計算機システム及び管理サーバ
【課題】設計に影響を与えた設計根拠と、影響の程度と、それらの時間軸における変化に関する情報を提供する。
【解決手段】設計項目の関係についての情報である設計根拠の入力を受け付ける端末と、前記端末に入力された設計根拠を管理する管理サーバとを備える計算機システムであって、前記管理サーバは、第1の設計項目の識別子と、前記第1の設計項目が依拠する第2の設計項目の識別子と、前記第1の設計項目と前記第2の設計項目との関係の登録の順序を特定可能な情報とを対応付けて格納する設計根拠格納部を管理し、前記端末によって第3の設計項目が特定された場合、前記特定された第3の設計項目が依拠する第4の設計項目を前記設計根拠格納部から抽出し、前記順序を特定可能な情報に基づいて、前記抽出された第4の設計項目を区別して表示するための表示データを生成し、前記生成されたデータを前記端末に送信する。
【解決手段】設計項目の関係についての情報である設計根拠の入力を受け付ける端末と、前記端末に入力された設計根拠を管理する管理サーバとを備える計算機システムであって、前記管理サーバは、第1の設計項目の識別子と、前記第1の設計項目が依拠する第2の設計項目の識別子と、前記第1の設計項目と前記第2の設計項目との関係の登録の順序を特定可能な情報とを対応付けて格納する設計根拠格納部を管理し、前記端末によって第3の設計項目が特定された場合、前記特定された第3の設計項目が依拠する第4の設計項目を前記設計根拠格納部から抽出し、前記順序を特定可能な情報に基づいて、前記抽出された第4の設計項目を区別して表示するための表示データを生成し、前記生成されたデータを前記端末に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計算機システムに関し、特に、システムの設計における設計根拠の履歴を管理する設計支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報システム等の複数の要素が組み合わされたシステムの設計開発において、従来、設計の成果物として設計書(仕様書)が記述され、設計承認以降の設計変更においては、変更内容の要約を設計書の変更履歴に記述し、本文の記載内容を修正することが一般的に行われていた。このような方法によると、設計書の最新性を保つためには設計変更時に、漏れなく設計書を更新することが必要であるが、設計書の更新のための作業工数は大きく、多数の更新漏れが発生していた。また、設計書には設計結果のみが記述され、設計に至った根拠は記述されないため、設計背景や設計根拠についての情報は設計当時の担当者や関係者のみに蓄積され、システムのリリースや移植等の担当者による変更によって、情報が失われていた。また、自然言語特有の曖昧さや、担当者間の記述レベルの差によって、担当者が変わると内容の理解が困難になる問題があった。
【0003】
この結果、後に設計変更を行う際に、なぜそういう設計に至ったかという設計根拠や、その設計変更が他の設計に与える影響が不明となり、設計当時の担当者に確認をする以外に方法がないため、確認のための工数が増大する問題が発生していた。また、多くの場合、このような情報は明確な資料として残されておらず、確認が不十分であるための設計の矛盾等のミスが発生することがあった。最近の、レガシーシステムのマイグレーションやシステムリプレースへのニーズの高まりによって、上記の問題はより深刻化している。
【0004】
このような状況に対し、設計項目(設計要素)間の関係を管理する方法として、文書の特定の範囲に対する参照関係を管理し、文書を調べる際の効率を向上させる方法が開示されている(特許文献1参照)。また、特許文献2には、文書の所望の構成要素に対する関係情報を付与する方法が開示されている。また、特許文献3には、関連して開いた文書の参照を記録することによって、関連する文書を自動的に対応付けて管理する方法が開示されている。
【0005】
また、設計に付随する情報を管理する方法として、特許文献4には、設計付随情報を管理し、検索機能を提供する方法が開示されている。また、特許文献5には、設計に必要なデータや設計根拠・背景情報を設計結果と対応付けて管理し、設計変更時に情報を自動配布する方法が開示されている。また、特許文献6には、設計を参照している設計者に設計の競合を通知し、再設計の確かさや設計者の知識レベル、根拠の優先順位度によって競合を自動解決する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−259414号公報
【特許文献2】特開平11−232271号公報
【特許文献3】特開平9−330312号公報
【特許文献4】特開平9−34696号公報
【特許文献5】特開平9−259157号公報
【特許文献6】特開平9−282352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述したいずれの先行技術文献にも、設計時、参照時等の、ある特定の時における設計関係や根拠を記録する方法しか開示されていない。しかし、通常のシステム開発では、複数の設計項目に複数回の設計変更がされ、設計項目間の影響関係は頻繁に更新される。これらの設計項目間の関係は多対多の関係であり、一つの設計項目との関係だけを考えて設計変更はできない。このため、設計項目間の影響関係がなくなっても、変更を避ける場合が多い。これは、過去の影響関係が現在の設計の影響している可能性があるからである。
【0008】
また、前述した特許文献4、5及び6に記載された従来技術のように、設計付随情報や設計根拠を設計結果と対応付けて管理する方法はあるが、複数の設計根拠を制約条件としても、これらによって設計が一意に決定されるとは限らない。一般に、情報システムにおける設計作業では、ある設計項目を設計する際に、設計者が、制約条件となる設計根拠に基づいて、実現性のある1又は複数の設計案(設計変更案)を作成し、責任者及び関係者が参加する会議に当該設計案を諮り、その承認を得ることによって、設計の内容が決定される。この際、会議では技術背景や設計方針等、他の設計との関係だけではなく、様々な要素を考慮して設計案が検討される。
【0009】
前述した従来技術では、このような曖昧な設計決定プロセスを通じて決定される設計が、どのような経緯でなされたのかを後から把握することができない。つまり、従来技術では、設計根拠の必要条件を知ることはできても、なぜそのような設計に至ったのかという十分条件を知ることができない。
【0010】
本発明の第1の目的は、設計変更を行う際、当該設計に影響を与えた設計根拠と、影響の程度と、それらの時間軸における変化に関する情報を提供することにある。本発明の第2の目的は、設計変更を行うに際、当該設計が影響を与えている他の設計と、その影響の程度に関する情報を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、設計項目の関係についての情報である設計根拠の入力を受け付ける端末と、前記端末に入力された設計根拠を管理する管理サーバとを備える計算機システムであって、前記管理サーバは、第1の設計項目の識別子と、前記第1の設計項目が依拠する第2の設計項目の識別子と、前記第1の設計項目と前記第2の設計項目との関係の登録の順序を特定可能な情報とを対応付けて格納する設計根拠格納部を管理し、前記端末によって第3の設計項目が特定された場合、前記特定された第3の設計項目が依拠する第4の設計項目を前記設計根拠格納部から抽出し、前記順序を特定可能な情報に基づいて、前記抽出された第4の設計項目を区別して表示するための表示データを生成し、前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする計算機システム。
【発明の効果】
【0012】
本発明の実施の形態によると、設計者がある設計を変更する際に、当該設計に影響を生じる根拠となる設計項目の情報を、過去のものも含めて提供することによって、設計者は当該情報を用いることにより、設計変更の可否を正確に判断することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態の設計根拠管理システムの全体の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態の設計根拠管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態の設計情報管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態の設計項目データベースのデータ構造を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態の設計根拠データベースのデータ構造を説明する図である。
【図6】本発明の実施の形態の設計影響範囲データベースのデータ構造を説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態の設計根拠管理システムを利用した設計作業手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態の新規に設計された設計項目の根拠の関係の例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態の設計項目の根拠の関係の変化の例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態によって特定される設計根拠及び影響範囲を説明する図である。
【図11】本発明の実施の形態の設計根拠取得プログラムが設計根拠リストを抽出する処理のフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態の設計影響範囲特定プログラムが影響範囲を特定する処理のフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態の設計項目ID新規採番画面を説明する図である。
【図14】本発明の実施の形態の設計項目ID参照・更新画面を説明する図である。
【図15】本発明の実施の形態の設計根拠登録[新規]画面を説明する図である。
【図16】本発明の実施の形態の設計根拠登録[変更]画面を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
まず、本発明の実施の形態の概要について説明する。
【0015】
本実施の形態の設計根拠管理システムは、第1の目的を達成するために、設計項目(設計要素)と、当該設計項目が依拠する設計項目との関係を、時間情報、関係の変化の情報及び影響の重み情報と共に蓄積する。そして、設計項目の関係の変化の情報を検索することにより、その設計に影響を与えた設計項目と、その設計への影響の程度と、現在の設計への影響関係の状況とを抽出する。
【0016】
また、第2の目的を達成するために、本実施の形態の設計根拠管理システムは、ある設計項目が依拠している設計項目との関係の時間情報、関係の変化の情報及び影響の重み情報を、設計根拠をキーとして検索することにより、当該設計項目が影響を与えている設計項目と、影響の程度、現在の影響関係の状況に関する情報を抽出する。
【0017】
以下、図1〜図10を用いて、本発明の一実施形態である設計根拠管理システムについて説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施の形態の設計根拠管理システムの全体の構成を示す図である。
【0019】
本実施の形態の設計根拠管理システムは、設計根拠管理サーバ1010、設計情報管理サーバ1020及び管理端末1040を備える。設計根拠管理サーバ1010は、設計根拠情報を蓄積する計算機であって、その詳細は図2に示す。設計情報管理サーバ1020は、設計書、設計付随情報等を格納する計算機であって、その詳細は図3に示す。管理端末1040は、設計根拠管理サーバ1010及び設計情報管理サーバ1020にネットワーク1030を介してアクセスし、設計関連情報を登録・参照する。
【0020】
管理端末1040は、プログラムを実行するためのプロセッサ、プロセッサで実行されるプログラムを格納するメモリ、通信インターフェース及びユーザインターフェース(キーボード、マウス、表示装置等)を備える計算機である。管理端末1040では、ブラウザプログラムが実行されており、これによって、設計根拠管理サーバ1010から送信された表示画面を表示装置に表示し、利用者からの入力を設計根拠管理サーバ1010に送る。
【0021】
なお、本実施の形態で管理される設計情報は、情報システムのソフトウェアの設計情報でも、情報システムのハードウェアの設計情報でもよい。また、情報システムに限らず、工場設備、プラント、輸送機器等の機械の設計にも適用することができる。そして、設計項目は、プログラムモジュール、計算機(計算機に使用されるデバイス)、周辺機器、機械のモジュール及び部品等の各要素の設計である。
【0022】
図2は、本実施の形態の設計根拠管理サーバ1010の構成を示すブロック図である。
