記録装置及び記録方法
【課題】記録装置に予約した番組と異なる番組が設定された記録媒体が装填されている場合及び記録媒体が装填されていない場合でも、予約した番組及びビットレートを設定した光ディスクに、予約した番組を所望の画質で確実に記録することができる記録装置及び記録方法を提供する。
【解決手段】光ディスクドライブユニット24に光ディスクが装填されていない場合又は光ディスクドライブユニット24に装填された光ディスクに設定してあるビットレートとEEPROM9に設定された予約した番組に係るビットレートとが一致しない場合に、予約した番組のコンテンツデータをEEPROM9に設定されたビットレートで記憶部22に記憶する構成とした。
【解決手段】光ディスクドライブユニット24に光ディスクが装填されていない場合又は光ディスクドライブユニット24に装填された光ディスクに設定してあるビットレートとEEPROM9に設定された予約した番組に係るビットレートとが一致しない場合に、予約した番組のコンテンツデータをEEPROM9に設定されたビットレートで記憶部22に記憶する構成とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は記録媒体の装填及び排出を行い、装填された記録媒体に対して音声情報及び映像情報を含むコンテンツデータの書込み又は読込みを行う記録装置及び記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、記録媒体例えば光ディスクの装填及び排出を行い、音声情報及び映像情報を含むコンテンツデータを乗せた放送波を受信して光ディスクにコンテンツデータを記録する記録装置が広く普及している。該記録装置は一般に予約機能を備えており、ユーザは記録装置にチャンネル、開始・終了時刻及び番組名等の予約情報を設定する(例えば特許文献1参照)。
【0003】
ユーザによっては番組とビットレートとを対応させて、ビットレート毎に複数の光ディスクを使い分けることがある。例えばスポーツ番組のビットレートを低ビットレートに対応させ、映画番組のビットレートを高ビットレートに対応させて、それぞれ異なる光ディスクに記録する。この場合ユーザは番組に応じた光ディスクを記録媒体に装填し、装填した光ディスクに対応したビットレートで番組を予約する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−215547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし予約した番組の開始時間に、番組に対応していない光ディスクが記録装置に装填してある場合には、装填された光ディスクに番組が録画されるので、番組毎に使用する光ディスクを使い分けるというユーザの要求は満たされない。また低ビットレートで録画する光ディスクに高ビットレートで番組が録画された場合には、光ディスクに充分な記憶容量が残存していなければ、番組を全て録画することができない。また光ディスクが記録装置に装填されていない場合には番組を録画することはできない。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、番組のビットレートに対応しない記録媒体が装填されている場合及び記録媒体が装填されていない場合でも、予約した番組に対応する光ディスクに、予約した番組を所望のビットレートで確実に記録することができる記録装置及び記録方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る記録装置は、着脱可能な記録媒体にコンテンツデータを記録する記録装置において、コンテンツデータを記憶することができる複数の記憶領域を有する記憶部と、記録媒体に固有の媒体情報と該媒体情報に対応するビットレートとを前記複数の記憶領域の内の一の記憶領域に関連付けて記憶する手段と、媒体情報と該媒体情報に対応するビットレートとを設定して、コンテンツデータの記録を指定する指定手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明においては、ユーザは所定の内容に係る番組のコンテンツデータを所定の記録媒体に記録することを望む場合があるので、一の記憶領域に関連付けて記録媒体の媒体情報を記憶して、記録媒体を登録し、記録媒体間の登録/未登録の識別を行うことができるようにする。また登録された記録媒体に関連付けて、入力される番組のコンテンツデータの記録をビットレートと共に指定し、記録を指定されたコンテンツデータが入力された場合に、該コンテンツデータを登録された記録媒体に、指定したビットレートで記録する構成とすることで、所定の内容に係る番組のコンテンツデータを所定の記録媒体に所望のビットレートで記録することができる。
