説明

袋及び製品

前面と、後面と、それぞれがガセットをその中に有し、前面及び後面をそれぞれ接続する2つの側面と、前面、後面、及び側面を接続することによって形成される平坦化可能な底面と、前面、後面、及び側面を接続することによって形成可能な上面と、を有する袋が開示される。袋は、高さ、幅、及び奥行を有し、内容積を規定する。袋は、シール可能であり、少なくとも約11MPa(1平方インチ当たり1600ポンド)のシール強度を有する。袋は、約130〜約200マイクロメートルの厚さと、少なくとも約23.4MPa(1平方インチ当たり3,400ポンド)の引張り強度とを有するプラスチック積層体から形成される。製品は、また、少なくとも約6.8kg(15ポンド)の粒子状で流動性の組成物をその中に収納している。袋はまた、再利用不能なクロージャ及び再利用可能なクロージャを備えるクロージャシステムを有することができる。製品を使用する方法、その中に収納される酸化性の、粒子状で流動性の組成物の美味性を増進する方法も包含されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として、粒子状で流動性の組成物を収納する袋に関し、特に、粒子状で流動性の組成物を収納する大型で重い袋に関する。より具体的には、本発明は、少なくとも約1.2m(4フィート)からの落下又は降下に、破裂したり破れて開いたりすることなく耐えることができる、袋及びそのような袋のクロージャシステムに関する。最も具体的には、本発明は、約6.8〜約34kg(約15〜約75ポンド)の粒子状で流動性の組成物を収納する袋に関する。
【背景技術】
【0002】
家畜飼料、嵩高な食品、コーヒー、肥料、洗剤など、大量の嵩高な粒子状で流動性の組成物を使用し販売する業界は、運送、取扱い、小売、並びに消費者の移送及び使用に適した容器に入れて、そのような組成物を包装し運送するという作業に直面する場合が多い。嵩高な家畜飼料などの食品組成物の場合、そのような容器は、典型的には、約34kg(75ポンド)以下の食品組成物を収納する紙袋又はプラスチック袋である。したがって、そのような容器は、破れて開くことなく運送及び取扱いに耐えることができなければならない。
【0003】
嵩高な組成物を収納し取り扱うための袋は、さまざまな材料から作られ、袋の材料の性質、クロージャシステムの性質、及び経費検討に応じてさまざまなやり方でしっかりと閉じられる。そのような袋に使用される材料としては、バーラップ、紙、多層体、並びにナイロン及びポリプロピレン織布を含むプラスチックが挙げられる。一回使用のクロージャは、容器に組成物を充填した後に、縫製、テープ止め、接着、熱シール、及び/又は超音波溶接で容器を閉じることによって達成することができる。そのような袋及びクロージャを製造するコストは、袋の材料のタイプ及び使用されるクロージャのタイプによって変わる。小売ペットフード業界では、そのような袋は、典型的には、紙、プラスチック、及び/又は箔の多層体から作られ、縫製、テープ止め、熱シール、及び/又は超音波溶接で閉じられる。
【0004】
そのような袋の材料及びクロージャは、典型的には、材料コスト、材料の性質、クロージャのコスト、クロージャの性質、袋の破れによる製品の破損及び損失などを考慮して、最も費用効率の高い容器を提供するように選択される。6.8kg以上(15ポンド以上)の量の乾燥ペットフード組成物を収納する袋は、典型的には、多くの場合はその内面がプラスチック又は箔で裏打ちされた多層の紙袋であり、縫製、テープ止め、及び/又は接着で閉じられているものである。
【0005】
しかしながら、紙袋は、中に収納された食品組成物を特に長期にわたって新鮮に保つものではない。酸素、水分、及び恐らくは微生物も、袋に入り込む可能性がある。したがって、時間とともに、食品は、酸化し、古くなり、虫がわき、一般に、動物にとっての美味性が低下し、動物の飼主による望ましさが低下する。それに加えて、縫製、テープ止め、及び/又は接着して閉じられた袋は、一旦、開けると再シールすることができない。したがって、多くの動物の飼主は、容易に出し入れでき、容易に再閉止することができ、及び食品を新鮮に保つ、貯蔵容器に紙袋の中身を空けるという手段に頼っている。
【0006】
更に、そのような食料袋は、典型的には方形であり、そのような袋の高さに対して奥行が非常に小さい。したがって、袋は、最大表面の1つ、通常、前面又は後面を下にして、平らに積み重ね、陳列されなければならない。そのような向きは、特に6.8kg以上(15ポンド以上)の組成物を収納する袋に対しては、袋の陳列、取り出し及び持ち上げを困難とせしめる。そのような袋を店舗の棚から上手く取り出した場合、袋は、袋の狭い底面を下にして置かれる場合が多く、倒れる場合が多い。袋の不安定は、袋を垂直に保たなければなら場合、面倒なことになり得る。それに加えて、袋を家庭に持ち帰って開いた場合、袋がひっくり返ると大量に中身がこぼれる可能性がある。
【0007】
近年、メーカーは、再閉止可能であって、中身を品質低下から長期にわたってより一層保護し、それによって使用者が大型で重い袋を別の容器に空けなくてもよい、袋を提供しようとしてきた。したがって、メーカーは、プラスチック袋、又はプラスチック若しくは箔で裏打ちされた紙袋であって、再閉止可能な機構を有するものを供給し始めている。プラスチック、及びプラスチック又は箔で裏打ちされた材料は、例えば、紙又はバーラップよりも良好な、水分及び空気/酸素の障壁であり、品質低下及び侵襲からのより良好な保護を提供する。
【0008】
しかしながら、多くのそのようなプラスチック袋は、約6.8kg以上(15ポンド以上)の嵩高な組成物で充填され、トラック、店舗の棚、使用者の車から、若しくは使用者が把持した状態から落下したとき、又は倒れたときに、破裂して開くことが見出されていた。破裂の問題は、そのような袋が再閉止可能な機構付きで形成されているときに深刻化する場合が多い。そのような袋は、再閉止可能な機構の部位で、又は袋の1つ以上のシール若しくは継ぎ目で破裂する可能性があり、あるいは、袋自体を形成する材料が破れ、それによって袋が破裂して開く場合がある。加えて、プラスチック袋は、接触に対して滑りやすい可能性があり、それにより、紙、ナイロン、又はバーラップなどの他の材料に比べて袋が落下する場合が多くなり得る。
【0009】
