説明

複合印刷装置

【課題】第2画像形成部が第1画像形成材料で汚れるのを抑えることができる複合印刷装置を得る。
【解決手段】複合印刷装置10は、記録用紙P上に紫外線固化型のインクAで画像形成するオフセット印刷機20と、トナーBで画像形成するプリンタ30と、プリンタ30の感光体64に付着したインクAを固化させる第2紫外線照射装置74と、インクAを感光体64から除去するクリーニング装置80と、を有している。ここで、プリンタ30において、感光体64から記録用紙PへトナーBの転写が行われた後、第2紫外線照射装置74によって、感光体64の外周面に残存しているインクAに紫外線が照射され、インクAの固化が進む。続いて、固化されたインクAが、クリーニング装置80によって感光体64から除去される。これにより、感光体64がインクAで汚れるのを抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、記録媒体に部分的にカラー画像を印刷し、他の大部分にモノクロ画像を印刷するフルカラー画像印刷が行われている。このフルカラー画像印刷を行う装置として、共通情報(例えばモノクロ画像)を大量印刷するオフセット印刷等の第1印刷手段と、個別情報(例えばカラー画像)を個別に印刷する電子写真方式やインクジェットプリンタ等の第2印刷手段と、を有する複合印刷装置がある。
【0003】
複合印刷装置の一例として、電子写真方式で版胴にトナー像を形成して第1印刷を行い、版胴上のトナー像にインクを付着させ用紙に転写させて第2印刷を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1の複合印刷装置は、紫外線固化型インクを用いており、用紙に転写されたインクは、紫外線が照射されることにより固化して定着される。ここで、版胴上のトナー像、及び用紙に転写されずに版胴上に残留したインクは、まとめてブレードで除去されるようになっており、インクは固化されない状態で版胴から除去されている。
【特許文献1】特開平11−291604号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、第2画像形成部が第1画像形成材料で汚れるのを抑えることができる複合印刷装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に係る複合印刷装置は、刷版方式により記録媒体へ第1画像形成材料で画像形成する第1画像形成部と、前記第1画像形成部よりも記録媒体の搬送方向の下流側に設けられ、第2画像形成材料を保持して記録媒体へ付着させる画像保持回転体を有し、第1画像形成材料で画像形成された記録媒体へ、前記画像保持回転体に保持した第2画像形成材料で画像形成する第2画像形成部と、前記第2画像形成部に設けられ、前記画像保持回転体に付着した第1画像形成材料を固化させる固化手段と、前記第2画像形成部に設けられ、前記画像保持回転体に接触して、前記固化手段で固化された第1画像形成材料を前記画像保持回転体から除去する除去手段と、を有する。
【0007】
本発明の請求項2に係る複合印刷装置は、前記第1画像形成材料が紫外線固化型樹脂を有し、前記固化手段が、紫外領域の波長の光照射を行う紫外線照射装置である。
【0008】
本発明の請求項3に係る複合印刷装置は、前記紫外線照射装置は、紫外線ランプと、前記紫外線ランプの背面に設けられ紫外線を前記画像保持回転体に向かって反射する反射覆いと、を有する。
【0009】
本発明の請求項4に係る複合印刷装置は、前記反射覆いには、記録媒体に付着した第1画像形成材料に紫外線を照射させる開口部が形成されている。
【0010】
本発明の請求項5に係る複合印刷装置は、前記固化手段の記録媒体の搬送方向下流側に、記録媒体を加熱する加熱手段を設けている。
【0011】
本発明の請求項6に係る複合印刷装置は、前記画像保持回転体は、表面がビッカース硬さで1000HV1以上である無機材料及び/又は金属材料で形成されている。
【0012】
本発明の請求項7に係る複合印刷装置は、前記第2画像形成部には、前記除去手段を前記画像保持回転体に接触又は離間させる接離手段が設けられ、前記第1画像形成部の画像形成時に、前記接離手段が、前記除去手段を前記画像保持回転体から離間させる。
【0013】
本発明の請求項8に係る複合印刷装置は、前記第2画像形成部での画像形成終了後に前記画像保持回転体が回転されると共に、前記接離手段が前記除去手段を前記画像保持回転体に接触させる。
【0014】
本発明の請求項9に係る複合印刷装置は、前記除去手段は、1μm〜30μmの範囲から選択された直径の微粒子が被覆されたフィルム部材が送り出される送出ロールと、前記送出ロールから前記フィルム部材を巻き取る巻取ロールと、前記巻取ロールと前記送出ロールの間に配置され、前記フィルム部材を押圧して前記画像保持回転体の表面に接触させる押圧手段と、を有する。
【0015】
本発明の請求項10に係る複合印刷装置は、前記フィルム部材には、前記画像保持回転体の周長の整数倍毎に直径が異なる前記微粒子が被覆されている。
【0016】
