説明

表示装置

【課題】バッテリを内蔵しなくても、電力の供給を停止させずに、電力供給効率の状態を検出し、電力供給の効率がよいコイルのみに電流を流すように制御する技術を提供する。
【解決手段】テレビ10は、テレビ本体20とスピーカユニット70が分離して構成されている。スピーカユニット70は、テレビ本体20の外周部であってユーザが望む場所に配置される。テレビ本体20からスピーカユニット70への電力供給と音声信号の送信は、コードレスにより行う。テレビ本体20の額縁21の全体に半径の小さいコイル(テレビ側コイル部62)を複数配置することで広範囲に電力を供給する。電力供給に関して、テレビ本体20のテレビ側コイル部62と、スピーカユニット70の受電側コイルセット80との間の磁界共鳴の技術が採用されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に係り、表示装置本体から別体の装置へワイヤレスで電力供給を行うことができる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
非接触による電力供給技術として、電磁誘導や磁界共鳴(電磁界共鳴)を用いた技術が知られている。これらの技術は、コードレス電話や電動歯ブラシなどの充電、携帯電話の充電システムに利用され製品化されている。これらの技術をテレビ等の表示装置に適用し別体のスピーカ等へ電力供給を行う場合、広い範囲への電力供給を実現するためには、外径の大きなコイルを用いるか、外径の小さなコイル複数個用いる必要がある。薄型化テレビやそのスピーカ部には、外径の大きなコイル用のスペースを確保することが困難なため、外径の小さなコイルを複数個用いることになる。しかし、複数の電力供給コイル全てに電流を流すと消費電力が非常に多くなる。そこで、電磁誘導による電力供給するシステムにおいて、複数のコイルを利用する際に、電力供給効率の状態を検出し必要なコイルのみに電流を流す技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2009−525715号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に開示の技術では、電力供給に電磁誘導を用いているため、電力を供給する側と供給される側のコイルの位置を厳密に一致させる必要がある。そのため、電力供給を受ける側にコイルが一つしかない場合、コイルを電力供給に使用するとカップリング処理ができない。言い換えると、カップリング処理に使用すると電力供給ができない。そのため、電力供給が受けられない状態で動作するためには、別途バッテリ等の電源確保が必要となる。しかし、薄型化によりバッテリ用の十分なスペースを確保することが困難なスピーカ部のシステムでは、カップリング用のコイルを検出する際に一時的に電力の供給が受けられない状態があり、スピーカ部の動作が止まってしまうという課題があった。
【0005】
本発明は以上のような状況に鑑みなされたものであって、上記課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、表示装置本体から別体の受信装置へ電力を供給可能な表示装置であって、前記表示装置本体は、磁界共鳴により電力供給を行う電力供給用コイル及び送信用カップリングコイルの送信用コイルセットを複数セット配置した本体側コイルセット群と、前記本体側コイル群を制御する本体側制御部と、を備え、前記本体側制御部は、前記送信用カップリングコイルと前記受信装置に設けられた受信用カップリングコイルとをカップリングさせて、前記受信用カップリングコイルに対する送信効率の良好な前記送信用カップリングコイルを特定し、特定した前記送信用カップリングコイルを駆動させて、前記前記受信用カップリングコイルと対をなす電力受信用コイルに電力を供給する。
また、前記受信装置はスピーカセットであって、前記本体側コイルセット群は、前記表示装置本体の表示部の外周キャビネット内部に配置され、前記受信装置は前記外周キャビネットに取り付けられてもよい。
前記受信装置は、充電装置を備え、前記電力受信用コイルを用いて受信した電力を充電装置に充電してもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、バッテリを内蔵しなくても、電力の供給を停止させずに、電力供給効率の状態を検出し、電力供給の効率がよいコイルのみに電流を流すように制御する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施形態に係る、テレビの外観を模式的に示す図である。
【図2】実施形態に係る、テレビ本体とスピーカユニットの機能ブロック図である。
