説明

製紙用スクリーン装置

【課題】コンパクト化を図った製紙用スクリーン装置を提供する。
【解決手段】製紙用スクリーン装置Sは、製紙原料をスクリーンの内側から外側に向かわせて精選する製紙用スクリーン装置Sにあって、槽10内を区画する第1〜第Nのスクリ−ン11〜1Nの内側を第1の室10Aとして、該第1の室10Aを共通化し、1個の槽10に第1〜第Nの精選室をそれぞれ設けている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製紙用スクリーン装置に係り、特に、製紙原料をスクリーンの内側から外側に向かわせて精選する製紙用スクリーン装置のコンパクト化を図ったものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パルプ工場のスクリーニングプラントにおいては、製紙用スクリーン装置が複数、例えば、特許文献1にあっては、個別の製紙用スクリーン装置が5台設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平8−6273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなパルプ工場のスクリーニングプラントにおいて、製紙原料をスクリーンの内側から外側に向かわせて精選するアウトワード式の製紙用スクリーン装置を採用した場合、アウトワード式の個別の製紙用スクリーン装置が5台必要であると共に、個別の製紙用スクリーン装置毎に、配管、ポンプ等を別途設けなければならないという問題点が生じた。
【0005】
本発明は、上記の問題点を考慮してなされたもので、コンパクト化を図ったアウトワード式の製紙用スクリーン装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の製紙用スクリーン装置は、製紙原料をスクリーンの内側から外側に向かわせて精選する製紙用スクリーン装置であって、前記製紙原料を受け入れると共に、前記製紙原料の入口部、N(N≧2)個の精選出口部、異物出口部を有した1個の槽と、この槽内であって、略水平方向に回転自在に支持された1個の回転軸と、前記槽内であって、前記回転軸の外側に位置すると共に、前記回転軸の長手方向に沿って間隔をおいて直列に配置されたN(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ンと、前記回転軸に取り付けられると共に、前記N(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ンの内側に近接して設けられ、前記製紙原料を攪拌するN(N≧2)個の攪拌部材とを備え、 前記円筒形状のスクリ−ンの両端開口部の中心と前記回転軸の軸方向の中心とが一致し、前記N(N≧2)個の攪拌部材は、前記回転軸の一端から他端に向かって、順次、配置された第1〜第N(N≧2)の攪拌部材であり、前記N(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ンは、前記回転軸の一端から他端に向かって、順次、配置された第1〜第N(N≧2)のスクリ−ンであり、前記第1〜第Nの攪拌部材にそれぞれ対向するように、順次、前記第1〜第Nのスクリ−ンが配置され、前記槽内を区画する前記第1〜第Nのスクリ−ンの内側は、第1の室であり、前記槽内であって、前記第1〜第Nのスクリ−ンの外側にそれぞれ区画され、前記回転軸の一端から他端に向かって、順次、配置された第1〜第Nの精選室であり、前記製紙原料の入口部、前記異物出口部を前記一次室に、前記第1〜第Nの精選出口部を前記第1〜第Nの精選室に、それぞれ臨ませているものである。
【0007】
また、請求項2記載の製紙用スクリーン装置は、請求項1記載の製紙用スクリーン装置において、槽は水平方向に長いものであり、前記槽の一方の側に第1の製紙原料の入口部が、前記槽の一方の側と反対側の他方の側に第2の製紙原料の入口部が、それぞれ設けられ、第1〜第N(N≧2)の攪拌部材は、回転軸に取り付けられ、外周に突起を設けたものであり、前記第1〜第N(N≧2)の攪拌部材の内、隣接する攪拌部材の間の部位は、中間部であり、該中間部は、前記突起が設けられず、平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との間にN(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ンが位置し、前記中間部に位置する一次室に異物出口部が設けられているものである。
【0008】