本発明の請求項11に係る複合印刷装置は、前記フィルム部材には、前記画像保持回転体の周長の整数倍毎の位置に区切表示部が形成され、前記第2画像形成部は、前記区切表示部の有無を検知する表示部検知手段が設けられ、前記画像保持回転体は、前記表示部検知手段で前記区切表示部が検知されたときに前記画像保持回転体を停止する。
【0017】
本発明の請求項12に係る複合印刷装置は、前記除去手段は、前記画像保持回転体の表面に接触して前記第1画像形成材料を掻き取る金属製又はプラスチック製の掻取部材を有する。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の発明は、本構成を有していない場合に比較して、第2画像形成部が第1画像形成材料で汚れるのを抑えることができる。
【0019】
請求項2の発明は、本構成を有していない場合に比較して、短時間で第1画像形成材料を固化することができる。
【0020】
請求項3の発明は、本構成を有していない場合に比較して、紫外線ランプから出射された紫外線の利用効率が上がる。
【0021】
請求項4の発明は、本構成を有していない場合に比較して、記録媒体から第1画像形成材料がとれにくくなる。
【0022】
請求項5の発明は、本構成を有していない場合に比較して、記録媒体から第2画像形成材料がとれにくくなる。
【0023】
請求項6の発明は、本構成を有していない場合に比較して、画像保持回転体上の第1画像形成材料を多く除去することができる。
【0024】
請求項7の発明は、画像保持回転体の表面に常時負荷が作用するのを抑えられる。
【0025】
請求項8の発明は、本構成を有していない場合に比較して、画像保持回転体の表面に負荷が作用する時間を必要最小限にできる。
【0026】
請求項9の発明は、本構成を有していない場合に比較して、画像保持回転体上の第1画像形成材料の除去量が増加する。
【0027】
請求項10の発明は、直径の異なる微粒子のフィルム部材を複数準備しておく必要がなくなる。
【0028】
請求項11の発明は、画像保持回転体の周方向のどの表面においても、第1画像形成材料を同様に除去できる。
【0029】
請求項12の発明は、本構成を有していない場合に比較して、少ない部品点数で除去手段を構成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明の複合印刷装置の第1実施形態を図面に基づき説明する。
【0031】
図1には、複合印刷装置10の全体構成が示されている。複合印刷装置10は、本体を構成する筐体12を有しており、筐体12は、内部に立設された仕切板14によって、第1印刷室16と第2印刷室18に分割されている。また、筐体12の一方の側板12A、仕切板14、及び筐体12の他方の側板12Bには、記録媒体としての記録用紙Pが通過可能な大きさの開口部22、24、26が、ほぼ同じ高さでそれぞれ形成されている。
【0032】
記録用紙Pは、ロール状に巻かれたロール体となっており、複数の搬送ロール(図示省略)が回転動作することによって、開口部22、24、26を通って複合印刷装置10内を矢印X方向に搬送されるようになっている。
【0033】
第1印刷室16内には、刷版方式により印刷を行うオフセット印刷機20が配設されている。また、第2印刷室18内には、電子写真方式により印刷を行うプリンタ30が配設されている。さらに、第2印刷室18内には、複合印刷装置10の各部の動作を制御する制御ユニット90が設けられている。
【0034】
ここで、オフセット印刷機20では、要求される印刷画像の大半の画像領域が印刷され、プリンタ30では、要求される印刷画像の一部の可変データ領域(例えば、宛名、住所等)が印刷されるように、制御ユニット90に予め設定されている。
【0035】
オフセット印刷機20は、記録用紙Pの搬送方向と交差する方向を軸方向(回転中心)として、版胴28が設けられている。版胴28は、円筒状の回転体であり、モータ(図示省略)の駆動によって、矢印−R方向に回転可能となっている。また、版胴28の外周面には、別工程で画像が記録された画像記録領域を有する印刷版(図示省略)が巻き付けられている。印刷版は、予め親インク性の画像部(樹脂層)と、親水性の非画像部(例えば、アルミニウム層)とが形成されている。
【0036】
版胴28の外周面には、水ロール32が接触している。水ロール32は、版胴28の軸方向と同じ方向を軸方向として矢印R方向に回転可能に設けられており、外周にはスポンジ層が形成されている。また、水ロール32は、水が貯留された水タンク(図示省略)から複数のロールを介してスポンジ層に水が供給されることで水を保持しており、版胴28の外周面に水を供給するようになっている。
【0037】
版胴28の水ロール32よりも回転方向下流側の外周面には、インク供給ロール34が接触している。インク供給ロール34は、版胴28の軸方向と同じ方向を軸方向として、矢印R方向に回転可能に設けられている。さらに、インク供給ロール34の外周面で、版胴28と異なる部位には、インク供給ロール34と同じ軸方向の軸を有する補給ロール36が接触している。
【0038】
補給ロール36は、回転可能に設けられており、第1画像形成材料としての液体のインクAが貯留された箱状の貯留部38内に、一部外周面が浸漬されている。インクAは、紫外線照射によってラジカル重合方式で固化する紫外線固化型樹脂を含むインクである。