一部のメーカーは、再閉止可能な機構の上、又はそれを横切って材料を配置及びシールし、袋が最終目的地で安全に置かれたならば、消費者がその材料を取り除くことによって、再閉止可能な機構における袋の破裂の問題を解決しようと試みてきた。そのような方策は、さまざまな紙袋、及び重量約6.8kg(15ポンド)を超える量の組成物で実現可能である。しかしながら、多くのプラスチック袋は、約6.8kg(15ポンド)を超える材料を収納し、袋が再閉止可能な機構を含んでいるか否かに関わらず、約0.9m(3フィート)の高さから落下したとき、依然として破裂する。したがって、約6.8kg(15ポンド)を超える乾燥ペットフードを収納するのに使用される袋の大多数は、さまざまなタイプの紙袋である。他の方策としては、再閉止可能な機構を有することに加えて、袋の内部をシールすることが挙げられる。別の選択肢は、再閉止可能な機構に二重の厚さを使用することである。しかしながら、より多数の構成要素が袋に付加されるにしたがって、コストが法外に増加する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、多量の重い組成物を収納することができ、破裂して開くことなくさまざまな高さからの落下に耐えることができる、プラスチック袋が必要とされている。また、そのような袋が再閉止可能である必要性も存在する。そのような袋は、また、中身に対する水分及び酸化の障壁保護をもたらす必要性も存在する。また、袋が、袋の底面を下にして直立に載置されたときに安定し、及び容易に把持される必要性も存在する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、乾燥ペットフードなどの多量の粒子状で流動性の組成物を収納する袋を含む製品、及び乾燥ペットフードなどの被酸化性の粒子状で流動性の組成物の美味性を保存し向上する方法に関する。本発明の袋は、少なくとも約6.8kg(15ポンド)の粒子状で流動性の組成物を収納し、少なくとも約1.2m(4フィート)の高さから落下させたときに耐破裂性であり、その底面を下にして置いたときに安定し、倒れにくいように寸法的に調整される。袋は再閉止可能であることができる。そのような物品、袋、及び方法は、運送及び取扱いの間の袋の損傷及び製品の損失を低減し、より見やすく持ち上げやすい向きで袋を陳列し販売することを可能にし、また、組成物を使用するために使用者が袋の中身を別の容器に移さなくて済むようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の袋の斜視図。
【図2】本発明の代替実施形態の斜視図。
【図3】粒子状で流動性の組成物を充填した本発明の袋を示す、一部を切り取った斜視図。
【図4】本発明の再利用不能なクロージャを示す袋の上面斜視図。
【図5】本発明の膜の横断面図。
【図6】再利用不能なクロージャがその中に部分的に設置された袋の斜視図。
【図7a】目標開口可能領域を示す、本発明の再利用不能なクロージャの斜視図。
【図7b】目標開口可能領域を示す、本発明の再利用不能なクロージャの斜視図。
【図7c】目標開口可能領域を示す、本発明の再利用不能なクロージャの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
特記しない限り、すべの測定を25℃で行う。
【0014】
用語「粒子状で流動性の組成物」は、本明細書で使用するとき、また本発明とともに使用可能な場合、げっ歯類、犬、猫、馬、山羊、牛、豚、鳥などを含む家畜の飼料、洗剤、肥料、猫のトイレ、嵩高な食品(穀物、ナッツ、豆、果物などを含む)を含む組成物を意味する。
【0015】
用語「スラックフィル」は、本明細書で使用するとき、組成物が占める容積が容器の内容積よりも少ないようにして、製造中及び/又は包装中に組成物を容器に充填し、それによって「上部空き容積」、即ち、容積の空き部分を容器中に残すことを意味する。
【0016】
用語「シール」は、本明細書で使用するとき、袋自体を形成するシール(1つ以上)であって、プラスチック積層体の内面を互いにシールすることによって形成されるものを意味し、それに加えて、再利用不能なクロージャが使用される場合、そのような再利用不能なクロージャを袋の上部にシールしたときに形成されるシールを意味する。
【0017】
用語「シール強度」は、本明細書で使用するとき、袋の形成において作製及び使用されるそれぞれのシールにおける引張り強度の尺度を指す。
【0018】
製品

本発明は、図1〜7に示される製品を包含する。図1及び2に示されるように、製品は、平坦化可能な底面16から上向きに延びる前面12及び後面14を備える、袋10を含む。2つの側面18は、それぞれ、前面12及び後面14を袋10の向かい合った側で接続する、展開可能なガセット20を有する。袋10はまた、前面12、後面14及び側面18を接続することによって形成することができる平坦化可能な底面16を有する。袋10は、また、前面12、後面14、側面18を接続することによって形成することができ、平坦化可能な底面16の反対側に位置する上面22も有する。袋は、高さH、幅W、奥行Dを有する。袋10の高さH、幅W、及び奥行Dは、袋の内面から測定した袋10の内寸として定義及び測定される。高さHは、袋の前面又は後面に沿って、底部シールの内縁部から袋の上縁部までとして測定され、クロージャは含まない。幅は、袋の前面又は後面を横切って、袋の高さの中間点において縁部シールの内側から縁部シールの内側までとして測定される。奥行は、どちらかのサイドガセットを横切って、袋の高さの中間点において縁部シールから縁部シールまでとして測定される。高さH、幅W、及び奥行Dは内容積Vを画定する。
【0019】
袋10は、当該技術分野において一般的に知られている方法、例えば、熱シールなどによって、側面18a、18b、底面16、及び上面22の少なくとも1つの縁部に沿ってシール可能である。袋は、また、縁部18a、18bそれぞれでシールすることができる。4つの側縁部のそれぞれでシールされた、そのような袋は、「クワッドシール」袋と称される。クワッドシール袋は、本明細書に記載される好ましい一実施形態である。袋のシールは、少なくとも約11MPa(1平方インチ当たり1600ポンド)のシール強度を有する。袋は、約130〜約200マイクロメートルの厚さを有するプラスチック積層体を含む。プラスチック積層体は、少なくとも約23.4MPa(1平方インチ当たり3,400ポンド)の引張り強度を有する。
【0020】
製品は、袋に加えて、その中に収納されている、少なくとも約6.8kg(15ポンド)の粒子状で流動性の組成物を含む。別の方法としては、製品は、少なくとも約9.1kg(20ポンド)の粒子状で流動性の組成物、あるいは少なくとも約30ポンドの粒子状で流動性の組成物、あるいは少なくとも約18.1kg(40ポンド)の粒子状で流動性の組成物を含む。この製品は、約34.0kg(75ポンド)までの粒子状で流動性の組成物を含むことができる。
【0021】
本発明の製品の袋10は、特定の寸法及び特定の形状を有するように形成される。図1及び2に示されるように、本発明の袋10の一実施形態は、約0.4〜約0.8の、幅Wの高さHに対する比を有する。あるいは、幅Wの高さHに対する比は約0.6である。幅W:高さHのこのような比は、袋10をその底部表面16を下にして容易に定置および貯蔵することができるように、袋10が安定で、倒れにくいということを確実に行う助けとなる。更に、高さH:幅Wのそのような比は、袋が落下した場合にプラスチック積層体及びシールに発生する力を分散させるので、高さH:幅Wの比は、袋が落下した場合に破れたり破裂したりしにくくする一助となる。
