説明

表示装置及び外部チューナ制御方法

【課題】STBやレコーダなどの外部チューナと接続され、リモコン一つを用いて、あたかも外部チューナの機能が組み込まれているかのように操作可能な表示装置を提供する。
【解決手段】テレビ装置100は、放送信号を受信するTVチューナ101と、放送信号を受信する外部チューナを接続するHDMI入力I/F108,109と、ユーザ入力に従ってTV装置100を操作するリモコンRと、リモコンRにより選局操作がなされたときに、外部チューナで受信可能な放送種別に応じて、TVチューナ101と外部チューナのいずれか一方を操作対象として選択する操作対象選択部104aとを備える。テレビ装置100は、外部チューナが操作対象として選択された場合、HDMI入力I/F108,109を介して外部チューナへ選局指示のCECコマンドを送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及び外部チューナ制御方法、より詳細には、HDMI(High Definition Multimedia Interface)等によるデジタルインタフェースによりレコーダやSTB(セットトップボックス)などの外部チューナと接続可能な表示装置及び該装置による外部チューナ制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
映像伝送用のデジタルインタフェースとしてHDMIが普及している。HDMIは、PCとディスプレイの接続標準規格であるDVIに音声伝送機能や著作権保護機能を加えて、AV機器向けにアレンジしたものとなっている。
従来は機器間の接続にビデオ、オーディオ、コントロールの各信号用の複数のケーブルを用いていたが、HDMIではケーブル1本で済み、コントロール信号は双方向の伝送に対応しているため、例えばモニタからHDMIで接続されたSTBやDVDプレーヤ等の出力装置にコントロール信号を中継することによって、一つのリモコンでホームシアタなどのAVシステム全体を操作することも可能となる。
【0003】
上記HDMIによりテレビと外部チューナ(レコーダやSTBなど)を接続した場合、テレビ側の内蔵チューナを使用する際には、電源のオン・オフ操作や、放送チャンネルの切換(選局)操作などを行えばよく、内蔵チューナを個別に操作する必要はない。この選局操作としては、例えば、テレビ本体もしくはリモコン装置の数字キーで直接的に放送チャンネルを選択する、あるいは、チャンネルアップ/ダウンボタンを操作して放送チャンネルを選択する、などの方法がある。
【0004】
一方、テレビに接続された外部チューナを利用する場合、外部チューナを個別に操作する必要があるため、外部チューナ用のリモコン装置が別途必要となる。従って、ユーザは使い勝手の異なる2つのリモコン装置を別々に操作しなくてはならず、操作が煩雑になるという問題があった。
【0005】
このような問題に対して、例えば、特許文献1には、本体側から外部機器の電源のオン・オフを制御したり、外部チューナが受信するチャンネル信号について放送内容の情報の表示や選局操作を行える映像音声信号処理装置が開示されている。この映像音声信号処理装置であるハードディスクレコーダは、高速データ端子を介して、CS受像機などの外部機器に電源制御信号を転送し、ハードディスクレコーダと連動し外部機器の電源のオン・オフを制御する。また、ハードディスクレコーダは、チャンネル選択制御信号を生成し、高速データ端子を介してCS受像機に出力し、CS受像機のチャンネルを切り換える。
【0006】
また、特許文献2には、IEEE1394インタフェースを介して擬似的に機能を拡張させたAV機器が開示されている。このAV機器は、AV−HDDやBlu−ray Discなどの機能モジュールと、それ以外の他の機能モジュール(D−VHSなど)とを制御可能な制御機器(チューナ内蔵デジタルテレビなど)とIEEE1394I/Fを介して接続する手段と、その制御機器からの制御情報を変換して機能モジュールを制御する擬似機能モジュールとを備える。擬似機能モジュールは、機能モジュール(AV−HDD,Blu−ray Disc)を、他の機能モジュール(D−VHS)に統合してリスト表示させる。
【特許文献1】特開2004−200862号公報
【特許文献2】特開2006−108837号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載のレコーダでは、制御信号と映像・音声信号をやり取りするための配線が別々であったため、配線構造が複雑になっていた。また、テレビの内蔵チューナの選局操作と、外部機器のチューナの選局操作が異なっているために、ユーザにとっては負担が大きく、さらに、操作対象が外部機器であることを意識して操作する必要がある。
【0008】
また、上記特許文献2に記載のAV機器の場合、チューナ内蔵デジタルテレビなどの制御機器とIEEE1394I/Fを介して接続され、その制御機器からの制御情報を変換して、AV機器が実装するAV−HDDやBlu−ray Discなどの機能モジュールを制御する構成であり、あくまで外部機器であることを意識して操作しなければならない。
【0009】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、STBやレコーダなどの外部チューナと接続され、リモコン一つを用いて、あたかも外部チューナの機能が組み込まれているかのように操作可能な表示装置及び該表示装置による外部チューナ制御方法を提供すること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、放送信号を受信するチューナと、放送信号を受信する外部チューナを接続する接続手段とを備えた表示装置であって、ユーザ入力に従って前記表示装置を操作する操作手段と、該操作手段により選局操作がなされたときに、前記外部チューナで受信可能な放送種別に応じて、前記チューナと前記外部チューナのいずれか一方を操作対象として選択する操作対象選択手段とを備え、前記外部チューナが操作対象として選択された場合、前記接続手段を介して前記外部チューナへ選局指示のコマンドを送信することを特徴としたものである。
【0011】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記外部チューナが前記チューナと同じ種別の放送信号を受信可能な場合、前記操作対象選択手段は、前記操作手段により前記チューナと前記外部チューナの両方で受信可能な放送が選局されたときに、前記チューナが使用状態にあるかどうかを判定し、前記チューナが使用状態であれば、前記外部チューナを操作対象として選択することを特徴としたものである。
【0012】
