説明

表面改質方法及び表面改質材料

【課題】生体適合性に優れたホスホリルコリン基含有化合物、該化合物を含む表面改質剤、及びそれを用いた表面改質方法の提供。
【解決手段】式1で示される、ホスホリルコリン基とアミノ基またはアミノ基から誘導される基とを有する化合物。


式中、mは、2以上6以下、及びpは、1又は2である。X1、X2、及びX3は、それぞれ炭素数1以上6以下のアルキル基である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホスホリルコリン基含有化合物、ホスホリルコリン基含有化合物の製造方法、表面改質剤、及び該表面改質剤を用いた表面改質方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ホスホリルコリン基を有する化合物の重合体は、生体適合性高分子として知られており、この重合体を各種基剤に被覆させた生体適合性材料が開発されていた。
【0003】
そのため、2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリンの単独重合体及び共重合体で被覆した粉末を化粧料用粉末として利用し、保湿性及び皮膚密着性を改善した化粧料とする方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ホスホリルコリン基を有する重合体で被覆した、医療用材料及び分離剤もまた開示されている(例えば、特許文献2及び3参照)。
【0005】
また、上記の材料は、主に水酸基を有するアクリル系モノマー及び2−クロロ−1,3,2−ジオキサホスホラン−2−オキシドを反応させ、さらにトリメチルアミンにより4級アンモニウムとすることによりホスホリルコリン構造を有するモノマーを合成し、これを重合して得られる重合体である。
【0006】
このような化合物としては、2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリン及びメタクリル酸エステルの共重合体の製造方法が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
【0007】
同様な化合物としては、2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリンの単独重合体の製造方法が開示されている(例えば、特許文献5参照)。
【特許文献1】特開平7−118123号公報
【特許文献2】特開2000−279512号公報
【特許文献3】特開2002−98676号公報
【特許文献4】特開平9−3132号公報
【特許文献5】特開平10−298240号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1乃至5で開示されたホスホリルコリン基を有する重合体の製造方法は、合成条件が煩雑であり安全性にも課題があった。
【0009】
また、上記特許文献1乃至5で開示されたホスホリルコリン基を有する重合体、及び該重合体により物体の表面を被覆して改質する方法では、物体表面全体を効果的に被覆することは難しく、被覆したとしても物体から剥離しやすいという問題があった。
【0010】
また、物体の表面全体が、ホスホリルコリン基を有する重合体により被覆されるため、この重合体の取り得る立体構造によっては、必ずしもホスホリルコリン基のみが表面に露出する訳ではない。よって、完全に生体適合性を有する表面改質方法とは言えないという問題があった。
【0011】
したがって、本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、簡便かつ高い汎用性をもって、所望量のホスホリルコリン基を物体表面に直接付与する、ホスホリルコリン基含有化合物を提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は、ホスホリルコリン基をあらかじめ有する化合物を出発物質とし、簡便かつ安全性の高いホスホリルコリン基含有化合物の製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
さらにまた、本発明は、ホスホリルコリン基含有化合物を含む表面改質剤、及び該ホスホリルコリン基含有化合物含む表面改質剤を用いた表面改質方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を達成するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とする。
【0015】
本発明のホスホリルコリン基含有化合物は、下記式1で示されるホスホリルコリン基と、アミノ基またはアミノ基から誘導される基とを同一化合物内に有する構造である。
【0016】
【化4】

式中、mは、2以上6以下、及びpは、1又は2である。X1、X2、及びX3は、それぞれ炭素数1以上6以下のアルキル基である。
【0017】
また、本発明のホスホリルコリン基含有化合物は、下記式1で示されるホスホリルコリン基が、C−N結合、エステル結合またはアミド結合を介してアミノ基またはアミノ基から誘導される基と結合している構造である。
【0018】
【化5】

式中、mは、2以上6以下、及びpは、1又は2である。X1、X2、及びX3は、それぞれ炭素数1以上6以下のアルキル基である。
【0019】
また、本発明のホスホリルコリン基含有化合物は、下記式2で示される。
【0020】
【化6】

