説明

製紙スラッジの処理方法

【課題】燃焼処理に助燃燃料を要せず自燃可能な製紙スラッジの処理方法とする。
【解決手段】脱墨工程11を含む複数の製紙工程11,12,13から排出された製紙スラッジSを、脱水処理15及び燃焼処理17する。この際、脱水処理15及び燃焼処理17の対象とする製紙スラッジSが、自燃可能となるような範囲で、脱墨工程11から排出された脱墨フロスDを、他の製紙工程12,13から排出された製紙スラッジSから分離する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製紙スラッジの処理方法に関するものである。より詳しくは、製紙スラッジを脱水及び燃焼して、例えば、減容化等する場合に関するものである。
【背景技術】
【0002】
製紙業においては、環境保護、省資源、また生産の効率化などの点から、古紙の有効利用、CO2の削減をはじめとした各種取組みが行われている。この中でも古くから行われている古紙の回収、再生、紙製品への再利用の取組みは、日本国内においてますます進み、1983年に910万トンであった古紙消費量は、1993年には1,472万トンに、2004年には1,854万トンに急増している。また、古紙の利用率としても1993年の53%が2004年には60%に高まっている。
【0003】
また、古紙の使用量の増加とともに、紙に使用される無機粒子の割合が急増している。
これは、例えば従来の印刷用紙が上質紙のような非塗工紙が主流であったものが、より見栄え、印刷効果を高めるために、炭酸カルシウムやクレー、タルクなどの無機顔料と接着剤を紙の表面に塗被した塗工紙が主流となったこと、また、紙の長期保存のために非塗工紙も大半が酸性紙から中性紙にかわり、これにともない不透明度や印刷適性を高めるために使用されていた填料が旧来のクレー、タルクから炭酸カルシウムが変わって使用されるようになり、しかも高灰分化へと移行していることによる。
【0004】
よって、市場から回収される古紙には、パルプ繊維の他に塗工顔料や内添の填料に使用される無機粒子が増加し、回収古紙中の灰分率は、25〜35%にも達しているのが実態である。
すなわち、製紙工場においては、古紙使用量、利用率の増加と、古紙中の灰分率の増加にともない、過剰な無機物の処理、再利用が大きな問題となってきている。
【0005】
市場から回収された古紙は古紙処理工程において繊維分が回収されるが、主に古紙に付着したインクを取り除く脱墨工程で繊維分から分離されたもの(以下、脱墨フロスという)は製紙スラッジとして回収され、スラッジボイラー等で燃焼し、小容量化(減容化)している。
ここで脱墨フロスとは、古紙処理工程において、脱インクし、パルプを取り出した後の残渣である。主として、カオリン、炭酸カルシウム、タルク、ニ酸化チタン等の無機粒子、残留インク粒子、繊維、コーティング剤等の有機系化合物、及び、インクを含む。
しかし、この脱墨フロスは、顔料・填料による灰分(無機粒子)を60〜70%含んでいるため、燃焼時の発熱量低下の要因となるばかりか、燃焼後も焼却灰として残存し、その処理が問題となっている。
また、この脱墨フロスは、顔料・填料の無機微粒子が燃焼処理前の脱水処理工程における脱水性を阻害し、燃焼物の水分率が高くなるため、燃焼時の発熱量低下の要因となっている。
このような状況により、製紙スラッジの燃焼効率が下がるため、スラッジボイラー等では、助燃燃料を加えながら焼却せざるをえない状況となっている。助燃燃料としては、重油や石炭などの化石燃料の他、RPF(廃プラスチック及び古紙による固形化燃料)、廃タイヤ等が使用されているが、これらの助燃燃料は削減すべき炭酸ガスを増加させ、廃棄物を減容化する目的に反して焼却灰の増加を惹き起こしている。
【0006】
なお、含水した廃棄物の燃焼に関しては、特許文献1〜4などの公報において、燃焼工程の排ガスを利用して含水廃棄物を乾燥させ燃焼を容易に、あるいは助燃燃料を用いることなく「自燃可能」とすることが提案されている。
