説明

被検光学部品検査装置

【課題】被検光学部品の表面によって反射された検査光を受光して被検光学部品の表面を撮像する検査装置でありながら、ゴースト像の発生を効果的に抑制することにより検査精度を高くできる被検光学部品検査装置を提供する。
【解決手段】回転対称形状をなす被検光学部品Lの表面に検査光Rを照射する検査用光源24、33と、被検光学部品によって反射された検査光を受光して被検光学部品の表面を撮像する撮像手段36と、被検光学部品の中心軸Aの延長方向に配設した該撮像手段から該被検光学部品を見たときに、該被検光学部品の一部と該撮像手段の間に位置する部分遮光手段31と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転対称形状をなす被検光学部品の表面によって反射された検査光を受光(撮像)することにより、該被検光学部品の表面に付着したゴミや該表面におけるコート膜の抜け等を検査可能な被検光学部品検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図10〜図12はこの種の検査装置の従来技術を示している。
この検査装置100は図10に示すように、大きな構成要素として被検体収納装置101と撮像装置110とを具備している。
被検体収納装置101は、ドーム装置102と同軸落射照明装置107からなるものである。ドーム装置102の内部には略半球形状のドーム型収納空間103が形成してあり、ドーム装置102の上面の中央部にはドーム型収納空間103の頂上部と連通する上部開口104が形成してある。ドーム型収納空間103の頂上部及び底部を除く内面は拡散板105によって覆ってある。また図示は省略してあるが、ドーム型収納空間103の内部には検査光Rを発射可能な光源が配設してある。ドーム装置102の上面中央部に固定してある同軸落射照明装置107の下面には上部開口104と対向する拡散板108が設けてあり、同軸落射照明装置107の内部空間にはハーフミラー109が傾斜した状態で固定してある。さらに同軸落射照明装置107の内側面には図示を省略した光源が設けてあり、該光源が発射した検査光Rはハーフミラー109によって下向きに反射され、拡散板108を透過してドーム型収納空間103の内部に照射される。
同軸落射照明装置107の直上に配設した撮像装置110の内部には撮像素子が設けてあり、撮像装置110は図示を省略した画像処理手段を介してモニタ(表示手段)と接続している。
【0003】
この検査装置100を利用した検査要領は以下の通りである。
まずはドーム型収納空間103の底板の中央部に、表面に回折輪帯を有すると共に回転対称形状をなす被検レンズL(被検光学部品)を載せ、被検レンズLの光軸を撮像装置110の上記撮像素子(撮像面)上に位置させる。
そしてドーム装置102の内部に設けた上記光源と同軸落射照明装置107の内部に設けた上記光源を発光させると、検査光Rはドーム装置102の内部空間において拡散板105及び拡散板108によって様々な方向に反射され、その一部が被検レンズLの表面(底面を除く)に照射される。すると検査光Rの一部(図11の検査光R1)が被検レンズLの外側からゴミXに当たりゴミXによって上向きに反射され、上部開口104、拡散板108、ハーフミラー109、及び同軸落射照明装置107の上面開口を通った後に撮像装置110の上記撮像素子によって撮像(受光)される。
撮像装置110によって撮像されたデータは上記画像処理手段によって画像処理され、上記モニタには平面的に見た被検レンズLの全体像が表示される(図12参照)。このときモニタにはゴミXの観察像XIが表示されるので、検査者は目視により観察像XI(ゴミX)の存在を確認できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3417737号公報
【特許文献2】特開2007−57315号公報
【特許文献3】特開2008−96233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記要領によって検査を行うと、検査光Rの一部(図11の検査光R2)はゴミXを通って一旦被検レンズLの内部に入り、被検レンズLの内部によって反射された後に被検レンズLの上部を通り抜けて上方に向かう。するとこの検査光R2が撮像装置110(撮像素子)によって撮像されるので、図12に示すようにモニタに映し出された被検レンズLにはゴミXのゴースト像XGが表示されてしまう。このようにモニタにゴースト像XGが表示されてしまうと、モニタを見た検査者が被検レンズLの表面の状態を正確に認識するのが難しくなり検査精度が低下してしまう。
【0006】
