説明

表示装置用駆動回路及びその駆動方法

【課題】各データ駆動部における画像データ間の偏差を防止できる表示装置用駆動回路及びその駆動方法を提供する。
【解決手段】本発明の駆動回路は、パネルの非表示部に形成されたデータリンクラインを通じて前記パネルの表示部に画像データを供給する複数のデータ駆動部と、これらデータ駆動部からの画像データの出力タイミングを決定する複数のソースアウトプットイネーブル信号を順次に生成し、各ソースアウトプットイネーブル信号を各データ駆動部にそれぞれ直接供給して前記データ駆動部を順次に駆動させる駆動制御部と、を含む構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置用駆動回路及びその駆動方法に係り、特に、複数のソースアウトプットイネーブル信号を生成し、これら信号のそれぞれを該当のデータ駆動部に直接供給することによって、ソースアウトプットイネーブル信号の歪みによる各データ駆動部における画像データ間の偏差を防止できる表示装置用駆動回路及びその駆動方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
駆動集積回路内には、パネル中のデータラインに画像データを供給するための複数のデータ駆動部が構成される。これらデータ駆動部は、駆動制御部から出力されるソースアウトプットイネーブル信号によって順次に駆動される。そのために、ソースアウトプットイネーブル信号は、信号遅延部で順次に遅延されながらデータ駆動部に順に供給される。しかし、ソースアウトプットイネーブル信号を直接受け取って最初に駆動されるデータ駆動部からの画像データと、ソースアウトプットイネーブル信号を複数の信号遅延部を介して受信して最後に駆動されるデータ駆動部からの画像データとの間には偏差が生じることがあり、この偏差により表示部における中央部画素と両端画素との間に大きな輝度ばらつきが生じ、画質が低下するという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は上記問題点を解決するために案出されたもので、その目的は、駆動制御部が、外部からの制御信号を用いて、順次に出力される複数のソースアウトプットイネーブル信号を生成し、これらソースアウトプットイネーブル信号のそれぞれを該当のデータ駆動部に直接供給することによって、ソースアウトプットイネーブル信号の歪みによる各データ駆動部の画像データ間における偏差を防止できる表示装置用駆動回路及びその駆動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するための本発明に係る表示装置用駆動回路は、パネルの非表示部に形成されたデータリンクラインを通じて前記パネルの表示部に画像データを供給する複数のデータ駆動部と、
前記データ駆動部らからの画像データの出力タイミングを決定する複数のソースアウトプットイネーブル信号を順次に生成し、各ソースアウトプットイネーブル信号を各データ駆動部にそれぞれ直接供給して前記データ駆動部を順次に駆動させる駆動制御部と、を含むことを特徴とする。
n個(nは、4以上の偶数)のデータ駆動部は、前記駆動制御部を中心に該駆動制御部の両側にn/2個ずつ配列され、
前記駆動制御部は、該駆動制御部の一側に配列されたn/2個のデータ駆動部のうち、前記駆動制御部に最も近接しているデータ駆動部から、前記駆動制御部から最も離れているデータ駆動部まで順次に駆動されるように、一方のn/2個のソースアウトプット信号を、前記駆動制御部の一側に配列されたn/2個のデータ駆動部に順次に供給するとともに、この駆動制御部の他側に配列されたn/2個のデータ駆動部のうち、前記駆動制御部に最も近接しているデータ駆動部から、前記駆動制御部から最も離れているデータ駆動部まで順次に駆動されるように、他方のn/2個のソースアウトプット信号を、前記駆動制御部の他側に配列されたn/2個のデータ駆動部に順次に供給することを特徴とする。
【0005】
前記駆動制御部は、
外部システムからの画像データを再整列して出力するデータ整列部と、
