説明

触覚センサ及び多軸触覚センサ

【課題】薄形でせん断力を計測することができる触覚センサ及び多軸触覚センサを提供する。
【解決手段】多軸触覚センサ1は、基板6の表面と略同一の面内に設けられたセンサ素子2と、前記センサ素子2の周囲を覆い、当該センサ素子2に外力を伝達する外装材42とを備える。前記センサ素子2は、少なくとも一端が前記基板6に支持される可撓性の梁7(8)を有する。前記センサ素子2は、前記基板6の表面に対し平行方向の前記梁7(8)の変形を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、触覚センサ及び多軸触覚センサに関し、例えば把持力や摩擦力などを計測する場合に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
ロボットハンドによって物体を掴み、持ち上げるなどの操作を行うには、把持力だけでなくロボットハンドの表面と物体表面とで構成される接触面に生じる摩擦力などの状態を計測する必要がある。このような接触面の状態を直接計測するために、接触センサが好適に用いられる。
【0003】
接触センサとしては、図16に示すように、ヒンジ部101によって支持された感応部102を備える構造体103と、前記感応部102の姿勢を検出する検出部と、前記構造体103のうち少なくとも前記感応部102を覆う弾性体104とを備える触覚センサ100が開示されている(例えば、特許文献1〜3)。
【0004】
上記特許文献1〜3によれば、弾性体104に対しせん断力、例えば図中x方向の力が加わると、弾性体104と共に感応部102が変形するので、この感応部102の変形を検出部としてのピエゾ素子で検出することにより、上記せん断力を測定し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006-208248号公報
【特許文献2】特開2008-281403号公報
【特許文献3】特開2010-169597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1〜3では、せん断力を検出するために、基板から屹立したカンチレバーを有する構造を用いているため、カンチレバーの高さより薄形化することが難しかった。
そこで、本発明は上記した問題点に鑑み、さらなる薄形の構造でせん断力を検出することができる触覚センサ及び多軸触覚センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る触覚センサは、基板の表面と略同一の面内に設けられたセンサ素子と、前記センサ素子の周囲を覆い、当該センサ素子に外力を伝達する外装材とを備え、前記センサ素子は、少なくとも一端が前記基板に支持される可撓性の梁を有し、前記基板の表面に対し平行方向の前記梁の変形を検出することを特徴とする。
【0008】
本発明の別の観点に係る触覚センサは、前記梁は、外力により伸張又は圧縮変形する表面に抵抗層が形成された変形部を有することを特徴とする。
【0009】
本発明の別の観点に係る触覚センサは、前記変形部は、前記外力によって伸張又は圧縮変形する表面に第1の抵抗層が形成された第1の変形部と、前記外力によって前記第1の変形部とは逆に圧縮又は伸張変形する表面に第2の抵抗層が形成された第2の変形部とを有し、前記第1及び第2の抵抗層の抵抗値の比に相当する電圧を測定することを特徴とする。
【0010】
本発明の別の観点に係る触覚センサは、前記梁は、前記第1及び第2の変形部を除き前記第1及び第2の抵抗層に導通するように形成された導電層を有することを特徴とする。
【0011】
本発明の別の観点に係る触覚センサは、前記梁は、前記第1及び第2の変形部が他の部分より細く形成されていることを特徴とする。
【0012】
本発明の別の観点に係る触覚センサは、前記第1及び第2の抵抗層のうち一方が固定抵抗層で構成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明の別の観点に係る触覚センサは、前記外装材は、前記基板の表面に対向する表面が前記基板の表面と略平行に形成されていることを特徴とする。
【0014】
本発明の別の観点に係る触覚センサは、前記外装材は、前記センサ素子の周囲を覆う充填部と、前記充填部の表面を覆う前記充填部と異なる弾性係数を有する材料からなる表面部と有することを特徴とする。
【0015】
本発明の別の観点に係る触覚センサは、前記外装材は、前記センサ素子の周囲を覆う第1の充填部と、前記第1の充填部と異なる体積弾性係数を有する材料からなる第2の充填部とを有することを特徴とする
【0016】
本発明の別の観点に係る触覚センサは、前記センサ素子の梁は、前記外装材の表面に加えられたせん断力により変形することを特徴とする。
【0017】
