説明

製品へのフォトクロミック化合物材料の機能アプリケーション

外観を選択的に変化させることが可能な機器(50)は、少なくとも1個のフォトクロミック化合物及び機器の一部を形成する紫外線源(60)を有する機器の収容部(64)を含み、フォトクロミック化合物を有する機器の一部は紫外線源に露光させられる。フォトクロミック化合物による反応は機器の状態指示器を提供し又は状態指示器として作用する。機器は例えば携帯通信機器、携帯端末、ラップトップ型コンピュータ、カメラ、GPS機器、印刷機、ビデオカメラ、車両、玩具、個人衛生機器、時計、計算機及び筆記用具等のかなり多くの機器であり得る。機器内におけるフォトクロミック化合物による反応が機器内の紫外線源(54及び60)のみによって制御されるように、機器は形成され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概してフォトクロミック化合物材料の使用法に関し、とりわけ製品へのフォトクロミック材料の機能的な使用法に関する。
【背景技術】
【0002】
フォトクロミック化合物(高分子マトリックス化合物としても周知である)技術は、コンタクトレンズ、サングラス又は他のプラスチック製透明物等、多くの不透明製品並びに光学的に明澄な製品に利用されてきた。周知のフォトクロミック化合物ブランドの一つは、スペクトラクロム(Spectrachrome)(商標名)と呼ばれる。特許文献1は高分子マトリックス化合物の化学的特長について論じている。太陽光線の中の紫外線又は水銀ランプの光線等、紫外(UV)線を含む電磁放射線に露光された時に、多くのフォトクロミック化合物は可逆的変色を示す。紫外線が中止させられた時には、このフォトクロミック化合物は元の色又は無色の状態に戻る。
【特許文献1】米国特許第6,555,028号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
フォトクロミック化合物に対する多くの周知のアプリケーションは、機能的な強化よりむしろ製品へ美的強化を付与する。多様な色が利用可能であり、それらの色は概してUV線に露光されるまで明澄なままである。幾つかの企業はフォトクロミック材料を、粉末形態、マイクロカプセル形態、及び(プラスチックへすぐに注入できる)マスターバッチ形態を含む様々な形態で供給する。フォトクロミック化合物は生の形態でも利用可能であると共に、幾つかの方法で製品へ適用され得る。最も単純な方法はエアブラシを使用することであり、続いて・・・塗膜が付与される。サングラス枠及びフリスビー等の既存の商業的使用法では、製品のプラスチック材料へ埋設又は注入されたフォトクロミック化合物の色素形態を使用する。他の企業ではフォトクロミックのコンタクトレンズ及びサングラスレンズを創作してきた。しかし、これらの使用法の中には美的機能以外の付加機能を提供するものはないと思われ、またこれらの機能は使用者により選択されるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
多くのフォトクロミック化合物技術アプリケーションが多くの機器への機能的改善を付与し得る。例えば、キーパッド又は機器の他部分上のボタンの強調、或いは表示器背面又はレンズの被覆は、機器表示器の読みやすさを改善する。付加的な機能アプリケーションは、表示器上の別の色と一致させる(又は別の色を不明瞭にする)UV露光の結果色を変化させることにより、或いは他の場所において目視から視覚的に不明瞭にすることによりカモフラージュを与えることができる。本概念の他の実施形態は、フォトクロミック化合物材料の能動(使用者又は機器制御)UV露光を使用して実施され得ることで、機器がそれ自体の色変化を制御し得る。
【0005】
本発明に係る第1実施形態において、少なくとも1個のフォトクロミック化合物を有する機器の外観を選択的に変化させる方法は、機器の一部を形成する紫外線源を通電する工程と、少なくとも1個のフォトクロミック化合物を有する機器の少なくとも一部を紫外線源に露光させる工程を含む。UV線源はUV発光ダイオード(LED)、水銀ランプ又は他のUV光源であってよい。本方法は更に、少なくとも1個のフォトクロミック化合物を有する機器の一部への見かけ上の紫外線源入射強度を変化させる工程を含んでもよい。当然のことながら、機器は同じUV光源に別に反応する(別色に変化する)1個以上のフォトクロミック化合物を含むことができる。更に、機器は別のUV光源に別に反応する1個
