説明

複数の充填済み袋の搬送方法

【課題】 植物質材を切断又は粉砕して袋詰めした複数の充填済み袋の搬送方法は、パレット毎搬送しており、パレットを後で回収しなければ成らなかった。
【解決手段】 本発明は、一定のサイズの袋を備え、袋の巾方向のサイズを変えて整数分の1の充填量とする小袋を備え、袋と小袋に植物質材を充填して充填済み袋1aと充填済み小袋2とし、充填済み袋1aを複数束ねて充填済み袋ブロック1にし、フォークが挿通できる間隔を空けて充填済み小袋を搬送元に並置し、充填済み小袋2の上に充填済み袋ブロック1を乗載させ、充填済み小袋2の間にフォークを挿通させて充填済み袋ブロックを搬送し、搬送先に充填済み小袋を並置し、充填済み袋ブロック1を降ろすものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の充填済み袋の搬送方法に関するものであり、更に詳細には、キノコ栽培用の培地や肥料、動物の飼料用として用いられるコーンコブ等の植物質材を切断又は粉砕して複数の袋に夫々袋詰めした複数の充填済み袋の搬送方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、キノコ栽培用の培地や肥料、動物の飼料用として用いられる、この種の植物質材を切断又は粉砕して複数の袋に夫々袋詰めした複数の充填済み袋の搬送方法は一般的には、パレットの上に多数山積みして、パレット毎搬送しており、搬送先にはパレットが残り後で回収するか、その場で回収するためにはパレットから多数の充填済み袋を降ろして回収しなければ成らなかった。
【0003】
その為、パレットを不要とした搬送方法で、先に開示された、矩形底面部と、矩形底面部の各辺に連続する4つの矩形側面部と、矩形側面部の1つに連続する矩形頂部とからなる柔軟なシート状素材で作成され、矩形底面部上に荷物を置き矩形側面部を立ち上げた場合に隣接する矩形側面部の相互を連結する手段を矩形側面部に有し、矩形頂部を荷物の上に被せた場合に矩形頂部を固定する手段有し、さらに荷物を梱包したバックを懸架するための手段をシート状素材に取り付けた、フレキシブルコンテナバッグ。フレキシブルコンテナバッグに複数の袋入セメントを収納し、移動車で輸送し、リフトでフレキシブルコンテナバッグを懸架して車から輸送先へ荷下ろしする、袋入セメントの輸送方法(特許文献1参照)が開示されている。
【特許文献1】特開2002−326663号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
つまり、特許文献1に記載のものは、パレットに代わりフレキシブルコンテナバッグに複数の袋入セメントを収納して搬送するものであるが、パレットに代わりフレキシブルコンテナバッグを回収することに成るもので、基本的には代わりがないものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題に鑑み、鋭意研鑽の結果、一定のサイズの複数の袋を備えるステップと、複数の袋を備えるステップで備えた複数の袋の巾方向のサイズを変えて整数分の1の充填量とする複数の小袋を備えるステップと、複数の袋を備えるステップと複数の小袋を備えるステップとで備えた袋と小袋に設定された充填量の切断又は粉砕された植物質材を充填して充填済み袋と充填済み小袋にするステップと、充填済み袋を複数束ねて充填済み袋ブロックにするステップと、フォークリフトのフォークが挿通できる間隔を空けて少なくとも2本の充填済み小袋を搬送元に並置するステップと、搬送元に並置するステップで並置した少なくとも2本の充填済み小袋の上に少なくとも1つの充填済み袋ブロックを乗載させるステップと、搬送元に充填済み小袋を並置するステップで並置した少なくとも2本の充填済み小袋の間の間隔のスペースにフォークリフトのフォークを挿通させて少なくとも1つの充填済み袋ブロックを搬送するステップと、少なくとも1つの充填済み袋ブロックを搬送するステップで搬送する搬送先にフォークリフトのフォークが挿通できる間隔を空けて少なくとも2本の充填済み