本発明は、被検光学部品の表面によって反射された検査光を受光して被検光学部品の表面を撮像する検査装置でありながら、ゴースト像の発生を効果的に抑制することにより検査精度を高くできる被検光学部品検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の被検光学部品検査装置は、回転対称形状をなす被検光学部品の表面に検査光を照射する検査用光源と、上記被検光学部品によって反射された上記検査光を受光して該被検光学部品の表面を撮像する撮像手段と、を備える検査装置において、上記被検光学部品の中心軸の延長方向に配設した該撮像手段から該被検光学部品を見たときに、該被検光学部品の一部と該撮像手段の間に位置する部分遮光手段を備えることを特徴としている。
【0008】
上記部分遮光手段と上記被検光学部品を、上記中心軸回りに相対回転させる回転駆動手段と、上記撮像手段から該中心軸方向に上記被検光学部品を見たときに、該中心軸から上記被検光学部品の外周縁部にまで跨る上記部分遮光手段と、上記部分遮光手段と上記被検光学部品が所定角度だけ相対回転する毎に撮像動作を行う上記撮像手段と、上記部分遮光手段と上記被検光学部品が一周相対回転する間に上記撮像手段が撮像した撮像データを合成して、上記被検光学部品全体の撮像データを生成する画像処理手段と、画像処理手段が生成した画像を表示する表示手段と、を備えていてもよい。
【0009】
さらに、上記部分遮光手段が、該撮像手段から上記被検光学部品を見たときに上記中心軸を中心とする中心角α°の扇形形状をなす部分を有し、上記撮像手段が、上記部分遮光手段が上記中心軸回りに上記α°より小さいβ°回転する毎に撮像動作を行ってもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、検査光の一部が被検光学部品の表面に付着したゴミやコート膜の抜け部を通って被検光学部品の内部に入り、被検光学部品の内部によって反射された後に被検光学部品の外部に向かったとしても、この検査光は部分遮光手段によって遮光される可能性が高いので、この検査光が撮像手段によって撮像されるおそれは小さい。そのためゴースト像の発生を抑制できるので、検査精度を高くすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態の検査装置全体の模式図である。
【図2】ドーム装置内部の要部の平面図である。
【図3】被検レンズと断面を示した部分遮光手段の拡大側面図である。
【図4】(a)は初期位置に位置する部分遮光手段と被検レンズの平面図であり、(b)は180°回転した部分遮光手段と被検レンズの平面図である。
【図5】(a)は部分遮光手段が初期位置に位置するときの被検レンズの撮像データのイメージ図であり、(b)は部分遮光手段が180°回転したときの被検レンズの撮像データのイメージ図である。
【図6】モニタに表示された、画像処理手段が図5(a)(b)の両データから合成して生成した被検レンズを表す図である。
【図7】(a)は部分遮光手段が初期位置に位置するときの被検レンズの撮像データのイメージ図であり、(b)は部分遮光手段が120°回転したときの被検レンズの撮像データのイメージ図であり、(c)は部分遮光手段が240°回転したときの被検レンズの撮像データのイメージ図である。
【図8】画像処理手段が図7(a)(b)(c)の各データから合成して生成した被検レンズの撮像データのイメージ図である。
【図9】モニタに表示された被検レンズを表す図である。
【図10】従来例の検査装置全体の模式図である。
【図11】被検レンズの側面図である。
【図12】モニタに表示された被検レンズを表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図1〜図6を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
図1に示すように検査装置10は大きな構成要素として被検体収納装置11、撮像装置35、制御手段37、画像処理手段38、及び、モニタ40を具備している。
被検体収納装置11は、内部に略半球形状のドーム型収納空間13が形成されたドーム装置12を有している。ドーム装置12の上面の中央部には、上下方向(図1の上下方向)に延びる円柱形状をなしドーム型収納空間13の頂上部と連通する上部開口14が形成してある。ドーム型収納空間13の頂上部(上部開口14)を除く内面全体には拡散板(反射板)15が設けてある。ドーム装置12(ドーム型収納空間13)の底部には、中央部に円形孔が形成された環状底板16が固定してある。環状底板16の上面には該円形孔の周囲を囲む環状支持板32が固定してあり、環状支持板32の上面には周方向に沿って複数の第2光源(検査用光源)33が設けてある。
