そして、この引き伸し画像I2は、表示画像Iがあたかもゴムのように引き伸ばされた画像に設定されることにより、ユーザに表示画像Iの少なくとも一部が縮められたように認識させることができる。なお、図7Bに示した引き伸し画像I2では、表示画像Iを紙に例えると、表示画面Mの中央位置で表示画像Iの幅(境界線Bの方向の幅)が縮められ、表示内容も縮小されることにより、紙がゴムのように引き伸ばされたような印象をユーザに与えることができる。
【0083】
このように分割移行期間において、引き伸し画像I2を表示画面Mの少なくとも一部に表示させることにより、ユーザに対して、あたかも表示画像Iの紙面をつまみ、そのつまみ間隔を長くして、紙面を引きちぎるような印象を与えることが可能である。
【0084】
なお、ここで説明した縮み画像I1及び引き伸し画像I2は、接触位置P1,P2の移動に応じて順次変更される動画像(アニメーション)として、表示されることが望ましい。そして、分割タイミングでは、表示制御部10は、表示領域A1,A2が分割される動画像(アニメーション)を表示させることが望ましい。
【0085】
このような動作を通じて、表示分割部23により表示画面Mは複数の表示領域A1,A2に分割されるが、上述のお降り、この分割方向を決める境界線Bの方向及び位置は、分割後においても変更可能である。この境界線Bの方向及び位置の変更例について説明する。
【0086】
(分割方向の変更)
境界線B(つまりスプリッタSP)の方向の変更は、図8Aに示すように、表示分割部23による表示画面Mの分割が行われた後、位置検出部20が少なくとも2の接触位置を境界線B上に検出した場合に行われる。つまり、この場合、スプリッタSPが表した境界線Bが接触位置P1,P2により把持されたことを擬似的に表すことができる。そして、この接触位置P1,P2の少なくとも一方が移動された場合、分割方向決定部21は、その移動に応じて、境界線Bの方向を回転させる。つまり、図8Aに示す例の場合、分割方向決定部21は、移動された接触位置P1,P2を通るように境界線Bの方向を回転させ、表示制御部10は、その回転後の境界線B上にスプリッタSPを移動させる。このような分割方向の変更が行われることにより、例えば境界線Bを把持した接触位置P1及び接触位置P2が回転され、その回転に追従して境界線Bが回転したような印象をユーザに与えることが可能である。
【0087】
なお、図8Bに示すように、少なくとも2の接触位置P1,P2が境界線B上ではなく、いずれかの表示領域A1,A2で検出された場合、表示制御部10は、接触位置P1,P2の少なくとも一方の移動に応じて、その表示画像Iを回転させることが望ましい。
【0088】
(分割位置の変更)
境界線B(つまりスプリッタSP)の位置の変更は、図9に示すように、表示分割部23による表示画面Mの分割が行われた後、位置検出部20が少なくとも1の接触位置Pを境界線B上に検出した場合に行われる。つまり、この場合、スプリッタSPが表した境界線Bが接触位置Pにより把持されたことを擬似的に表すことができる。そして、この少なくとも一の接触位置Pが移動された場合、分割位置決定部22は、その移動に追従して、境界線Bの位置を移動させる。つまり、図8Bに示す例の場合、分割位置決定部22は、移動された接触位置Pを通るように境界線Bの位置を移動させ、表示制御部10は、その移動後の境界線B上にスプリッタSPを移動させる。このような分割位置の変更が行われることにより、例えば境界線Bを把持した接触位置Pが移動され、その移動に追従して境界線Bが移動したような印象をユーザに与えることが可能である。
【0089】
なお、少なくとも1の接触位置Pが境界線B上ではなく、いずれかの表示領域A1,A2で検出された場合、表示制御部10は、接触位置Pの少なくとも一方の移動に応じて、その表示画像Iをスライドさせることが望ましい。
【0090】
以上、表示画面Mの分割について説明したが、表示分割部23による分割状態の解除、つまり、分割された表示領域A1,A2の結合は、例えば、図9に示すように、境界線B(スプリッタSP)が表示画面Mの端に移動された場合に行われてもよい。また、この表示領域A1,A2の結合は、例えば、接触位置Pが境界線Bを表示領域A1,A2を跨ぐように移動するなど接触位置Pが所定の軌跡で移動された場合や、境界線Bがタップされるなど所定のアクションが取られた場合に行われてもよい。
【0091】
[3−2.表示装置の動作例]
以上、本発明の第1実施形態に係る表示装置1の構成例等について説明した。
次に、図10を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る表示装置1の動作例等について説明する。なお、以下では、分割タイミングとして、上記分割タイミング1が用いられる場合について説明する。
【0092】
図10に示すように、まず、ステップS01(表示制御ステップ)が処理されて、このステップS01では、表示制御部10により、表示画面Mに所定の情報による表示画像Iが表示される。そして、ステップS03に進む。
【0093】
ステップS03(位置検出ステップ)では、位置検出部20により、表示画面Mに接触物が接触した接触位置が2以上検出される。そして、ステップS05に進む。