【0023】
設計根拠管理サーバ1010は、プログラムを実行するためのプロセッサ(CPU)2010、メモリ2020、通信装置2040、記憶装置2050、I/Oコントローラ2060及び内部時計2160を備える計算機である。
【0024】
プロセッサ2010は、記憶装置2050からメモリ2020にロードされたプログラムを実行する。通信装置2040は、ネットワーク2030を介して設計情報管理サーバ1010及び管理端末1040と通信するためのネットワークインターフェースである。記憶装置2050は、画面表示プログラム2070、設計根拠登録プログラム2080、設計根拠取得プログラム2090、設計影響範囲登録プログラム2100、設計影響範囲取得プログラム2110及び設計項目管理プログラム2140を格納する。また、記憶装置2050は、設計根拠データベース2120、設計影響範囲データベース2130及び設計項目データベース2150を格納する。I/Oコントローラ2060は、記憶装置2050へのデータの入出力を制御する。
【0025】
画面表示プログラム2070は、管理端末1040に表示される画面データを生成する。
【0026】
設計根拠登録プログラム2080は、設計根拠の入力を受け付け、入力されたデータを設計根拠データベース2120に登録する。設計根拠取得プログラム2090は、設計根拠データベース2120を検索して、ある設計根拠を取得する。設計根拠データベース2120は、本実施の形態の設計根拠管理システムによって管理される設計項目の関係の情報を格納するデータベースであり、その詳細は図5を用いて説明する。
【0027】
設計影響範囲登録プログラム2100は、影響範囲の入力を受け付け、入力されたデータを設計影響範囲データベース2130に登録する。設計影響範囲取得プログラム2110は、設計影響範囲データベース2130を検索して、ある設計項目の影響範囲を取得する。設計影響範囲データベース2130は、本実施の形態の設計根拠管理システムによって管理される設計根拠の変更が影響する範囲の情報を格納するデータベースであり、その詳細は図6を用いて説明する。
【0028】
設計項目管理プログラム2140は、設計項目データベース2150へのデータの入出力を管理する。設計項目データベース2150は、本実施の形態の設計根拠管理システムによって管理される設計項目の情報を格納するデータベースであり、その詳細は図4を用いて説明する。
【0029】
利用者は、記憶装置に格納された画面表示プログラム2070によて生成される画面を介して、設計根拠登録プログラム2080、設計根拠取得プログラム2090、設計影響範囲登録プログラム2100及び設計影響範囲取得プログラム2110を利用し、設計情報(設計根拠、影響範囲)を登録する。設計情報の登録結果は、設計根拠データベース2120、設計影響範囲データベース2130に格納される。設計項目管理プログラム2140は、設計項目IDと設計書の見出し番号との対応付けを、設計項目データベース2150に格納する。
【0030】
内部時計2160は、時刻を出力するユニットで、例えば、リアルタイムクロックを用いることができる。
【0031】
図3は、本実施の形態の設計情報管理サーバ1020の構成を示すブロック図である。
【0032】
設計情報管理サーバ1020は、プロセッサ(CPU)3010、メモリ3020、通信装置3040、記憶装置3050、I/Oコントローラ3060及び内部時計3100を備える計算機である。
【0033】
プロセッサ3010は、記憶装置3050からメモリ3020にロードされたプログラムを実行する。この各種プログラムの実行によって、設計情報管理サーバ1020がファイルサーバとして機能する。通信装置3040は、ネットワーク3030を介して設計根拠管理サーバ1010及び管理端末1040と通信するネットワークインターフェースである。記憶装置3050は、設計書情報3070、議事録情報3080及び設計付随情報3090を格納する。設計書情報3070、議事録情報3080及び設計付随情報3090には、設計根拠登録プログラム2080及び設計影響範囲登録プログラム2110を介して登録された情報が格納される。
【0034】
設計書情報3070は、設計書そのものである。議事録情報3080は、設計書に記載される内容を決めるために行われた会議等の議事録である。設計付随情報3090は、会議等で使用した検討資料である。
【0035】
I/Oコントローラ3060は、記憶装置3050へのデータの入出力を制御する。内部時計3100は、時刻を出力するユニットで、例えば、リアルタイムクロックを用いることができる。
【0036】
図4は、本実施の形態の設計項目データベース2150のデータ構造を説明する図である。
【0037】
設計項目データベース2150は、設計項目ID2151、設計書見出し番号2152、タイトル2153及び更新日2154を含む。
【0038】
設計項目ID2151は、設計項目を一意に識別する識別子で、設計項目ID新規採番画面5000から新規の設計項目が登録された場合に割り当てられる。設計書見出し番号2152は、設計項目ID新規採番画面5000の見出し番号欄5010に入力された値が格納される。また、設計項目ID参照・更新画面6000の見出し番号欄6040によって更新可能である。
【0039】
タイトル2153は、設計項目ID新規採番画面5000のタイトル欄5020に入力された値が格納される。また、設計項目ID参照・更新画面6000のタイトル欄6050によって更新可能である。更新日2154は、この設計項目IDのエントリが登録又は更新された日が格納される。
【0040】
設計項目データベース2150には、設計書内の見出し番号と対応付けられた設計項目以外にも、設計項目ID7のエントリ2155に示すように、ドキュメントとタイトルが指定されていれば、設計方針も登録可能である。
【0041】
図5は、本実施の形態の設計根拠データベース2120のデータ構造を説明する図である。
【0042】
設計根拠データベース2120は、レコードID2121、イベントID2122、設計項目ID2123、根拠項目ID2124、重み2125、種別2126、設計根拠情報URL2128及び登録日2129を含む。
【0043】
レコードID2121は、レコードを一意に識別する識別子である。イベントID2122は、イベントを一意に識別する識別子であって、設計根拠登録[新規]画面9000を開いたときに自動的に付与される。なお、イベントは新規登録、更新、削除等の設計根拠データが変更される操作である。
【0044】
設計項目ID2123は、設計対象となる設計項目を一意に識別する識別子であり、設計項目データベース2150の設計項目ID2151と共通の識別子が使用される。根拠項目ID2124は、設計項目の根拠として登録された設計項目の識別子である。
【0045】
重み2125は、それぞれの根拠項目IDの重要度(優先度)である。種別2126は、このレコードが生成されたイベントの種類を示し、新規、更新、削除のいずれかが格納される。設計根拠情報URL2128は、設計根拠情報が格納された場所である。
【0046】
登録日2129は、このレコードが生成された日である。なお、登録日2129は、同じ設計項目の作成、更新、削除等の順序を示す情報であればよく、例えば、設計項目のバージョンを用いることもできる。
【0047】
具体的には、図8に示した例における、ID1の設計項目に対する設計根拠の関係は、設計根拠データベース2120のレコードID2〜5のように格納される。また、図8に示したID4の設計項目に対する設計根拠の関係は、設計根拠データベース2120にはレコードID1として格納される。
【0048】
図6は、本実施の形態の設計影響範囲データベース2130のデータ構造を説明する図である。
【0049】
設計影響範囲データベース2130は、レコードID2131、イベントID2132、設計項目ID2133、影響項目ID2134、判定結果2135、登録者ID2136、設計根拠情報URL2137及び登録日2138を含む。
【0050】
レコードID2131は、レコードを一意に識別する識別子である。イベントID2132は、イベントを一意に識別する識別子であって、設計根拠登録[変更]画面1200を開いたときに自動的に付与される。なお、イベントは新規登録、更新、削除等の設計根拠データを変更するための操作である。
【0051】
設計項目ID2133は、設計対象となる設計項目を一意に識別する識別子であり、設計項目データベース2150の設計項目ID2151と共通の識別子が使用される。影響項目ID2134は、当該設計変更が影響を及ぼす設計項目の識別子である。
【0052】
判定結果2135は、設計変更による影響の変更内容を示し、影響が継続されることを示す「確認」、影響先でなくなることを示す「削除」、又は、変更に伴い影響先も変更が必要となることを示す「更新」のいずれかが格納される。
【0053】
登録者ID2136は、このレコードが登録されるイベントを起動した利用者の識別子である。設計根拠情報URL2137は、設計根拠情報が格納された場所を示す。登録日2138は、このレコードが生成された日、すなわち、設計項目間の関係が変化した日である。なお、登録日2138は、同じ設計項目の作成、更新、削除等の順序を示す情報であればよく、例えば、設計項目のバージョン、処理の一連番号等を用いることもできる。なお、設計影響範囲データベース2130の登録日2138と、設計根拠データベース2120の登録日2129とは、その前後(順序)が比較可能なことが必要である。
【0054】
図6に示す設計影響範囲データベース2130は、図9に示す例に基づく登録レコードを例示している。
【0055】
一般に、情報システムの設計作業では、ある設計項目を設計する際には、当該情報システムの設計者が実現性のある1又は複数の設計案(設計変更案)を作成し、責任者及び関係者が参加する会議において当該設計案の承認を得ることによって、設計の内容が決定される。この会議では、設計根拠に対する重み付けがなされることによって、設計根拠間で優先順位が付けられ、この優先順位に基づいて設計案が検討されている。
【0056】
しかし、実際には、他の設計項目による設計根拠に対する明確な重み付け以外にも、「変更は極力避けたい」「短納期を考慮してリスクを避けたい」等の曖昧な理由が設計案の選択に影響を与えることがある。本実施の形態では、設計根拠に対する重み付けを登録し、さらに、前述した曖昧な根拠を設計付随情報として議事録や付随書類の形式で関連付けて登録する。
【0057】
以下、設計担当者(本設計根拠管理システムの利用者)が、本システムを用いて設計根拠や影響範囲を参照しながら設計をする処理について説明する。
【0058】
図7は、本実施の形態の設計根拠管理システムを利用した設計作業手順を示すフローチャートである。
【0059】
まず、設計根拠管理サーバ1010の画面表示プログラム2070は、当該設計作業が初期設計か変更設計かの選択を利用者に促す画面を生成し、当該画面のデータを管理端末1040に送信する。利用者は、管理端末1040に表示された選択画面に、当該設計作業が初期設計か変更設計かを入力する。管理端末1040は、入力された情報を設計根拠管理サーバ1010に送信する。
【0060】
設計根拠管理サーバ1010は、管理端末1040から送信された情報に基づいて、当該設計作業が初期設計か変更設計かを判定する(ステップ4010)。そして、画面表示プログラム2070は、当該設計作業が初期設計であると判定すると、設計項目ID新規採番画面5000(図13参照)を表示するためのデータを管理端末1040に送り、設計項目を新たに設定するための入力を利用者に促す(ステップ4020)。
【0061】
利用者は、管理端末1040に表示された設計項目ID新規採番画面5000において、設計書の見出し番号及びタイトルを、各々、見出し番号入力欄5010及びタイトル入力欄5020に入力し、登録ボタン5030を操作する。管理端末1040は、利用者によって入力された設計書の見出し番号及びタイトルを設計根拠管理サーバ1010に送る。設計根拠管理サーバ1010の設計項目管理プログラム2140は、管理端末1040から設計書の見出し番号及びタイトルを受信すると、新たな設計項目IDを設計項目データベース2150に登録する。その後、設計根拠管理サーバ1010は、設計項目データベース2150に登録された設計項目IDを管理端末1040に送信し、設計項目ID表示欄5040に表示する。
【0062】
その後、利用者は、他の設計との関係を考慮しながら設計をした後、設計根拠画面(図15)を用いて、考慮した設計根拠を登録する(ステップ4040)。
【0063】
ここで、図8を用いて、新規に設計を行う際の設計根拠の関係の例について説明する。図8では、ある設計を行う際の設計根拠を矢印の元によって表し、その根拠となる設計項目に基づいて設計される影響先の設計項目を矢印の先によって表す。X軸は時間tを表し、時間によって設計の順序を表している。図8に示す例では、ID1の設計項目を設計する際に、ID2、3、4及び5の設計項目を根拠として設計されている。また、ID4の設計項目は、ID2の設計項目を根拠として設計されている。