また、請求項3記載の製紙用スクリーン装置は、請求項1記載の製紙用スクリーン装置において、槽は水平方向に長いものであり、前記槽の一方の側に第1の製紙原料の入口部が、前記槽の一方の側と反対側の他方の側に第2の製紙原料の入口部が、それぞれ設けられ、第1〜第N(N≧2)の攪拌部材は、回転軸に取り付けられ、外周に突起を設けたものであり、前記第1〜第N(N≧2)の攪拌部材の内、隣接する攪拌部材の間の部位は、中間部であり、該中間部は、前記突起が設けられず、平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との間にN(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ンが位置し、平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との略中間に第3の製紙原料の入口部が位置し、この第3の製紙原料の入口部は一次室に臨むように設けられ、平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第3の製紙原料の入口部との略中間に第1の異物出口部が、前記第3の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との略中間に第2の異物出口部が、それぞれ位置し、前記第1の異物出口部及び前記第2の異物出口部が前記一次室に臨むように設けられているものである。
【0009】
また、請求項4記載の製紙用スクリーン装置は、請求項1記載の製紙用スクリーン装置において、槽は水平方向に長いものであり、攪拌部材は、少なくとも、第1〜第4の攪拌部材の4個であり、前記槽の一方の側に第1の製紙原料の入口部が、前記槽の一方の側と反対側の他方の側に第2の製紙原料の入口部が、それぞれ設けられ、前記第1〜第4の攪拌部材は、回転軸に取り付けられ、外周に突起を設けたものであり、前記第1〜第4の攪拌部材の内、隣接する攪拌部材の間の部位は、中間部であり、該中間部は、前記突起が設けられず、平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との間に4個の円筒形状のスクリ−ンが位置し、平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との略中間に第3の製紙原料の入口部が位置し、前記第3の製紙原料の入口部は一次室に臨むように設けられ、平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第3の製紙原料の入口部との略中間に第1の異物出口部が、前記第3の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との略中間に第2の異物出口部が、それぞれ位置し、前記第1の異物出口部及び前記第2の異物出口部が前記一次室に臨むように設けられ、前記第1〜第4の攪拌部材の内、隣接する攪拌部材の間の回転軸の部位は、中間部であり、該中間部は、前記突起が設けられず、前記第1の攪拌部材と前記第2の攪拌部材との間の前記回転軸の部位は、第1の中間部であり、該第1の中間部は、前記突起が設けられず、前記第2の攪拌部材と前記第3の攪拌部材との間の回転軸の部位は、第2の中間部であり、該第2の中間部は、前記突起が設けられず、前記第3の攪拌部材と前記第4の攪拌部材との間の回転軸の部位は、第3の中間部であり、該第3の中間部は、前記突起が設けられず、前記第1の中間部に位置する一次室に前記第1の異物出口部が、前記第2の中間部に位置する前記一次室に前記第3の製紙原料の入口部が、前記第3の中間部に位置する前記一次室に前記第2の異物出口部が、それぞれ設けられているものである。
【0010】
また、請求項5記載の製紙用スクリーン装置は、請求項1記載の製紙用スクリーン装置において、槽は水平方向に長いものであり、前記槽の一方の側に製紙原料の入口部が、前記槽の一方の側と反対側の他方の側に異物出口部が、それぞれ設けられ、第1〜第Nのスクリ−ンに第1〜第Nの精選室がそれぞれ対応して設けられ、第1〜第N(N≧2)の攪拌部材は、回転軸に取り付けられ、外周に突起を設けたものであり、第1〜第N(N≧2)の攪拌部材の内、隣接する攪拌部材の間の回転軸の部位は、中間部であり、該中間部は、攪拌部材が設けられていないものである。
【0011】
また、請求項6記載の製紙用スクリーン装置は、請求項1記載の製紙用スクリーン装置において、第1〜第N(N≧2)の攪拌部材の内、隣接する攪拌部材の間の回転軸の部位は、中間部であり、該中間部は攪拌部材が設けられず、一次室の前記中間部に製紙原料の流れをコントロールする流量調整部が設けられているものである。
【0012】
また、請求項7記載の製紙用スクリーン装置は、請求項1記載の製紙用スクリーン装置において、 完成された装置は、N≧3である請求項1記載の製紙用スクリーン装置であって、完成前にあっては、攪拌部材及びスクリーンは、少なくとも2個設置され、N−2個の攪拌部材及びN−2個のスクリ−ンは、非設置であり、回転軸は、N−2個の攪拌部材を取り付ける大きさを有し、槽は、N−2個のスクリ−ンを取り付ける大きさを有しているものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の製紙用スクリーン装置によれば、製紙原料をスクリーンの内側から外側に向かわせて精選する製紙用スクリーン装置にあって、槽内を区画する第1〜第Nのスクリ−ンの内側を第1の室として、該第1の室を共通化し、1個の槽に第1〜第Nの精選室をそれぞれ設けているため、従来のように、製紙原料をスクリーンの内側から外側に向かわせて精選する製紙用スクリーン装置にあって、精選室を製紙用スクリーン装置毎に個別的に設けていたものに比べ、設置スペースを小さくすることができ、しかも、個別毎に設けていた配管、配管毎に設けていたポンプ等を不要とすることができる等の効果を有する。