【0094】
ステップS05では、分割方向決定部21により、2以上の接触位置に応じて、分割する際の境界線の方向が決定される。なお、この際、方向決定方法については、上記の方向決定方法1〜3又はその変更例のいずれが使用されてもよい。そして、ステップS07に進む。
【0095】
ステップS07では、分割位置決定部22により、2以上の接触位置に基づいて、境界線の位置が決定される。なお、この際、位置決定方法については、上記の位置決定方法1〜4又はその変更例のいずれが使用されてもよい。ただし、位置決定方法3が使用される場合、このステップS07は、ステップS21の直前に行われることが望ましい。このステップS07の処理後は、ステップS09に進む。
【0096】
ステップS09では、位置検出部20により、2以上の接触位置が検出されているか否かが確認される。この2以上の接触位置が継続して検出されない場合には、ステップS19に進む一方、2以上の接触位置が継続して検出される場合には、ステップS11に進む。
【0097】
ステップS11では、表示分割部23により、接触位置間の距離が、ステップS03で検出された初期の距離よりも長くなったか、短くなったかが確認される。そして、この距離が長くなった場合には、ステップS13に進み、このステップS13では、表示制御部10が、引き伸し画像I2を表示させることにより、表示画像Iを引き伸す。一方、距離が短くなった場合には、ステップS15に進み、このステップS15では、表示制御部10が、縮み画像I1を表示させることにより、表示画像Iを縮める。なお、このステップS13又はステップS15は、ステップS09〜ステップS17のループ中で繰り返し処理されることがかる。この場合、繰り返されるたびに、ステップS13ではより一層表示画像Iを引き伸した引き伸し画像I2を表示させ、ステップS15ではより一層表示画像Iを縮めた縮み画像I1を表示させる。その結果、このステップS13又はステップS15では、表示画像Iが引き伸されるか縮められるアニメーションを表示させることが望ましい。このステップS13又はステップS15の処理後は、ステップS17に進む。また、仮に、ステップS11で接触位置間の距離に変化がない場合には、ステップS11からステップS09に進むことが望ましい。
【0098】
ステップS13又はステップS15が処理され、ステップS17に進んだ場合、表示分割部23により、接触位置間の距離の変化量が所定の閾値以上か否かが確認される。そして、変化量が閾値以上の場合には、ステップS21に進む一方、変化量が閾値以下の場合には、ステップS09以降の処理が繰り返される。
【0099】
ステップS09以降の処理が繰り返され、かつ、ステップS09において、2以上の接触が継続されていないと判断されて、ステップS19に進んだ場合、このステップS19では、表示制御部10により、通常の表示画像Iが表示される。つまり、ステップS13又はステップS15が処理されていると、その表示画像Iは引き伸されるか縮められていることになる。しかし、2以上の接触が継続されていない場合には、表示画面Mが分割される前に、分割動作が終了したことを意味する。そこで、この場合、表示制御部10は、引き伸されるか縮められていた表示画像Iをもとの通常の表示画像Iに戻すことになる。ただし、ステップS13又はステップS15が1度も処理されていない場合には、このステップS19は必ずしも必要ではない。そして、このステップS19の処理後は分割動作を終了する。
【0100】
一方、ステップS17で変化量が閾値以上であり、ステップS21に進んだ場合、このステップS21では、表示分割部23により、表示画面Mが2以上の表示領域A1,A2に分割される。この際、表示制御部10は、表示画像Iが分割されるアニメーションを表示することが望ましい。
【0101】
[3−3.表示装置による効果の例]
以上、本発明の第1実施形態に係る表示装置1の構成及び動作等について説明した。
この表示装置1によれば、ユーザは表示画面Mを2以上の接触位置P1,P2でタッチし、その接触位置P1,P2の少なくともいずれかを移動させるだけで、表示画面Mを2以上の表示領域A1,A2に分割することができる。従って、この表示装置1は、ユーザの容易な動作により、表示画面Mを分割することが可能である。また、このような動作は、表示画像Iを紙に例えると、その紙を折曲げるか、引き伸すことに対応しており、ユーザの直感とも一致する。従って、この表示装置1は、ユーザの操作性を格段に向上させることが可能である。
【0102】
また、この表示装置1によれば、分割する際の境界線の位置及び方向を、適宜決定することが可能である。従って、表示装置1は、ユーザの望む位置及び方向で素早く表示画面Mを分割することが可能である。
【0103】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0104】
