説明

表面処理鋼板の振り分け方法

【課題】良否判定装置で不良と判定された表面処理鋼板が振り分け機の故障や動作不良により良品パイラーに混入したことを検知することのできる表面処理鋼板の振り分け方法を提供する。
【解決手段】鋼帯Sを所定の長さに剪断して得られた表面処理鋼板SPの良否を判定する良否判定装置18の判定結果に基づいて表面処理鋼板SPを良品パイラー20と不良品パイラー21に振り分ける振り分け機19の振り分け実績を良否判定装置18の判定結果と照合して、良否判定装置18で不良と判定された表面処理鋼板SPが振り分け機19の故障や動作不良により良品パイラー20に混入したか否かを判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鍍金鋼板等の表面処理鋼板を良品パイラーと不良品パイラーに振り分ける表面処理鋼板の振り分け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
食缶、飲料缶等の缶素材として使用される錫鍍金鋼板は、通常、鋼帯の表面に鍍金処理を鍍金ラインで施した後、鋼帯を剪断ラインの剪断機で所定の長さに切断して製造される。このような方法で製造される錫鍍金鋼板は鍍金処理を施したときにピンホール等の欠陥が鋼帯の表面に発生することがあり、鋼帯の表面に発生した欠陥を放置しておくと欠陥を有する錫鍍金鋼板が不良品として出荷されてしまう。これを防止するために、鍍金処理等の表面処理が施された鋼帯の表面を欠陥検査装置により検査して欠陥検査装置の検査結果から鋼帯の表面に欠陥マークをインクジェット装置によりマーキングした後、マーキングされた欠陥マークを鋼帯の打ち抜きラインに設けられたマーク検出センサーにより検出し、このマーク検出センサーのマーク検出信号に基づいて欠陥マークがマーキングされた部分を打ち抜いて鋼帯の欠陥部分を除外する技術が特許文献1に開示されているが、鋼帯の表面にマーキングされる欠陥マークがインク切れ等の原因によりかすれていたりすると鋼帯の表面にマーキングされた欠陥マークをマーク検出センサーで検出することが困難となるため、特許文献1に開示された技術では、鋼帯の欠陥部分を除外できない場合が生じるという難点がある。
【0003】
そこで、鍍金処理が施された鋼帯を鋼帯の鍍金ライン上に設けられた欠陥検査装置により検査すると共に、欠陥検査装置の検査結果に基づいて鋼帯の表面に欠陥マークを欠陥検査装置の出側に設けられたマーキング装置によりマーキングし、次いで鋼帯を所定の長さに剪断する剪断ライン上に設けられた欠陥マーク検出装置により欠陥マークを検出すると共に、欠陥マーク検出装置の出側に設けられた剪断機により鋼帯を所定の長さに剪断して表面処理鋼板を得た後、得られた表面処理鋼板を欠陥マーク検出装置の検出結果に基づいて選別装置により良品と不良品とに選別し、次いで剪断機の出側に設けられた振り分け機により表面処理鋼板を良品パイラーまたは不良品パイラーの何れかに選別装置の選別結果に基づいて振り分けると共に、マーキング装置による欠陥部のマーキング実績をマーキング装置の出側に配置されたマーキング読取装置により読み取り、読み取られたマーキング実績と欠陥マーク検出装置のマーク検出実績とを照合し、選別装置により不良品と選別された表面処理鋼板が良品パイラーに混入しているか否かをマーキング実績とマーク検出実績との照合結果に基づいて判定する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭63−180323号公報
【特許文献2】特開2002−357556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した技術では、例えば振り分け機に故障や動作不良が生じた場合には、マーキング装置のマーキング実績と欠陥マーク検出装置のマーク検出実績とが正しく照合されて欠陥マーク検出装置で不良と判定したにもかかわらず、その後の振り分け機が正しく動作しないために、選別装置で不良品と選別した表面処理鋼板が良品パイラーに混入してしまう可能性があった。