被検体収納装置11は、ドーム装置12の上面中央部に固定した同軸落射照明装置20を有している。同軸落射照明装置20は中空箱体からなるケース21を有しており、ケース21の上下両面は開口している。同軸落射照明装置20の下面開口部には上部開口14と対向する拡散板(反射板)22が設けてあり、同軸落射照明装置20の内部には上下の開口の間に傾斜状態で固定したハーフミラー23が設けてある。さらにケース21の側壁の内面にはハーフミラー23と水平方向に対向する第1光源(検査用光源)24が固定してある。
【0013】
ドーム装置12(ドーム型収納空間13)の底部には、環状底板16の内周孔(円形孔)より小径の円形板27が、環状底板16と同一平面上に位置しかつ該内周孔との間に環状隙間をする態様で着脱可能に設けてある。円形板27の下面の中心点から下方に延びる回転支持軸には、円形板27と同心をなしかつ環状底板16の内周孔(円形孔)より大径の円形形状である回転板28が該回転支持軸回りに回転可能として支持してある。さらに回転板28の下方にはモータ(回転駆動手段)29が配設してあり、モータ29の上下方向に延びる回転駆動軸が回転板28の下面の中心点に固定してある。
また回転板28の上面の外周縁近傍からは支持片30が上向きに延びている。支持片30の上端は円形板27の上面より上方に位置しており、支持片30の上端には遮光性材料からなる部分遮光手段31の下端面が固定してある。図示するように部分遮光手段31は、円形板27の中心点を中心としかつドーム型収納空間13より小径の球体の四半球体(半球を半分にした形状)である。さらに図示は省略してあるが、円形板27の上面の中心部には後述する被検レンズ(被検光学部品)Lを着脱可能に保持(固定)するホルダが設けてある。
【0014】
同軸落射照明装置20(の上面開口)の直上に位置する撮像装置35のケースの下面は開口しており、該ケースの内部には該開口の直上に位置する撮像素子(撮像手段)36が設けてある。図1に示すようにモータ29と撮像素子36は制御手段37を介して互いに(電気的に)接続している。
さらに撮像素子36は画像処理手段38と(電気的に)接続しており、画像処理手段38はモニタ(表示手段)40と(電気的に)接続している。
【0015】
続いて検査装置10を利用した被検レンズLの検査要領について説明する。
まずは円形板27をドーム装置12の底部から取り外し、円形板27の上記ホルダに被検レンズLを固定し、円形板27の上記中心点上に被検レンズLの中心軸(光軸)Aを位置させる。この被検レンズLは透光性の樹脂材やガラス材からなる自身の中心軸Aを中心とする回転対称形状であり、被検レンズLの表面(底面を除く部分)には回折輪帯が形成してある。さらに部分遮光手段31の径は被検レンズLの径より大きいので、図4に示すように平面視において部分遮光手段31は中心軸Aから被検レンズLの外周縁部の外側まで延びている(中心軸Aから被検レンズLの外周縁部に跨っている)。
次いでこの円形板27をドーム装置12の底部に取り付ける。すると円形板27と環状底板16が同一平面上に位置し、環状底板16の内周孔と円形板27の外周縁の間に平面視円形をなす環状溝34が形成される(図1、図2参照)。さらに被検レンズLの中心軸A上に拡散板22、ハーフミラー23、ケース21の上面開口、及び、撮像素子36(撮像面)が並ぶ。
この状態で図示を省略した検査装置10のメインスイッチをONにした上でスタートスイッチを押すと第1光源24及び第2光源33が発光する。各第2光源33から発射された検査光Rは、ドーム型収納空間13内において拡散板15や拡散板22によって様々な方向に反射される。一方、第1光源24から発射された検査光Rは、一部がハーフミラー23を透過し、残りの光はハーフミラー23によって下向きに反射され、拡散板22を通ってドーム型収納空間13側に向かう。さらにスタートスイッチを押すとモータ29が回転を開始し、回転板28が図2の反時計方向に一定速度で1回転する。
【0016】
第1光源24及び第2光源33から発射された検査光Rは被検レンズLの表面(底面を除く)によって様々な方向に反射されるが、被検レンズLのうち部分遮光手段31によって覆われていない左半部と部分遮光手段31によって覆われている右半部(部分遮光手段31の直下に位置する部分)とでは、それらによって反射された検査光Rの帰趨が異なる。即ち、被検レンズLのうち部分遮光手段31によって覆われていない左半部によって上方に反射された検査光Rの多くはそのまま上部開口14側に向かい、拡散板22、ハーフミラー23、及び、ケース21の上部開口を通って撮像素子36の撮像面によって受光(撮像)される。その一方で、部分遮光手段31によって覆われている右半部(部分遮光手段31の直下に位置する部分)には検査光Rが殆ど照射されず、しかも当該部分によって上方に反射された検査光Rの多くは、その直上に位置する部分遮光手段31によって上部開口14側に向かうのが遮られる(部分遮光手段31によって別の方向に反射される)。