例えば、上記実施形態では、位置検出部20により2の接触位置P1,P2が検出された場合の表示画面Mの分割について中心に説明した。しかしながら、この接触位置の個数は、2に限定されるものではない。つまり、例えば、3以上の接触位置が検出される場合、各接触位置間で境界線Bが設定され、3以上の表示領域に表示画面Mを分割することももちろん可能である。この場合、個々の境界線Bの設定は、上記2の表示領域A1,A2に分割される場合と同様であるため、ここでの詳しい説明は省略する。
【0105】
また、上記実施形態では、位置検出部20により2の接触位置P1,P2が検出され、その接触位置P1,P2の少なくとも一方が移動した際に、表示画面Mが分割される場合について説明した。しかしながら、本発明の各実施形態に係る表示装置は、接触位置P1,P2の移動に応じて、表示画像Iを拡大又は縮小させることも可能である。表示画面Mを分割させるのか、又は、表示画像Iの表示倍率を変更させるのかの選択は、例えば、図11に示すように、接触位置P1,P2が検出される位置に基づいて行われてもよい。つまり、例えば、図11に示すように、表示画面Mが分割領域A3と、倍率領域A4とに予め分けられる。そして、表示装置は、接触位置P1,P2が検出される位置が分割領域A3ならば分割動作を行い、倍率領域A4ならば表示倍率変更動作を行うことも可能である。また、この分割動作と表示倍率変更動作との切替は、例えば、移動する接触位置P1,P2の個数や、その移動方向に基づいて行われてもよい。例えば、表示装置は、図11に示すように、2の接触位置P1,P2の両者が移動する場合には表示倍率変更動作を行い、図4A〜図4Dに示すように、2の接触位置P1,P2のいずれかが移動する場合には分割動作を行うことも可能である。なお、この分割動作と表示倍率変更動作との切替は、他にも様々なバリエーションが考えられることは、言うまでもない。
【0106】
また、上記実施形態では、表示装置1が1の表示画面Mを有する場合について説明したが、この表示画面の個数は2以上であってもよい。2の表示画面M1,M2を有する表示装置2を、図12に示す。この場合、表示装置2の2の表示画面M1,M2は、通常時には1の表示画面として扱われる。そして、表示装置2は、例えば、2の表示画面M1,M2のそれぞれに接触位置P1,P2が検出された場合に、上記第1実施形態に係る表示装置1と同様に、表示画面M1,M2を別々の表示領域A1,A2に分割することも可能である。なお、この場合、境界線Bは、上記第1実施形態に係る表示装置1と同様に設定されてもよいが、表示画面M1,M2の境目に設定されてもよい。このように境界線Bが表示画面M1,M2の境目に設定される場合、この表示装置2は、分割方向決定部21と分割位置決定部22を備えなくてもよい。また、この場合、表示画面M1,M2の境目には別途センサが備えられ、そのセンサが押下されることにより、2の表示領域に分割された表示画面M1,M2の分割が解かれて、両表示画面M1,M2が結合されてもよい。
【0107】
また、上記各実施形態で説明した一連の処理は、専用のハードウエアにより実行させてもよいが、ソフトウエアにより実行させてもよい。一連の処理をソフトウエアにより行う場合、図13に示すような汎用又は専用のコンピュータ900にプログラムを実行させることにより、上記の一連の処理を実現することができる。
【0108】
図13は、プログラムを実行することにより一連の処理を実現するコンピュータ900の構成例を説明するための説明図である。一連の処理を行うプログラムのコンピュータ900による実行について説明すれば、以下のようになる。
【0109】
図13に示すように、コンピュータは、例えば、バス901及びバス902と、ブリッジ903と、CPU(Central Processing Unit)904と、記録装置と、入出力インターフェイス907と、入力装置908と、出力装置909と、ドライブ912と、通信装置914となどを有する。これらの各構成は、ブリッジ903により接続されたバス901及びバス902や、入出力インターフェイス907等を介して相互に情報を伝達可能に接続されている。
【0110】
プログラムは、例えば、記録装置の一例である、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのストレージ装置911・ROM(Read Only Memory)905・RAM(Random Access Memory)906等に記録しておくことがきる。
【0111】
また、プログラムは、例えば、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、各種のCD(Compact Disc)・MO(Magneto Optical)ディスク・DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク、半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体913に、一時的又は永続的に記録しておくこともできる。このようなリムーバブル記憶媒体913は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することもできる。これらのリムーバブル記憶媒体913に記録されたプログラムは、ドライブ912により読み出されて、入出力インターフェイス907・バス901,902等を介して上記の記録装置に記録されてもよい。