【0014】
また、請求項2記載の製紙用スクリーン装置によれば、上述した請求項1記載の発明の効果に加え、平面視、第1の製紙原料の入口部と第2の製紙原料の入口部との間にN(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ンが位置しているため、N(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ンに製紙原料を片寄らず供給することができる。
【0015】
また、請求項3記載の製紙用スクリーン装置によれば、上述した請求項1記載の発明の効果に加え、平面視、第1の製紙原料の入口部と第2の製紙原料の入口部との間にN(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ンが位置し、平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との略中間に第3の製紙原料の入口部が位置し、前記第3の製紙原料の入口部は一次室に臨むように設けられているため、水平方向に長い槽にあって、N(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ンに製紙原料を片寄らず供給することができ、また、平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第3の製紙原料の入口部との略中間に第1の異物出口部が、前記第3の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との略中間に第2の異物出口部が、それぞれ位置し、前記第1の異物出口部及び前記第2の異物出口部が前記一次室に臨むように設けられているため、槽内の異物を片寄らず排出することができる。
【0016】
また、請求項4記載の製紙用スクリーン装置によれば、上述した請求項1記載の発明の効果に加え、平面視、第1の製紙原料の入口部と第2の製紙原料の入口部との間に4個の円筒形状のスクリ−ンが位置し、平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との略中間に第3の製紙原料の入口部が位置し、第3の製紙原料の入口部は一次室に臨むように設けられているため、水平方向に長い槽にあって、4個の円筒形状のスクリ−ンに製紙原料を片寄らず供給することができ、また、平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第3の製紙原料の入口部との略中間に第1の異物出口部が、前記第3の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との略中間に第2の異物出口部が、それぞれ位置し、前記第1の異物出口部及び前記第2の異物出口部が前記一次室に臨むように設けられているため、槽内の異物を片寄らず排出することができる。
【0017】
また、請求項6記載の製紙用スクリーン装置によれば、上述した請求項1記載の発明の効果に加え、第1〜第N(N≧2)の攪拌部材の内、隣接する攪拌部材の間の回転軸の部位は、中間部であり、該中間部は攪拌部材が設けられず、一次室の前記中間部に製紙原料の流れをコントロールする流量調整部が設けられているため、製紙原料の量をコントロールして第1〜第Nのスクリ−ンに供給することができる。
【0018】
また、請求項7記載の製紙用スクリーン装置によれば、上述した請求項1記載の発明の効果に加え、完成前にあっては、攪拌部材及びスクリーンは、少なくとも2個設置され、N−2個の攪拌部材及びN−2個のスクリ−ンは、非設置であり、回転軸は、N−2個の攪拌部材を取り付ける大きさを有し、槽は、N−2個のスクリ−ンを取り付ける大きさを有しているため、将来増産が生じた場合に、回転軸にN−2個の攪拌部材を、槽にN−2個のスクリ−ンをそれぞれ取り付けて迅速に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本発明の一実施例の製紙用スクリーン装置の概略的斜視図である。
【図2】図2は、図1の製紙用スクリーン装置を板紙(ボール紙)抄紙機用に適用した場合の概略的図である。
【図3】図3は、図2の製紙用スクリーン装置の一部を断面して拡大して示す概略的一部拡大断面図である。
【図4】図4は、図2の製紙用スクリーン装置と異なる他の実施例の製紙用スクリーン装置の概略的断面図である。
【図5】図5は、図4の製紙用スクリーン装置と異なる他の実施例の製紙用スクリーン装置の概略的断面図である。