【0022】
袋10は、また、約0.2〜約0.4の奥行D:高さHの比を有する。あるいは、袋10は、約0.2〜約0.3の奥行D:高さHの比を有する。奥行Dは、サイドガセット20によってもたらされる。奥行Dの高さHに対する比により、また、袋10をその底面16を下にして容易に配置して格納でき、確実に倒れにくくなる。加えて、奥行Dの高さHに対する比は、また、袋10が落下した場合にプラスチック積層体及びシールに発生する力を分散させるので、奥行Dの高さHに対する比により、袋10が落下した場合に破れたり、破裂したりしにくくなる。
【0023】
そのような比は、市販の袋に一般的に見られるものではない。ほとんどの市販のサイドガセット袋は、比較的小さいサイドガセットを有し、したがって、奥行の高さに対する比が非常に小さい。そのような小さい奥行の高さに対する比により、袋は、底面が小さくなり、底面を下にして倒れずに有効に直立することができなくなる。したがって、従来のペット用食料の袋は、前面又は後面のどちらかを下にして横にして陳列しなければならず、上手く直立しないため、中に収納された組成物の使用期間全体にわたって有効に使用することができない。加えて、サイドガセットが小さいプラスチック積層体の袋は、ガセットを有する側面の表面積が小さいため、耐破裂性がはるかに小さい。そのような袋を、特に小さなガセット付きの側面を下にして落下させたとき、それらはガセット付きの側面の表面積が小さいために生じる力によって破裂する傾向がある。
【0024】
したがって、本発明の袋の幅W:高さHの比と、奥行D:高さHの比との例示的組み合わせは、約0.6及び約0.25である。本発明の袋10は、上述したように形成されると、少なくとも約6.8kg(15ポンド)の粒子状で流動性の組成物を充填したとき、少なくとも約1.2m(4フィート)からガセット付き側面18の一方の上への落下に耐えることができ、非常に安定であり、倒れにくい。したがって、そのような袋は、直立した垂直位置で陳列及び販売可能であり、組成物の使用の間、その中に収納された組成物の貯蔵容器として容易に使用可能である。
【0025】
図3に示されるように、本発明の袋10は、また、袋10内に収納される組成物が占める容積Vicよりも少なくとも約20%大きい内容積Vを画定し、したがって、上部空き容積Vhが作り出される。袋は、組成物が袋の内容積V全体を占めないようにしてスラックフィルされる。20%の上部空き容積Vhは、充填後に袋10を容易にかつしっかりとシールすることを可能とし、袋10が落下した場合に発生する力を分散させて、袋10を確実に耐破裂性とせしめる一助となり、また、奥行D及びガセット20と組み合わせて、図1及び2に見られるように、上面22付近に、袋10を把持して持ち上げることができる把持可能な部分24を提供する。
【0026】
袋10の一実施形態は、袋10を確実に耐破裂性とせしめる一助となることができ、不正開封防止指標を提供することができる、図4に示される、再利用不能なクロージャ26を含むことができる。再利用不能なクロージャ26は、袋10の前記幅Wに沿って延びる長さを有する。再利用不能なクロージャ26は、袋10の前面12と後面14との間を接続可能な膜28を含む。膜28は、約170〜約200マイクロメートルの厚さを有する。再利用不能なクロージャ26は、膜28の材料のマシン方向で袋10に設置される。
【0027】
膜28は、使用者に面する表面30、外表面32(図5に示されるような)、及び、ASTM法D−882の薄いプラスチックシートの引張り特性に関する標準試験方法によって横断方向又はクロスマシン方向で測定して、少なくとも約26.3N/cm(1平方インチ当たり15ポンド)の引裂強度を有する。再利用不能なクロージャ26は、袋10の上縁部34に配置可能であり、あるいは、袋10の上縁部34からある距離だけ内側に配置可能である。図4では、再利用不能なクロージャ26は、袋10の上縁部34に位置するように示される。
【0028】
図5に示されるように、膜28は、袋10をシールして閉じるために、膜28の外表面32上に、外表面32を袋10の前面12に対してシール可能にすることができる複数のリブ36aと、膜28の外表面32上に、外表面32を袋10の後面14に対してシール可能にすることができる複数のリブ36bと、を有する。
【0029】
図6は、袋10上に部分的に設置された膜28を示す。膜28の外表面32上の複数のリブ36a(図5に示されるような)は、前面12の内表面12aに対して、またガセット20の内表面20bの上部20aに対してシール可能である。膜28の外表面32上の複数のリブ36bは、後面14の内表面14aに対して、またガセット20の内表面20bの上部20aに対してシール可能である。膜28を袋10にシールすると、シールは、ガセット20の上部20a並びに前面12及び後面14を捕捉する。そのようなシールは、例えば熱シールなど、当該技術分野において一般的に知られている方法によって達成することができる。
【0030】
製品を製造するときには、袋10を形成し、その上部を開く。次いで、膜28の外表面32のリブ36aを、前面12の内表面12a及びガセット20の上部20aに対してシールすることができる。袋10を充填し、次いで、外表面32のリブ36bを後面14の内表面14a及びガセット20の上部20aに対してシールして、袋10をシールして閉じ、上面22を形成することができる。
【0031】
そのようなクロージャによって、袋を上部から充填することが可能になる。しかしながら、そのようなクロージャを袋の上部に完全に設置し、充填前に上面22を形成し、底部からの充填プロセスの間にクロージャを破いたり破裂させたりせずに、底部からの充填プロセスに使用することもできる。
【0032】
膜28は、優れた耐破裂性を提供するが、約26.3N/cm(1平方インチ当たり15ポンド(lbf/in.))を超える引裂強度は、使用者が手で開けることが困難であることが判る。最終消費者又は使用者が本発明の製品を手で開けやすいことも望まれるため、膜28は、目標開口領域38を備える。目標開口領域38は、ASTM法D−882により横断方向又はクロスマシン方向で測定して、約1.7〜約26.3N/cm(1インチ当り1〜約15ポンド(lbf/in.))の、あるいは約5.2〜約21N/cm(1インチ当り3〜約12ポンド(lbf/in.))の、あるいは約7.0〜約17.5N/cm(1インチ当り4〜約10ポンド(lbf/in.))の、あるいは約7.0〜約15.9N/cm(1インチ当り4〜約9ポンド(lbf/in.))の、及びあるいは約8.7〜約12.2N/cm(1インチ当り5〜約7ポンド(lbf/in.))の引き裂き強度を有する。
【0033】