小袋を搬送先に並置するステップと、搬送先に並置するステップで並置した少なくとも2本の充填済み小袋の上にフォークリフトの少なくとも1つの充填済み袋ブロックを降ろすステップと、を含むものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の複数の充填済み袋の搬送方法は、一定のサイズの複数の袋を備えるステップと、袋を備えるステップで備えた複数の袋の巾方向のサイズを変えて整数分の1とする複数の小袋を備えるステップと、複数の袋を備えるステップと複数の小袋を備えるステップとで備えた夫々の袋と夫々の小袋に夫々設定された量の切断又は粉砕された植物質材を充填して充填済み袋と充填済み小袋にするステップとにより、充填済み袋と充填済み小袋を多数製造し、充填済み袋を複数宛束ねて充填済み袋ブロックにし、搬送元に充填済み小袋をフォークリフトのフォークの挿通できる間隔を空けて少なくとも2本並置して、並置した充填済み小袋の上に両端辺を掛けるようにして充填済み袋ブロックを乗載させ、並置した充填済み小袋の間のスペースにフォークリフトのフォークを挿通させて搬送し、搬送先でも充填済み小袋を並置してその上にフォークリフトから降ろすもので、パレットを不要とし返却等の煩わしい作業を不要とし、充填物も同じものであるので、例えば、充填済み小袋の充填量が充填済み袋の充填量の1/2とすれば、2つの充填済み小袋を1つの充填済み袋として計算すれば納品量も明確なものとなるもので、画期的で極めて有効的で実用性の高い発明である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の複数の充填済み袋の搬送方法の実施例の図面を用いて詳細に説明すると、図1は本発明の複数の充填済み袋の搬送方法の実施例の充填済み小袋を略等間隔で3本並置した状態の説明図であり、図2は本発明の複数の充填済み袋の搬送方法の実施例の説明図であり、図3は本発明の複数の充填済み袋の搬送方法の次実施例の説明図であり、図4は本発明の複数の充填済み袋の搬送方法の他の実施例の説明図である。
【0008】
本発明は、複数の充填済み袋の搬送方法に関するものであり、更に詳細には、キノコ栽培用の培地や肥料、動物の飼料用として用いられるコーンコブ等の植物質材を切断又は粉砕して複数の袋に夫々袋詰めした複数の充填済み袋の搬送方法に関するものであり、キノコ栽培用の培地や肥料、動物の飼料用として用いられる植物質材を切断又は粉砕して複数の袋に夫々袋詰めした充填済み袋の搬送する方法であって、一定のサイズの複数の袋を備えるステップと、該複数の袋を備えるステップで備えた前記複数の袋の巾方向のサイズを変えて整数分の1の充填量とする複数の小袋を備えるステップと、前記複数の袋を備えるステップと前記複数の小袋を備えるステップとで備えた夫々の袋と夫々の小袋に夫々設定された充填量の切断又は粉砕された植物質材を充填して充填済み袋1aと充填済み小袋2にするステップと、前記充填済み袋1aを複数束ねて充填済み袋ブロック1にするステップと、フォークリフトのフォークが挿通できる間隔を空けて少なくとも2本の前記充填済み小袋を搬送元に並置するステップと、前記搬送元に並置するステップで並置した少なくとも2本の前記充填済み小袋2の上に少なくとも1つの前記充填済み袋ブロック1を乗載させるステップと、前記充填済み小袋を搬送元に並置するステップで並置した少なくとも2本の充填済み小袋2の間の間隔のスペースにフォークリフトのフォークを挿通させて少なくとも1つの充填済み袋ブロックを搬送するステップと、前記少なくとも1つの充填済み袋ブロックを搬送するステップで搬送する搬送先にフォークリフトのフォークが挿通できる間隔を空けて少なくとも2本の前記充填済み小袋を搬送先に並置するステップと、該搬送先に並置するステップで並置した前記少なくとも2本の充填済み小袋2の上にフォークリフトの前記少なくとも1つの充填済み袋ブロック1を降ろすステップと、を含むことを特徴とするものである。
【実施例】
【0009】