第3の技術手段は、第1の技術手段において、前記外部チューナが前記チューナと異なる種別の放送信号を受信可能な場合、前記操作対象選択手段は、前記操作手段により前記外部チューナでのみ受信可能な放送が選局されたときに、前記外部チューナを操作対象として選択することを特徴としたものである。
【0013】
第4の技術手段は、第1の技術手段において、前記外部チューナが前記チューナと同じ種別で且つ放送経路の異なる放送信号を受信可能な場合、前記操作対象選択手段は、前記操作手段により前記チューナと前記外部チューナの両方で受信可能な放送が選局されたときに、前記外部チューナを操作対象として優先的に選択することを特徴としたものである。
【0014】
第5の技術手段は、第4の技術手段において、前記チューナの放送経路は、地上波デジタル放送信号が送信される経路であり、前記外部チューナの放送経路は、地上波デジタル放送のIP再送信信号が送信される経路であることを特徴としたものである。
【0015】
第6の技術手段は、第1の技術手段において、前記操作対象選択手段は、前記チューナと前記外部チューナの受信状態を判定し、該判定結果に基づいて受信状態が良好なチューナを操作対象として選択することを特徴としたものである。
【0016】
第7の技術手段は、第1の技術手段において、前記操作対象選択手段は、前記チューナと前記外部チューナのいずれかを操作対象として選択させる画面を表示させ、該画面上でユーザにより選択されたチューナを操作対象として選択することを特徴としたものである。
【0017】
第8の技術手段は、第1乃至第7のいずれか1の技術手段において、該表示装置の入力を切り換えるための入力切換メニューに、前記外部チューナで受信可能な放送種別を追加して拡張し、該拡張した入力切換メニューの各入力項目を選択可能に表示することを特徴としたものである。
【0018】
第9の技術手段は、第1乃至第8のいずれか1の技術手段において、前記接続手段を介して前記外部チューナへOSD出力禁止のコマンドを送信し、前記外部チューナで生成されたOSD情報の表示を禁止することを特徴としたものである。
【0019】
第10の技術手段は、第1乃至第9のいずれか1の技術手段において、前記チューナで受信可能な番組情報を電子番組表として表示する手段を備え、前記外部チューナで受信可能な番組情報を取得し、該取得した番組情報を前記電子番組表を使用して表示させることを特徴としたものである。
【0020】
第11の技術手段は、第1乃至第9のいずれか1の技術手段において、前記外部チューナの放送種別への切り換えが要求されたときに、前記外部チューナへ電子番組表出力指示のコマンドを送信し、前記外部チューナの電子番組表を表示させることを特徴としたものである。
【0021】
第12の技術手段は、第1乃至第11のいずれか1の技術手段において、前記接続手段は、前記外部チューナを少なくとも2つ接続し、一方は映像・音声信号を録画可能な録画装置であり、他方はセットトップボックスであることを特徴としたものである。
【0022】
第13の技術手段は、第12の技術手段において、前記セットトップボックスから前記録画装置へ映像・音声信号の伝送を可能とし、前記セットトップボックスでのみ受信可能な放送を、前記録画装置に録画予約した場合、前記表示装置は、録画予約開始時刻になると、前記セットトップボックスへ選局開始を指示するコマンドを送信し、前記録画装置へ前記セットトップボックスからの映像・音声信号を録画指示するコマンドを送信することを特徴としたものである。
【0023】
第14の技術手段は、第12の技術手段において、該表示装置から前記録画装置へ映像・音声信号の伝送を可能とし、前記表示装置でのみ受信可能な放送を、前記録画装置に録画予約した場合、前記表示装置は、録画予約開始時刻になると、録画出力を開始すると共に、前記録画装置へ前記表示装置からの映像・音声信号を録画指示するコマンドを送信することを特徴としたものである。
【0024】
第15の技術手段は、第1乃至第14のいずれか1の技術手段において、前記接続手段は、HDMI規格に準じた接続を行う手段であり、前記コマンドは、HDMI規格に基づくCECコマンドであることを特徴としたものである。
【0025】
第16の技術手段は、放送信号を受信するチューナと、放送信号を受信する外部チューナを接続する接続手段とを備えた表示装置の外部チューナ制御方法であって、ユーザ入力に従って前記表示装置を操作する操作手段を使用して、前記表示装置に選局操作がなされたときに、前記外部チューナで受信可能な放送種別に応じて、前記チューナと前記外部チューナのいずれか一方を操作対象として選択するステップと、前記外部チューナが操作対象として選択された場合、前記接続手段を介して前記外部チューナへ選局指示のコマンドを送信するステップとを有することを特徴としたものである。
【0026】
第17の技術手段は、第16の技術手段において、前記外部チューナが前記チューナと同じ種別の放送信号を受信可能な場合、前記表示装置が、前記操作手段により前記チューナと前記外部チューナの両方で受信可能な放送が選局されたときに、前記チューナが使用状態にあるかどうかを判定し、前記チューナが使用状態であれば、前記外部チューナを操作対象として選択することを特徴としたものである。
【0027】
第18の技術手段は、第16の技術手段において、前記外部チューナが前記チューナと異なる種別の放送信号を受信可能な場合、前記表示装置が、前記操作手段により前記外部チューナでのみ受信可能な放送が選局されたときに、前記外部チューナを操作対象として選択することを特徴としたものである。
【0028】
第19の技術手段は、第16の技術手段において、前記外部チューナが前記チューナと同じ種別で且つ放送経路の異なる放送信号を受信可能な場合、前記表示装置が、前記操作手段により前記チューナと前記外部チューナの両方で受信可能な放送が選局されたときに、前記外部チューナを操作対象として優先的に選択することを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、STBやレコーダなどの外部チューナと接続され、リモコン一つを用いて、テレビにあたかも外部チューナの機能が組み込まれているかのように操作できるため、ユーザは外部チューナの接続を意識することなく、単にテレビの機能が拡張されたかのようにスムーズな操作を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の表示装置及び該表示装置による外部チューナ制御方法の好適な実施の形態について説明する。
【0031】
本発明の実施形態においては、HDMI規格に含まれるCEC(Consumer Electronics Control)あるいはIEEE1394規格に含まれるAVCを使用することができる。ここではHDMI/CECを代表例として説明する。
