装置及び方法
本発明は、アンプルから充填された注射器にラベルを付けるための医療用デバイスに、また、アンプルから注射器に充填するためのより安全なデバイスに、さらに、関連する方法に、関する。アンプルに取り付けられてアンプルから充填された注射器にラベルを付けるためのデバイスを説明しており、このデバイスは、デバイスを充填したアンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、上記アンプルの内容物に関するラベルを保持するラベルホルダと、を備え、上記注射器及び上記アンプルの一方が、上記デバイスから取り外し可能であり、上記ラベルが、上記注射器の充填操作と上記注射器及び上記アンプルのうちの上記一方の上記デバイスからの取外動作と同時に、上記注射器を上記ラベルによってラベル付けするように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンプルから充填された注射器にラベルを付けるための医療デバイスに、アンプルから注射器に充填するためのより安全なデバイスに、及び、関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
不運な医療事象の結果として推定18万人の患者が毎年米国で亡くなっており、投薬ミスが主要な要因となっている。1996年から1997年までの1年間において米国薬局方(USP)の自発的投薬ミス報告プログラム(voluntary Medication Errors Reporting Program)に報告された投薬ミスの解析において、USPは、報告の33%が投薬ミスの原因であると言及していることを見出した(USP1998年)。死亡報告の約30%において、ラベル付けまたはパッケージングは、死亡につながる投薬ミスの要因として言及されている(USP1998年)。687人のカナダの麻酔医の調査は、1038の薬品関連事象を特定しており、注射器の誤認または「注射器取替え(syringe swap)」が、最も一般的なミス要因である。
【0003】
パッケージの設計に考慮がなされていても、一薬品を別のものと取り違えやすい。薬品が小型のアンプルで供給されかつこれらのラベルが読みにくく、さらに薬品を投与する前に薬品を別の正しくラベルが付けられたデバイス(主として注射器)へ移送しなければならないので、静脈注射の薬品において特に問題がある。薬品の注射器またはアンプルの誤認は、麻酔状態中における投薬ミスの重大な原因である。豪州麻酔事故監視研究(Australian Incident Monitoring Study)は、2000の麻酔事故のうち144が誤った薬品を与えるまたは危うく与えるところである状況に関係することを報告している。誤って選択した薬品を実際に投与する危険性は、薬品がアンプルにあるよりも(58%)注射器にある場合に高い(93%)。
【0004】
色識別注射器ラベルは、薬品ミスの事故を減少させるのに役立つが、ラベルを誤って付けることは、重大な問題である。アンプルを使用することに関する他の問題には、指を切ること、滅菌が不十分であること、注射する薬品にガラス粉が入ることが含まれ、ガラス粉は、これらが循環器に入ると、患者の肺に堆積することがある。
【0005】
発明者の1人は、これら問題への研究を行っており、背景情報は、非特許文献1及び2から分かる。投薬ミス及び患者の安全性の問題への発明者の研究を、後述する本発明の態様及び形態で提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6099510号明細書
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】"Variability in the concentrations of intravenous drug infusions prepared in a critical care unit", Daniel Wheeler et al., Intensive Care Med, DOI 10.1007/s00134-008-1113-9, Springer-Verlag 2008
【非特許文献2】"Medication errors in anaesthesia and critical care", S. J. Wheeler and D. W. Wheeler, Anaesthesia, 2005, 60, pages 257−273
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これら問題に対処する従来の手法は、バーコード読取器を麻酔機械に結合することだが、このデバイスは、ラベルが付けられた内容物ではなくステッカーを読み込んでおり、ステッカーが正確に注射器に貼り付けられることに依存している。アンプル頂部を折って取る(break off)ことを補助する簡素なデバイスは、特許文献1に公知であるが、これは、上記問題に対処するのにあまり役に立たない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1態様において、アンプルに取り付けてアンプルから充填される注射器にラベルを付けるためのデバイスが提供され、このデバイスは、デバイスをアンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、デバイスを注射器に嵌合することを可能とする注射器嵌合部分と、アンプルの内容物に関するラベルを保持するラベルホルダと、を備え、注射器及びアンプルの一方が、デバイスから取り外し可能であり、ラベルが、注射器の充填動作と注射器及びアンプルの一方のデバイスからの取外動作と同時に、注射器が、ラベルによってラベル付けされる。
【0010】
使用時において、形態におけるデバイスは、充填したアンプルに恒久的に嵌め込まれて出荷されてもよく、(空の)注射器は、使用直前に嵌め込まれる。
【0011】
いくつかの形態において、ラベルは、充填動作と同時に(充填動作の前に、動作中にまたは動作後に)注射器に取り付けるためにデバイスから取り外し可能であり、そして、ラベルホルダは、単にデバイスの一部であり、ラベルは、デバイスに初期的に取り付けられている。好ましくは、このような手法において、取り外し可能なラベルは、効率的な充填動作のためにラベルが少なくとも部分的に取り除かれなければならないように位置付けられている。
【0012】
このため、例えば、一手法(我々のコードネームMarshall)において、デバイスは、一体成形されており、アンプルのスナップ頂部(首部)に嵌合し、好ましくはスナップ係合する。ラベルは、注射器嵌合部に横断して取り付けられており、このため、注射器は、ラベルを取り除かなければその雌型結合部分(ルアー)内へ嵌合しない。使用時において、嵌め込まれた注射器は、アンプルの頂部を折り取る(snap off)ために採用されるレバーを形成する。このため、この手法において、ラベルは、取り外し可能であり、注射器に挿入するために取り除かれなければならず、このため、ユーザは、取り除いたラベルを直接注射器に配置することを迫られる。その後、注射器からの梃子作用を使用して、アンプルから頂部を折り取り、そして、デバイスが取り付けられた注射器は、アンプルの開口頂部の上方に配置されて内容物を吸引する。
【0013】
別の手法(我々のコードネームHartke)において、先と同様に、ラベルは、取り外し可能であり、デバイスを動作するために取り除かなければならない。しかし、この例において、ラベルは、アンプルのスナップ頂部の側部を横断して付けられており、このため、アンプル頂部は、ラベルを取り除くかなければ折り取られない。この手法の一例において、アンプル組込部分(アンプルホルダ)は、その長さに沿ってクレードル内でアンプルを保持する。ヒンジ部分は、クレードル内でアンプルの上方に位置しており、このため、それは、ラベルを越えてスナップ頂部を圧迫するように下方へヒンジ動作され、したがって、ラベルは、デバイスを動作させるために取り除かれる。好ましい形態において、ヒンジ部分は、注射器嵌合部分を備え、先と同様に梃子作用を提供し、腕部の端部において突出部を備える。形態において、突出部は、注射器のための雌型結合部分(ルアー)を備える。このため、デバイスは、いったんスナップ頂部を折って取るとヒンジ部回りの(ルアー構成部材の)回転を継続するように構成されており、このため、突出部は、内容物を吸引するために、アンプルのうちここで開口した頂部内へ移動する。キャビティは、ヒンジ部のほぼ反対側にあるクレードルに形成されており、折り取られた頂部を受け、そして、頂部は、注射器によってキャビティ内に保持される。このため、使用時において、アンプル及び注射器は、初めに、注射器がヒンジ結合された部分のルアー内に挿入された状態で、互いに平行に配置され、そして、ヒンジ結合された部分は、注射器が180°回転してその後に開口したアンプルと位置合わせされるように回転される。
【0014】
さらなる形態(我々のコードネームFender)において、アンプル組込部分は、アンプルの頂部の上方にある空間を空気抜孔を除いてほぼ気密であるようにアンプルを収容する。任意の(気密な)開口部は、容器が透明であるかに応じて、アンプルのラベルを読むことを可能とするために設けられている。ラベルは、空気抜孔を覆うように設けられており、このため、このラベルは、アンプルの内容物を吸引するために取り除かれる必要がある。頂部を折り取ることを可能とするために、押付ボタン手段は、ユーザがアンプルのスナップ頂部に圧力をかけることを可能とするために、頂部を閉塞したアンプル組込部分に設けられてもよい。注射器嵌合部分は、注射器に対してほぼ気密な嵌合をもたらす。そして、使用時において、ラベルは、空気抜孔から取り除かれ(そして注射器に取り付けられ)なければならず、内容物を吸引するときに、頂部を折り取った後のアンプルに入るための空気の経路を形成する(アンプルへの他の空気経路がほぼない)。
【0015】
これら及び他の構成において、デバイスは、アンプルのスナップ頂部を折り取るように構成された部分を有する。上述したFender型デバイスにおいて、デバイスは、アンプルハウジングの押付ボタン領域を備え、Hartke型デバイスにおいて、デバイスは、デバイスのヒンジ部分、特にヒンジ式の注射器嵌合部分を備え、Marshall型デバイスにおいて、デバイスは、アンプルのスナップ頂部のための(スナップ)キャップを備える。
【0016】
さらにさらなる手法(我々のコードネームAmpeg)において、これは、特にアンプル(アンプルは標準型であるがサイズが異なる)のスナップ頂部に嵌合するようなサイズの襟部を備える。後者の形態の構成において、注射器嵌合部分は、注射器をクリップ留めし、アンプル組込部分は、形態ではスナップ頂部の首部の回りにある襟部によってアンプルをクリップ留めする。形態において、襟部は、注射器嵌合部分にヒンジ式に取り付けられている(そして、使用後に注射器嵌合部分に折り重ねられる)。これにより、注射器嵌合部分は、アンプル組込部分(襟部)に対して連節されることが可能となり、アンプルから頂部を折り取り、その後、これは、デバイスから取り除かれ、通常の方法で充填される。この手法において、デバイスは、注射器が担持するラベルと共に注射器に取り付けられたままである。このような手法において、好ましくは、デバイスは、注射器及びアンプルと共に出荷され、このため、デバイスに取り付けられているラベルは、アンプルから薬品を吸引した後に注射器に残される。
【0017】
このため、概して、いくつかの好ましい形態において、注射器嵌合部分は、デバイスに対する、より具体的にはアンプル組込部分に対する注射器嵌合部分の運動を可能とするように取り付けられている。この運動は、アンプルのスナップ頂部を折り取るための力をかける。このようにして、注射器は、取り付けられると、アンプルのスナップ頂部を折り取るためのレバーとして使用される。いくつかの好ましい形態において、軸回りのヒンジ運動または回転を採用する。しかしながら、当業者は、他の形態の運動を替わりに採用してもよいこと、例えばアンプルを開放するためにスナップ頂部に力をかけるために長手方向軸回りの回転(ネジ式運動)を採用してもよいことを理解する。
【0018】
形態において、例えばラベルホルダがスナップ頂部を折り取ることによって解放されるようにデバイスを構成することによって、ラベルホルダは、アンプルのスナップ頂部を取り外すまでデバイスから解放されない取り外し可能な単位体である。これにより、アンプルの内容物を吸引することなく不意に注射器にラベルを付けてしまい、その後に別のアンプルの内容物を吸引するために同一の注射器を使用するという危険性を低減する。
【0019】
ラベルホルダは、デバイスのうちラベルを担持する部分を備える。それは、例えば、それに取り付けられた粘着ラベルを有する、または、ラベル(ラベル情報)は、デバイスのこの構成部材/部分に成形されている。
【0020】
上記形態が例えば低コストなどを含む多種多様な利点を有するが、いくつかの特有の形態において、デバイスは、注射器に自動的にラベルを付けるように構成されている。このため、このような構成において、ラベルホルダは、デバイスから取り外し可能であり、注射器がデバイスの注射器嵌合部分に係合しその後に注射器嵌合部分から取り外されると、ラベルホルダは、注射器に取り付けられてデバイスから取り外され、このため、注射器に自動的にラベルを付ける。当業者は、例えば、接着剤による、ラチェットによる、一方向ロック機構による、圧縮嵌合による、かつ/または、歯部もしくは返し部(barb)であって注射器へのラベルホルダの一方向スライド嵌合を提供するように構成された歯部もしくは返し部を用いることによる、注射器への接続部を有するようにラベルホルダを構成するさまざまな方法があることを理解する。コストがかからない1つの好ましい手法は、注射器の周囲に嵌合して注射器を把持する襟部を、特に注射器よりも若干小さい内径の分割型襟部を有するラベルホルダを採用することである。これにより、注射器を覆うような押付嵌合/摩擦嵌合を提供することができ、注射器を取り除いたときに注射器を把持する。しかしながら、形態において、上記手法を組み合わせて採用してもよい。例えば、成形タイプのデバイスでは、返し部が好ましい。
【0021】
ラベルホルダが注射器のための襟部を備える場合、襟部は、透明プラスチックで構成されてもよく、このため、注射器にあるグラデーション(gradation)は、襟部を通して視認可能であり、また、このため、気泡をより容易に放出する。これは、小用量について1ml〜2mlの容積が襟部の後方にある場合に、例えば5ml未満の小型の注射器に特に有利である。あるいは、襟部は、注射器の先端部までずっと引かれる(注射器が先端部にフランジ部を有し、このフランジ部が襟部を取り除くことを抑制する)ように構成されてもよい。
【0022】
形態において、襟部及び/またはデバイスは、例えばアンプルにあるラベルの色と一致するように着色されたプラスチックを用いることにより、色付けられているまたは着色されてもよい(さまざまなタイプの薬品に関する国際着色標準がある)。
【0023】
このため、形態において、ラベルホルダは、特に注射器の外径部分を把持するように設計された襟部を備える。そして、使用時において、注射器をデバイス内に押し込むにしたがって、襟部は、注射器を握り締めると同時にデバイスを解放し、取り外しを容易にする。他の形態において、例えば、製造を容易にするため、ラベルホルダは、ボトル頂部にある不正開封防止リングのような薄肉の破断可能なプラスチックの撚糸(strand)によってデバイス(より詳細にはアンプル組込部分)に取り付けられてもよい。このような場合において、状況に応じて、複数のプラスチックまたは金属の返し部を襟部を囲むように周囲に配設するなどして設け、ラベルホルダを注射器に締め付けてもよい。
【0024】
ラベルは、従来の紙製の、プラスチック製のもしくは布製のラベル及び/またはバーコード及び/またはRFID(無線周波数識別)タグを備えてもよい。注射器の直径に応じて、ラベルのための空間が制限される。この場合において、ラベルホルダがラベル保持部分を有すると有利であり、これは、長手方向(すなわち襟部の軸と平行)に折り込み可能である。形態において、この部分は、襟部の周囲に取り付けられている。初期的に、これは、アンプルと平行に位置するように下方に折られているが、ラベルホルダが注射器に取り付けられた後、これは、注射器の長さに沿って位置するように約180°にわたってヒンジ式に動く。この長手方向の片は、いわゆる活性ヒンジ、蟻形丁番またはボウタイヒンジによって襟部の湾曲した外周に取り付けられており、これは、オーバーセンターストレッチ(over-centre stretch)を採用し、このため、(プラスチックボトルのフリップ頂部と同様の態様で)襟部の軸に沿う上方または下方に双安定付勢を有する。また、このタイプのラベルを使用することは、襟部の高さを低くし、このため、注射器の長手方向長さ(グラデーション)の少ししか不明瞭にしないという利点を有する。
【0025】
また、好ましい実施形態のデバイスは、スナップ頂部を折り取った後にスナップ頂部を保持するためのキャビティを形成し、デバイス内の破損したガラスの安全性を維持する。規制環境に応じて、これは、コストがかかる特別な「鋭利な」廃棄物ではなく慣習的な廃棄物としてデバイスを廃棄することを可能とする。このため、形態において、使用後、スナップ頂部は、ほぼ全体的にキャビティ内にある。したがって、形態におけるデバイスは、同様に、例えばプラスチックのスナップロック機構などの1以上の連結部を有し、デバイスを1回使用に制約する。
【0026】
ここで、本発明の別の態様を説明し、この態様は、アンプルから注射器を鋭利な部分なく充填することを容易にする。当業者は、説明する本発明のさまざまな態様及び形態の特徴を、及び形態における特徴を、組み合わせることを理解してもよい。
【0027】