【0039】
また、版胴28の外周面上で水ロール32よりも上流側には、クリーニングブレード42が設けられている。クリーニングブレード42は、板金で構成されており、先端側が版胴28の回転方向上流側に向けて斜めに配置されると共に固定されている。これにより、クリーニングブレード42は、版胴28の外周面に既定の接触圧となるようにカウンター方向で接触している。また、クリーニングブレード42の周囲には、箱体状の回収部44が設けられており、クリーニングブレード42で掻き落とされた版胴28上のインクAは、回収部44に落下し貯留されるようになっている。
【0040】
版胴28の外周面上でインク供給ロール34とクリーニングブレード42の間の一部領域には、ブランケット胴46の外周面の一部が接触している。ブランケット胴46は、ゴム製のロールであり、版胴28の軸方向と同じ方向を軸方向として矢印R方向に回転可能に設けられている。また、ブランケット胴46は、版胴28と反対側の位置の外周面で搬送されてきた記録用紙Pが接触する配置となっており、記録用紙Pを挟んで対向する位置には、ブランケット胴46に圧接された圧胴48が設けられている。
【0041】
ブランケット胴46の外周面上で記録用紙Pとの接触位置よりも下流側には、クリーニングブレード52が設けられている。クリーニングブレード52は、板金で構成されており、先端側がブランケット胴46の回転方向上流側に向けて斜めに配置されると共に固定されている。これにより、クリーニングブレード52は、ブランケット胴46の外周面に既定の接触圧となるようにカウンター方向で接触している。また、クリーニングブレード52の周囲には、箱体状の回収部54が設けられており、クリーニングブレード52で掻き落とされたブランケット胴46上のインクAは、回収部54に落下し貯留されるようになっている。
【0042】
記録用紙Pの搬送方向でブランケット胴46よりも下流側には、ブランケット胴46から記録用紙P上に転写されたインクAに紫外線を照射する第1紫外線照射装置40が配設されている。第1紫外線照射装置40は、紫外線照射ランプ56と、紫外線照射ランプ56を覆うカバー部材58とを有している。
【0043】
紫外線照射ランプ56は、2本のメタルハライドランプが、記録用紙Pの搬送方向と交差する方向に並列配置された構成となっている。また、カバー部材58は、断面略コ字状で、記録用紙Pの上面に向けて開放されており、紫外線照射ランプ56の記録用紙P側とは反対側を覆っている。さらに、カバー部材58の紫外線照射ランプ56側の内面全体には、紫外線を記録用紙Pへ向けて反射する反射板62が取付けられている。
【0044】
一方、第2印刷室18内のプリンタ30は、記録用紙Pの搬送方向と交差する方向を軸方向(回転中心)として、感光体64が設けられている。感光体64は、モータ(図示省略)の駆動によって矢印R方向に回転可能となっている。また、感光体64の外周面は、アモルファスシリコンで構成されており、外周面の硬さは、JIS_Z_2244のビッカース硬さ試験方法による測定で、1000HV1以上となっている。
【0045】
矢印UP方向を上方として、感光体64の上方で且つ感光体64の外周面と対向する位置には、帯電器66が設けられている。帯電器66は、タングステンワイヤーからなる放電ワイヤー67を有しており、この放電ワイヤー67にプラス数kVの電圧を印加して放電を起こすことにより、感光体64の外周面をプラス極性に帯電させる。
【0046】
感光体64の回転方向で帯電器66よりも下流側には、感光体64の外周面と対向又は接触して、露光装置68、現像装置70、転写装置72、第2紫外線照射装置74、及びクリーニング装置80が、この順番で配設されている。
【0047】
露光装置68は、LEDヘッドで構成されており、帯電した感光体表面に画像データに基づいて露光光を照射し、静電潜像を形成するようになっている。また、現像装置70は、プラス極性に帯電される第2画像形成材料としてのトナーBが内部に収納されており、回転可能に設けられた現像ロール71の回転によって、感光体64表面にトナーBが供給されるようになっている。このトナーBの供給により、感光体64表面の静電潜像が顕在化され現像が行われる。
【0048】
転写装置72は、放電ワイヤー73を有しており、この放電ワイヤー73にマイナス数kVの電圧を印加して放電を起こし、搬送されてくる記録用紙P表面をマイナス極性に帯電させる。また、第2紫外線照射装置74は、紫外線照射ランプ76と、紫外線照射ランプ76を覆うカバー部材77とを有している。
【0049】
紫外線照射ランプ76は、2本のメタルハライドランプが、感光体64の回転方向である矢印R方向と交差する方向に並列配置された構成となっている。また、カバー部材77は、断面略コ字状で、感光体64の外周面に向けて開放されており、紫外線照射ランプ76の感光体64側とは反対側を覆っている。さらに、カバー部材77の紫外線照射ランプ76側の内面全体には、紫外線を反射する反射板78が取付けられている。
【0050】