本発明の袋の開発時に、既知の再利用不能なクロージャ及び不正開封防止機構は、膜の全長、即ち本質的に袋の全幅に延びる開口領域を有することが見出された。そのような開口領域は、典型的には、1つ以上の刻み線、孔、又は他の材料脆弱化機構からなる。しかしながら、そのような開口領域は、使用者によって手で容易に開かれるものの、例えば、6.8kg以上(15ポンド以上)の乾燥ペットフードで充填された袋が、場合によっては45.7cm(18インチ)程度の低い位置から落下したときに、脆弱な破裂領域となることが判った。そのような落下は、さまざまな粒子状で流動性の組成物を収納する大型で重い袋の運送及び取扱いにおいて一般的であり、製品の損傷及び損失、並びに小売業者及び消費者にとっての厄介を引き起こす。
【0034】
したがって、本発明の耐破裂性の袋10は、膜28の長さLの約1%〜約90%の目標開口領域38を備える。別の方法として、目標開口領域38は、膜28の長さLの約1%〜約50%、あるいは膜28の長さLの約1%〜約30%、あるいは膜28の長さLの約1%〜約10%を含む。更に、開口領域が膜28の長さLの末端部28a、28bのどちらかの約5%まで延びるか、又はその範囲以内に位置する場合には、開口領域が膜28の長さLの小さな比率、例えば約10〜20%しか含まない場合であっても、耐破裂性が低下することが判った。したがって、小さい開口領域であっても、膜28の末端部(一方又は両方)28a、28bに位置すると、耐破裂性を低下させる。したがって、本発明の「目標開口領域」38は、開口領域が膜28の末端部28a、28bどちらかの約5%以内まで延びないことを意味し、またその前提を有する。目標開口領域38は、目標開口領域の定義内で、膜28の長さLに沿ったいずれかの場所に位置することができ、又は、膜28の長さL及び袋10の幅Wに沿った中間点Mに集中可能である。目標開口領域38は、膜28の幅Wの中間点M又はその付近に位置し、袋10の上縁部34からある距離だけ内側に配置される。図7a〜cは、目標開口領域38のさまざまな位置及びサイズを示す。
【0035】
図7a〜cに見ることができるように、目標開口領域38は、膜28の複数の孔40を含むことができる。目標開口領域38は、また、レーザースコアリング、熱スコアリング、又は材料の一部分の除去などの任意のタイプの機械的弱化も含み、それにより形成可能である。
【0036】
図7a〜cにも示されるように、膜28は、また、膜28の使用者に面する表面30上に使用説明表示42を含むこともできる。そのような使用説明表示42は、語、写真、記号、絵などを含む印刷物を含んで、再利用不能なクロージャ26をどこでどのように開くかを使用者に示すことができる。
【0037】
膜32は、エチレン由来のポリマー、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリオレフィン類、ホモポリマー及び/又はコポリマーポリオレフィン類、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択された材料から形成することができる。
【0038】
特に、膜32は、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されたエチレン由来のポリマーを含むことができる。材料の特定の組み合わせは、耐破裂性に対する材料の強度と、袋10の使用の容易さのための開封性との釣り合いに基づいて選択される。材料は、また、袋10のプラスチック積層体に対してしっかりとシールして、少なくとも約11MPa(1平方インチ当たり1,600ポンド)の必要なシール強度を提供する能力に基づいて工夫及び形成される。この膜の材料は、膜の内層の融点近傍以下の温度でリブが袋の内表面に対してシールするようにリブ36a及び36bを形成する、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、及び超低密度/極低密度ポリエチレンと、超低密度/極低密度ポリエチレンとの共押出ブレンドであることができる。リブ36a、36bの数は、膜の幅Wに応じて変わり得る。膜28上におけるリブ36a、36bの間隔は、望ましいシールのタイプ及び強度に応じて変わり得る。
【0039】
耐破裂性を提供し、開封を可能とさせる膜28の特定の材料を見つけることに加えて、耐破裂性、シール強度、製造時のシールの容易さ、及び開封性に関して膜28の寸法が重要である。膜28は、約3.8cm(1.5インチ)〜約7.6cm(3インチ)の幅Wを有する。あるいは、膜28は、約5.1cm(2インチ)〜約7.6cm(3インチ)の幅を有する。あるいは、膜28は約7.6cm(3インチ)の幅を有する。膜28の全長Wが約7.6cm(3インチ)のとき、図5にて前述したように、約10〜15個、あるいは約14個のリブ36a、36bが外表面32に存在し得る。
【0040】
本発明の特定のプラスチック積層体の製造及び開発は、難しいことが判明した。プラスチック積層体は既知であるが、適切な積層体を構築するのは困難であることが証明された。粒子状で流動性の組成物を収納する袋は、運送及び取扱いの間に落下する場合が多い。従来の市販されているそのような袋は、6.8kg(15ポンド)程度の少ない組成物が充填されていると、45.7cm(18インチ)程度の低い高さから落下したとき、破裂する場合が多い。そのような破裂は、製品の損傷及び損失、並びに小売業者及び消費者にとって混乱及び迷惑を引き起こす。特に、再閉止可能な機構を有する袋は、再閉止可能な機構の部位で破裂する傾向がある。したがって、現在、入手可能な再シール可能な袋は、一般に、約6.8kg(15ポンド)を超える容量では入手できず、及び/又は再閉止可能な機構が上からテープ止めされているか、ないしは別の方法で付加的に強化されている。
【0041】
大量の粒子状で流動性の組成物を収納する袋が破裂すると、袋のいくつかの要素が機能しなくなる可能性がある。袋が再閉止可能な機構を有する場合、袋の落下によって発生した力は、再閉止可能な機構を介して中に収納された組成物を破裂させる可能性がある。袋を形成するシールが剥離し、機能しなくなる可能性がある。袋自体の材料、例えばプラスチック積層体は、破れたり破裂したりして開く可能性がある。積層体の材料並びに積層体の厚さは、その耐破裂性に影響を及ぼす。
【0042】
したがって、強度と伸長性(引張り強度によって測定)、可撓性と剛性(割線モジュラスによって測定)、質感、厚さ、及び費用効率の釣り合いを有する適切な積層体を作り出すことが必要であった。特定の積層体は、高い引張り強度を、したがって高い伸長抵抗性を有することがあり、これはある程度有用である。しかしながら、そのような積層体は脆性又は剛性である(即ち、高い割線モジュラスを有する)ことがあり、また、延伸抵抗性であるため簡単に破裂することがあり、したがって、本発明の袋には有用でない。しかしながら、非常に延伸性で(即ち、低い引張り強度を有する)、したがって耐破裂性である他の積層体も、運送、取扱い及び落下の後に、膨れ又は見苦しい変形を起こすことがあるので好適ではない。加えて、本発明により使用可能な積層体は、好適な質感も有さなければならず、過度に滑りやすくてもいけない。少なくとも約6.8kg(15ポンド)の粒子状で流動性の組成物を収納する袋は、その中に収納された材料の重量により、持ち上げて、運ぶことが困難であり得る。したがって、そのような材料を収納する袋は、理想的には、滑りにくいか、又は把持しやすいものであるべきである。