【図3】実施形態に係る、テレビの起動時におけるスピーカユニットの検出制御フローを示すフローチャートである。
【図4】実施形態に係る、一度電力供給の効率がよいコイルを検出した後の制御フローを示すフローチャートである。
【図5】実施形態に係る、新たなスピーカユニットを追加する際の制御フローを示すフローチャートである。
【図6】実施形態の変形例に係る、リモコンを充電可能なテレビの外観を模式的に示す図である。
【図7】実施形態に係る、テレビのテレビ本体とリモコンの機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明を実施するための形態(以下、単に「実施形態」という)を、図面を参照して具体的に説明する。図1は、本実施形態に係るテレビ10の正面を模式的に示した図である。このテレビ10は、液晶テレビや有機ELテレビ等の薄型表示装置であって、図示のように、テレビ本体20とスピーカユニット70が分離して構成されている。スピーカユニット70は、テレビ本体20の外周部であってユーザが望む場所に配置される。テレビ本体20とスピーカユニット70の固定には、マグネットによる固定や、それぞれに固定用構造を設けることで実現する。
【0010】
テレビ本体20からスピーカユニット70への電力供給と音声信号の送信は、コードレスにより行う。本実施形態のテレビ10のような薄型テレビやそのスピーカ装置では、半径の大きなコイルを用いるスペースを確保することは困難である。そこで、図1のように、テレビ本体20の額縁21の全体に、より具体的にはテレビ本体20の表示パネル外周部分でフロントキャビネット内部に、半径の小さいコイル(テレビ側コイル部62)を複数配置することで広範囲に電力を供給する。
【0011】
また、電力供給に関して、テレビ本体20のテレビ側コイル部62と、スピーカユニット70の受電側コイルセット80とで磁界共鳴技術が採用されている。磁界共鳴技術では、電力供給の効率がよいコイルを検出しカップリングすることができ、電力供給のコイル同士の位置を厳密に合わせる必要がない。そして、電力供給効率の状態を検出するために電力供給用のコイルとは共鳴周波数が異なるカップリング用コイルを設ける。これにより、電力の供給を停止させずに、カップリング用コイルで電力供給効率の状態を検出し、電力供給の効率がよいコイルのみに電流を流すように制御する。
【0012】
ここで、磁界共鳴による電力の伝送について説明する。磁界共鳴による電力の伝送距離は、コイル直径の2倍の距離まで高い効率での伝送が可能であって、それ以上の距離になると徐々に効率が下がる傾向がある。図1のように、テレビ本体20の額縁21の部分にコイル(テレビ側コイル部62)を設ける場合、使用されるコイルの直径が約5cmであれば、約十cmまでの電力の伝送が効率的に可能となる。また、共鳴周波数fはコイルのインダクタンスL、コンデンサ容量Cから下記の式(1)で決まる。
f=(2π×(LC)1/2−1 ・・・・(1)
なお、磁界共鳴は、共鳴周波数が同じコイル間で電力を供給する技術のため、電力供給用のコイルと共鳴周波数が異なるカップリング用のコイルにて電力供給の効率を検出する処理を行っても電力供給には影響はない。
【0013】
以下、具体的な構成について説明する。なお、本実施形態に特徴的なスピーカユニット70への給電に関して主に説明し、それ以外の一般的な構成については適宜説明を省略する。
【0014】
図2は、本実施形態に係るテレビ10の構成を示す機能ブロック図である。テレビ本体20は、電源部22と、表示部24と、コンテンツ部30と、コンテンツ処理部40と、給電制御部50と、コイル駆動部60と、テレビ側コイル部62とを備える。
【0015】
コンテンツ部30は、チューナー32と、デコーダー34と、HDMIレシーバー36とを備える。コンテンツ処理部40は、映像処理部42及び音声処理部44を備える。
【0016】
映像処理部42は、コンテンツ部30から入力された映像信号を処理し、表示部24に出力する。音声処理部44は、コンテンツ部30から入力された音声信号を処理する。音声処理部44で処理された信号は、音声信号送信部56に送信される。
【0017】
給電制御部50は、電力分配部52と、音声送信制御部54と、音声信号送信部56と、検出信号受信部58とを備える。
【0018】
電力分配部52は、電源部22で交流から直流に変換された電力をコイル駆動部60に供給する。音声送信制御部54は、テレビ本体20からスピーカユニット70への音声信号の送信制御を行う。音声信号送信部56は、スピーカユニット70に音声信号を送信する。送信方式は、例えば、所定の変調方式を用いた赤外線通信や無線通信である。検出信号受信部58は、スピーカユニット70で検出された信号を無線で受信する。
【0019】
