説明

表示装置および表示方法

【課題】表示の劣化を防止しつつ、消費電力を抑制できる表示装置を提供すること。
【解決手段】本発明の表示装置は、電気泳動素子を有する表示パネル30と、表示パネル30の表示を制御する駆動制御手段40とを備える。駆動制御手段40は、表示パネル30に表示する表示データの表示倍率によって表示パネル30のリフレッシュ時間間隔を変更する。表示倍率が小さい場合は、画像を構成する線のコントラストの低下により表示の劣化が生じやすい。このため、リフレッシュ時間間隔を短くすることで表示の劣化を防止できる。一方、表示倍率が大きい場合は、画像を構成する線が太いので表示は劣化し難い。このため、リフレッシュ時間間隔を長くすることで消費電力を低減できる。本発明は、表示内容に応じてリフレッシュ時間間隔を変更するため、表示品質を維持できる範囲で最小限の電力消費にできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置および表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、EPD(Electrophoretic Display)等の電気泳動方式の表示装置が利用されている。この電気泳動表示装置は、電力供給を継続しなくても所定時間、表示を継続できるメモリー性の表示デバイスであり、いわゆる電子ペーパーと呼ばれるものである。
この電気泳動表示装置として、異なる書換え間隔で書き換えられる2種以上の表示単位、例えば、時計における、月、日、時、分、秒の表示単位毎に異なる電圧を印加するものが知られている(特許文献1参照)。
この特許文献1の電気泳動表示装置は、書換え間隔がより長い表示単位を表示する電気泳動素子に、より高い電圧を印加することで、残像を抑制しつつ、不要な電力消費も抑えていた。
【0003】
【特許文献1】特開2007−65258号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような制御を行った場合でも、表示が劣化する場合があった。すなわち、電気泳動表示装置では、電圧を印加して黒や白に着色された電気泳動粒子を移動させて表示を制御している。このため、電圧が印加されない状態が長く続くと一部の電気泳動粒子が移動してしまい、特に表示される文字や画像が細密であると、線が細くなる部分の表示が劣化しやすいという問題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、表示の劣化を防止しつつ、消費電力を抑制できる表示装置および表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の表示装置は、電気泳動素子を有する表示パネルと、この表示パネルに表示データを表示させる制御を実施する駆動制御手段とを備える表示装置であって、前記駆動制御手段は、前記表示パネルに表示する前記表示データの表示倍率を判別し、その表示データの表示倍率に応じて前記表示パネルのリフレッシュ時間間隔を変更することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の表示方法は、電気泳動素子を有する表示パネルを備える表示装置における表示方法であって、表示パネルに表示する表示データの表示倍率を判別し、その表示データの表示倍率によって表示パネルのリフレッシュ時間間隔を変更することを特徴とする。
【0008】
これらの発明によれば、表示データの表示倍率に基づいて、リフレッシュ時間間隔を変更するので、表示パネルに表示される表示データの表示劣化を防止できる。
すなわち、表示データの表示倍率が小さい場合、表示データの画像を構成する線が細かくなり、表示される画像のコントラストの低下などにより、表示劣化や表示品質に影響を与えやすい。このため、リフレッシュ時間間隔を短くすることで、コントラストの低下を抑え、表示の劣化を防止でき、表示データの表示品質を維持できる。
一方、表示データの倍率が大きい場合、表示データの画像を構成する線が太くなるため、コントラストの低下などによる表示劣化や表示品質に影響を与えにくい。このため、リフレッシュ時間間隔を長くしても、表示データの表示品質を維持することができる。また、リフレッシュ動作回数が少なくなるので、リフレッシュ動作に要する電力も抑えられ、消費電力を低減できる。
従って、本発明は、表示データの表示倍率に応じて、表示倍率が大きい場合にはリフレッシュ時間間隔を長くし、表示倍率が小さい場合にはリフレッシュ時間間隔を短くすることで、表示品質を維持できる範囲で、最小限の電力消費とすることができる。
【0009】
また、前記駆動制御手段は、前記表示データの表示倍率が、予め設定された所定倍率である場合には、予め設定された所定時間間隔である第1リフレッシュ時間間隔で表示を更新し、前記表示倍率が前記所定倍率よりも大きい場合には、時間間隔が長い第2リフレッシュ時間間隔で表示を更新し、前記表示倍率が前記所定倍率よりも小さい場合には、時間間隔が短い第3リフレッシュ時間間隔で表示を更新することが好ましい。
【0010】
ここで、標準の表示倍率の表示データとしては、例えば1.0倍などといった所定倍率の表示データであってもよく、例えば0.5倍〜1.5倍などといった所定範囲内の表示倍率である表示データであってもよい。