前記データ整列部からの画像データを順次にサンプリング及びホールドするサンプル/ホールド部と、
外部システムから制御信号を受信して、前記ソースアウトプットイネーブル信号を含む各種タイミング制御信号を出力する制御信号生成部と、を含むことを特徴とする。
【0006】
前記データ駆動部のそれぞれは、
前記サンプル/ホールド部からのm個(m=k*n;kは4以上の自然数)のサンプリングされた画像データのうち、m/n個のサンプリングされた画像データを同時に受け取り、前記制御信号生成部からのソースアウトプットイネーブル信号に応答してm/n個の画像データを同時に出力するラッチ部と、
前記ラッチ部からのm/n個の画像データをアナログ信号に変換するデジタル−アナログ変換部と、
前記デジタル−アナログ変換部からの画像データを信号緩衝して出力する信号緩衝部と、
を含むことを特徴とする。
【0007】
前記制御信号生成部は、外部システムからの制御信号に応答してn/2個のソースアウトプットイネーブル信号を生成する複数の信号生成部を含むことを特徴とする。
【0008】
n個(nは4以上の偶数)のデータ駆動部は、前記駆動制御部を中心に該駆動制御部の両側にn/2個ずつ配列され、
前記駆動制御部は、前記駆動制御部の一側に配列されたn/2個のデータ駆動部のうち、前記駆動制御部から最も離れているデータ駆動部から、前記駆動制御部に最も近接している駆動制御部まで順次に駆動されるように、一方のn/2個のソースアウトプット信号を、前記駆動制御部の一側に配列されたn/2個のデータ駆動部に順次に供給するとともに、前記駆動制御部の他側に配列されたn/2個のデータ駆動部のうち、前記駆動制御部から最も離れているデータ駆動部から、前記駆動制御部に最も近接しているデータ駆動部まで順次に駆動されるように、他方のn/2個のソースアウトプット信号を、前記駆動制御部の他側に配列されたn/2個のデータ駆動部に順次に供給することを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するための本発明に係る表示装置用駆動回路の駆動方法は、パネルの非表示部に形成されたデータリンクラインを通じて前記パネルの表示部に画像データを供給する複数のデータ駆動部を含む表示装置用駆動回路の駆動方法であって、
前記データ駆動部からの画像データの出力タイミングを決定する複数のソースアウトプットイネーブル信号を順次に生成する第1段階と、
各ソースアウトプットイネーブル信号を各データ駆動部にそれぞれ直接供給して前記データ駆動部を順次に駆動する第2段階と、を含むことを特徴とする。
【0010】
前記ソースアウトプットイネーブル信号は駆動制御部から出力され、
n個(nは4以上の偶数)のデータ駆動部は、前記駆動制御部を中心に該駆動制御部の両側にn/2個ずつ配列され、
前記駆動制御部は、該駆動制御部の一側に配列されたn/2個のデータ駆動部のうち、前記駆動制御部に最も近接しているデータ駆動部から、前記駆動制御部から最も離れているデータ駆動部まで順次に駆動されるように、一方のn/2個のソースアウトプット信号を、前記駆動制御部の一側に配列されたn/2個のデータ駆動部に順次に供給するとともに、前記駆動制御部の他側に配列されたn/2個のデータ駆動部のうち、前記駆動制御部に最も近接しているデータ駆動部から、前記駆動制御部から最も離れているデータ駆動部まで順次に駆動されるように、他方のn/2個のソースアウトプット信号を、前記駆動制御部の他側に配列されたn/2個のデータ駆動部に順次に供給することを特徴とする。
【0011】
前記ソースアウトプットイネーブル信号は駆動制御部から出力され、
n個(nは4以上の偶数)のデータ駆動部は、前記駆動制御部を中心に該駆動制御部の両側にn/2個ずつ配列され、