即ち、本発明の複数の充填済み袋の搬送方法は、キノコ栽培用の培地や肥料、動物の飼料用として用いられるコーンコブ等の植物質材を切断又は粉砕して複数の袋に夫々袋詰めしてフォークリフトを用いて搬送する方法であり、パレットを不要とするものである。
【0010】
そして、複数の袋を備えるステップでは、袋の材質は何でも良く、繊維材料や合成樹脂材料、紙等の可撓性のシート部材で一定のサイズの一辺を開口させた袋状にして複数の袋を備えるものである。
【0011】
次に、複数の小袋を備えるステップでは、複数の袋を備えるステップで備えた複数の袋の長手方向のサイズは同じで、巾方向のサイズを変えて整数分の1の充填量とする複数の小袋を備えるものである。
【0012】
次いで、充填済み袋1aと充填済み小袋にするステップでは、複数の袋を備えるステップと複数の小袋を備えるステップとで備えた夫々の袋と夫々の小袋に夫々設定された量の切断又は粉砕された植物質材を充填して封をするもので、充填済み袋1aと充填済み小袋2との充填量比は、例えば、1:2とか1:3とかの1:整数とした、整数分の1とするものである。
【0013】
更に、充填済み袋ブロックにするステップでは、複数の充填済み袋1aをプレスして若干体積を小さくするようにして束ねるものであるが、例えば、1列に5段積み重ねて束ねても、図2に図示するように、2列に5〜6段積み重ねて束ねても、更には、3列に積み重ねても構わないもので、テープ又は紐又はネット3等で束ねることにより、充填済み袋ブロック1にするものである。
【0014】
次いで、充填済み小袋を搬送元に並置するステップでは、フォークリフトのフォークが挿通できる間隔を空けて少なくとも2本の充填済み小袋2を並置するもので、1列に積み上げて束ねた充填済み袋ブロック1では2本の充填済み小袋2を並置するもので、また、図1〜2に図示するように、2列に積み上げて束ねた充填済み袋ブロック1では3本の充填済み小袋2を並置するもので、つまり、並置した充填済み小袋2の間の間隔にフォークリフトのフォークが挿通できるように並置するものである。
【0015】
更には、充填済み袋ブロックを乗載させるステップでは、充填済み小袋を搬送元に並置するステップで並置した少なくとも2本の充填済み小袋2の上に少なくとも1つの充填済み袋ブロック1を乗載させるもので、充填済み袋ブロック1の両端辺を掛けるように載置するものであり、更に、複数の充填済み袋ブロック1を段積みしても、また、段積みした充填済み袋ブロック1の下にも図3〜4に図示するように充填済み小袋2を並置しても構わないものである。
【0016】
そして、充填済み袋ブロックを搬送するステップでは、充填済み小袋を搬送元に並置するステップで並置した少なくとも2本の充填済み小袋2の間の間隔のスペースにフォークリフトのフォークを挿通させて、少なくとも1つの充填済み袋ブロック1をフォークリフトにより、例えば、トラックの荷台等の搬送先に搬送するものであり、この時、並置した充填済み小袋2は地面に残るものであるが、それは人力でフォークリフトか充填済み袋ブロック1の上に乗せるか、搬送先に人力で搬送させるものであり、また、遠距離にトラックや船で移送する場合、図4に図示するように、輸送用コンテナA内で実施しても構わないものである。
【0017】
次に、充填済み小袋を搬送先に並置するステップでは、搬送先に充填済み小袋2をフォークリフトのフォークが挿通できる間隔を空けて少なくとも2本の充填済み小袋2を並置するものである。
【0018】
更には、充填済み袋ブロックを降ろすステップでは、搬送先に並置した少なくとも2本の充填済み小袋2の上にフォークリフトで充填済み袋ブロック1を降ろすものである。
【0019】