式中、mは、2以上6以下、及びpは、1又は2である。X1、X2、及びX3は、それぞれ炭素数1以上6以下のアルキル基である。Aは第2級アミン結合、エステル結合またはアミド結合である。Bはアルキル基、ポリオキシエチレン基または芳香族である。
【0021】
本発明の上記に記載のホスホリルコリン基含有化合物の製造方法は、グリセロホスホリルコリンの酸化開裂反応によってアルデヒド基を有するホスホリルコリン誘導体を合成し、アミノ基又はアミノ基から誘導される基を有する化合物と前記アルデヒド基を有するホスホリルコリン誘導体の還元的アミノ化反応によって合成される。
【0022】
また、本発明の上記に記載のホスホリルコリン基含有化合物の製造方法は、グリセロホスホリルコリンの酸化開裂反応によってカルボキシル基を有するホスホリルコリン誘導体を合成し、アミノ基又はアミノ基から誘導される基を有する化合物及び前記カルボキシル基を有するホスホリルコリン誘導体の縮合反応によって合成される。
【0023】
本発明の表面改質剤は、上記に記載したホスホリルコリン基含有化合物を含む。
【0024】
本発明の表面改質方法は、上記に記載のホスホリルコリン基含有化合物を含む表面改質剤を用いる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、簡便且つ高い汎用性をもって、所望量のホスホリルコリン基を物体表面に直接付与する、ホスホリルコリン基含有化合物、及びホスホリルコリン基含有化合物の製造方法を提供することが可能となる。さらに、当該ホスホリルコリン基含有化合物を含む表面改質剤、及び当該表面改質剤を用いた表面改質剤を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
次に、本発明の最良の実施形態について説明する。
【0027】
(ホスホリルコリン基含有化合物)
本実施形態の化合物は、ホスホリルコリン基を含有するアミン化合物、及び該アミン化合物と反応する官能基を持つ物体を直接反応させることにより得ることができる。これらの化合物は、精製、非精製を問わず表面改質が可能であり、タンパク質吸着抑制などの効果を得ることができる。また、下記式3で示されるホスホリルコリン基含有化合物は、新規化合物である。
【0028】
【化7】

式中、mは、2以上6以下、及びpは、1又は2である。X1、X2、及びX3は、それぞれ炭素数1以上6以下のアルキル基である。Aは第2級アミン結合、エステル結合またはアミド結合である。Bはアルキル基、ポリオキシエチレン基または芳香族である。
【0029】
(式3のホスホリルコリン基含有化合物の製造方法)
例えば、第2級アミン結合によってホスホリルコリン基含有化合物を合成する場合、グリセロホスホリルコリンの過ヨウ素酸による酸化反応によってアルデヒド基を有するホスホリルコリン誘導体を合成し、アミノ基を有する化合物及び上述のアルデヒド基を有するホスホリルコリン誘導体の縮合反応によって、式3のホスホリルコリン基含有化合物を合成する。
【0030】
または、アミド結合またはエステル結合によってホスホリルコリン基含有化合物を合成する場合、グリセロホスホリルコリンの過ヨウ素酸及び三塩化ルテニウムによる酸化反応によってカルボキシル基を有するホスホリルコリン誘導体を合成し、アミノ基を有する化合物及び上述のカルボキシル基を有するホスホリルコリン誘導体の縮合反応によって式3のホスホリルコリン基含有化合物を合成する。
【0031】
(表面改質剤)
上記式3の化合物は、物質の表面改質剤として有用である。すなわち、物質表面に、所望量のホスホリルコリン基を導入して改質するものである。また、この物質表面へのホスホリルコリン基の導入は、簡便な方法により行うことができる。
【0032】
特許文献(例えば、特許3793546号公報を参照)で示される従来のホスホリルコリン基含有化合物は、末端がカルボキシル基などでありアミノ基を有していない。そのため、従来のホスホリルコリン基含有化合物によって物質の表面を改質する場合は、予めこの物質の表面に、プラズマ処理による表面反応及びシリコーン気相処理などによりアミノ基を付加しておく必要がある。本実施形態のホスホリルコリン基含有化合物は、ホスホリルコリン基とは反対側末端にアミノ基を有しているため、物質表面のカルボキシル基のようなアミノ基と反応性を有する官能基と結合させることができる。そのため、上述の物質の前処理が必要ない。
【0033】
具体的な改質方法は、カルボキシル基を表面に有している物質の場合、その物質表面のカルボキシル基及び式3の化合物のアミノ基の脱水反応によって化学結合(アミド)を形成させる。この化学反応は、ほとんどの有機溶媒中又は水中で、10乃至250℃の温度範囲において、極めて容易に定量的に進行する。この脱水反応によって化学的及び物理的に極めて安定なホスホリルコリン基による表面改質を施すことができる。
【0034】
または、表面にアルデヒド基、イソシアナート基、エポキシ基、及びハロゲン化アルキル基など、アミノ基と反応性を有する基を持つ素材であれば、同様にホスホリルコリン基を導入することができる。
【0035】
上述のように、この脱水を伴う結合反応は、定量的に進行するという性質を有している。この性質を利用して、反応系に投入するホスホリルコリン基含有化合物量、反応温度、及び反応時間などを所定の条件とすることにより、物質表面に結合するホスホリルコリン基含有化合物を所望の量にすることができる。
【0036】
(アフィニティー粒子のブロッキング剤)
上記式3の化合物は、アフィニティー粒子のブロッキング剤としても有用である。アフィニティー粒子の担体となる、例えばアガロース粒子の表面に、所望量のホスホリルコリン基を導入する。その後、このアガロース粒子上に抗体を結合させ、アフィニティー粒子とする。このアフィニティー粒子上の抗体を用いて、所定のタンパク質を吸着させようとするとき、このアガロース粒子上のホスホリルコリン基含有化合物は、アガロース粒子表面への非特異的なタンパク質の吸着を防止(ブロッキング)するものである。また、この物質表面へのホスホリルコリン基の導入は、上述の表面改質剤の場合と同様に簡便な方法により行うことができる。
【0037】
特許文献(例えば、特開2006−7203号公報を参照)で示される従来のホスホリルコリン基含有化合物を結合させたアフィニティー粒子は、末端がアルキル基などでありアミノ基を有していない。そのため、従来のホスホリルコリン基含有化合物によってアガロース粒子の表面に結合させる場合は、予めこの物質の表面に、上述の処理によりアミノ基を付加しておく必要がある。本実施形態のホスホリルコリン基含有化合物は、ホスホリルコリン基とは反対側末端にアミノ基を有しているため、アガロース粒子表面のカルボキシル基のようなアミノ基と反応性を有する官能基と結合させることができる。そのため、上述の物質の前処理が必要ない。
【0038】
さらに、アガロース担体と直接結合することができるため、上述のアミノ基付加処理を行う場合に比べて、アガロース粒子表面上においてコンパクトに多数のホスホリルコリン基含有化合物を結合させることができる。そのため、ブロッキング剤によってアガロース粒子表面が占有されることなく、十分な抗体結合領域を確保することができる。よって、本実施形態のホスホリルコリン基含有化合物をブロッキング剤としたアフィニティー粒子は、より多くの標的タンパク質を、より特異的に精製することができる。
【実施例】
【0039】
以下、実施形態について実施例によってさらに詳細に説明する。
【0040】
[実施例1]
(式3のホスホリルコリン基含有化合物の製造方法)
下記式4に示したホスホリルコリン誘導体を蒸留水に溶解させる。下記式4のホスホリルコリン誘導体は、公知の化合物であり市販品を入手することができる。
【0041】
【化8】