【0064】
次に、図7のステップ4010において、設計変更であると判定された場合の処理について説明する。
【0065】
図9は、図8に示した設計項目の根拠の関係が、その後の設計変更により変化した例を示す図である。
【0066】
図9は、まず、時刻t1においてID4の設計項目に設計変更11010が発生し、変更後もID4の設計項目は依然としてID1の設計項目の根拠であることを表している。これは、例えば、ID1の設計項目が、ネットワークにおける全ての通信を暗号化する仕様である場合、ID4の設計項目がサーバでは暗号化しない仕様であって、変更後も依然として暗号化をしない場合である。
【0067】
次に、時刻t2において、ID2の設計項目に設計変更11020が発生し、変更後はID2の設計項目がID1の設計項目の根拠ではなくなったことを表している。これは、例えば、ID1の設計項目がネットワークにおける全ての通信を暗号化する仕様である場合、ID2の設計項目が、変更前は、サーバでは暗号化しない仕様であるため、ネットワークにおける暗号化が必要であり、変更後は、サーバ側で暗号化する仕様になったため、ネットワークにおける暗号化が必要な根拠ではなくなる場合である。
【0068】
次に、時刻t3において、ID3の設計項目に設計変更11030が発生し、この設計変更11030に対応して、時刻t4においてID1の設計項目に設計変更11040が発生し、ID5の設計項目がID1の設計項目の根拠ではなくなったことを表している。これは、例えば、ID3の設計項目がサーバにおける業務電文の送信プロトコルを定義している場合、当該プロトコルをサポートするネットワーク暗号化方式に合わせて、ID1の設計項目によって定義されるネットワークの暗号化方式をバージョンアップする場合である。
【0069】
さらに、ID5の設計項目において、特定のサーバが旧バージョンによるネットワーク暗号化方式しか受け付けない場合、ID1の設計項目において、旧バージョンの暗号化方式を新バージョンの暗号化方式に変換する変換プログラムを当該サーバに実装すると、時刻t4における設計変更によって、ID1の設計項目によって定義されるネットワーク暗号化方式がバージョンアップされ、旧バージョンの暗号化方式への対応が不要となるため、ID5の設計項目がID1の設計項目の設計根拠ではなくなる場合である。
【0070】
図7のステップ4010において設計変更であると判定された場合、まず、利用者は、設計項目ID参照・更新画面6000(図14)を用いて設計変更の対象となる設計項目を参照する(ステップ4050)。
【0071】
次に、設計根拠登録[変更]画面12000(図16)に設計項目ID12010を入力し、読み込みボタン12020を操作することによって、当該設計項目IDの設計根拠リスト、及び影響範囲リストを取得する(ステップ4060)。設計根拠リストを抽出する処理は、設計根拠取得プログラム2090(図11)によって実行され、引数として設計項目ID=xが渡される。
【0072】
次に、当該設計項目IDの影響範囲を特定する(ステップ4070)。当該設計項目IDの影響範囲を特定する処理は、設計影響範囲特定プログラム2110(図12)によって実行され、引数として設計項目ID=xが渡される。これらの設計根拠取得プログラム2090及び設計影響範囲特定プログラム2110の処理によって、利用者は三つの根拠リスト及び影響範囲リストが参照可能となる。
【0073】
これらのリストで表される設計根拠及び影響範囲は、図10に示すように、例えば、設計項目ID3及び4の設計項目からID1の設計項目に矢印が示されている。これは、設計項目ID3及び4の設計項目がID1の設計項目の根拠となっていることを示す。また、ID1の設計項目から設計項目ID6及び7の設計項目に矢印が示されている。これは、ID1の設計項目が、設計項目ID6及び7の設計項目に影響していることを示す。
【0074】
本実施の形態では、設計根拠が3種類に分類されている。すなわち、根拠リストは、直接根拠リスト、更新根拠リスト及び間接根拠リストを含む。
【0075】
直接根拠リストは 当該設計項目の直接の根拠となっている設計項目を特定するためのリストであり、具体的には、根拠元の設計項目及び根拠先の設計項目の関係が設計時から変更がない場合の、根拠元の設計項目の設計項目IDが含まれる。例えば、図9において、設計項目ID5の設計項目からID1の設計項目に矢印が示されており、かつ、設計項目ID5の設計項目はID1の設計項目より前に設計されていることから、ID1の設計項目は、設計項目ID5の設計項目に基づいて設計されている。よって、設計項目ID5の設計項目は、ID1の設計項目の直接の根拠となる。
【0076】
更新根拠リストは、根拠先の設計項目より後に設計された根拠元の設計項目を特定するためのリストであり、具体的には、根拠元と根拠先との時間順序が逆になっている設計項目の設計項目IDが含まれる。例えば、図9において、ID4の設計項目からID1の設計項目に矢印が示されている。同様に、ID4の設計項目が更新されたID4’の設計項目からID1の設計項目にも矢印が示されている。ID4’の設計項目は、ID1の設計項目より後に設計(更新)されたので、ID4’の設計項目の設計と、ID1の設計項目の設計とは時間順序が逆になっている。
【0077】
この場合、ID1の設計項目は、ID4の設計項目に基づいて設計されているが、ID4’の設計項目に基づいて設計されていない。しかし、ID4’の設計項目は、ID1の設計項目の根拠となっている。このため、直接根拠リストと区別して、更新根拠リストに表示する。
【0078】
間接根拠リストは、現在は当該設計項目の根拠となっていないが、過去に根拠となっていた設計項目を特定するためのリストであり、具体的には、過去に根拠となっていた設計項目の設計項目IDが含まれる。例えば、図9において、ID2の設計項目からID1の設計項目に矢印が示されているが、設計項目ID2’の設計項目からID1の設計項目には矢印が示されていない。このように、過去に根拠となっていたが、現在根拠となっていないID2の設計項目は、現在でも設計項目1に影響が残っている可能性がある。このため、他のリストとは区別して、間接根拠リストに表示する。
【0079】
なお、図9のように、設計項目の関係を図によって表す場合、直接根拠リストに記載された設計項目の関係、更新根拠リストに記載された設計項目の関係、間接根拠リストに記載された設計項目の関係は、区別可能な(線種、太さ、色、等が異なる)矢印によって表示するとよい。
【0080】
このように根拠となる設計項目を三つの根拠リストに分けて提示又は区別可能に図示することによって、各設計項目がどのような経緯で設計されたかを認識することができ、設計変更の可否を明確に判断可能となる。
【0081】
その後、利用者は、これらのリストを考慮して設計をし、設計根拠登録[新規]画面(図15)を用いて設計根拠を登録し(ステップ4090)、設計根拠登録[変更]画面12000(図16)を用いて影響範囲を登録する(ステップ4100)。
【0082】
図11は、本実施の形態の設計根拠取得プログラムが設計根拠リストを抽出する処理のフローチャートである。
【0083】
まず、引数として渡された設計項目ID xを受信する(ステップ13010)。その後、受信した設計項目ID xをキーとして設計根拠データベース2120を検索し、xと設計項目ID2123とが一致するレコードを設計根拠データベース2120から取得し(ステップ13020)、取得したレコードからイベントID2132が最新のレコードを抽出する(ステップ13030)。これにより、前回の設計時における設計根拠一覧を取得する。
【0084】
その後、抽出されたレコードの登録日をT、抽出されたレコードの数をN、抽出された各レコードの根拠項目IDをID[n]として、メモリに格納した後(ステップ13040)、ステップ13050からステップ13130の処理によって、各根拠リストを作成する。
【0085】
具体的には、パラメータnを1に初期化した後(ステップ13050)、パラメータnと抽出されたレコードの数Nとを比較する(ステップ13060)。その結果、nがNより大きければ(ステップ13060でNO)、抽出された全てのレコードについて処理が終了しているので、ステップ13150に進む。一方、nがN以下であれば(ステップ13060でYES)、まだ、処理すべきレコードがあるので、ステップ13070に進む。
【0086】
ステップ13070では、根拠項目ID ID[n]、及び、設計項目ID xをキーとして設計影響範囲データベース2130を検索し、設計項目ID xが影響項目ID2134と一致し、根拠項目ID ID[n]が設計項目ID2133と一致し、登録日がTより後で、かつ、登録日が最新のレコードを取得する(ステップ13070)。
【0087】
その後、条件と一致するレコードが、ステップ13070において取得されたか否かを判定する(ステップ13080)。これによって、影響関係が更新されているか否かを判定することができる。
【0088】
ステップ13080において該当レコードが取得されていなければ、影響関係が更新されていないため、当該ID[n]を直接根拠リストに追加する(ステップ13090)。一方、該当レコードがある場合、当該レコードの判定結果2135を取得する。
【0089】
取得した判定結果2135が「更新」であると判定された場合、初回設計後に影響関係が更新されている可能性があるので、当該ID[n]を更新根拠リストに追加する(ステップ13120)。一方、取得した判定結果2135が「削除」であると判定された場合、影響関係が残っている可能性があるので、当該ID[n]を間接根拠リストに追加する(ステップ13130)。
【0090】
その後、パラメータnに1を加算し(ステップ13140)、ステップ13060に戻る。これによって、ステップ13070から13130までの処理をN回繰り返し、直接根拠リスト、更新根拠リスト及び間接根拠リストを生成する。
【0091】
その後、生成された直接根拠リスト、更新根拠リスト及び間接根拠リストを、設計根拠登録[変更]画面12000(図16)に含めて、管理端末1040に送信する(ステップ13150)。
【0092】
利用者は、設計根拠登録[変更]画面12000を用いることによって、各設計根拠について、重み12070の再評価、及び当該根拠の削除要否12080の判定を行うことができる。また、設計根拠登録[変更]画面12000の新規根拠リスト入力領域12060に設計項目IDを入力して登録ボタン12110を操作することによって、新規に根拠となる設計項目を登録することができる。
【0093】
図12は、本実施の形態の設計影響範囲特定プログラムが影響範囲を特定する処理のフローチャートである。
【0094】
まず、引数として渡された設計項目ID xを受信する(ステップ15010)。その後、受信した設計項目ID xをキーとして設計根拠データベース2120を検索し、xと根拠項目ID2124とが一致するレコードを設計根拠データベース2120から取得する(ステップ15020)。これによって、当該IDが根拠項目IDとなっているレコードを取得することができる。
【0095】
次に、取得したレコードを、設計項目ID2123を第1キーとし、登録日2129を第2キーとして昇順でソートする(ステップ15030)。その後、抽出されたレコードの数をN、抽出されたレコードの設計項目IDをID[n]として、メモリに格納した後(ステップ15040)、ステップ15050からステップ15080の処理によって、影響範囲リストを作成する。
【0096】
具体的には、パラメータnを1に初期化した後(ステップ15050)、パラメータnと抽出されたレコードの数Nとを比較する(ステップ15060)。その結果、nがNより大きければ(ステップ15060でNO)、抽出された全てのレコードについて処理が終了しているので、ステップ15110に進む。一方、nがN以下であれば(ステップ15060でYES)、処理すべきレコードがあるので、ステップ15070に進む。
【0097】
ステップ15070では、ID[n+1]がID[n]と等しいか否かを判定する。判定の結果、ID[n+1]がID[n]と等しければ、このレコードは最新の設計項目ではないので、ステップ15080に進む。この処理によって、同一影響先の設計項目IDについて、最新の設計項目IDを選択することができる。
【0098】
一方、ID[n+1]がID[n]と異なれば、設計項目IDがID[n]である最新の設計項目のレコードの種別2126が「削除」であるか否かを判定する(ステップ15090)。
【0099】
判定の結果、種別が「削除」であれば、この設計項目の設計変更に対する影響は生じないので、ステップ15080に進む。一方、種別が「削除」でなければ、当該設計項目ID[n]を影響範囲リストに追加する(ステップ15100)。
【0100】
ステップ15080では、パラメータnに1を加算し、ステップ15060に戻る。これによって、ステップ15070から15100までの処理をN回繰り返し、影響範囲リストを生成する。
