説明

記録媒体価値付け装置

【課題】 停電等による電源切断か不正行為による電源切断かを的確に判別し、不正行為による電源切断時の記録媒体価値付け装置による記録媒体への金額データの不正な価値付けを確実に防止する。
【解決手段】 記録媒体価値付け装置1内に、制御部2、金銭処理部3、カード読取/書込ユニット4、価値付け動作プログラムを記憶する第1メモリ7に加えて、不正検知手段としての振動センサ6と、不正情報を記憶する第2メモリ8等を設け、また、電池等の予備電源を設け、盗難等で外部電源切断後に振動センサ6が振動を検知すると第2メモリ8が不正情報を記憶し、再び外部電源に接続された時に不正情報が記憶されていると、第1メモリ7に記憶されている価値付け動作プログラムを消去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子マネーシステムやプリペイドカードシステム等において金額データを記録する記録媒体に、投入された金銭の金銭価値を金額データとして価値付けする価値付け手段を備える記録媒体価値付け装置に関し、特に、不正行為の防止に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、非接触式ICカード等を金額データの記録媒体とする電子マネーシステムにおいて、記録媒体に金額データを価値付けするための記録媒体価値付け装置に対する不正行為を防止する方法としては、非接触式ICカードが不正使用された時にそのカード内の識別情報を削除するなど、非接触式カード自体を使用不能にする方法等が考えられているが、このような方法では、自動販売機等から記録媒体価値付け装置をそっくり盗み出し、扉を破壊するなどして装置内の現金を取り出し、取り出した現金を何度も繰り返し投入するなどして非接触式ICカード等の金額データを不正に価値付けするといった行為には対応することができなかった。そこで、電源が切断されたときには制御情報の読み出しを不可とすることで、不正に金額データが価値付けされるのを防止する方法が考えられた(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−287984号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このように、記録媒体価値付け装置が盗まれて、記録媒体に不正に金額データの価値付けがなされるのを防止する方法として、外部からの電力供給が停止したときに制御情報の読み出しを不可とする方法も考えられたが、この方法では、不正行為ではなく停電等で電力の供給が停止された場合でも制御情報の読み出しが不可となってしまい、その場合、電力の供給が再開されても装置の使用ができないという問題があった。
【0004】
本発明はこうした問題を解決するもので、不正行為によらない停電等による電源切断か記録媒体価値付け装置自体に加えられた不正行為による電源切断かを的確に判別し、不正行為による電源切断時に、記録媒体価値付け装置による記録媒体への金額データの不正な価値付けを確実に防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の記録媒体価値付け装置は、外部の電源手段から電力の供給を受けて作動し、金額データを記録する記録媒体に、投入された金銭の金銭価値を金額データとして価値付けする価値付け手段を備える記録媒体価値付け装置であって、記録媒体価値付け装置に対する不正行為を検知する不正検知手段と、該不正検知手段によって不正行為が検知されたことを不正情報として記憶する不正情報記憶手段と、外部の電源手段からの電力供給が遮断された後、再び外部から電力が供給された時に、不正情報記憶手段から不正情報を読み出して、不正情報が記憶されている時は価値付け手段を使用不可にするセキュリティ手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
この記録媒体価値付け装置は、電源切断後に不正検知手段が記録媒体価値付け装置に対する不正行為を検知し、不正行為があると不正情報記憶手段が不正情報を記憶して、電源が切れた後、再び電源が入った時にその不正情報を読み出し、不正情報があると価値付け手段の価値付け機能を停止させるなどして価値付け手段を使用不可とするので、不正行為によらない停電等による電源切断か記録媒体価値付け装置自体に加えられた不正行為による電源切断かを的確に判別でき、記録媒体価値付け装置自体が盗まれるなどの不正行為によって電源が切断され、その記録媒体価値付け装置を使用して記録媒体に金額データが不正に価値付けされるのを確実に防止することができる。