前記駆動制御部は、この駆動制御部の一側に配列されたn/2個のデータ駆動部のうち、前記駆動制御部から最も離れているデータ駆動部から、前記駆動制御部に最も近接している駆動制御部まで順次に駆動されるように、一方のn/2個のソースアウトプット信号を、前記駆動制御部の一側に配列されたn/2個のデータ駆動部に順次に供給するとともに、前記駆動制御部の他側に配列されたn/2個のデータ駆動部のうち、前記駆動制御部から最も離れているデータ駆動部から、前記駆動制御部に最も近接しているデータ駆動部まで順次に駆動されるように、他方のn/2個のソースアウトプット信号を、前記駆動制御部の他側に配列されたn/2個のデータ駆動部に順次に供給することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明による表示装置用駆動回路及び駆動方法は、下記の効果を奏する。
本発明によると、駆動制御部が外部からの制御信号を用いて、順次に出力される複数のソースアウトプットイネーブル信号を生成し、これら信号のそれぞれを該当のデータ駆動部に直接供給するので、ソースアウトプットイネーブル信号の歪みによる各データ駆動部における画像データ間の偏差を防止することが可能になる。その結果、表示部の中央部画素と表示部の両端画素間において輝度ばらつきを防止し、画質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施例による表示装置用駆動回路を示す図である。
【図2】図1における駆動回路の詳細図である。
【図3】本発明の第1実施例による駆動集積回路の詳細構成図である。
【図4】図3における駆動制御部及びデータ駆動部の詳細図である。
【図5】駆動制御部の詳細構成図である。
【図6】本発明の第2実施例による駆動集積回路の詳細構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本発明の実施例による表示装置用駆動回路DRCを示す図である。
【0015】
同図の表示装置は、大きく、画像を表示するための表示部D及びこの表示部D周囲の非表示部NDを含むパネルPNと、パネルPNの表示部Dに画像を表示するのに必要な各種信号を生成する駆動集積回路D−IC及び駆動集積回路D−ICが実装される表面実装型パッケージTCPを含む駆動回路DRCと、を含む。
【0016】
表面実装型パッケージTCPは、テープキャリアパッケージ(Tape Carrier Package)とすることができる。
【0017】
駆動回路DRCは、一側が印刷回路基板PCBに接続され、他側はパネルPNの非表示部NDに接続される。パネルPNは、液晶を含むパネル、または有機発光ダイオードを含むパネルなどとすることができる。
【0018】
印刷回路基板PCBは、示さぬ外部システムに接続され、外部システムからの画像データ及び各種制御信号は印刷回路基板PCBを介して駆動回路DRCに供給される。
【0019】
パネルPNの表示部Dには、互いに交差する複数のゲートラインGL及びデータラインDLと、これらのゲートラインGLからのゲート信号及びデータラインDLからの画像データによって画像を表示する画素と、が形成される。
【0020】
このパネルPNの非表示部NDには、駆動回路DRCからの画像データをデータラインDLに伝送するための複数のデータリンクライン、及び駆動回路DRCからのゲート信号をゲートラインGLに伝送するための複数のゲートリンクラインが形成される。
【0021】
図1における駆動回路DRCについてより具体的に説明すると、下記の通りである。
【0022】
図2は、図1における駆動回路DRCの詳細図である。
【0023】
図2に示すように、表面実装型パッケージTCPは、駆動集積回路D−ICがCOF(Chip On Film)方式で実装される実装領域と、この駆動集積回路D−ICの入力ピンIPを外部システムに接続させるための複数の入力パターンIUと、この駆動集積回路D−ICの出力ピンOPをパネルPNに接続させるための複数の出力パターンOUと、を含む。図2における入力パターンIUと出力パターンOUとの区分のために、入力パターンIUに含まれた入力ラインILを、出力パターンOUに含まれた出力ラインOLよりも太く表した。すなわち、区分表示上の便宜のために太さを異ならせて表しただけで、実際には入力パターンIUの入力ラインILと出力パターンOUの出力ラインOLの太さは同一に設定することができる。