【0101】
その後、生成された影響範囲リストを、設計根拠登録[変更]画面12000(図16)に含めて、管理端末1040に送信する(ステップ15110)。
【0102】
利用者は、設計根拠登録[変更]画面12000を用いることによって、表示される影響範囲リスト12090を確認し、各項目について、削除、変更、確認の一つを選択して、影響の変化を登録する。
【0103】
図13は、本実施の形態の新規に設計項目IDを割り当てる際の設計項目ID新規採番画面5000を説明する図である。この設計項目ID新規採番画面5000は、画面表示プログラム2070によって生成され、管理端末1040に表示される。
【0104】
設計項目ID新規採番画面5000は、設計書の見出し番号を入力するための見出し番号入力欄5010、設計書のタイトルを入力するためのタイトル入力欄5020、設計項目データベース2150への登録を指示するための登録ボタン5030、及び、設定された設計項目IDを表示するための設計項目ID表示欄5040を含む。
【0105】
設計項目の新たな設定(例えば、図7のステップ4020)において、利用者は、管理端末1040に表示された設計項目ID新規採番画面5000において、設計書の見出し番号及びタイトルを、各々、見出し番号入力欄5010及びタイトル入力欄5020に入力し、登録ボタン5030を操作する。その後、設計項目ID新規採番画面5000の設計項目ID表示欄5040には、設計項目データベース2150に登録された設計項目IDが表示される。
【0106】
登録された設計項目IDは、図14に示す設計項目ID参照・更新画面6000によって検索可能である。この設計項目ID参照・更新画面6000は、画面表示プログラム2070によって生成され、管理端末1040に表示される。利用者は、管理端末1040に表示された設計項目ID参照・更新画面6000において、設計書の見出し番号6010を入力し、検索ボタン6020を操作する。管理端末1040は、利用者によって入力された見出し番号を設計根拠管理サーバ1010に送る。
【0107】
設計根拠管理サーバ1010の設計項目管理プログラム2140は、管理端末1040から見出し番号を受信すると、受信した見出し番号をキーとして設計項目データベース2150を検索し、検索された設計項目ID、見出し番号及びタイトルを管理端末1040に返信する。管理端末1040は、設計根拠管理サーバ1010から送信された設計項目ID6030、及びタイトル6050を設計項目ID新規採番画面5000に表示する。この一連の処理によって、設計項目ID6030、見出し番号6040及びタイトル6050を参照することができる。
【0108】
さらに、図14に示すように、当該設計項目の見出し番号6040に、変更すべき番号を入力し、更新ボタン6060を操作することによって、見出し番号を更新することができる。また、同様に、当該設計項目のタイトル6050については、変更すべきタイトルを入力し、更新ボタン6070を操作することによって、タイトルを更新することができる。さらに、ID削除ボタン6080を操作することによって、当該設計項目を削除することができる。これらの場合、設計情報の更新及び削除は、管理端末1040から設計根拠管理サーバ1010に送られ、設計根拠管理サーバ1010の設計項目管理プログラム2140が、更新及び削除された内容を設計項目データベース2150に登録する。
【0109】
図15は、本実施の形態の新規の設計を行う場合に設計根拠が入力される設計根拠登録[新規]画面9000を説明する図である。この設計根拠登録[新規]画面9000は、画面表示プログラム2070によって生成され、管理端末1040に表示される。
【0110】
設計根拠登録[新規]画面9000は、設計項目ID入力欄9020、登録者ID入力欄9030、設権根拠入力領域を含む。
【0111】
設計根拠の登録(例えば、図7のステップ4040)において、1件の登録に対して一意なイベントID9010が自動的に付与される。利用者は、システムにログインした後、ステップ4020において取得した設計項目IDを設計項目ID欄9020に入力し、設計根拠となった設計項目IDを根拠項目のID欄9030に入力する。なお、設計根拠となった設計項目IDは、設計項目ID参照・更新画面6000を用いて検索することができる。このとき、根拠となった各設計項目が当該設計に与えた比率を、重み欄9040に入力する。重み欄9040に入力された値は、合計が100となるように入力するとよい。
【0112】
さらに、利用者は、当該設計を決定した会議の議事録を議事録欄9050に、会議で提示した資料等の付随書類を付属書類欄9070に、当該設計を記述した設計書を設計書欄9060に入力する。データの入力後登録ボタン9080を操作することによって、設計根拠登録[新規]画面9000に入力された情報は管理端末1040から設計根拠管理サーバ1010に送られる。
【0113】
設計根拠管理サーバ1010の設計根拠登録プログラム2080は、管理端末1040から送られた情報を設計根拠データベース2120に登録する。また、議事録、設計書及び付随書類は、設計情報管理サーバ1030に送られ、各々、議事録情報3080、設計書情報3070及び設計付随情報3090にアップロードされる。
【0114】
なお、設計項目同士がお互いを根拠としている場合もある。この場合には、お互いの設計根拠として相手方を設計根拠データベース2120に登録可能である。
【0115】
図16は、本実施の形態の設計根拠登録[変更]画面12000を説明する図である。この設計根拠登録[変更]画面12000は、画面表示プログラム2070によって生成され、管理端末1040に表示される。
【0116】
設計根拠登録[変更]画面12000は、設計項目ID入力欄12010、直接根拠リスト表示領域12030、更新根拠リスト表示領域12040、間接根拠リスト表示領域12050、新規根拠リスト入力領域12060、影響範囲リスト表示領域12090、及び設計情報表示領域12100を含む。
【0117】
利用者は、設計根拠登録[変更]画面12000に設計項目ID12010を入力し、読込みボタン12020を操作することによって、当該設計項目IDの設計根拠リスト及び影響範囲リストを取得する(例えば、図7のステップ4060)。取得した設計根拠リストの直接根拠リスト、更新根拠リスト、間接根拠リストは、各々、直接根拠リスト表示領域12030、更新根拠リスト表示領域12040、間接根拠リスト表示領域12050に表示される。また、取得した影響範囲リストは影響範囲リスト表示領域12090に表示される。
【0118】
また、新規根拠リスト入力領域12060は、根拠となる設計項目の設計項目IDを新規に入力するための領域である。
【0119】
以上説明したように、本発明の実施の形態の処理によると、利用者は、ある設計を変更する際に、当該設計がどのような経緯で行われたものかを、三つの根拠リストにより知ることができるため、変更の可否をより正確に判断可能となる。特に、間接根拠リストの項目は、当該設計に対して影響を残しているにもかかわらず、設計時点では何の関係もなくなっている設計であり、従来は、なぜ、そのような設計になっているのか判断できなかった。しかし、本発明による根拠リストによれば、過去の設計根拠が現時点の設計にどのように影響しているかを知ることができるため、設計変更をより確実に実施することが可能となる。
【符号の説明】
【0120】
1010 設計根拠管理サーバ
1020 設計情報管理サーバ
1030 管理端末
【技術分野】
【0001】
本発明は、計算機システムに関し、特に、システムの設計における設計根拠の履歴を管理する設計支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報システム等の複数の要素が組み合わされたシステムの設計開発において、従来、設計の成果物として設計書(仕様書)が記述され、設計承認以降の設計変更においては、変更内容の要約を設計書の変更履歴に記述し、本文の記載内容を修正することが一般的に行われていた。このような方法によると、設計書の最新性を保つためには設計変更時に、漏れなく設計書を更新することが必要であるが、設計書の更新のための作業工数は大きく、多数の更新漏れが発生していた。また、設計書には設計結果のみが記述され、設計に至った根拠は記述されないため、設計背景や設計根拠についての情報は設計当時の担当者や関係者のみに蓄積され、システムのリリースや移植等の担当者による変更によって、情報が失われていた。また、自然言語特有の曖昧さや、担当者間の記述レベルの差によって、担当者が変わると内容の理解が困難になる問題があった。
【0003】
この結果、後に設計変更を行う際に、なぜそういう設計に至ったかという設計根拠や、その設計変更が他の設計に与える影響が不明となり、設計当時の担当者に確認をする以外に方法がないため、確認のための工数が増大する問題が発生していた。また、多くの場合、このような情報は明確な資料として残されておらず、確認が不十分であるための設計の矛盾等のミスが発生することがあった。最近の、レガシーシステムのマイグレーションやシステムリプレースへのニーズの高まりによって、上記の問題はより深刻化している。
【0004】
このような状況に対し、設計項目(設計要素)間の関係を管理する方法として、文書の特定の範囲に対する参照関係を管理し、文書を調べる際の効率を向上させる方法が開示されている(特許文献1参照)。また、特許文献2には、文書の所望の構成要素に対する関係情報を付与する方法が開示されている。また、特許文献3には、関連して開いた文書の参照を記録することによって、関連する文書を自動的に対応付けて管理する方法が開示されている。
【0005】
また、設計に付随する情報を管理する方法として、特許文献4には、設計付随情報を管理し、検索機能を提供する方法が開示されている。また、特許文献5には、設計に必要なデータや設計根拠・背景情報を設計結果と対応付けて管理し、設計変更時に情報を自動配布する方法が開示されている。また、特許文献6には、設計を参照している設計者に設計の競合を通知し、再設計の確かさや設計者の知識レベル、根拠の優先順位度によって競合を自動解決する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−259414号公報
【特許文献2】特開平11−232271号公報
【特許文献3】特開平9−330312号公報
【特許文献4】特開平9−34696号公報
【特許文献5】特開平9−259157号公報
【特許文献6】特開平9−282352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述したいずれの先行技術文献にも、設計時、参照時等の、ある特定の時における設計関係や根拠を記録する方法しか開示されていない。しかし、通常のシステム開発では、複数の設計項目に複数回の設計変更がされ、設計項目間の影響関係は頻繁に更新される。これらの設計項目間の関係は多対多の関係であり、一つの設計項目との関係だけを考えて設計変更はできない。このため、設計項目間の影響関係がなくなっても、変更を避ける場合が多い。これは、過去の影響関係が現在の設計の影響している可能性があるからである。
【0008】
また、前述した特許文献4、5及び6に記載された従来技術のように、設計付随情報や設計根拠を設計結果と対応付けて管理する方法はあるが、複数の設計根拠を制約条件としても、これらによって設計が一意に決定されるとは限らない。一般に、情報システムにおける設計作業では、ある設計項目を設計する際に、設計者が、制約条件となる設計根拠に基づいて、実現性のある1又は複数の設計案(設計変更案)を作成し、責任者及び関係者が参加する会議に当該設計案を諮り、その承認を得ることによって、設計の内容が決定される。この際、会議では技術背景や設計方針等、他の設計との関係だけではなく、様々な要素を考慮して設計案が検討される。
【0009】
前述した従来技術では、このような曖昧な設計決定プロセスを通じて決定される設計が、どのような経緯でなされたのかを後から把握することができない。つまり、従来技術では、設計根拠の必要条件を知ることはできても、なぜそのような設計に至ったのかという十分条件を知ることができない。
【0010】
本発明の第1の目的は、設計変更を行う際、当該設計に影響を与えた設計根拠と、影響の程度と、それらの時間軸における変化に関する情報を提供することにある。本発明の第2の目的は、設計変更を行うに際、当該設計が影響を与えている他の設計と、その影響の程度に関する情報を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、設計項目の関係についての情報である設計根拠の入力を受け付ける端末と、前記端末に入力された設計根拠を管理する管理サーバとを備える計算機システムであって、前記管理サーバは、第1の設計項目の識別子と、前記第1の設計項目が依拠する第2の設計項目の識別子と、前記第1の設計項目と前記第2の設計項目との関係の登録の順序を特定可能な情報とを対応付けて格納する設計根拠格納部を管理し、前記端末によって第3の設計項目が特定された場合、前記特定された第3の設計項目が依拠する第4の設計項目を前記設計根拠格納部から抽出し、前記順序を特定可能な情報に基づいて、前記抽出された第4の設計項目を区別して表示するための表示データを生成し、前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする計算機システム。