【0007】
この記録媒体価値付け装置において、不正検知手段は、例えば、振動を検知する振動センサとするのがよい。
【0008】
この場合、振動センサは、電源切断中であっても記録媒体価値付け装置に加えられる不正行為により発生する振動を検知するようにでき、それにより、不正行為によらない停電等による電源切断か記録媒体価値付け装置自体に加えられた不正行為による電源切断かを的確に判別でき、記録媒体価値付け装置自体が盗まれるなどの不正行為によって電源が切断され、その記録媒体価値付け装置を使用して記録媒体に金額データが不正に価値付けされるのを確実に防止することができる。
【0009】
また、この記録媒体価値付け装置は、価値付け手段を動作させる為の価値付け動作情報を記憶する動作情報記憶手段を備え、セキュリティ手段が、動作情報記憶手段から価値付け動作情報を消去する動作情報消去手段であるよう構成するのがよい。
【0010】
この場合、電源切断中に記録媒体価値付け装置に対する不正行為が検知され、不正行為があると、再び電源が入った時に、動作情報記憶手段に記憶されている価値付け動作プログラム等の動作情報が消去されて、価値付け手段の価値付け機能が停止し、価値付け手段が使用不可となる。そのため、不正行為によらない停電等による電源切断か記録媒体価値付け装置自体に加えられた不正行為による電源切断かを的確に判別でき、記録媒体価値付け装置自体が盗まれるなどの不正行為によって電源が切断され、その記録媒体価値付け装置を使用して記録媒体に金額データが不正に価値付けされるのを確実に防止することができる。
【0011】
また、この記録媒体価値付け装置は、所定操作によりセキュリティ手段による価値付け手段の使用不可の設定を解除して、価値付け手段を使用可能とするセキュリティ解除手段を備えるよう構成するのがよい。
【0012】
この場合、不正行為によらない停電等による電源切断か記録媒体価値付け装置自体に加えられた不正行為による電源切断かを的確に判別でき、記録媒体価値付け装置自体が盗まれるなどの不正行為によって電源が切断され、その記録媒体価値付け装置を使用して記録媒体に金額データが不正に価値付けされるのを確実に防止することができるとともに、価値付け手段が使用不可となってもセキュリティ解除手段によって価値付け手段を使用可能な状態に戻すことができ、また、誤って価値付け手段の機能を停止させた場合でも、速やかに価値付け機能を復旧させることができる。
【発明の効果】
【0013】
このように、本発明によれば、不正行為によらない停電等による電源切断か記録媒体価値付け装置自体に加えられた不正行為による電源切断かを的確に判別でき、記録媒体価値付け装置自体が盗まれるなどの不正行為によって電源が切断され、その記録媒体価値付け装置を使用して記録媒体に金額データが不正に価値付けされるのを確実に防止することができる。
【0014】
そして、不正検知手段として、振動を検知する振動センサを用いることにより、電源切断中であっても記録媒体価値付け装置に加えられる不正行為により発生する振動を検知するようにでき、それにより、不正行為によらない停電等による電源切断か記録媒体価値付け装置自体に加えられた不正行為による電源切断かを的確に判別でき、記録媒体価値付け装置自体が盗まれるなどの不正行為によって電源が切断され、その記録媒体価値付け装置を使用して記録媒体に金額データが不正に価値付けされるのを確実に防止することができる。
【0015】
また、価値付け手段を動作させる為の価値付け動作情報を記憶する動作情報記憶手段を備え、セキュリティ手段が、動作情報記憶手段から価値付け動作情報を消去する動作情報消去手段であるよう構成することにより、電源切断中に記録媒体価値付け装置に対する不正行為が検知され、不正行為があると、再び電源が入った時に、動作情報記憶手段に記憶されている価値付け動作プログラム等の動作情報が消去されて、価値付け手段の価値付け機能が停止し、価値付け手段が使用不可となるようにでき。そのため、不正行為によらない停電等による電源切断か記録媒体価値付け装置自体に加えられた不正行為による電源切断かを的確に判別でき、記録媒体価値付け装置自体が盗まれるなどの不正行為によって電源が切断され、その記録媒体価値付け装置を使用して記録媒体に金額データが不正に価値付けされるのを確実に防止することができる。
【0016】