【0024】
入力パターンIUは、駆動集積回路D−ICの入力ピンIPを外部システムに連結させるためのもので、各入力パターンIUは、表面実装型パッケージTCPの一端に位置している入力パッド部201に形成された入力パッドIPDと、入力パッドIPDと入力ピンIPとを連結する入力ラインILと、を含む。
【0025】
出力パターンOUは、駆動集積回路D−ICの出力ピンOPをパネルPN、すなわち、パネルPNのデータラインDLに連結させるためのもので、各出力パターンOUは、表面実装型パッケージTCPの他端に位置している出力パッド部202に形成された出力パッドOPDと、出力パッドOPDと出力ピンOPとを連結する出力ラインOLと、を含む。
【0026】
表面実装型パッケージTCPの左端には、複数のLOG(Line On Glass)型伝送パターンLOGLが形成され、このLOG型伝送パターンLOGLは、駆動集積回路D−ICを通過せずに、パネルPNの非表示部NDに形成されたLOG型信号伝送ラインに直接接続される。このLOG型伝送パターンLOGLは、印刷回路基板PCBを通じて外部システムから供給される駆動電圧及びグラウンド電圧などをパネルPNに供給する役割を果たす。このLOG型伝送パターンLOGLは、入力パッド部201に形成された入力パッドIPDと、出力パッド部202に形成された出力パッドOPDと、この入力パッドIPDと出力パッドOPDとを連結する伝送ラインILと、を含む。
【0027】
図3は、本発明の第1実施例による駆動集積回路の詳細構成図である。
【0028】
本発明による駆動集積回路は、図3に示すように、複数のデータ駆動部DDU1〜DDU10及びこれらを制御するための駆動制御部DCUと、を含む。
【0029】
駆動制御部DCUは、データ駆動部からの画像データの出力タイミングを決定する複数のソースアウトプットイネーブル信号SOE1〜SOE5を順次に生成し、各ソースアウトプットイネーブル信号SOE1〜SOE5を、各データ駆動部DDU1〜DDU10にそれぞれ直接供給して、これらデータ駆動部DDU1〜DDU10を順次に駆動する。
【0030】
n個(nは、4以上の偶数)のデータ駆動部DDU1〜DDU10は、駆動制御部DCUを中心に該駆動制御部DCUの両側にn/2個ずそれぞれ配列される。 例えば,n/2個のデータ 駆動部DDU1〜DDU5は駆動制御部DCUの左側に位する.一方,他の 2/n犬のデータ 駆動部DDU6〜DDU10は駆動制御部DCUの右側に位する.
【0031】
駆動制御部DCUは、この駆動制御部DCUの一側に配列されたn/2個のデータ駆動部DDU1〜DDU5のうち、駆動制御部DCUに最も近接しているデータ駆動部DDU1から、駆動制御部DCUから最も離れているデータ駆動部DDU5まで順次に駆動されるように、n/2個のソースアウトプット信号SOE1〜SOE5を、駆動制御部DCUの一側に配列されたn/2個のデータ駆動部DDU1〜DDU5に順次に供給する。なお、駆動制御部DCUは、該駆動制御部DCUの他側に配列されたn/2個のデータ駆動部DDU6〜DDU10のうち、駆動制御部DCUに最も近接しているデータ駆動部DDU6から、駆動制御部DCUから最も離れているデータ駆動部DDU10まで順次に駆動されるように、n/2個のソースアウトプット信号SOE1〜SOE5を、駆動制御部DCUの他側に配列されたn/2個のデータ駆動部DDU6〜DDU10に順次に供給する。
【0032】
例えば、ソースアウトプットイネーブル信号が、順次に出力される第1〜第5ソースアウトプットイネーブル信号SOE1〜SOE5を含み、これら5個のソースアウトプットイネーブル信号SOE1〜SOE5は、与えられた数字の順番で出力されるとする。すなわち、第1〜第5ソースアウトプットイネーブル信号SOE1〜SOE5のうち、最も小さい数字が与えられた第1ソースアウトプットイネーブル信号SOE1が、最も早く出力される。