【発明の効果】
【0012】
本発明の実施の形態によると、設計者がある設計を変更する際に、当該設計に影響を生じる根拠となる設計項目の情報を、過去のものも含めて提供することによって、設計者は当該情報を用いることにより、設計変更の可否を正確に判断することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態の設計根拠管理システムの全体の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態の設計根拠管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態の設計情報管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態の設計項目データベースのデータ構造を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態の設計根拠データベースのデータ構造を説明する図である。
【図6】本発明の実施の形態の設計影響範囲データベースのデータ構造を説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態の設計根拠管理システムを利用した設計作業手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態の新規に設計された設計項目の根拠の関係の例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態の設計項目の根拠の関係の変化の例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態によって特定される設計根拠及び影響範囲を説明する図である。
【図11】本発明の実施の形態の設計根拠取得プログラムが設計根拠リストを抽出する処理のフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態の設計影響範囲特定プログラムが影響範囲を特定する処理のフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態の設計項目ID新規採番画面を説明する図である。
【図14】本発明の実施の形態の設計項目ID参照・更新画面を説明する図である。
【図15】本発明の実施の形態の設計根拠登録[新規]画面を説明する図である。
【図16】本発明の実施の形態の設計根拠登録[変更]画面を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
まず、本発明の実施の形態の概要について説明する。
【0015】
本実施の形態の設計根拠管理システムは、第1の目的を達成するために、設計項目(設計要素)と、当該設計項目が依拠する設計項目との関係を、時間情報、関係の変化の情報及び影響の重み情報と共に蓄積する。そして、設計項目の関係の変化の情報を検索することにより、その設計に影響を与えた設計項目と、その設計への影響の程度と、現在の設計への影響関係の状況とを抽出する。
【0016】
また、第2の目的を達成するために、本実施の形態の設計根拠管理システムは、ある設計項目が依拠している設計項目との関係の時間情報、関係の変化の情報及び影響の重み情報を、設計根拠をキーとして検索することにより、当該設計項目が影響を与えている設計項目と、影響の程度、現在の影響関係の状況に関する情報を抽出する。
【0017】
以下、図1〜図10を用いて、本発明の一実施形態である設計根拠管理システムについて説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施の形態の設計根拠管理システムの全体の構成を示す図である。
【0019】
本実施の形態の設計根拠管理システムは、設計根拠管理サーバ1010、設計情報管理サーバ1020及び管理端末1040を備える。設計根拠管理サーバ1010は、設計根拠情報を蓄積する計算機であって、その詳細は図2に示す。設計情報管理サーバ1020は、設計書、設計付随情報等を格納する計算機であって、その詳細は図3に示す。管理端末1040は、設計根拠管理サーバ1010及び設計情報管理サーバ1020にネットワーク1030を介してアクセスし、設計関連情報を登録・参照する。
【0020】
管理端末1040は、プログラムを実行するためのプロセッサ、プロセッサで実行されるプログラムを格納するメモリ、通信インターフェース及びユーザインターフェース(キーボード、マウス、表示装置等)を備える計算機である。管理端末1040では、ブラウザプログラムが実行されており、これによって、設計根拠管理サーバ1010から送信された表示画面を表示装置に表示し、利用者からの入力を設計根拠管理サーバ1010に送る。
【0021】
なお、本実施の形態で管理される設計情報は、情報システムのソフトウェアの設計情報でも、情報システムのハードウェアの設計情報でもよい。また、情報システムに限らず、工場設備、プラント、輸送機器等の機械の設計にも適用することができる。そして、設計項目は、プログラムモジュール、計算機(計算機に使用されるデバイス)、周辺機器、機械のモジュール及び部品等の各要素の設計である。
【0022】
図2は、本実施の形態の設計根拠管理サーバ1010の構成を示すブロック図である。
【0023】
設計根拠管理サーバ1010は、プログラムを実行するためのプロセッサ(CPU)2010、メモリ2020、通信装置2040、記憶装置2050、I/Oコントローラ2060及び内部時計2160を備える計算機である。
【0024】
プロセッサ2010は、記憶装置2050からメモリ2020にロードされたプログラムを実行する。通信装置2040は、ネットワーク2030を介して設計情報管理サーバ1010及び管理端末1040と通信するためのネットワークインターフェースである。記憶装置2050は、画面表示プログラム2070、設計根拠登録プログラム2080、設計根拠取得プログラム2090、設計影響範囲登録プログラム2100、設計影響範囲取得プログラム2110及び設計項目管理プログラム2140を格納する。また、記憶装置2050は、設計根拠データベース2120、設計影響範囲データベース2130及び設計項目データベース2150を格納する。I/Oコントローラ2060は、記憶装置2050へのデータの入出力を制御する。
【0025】
画面表示プログラム2070は、管理端末1040に表示される画面データを生成する。
【0026】
設計根拠登録プログラム2080は、設計根拠の入力を受け付け、入力されたデータを設計根拠データベース2120に登録する。設計根拠取得プログラム2090は、設計根拠データベース2120を検索して、ある設計根拠を取得する。設計根拠データベース2120は、本実施の形態の設計根拠管理システムによって管理される設計項目の関係の情報を格納するデータベースであり、その詳細は図5を用いて説明する。
【0027】
設計影響範囲登録プログラム2100は、影響範囲の入力を受け付け、入力されたデータを設計影響範囲データベース2130に登録する。設計影響範囲取得プログラム2110は、設計影響範囲データベース2130を検索して、ある設計項目の影響範囲を取得する。設計影響範囲データベース2130は、本実施の形態の設計根拠管理システムによって管理される設計根拠の変更が影響する範囲の情報を格納するデータベースであり、その詳細は図6を用いて説明する。
【0028】
設計項目管理プログラム2140は、設計項目データベース2150へのデータの入出力を管理する。設計項目データベース2150は、本実施の形態の設計根拠管理システムによって管理される設計項目の情報を格納するデータベースであり、その詳細は図4を用いて説明する。
【0029】
利用者は、記憶装置に格納された画面表示プログラム2070によて生成される画面を介して、設計根拠登録プログラム2080、設計根拠取得プログラム2090、設計影響範囲登録プログラム2100及び設計影響範囲取得プログラム2110を利用し、設計情報(設計根拠、影響範囲)を登録する。設計情報の登録結果は、設計根拠データベース2120、設計影響範囲データベース2130に格納される。設計項目管理プログラム2140は、設計項目IDと設計書の見出し番号との対応付けを、設計項目データベース2150に格納する。
【0030】
内部時計2160は、時刻を出力するユニットで、例えば、リアルタイムクロックを用いることができる。
【0031】
図3は、本実施の形態の設計情報管理サーバ1020の構成を示すブロック図である。
【0032】
設計情報管理サーバ1020は、プロセッサ(CPU)3010、メモリ3020、通信装置3040、記憶装置3050、I/Oコントローラ3060及び内部時計3100を備える計算機である。
【0033】
プロセッサ3010は、記憶装置3050からメモリ3020にロードされたプログラムを実行する。この各種プログラムの実行によって、設計情報管理サーバ1020がファイルサーバとして機能する。通信装置3040は、ネットワーク3030を介して設計根拠管理サーバ1010及び管理端末1040と通信するネットワークインターフェースである。記憶装置3050は、設計書情報3070、議事録情報3080及び設計付随情報3090を格納する。設計書情報3070、議事録情報3080及び設計付随情報3090には、設計根拠登録プログラム2080及び設計影響範囲登録プログラム2110を介して登録された情報が格納される。
【0034】
設計書情報3070は、設計書そのものである。議事録情報3080は、設計書に記載される内容を決めるために行われた会議等の議事録である。設計付随情報3090は、会議等で使用した検討資料である。
【0035】
I/Oコントローラ3060は、記憶装置3050へのデータの入出力を制御する。内部時計3100は、時刻を出力するユニットで、例えば、リアルタイムクロックを用いることができる。
【0036】
図4は、本実施の形態の設計項目データベース2150のデータ構造を説明する図である。
【0037】
設計項目データベース2150は、設計項目ID2151、設計書見出し番号2152、タイトル2153及び更新日2154を含む。
【0038】
設計項目ID2151は、設計項目を一意に識別する識別子で、設計項目ID新規採番画面5000から新規の設計項目が登録された場合に割り当てられる。設計書見出し番号2152は、設計項目ID新規採番画面5000の見出し番号欄5010に入力された値が格納される。また、設計項目ID参照・更新画面6000の見出し番号欄6040によって更新可能である。
【0039】
タイトル2153は、設計項目ID新規採番画面5000のタイトル欄5020に入力された値が格納される。また、設計項目ID参照・更新画面6000のタイトル欄6050によって更新可能である。更新日2154は、この設計項目IDのエントリが登録又は更新された日が格納される。
【0040】
設計項目データベース2150には、設計書内の見出し番号と対応付けられた設計項目以外にも、設計項目ID7のエントリ2155に示すように、ドキュメントとタイトルが指定されていれば、設計方針も登録可能である。
【0041】
図5は、本実施の形態の設計根拠データベース2120のデータ構造を説明する図である。
【0042】
設計根拠データベース2120は、レコードID2121、イベントID2122、設計項目ID2123、根拠項目ID2124、重み2125、種別2126、設計根拠情報URL2128及び登録日2129を含む。
【0043】
レコードID2121は、レコードを一意に識別する識別子である。イベントID2122は、イベントを一意に識別する識別子であって、設計根拠登録[新規]画面9000を開いたときに自動的に付与される。なお、イベントは新規登録、更新、削除等の設計根拠データが変更される操作である。
【0044】
設計項目ID2123は、設計対象となる設計項目を一意に識別する識別子であり、設計項目データベース2150の設計項目ID2151と共通の識別子が使用される。根拠項目ID2124は、設計項目の根拠として登録された設計項目の識別子である。
【0045】
重み2125は、それぞれの根拠項目IDの重要度(優先度)である。種別2126は、このレコードが生成されたイベントの種類を示し、新規、更新、削除のいずれかが格納される。設計根拠情報URL2128は、設計根拠情報が格納された場所である。
【0046】