本発明の別の観点に係る触覚センサは、前記センサ素子は、互いに平行に、かつ、前記基板に対し水平方向に配置され、両端において前記基板に支持される2本の前記梁を有し、一方の前記梁に前記第1の変形部が設けられ、他方の前記梁に前記第2の変形部が設けられ、前記第1及び第2の変形部が前記外装材の表面に加えられたせん断力によって伸張又は圧縮変形することを特徴とする。
【0018】
本発明の別の観点に係る触覚センサは、前記センサ素子は、互いに平行に、かつ、前記基板に対し水平方向に配置され、一端において前記基板に支持される3本の前記梁と、当該梁の他端同士を連結する連結部とを有し、前記3本の梁のうち両側に配置された一方の梁に前記第1の変形部が設けられ、前記3本の梁のうち両側に配置された他方の梁に前記第2の変形部が設けられ、前記第1及び第2の変形部が前記外装材の表面に加えられたせん断力によって伸張又は圧縮変形することを特徴とする。
【0019】
本発明に係る多軸触覚センサは、基板の表面と略同一の面内に設けられた複数のセンサ素子と、前記センサ素子の周囲を覆い、当該センサ素子に外力を伝達する外装材と
を備え、前記センサ素子は、少なくとも一端が前記基板に支持される可撓性の梁を有し、
前記基板の表面に対し平行方向の前記梁の変形を検出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、センサ素子を基板の表面と略同一の面内に設け、前記基板の表面に対し平行方向の前記梁の変形を検出する構成としたことにより、屹立したカンチレバーを用いた従来のセンサより薄形の構造で外力を検出することができる触覚センサ及び多軸触覚センサを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1実施形態に係る多軸触覚センサの全体構成を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る第1のセンサ素子の構成を示す斜視図である。
【図3】第1実施形態に係る抵抗比出力回路の構成を示す回路図である。
【図4】第1実施形態に係る第1のセンサ素子の製造方法を段階的に示し、図4Aは斜視図、図4Bは図4AにおけるS−S端面図である。
【図5】第1実施形態に係る第1のセンサ素子の製造方法を段階的に示し、図5Aは斜視図、図5Bは図5AにおけるS−S部分端面図である。
【図6】第1実施形態に係る第1のセンサ素子の製造方法を段階的に示し、図6Aは斜視図、図6Bは図6AにおけるS−S部分端面図である。
【図7】第1実施形態に係る第1のセンサ素子の製造方法を段階的に示し、図7Aは斜視図、図7Bは図7AにおけるS−S部分端面図である。
【図8】第1実施形態に係る第1のセンサ素子の製造方法を段階的に示し、図8Aは斜視図、図8Bは図8AにおけるS−S部分端面図である。
【図9】第1実施形態に係る第1のセンサ素子の製造方法を段階的に示し、図9Aは斜視図、図9Bは図9AにおけるS−S部分端面図である。
【図10】第1実施形態に係る第1のセンサ素子の製造方法を段階的に示し、図10Aは斜視図、図10Bは図10AにおけるS−S部分端面図である。
【図11】第1実施形態に係る第1のセンサ素子の動作を示し、図11Aは平面図、図11Bは図11AのS−S端面図である。
【図12】第1実施形態に係る第1のセンサ素子の動作を示し、図12Aは平面図、図12Bは図12AのS−S端面図である。
【図13】図13Aは梁の下部に基板が形成されている状態の構成示す縦端面図であり、図13Bは第1実施形態に係る第1のセンサ素子の動作を示す縦端面図である。
【図14】第1実施形態に係る第1のセンサ素子の変形例を示す縦断面図である。
【図15】第2実施形態に係る第1のセンサ素子の構成を示し、図15Aは斜視図、図15Bは平面図である。
【図16】従来例を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0023】
(1)第1実施形態(2本の両持ち梁)
(全体構成)
図1に示すように本実施形態に係る多軸触覚センサ1は、異なる方向に配置された複数のセンサ素子を備える。本図の場合、多軸触覚センサ1には、センサ素子としての第1のセンサ素子2、第2のセンサ素子3が基板の表面と略同一の面内に設けられており、センサ素子2、3全体が外装材(本図には図示せず)により覆われている。多軸触覚センサ1は、外装材に加えられたx方向、y方向の力を各センサ素子2、3により計測し得るように構成されている。なお、本明細書では、図中xをx方向、yをy方向、zをz方向と呼ぶ。
【0024】
本実施形態の場合、各センサ素子2、3の梁は、外装材に加えられた外力、例えばせん断力により、外装材と共に弾性変形し得るように形成されている。ここでせん断力とは、基板表面に対し水平方向(図中x、y方向)の力をいう。
【0025】
(第1及び第2のセンサ素子)
次に、第1及び第2のセンサ素子2、3の構成について説明する。第1及び第2のセンサ素子2、3は、配置される方向が異なるのみで構成は同じであるため、第1のセンサ素子2についてのみ説明することとする。
【0026】