このため、別の態様において、本発明は、アンプルから注射器を充填することを容易にするためにアンプルに取り付けるためのデバイスを提供し、このデバイスは、デバイスを充填したアンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、デバイスを上記注射器に嵌合させることを可能とする注射器嵌合部分と、を備え、デバイスが、上記注射器をデバイスに取り付けるための第1注射器取付構造と、上記充填したアンプルから液体を上記注射器に充填するための第2注射器充填構造と、の2つの構造を有し、デバイスが、上記第1構造と上記第2構造との間で再構造可能であり、上記第1構造と上記第2構造との間の上記再構造が、上記アンプルのスナップ頂部を折り取る力をかける。
【0028】
第1注射器取付構造と第2注射器充填構造との間のデバイスの再構造は、さまざまな方法で達成されてもよい。例えば、長いピッチを用いて、デバイスの2つの部分を相対的に捻ることによって達成されてもよく、または、デバイスの部分間のスライドもしくは平行移動を用いて達成されてもよく、または、これらを組み合わせてもよい。しかしながら、特に好ましい形態において、デバイスの注射器嵌合部分は、アンプル組込部分にヒンジ式に取り付けられており、互いに所定の(傾斜した)角度が初期的にあり、これは、例えば後述する図1に示される。そして、これらは、互いに長手方向で位置合わせされ、充填するために注射器をアンプルと直線状になる。このヒンジ式または回転式動作は、形態において、例えばデバイスの注射器充填部分における面または突出部などのデバイスの押付部分でアンプルのスナップ頂部を圧迫させ、これにより、注射器取付構造から注射器充填構造までの移行中にスナップ頂部を折り取る。
【0029】
いくつかの特に好ましい形態において、デバイスの注射器嵌合部分とアンプル組込部分との間を接続することまたは連結することにより、他方に対して一方の部分を回転させかつ平行移動させることが可能となる。より具体的には、好ましい形態において、注射器充填部分は、アンプル組込部分に対してまず主として回転させられて頂部を折り取り、そして、アンプル組込部分に向けて主として平行移動し、このため、注射器嵌合部分のノズルは、その後、アンプルの開口頂部内に移動する。(アンプル及び注射器の組合体は、一般に、充填時に反転しており、このため、アンプルは、注射器の上方にあり、通常水をベースにした液体の表面張力は、液体がノズルの周囲に流出することを防止する。)
【0030】
デバイスが1回使用または複数回使用を目的としているかに応じて、この回転・平行移動運動を達成するさまざまな方法がある。前者の場合、比較的安価なプラスチック製の連結部が望ましく、後者の場合、金属部品を組み合わせたより堅固な連結部が望ましい(また、後者の場合、デバイスは、殺菌可能である)。
【0031】
前者の場合、ヒンジ式取付部は、いわゆる四節リンク機構を備えてもよく、この四節リンク機構は、接続された部分がまず全体的に移動して互いに対して回転しその後全体的に互いに対して平行移動するように構成されている。このような構成は、例えば活性ヒンジを含んで一体プラスチック成形されてもよい。
【0032】
より堅固な形態において、ヒンジ式取付部は、例えばスロットに沿って平行移動可能なロッドなどのスライドヒンジ部を備えてもよい。この場合において、回転・平行移動運動は、例えば主本体成形部に設けられたカム面など、注射器嵌合部分とデバイス(のアンプル組込部分)との間にあるカム面によって付与されてもよい。
【0033】
形態において、注射器嵌合部分のノズルは、アンプルの内側1mm〜2mmで終了するように移動されてもよい。回転ロック部は、いったん注射器及びアンプルを長手方向で直線状にされると、逆回転することを防止するように設けられており、かつ/または、1以上の安全ロック部は、いったんアンプル頂部を折り取ると、アンプル組込部分から離間して注射器嵌合部分が移動することを防止するように設けられている(そして、鋭利な頂部を安全に捕捉する、かつ/または、注射器を充填することなく注射器にラベルを付けることを防止する)。これは、単純なプラスチック製のラッチまたはラチェットによって達成される。
【0034】
単一使用のデバイスにおいて、デバイスは、好ましくは、アンプルの製造工程中にアンプルに取り付けられ、同一工程中にラベル付けされる。
【0035】
形態において、アンプル嵌合部分は、ポリエチレン、ポリカーボネートまたはポリプロピレンのようなプラスチック材料から製造されてもよい。しかしながら、これら材料が良好な摩擦グリップをアンプルにもたらさないので、好ましくは、アンプル嵌合部分は、両端部においてアンプルを保持するように、形態において、アンプルを取り囲むまたは密封するように構成されている。そのホルダ内において、アンプルは、スナップ頂部のうち縦スジが入れられた端部がデバイスのうち頂部を圧迫する部分を向くように方向付けられている。形態において、アンプルホルダ及びデバイスの本体部は、例えば共にスナップ係合して内側にアンプルを保持する/収容する二枚貝タイプの構成部材として、単一のプラスチック構成部材として形成されている。
【0036】
注射器嵌合部分は、主として、わずかにテーパ状の状況に応じてネジ山が形成された孔部を有するノズルを用いて、注射器の基端部と結合する雌型部分を備える。形態において、標準的なルアー嵌合部を採用する。大型の注射器で使用される中心をずらした針を収容するために、ルアー嵌合部は、同様にオフセットされている。注射器嵌合部分は、第2プラスチック構成部材を備えてもよい。
【0037】
関連する態様において、本発明は、医療用注射器にラベルを付けるためのデバイスを提供し、このデバイスは、デバイスを充填したアンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、上記アンプルの内容物に関するラベルを保持する取り外し可能なラベルホルダと、デバイスを上記注射器に嵌合させることを可能とする注射器嵌合部分と、を有し、上記ラベルホルダが、上記注射器を上記デバイスに嵌合させたときまたは嵌合させた後に上記注射器に係合するように構成され、このため、充填後に上記注射器を上記デバイスから引き出すときに、上記取り外し可能なラベルホルダが、上記デバイスから取り外されて上記注射器に取り付けられる。
【0038】
さらに関連する態様において、本発明は、アンプルからの注射器の充填を可能とするデバイスを提供し、このデバイスは、デバイスを充填したアンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、デバイスを上記注射器に嵌合することを可能とする注射器嵌合部分と、上記アンプルの折り取った頂部を保持するためのキャビティと、を備え、上記注射器嵌合部分が、上記アンプル組込部分にヒンジ式に取り付けられており、デバイスが、注射器嵌合部分の軸が上記アンプル組込部分の軸に対して所定の傾斜角度にある第1注射器取付構造と、注射器嵌合部分及びアンプル組込部分が直線状にされて注射器をアンプルから充填することを可能とする第2注射器充填構造と、の2つの構造を有し、デバイスが、上記第1構造と上記第2構造との間で再構成可能であり、上記第1から第2構造へ移るときに、アンプル頂部を折り取り、頂部をキャビティ内に捕捉する。
【0039】
好ましくは、キャビティは、上記注射器嵌合部分と上記アンプル組込部分との間にあるヒンジ連結部のほぼ後方または下方に位置する。
【0040】
さらに関連する態様において、本発明は、アンプルに取り付けられてアンプルからの注射器の充填を容易にするための一体成形されたデバイスを提供し、このデバイスは、デバイスを充填したアンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、デバイスを上記注射器に嵌合することを可能とする注射器嵌合部分と、を備え、上記アンプル組込部分が、アンプルのスナップ頂部のためのキャップを備え、上記注射器嵌合部分が、注射器のための雌型ルアー嵌合部を備え、上記アンプルを受けるための上記キャップの開口部が、上記注射器を受けるための上記雌型ルアー嵌合部の開口部とはほぼ反対方向を向き、このため、使用時において、上記注射器及び上記アンプルが、ほぼ反平行にあり、使用時において、上記注射器が、上記アンプルの上記スナップ頂部を折り取るためのレバーとして使用可能である。
【0041】
形態において、ラベルは、上述のように、雌型ルアー嵌合部の開口部を覆うように設けられる。
【0042】
さらなる態様において、本発明は、注射器に自動的にラベルを付ける方法を提供し、この方法は、液体のアンプルにあるデバイスにラベルを取り付ける工程と、注射器をアンプル/デバイスに嵌合する工程と、アンプルから液体を注射器に充填する工程と、ラベルが注射器に取り付けられた状態でアンプルから注射器を引き出す工程と、を備える。
【0043】
さらなる態様において、本発明は、医療用注射器にラベルを付ける方法を提供し、この方法は、アンプルを準備する工程と、デバイスを準備して上記注射器を上記アンプルに結合する工程であって、上記デバイスが、上記注射器を上記デバイスから取り除くことなく上記アンプルの内容物を上記注射器に供給することが可能なように構成された、工程と、上記注射器を上記デバイスに係合し、このため、上記アンプルに取り付けられた上記デバイスに取り付けられたラベルホルダが上記注射器と係合する工程と、上記充填した注射器を上記デバイスから引き出し、このため、上記注射器に係合した上記ラベルホルダが上記注射器に保持されて上記注射器にラベルを付ける工程と、を備える。
【0044】
改良型吸引
上記構成の試験が明らかにしたことは、反転したアンプルから薬品を吸い取るためにデバイスを使用するときに、ときどき空気がアンプル内に入ってやや大きい気泡として引き抜かれた薬品と置換されることである。針がアンプル首部の中心にない場合には、空気は、主として、利用できる最も広い経路を上昇し、気泡がアンプルの縁部から離間して破裂して液体の頂部(アンプルが上下反転しているので、頂部がアンプルの基部になる)に浮遊する前に、気泡は、充填針の頂部にと平行に通過する。このため、薬品の吸引を続けると、アンプル首部内へちょうど引き込まれた気泡の一部は、注射器内に吸引される。状況に応じて、最大30%の空気を吸引する。
【0045】
実験では、2つの設計の特徴がこの問題を改善することを突き止めており、この2つの設計の特徴は、アンプルの内容物を吸引するときに吸引先端部を首部の開口部から中心をずらすようにデバイスを構成すること、及び、形態においてノズルが一側にある開口部を有しかつ好ましくは先端部の端部において閉塞している吸引先端部を設けることによって、吸引先端部における吸引が非対称となるように構成すること、である。これら特徴のいずれかを他方に対して独立して採用してもよいが、好ましくは、これら特徴を組み合わせて使用する。このため、形態において、デバイスは、吸引先端部にある開口部が最も空気が進入しやすい経路から最も離れた側にあるように中心からずらして吸引先端部を保持しており、このような構成の実験では、ほぼ100%の液体を吸引することを突き止めた。
【0046】
一形態において、吸引先端部は、先端部の端部において閉塞する長手方向のチャンバまたは導管を有し、ノズルは、長手方向のチャンバまたは導管の横方向の側部に、実施形態において先端部の端部近傍に開口部を形成することによって形成されている。吸引先端部の端部は、傾けられており、このため、先端部のうちノズルの開口部を有する側部または面は、このような開口部がない先端部の反対側の側部または面よりも長い。
【0047】
また、上述した構成は、主として空気が後に引き出されるにもかかわらず充填針を用いてアンプルから注射器を充填するときに空気をあまり吸引しないため、注射器ラベル付けデバイス以外でも実用的である。
【0048】
このため、さらなる態様において、本発明は、アンプルから注射器を充填するための充填針を提供し、充填針は、針を注射器に嵌合するための雌型ルアーと、アンプルの内容物を吸引するための吸引先端部と、を備え、上記吸引先端部は、一側にある開口を有するノズルを備える。
【0049】
好ましくは、上述したように、ノズルは、充填針の端部に近接する。雌型ルアーは、例えば、押付嵌合型のまたはルアーロック型のコネクタを備える。
【0050】
本発明は、このような注射針を用いてアンプルから注射器に充填する方法をさらに提供し、この方法において、アンプルは、ほぼ反転位置で保持されており、注射針は、アンプル首部の近位側に向けて面する。
【0051】
本発明のこれら及び他の態様は、添付の図面を参照して、例としてさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1a】本発明の一実施形態における自動注射器ラベル付けデバイスを示す図である。
【図1b】自動で注射器にラベルを付けるために注射器を挿入する前のデバイスを示す図である。
【図1c】自動で注射器にラベルを付けるために注射器を挿入した後のデバイスを示す図である。
【図2a】アンプルから注射器に充填してラベル付けするために図1のデバイスを使用する一連のステップを示す図である。
【図2b】アンプルから注射器に充填してラベル付けするために図1のデバイスを使用する一連のステップを示す図である。
【図2c】アンプルから注射器に充填してラベル付けするために図1のデバイスを使用する一連のステップを示す図である。
【図2d】アンプルから注射器に充填してラベル付けするために図1のデバイスを使用する一連のステップを示す図である。
【図3】図1のデバイスを示す垂直断面図及びデバイスの例示的なラベルホルダを示す詳細図である。
【図4a】アンプル頂部を取り除くために使用中のデバイスを示す断面図である。
【図4b】アンプル頂部を取り除くために使用中のデバイスを示す断面図である。
【図5a】内容物を吸引するために注射器の雌型組込部分のノズルをアンプルの開口頂部に挿入する前に、アンプルの頂部を折って取った後のデバイスを示す斜視図である。
【図5b】内容物を吸引するために注射器の雌型組込部分のノズルをアンプルの開口頂部に挿入する前に、アンプルの頂部を折って取った後のデバイスを示す拡大斜視図である。
【図5c】内容物を吸引するために注射器の雌型組込部分のノズルをアンプルの開口頂部に挿入する前に、アンプルの頂部を折って取った後のデバイスを示す垂直断面図である。
【図6a】注射器のための雌型結合部分のノズルをアンプルの開口頂部内に挿入した後のデバイスを示す斜視図である。
【図6b】注射器のための雌型結合部分のノズルをアンプルの開口頂部内に挿入した後のデバイスを示す断面図である。
【図7】内容物の吸引及びその後のラベルホルダを担持する注射器の取り外しを示す図である。
【図8】アンプルの頂部を折り取り、注射器にラベルを付けるための(Marshall型)デバイスを示す図である。
【図9】使用時における図8のデバイスを示す図である。
【図10】アンプルの頂部を折り取り、注射器にラベルを付けるための(Hartke型)デバイスを示す図である。
【図11】使用時における図10のデバイスを示す図である。
【図12】アンプルの頂部を折り取り、注射器にラベルを付けるための(Fender型)デバイスを示す図であって、デバイスの使用を示す図である。
【図13】アンプルの頂部を折り取り、注射器にラベルを付けるためのさらなる例における(Ampeg型)デバイスを示す図である。
【図14】使用時における図13のデバイスを示す図である。
【図15a】本発明の実施形態において使用するための好ましい例における吸引先端部を示す図であって、一側に開口部があるノズルを示す図である。
【図15b】本発明の実施形態において使用するための好ましい例における吸引先端部を示す図であって、アンプルの首部内に挿入されたノズルを示す図である。
【図15c】本発明の実施形態において使用するための好ましい例における吸引先端部を示す図であって、閉端部で終端した吸引先端部内の長手方向チャンバと側部開口部を有するノズルとのを示す垂直断面図である。
【図16】一体型の注射器キャップを有する注射器ラベル付けデバイスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
概して、本発明における一態様にしたがって、アンプルに取り付け、アンプルの内容物に関するラベルを内容物が充填される注射器に配置するためのデバイスを説明する。
【0054】
図1aを参照すると、図1は、アンプル150のスナップ頂部152を破断するための一実施形態におけるデバイス100を示している。デバイスは、図示した実施形態においてアンプルを収容するアンプルホルダ104を有するアンプル組込部分102を有し、このアンプルホルダは、状況に応じて、アンプルのラベルを読み込むことを容易にするために、透明プラスチックである、または開口部を有する。また、デバイスは、アンプルの内容物を吸引するための吸引先端部またはノズル116を有する雌型ルアー嵌合部114を有する注射器ハウジング112を備える注射器嵌合部分110を有する。図示したデバイスのアンプル組込部分102は、デバイスの主本体部を備え、これは、2つの部分(前方部及び後方部)で形成されており、これら部分は、アンプル150を囲むように取り付けているまたは挟持する(実施形態において、これらは、二枚貝タイプのプラスチック成形物を備える)。
【0055】
図示のように、初期的に、注射器は、アンプルに対して傾斜した角度にあり、したがって、注射器嵌合部分の長手方向軸は、アンプル組込部分の長手方向軸に対して傾斜した角度にある。(実施形態において潜在的にデバイスの注射器がアンプル軸に対して真っ直ぐまたは180°であっても、角度は、どこから測定したかに応じて、鈍角または鋭角と考えられる。)デバイスの構造は、注射器嵌合部分(注射器)をアンプル組込部分(アンプル)に対してまず主として回転させ、そしてアンプルに向けて主として平行移動させるように構成されている。
【0056】