登録日2129は、このレコードが生成された日である。なお、登録日2129は、同じ設計項目の作成、更新、削除等の順序を示す情報であればよく、例えば、設計項目のバージョンを用いることもできる。
【0047】
具体的には、図8に示した例における、ID1の設計項目に対する設計根拠の関係は、設計根拠データベース2120のレコードID2〜5のように格納される。また、図8に示したID4の設計項目に対する設計根拠の関係は、設計根拠データベース2120にはレコードID1として格納される。
【0048】
図6は、本実施の形態の設計影響範囲データベース2130のデータ構造を説明する図である。
【0049】
設計影響範囲データベース2130は、レコードID2131、イベントID2132、設計項目ID2133、影響項目ID2134、判定結果2135、登録者ID2136、設計根拠情報URL2137及び登録日2138を含む。
【0050】
レコードID2131は、レコードを一意に識別する識別子である。イベントID2132は、イベントを一意に識別する識別子であって、設計根拠登録[変更]画面1200を開いたときに自動的に付与される。なお、イベントは新規登録、更新、削除等の設計根拠データを変更するための操作である。
【0051】
設計項目ID2133は、設計対象となる設計項目を一意に識別する識別子であり、設計項目データベース2150の設計項目ID2151と共通の識別子が使用される。影響項目ID2134は、当該設計変更が影響を及ぼす設計項目の識別子である。
【0052】
判定結果2135は、設計変更による影響の変更内容を示し、影響が継続されることを示す「確認」、影響先でなくなることを示す「削除」、又は、変更に伴い影響先も変更が必要となることを示す「更新」のいずれかが格納される。
【0053】
登録者ID2136は、このレコードが登録されるイベントを起動した利用者の識別子である。設計根拠情報URL2137は、設計根拠情報が格納された場所を示す。登録日2138は、このレコードが生成された日、すなわち、設計項目間の関係が変化した日である。なお、登録日2138は、同じ設計項目の作成、更新、削除等の順序を示す情報であればよく、例えば、設計項目のバージョン、処理の一連番号等を用いることもできる。なお、設計影響範囲データベース2130の登録日2138と、設計根拠データベース2120の登録日2129とは、その前後(順序)が比較可能なことが必要である。
【0054】
図6に示す設計影響範囲データベース2130は、図9に示す例に基づく登録レコードを例示している。
【0055】
一般に、情報システムの設計作業では、ある設計項目を設計する際には、当該情報システムの設計者が実現性のある1又は複数の設計案(設計変更案)を作成し、責任者及び関係者が参加する会議において当該設計案の承認を得ることによって、設計の内容が決定される。この会議では、設計根拠に対する重み付けがなされることによって、設計根拠間で優先順位が付けられ、この優先順位に基づいて設計案が検討されている。
【0056】
しかし、実際には、他の設計項目による設計根拠に対する明確な重み付け以外にも、「変更は極力避けたい」「短納期を考慮してリスクを避けたい」等の曖昧な理由が設計案の選択に影響を与えることがある。本実施の形態では、設計根拠に対する重み付けを登録し、さらに、前述した曖昧な根拠を設計付随情報として議事録や付随書類の形式で関連付けて登録する。
【0057】
以下、設計担当者(本設計根拠管理システムの利用者)が、本システムを用いて設計根拠や影響範囲を参照しながら設計をする処理について説明する。
【0058】
図7は、本実施の形態の設計根拠管理システムを利用した設計作業手順を示すフローチャートである。
【0059】
まず、設計根拠管理サーバ1010の画面表示プログラム2070は、当該設計作業が初期設計か変更設計かの選択を利用者に促す画面を生成し、当該画面のデータを管理端末1040に送信する。利用者は、管理端末1040に表示された選択画面に、当該設計作業が初期設計か変更設計かを入力する。管理端末1040は、入力された情報を設計根拠管理サーバ1010に送信する。
【0060】
設計根拠管理サーバ1010は、管理端末1040から送信された情報に基づいて、当該設計作業が初期設計か変更設計かを判定する(ステップ4010)。そして、画面表示プログラム2070は、当該設計作業が初期設計であると判定すると、設計項目ID新規採番画面5000(図13参照)を表示するためのデータを管理端末1040に送り、設計項目を新たに設定するための入力を利用者に促す(ステップ4020)。
【0061】
利用者は、管理端末1040に表示された設計項目ID新規採番画面5000において、設計書の見出し番号及びタイトルを、各々、見出し番号入力欄5010及びタイトル入力欄5020に入力し、登録ボタン5030を操作する。管理端末1040は、利用者によって入力された設計書の見出し番号及びタイトルを設計根拠管理サーバ1010に送る。設計根拠管理サーバ1010の設計項目管理プログラム2140は、管理端末1040から設計書の見出し番号及びタイトルを受信すると、新たな設計項目IDを設計項目データベース2150に登録する。その後、設計根拠管理サーバ1010は、設計項目データベース2150に登録された設計項目IDを管理端末1040に送信し、設計項目ID表示欄5040に表示する。
【0062】
その後、利用者は、他の設計との関係を考慮しながら設計をした後、設計根拠画面(図15)を用いて、考慮した設計根拠を登録する(ステップ4040)。
【0063】
ここで、図8を用いて、新規に設計を行う際の設計根拠の関係の例について説明する。図8では、ある設計を行う際の設計根拠を矢印の元によって表し、その根拠となる設計項目に基づいて設計される影響先の設計項目を矢印の先によって表す。X軸は時間tを表し、時間によって設計の順序を表している。図8に示す例では、ID1の設計項目を設計する際に、ID2、3、4及び5の設計項目を根拠として設計されている。また、ID4の設計項目は、ID2の設計項目を根拠として設計されている。
【0064】
次に、図7のステップ4010において、設計変更であると判定された場合の処理について説明する。
【0065】
図9は、図8に示した設計項目の根拠の関係が、その後の設計変更により変化した例を示す図である。
【0066】
図9は、まず、時刻t1においてID4の設計項目に設計変更11010が発生し、変更後もID4の設計項目は依然としてID1の設計項目の根拠であることを表している。これは、例えば、ID1の設計項目が、ネットワークにおける全ての通信を暗号化する仕様である場合、ID4の設計項目がサーバでは暗号化しない仕様であって、変更後も依然として暗号化をしない場合である。
【0067】
次に、時刻t2において、ID2の設計項目に設計変更11020が発生し、変更後はID2の設計項目がID1の設計項目の根拠ではなくなったことを表している。これは、例えば、ID1の設計項目がネットワークにおける全ての通信を暗号化する仕様である場合、ID2の設計項目が、変更前は、サーバでは暗号化しない仕様であるため、ネットワークにおける暗号化が必要であり、変更後は、サーバ側で暗号化する仕様になったため、ネットワークにおける暗号化が必要な根拠ではなくなる場合である。
【0068】
次に、時刻t3において、ID3の設計項目に設計変更11030が発生し、この設計変更11030に対応して、時刻t4においてID1の設計項目に設計変更11040が発生し、ID5の設計項目がID1の設計項目の根拠ではなくなったことを表している。これは、例えば、ID3の設計項目がサーバにおける業務電文の送信プロトコルを定義している場合、当該プロトコルをサポートするネットワーク暗号化方式に合わせて、ID1の設計項目によって定義されるネットワークの暗号化方式をバージョンアップする場合である。
【0069】
さらに、ID5の設計項目において、特定のサーバが旧バージョンによるネットワーク暗号化方式しか受け付けない場合、ID1の設計項目において、旧バージョンの暗号化方式を新バージョンの暗号化方式に変換する変換プログラムを当該サーバに実装すると、時刻t4における設計変更によって、ID1の設計項目によって定義されるネットワーク暗号化方式がバージョンアップされ、旧バージョンの暗号化方式への対応が不要となるため、ID5の設計項目がID1の設計項目の設計根拠ではなくなる場合である。
【0070】
図7のステップ4010において設計変更であると判定された場合、まず、利用者は、設計項目ID参照・更新画面6000(図14)を用いて設計変更の対象となる設計項目を参照する(ステップ4050)。
【0071】
次に、設計根拠登録[変更]画面12000(図16)に設計項目ID12010を入力し、読み込みボタン12020を操作することによって、当該設計項目IDの設計根拠リスト、及び影響範囲リストを取得する(ステップ4060)。設計根拠リストを抽出する処理は、設計根拠取得プログラム2090(図11)によって実行され、引数として設計項目ID=xが渡される。
【0072】
次に、当該設計項目IDの影響範囲を特定する(ステップ4070)。当該設計項目IDの影響範囲を特定する処理は、設計影響範囲特定プログラム2110(図12)によって実行され、引数として設計項目ID=xが渡される。これらの設計根拠取得プログラム2090及び設計影響範囲特定プログラム2110の処理によって、利用者は三つの根拠リスト及び影響範囲リストが参照可能となる。
【0073】
これらのリストで表される設計根拠及び影響範囲は、図10に示すように、例えば、設計項目ID3及び4の設計項目からID1の設計項目に矢印が示されている。これは、設計項目ID3及び4の設計項目がID1の設計項目の根拠となっていることを示す。また、ID1の設計項目から設計項目ID6及び7の設計項目に矢印が示されている。これは、ID1の設計項目が、設計項目ID6及び7の設計項目に影響していることを示す。
【0074】
本実施の形態では、設計根拠が3種類に分類されている。すなわち、根拠リストは、直接根拠リスト、更新根拠リスト及び間接根拠リストを含む。
【0075】
直接根拠リストは 当該設計項目の直接の根拠となっている設計項目を特定するためのリストであり、具体的には、根拠元の設計項目及び根拠先の設計項目の関係が設計時から変更がない場合の、根拠元の設計項目の設計項目IDが含まれる。例えば、図9において、設計項目ID5の設計項目からID1の設計項目に矢印が示されており、かつ、設計項目ID5の設計項目はID1の設計項目より前に設計されていることから、ID1の設計項目は、設計項目ID5の設計項目に基づいて設計されている。よって、設計項目ID5の設計項目は、ID1の設計項目の直接の根拠となる。
【0076】
更新根拠リストは、根拠先の設計項目より後に設計された根拠元の設計項目を特定するためのリストであり、具体的には、根拠元と根拠先との時間順序が逆になっている設計項目の設計項目IDが含まれる。例えば、図9において、ID4の設計項目からID1の設計項目に矢印が示されている。同様に、ID4の設計項目が更新されたID4’の設計項目からID1の設計項目にも矢印が示されている。ID4’の設計項目は、ID1の設計項目より後に設計(更新)されたので、ID4’の設計項目の設計と、ID1の設計項目の設計とは時間順序が逆になっている。
【0077】
この場合、ID1の設計項目は、ID4の設計項目に基づいて設計されているが、ID4’の設計項目に基づいて設計されていない。しかし、ID4’の設計項目は、ID1の設計項目の根拠となっている。このため、直接根拠リストと区別して、更新根拠リストに表示する。
【0078】
間接根拠リストは、現在は当該設計項目の根拠となっていないが、過去に根拠となっていた設計項目を特定するためのリストであり、具体的には、過去に根拠となっていた設計項目の設計項目IDが含まれる。例えば、図9において、ID2の設計項目からID1の設計項目に矢印が示されているが、設計項目ID2’の設計項目からID1の設計項目には矢印が示されていない。このように、過去に根拠となっていたが、現在根拠となっていないID2の設計項目は、現在でも設計項目1に影響が残っている可能性がある。このため、他のリストとは区別して、間接根拠リストに表示する。
【0079】
なお、図9のように、設計項目の関係を図によって表す場合、直接根拠リストに記載された設計項目の関係、更新根拠リストに記載された設計項目の関係、間接根拠リストに記載された設計項目の関係は、区別可能な(線種、太さ、色、等が異なる)矢印によって表示するとよい。
【0080】
このように根拠となる設計項目を三つの根拠リストに分けて提示又は区別可能に図示することによって、各設計項目がどのような経緯で設計されたかを認識することができ、設計変更の可否を明確に判断可能となる。
【0081】
その後、利用者は、これらのリストを考慮して設計をし、設計根拠登録[新規]画面(図15)を用いて設計根拠を登録し(ステップ4090)、設計根拠登録[変更]画面12000(図16)を用いて影響範囲を登録する(ステップ4100)。
【0082】
図11は、本実施の形態の設計根拠取得プログラムが設計根拠リストを抽出する処理のフローチャートである。