しかしながら、前述したとおり、填料・顔料などの微細かつ多量の不燃物を含有する製紙スラッジ(廃棄物)に対しては、脱水・乾燥で「自燃可能」な状態にすることは極めて困難な状況となっており、やはり大部分は埋立て処分されるのが現状である。
【特許文献1】特開2004−93018号公報
【特許文献2】特開2003−247707号公報
【特許文献3】特開2002−350059号公報
【特許文献4】特開平5−23697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする主たる課題は、燃焼処理に助燃燃料を要せず自燃可能な製紙スラッジの処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
脱墨工程を含む複数の製紙工程から排出された製紙スラッジを、脱水処理及び燃焼処理する製紙スラッジの処理方法であって、
前記脱水処理及び前記燃焼処理の対象とする製紙スラッジにおいて、脱墨工程から排出された脱墨フロスを、他の製紙工程から排出された製紙スラッジから分離する、ことを特徴とする製紙スラッジの処理方法。
【0009】
〔請求項2記載の発明〕
脱墨工程を含む複数の製紙工程から排出された製紙スラッジを、脱水処理及び燃焼処理する製紙スラッジの処理方法であって、
前記燃焼処理において発生した排ガス等によって、前記脱水処理及び前記燃焼処理の対象とする製紙スラッジを、前記燃焼処理前に乾燥する、ことを特徴とする製紙スラッジの処理方法。
【0010】
〔請求項3記載の発明〕
脱墨工程を含む複数の製紙工程から排出された製紙スラッジを、脱水処理及び燃焼処理する製紙スラッジの処理方法であって、
前記脱水処理及び前記燃焼処理の対象とする製紙スラッジにおいて、脱墨工程から排出された脱墨フロスを、他の製紙工程から排出された製紙スラッジから分離するとともに、前記燃焼処理において発生した排ガス等によって、前記脱水処理及び燃焼処理の対象とする製紙スラッジを、前記燃焼処理前に乾燥する、ことを特徴とする製紙スラッジの処理方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、燃焼処理に助燃燃料を要せず自燃可能な製紙スラッジの処理方法となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図1に、製紙スラッジSの処理フロー図を示した。
【0013】
〔脱墨フロスDの分離等〕
古紙処理工程の1つである脱墨工程11から排出された脱墨フロスDは、填料・顔料などの微細な無機粒子を、灰分として60〜70質量%含んでいる。本形態において、この脱墨フロスDは、抄紙工程等の他の製紙工程12,13から排出された製紙スラッジSと、燃焼工程17で製紙スラッジSが自燃可能な範囲で混合せず分離する。これにより、排水処理工程14における排水処理後の製紙スラッジS中の微細な無機粒子が減少する一方で繊維比率が増加するため、脱水工程15における脱水処理が容易となる。したがって、乾燥工程16における乾燥性も向上し、繊維すなわち可燃物の比率が多くなることで、燃焼工程17における燃焼時の低位発熱量(真発熱量)が高くなる。
【0014】
なお、図中符号21は、脱墨工程11からの管などからなる移送路、符号22及び23は、他の製紙工程12,13からの管などからなる移送路である。移送路22及び23は、製紙スラッジSが排水処理工程14を介して脱水処理工程15に移送されるようになっている。他方、移送路21は、途中に備わる弁などによって、脱墨フロスDの一部が排水処理工程14を介して脱水処理工程15に移送され、分離した残部が脱水炭化焼却工程19及び再生化工程20に移送されるようになっている。
【0015】
この分離した脱墨フロスD中の無機粒子は、紙(古紙)に含有されていたクレー、タルク、炭酸カルシウム等の填料・顔料であって、成分が安定的である。したがって、これらの無機粒子を、脱水炭化焼却工程19及び再生化工程20において、例えば、脱水処理、乾燥処理、炭化処理、焼成処理、分級処理、粉砕処理などすることで、各填料・顔料が保有する特性を兼ね備えた再生複合無機粒子Tを得ることができる。この再生複合無機粒子Tを紙に再利用することで、新たな填料・顔料の使用を抑制でき、製造コストと環境影響の低減を図ることができる。