式4の化合物の水溶液を氷水浴中で冷却し、過ヨウ素酸ナトリウムを添加し、5時間攪拌する。この攪拌後の反応液を、減圧濃縮及び減圧乾燥し、メタノールにより下記式5に示すアルデヒド基を有するホスホリルコリン誘導体を抽出する。
【0042】
【化9】

次に、式5のメタノール溶液に、エチレンジアミンを20当量添加する。この混合溶液を室温で所定時間撹拌した後、氷冷する。この氷冷された混合溶液に、シアノヒドロホウ素化ナトリウムを適量添加し、室温に戻して16時間撹拌する。この間、反応容器には乾燥窒素を流し続ける。攪拌後の反応液の沈殿をろ過により除去した後、減圧濃縮及び減圧乾燥を行い、式6のメタノール溶液を得る。
【0043】
【化10】

(ホスホリルコリン基を含有するアルデヒド化合物の合成の確認)
L−α−グリセロホスホリルコリン450mgを蒸留水15mlに溶解し、氷水浴中で冷却した。冷却した水溶液に過ヨウ素酸ナトリウム750mgを添加し、5時間攪拌した。攪拌後の反応液を減圧濃縮及び減圧乾燥し、メタノールにより目的物を抽出した。
【0044】
図1は、本発明の実施例1におけるホスホリルコリン誘導体の構造式、及びその重水中のH NMRスペクトルである。
【0045】
図1を参照するに、末端にアルデヒド基が導入されたホスホリルコリン誘導体である、目的の式5の化合物が製造されていることが分かる。
【0046】
【化11】

[実施例2]
(式3のホスホリルコリン基含有化合物の製造方法)
上述の式4の化合物の水溶液を氷水浴中で冷却し、過ヨウ素酸ナトリウム及び三塩化ルテニウムを添加し、3時間攪拌した。攪拌後の反応液にメタノールを添加し、さらに30分攪拌する。攪拌後の反応液の沈殿をろ過により除去し、減圧濃縮及び減圧乾燥を行い、下記式7に示すカルボキシル基を有するホスホリルコリン誘導体を得る。
【0047】
【化12】