コイル駆動部60は、テレビ側コイル部62を駆動する第1〜第nコイル駆動回路61_1〜61_nを備える。テレビ側コイル部62は、上述したように、額縁21に配置される第1〜第n給電用コイルセット63_1〜63_nを備える。第1〜第nコイル駆動回路61_1〜61_nは、それぞれ第1〜第n給電用コイルセット63_1〜63_nを駆動する。なお、第1〜第n給電用コイルセット63_1〜63_nについて、特に区別しない場合には、給電用コイルセット63という。また、第1〜第n給電用コイルセット63_1〜63_nのうち、一部のみを機能させることが設定可能としてもよい。例えば、ユーザによっては、テレビ本体20の額縁21うち特定の場所にはスピーカユニット70を配置しない場合も想定される。そのような状況を考慮し、所定の設定画面で、額縁21の上下左右単位で特定の縁に配置される第1〜第n給電用コイルセット63_1〜63_n及び対応する第1〜第nコイル駆動回路61_1〜61_nの機能を働かないように設定することとしてもよい。消費電力低減の観点で効果的である。
【0020】
第1〜第n給電用コイルセット63_1〜63_nは、それぞれ、電力供給用コイル64とカップリング用コイル66とを1セットとして備える。電力供給用コイル64とカップリング用コイル66とは、共鳴周波数が異なる。電力供給用コイル64は、スピーカユニット70の受電用コイル81へ電力を送信する。カップリング用コイル66は、スピーカユニット70のカップリング用コイル82とカップリングを行う。
【0021】
スピーカユニット70は、電源部72と、アンプ部74と、受電側コイルセット80と、電流・電圧検出回路86と、音声信号受信部91と、出力信号処理部92と、電力受信制御部93と、検出信号送信部94とを備える。
【0022】
受電側コイルセット80は、受電用コイル81と、カップリング用コイル82とを備える。受電用コイル81は、電力供給用コイル64から電力供給を受ける。カップリング用コイル82は、上述の通りテレビ側コイル部62のカップリング用コイル66とカップリングを行う。
【0023】
音声信号受信部91は、テレビ本体から送信された音声信号を受信する。出力信号処理部92は、音声信号受信部91が受信した音声信号を処理し、アンプ部74に出力する。アンプ部74で増幅された信号はスピーカ76に出力され、スピーカ76が駆動する。
【0024】
電流・電圧検出回路86は、カップリング用コイル82の電流レベル/電力レベルを検出する。電力受信制御部93は、スピーカユニット70における各要素の処理を制御する。検出信号送信部94は、カップリング状態を検出した信号(検出信号)を、所期のタイミングで、例えば、1秒おきにテレビ本体20に送信する。このタイミングは、消費電力やユーザが望む精度等を考慮して設定され、ユーザ自身が設定可能としてもよい。
【0025】
以上の構成のテレビ10による電力供給プロセスについて説明する。ここでは、特に電力供給の効率がよいコイル(テレビ側コイル部62)の検出方法に着目して説明する。
【0026】
図3は、テレビ10の起動時におけるスピーカユニット70の検出制御フローを示している。電源がオンとなり起動する時は(S10)、スピーカユニット70の位置が不明なので、音声送信制御部54は、一旦全てのコイル駆動部60を駆動させ、テレビ側コイル部62の電力供給用コイル64に電流を流す(S12)。その結果、電力供給可能範囲にあれば、スピーカユニット70の回路を駆動させることができる。スピーカユニット70の回路が安定して動作するまでの時間を考慮して、ある一定時間は待ち状態の処理(Wait処理)がなされる(S14)。その後、カップリング用コイル66の電力の供給レベルを比較して、電力供給の効率のよいカップリング用コイル66を検出する処理を行う。
【0027】
具体的には、まず初期化処理として最も電力効率のよいコイル番号を示すフラグMax_Indexを「0」、供給レベルを示すフラグMax_Levelを「0」に設定する(S16)。つづいて、i=1から順に、カップリング用コイルi(66)を駆動する(S18)。つまり、第1コイル駆動回路61_1から順に駆動しカップリング用コイル66と受電側コイルセット80のカップリング用コイル82とのカップリング処理を行う。なお、カップリング用コイルi(66)とは、第iコイル駆動部60_i(i;整数、1≦i≦n)に備わるカップリング用コイル66を意味する。カップリングがなされたら、スピーカユニット70では、電流・電圧検出回路86が電流及び電力レベルを検出し、その旨を電力受信制御部93に通知する。電力受信制御部93は、検出信号送信部94から検出結果をテレビ本体20の検出信号受信部58に送信する。検出信号受信部58は、受信した検出結果を音声送信制御部54に通知する。
【0028】