【0112】
更に、プログラムは、例えば、ダウンロードサイト・他のコンピュータ・他の記録装置等(図示せず)に記録しておくこともできる。この場合、プログラムは、LAN(Local Area Network)・インターネット等のネットワーク915を介して転送され、通信装置914がこのプログラムを受信する。そして、通信装置914が受信したプログラムは、入出力インターフェイス907・バス901,902等を介して上記の記録装置に記録されてもよい。
【0113】
そして、CPU904が、上記の記録装置に記録されたプログラムに従い各種の処理を実行することにより、上記の一連の処理が、実現される。この際、CPU904は、例えば、上記の記録装置からプログラムを、直接読み出して実行してもよく、RAM905に一旦ロードした上で実行してもよい。更にCPU904は、例えば、プログラムを通信装置914やドライブ912を介して受信する場合、受信したプログラムを記録装置に記録せずに直接実行してもよい。
【0114】
更に、CPU904は、必要に応じて、例えばマウス・キーボード・マイク(図示せず)等の入力装置908から入力する信号や情報に基づいて各種の処理を行ってもよい。
【0115】
そして、CPU904は、上記の一連の処理を実行した結果を、例えばモニタなどの表示装置・スピーカやヘッドホンなどの音声出力装置等の出力装置909から出力してもよい。更にCPU904は、必要に応じてこの処理結果を通信装置914から送信してもよく、上記の記録装置やリムーバブル記憶媒体913に記録させてもよい。
【0116】
尚、本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的に又は個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の第1実施形態に係る表示装置の構成について説明する説明図である。
【図2】同実施形態に係る表示装置が表示画面に表示させる表示画像の一例を説明する説明図である。
【図3A】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割時の境界線の方向の決定例を説明する説明図である。
【図3B】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割時の境界線の方向の決定例を説明する説明図である。
【図3C】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割時の境界線の方向の決定例を説明する説明図である。
【図3D】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割時の境界線の方向の決定例を説明する説明図である。
【図4A】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割時の境界線の位置の決定例を説明する説明図である。
【図4B】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割時の境界線の位置の決定例を説明する説明図である。
【図4C】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割時の境界線の位置の決定例を説明する説明図である。
【図4D】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割時の境界線の位置の決定例を説明する説明図である。
【図5A】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割後の表示画像の一例を説明する説明図である。
【図5B】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割後の表示画像の一例を説明する説明図である。
【図6】同実施形態に係る表示装置による表示画面分割タイミングの一例を説明する説明図である。
【図7A】同実施形態に係る表示装置が分割移行期間に表示させる表示画像の一例を説明する説明図である。
【図7B】同実施形態に係る表示装置が分割移行期間に表示させる表示画像の一例を説明する説明図である。
【図8A】同実施形態に係る表示装置による、分割後の分割方向の変更例を説明する説明図である。
【図8B】同実施形態に係る表示装置による、分割後の表示画像の回転例を説明する説明図である。
【図9】同実施形態に係る表示装置による、分割後の分割位置の変更例を説明する説明図である。
【図10】同実施形態に係る表示装置の動作について説明する説明図である。
【図11】同実施形態に係る表示装置の変更例について説明する説明図である。
【図12】同実施形態に係る表示装置の変更例について説明する説明図である。
【図13】プログラムを実行することにより一連の処理を実現するコンピュータの構成例を説明するための説明図である。
【図14A】関連技術に係る表示装置による表示画面分割例について説明する説明図である。