次に、式7のメタノール溶液にエチレンジアミンを20当量添加する。この混合溶液にトリアジン型脱水縮合剤(DMT−MM)を適量添加し、3時間撹拌する。攪拌後、沈殿をろ過により除去し、減圧濃縮及び減圧乾燥を行い、下記式8のメタノール溶液を得る。
【0048】
【化13】

(ホスホリルコリン基を含有するカルボキシル化合物の合成の確認)
L−α−グリセロホスホリルコリン500mgを蒸留水10mlに溶解し、氷水浴中で冷却した。冷却した水溶液に過ヨウ素酸ナトリウム1700mgと三塩化ルテニウムを8mg添加し、室温にて2時間攪拌した。攪拌後の反応液を減圧濃縮及び減圧乾燥し、メタノールにより目的物を抽出した。
【0049】
図2は、本発明の実施例2におけるホスホリルコリン誘導体の構造式、及びその重水中のH NMRスペクトルである。
【0050】
図2を参照するに、末端にカルボキシル基が導入されたホスホリルコリン誘導体である、目的の式7の化合物が製造されていることが分かる。
【0051】
本実施形態及び実施例によれば、末端にアミノ基を有するホスホリルコリン基含有化合物であるため、各種物体の表面を1段階の極めて簡便な反応によって、所望する任意の量のホスホリルコリン基を付与することが可能となる。その結果、ホスホリルコリン基により希望する機能を有する素材が容易に製造することが可能となる。
【0052】
また、タンパク質やポリペプチドの吸着が極めて少ないホスホリルコリン基を、簡便且つ定量的に物体表面の微細構造を損なうことなく導入することができる。また、ホスホリルコリン基以外の未反応官能基が導入されることも無いために、極めて生体適合性の高い素材を提供することもまた可能となる。また、本発明のアミン基含有ホスホリルコリン化合物を、他のホスホリルコリン基含有化合物の出発物質として用いることも可能である。
【0053】
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明のホスホリルコリン基含有化合物を含む表面改質剤により改質される物質又は素材は、生体適合性及び親水性に優れた材料及び成形品となる。生体適合性を有するホスホリルコリン基を素材表面に直接有する材料として、化粧料、人工臓器、及び手術用器具などの医用材料、クロマト用充填剤、アフィニティー粒子、並びに塗料など、幅広い用途に応用可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施例1におけるホスホリルコリン誘導体の構造式、及びその重水中のH NMRスペクトルである。
【図2】本発明の実施例2におけるホスホリルコリン誘導体の構造式、及びその重水中のH NMRスペクトルである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式1で示されるホスホリルコリン基と、アミノ基またはアミノ基から誘導される基とを同一化合物内に有する構造であることを特徴とする化合物。
【化1】

式中、mは、2以上6以下、及びpは、1又は2である。X1、X2、及びX3は、それぞれ炭素数1以上6以下のアルキル基である。
【請求項2】
下記式1で示されるホスホリルコリン基が、C−N結合、エステル結合またはアミド結合を介してアミノ基またはアミノ基から誘導される基と結合している構造であることを特徴とする化合物。
【化2】

式中、mは、2以上6以下、及びpは、1又は2である。X1、X2、及びX3は、それぞれ炭素数1以上6以下のアルキル基である。
【請求項3】
下記式2で示されるホスホリルコリン基含有化合物。
【化3】

式中、mは、2以上6以下、及びpは、1又は2である。X1、X2、及びX3は、それぞれ炭素数1以上6以下のアルキル基である。Aは第2級アミン結合、エステル結合またはアミド結合である。Bはアルキル基、ポリオキシエチレン基または芳香族である。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のホスホリルコリン基含有化合物の製造方法であって、グリセロホスホリルコリンの酸化開裂反応によってアルデヒド基を有するホスホリルコリン誘導体を合成し、アミノ基又はアミノ基から誘導される基を有する化合物と前記アルデヒド基を有するホスホリルコリン誘導体の還元的アミノ化反応によって合成されることを特徴とする製造方法。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のホスホリルコリン基含有化合物の製造方法であって、グリセロホスホリルコリンの酸化開裂反応によってカルボキシル基を有するホスホリルコリン誘導体を合成し、アミノ基又はアミノ基から誘導される基を有する化合物及び前記カルボキシル基を有するホスホリルコリン誘導体の縮合反応によって合成されることを特徴とする製造方法。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のホスホリルコリン基含有化合物を含む表面改質剤。
【請求項7】
請求項6に記載のホスホリルコリン基含有化合物を含む表面改質剤を用いた表面改質方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−174491(P2008−174491A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−9482(P2007−9482)
【出願日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】