【0032】
本発明の表示装置は、STBやレコーダなどの外部チューナとHDMIにより接続され、リモコン一つを用いて、あたかも外部チューナの機能が組み込まれているかのように操作ができるようになる。このCECは、HDMIで規格化されている制御プロトコルであり、そのプロトコルに基づく制御信号であるCECコマンドが機器間でやりとりされる。
【0033】
図1は、本発明の表示装置の一実施形態例を説明するためのブロック図で、本発明の表示装置をテレビ装置に適用した例を示すものである。
テレビ装置100は、デジタル放送信号を選局して復調する内蔵チューナであるTVチューナ101と、復調した放送信号からEPGデータの抽出や復調されたデータの分離を行うデマルチプレクサ102と、分離されたデジタル放送のビデオデータをデコードするビデオデコーダ103とを備えている。
【0034】
またテレビ装置100は、システム全体の制御を行うシステム制御部104と、システム制御部104からのバスの使用要求を受けてバスの使用許可を与えるバス調停部105と、システム制御部104からの指示を受けて各種のOSD信号を生成・出力するOSD信号処理部111とを有している。バス調停部105は、一時に一つのバスの使用要求があったときはただちに使用許可を与え、一時に複数の使用要求があったときは、すなわちバスの使用要求が競合したときは、予めシステム制御部104等に定められている優先度に従ってバスの使用許可を与える。
【0035】
テレビ装置100には、複数の外部入力I/F(外部入力1,外部入力2)106,107と、HDMI機器からの入力を受け付ける本発明の接続手段に相当するHDMI入力I/F(HDMI入力1,HDMI入力2)108,109とが設けられる。HDMI用のI/Fとしては、後述するHDMIレシーバやCEC I/Fなどが備えられる。これら複数の外部入力,HDMI入力,TVチューナ入力を切り換えるために入力切換メニューが用意され、システム制御部104と接続されるメモリ116に保持される。メモリ116に保持される入力切換メニューはユーザ操作に従ってOSD信号処理部111からOSD表示され、ユーザ所望の入力に切り換えることができる。
【0036】
画像処理部110では、ノイズリダクション、スケーリングやIP変換等の映像信号変換処理を適宜必要に応じて実施する。また画質強調補正処理やγ補正処理等の画質調整を適宜実施する。また画像信号変換処理において、各種の3次元画像処理を行うためにフレームメモリ113が使用される。デバイス駆動部112は、液晶パネル等の表示デバイス114を駆動制御して、画像処理部110から出力された映像信号及び/又はOSD信号処理部111から出力されたOSD信号を表示デバイス114に表示させる。またテレビ装置100には、ユーザが操作する本発明の操作手段に相当するリモートコントローラ(以下リモコン)Rからの赤外線信号を受信する赤外線受光部115が設けられる。
【0037】
システム制御部104は、本発明の操作対象選択手段に相当する操作対象選択部104aを備える。操作対象選択部104aは、リモコンRにより選局操作がなされたときに、例えばHDMI入力1に接続された外部チューナ(図示せず)で受信可能な放送種別(地上デジタル,BSデジタルなど)に応じて、TVチューナ101と外部チューナのいずれか一方を操作対象として選択する。この際、外部チューナが操作対象として選択された場合、HDMI入力I/F108に含まれるCEC I/Fを介して外部チューナへ選局指示のCECコマンドを送信する。これにより、ユーザはテレビのリモコンRを使用して、テレビに接続された外部チューナをあたかもテレビの内蔵チューナであるかのように操作することができる。
【0038】
図2は、本発明が適用可能なAVシステムの構成例を説明するためのブロック図で、出力装置10と、リピータ機器20と、表示装置30とが接続されている構成を示すものである。リピータ機器20及び出力装置10は、本発明に関わる外部機器に該当する。そして出力装置10とリピータ機器20とはHDMIケーブルによって接続され、さらにリピータ機器20と表示装置30とがHDMIケーブルによって接続される。
【0039】
出力装置10は、HDMIにおけるソース機器に相当し、例えばHDMI出力端子を持つDVDレコーダやHDDレコーダ、D−VHSレコーダ、STBなどであり、リピータ機器は、HDMI入力端子と出力端子とをもつAVアンプなどであり、表示装置は、HDMIにおけるシンク機器に相当し、HDMI入力端子をもつ液晶テレビやモニタなどである。AVアンプなどのリピータ機器が複数のHDMI入力端子を持っていれば、複数の出力装置10を接続することができ、AVアンプのセレクタ機能によって入力ラインを切り替えることができる。
【0040】
HDMIケーブルは、デジタル信号である映像・音声信号を差動方式で伝送するためのTMDS(Transition Minimized Differential Signaling)ライン(デジタル信号転送ライン)41と、機器間で共通の制御信号(CECコマンド)を伝送する双方向バスであるCEC(Consumer Electronics Control)ライン42とを含んでいる。またこの他、HDMIケーブルには、EDID(Extended Display Identification Data)の送信やHDCP認証等に利用される図示しないDDCラインが含まれる。
【0041】
ビデオ/音声を含むストリームは、TMDSライン41を用いて伝送される。TMDSライン41はシリアル伝送路であり、例えば、赤(R),緑(G),青(B)のチャンネル毎の3つのデータ伝送路と、1つのクロック伝送路とが設けられている。R,G,Bに分解された映像信号は伝送路内をベースバンド信号で伝送され、音声信号は映像信号のブランキング期間に挿入されて映像信号と同時に伝送される。HDMIは、5.1chや6.1chなどマルチサラウンドの音声信号の伝送にも対応しており、マルチサラウンド音声信号を映像信号に挿入して同時に伝送することができる。
【0042】
また本発明に関わる表示装置30により外部チューナを操作するために、CECライン42を介して転送されるCECコマンドが用いられる。上述のように、CECはHDMIで規格化されている制御プロトコルであり、CECコマンドはCECプロトコルに基づく制御信号である。そしてCECコマンドを用いて機器間で情報をやりとりすることにより、表示装置30と接続機器との間で各種の動作制御を実現する。
【0043】