【0009】
本発明に係る記録装置は、前記指定手段にて記録を指定されたコンテンツデータが入力され、前記指定手段にて設定された媒体情報と装着された記録媒体の媒体情報とが一致する場合に、入力されたコンテンツデータを一致する媒体情報に対応したビットレートで前記記録媒体に記録する手段と、前記指定手段にて記録を指定されたコンテンツデータが入力され、前記指定手段にて設定された媒体情報と装着された記録媒体の媒体情報とが一致しないか又は記録媒体が装着されていない場合には、入力されたコンテンツデータを、前記指定手段にて設定された媒体情報及びビットレートを関連づけてある記憶領域に、前記指定手段にて設定されたビットレートで記憶する手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明においては、媒体情報に対応付けてコンテンツデータのビットレートを記憶することで、登録された記録媒体が装着されていない場合に、登録された記録媒体の媒体情報を取得し、取得した媒体情報に対応付けてあるビットレートで、取得した媒体情報に関連付けてある記憶領域に前記コンテンツデータを記録することができ、コンテンツデータを所望のビットレートで蓄積することができる。
【0011】
本発明に係る記録装置は、前記記憶領域の記憶容量は、記憶領域に関連付けてあるビットレートに応じて設定してあることを特徴とする。
【0012】
本発明においては、例えば記憶領域に関連付けてあるビットレートが大きくなるに従って、記憶領域の記憶容量を大きくし、各記憶領域に記憶することができるコンテンツデータの記憶時間を均等にすることができる。また使用する頻度に応じて各記憶領域の記憶時間を調整することができる。
【0013】
本発明に係る記録装置は、前記番組のコンテンツデータは放送によって入力されており、前記指定手段は、放送される番組のコンテンツデータの記録を予約するようにしてあることを特徴とする。
【0014】
本発明においては、放送される番組のコンテンツデータの記録を予約し、予約された番組が開始された場合に、番組を記録媒体に記録するか又は記憶領域に記憶し、予約された番組のコンテンツデータを確実に蓄積することができる。
【0015】
本発明に係る記録装置は、前記指定情報を関連付けられた記録媒体が装着された場合に、該記録媒体に固有の媒体情報を関連付けてある記憶領域に記憶されているコンテンツデータの内で前記記録媒体に記録されていないコンテンツデータを前記記録媒体に記録する手段を備えることを特徴とする。
【0016】
本発明においては、記憶領域にコンテンツデータが記憶してあり、且つ記録媒体が装着された場合に、前記記憶領域に関連づけてある媒体情報と装着された記録媒体の媒体情報とが一致するか否か判定し、一致する場合に、記憶領域に記憶してあるコンテンツデータを記録媒体に書込む。媒体情報にはビットレートが対応付けてあるため、所定の記録媒体への録画が所望のビットレートで確実に実行される。
【0017】
本発明に係る記録方法は、着脱可能な記録媒体にコンテンツデータを記録する記録方法において、コンテンツデータを記憶することができる複数の記憶領域を有する記憶部の一の記憶領域に、記録媒体に固有の媒体情報と該媒体情報に対応するビットレートとを関連付けて記憶するステップと、媒体情報と該媒体情報に対応するビットレートとを設定して、入力される番組のコンテンツデータの記録を指定するステップとを備えることを特徴とする。
【0018】