この発明では、表示データの表示倍率が所定倍率より大きい場合、表示データを構成する線も太くなるため、コントラストの低下などにより境界がぼやけたとしても、線全体がぼやけることがなく、表示劣化の影響を大きく受けることがない。したがって、時間間隔が長い第2リフレッシュ時間間隔でリフレッシュ動作を実施しても、表示データの表示品質の劣化が抑えられる。また、リフレッシュ動作では表示パネルに対して電力を印加することで実施されるが、リフレッシュ時間間隔を長くすることで、この電力印加タイミングの間隔が長くなるため、消費電力を低減できる。
一方、表示データの表示倍率が所定倍率よりも小さい場合、表示データを構成する線の太さが細くなり、例えばコントラストの低下などにより線の境界がぼやけるなどすると、表示データの品質が低下してしまう。したがって、時間間隔が短い第3リフレッシュ時間間隔によってリフレッシュ動作を実施することで、コントラストの低下によって表示データがぼやけるなどの不都合を防止することができ、表示品質を良好に維持することができる。
【0011】
また、本発明の表示装置では、前記駆動制御手段は、前記表示パネルに、前記表示データとともに、前記表示データの表示倍率およびリフレッシュ時間間隔を表示させることが好ましい。
【0012】
この発明によれば、表示パネルに表示データだけでなく、その表示データの表示倍率とリフレッシュ時間間隔が表示される。したがって、表示装置を使用する利用者が表示パネルに表示される表示データの表示倍率と、この倍率に対するリフレッシュ時間間隔を容易に確認することができる。よって、利用者は、表示パネルに表示させる表示データを、これらの表示倍率やリフレッシュ時間間隔を確認しながら選択することができ、利用者による表示データの選択を良好に支援することができる。
【0013】
さらに、前記駆動制御手段は、前記表示パネルに、前記表示データとともに、この表示データの名称を表示させる制御をすることが好ましい。
【0014】
この発明によれば、表示パネルに表示データだけでなく、その表示データの名称が表示される。したがって、表示装置を使用する利用者が表示パネルに表示される表示データと、この表示データの名称とを容易に確認することができる。よって、利用者は、表示データの名称と、その名称に対する表示データを確認しながら、表示パネルに表示させる表示データを選択することができ、利用者による表示データの選択を良好に支援することができる。
【0015】
そして、本発明の表示装置では、前記表示データは、地紋であることが好ましい。
ここで、地紋とは、意匠性を向上させるためにデザインされた模様である。表示パネルにこのような地紋を表示させることで、表示装置自体の意匠性を向上させることができる。また、地紋の表示倍率に基づいてリフレッシュ時間を変更することで、地紋の倍率が小さい場合でも、表示品質を良好に維持することができる。また、地紋の表示倍率が大きい場合では、リフレッシュ時間が長くすることで、消費電力を抑えることができる。
【0016】
また、本発明の表示装置では、前記表示データは、カレンダ表示である構成としてもよい。
この発明によれば、表示パネルにカレンダ表示をさせる。このとき、カレンダ表示の表示倍率に応じてリフレッシュ時間を変更することで、上記発明と同様に、カレンダ表示の表示倍率が小さい場合でも良好な表示品質を維持することができ、カレンダ表示の表示倍率が大きい場合では、消費電力を低減させることができる。
【0017】
さらに、本発明の表示装置では、前記表示データは、地図情報である構成としてもよい。
この発明によれば、表示パネル内に地図情報を表示させる。ここで、例えば時間信号が含まれる標準電波を受信し、この受信信号に基づいて時刻を設定して表示させる時計に本発明の表示装置を用いる場合では、標準電波の種類により、現在表示されている時刻がどこの地域の時刻であるかを地図情報上に表示させるなどの処理を実施してもよい。また、例えば利用者の手動操作により、所定地域の時刻を表示させる処理を実施させた場合、この所定地域に対応する地図情報を表示させるなどの構成としてもよい。さらには、例えばGPS時計などでは、現在位置を地図情報上で表示させるなどさせてもよい。
このような表示装置でも、地図情報の表示倍率に応じて、リフレッシュ時間を変更することで、表示倍率が小さい場合では、リフレッシュ時間が短い良好な表示品質の地図情報を表示させることができ、表示倍率が大きい場合では、リフレッシュ時間を長くして、消費電力を低減させることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、表示データの表示倍率に応じてリフレッシュ時間を適宜変更しているので、表示劣化を防止でき、かつ、消費電力も抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
なお、以降の実施形態以降の説明に関し、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して、説明を省略もしくは簡略化する。
【0020】
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態を図1〜図14を参照して説明する。
[1.全体構成]