以上のフォトクロミック化合物を含むことができる。
【0006】
第2実施形態において、外観を選択的に変化させることが可能な機器は、少なくとも1個のフォトクロミック化合物及び機器の一部を形成する紫外線源を有する機器の収納部を含み得る。少なくとも1個のフォトクロミック化合物を有する機器の少なくとも一部は紫外線源に露光される。フォトクロミック化合物による反応は機器の状態指示器を提供し、或いは状態指示器として作用する。2〜3例を挙げると、携帯通信機器、携帯端末、ラップトップ型コンピュータ、カメラ、機器は全地球測位機器、印刷機、ビデオカメラ、車両、玩具、個人衛生機器、時計、計算機及び筆記用具等、かなり多くの機器であってよい。機器はまた、機器内におけるフォトクロミック化合物による反応が機器内の紫外線源によってのみ制御されるように配置及び構成され得る。
【0007】
第3実施形態において、外観を変化させることが可能な機器は、少なくとも1個のフォトクロミック化合物及び少なくとも1個の光電池を内部に有する収容部を含み、フォトクロミック化合物を有する収容部は、外部光源が収容部を介して光電池を通電させることを可能にする。
【0008】
第4実施形態において、電子機器はハウジング、表示器レンズ及びハウジングの孔内に複数のボタンを含むと共に、ハウジング、表示器レンズ及び複数のボタンの中の少なくとも1個上に少なくとも1個のフォトクロミック化合物を含み、紫外線への露光により少なくとも1個のフォトクロミック化合物は変色する。
【0009】
更に別の実施形態において、筆記用具はハウジングを含むと共にハウジング内にインクカートリッジを含み、ハウジング内のインクカートリッジは紫外線に露光させられた時に変色するフォトクロミック化合物を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1を参照すると、フリスビー即ち空飛ぶ円盤10等の既存の消費財が示されており、円盤10の少なくとも一部12には、その部分12が太陽等のUV光源14に露光された時に(シェーディングにより表される)異なった色に変色することが可能なフォトクロミック化合物が埋設されている。
【0011】
図2を参照すると、携帯通信ラジオ20のような機器が図示されている。ラジオ20はフォトクロミック化合物がハウジング上にあり又はハウジング内に埋設されたハウジング22を有することができる。ハウジング22は様々な種類のプラスチック又は他の材料から形成できる。この特定の実施形態において、ラジオ20は更にUV−LED等の内部UV光源24を含む。UV光源24は太陽等の受動UV光源とは対照的な能動源と考えられる。ラジオはまた、表示器のレンズ上又は表示器の裏面上にフォトクロミック化合物も有することができる液晶表示器(LCD)等の表示器26を含む。
【0012】
図3を参照すると、携帯電話、計算機、携帯端末、又はかなり多数の他の機器等の機器30のハウジング即ち面板32が図示されている。ハウジング32はキーパッド用孔34又は表示器用孔36等、かなり多数の孔を含むことができる。ハウジング32は光の中から外で出たときには透明色を有すると共に、UV光源35に露光されたときにはより暗い又はより不透明な色を有し得る。例えば、透明なハウジングは機器ハウジングの外側に、非露光状態では透明なままであり、UVに露光された時に特定の色(又は様々な色素を使用した多くの色)へ変化するフォトクロミック材料を備えた被膜を有することができる。また注意すべきであるが、機器の全表面が被覆される必要はない。代わりに、ある部分(キーパッド、バッテリカバー、キーパッド又はハウジングの一部等)のみが被覆されてもよい。
【0013】
同様に図4において、機器40のハウジング42はキーパッド用孔44又は表示器用孔46等のかなり多数の孔を含むことができる。ハウジング42はUV光に露光されていない時には(水平方向のシェーディングにより表される)第1色を有し、且つUV光源45に露光された時に(対角線シェーディングにより表される)異なった色を有することができる。例えば、機器ハウジングの外側のフォトクロミック色素を備えた被膜は、機器がその非露光状態で第1色のままであり、且つUVに露光された時に異なった色(又は異なった色素を使用した多くの色)に変化するように付与され得る。
【0014】