【0083】
まず、引数として渡された設計項目ID xを受信する(ステップ13010)。その後、受信した設計項目ID xをキーとして設計根拠データベース2120を検索し、xと設計項目ID2123とが一致するレコードを設計根拠データベース2120から取得し(ステップ13020)、取得したレコードからイベントID2132が最新のレコードを抽出する(ステップ13030)。これにより、前回の設計時における設計根拠一覧を取得する。
【0084】
その後、抽出されたレコードの登録日をT、抽出されたレコードの数をN、抽出された各レコードの根拠項目IDをID[n]として、メモリに格納した後(ステップ13040)、ステップ13050からステップ13130の処理によって、各根拠リストを作成する。
【0085】
具体的には、パラメータnを1に初期化した後(ステップ13050)、パラメータnと抽出されたレコードの数Nとを比較する(ステップ13060)。その結果、nがNより大きければ(ステップ13060でNO)、抽出された全てのレコードについて処理が終了しているので、ステップ13150に進む。一方、nがN以下であれば(ステップ13060でYES)、まだ、処理すべきレコードがあるので、ステップ13070に進む。
【0086】
ステップ13070では、根拠項目ID ID[n]、及び、設計項目ID xをキーとして設計影響範囲データベース2130を検索し、設計項目ID xが影響項目ID2134と一致し、根拠項目ID ID[n]が設計項目ID2133と一致し、登録日がTより後で、かつ、登録日が最新のレコードを取得する(ステップ13070)。
【0087】
その後、条件と一致するレコードが、ステップ13070において取得されたか否かを判定する(ステップ13080)。これによって、影響関係が更新されているか否かを判定することができる。
【0088】
ステップ13080において該当レコードが取得されていなければ、影響関係が更新されていないため、当該ID[n]を直接根拠リストに追加する(ステップ13090)。一方、該当レコードがある場合、当該レコードの判定結果2135を取得する。
【0089】
取得した判定結果2135が「更新」であると判定された場合、初回設計後に影響関係が更新されている可能性があるので、当該ID[n]を更新根拠リストに追加する(ステップ13120)。一方、取得した判定結果2135が「削除」であると判定された場合、影響関係が残っている可能性があるので、当該ID[n]を間接根拠リストに追加する(ステップ13130)。
【0090】
その後、パラメータnに1を加算し(ステップ13140)、ステップ13060に戻る。これによって、ステップ13070から13130までの処理をN回繰り返し、直接根拠リスト、更新根拠リスト及び間接根拠リストを生成する。
【0091】
その後、生成された直接根拠リスト、更新根拠リスト及び間接根拠リストを、設計根拠登録[変更]画面12000(図16)に含めて、管理端末1040に送信する(ステップ13150)。
【0092】
利用者は、設計根拠登録[変更]画面12000を用いることによって、各設計根拠について、重み12070の再評価、及び当該根拠の削除要否12080の判定を行うことができる。また、設計根拠登録[変更]画面12000の新規根拠リスト入力領域12060に設計項目IDを入力して登録ボタン12110を操作することによって、新規に根拠となる設計項目を登録することができる。
【0093】
図12は、本実施の形態の設計影響範囲特定プログラムが影響範囲を特定する処理のフローチャートである。
【0094】
まず、引数として渡された設計項目ID xを受信する(ステップ15010)。その後、受信した設計項目ID xをキーとして設計根拠データベース2120を検索し、xと根拠項目ID2124とが一致するレコードを設計根拠データベース2120から取得する(ステップ15020)。これによって、当該IDが根拠項目IDとなっているレコードを取得することができる。
【0095】
次に、取得したレコードを、設計項目ID2123を第1キーとし、登録日2129を第2キーとして昇順でソートする(ステップ15030)。その後、抽出されたレコードの数をN、抽出されたレコードの設計項目IDをID[n]として、メモリに格納した後(ステップ15040)、ステップ15050からステップ15080の処理によって、影響範囲リストを作成する。
【0096】
具体的には、パラメータnを1に初期化した後(ステップ15050)、パラメータnと抽出されたレコードの数Nとを比較する(ステップ15060)。その結果、nがNより大きければ(ステップ15060でNO)、抽出された全てのレコードについて処理が終了しているので、ステップ15110に進む。一方、nがN以下であれば(ステップ15060でYES)、処理すべきレコードがあるので、ステップ15070に進む。
【0097】
ステップ15070では、ID[n+1]がID[n]と等しいか否かを判定する。判定の結果、ID[n+1]がID[n]と等しければ、このレコードは最新の設計項目ではないので、ステップ15080に進む。この処理によって、同一影響先の設計項目IDについて、最新の設計項目IDを選択することができる。
【0098】
一方、ID[n+1]がID[n]と異なれば、設計項目IDがID[n]である最新の設計項目のレコードの種別2126が「削除」であるか否かを判定する(ステップ15090)。
【0099】
判定の結果、種別が「削除」であれば、この設計項目の設計変更に対する影響は生じないので、ステップ15080に進む。一方、種別が「削除」でなければ、当該設計項目ID[n]を影響範囲リストに追加する(ステップ15100)。
【0100】
ステップ15080では、パラメータnに1を加算し、ステップ15060に戻る。これによって、ステップ15070から15100までの処理をN回繰り返し、影響範囲リストを生成する。
【0101】
その後、生成された影響範囲リストを、設計根拠登録[変更]画面12000(図16)に含めて、管理端末1040に送信する(ステップ15110)。
【0102】
利用者は、設計根拠登録[変更]画面12000を用いることによって、表示される影響範囲リスト12090を確認し、各項目について、削除、変更、確認の一つを選択して、影響の変化を登録する。
【0103】
図13は、本実施の形態の新規に設計項目IDを割り当てる際の設計項目ID新規採番画面5000を説明する図である。この設計項目ID新規採番画面5000は、画面表示プログラム2070によって生成され、管理端末1040に表示される。
【0104】
設計項目ID新規採番画面5000は、設計書の見出し番号を入力するための見出し番号入力欄5010、設計書のタイトルを入力するためのタイトル入力欄5020、設計項目データベース2150への登録を指示するための登録ボタン5030、及び、設定された設計項目IDを表示するための設計項目ID表示欄5040を含む。
【0105】
設計項目の新たな設定(例えば、図7のステップ4020)において、利用者は、管理端末1040に表示された設計項目ID新規採番画面5000において、設計書の見出し番号及びタイトルを、各々、見出し番号入力欄5010及びタイトル入力欄5020に入力し、登録ボタン5030を操作する。その後、設計項目ID新規採番画面5000の設計項目ID表示欄5040には、設計項目データベース2150に登録された設計項目IDが表示される。
【0106】
登録された設計項目IDは、図14に示す設計項目ID参照・更新画面6000によって検索可能である。この設計項目ID参照・更新画面6000は、画面表示プログラム2070によって生成され、管理端末1040に表示される。利用者は、管理端末1040に表示された設計項目ID参照・更新画面6000において、設計書の見出し番号6010を入力し、検索ボタン6020を操作する。管理端末1040は、利用者によって入力された見出し番号を設計根拠管理サーバ1010に送る。
【0107】
設計根拠管理サーバ1010の設計項目管理プログラム2140は、管理端末1040から見出し番号を受信すると、受信した見出し番号をキーとして設計項目データベース2150を検索し、検索された設計項目ID、見出し番号及びタイトルを管理端末1040に返信する。管理端末1040は、設計根拠管理サーバ1010から送信された設計項目ID6030、及びタイトル6050を設計項目ID新規採番画面5000に表示する。この一連の処理によって、設計項目ID6030、見出し番号6040及びタイトル6050を参照することができる。
【0108】
さらに、図14に示すように、当該設計項目の見出し番号6040に、変更すべき番号を入力し、更新ボタン6060を操作することによって、見出し番号を更新することができる。また、同様に、当該設計項目のタイトル6050については、変更すべきタイトルを入力し、更新ボタン6070を操作することによって、タイトルを更新することができる。さらに、ID削除ボタン6080を操作することによって、当該設計項目を削除することができる。これらの場合、設計情報の更新及び削除は、管理端末1040から設計根拠管理サーバ1010に送られ、設計根拠管理サーバ1010の設計項目管理プログラム2140が、更新及び削除された内容を設計項目データベース2150に登録する。
【0109】
図15は、本実施の形態の新規の設計を行う場合に設計根拠が入力される設計根拠登録[新規]画面9000を説明する図である。この設計根拠登録[新規]画面9000は、画面表示プログラム2070によって生成され、管理端末1040に表示される。
【0110】
設計根拠登録[新規]画面9000は、設計項目ID入力欄9020、登録者ID入力欄9030、設権根拠入力領域を含む。
【0111】
設計根拠の登録(例えば、図7のステップ4040)において、1件の登録に対して一意なイベントID9010が自動的に付与される。利用者は、システムにログインした後、ステップ4020において取得した設計項目IDを設計項目ID欄9020に入力し、設計根拠となった設計項目IDを根拠項目のID欄9030に入力する。なお、設計根拠となった設計項目IDは、設計項目ID参照・更新画面6000を用いて検索することができる。このとき、根拠となった各設計項目が当該設計に与えた比率を、重み欄9040に入力する。重み欄9040に入力された値は、合計が100となるように入力するとよい。
【0112】
さらに、利用者は、当該設計を決定した会議の議事録を議事録欄9050に、会議で提示した資料等の付随書類を付属書類欄9070に、当該設計を記述した設計書を設計書欄9060に入力する。データの入力後登録ボタン9080を操作することによって、設計根拠登録[新規]画面9000に入力された情報は管理端末1040から設計根拠管理サーバ1010に送られる。
【0113】
設計根拠管理サーバ1010の設計根拠登録プログラム2080は、管理端末1040から送られた情報を設計根拠データベース2120に登録する。また、議事録、設計書及び付随書類は、設計情報管理サーバ1030に送られ、各々、議事録情報3080、設計書情報3070及び設計付随情報3090にアップロードされる。
【0114】
なお、設計項目同士がお互いを根拠としている場合もある。この場合には、お互いの設計根拠として相手方を設計根拠データベース2120に登録可能である。
【0115】
図16は、本実施の形態の設計根拠登録[変更]画面12000を説明する図である。この設計根拠登録[変更]画面12000は、画面表示プログラム2070によって生成され、管理端末1040に表示される。
【0116】
設計根拠登録[変更]画面12000は、設計項目ID入力欄12010、直接根拠リスト表示領域12030、更新根拠リスト表示領域12040、間接根拠リスト表示領域12050、新規根拠リスト入力領域12060、影響範囲リスト表示領域12090、及び設計情報表示領域12100を含む。
【0117】
利用者は、設計根拠登録[変更]画面12000に設計項目ID12010を入力し、読込みボタン12020を操作することによって、当該設計項目IDの設計根拠リスト及び影響範囲リストを取得する(例えば、図7のステップ4060)。取得した設計根拠リストの直接根拠リスト、更新根拠リスト、間接根拠リストは、各々、直接根拠リスト表示領域12030、更新根拠リスト表示領域12040、間接根拠リスト表示領域12050に表示される。また、取得した影響範囲リストは影響範囲リスト表示領域12090に表示される。
【0118】
また、新規根拠リスト入力領域12060は、根拠となる設計項目の設計項目IDを新規に入力するための領域である。
【0119】
以上説明したように、本発明の実施の形態の処理によると、利用者は、ある設計を変更する際に、当該設計がどのような経緯で行われたものかを、三つの根拠リストにより知ることができるため、変更の可否をより正確に判断可能となる。特に、間接根拠リストの項目は、当該設計に対して影響を残しているにもかかわらず、設計時点では何の関係もなくなっている設計であり、従来は、なぜ、そのような設計になっているのか判断できなかった。しかし、本発明による根拠リストによれば、過去の設計根拠が現時点の設計にどのように影響しているかを知ることができるため、設計変更をより確実に実施することが可能となる。