この時、駆動制御部DCUは、図3に示す駆動制御部DCUの左側に位置している第1〜第5データ駆動部のうち、該駆動制御部DCUに最も近接している第1データ駆動部DDU1、及び駆動制御部DCUの右側に位置している第6〜第10データ駆動部DDU6〜DDU10のうち、駆動制御部DCUに最も近接している第6データ駆動部DDU6にそれぞれ同時に第1ソースアウトプットイネーブル信号SOE1を供給する。続いて、駆動制御部DCUは、第2〜第5ソースアウトプットイネーブル信号SOE2〜SOE5を順に出力し、各ソースアウトプットイネーブル信号SOE2〜SOE5を、駆動制御部DCUの左右側に位置して互いに対応する一対のデータ駆動部に同時に供給する。したがって、駆動制御部DCUの左側に位置している5個のデータ駆動部DDU1〜DDU5は、内側に位置しているデータ駆動部から順次に駆動され、これと同時に、駆動制御部DCUの右側に位置している5個のデータ駆動部DDU6〜DDU10も、内側に位置しているデータ駆動部から順次に駆動される。
【0033】
このように、本発明では、駆動制御部DCUが、外部からの制御信号を用いて、順次に出力される複数のソースアウトプットイネーブル信号SOE1〜SOE5を生成し、これら信号のそれぞれを該当のデータ駆動部に直接供給することによって、ソースアウトプットイネーブル信号の歪みによる各データ駆動部における画像データ間の偏差を防止することができる。
【0034】
図4は、図3における駆動制御部DCU及びデータ駆動部の詳細図である。
【0035】
駆動制御部DCUは、図4に示すように、データ整列部DA、サンプル/ホールド部SH及び制御信号生成部CSGを含む。
【0036】
データ整列部DAは、外部システムからの画像データを再整列して出力する。
【0037】
サンプル/ホールド部SHは、データ整列部DAからの画像データを順次にサンプリング及びホールドする。そして、このサンプル/ホールド部SHは、サンプリングされたm個の画像データをm/n個ずつ分けて、n個のデータ駆動部DDU1〜DDU10に同時に分けて供給する。
【0038】
制御信号生成部CSGは、外部システムから制御信号を受信して、第1〜第5ソースアウトプットイネーブル信号SOE1〜SOE5を含む各種タイミング制御信号を出力する。
【0039】
各データ駆動部DDU1〜DDU10は、ラッチ部LT、デジタル−アナログ変換部DAC及び信号緩衝部BFを含む。
【0040】
各データ駆動部DDU1〜DDU10におけるラッチ部LTは、サンプル/ホールド部SHからのm個(m=k*n;kは4以上の自然数)のサンプリングされた画像データのうち、m/n個のサンプリングされた画像データを同時に受け取り、第1〜第5ソースアウトプットイネーブル信号SOE1〜SOE5のいずれか一つに応答して、m/n個のサンプリングされた画像データを同時に出力する。すなわち、サンプル/ホールド部SHに保存されたm個のサンプリング画像データは、各データ駆動部DDU1〜DDU10のラッチ部LTに、同一に分けられて供給され、各ラッチ部LTは、制御信号生成部CSGからの該当のソースアウトプットイネーブル信号に応答して、自分に供給されたサンプリングされた画像データを同時に出力する。
【0041】
図5は、駆動制御部DCUの詳細構成図である。
【0042】
駆動制御部DCUは、図5に示すように、複数の信号生成部SG1〜SG5を含む。各信号生成部SG1〜SG5は、外部システムからの制御信号CSをそれぞれ受信して該当のソースアウトプットイネーブル信号を生成する。例えば、第1信号生成部SG1は、制御信号CSを用いて第1ソースアウトプットイネーブル信号SOE1を生成し、これを第1及び第6データ駆動部DDU1,DDU6に同時に供給し、第2信号生成部SG2は、制御信号CSを用いて第2ソースアウトプットイネーブル信号SOE2を生成し、これを第2及び第7データ駆動部DDU2,DDU7に同時に供給し、第3信号生成部SG3は、制御信号CSを用いて第3ソースアウトプットイネーブル信号SOE3を生成し、これを第3及び第8データ駆動部DDU3,DDU8に同時に供給し、第4信号生成部SG4は、制御信号CSを用いて第4ソースアウトプットイネーブル信号SOE4を生成し、これを第4及び第9データ駆動部DDU4,DDU9に同時に供給し、そして第5信号生成部SG5は、制御信号CSを用いて第5ソースアウトプットイネーブル信号SOE5を生成し、これを第5及び第10データ駆動部DDU5,DDU10に供給する。