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、良否判定装置で不良と判定された表面処理鋼板が振り分け機の故障や動作不良により良品パイラーに混入したことを検知することのできる表面処理鋼板の振り分け方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る発明は、鋼帯を表面処理する表面処理ライン上に配置された欠陥検査装置により前記鋼帯の表面に発生した表面欠陥の有無を検査すると共に、前記欠陥検査装置の出側に配置されたマーキング装置により前記鋼帯の表面に欠陥マークを前記欠陥検査装置の検査結果に基づいてマーキングし、次いで前記鋼帯を所定の長さに剪断する剪断ライン上に配置された欠陥マーク検出装置により前記欠陥マークを検出すると共に、前記欠陥マーク検出装置の出側に配置された剪断機により前記鋼帯を所定の長さに剪断して表面処理鋼板を得た後、得られた表面処理鋼板の良否を前記欠陥マーク検出装置の検出結果に基づいて判定し、次いで前記表面処理鋼板の良否を判定する良否判定装置の判定結果に基づいて前記表面処理鋼板を前記剪断機の出側に配置された振り分け機により良品パイラーと不良品パイラーに振り分ける表面処理鋼板の振り分け方法であって、前記振り分け機の前記良品パイラーと前記不良品パイラーへの振り分け実績を取り込み、取り込んだ振り分け実績を前記良否判定装置の判定結果または前記欠陥マーク検出装置の検出結果と照合して、前記良否判定装置により不良と判定された表面処理鋼板が前記良品パイラーに混入したか否かを判定することを特徴とするものである。
【0007】
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1記載の表面処理鋼板の振り分け方法において、前記振り分け機の振り分け実績と前記良否判定装置の判定結果または前記欠陥マーク検出装置の検出結果との照合に加え、前記振り分け機の振り分け実績を前記マーキング装置のマーキング実績と照合して、前記欠陥マークがマーキングされた表面処理鋼板が前記良品パイラーに混入したか否かを判定することを特徴とするものである。
【0008】
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1または2記載の表面処理鋼板の振り分け方法において、前記振り分け機の振り分け実績と、前記良否判定装置の判定結果、前記欠陥マーク検出装置の検出結果および前記マーキング装置のマーキング実績のいずれか1以上とを、前記欠陥マークの鋼帯先端からの位置情報と共に取り込むことにより、前記良否判定装置により不良と判定された表面処理鋼板が前記良品パイラーに混入した位置を判定することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る表面処理鋼板の振り分け方法によれば、良否判定装置で良否を判定された表面処理鋼板が振り分け機で適正に振り分けられたか否かを正確に検知することが可能となるので、良否判定装置で不良と判定された表面処理鋼板が振り分け機の故障や動作不良により良品パイラーに混入したことを検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明を錫鍍金鋼板の製造設備に適用した一実施形態を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明に係る表面処理鋼板の振り分け方法について説明する。
図1は本発明を錫鍍金鋼板の製造設備に適用した一実施形態を示す図であり、図1に示す錫鍍金鋼板の製造設備は欠陥検査装置11、マーキング装置12、ペイオフリール13、払出し量測定装置14、欠陥マーク検出装置15、剪断機16、コンベヤ17、良否判定装置18、振り分け機19、良品パイラー20、不良品パイラー21及び不良品混入判定装置22を備えている。
【0012】
欠陥検査装置11は錫鍍金等の表面処理が施された鋼帯の表面にピンホール等の表面欠陥が存在するか否かを検査するものであって、錫鍍金処理ライン等の表面処理ライン(図示せず)上に配置されている。また、欠陥検査装置11は鋼帯の表面に発生した表面欠陥を検出すると欠陥検出信号を出力するように構成されている。
マーキング装置12は欠陥検査装置11から出力された欠陥検出信号に基づいて鋼帯の表面に欠陥マークをマーキングするものであって、欠陥検査装置11の出側に配置されている。また、マーキング装置12は鋼帯の表面に欠陥マークをマーキングすると欠陥マークの位置(鋼帯先端からの位置)を知らせるマーキング位置信号を出力するように構成されている。