【符号の説明】
【0120】
1010 設計根拠管理サーバ
1020 設計情報管理サーバ
1030 管理端末
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設計項目の関係についての情報である設計根拠の入力を受け付ける端末と、前記端末に入力された設計根拠を管理する管理サーバとを備える計算機システムであって、
前記管理サーバは、
第1の設計項目の識別子と、前記第1の設計項目が依拠する第2の設計項目の識別子と、前記第1の設計項目と前記第2の設計項目との関係の登録の順序を特定可能な情報とを対応付けて格納する設計根拠格納部を管理し、
前記端末によって第3の設計項目が特定された場合、前記特定された第3の設計項目が依拠する第4の設計項目を前記設計根拠格納部から抽出し、
前記順序を特定可能な情報に基づいて、前記抽出された第4の設計項目を区別して表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする計算機システム。
【請求項2】
前記管理サーバは、
前記端末によって第3の設計項目が特定された場合、前記特定された第3の設計項目に依拠する第5の設計項目を前記設計根拠格納部から抽出し、
前記抽出された第5の設計項目を表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする請求項1に記載の計算機システム。
【請求項3】
前記設計根拠格納部は、前記設計項目の更新履歴を格納し、
前記管理サーバは、
前記設計根拠格納部に格納された更新履歴に基づいて、前記端末によって特定された第3の設計項目及び前記抽出された第4の設計項目が、その設計時以後更新されているか否かを判定し、
前記第3の設計項目及び前記第4の設計項目の双方が更新されていない組み合わせと、前記第3の設計項目及び前記第4の設計項目の少なくとも一方が更新されている組み合わせとを区別して表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする請求項1に記載の計算機システム。
【請求項4】
前記管理サーバは、
前記順序を特定可能な情報に基づいて、前記端末によって特定された第3の設計項目の更新が前記抽出された第4の設計項目の更新より後である組み合わせと、前記第3の設計項目の更新が前記第4の設計項目の更新より前である組み合わせとを区別して表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする請求項1に記載の計算機システム。
【請求項5】
前記管理サーバは、
前記端末によって特定された第3の設計項目と前記抽出された第4の設計項目とが現在は依拠する関係にある組み合わせと、前記第3の設計項目と前記第4の設計項目とが現在は依拠する関係にはないが、過去に依拠する関係にあった組み合わせとを区別して表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする請求項1に記載の計算機システム。
【請求項6】
前記設計根拠格納手段は、前記第4の設計項目が前記第3の設計項目の設計に与えた重要度を格納し、
前記管理サーバは、前記第4の設計項目に対応して前記重要度を表示するための表示データを生成することを特徴とする計算機システム。
【請求項7】
利用者が端末に入力した、設計項目の関係についての情報である設計根拠を管理する管理サーバであって、
第1の設計項目の識別子と、前記第1の設計項目が依拠する第2の設計項目の識別子と、前記第1の設計項目と前記第2の設計項目との関係の登録の順序を特定可能な情報とを対応付けて格納する設計根拠格納部を管理し、
前記端末によって第3の設計項目が特定された場合、前記特定された第3の設計項目が依拠する第4の設計項目を前記設計根拠格納部から抽出し、
前記順序を特定可能な情報に基づいて、前記抽出された第4の設計項目を区別して表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする管理サーバ。
【請求項8】
前記管理サーバは、
前記端末によって第3の設計項目が特定された場合、前記特定された第3の設計項目に依拠する第5の設計項目を前記設計根拠格納部から抽出し、
前記抽出された第5の設計項目を表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする請求項7に記載の管理サーバ。
【請求項9】
前記設計根拠格納部は、前記設計項目の更新履歴を格納し、
前記管理サーバは、
前記設計根拠格納部に格納された更新履歴に基づいて、前記端末によって特定された第3の設計項目及び前記抽出された第4の設計項目が、その設計時以後更新されているか否かを判定し、
前記第3の設計項目及び前記第4の設計項目の双方が更新されていない組み合わせと、前記第3の設計項目及び前記第4の設計項目の少なくとも一方が更新されている組み合わせとを区別して表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする請求項7に記載の管理サーバ。
【請求項10】
前記管理サーバは、
前記順序を特定可能な情報に基づいて、前記端末によって特定された第3の設計項目の更新が前記抽出された第4の設計項目の更新より後である組み合わせと、前記第3の設計項目の更新が前記第4の設計項目の更新より前である組み合わせとを区別して表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする請求項7に記載の管理サーバ。
【請求項11】
前記管理サーバは、
前記端末によって特定された第3の設計項目と前記抽出された第4の設計項目とが現在は依拠する関係にある組み合わせと、前記第3の設計項目と前記第4の設計項目とが現在は依拠する関係にはないが、過去に依拠する関係にあった組み合わせとを区別して表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする請求項7に記載の管理サーバ。
【請求項12】
前記設計根拠格納手段は、前記第4の設計項目が前記第3の設計項目の設計に与えた重要度を格納し、
前記管理サーバは、前記第4の設計項目に対応して前記重要度を表示するための表示データを生成することを特徴とする管理サーバ。
【請求項1】
設計項目の関係についての情報である設計根拠の入力を受け付ける端末と、前記端末に入力された設計根拠を管理する管理サーバとを備える計算機システムであって、
前記管理サーバは、
第1の設計項目の識別子と、前記第1の設計項目が依拠する第2の設計項目の識別子と、前記第1の設計項目と前記第2の設計項目との関係の登録の順序を特定可能な情報とを対応付けて格納する設計根拠格納部を管理し、
前記端末によって第3の設計項目が特定された場合、前記特定された第3の設計項目が依拠する第4の設計項目を前記設計根拠格納部から抽出し、
前記順序を特定可能な情報に基づいて、前記抽出された第4の設計項目を区別して表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする計算機システム。
【請求項2】
前記管理サーバは、
前記端末によって第3の設計項目が特定された場合、前記特定された第3の設計項目に依拠する第5の設計項目を前記設計根拠格納部から抽出し、
前記抽出された第5の設計項目を表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする請求項1に記載の計算機システム。
【請求項3】
前記設計根拠格納部は、前記設計項目の更新履歴を格納し、
前記管理サーバは、
前記設計根拠格納部に格納された更新履歴に基づいて、前記端末によって特定された第3の設計項目及び前記抽出された第4の設計項目が、その設計時以後更新されているか否かを判定し、
前記第3の設計項目及び前記第4の設計項目の双方が更新されていない組み合わせと、前記第3の設計項目及び前記第4の設計項目の少なくとも一方が更新されている組み合わせとを区別して表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする請求項1に記載の計算機システム。
【請求項4】
前記管理サーバは、
前記順序を特定可能な情報に基づいて、前記端末によって特定された第3の設計項目の更新が前記抽出された第4の設計項目の更新より後である組み合わせと、前記第3の設計項目の更新が前記第4の設計項目の更新より前である組み合わせとを区別して表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする請求項1に記載の計算機システム。
【請求項5】
前記管理サーバは、
前記端末によって特定された第3の設計項目と前記抽出された第4の設計項目とが現在は依拠する関係にある組み合わせと、前記第3の設計項目と前記第4の設計項目とが現在は依拠する関係にはないが、過去に依拠する関係にあった組み合わせとを区別して表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする請求項1に記載の計算機システム。
【請求項6】
前記設計根拠格納手段は、前記第4の設計項目が前記第3の設計項目の設計に与えた重要度を格納し、
前記管理サーバは、前記第4の設計項目に対応して前記重要度を表示するための表示データを生成することを特徴とする計算機システム。
【請求項7】
利用者が端末に入力した、設計項目の関係についての情報である設計根拠を管理する管理サーバであって、
第1の設計項目の識別子と、前記第1の設計項目が依拠する第2の設計項目の識別子と、前記第1の設計項目と前記第2の設計項目との関係の登録の順序を特定可能な情報とを対応付けて格納する設計根拠格納部を管理し、
前記端末によって第3の設計項目が特定された場合、前記特定された第3の設計項目が依拠する第4の設計項目を前記設計根拠格納部から抽出し、
前記順序を特定可能な情報に基づいて、前記抽出された第4の設計項目を区別して表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする管理サーバ。
【請求項8】
前記管理サーバは、
前記端末によって第3の設計項目が特定された場合、前記特定された第3の設計項目に依拠する第5の設計項目を前記設計根拠格納部から抽出し、
前記抽出された第5の設計項目を表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする請求項7に記載の管理サーバ。
【請求項9】
前記設計根拠格納部は、前記設計項目の更新履歴を格納し、
前記管理サーバは、
前記設計根拠格納部に格納された更新履歴に基づいて、前記端末によって特定された第3の設計項目及び前記抽出された第4の設計項目が、その設計時以後更新されているか否かを判定し、
前記第3の設計項目及び前記第4の設計項目の双方が更新されていない組み合わせと、前記第3の設計項目及び前記第4の設計項目の少なくとも一方が更新されている組み合わせとを区別して表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする請求項7に記載の管理サーバ。
【請求項10】
前記管理サーバは、
前記順序を特定可能な情報に基づいて、前記端末によって特定された第3の設計項目の更新が前記抽出された第4の設計項目の更新より後である組み合わせと、前記第3の設計項目の更新が前記第4の設計項目の更新より前である組み合わせとを区別して表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする請求項7に記載の管理サーバ。
【請求項11】
前記管理サーバは、
前記端末によって特定された第3の設計項目と前記抽出された第4の設計項目とが現在は依拠する関係にある組み合わせと、前記第3の設計項目と前記第4の設計項目とが現在は依拠する関係にはないが、過去に依拠する関係にあった組み合わせとを区別して表示するための表示データを生成し、
前記生成されたデータを前記端末に送信することを特徴とする請求項7に記載の管理サーバ。
【請求項12】
前記設計根拠格納手段は、前記第4の設計項目が前記第3の設計項目の設計に与えた重要度を格納し、
前記管理サーバは、前記第4の設計項目に対応して前記重要度を表示するための表示データを生成することを特徴とする管理サーバ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2011−215991(P2011−215991A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−84933(P2010−84933)
【出願日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]