【0043】
加えて、積層体は、熱シールなどの当該技術分野において既知の方法によって、しっかりとシールして袋を形成できなければならない。積層体は、費用効率も高くなければならず、プラスチック積層体の袋は、従来の紙の飼料袋よりも費用がかかる。したがって、できるだけ薄い層の積層体が望ましい。しかしながら、積層体の厚さは、その組成との組み合わせで、落下したときに破裂する可能性に影響を及ぼす。したがって、材料の組成及び厚さを考慮しなければならない。
【0044】
したがって、本発明の袋10は、ASTM法D−882で測定して、少なくとも約11MPa(1平方インチ当たり1,600ポンド)のシール強度を有する。あるいは、袋10は、少なくとも約12.4MPa(1平方インチ当たり1,800ポンド)のシール強度を有する。
【0045】
袋を形成するプラスチック積層体は、ASTM法D−882によってマシン方向及び横断方向又はクロスマシン方向の両方で測定して、少なくとも約23.4MPa(1平方インチ当たり3,400ポンド)の引張り強度を有する。別の方法として、プラスチック積層体は、少なくとも約24.1MPa(1平方インチ当たり3,500ポンド)、あるいは少なくとも26.2MPa(1平方インチ当たり3,800ポンド)の引張り強度を有する。
【0046】
この袋のプラスチック積層体は、ASTM法D−882によってマシン方向及び横断方向の両方又はクロスマシン方向の両方で測定して、約344.7MPa〜758.4MPa(1平方インチ当たり50,000〜110,000ポンド)の割線モジュラスを有する。
【0047】
袋10は、エチレン由来のポリマー、ポリプロピレン、ポリエステル、テレフタレート類、ポリオレフィン類、ホモポリマー及び/又はコポリマーポリオレフィン類、ポリプロピレン織布、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されたプラスチック積層体から形成可能である。より具体的には、プラスチック積層体は、ポリエチレン類をポリエチレンテレフタレート(PET)などのテレフタレート類と組み合わせたものなど、エチレン由来のポリマーからなる群から選択することができる。積層体の内表面がそれ自体に対して、及び使用される場合においては再利用不能なクロージャの材料に対してシール可能であるためには、積層体の内表面の材料は、熱シールを可能にするために融解するように比較的低い融点を有するものであるが、外表面は、熱シール時に融解しないように、より高い融点を有するものである。したがって、外層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)であることができ、内層は、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、及び線状低密度ポリエチレンの共押出ブレンドであることができる。本明細書で使用するとき、ポリエチレンの「低密度」、「中密度」、「高密度」「超低密度/極低密度」は、そのような材料の技術分野において使用され理解されているような意味を有する。
【0048】
プラスチック積層体は、約130〜約200マイクロメートルの厚さを有する。あるいは、プラスチック積層体は、約140〜約170マイクロメートルの厚さを有する。
【0049】
プラスチック積層体は、袋10の耐破裂性を助けることに加えて、酸素及び水分の障壁性を提供しなければならない。プラスチックは、従来のペットフード用に紙よりも良好な酸素及び水分の障壁であることが示されている。また、ペットフード中に一般的に見出される脂肪、炭水化物、タンパク質、及び他の成分は、空気に晒されると時間とともに酸化することも示されてきた。更に、美味性試験において、動物は、紙袋に貯蔵されている飼料よりもプラスチック袋に貯蔵されている飼料を長期にわたって好むことが示されている。したがって、本発明の製品は、その中に収納された被酸化性組成物の向上した美味性も提供する。
【0050】
したがって、好ましいプラスチック積層体は、ASTM法D−3985により測定して、約100.8cc/1m/24時間(6.5cc/100in/24時間)未満、あるいは96.1cc/1m/24時間(6.2cc/100in/25時間)未満の酸素透過率を有する。好ましいプラスチック積層体は、また、ASTM法F−1249によって測定して、約1.6g/1m/24時間(0.1g/100in/24時間)未満、あるいは12.4g/1m/24時間(0.8g/100in/24時間)未満の水蒸気透過率を有する。
【0051】
図1及び2に示されるように、本発明の別の実施形態では、袋10は、再利用可能なクロージャ44を更に含むことができる。上述したように、袋10の寸法及び比率は、耐破裂性及び向上した安定性を提供するようなものである。したがって、袋10は、底面16を下にして置いたとき安定する。プラスチック積層体は、また、酸素及び水分の障壁性をもたらして、組成物の袋10中の長期にわたる貯蔵も可能とせしめる。したがって、再利用可能なクロージャを提供することによって、最終使用者の消費者が、袋10自体を組成物の貯蔵具として単純に使用できるようになる。
【0052】
本発明の再利用可能なクロージャの非限定例としては、トラックアンドスライダーシステム(track and a slider system)、プラスチック製ファスナー、金属製ファスナー、マジックテープ式締結システム、ねじ込み式クロージャデバイス、プレス式シールデバイス、スナップ式シールデバイス、再シール可能な接着剤、磁気シールデバイス、静電気シールデバイス、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0053】
再利用可能なクロージャ44は、図1及び2に示されるように、袋10の上縁部34に配置可能である。
【0054】
あるいは、再利用可能なクロージャ44は、前記袋の上縁部34からある距離だけ内側に配置可能である。
【0055】
本発明の別の実施形態では、袋10は、再利用不能なクロージャ及び再利用可能なクロージャの両方を備えることができる。
【0056】
上述したように、袋10は、耐破裂性であるだけでなく、安定であるので、再利用可能な貯蔵容器として使用することができる。上述したように、袋10の比率及び寸法は安定性を提供する。したがって、袋10は、約10°〜約50°の先端角度を有し、あるいは、約20°〜約30°の先端角度を有する。先端角度は、ASTM法6179を使用して測定される。
【0057】