図示した実施形態は、比較的強固な構造を有しており、複数回使用に特に適している。図示した例において、この構造は、状況に応じて補強されたスロット122にある回動部120を備え、デバイスのアンプル組込部分に対して回転しかつ平行移動することを可能とする。アンプル組込部分の表面124は、カム面を形成し、注射器嵌合部分の部分平面126は、この表面にわたって移動するカムフォロワとして機能する。カム面は、ほぼ直線状のまたは平坦な部分に続く一端部(アンプルに対する先端部)において湾曲した部分を有し、このため、注射器嵌合部分は、この注射器嵌合部分がアンプルに向けて平行移動する前に回転させられる。
【0057】
回転移動は、デバイスの注射器嵌合部分における押付部分または突出部がアンプルのスナップ頂部またはキャップ152を圧迫し、これを取り除くように至らせ、そして、平行移動は、デバイスの注射器嵌合部分における吸引頂部またはノズル116を開口したアンプル頂部に挿入する。アンプル頂部は、デバイスの主本体部102のキャビティ(図示略)内に収容されており、実施形態において、注射器嵌合部分110には、安全性を高めるためにカバープレート128が設けられており、破損したガラスがデバイスから出ることを阻止し、ユーザが開口したアンプルの鋭利な頂部にアクセスすることを阻止する。
【0058】
注射器嵌合部分110には、図示の例において襟部の外周にある間隙部132を有する襟部の形態をなす取り外し可能なラベルホルダ130が設けられている。襟部には、襟部の基部回りに周方向に配置された複数のクリップ134が設けられており、これらクリップは、注射器嵌合部分110の頂部においてフランジ部を把持する。襟部の直径は、例えば襟部の直径を注射器嵌合部分110によって規定される直径よりも若干小さく形成することによって、クリップ134が内方に付勢されてフランジ部136を把持するように選択されている。襟部の直径は、注射器の直径よりも若干小さく選択されており、このため、注射器160を注射器嵌合部分110内に挿入すると、襟部130は、膨張し、クリップ134は、フランジ部136を解放し、このため、注射器をデバイスから引き出すと、ラベルホルダ130は、注射器に取り付けられたままであり、デバイス100から取り外される。
【0059】
図1b及び図1cは、使用中における、図1aのデバイスと同様の一実施形態における成形されたデバイスを示す。これら及び後続の図面において、以前説明した要素と同様の要素には、同一の参照符号が付される。
【0060】
ここで図2aから図2dを参照すると、これらは、デバイス100の使用時の段階を図示する。このため、図2aは、注射器160を注射器嵌合部分110内に挿入することを示し、図2bは、注射器及び注射器嵌合部分を回転させて注射器160をアンプル150と(また、注射器嵌合部分をアンプル組込部分と)位置合わせし、これにより、アンプルのスナップ頂部152を折り取る(明確ではないが、図2bにおいてアンプル頂部は、折り取られている)ことを示す。そして、注射器及び注射器嵌合部分は、アンプル組込部分に向けて押し付けられ、このため、回動部120は、スロット122に沿ってスライドし、アンプルの内容物を注射器内に汲み上げる前に注射器嵌合部分の吸引頂部またはノズル116をアンプル内に挿入する(図2c)。そして、図2dにおいて、注射器160は、ラベルホルダ130を注射器に取り付けた状態でデバイスから取り外される。初期的に、ラベルホルダは、注射器の基部にあり、実施形態において、ラベルホルダには、内側歯部または返し部が設けられ、このため、ラベルホルダは、注射器本体部に沿って一方向でのみ容易に移動し、このため、注射器を充填後に容易には取り外されない。状況に応じて、ラベルホルダ130は、ラベルホルダが注射器にあるグラデーションを不明瞭にしないように、注射器のフランジ部162に向けて上方に押し付けられてもよく、かつ/または、ラベルホルダは、透明なプラスチックで形成されてもよい。
【0061】
図3は、例示的な実施形態におけるラベルホルダ130及びデバイス100にラベルホルダを取り付けることを示す。このため、図3は、注射器160の外側のプラスチック本体部と係合する1組の金属返し部138を示す。注射器を挿入すると、金属返し部は、ラベルリングを注射器に固定する。
【0062】
図4は、アンプル頂部を折り取る処理をより詳細に示す。図示のように、注射器嵌合部分の突出部114は、アンプル頂部152に当接して圧迫し、頂部を折って取ると、頂部は、アンプル組込部分内のキャビティ140によって受けられる。図示のように、注射器の長さは、ユーザがアンプル頂部を折り取ること補助するレバーを形成する。いくつかの好ましい実施形態において、スナップロック部142は、いったんアンプル頂部を折り取ると、注射器の垂直姿勢をロックするために設けられている。これは、図5a及び図5bにより詳細に示されており、これら図面は、デバイスの注射嵌合部分及びアンプル組込部分(主本体部)にある雄型及び雌型スナップ機構部を結合させることによって、アンプル頂部152をキャビティ140内にロックすることを示す。図5cは、ノズルとデバイスの注射器嵌合部分におけるアンプル頂部の雌型ルアーとによってアンプル頂部をキャビティ140内にしっかりと保持することをより詳細に示す。
【0063】
図6a及び図6bは、注射器、より具体的には注射器組込部分110の雌型ルアー嵌合部(ルアー受容部分)をアンプルに挿入し、これにより、吸引ノズル/先端部がノズルの開口端部の下方1mm〜2mmにあることを示す。いくつかの好ましい形態において、注射器がアンプルの頂部内へ下方にスライドして吸引のために注射器を位置決めすると、第2ロック部144は、注射器嵌合部分をその吸引位置にロックする。同様に、実施形態において、ロック部144は、例えばプラスチックのラチェットなどの、注射器嵌合部分110及びアンプル組込部分102それぞれにある一対の結合スナップ機構部を備えてもよい。
【0064】
図7は、注射器にアンプルの内容物を充填することを示し、これは、通常、図示のように反転位置で行われる(表面張力は、アンプルの液状内容物がこの処理中に溢れ出ることを阻止する)。そして、注射器160は、ラベルホルダ130を担持しながらデバイスから取り外される。この段階において、デバイス100は、空のアンプル及び鋭利な要素を包囲し、その後、地方条例に応じて、特別な「鋭利な」廃棄物ではなく通常の廃棄物として廃棄される。
【0065】
このため、デバイスは、臨床医が液状医薬品をガラスアンプルから注射器に移送することを補助する。安全機能は、故意の目的なく注射器に間違ったラベルを付けにくくすることを意味する。
【0066】
デバイスをすでに所定位置にある充填済みアンプルと共に出荷することを想定してもよい。これは、正確な薬品/ラベルの組合せを得る責任を製薬会社に負わせる。デバイスを嵌合することは、パッケージング処理の最終段階として見られる。(注射器は、デバイスと共に出荷されることはありえない。)
【0067】
実施形態において、デバイスは、射出成形されたプラスチックから全体的に形成されており、ラベルリングが注射器の外面を把持することを補助するために、いくつかの金属構成部材を追加する可能性がある。上記デバイスは、機械加工された原型であり、製品デバイスの一般的な機能性は、これと同様であるが、より少ない構成部材で形成されており、特に、複数回使用を防止するように設計されている。
【0068】
製造に適した材料には、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)及びポリカーボネート(PC)が含まれる。PCの利点は、その光学的透明性であり、これは、(例えば気泡が残っているか見るために)アンプル自体と使用される注射器のグラデーションとを視認することを補助する。また、光学的透明度の度合いを良好に維持する一方で薬品に対応して色を付与するようにPCを色付けすることは可能である。
【0069】
機械加工された原型における構造は、成形のために改良されてもよい。機械加工された実施形態において、カムフォロワは、カム面にわたってスライドし、所望のスライドが続く回転運動を提供する。しかし、好ましいことは、スライド機構ではなく回動及びリンクを使用することであり、「活性ヒンジ」は、組立体を簡素化するために使用され、部品点数を低減する。(概して、活性ヒンジは、同一構成部材における2つのより厚くより中実のセクション間にある局所的に薄肉化されたプラスチックの一部から形成されたヒンジである。)
【0070】
デバイスは、例示的な手順において以下のように使用される。
・ デバイスを開梱する。この工程は、注射器を梱包するために使用されるような標準的なタイベック(登録商標)パウチからデバイスを取り外す工程、または、デバイスに直接取り付けられたストリップを剥ぎ取る工程を備える。
・ 適切な注射器を開梱する。留意することは、さまざまな型のデバイスそれぞれを単一の注射器サイズ専用にし、半用量を投与しないことを確実にすることである。
・ 端部にある雄型ルアー嵌合部が注射器ハウジング内で雌型ルアー嵌合部(デバイスの注射器嵌合部分)と整列するように注射器を方向付ける。
・ 注射器をデバイス内へ押し込む。ルアー嵌合が形成され、デバイスは、互いに良好にロックされる。この点において、ラベルリングは、注射器を把持する。
・ デバイスを真っ直ぐにするために注射器を上方に上昇させる。これにより、アンプルからアンプルキャップを折って取り、可聴の「クリック音」を聞く。これに、再使用を防止するために注射器ハウジングがこの部分内にロックするときの「クリック音」が続く。
・ 注射器をアンプルに向けて押し下げる。最終的なデバイスにおいて、構造が最終位置にロックするときの別のクリック音が聞こえ、このため、再使用またはガラスのアンプルキャップが落下することを防止する。吸引先端部は、ここで、アンプルの首部の内側にあり、この実施形態において、カバープレートは、ほぼ完全に、アンプルの鋭利な部分及び折って取ったキャップを覆う。
・ デバイスを反転し、通常の方法で薬物を吸引する。
・ 薬品を注射器に移送すると、注射器を取り外す。ラベルホルダ(ラベルリング)は、注射器と共に離れ、ラベルと薬品とが互いに対応することを確実にする。
【0071】
実施形態において、デバイスは、薬品をガラスアンプルに供給し、したがって保管期間を延長することを可能とする。いくつかの好ましい例のデバイスにおいて、薬品は、吸引先端部116を通ってかつフィルタ(図示略)を通って引き抜かれる。実施形態において、薬品は、滅菌性を提供するためかつ微細なガラスの破片が存在しないようにするため、0.2μmのフィルタを通って注射器まで引き抜かれる。その後、デバイスの一部は、滅菌栓として注射器の先端に付けられる。この処理中に、ラベルを注射器に付けて薬品の名前、種類及び用量を提示する。これは、ミスしがちであるラベル付けステップを除去する。好ましくは、ラベルは、十分に大きく、大きな印刷面並びに色及び視覚的な手掛りの使用を可能とし、誤った薬品を選択することによって引き起こされるミスを減少させる。
【0072】
ここで図8を参照すると、この図は、さらなる例の注射器ラベル付けデバイス1000を示し、このデバイスは、一体成形されたプラスチック品を備え、アンプル組込部分102は、アンプルのスナップ頂部のためのキャップを提供し、ラベル1002は、注射器嵌合部分110の雌型ルアーを覆うように取り付けられ、このため、これは、注射器を充填する前に取り外される。図9は、デバイスの使用時におけるステップ、すなわち、ラベルを取り外す工程と、注射器を嵌合させる工程と、注射器をアンプルの頂部を折って取るためのレバーとして使用する工程と、そして注射器嵌合部分のノズル116をアンプルに挿入して(反転位置において)注射器を充填する工程と、を示す。
【0073】
図10は、アンプルの頂部を折り取り、注射器にラベルを付けるための第2例におけるデバイス1010示す。この例において、ラベル1012は、アンプルをデバイスに組み込むと、アンプルのスナップ頂部を横切るように配置され、このため、このラベルは、頂部がアンプルを折り取る前に取り除かれる。注射器嵌合部分110は、図11に示すように使用するためにデバイスにヒンジ結合され、注射器の頂部は、注射器及びアンプルが互いに平行であると、注射器嵌合部分内に挿入され、そして、注射器は、レバーとして使用され、このため、デバイスの押付部分114は、アンプルのスナップ頂部を折り取り、キャビティ140内に収容し、注射器を充填するために注射器及びアンプルが直線状(反平行)になることを可能とする。
【0074】
図12は、アンプルの頂部を折って取りアンプルの内容物が充填された注射器にラベルを付けさせるためのさらなる例におけるデバイス1020を示す。この例において、押付ボタン1022は、頂部を折り取るためにアンプル頂部に力を伝達する。押付ボタン1022は、1組の蛇腹部1024によってアンプル組込部分102に結合されており、アンプル組込部分は、アンプルの頂部のためのほぼ気密な包囲部を形成する成形されたハウジングを備える。取り外し可能なラベル1026は、アンプルの頂部の上方にある空間への空気抜孔1028を覆い、このため、このラベルは、より容易にアンプルの内容物を注射器に充填することを可能とするために、取り除かれなければならない。また、図12の断面図は、注射器への入り口とアンプル開口部との間にある例えば機械的な0.2μmフィルタなどの粒子フィルタ1029を示す。いくつかの好ましい実施形態における上記デバイスにおいて、このようなフィルタは、同様に存在しており、吸引した薬品からガラス粒子を濾過する。
【0075】
図13は、アンプルの頂部を折り取り、注射器にラベルを付けるためのさらなる例におけるデバイス1030を示す。図13の例において、予想されることは、注射器、アンプル及びデバイス1030が図示のように共に出荷されることである。アンプルは、襟部1032によってアンプルの首部を囲むように保持され、襟部は、好ましくは、折り畳まれてデバイス1030に当接して平坦に位置してもよい。ラベル1034は、デバイスに(恒久的に)取り付けられ、図14に示すように、アンプルの内容物を充填した後の注射器に取り付けられたままである。アンプル頂部は、手動で折り取ってもよく、これは、アンプルをデバイス1030によって保持することで容易になる。いったんアンプル頂部を取り除くと、アンプルは、デバイス及び注射器から取り外され、注射器は、ラベル付けされたデバイスに取り付けられたままであり、注射器には、アンプルの内容物が充填される。
【0076】
ここで図15を参照すると、この図は、デバイスの注射器嵌合部分における吸引先端部1500の一例を示し、先端部は、一側に開口部1504を有するノズル1502を備え、この開口部は、内部チャンバまたは導管1506内へ、注射器を取り付けるための雌型ルアーに至る。図15cに示すように、使用時において、吸引先端部は、アンプルの首部内で中心からずらされている。ラベル付けデバイスを用いずに注射器を充填するための充填針は、単に短い金属シャフトを備え、このシャフトは、例えば10mm〜30mmの長さであり、鋭利でない閉じた端部と一側にある先端部に向かう開口部とを有し、長手方向の内部導管との流体連通を形成し、この開口部は、針の他端部において雌型ルアーに至る。このため、概して、このような針は、図15cに示す「必要最低限のものだけを装備した(stripped down)」型の注射器嵌合部分を備える。
【0077】
図16は、デバイスのラベル部分と共に成形されたキャップ1600の例を示す。いったん充填すると、注射器をデバイスから引き出し、キャップは、先端部を汚染することなく注射器の短期間の保管を可能とする。
【0078】
もちろん、当業者は、他のさまざまな効果的な代替例を想到してもよい。理解することは、本発明が説明した実施形態に限定されず、本願に添付した特許請求の範囲の精神及び範囲内にある当業者に明らかな変形例を包含することである。
【符号の説明】
【0079】
100,1000,1010,1020,1030 デバイス,注射器ラベル付けデバイス、102 アンプル組込部分,主本体部、110 注射器組込部分,注射器嵌合部分、114 押付部分,雌型ルアー嵌合部,突出部、116 ノズル,吸引先端部、130 ラベルホルダ,襟部、140 キャビティ、142 スナップロック部(回転ロック部)、144 第2ロック部,ロック部(安全ロック部)、150 アンプル、152 アンプル頂部,キャップ,スナップ頂部、160 注射器、1002,1012,1026,1034 ラベル、1029 粒子フィルタ、1032 襟部、1500 吸引先端部、1502 ノズル、1504 開口部、1600 キャップ
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンプルから充填された注射器にラベルを付けるための医療デバイスに、アンプルから注射器に充填するためのより安全なデバイスに、及び、関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
不運な医療事象の結果として推定18万人の患者が毎年米国で亡くなっており、投薬ミスが主要な要因となっている。1996年から1997年までの1年間において米国薬局方(USP)の自発的投薬ミス報告プログラム(voluntary Medication Errors Reporting Program)に報告された投薬ミスの解析において、USPは、報告の33%が投薬ミスの原因であると言及していることを見出した(USP1998年)。死亡報告の約30%において、ラベル付けまたはパッケージングは、死亡につながる投薬ミスの要因として言及されている(USP1998年)。687人のカナダの麻酔医の調査は、1038の薬品関連事象を特定しており、注射器の誤認または「注射器取替え(syringe swap)」が、最も一般的なミス要因である。
【0003】