図2(a)に示すように、クリーニング装置80は、ラッピングフィルムFが予め巻き回され回転可能に設けられた送出ロール82と、送出ロール82とほぼ平行に配置され、モータ86の駆動により矢印−R方向に回転する巻取ロール84とを有している。また、送出ロール82と巻取ロール84の間で感光体64の外周面に近い位置には、送出ロール82及び巻取ロール84とほぼ平行に押圧ロール88が設けられている。
【0051】
押圧ロール88は、回転中心となる軸部88Aを有しており、この軸部88Aが、ブラケット(図示省略)に取付けられたベアリング(図示省略)に挿通されることで、回転可能となっている。また、軸部88Aのブラケットにはソレノイド92が連結されており、通電によって、ソレノイド92のプランジャ(図示省略)が移動することで、押圧ロール88が矢印P方向又は矢印Q方向に移動可能となっている。
【0052】
ここで、送出ロール82に巻き回されているラッピングフィルムFの先端側は、押圧ロール88の外周面で既定の巻き角となるように巻き回されてから、巻取ロール84に巻き回されている。ラッピングフィルムFの巻取り方向は、感光体64の回転方向と逆方向となっている。また、ソレノイド92は、制御ユニット90(図1参照)によって動作制御されており、オフセット印刷機20の印刷時には、押圧ロール88を感光体64の外周面から離間させ、プリンタ30の印刷時及びプリンタ30の印刷後に感光体64が所定数回転する間には、押圧ロール88を感光体64の外周面に向けて押し付けるようになっている。
【0053】
図2(b)に示すように、ラッピングフィルムFは、酸化アルミ等の微粒子をポリエステルなどのフィルムにコーティングしたものであり、感光体64の周長に等しい長さL1毎に粒度(粒径)が異なっている。ここでは、進行方向先端側の領域FAが粒度30μm、領域FAに続く領域FBが粒度10μm、領域FBに続く領域FCが粒度1μmとなっており、粒度の粗いものから細かいものまで3種類の粒度を1セットとして、感光体64外周面を順次擦るようになっている。
【0054】
また、ラッピングフィルムFには、領域FA、FB、FCをまとめた長さL2(=3×L1)毎の幅方向端部に、矩形状の反射材(例えば、アルミニウム箔等)からなるマーク部材93が接着固定されている。
【0055】
なお、ラッピングフィルムFの粒度は、1μm〜30μmとするのが好ましい。これは、文字のみの印刷の場合、1μmの粒度のものを用いて、感光体64の対刷枚数がA4換算で約2000万枚まで良好なクリーニング性を得られたこと、また、絵のみの印刷の場合、1μmの粒度のものでは不十分で、30μmの粒度のもので、感光体64の対刷枚数がA4換算で約300万枚まで良好なクリーニング性を得られたことによる。
【0056】
図1及び図2(a)に示すように、送出ロール82から押圧ロール88までのラッピングフィルムFの移動経路上で、マーク部材93と対向可能となる位置には、反射型フォトセンサで構成された位置センサ94が設けられている。位置センサ94は、図示しない発光部と受光部を備えており、発光部からの発光光が、マーク部材93で反射され受光部で受光されるとHigh信号を出力し、受光部で受光されないときは、Low信号を出力するようになっている。
【0057】
ここで、制御ユニット90は、位置センサ94がマーク部材93を通過したことを検知してから、マーク部材93が感光体64の外周面に到達するまでの時間tが求められるようになっており、マーク部材93が位置センサ94を通過後に時間tが経過したときに、モータ86を停止させる。これにより、ラッピングフィルムFの1セットの粒度領域の境界が、感光体64の外周上に位置することになる。
【0058】
また、制御ユニット90は、プリンタ30の印刷完了後も所定の回転数だけ感光体64を回転させるようになっており、ラッピングフィルムFは、その回転数に相当する時間分だけ押圧ロール88によって感光体64の外周面に接触される。
【0059】
なお、クリーニング装置80の動作は、オフセット印刷機20やプリンタ30の動作タイミングに合わせて動作させるだけでなく、例えば、位置センサ94で検知されるマーク部材93の検出タイミング又はカウント数に応じて、押圧ロール88を離間させるようにしてもよい。また、ラッピングフィルムFの粒度がそれぞれ30μm、10μm、1μmというように単体で粒度設定されている3つのクリーニング装置80を設けて、これらを順次切換えるようにしてもよい。
【0060】
一方、図1に示すように、記録用紙Pの搬送方向で第2紫外線照射装置74よりも下流側には、記録用紙P上のトナーBを溶融して定着させる定着装置96が設けられている。定着装置96は、トナーBに赤外線を照射する2本のキセノンランプ97と、キセノンランプ97を覆うカバー部材98とを有している。
【0061】
キセノンランプ97は、記録用紙Pの搬送方向と交差する方向に並列配置されている。また、カバー部材98は、断面略コ字状で、記録用紙Pの上面に向けて開放されており、キセノンランプ97の記録用紙P側とは反対側を覆っている。さらに、カバー部材98のキセノンランプ97側の内面全体には、赤外線を記録用紙Pへ向けて反射する反射板(図示省略)が取付けられている。
【0062】
次に、本発明の第1実施形態の作用について説明する。
【0063】