【0013】
ペイオフリール13は錫鍍金処理ライン等の表面処理ラインで表面処理が施された鋼帯Sを払出すものであって、このペイオフリール13から払出される鋼帯Sの表面に表面欠陥が存在する場合には表面欠陥の近傍に欠陥マークがマーキングされている。
払出し量測定装置14はペイオフリール13から払出された鋼帯Sの払出し量を測定して鋼帯払出し量信号を出力するものであって、この払出し量測定装置14から出力された鋼帯払出し量信号は後述する不良品混入判定装置22に供給されている。
【0014】
欠陥マーク検出装置15はマーキング装置12により鋼帯Sの表面にマーキングされた欠陥マークを例えば光学的に検出するものであって、剪断機16の入側に配置されている。また、欠陥マーク検出装置15は欠陥マークを検出すると欠陥マーク検出信号を出力するように構成されている。
剪断機16はペイオフリール13から払出された鋼帯Sを所定の長さに剪断して錫鍍金鋼板等の表面処理鋼板SPを得るものであって、この剪断機16で得られた表面処理鋼板SPはコンベヤ17により振り分け機19へ搬送されるようになっている。また、剪断機16はペイオフリール13から払出された鋼帯Sを所定の長さに剪断する度に鋼帯剪断信号を出力するように構成されている。
【0015】
良否判定装置18は剪断機16で得られた表面処理鋼板SPの良否を欠陥マーク検出装置15の検出結果に基づいて判定するものであって、表面処理鋼板SPの表面に欠陥マークがマーキングされていない場合には良品判定信号を出力し、表面処理鋼板SPの表面に欠陥マークがマーキングされている場合には不良品判定信号を出力するように構成されている。
【0016】
振り分け機19は剪断機16で得られた表面処理鋼板SPを良否判定装置18の判定結果に基づいて良品パイラー20と不良品パイラー21に振り分けるものであって、表面処理鋼板SPを良品パイラー20に振り分けた場合には良品振り分け信号を出力し、表面処理鋼板SPを不良品パイラー21に振り分けた場合には不良品振り分け信号を出力するように構成されている。
【0017】
不良品混入判定装置22は良否判定装置18で不良と判定された表面処理鋼板SPが良品パイラー20に混入したか否かを判定するものであって、良否判定装置18の判定結果や振り分け機19による表面処理鋼板SPに振り分け先等を記憶するための記憶装置23を有している。また、不良品混入判定装置22はCPU(中央演算処理装置)24を有し、このCPU24は良否判定装置18で不良と判定された表面処理鋼板SPが良品パイラー20に混入したか否かを図2に示すフローチャートに従って判定している。
【0018】
すなわち、欠陥検査装置11により表面欠陥の有無が検査された鋼帯の表面に欠陥マークがマーキング装置12によりマーキングされ、マーキング装置12からマーキング位置信号が出力されると、CPU24はマーキング装置12から出力されたマーキング位置信号を鋼帯表面の欠陥マーク位置情報として記憶装置23に記憶する(図2のステップS1参照)。
欠陥マークをマーキングされた鋼帯Sがペイオフリール13から払出され、ペイオフリール13から払出された鋼帯Sの払出し量が払出し量測定装置14により測定されると、CPU24は払出し量測定装置14の測定結果をペイオフリール13の鋼帯払出し量として記憶装置23に記憶する(図2のステップS2参照)。
【0019】
ペイオフリール13から払出された鋼帯Sが欠陥マーク検出装置15に供給され、欠陥マーク検出装置15から欠陥マーク検出信号が出力されると、CPU24は欠陥マーク検出装置15から出力された欠陥マーク検出信号を鋼帯Sの欠陥マーク検出情報としてペイオフリール13の鋼帯払出し量と対応させて記憶装置23に記憶する(図2のステップS3参照)。
ペイオフリール13から払出された鋼帯Sが剪断機16で所定の長さに剪断され、剪断機16から鋼帯剪断信号が出力されると、CPU24は剪断機16から出力された鋼帯剪断信号を計数し、その計数値を鋼帯剪断回数としてペイオフリール13の鋼帯払出し量と対応させて記憶装置23に記憶する(図2のステップS4,S5参照)。
【0020】