パッケージの設計に考慮がなされていても、一薬品を別のものと取り違えやすい。薬品が小型のアンプルで供給されかつこれらのラベルが読みにくく、さらに薬品を投与する前に薬品を別の正しくラベルが付けられたデバイス(主として注射器)へ移送しなければならないので、静脈注射の薬品において特に問題がある。薬品の注射器またはアンプルの誤認は、麻酔状態中における投薬ミスの重大な原因である。豪州麻酔事故監視研究(Australian Incident Monitoring Study)は、2000の麻酔事故のうち144が誤った薬品を与えるまたは危うく与えるところである状況に関係することを報告している。誤って選択した薬品を実際に投与する危険性は、薬品がアンプルにあるよりも(58%)注射器にある場合に高い(93%)。
【0004】
色識別注射器ラベルは、薬品ミスの事故を減少させるのに役立つが、ラベルを誤って付けることは、重大な問題である。アンプルを使用することに関する他の問題には、指を切ること、滅菌が不十分であること、注射する薬品にガラス粉が入ることが含まれ、ガラス粉は、これらが循環器に入ると、患者の肺に堆積することがある。
【0005】
発明者の1人は、これら問題への研究を行っており、背景情報は、非特許文献1及び2から分かる。投薬ミス及び患者の安全性の問題への発明者の研究を、後述する本発明の態様及び形態で提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6099510号明細書
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】"Variability in the concentrations of intravenous drug infusions prepared in a critical care unit", Daniel Wheeler et al., Intensive Care Med, DOI 10.1007/s00134-008-1113-9, Springer-Verlag 2008
【非特許文献2】"Medication errors in anaesthesia and critical care", S. J. Wheeler and D. W. Wheeler, Anaesthesia, 2005, 60, pages 257−273
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これら問題に対処する従来の手法は、バーコード読取器を麻酔機械に結合することだが、このデバイスは、ラベルが付けられた内容物ではなくステッカーを読み込んでおり、ステッカーが正確に注射器に貼り付けられることに依存している。アンプル頂部を折って取る(break off)ことを補助する簡素なデバイスは、特許文献1に公知であるが、これは、上記問題に対処するのにあまり役に立たない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1態様において、アンプルに取り付けてアンプルから充填される注射器にラベルを付けるためのデバイスが提供され、このデバイスは、デバイスをアンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、デバイスを注射器に嵌合することを可能とする注射器嵌合部分と、アンプルの内容物に関するラベルを保持するラベルホルダと、を備え、注射器及びアンプルの一方が、デバイスから取り外し可能であり、ラベルが、注射器の充填動作と注射器及びアンプルの一方のデバイスからの取外動作と同時に、注射器が、ラベルによってラベル付けされる。
【0010】
使用時において、形態におけるデバイスは、充填したアンプルに恒久的に嵌め込まれて出荷されてもよく、(空の)注射器は、使用直前に嵌め込まれる。
【0011】
いくつかの形態において、ラベルは、充填動作と同時に(充填動作の前に、動作中にまたは動作後に)注射器に取り付けるためにデバイスから取り外し可能であり、そして、ラベルホルダは、単にデバイスの一部であり、ラベルは、デバイスに初期的に取り付けられている。好ましくは、このような手法において、取り外し可能なラベルは、効率的な充填動作のためにラベルが少なくとも部分的に取り除かれなければならないように位置付けられている。
【0012】
このため、例えば、一手法(我々のコードネームMarshall)において、デバイスは、一体成形されており、アンプルのスナップ頂部(首部)に嵌合し、好ましくはスナップ係合する。ラベルは、注射器嵌合部に横断して取り付けられており、このため、注射器は、ラベルを取り除かなければその雌型結合部分(ルアー)内へ嵌合しない。使用時において、嵌め込まれた注射器は、アンプルの頂部を折り取る(snap off)ために採用されるレバーを形成する。このため、この手法において、ラベルは、取り外し可能であり、注射器に挿入するために取り除かれなければならず、このため、ユーザは、取り除いたラベルを直接注射器に配置することを迫られる。その後、注射器からの梃子作用を使用して、アンプルから頂部を折り取り、そして、デバイスが取り付けられた注射器は、アンプルの開口頂部の上方に配置されて内容物を吸引する。
【0013】
別の手法(我々のコードネームHartke)において、先と同様に、ラベルは、取り外し可能であり、デバイスを動作するために取り除かなければならない。しかし、この例において、ラベルは、アンプルのスナップ頂部の側部を横断して付けられており、このため、アンプル頂部は、ラベルを取り除くかなければ折り取られない。この手法の一例において、アンプル組込部分(アンプルホルダ)は、その長さに沿ってクレードル内でアンプルを保持する。ヒンジ部分は、クレードル内でアンプルの上方に位置しており、このため、それは、ラベルを越えてスナップ頂部を圧迫するように下方へヒンジ動作され、したがって、ラベルは、デバイスを動作させるために取り除かれる。好ましい形態において、ヒンジ部分は、注射器嵌合部分を備え、先と同様に梃子作用を提供し、腕部の端部において突出部を備える。形態において、突出部は、注射器のための雌型結合部分(ルアー)を備える。このため、デバイスは、いったんスナップ頂部を折って取るとヒンジ部回りの(ルアー構成部材の)回転を継続するように構成されており、このため、突出部は、内容物を吸引するために、アンプルのうちここで開口した頂部内へ移動する。キャビティは、ヒンジ部のほぼ反対側にあるクレードルに形成されており、折り取られた頂部を受け、そして、頂部は、注射器によってキャビティ内に保持される。このため、使用時において、アンプル及び注射器は、初めに、注射器がヒンジ結合された部分のルアー内に挿入された状態で、互いに平行に配置され、そして、ヒンジ結合された部分は、注射器が180°回転してその後に開口したアンプルと位置合わせされるように回転される。
【0014】
さらなる形態(我々のコードネームFender)において、アンプル組込部分は、アンプルの頂部の上方にある空間を空気抜孔を除いてほぼ気密であるようにアンプルを収容する。任意の(気密な)開口部は、容器が透明であるかに応じて、アンプルのラベルを読むことを可能とするために設けられている。ラベルは、空気抜孔を覆うように設けられており、このため、このラベルは、アンプルの内容物を吸引するために取り除かれる必要がある。頂部を折り取ることを可能とするために、押付ボタン手段は、ユーザがアンプルのスナップ頂部に圧力をかけることを可能とするために、頂部を閉塞したアンプル組込部分に設けられてもよい。注射器嵌合部分は、注射器に対してほぼ気密な嵌合をもたらす。そして、使用時において、ラベルは、空気抜孔から取り除かれ(そして注射器に取り付けられ)なければならず、内容物を吸引するときに、頂部を折り取った後のアンプルに入るための空気の経路を形成する(アンプルへの他の空気経路がほぼない)。
【0015】
これら及び他の構成において、デバイスは、アンプルのスナップ頂部を折り取るように構成された部分を有する。上述したFender型デバイスにおいて、デバイスは、アンプルハウジングの押付ボタン領域を備え、Hartke型デバイスにおいて、デバイスは、デバイスのヒンジ部分、特にヒンジ式の注射器嵌合部分を備え、Marshall型デバイスにおいて、デバイスは、アンプルのスナップ頂部のための(スナップ)キャップを備える。
【0016】
さらにさらなる手法(我々のコードネームAmpeg)において、これは、特にアンプル(アンプルは標準型であるがサイズが異なる)のスナップ頂部に嵌合するようなサイズの襟部を備える。後者の形態の構成において、注射器嵌合部分は、注射器をクリップ留めし、アンプル組込部分は、形態ではスナップ頂部の首部の回りにある襟部によってアンプルをクリップ留めする。形態において、襟部は、注射器嵌合部分にヒンジ式に取り付けられている(そして、使用後に注射器嵌合部分に折り重ねられる)。これにより、注射器嵌合部分は、アンプル組込部分(襟部)に対して連節されることが可能となり、アンプルから頂部を折り取り、その後、これは、デバイスから取り除かれ、通常の方法で充填される。この手法において、デバイスは、注射器が担持するラベルと共に注射器に取り付けられたままである。このような手法において、好ましくは、デバイスは、注射器及びアンプルと共に出荷され、このため、デバイスに取り付けられているラベルは、アンプルから薬品を吸引した後に注射器に残される。
【0017】
このため、概して、いくつかの好ましい形態において、注射器嵌合部分は、デバイスに対する、より具体的にはアンプル組込部分に対する注射器嵌合部分の運動を可能とするように取り付けられている。この運動は、アンプルのスナップ頂部を折り取るための力をかける。このようにして、注射器は、取り付けられると、アンプルのスナップ頂部を折り取るためのレバーとして使用される。いくつかの好ましい形態において、軸回りのヒンジ運動または回転を採用する。しかしながら、当業者は、他の形態の運動を替わりに採用してもよいこと、例えばアンプルを開放するためにスナップ頂部に力をかけるために長手方向軸回りの回転(ネジ式運動)を採用してもよいことを理解する。
【0018】
形態において、例えばラベルホルダがスナップ頂部を折り取ることによって解放されるようにデバイスを構成することによって、ラベルホルダは、アンプルのスナップ頂部を取り外すまでデバイスから解放されない取り外し可能な単位体である。これにより、アンプルの内容物を吸引することなく不意に注射器にラベルを付けてしまい、その後に別のアンプルの内容物を吸引するために同一の注射器を使用するという危険性を低減する。
【0019】
ラベルホルダは、デバイスのうちラベルを担持する部分を備える。それは、例えば、それに取り付けられた粘着ラベルを有する、または、ラベル(ラベル情報)は、デバイスのこの構成部材/部分に成形されている。
【0020】
上記形態が例えば低コストなどを含む多種多様な利点を有するが、いくつかの特有の形態において、デバイスは、注射器に自動的にラベルを付けるように構成されている。このため、このような構成において、ラベルホルダは、デバイスから取り外し可能であり、注射器がデバイスの注射器嵌合部分に係合しその後に注射器嵌合部分から取り外されると、ラベルホルダは、注射器に取り付けられてデバイスから取り外され、このため、注射器に自動的にラベルを付ける。当業者は、例えば、接着剤による、ラチェットによる、一方向ロック機構による、圧縮嵌合による、かつ/または、歯部もしくは返し部(barb)であって注射器へのラベルホルダの一方向スライド嵌合を提供するように構成された歯部もしくは返し部を用いることによる、注射器への接続部を有するようにラベルホルダを構成するさまざまな方法があることを理解する。コストがかからない1つの好ましい手法は、注射器の周囲に嵌合して注射器を把持する襟部を、特に注射器よりも若干小さい内径の分割型襟部を有するラベルホルダを採用することである。これにより、注射器を覆うような押付嵌合/摩擦嵌合を提供することができ、注射器を取り除いたときに注射器を把持する。しかしながら、形態において、上記手法を組み合わせて採用してもよい。例えば、成形タイプのデバイスでは、返し部が好ましい。
【0021】
ラベルホルダが注射器のための襟部を備える場合、襟部は、透明プラスチックで構成されてもよく、このため、注射器にあるグラデーション(gradation)は、襟部を通して視認可能であり、また、このため、気泡をより容易に放出する。これは、小用量について1ml〜2mlの容積が襟部の後方にある場合に、例えば5ml未満の小型の注射器に特に有利である。あるいは、襟部は、注射器の先端部までずっと引かれる(注射器が先端部にフランジ部を有し、このフランジ部が襟部を取り除くことを抑制する)ように構成されてもよい。
【0022】
形態において、襟部及び/またはデバイスは、例えばアンプルにあるラベルの色と一致するように着色されたプラスチックを用いることにより、色付けられているまたは着色されてもよい(さまざまなタイプの薬品に関する国際着色標準がある)。
【0023】
このため、形態において、ラベルホルダは、特に注射器の外径部分を把持するように設計された襟部を備える。そして、使用時において、注射器をデバイス内に押し込むにしたがって、襟部は、注射器を握り締めると同時にデバイスを解放し、取り外しを容易にする。他の形態において、例えば、製造を容易にするため、ラベルホルダは、ボトル頂部にある不正開封防止リングのような薄肉の破断可能なプラスチックの撚糸(strand)によってデバイス(より詳細にはアンプル組込部分)に取り付けられてもよい。このような場合において、状況に応じて、複数のプラスチックまたは金属の返し部を襟部を囲むように周囲に配設するなどして設け、ラベルホルダを注射器に締め付けてもよい。
【0024】
ラベルは、従来の紙製の、プラスチック製のもしくは布製のラベル及び/またはバーコード及び/またはRFID(無線周波数識別)タグを備えてもよい。注射器の直径に応じて、ラベルのための空間が制限される。この場合において、ラベルホルダがラベル保持部分を有すると有利であり、これは、長手方向(すなわち襟部の軸と平行)に折り込み可能である。形態において、この部分は、襟部の周囲に取り付けられている。初期的に、これは、アンプルと平行に位置するように下方に折られているが、ラベルホルダが注射器に取り付けられた後、これは、注射器の長さに沿って位置するように約180°にわたってヒンジ式に動く。この長手方向の片は、いわゆる活性ヒンジ、蟻形丁番またはボウタイヒンジによって襟部の湾曲した外周に取り付けられており、これは、オーバーセンターストレッチ(over-centre stretch)を採用し、このため、(プラスチックボトルのフリップ頂部と同様の態様で)襟部の軸に沿う上方または下方に双安定付勢を有する。また、このタイプのラベルを使用することは、襟部の高さを低くし、このため、注射器の長手方向長さ(グラデーション)の少ししか不明瞭にしないという利点を有する。
【0025】
また、好ましい実施形態のデバイスは、スナップ頂部を折り取った後にスナップ頂部を保持するためのキャビティを形成し、デバイス内の破損したガラスの安全性を維持する。規制環境に応じて、これは、コストがかかる特別な「鋭利な」廃棄物ではなく慣習的な廃棄物としてデバイスを廃棄することを可能とする。このため、形態において、使用後、スナップ頂部は、ほぼ全体的にキャビティ内にある。したがって、形態におけるデバイスは、同様に、例えばプラスチックのスナップロック機構などの1以上の連結部を有し、デバイスを1回使用に制約する。
【0026】
ここで、本発明の別の態様を説明し、この態様は、アンプルから注射器を鋭利な部分なく充填することを容易にする。当業者は、説明する本発明のさまざまな態様及び形態の特徴を、及び形態における特徴を、組み合わせることを理解してもよい。
【0027】
このため、別の態様において、本発明は、アンプルから注射器を充填することを容易にするためにアンプルに取り付けるためのデバイスを提供し、このデバイスは、デバイスを充填したアンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、デバイスを上記注射器に嵌合させることを可能とする注射器嵌合部分と、を備え、デバイスが、上記注射器をデバイスに取り付けるための第1注射器取付構造と、上記充填したアンプルから液体を上記注射器に充填するための第2注射器充填構造と、の2つの構造を有し、デバイスが、上記第1構造と上記第2構造との間で再構造可能であり、上記第1構造と上記第2構造との間の上記再構造が、上記アンプルのスナップ頂部を折り取る力をかける。
【0028】
第1注射器取付構造と第2注射器充填構造との間のデバイスの再構造は、さまざまな方法で達成されてもよい。例えば、長いピッチを用いて、デバイスの2つの部分を相対的に捻ることによって達成されてもよく、または、デバイスの部分間のスライドもしくは平行移動を用いて達成されてもよく、または、これらを組み合わせてもよい。しかしながら、特に好ましい形態において、デバイスの注射器嵌合部分は、アンプル組込部分にヒンジ式に取り付けられており、互いに所定の(傾斜した)角度が初期的にあり、これは、例えば後述する図1に示される。そして、これらは、互いに長手方向で位置合わせされ、充填するために注射器をアンプルと直線状になる。このヒンジ式または回転式動作は、形態において、例えばデバイスの注射器充填部分における面または突出部などのデバイスの押付部分でアンプルのスナップ頂部を圧迫させ、これにより、注射器取付構造から注射器充填構造までの移行中にスナップ頂部を折り取る。
【0029】
いくつかの特に好ましい形態において、デバイスの注射器嵌合部分とアンプル組込部分との間を接続することまたは連結することにより、他方に対して一方の部分を回転させかつ平行移動させることが可能となる。より具体的には、好ましい形態において、注射器充填部分は、アンプル組込部分に対してまず主として回転させられて頂部を折り取り、そして、アンプル組込部分に向けて主として平行移動し、このため、注射器嵌合部分のノズルは、その後、アンプルの開口頂部内に移動する。(アンプル及び注射器の組合体は、一般に、充填時に反転しており、このため、アンプルは、注射器の上方にあり、通常水をベースにした液体の表面張力は、液体がノズルの周囲に流出することを防止する。)