本発明においては、ユーザは所定の内容に係る番組のコンテンツデータを所定の記録媒体に記録することを望む場合があるので、一の記憶領域に関連付けて記録媒体の媒体情報を記憶して、記録媒体を登録し、記録媒体間の登録/未登録の識別を行うことができるようにする。また登録された記録媒体に関連付けて、入力される番組のコンテンツデータの記録をビットレートと共に指定し、記録を指定されたコンテンツデータが入力された場合に、該コンテンツデータを登録された記録媒体に、指定したビットレートで記録する構成とすることで、所定の内容に係る番組のコンテンツデータを所定の記録媒体に所望のビットレートで記録することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る記録装置にあっては、ユーザは所定の内容に係る番組のコンテンツデータを所定の記録媒体に記録することを望む場合があるので、一の記憶領域に関連付けて記録媒体の媒体情報を記憶して、記録媒体を登録し、記録媒体間の登録/未登録の識別を行うことができるようにする。また登録された記録媒体に関連付けて、入力される番組のコンテンツデータの記録を指定し、記録を指定されたコンテンツデータが入力された場合に、該コンテンツデータを登録された記録媒体に記録する構成とすることで、所定の内容に係る番組のコンテンツデータを所定の記録媒体に記録することができる。また一の記憶領域に関連付けてある媒体情報に対応付けてコンテンツデータのビットレートを記憶することで、登録された記録媒体が装着されていない場合に、登録された記録媒体の媒体情報を取得し、取得した媒体情報に対応付けてあるビットレートで、取得した媒体情報に関連付けてある記憶領域に前記コンテンツデータを記録することができ、コンテンツデータを所望のビットレートで蓄積することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施の形態に係る記録装置と、リモートコントローラ及び表示装置との関係を説明する説明図である。
【図2】実施の形態に係る記録装置の構成を示すブロック図である。
【図3】記憶部の内部構成を示す模式図である。
【図4】光ディスクドライブユニットに光ディスクが装着されてから録画装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】録画装置が行う録画予約の処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】光ディスクに書込まれた予約情報を示す模式図である。
【図7】EEPROMに記憶した予約情報の内容例を示す概念図である。
【図8】バックエンド装置のCPUによるコンテンツデータの書込み処理を示すフローチャートである。
【図9】コンテンツデータを記録した光ディスク又はコンテンツデータを記憶した記憶部の状態を示す概念図である。
【図10】コンテンツデータを記録した光ディスク又はコンテンツデータを記憶した記憶部の状態を示す概念図である。
【図11】バックエンド装置のCPUによるコンテンツデータの移動処理を示すフローチャートである。
【図12】光ディスクの記録内容を記憶部の記憶内容に同期させた結果を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下本発明を実施の形態に係る記録装置を示す図面に基づいて詳述する。図1は記録装置と、リモートコントローラ及び表示装置との関係を説明する説明図である。
図において1はBD(Blu-ray Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクにコンテンツデータを記録する記録装置である。該記録装置1は光ディスクの装填及び排出を行い、光ディスクに対してコンテンツデータの読込み又は書込みを行う光ディスクドライブユニット24を備えている。記録装置1は表示装置200 に接続することができ、光ディスクドライブユニット24にて読込んだ光ディスクのコンテンツデータを表示装置200 に表示するように構成されている。また記録装置1はリモートコントローラ100 からの信号を受信して、番組の予約等の設定を行う。記録装置1の光ディスクドライブユニット24は後述するバックエンド装置2によって制御される。
【0022】
図2は記録装置の構成を示すブロック図である。図2に示すように、記録装置1はバックエンド装置2と、ドライブ装置20とを備えている。