出力装置10は、HDMIトランスミッタ11、HOST CPU12、フロントマイコン13、CEC I/F14を備えている。HDMIトランスミッタ11は、例えばDVDなどのメディアに記録されている映像データと音声データとを読み出し、音声信号が映像信号のブランキング期間に挿入されたHDMI形式のストリームに変換する。そして、変換したストリームをTMDSライン41によってリピータ機器20へ転送する。HOST CPU12は、HDMIコントローラを含み、HDMIトランスミッタ11の動作を制御する。
【0044】
CEC I/F14は、HDMIケーブル内のCECライン42を接続し、リピータ機器20との間でCECコマンドの双方向通信を可能とする。CEC I/F14の動作は、CECコントローラを含むフロントマイコン13により制御され、CECコマンドによってHDMI接続された機器を制御することができる。CECの場合、HDMI接続された各機器の論理アドレス(機器の種別)と物理アドレス(機器の位置)が取得されるため、この論理アドレスと物理アドレスを指定することで所望の機器にCECコマンドを送信することができる。
【0045】
HOST CPU12は装置全体を制御する。またフロントマイコン13は低電力で動作し、常にCECライン42から転送されてくるCECコマンドを監視する。またリモコン装置があれば、そのリモコン信号の送信の有無を監視する。また装置のスタンバイモードなどによってHOST CPU12がダウンしているときも、フロントマイコン13は動作している(少なくともCECコマンドの転送が可能な状態で動作する)。
【0046】
リピータ機器20は、HDMIレシーバ21、HDMIトランスミッタ22、HOST CPU23、フロントマイコン24、及びCEC I/F25を備えている。リピータ機器20は、出力装置10から転送されたストリームをHDMIレシーバ21で受信し、さらにHDMIトランスミッタ22から送出して、表示装置30に転送する。またCEC I/F25によって、出力装置10との間のCECライン42と、表示装置30との間のCECライン42とを接続する。
【0047】
HOST CPU23とフロントマイコン24は、上述の出力装置10と同様の機能を備え、HOST CPU23は、HDMIレシーバ21とHDMIトランスミッタ22とを制御するともに装置全体を制御する。またフロントマイコン13はCECコントローラを含み、CECライン42から転送されてくるCECコマンドを監視する。
【0048】
またAVアンプなどのように、リピータ機器20に複数のHDMI入力端子がある場合、複数のHDMI機器を出力装置10として接続することができる。この場合、リピータ機器20のセレクト機能より、表示装置30に転送するストリームの入力ポートを適宜切り換えることができる。そしてストリームの入力ポートの切換は、表示装置30に対する操作に応じたCECコマンドによって実現することができる。
【0049】
表示装置30は、HDMIレシーバを内蔵したHOST CPU31、モニターマイコン32、CEC I/F33、及びメモリ34を備えている。表示装置30は、リピータ機器20から送出されたストリームをHDMIレシーバ内蔵のHOST CPU31で受信する。HDMIレシーバはHOST CPU31と分離された構成であってもよい。またCEC I/F33によって、リピータ機器20との間のCECライン42が接続される。
【0050】
HOST CPU31は、HDMIレシーバを内蔵し、また装置全体を制御している。またモニターマイコン32は、CECライン42のコントローラを含み、CECライン42から転送されてくるCECコマンドを監視する。またモニターマイコン32は、リモコン装置36からのリモコン信号を受信する受光部35を制御している。そして装置のスタンバイモードなどにおいてHOST CPU31がダウンしているときでも、モニターマイコン32が動作し、CECコマンドの送受信とリモコン信号の受信とが可能な状態に維持される。
【0051】
表示装置30では、HOST CPU31に内蔵されたHDMIレシーバによりストリームの映像/音声が分離され、必要に応じて所定の映像信号処理及び音声信号処理を行って、ディスプレイ等の表示画面に映像表示を行うとともに、スピーカから音声出力させる。またHDMIではない経路から映像/音声信号が入力する場合には、ビデオ/オーディオスイッチにより出力信号が切り換えられる。
【0052】
図3は、図1に示したテレビ装置100と複数の外部チューナをHDMI接続した構成例を示す図である。テレビ装置100は、外部チューナ1であるレコーダ201がHDMI入力I/F108(HDMI入力1)に接続され、外部チューナ2であるSTB202がHDMI入力I/F109(HDMI入力2)に接続される。テレビ装置100とレコーダ201,STB202がHDMI接続されることで、図中実線矢印で示す方向すなわち外部チューナからテレビへ向かう方向へ映像・音声信号を送信し、図中点線矢印で示す方向すなわち外部チューナとテレビ間でCECコマンドの双方向でのやり取りを可能とする。
【0053】
前述したように、操作対象選択部104aは、リモコンRにより選局操作がなされたときに、HDMI入力1に接続されたレコーダ201で受信可能な放送種別と、HDMI入力2に接続されたSTB202で受信可能な放送種別とに応じて、TVチューナ101と外部チューナ(レコーダ201あるいはSTB202)のいずれか一方を操作対象として選択する。これらのレコーダ201、STB202(以下これらを外部チューナと総称する)は、受信できる放送の種別に応じて大きく以下の3つのパターンに分けることができる。
【0054】
(1)第1のパターンは、外部チューナがTVチューナ101と同じ種別の放送信号を受信可能な場合である。この場合、テレビ装置と外部チューナの双方で、例えば、地上アナログ,地上デジタル,BSデジタル,CSデジタルなどを受信することができる。
(2)第2のパターンは、外部チューナがTVチューナ101と異なる種別の放送信号を受信可能な場合である。この場合、外部チューナでのみ、テレビ装置では受信できないIP放送などの有料放送を受信することができる。
(3)第3のパターンは、外部チューナがTVチューナ101と同じ種別で且つ放送経路の異なる放送信号を受信可能な場合である。この場合、外部チューナでのみ、テレビ装置では受信できない地上デジタルのIP再送信などを受信することができる。
【0055】
テレビ装置100は、起動時あるいは外部チューナ接続時に、CECコマンドを使用して、外部チューナから受信可能な放送種別の情報を取得し、取得した放送種別情報に基づいて、外部チューナが上記(1)〜(3)のいずれのパターンであるかを特定する。そして、テレビ装置100は、外部チューナのパターンに応じて、異なる選局動作を行う。
【0056】