音声送信制御部54は、スピーカユニット70から上記の検出信号がある場合(S20のY)、Max_Levelと検出した電流及び電力レベルとを比較する(S22)。なお、第iコイル駆動部60_iで駆動するカップリング用コイル66による検出結果を検出レベルiと表記する。検出レベルiがMax_Levelより大きい場合は(S22のY)、音声送信制御部54は、Max_Index及びMax_Levelの両フラグを書き換える。初期化直後の場合(i=1の場合)には、両フラグは必ず書き換えられる。
【0029】
S24の処理後または検出レベルiがMax_Level以下の場合は(S22のN)、音声送信制御部54は、「i」をインクリメントし(S26)、「i」が「n」を超えたか否かを確認する(S28)。「i」がnを超えない場合(S28のN)、処理はS18の処理にもどり、S18〜S28の処理が継続される。
【0030】
「i」がnを超えると(S28のY)、音声送信制御部54は、Max_Indexの「i」に対応する第iコイル駆動回路61_iを駆動させる(S30)。例えば、「i=2」であれば、第2コイル駆動回路61_2が駆動し、第2給電用コイルセット63_2の電力供給用コイル64から電力供給が開始する。
【0031】
なお、上記の処理は、スピーカユニット70が一台の場合を想定しているが、複数の場合は、検出信号送信部94が検出結果をテレビ本体20の検出信号受信部58に送信する際に、固有のIDをあわせて送信するようにする。テレビ本体20では、処理中に固有のIDが複数出現した場合には、ID毎にMax_Index及びMax_Levelを管理する。そして、音声送信制御部54は、出現したIDに対応して第1〜第nコイル駆動回路61_1〜61_n及び第1〜第n給電用コイルセット63_1〜63_nを駆動させる。また、音声送信制御部54は、どの給電用コイルセット63を駆動させるかに応じて、スピーカユニット70の出力特性を調整(補正)してもよい。つまり、音声送信制御部54は、スピーカユニット70の配置が把握できるので、音声処理部44に対して、最適な出力バランスとなるように指示することができる。
【0032】
図4は、一度電力供給の効率がよいコイル(給電用コイルセット63)を検出した後の制御フローを示している。音声送信制御部54は、カップリングした電力供給用コイル64から受電用コイル81への電力供給のレベルをある一定間隔で監視する(S12a)。カップリングを決定した際の電力レベルよりある閾値以下になった場合(14aのY)、音声送信制御部54は、スピーカユニット70の位置が変わったか、磁界共鳴を妨げるものがテレビ本体20とスピーカユニット70の間に存在する可能性があると判断し、再びS16〜S28に示したカップリングの処理を開始する。カップリングが終了すると、音声送信制御部54は、Max_Indexに対応するコイル駆動回路61に切り替える(S30a)。
【0033】
図5は、新たなスピーカユニット70を追加する際の制御フローを示している。テレビ10の設定メニューに再カップリング用の項目、もしくはリモコンに再カップリング用のボタンを設ける。そして、スピーカユニット70が追加され(S10b)、その項目が選択されるか、または、ボタンが押下されることで再カップリング機能が選択されると(S10c)、音声送信制御部54は、新規追加のスピーカユニット70からの検出信号があるかをチェックする(S10d)。検出信号があれば(S10dのY)、図3のフローで示したS16〜S30の処理を行い、各カップリング用コイル64からの電力供給レベルを比較して、電力供給の効率がよいコイルを検出する。
【0034】
もし、新規追加のスピーカユニット70からの検出信号がない場合(S10dのN)、音声送信制御部54は、バッテリが内蔵されていなくてスピーカユニット70の回路が動作していないか、バッテリが内蔵されていても充電切れの可能性があると判断して、一度全ての電力供給用コイル64を動作させてスピーカユニット70の回路に電力を供給し(S12)、回路安定まで待ち処理を行う(S14)。その後、音声送信制御部54は再度検出信号の有無をチェックし(S15)、検出信号があれば(S15のY)、再カップリングの処理(S16〜S28)を行う。検出信号が無ければ(S15のN)、音声送信制御部54は、電力供給できるスピーカユニット70は無いと判断し、スピーカ追加処理を行う前のコイル駆動部60のみ動作させて(S30)、再カップリング処理を終了する。
【0035】
以上本実施形態によると、バッテリを内蔵しなくても定常的に電力を供給しながら電力供給効率の状態を検出し、電力供給の効率がよいテレビ側コイル部62のみに電力を流すように制御できる。また、新たなスピーカユニット70などを接続する際に、定常的に電力を供給した状態で駆動させるテレビ側コイル部62(電力供給用コイル64)を検出することも可能となる。さらに、電力供給効率の悪い不要なテレビ側コイル部62(電力供給用コイル64)を駆動させないことで、消費電力が削減や不要なテレビ側コイル部62(電力供給用コイル64)に電流を流すことよる発熱の問題も改善できる。