図2に示すように、第1のセンサ素子2は、基板6上に両端が支持された2本の梁、すなわち、第1の梁7と第2の梁8とを有する。第1及び第2の梁7、8は、略同じ機械的特性を有するようにシリコンで構成され、略同じ長さを有している。第1及び第2の梁7、8は、互いに略平行に、かつ基板6表面に対し略水平に配置されている。第1の梁7と第2の梁8とは、間隔が、例えば10μm程度とされ、極めて近傍に形成されている。
【0027】
第1の梁7は、第2の梁8に面している表面に対向する一表面としての表面(以下、「外側面」ともいう)7Aに第1の抵抗層9が形成されている。同様に、第2の梁8は、第1の梁7に面している表面に対向する他表面としての表面(以下、「外側面」ともいう)8Aに第2の抵抗層10が形成されている。第1及び第2の抵抗層9、10は、表面が基板表面6Aに対し略直角となるように形成されている。
【0028】
また、第1及び第2の梁7、8は、上面の中央部にそれぞれ導電層としての第1の導電層12及び第2の導電層13が形成されている。第1の導電層12は第1の抵抗層9に導通しており、第2の導電層13は第2の抵抗層10に導通している。
【0029】
本実施形態の場合、基板6は矩形状の角穴16が形成されている。第1及び第2の梁7、8は、前記角穴16の短辺間に掛架され、角穴16を挟んで対向する辺17、18において第1〜第4の支持部20〜23により基板6に支持されている。第1の梁7は第1の支持部20及び第2の支持部21によって、第2の梁8は第3の支持部22及び第4の支持部23によって、基板6に両端において支持されている。第1〜第4の支持部20〜23は、絶縁層25、梁形成層26、抵抗層27、導電層28を順に積層して形成されている。梁形成層26は、シリコンで構成され、前記第1及び第2の梁7、8を形成する。第1の支持部20に形成された導電層28は電源用電極30を構成し、第2の支持部21に形成された導電層28は第1の出力用電極31を構成する。また、第3の支持部22に形成された導電層28は接地用電極32を構成し、第4の支持部23に形成された導電層28は第2の出力用電極33を構成する。第1の出力用電極31と第2の出力用電極33とは図示しない回路において電気的に接続されている。また、第1の抵抗層9及び第2の抵抗層10は、第1〜第4の支持部20〜23に形成された抵抗層27と一体に形成され、ピエゾ抵抗層で構成されている。
【0030】
第1の梁7には第1の変形部としての第1の検出部36と第2の検出部37が形成されている。すなわち、電源用電極30と第1の導電層12の間には導電層が形成されていない第1の検出部36が形成され、第1の出力用電極31と第1の導電層12の間には導電層が形成されていない第2の検出部37が形成されている。同様に第2の梁には、第2の変形部としての第3の検出部38と第4の検出部39が形成されている。すなわち、接地用電極32と第2の導電層13の間には導電層が形成されていない第3の検出部38が形成され、第2の出力用電極33と第2の導電層13の間には導電層が形成されていない第4の検出部39が形成されている。
【0031】
第1及び第2の梁7、8の周囲には空間40が形成されており、第1及び第2の梁7、8が可撓し得るように構成されている。この空間40を含む第1及び第2の梁7、8の周囲は外装材42で覆われている。外装材42は、空間40及び第1及び第2の梁7、8の周囲を埋める充填部43を有する。充填部43は例えばシリコーン(Silicone)樹脂により形成することができる。シリコーン樹脂としては、例えば、PDMS(polydimethylsiloxane;ポリジメチルシロキサン)を用いることができる。また、外装材42は、前記充填部43の表面を覆う表面部(図示しない)をさらに有することとしてもよい。この場合、表面部は、充填部43とは異なる弾性係数を有する材料で構成してもよい。表面部は充填部43より硬質の材料、例えば光硬化樹脂で構成することにより、第1のセンサ素子2へより均一にせん断力を伝達することができる。また、外装材は、上記シリコーン樹脂のほか例えば、金属(アルミニウム)などを用いることができる。
【0032】
このように構成された第1のセンサ素子2は、第1の抵抗層9及び第2の抵抗層10の抵抗値の比に相当する電圧を測定し得るように回路に接続されている。本実施形態の場合、図3に示すように、第1の抵抗層9及び第2の抵抗層10は直列に接続され、全体として抵抗比出力回路45を構成する。すなわち、抵抗比出力回路45は、電源用電極30、第1の抵抗層9、第1の出力用電極31、第2の出力用電極33、第2の抵抗層10、接地用電極32の順に直列に接続されている。
【0033】
(製造方法)