第1のパターンの場合、テレビ装置100は、TVチューナ101が使用状態、すなわちチャンネル固定しておかなければならない状態で、固定しているTVチューナ101と同じ放送種別の選局がなされた場合、自動的に、テレビ装置100は同じ放送種別の外部チューナに選局指示のCECコマンドを送信し、外部入力(HDMI入力)に入力切換する。
【0057】
その後の選局操作(例えば、リモコンRが備える数字ボタンやチャンネルアップ/ダウンのボタンなど)については、テレビ装置100のTVチューナ101への選局処理に割り当てる。この場合、選局操作が発生した時点でTVチューナ101が固定中でなければ、テレビ装置100はTVチューナ101で選局し、TVチューナ101に入力切換する。一方、選局操作が発生した時点でTVチューナ101が固定中であれば、外部チューナへ選局指示のCECコマンドを送信する。
【0058】
すなわち、第1のパターンの場合、操作対象選択部104aは、リモコンRによりTVチューナ101と外部チューナの両方で受信可能な放送が選局されたときに、TVチューナ101が使用状態にあるかどうかを判定し、TVチューナ101が使用状態であれば、外部チューナを操作対象として選択する。そして、システム制御部104は、外部チューナが操作対象として選択された場合、HDMI入力に含まれるCEC I/Fを介して外部チューナへ選局指示のCECコマンドを送信する。
【0059】
また、選局操作の割当方法の別の実施形態として、例えば、操作対象選択部104aが、TVチューナ101と外部チューナの受信レベルなどの受信状態を判定する機能を備え、判定結果に基づいて受信状態が良好なチューナを操作対象として選択するようにしてもよい。また、操作対象選択部104aが、TVチューナ101と外部チューナの選択画面を表示させる機能を備え、画面上でユーザにより選択されたチューナを操作対象として選択するようにしてもよい。
【0060】
このように、第1のパターンの場合、ユーザから見れば、外部チューナを意識する必要がなく、テレビが同一の放送について複数のチューナを備えているかのようにスムーズに操作することができる。
【0061】
次に、第2のパターンの場合、後述の図5に示すように、テレビ装置100の入力切換メニューに、外部チューナで受信可能な放送種別の項目を追加していく。入力切換メニューに追加された項目が選択された場合、外部チューナへの入力切換処理や外部チューナの選局処理を行う。例えば、テレビ装置100で受信できないIP放送を、IP放送対応の外部チューナで受信する場合、このIP放送が入力切換メニューに追加される。一方、テレビ装置100にもあり、外部チューナにもある放送種別(図5のBSデジタル放送、地上デジタルのIP再送信)の場合、メニュー項目は追加されない。
【0062】
また、リモコンRに放送拡張用ボタンを備えている場合、テレビ装置100が放送拡張用ボタンを受け付けた際に、外部チューナへの入力切換処理や外部チューナの選局処理を行う。放送拡張用ボタンは、拡張用の放送種別に切り換えるための1つのボタンであってもよいし、拡張用の放送種別専用の数字ボタンやチャンネルアップ/ダウンボタンであってもよい。
【0063】
なお、その後の選局操作(例えば、リモコンRが備える数字ボタンやチャンネルアップ/ダウンのボタンなど)については、第1のパターンとは異なり、外部チューナへの選局処理に割り当てる。
【0064】
すなわち、第2のパターンの場合、操作対象選択部104aは、リモコンRにより外部チューナでのみ受信可能な放送が選局されたときに、外部チューナを操作対象として選択する。そして、システム制御部104は、外部チューナが操作対象として選択された場合、HDMI入力に含まれるCEC I/Fを介して外部チューナへ選局指示のCECコマンドを送信する。
【0065】
このように、第2のパターンの場合、ユーザから見れば、外部チューナを意識する必要がなく、テレビが拡張された放送種別についてチューナを備えているかのようにスムーズに操作することができる。
【0066】
次に、第3のパターンの場合、地上デジタルなどの再送信でも受信可能な放送の種別をテレビ装置100の入力切換メニューや、リモコンRから選択された場合、地上デジタルの再送信信号を受信可能な外部チューナを優先して選局に使用する。その後の選局操作(例えば、リモコンRが備える数字ボタンやチャンネルアップ/ダウンのボタンなど)については、第1のパターンとは異なり、外部チューナへの選局処理に割り当てる。
【0067】
すなわち、第3のパターンの場合、操作対象選択部104aは、リモコンRによりTVチューナ101と外部チューナの両方で受信可能な放送が選局されたときに、外部チューナを操作対象として優先的に選択する。そして、システム制御部104は、外部チューナが操作対象として選択された場合、HDMI入力に含まれるCEC I/Fを介して外部チューナへ選局指示のCECコマンドを送信する。
【0068】
また、選局操作の割当方法の別の実施形態として、第1のパターンと同様に、操作対象選択部104aが、TVチューナ101と外部チューナの受信レベルなどの受信状態を判定する機能を備え、判定結果に基づいて受信状態が良好なチューナを操作対象として選択するようにしてもよい。また、操作対象選択部104aが、TVチューナ101と外部チューナの選択画面を表示させる機能を備え、画面上でユーザにより選択されたチューナを操作対象として選択するようにしてもよい。
【0069】
このように、第3のパターンの場合、ユーザから見れば、外部チューナを意識する必要がなく、放送経路の異なる放送種別についても操作方法を変更する必要がなく、スムーズに操作することができる。
【0070】
図4は、図1に示したテレビ装置100による外部チューナ制御方法の一例を説明するためのフロー図である。まず、テレビ装置100は、外部チューナが接続されたかどうかを判定し(ステップS1)、外部チューナが接続されている場合(YESの場合)、CECコマンドを使用して、外部チューナのチャンネル情報を受け取り(ステップS2)、受け取ったチャンネル情報に応じて、入力切換メニューを再構成する(ステップS3)。一方、外部チューナが接続されていない場合(NOの場合)、ステップS1で待機状態に移行する。
【0071】
次に、テレビ装置100は、ユーザが選局動作を行ったかどうかを判定し(ステップS4)、選局動作が行われたと判定した場合(YESの場合)、その選局動作がチューナ切換又はチャンネルアップ/ダウンかを判定する(ステップS5)。また、ステップS4において、選局動作が行われていなければ(NOの場合)、ステップS4で待機状態に移行する。
【0072】
テレビ装置100は、ステップS5において、選局動作がチャンネルアップ/ダウンであると判定された場合(図中、チャンネルup/downの場合)、現在視聴中のチューナが内蔵かどうかを判定し(ステップS6)、内蔵チューナの場合(YESの場合)、通常通り選局動作を行う(ステップS7)。また、ステップS6において、内蔵チューナではない場合(NOの場合)、外部チューナに対して選局コマンドを送信する(ステップS8)。