前述のようにして、充填済み袋ブロック1と少なくとも2本の充填済み小袋2とを搬送することによりパレットを不要とし、充填済み小袋2はサービスとして客先に納品しても、また、正規に納品する場合でも、充填量が整数分の1であることから計算が容易で、加えて、コーンコブ等の植物質材を切断又は粉砕したコーンコブミール等の植物質材についての搬送方法であるが、袋詰めされた米、麦、豆等の粒状農産物、又は、小麦粉、セメント等の粉体や工業用ペレット状製品にも応用できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明の複数の充填済み袋の搬送方法は、一定のサイズの複数の袋を備えるステップと、袋を備えるステップで備えた複数の袋の巾方向のサイズを変えて整数分の1の充填量とした複数の小袋を備えるステップと、複数の袋を備えるステップと複数の小袋を備えるステップとで備えた夫々の袋と夫々の小袋に夫々設定された量の切断又は粉砕された植物質材を充填して充填済み袋と充填済み小袋にするステップとにより、充填済み袋と充填済み小袋を多数製造し、複数の充填済み袋を束ねて充填済み袋ブロックにするステップと、搬送元に充填済み小袋を間隔を空けて並置するステップで並置した充填済み小袋の上に、両端辺を掛けるようにして順次複数の充填済み袋ブロックを積み重ね、並置した充填済み小袋の間のスペースにフォークリフトのフォークを挿通させて搬送し、搬送先に充填済み小袋を間隔を有して並置してフォークリフトから降ろすもので、パレットを不要とし返却等の煩わしい作業を不要とした複数の充填済み袋の搬送方法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】 図1は本発明の複数の充填済み袋の搬送方法の実施例の充填済み小袋を略等間隔で3本並置した状態の説明図である。
【図2】 図2は本発明の複数の充填済み袋の搬送方法の実施例の複数の充填済み袋ブロックを積み重ねた状態の説明図である。
【図3】 図3は本発明の複数の充填済み袋の搬送方法の次実施例の説明図である。
【図4】 図4は本発明の複数の充填済み袋の搬送方法の他の実施例の説明図である。
【符号の説明】
【0022】
1 充填済み袋ブロック
1a 充填済み袋
2 充填済み小袋
3 ベルト又は紐又はネット
A 輸送用コンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キノコ栽培用の培地や肥料、動物の飼料用として用いられる植物質材を切断又は粉砕して複数の袋に夫々袋詰めした充填済み袋の搬送する方法であって、一定のサイズの複数の袋を備えるステップと、該複数の袋を備えるステップで備えた前記複数の袋の巾方向のサイズを変えて整数分の1の充填量とする複数の小袋を備えるステップと、前記複数の袋を備えるステップと前記複数の小袋を備えるステップとで備えた夫々の袋と夫々の小袋に夫々設定された充填量の切断又は粉砕された植物質材を充填して充填済み袋と充填済み小袋にするステップと、前記充填済み袋を複数束ねて充填済み袋ブロックにするステップと、フォークリフトのフォークが挿通できる間隔を空けて少なくとも2本の前記充填済み小袋を搬送元に並置するステップと、前記搬送元に並置するステップで並置した少なくとも2本の前記充填済み小袋の上に少なくとも1つの前記充填済み袋ブロックを乗載させるステップと、前記充填済み小袋を並置するステップで並置した少なくとも2本の充填済み小袋の間の間隔のスペースにフォークリフトのフォークを挿通させて少なくとも1つの充填済み袋ブロックを搬送するステップと、前記少なくとも1つの充填済み袋ブロックを搬送するステップで搬送する搬送先にフォークリフトのフォークが挿通できる間隔を空けて少なくとも2本の前記充填済み小袋を搬送先に並置するステップと、該搬送先に並置するステップで並置した前記少なくとも2本の充填済み小袋の上にフォークリフトの前記少なくとも1つの充填済み袋ブロックを降ろすステップと、を含むことを特徴とする複数の充填済み袋の搬送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−47314(P2010−47314A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−240029(P2008−240029)
【出願日】平成20年8月22日(2008.8.22)
【出願人】(596041076)オリエントジェネライズ株式会社 (2)
【Fターム(参考)】