また、所定操作によりセキュリティ手段による価値付け手段の使用不可の設定を解除して、価値付け手段を使用可能とするセキュリティ解除手段を備えるよう構成することにより、不正行為によらない停電等による電源切断か記録媒体価値付け装置自体に加えられた不正行為による電源切断かを的確に判別でき、記録媒体価値付け装置自体が盗まれるなどの不正行為によって電源が切断され、その記録媒体価値付け装置を使用して記録媒体に金額データが不正に価値付けされるのを確実に防止することができるとともに、価値付け手段が使用不可となってもセキュリティ解除手段によって価値付け手段を使用可能な状態に戻すことができ、また、誤って価値付け手段の機能を停止させた場合でも、速やかに価値付け機能を復旧させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1〜図3は本発明の実施の形態の一例を示している。図1は実施の形態の一例の記録媒体価値付け装置の制御システムを示すブロック図、図2は同記録媒体価値付け装置のセキュリティ動作プログラムを示すフローチャート、図3は同記録媒体価値付け装置の価値付け動作プログラムを示すフローチャートである。
【0019】
この実施の形態は、紙幣や硬貨等の金銭を投入する金銭投入部と、金銭投入部から投入された金銭の金銭価値を読み取る金銭処理部(ビルバリ、コインメック)と、金額データを記録する記録媒体である非接触式ICカードとの間で送受信処理を行うための記録媒体読取/書込手段であるカード読取/書込ユニットを備え、自動販売機等に搭載されて、外部電源に接続する主電源装置から電力の供給を受けて作動するよう構成された、装置本体の構成はそれ自体公知の記録媒体価値付け装置に本発明を適用したものである。
【0020】
図1はこの実施の形態の記録媒体価値付け装置の制御システムの基本構成を示している。図1において、1は記録媒体価値付け装置で、制御部2を内蔵し、また、金銭処理部3、カード読取/書込ユニット4を備えている。金銭処理部3は、金銭投入部(図示せず)から投入された金銭の金銭価値を読み取る。また、カード読取/書込ユニット4は、金額データを記録する記録媒体である非接触式ICカード5との間で送受信処理を行うための記録媒体読取/書込手段を構成する。
【0021】
また、この記録媒体価値付け装置1には、記録媒体価値付け装置1に対する外部からの不正行為を検知する不正検知手段として、振動を検知する振動センサ6が設けられている。
【0022】
なお、不正検知手段としては、振動センサ6の代わりに、ドリル等の破壊行為時の熱を検知する熱センサや、記録媒体価値付け装置本体の傾きを検知する傾きセンサ等の各種センサを設けてもよいし、それら各種センサを複数種類併用して設けるようにしてもよい。
【0023】
そして、この記録媒体価値付け装置1には、制御部2による記録媒体の価値付け動作実行のための価値付け動作情報である価値付け動作プログラムを記憶する第1メモリ7と、振動センサ6により不正行為が検知されたことを不正情報として記憶する不正情報記憶手段である第2メモリ8が設けられ、また、外部端末9等との間で情報のやり取りを行う外部接続部10が設けられている。
【0024】
第1メモリ7には、後述のセキュリティ動作プログラムも記憶され、また、記録媒体価値付け装置1の設定を行う場合や、システム異常あるいは不正行為によってセキュリティ手段が働き、価値付け機能が不可になった場合に価値付け機能を復旧させるためのマスターコードキーも記憶されている。
【0025】
なお、この実施の形態では、価値付け動作プログラムと不正情報を記憶するメモリを別々に設けているが、一つのメモリの領域を分割して価値付け動作プログラムと不正情報を記憶するようにしてもよい。
【0026】
この記録媒体価値付け装置1は、自動販売機等の内部に設けられた外部電源に接続する主電源装置(図示せず)から電力の供給を受けて作動する。また、停電や盗難等により主電源装置からの電力供給が遮断された時に備えて、電池等の予備電源(図示せず)が設けられている。停電や盗難等により主電源装置からの電力供給が遮断された場合でも、予備電源により制御部2へ電力が供給され、それにより、振動センサ6等による不正行為の検知ならびに第2メモリ8による不正情報の記憶が可能となる。
【0027】
この記録媒体価値付け装置1では、通常は、制御部2により、第1メモリ7に記憶されている価値付け動作プログラムが実行される。
【0028】
この価値付け動作プログラムは図3に示すとおりで、まず、利用者が金銭投入口から金銭を投入したかどうかを判定し(ステップS11)、金銭が投入されると、投入された金銭の金銭価値を金銭処理部3に読み取らせる(ステップS12)。そして、カード読取/書込ユニット4の読み取り位置に非接触式ICカード5が近接したかどうかを判定し(ステップS13)、利用者が、カード読取/書込ユニット4に非接触式ICカード5をかざし、読み取り位置に非接触式ICカード5が近接すると、カード読取/書込ユニット4に、非接触式ICカード5から、現在記録されている金額データの残高を読み取らせ(ステップS14)、読み取られ残高に、投入された金銭と同等の金銭価値を加算し(ステップS15)、カード読取/書込ユニット4に、加算した結果を新たな金額データとして非接触ICカードに書き込ませる(ステップS16)。これで1回の価値付け動作の処理が終了する。そして、リターンし、次回の処理に備える。