次に、第1のセンサ素子2の製造方法について説明する。まず基板6上にSiO2からなる絶縁層25を形成し、さらにその絶縁層25上にSiからなる梁形成層26を形成することにより、基板6と絶縁層25と梁形成層26とからなるSOIを形成する。次いで、図4に示すように、矩形状の穴68を梁形成層26に一対形成する。この矩形状の穴68の隣り合う内面は第1及び第2の抵抗層9、10が第1及び第2の梁7、8に形成される表面となる。また、第1〜第4の検出部36〜39の上面に相当する部分69にSiO2等の保護膜(図示しない)を形成しておく。
【0034】
次いで、図5に示すように、シリコン層の表面に不純物を液相ドーピングして梁形成層26の一部をN型もしくはP型半導体としたピエゾ抵抗層で構成した抵抗層27が形成される。また、第1〜第4の検出部36〜39の上面に相当する部分69に形成したSiO2等の保護膜を除去する。このとき、第1〜第4の検出部36〜39の上面に相当する部分69を除いた全面、すなわち梁形成層26に形成された矩形状の穴68の内面にも不純物がドーピングされる。
【0035】
次に、図6に示すように、梁形成層26上の抵抗層27の上に導電層28を形成し、梁形状にパターニングする。その後、図7に示すように、導電層28をマスクにして抵抗層27、梁形成層26をエッチングする。このとき導電層28の上面には、さらにレジスト(図示しない)を一部に形成しておく。
【0036】
その後、図8に示すように、導電層のレジスト(図示しない)が形成されていない部分の導電層28を除去し、第1及び第2の梁7、8の上面の中央部に第1の導電層12と第2の導電層13を形成する。これにより、第1及び第2の梁7、8の上面には、第1〜第4の検出部36〜39が同時に形成される。
【0037】
次いで、第1及び第2の梁7、8が形成されていない基板6の裏面側にレジスト(図示しない)を形成し、当該レジストが形成されていない部分の基板6及び絶縁層25を除去して、図9に示すように角穴16を形成することにより、第1のセンサ素子2を形成する。
【0038】
最後に、図10に示すように、基板6に形成された角穴16を含む第1及び第2の梁7、8の周囲に形成された空間40を外装材42で埋めることにより、第1のセンサ素子2を設けた触覚センサ2Aを得ることができる。このように半導体の積層技術を用いることにより第1のセンサ素子2は、例えば、1.5mm角、各梁が幅5μm、高さ20μm、長さ200μm程度の大きさとすることができる。上記した第1のセンサ素子2と同様にして、第2のセンサ素子3を得ることができる。
【0039】
以上のように、基板6に形成した矩形状の穴68の内面に不純物をドーピングすることにより、第1及び第2の梁7、8の外側面7A、8Aにピエゾ抵抗層で構成された抵抗層27を形成することができる。このようにして製造された第1及び第2のセンサ素子2、3を同一基板6上に形成し、各梁の周囲に形成された空間40を外装材42で埋めることにより、多軸触覚センサ1を得ることができる。
【0040】
(動作及び効果)
次に上記のように構成された多軸触覚センサ1の動作及び効果について説明する。まず、外装材42にx方向のせん断力が生じた場合について説明する。
【0041】
図11に示すように、外装材42に何ら外力が生じていない場合、第1のセンサ素子2の第1及び第2の梁7、8は直線状の形状を保っている。電源用電極30に電源電圧を印加すると、第1の抵抗層9、第1の出力用電極31、第2の出力用電極33、第2の抵抗層10、接地用電極32へと順に電流が流れる。この場合、第1〜第4の検出部36〜39における第1及び第2の抵抗層9、10の抵抗値をRとし、電源電圧VinをVとすると、第1の出力用電極31及び第2の出力用電極33から得られる出力電圧VoutはV/2となる。出力電圧Voutは第1及び第2の抵抗層9、10の抵抗値の比に相当する電圧となる。
【0042】
これに対し、外装材42にx方向のせん断力が生じた場合、図12に示すように外装材42は力と同じ向き、すなわちx方向に変形する。そして第1のセンサ素子2は、周囲が前記外装材42で埋められているため、外装材42に倣って第1及び第2の梁7、8がx方向に変形する。この場合、第1及び第2の梁7、8は両端が支持されているので、中央部を中心として対称に撓む。これにより、第1の検出部36及び第2の検出部37は、第1の抵抗層9が形成された表面が伸張する方向に曲がる。一方、第3の検出部38及び第4の検出部39は、第2の抵抗層10が形成された表面が、第1の抵抗層9が形成された表面とは逆に圧縮する方向に曲がる。
【0043】
第1と第2の検出部36、37及び第3と第4の検出部38、39の変形はそれぞれ伸張と圧縮の対となり、抵抗値の変化は正負逆の方向に変化する。この場合、第1と第2の検出部36、37及び第3と第4の検出部38、39は、第1及び第2の梁7、8が略同じ機械的特性を有するように構成されていることから、変形量も略同じになるといえる。そうすると、各抵抗値の変化量は絶対値が同じで正負が逆の値、すなわち第1と第2の検出部36、37における第1の抵抗層9の抵抗値の変化量は+dR、第3と第4の検出部38、39における第2の抵抗層10の抵抗値の変化量は-dRとなるといえる。この結果、出力電圧Voutは、変形前に比べdR・V/2Rだけ変化する。したがって、第1のセンサ素子2はこの電圧変化からせん断力を計測することができる。