【0030】
デバイスが1回使用または複数回使用を目的としているかに応じて、この回転・平行移動運動を達成するさまざまな方法がある。前者の場合、比較的安価なプラスチック製の連結部が望ましく、後者の場合、金属部品を組み合わせたより堅固な連結部が望ましい(また、後者の場合、デバイスは、殺菌可能である)。
【0031】
前者の場合、ヒンジ式取付部は、いわゆる四節リンク機構を備えてもよく、この四節リンク機構は、接続された部分がまず全体的に移動して互いに対して回転しその後全体的に互いに対して平行移動するように構成されている。このような構成は、例えば活性ヒンジを含んで一体プラスチック成形されてもよい。
【0032】
より堅固な形態において、ヒンジ式取付部は、例えばスロットに沿って平行移動可能なロッドなどのスライドヒンジ部を備えてもよい。この場合において、回転・平行移動運動は、例えば主本体成形部に設けられたカム面など、注射器嵌合部分とデバイス(のアンプル組込部分)との間にあるカム面によって付与されてもよい。
【0033】
形態において、注射器嵌合部分のノズルは、アンプルの内側1mm〜2mmで終了するように移動されてもよい。回転ロック部は、いったん注射器及びアンプルを長手方向で直線状にされると、逆回転することを防止するように設けられており、かつ/または、1以上の安全ロック部は、いったんアンプル頂部を折り取ると、アンプル組込部分から離間して注射器嵌合部分が移動することを防止するように設けられている(そして、鋭利な頂部を安全に捕捉する、かつ/または、注射器を充填することなく注射器にラベルを付けることを防止する)。これは、単純なプラスチック製のラッチまたはラチェットによって達成される。
【0034】
単一使用のデバイスにおいて、デバイスは、好ましくは、アンプルの製造工程中にアンプルに取り付けられ、同一工程中にラベル付けされる。
【0035】
形態において、アンプル嵌合部分は、ポリエチレン、ポリカーボネートまたはポリプロピレンのようなプラスチック材料から製造されてもよい。しかしながら、これら材料が良好な摩擦グリップをアンプルにもたらさないので、好ましくは、アンプル嵌合部分は、両端部においてアンプルを保持するように、形態において、アンプルを取り囲むまたは密封するように構成されている。そのホルダ内において、アンプルは、スナップ頂部のうち縦スジが入れられた端部がデバイスのうち頂部を圧迫する部分を向くように方向付けられている。形態において、アンプルホルダ及びデバイスの本体部は、例えば共にスナップ係合して内側にアンプルを保持する/収容する二枚貝タイプの構成部材として、単一のプラスチック構成部材として形成されている。
【0036】
注射器嵌合部分は、主として、わずかにテーパ状の状況に応じてネジ山が形成された孔部を有するノズルを用いて、注射器の基端部と結合する雌型部分を備える。形態において、標準的なルアー嵌合部を採用する。大型の注射器で使用される中心をずらした針を収容するために、ルアー嵌合部は、同様にオフセットされている。注射器嵌合部分は、第2プラスチック構成部材を備えてもよい。
【0037】
関連する態様において、本発明は、医療用注射器にラベルを付けるためのデバイスを提供し、このデバイスは、デバイスを充填したアンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、上記アンプルの内容物に関するラベルを保持する取り外し可能なラベルホルダと、デバイスを上記注射器に嵌合させることを可能とする注射器嵌合部分と、を有し、上記ラベルホルダが、上記注射器を上記デバイスに嵌合させたときまたは嵌合させた後に上記注射器に係合するように構成され、このため、充填後に上記注射器を上記デバイスから引き出すときに、上記取り外し可能なラベルホルダが、上記デバイスから取り外されて上記注射器に取り付けられる。
【0038】
さらに関連する態様において、本発明は、アンプルからの注射器の充填を可能とするデバイスを提供し、このデバイスは、デバイスを充填したアンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、デバイスを上記注射器に嵌合することを可能とする注射器嵌合部分と、上記アンプルの折り取った頂部を保持するためのキャビティと、を備え、上記注射器嵌合部分が、上記アンプル組込部分にヒンジ式に取り付けられており、デバイスが、注射器嵌合部分の軸が上記アンプル組込部分の軸に対して所定の傾斜角度にある第1注射器取付構造と、注射器嵌合部分及びアンプル組込部分が直線状にされて注射器をアンプルから充填することを可能とする第2注射器充填構造と、の2つの構造を有し、デバイスが、上記第1構造と上記第2構造との間で再構成可能であり、上記第1から第2構造へ移るときに、アンプル頂部を折り取り、頂部をキャビティ内に捕捉する。
【0039】
好ましくは、キャビティは、上記注射器嵌合部分と上記アンプル組込部分との間にあるヒンジ連結部のほぼ後方または下方に位置する。
【0040】
さらに関連する態様において、本発明は、アンプルに取り付けられてアンプルからの注射器の充填を容易にするための一体成形されたデバイスを提供し、このデバイスは、デバイスを充填したアンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、デバイスを上記注射器に嵌合することを可能とする注射器嵌合部分と、を備え、上記アンプル組込部分が、アンプルのスナップ頂部のためのキャップを備え、上記注射器嵌合部分が、注射器のための雌型ルアー嵌合部を備え、上記アンプルを受けるための上記キャップの開口部が、上記注射器を受けるための上記雌型ルアー嵌合部の開口部とはほぼ反対方向を向き、このため、使用時において、上記注射器及び上記アンプルが、ほぼ反平行にあり、使用時において、上記注射器が、上記アンプルの上記スナップ頂部を折り取るためのレバーとして使用可能である。
【0041】
形態において、ラベルは、上述のように、雌型ルアー嵌合部の開口部を覆うように設けられる。
【0042】
さらなる態様において、本発明は、注射器に自動的にラベルを付ける方法を提供し、この方法は、液体のアンプルにあるデバイスにラベルを取り付ける工程と、注射器をアンプル/デバイスに嵌合する工程と、アンプルから液体を注射器に充填する工程と、ラベルが注射器に取り付けられた状態でアンプルから注射器を引き出す工程と、を備える。
【0043】
さらなる態様において、本発明は、医療用注射器にラベルを付ける方法を提供し、この方法は、アンプルを準備する工程と、デバイスを準備して上記注射器を上記アンプルに結合する工程であって、上記デバイスが、上記注射器を上記デバイスから取り除くことなく上記アンプルの内容物を上記注射器に供給することが可能なように構成された、工程と、上記注射器を上記デバイスに係合し、このため、上記アンプルに取り付けられた上記デバイスに取り付けられたラベルホルダが上記注射器と係合する工程と、上記充填した注射器を上記デバイスから引き出し、このため、上記注射器に係合した上記ラベルホルダが上記注射器に保持されて上記注射器にラベルを付ける工程と、を備える。
【0044】
改良型吸引
上記構成の試験が明らかにしたことは、反転したアンプルから薬品を吸い取るためにデバイスを使用するときに、ときどき空気がアンプル内に入ってやや大きい気泡として引き抜かれた薬品と置換されることである。針がアンプル首部の中心にない場合には、空気は、主として、利用できる最も広い経路を上昇し、気泡がアンプルの縁部から離間して破裂して液体の頂部(アンプルが上下反転しているので、頂部がアンプルの基部になる)に浮遊する前に、気泡は、充填針の頂部にと平行に通過する。このため、薬品の吸引を続けると、アンプル首部内へちょうど引き込まれた気泡の一部は、注射器内に吸引される。状況に応じて、最大30%の空気を吸引する。
【0045】
実験では、2つの設計の特徴がこの問題を改善することを突き止めており、この2つの設計の特徴は、アンプルの内容物を吸引するときに吸引先端部を首部の開口部から中心をずらすようにデバイスを構成すること、及び、形態においてノズルが一側にある開口部を有しかつ好ましくは先端部の端部において閉塞している吸引先端部を設けることによって、吸引先端部における吸引が非対称となるように構成すること、である。これら特徴のいずれかを他方に対して独立して採用してもよいが、好ましくは、これら特徴を組み合わせて使用する。このため、形態において、デバイスは、吸引先端部にある開口部が最も空気が進入しやすい経路から最も離れた側にあるように中心からずらして吸引先端部を保持しており、このような構成の実験では、ほぼ100%の液体を吸引することを突き止めた。
【0046】
一形態において、吸引先端部は、先端部の端部において閉塞する長手方向のチャンバまたは導管を有し、ノズルは、長手方向のチャンバまたは導管の横方向の側部に、実施形態において先端部の端部近傍に開口部を形成することによって形成されている。吸引先端部の端部は、傾けられており、このため、先端部のうちノズルの開口部を有する側部または面は、このような開口部がない先端部の反対側の側部または面よりも長い。
【0047】
また、上述した構成は、主として空気が後に引き出されるにもかかわらず充填針を用いてアンプルから注射器を充填するときに空気をあまり吸引しないため、注射器ラベル付けデバイス以外でも実用的である。
【0048】
このため、さらなる態様において、本発明は、アンプルから注射器を充填するための充填針を提供し、充填針は、針を注射器に嵌合するための雌型ルアーと、アンプルの内容物を吸引するための吸引先端部と、を備え、上記吸引先端部は、一側にある開口を有するノズルを備える。
【0049】
好ましくは、上述したように、ノズルは、充填針の端部に近接する。雌型ルアーは、例えば、押付嵌合型のまたはルアーロック型のコネクタを備える。
【0050】
本発明は、このような注射針を用いてアンプルから注射器に充填する方法をさらに提供し、この方法において、アンプルは、ほぼ反転位置で保持されており、注射針は、アンプル首部の近位側に向けて面する。
【0051】
本発明のこれら及び他の態様は、添付の図面を参照して、例としてさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1a】本発明の一実施形態における自動注射器ラベル付けデバイスを示す図である。
【図1b】自動で注射器にラベルを付けるために注射器を挿入する前のデバイスを示す図である。
【図1c】自動で注射器にラベルを付けるために注射器を挿入した後のデバイスを示す図である。
【図2a】アンプルから注射器に充填してラベル付けするために図1のデバイスを使用する一連のステップを示す図である。
【図2b】アンプルから注射器に充填してラベル付けするために図1のデバイスを使用する一連のステップを示す図である。
【図2c】アンプルから注射器に充填してラベル付けするために図1のデバイスを使用する一連のステップを示す図である。
【図2d】アンプルから注射器に充填してラベル付けするために図1のデバイスを使用する一連のステップを示す図である。
【図3】図1のデバイスを示す垂直断面図及びデバイスの例示的なラベルホルダを示す詳細図である。
【図4a】アンプル頂部を取り除くために使用中のデバイスを示す断面図である。
【図4b】アンプル頂部を取り除くために使用中のデバイスを示す断面図である。
【図5a】内容物を吸引するために注射器の雌型組込部分のノズルをアンプルの開口頂部に挿入する前に、アンプルの頂部を折って取った後のデバイスを示す斜視図である。
【図5b】内容物を吸引するために注射器の雌型組込部分のノズルをアンプルの開口頂部に挿入する前に、アンプルの頂部を折って取った後のデバイスを示す拡大斜視図である。
【図5c】内容物を吸引するために注射器の雌型組込部分のノズルをアンプルの開口頂部に挿入する前に、アンプルの頂部を折って取った後のデバイスを示す垂直断面図である。
【図6a】注射器のための雌型結合部分のノズルをアンプルの開口頂部内に挿入した後のデバイスを示す斜視図である。
【図6b】注射器のための雌型結合部分のノズルをアンプルの開口頂部内に挿入した後のデバイスを示す断面図である。
【図7】内容物の吸引及びその後のラベルホルダを担持する注射器の取り外しを示す図である。
【図8】アンプルの頂部を折り取り、注射器にラベルを付けるための(Marshall型)デバイスを示す図である。
【図9】使用時における図8のデバイスを示す図である。
【図10】アンプルの頂部を折り取り、注射器にラベルを付けるための(Hartke型)デバイスを示す図である。
【図11】使用時における図10のデバイスを示す図である。
【図12】アンプルの頂部を折り取り、注射器にラベルを付けるための(Fender型)デバイスを示す図であって、デバイスの使用を示す図である。
【図13】アンプルの頂部を折り取り、注射器にラベルを付けるためのさらなる例における(Ampeg型)デバイスを示す図である。
【図14】使用時における図13のデバイスを示す図である。
【図15a】本発明の実施形態において使用するための好ましい例における吸引先端部を示す図であって、一側に開口部があるノズルを示す図である。
【図15b】本発明の実施形態において使用するための好ましい例における吸引先端部を示す図であって、アンプルの首部内に挿入されたノズルを示す図である。
【図15c】本発明の実施形態において使用するための好ましい例における吸引先端部を示す図であって、閉端部で終端した吸引先端部内の長手方向チャンバと側部開口部を有するノズルとのを示す垂直断面図である。
【図16】一体型の注射器キャップを有する注射器ラベル付けデバイスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
概して、本発明における一態様にしたがって、アンプルに取り付け、アンプルの内容物に関するラベルを内容物が充填される注射器に配置するためのデバイスを説明する。
【0054】
図1aを参照すると、図1は、アンプル150のスナップ頂部152を破断するための一実施形態におけるデバイス100を示している。デバイスは、図示した実施形態においてアンプルを収容するアンプルホルダ104を有するアンプル組込部分102を有し、このアンプルホルダは、状況に応じて、アンプルのラベルを読み込むことを容易にするために、透明プラスチックである、または開口部を有する。また、デバイスは、アンプルの内容物を吸引するための吸引先端部またはノズル116を有する雌型ルアー嵌合部114を有する注射器ハウジング112を備える注射器嵌合部分110を有する。図示したデバイスのアンプル組込部分102は、デバイスの主本体部を備え、これは、2つの部分(前方部及び後方部)で形成されており、これら部分は、アンプル150を囲むように取り付けているまたは挟持する(実施形態において、これらは、二枚貝タイプのプラスチック成形物を備える)。
【0055】
図示のように、初期的に、注射器は、アンプルに対して傾斜した角度にあり、したがって、注射器嵌合部分の長手方向軸は、アンプル組込部分の長手方向軸に対して傾斜した角度にある。(実施形態において潜在的にデバイスの注射器がアンプル軸に対して真っ直ぐまたは180°であっても、角度は、どこから測定したかに応じて、鈍角または鋭角と考えられる。)デバイスの構造は、注射器嵌合部分(注射器)をアンプル組込部分(アンプル)に対してまず主として回転させ、そしてアンプルに向けて主として平行移動させるように構成されている。
【0056】
図示した実施形態は、比較的強固な構造を有しており、複数回使用に特に適している。図示した例において、この構造は、状況に応じて補強されたスロット122にある回動部120を備え、デバイスのアンプル組込部分に対して回転しかつ平行移動することを可能とする。アンプル組込部分の表面124は、カム面を形成し、注射器嵌合部分の部分平面126は、この表面にわたって移動するカムフォロワとして機能する。カム面は、ほぼ直線状のまたは平坦な部分に続く一端部(アンプルに対する先端部)において湾曲した部分を有し、このため、注射器嵌合部分は、この注射器嵌合部分がアンプルに向けて平行移動する前に回転させられる。
【0057】
回転移動は、デバイスの注射器嵌合部分における押付部分または突出部がアンプルのスナップ頂部またはキャップ152を圧迫し、これを取り除くように至らせ、そして、平行移動は、デバイスの注射器嵌合部分における吸引頂部またはノズル116を開口したアンプル頂部に挿入する。アンプル頂部は、デバイスの主本体部102のキャビティ(図示略)内に収容されており、実施形態において、注射器嵌合部分110には、安全性を高めるためにカバープレート128が設けられており、破損したガラスがデバイスから出ることを阻止し、ユーザが開口したアンプルの鋭利な頂部にアクセスすることを阻止する。
【0058】
注射器嵌合部分110には、図示の例において襟部の外周にある間隙部132を有する襟部の形態をなす取り外し可能なラベルホルダ130が設けられている。襟部には、襟部の基部回りに周方向に配置された複数のクリップ134が設けられており、これらクリップは、注射器嵌合部分110の頂部においてフランジ部を把持する。襟部の直径は、例えば襟部の直径を注射器嵌合部分110によって規定される直径よりも若干小さく形成することによって、クリップ134が内方に付勢されてフランジ部136を把持するように選択されている。襟部の直径は、注射器の直径よりも若干小さく選択されており、このため、注射器160を注射器嵌合部分110内に挿入すると、襟部130は、膨張し、クリップ134は、フランジ部136を解放し、このため、注射器をデバイスから引き出すと、ラベルホルダ130は、注射器に取り付けられたままであり、デバイス100から取り外される。