バックエンド装置2は、コンテンツデータを乗せたデジタル放送波を受信するデジタルチューナ3と、アナログ信号を符号化するエンコーダ4とを備えている。デジタルチューナ3は、入力されたデジタル放送の放送信号を、選局されたチャンネル即ち特定の周波数帯の放送信号をMPEG(Moving Picture Experts Group)−2TS(Transport Stream)等のデジタルのストリームデータに変換する。エンコーダ4は、入力された映像信号及び音声信号を、MPEG−2PS(Program Stream)又はMPEG−2TS等のデジタルのストリームデータにエンコードする処理を行う。
【0023】
バックエンド装置2は、コンテンツデータのビットレートを変更するビットレート変更部5を更に備えている。前記デジタルチューナ3にて受信されたコンテンツデータと、前記エンコーダ4にて符号化されたコンテンツデータとは前記ビットレート変更部5に入力される。ビットレート変更部5に入力されたコンテンツデータのビットレートは必要に応じて変更される。
【0024】
前記ビットレート変更部5はバス6に接続してあり、該バス6にはCPU(Central Processing Unit)7と、RAM(Randam Access Memory)8と、EEPROM9(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)と、デコーダ10と、タイマ11と、I/F(Inter Face)12とが更に接続してある。CPU7はEEPROM9に記憶された制御プログラムをRAM8に読み込み、該制御プログラムに従ってコンテンツデータの記録及び再生を制御する。なおEEPROM9には、予約情報としてコンテンツデータを配信するチャンネルを示すデータ、コンテンツデータの記録を開始する時刻を示すデータ、コンテンツデータの記録を終了する時刻を示すデータ及びコンテンツデータに係る番組名を示すデータが書込まれる。
【0025】
前記デコーダ10はバス6を介して入力されたコンテンツデータをデコードする。バックエンド装置2は画像処理部13を備えており、前記デコーダ10にてデコードされたコンテンツデータは画像処理部13に入力される。該画像処理部13は、入力されたコンテンツデータに輝度補正、ガンマ補正等を行い、表示装置200 へコンテンツデータを出力する。前記タイマ11は、CPU7の要求に応じて現在時刻を示す情報をCPU7へ送信する。
【0026】
前記バックエンド装置2のI/F12は前記ドライブ装置20との間でデータの入出力を行う。ドライブ装置20はバス21により相互に接続された記憶部22、光ディスクドライブユニット24及びI/F25、光ディスクドライブユニット24及び記憶部22の動作を制御するドライブ制御部26とを備える。記憶部22はNAND型フラッシュメモリからなる。
【0027】
前記光ディスクドライブユニット24はピックアップ部24aを備えており、該ピックアック部から照射されるレーザ光によって、光ディスクドライブユニット24に装填された光ディスクに対してコンテンツデータの書込み又は読出しを行う。なお前記ピックアップ部24aは照射したレーザ光を受光して、光ディスクの有無を検出することができる。ドライブ装置20のI/F25はバックエンド装置2のI/F12に接続してあり、ドライブ装置20とバックエンド装置2との間でデータの送受信が行われる。
【0028】
図3は、記憶部22の内部構成を示す模式図である。記憶部22は、記憶部22の記憶内容を管理するための情報を記憶する管理領域、並びにコンテンツデータを記憶するための第1領域、第2領域、…、第n領域及び予備領域の複数の記憶領域を含んで構成されている。ここで、nは正の整数である。nは予め適当な値に定められており、録画装置1の出荷時点では、記憶部22の記憶領域が管理領域、第1〜第n領域及び予備領域の複数の記憶領域に予め分割されている。
【0029】
記憶部22の記憶領域の内、第1〜第n領域は、個別に特定の光ディスクを対応付けておき、対応づけた光ディスクに応じたデータを記憶するための記憶領域である。例えば、第1領域には特定の光ディスク61が対応付けられ、第2領域には特定の光ディスク62が対応付けられる。録画装置1の出荷時点では、いずれの領域にも光ディスクは対応付けられていない。録画装置1を使用するには、使用者所有の光ディスクを何れかの記憶領域に対応付けて登録する処理を行う必要がある。また予備領域は、その他のデータを記憶するための記憶領域である。
【0030】