【0044】
本実施形態では、第1のセンサ素子2が基板6表面に対し略水平に配置した第1及び第2の梁7、8を有し、当該第1及び第2の梁7、8の変形を検出することにより外装材42に生じたせん断力を計測する構成とした。これにより、第1のセンサ素子2は、屹立したカンチレバーを用いた従来に比べ、格段と薄型化することができる。
【0045】
本実施形態の場合、第1のセンサ素子2は、せん断力によって伸張又は圧縮変形する第1及び第2の検出部36、37の第1の抵抗層9と、前記せん断力によって前記第1の抵抗層9と逆に圧縮又は伸張変形する第3及び第4の検出部38、39の第2の抵抗層10との抵抗値の比に相当する電圧を測定する構成とした。そうすると、第1のセンサ素子2は、使用する環境の温度(及び光強度)が変化したとしても、第1及び第2の抵抗層9、10の抵抗値がともに変化するので、同じせん断力に対する第1及び第2の抵抗層9、10の抵抗値の比は略同じになるといえる。したがって第1のセンサ素子2は、使用する環境の温度(及び光強度)に関わらず安定してせん断力を計測することができる。
【0046】
第1のセンサ素子2は、第1及び第2の梁7、8が極めて近傍に配置されており、1回的手順によりドープを行って第1及び第2の抵抗層9、10を構成するピエゾ抵抗層を形成することとした。これにより、第1のセンサ素子2は、ドープ量のバラツキを極力抑えることができるので、初期の抵抗値のバラツキが少ない第1及び第2の抵抗層9、10を容易に形成することができる。
【0047】
なお、本実施形態では、第1のセンサ素子2及び第2のセンサ素子3における第1の抵抗層9及び第2の抵抗層10を第1の梁7及び第2の梁8の外側面7A、8Aにそれぞれ形成する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、互いに対向する表面に第1の抵抗層9及び第2の抵抗層10をそれぞれ形成することとしてもよい。この場合、一つの矩形状の穴68を梁形成層26にするだけで第1の梁7及び第2の梁8それぞれに第1の抵抗層9及び第2の抵抗層10を形成することができるので、ドープ量のバラツキをより確実に抑えることができる。
【0048】
第1のセンサ素子2は、第1及び第2の梁7、8の中央部にそれぞれ第1の導電層12及び第2の導電層13を形成した。これにより、第1の抵抗層9を流れる電流は、第1の検出部36から一旦第1の導電層12を通って第2の検出部37へと流れる。そうすると、第1のセンサ素子2は、第1の抵抗層9において第1の検出部36及び第2の検出部37のみにおいて抵抗値が変化することになる。同様に、第2の抵抗層10を流れる電流は、第4の検出部39から一旦第2の導電層13を通って第3の検出部38へと流れるので、第3の検出部38及び第4の検出部39のみにおいて抵抗値が変化することになる。このように第1のセンサ素子2は、抵抗値が変化する箇所を伸張と圧縮の対となる第1〜第4の検出部36〜39に限定する構成としたことにより、より正確にせん断力を計測することができる。
【0049】
因みに、図13Aに示すように、従来の触覚センサ110において単にカンチレバー111を屹立させずに基板112に対し水平に保持しただけでは、カンチレバー111の下部に基板112が存在するため、カンチレバー111の部分で外装材113がほとんど変形しない。このため、図13に示す触覚センサ110では、せん断力を計測することはできない。図中の矢印は力の分布を示す。
【0050】
これに対し、本実施形態では、図13Bに示すように、第1及び第2の梁7、8の下部を含めた第1及び第2の梁7、8の周囲に空間40を形成し、当該空間40を外装材42で埋める構成としたことにより、第1及び第2の梁7、8の部分で外装材42が容易に変形する。このため、本実施形態では、外装材42の変形に伴って第1及び第2の梁7、8が変形することにより、せん断力を計測することができる。
【0051】
本実施形態では、第1及び第2の抵抗層9、10は、それぞれ第1及び第2の検出部36、37、第3及び第4の検出部38、39において連続的に形成されている場合について説明したが、本発明はこれに限らず、第1と第2の検出部36、37の間、及び第3と第4の検出部38、39の間において、抵抗層が形成されていない非連続部(図示しない)を形成することとしてもよい。このように非連続部を設けることにより、多軸触覚センサ1は、第1及び第2の検出部36、37、第3及び第4の検出部38、39における抵抗値変化をより高感度で検出することができる。
【0052】
本実施形態では、第1及び第2の梁7、8に第1及び第2の導電層12、13がそれぞれ形成されている場合について説明したが、本発明はこれに限らず、第1及び第2の導電層12、13を形成しなくてもよい。
【0053】