【0059】
図1b及び図1cは、使用中における、図1aのデバイスと同様の一実施形態における成形されたデバイスを示す。これら及び後続の図面において、以前説明した要素と同様の要素には、同一の参照符号が付される。
【0060】
ここで図2aから図2dを参照すると、これらは、デバイス100の使用時の段階を図示する。このため、図2aは、注射器160を注射器嵌合部分110内に挿入することを示し、図2bは、注射器及び注射器嵌合部分を回転させて注射器160をアンプル150と(また、注射器嵌合部分をアンプル組込部分と)位置合わせし、これにより、アンプルのスナップ頂部152を折り取る(明確ではないが、図2bにおいてアンプル頂部は、折り取られている)ことを示す。そして、注射器及び注射器嵌合部分は、アンプル組込部分に向けて押し付けられ、このため、回動部120は、スロット122に沿ってスライドし、アンプルの内容物を注射器内に汲み上げる前に注射器嵌合部分の吸引頂部またはノズル116をアンプル内に挿入する(図2c)。そして、図2dにおいて、注射器160は、ラベルホルダ130を注射器に取り付けた状態でデバイスから取り外される。初期的に、ラベルホルダは、注射器の基部にあり、実施形態において、ラベルホルダには、内側歯部または返し部が設けられ、このため、ラベルホルダは、注射器本体部に沿って一方向でのみ容易に移動し、このため、注射器を充填後に容易には取り外されない。状況に応じて、ラベルホルダ130は、ラベルホルダが注射器にあるグラデーションを不明瞭にしないように、注射器のフランジ部162に向けて上方に押し付けられてもよく、かつ/または、ラベルホルダは、透明なプラスチックで形成されてもよい。
【0061】
図3は、例示的な実施形態におけるラベルホルダ130及びデバイス100にラベルホルダを取り付けることを示す。このため、図3は、注射器160の外側のプラスチック本体部と係合する1組の金属返し部138を示す。注射器を挿入すると、金属返し部は、ラベルリングを注射器に固定する。
【0062】
図4は、アンプル頂部を折り取る処理をより詳細に示す。図示のように、注射器嵌合部分の突出部114は、アンプル頂部152に当接して圧迫し、頂部を折って取ると、頂部は、アンプル組込部分内のキャビティ140によって受けられる。図示のように、注射器の長さは、ユーザがアンプル頂部を折り取ること補助するレバーを形成する。いくつかの好ましい実施形態において、スナップロック部142は、いったんアンプル頂部を折り取ると、注射器の垂直姿勢をロックするために設けられている。これは、図5a及び図5bにより詳細に示されており、これら図面は、デバイスの注射嵌合部分及びアンプル組込部分(主本体部)にある雄型及び雌型スナップ機構部を結合させることによって、アンプル頂部152をキャビティ140内にロックすることを示す。図5cは、ノズルとデバイスの注射器嵌合部分におけるアンプル頂部の雌型ルアーとによってアンプル頂部をキャビティ140内にしっかりと保持することをより詳細に示す。
【0063】
図6a及び図6bは、注射器、より具体的には注射器組込部分110の雌型ルアー嵌合部(ルアー受容部分)をアンプルに挿入し、これにより、吸引ノズル/先端部がノズルの開口端部の下方1mm〜2mmにあることを示す。いくつかの好ましい形態において、注射器がアンプルの頂部内へ下方にスライドして吸引のために注射器を位置決めすると、第2ロック部144は、注射器嵌合部分をその吸引位置にロックする。同様に、実施形態において、ロック部144は、例えばプラスチックのラチェットなどの、注射器嵌合部分110及びアンプル組込部分102それぞれにある一対の結合スナップ機構部を備えてもよい。
【0064】
図7は、注射器にアンプルの内容物を充填することを示し、これは、通常、図示のように反転位置で行われる(表面張力は、アンプルの液状内容物がこの処理中に溢れ出ることを阻止する)。そして、注射器160は、ラベルホルダ130を担持しながらデバイスから取り外される。この段階において、デバイス100は、空のアンプル及び鋭利な要素を包囲し、その後、地方条例に応じて、特別な「鋭利な」廃棄物ではなく通常の廃棄物として廃棄される。
【0065】
このため、デバイスは、臨床医が液状医薬品をガラスアンプルから注射器に移送することを補助する。安全機能は、故意の目的なく注射器に間違ったラベルを付けにくくすることを意味する。
【0066】
デバイスをすでに所定位置にある充填済みアンプルと共に出荷することを想定してもよい。これは、正確な薬品/ラベルの組合せを得る責任を製薬会社に負わせる。デバイスを嵌合することは、パッケージング処理の最終段階として見られる。(注射器は、デバイスと共に出荷されることはありえない。)
【0067】
実施形態において、デバイスは、射出成形されたプラスチックから全体的に形成されており、ラベルリングが注射器の外面を把持することを補助するために、いくつかの金属構成部材を追加する可能性がある。上記デバイスは、機械加工された原型であり、製品デバイスの一般的な機能性は、これと同様であるが、より少ない構成部材で形成されており、特に、複数回使用を防止するように設計されている。
【0068】
製造に適した材料には、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)及びポリカーボネート(PC)が含まれる。PCの利点は、その光学的透明性であり、これは、(例えば気泡が残っているか見るために)アンプル自体と使用される注射器のグラデーションとを視認することを補助する。また、光学的透明度の度合いを良好に維持する一方で薬品に対応して色を付与するようにPCを色付けすることは可能である。
【0069】
機械加工された原型における構造は、成形のために改良されてもよい。機械加工された実施形態において、カムフォロワは、カム面にわたってスライドし、所望のスライドが続く回転運動を提供する。しかし、好ましいことは、スライド機構ではなく回動及びリンクを使用することであり、「活性ヒンジ」は、組立体を簡素化するために使用され、部品点数を低減する。(概して、活性ヒンジは、同一構成部材における2つのより厚くより中実のセクション間にある局所的に薄肉化されたプラスチックの一部から形成されたヒンジである。)
【0070】
デバイスは、例示的な手順において以下のように使用される。
・ デバイスを開梱する。この工程は、注射器を梱包するために使用されるような標準的なタイベック(登録商標)パウチからデバイスを取り外す工程、または、デバイスに直接取り付けられたストリップを剥ぎ取る工程を備える。
・ 適切な注射器を開梱する。留意することは、さまざまな型のデバイスそれぞれを単一の注射器サイズ専用にし、半用量を投与しないことを確実にすることである。
・ 端部にある雄型ルアー嵌合部が注射器ハウジング内で雌型ルアー嵌合部(デバイスの注射器嵌合部分)と整列するように注射器を方向付ける。
・ 注射器をデバイス内へ押し込む。ルアー嵌合が形成され、デバイスは、互いに良好にロックされる。この点において、ラベルリングは、注射器を把持する。
・ デバイスを真っ直ぐにするために注射器を上方に上昇させる。これにより、アンプルからアンプルキャップを折って取り、可聴の「クリック音」を聞く。これに、再使用を防止するために注射器ハウジングがこの部分内にロックするときの「クリック音」が続く。
・ 注射器をアンプルに向けて押し下げる。最終的なデバイスにおいて、構造が最終位置にロックするときの別のクリック音が聞こえ、このため、再使用またはガラスのアンプルキャップが落下することを防止する。吸引先端部は、ここで、アンプルの首部の内側にあり、この実施形態において、カバープレートは、ほぼ完全に、アンプルの鋭利な部分及び折って取ったキャップを覆う。
・ デバイスを反転し、通常の方法で薬物を吸引する。
・ 薬品を注射器に移送すると、注射器を取り外す。ラベルホルダ(ラベルリング)は、注射器と共に離れ、ラベルと薬品とが互いに対応することを確実にする。
【0071】
実施形態において、デバイスは、薬品をガラスアンプルに供給し、したがって保管期間を延長することを可能とする。いくつかの好ましい例のデバイスにおいて、薬品は、吸引先端部116を通ってかつフィルタ(図示略)を通って引き抜かれる。実施形態において、薬品は、滅菌性を提供するためかつ微細なガラスの破片が存在しないようにするため、0.2μmのフィルタを通って注射器まで引き抜かれる。その後、デバイスの一部は、滅菌栓として注射器の先端に付けられる。この処理中に、ラベルを注射器に付けて薬品の名前、種類及び用量を提示する。これは、ミスしがちであるラベル付けステップを除去する。好ましくは、ラベルは、十分に大きく、大きな印刷面並びに色及び視覚的な手掛りの使用を可能とし、誤った薬品を選択することによって引き起こされるミスを減少させる。
【0072】
ここで図8を参照すると、この図は、さらなる例の注射器ラベル付けデバイス1000を示し、このデバイスは、一体成形されたプラスチック品を備え、アンプル組込部分102は、アンプルのスナップ頂部のためのキャップを提供し、ラベル1002は、注射器嵌合部分110の雌型ルアーを覆うように取り付けられ、このため、これは、注射器を充填する前に取り外される。図9は、デバイスの使用時におけるステップ、すなわち、ラベルを取り外す工程と、注射器を嵌合させる工程と、注射器をアンプルの頂部を折って取るためのレバーとして使用する工程と、そして注射器嵌合部分のノズル116をアンプルに挿入して(反転位置において)注射器を充填する工程と、を示す。
【0073】
図10は、アンプルの頂部を折り取り、注射器にラベルを付けるための第2例におけるデバイス1010示す。この例において、ラベル1012は、アンプルをデバイスに組み込むと、アンプルのスナップ頂部を横切るように配置され、このため、このラベルは、頂部がアンプルを折り取る前に取り除かれる。注射器嵌合部分110は、図11に示すように使用するためにデバイスにヒンジ結合され、注射器の頂部は、注射器及びアンプルが互いに平行であると、注射器嵌合部分内に挿入され、そして、注射器は、レバーとして使用され、このため、デバイスの押付部分114は、アンプルのスナップ頂部を折り取り、キャビティ140内に収容し、注射器を充填するために注射器及びアンプルが直線状(反平行)になることを可能とする。
【0074】
図12は、アンプルの頂部を折って取りアンプルの内容物が充填された注射器にラベルを付けさせるためのさらなる例におけるデバイス1020を示す。この例において、押付ボタン1022は、頂部を折り取るためにアンプル頂部に力を伝達する。押付ボタン1022は、1組の蛇腹部1024によってアンプル組込部分102に結合されており、アンプル組込部分は、アンプルの頂部のためのほぼ気密な包囲部を形成する成形されたハウジングを備える。取り外し可能なラベル1026は、アンプルの頂部の上方にある空間への空気抜孔1028を覆い、このため、このラベルは、より容易にアンプルの内容物を注射器に充填することを可能とするために、取り除かれなければならない。また、図12の断面図は、注射器への入り口とアンプル開口部との間にある例えば機械的な0.2μmフィルタなどの粒子フィルタ1029を示す。いくつかの好ましい実施形態における上記デバイスにおいて、このようなフィルタは、同様に存在しており、吸引した薬品からガラス粒子を濾過する。
【0075】
図13は、アンプルの頂部を折り取り、注射器にラベルを付けるためのさらなる例におけるデバイス1030を示す。図13の例において、予想されることは、注射器、アンプル及びデバイス1030が図示のように共に出荷されることである。アンプルは、襟部1032によってアンプルの首部を囲むように保持され、襟部は、好ましくは、折り畳まれてデバイス1030に当接して平坦に位置してもよい。ラベル1034は、デバイスに(恒久的に)取り付けられ、図14に示すように、アンプルの内容物を充填した後の注射器に取り付けられたままである。アンプル頂部は、手動で折り取ってもよく、これは、アンプルをデバイス1030によって保持することで容易になる。いったんアンプル頂部を取り除くと、アンプルは、デバイス及び注射器から取り外され、注射器は、ラベル付けされたデバイスに取り付けられたままであり、注射器には、アンプルの内容物が充填される。
【0076】
ここで図15を参照すると、この図は、デバイスの注射器嵌合部分における吸引先端部1500の一例を示し、先端部は、一側に開口部1504を有するノズル1502を備え、この開口部は、内部チャンバまたは導管1506内へ、注射器を取り付けるための雌型ルアーに至る。図15cに示すように、使用時において、吸引先端部は、アンプルの首部内で中心からずらされている。ラベル付けデバイスを用いずに注射器を充填するための充填針は、単に短い金属シャフトを備え、このシャフトは、例えば10mm〜30mmの長さであり、鋭利でない閉じた端部と一側にある先端部に向かう開口部とを有し、長手方向の内部導管との流体連通を形成し、この開口部は、針の他端部において雌型ルアーに至る。このため、概して、このような針は、図15cに示す「必要最低限のものだけを装備した(stripped down)」型の注射器嵌合部分を備える。
【0077】
図16は、デバイスのラベル部分と共に成形されたキャップ1600の例を示す。いったん充填すると、注射器をデバイスから引き出し、キャップは、先端部を汚染することなく注射器の短期間の保管を可能とする。
【0078】
もちろん、当業者は、他のさまざまな効果的な代替例を想到してもよい。理解することは、本発明が説明した実施形態に限定されず、本願に添付した特許請求の範囲の精神及び範囲内にある当業者に明らかな変形例を包含することである。
【符号の説明】
【0079】
100,1000,1010,1020,1030 デバイス,注射器ラベル付けデバイス、102 アンプル組込部分,主本体部、110 注射器組込部分,注射器嵌合部分、114 押付部分,雌型ルアー嵌合部,突出部、116 ノズル,吸引先端部、130 ラベルホルダ,襟部、140 キャビティ、142 スナップロック部(回転ロック部)、144 第2ロック部,ロック部(安全ロック部)、150 アンプル、152 アンプル頂部,キャップ,スナップ頂部、160 注射器、1002,1012,1026,1034 ラベル、1029 粒子フィルタ、1032 襟部、1500 吸引先端部、1502 ノズル、1504 開口部、1600 キャップ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンプルに取り付けられて前記アンプルから充填された注射器にラベルを付けるためのデバイスであって、
当該デバイスを前記アンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、
当該デバイスを前記注射器に嵌合することを可能とする注射器嵌合部分と、
前記アンプルの内容物に関するラベルを保持するラベルホルダと、
を備え、
前記注射器及び前記アンプルの一方が、当該デバイスから取り外し可能であり、
前記ラベルホルダが、前記注射器の充填動作並びに前記注射器及び前記アンプルの一方の当該デバイスからの取外動作と同時に、前記注射器が前記ラベルによってラベル付けされるように構成されていることを特徴とするデバイス。
【請求項2】
前記充填動作と共に前記注射器に取り付けるために、前記ラベルが、当該デバイスから取り外し可能であることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記充填動作を効率的にするために前記ラベルを少なくとも部分的に取り除くように、取り外し可能な前記ラベルを位置付けることを特徴とする請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記アンプルのスナップ頂部を折り取るように構成された部分を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記アンプルの前記スナップ頂部を折り取るように構成された前記部分が、前記スナップ頂部のためのキャップまたは襟部を備えることを特徴とする請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
当該デバイスの前記注射器嵌合部分が、当該注射器嵌合部分が当該デバイスに対して移動することを可能とするように組込されており、このため、前記移動が、折り取ることを実行する力を前記スナップ頂部にかけることを特徴とする請求項4または5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記スナップ頂部を折り取ることによって前記ラベルを前記注射器に取り付けることを可能とするために前記ラベルホルダを解放するように構成されていることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項8】
自動的に前記注射器にラベル付けするために、前記ラベルホルダが、当該デバイスから取り外し可能であり、前記注射器を前記注射器嵌合部分と係合させてその後に前記注射器嵌合部分から取り除くと、当該ラベルホルダが前記注射器に取り付けられかつ当該デバイスから取り外されて自動的に前記注射器にラベル付けするように構成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記ラベルホルダが、前記注射器のための襟部を備えることを特徴とする請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記ラベルホルダが、前記襟部に取り付けられた折込式の長手方向ラベル部分であって前記襟部の軸と平行にかつ前記注射器の長手方向長さに沿って位置するように展開するための長手方向ラベル部分をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記襟部が、透明プラスチックであることを特徴とする請求項9または10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記ラベルホルダまたは当該デバイスの色が、前記ラベルの色にほぼ一致することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項13】