図1は、本実施形態の表示装置としての電子時計1(以降、時計1と称す)の正面図である。この時計1は、矩形環状のケース2と、表示モジュール3とを備える。また、ケース2には、リューズ5、ボタン6,7が設けられている。また、この時計1は、秒針11、分針12、および時針13を備え、図示しない指針駆動機構により運針制御されている。
【0021】
[2.表示モジュールの構成]
表示モジュール3は、図2に示すように、表示パネル30と、この表示パネル30を駆動するとともに計時部を備える駆動制御手段40とを有して構成される。
【0022】
[3.駆動制御手段の構成]
駆動制御手段40は、電源41と、時計1全体を制御するコントローラ42と、ドライバICから構成されて表示パネル30の表示制御を実行する駆動回路43と、リューズ5やボタン6,7の操作を検出する検出回路44と、水晶発振回路を備えて時刻を計時する計時部45とを備える。
コントローラ42は、駆動回路43を制御するものであり、図示しない画像信号処理回路やタイミングジェネレータを備えて構成されている。コントローラ42は、表示パネル30に表示させる画像や文字を示す表示データや、表示を維持するためのリフレッシュデータなどを生成し、駆動回路43に出力する。
【0023】
駆動回路43は、コントローラ42から出力される信号に基づいて表示パネル30を制御する。本実施形態では、後述するように表示パネル30は、アクティブマトリックス駆動であり、各画素を駆動するためのTFT回路を備えている。
このため、駆動回路43は、TFT回路の走査線に所定の走査線信号を出力する走査線駆動回路431と、TFT回路のデータ線に所定のデータ線信号を出力するデータ線駆動回路432とを備えている。
【0024】
なお、コントローラ42は、表示パネル30に表示する表示データの表示倍率を、ボタン操作によって変更する機能も備えている。
また、コントローラ42には、複数の表示データが記録される記録手段が設けられている。この記憶手段には、図1に示されるような縦ストライプ画像、図3から図9に示すような複数の表示データが記憶されている。図3は、表示データの一例である横ストライプ画像である。図4は、表示データの一例である水玉画像である。図5は、表示データの一例であるダイヤ画像である。図6は、表示データの一例である波型地紋である。図7は、表示データの一例であるカード型地紋である。図8は、表示データの一例であるつる型地紋である。図9は、表示データの一例である花型地紋である。なお、本実施形態では、表示データとして、上記したような時計の表示パネルを装飾してデザイン性を向上させる、いわゆる地紋を例示するが、その他の装飾や文字などにより構成される画像を用いてもよい。
また、記憶手段に記憶される各表示データとして、表示倍率が標準である標準表示データ、この標準表示データの表示倍率を大きくした拡大表示データ、および標準表示データの表示倍率を小さくした縮小表示データが記憶されている。
さらに、これらの標準表示データ、拡大表示データ、および縮小表示データは、それぞれ表示倍率データや、表示データのデータ名称などに関する各種データが関連付けられて記憶手段に記憶されている。例えば、標準表示データに関連付けられる表示倍率データには、表示倍率が1.0倍、拡大表示データに関連付けられる表示倍率データには、表示倍率が2.0倍、縮小表示データに関連付けられる表示倍率データには、表示倍率が0.5倍である旨が記録される。データ名称としては、例えば、図1に対応した画像に対応した「縦ストライプ」、図3に示すような画像に対応した「横ストライプ」、図4に示すような画像に対応した「水玉」、図5に示すような画像に対応した「ダイヤ」、図6に示すような画像に対応した「波型」、図7に示すような画像に対応した「カード型」、図8に示すような画像に対応した「つる型」、図9に示すような画像に対応した「花型」などといったデータ名称(地紋名称)などが記録される。
【0025】
そして、本実施形態では、図1、および図3から図9に示すような表示データ(縦ストライプ、横ストライプ、水玉、ダイヤ、波型地紋、カード型地紋、つる型地紋、花型地紋などの表示データ)などから、利用者の操作により利用者が所望する表示データを選択することができる。また、上記したように、これらの表示データには、それぞれ表示倍率の異なる標準表示データ、拡大表示データ、縮小表示データがあり、これらの表示倍率を選択することができる。
そして、選択された表示データの表示倍率によってリフレッシュ時間間隔が設定される。
リフレッシュ時間間隔が標準である場合、長い場合および短い場合の具体的な時間は、表示倍率に応じて設定すればよいが、本実施形態では、リフレッシュ時間間隔が長い場合は20時間、短い場合は5時間、標準の場合は10時間とされている。すなわち、リフレッシュ時間間隔が長い場合は、20時間に1回リフレッシュ動作が行われ、短い場合は5時間に1回リフレッシュ動作が行われ、標準の場合では10時間に1回リフレッシュ動作が行われる。
【0026】
[4.表示パネルの構成]
表示パネル30は、図10に示すように、表面側から表面ガラス31、共通電極32、電気泳動層33、画素電極34、TFT回路層35、裏面ガラス36が積層されて構成されている。なお、表面ガラス31および裏面ガラス36は、透明なガラスに限らず、透明な樹脂で構成してもよい。