剪断機16で鋼帯Sを所定の長さに剪断して得られた表面処理鋼板SPの良否が良否判定装置18で判定されると、CPU24は良否判定装置18の判定結果を表面処理鋼板SPの良否情報として鋼帯剪断回数と対応させて記憶装置23に記憶する(図2のステップS6参照)。
剪断機16で得られた表面処理鋼板SPが振り分け機19により良品パイラー20と不良品パイラー21の何れかに振り分けられると、CPU24は振り分け機19で振り分けられた表面処理鋼板SPの振り分け先を鋼帯剪断回数と対応させて記憶装置23に記憶する(図2のステップS7参照)。
【0021】
このようにして表面処理鋼板SPの振り分け先が鋼帯剪断回数と対応付けられて記憶装置23に記憶されると、CPU24は良否判定装置18で不良と判定された表面処理鋼板SPが振り分け機19で適正に振り分けられたか否かを、記憶装置23に記憶された良否判定装置18の判定結果と振り分け機19の振り分け実績(表面処理鋼板SPの振り分け先)とを照合して判定する(図2のステップS8,S9参照)。ここで、良否判定装置18で不良と判定された表面処理鋼板SPが良品パイラー20に振り分けられた場合には、CPU24は良否判定装置18で不良と判定された表面処理鋼板SPが良品パイラー20に混入したと判定する(図2のステップS12参照)。
【0022】
また、良否判定装置18で良と判定された表面処理鋼板SPが良品パイラー20に振り分けられた場合には、CPU24は記憶装置23に記憶されたマーキング装置12のマーキング実績(鋼帯表面の欠陥マーク位置情報)と振り分け機19の振り分け実績(表面処理鋼板SPの振り分け先情報)とを照合し、マーキング装置12のマーキング実績と振り分け機19の振り分け実績が正しいか否か、すなわち良品パイラー20に振り分けられた表面処理鋼板SPがマーキング装置12で欠陥マークをマーキングされた鋼板でないかを判定する(図2のステップS10,S11参照)。ここで、マーキング装置12で欠陥マークをマーキングされた鋼板の振り分け先が不良パイラー21でない場合には、CPU24は欠陥マークがマーキングされた表面処理鋼板SPが良品パイラー20に混入したと判定する(図2のステップS12参照)。また、マーキング装置12で欠陥マークをマーキングされた鋼板の振り分け先が不良パイラー21である場合には、CPU24は欠陥マークがマーキングされた表面処理鋼板SPが良品パイラー20に混入していないと判定する(図2のステップS13参照)。
【0023】
上述のように、良否判定装置18で不良と判定された表面処理鋼板SPが振り分け機19で適正に振り分けられたか否かを良否判定装置18の判定結果と振り分け機19の振り分け実績とを照合して判定することで、良否判定装置18で良否を判定された表面処理鋼板SPが振り分け機19で適正に振り分けられたか否かを正確に検知することが可能となる。したがって、上述した本発明の一実施形態では、良否判定装置18で不良と判定された表面処理鋼板SPが振り分け機19の故障や動作不良により良品パイラー20に混入したことを検知することができ、これにより、鋼帯Sを所定の長さに剪断して得られた表面処理鋼板SPを振り分け機19により良品パイラー20と不良品パイラー21とに振り分けた後に良品パイラー20に振り分けられた表面処理鋼板SPが良品であることを一枚ずつ目視にて確認する必要がないので、振り分け作業の効率化や作業員の負担軽減などを図ることができる。
【0024】
また、上述した本発明の一実施形態のように、マーキング装置12のマーキング実績(鋼帯表面の欠陥マーク位置情報)と振り分け機19の振り分け実績(表面処理鋼板SPの振り分け先情報)とを照合することで、さらに欠陥マークをマーキングされた表面処理鋼板SPが欠陥マーク検出装置15や良否判定装置18の故障や動作不良により良品パイラー20に混入したことを検知することができる。
【0025】
なお、上述した本発明の一実施形態では、図2のステップS8,S9において、良否判定装置18で不良と判定された表面処理鋼板SPが良品パイラー20に混入したか否かを良否判定装置18の判定結果と振り分け機19の振り分け実績とを照合して判定するようにしたが、良否判定装置18で不良と判定された表面処理鋼板SPが良品パイラー20に混入したか否かを欠陥マーク検出装置15の検出結果と振り分け機19の振り分け実績とを照合して判定するようにしてもよい。