記憶部22の管理領域は、図3に示すように、管理領域を管理するための情報を記憶する管理領域管理部と、第1領域、第2領域、…、第n領域及び予備領域の夫々を管理するための情報を記憶する第1領域管理部、第2領域管理部、…、第n領域管理部及び予備領域管理部とを含んで構成されている。管理領域は、記憶部22の記憶領域を分割した数を示すエントリ数と、管理領域中で第1〜第n領域管理部及び予備領域管理部の夫々に割り当てられたエリアのアドレスを示す割り当てエリア情報とが記憶されている。
【0031】
第1領域管理部には、第1記憶領域の番号を示すエントリ番号、第1領域に実際に光ディスクが対応付けられているか否かを示す割り当てフラグ、及び対応付けられた光ディスクを識別するためのメディアIDが記憶される。また第1領域管理部には、記憶部22の記憶領域中で第1領域に割り当てられたエリアのアドレスを示す割り当てエリア情報、光ディスクのコピーガードに利用するための情報であるメディアキー情報、光ディスクに記録するコンテンツデータのビットレート及び第1領域に係るデータの分布状態を示すマップ情報が記憶される。メディアID及びメディアキー情報は、光ディスクに予め記録されている情報であり、個々の光ディスクについて固有の情報である。録画装置1の出荷時点では、第1領域にはまだ光ディスク61が対応付けられていないので、割り当てフラグは光ディスクが対応付けられていないことを示しており、特定の光ディスク61に固有のメディアID及びメディアキー情報はまだ記憶されていない。マップ情報は、第1領域で記憶するデータ、及び第1領域に対応付けられた光ディスク61で記録するデータが、第1領域及び光ディスク61のどのアドレスに分布しているのかを示している。第2〜第n領域管理部の夫々にも、同様の情報が記憶される。
【0032】
なお、録画装置1は、記憶部22の記憶領域が予め分割されているのではなく、使用者がnの値を指定することによりnを決定し、nの値に応じて記憶部22の記憶領域を分割する処理を行う形態であってもよい。またビットレートに基づく複数の分割パターンから使用者が一の分割パターンを選択し、選択された分割パターンに応じて記憶部22の記憶領域を分割する処理を行う形態であってもよい。ここでビットレートに基づく分割パターンとは、ビットレートを示す複数の数値から構成される数値群をいい、複数の分割パターンは、例えばパターン1(15、10、5)、パターン2(10、10、10)、パターン3(5、5、5、5、5、5)及びパターン4(15、15)のように表すことができる。各パターンの括弧内の数値はビットレートを示す。このような分割パターンから一の分割パターンを選択するための画面を表示装置200 に表示させて、例えばパターン1(15、10、5)を使用者が選択した場合には、録画装置1は、記憶部22の記憶領域はビットレート15、ビットレート10、及びビットレート5にそれぞれ対応する三つの領域に分割する処理を行う。
【0033】
第1領域管理部〜第n領域管理部に記憶されるビットレートは互いに異なり、例えば第2領域管理部に記憶されるビットレートは第1領域管理部に記憶されるビットレートの1/2、第3領域管理部に記憶されるビットレートは第1領域管理部に記憶されるビットレートの1/3、第4領域管理部に記憶されるビットレートは第1領域管理部に記憶されるビットレートの1/5となる。第1領域〜第n領域の記憶容量は、記憶されるビットレートに応じて設定されており、ビットレートが大きい領域ほど前記記憶容量は大きい。なお記憶されるビットレートに拘わらず、第1領域〜第n領域の記憶容量を同じにしても良い。
【0034】
次に録画装置1が実行する処理を説明する。図4は、光ディスクドライブユニット24に光ディスクが装着されてから録画装置1が行う処理の手順を示すフローチャートである。使用者の操作により光ディスクドライブユニット24に光ディスクが装着された場合は、ドライブ制御部26は、光ディスク中の所定の位置に記録された情報を光ディスクドライブユニット24に読み出させることにより、光ディスクのメディアIDを読み出し、インタフェース部14からバックエンド部20へ入力する。CPU7は、読み出したメディアIDが記憶部22の第1〜第n領域管理部のいずれかに記憶されているかを判定することにより、装着された光ディスクが既に登録済みの光ディスクであるか否かを判定する(ステップS201)。