【0016】
従来の製紙スラッジは、回収され、流動床炉やストーカー炉などの焼却炉で製紙スラッジ中の有機物を燃焼して製紙スラッジの減容化を図るとともに、エネルギーとして回収されているが、製紙スラッジには、多量の無機物が含有されているため、燃焼しても多量の燃焼灰(無機物)が残り、減容化にも限度がある。そこで、この燃焼灰をセメント原料として活用することや、土壌改良剤として活用すること等の努力もなされている。しかし、これらは、セメント原料や土壌改良剤の助剤として焼却灰を利用する方法で、その使用量はわずかなものであり、結局、大部分の燃焼灰は埋立処分されているのが実情である。
【0017】
このため、焼却によってエネルギーとして回収されている有機物だけでなく、焼却灰として残る無機物を製紙用填料、顔料として再利用することは、製紙業界において古紙利用率の向上とともに環境問題に関わる重要な改善課題である。しかしながら、単なる製紙スラッジの焼却灰には燃焼されずに残った有機物がカーボンとして含まれるため白色度が低く、また、無機物の焼結が進むなどして、粒径が不揃いで大きくなっており、そのままの状態では紙の填料や塗工用顔料として使用するのに適さない。本発明者らは、この問題に対し検討を重ね、脱墨フロス以外の製紙スラッジなどは、構成成分が変動し易いため、製品の性状の変動要因になりやすいが、脱墨フロスは、構成成分がほとんど変動しないため、得られる無機粒子凝集体の白色度等の品質をコントロールすることが容易となり、製紙用とするに好適であることを見出し、製紙スラッジから脱墨フロスを所定量抜き出すことで製紙用填料、顔料として再利用に最適な再生複合無機微粒子を得られることを知見している。
【0018】
なお、脱墨フロスの構成成分がほぼ変動せずに安定しているのは、古紙パルプの性状の安定が再生紙の品質安定につながり、この品質安定を目的として古紙パルプの原料たる古紙をほぼ同質にするためである。
【0019】
脱墨フロスは、例えば、沈殿や加圧浮上等の方法で固液分離して固形分を回収し、所定の水分率に乾燥した後、炭化工程で所定の未燃率となるように調整して焼成する。これにより、塊状に凝集した多孔質原料となる。この方法に関しては、例えば、特願2005−307818号などを参考にすることができる。
【0020】
なお、使用成分が判明している塗工紙製造工程、抄紙工程等から排出された製紙スラッジSを、脱墨フロスDに添加混合して利用することもでき、効果的である。
【0021】
脱墨フロスDを燃焼工程17で製紙スラッジSが自燃可能な範囲で分離することによって、微細な無機粒子を、例えば、灰分割合で50〜60質量%から40質量%に減少させた製紙スラッジSは、クラリファイヤー等の固液分離装置を用いて繊維分を分離し、また、COD成分及びBOD成分は活性汚泥処理、凝集沈澱処理などで有機物質を分離する(排水処理工程14における処理)。
【0022】
このようにして得られた製紙スラッジ(排水処理汚泥)Sは、繊維分の比率が多くなったため、各種の脱水手段(装置)、例えば、ドラムフィルター、ベルトプレス、スクリュープレス等によって、水分率45%程度までの脱水処理が容易となり、また、灰分率の高い脱墨フロスDの割合が少ない、又は含まないため、製紙スラッジS中の灰分率減少によって低位発熱量が増加し、燃焼工程17で助燃燃料を使用せず又は燃焼初期等における僅かな使用で自燃することが可能である。好適な製紙スラッジSは、脱水処理後の灰分が45%以下、水分が45%以下である。より好ましくは、脱水処理後の灰分が40%以下、水分が40%以下である。これにより、製紙スラッジS中の低位発熱量が増加し、燃焼工程17で助燃燃料を使用せず又は燃焼初期等における僅かな使用で自燃することが可能となる。
【0023】
〔製紙スラッジSの乾燥等〕