折り取った後の前記スナップ頂部を保持するキャビティをさらに備えることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項14】
当該デバイスが、前記注射器を当該デバイスに取り付けるための第1注射器取付構造と、前記注射器に充填した前記アンプルから液体を充填するための第2注射器充填構造と、の2つの構造を有し、
当該デバイスが、前記第1構造と前記第2構造との間で再構造可能であり、
前記第1構造と前記第2構造との間の再構造が、前記アンプルのスナップ頂部を折り取るための力をかけることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項15】
当該デバイスの前記注射器嵌合部分が、当該デバイスの前記アンプル組込部分にヒンジ式に取り付けられており、
前記第1構造において、前記注射器嵌合部分が、前記アンプルに対して所定角度で前記注射器を保持し、このため、前記注射器及び前記アンプルが、互いに長手方向で位置ズレしており、
前記第2構造において、前記注射器嵌合部分が、前記アンプルと長手方向で位置合わせした状態で前記注射器を保持し、前記注射器が前記アンプルから充填されることを確実にし、
当該デバイスの前記注射器嵌合部分を当該デバイスの前記アンプル組込部分に対してヒンジ接続して前記注射器を前記アンプルと長手方向で位置合わせさせることにより、当該デバイスの押付部分を前記アンプルのスナップ頂部に圧迫させ、前記スナップ頂部を折り取ることを特徴とする請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
当該デバイスの前記注射器嵌合部分と当該デバイスの前記アンプル組込部分との間のヒンジ式取付部が、当該デバイスの前記注射器嵌合部分及び前記アンプル組込部分間の相対的な回転及び相対的な平行移動を可能とするように構成されており、このため、前記注射器嵌合部分が、前記アンプル組込部分に対してまず主として回転させられ、そして前記アンプル組込部分に向けて主として平行移動させられ、当該デバイスの前記押付部分を前記スナップ頂部を圧迫して前記スナップ頂部を折り取らせ、そして注射器充填部分のノズルを前記アンプルの開口頂部に向けて移動させることを特徴とする請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
いったん前記スナップ頂部を折り取った後に前記注射器嵌合部分の移動を阻止するための安全ロック部をさらに備えることを特徴とする請求項14または15に記載のデバイス。
【請求項18】
アンプルから注射器に充填することを容易にするために前記アンプルに取り付けられるデバイスであって、
当該デバイスを充填されたアンプルを組み込むためのアンプル組込部分と、
当該デバイスを前記注射器に嵌合することを可能とする注射器嵌合部分と、
を備え、
当該デバイスが、前記注射器を当該デバイスに取り付けるための第1注射器取付構造と、前記注射器に充填した前記アンプルからの液体を充填するための第2注射器充填構造と、の2つの構造を有し、
当該デバイスが、前記第1構造と前記第2構造との間で再構成可能であり、
前記第1構造と前記第2構造との間の再構成により、前記アンプルのスナップ頂部を折り取る力をかけることを特徴とするデバイス。
【請求項19】
前記アンプルのうち折り取った後の前記スナップ頂部を捕捉しかつ保持するためのキャビティをさらに備えることを特徴とする請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
当該デバイスの前記注射器嵌合部分が、当該デバイスの前記アンプル組込部分にヒンジ式に取り付けられており、
前記第1構造において、前記注射器嵌合部分が、前記アンプルに対して所定角度で前記注射器を保持し、このため、前記注射器及び前記アンプルが、互いに長手方向で位置ズレしており、
前記第2構造において、前記注射器嵌合部分が、前記アンプルと長手方向で位置合わせした状態で前記注射器を保持し、前記注射器が前記アンプルから充填されることを確実にし、
当該デバイスの前記注射器嵌合部分を当該デバイスの前記アンプル組込部分に対してヒンジ接続して前記注射器を前記アンプルと長手方向で位置合わせさせることにより、当該デバイスの押付部分を前記アンプルのスナップ頂部に圧迫させ、前記スナップ頂部を折り取ることを特徴とする請求項18または19に記載のデバイス。
【請求項21】
当該デバイスの前記注射器嵌合部分と当該デバイスの前記アンプル組込部分との間のヒンジ式取付部が、当該デバイスの前記注射器嵌合部分及び前記アンプル組込部分間の相対的な回転及び相対的な平行移動を可能とするように構成されており、このため、前記注射器嵌合部分が、前記アンプル組込部分に対してまず主として回転させられ、そして前記アンプル組込部分に向けて主として平行移動させられ、当該デバイスの前記押付部分を前記スナップ頂部に圧迫させて前記スナップ頂部を折り取らせ、そして注射器充填部分のノズルを前記アンプルの開口頂部に向けて移動させることを特徴とする請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記ヒンジ取付部が、スライドヒンジ部を備えることを特徴とする請求項20または21に記載のデバイス。
【請求項23】
前記ヒンジ取付部が、四節リンク機構を備えることを特徴とする請求項20または21に記載のデバイス。
【請求項24】
いったん前記注射器嵌合部分及び前記アンプル組込部分を長手方向で直線状にされると元の状態に回転することを阻止する回転ロック部をさらに備えることを特徴とする請求項20から23のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項25】
当該デバイスのうち前記スナップ頂部を圧迫する押付部分が、折り取った前記スナップ頂部を前記キャビティ内へ押し込むように構成されていることを特徴とする請求項19に従属する請求項20から24のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項26】
いったん前記スナップ頂部を折り取った後に前記注射器嵌合部分が前記アンプル組込部分から離間する移動を阻止するための安全ロック部をさらに備えることを特徴とする請求項18から25のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項27】
前記アンプルの内容物に関するラベルを保持する取り外し可能なラベルホルダをさらに備え、
前記ラベルホルダが、前記注射器を当該デバイスに嵌合させたときまたは嵌合させた後に前記注射器に係合するように構成され、このため、充填後に当該デバイスから前記注射器を引き出すときに、取り外し可能な前記ラベルホルダが、当該デバイスから取り外されて前記注射器に取り付けられることを特徴とする請求項18から26のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項28】
医療用の注射器にラベルを付けるためのデバイスであって、
当該デバイスを充填したアンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、
前記アンプルの内容物に関するラベルを保持する取り外し可能なラベルホルダと、
当該デバイスを前記注射器に嵌合させることを可能とする注射器嵌合部分と、
を有し、
前記ラベルホルダが、前記注射器を当該デバイスに嵌合させたときまたは嵌合させた後に前記注射器に係合するように構成され、このため、充填後に当該デバイスから前記注射器を引き出すときに、取り外し可能な前記ラベルホルダが、当該デバイスから取り外されて前記注射器に取り付けられることを特徴とするデバイス。
【請求項29】
アンプルからの注射器の充填を可能とするデバイスであって、
当該デバイスを充填した前記アンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、
当該デバイスを前記注射器に嵌合することを可能とする注射器嵌合部分と、
前記アンプルのうち折り取った頂部を保持するためのキャビティと、
を備え、
前記注射器嵌合部分が、前記アンプル組込部分にヒンジ式に取り付けられており、
当該デバイスが、前記注射器嵌合部分の軸が前記アンプル組込部分に対して所定の傾斜角度にある第1注射器取付構造と、前記注射器嵌合部分及び前記アンプル組込部分が直線状にされて前記注射器を前記アンプルから充填することを可能とする第2注射器充填構造と、の2つの構造を有し、
当該デバイスが、前記第1構造と前記第2構造との間で再構成可能であり、
前記第1構造から前記第2構造へ移るときに、前記アンプルの前記頂部を折り取り、前記頂部を前記キャビティ内に捕捉することを特徴とするデバイス。
【請求項30】
前記キャビティが、前記注射器嵌合部分と前記アンプル組込部分との間のヒンジ連結部のほぼ後方に位置することを特徴とする請求項29に記載のデバイス。
【請求項31】
前記アンプル組込部分が、前記アンプルの首部及び基端部双方において前記アンプルを保持するように構成されていることを特徴とする請求項1から30のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項32】
アンプルに取り付けられて前記アンプルからの注射器の充填を容易にするための一体成形されたデバイスであって、
当該デバイスを充填したアンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、
当該デバイスを前記注射器に嵌合することを可能とする注射器嵌合部分と、
を備え、
前記アンプル組込部分が、前記アンプルのスナップ頂部のためのキャップを備え、
前記注射器嵌合部分が、前記注射器のための雌型ルアー嵌合部を備え、
前記アンプルを受けるための前記キャップの開口部が、前記注射器を受けるための前記雌型ルアー嵌合部の開口部とはほぼ反対方向を向き、このため、使用時において、前記注射器と前記アンプルとが、ほぼ反平行にあり、
使用時において、前記注射器が、前記アンプルの前記スナップ頂部を折り取るためのレバーとして使用可能であることを特徴とするデバイス。
【請求項33】
前記注射器嵌合部分が、吸引先端部を有し、
前記吸引先端部が、一側に開口部を有するノズルを備えることを特徴とする請求項1から32のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項34】
前記ノズルが、端部において閉塞していることを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
【請求項35】
前記アンプルの内容物を吸引するときに、前記吸引先端部を前記アンプルの首開口部の中心からずらして保持するように構成されていることを特徴とする請求項33または34に記載のデバイス。
【請求項36】
当該デバイスが、前記吸引先端部を保持するように構成され、このため、前記ノズルと前記首部の第1部分との間の空間が、前記ノズルと前記首部の第2部分との間の空間よりも小さく、
前記ノズルの前記開口部が、前記首部の前記第1部分を向くように構成されていることを特徴とする請求項35に記載のデバイス。
【請求項37】
前記注射器嵌合部分が、前記注射器嵌合部分のうち前記アンプルからの流体を受けるためのノズルと前記注射器への流体接続部との間の流体経路にある機械的粒子フィルタを組み入れることを特徴とする請求項1から36のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項38】
前記アンプルと組み合わされたことを特徴とする請求項1から37のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項39】
前記注射器と組み合わされたことを特徴とする請求項1から38のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項40】
アンプルから注射器に充填するための充填針であって、
当該充填針を前記注射器に嵌合するための雌型ルアーと、
前記アンプル内の内容物を吸引するための吸引先端部と、
を備え、
前記吸引先端部が、一側に開口部を有するノズルを備えることを特徴とする充填針。
【請求項41】
前記ノズルが、当該充填針の端部において閉塞していることを特徴とする請求項40に記載の充填針。
【請求項42】
注射器に自動的にラベルを付ける方法であって、
液体のアンプルにあるデバイスにラベルを取り付ける工程と、
注射器を前記デバイスに嵌合さえる工程と、
前記注射器に前記アンプルから液体を充填する工程と、
前記ラベルが前記注射器に取り付けられた状態で前記アンプルから前記注射器を引き出す工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項43】
前記デバイスが、前記ラベルを保持するラベルホルダを備え、
前記引き出す工程の後、前記ラベルホルダが、前記注射器に取り付けられることを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項44】
医療用の注射器にラベルを付ける方法であって、
アンプルを準備する工程と、
前記注射器を前記アンプルに結合するためにデバイスを準備する工程であって、前記デバイスが、当該デバイスから前記注射器を取り外すことなく前記アンプルの内容物を前記注射器に補充することが可能なように構成されている、工程と、
前記注射器を前記デバイスに係合し、このため、前記アンプルに取り付けられた前記デバイスに取り付けられたラベルホルダが、前記注射器と係合する工程と、
前記アンプルの前記内容物を前記注射器に充填する工程と、
充填した前記注射器を前記デバイスから引き出し、このため、前記注射器に係合された前記ラベルホルダが、前記注射器によって保持されて前記注射器をラベル付けする工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項45】
前記デバイスに連結した前記アンプルを準備する工程を備える工程を備えることを特徴とする請求項42から44のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
請求項40または41に記載の充填針を用いてアンプルから注射器に充填する方法であって、
前記アンプルの頂部を除去して開口首部を残す工程と、
前記充填針を嵌合させた注射器を用いて、前記アンプルが反転位置にある状態で前記アンプルの内容物を吸引する工程と、
を備え、
前記吸引する工程が、
前記開口首部から中心をずらして前記充填針を保持し、このため、前記充填針が前記開口首部の一側に向けて移動される工程と、
前記ノズルの前記開口部が前記開口首部の前記一側に向かうように前記ノズルの前記開口部を配置する工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項1】
アンプルに取り付けられて前記アンプルから充填された注射器にラベルを付けるためのデバイスであって、
当該デバイスを前記アンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、
当該デバイスを前記注射器に嵌合することを可能とする注射器嵌合部分と、
前記アンプルの内容物に関するラベルを保持するラベルホルダと、
を備え、
前記注射器及び前記アンプルの一方が、当該デバイスから取り外し可能であり、
前記ラベルホルダが、前記注射器の充填動作並びに前記注射器及び前記アンプルの一方の当該デバイスからの取外動作と同時に、前記注射器が前記ラベルによってラベル付けされるように構成されていることを特徴とするデバイス。
【請求項2】
前記充填動作と共に前記注射器に取り付けるために、前記ラベルが、当該デバイスから取り外し可能であることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記充填動作を効率的にするために前記ラベルを少なくとも部分的に取り除くように、取り外し可能な前記ラベルを位置付けることを特徴とする請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記アンプルのスナップ頂部を折り取るように構成された部分を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記アンプルの前記スナップ頂部を折り取るように構成された前記部分が、前記スナップ頂部のためのキャップまたは襟部を備えることを特徴とする請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
当該デバイスの前記注射器嵌合部分が、当該注射器嵌合部分が当該デバイスに対して移動することを可能とするように組込されており、このため、前記移動が、折り取ることを実行する力を前記スナップ頂部にかけることを特徴とする請求項4または5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記スナップ頂部を折り取ることによって前記ラベルを前記注射器に取り付けることを可能とするために前記ラベルホルダを解放するように構成されていることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項8】