【0043】
図6は、本発明の第2実施例による駆動集積回路の詳細構成図である。
【0044】
本発明の第2実施例による駆動集積回路は、図6に示すように、複数のデータ駆動部DDU1〜DDU10、及びそれらの動作を制御するための駆動制御部DCUを含む。本発明の第2実施例による駆動集積回路は、データ駆動部DDU1〜DDU10の駆動順序が異なる以外は、第1実施例による駆動集積回路DRCと略同様に構成される。すなわち、図6に示すように、駆動制御部DCUは、該駆動制御部DCUの一側に配列されたn/2個のデータ駆動部DDU1〜DDU5のうち、駆動制御部DCUから最も離れている第5データ駆動部DDU5から、駆動制御部DCUに最も近接している第1データ駆動部DDU1まで順次に駆動されるように、n/2個のソースアウトプット信号SOE1〜SOE5を、駆動制御部DCUの一側に配列されたn/2個のデータ駆動部DDU1〜DDU5に順次に供給するとともに、駆動制御部DCUの他側に配列されたn/2個のデータ駆動部DDU6〜DDU10のうち、駆動制御部DCUから最も離れている第10データ駆動部DDU10から、駆動制御部DCUに最も近接している第6データ駆動部DDU6まで順次に駆動されるように、n/2個のソースアウトプット信号SOE1〜SOE5を、駆動制御部DCUの他側に配列されたn/2個のデータ駆動部DDU6〜DDU10に順次に供給する。
【0045】
例えば、駆動制御部DCUは、図6に示す駆動制御部DCUの左側に位置している第1〜第5データ駆動部DDU1〜DDU5のうち、駆動制御部DCUから最も遠く離れている第5データ駆動部DDU5、及び駆動制御部DCUの右側に位置している第6〜第10データ駆動部DDU6〜DDU10のうち、駆動制御部DCUから最も遠く離れている第10データ駆動部DDU10のそれぞれに同時に第1ソースアウトプットイネーブル信号SOE1を供給する。続いて、駆動制御部DCUは、第2〜第5ソースアウトプットイネーブル信号SOE2〜SOE5を順に出力し、ソースアウトプットイネーブル信号SOE2〜SOE5のそれぞれを、駆動制御部DCUの左右側に位置して互いに対応する一対のデータ駆動部に同時に供給する。したがって、駆動制御部DCUの左側に位置している5個のデータ駆動部DDU1〜DDU5が、外側に位置しているデータ駆動部から順次に駆動され、これと同時に、駆動制御部DCUの右側に位置している5個のデータ駆動部DDU6〜DDU10も同様、外側に位置しているデータ駆動部から順次に駆動される。
【0046】
このように、本発明では、駆動制御部DCUが外部からの制御信号CSを用いて、順次に出力される複数のソースアウトプットイネーブル信号SOE1〜SOE5を生成し、これら信号のそれぞれを該当のデータ駆動部に直接供給することによって、ソースアウトプットイネーブル信号の歪みによる各データ駆動部間の画像データ偏差を防止することができる。
【0047】
一方、本発明における駆動集積回路D−ICは、上記のデータ駆動部DDUの他にも、ゲート駆動集積回路、タイミングコントローラ及び直流−直流変換器の機能も含む。すなわち、この駆動集積回路D−ICは、タイミングコントローラ及び直流−直流変換器の機能を果たすとともに、ゲートラインGLを駆動するゲート駆動集積回路の機能も果たす。
【0048】
タイミングコントローラは、外部システムから供給される水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号を用いてデータ制御信号及びゲート制御信号を生成し、これらを複数のデータ駆動部DDU及び複数のゲート駆動集積回路に供給する。データ制御信号は、ドットクロック、ソースシフトクロック、ソースイネーブル信号、極性反転信号などを含む。ゲート制御信号は、ゲートスタートパルス、ゲートシフトクロック、ゲート出力イネーブル信号などを含む。
【0049】