まず、オフセット印刷機20の印刷工程について説明する。印刷が開始されると、版胴28が矢印−R方向に回転し、水ロール32によって、版胴28の印刷版表面に水が供給される。このとき、非画像部のみ親水性があるので水が付着し、画像部には水が付着しない。なお、版胴28の回転に合わせて、ブランケット胴46及び圧胴48が回転を開始しており、ブランケット胴46と圧胴48の間に記録用紙Pが順次搬送されている。
【0064】
続いて、インク供給ロール34によって、版胴28の印刷版表面にインクAが供給される。このとき、非画像部では、水が付着しているためインクAが水と反発し、インクAは非画像部に付着しない。一方、画像部では、親インク性のため、インクAが付着する。また、版胴28にインクAを供給して、インクAが減少したインク供給ロール34の外周面には、補給ロール36が回転してインクAを補給する。このようにして、版胴28の印刷版の画像部に、連続してインクAが供給される。
【0065】
続いて、版胴28の画像部に付着したインクAは、版胴28とブランケット胴46の接触位置において、版胴28からブランケット胴46の外周面に転写される。そして、版胴28の外周面の転写残のインクAは、クリーニングブレード42で掻き落とされ、版胴28外周面がクリーニングされる。
【0066】
続いて、ブランケット胴46に付着しているインクAは、ブランケット胴46と圧胴48の間において、挟持搬送されている記録用紙P上に転写される。そして、ブランケット胴46の外周面の転写残のインクAは、クリーニングブレード52で掻き落とされ、ブランケット胴46外周面がクリーニングされる。
【0067】
続いて、記録用紙P上に転写されたインクAは、第1紫外線照射装置40と対向する位置において、紫外線照射ランプ56から照射された紫外線で固化される。そして、インクAが固化された記録用紙Pは、第2印刷室18のプリンタ30へ搬送される。このようにして、オフセット印刷機20での一回の印刷工程が完了する。
【0068】
なお、図3(a)に示すように、一部のインクAは、記録用紙Pの搬送速度と紫外線照射ランプ56の照射エネルギーとの関係により必ずしもすぐには固化せず、表面のみ固化部ASとなり、内部がゲル状部ALとなったままプリンタ30に搬送されることがある。
【0069】
次に、プリンタ30の印刷工程について説明する。
【0070】
図1に示すように、プリンタ30の印刷が開始されると、感光体64外周面が帯電器66で帯電され、前述の可変データに基づいて、露光装置68から感光体64外周面に露光光が照射される。これにより、感光体64上に静電潜像が形成される。そして、この静電潜像が現像装置70の現像ロール71上のトナーBによって顕在化(現像)されトナー像Bとなる。
【0071】
続いて、感光体64と転写装置72の間に搬送されてきた記録用紙Pは、転写装置72によって表面がマイナス極性に帯電される。そして、感光体64上のトナー像Bは、マイナス極性に帯電した記録用紙P上に転写される。続いて、トナー像Bが転写された記録用紙Pは、定着装置96と対向する領域に搬送され、キセノンランプ97から照射される赤外線の熱により溶融され、記録用紙P上に定着される。
【0072】
一方、図3(b)に示すように、トナー像B転写後の感光体64の外周面には、トナー像Bの一部とインクAの一部とが付着して残留している。ここで、感光体64の外周面上のインクAは、第2紫外線照射装置74と対向する位置において、紫外線照射ランプ76から照射された紫外線でさらに固化される。このため、内部のゲル状部ALまで固化されることになり、感光体64の外周面上に残留するインクAは、大半が固体となる。そして、感光体64の外周面上のトナーB及び固体となったインクAは、クリーニング装置80と対向する位置に搬送される。
【0073】
次に、比較例と本実施形態のインクAのクリーニング状態について説明する。
【0074】
図4(a)には、比較例としてのプリンタ200の一部が示されている。プリンタ200は、本実施形態の第2紫外線照射装置74を有しておらず、インクAはゲル状部ALを有したままとなっている。また、プリンタ200は、感光体64を有しており、感光体64の外周面には、ブラシロール202が回転可能に接触している。
【0075】
ここで、プリンタ200では、ブラシロール202のブラシが感光体64の外周面に接触しているだけなので、接触圧力が低い。このため、搬送されてきたゲル状部ALを有するインクAの一部は、ブラシロール202が掻き落とそうとする力よりも、感光体64外周面とゲル状部ALとの密着力の方が強く、感光体64の外周面に残留してしまうことになる。
【0076】
あるいは、ゲル状部ALでのインクAの凝集力よりも感光体64外周面とゲル状部ALとの密着力の方が強いため、インクAがゲル状部ALで分断され、一部がブラシロール202で回収され、残りが感光体64の外周面に残留することになる。
【0077】
一方、図4(b)に示すように、本実施形態のプリンタ30では、感光体64の外周面上のインクAの大半が、クリーニング装置80と対向する位置に搬送されるまでの間に第2紫外線照射装置74(図1参照)によって固化されている。このため、インクA内部の凝集力が感光体64の外周面との密着力よりも強くなっており、ラッピングフィルムFが感光体64の外周面を摺擦しながら移動すると、固化したインクAに接線方向の掻き取り力が作用して、インクAは、感光体64の外周面から離れてラッピングフィルムFに回収される。