脱水工程15における脱水処理後の製紙スラッジSは、燃焼工程17において流動層やストーカー方式のボイラー等の燃焼手段によって燃焼し、そのエネルギーは電力に転換するが、燃焼処理前に燃焼手段の排ガスGを利用した乾燥工程16における乾燥処理によって、乾燥処理後の製紙スラッジSを水分率30%以下、さらには25%以下に乾燥させることが好ましい。通常、排ガスGは180〜250℃程度の温度を有しており、脱水処理された製紙スラッジSの乾燥は、キルン式、流動層式、サイクロン式等の各種の直接的乾燥手段(装置)、あるいは、間接的乾燥手段(装置)に排ガスGを通じて行う。
【0024】
燃焼工程17からの排ガスGの熱を乾燥工程16に伝達している。このことにより、自燃するのに十分に乾燥された乾燥製紙スラッジを形成することができる。したがって、比較的高価な化石燃料系補助燃料、例えば重油が不要となるので、環境保護、省資源などの点において効率的に運転可能な製紙スラッジ処理方法を提供することができる。
【0025】
排ガスGは、比較的低水分であるため、乾燥能力が高く、乾燥に要する排ガス量が比較的少なくてすむ。
【0026】
排ガスGは、移送による温度低下により排ガスG中の水蒸気が平衡水分に達して凝縮するため、乾燥効率が低下しないよう、凝縮水をドレントラップで補足分離するか、さらにボイラー等の燃焼手段の高温な排ガスGを一部取り出して再加温して排ガスG中の水蒸気圧を引き下げておくのが好ましい。
【0027】
また、排ガスGを乾燥熱媒手段として使用することで、排ガスGの温度を180〜250℃から100〜150℃程度に下げ、後工程の脱硫処理等を経た排ガスは50〜80℃程度まで温度が下がることから、排ガス処理装置や煙突内の煙道の延命にも効果がある。
【0028】
さらに、処理した排ガスGは二酸化炭素分離工程18において、排ガスG中の炭酸ガスCO2を、PSA型分離装置などを用いて分離回収し、再生複合無機粒子Tの製造工程(再生化工程)20を利用して炭酸カルシウムCaCO3として固定化することも可能であり、地球温暖化防止とともに排出負荷の軽減になる。
【0029】
このように燃焼前の乾燥工程16で製紙スラッジSの乾燥処理後の水分率を30%以下、さらには25%以下に乾燥させることで発熱量が増加し、燃焼工程17で助燃燃料を使用せずに又は燃焼初期等における僅かな使用で自燃することが可能となる。
【0030】
自燃するために必用な製紙スラッジSの発熱量は、好ましくは1500Kcal/Kg以上、より好ましくは2000Kcal/Kg以上とすることが自燃を図るに最適である。発熱量とは、製紙スラッジ(水分+灰分+可燃分)1kgにおける低位発熱量(Kcal)をいう。さらには脱墨フロスDの分離と製紙スラッジSの乾燥とを組み合わせることで、エネルギー回収、無機粒子の再利用、製紙スラッジSの効率的な減容化が可能となる。この場合、脱水処理後の灰分率を40〜50%とし、かつ乾燥処理後の水分率を25〜40%に調整することが好ましい。より好ましくは、脱水処理後の灰分率を40〜45%とし、かつ乾燥処理後の水分率を25〜35%に調整することで発熱量が増加し、燃焼工程17で助燃燃料を使用せずに又は燃焼初期等における僅かな使用で自燃することが可能となる。
【0031】
乾燥工程16は、例えば、製紙スラッジSを収容可能な乾燥室を形成しているケーシングと、燃焼行程17で発生させた排ガスGを乾燥用ガスとして乾燥手段に供給する排ガスG供給路と、乾燥手段内の製紙スラッジSを攪拌する攪拌装置と、乾燥手段内の製紙スラッジSに対して下側から乾燥用ガス(排ガス)Gを吹き付けて流動床を形成可能な乾燥用ガス吹き出し部とを設けて、製紙スラッジSを攪拌しながら浮遊状態で乾燥可能に構成し、乾燥手段内に吹き出した後の熱風は、排ガスとして、細かな被処理物等をサイクロンなどで分離し、脱硫処理等を行ってから二酸化炭素分離工程18を経て、NOXやSOX、O2などの監視装置を通して外部に放出することができる。
【0032】
乾燥製紙スラッジ搬送手段は、乾燥製紙スラッジSを乾燥手段の下部からスクリューフィーダーで取り出すとともに、搬送速度(乾燥製紙スラッジSの供給速度)を調節自在な供給用スクリューフィーダーで燃焼炉内に供給するように構成するとよい。
【0033】
〔製紙スラッジSの燃焼等〕