ゲート駆動集積回路は、タイミングコントローラからのゲート制御信号のうちゲートスタートパルスに応答してスキャンパルスを順次に発生するシフトレジスタと、スキャンパルスの電圧を、液晶セルの駆動に適した電圧レベルにシフトさせるレベルシフターと、を含む。ゲート駆動集積回路は、ゲート制御信号に応答してゲートラインGLに順次にゲートハイ電圧を供給する。
【0050】
直流−直流変換部は、システムからの電源を昇圧または減圧して、タイミングコントローラ、データ駆動部DDU、ゲート駆動集積回路に必要な各種駆動電圧、そしてガンマ電圧を生成するのに必要なガンマ基準電圧などを提供する。また、この直流-直流変換部は、スキャンパルスのハイ電圧に該当するゲートハイ電圧、及びスキャンパルスのロー電圧に該当するゲートロー電圧を提供する。
【0051】
以上では具体的な実施例及び添付図面に挙げて本発明を説明してきたが、これに限定されず、本発明は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であるということは、当該技術分野における通常の知識を有する者にとっては明らかである。
【符号の説明】
【0052】
SOE ソースアウトプットイネーブル信号
DDU データ駆動部
DCU 駆動制御部
D−IC 駆動集積回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネルの非表示部に形成されたデータリンクラインを通じて前記パネルの表示部に画像データを供給する複数のデータ駆動部と、
前記データ駆動部らからの画像データの出力タイミングを決定する複数のソースアウトプットイネーブル信号を順次に生成し、各ソースアウトプットイネーブル信号を各データ駆動部にそれぞれ直接供給して前記データ駆動部を順次に駆動させる駆動制御部と、
を含むことを特徴とする、表示装置用駆動回路。
【請求項2】
n個(nは、4以上の偶数)のデータ駆動部は、前記駆動制御部を中心に該駆動制御部の両側にn/2個ずつ配列され、
前記駆動制御部は、該駆動制御部の一側に配列されたn/2個のデータ駆動部のうち、前記駆動制御部に最も近接しているデータ駆動部から、前記駆動制御部から最も離れているデータ駆動部まで順次に駆動されるように、一方のn/2個のソースアウトプット信号を、前記駆動制御部の一側に配列されたn/2個のデータ駆動部に順次に供給するとともに、この駆動制御部の他側に配列されたn/2個のデータ駆動部のうち、前記駆動制御部に最も近接しているデータ駆動部から、前記駆動制御部から最も離れているデータ駆動部まで順次に駆動されるように、他方のn/2個のソースアウトプット信号を、前記駆動制御部の他側に配列されたn/2個のデータ駆動部に順次に供給することを特徴とする、請求項1に記載の表示装置用駆動回路。
【請求項3】
前記駆動制御部は、
外部システムからの画像データを再整列して出力するデータ整列部と、
前記データ整列部からの画像データを順次にサンプリング及びホールドするサンプル/ホールド部と、
外部システムから制御信号を受信して、前記ソースアウトプットイネーブル信号を含む各種タイミング制御信号を出力する制御信号生成部と、
を含むことを特徴とする、請求項2に記載の表示装置用駆動装置。
【請求項4】
前記データ駆動部のそれぞれは、
前記サンプル/ホールド部からのm個(m=k*n;kは4以上の自然数)のサンプリングされた画像データのうち、m/n個のサンプリングされた画像データを同時に受け取り、前記制御信号生成部からのソースアウトプットイネーブル信号に応答してm/n個の画像データを同時に出力するラッチ部と、
前記ラッチ部からのm/n個の画像データをアナログ信号に変換するデジタル−アナログ変換部と、
前記デジタル−アナログ変換部からの画像データを信号緩衝して出力する信号緩衝部と、
を含むことを特徴とする、請求項3に記載の表示装置用駆動回路。
【請求項5】
前記制御信号生成部は、
外部システムからの制御信号に応答してn/2個のソースアウトプットイネーブル信号を生成する複数の信号生成部を含むことを特徴とする、請求項3に記載の表示装置用駆動回路。