【0029】
上記価値付け動作プログラム(図3)と、それを実行する制御部2と、金銭処理部3と、カード読取/書込ユニット4と、価値付け動作プログラムを記憶する第1メモリ7は、請求項1記載の価値付け手段を構成している。
【0030】
また、この記録媒体価値付け装置1は、盗難等、外部からの不正行為があった時に、制御部2により、セキュリティ動作プラグラムが実行され、価値付け機能が停止される。
【0031】
このセキュリティ動作プログラムは図2に示すとおりで、まず、外部電源が切断されたかどうかを判定し(ステップS1)、外部電源が切断されたというときは、記録媒体価値付け装置1が盗難等に遭って、電源コードが抜かれ、主電源装置からの電力供給が断たれたと判断して、制御部2への電力供給を、主電源装置から、内蔵されている予備電源である電池に切り換える(ステップS2)。
【0032】
そして、その後、振動センサ6により不正行為が検知されたかどうかを見て(ステップS3)、記録媒体価値付け装置1の盗難や破壊の際に発生する振動を振動センサ6が検知すると、第2メモリ8に、不正行為による振動があったことを不正情報として記憶する(ステップS4)。
【0033】
そして、再び外部電源に接続されたかどうかを判定し(ステップS5)、外部電源に接続され、主電源装置から電力が供給され、制御部2への電力供給が、予備電源である電池から主電源装置に切り換わると、制御部2は、第2メモリ8に記憶されている不正情報を読み出す(ステップS6)。
【0034】
そして、第2メモリ8に不正情報が記憶されていないときは、通常の待機状態となって、第1メモリ7に記憶されているチャージ動作プログラムを実行し(ステップS7)、不正情報が記憶されているときは、記録媒体価値付け装置1に対する外部からの不正行為があったと判断して、第1メモリ7に記憶されている価値付け動作プログラムを消去し、価値付け機能を停止させる(ステップS8)。価値付け機能が停止すると、記録媒体価値付け装置1は記録媒体の価値付け動作を行うことができなくなり、不正な価値付けが行われるのを防止することができる。
【0035】
上記セキュリティ動作プログラム(図2)と、それを実行する制御部2と、振動センサ6と、価値付け動作プログラムおよびセキュリティ動作プログラムを記憶する第1メモリ7は、請求項1記載のセキュリティ手段を構成し、また、請求項3記載の動作情報消去手段を構成している。
【0036】
また、不正行為によるのではなくて、例えば停電により主電源装置からの電力供給が遮断された場合には、制御部2への電力の供給が主電源装置から、内蔵されている予備電源の電池に切り換えられる(ステップS2)。そして、その後停電から復旧し、主電源装置から電力が供給され、予備電源である電池から主電源装置に電力供給が切り換わると、制御部2は、第2メモリ8から不正情報を読み出すが、この場合、不正行為がなければ第2メモリ8に不正情報は記録されていないので、制御部2は、通常の待機状態となって、第1メモリ7に記憶されている価値付け動作プログラム(図3)を実行する(ステップS7)。
【0037】
また、この記録媒体価値付け装置1では、不正行為があって、第1メモリ7に記憶されている価値付け動作プログラムが消去され、価値付け機能が停止しても、管理者は予め価値付け動作プログラムとマスターコードキーが記憶されている外部端末9を外部接続部10に接続することで、価値付け機能を復旧させることができる。
【0038】
予めチャージ動作プログラムとマスターコードキーが記憶されている外部端末9を外部接続部10に接続すると、制御部2は、外部端末9に記憶されているマスターコードキーと第1メモリ7に記憶されているマスターコードキーを比較し、マスターコードキーが一致すれば、外部端末9から価値付け動作プログラムを読み込んで、読み込んだ価値付け動作プログラムを第1メモリ7に書き込む。これで価値付け機能が復旧し、通常の待機状態となって、第1メモリ7に新たに記憶した価値付け動作プログラムを実行する。
【0039】