自動的に前記注射器にラベル付けするために、前記ラベルホルダが、当該デバイスから取り外し可能であり、前記注射器を前記注射器嵌合部分と係合させてその後に前記注射器嵌合部分から取り除くと、当該ラベルホルダが前記注射器に取り付けられかつ当該デバイスから取り外されて自動的に前記注射器にラベル付けするように構成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記ラベルホルダが、前記注射器のための襟部を備えることを特徴とする請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記ラベルホルダが、前記襟部に取り付けられた折込式の長手方向ラベル部分であって前記襟部の軸と平行にかつ前記注射器の長手方向長さに沿って位置するように展開するための長手方向ラベル部分をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記襟部が、透明プラスチックであることを特徴とする請求項9または10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記ラベルホルダまたは当該デバイスの色が、前記ラベルの色にほぼ一致することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項13】
折り取った後の前記スナップ頂部を保持するキャビティをさらに備えることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項14】
当該デバイスが、前記注射器を当該デバイスに取り付けるための第1注射器取付構造と、前記注射器に充填した前記アンプルから液体を充填するための第2注射器充填構造と、の2つの構造を有し、
当該デバイスが、前記第1構造と前記第2構造との間で再構造可能であり、
前記第1構造と前記第2構造との間の再構造が、前記アンプルのスナップ頂部を折り取るための力をかけることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項15】
当該デバイスの前記注射器嵌合部分が、当該デバイスの前記アンプル組込部分にヒンジ式に取り付けられており、
前記第1構造において、前記注射器嵌合部分が、前記アンプルに対して所定角度で前記注射器を保持し、このため、前記注射器及び前記アンプルが、互いに長手方向で位置ズレしており、
前記第2構造において、前記注射器嵌合部分が、前記アンプルと長手方向で位置合わせした状態で前記注射器を保持し、前記注射器が前記アンプルから充填されることを確実にし、
当該デバイスの前記注射器嵌合部分を当該デバイスの前記アンプル組込部分に対してヒンジ接続して前記注射器を前記アンプルと長手方向で位置合わせさせることにより、当該デバイスの押付部分を前記アンプルのスナップ頂部に圧迫させ、前記スナップ頂部を折り取ることを特徴とする請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
当該デバイスの前記注射器嵌合部分と当該デバイスの前記アンプル組込部分との間のヒンジ式取付部が、当該デバイスの前記注射器嵌合部分及び前記アンプル組込部分間の相対的な回転及び相対的な平行移動を可能とするように構成されており、このため、前記注射器嵌合部分が、前記アンプル組込部分に対してまず主として回転させられ、そして前記アンプル組込部分に向けて主として平行移動させられ、当該デバイスの前記押付部分を前記スナップ頂部を圧迫して前記スナップ頂部を折り取らせ、そして注射器充填部分のノズルを前記アンプルの開口頂部に向けて移動させることを特徴とする請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
いったん前記スナップ頂部を折り取った後に前記注射器嵌合部分の移動を阻止するための安全ロック部をさらに備えることを特徴とする請求項14または15に記載のデバイス。
【請求項18】
アンプルから注射器に充填することを容易にするために前記アンプルに取り付けられるデバイスであって、
当該デバイスを充填されたアンプルを組み込むためのアンプル組込部分と、
当該デバイスを前記注射器に嵌合することを可能とする注射器嵌合部分と、
を備え、
当該デバイスが、前記注射器を当該デバイスに取り付けるための第1注射器取付構造と、前記注射器に充填した前記アンプルからの液体を充填するための第2注射器充填構造と、の2つの構造を有し、
当該デバイスが、前記第1構造と前記第2構造との間で再構成可能であり、
前記第1構造と前記第2構造との間の再構成により、前記アンプルのスナップ頂部を折り取る力をかけることを特徴とするデバイス。
【請求項19】
前記アンプルのうち折り取った後の前記スナップ頂部を捕捉しかつ保持するためのキャビティをさらに備えることを特徴とする請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
当該デバイスの前記注射器嵌合部分が、当該デバイスの前記アンプル組込部分にヒンジ式に取り付けられており、
前記第1構造において、前記注射器嵌合部分が、前記アンプルに対して所定角度で前記注射器を保持し、このため、前記注射器及び前記アンプルが、互いに長手方向で位置ズレしており、
前記第2構造において、前記注射器嵌合部分が、前記アンプルと長手方向で位置合わせした状態で前記注射器を保持し、前記注射器が前記アンプルから充填されることを確実にし、
当該デバイスの前記注射器嵌合部分を当該デバイスの前記アンプル組込部分に対してヒンジ接続して前記注射器を前記アンプルと長手方向で位置合わせさせることにより、当該デバイスの押付部分を前記アンプルのスナップ頂部に圧迫させ、前記スナップ頂部を折り取ることを特徴とする請求項18または19に記載のデバイス。
【請求項21】
当該デバイスの前記注射器嵌合部分と当該デバイスの前記アンプル組込部分との間のヒンジ式取付部が、当該デバイスの前記注射器嵌合部分及び前記アンプル組込部分間の相対的な回転及び相対的な平行移動を可能とするように構成されており、このため、前記注射器嵌合部分が、前記アンプル組込部分に対してまず主として回転させられ、そして前記アンプル組込部分に向けて主として平行移動させられ、当該デバイスの前記押付部分を前記スナップ頂部に圧迫させて前記スナップ頂部を折り取らせ、そして注射器充填部分のノズルを前記アンプルの開口頂部に向けて移動させることを特徴とする請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記ヒンジ取付部が、スライドヒンジ部を備えることを特徴とする請求項20または21に記載のデバイス。
【請求項23】
前記ヒンジ取付部が、四節リンク機構を備えることを特徴とする請求項20または21に記載のデバイス。
【請求項24】
いったん前記注射器嵌合部分及び前記アンプル組込部分を長手方向で直線状にされると元の状態に回転することを阻止する回転ロック部をさらに備えることを特徴とする請求項20から23のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項25】
当該デバイスのうち前記スナップ頂部を圧迫する押付部分が、折り取った前記スナップ頂部を前記キャビティ内へ押し込むように構成されていることを特徴とする請求項19に従属する請求項20から24のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項26】
いったん前記スナップ頂部を折り取った後に前記注射器嵌合部分が前記アンプル組込部分から離間する移動を阻止するための安全ロック部をさらに備えることを特徴とする請求項18から25のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項27】
前記アンプルの内容物に関するラベルを保持する取り外し可能なラベルホルダをさらに備え、
前記ラベルホルダが、前記注射器を当該デバイスに嵌合させたときまたは嵌合させた後に前記注射器に係合するように構成され、このため、充填後に当該デバイスから前記注射器を引き出すときに、取り外し可能な前記ラベルホルダが、当該デバイスから取り外されて前記注射器に取り付けられることを特徴とする請求項18から26のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項28】
医療用の注射器にラベルを付けるためのデバイスであって、
当該デバイスを充填したアンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、
前記アンプルの内容物に関するラベルを保持する取り外し可能なラベルホルダと、
当該デバイスを前記注射器に嵌合させることを可能とする注射器嵌合部分と、
を有し、
前記ラベルホルダが、前記注射器を当該デバイスに嵌合させたときまたは嵌合させた後に前記注射器に係合するように構成され、このため、充填後に当該デバイスから前記注射器を引き出すときに、取り外し可能な前記ラベルホルダが、当該デバイスから取り外されて前記注射器に取り付けられることを特徴とするデバイス。
【請求項29】
アンプルからの注射器の充填を可能とするデバイスであって、
当該デバイスを充填した前記アンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、
当該デバイスを前記注射器に嵌合することを可能とする注射器嵌合部分と、
前記アンプルのうち折り取った頂部を保持するためのキャビティと、
を備え、
前記注射器嵌合部分が、前記アンプル組込部分にヒンジ式に取り付けられており、
当該デバイスが、前記注射器嵌合部分の軸が前記アンプル組込部分に対して所定の傾斜角度にある第1注射器取付構造と、前記注射器嵌合部分及び前記アンプル組込部分が直線状にされて前記注射器を前記アンプルから充填することを可能とする第2注射器充填構造と、の2つの構造を有し、
当該デバイスが、前記第1構造と前記第2構造との間で再構成可能であり、
前記第1構造から前記第2構造へ移るときに、前記アンプルの前記頂部を折り取り、前記頂部を前記キャビティ内に捕捉することを特徴とするデバイス。
【請求項30】
前記キャビティが、前記注射器嵌合部分と前記アンプル組込部分との間のヒンジ連結部のほぼ後方に位置することを特徴とする請求項29に記載のデバイス。
【請求項31】
前記アンプル組込部分が、前記アンプルの首部及び基端部双方において前記アンプルを保持するように構成されていることを特徴とする請求項1から30のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項32】
アンプルに取り付けられて前記アンプルからの注射器の充填を容易にするための一体成形されたデバイスであって、
当該デバイスを充填したアンプルに組み込むためのアンプル組込部分と、
当該デバイスを前記注射器に嵌合することを可能とする注射器嵌合部分と、
を備え、
前記アンプル組込部分が、前記アンプルのスナップ頂部のためのキャップを備え、
前記注射器嵌合部分が、前記注射器のための雌型ルアー嵌合部を備え、
前記アンプルを受けるための前記キャップの開口部が、前記注射器を受けるための前記雌型ルアー嵌合部の開口部とはほぼ反対方向を向き、このため、使用時において、前記注射器と前記アンプルとが、ほぼ反平行にあり、
使用時において、前記注射器が、前記アンプルの前記スナップ頂部を折り取るためのレバーとして使用可能であることを特徴とするデバイス。
【請求項33】
前記注射器嵌合部分が、吸引先端部を有し、
前記吸引先端部が、一側に開口部を有するノズルを備えることを特徴とする請求項1から32のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項34】
前記ノズルが、端部において閉塞していることを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
【請求項35】
前記アンプルの内容物を吸引するときに、前記吸引先端部を前記アンプルの首開口部の中心からずらして保持するように構成されていることを特徴とする請求項33または34に記載のデバイス。
【請求項36】
当該デバイスが、前記吸引先端部を保持するように構成され、このため、前記ノズルと前記首部の第1部分との間の空間が、前記ノズルと前記首部の第2部分との間の空間よりも小さく、
前記ノズルの前記開口部が、前記首部の前記第1部分を向くように構成されていることを特徴とする請求項35に記載のデバイス。
【請求項37】
前記注射器嵌合部分が、前記注射器嵌合部分のうち前記アンプルからの流体を受けるためのノズルと前記注射器への流体接続部との間の流体経路にある機械的粒子フィルタを組み入れることを特徴とする請求項1から36のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項38】
前記アンプルと組み合わされたことを特徴とする請求項1から37のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項39】
前記注射器と組み合わされたことを特徴とする請求項1から38のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項40】
アンプルから注射器に充填するための充填針であって、
当該充填針を前記注射器に嵌合するための雌型ルアーと、
前記アンプル内の内容物を吸引するための吸引先端部と、
を備え、
前記吸引先端部が、一側に開口部を有するノズルを備えることを特徴とする充填針。
【請求項41】
前記ノズルが、当該充填針の端部において閉塞していることを特徴とする請求項40に記載の充填針。
【請求項42】
注射器に自動的にラベルを付ける方法であって、
液体のアンプルにあるデバイスにラベルを取り付ける工程と、
注射器を前記デバイスに嵌合さえる工程と、
前記注射器に前記アンプルから液体を充填する工程と、
前記ラベルが前記注射器に取り付けられた状態で前記アンプルから前記注射器を引き出す工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項43】
前記デバイスが、前記ラベルを保持するラベルホルダを備え、
前記引き出す工程の後、前記ラベルホルダが、前記注射器に取り付けられることを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項44】
医療用の注射器にラベルを付ける方法であって、
アンプルを準備する工程と、
前記注射器を前記アンプルに結合するためにデバイスを準備する工程であって、前記デバイスが、当該デバイスから前記注射器を取り外すことなく前記アンプルの内容物を前記注射器に補充することが可能なように構成されている、工程と、
前記注射器を前記デバイスに係合し、このため、前記アンプルに取り付けられた前記デバイスに取り付けられたラベルホルダが、前記注射器と係合する工程と、
前記アンプルの前記内容物を前記注射器に充填する工程と、
充填した前記注射器を前記デバイスから引き出し、このため、前記注射器に係合された前記ラベルホルダが、前記注射器によって保持されて前記注射器をラベル付けする工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項45】
前記デバイスに連結した前記アンプルを準備する工程を備える工程を備えることを特徴とする請求項42から44のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
請求項40または41に記載の充填針を用いてアンプルから注射器に充填する方法であって、
前記アンプルの頂部を除去して開口首部を残す工程と、
前記充填針を嵌合させた注射器を用いて、前記アンプルが反転位置にある状態で前記アンプルの内容物を吸引する工程と、
を備え、
前記吸引する工程が、
前記開口首部から中心をずらして前記充填針を保持し、このため、前記充填針が前記開口首部の一側に向けて移動される工程と、
前記ノズルの前記開口部が前記開口首部の前記一側に向かうように前記ノズルの前記開口部を配置する工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15a】
【図15b】
【図15c】
【図16】
【図1b】
【図1c】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15a】
【図15b】
【図15c】
【図16】
【公表番号】特表2013−517081(P2013−517081A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−549418(P2012−549418)
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【国際出願番号】PCT/GB2011/050069
【国際公開番号】WO2011/101651
【国際公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(501484851)ケンブリッジ・エンタープライズ・リミテッド (40)
【氏名又は名称原語表記】CAMBRIDGE ENTERPRISE LIMITED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【国際出願番号】PCT/GB2011/050069
【国際公開番号】WO2011/101651
【国際公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(501484851)ケンブリッジ・エンタープライズ・リミテッド (40)
【氏名又は名称原語表記】CAMBRIDGE ENTERPRISE LIMITED
【Fターム(参考)】
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