【0017】
またスタートスイッチを押すと撮像装置35の撮像素子36が撮像動作を2回行う。撮像素子36の撮像動作のタイミングとモータ29の回転動作は制御手段37によって互いに同期させられている。即ち撮像素子36は、モータ29が回転を始めた時(部分遮光手段31が図4(a)の初期位置に位置する時)と、部分遮光手段31が初期位置から180°回転した図4(b)の位置に位置する時に撮像動作を行う。
図5(a)は部分遮光手段31が初期位置に位置するときの撮像データのイメージ図である。上述したように被検レンズLのうち部分遮光手段31によって覆われていない左半部によって上方に反射された検査光Rの多くはそのまま上部開口14を通って撮像素子36に向かう一方で、部分遮光手段31によって覆われている右半部によって上方に反射された検査光Rの多くは部分遮光手段31によって遮られる可能性が高いので、部分遮光手段31が初期位置に位置するときに撮像された撮像データのイメージ図は図5(a)に表したように被検レンズLの左半分のみのイメージ図となる。本実施形態の被検レンズLの左半部の表面にはゴミXが付着しており、このゴミXによって反射された検査光Rも撮像素子36によって受光(撮像)されるので、図5(a)に示すように撮像データにはゴミXの観察像XIも含まれることになる。
図5(b)は部分遮光手段31が初期位置から180°回転したときの撮像データのイメージ図である。この場合の撮像データのイメージ図は図5(a)とは逆に、被検レンズLの右半分のみのイメージ図となる。被検レンズLの右半部にはゴミXは付着していないので、図5(b)に示すように撮像データのイメージにゴミXの観察像XIは含まれていない。
図5(a)(b)にそれぞれ表した2つのイメージ図の基となるデータは、画像処理手段38によって合成されることにより被検レンズL全体を表した一つの完成データに生成され、モニタ40には平面的に見た被検レンズLの全体像が表示される(図6参照)。このとき被検レンズLの左半部にゴミXの観察像XIが表示されるが、その一方で(被検レンズLの右半部に)ゴミXのゴースト像は表示されないので、検査者は目視により観察像XI(ゴミX)の存在を正確に確認できる。なお、被検レンズLの表面に施したコート膜の一部に抜け(孔)がある場合には、この抜け部分がモニタ40に正確に表示されるので、検査者は目視により当該抜けの観察像を正確に確認できる。さらに被検レンズL表面のヒケや傷もの観察像も正確に確認することが可能である。
【0018】
以上本実施形態を利用して本発明を説明したが、本発明は様々な変形を施しながら実施可能である。
例えば図7〜図9に示す変形例の態様で実施してもよい。
この変形例は、撮像素子36の撮像タイミングと画像処理手段38による画像処理方法を変えたものである。即ち図7に示すように、〈1〉部分遮光手段31が上記初期位置に位置する時、〈2〉初期位置から120°回転した時、〈3〉初期位置から240°回転した時、の3つのタイミングで撮像素子36が撮像動作を行う。図7の(a)は〈1〉のタイミングで撮像したときの撮像データのイメージ図であり、(b)は〈2〉のタイミングで撮像したときの撮像データのイメージ図であり、(c)は〈3〉のタイミングで撮像したときの撮像データのイメージ図である。
この3つの撮像データを単純に合成すると、その合成データのイメージ図は図8に示すようになる。即ち、この場合は合成された3つの撮像データが互いに重複する(図8に示した中心角60°の3つの扇形部分B1、B2、B3が重複部分)。そこで画像処理手段38は各重複部分において重なったデータの一方を選択し他方を削除することにより一つの完成データを生成し、この完成データをモニタ40に表示する(図9参照)。
このように3つのデータ同士に重複する部分を持たせれば、仮に撮像素子36の撮像タイミングが所定のタイミングから僅かにずれたとしても、最終的には被検レンズL全体を表した完全な観察像をモニタ40に表示できるというメリットが得られる。
なお撮像素子36の撮像タイミング(撮像回数)は各撮像データ同士に重複部分が生じるタイミングであれば、この変形例とは異なるタイミングであってもよい。即ち、部分遮光手段31は平面視において中心角α°(αは任意の数字)の扇形となるため、撮像素子36は部分遮光手段31が初期位置からα°より小さいβ°(βは任意の数字)だけ回転する毎に撮像すればよい(撮像回数は360/βとなる)。