【図6】図6は、図5の製紙用スクリーン装置と異なる他の実施例の製紙用スクリーン装置の概略的断面図である。
【図7】図7は、図6の7−7線による概略的断面図である。
【図8】図8は、図6の製紙用スクリーン装置と異なる他の実施例の製紙用スクリーン装置の概略的断面図である。
【図9】図9は、図8の槽を開放し、スクリ−ンを分解して示す概略的断面図である。
【図10】図10は、図9の槽内に残ったスクリ−ンを槽外へ取り出した状態を示す概略的断面図である。
【図11】図11は、図8の製紙用スクリーン装置と異なる他の実施例の製紙用スクリーン装置の概略的断面図である。
【図12】図12は、図11の槽を開放し、スクリ−ンを分解して示す概略的断面図である。
【図13】図13は、図12の槽内に残ったスクリ−ンを槽外へ取り出した状態を示す概略的断面図である。
【図14】図14は、図11の製紙用スクリーン装置と異なる他の実施例の製紙用スクリーン装置の概略的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の一実施例の製紙用スクリーン装置を図面を参照して説明する。
図1乃至図3に示すSは、製紙原料をスクリーン1の内側から外側に向かわせて精選するアウトワード式の製紙用スクリーン装置である。
製紙用スクリーン装置Sは、製紙原料を受け入れると共に、製紙原料の入口部2、N(N≧2)個の精選出口部3、異物出口部4を有した1個の槽10を備え、N(N≧2)個の精選出口部3は、本実施例では、4個である。
製紙原料の入口部2は、例えば、図2に示すように、槽10の一方の側に設けられた第1の製紙原料の入口部21、槽10の一方の側と反対側の他方の側に設けられた第2の製紙原料の入口部22、平面視、第1の製紙原料の入口部21と第2の製紙原料の入口部22との略中間に位置する第3の製紙原料の入口部23を有する。
異物出口部4は、後述する中間部Mに位置する一次室10Aに異物出口部が設けられると共に、平面視、第1の製紙原料の入口部21と第3の製紙原料の入口部23との略中間に位置する第1の異物出口部41、第3の製紙原料の入口部23と第2の製紙原料の入口部22との略中間に位置する第2の異物出口部42を有する。
槽10は、図1に示すように、垂直方向の高さより水平方向の長さが長くなっている。また、図2に示すように、スクリーン1の内側に後述する回転軸5に取り付けられた攪拌部材7が位置し、円筒形状のスクリ−ン1の両端開口部の中心と回転軸5の軸方向の中心とが一致するようになっている。
【0021】
また、平面視、第1の製紙原料の入口部21と第2の製紙原料の入口部22との間にN(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ン1が位置している。
このN(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ン1は、槽10内であって、回転軸5の外側に位置すると共に、回転軸5の長手方向に沿って間隔をおいて直列に配置されている。
N(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ン1は、回転軸5の一端から他端に向かって、順次、配置された第1のスクリ−ン11、第2のスクリ−ン12〜第N(N≧2)のスクリ−ン1Nであり、 本実施例では、第1のスクリ−ン11、第2のスクリ−ン12、第3のスクリ−ン13、第4のスクリ−ン14の4個となっている。
第1のスクリ−ン11、第2のスクリ−ン12、第3のスクリ−ン13、第4のスクリ−ン14の各スクリーンは、両端面が開放したもので、側面に複数の開口部を備え、該開口部は、例えば、スリット、丸孔、棒状部材を環状に並設して形成された周知のものである。
例えば、第1のスクリ−ン11、第2のスクリ−ン12、第3のスクリ−ン13、第4のスクリ−ン14の開口部をスリットで形成した場合、第1のスクリ−ン11、第2のスクリ−ン12のスリット幅を0.25mm、第3のスクリ−ン13のスリット幅を0.20mm、第4のスクリ−ン14のスリット幅を0.15mmとし、第1のスクリ−ン11、第2のスクリ−ン12を一次スクリーン、第3のスクリ−ン13を二次スクリーン、第4のスクリ−ン14を三次スクリーンと構成することができる。この構成の場合、例えば、図2に示すように、第1の精選通路F1と第2の精選通路F2を中途で結合した結合Fを介して、通路板紙(ボール紙)の中層の原料を抄紙機のヘッドボックスH1に、第3の精選通路F3を介して、板紙(ボール紙)の裏層の原料を抄紙機のヘッドボックスH2に、第4の精選通路F4を介して、板紙(ボール紙)の表層の原料を、抄紙機のヘッドボックスH3に、それぞれ導くようにすることができる。
また、第1のスクリ−ン11、第2のスクリ−ン12、第3のスクリ−ン13、第4のスクリ−ン14の各スクリーン1の中途には、各スクリーン1内の製紙原料に水を供給して製紙原料の濃度を希釈させる第1、第2、第3、第4の希釈水通路K1、K2、K3、K4が、それぞれ設けられている。
【0022】