【0073】
一方、テレビ装置100は、ステップS5において、選局動作がチューナ切換であると判定された場合(図中、チューナ切換の場合)、外部チューナが前述の(1)第1のパターン又は(2)第2のパターン又は(3)第3のパターンかを判定する(ステップS9)。テレビ装置100は、ステップS9において、第1のパターンの場合(図中(1)の場合)、選局先の内蔵チューナが固定状態かどうかを判定し(ステップS10)、固定状態にある場合(YESの場合)、CECコマンドを使用して、外部チューナに選局させその映像を表示する(ステップS11)。一方、ステップS10において、固定状態にない場合(NOの場合)、内蔵チューナに選局させその映像を表示する(ステップS12)。
【0074】
また、テレビ装置100は、ステップS9において、第2のパターンの場合(図中(2)の場合)、ステップS11へ移行して、CECコマンドを使用して、外部チューナに選局させその映像を表示する。
【0075】
また、テレビ装置100は、ステップS9において、第3のパターンの場合(図中(3)の場合)、設定に基づいて外部チューナを選択し、CECコマンドを使用して、外部チューナにIP再送信放送を選局させその映像を表示する(ステップS13)。
【0076】
図5は、テレビ装置100により表示される入力切換メニューの一例を示す図である。テレビ装置100の入力を切り換えるための入力切換メニューに、外部チューナで受信可能な放送種別を追加して拡張し、拡張した入力切換メニューの各入力項目を選択可能に表示する。ここでは、テレビ装置100単独の入力メニューとして、1.地上アナログ、2.BSデジタル、3.地上デジタル、4.HDMI入力1、5.HDMI入力2の5つの項目が登録されている。また、外部チューナ単独の入力メニューとして、1.BSデジタル、2.IP放送、3.地上デジタル(IP再送信)の3つの項目が登録されている。
【0077】
システム制御部104は、テレビの入力メニューと外部チューナの入力メニューを合成して、合成した入力切換メニューをメモリ116に保持する。この入力切換メニューはOSD信号処理部111で表示可能な形態に加工され、表示デバイス114からOSD表示される。
【0078】
本例における合成後の入力切換メニューは、IP放送が追加されている。一方、外部チューナに含まれるBSデジタルと地上デジタル(IP再送信)は、テレビの入力メニューにも含まれているため、追加されない。なお、外部チューナがHDMI入力1に接続されている場合、テレビの入力切換メニュー内の「HDMI入力1」の項目は選択できないようにしてもよい。
【0079】
このような構成にすることで、例えば、テレビ装置100が地上アナログチューナを1つ持っていて、且つ、外部チューナとして地上アナログチューナがある場合、テレビ側で2画面表示を行うときに、テレビ単体では不可能な地上アナログチューナによる同時2画面表示を行うことができる。
【0080】
図6は、テレビ装置100によるOSD表示の例を示す図である。テレビ装置100に外部チューナを接続した状態で、テレビ側が外部チューナの放送を選局した場合、外部チューナで生成されたチャンネル情報のOSDやコーション情報のOSDなどのOSD映像がテレビ画面に表示され、テレビ側のOSDと外部チューナのOSDが同時に表示されてしまうことがある。このときのチャンネル情報のOSD表示の例を図6(A)に示す。
【0081】
そこで、テレビ装置100は、外部チューナへOSD出力禁止のCECコマンドを送信し、外部チューナで生成されたOSD情報の表示を禁止するようにしてもよい。例えば、テレビ装置100は、起動時あるいは外部チューナとの接続時に、外部チューナからチャンネル情報を取得すると同時に、外部チューナへOSD出力を禁止するCECコマンドを送信する。そして、テレビ装置100は、外部チューナから取得したチャンネル情報をテレビ側のOSDで表示するようにすれば、外部チューナで生成されたOSDを表示させることなく、外部チューナのOSD情報をテレビ側のOSDで表示することができる。
【0082】
また、テレビ装置100がEPG(電子番組表)機能を備える場合、外部チューナの番組情報を表示する方法について説明する。この場合、テレビ装置100は、TVチューナ101で受信した放送信号から、デマルチプレクサ102によりEPGデータが抽出され、このEPGデータはOSD信号処理部111で電子番組表としての表示形態に加工される。
【0083】
テレビ装置100は、外部チューナとCEC経由で通信することにより、外部チューナで受信可能な番組情報を取得し、取得した番組情報を、上記電子番組表を使用して表示させる。なお、外部チューナの番組情報を含む電子番組表により、外部チューナに対して録画予約できるように構成してもよい。この際、外部チューナでの録画予約情報もCEC経由で取得し、録画予約情報も併せて電子番組表に表示するようにしてもよい。
【0084】
ここで、前述した第2のパターンの場合、テレビ装置100と外部チューナで放送種別が異なるため、テレビ装置100の電子番組表に該当する放送種別を表示する欄がないことが考えられる。そこで、電子番組表を表示しているときに、リモコンRの放送拡張用ボタンなどが操作され、外部チューナへの放送種別の切換が要求されたときに、該当する外部チューナへ電子番組表出力指示のCECコマンドを送信し、外部入力へ切り換えて、外部チューナ自身の電子番組表を表示させるようにしてもよい。
【0085】
この場合、外部チューナ自身の電子番組表をテレビ装置100のリモコンRから操作するために、例えば、カーソルボタン、決定ボタン、戻るボタン、終了ボタン、カラーボタンなど、電子番組表の操作に必要なリモコンRのボタン情報を外部チューナに転送・設定しておく。
【0086】
なお、テレビ装置100は、外部チューナ自身の電子番組表を表示しているときに、リモコンRの放送切換ボタンなどでTVチューナ101への切換が要求された場合、テレビに入力切換し、該当する放送種別の電子番組表を表示する。
【0087】
図7は、図1に示したテレビ装置100による録画予約から録画開始までの処理の一例を説明するためのフロー図である。なお、本例では図3の接続構成に基づいて説明する。
まず、テレビ装置100は、録画予約処理が指定されたかどうかを判定し(ステップS21)、録画予約が指定された場合(YESの場合)、レコーダ201にある放送種別かどうかを判定する(ステップS22)。また、ステップS21において、録画予約が指定されない場合(NOの場合)、ステップS21で待機状態に移行する。なお、録画予約の指定とは、放送種別(地上デジタル,BSデジタル,CSデジタルなど)、チャンネル、録画日時、開始時刻などの録画予約に必要な情報を入力することをいう。