また、図14に示すように、第1及び第2の梁7、8が変形する方向に第2の充填部46をさらに設けることとしてもよい。第2の充填部46は、充填部43と体積弾性係数が異なる構成、例えば体積収縮率が大きい空気を充填した部材で構成することにより、せん断力に対する検出感度を向上することができる。
【0054】
外装材42にy方向のせん断力が生じた場合、第1のセンサ素子2において出力電圧Voutは変化しない。すなわち、y方向のせん断力によって、第1のセンサ素子2における第1及び第2の抵抗層9、10は同じ方向に伸縮し、伸張と圧縮の対となる位置が生じないので、抵抗値変化も同じとなり出力電圧Voutは変化しない。このy方向のせん断力は、第2のセンサ素子3によって計測される。第2のセンサ素子3の動作及び効果は、上記した第1のセンサ素子2と同様であるので、説明を省略する。
【0055】
外装材42に圧力が生じた場合、第1及び第2のセンサ素子2、3において出力電圧Voutは変化しない。すなわち、圧力によって、第1及び第2のセンサ素子2、3における第1及び第2の抵抗層9、10は同じ方向に伸縮し、伸張と圧縮の対となる位置が生じないので、抵抗値変化も同じとなり出力電圧Voutは変化しない。
【0056】
本実施形態に係る多軸触覚センサ1は、上記のように構成した第1及び第2のセンサ素子2、3を備えることにより、温度変化の影響を受けずに、直交する3方向の力を計測することができる。しかも、多軸触覚センサ1は、第1及び第2のセンサ素子2、3の周囲を外装材42で覆ったことにより、外装材42に生じた外力、すなわちせん断力を第1及び第2のセンサ素子2、3へ同時に伝達することができるので、より確実にせん断力を計測することができる。
【0057】
第1及び第2のセンサ素子2、3は、それぞれ第1〜第4の検出部36〜39を梁の変形量が大きい梁の基端部に設ける構成としたことにより、感度を向上することができる。
【0058】
(2)第2実施形態(3本の片持ち梁)
(全体構成)
次に、多軸触覚センサを構成する第1及び第2のセンサ素子において梁の形状が上記第1実施形態と異なる第2実施形態について説明する。図2と同様の構成について同様の符号を付した図15を参照して説明する。なお、第1及び第2のセンサ素子は、配置される方向が異なるのみで構成は同じであるため、第1のセンサ素子についてのみ説明することとする。
【0059】
本図に係る第1のセンサ素子70は、基板6上に一端が支持された3本の梁、すなわち、第1の梁71、第2の梁72、及び第3の梁73を有する。第1〜第3の梁71〜73は、略同じ長さを有し、第2の梁72を中央に配置して互いに略平行に、かつ基板6表面に対し略水平に配置されている。第1〜第3の梁71〜73は、一端71A〜73Aにおいてのみ基板6に支持され、他端71B〜73Bはいわゆる自由端である。この第1〜第3の梁71〜73の他端71B〜73B同士は、連結部74により連結され一体となっている。連結部74は、第1〜第3の梁71〜73の他端71B〜73Bがx方向のせん断力に対し、平行に変位し得るように形成される。
【0060】
第1の梁71は、第2の梁72に面している表面に対向する一表面としての表面に第1の抵抗層76が形成されている。同様に第3の梁73は、第2の梁72に面している表面に対向する他表面としての表面に第2の抵抗層77が形成されている。第2の梁72は、第1及び第3の梁71、73に面している表面には、抵抗層が形成されていない。第1及び第3の梁71、73は、基端部を除く上面に第1及び第2の導電層75、78が形成されている。第1及び第2の導電層75、78は第1及び第2の抵抗層76、77に導通している。また、第1及び第2の導電層75、78は、第2の梁72の上面に形成された導電層79と連続して形成されている。
【0061】
本実施形態の場合、第1〜第3の梁71〜73は、基板6の角穴16の一辺17から当該一辺17に対向する他辺18に向かって張り出すように、一辺17において第1〜第3の支持部80〜82により基板6に支持されている。第1の梁71は第1の支持部80によって、第2の梁72は第2の支持部81によって、第3の梁73は第3の支持部82によって基板6に支持されている。第1〜第3の支持部80〜82には、最上層にそれぞれ導電層28が形成されている。第2の支持部81に形成された導電層28は、第1〜第3の梁71〜73の上面に形成された導電層28と連続している。第1の支持部80に形成された導電層28は電源用電極84を構成し、第2の支持部81に形成された導電層28は出力用電極85を構成し、第3の支持部82に形成された導電層28は接地用電極86を構成する。また、第1の抵抗層76及び第2の抵抗層77は、第1及び第3の支持部80、82に形成された抵抗層27と一体に形成され、ピエゾ抵抗層で構成されている。
【0062】