外部端末9に記憶されているマスターコードキーと第1メモリ7に記憶されているマスターコードキーを比較し、マスターコードキーが一致すれば、外部端末9から価値付け動作プログラムを読み込んで、読み込んだ価値付け動作プログラムを第1メモリ7に書き込む制御部2と、第1メモリ7と、予め価値付け動作プログラムとマスターコードキーが記憶されている外部端末9と、外部接続部10は、請求項4記載のセキュリティ解除手段を構成している。
【0040】
なお、上記実施の形態では、外部端末9を接続して第1メモリ7に価値付け動作プラグラムを書き込む方法をとっているが、電話回線等のネットワークに接続してネットワーク経由で価値付け動作プログラムを第1メモリ7に書き込む方法をとることもできる。
【0041】
また、上記実施の形態では、不正行為に対するセキュリティの方法として、第1メモリ7に記憶されている価値付け動作プログラムを消去する方法をとっているが、価値付け動作プログラムを消去するのではなく、価値付け動作プログラムの実行を禁止することで記録媒体価値付け装置1の価値付け機能を使用不可とする方法をとってもよい。この方法をとった場合、価値付け機能を復旧させるには、予めマスターコードキーが記憶されている外部端末9を外部接続部10に接続する。予めマスターコードキーが記憶されている外部端末9が外部接続部10に接続されると、制御部2は、外部端末9に記憶されているマスターコードキーと第1メモリ7に記憶されているマスターコードキーを比較し、マスターコードキーが一致すれば、第1メモリ7の価値付け動作プログラムの実行禁止を解除して、第1メモリ7に記憶されている価値付け動作プログラムを実行し、価値付け機能を復旧させる。
【0042】
本発明は、非接触式ICカード以外の記録媒体に、投入された金銭の金銭価値を金額データとして価値付けする場合にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態の一例の記録媒体価値付け装置の制御システムを示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態の一例の記録媒体価値付け装置のセキュリティ動作プログラムのフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態の一例の記録媒体価値付け装置の価値付け動作プログラムのフローチャートである。
【符号の説明】
【0044】
1 記録媒体価値付け装置
2 制御部
3 金銭処理部
4 カード読取/書込ユニット
5 非接触式ICカード
6 振動センサ
7 第1メモリ
8 第2メモリ
9 外部端末
10 外部接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の電源手段から電力の供給を受けて作動し、金額データを記録する記録媒体に、投入された金銭の金銭価値を金額データとして価値付けする価値付け手段を備える記録媒体価値付け装置であって、
該記録媒体価値付け装置に対する不正行為を検知する不正検知手段と、
該不正検知手段によって不正行為が検知されたことを不正情報として記憶する不正情報記憶手段と、
前記電源手段からの電力供給が遮断された後、再び外部から電力が供給された時に、前記不正情報記憶手段から不正情報を読み出して、不正情報が記憶されている時は前記価値付け手段を使用不可にするセキュリティ手段とを備えることを特徴とする記録媒体価値付け装置。
【請求項2】
前記不正検知手段は、振動を検知する振動センサであることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体価値付け装置。
【請求項3】
前記価値付け手段を動作させる為の価値付け動作情報を記憶する動作情報記憶手段を備え、
前記セキュリティ手段は、前記動作情報記憶手段から前記価値付け動作情報を消去する動作情報消去手段であることを特徴とする請求項1または2に記載の記録媒体価値付け装置。
【請求項4】
所定操作により前記セキュリティ手段による前記価値付け手段の使用不可の設定を解除し、前記価値付け手段を使用可能とするセキュリティ解除手段を備えることを特徴とする請求項1、2または3に記載の記録媒体価値付け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−301879(P2006−301879A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−121485(P2005−121485)
【出願日】平成17年4月19日(2005.4.19)
【出願人】(000001432)グローリー工業株式会社 (1,344)
【出願人】(000105143)グローリー機器株式会社 (84)
【Fターム(参考)】