メディアIDが記憶部22に記憶されておらず、光ディスクが未登録であった場合は(ステップS201:NO)、CPU7は、光ディスクドライブユニット24で光ディスクから読み出したデータに基づき、光ディスクがフォーマット済みの光ディスクであるか否かを判定する(ステップS202)。ステップS202では、例えば、volume descriptorに基づいて判定を行う。光ディスクがフォーマット済みの光ディスクであった場合は(ステップS202:YES)、CPU7は、光ディスクドライブユニット24で光ディスクから読み出したデータに基づき、光ディスクが再生専用の光ディスクであるか否かを判定する(ステップS203)。
【0035】
光ディスクが再生専用ではなかった場合は(ステップS203:NO)、CPU7は、光ディスクのフォーマット指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS204)。例えば、CPU7は、光ディスクのフォーマット指示を受け付けるための受付画面用の映像信号をデコーダ10及び画像処理部13を介して表示装置200 へ送信することにより、表示装置200 に、フォーマット指示を受け付けるための受付画面を表示させる。受付画面を確認した使用者は、フォーマットを行う際には、リモートコントローラ100 を操作することによって、フォーマットの指示を入力する。使用者からの所定の操作を受け付けたリモートコントローラ100 が送信した所定の信号を記録装置1が受信することによって、光ディスクのフォーマット指示を受け付けた場合(ステップS204:YES)、又はステップS202で光ディスクがフォーマット済みではなかった場合は(ステップS202:NO)、CPU7は、ドライブ制御部26及び光ディスクドライブユニット24に、光ディスクをフォーマットさせる(ステップS205)。光ディスクのフォーマット指示の受け付けがない場合は(ステップS204:NO)、CPU7は、光ディスクの登録指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS206)。例えば、CPU7は、登録指示を受け付けるための受付画面を表示装置200 に表示させ、光ディスクの登録を行うか否かの指示を受け付ける。なお、初期化の指示を受け付けるための受付画面と、登録指示を受け付けるための受付画面とを一つに合わせた受付画面を表示装置200 に表示させる処理を行ってもよい。
【0036】
ステップS205が終了した場合、又はステップS206で光ディスクの登録指示を受け付けた場合は(ステップS206:YES)、CPU7は、記憶部22の管理領域に記憶された情報に基づき、記憶部22の第1〜第n領域の内で光ディスクが対応付けられていない記憶領域があるか否かを判定する(ステップS207)。光ディスクが対応付けられていない記憶領域がない場合(ステップS207:NO)、CPU7は、各記憶領域に対応付けて登録してある光ディスクの内で何れかの光ディスクの登録を解消することの指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS208)。例えば、CPU7は、光ディスクの新規登録ができないことを報知した上で既に登録されている光ディスクの登録解消の指示を受け付けるための受付画面を表示装置200 に表示させ、登録解消をするか否かの指示を受け付ける。なお、どの光ディスクの登録を解消するかの指示をも受け付ける処理を行ってもよい。登録解消の指示を受け付けた場合は(ステップS208:YES)、CPU7は、ドライブ制御部26に、記憶部22の管理領域に記憶されているメディアIDを消去させることにより、一の光ディスクの登録を解消する処理を行う(ステップS209)。例えば、記憶部22の第1領域に対応付けられている光ディスク61の登録を解消する場合は、記憶部22の第1領域管理部に記憶されているメディアID及びメディアキー情報を消去することにより、登録を解消する処理を行う。またこのとき、第1領域管理部に記憶されている割り当てフラグは、光ディスクが対応付けられていないことを示すフラグに書き換えられる。
【0037】