TFT回路層35には、図2に示すような前記走査線駆動回路431、走査線駆動回路431で駆動されるTFT回路が構成されている。TFT回路層35は、図示略のスイッチイング用のトランジスタや保持容量などが設けられている。そして、各トランジスタは、画素毎に設けられた画素電極34に接続されている。
【0027】
一方、共通電極32は、ITO(Indium Tin Oxide)などによる透明な電極材で構成されている。この共通電極32は、表示パネル30の略全体にわたって設けられている。すなわち、画素電極34は、表示パネル30の画素毎に設けられているが、共通電極32は各画素に対して共通なものとされている。
【0028】
電気泳動層33は、共通電極32に接着された複数のマイクロカプセル330を備えている。マイクロカプセル330は、図11にも示すように、多数の帯電粒子が分散した電気泳動粒子分散液が封入されている。電気泳動粒子分散液には、黒色の電気泳動粒子(以下、黒粒子という)331と、白色の電気泳動粒子(以下、白粒子という)332とが分散され、二色の粉体流体方式の電気泳動層が構成されている。これら黒粒子331および白粒子332は、互いに異なる極性に帯電しており、本実施形態では、黒粒子331がマイナス(負)に帯電し、白粒子332がプラス(正)に帯電している。
【0029】
なお、本実施形態では、マイクロカプセル330の直径は約30μm(0.03mm)であり、黒粒子331の直径は10〜30nm、白粒子332の直径は100〜300nmである。
また、図10に示すように、画素電極34の幅寸法L1は約0.09mm、画素電極34間のギャップの幅寸法L2は約0.01mmである。
【0030】
なお、表示パネル30の側面は、表面ガラス31および裏面ガラス36に跨って設けられるシール剤などでシールされている。この表面ガラス31、裏面ガラス36およびシール剤によって、電気泳動層33等は密封されている。
【0031】
[5.電気泳動による表示]
各マイクロカプセル330の黒粒子331および白粒子332は、共通電極32および画素電極34間に電位差を生じさせることで電気泳動が行われ、表面ガラス31側から見た場合に各マイクロカプセル330の表示色が変化する。
すなわち、画素電極34がローレベル電位(L電位、図10では「−」と表示)であり、共通電極32がハイレベル電位(H電位)の場合、その電位差によって共通電極32から画素電極34に向かう電界が発生し、正に帯電した白粒子332が画素電極34側に移動するとともに、負に帯電した黒粒子331が共通電極32側に移動する。このため、共通電極32の電位に比べて画素電極34の電位が低い部分は、表面ガラス31側から視認した場合、黒色表示となる。
【0032】
この黒色表示の場合とは逆に、画素電極34をハイレベル電位(H電位、図10では「+」と表示)とし、共通電極32をローレベル電位(L電位)に切り替えた場合、電界の向きが逆転し、表示パネル30における表示は白色となる。
また、黒粒子331、白粒子332の移動量を電圧の印加時間に応じて調整することにより、黒と白との間の色階調の中間色表示も可能となっている。
なお、電界印加が停止されると、黒粒子331,白粒子332の移動も止まり、そのままの表示色が保持される。但し、長時間電圧印加が停止されると、一部の粒子が移動してしまい、特に画像や文字の細密部分の表示が劣化する。
【0033】
[6.表示パネルの駆動工程]
次に、表示パネル30の駆動工程を図12のフローチャートに基づいて説明する。
コントローラ42は、まず表示パネル30に表示する表示データを設定する(ステップS1)。
各表示データは、利用者がリューズ5やボタン6,7を操作することで選択され、コントローラ42は検出回路44から出力される操作信号に基づいて、選択された表示データを判別して設定する。このとき、コントローラ42は、選択されている表示データのデータ名称を表示パネル30の例えば下端部に設けられる名称表示窓37(図1、図13,図14参照)に表示させる。
【0034】
次に、コントローラ42は、ステップS1において選択された表示データを、表示パネル30上に表示させるための表示倍率を設定する。これには、ステップS1と同様に、利用者がリューズ5やボタン6,7を操作することで表示倍率が選択され、コントローラ42は検出回路44から出力される操作信号に基づいて、標準表示データ、拡大表示データ、および縮小表示データから選択された表示倍率に対応する表示データを設定する(ステップS2)。
【0035】
コントローラ42は、このステップS2で選択された表示倍率に対応するリフレッシュ時間間隔Trを設定する(ステップS3)。
具体的には、ステップS2において、表示倍率が標準である標準表示データが設定された場合、コントローラ42は、リフレッシュ動作を10時間に1回行う、つまりリフレッシュ時間間隔Trを10時間に設定する。
また、コントローラ42は、ステップS2において、表示倍率が大きい拡大表示データが設定された場合、リフレッシュ動作を20時間に1回行う、つまりリフレッシュ時間間隔Trを20時間(第2リフレッシュ時間間隔)に設定する。
一方、コントローラ42は、ステップS2において、表示倍率が小さい縮小表示データが設定された場合、リフレッシュ動作を5時間に1回行う、つまりリフレッシュ時間間隔Trを5時間(第3リフレッシュ時間間隔)に設定する。
【0036】