ハウジング32及び42は受動源を利用するが、変色は極めて機能的である。例えば、ハウジング(基材)及び様々な状態における色素の間の色差は、機器の特定部分をカモフラージュする(視覚的に隠す)ために使用できる。例えば、特定のボタン又はロゴを伴うハウジング部分はUV光に露光された時に視覚的に隠され得る。ハウジング(基材)及び様々な状態における色素の間の色差はまた、機器の特定部分の視認性を強化する(コントラストを増強させる)ために使用できる。例えば、特定のボタン又はロゴを伴うハウジング部分はまた、強調され得る。更に、LCD表示器又は背面光へのフォトクロミック化合物の使用はまた、機器が明るい太陽光の中にある時に表示器色及び視認性に影響を及ぼすように使用できる。
【0015】
これらの製品が受動光源を使用する時には、可変面板を使用する製品全体に亘り幾つかの効果が明白になる。例えば、フォトクロミック材料は製品製造の間に付加され、消費者によって付加されないので、外観を変化させるために付加材料は消費者によって付加されず、また付加的な在庫が製造業者又は販売者によって運送される必要はない。更に、消費者は面板を切り替え、取り外し、或いは組み立て且つ分解する必要はない。部品の減少は当然、面板の破損及びアタッチメント点の損耗に起因する保証及び修理費用を減少させる。当然のことながら、受動源の欠点としては、機器がUVに露光された時のみに変色が起こり、使用者が望むいかなる時に選択的に起こらない。
【0016】
図5及び図6を参照すると、フォトクロミック化合物及び能動UV光源を有する携帯通信ラジオ又は他の電子機器等の機器が図示されている。図6の機器50はハウジング52を含み、ハウジング52はフォトクロミック化合物が被覆された部分56,58及び64を有する。機器50は更にハウジング52内に表示器65及びUV−LED54及び60を含むが、本発明は能動源をハウジング内に必然的に有するように限定されない。図6の機器100は、フォトクロミック化合物が選択的に被覆又は埋設されたハウジングと、表示器106と、UV LED108及び109とを有するのに加えて、機器100は更に任意で光導体110を介したUVエネルギのパイピング方法を含む。UVエネルギは機器ハウジング基材の内部、外部又はその中においてフォトクロミック被膜を照明するためにもたらされ得る。このように実装することにより、変色が使用者の任意で、又はソフトウェア内の事前定義事象に基づいて起きる。これらの実施形態は概して付加的なソフトウェア及び材料(LED又は他のUV線源)、並びにバッテリ寿命にある程度影響を与えるユニットの電源によるそれらUV線源への電力供給を必要とする。
【0017】
UV LEDのアプリケーション方法は、現行の電話への標準的なLEDの埋設方法と極めて類似しているので、当該技術分野に属する者には簡単である。UV LEDは通常のLED実装(面固定、案内等)と同様な実装選択対象において利用可能である。光導体は又これらの種類の機器において、本産業では通常に使用される。
【0018】
前述したように、ここに請求される進歩的概念は2〜3例を挙げると、携帯通信機器、携帯端末、ラップトップ型コンピュータ、カメラ、全地球測位機器、プリンタ、ビデオカメラ、車両、玩具、個人衛生機器、時計、計算機及び筆記用具等の様々な機器に適用され
得る。この点に関して、図5の機器50におけるUV LED54及び60等の能動源は部分56,58及び64におけるハウジング52のフォトクロミック化合物と共に、各種の用途に応じて状態又はレベル指示器として作用し得る。最も単純な形態において、UV−LED60により作動させられる部分64が指示器として作用し得る。指示器は機器電源の充電状態、範囲内/外指示、機器の音声モード(無音/可聴)、音声メール待機指示、メッセージ待機指示、アクティブコール指示、特定人物呼び出し指示、緊急/優先呼び出し指示、機器設定、モード又は形態(週末、会社等)等の様々な要素を指示できる。各機能は付加的なハードウェア及びソフトウェアを必要とする対応する指示器及び入力を有してもよい。例えば、特定の人間を認識するためには発信者番号通知サービスが必要とされてもよく、或いは特定モード設定はGPS受信機又は他のタイミング機器を使用した位置又は時刻の識別を必要とする。
【0019】