【0019】
また部分遮光手段31を1回転より多く回転させて、その間に撮像素子36で複数回撮像を行い、各撮像データを画像処理手段38で画像処理(各撮像データの合成及び重複部分の処理)を行ってもよい。
また部分遮光手段31は回転させずにモータ29によって被検レンズLを回転させてもよい。
さらに部分遮光手段31の形状は上記形状には限定されない。例えば、半球体の一部を180°とは異なる中心角(360°より小さい)で切り取った形状(平面視では扇形形状)としてもよい。また、このような形状(平面視では扇形形状)に他の形状を付加することにより、全体としては平面視では扇形形状をなさない形状としてもよい。但し、部分遮光手段31の形状をどのように変更する場合であっても、部分遮光手段31は平面視において中心軸Aから被検レンズLの外周縁部にまで跨がる形状にするのが好ましい。
【0020】
またモータ29を省略して部分遮光手段31と被検レンズLを相対回転不能(固定)としてもよい。この場合は、例えば撮像素子36が1回撮像する毎に手動で被検レンズLを部分遮光手段31に対して相対回転させて、その位置で撮像素子36を用いて撮像を行い、各撮像データを合成(画像処理)した後にモニタ40に表示する。
さらに被検レンズL以外の被検光学部品であってもよく、さらに表面に回折輪帯を有しないものにも本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0021】
10 検査装置
11 被検体収納装置
12 ドーム装置
13 ドーム型収納空間
14 上部開口
15 拡散板
16 環状底板
20 同軸落射照明装置
21 ケース
22 拡散板
23 ハーフミラー
24 第1光源(検査用光源)
27 円形板
28 回転板
29 モータ(回転駆動手段)
30 支持片
31 部分遮光手段
32 環状支持板
33 第2光源(検査用光源)
34 環状溝
35 撮像装置
36 撮像素子(撮像手段)
37 制御手段
38 画像処理手段
40 モニタ(表示手段)
100 検査装置
101 被検体収納装置
102 ドーム装置
103 ドーム型収納空間
104 上部開口
105 拡散板
107 同軸落射照明装置
108 拡散板
109 ハーフミラー
110 撮像装置
A 中心軸
R R1 R2 検査光
L 被検レンズ(被検光学部品)
X ゴミ
XG ゴースト像
XI ゴミの観察像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転対称形状をなす被検光学部品の表面に検査光を照射する検査用光源と、
上記被検光学部品によって反射された上記検査光を受光して該被検光学部品の表面を撮像する撮像手段と、
を備える検査装置において、
上記被検光学部品の中心軸の延長方向に配設した該撮像手段から該被検光学部品を見たときに、該被検光学部品の一部と該撮像手段の間に位置する部分遮光手段を備えることを特徴とする被検光学部品検査装置。
【請求項2】
請求項1記載の被検光学部品検査装置において、
上記部分遮光手段と上記被検光学部品を、上記中心軸回りに相対回転させる回転駆動手段と、
上記撮像手段から該中心軸方向に上記被検光学部品を見たときに、該中心軸から上記被検光学部品の外周縁部にまで跨る上記部分遮光手段と、
上記部分遮光手段と上記被検光学部品が所定角度だけ相対回転する毎に撮像動作を行う上記撮像手段と、
上記部分遮光手段と上記被検光学部品が一周相対回転する間に上記撮像手段が撮像した撮像データを合成して、上記被検光学部品全体の撮像データを生成する画像処理手段と、
画像処理手段が生成した画像を表示する表示手段と、
を備える被検光学部品検査装置。
【請求項3】
請求項2記載の被検光学部品検査装置において、
上記部分遮光手段が、該撮像手段から上記被検光学部品を見たときに上記中心軸を中心とする中心角α°の扇形形状をなす部分を有し、
上記撮像手段が、上記部分遮光手段が上記中心軸回りに上記α°より小さいβ°回転する毎に撮像動作を行う被検光学部品検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−163344(P2012−163344A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−21610(P2011−21610)
【出願日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(000113263)HOYA株式会社 (3,820)
【Fターム(参考)】