従って、図1に示すような標準表示データが表示パネル30に表示される状態では、リフレッシュ時間は標準である10時間に設定され、図13に示すような拡大表示データが表示パネル30に表示される状態では、リフレッシュ時間Trは標準よりも長い20時間に設定され、図14に示されるような縮小表示データが表示パネル30に表示される状態では、リフレッシュ時間Trは標準よりも短い5時間に設定される。
【0037】
次に、コントローラ42は、リフレッシュ時間間隔を計測するために、経過時間Tを「0」に初期化する(ステップS4)。
そして、コントローラ42は、各表示モードに対応した表示処理を行う(ステップS5)。例えば、ステップS2にて表示倍率が標準と設定された場合では、ステップS1にて設定された表示データの表示倍率が標準である標準表示データを読み込み、図1に示すように、表示パネル30に標準表示データを表示する。また、このとき、コントローラ42は、表示パネル30の下端部に名称表示窓37を表示させ、この名称表示窓37に表示パネルが設定された日付、表示データに対応するデータ名称、表示データの表示倍率、およびこの表示倍率に対して設定されたリフレッシュ時間間隔Trを表示させる。なお、名称表示窓37に表示される日付としては、表示が設定された日付に限らず、例えば現在の日付などであってもよい。ステップS1およびS2にて、拡大表示データや縮小表示データが選択された場合も同様に、図13や図14に示すように、表示パネル30上に表示倍率が大きい表示データもしくは表示倍率が小さい表示データを表示させる。
【0038】
次に、コントローラ42は、時刻表示を開始してからの経過時間Tを、計時部45からの信号に基づいて計測する(ステップS6)。
そして、コントローラ42は、経過時間Tがリフレッシュ時間間隔Trを超えたか否かを判定する(ステップS7)。
ここで、経過時間Tがリフレッシュ時間間隔Trを超えていない場合には、コントローラ42は、表示処理(ステップS5)および経過時間計測処理(ステップS6)を継続する。
【0039】
一方、ステップS7において、経過時間Tがリフレッシュ時間間隔Trを超えている場合には、コントローラ42は、リフレッシュ動作を行う(ステップS8)。リフレッシュ動作時には、コントローラ42は、現在表示されている表示データに基づいて電圧を再度印加する。これにより、一旦電圧を共通電極32、画素電極34に印加して所望の画像や文字(数字)を表示するように分布させた電気泳動粒子(黒粒子331、白粒子332)の分布状態を、再度の電圧印加によって安定または維持させることができる。
【0040】
例えば、図1に示すような標準表示データでは、10時間毎に更新されるが、図13に示すような拡大表示データが表示パネル30に表示された場合では、20時間経過しないと更新されず、図14に示すような縮小表示データが表示パネル30に表示された場合では、5時間毎の頻度で更新される。したがって、表示データの更新時のみ電圧を印加する処理を行うと、拡大表示データが表示される際には、電圧が印加されない期間が長くなり、消費電力の低減が図れ、縮小表示データが表示される際には、短い時間間隔でリフレッシュ動作が行われるため、表示の劣化が防止される。
【0041】
リフレッシュ動作後、コントローラ42は、経過時間Tを0に初期化する(ステップS9)。そして、コントローラ42は、時刻表示処理(ステップS5)および経過時間計測処理(ステップS6)を再度実行する。
なお、リューズ5やボタン6,7の操作によって、表示モードが選択状態に移行した場合や、フォント種類やサイズの選択状態に移行した場合は、コントローラ42はステップS1〜S9の処理を新たに実行する。
【0042】
上述したように、上記実施形態の電子時計1では、表示パネル30に表示データを表示させる際に、その表示データの表示倍率に基づいてリフレッシュ時間間隔を設定し、このリフレッシュ時間間隔でリフレッシュ動作を行っている。すなわち、表示倍率が大きい拡大表示データのように、表示画像の線境界におけるコントラストが時間の経過とともに劣化した場合でも表示画像の表示品質が大きく低下しない場合では、リフレッシュ時間間隔を長く設定する。一方、表示倍率が小さい縮小表示データのように、表示画像の線境界におけるコントラストが維持間の経過とともに劣化した場合に表示画像の表示品質が低下してしまう場合では、リフレッシュ時間間隔を短く設定する。
このため、表示倍率が大きい拡大表示データでは、リフレッシュ時間間隔を長くすることで、リフレッシュ動作に伴う電圧印加の頻度を下げることができ、消費電力を低減することができる。一方、表示倍率が小さい縮小表示データでは、リフレッシュ時間間隔を短く設定することで、リフレッシュ動作の頻度を上げることができ、時間経過に伴う表示品質の劣化を防止することができる。
すなわち、本実施形態によれば、表示される表示データの表示倍率に応じてリフレッシュ時間間隔を変更しているので、適正な画像品質を確保できるとともに、無駄なリフレッシュ動作を行うことを防止でき、消費電力も抑制することができる。
【0043】
また、リフレッシュ時間間隔は、各表示データに関連付けられて記録される表示倍率データに記録される表示倍率に基づいて、この表示倍率が予め設定された標準表示倍率(1.0倍)に対して高い場合には、リフレッシュ時間間隔を大きく設定し、低い場合にはリフレッシュ時間間隔を小さく設定している。