フォトクロミック化合物が使用され得る機器の変形に加えて、UV線源の色、パターン及び種類もまた更なる多用性が得られるように変更できる。フォトクロミック材料はUV−Bと反応するように変更されてもよく、従ってUV−A及びUV−Bの両方に反応する材料が基材を被覆するように使用され得る。これにより、使用者に色の選択を与える可能性が広がる。例えば、UV−A LED及びUV−B LEDの両方を取り付けることにより、いずれか(又は両方)の色素を照明することができ、この色素は混合され或いは横並びで付与されてもよい。例えば、UV−LED54はUV−A LEDであり、UV−B LEDであるUV−LED60とは異なる波長域で作動する。同様に、部分56及び58において使用されるフォトクロミック化合物はUV−Aと反応するようにカスタマイズされる一方で、部分64において使用されるフォトクロミック化合物はUV−B光と反応するようにカスタマイズされ得る。更に、部分56、58及び64はレベル指示を変更させ又は提供する状態指示器を設けるように構成できる。例えば、フォトクロミック化合物の変色強度は、フォトクロミック化合物への紫外線源の見かけ上の強度を変更するようにデューティサイクルを変更することにより変更され得る。部分64において図示するように、(左から右へ向かう)強度変化は(部分64におけるより近接するクロスハッチングにより表される)より強い発色により表され得る。或いは、部分56及び58において図示するように、強度変化は色変化により影響を受ける部分の寸法によって表され得る。いずれの場合でも、(特定の機器に応じて)これは2〜3例を挙げると例えば、電源の充電レベル、音量レベル、信号強度、不在着信件数、音声メールメッセージ待機件数、燃料レベル、待機メッセージ件数、インクレベル、メモリ使用レベル、利用可能メモリ、写真撮影数、残り時間、燃料レベル及び移動距離を指示するために使用されてよい。
【0020】
前述したように、図5の機器50の表示器65はまた、特定例において画像又は文字の視認性を強化するようにフォトクロミック化合物を含むことができる。図示するように、表示器65の画像67は前述した技術を使用して、周辺部分(65)に対してより大きなコントラストを有することにより強化され得る。
【0021】
別の実施形態では、図6の機器100はフォトクロミック化合物のアプリケーションの多用性を示す。機器100は上側の図では外部即ち受動UV線源に露光されるように図示されており、また下側の図では内部即ち能動UV線源に露光されるように図示されている。この例では、機器100は少なくとも1個のフォトクロミック化合物及びハウジング部内の光電池等の少なくとも1個の光センサ104を有する(部分111又はLCDレンズ106を含む)ハウジング部102を含む。ハウジング部102(特にレンズ106)は外部光源がハウジング部を介して光センサ104を通電させることを可能にする。機器は更にUV−LED108,109及び光導体110等のハウジング部の色を選択的に変更する内部UV線源を含んでもよい。一実施形態において、フォトクロミック材料はレンズ106等の透明なハウジングの内面に付与され得ると共に、ハウジングはUVを通過させない材料から構成され得る。換言すると、内部のフォトクロミック化合物による反応が機
器内の紫外線源のみによって制御されるように、機器は外部紫外線源を受け付けないように構成され得る。これにより、機器は太陽光の中では変色せず、内部UV LED(108及び109)により照射された時にのみ変色する。当然のことながら、これはプラスチックの実際の透過率に左右される。
【0022】
更に別の態様では、機器100は中にフォトクロミック化合物も含む複数のキー又はファンクションボタン112を示す。機器がマルチモード又はマルチファンクション機器であるならば、変色し更に変色に対応して機能を変更する少なくとも1個のファンクションボタン又はキーを有するように機器を構成できる。本態様と合せて、光センサ104は変色に対応した機能変更を可能にする外部光源として作用し得る。従って例えば、機器100が計算機及び時計付きラジオの結合物であるならば、ファンクションボタン112は外部UV線源に露光された時には計算機の数字及び機能キーパッドとして作用し、外部UV線源に露光されていない時には同じファンクションボタン112は時計付きラジオのファンクションキー(例えばスヌーズボタンまたはラジオ局チューニングプリセット)として作用し得る。アプリケーション数は無限である。例えば、別の実施形態は第1の色で書けると共に太陽光に露光された時に第2の色に変化するフォトクロミックインクを使用するペンであってもよい。