【0088】
テレビ装置100は、ステップS22において、レコーダ201にある放送種別の場合(YESの場合)、レコーダ201へ録画予約情報を送信する(ステップS23)。この録画予約情報がセットされたレコーダ201は指定時間になったら録画を開始する(ステップS24)。また、ステップS22において、レコーダ201にある放送種別ではない場合(NOの場合)、STB202にある放送種別かどうかを判定する(ステップS25)。
【0089】
テレビ装置100は、ステップS25において、STB202にある放送種別の場合(YESの場合)、STB202へ指定時間に再生させるための情報を送信し(ステップS26)、レコーダ201へSTB202の録画予約情報を送信する(ステップS27)。
この録画予約情報がセットされたレコーダ201は指定時間になったらSTB202からの映像・音声信号の録画を開始する(ステップS24)。また、ステップS25において、STB202にある放送種別ではない場合(NOの場合)、テレビ装置100にしかない放送種別かどうかを判定する(ステップS28)。
【0090】
テレビ装置100は、ステップS28において、テレビ装置100にしかない放送種別の場合(YESの場合)、テレビが指定時間に録画出力を行うように設定し(ステップS29)、レコーダ201へテレビ装置100の録画予約情報を送信する(ステップS30)。この録画予約情報がセットされたレコーダ201は指定時間になったらテレビ装置100からの映像・音声信号の録画を開始する(ステップS24)。また、ステップS28において、テレビ装置100にある放送種別ではない場合(NOの場合)、録画予約できないため、エラー表示するなどして終了する。
【0091】
ここで、テレビ装置100に、外部チューナとして、レコーダ201とSTB202をそれぞれ接続している場合、STB202でのみ受信できる放送を、レコーダ201に録画するために、図8に示すように、STB202からレコーダ201へ映像・音声信号を伝送するための信号線を接続する。テレビ装置100は、録画予約開始時刻になると、STB202へ選局開始を指示するコマンドを送信し、レコーダ201へSTB202からの映像・音声信号を録画指示するコマンドを送信する。
【0092】
また、テレビ装置100でのみ受信可能な放送を、レコーダ201に録画するために、図9に示すように、テレビ装置100からレコーダ201へ映像・音声信号を伝送するための信号線を接続する。テレビ装置100は、録画予約開始時刻になると、録画出力を開始すると共に、レコーダ201へテレビ装置100からの映像・音声信号を録画指示するコマンドを送信する。
【0093】
以上説明したように、本発明によれば、STBやレコーダなどの外部チューナと接続され、リモコン一つを用いて、テレビにあたかも外部チューナの機能が組み込まれているかのように操作できるため、ユーザは外部チューナの接続を意識することなく、単にテレビの機能が拡張されたかのようにスムーズな操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明の表示装置の一実施形態例を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明が適用可能なAVシステムの構成例を説明するためのブロック図である。
【図3】図1に示したテレビ装置と複数の外部チューナをHDMI接続した構成例を示す図である。
【図4】図1に示したテレビ装置による外部チューナ制御方法の一例を説明するためのフロー図である。
【図5】テレビ装置により表示される入力切換メニューの一例を示す図である。
【図6】テレビ装置によるOSD表示の例を示す図である。
【図7】図1に示したテレビ装置による録画予約から録画開始までの処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図8】図1に示したテレビ装置と複数の外部チューナをHDMI接続した他の構成例を示す図である。
【図9】図1に示したテレビ装置と複数の外部チューナをHDMI接続した他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0095】
10…出力装置、11…HDMIトランスミッタ、12…HOST CPU、13…フロントマイコン、14…CEC I/F、20…リピータ機器、21…HDMIレシーバ、22…HDMIトランスミッタ、23…HOST CPU、24…フロントマイコン、25…CEC I/F、30…表示装置、31…HOST CPU、32…モニターマイコン、33…CEC I/F、34…受光部、35…リモコン装置、41…TMDSライン、42…CECライン、100…テレビ装置、101…TVチューナ、102…デマルチプレクサ、103…ビデオデコーダ、104…システム制御部、104a…操作対象選択部、105…バス調停部、106,107…外部入力I/F、108,109…HDMI入力I/F、110…画像処理部、111…OSD信号処理部、112…デバイス駆動部、113…フレームメモリ、114…表示デバイス、115…赤外線受光部、116…メモリ、201,202…外部チューナ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送信号を受信するチューナと、放送信号を受信する外部チューナを接続する接続手段とを備えた表示装置であって、
ユーザ入力に従って前記表示装置を操作する操作手段と、該操作手段により選局操作がなされたときに、前記外部チューナで受信可能な放送種別に応じて、前記チューナと前記外部チューナのいずれか一方を操作対象として選択する操作対象選択手段とを備え、