このため、コントローラ42において、例えば表示倍率に比例したリフレッシュ時間間隔を計算するなどの複雑な演算処理が不要となり、処理負荷も軽減できる。さらに、各表示データは記憶手段に記憶されているため、表示データを表示倍率に応じた倍率に画像処理するなどの動作が不要であり、処理を軽減できる。したがって、処理負荷に伴う電力消費も抑えることができる。
【0044】
そして、本発明の時計1では、表示パネル30の下端部に名称表示窓37を表示させ、この名称表示窓37に表示データの表示倍率やリフレッシュ時間間隔を表示させている。また、この名称表示窓37に表示データのデータ名称をも表示させている。
このため、利用者が表示パネル30上の名称表示窓37により、容易に表示データの倍率やリフレッシュ時間間隔、データ名称を確認することができる。したがって、利用者は、この表示倍率やリフレッシュ時間間隔を確認しながら表示パネル30に表示させる表示データを選択するなどの操作ができる。したがって、表示データを選択する際に、より操作しやすくなり、利用者が所望する表示データを適切に選択することができる。
【0045】
また、記憶手段に記憶される表示データとして、図1、および図3ないし図9に示すような各種地紋が記憶されている。
このような地紋を表示パネル30に表示させる際でも、表示倍率に応じてリフレッシュ時間間隔を適切に設定できるため、表示された地紋の表示品質が劣化することなく、良好に地紋を表示させることができる。また、このような地紋を表示させることで、時計1の意匠性を向上させることができる。
【0046】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る時計について説明する。
図15は、第2実施形態に係る時計において、標準カレンダ表示データが表示された状態を示す図である。図16は、第2実施形態に係る時計において、拡大カレンダ表示データが表示された状態を示す図である。図17は、第2実施形態に係る時計において、縮小カレンダ表示データが表示された状態を示す図である。
第2実施形態の時計1Aは、図15ないし図17に示すように、表示パネル30に、カレンダを表示させる。なお、図15ないし図17において、時刻を表示させる指針は省略している。
この時計1Aでは、記憶手段に、図15のような標準サイズのカレンダに対応した標準カレンダ表示データ、図16のような表示倍率が大きいカレンダに対応した拡大カレンダ表示データ、図17のような表示倍率が小さいカレンダに対応した縮小カレンダ表示データが記憶されている。これらのカレンダ表示データにも、第1実施形態と同様に、表示倍率データが関連付けられ、それぞれのカレンダの表示倍率が記録されている。
【0047】
そして、時計1Aにおいても、前記実施形態の時計1と同様に、利用者により上述のカレンダ表示データのうち、いずれかのカレンダ表示データが選択されると、そのカレンダ表示データの表示倍率に対応したリフレッシュ時間間隔が設定される。
例えば、利用者により、リューズ5やボタン6,7が操作されることで、表示倍率が標準であるカレンダ表示データが選択されると、図15に示すような標準サイズのカレンダを表示させるとともに、リフレッシュ時間間隔を第1リフレッシュ時間間隔である例えば10時間間隔に設定する。一方、表示倍率が大きい拡大カレンダ表示データが選択されると、図16に示すような表示倍率が大きいカレンダを表示させるとともに、リフレッシュ時間間隔を第2リフレッシュ時間間隔である例えば20時間間隔に設定する。そして、表示倍率が小さい縮小カレンダ表示データが選択されると、図17に示すような表示倍率が小さいカレンダを表示させるとともに、リフレッシュ時間間隔を第3リフレッシュ時間間隔である例えば5時間間隔に設定する。
【0048】
本実施形態によれば、第1実施形態における時計1と同様の効果を奏する。すなわち、表示パネル30に表示倍率が小さいカレンダが表示される場合では、リフレッシュ時間間隔を短く設定することで、表示品質の劣化を防止して、良好にカレンダを表示させることができる。また表示倍率が大きいカレンダが表示される場合では、リフレッシュ時間間隔を長く設定することで、消費電力を低減させることができる。
【0049】
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態に係る時計について説明する。
第3実施形態の時計1Bは、図18および図19に示すように、表示パネル30に、地図を表示させる。図18は、第3実施形態に係る時計において、拡大地図データが表示された状態を示す図である。図19は、第3実施形態に係る時計において、縮小表示データが表示された状態を示す図である。なお、図18および図19において、時刻を表示する指針は省略する。
この時計1Bでは、記憶手段に、図18のような表示倍率が大きく、所定地域を拡大した拡大地図データ、図19に示すような表示倍率が小さく、広範囲の地域を表示可能な縮小地図データが記憶されている。また、これらの地図データには、第1および第2実施形態と同様に、表示倍率に関する表示倍率データが関連付けられて記憶されている。
【0050】
また、時計1Bは、時刻情報を有する標準電波を受信する図示しないアンテナを備え、受信された標準電波に基づいて時刻を修正する。すなわち、コントローラ42は、内部時刻をカウントする図示しないカウンタを備え、標準電波から抽出された時刻情報に基づいて、このカウンタにてカウントされる内部時刻を修正する。そして、この修正された内部時刻を表示パネル30に表示させる。