【0023】
図7を参照すると、少なくとも1個のフォトクロミック化合物を有する機器の外観を選択的に変更させる方法700を示すフローチャートは、機器の一部を形成する紫外線源を通電する工程702と、少なくとも1個のフォトクロミック化合物を有する機器の少なくとも一部を紫外線源に露光させる工程704とを含む。UV線源はUV発光ダイオード(LED)、水銀ランプ又は他のUV光源であってよい。注目すべきは、様々なフォトクロミック化合物が様々な色の間で変色すると共に、様々なUV光波長域もこの化合物に様々な影響を与える。従って、複数のフォトクロミック化合物及び複数のUV光源が使用される場合には、本方法は夫々のフォトクロミック化合物を夫々のUV光源に露光させるために、夫々のUV光源を通電する任意の工程706を含み得る。
【0024】
本方法はまた工程708において、フォトクロミック化合物及びUV光源を使用して状態指示を提供する工程を含む。工程710において、本方法はまた、少なくとも1個のフォトクロミック化合物を有する機器の一部への見かけ上の紫外線源入射強度を変更する工程を含む。任意で工程712において、本方法は更に、機器のフォトクロミック化合物を外部UV光源を受け付けないようにさせる。
【0025】
本発明の前述の説明に照らして、本発明はハードウェア、ソフトウェア、及びハードウェア及びソフトウェアの結合物において実現され得ることを認識すべきである。本発明に係るシステムは1個のコンピュータシステム又はプロセッサに集中させられるように実現され、或いは様々な要素が幾つかの相互接続コンピュータシステム又はプロセッサ(マイクロプロセッサ及びDSP)に亘り拡張させられた分散状態で実現され得る。ここに説明する方法を実行するように構成されたいかなる種類のコンピュータシステム又は他の装置が適当である。一般的なハードウェア及びソフトウェアの結合物は、データが読み込まれ且つ実行された時にここに説明する方法を実行するようにコンピュータシステムを制御するコンピュータプログラムを備えた多目的コンピュータシステムであってよい。
【0026】
また、上記の説明は例証のみを目的としており、以下の請求項に記載されている場合を除き、いかなる方法によっても本発明を限定することを目的としない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】製品へのフォトクロミック化合物の既存受動的使用法を示す図。
【図2】UV光源を有すると共に本発明に係るフォトクロミック化合物を使用する機器を示す図。
【図3】本発明に係るフォトクロミック化合物を有する機器ハウジングを示す図。
【図4】本発明に係るフォトクロミック化合物を有する機器ハウジングを示す別の図。
【図5】本発明に係るフォトクロミック化合物を有する機器を示す図。
【図6】本発明に係るフォトクロミック化合物を有する機器を示す別の図。
【図7】本発明に係るフォトクロミック化合物を使用した機器の外観を選択的に変化させる方法を示すフローチャート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1個のフォトクロミック化合物を有する機器の外観を選択的に変化させる方法であって、
該機器の一部を形成する紫外線源を通電する工程と、
該少なくとも1個のフォトクロミック化合物を有する機器の少なくとも一部を紫外線源に露光させる工程と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記紫外線源を通電する工程は、前記機器内の紫外線発光ダイオードに電力を供給する工程を含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項3】
前記露光工程は更に前記機器内における機能状態指示を提供する工程を含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項4】
前記方法は更に、前記少なくとも1個のフォトクロミック化合物を有する機器の一部への見かけ上の紫外線源入射強度を変化させる工程を含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項5】
前記変化工程は前記見かけ上の紫外線源強度を変化させるためにデューティサイクルを変化させて、変色強度を変化させる工程を含むことを特徴とする請求項4の方法。
【請求項6】