前記外部チューナが操作対象として選択された場合、前記接続手段を介して前記外部チューナへ選局指示のコマンドを送信することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、前記外部チューナが前記チューナと同じ種別の放送信号を受信可能な場合、前記操作対象選択手段は、前記操作手段により前記チューナと前記外部チューナの両方で受信可能な放送が選局されたときに、前記チューナが使用状態にあるかどうかを判定し、前記チューナが使用状態であれば、前記外部チューナを操作対象として選択することを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の表示装置において、前記外部チューナが前記チューナと異なる種別の放送信号を受信可能な場合、前記操作対象選択手段は、前記操作手段により前記外部チューナでのみ受信可能な放送が選局されたときに、前記外部チューナを操作対象として選択することを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1に記載の表示装置において、前記外部チューナが前記チューナと同じ種別で且つ放送経路の異なる放送信号を受信可能な場合、前記操作対象選択手段は、前記操作手段により前記チューナと前記外部チューナの両方で受信可能な放送が選局されたときに、前記外部チューナを操作対象として優先的に選択することを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の表示装置において、前記チューナの放送経路は、地上波デジタル放送信号が送信される経路であり、前記外部チューナの放送経路は、地上波デジタル放送のIP再送信信号が送信される経路であることを特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項1に記載の表示装置において、前記操作対象選択手段は、前記チューナと前記外部チューナの受信状態を判定し、該判定結果に基づいて受信状態が良好なチューナを操作対象として選択することを特徴とする表示装置。
【請求項7】
請求項1に記載の表示装置において、前記操作対象選択手段は、前記チューナと前記外部チューナのいずれかを操作対象として選択させる画面を表示させ、該画面上でユーザにより選択されたチューナを操作対象として選択することを特徴とする表示装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の表示装置において、該表示装置の入力を切り換えるための入力切換メニューに、前記外部チューナで受信可能な放送種別を追加して拡張し、該拡張した入力切換メニューの各入力項目を選択可能に表示することを特徴とする表示装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の表示装置において、前記接続手段を介して前記外部チューナへOSD出力禁止のコマンドを送信し、前記外部チューナで生成されたOSD情報の表示を禁止することを特徴とする表示装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の表示装置において、前記チューナで受信可能な番組情報を電子番組表として表示する手段を備え、
前記外部チューナで受信可能な番組情報を取得し、該取得した番組情報を前記電子番組表を使用して表示させることを特徴とする表示装置。
【請求項11】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の表示装置において、前記外部チューナの放送種別への切り換えが要求されたときに、前記外部チューナへ電子番組表出力指示のコマンドを送信し、前記外部チューナの電子番組表を表示させることを特徴とする表示装置。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか1項に記載の表示装置において、前記接続手段は、前記外部チューナを少なくとも2つ接続し、一方は映像・音声信号を録画可能な録画装置であり、他方はセットトップボックスであることを特徴とする表示装置。
【請求項13】
請求項12に記載の表示装置において、前記セットトップボックスから前記録画装置へ映像・音声信号の伝送を可能とし、前記セットトップボックスでのみ受信可能な放送を、前記録画装置に録画予約した場合、前記表示装置は、録画予約開始時刻になると、前記セットトップボックスへ選局開始を指示するコマンドを送信し、前記録画装置へ前記セットトップボックスからの映像・音声信号を録画指示するコマンドを送信することを特徴とする表示装置。
【請求項14】
請求項12に記載の表示装置において、該表示装置から前記録画装置へ映像・音声信号の伝送を可能とし、前記表示装置でのみ受信可能な放送を、前記録画装置に録画予約した場合、前記表示装置は、録画予約開始時刻になると、録画出力を開始すると共に、前記録画装置へ前記表示装置からの映像・音声信号を録画指示するコマンドを送信することを特徴とする表示装置。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか1項に記載の表示装置において、前記接続手段は、HDMI規格に準じた接続を行う手段であり、前記コマンドは、HDMI規格に基づくCECコマンドであることを特徴とする表示装置。
【請求項16】
放送信号を受信するチューナと、放送信号を受信する外部チューナを接続する接続手段とを備えた表示装置の外部チューナ制御方法であって、
ユーザ入力に従って前記表示装置を操作する操作手段を使用して、前記表示装置に選局操作がなされたときに、前記外部チューナで受信可能な放送種別に応じて、前記チューナと前記外部チューナのいずれか一方を操作対象として選択するステップと、
前記外部チューナが操作対象として選択された場合、前記接続手段を介して前記外部チューナへ選局指示のコマンドを送信するステップとを有することを特徴とする外部チューナ制御方法。
【請求項17】
請求項16に記載の外部チューナ制御方法において、前記外部チューナが前記チューナと同じ種別の放送信号を受信可能な場合、前記表示装置が、前記操作手段により前記チューナと前記外部チューナの両方で受信可能な放送が選局されたときに、前記チューナが使用状態にあるかどうかを判定し、前記チューナが使用状態であれば、前記外部チューナを操作対象として選択することを特徴とする外部チューナ制御方法。
【請求項18】
請求項16に記載の外部チューナ制御方法において、前記外部チューナが前記チューナと異なる種別の放送信号を受信可能な場合、前記表示装置が、前記操作手段により前記外部チューナでのみ受信可能な放送が選局されたときに、前記外部チューナを操作対象として選択することを特徴とする外部チューナ制御方法。
【請求項19】
請求項16に記載の外部チューナ制御方法において、前記外部チューナが前記チューナと同じ種別で且つ放送経路の異なる放送信号を受信可能な場合、前記表示装置が、前記操作手段により前記チューナと前記外部チューナの両方で受信可能な放送が選局されたときに、前記外部チューナを操作対象として優先的に選択することを特徴とする外部チューナ制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2008−61065(P2008−61065A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−237376(P2006−237376)
【出願日】平成18年9月1日(2006.9.1)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】