袋10は、また、耐破裂性をもたらし、及び魅力的な視覚的外観を袋にもたらすため、袋内の空気圧を均等化する手段も備えるべきである。しかしながら、そのような気圧を均等化する手段は、また、侵襲の防止、即ち、望ましくない微生物の袋への入り込みの防止も行わなければならない。
【0058】
空気圧均等化手段は、空気が袋10から逃げ、また袋に入るようにすることができる。袋の運送及び取扱い時には、空気は袋10から逃げられるようにすることが重要である。運送のためにパレット上に袋を積み重ねているとき、空気を袋から逃がす手段がなければ、上下に重なった袋の重量によって袋が破裂してしまう可能性がある。しかしながら、空気を袋から絞り出すと、袋は、魅力的でない「真空包装の」ごつごつした外観を有する可能性がある。したがって、袋を陳列及び販売のために積み下したならば、空気を袋に戻すことができることが望ましい。
【0059】
空気圧の均等化は、袋10の少なくとも一面に、例えば図1及び2に示されるような各サイドガセット20に、複数の孔46を設けることによって達成することができる。孔46は、空気を通過させることができるが、侵襲を防ぐため、直径約90マイクロメートル未満、あるいは直径約70マイクロメートル未満とすることができる。
【0060】
加えて、付加的な通気路のため、1つ以上のギャップ(図示なし)を袋のシールに設けることができる。ギャップ(1つ又は複数)は、熱シールプロセスを中断することによって形成可能であり、そのようなシールは、当該技術分野において「スキップギャップ」シールとして知られている。そのような「スキップギャップシール」を形成するためには、非連続的なシールバー、すなわち、1つ以上のギャップをその上に有して、シールバーのギャップ化部分がシールされる材料に触れず、非シール部分又は「ギャップ」を残す、シールバーを使用することができる。そのような「スキップギャップシール」は、この袋の底部で形成されるシール上で、膜の第1の部分をこの袋の前面に取り付けるときに、又は膜の第2の部分を袋の後面に取り付けるときに形成されるシールにおいて形成可能である。「スキップギャップシール」は、例えば袋を充填したときに閉じた袋をシールする最終シールにおいて形成可能である。それぞれのギャップは、約70μm〜約10mmの長さであることができる。再利用不能なクロージャを使用しない場合、ギャップ(1つ又は複数)は、適切で望ましい空気の均等化の必要に応じて、袋の形成に使用されるシールのいずれかに形成することができる。
【0061】
このギャップ(1つ又は複数)は直線の側面のものであり、円筒状若しくは管状の形状を有することができ、又は成形及び/若しくは湾曲可能であり、並びに空気を通すことができるが、侵襲に対して障壁を提供する(即ち、潜在的に侵襲する微生物に対してより長くより複雑な経路を提供する)長さのものであることができる。当業者には理解されるように、いずれの賦型されたギャップも、熱シール装置のシールバーに組み込むか、又はその形に形成することができる。
【0062】
美味性を増進する方法
本発明は、また、次の工程を含む貯蔵後、被酸化性で粒子状で流動性の組成物の美味性を増進する方法も包含する:
a.プラスチック積層体袋であって:
i.)ガセットをその中に有し、前面及び後面を接続する2つの側面;
ii.)再使用可能なクロージャ及び再使用不能なクロージャを含み、前記再使用不能なクロージャが、目標開口領域を有する膜を含み、目標開口領域が約7.0〜約17.5N/cm(1インチ当り約4〜約10ポンド(lbf/in.))の引き裂き強度を有する、クロージャシステムを含み;
プラスチック積層体が予め定められた酸素透過率及び予め定められた水蒸気透過率を有する、プラスチック積層体袋を提供する工程;
b.このプラスチック積層体袋に少なくとも約6.8kg(15ポンド)の被酸化性の、粒子状で流動性の組成物を充填する工程;
c)閉じたプラスチック積層体袋をシールして;それにより酸化及び腐敗を防止し、及びその中に含まれている組成物の美味性を増進させる工程。
【0063】
この方法により使用可能なプラスチック積層体は、約100.8cc/1m/24時間(約6.5cc/100in/24時間)未満の、又は約96.1cc/1m/24時間(約6.2cc/100in/24時間)未満の酸素透過率を有する。酸素透過率は、上述したように、ASTM法D−3985によって測定される。このプラスチック積層体は、約1.6グラム/1m/24時間(約0.1グラム/100in/24時間)未満の、又は約12.4グラム/1m/24時間(約0.8グラム/100in/24時間)未満の水蒸気透過率を有する。水蒸気透過率は、上述したように、ASTM法F−1249により測定される。
【実施例】
【0064】
ASTM法5276−98(2004年再承認)の「自由落下による装填済み容器の落下試験の標準試験方法(Standard Test Method for Drop test for Loaded Containers by Free Fall)」は、破損に対する平均落下高さを見出すためのさまざまなパラメーターを評価するためにさまざまな形状の容器を落下させることに対する規定、又は合格/不合格データを得るための規定を含んでいる。運送及び取扱いの要件に対する規格として、本発明の袋を1.8(6フィート)以下の高さからのこれらの試験にかける。
【0065】
特に、セクションA1.1、A1.3を参照のこと。本発明の袋を試験する際、必要な落下高さが指定されるので、試験は合格/不合格の試験である。そのような袋を包装、運送、及び取扱った経験に基づき、規格は、少なくとも約9.1kg(20ポンド)の粒子状で流動性の材料を収納するそのような袋が、少なくとも約1.8m(6フィート)からの自由落下に合格しなければならないものと設定される。袋が少なくとも約18.1kg(40ポンド)の粒子状で流動性の材料を収納するとき、それらは、少なくとも約1.2m(4フィート)からの自由落下に合格しなければならない。袋のシールのいずれか、いずれかのクロージャ(再利用可能若しくは再利用不能に関わらず)、又は袋の材料が破れ、裂け、剥離し、穴があき、変形し、膨張し、及び/又は漏れたならば、不合格が発生する。
【0066】
そのような落下に使用される装置は、ASTM法5276−98のセクション5に準拠する。特に、使用される装置は、L.A.B.モデル160A落下試験機である。袋は、袋の6つの表面それぞれを下にして落下させることができ、特に、側面の少なくとも1つを下にして所与の落下高さからの落下試験に合格しなければならない。セクションA2.2.1におけるように単一の落下を行い、セクションA2.2.8におけるように、6つの表面全てを下にした落下を行う。特に、2つの側面は最も不合格になる可能性が高いと判断されている側面であるため、セクションA2.2.10におけるように、落下を、2つの側面の一方又は両方を下にして行う。セクション5.1.5.1に指定されているように、またセクション5.1.5.3〜5に準拠して、衝突表面はコンクリートである。各表面を下にして袋を落下させるときは、落下がセクション8.4.1〜8.5に準拠するようにして落下させる。