【0051】
このとき、コントローラ42は、利用者のリューズ5やボタン6,7の操作により、例えば拡大地図データを表示させる旨の操作信号が入力されると、現在アンテナにて受信している標準電波の発信元が記録された拡大地図データを選択する。例えば、日本国内で標準電波を受信した場合、図18に示すような日本国の拡大地図データを表示させる。
一方、利用者のリューズ5やボタン6,7の操作により、例えば縮小地図データを表示させる旨の操作信号が入力されると、コントローラ42は、現在アンテナにて受信している標準電波の発信位置が含まれる広範囲のエリアが記録された縮小地図データを選択する。例えば、日本国内で標準電波を受信した場合、図19に示すように、日本国が含まれる縮小地図データを選択し、表示パネル30に表示させる。なお、コントローラ42は、縮小地図データに、標準電波の発信位置の地点を例えば点表示させるなどの処理を実施してもよい。
【0052】
また、この時、時計1Bは、選択された地図データの表示倍率に基づいて、前記実施形態の時計1、1Aと同様に、地図データの表示倍率に対応したリフレッシュ時間間隔が設定さする。
例えば、拡大地図データが選択された場合、図18に示すような拡大地図を表示させるとともに、リフレッシュ時間間隔を第2リフレッシュ時間間隔である例えば20時間間隔に設定する。そして、表示倍率が小さい縮小地図データが選択されると、図19に示すような表示倍率が小さい縮小地図を表示させるとともに、リフレッシュ時間間隔を第3リフレッシュ時間間隔である例えば5時間間隔に設定する。
なお、図18および図19において、図には省略しているが、時計1Bにおいても、第1実施形態と同様に、秒針11、分針12、時針13が設けられ、指針駆動機構により運針制御されている。
【0053】
本実施形態によれば、第1および第2実施形態における時計1,1Aと同様の効果を奏する。すなわち、表示パネル30に表示倍率が小さい縮小地図データを表示する場合では、リフレッシュ時間間隔を短く設定することで、表示品質の劣化を防止することができる。一方、表示パネル30に表示倍率が大きい拡大地図データを表示する場合では、リフレッシュ時間間隔を長く設定することで、消費電力の低減を図ることができる。
【0054】
また、表示パネル30上に拡大地図データを表示させる際、コントローラ42は、現在受信している標準電波の発信元に対応した拡大地図データを表示させる。このため、利用者は表示パネル30に表示される時刻がどの地域に対応する時間であるかを、容易に確認することができるとともに、現在地に対して適切な標準電波の受信モードに設定されているかをも確認することができ、利用者による時計1Bの時刻調整操作を良好に支援することができる。
【0055】
〔本発明の変形例〕
以上、本発明の実施態様について具体的に示したが、前記各実施形態に限らず、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の改良、変形が可能である。
【0056】
第1実施形態では、表示倍率の異なる複数の表示データが記憶手段に予め記憶される例を示したが、例えば利用者の操作により、表示データの表示倍率が入力可能な構成とし、入力された表示倍率に応じて表示データを画像処理する構成としてもよい。この場合でも、入力された表示倍率に応じて、リフレッシュ時間間隔を適宜設定することで、表示品質の維持、および消費電力の低減を実施することができる。
【0057】
また、表示倍率が標準倍率(例えば1倍)に対して大きい場合、リフレッシュ時間間隔を一律に第2リフレッシュ時間間隔(20時間)に設定し、表示倍率が標準倍率に対し小さい場合、リフレッシュ時間間隔を一律に第3リフレッシュ時間間隔(5時間)に設定したが、これに限らない。
例えば、コントローラ42は、表示倍率に比例して変化するリフレッシュ時間間隔を設定する構成としてもよい。このような構成では、表示データの表示倍率に対して、それぞれ最適なリフレッシュ時間間隔を設定することができるため、より適切に表示品質の維持を実施することができる。
さらに、コントローラ42は、リフレッシュ時間間隔を、第1リフレッシュ時間間隔、第2リフレッシュ時間間隔、および第3リフレッシュ時間間隔のいずれかに設定する構成を示したが、例えば標準倍率を境に、第2リフレッシュ時間間隔および第3リフレッシュ時間間隔のいずれか一方に設定する構成としてもよい。また、表示倍率の大きさにより、例えば4つ以上のリフレッシュ時間間隔のうちからいずれか1つを設定する構成としてもよい。さらに、画像の種類(地紋、カレンダ、地図情報など)に応じて、リフレッシュ時間間隔を変更することも可能である。
【0058】
また、表示パネル30に名称表示窓37を表示させ、この名称表示窓37に表示倍率、リフレッシュ時間間隔、および名称データを表示させたが、これらのうち、いずれか1つまたは2つを表示させる構成としてもよく、利用者の操作により表示させる情報を選択できる構成などとしてもよい。さらには、名称表示窓37の表示を選択可能な構成としてもよい。
【0059】