【0036】
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせや処理等にいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0037】
例えば、テレビ10のリモコンや携帯電話などを充電する際にも利用可能である。図6は、テレビ本体20によるリモコン100の充電を模式的に示す図である。また、図7は、そのような処理を行う構成のテレビ本体20及びリモコン100の構成を示す機能ブロック図である。テレビ本体20は、上述の実施形態と同様の構成である。
【0038】
リモコン100は、電力受信に関して、スピーカユニット70と同様の構成を有している。つまり、リモコン100は、電源部72と、受電側コイルセット80と、電流・電圧検出回路86と、電力受信制御部193と、検出信号送信部194とを備える。異なる点は、バッテリ175、充電回路174、操作部120及び送信制御部110が備わる点にある。信号送信部194には、リモコン100等に搭載されている赤外線機能が利用できる。
【0039】
このリモコン100や携帯電話(図示せず)がテレビ本体20に内蔵しているテレビ側コイル部62(電力供給用コイル64)と磁界共鳴が可能な距離C1内にあれば、非接触かつ電力供給用コイル64間に空間があっても電力を供給することが可能である。その結果、専用の装着部などを設ける必要がなく磁界共鳴が可能な場所に単にリモコン100等を置くだけで充電ができる。
【符号の説明】
【0040】
10 テレビ
20 テレビ本体
22 電源部
24 表示部
30 コンテンツ部
32 チューナー
34 デコーダー
36 HDMIレシーバー
40 コンテンツ処理部
42 映像処理部
44 音声処理部
50 給電制御部
52 電力分配部
54 音声送信制御部
56 音声信号送信部
58 検出信号受信部
60 コイル駆動部
61 コイル駆動回路
61_1 第1コイル駆動回路
61_2 第2コイル駆動回路
61_n 第nコイル駆動回路
62 テレビ側コイル部
63 給電用コイルセット
63_1 第1給電用コイルセット
63_2 第2給電用コイルセット
63_n 第n給電用コイルセット
64 電力供給用コイル
66 カップリング用コイル
70 スピーカユニット
72 電源部
74 アンプ部
76 スピーカ
80 受電側コイルセット
81 受電用コイル
82 カップリング用コイル
86 電流・電圧検出回路
91 音声信号受信部
92 出力信号処理部
93 電力受信制御部
94 検出信号送信部
100 リモコン
110 送信制御部
120 操作部
174 充電回路
175 バッテリ
193 電力受信制御部
194 信号送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置本体から別体の受信装置へ電力を供給可能な表示装置であって、
前記表示装置本体は、磁界共鳴により電力供給を行う電力供給用コイル及び送信用カップリングコイルの送信用コイルセットを複数セット配置した本体側コイルセット群と、
前記本体側コイルセット群を制御する本体側制御部と、
を備え、
前記本体側制御部は、前記送信用カップリングコイルと前記受信装置に設けられた受信用カップリングコイルとをカップリングさせて、前記受信用カップリングコイルに対する送信効率の良好な前記送信用カップリングコイルを特定し、特定した前記送信用カップリングコイルを駆動させて、前記前記受信用カップリングコイルと対をなす電力受信用コイルに電力を供給することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記受信装置はスピーカセットであって、
前記本体側コイルセット群は、前記表示装置本体の表示部の外周キャビネット内部に配置され、前記受信装置は前記外周キャビネットに取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記受信装置は、充電装置を備え、前記電力受信用コイルを用いて受信した電力を充電装置に充電することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−115838(P2013−115838A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−256902(P2011−256902)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】