また、図2に示す5は1個の回転軸で、回転軸5は、槽10内であって、略水平方向に回転自在に軸受け6、6で支持されている。
なお、回転軸5の回転は、図3に示すように、モーター50の回転をプーリ51、52、ベルト53を介して伝達されている。
また、図2に示す7はN(N≧2)個の攪拌部材で、攪拌部材7は、回転軸5に取り付けられると共に、N(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ン1の内側に近接して設けられ、製紙原料を攪拌するものである。
N(N≧2)個の攪拌部材7は、回転軸5の一端から他端に向かって、順次、配置された第1の攪拌部材71、第2の攪拌部材72〜第Nの攪拌部材7Nであり、本実施例では、第1の攪拌部材71、第2の攪拌部材72、第3の攪拌部材73、第4の攪拌部材74の4個となっている。
そして、第1〜第Nの攪拌部材71〜7Nにそれぞれ対向するように、順次、第1のスクリ−ン11〜第Nのスクリ−ン1Nが配置され、つまり、本実施例では、第1の攪拌部材71が第1のスクリ−ン11に、第2の攪拌部材72が第2のスクリ−ン12に、第3の攪拌部材73が第3のスクリ−ン13に、第4の攪拌部材74が第4のスクリ−ン14に、それぞれ対向するように配置されている。
第1〜第N(N≧2)の攪拌部材71〜7Nは、回転軸5に取り付けられ、外周に突起Tを設けている。
この第1〜第N(N≧2)の攪拌部材71〜7Nの内、隣接する攪拌部材7の間の部位は、中間部Mであり、該中間部Mは、突起Tが設けられていない。
中間部Mは、本実施例では、第1の攪拌部材71と第2の攪拌部材72との間の部位である第1の中間部M1、第2の攪拌部材72と第3の攪拌部材73との間の部位である第2の中間部M2、第3の攪拌部材73と第4の攪拌部材74との間の部位である第3の中間部M3を有している。
【0023】
槽10内を区画する第1〜第Nのスクリ−ン11〜1Nの内側は、第1の室10Aである。また、図2に示す8はスクリ−ン1を通過して精選された製紙原料、つまり、異物を除去された製紙原料を受け入れる精選室で、精選室8は、第1〜第Nの精選室81〜8Nを備えている。第1〜第Nの精選室81〜8Nは、槽1内であって、第1〜第Nのスクリ−ン11〜1Nの外側にそれぞれ区画され、回転軸5の一端から他端に向かって、順次、配置され、本実施例では、第1の精選室81、第2の精選室82、第3の精選室83、第4の精選室84の4個となっている。
また、第1の精選室81、第2の精選室82、第3の精選室83、第4の精選室84の製紙原料は、第1の精選通路F1、第2の精選通路F2、第3の精選通路F3、第4の精選通路F4を介して槽10の外へとそれぞれ導かれるようになっている。
そして、製紙原料の入口部2(例えば、第1の製紙原料の入口部21、第2の製紙原料の入口部22、第3の製紙原料の入口部23)、異物出口部4(例えば、第1の異物出口部41、第2の異物出口部42)を一次室10Aに、第1〜第Nの精選出口部31〜3Nを第1〜第Nの精選室81〜8Nに、それぞれ臨ませている。本実施例では、第1の精選出口部31が第1の精選室81に、第2の精選出口部32が第2の精選室82に、第3の精選出口部33が第3の精選室83に、第4の精選出口部34が第4の精選室84に、それぞれ臨んでいる。
また、一次室10Aの第1の中間部M1に臨む位置に第1の異物出口部41が、一次室10Aの第2の中間部M2に臨む位置に第3の製紙原料の入口部23が、一次室10Aの第3の中間部M3に臨む位置に第2の異物出口部42が、それぞれ設けられている。
また、第1の異物出口部41に接続された第1の異物通路T1には第1の流量調整バルブV1が、第2の異物出口部42に接続された第2の異物通路T2には第2の流量調整バルブV2が、それぞれ設けられている。
【0024】
従って、上述した製紙用スクリーン装置Sにおいて、第1の製紙原料の入口部21、第2の製紙原料の入口部22、第3の製紙原料の入口部23から、製紙原料が槽10内に供給される。
槽10内において、回転軸5の回転により、第1〜第Nのスクリ−ン11〜1N(具体的には、11〜14)に対して、第1〜第Nの攪拌部材71〜7N(具体的には、71〜74)による加圧・負圧の交互作用により、製紙原料中の有用繊維は第1〜第Nのスクリ−ン11〜1Nの開口部を通過して第1〜第Nの精選室81〜8N(具体的には、81〜84)へと導かれ、製紙原料中の異物は、第1〜第Nのスクリ−ン11〜1Nの開口部を通過できず、第1の流量調整バルブV1、第2の流量調整バルブV2を介して槽10外へと導かれる。
【0025】
上述した製紙用スクリーン装置Sによれば、製紙原料をスクリーン1の内側から外側に向かわせて精選する製紙用スクリーン装置Sにあって、槽10内を区画する第1〜第Nのスクリ−ン11〜1Nの内側を第1の室10Aとして、該第1の室10Aを共通化し、1個の槽10に第1〜第Nの精選室81〜8Nをそれぞれ設けているため、従来のように、製紙原料をスクリーン1の内側から外側に向かわせて精選する製紙用スクリーン装置にあって、精選室8を製紙用スクリーン装置毎に個別的に設けていたものに比べ、設置スペースを小さくすることができ、しかも、個別毎に設けていた配管、配管毎に設けていたポンプ等を不要とすることができる等の効果を有する。