また、第3実施形態において、標準電波を受信し、その標準電波の種類により地図情報を選択し、表示パネル30に表示させる構成としたが、これに限らない。例えば、利用者により、所定地域の時刻を表示させる旨の入力操作が行われた際、この所定地域に対応する地図情報を読み込んで表示パネル30に表示させる構成などとしてもよい。さらには、GPS時計などにおいて、現在位置を地図情報上に表示させるなどの処理を実施してもよい。
【0060】
本発明の表示装置は、表示パネルを有する各種電子機器に広く適用でき、このような機器としては、例えば、PDA(Personal Digital Assistants)や、携帯電話機、ディジタルカメラ、ビデオカメラ、プリンタ、パーソナルコンピュータなどを例示できる。
【0061】
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の第1実施形態における時計を示す正面図。
【図2】前記実施形態の時計の回路構成を示すブロック図。
【図3】表示データの一例である横ストライプ画像を示す図。
【図4】表示データの一例である水玉画像を示す図。
【図5】表示データの一例であるダイヤ画像を示す図。
【図6】表示データの一例である波型地紋を示す図。
【図7】表示データの一例であるカード型地紋を示す図。
【図8】表示データの一例であるつる型地紋を示す図。
【図9】表示データの一例である花型地紋を示す図。
【図10】前記実施形態の表示パネルの断面図。
【図11】前記実施形態のマイクロカプセルを示す模式図。
【図12】前記実施形態の表示処理工程を示すフローチャート。
【図13】前記実施形態の拡大表示データが表示された状態の時計を示す正面図。
【図14】前記実施形態の縮小表示データが表示された状態の時計を示す正面図。
【図15】本発明の第2実施形態の時計の標準カレンダ表示データが表示された状態を示す正面図。
【図16】本発明の第2実施形態の時計の拡大カレンダ表示データが表示された状態を示す正面図。
【図17】本発明の第2実施形態の時計の縮小カレンダ表示データが表示された状態を示す正面図。
【図18】本発明の第3実施形態の時計の拡大地図データが表示された状態を示す正面図。
【図19】本発明の第3実施形態の時計の縮小地図データが表示された状態を示す正面図。
【符号の説明】
【0063】
1,1A,1B…時計、30…表示パネル、40…駆動制御手段、42…コントローラ、45…計時部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気泳動素子を有する表示パネルと、この表示パネルに表示データを表示させる制御を実施する駆動制御手段とを備える表示装置であって、
前記駆動制御手段は、前記表示パネルに表示する前記表示データの表示倍率を判別し、その表示データの表示倍率に応じて前記表示パネルのリフレッシュ時間間隔を変更する
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、
前記駆動制御手段は、
前記表示データの表示倍率が、予め設定された所定倍率である場合には、予め設定された所定時間間隔である第1リフレッシュ時間間隔で表示を更新し、前記表示倍率が前記所定倍率よりも大きい場合には、時間間隔が長い第2リフレッシュ時間間隔で表示を更新し、前記表示倍率が前記所定倍率よりも小さい場合には、時間間隔が短い第3リフレッシュ時間間隔で表示を更新する
ことを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の表示装置において、
前記駆動制御手段は、前記表示パネルに、前記表示データとともに、前記表示データの表示倍率およびリフレッシュ時間間隔を表示させる
ことを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の表示装置において、
前記駆動制御手段は、前記表示パネルに、前記表示データとともに、この表示データの名称を表示させる
ことを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の表示装置において、
前記表示データは、地紋である
ことを特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の表示装置において、
前記表示データは、カレンダ表示である
ことを特徴とする表示装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の表示装置において、
前記表示データは、地図情報である
ことを特徴とする表示装置。
【請求項8】
電気泳動素子を有する表示パネルを備える表示装置における表示方法であって、
表示パネルに表示する表示データの表示倍率を判別し、その表示データの表示倍率によって表示パネルのリフレッシュ時間間隔を変更する
ことを特徴とする表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−300478(P2009−300478A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−151401(P2008−151401)
【出願日】平成20年6月10日(2008.6.10)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】