第1の梁71には第1の変形部としての第1の検出部88が形成されている。すなわち、電源用電極84と第1の導電層75の間には導電層が形成されていない第1の検出部88が形成されている。第3の梁73には第2の変形部としての第2の検出部89が形成されている。すなわち、接地用電極86と第2の導電層78の間には導電層が形成されていない第2の検出部89が形成されている。連結部74は、第1〜第3の梁71〜73の表面積より大きい面積を有し、所定の剛性を有するように形成されている。
【0063】
本実施形態に係る第1のセンサ素子70は、上記第1実施形態と同様に、第1の抵抗層76及び第2の抵抗層77は直列に接続され、全体として抵抗比出力回路を構成する。すなわち、抵抗比出力回路は、電源用電極84、第1の抵抗層76、出力用電極85(連結部74)、第2の抵抗層77、接地用電極86の順に直列に接続して構成されている。
【0064】
(動作及び効果)
第1のセンサ素子70は、上記第1実施形態と同様に抵抗比出力回路を構成するので、外装材42に何ら外力が生じていない場合、出力電極から得られる出力電圧VoutはV/2となる。
【0065】
これに対し、外装材42にx方向のせん断力が生じた場合、第1のセンサ素子70は、外装材42に倣って第1〜第3の梁71〜73が一体的にx方向に変形する。この場合、第1〜第3の梁71〜73は一端71A〜73Aにおいてのみ支持され、他端71B〜73Bが自由端であるから、基端部において最も撓む。これにより、第1の検出部88は、第1の抵抗層76が形成された表面が伸張する方向に曲がる。一方、第2の検出部89は、第2の抵抗層77が形成された表面が圧縮する方向に曲がる。
【0066】
このように第1の検出部88に形成された第1の抵抗層76と第2の検出部89に形成された第2の抵抗層77の変形はそれぞれ伸張と圧縮の対となる。この場合、第1〜第3の梁71〜73の他端71B〜73Bは、連結部74により一体となっており、かつ、平行に変位するように形成されていることから、第1の検出部88と第2の検出部89の変形量は略同じになるといえる。そうすると、上記第1実施形態と同様に抵抗値の変化量(絶対値)をdRとすると、変形後の出力電圧Voutは、変形前に比べdR・V/2Rだけ変化する。したがって、この電圧変化から、せん断力を計測することができる。
【0067】
本実施形態では、第1のセンサ素子70が基板6表面に対し略水平に配置した第1〜第3の梁71〜73を有し、当該第1〜第3の梁71〜73の変形を検出することにより外装材42に生じたせん断力を計測する構成としたから、上記した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0068】
また、本実施形態に係る第1のセンサ素子70は、せん断力によって伸張又は圧縮変形する第1の検出部88の第1の抵抗層76と、前記せん断力によって前記第1の抵抗層76と逆に圧縮又は伸張変形する第2の検出部89の第2の抵抗層77との抵抗値の比に相当する電圧を測定する構成としたから、上記した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0069】
(3)変形例
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更することが可能である。
【0070】
上記実施形態の場合、第1の抵抗層及び第2の抵抗層は、抵抗比出力回路を構成することにより、抵抗値の比に相当する電圧を測定する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、第1の抵抗層及び第2の抵抗層の各抵抗を個別に測定し、その変化量を持って外力の計測値としてもかまわない。
上記実施形態の場合、第1の抵抗層及び第2の抵抗層の2つの抵抗層がある場合について説明したが、抵抗層が1つでもかまわない。
【0071】
上記実施形態の場合、第1の抵抗層及び第2の抵抗層はいずれもピエゾ抵抗層である場合について説明したが、本発明はこれに限られず、いずれか一方を固定抵抗で構成してもよい。
【0072】
上記実施形態の場合、多軸触覚センサは、2つのセンサ素子からなる場合について説明したが、本発明はこれに限らず、3つ以上のセンサ素子を備えることとしてもよい。
【0073】
上記実施形態の場合、2つのセンサ素子は梁を互いに直交する方向に配置したが、本発明はこれに限らず、3つ以上のセンサ素子を設け、梁を放射状に配置することによりさらにモーメントを測定するように構成してもよい。
また、本発明の実施形態は多軸触覚センサに限られず、1つのセンサ素子と当該センサ素子を覆う外装材からなる触覚センサに適用してもよい。
【0074】
上記実施形態の場合、梁は長手方向の太さが一定である場合について説明したが、本発明はこれに限らず、変形部をその他の部分より細く形成し、変形部においてより容易に変形するように形成してもよい。
【0075】
上記実施形態の場合、変形部に抵抗層を設け、抵抗層の変形によって生じる抵抗値の変化から梁の変形を検出することによりせん断力を計測する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、静電容量の変化、インダクタンスの変化、光の干渉などの方法で梁の変形を検出することとしてもよい。