【図14B】関連技術に係る表示装置による表示画面分割例について説明する説明図である。
【符号の説明】
【0118】
1,2 表示装置
10 表示制御部
11 記憶部
20 位置検出部
21 分割方向決定部
22 分割位置決定部
23 表示分割部
A1,A2 表示領域
B,B1,B2,B3,B4 境界線
D,D1,D2 移動方向
F 指
H つまみ
I 表示画像
I1 縮み画像
I2 引き伸し画像
M,M1,M2,M9 表示画面
P,P1,P2 接触位置
R 離脱位置
SP スプリッタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の情報を表示画面に表示させる表示制御部と、
前記表示画面に接触物が接触した接触位置を検出する位置検出部と、
前記位置検出部が少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、前記表示画面を少なくとも2の表示領域に分割する表示分割部と、
を有する、表示装置。
【請求項2】
前記少なくとも2の接触位置に基づいて、前記少なくとも2の表示領域の境界線の位置を前記少なくとも2の接触位置の間に決定する分割位置決定部を更に有する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記分割位置決定部は、移動前の前記少なくとも2の接触位置間の中点を通るように前記境界線の位置を決定する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記分割位置決定部は、移動後の前記少なくとも2の接触位置間の中点を通るように前記境界線の位置を決定する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記分割位置決定部は、一の前記接触位置が移動した場合、移動していない他の接触位置近傍を通るように境界線の位置を決定する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項6】
前記分割位置決定部は、前記表示分割部により前記表示画面が前記少なくとも2の表示領域に分割された後、前記位置検出部が前記少なくとも2の表示領域の境界線に少なくとも1の接触位置を検出した場合、当該少なくとも1の接触位置の移動に追従して、前記境界線の位置を移動させる、請求項2に記載の表示装置。
【請求項7】
前記少なくとも2の接触位置に応じて、前記少なくとも2の表示領域の境界線の方向を前記表示画面内で決定する分割方向決定部を更に有する、請求項1〜6のいずれかに記載の表示装置。
【請求項8】
前記分割方向決定部は、前記少なくとも2の接触位置を結んだ線と垂直な方向を前記境界線の方向に決定する、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記分割方向決定部は、前記少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動方向と垂直な方向を前記境界線の方向に決定する、請求項7に記載の表示装置。
【請求項10】
前記分割方向決定部は、前記表示分割部により前記表示画面が前記少なくとも2の表示領域に分割された後、前記位置検出部が前記少なくとも2の表示領域の境界線に少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、前記境界線の方向を回転させる、請求項7に記載の表示装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、前記少なくとも2の接触位置の相対距離が短くなった場合、前記表示分割部が前記表示画面を分割する前に、前記所定の情報の少なくとも一部が引き伸ばされたような画像を前記表示画面に表示させる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、前記少なくとも2の接触位置の相対距離が長くなった場合、前記表示分割部が前記表示画面を分割する前に、前記所定の情報の少なくとも一部が縮められたような画像を前記表示画面に表示させる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項13】
所定の情報を表示画面に表示させる表示制御ステップと、
前記表示画面に接触物が接触した接触位置を検出する位置検出ステップと、
前記位置検出ステップで少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、前記表示画面を少なくとも2の表示領域に分割する表示分割ステップと、
を有する、表示方法。
【請求項14】
コンピュータに、
所定の情報を表示画面に表示させる表示制御機能と、
前記表示画面に接触物が接触した接触位置を検出する位置検出機能と、
前記位置検出機能が少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、前記表示画面を少なくとも2の表示領域に分割する表示分割機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項1】
所定の情報を表示画面に表示させる表示制御部と、