燃焼工程17は、例えば、ストーカー式燃焼炉を備えたボイラーについて説明する。脱水、乾燥された製紙スラッジSは、ベルトコンベアにより搬送され、燃焼炉上部のスラッジバンカーに投入され、スクリューフィーダーの回転数などにより製紙スラッジSの燃焼炉への投入量を調整し、燃焼温度を制御することができる。
【0034】
燃焼熱を蒸気発生、あるいはさらにその蒸気を発電として利用する場合は、燃焼熱により発生する蒸発量(蒸気)を安定させる必要がある。変動要素としては、製紙スラッジ投入量(=処理量)、水分率、灰分率がある。このうち投入量(=処理量)は容易に制御することができるが、燃焼物の単位重量当りの発熱量に影響する水分率、灰分率は製紙スラッジの構成(DIP、抄紙工程での品種構成)により変動するため、安定化するための調整が必要である。
【0035】
水分率調整は、近赤外線含水率計(オルガノ社)などによる乾燥工程16後の製紙スラッジSの水分率測定値、あるいは乾燥工程16前後のスラッジ重量差により算出された水分率データを得て、乾燥工程16において、排ガス供給ファン回転数、バルブ・ダンパー開度制御などにより、排ガス供給量を調整することができる。他の手段としては、脱水工程15において、スクリュープレス回転数制御などにより、脱水効率を調整することができる。
【0036】
灰分率調整は、脱水工程15後の製紙スラッジSを用いてJIS P 8003により灰分率測定を行い、そのデータにより脱墨フロスDについて、脱水炭化焼却工程19への抜き量を調整することができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、製紙スラッジを脱水及び燃焼して、例えば、減容化等する製紙スラッジの処理方法として、適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】製紙スラッジの処理のフロー図である。
【符号の説明】
【0039】
11…脱墨工程、12,13…他の製紙工程、14…排水処理工程、15…脱水工程、16…乾燥工程、17…燃焼工程、18…二酸化炭素分離工程、19…脱水炭化焼却工程、20…再生化工程、21〜23…移送路、D…脱墨フロス、G…排ガス、P…燃焼物、S…製紙スラッジ、T…再生無機粒子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脱墨工程を含む複数の製紙工程から排出された製紙スラッジを、脱水処理及び燃焼処理する製紙スラッジの処理方法であって、
前記脱水処理及び前記燃焼処理の対象とする製紙スラッジにおいて、脱墨工程から排出された脱墨フロスを、他の製紙工程から排出された製紙スラッジから分離する、ことを特徴とする製紙スラッジの処理方法。
【請求項2】
脱墨工程を含む複数の製紙工程から排出された製紙スラッジを、脱水処理及び燃焼処理する製紙スラッジの処理方法であって、
前記燃焼処理において発生した排ガス等によって、前記脱水処理及び前記燃焼処理の対象とする製紙スラッジを、前記燃焼処理前に乾燥する、ことを特徴とする製紙スラッジの処理方法。
【請求項3】
脱墨工程を含む複数の製紙工程から排出された製紙スラッジを、脱水処理及び燃焼処理する製紙スラッジの処理方法であって、
前記脱水処理及び前記燃焼処理の対象とする製紙スラッジにおいて、脱墨工程から排出された脱墨フロスを、他の製紙工程から排出された製紙スラッジから分離するとともに、前記燃焼処理において発生した排ガス等によって、前記脱水処理及び燃焼処理の対象とする製紙スラッジを、前記燃焼処理前に乾燥する、ことを特徴とする製紙スラッジの処理方法。

【図1】
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【公開番号】特開2007−139383(P2007−139383A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−337405(P2005−337405)
【出願日】平成17年11月22日(2005.11.22)
【出願人】(390029148)大王製紙株式会社 (2,041)
【Fターム(参考)】