【0067】
(実施例1)
本発明の袋を以下のように組み立てることができる。
【0068】
厚さ140マイクロメートルのメタロセン線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、及びメタロセン線状低密度ポリエチレンの共押出層に、接着剤積層によって接合された、厚さ12マイクロメートルのポリエチレンテレフタレート(「PET」)層(例えば、Exopack(Spartanburg,SC,USA)から入手可能)を含む、プラスチック積層フィルムを袋の形成に使用する。袋の形成時には、共押出ポリエチレン層は内表面を形成し、PET層は袋の外表面を形成する。
【0069】
袋の側部をガセット付けする。袋の各側部上の各側部ガセットの2つの縁部をシールして、各側部上に2つの縁部シールを形成し、4つの縁部(4)シールを得、結果として「クワッドシール」袋を形成する。この袋を慣用のヒートシールにより底部でシールして、サイドガセットの底部をその中に捕捉し、底部表面を形成する。更に、当該技術分野において既知のような「Kシール」を用いて、サイドガセットを袋の底部でシールして、底面が平坦化可能となるようにする。
【0070】
低密度ポリエチレンと超低密度ポリエチレンとのブレンドから形成された再利用不能なクロージャ膜を、スライダーアンドトラックファスナー、例えばPactiv Corp.(Lake Forest,Il,USA.)製のSlide−Rite(登録商標)ファスナーのトラックに、共押出により取り付ける。スライダートラックサイドガセットデバイスのトラックは、高密度ポリエチレンから形成される。このトラックは、限定ではないが、低密度ポリエチレン及び環状オレフィンなどの材料を更に含む。トラック及び膜を共押出しする。膜は、トラックの内縁部から内縁部までで測定して、約7.6cm(3インチ)の幅Wを有する。この膜は、膜の長さに沿って配置され、複数の孔から形成される長さ3.8cm(1.5インチ)の目標開口領域を有する。目標開口領域は、膜の幅Wの中間点Mに集中されて、形成され、膜の長さLの中間点Mに集中される。図7Cを参照のこと。この目標開口領域は、約8.7と約12.2N/cm(1インチ当り約5〜7ポンド(lbf/in.))との間の引き裂き強度(ASTM法D−882により測定して)を有する。
【0071】
この再利用可能なトラック及びスライダークロージャに取り付けられる再利用不能なクロージャ膜を、膜の外表面の一方の面を袋の前面の内表面に熱シールすることによって取り付ける。各サイドガセットの一方の半分の内表面及び外表面をシールにより捕捉する。袋に9.1kg(20ポンド)の乾燥ペットフードを充填する。本明細書に記載されている寸法では、20%の上部空き容積が設けられ、結果として、袋の高さの14cm(5.5インチ)が製品の高さの上に残り、それによって袋の適切なシールが可能になる。次いで、再利用不能なクロージャの膜の外表面の第2の側面を、袋の後面の内表面にシールして、袋を閉じる。各サイドガセットの他方の半分の内表面及び外表面を最終的なシールにより捕捉する。
【0072】
この袋は、63.5cm(25インチ)の高さ、33.66cm(13.25インチ)の幅、及び16.5cm(6.5インチ)の奥行を有する。高さ寸法は、約0.30cm(0.12インチ)の公差を有する。幅寸法は、約0.64cm(0.25インチ)の公差を有する。奥行寸法は、1.5cm(0.6インチ)の公差を有する。幅:高さの比は0.6である。奥行:高さの比は0.25である。
【0073】
本実施例に記載したような袋は、9.1kg(20ポンド)の乾燥ペットフードを充填した状態で、6つの表面のいずれか、特に2つの側面を下にして、1.8m(6フィート)の高さから落下させたとき、ASTM法D−5276−98(2004年度に再承認)「自由落下による装填済み容器の落下試験のための標準試験方法」に従って実施される落下試験に合格する。
【0074】
(実施例2)
本発明の製品の袋の代替実施形態を以下のように作製することができる。
【0075】
厚さ165マイクロメートルのメタロセン線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、及びメタロセン線状低密度ポリエチレンの共押出層に、接着剤積層によって接合した、厚さ12マイクロメートルのポリエチレンテレフタレート(「PET」)層(例えば、Exopack社(Spartanburg,SC,USA)から入手可能)を含む、プラスチック積層フィルムを袋の形成に使用する。袋の形成時には、共押出ポリエチレン層は内表面を形成し、PET層は袋の外表面を形成する。
【0076】
袋の側部をガセット付けする。この袋の各側部上の各サイドガセットの2つの縁部をシールして、2つの縁部シールを各側部に形成して4つの縁部シールを得、その結果、「クワッドシール」袋を形成する。従来の熱シールによって袋を底部でシールし、サイドガセットを底部に捕捉し、底面を形成する。この側部ガセットも袋の底部で当業界で既知の「Kシール」によりシールして、底部表面を平坦化可能とする。
【0077】
低密度ポリエチレンと超低密度ポリエチレンとのブレンドから形成した再利用不能なクロージャ膜をスライダーアンドトラックファスナー、例えばPactiv Corp.(Lake Forest,Il,USA)製のSlide−Rite(登録商標)ファスナーのトラックに、共押出により取り付ける。スライダートラックファスナーデバイスのトラックを高密度ポリエチレンから形成する。トラック及び膜を共押出する。この膜は、トラックの内縁部から内縁部までで測定して、約7.6cm(3インチ)の幅Wを有する。この膜を膜の長さに沿って配置する。膜は、複数の孔から形成される長さ3.8cm(1.5インチ)の目標開口領域を有する。目標開口領域は、膜の幅Wの中間点Mで集中して、形成され、膜の長さLの中間点Mで集中される。図7Cを参照のこと。この目標開口領域は、約8.7と約12.2N/cm(1インチ当り約5〜7ポンド(lbf/in.))との間の引き裂き強度(ASTM法D−882により測定して)を有する。
【0078】
再利用可能なトラック及びスライダークロージャに取り付けられる再利用不能なクロージャ膜を、膜の外表面の一方の面を袋の前面の内表面に熱シールすることによって取り付ける。各サイドガセットの一方の半分の内表面及び外表面をシールにより捕捉する。袋に18.1kg(40ポンド)の乾燥ペットフードを充填する。本明細書に記載される寸法では、20%の上部空き容積が設けられ、結果として、袋の高さの14cm(5.5インチ)が製品の高さの上に残り、それによって袋の適切なシールが可能になる。次いで、再利用不能なクロージャの膜の外表面の第2の側面を、袋の後面の内表面にヒートシールして、袋を閉じる。各サイドガセットの他方の半分の内表面及び外表面を最終的なシールにより捕捉する。