前記表示画面に接触物が接触した接触位置を検出する位置検出部と、
前記位置検出部が少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、前記表示画面を少なくとも2の表示領域に分割する表示分割部と、
を有する、表示装置。
【請求項2】
前記少なくとも2の接触位置に基づいて、前記少なくとも2の表示領域の境界線の位置を前記少なくとも2の接触位置の間に決定する分割位置決定部を更に有する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記分割位置決定部は、移動前の前記少なくとも2の接触位置間の中点を通るように前記境界線の位置を決定する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記分割位置決定部は、移動後の前記少なくとも2の接触位置間の中点を通るように前記境界線の位置を決定する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記分割位置決定部は、一の前記接触位置が移動した場合、移動していない他の接触位置近傍を通るように境界線の位置を決定する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項6】
前記分割位置決定部は、前記表示分割部により前記表示画面が前記少なくとも2の表示領域に分割された後、前記位置検出部が前記少なくとも2の表示領域の境界線に少なくとも1の接触位置を検出した場合、当該少なくとも1の接触位置の移動に追従して、前記境界線の位置を移動させる、請求項2に記載の表示装置。
【請求項7】
前記少なくとも2の接触位置に応じて、前記少なくとも2の表示領域の境界線の方向を前記表示画面内で決定する分割方向決定部を更に有する、請求項1〜6のいずれかに記載の表示装置。
【請求項8】
前記分割方向決定部は、前記少なくとも2の接触位置を結んだ線と垂直な方向を前記境界線の方向に決定する、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記分割方向決定部は、前記少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動方向と垂直な方向を前記境界線の方向に決定する、請求項7に記載の表示装置。
【請求項10】
前記分割方向決定部は、前記表示分割部により前記表示画面が前記少なくとも2の表示領域に分割された後、前記位置検出部が前記少なくとも2の表示領域の境界線に少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、前記境界線の方向を回転させる、請求項7に記載の表示装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、前記少なくとも2の接触位置の相対距離が短くなった場合、前記表示分割部が前記表示画面を分割する前に、前記所定の情報の少なくとも一部が引き伸ばされたような画像を前記表示画面に表示させる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、前記少なくとも2の接触位置の相対距離が長くなった場合、前記表示分割部が前記表示画面を分割する前に、前記所定の情報の少なくとも一部が縮められたような画像を前記表示画面に表示させる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項13】
所定の情報を表示画面に表示させる表示制御ステップと、
前記表示画面に接触物が接触した接触位置を検出する位置検出ステップと、
前記位置検出ステップで少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、前記表示画面を少なくとも2の表示領域に分割する表示分割ステップと、
を有する、表示方法。
【請求項14】
コンピュータに、
所定の情報を表示画面に表示させる表示制御機能と、
前記表示画面に接触物が接触した接触位置を検出する位置検出機能と、
前記位置検出機能が少なくとも2の接触位置を検出した場合、当該少なくとも2の接触位置の少なくとも一方の移動に応じて、前記表示画面を少なくとも2の表示領域に分割する表示分割機能と、
を実現させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【公開番号】特開2010−97473(P2010−97473A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−268582(P2008−268582)
【出願日】平成20年10月17日(2008.10.17)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月17日(2008.10.17)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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