前記機器は1個以上のフォトクロミック化合物及び各フォトクロミック化合物を反応させるように調整される1個以上の紫外線源を有しており、前記方法は更に夫々のフォトクロミック化合物を夫々の紫外線源に露光させるように夫々の紫外線光源を通電する工程を含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項7】
前記方法は更に、前記機器内のフォトクロミック化合物を外部紫外線源を受け付けないようにさせる工程を含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項8】
外観を選択的に変化させることが可能な機器であって、
少なくとも1個のフォトクロミック化合物を有する該機器の収容部と、
該機器の一部を形成する紫外線源とを含み、前記少なくとも1個のフォトクロミック化合物を有する機器の少なくとも一部を該紫外線源に露光させる
ことを特徴とする機器。
【請求項9】
前記紫外線源は少なくとも1個の紫外線発光ダイオードであることを特徴とする請求項8の機器。
【請求項10】
前記少なくとも1個の紫外線発光ダイオードは少なくとも1個のUV−A LED及び少なくとも1個のUV−B LEDを含むことを特徴とする請求項9の機器。
【請求項11】
前記機器は前記少なくとも1個のUV−A LEDと実質的に反応する少なくとも1個のフォトクロミック化合物を有する第1部分と、前記少なくとも1個のUV−B LEDと実質的に反応する少なくとも1個のフォトクロミック化合物を有する第2部分とを含むことを特徴とする請求項10の機器。
【請求項12】
前記紫外線源及び前記少なくとも1個のフォトクロミック化合物により結果的に生じる反応により、前記機器の状態指示器が得られることを特徴とする請求項8の機器。
【請求項13】
前記機器は、携帯通信機器、携帯端末、ラップトップ型コンピュータ、カメラ、全地球測
位機器、印刷機、ビデオカメラ、車両、玩具、個人衛生機器、時計、計算機及び筆記用具を含むグループから選択されることを特徴とする請求項12の機器。
【請求項14】
前記状態指示器は、機器の電源充電状態、範囲内/外指示、機器の音声モード(無音/可聴)、音声メール待機指示、メッセージ待機指示、アクティブコール指示、特定人物呼び出し指示、緊急/優先呼び出し指示、機器設定、モード又は形態(週末、会社等)の中の少なくとも1個の指示を提供することを特徴とする請求項13の機器。
【請求項15】
前記状態指示器は、前記フォトクロミック化合物への前記見かけ上の紫外線源強度を変化させるべくデューティサイクルを変化させることにより、該フォトクロミック化合物の変色強度を変化させ得ることを特徴とする請求項12の機器。
【請求項16】
前記状態指示器は、音量レベル、信号強度、バッテリ充電レベル、不在着信件数、待機音声メール件数、待機メッセージ件数、インクレベル、メモリ使用レベル、利用可能メモリ、撮影写真数、残り時間、燃料レベル及び移動距離を含むグループから選択された少なくとも1個の指示を提供することを特徴とする請求項15の機器。
【請求項17】
前記機器は外部紫外線源を受け付けないフォトクロミック化合物を該機器内に有するように配置及び構成されることを特徴とする請求項8の機器。
【請求項18】
前記機器は、該機器内における前記フォトクロミック化合物による反応が、該機器内の紫外線源によってのみ制御されるように配置及び構成されることを特徴とする請求項8の機器。
【請求項19】
前記機器は更に、外部源から該機器への紫外線を実質的に遮断する材料を含むことを特徴とする請求項18の機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−508957(P2007−508957A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526949(P2006−526949)
【出願日】平成16年9月9日(2004.9.9)
【国際出願番号】PCT/US2004/029646
【国際公開番号】WO2005/084169
【国際公開日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(390009597)モトローラ・インコーポレイテッド (649)
【氏名又は名称原語表記】MOTOROLA INCORPORATED
【Fターム(参考)】