【符号の説明】
【0076】
1 :多軸触覚センサ
2 :第1のセンサ素子(センサ素子)
2A :触覚センサ
3 :第2のセンサ素子(センサ素子)
6 :基板
7 :第1の梁(梁)
8 :第2の梁(梁)
9 :第1の抵抗層
10 :第2の抵抗層
12 :第1の導電層(導電層)
13 :第2の導電層(導電層)
36 :第1の検出部(第1の変形部)
37 :第2の検出部(第1の変形部)
38 :第3の検出部(第2の変形部)
39 :第4の検出部(第2の変形部)
42 :外装材
43 :充填部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の表面と略同一の面内に設けられたセンサ素子と、
前記センサ素子の周囲を覆い、当該センサ素子に外力を伝達する外装材と
を備え、
前記センサ素子は、少なくとも一端が前記基板に支持される可撓性の梁を有し、
前記基板の表面に対し平行方向の前記梁の変形を検出する
ことを特徴とする触覚センサ。
【請求項2】
前記梁は、外力により伸張又は圧縮変形する表面に抵抗層が形成された変形部を有することを特徴とする請求項1に記載の触覚センサ。
【請求項3】
前記変形部は、
前記外力によって伸張又は圧縮変形する表面に第1の抵抗層が形成された第1の変形部と、
前記外力によって前記第1の変形部とは逆に圧縮又は伸張変形する表面に第2の抵抗層が形成された第2の変形部とを有し、
前記第1及び第2の抵抗層の抵抗値の比に相当する電圧を測定することを特徴とする請求項2に記載の触覚センサ。
【請求項4】
前記梁は、前記第1及び第2の変形部を除き前記第1及び第2の抵抗層に導通するように形成された導電層を有することを特徴とする請求項3に記載の触覚センサ。
【請求項5】
前記梁は、前記第1及び第2の変形部が他の部分より細く形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の触覚センサ。
【請求項6】
前記第1及び第2の抵抗層のうち一方が固定抵抗層で構成されていることを特徴とする請求項3〜5のうちいずれか1項に記載の触覚センサ。
【請求項7】
前記外装材は、前記基板の表面に対向する表面が前記基板の表面と略平行に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の触覚センサ。
【請求項8】
前記外装材は、
前記センサ素子の周囲を覆う充填部と、
前記充填部の表面を覆う前記充填部と異なる弾性係数を有する材料からなる表面部と
を有することを特徴とする請求項1に記載の触覚センサ。
【請求項9】
前記外装材は、
前記センサ素子の周囲を覆う第1の充填部と、
前記第1の充填部と異なる体積弾性係数を有する材料からなる第2の充填部と
を有することを特徴とする請求項1に記載の触覚センサ。
【請求項10】
前記センサ素子の梁は、
前記外装材の表面に加えられたせん断力により変形することを特徴とする請求項7に記載の触覚センサ。
【請求項11】
前記センサ素子は、
互いに平行に、かつ、前記基板に対し水平方向に配置され、両端において前記基板に支持される2本の前記梁を有し、
一方の前記梁に前記第1の変形部が設けられ、
他方の前記梁に前記第2の変形部が設けられ、
前記第1及び第2の変形部が前記外装材の表面に加えられたせん断力によって伸張又は圧縮変形する
ことを特徴とする請求項3に記載の触覚センサ。
【請求項12】
前記センサ素子は、
互いに平行に、かつ、前記基板に対し水平方向に配置され、一端において前記基板に支持される3本の前記梁と、当該梁の他端同士を連結する連結部とを有し、
前記3本の梁のうち両側に配置された一方の梁に前記第1の変形部が設けられ、前記3本の梁のうち両側に配置された他方の梁に前記第2の変形部が設けられ、
前記第1及び第2の変形部が前記外装材の表面に加えられたせん断力によって伸張又は圧縮変形する
ことを特徴とする請求項3に記載の触覚センサ。
【請求項13】
基板の表面と略同一の面内に設けられた複数のセンサ素子と、
前記センサ素子の周囲を覆い、当該センサ素子に外力を伝達する外装材と
を備え、
前記センサ素子は、少なくとも一端が前記基板に支持される可撓性の梁を有し、
前記基板の表面に対し平行方向の前記梁の変形を検出する
ことを特徴とする多軸触覚センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−68503(P2013−68503A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206966(P2011−206966)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(504137912)国立大学法人 東京大学 (1,942)
【Fターム(参考)】