【0026】
上述した実施例においては、製紙原料の入口部21、22、23、異物出口部41、42とそれぞれ複数設けたが、本願発明にあっては、これに限らず、製紙原料の入口部21及び異物出口部41は、それぞれ単数でも良い(図4参照)。
即ち、図4記載の製紙用スクリーン装置Sの槽10において、槽10の一方の側に製紙原料の入口部2(21)、槽10の一方の側と反対側の他方の側に異物出口部4(41)、をそれぞれ設けたものである。
図4において、上述した図1乃至図3記載の製紙用スクリーン装置Sと同一部分に同一符号を付して、説明の一部を省略する。
図4記載の製紙用スクリーン装置Sにおいて、製紙原料の入口部2(21)から、製紙原料が槽10内に供給される。槽10内において、回転軸5の回転により、第1〜第Nのスクリ−ン11〜1N(具体的には、11〜14)に対して、第1〜第Nの攪拌部材71〜7N(具体的には、71〜74) による加圧・負圧の交互作用により、製紙原料中の有用繊維は第1〜第Nのスクリ−ン11〜1Nの開口部を通過して第1〜第Nの精選室81〜8N(具体的には、81〜84)へと導かれ、製紙原料中の異物は、第1〜第Nのスクリ−ン11〜1Nの開口部を通過できず、第1の流量調整バルブV1を介して槽10外へと導かれる。
この実施例の製紙用スクリーン装置Sにおいても、上述した製紙用スクリーン装置Sと同様に、製紙原料をスクリーン1の内側から外側に向かわせて精選する製紙用スクリーン装置Sにあって、槽10内を区画する第1〜第Nのスクリ−ン11〜1Nの内側を第1の室10Aとして、該第1の室10Aを共通化し、1個の槽10に第1〜第Nの精選室81〜8Nをそれぞれ設けているため、従来のように、製紙原料をスクリーン1の内側から外側に向かわせて精選する製紙用スクリーン装置にあって、精選室8を製紙用スクリーン装置毎に個別的に設けていたものに比べ、設置スペースを小さくすることができ、しかも、個別毎に設けていた配管、配管毎に設けていたポンプ等を不要とすることができる等の効果を有する。
図4記載の製紙用スクリーン装置Sにおいては、スクリ−ン8及び攪拌部材7の数は、4個であるが、上述した実施例と同様、その数Nは、N≧2であれば良い。なお、第1〜第Nのスクリ−ン11〜1Nの開口部の形状、寸法、第1〜第Nのスクリ−ン11〜1Nの水平方向の寸法は、適宜設定されるが、望ましくは、第1〜第Nのスクリ−ン11〜1Nの開口部の形状、寸法が同じとした場合、第1〜第Nのスクリ−ン11〜1Nの水平方向の寸法は、異物出口部4(41)に向かって、次第に小さくするのが良い。
【0027】
上述した実施例においては、製紙用スクリーン装置Sは、第1〜第N(N≧2)のスクリ−ン11〜1Nに対して第1〜第N(N≧2)の攪拌部材71〜7Nが対応、つまり、第1のスクリ−ン11に対して第1の攪拌部材71が、第2のスクリ−ン12に対して第2の攪拌部材72が、第3のスクリ−ン13に対して第3の攪拌部材73が、第4のスクリ−ン14に対して第4の攪拌部材74が、それぞれ対応するようにしたが、本願発明にあっては、これに限らず、完成前にあっては、攪拌部材7及びスクリーン1は、少なくとも2個設置され(具体的には、図5記載の第2のスクリーン12、第3のスクリーン13、第2の攪拌部材72、第3の攪拌部材73)、N−2個の攪拌部材7及びN−2個のスクリ−ン1は、非設置で、回転軸5は、N−2個の攪拌部材7を取り付ける大きさを有し、槽10は、N−2個のスクリ−ン1を取り付ける大きさを有し、N≧3である製紙用スクリーン装置Sであれば良い。
例えば、図5において、Nは4であり、増産が生じた場合に、封止していた製紙原料の入口部21、22に図示しない配管を、回転軸5に2個の攪拌部材7(71、74)を、槽10に2個のスクリ−ン1(11、14)をそれぞれ取り付けて、図2記載の製紙用スクリーン装置Sとして、迅速に対応することができるようにすることができる。
【0028】
次に示す実施例(図6及び図7)は、一次室10Aの中間部Mに製紙原料の流れをコントロールする流量調整部Aを設けている。
流量調整部Aは、例えば、複数の開口部a1を有した固定部材A1と複数の開口部a2を有した可動部材A2とからなり、固定部材A1と可動部材A2とは対向し、開口部a1と開口部a2との重なり具合を調整することにより、製紙原料の流れをコントロールすることができる。
なお、可動部材A2は、可動部材A2の槽10外に位置する部位にラックRを設け、ラックRに螺合するピニオンHの正逆の回転により可動するものである。ピニオンHは、モータMAにより正逆に回転するようになっている。
また、上述した中間部Mは、第1〜第N(N≧2)の攪拌部材71〜7Nの内、隣接する攪拌部材7の間の部位であり、該中間部Mは攪拌部材7が設けられていない。
その結果、一次室10Aの中間部Mに製紙原料の流れをコントロールする流量調整部Aが設けられているため、 製紙原料の量をコントロールして第1〜第Nのスクリ−ン11〜1Nに供給することができる。