【0078】
また、ラッピングフィルムFの3段階に分かれた粒度(30μm、10μm、1μm)の領域が、感光体64の外周面を順次摺擦するため、始めに大径のインクAが除去され、順次小径のインクAまでが除去される。
【0079】
さらに、感光体64の外周面の硬度がビッカース硬さ1000HV1以上と高いため、押圧ロール88を感光体64の外周面に大きな面圧で接触させることが可能となっている。このため、比較例のようにブラシロールを接触させたものに較べて、インクAの掻き取り力が大きくなっており、大半のインクAが、感光体64の外周面から除去される。
【0080】
なお、ラッピングフィルムFは、マーク部材93が位置センサ94で検知されることで巻取ロール84による巻取りが停止される。これにより、次回の印刷工程において、再度粒度の大きい30μmの領域から感光体64の外周面に接触可能となる。
【0081】
次に、本発明の複合印刷装置の第2実施形態を図面に基づき説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部品には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0082】
図5には、複合印刷装置100が示されている。複合印刷装置100は、前述の複合印刷装置10(図1参照)の第2紫外線照射装置74と定着装置96に換えて、固化定着ユニット110が設けられている。固化定着ユニット110は、断面略コ字状で、記録用紙Pの上面に向けて開放されたカバー部材102を有している。カバー部材102の内部は、仕切板104で仕切られており、記録用紙Pの搬送方向の上流側が紫外線照射室106、下流側が赤外線照射室108となっている。
【0083】
紫外線照射室106には、2本のメタルハライドランプからなる紫外線照射ランプ112が設けられており、紫外線照射室106の内面全体には、紫外線を反射する反射板(図示省略)が設けられている。一方、赤外線照射室108には、2本のキセノンランプからなる赤外線照射ランプ114が設けられており、赤外線照射室108の内面全体には、赤外線を反射する反射板(図示省略)が設けられている。
【0084】
また、カバー部材102の一部で感光体64と対向する側壁102Aには、矩形状又はスリット状の開口部116が形成されている。ここで、紫外線照射室106は、紫外線照射ランプ112から出射された紫外線が、開口部116を通って感光体64の外周面に照射されるように、予め配置されている。
【0085】
次に、本発明の第2実施形態の作用について説明する。
【0086】
図5に示すように、まず、オフセット印刷機20において、前述の印刷工程と同様に、記録用紙P上にインクAが印刷される。インクAの印刷後、記録用紙Pは、プリンタ30へ搬送される。ここで、一部のインクAは、記録用紙Pの搬送速度と紫外線照射ランプ56の照射エネルギーとの関係により、必ずしもすぐには固化せず、表面のみ固化部ASとなり、内部がゲル状部ALとなったまま、プリンタ30に搬送される。
【0087】
続いて、プリンタ30の印刷が開始されると、感光体64外周面が帯電器66で帯電され、前述の可変データに基づいて、露光装置68から感光体64外周面に露光光が照射される。これにより、感光体64上に静電潜像が形成される。そして、この静電潜像が現像装置70の現像ロール71上のトナーBによって顕在化(現像)されトナー像Bとなる。
【0088】
続いて、感光体64と転写装置72の間に搬送されてきた記録用紙Pは、転写装置72によって表面がマイナス極性に帯電される。そして、感光体64上のトナー像Bは、マイナス極性に帯電した記録用紙P上に転写される。
【0089】
続いて、図6(a)に示すように、トナー像Bが転写された記録用紙Pは、固化定着ユニット110と対向する領域に搬送される。ここで、紫外線照射室106と対向する領域では、紫外線照射ランプ112から照射される紫外線によって、記録用紙P上のインクAがさらに固化される。また、赤外線照射室108と対向する領域では、赤外線照射ランプ114から照射される赤外線によって、記録用紙P上のトナーBが溶融され定着される。
【0090】
一方、トナー像B転写後の感光体64の外周面には、トナー像Bの一部とインクAの一部とが付着して残留している。ここで、感光体64の外周面上のインクAは、紫外線照射室106の開口部116を通って照射される紫外線照射ランプ112からの紫外線によって、さらに固化される。このため、インクAは、内部のゲル状部ALまで固化されることになり、感光体64の外周面上に残留するインクAは、大半が固体となる。そして、感光体64の外周面上のトナーB及び固体となったインクAは、クリーニング装置80と対向する位置に搬送される。
【0091】
続いて、図6(b)に示すように、感光体64の外周面上のインクAの大半は固化され、インクA内部の凝集力が感光体64の外周面との密着力よりも強くなっている。このため、ラッピングフィルムFが感光体64の外周面を摺擦しながら移動すると、固化したインクAに接線方向の掻き取り力が作用して、インクAは、感光体64の外周面から離れてラッピングフィルムFに回収される。