【0079】
袋は、73.7cm(29インチ)の高さ、44.5cm(17.5インチ)の幅、及び18.42cm(7.25インチ)の奥行を有する。高さ寸法は、約0.30cm(0.12インチ)の公差を有する。幅寸法は、約0.64cm(0.25インチ)の公差を有する。奥行寸法は、1.5cm(0.6インチ)の公差を有する。幅:高さの比は0.6である。奥行:高さの比は0.25である。
【0080】
本実施例に記載したような袋は、18.1kg(40ポンド)の乾燥ペットフードを充填した状態で、6つの表面のいずれか、特に2つの側面を下にして、1.2m(4フィート)の高さから落下させたとき、ASTM法D−5276−98(2004年度に再承認)「自由落下による装填済み容器の落下試験のための標準試験方法」に従って実施される落下試験に合格する。
【0081】
本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。それよりむしろ、特に規定がない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図している。
【0082】
「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを容認するものとして解釈すべきではない。本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれた文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0083】
本発明の特定の実施形態が例示され、記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.)袋と、
b.)前記袋内に収容される、少なくとも6.8kg(15ポンド)の粒子状で流動性の組成物と、を含む製品であって、
袋が、
i.)前面と、
ii.)後面と、
iii.)前記前面及び前記後面を接続する2つの側面であって、各側面がガセットを含んでいる、2つの側面と、
iv.)前記前面、前記後面及び前記側面を接続することにより形成される、平坦化可能な底面と、
v.)前記前面、前記後面及び前記側面を接続することにより形成可能な上面と、
vi.)目標開口領域を有する膜を含む再使用不能なクロージャであって、前記目標開口領域が約1.7〜約26.3N/cm(1インチ当り約1〜約15ポンド)の引き裂き強度を有する、再使用不能なクロージャと、を含む、
製品。
【請求項2】
前記袋は、封止可能なものであり、少なくとも約11.0MPa(1平方インチ当り約1,600ポンド)の封止強度を有し、
前記袋は、約130〜約200マイクロメートルの厚さ及び少なくとも約23.4MPa(1平方インチ当り約3,400ポンド)の引っ張り強度を有したプラスチック積層体を含む、請求項1に記載の製品。
【請求項3】
前記袋が、少なくとも約9.1kg(20ポンド)の前記粒子状で流動性の組成物を収容する、請求項1又は2に記載の製品。
【請求項4】
前記袋が、約0.4〜約0.8の前記高さに対する前記幅の比を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製品。
【請求項5】
前記袋が、約0.2〜約0.4の前記高さに対する前記深さの比を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製品。
【請求項6】
前記内部容積、前記袋の前記深さ及び前記ガセットが、組み合わされて、前記袋の前記上部付近に、前記袋を持ち上げるために把持することができる把持可能な部分を形成する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の製品。
【請求項7】
前記再使用不能なクロージャが、前記袋の前記幅に沿って延びる長さを有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の物品。
【請求項8】
前記再使用不能なクロージャが、前記袋の前記前面と前記後面との間を接続可能な膜を含み、前記膜が、ユーザーに面する表面及び外表面を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の製品。
【請求項9】
前記膜の前記外表面の一部分が、前記袋の前記前面に封止可能であり、
前記膜の前記外表面の一部分が前記袋の前記後面に封止可能である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の製品。
【請求項10】
前記目標開口領域が、前記膜中で複数の孔を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の製品。
【請求項11】
前記膜が、その前記ユーザーに面する表面上に指示表示を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の製品。
【請求項12】
再使用可能なクロージャを更に含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の製品。
【請求項13】
前記再使用可能なクロージャが、トラックアンドスライダーシステム、プラスチック製ファスナー、金属製ファスナー、フックループ式締結システム、ねじ込み式クロージャデバイス、プレス式封止デバイス、スナップ式封止デバイス、再封止可能な接着剤、磁気デバイス、静電気デバイス、及び、それらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の製品。
【請求項14】
前記袋が、約10°から約50°の先端角度を有する、請求項1に記載の製品。
【請求項15】
前記組成物が、乾燥ペットフードを含む、請求項1に記載の製品。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7a】
image rotate

【図7b】
image rotate

【図7c】
image rotate


【公表番号】特表2012−516273(P2012−516273A)
【公表日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548024(P2011−548024)
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【国際出願番号】PCT/US2010/020875
【国際公開番号】WO2010/088047
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
【出願人】(595056859)ザ・アイムス・カンパニー (52)
【氏名又は名称原語表記】The Iams Company
【Fターム(参考)】