【0029】
次に示す実施例(図8乃至図13)は、消耗品である第1〜第N(N≧2)のスクリ−ン11〜1Nを容易に交換できるようにしたものである。
そのために、槽10及びスクリ−ン1をそれぞれ分割、例えば、2分割できる構成とし、図8乃至図10に示すように、製紙用スクリーン装置Sは、槽10を一方の槽10Dと他方の槽10dとすると共に、一方の槽10Dと他方の槽10dをヒンジ20を介して接続して、槽10を開閉できるようにしてある。槽10を開放した後、分割したスクリ−ン1の一方1dを槽10外へ導き(図9参照)、その後、槽10内にある割したスクリ−ン1の一方他方1Dの分割したスクリ−ン1を回動した後、分割したスクリ−ン1の他方1Dを槽10外へ導くようにする(図10参照)。
また、ヒンジ20を使用せず、図11乃至図13に示すように、槽10を第1の槽10d、第2の槽10Dと分割し、第1の槽10d、第2の槽10Dとを図示しないボルトで脱着する構成としても良い。
【0030】
上述した実施例は、槽10を長手方向に設けて製紙用スクリーン装置Sを構成したが、本願発明はこれに限らず、図14に示すように、槽10を複数並列的に、例えば、槽10を2個並列的に設けて製紙用スクリーン装置Sを構成するようにしても良い。
図14において、上述した図1乃至図3記載の製紙用スクリーン装置Sと同一部分に同一符号を付して、説明の一部を省略する。
【符号の説明】
【0031】
S 製紙用スクリーン装置
1 スクリーン
10 槽
10A 第1の室
11 第1のスクリ−ン
1N 第Nのスクリ−ン
81 第1の精選室
8N 第Nの精選室〜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製紙原料をスクリーンの内側から外側に向かわせて精選する製紙用スクリーン装置であって、
前記製紙原料を受け入れると共に、前記製紙原料の入口部、N(N≧2)個の精選出口部、異物出口部を有した1個の槽と、
この槽内であって、略水平方向に回転自在に支持された1個の回転軸と、
前記槽内であって、前記回転軸の外側に位置すると共に、前記回転軸の長手方向に沿って間隔をおいて直列に配置されたN(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ンと、
前記回転軸に取り付けられると共に、前記N(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ンの内側に近接して設けられ、前記製紙原料を攪拌するN(N≧2)個の攪拌部材とを備え、 前記円筒形状のスクリ−ンの両端開口部の中心と前記回転軸の軸方向の中心とが一致し、
前記N(N≧2)個の攪拌部材は、前記回転軸の一端から他端に向かって、順次、配置された第1〜第N(N≧2)の攪拌部材であり、
前記N(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ンは、前記回転軸の一端から他端に向かって、順次、配置された第1〜第N(N≧2)のスクリ−ンであり、
前記第1〜第Nの攪拌部材にそれぞれ対向するように、順次、前記第1〜第Nのスクリ−ンが配置され、
前記槽内を区画する前記第1〜第Nのスクリ−ンの内側は、第1の室であり、
前記槽内であって、前記第1〜第Nのスクリ−ンの外側にそれぞれ区画され、前記回転軸の一端から他端に向かって、順次、配置された第1〜第Nの精選室であり、
前記製紙原料の入口部、前記異物出口部を前記一次室に、前記第1〜第Nの精選出口部を前記第1〜第Nの精選室に、それぞれ臨ませている
ことを特徴とする製紙用スクリーン装置。
【請求項2】
槽は水平方向に長いものであり、
前記槽の一方の側に第1の製紙原料の入口部が、前記槽の一方の側と反対側の他方の側に第2の製紙原料の入口部が、それぞれ設けられ、
第1〜第N(N≧2)の攪拌部材は、回転軸に取り付けられ、外周に突起を設けたものであり、
前記第1〜第N(N≧2)の攪拌部材の内、隣接する攪拌部材の間の部位は、中間部であり、該中間部は、前記突起が設けられず、
平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との間にN(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ンが位置し、
前記中間部に位置する一次室に異物出口部が設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の製紙用スクリーン装置。
【請求項3】
槽は水平方向に長いものであり、
前記槽の一方の側に第1の製紙原料の入口部が、前記槽の一方の側と反対側の他方の側に第2の製紙原料の入口部が、それぞれ設けられ、
第1〜第N(N≧2)の攪拌部材は、回転軸に取り付けられ、外周に突起を設けたものであり、
前記第1〜第N(N≧2)の攪拌部材の内、隣接する攪拌部材の間の部位は、中間部であり、該中間部は、前記突起が設けられず、