【請求項6】
n個(nは4以上の偶数)のデータ駆動部は、前記駆動制御部を中心に該駆動制御部の両側にn/2個ずつ配列され、
前記駆動制御部は、前記駆動制御部の一側に配列されたn/2個のデータ駆動部のうち、前記駆動制御部から最も離れているデータ駆動部から、前記駆動制御部に最も近接している駆動制御部まで順次に駆動されるように、一方のn/2個のソースアウトプット信号を、前記駆動制御部の一側に配列されたn/2個のデータ駆動部に順次に供給するとともに、前記駆動制御部の他側に配列されたn/2個のデータ駆動部のうち、前記駆動制御部から最も離れているデータ駆動部から、前記駆動制御部に最も近接しているデータ駆動部まで順次に駆動されるように、他方のn/2個のソースアウトプット信号を、前記駆動制御部の他側に配列されたn/2個のデータ駆動部に順次に供給することを特徴とする、請求項1に記載の表示装置用駆動回路。
【請求項7】
パネルの非表示部に形成されたデータリンクラインを通じて前記パネルの表示部に画像データを供給する複数のデータ駆動部を含む表示装置用駆動回路の駆動方法であって、
前記データ駆動部からの画像データの出力タイミングを決定する複数のソースアウトプットイネーブル信号を順次に生成する第1段階と、
各ソースアウトプットイネーブル信号を各データ駆動部にそれぞれ直接供給して前記データ駆動部を順次に駆動する第2段階と、
を含むことを特徴とする、表示装置用駆動回路の駆動方法。
【請求項8】
前記ソースアウトプットイネーブル信号は駆動制御部から出力され、
n個(nは、4以上の偶数)のデータ駆動部は、前記駆動制御部を中心に該駆動制御部の両側にn/2個ずつ配列され、
前記駆動制御部は、該駆動制御部の一側に配列されたn/2個のデータ駆動部のうち、前記駆動制御部に最も近接しているデータ駆動部から、前記駆動制御部から最も離れているデータ駆動部まで順次に駆動されるように、一方のn/2個のソースアウトプット信号を、前記駆動制御部の一側に配列されたn/2個のデータ駆動部に順次に供給するとともに、前記駆動制御部の他側に配列されたn/2個のデータ駆動部のうち、前記駆動制御部に最も近接しているデータ駆動部から、前記駆動制御部から最も離れているデータ駆動部まで順次に駆動されるように、他方のn/2個のソースアウトプット信号を、前記駆動制御部の他側に配列されたn/2個のデータ駆動部に順次に供給することを特徴とする、請求項7に記載の表示装置用駆動回路の駆動方法。
【請求項9】
前記ソースアウトプットイネーブル信号は駆動制御部から出力され、
n個(nは、4以上の偶数)のデータ駆動部は、前記駆動制御部を中心に該駆動制御部の両側にn/2個ずつ配列され、
前記駆動制御部は、この駆動制御部の一側に配列されたn/2個のデータ駆動部のうち、前記駆動制御部から最も離れているデータ駆動部から、前記駆動制御部に最も近接している駆動制御部まで順次に駆動されるように、一方のn/2個のソースアウトプット信号を、前記駆動制御部の一側に配列されたn/2個のデータ駆動部に順次に供給するとともに、前記駆動制御部の他側に配列されたn/2個のデータ駆動部のうち、前記駆動制御部から最も離れているデータ駆動部から、前記駆動制御部に最も近接しているデータ駆動部まで順次に駆動されるように、他方のn/2個のソースアウトプット信号を、前記駆動制御部の他側に配列されたn/2個のデータ駆動部に順次に供給することを特徴とする、請求項7に記載の表示装置用駆動回路の駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−76077(P2011−76077A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−193389(P2010−193389)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(501426046)エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド (732)
【Fターム(参考)】