【0026】
また、上述した本発明の一実施形態では、さらに図2のステップS10,S11において、欠陥マークがマーキングされた表面処理鋼板SPが良品パイラー20に混入したか否かをマーキング装置12のマーキング実績と振り分け機19の振り分け実績とを照合して判定するようにしたが、振り分け機19の故障や動作不良を検出する目的のためには図2のステップS8,S9で十分であり、図2のステップS10,S11は必ずしも必要ではない。
【0027】
さらに、上述した本発明の一実施形態では、図2のステップS8,S9においては振り分け機19の振り分け実績と良否判定装置18の判定結果(または欠陥マーク検出装置15の検出結果)の照合を、また図2のステップS10,S11においては振り分け機19の振り分け実績とマーキング装置12のマーキング実績の照合を、記憶装置23に記憶されている鋼帯先端からの位置情報と共に行うことにより、不良品が良品パイラー20に混入した位置を判定(例えば良品パイラー20に積み重なった複数の鋼板のうち下から何枚目が不良品の混入位置かを判定)するようにしたが、良品パイラー20への不良品の混入の有無のみを判定する目的のためには、これら全ての鋼帯先端からの位置情報が必要な訳ではなく、必要に応じていずれかの位置情報を取り込むようにすればよい。
【符号の説明】
【0028】
S…鋼帯、SP…表面処理鋼板、11…欠陥検査装置、12…マーキング装置、13…ペイオフリール、14…払出し量測定し装置、15…欠陥マーク検出装置、16…剪断機、17…コンベヤ、18…良否判定装置、19…振り分け機、20…良品パイラー、21…不良品パイラー、22…不良品混入判定装置、23…記憶装置、24…CPU。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋼帯を表面処理する表面処理ライン上に配置された欠陥検査装置により前記鋼帯の表面に発生した表面欠陥の有無を検査すると共に、前記欠陥検査装置の出側に配置されたマーキング装置により前記鋼帯の表面に欠陥マークを前記欠陥検査装置の検査結果に基づいてマーキングし、次いで前記鋼帯を所定の長さに剪断する剪断ライン上に配置された欠陥マーク検出装置により前記欠陥マークを検出すると共に、前記欠陥マーク検出装置の出側に配置された剪断機により前記鋼帯を所定の長さに剪断して表面処理鋼板を得た後、得られた表面処理鋼板の良否を前記欠陥マーク検出装置の検出結果に基づいて判定し、次いで前記表面処理鋼板の良否を判定する良否判定装置の判定結果に基づいて前記表面処理鋼板を前記剪断機の出側に配置された振り分け機により良品パイラーと不良品パイラーに振り分ける表面処理鋼板の振り分け方法であって、
前記振り分け機の前記良品パイラーと前記不良品パイラーへの振り分け実績を取り込み、取り込んだ振り分け実績を前記良否判定装置の判定結果または前記欠陥マーク検出装置の検出結果と照合して、前記良否判定装置により不良と判定された表面処理鋼板が前記良品パイラーに混入したか否かを判定することを特徴とする表面処理鋼板の振り分け方法。
【請求項2】
前記振り分け機の振り分け実績と前記良否判定装置の判定結果または前記欠陥マーク検出装置の検出結果との照合に加え、前記振り分け機の振り分け実績を前記マーキング装置のマーキング実績と照合して、前記欠陥マークがマーキングされた表面処理鋼板が前記良品パイラーに混入したか否かを判定することを特徴とする請求項1記載の表面処理鋼板の振り分け方法。
【請求項3】
前記振り分け機の振り分け実績と、前記良否判定装置の判定結果、前記欠陥マーク検出装置の検出結果および前記マーキング装置のマーキング実績のいずれか1以上とを、前記欠陥マークの鋼帯先端からの位置情報と共に取り込むことにより、前記良否判定装置により不良と判定された表面処理鋼板が前記良品パイラーに混入した位置を判定することを特徴とする請求項1または2記載の表面処理鋼板の振り分け方法。

【図1】
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【図2】
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