平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との間にN(N≧2)個の円筒形状のスクリ−ンが位置し、
平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との略中間に第3の製紙原料の入口部が位置し、
この第3の製紙原料の入口部は一次室に臨むように設けられ、
平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第3の製紙原料の入口部との略中間に第1の異物出口部が、前記第3の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との略中間に第2の異物出口部が、それぞれ位置し、
前記第1の異物出口部及び前記第2の異物出口部が前記一次室に臨むように設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の製紙用スクリーン装置。
【請求項4】
槽は水平方向に長いものであり、
攪拌部材は、少なくとも、第1〜第4の攪拌部材の4個であり、
前記槽の一方の側に第1の製紙原料の入口部が、前記槽の一方の側と反対側の他方の側に第2の製紙原料の入口部が、それぞれ設けられ、
前記第1〜第4の攪拌部材は、回転軸に取り付けられ、外周に突起を設けたものであり、
前記第1〜第4の攪拌部材の内、隣接する攪拌部材の間の部位は、中間部であり、該中間部は、前記突起が設けられず、
平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との間に4個の円筒形状のスクリ−ンが位置し、
平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との略中間に第3の製紙原料の入口部が位置し、
前記第3の製紙原料の入口部は一次室に臨むように設けられ、
平面視、前記第1の製紙原料の入口部と前記第3の製紙原料の入口部との略中間に第1の異物出口部が、前記第3の製紙原料の入口部と前記第2の製紙原料の入口部との略中間に第2の異物出口部が、それぞれ位置し、
前記第1の異物出口部及び前記第2の異物出口部が前記一次室に臨むように設けられ、
前記第1〜第4の攪拌部材の内、隣接する攪拌部材の間の回転軸の部位は、中間部であり、該中間部は、前記突起が設けられず、
前記第1の攪拌部材と前記第2の攪拌部材との間の前記回転軸の部位は、第1の中間部であり、該第1の中間部は、前記突起が設けられず、
前記第2の攪拌部材と前記第3の攪拌部材との間の回転軸の部位は、第2の中間部であり、該第2の中間部は、前記突起が設けられず、
前記第3の攪拌部材と前記第4の攪拌部材との間の回転軸の部位は、第3の中間部であり、該第3の中間部は、前記突起が設けられず、
前記第1の中間部に位置する一次室に前記第1の異物出口部が、前記第2の中間部に位置する前記一次室に前記第3の製紙原料の入口部が、前記第3の中間部に位置する前記一次室に前記第2の異物出口部が、それぞれ設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の製紙用スクリーン装置。
【請求項5】
槽は水平方向に長いものであり、
前記槽の一方の側に製紙原料の入口部が、前記槽の一方の側と反対側の他方の側に異物出口部が、それぞれ設けられ、
第1〜第Nのスクリ−ンに第1〜第Nの精選室がそれぞれ対応して設けられ、
第1〜第N(N≧2)の攪拌部材は、回転軸に取り付けられ、外周に突起を設けたものであり、
第1〜第N(N≧2)の攪拌部材の内、隣接する攪拌部材の間の回転軸の部位は、中間部であり、該中間部は、攪拌部材が設けられていない
ことを特徴とする請求項1記載の製紙用スクリーン装置。
【請求項6】
第1〜第N(N≧2)の攪拌部材の内、隣接する攪拌部材の間の回転軸の部位は、中間部であり、該中間部は攪拌部材が設けられず、
一次室の前記中間部に製紙原料の流れをコントロールする流量調整部が設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の製紙用スクリーン装置。
【請求項7】
完成された装置は、N≧3である請求項1記載の製紙用スクリーン装置であって、
完成前にあっては、攪拌部材及びスクリーンは、少なくとも2個設置され、N−2個の攪拌部材及びN−2個のスクリ−ンは、非設置であり、
回転軸は、N−2個の攪拌部材を取り付ける大きさを有し、
槽は、N−2個のスクリ−ンを取り付ける大きさを有している
ことを特徴とする請求項1記載の製紙用スクリーン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−87397(P2013−87397A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231216(P2011−231216)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(000202235)相川鉄工株式会社 (18)
【Fターム(参考)】