【0092】
次に、本発明の複合印刷装置の第2実施形態の他の実施例について説明する。なお、前述した第1、第2実施形態と基本的に同一の部品には、前記第1、第2実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0093】
図7(a)には、他の実施例としての複合印刷装置120が示されている。複合印刷装置120は、前述の複合印刷装置100(図5参照)のクリーニング装置80に換えて、クリーニング装置130が設けられている。
【0094】
クリーニング装置130は、前述の制御ユニット90によって動作制御されるソレノイド122を有している。ソレノイド122は、通電により矢印Z方向に移動される可動部122Aを備えており、可動部122Aの先端側には、金属製のクリーニングブレード124がネジ等で締結固定されている。なお、クリーニングブレード124は、プラスチック製であってもよい。
【0095】
クリーニングブレード124は、ソレノイド122の可動部122Aが感光体64に向けて延出することで、感光体64の外周面に接触するように予め固定位置が決められている。また、クリーニングブレード124と感光体64が接触する位置に隣接した位置には、クリーニングブレード124で掻き取られたインクA及びトナーBを回収する回収部126が設けられている。
【0096】
ここで、図7(a)に示すように、複合印刷装置120の印刷工程において、紫外線照射ランプ112から照射される紫外線によって、記録用紙P上のインクAが固化される。また、赤外線照射室108と対向する領域では、赤外線照射ランプ114から照射される赤外線によって、記録用紙P上のトナーBが溶融され定着される。
【0097】
一方、トナー像B転写後の感光体64の外周面には、トナー像Bの一部とインクAの一部とが付着して残留している。ここで、感光体64の外周面上のインクAは、紫外線照射室106の開口部116を通って照射される紫外線照射ランプ112からの紫外線によって、さらに固化される。このため、インクAは、内部のゲル状部ALまで固化されることになり、感光体64の外周面上に残留するインクAは、大半が固体となる。そして、感光体64の外周面上のトナーB及び固体となったインクAは、クリーニング装置130と対向する位置に搬送される。
【0098】
続いて、図7(b)に示すように、感光体64の外周面上のインクAの大半は固化されており、インクAの凝集力が感光体64の外周面との密着力よりも強くなっている。このため、クリーニングブレード124に接触したインクAに接線方向の掻き取り力が作用すると、インクAは、感光体64の外周面から離れて回収部126に回収される。なお、トナーBも同様に回収される。
【0099】
また、印刷工程が終了した後も感光体64は一定回転数まで回転され、インクA及びトナーBの回収が引き続き行われる。そして、一定回転数までの回転終了後、ソレノイド122の可動部122Aが上方に引き上げられることにより、クリーニングブレード124が感光体64の外周面から離間配置される。
【0100】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
【0101】
第1印刷室16には、オフセット印刷機20に換えて、グラビア印刷機、フレキソ印刷機を用いてもよく、また、プリンタ30に換えて、イオノグラフィ、マグネトグラフィなどの赤外線照射による定着方式のプリンタを用いてもよい。さらに、オフセット印刷機20を複数台並列配置し、又はプリンタ30を複数台並列配置して、異なる色のインク又はトナーを用いてフルカラー印刷を行ってもよい。
【0102】
ラッピングフィルムFの粒度は、1〜30μmの間であれば、30μm、10μm、1μmの組合せに限定されるものではなく、他の粒度であってもよい。また、インクAは、紫外線固化型のものに限らず、熱固化型のものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明の第1実施形態に係る複合印刷装置の全体図である。
【図2】(a)本発明の第1実施形態に係るクリーニング装置の模式図である。(b)本発明の第1実施形態に係るラッピングフィルムの模式図である。
【図3】(a)本発明の第1実施形態に係るインクの固化状態を示す模式図である。(b)本発明の第1実施形態に係る第2紫外線照射装置によるインクの固化を示す模式図である。
【図4】(a)比較例のブラシロールによるインク及びトナーの除去状態を示す模式図である。(b)本発明の第1実施形態に係るクリーニング装置によるインク及びトナーの除去状態を示す模式図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る複合印刷装置の全体図である。
【図6】a)本発明の第2実施形態に係る紫外線照射ランプによるインクの固化を示す模式図である。(b)本発明の第2実施形態に係るクリーニング装置によるインク及びトナーの除去状態を示す模式図である。
【図7】(a)本発明の第2実施形態の他の実施例に係る紫外線照射ランプによるインクの固化を示す模式図である。(b)本発明の第2実施形態の他の実施例に係るクリーニング装置によるインク及びトナーの除去状態を示す模式図である。
【符号の説明】
【0104】
10 複合印刷装置(複合印刷装置)
20 オフセット印刷機(第1画像形成部)
30 プリンタ(第2画像形成部)
64 感光体(画像保持回転体)
74 第2紫外線照射装置(固化手段、紫外線照射装置)
76 紫外線照射ランプ(紫外線ランプ)
77 カバー部材(反射覆い)
80 クリーニング装置(除去手段)
82 送出ロール(送出ロール)
84 巻取ロール(巻取ロール)
88 押圧ロール(押圧手段)
92 ソレノイド(接離手段)
93 マーク部材(区切表示部)
94 位置センサ(表示部検知手段)
96 定着装置(加熱手段)
116 開口部(開口部)
124 クリーニングブレード(掻取部材)
A インク(第1画像形成材料)
B トナー(第2画像形成材料)
F ラッピングフィルム(フィルム部材、除去手段)
P 記録用紙(記録媒体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
刷版方式により記録媒体へ第1画像形成材料で画像形成する第1画像形成部と、
前記第1画像形成部よりも記録媒体の搬送方向の下流側に設けられ、第2画像形成材料を保持して記録媒体へ付着させる画像保持回転体を有し、第1画像形成材料で画像形成された記録媒体へ、前記画像保持回転体に保持した第2画像形成材料で画像形成する第2画像形成部と、
前記第2画像形成部に設けられ、前記画像保持回転体に付着した第1画像形成材料を固化させる固化手段と、
前記第2画像形成部に設けられ、前記画像保持回転体に接触して、前記固化手段で固化された第1画像形成材料を前記画像保持回転体から除去する除去手段と、
を有する複合印刷装置。
【請求項2】
前記第1画像形成材料が紫外線固化型樹脂を有し、前記固化手段が、紫外領域の波長の光照射を行う紫外線照射装置である請求項1に記載の複合印刷装置。
【請求項3】
前記紫外線照射装置は、紫外線ランプと、前記紫外線ランプの背面に設けられ紫外線を前記画像保持回転体に向かって反射する反射覆いと、を有する請求項2に記載の複合印刷装置。
【請求項4】
前記反射覆いには、記録媒体に付着した第1画像形成材料に紫外線を照射させる開口部が形成されている請求項3に記載の複合印刷装置。
【請求項5】
前記固化手段の記録媒体の搬送方向下流側に、記録媒体を加熱する加熱手段を設けた請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の複合印刷装置。
【請求項6】
前記画像保持回転体は、表面がビッカース硬さで1000HV1以上である無機材料及び/又は金属材料で形成されている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の複合印刷装置。
【請求項7】
前記第2画像形成部には、前記除去手段を前記画像保持回転体に接触又は離間させる接離手段が設けられ、前記第1画像形成部の画像形成時に、前記接離手段が、前記除去手段を前記画像保持回転体から離間させる請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の複合印刷装置。
【請求項8】
前記第2画像形成部での画像形成終了後に前記画像保持回転体が回転されると共に、前記接離手段が前記除去手段を前記画像保持回転体に接触させる請求項7に記載の複合印刷装置。
【請求項9】
前記除去手段は、
1μm〜30μmの範囲から選択された直径の微粒子が被覆されたフィルム部材が送り出される送出ロールと、
前記送出ロールから前記フィルム部材を巻き取る巻取ロールと、
前記巻取ロールと前記送出ロールの間に配置され、前記フィルム部材を押圧して前記画像保持回転体の表面に接触させる押圧手段と、
を有する請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の複合印刷装置
【請求項10】
前記フィルム部材には、前記画像保持回転体の周長の整数倍毎に直径が異なる前記微粒子が被覆されている請求項9に記載の複合印刷装置。
【請求項11】
前記フィルム部材には、前記画像保持回転体の周長の整数倍毎の位置に区切表示部が形成され、前記第2画像形成部は、前記区切表示部の有無を検知する表示部検知手段が設けられ、前記画像保持回転体は、前記表示部検知手段で前記区切表示部が検知されたときに前記画像保持回転体を停止する請求項10に記載の複合印刷装置。
【請求項12】
前記除去手段は、前記画像保持回転体の表面に接触して前記第1画像形成材料を掻き取る金属製又はプラスチック製の掻取部材を有する請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の複合印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−79093(P2010−79093A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−249175(P2008−249175)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】