ステップS207で光ディスクが対応付けられていない記憶領域がある場合(ステップS207:YES)、又はステップS209が終了した場合は、CPU7は、光ディスクドライブユニット24に装着された光ディスクを、光ディスクが対応付けられていない記憶領域のいずれかに対応付けると共にビットレートに関連づけて登録する処理を行う(ステップS210)。例えば、CPU7は、表示装置200 にビットレートを選択させるための選択画面を表示させて、使用者にビットレートを選択させて、ビットレートに応じた記憶容量を備える記憶領域に光ディスクを対応付ける。記憶部22の第1領域がビットレートAに対応している場合に、使用者がビットレートAを選択したときには、光ディスク61は第1領域に対応付けられ、CPU7は、光ディスクドライブユニット24に装着されている光ディスク61から読み出したメディアID及び選択されたビットレートAを記憶部22の第1領域管理部に記憶させる。また第1記憶管理部に記憶されている割り当てフラグを、光ディスクが対応付けられていることを示すフラグに書き換える。ステップS201で光ディスクが登録済みであった場合(ステップS201:YES)、又はステップS210が終了した場合は、CPU7は、録画又は再生等の処理を実行するために、光ディスクドライブユニット24に装着されている光ディスクへのアクセスを開始する(ステップS211)。
【0038】
ステップS203で光ディスクが再生専用であった場合(ステップS203:YES)、ステップS206で光ディスクの登録指示の受付がなかった場合(ステップS206:NO)、又はステップS208で登録解消の指示の受付がなかった場合は(ステップS208:NO)、CPU7は、光ディスクドライブユニット24に装着されている光ディスクに対して、未登録の光ディスクとしてアクセスを開始する(ステップS212)。録画装置1は、以上で、光ディスクが装着された際の処理を終了する。
【0039】
録画装置1は、登録された光ディスクが光ディスクドライブユニット24に装着されている状態で、録画予約の処理を行う。図5は、録画装置1が行う録画予約の処理の手順を示すフローチャート、図6は光ディスクに書込まれた予約情報を示す模式図である。光ディスクのいずれかの領域、例えば図6に示すような中央部に、光ディスクを識別するための光ディスクに固有のメディアIDに関連付けて、チャンネル、番組の開始・終了時刻、番組名等が書込まれる。
CPU7は、録画すべき番組の指定を受け付けるための受付画面を表示装置200 に表示させ、使用者が所定の操作を行ったリモートコントローラ100 からの信号を受信することによって、録画すべき番組の指定を受け付ける(ステップS31)。例えば、表示装置200 は、電子番組表を表示し、使用者は電子番組表を確認しながらリモートコントローラ100 を操作することによって、番組が電子番組上で指定される。CPU7は、次に、受け付けた番組の指定に従って、録画を予約した番組を指定する予約情報を生成し、光ディスクドライブユニット24に装着されている光ディスクのメディアIDを読出し、読出したメディアIDに関連付けて予約情報をEEPROM9に記憶させる(ステップS32)。そしてCPU7は、ドライブ制御部26に、光ディスクドライブユニット24に装着されている光ディスクに予約情報を記録させる(ステップS33)。録画装置1は、以上で録画予約の処理を終了する。
【0040】
図7は、EEPROM9に記憶した予約情報の内容例を示す概念図である。メディアIDと予約情報とが互いに関連付けられて記憶されている。予約情報は、チャンネル、番組名、及び番組の放送時刻を示す情報を含んでおり、これらの情報により番組が指定される。このようにして、EEPROM9は、登録されている光ディスクに関連付けて予約情報を記憶する。
【0041】
バックエンド装置2のCPU7は、コンテンツデータの記録を開始する時刻の前、例えば数分前に、光ディスクに書込まれた予約情報とEEPROM9に書込まれた予約情報とが一致するか否か判断し、一致すると判断した場合に、予約した番組の開始時刻から該予約した番組に係るコンテンツデータを光ディスクに書込む指令を光ディスクドライブユニット24に発する。図8はバックエンド装置2のCPU7によるコンテンツデータの書込み処理を示すフローチャートである。
【0042】
バックエンド装置2のCPU7は、タイマ11から現在時刻を示す情報を受信し、現在時刻が録画開始時刻の所定時間前、例えば数分前になるまで待機する(ステップS1:NO)。現在時刻が録画開始時刻の所定時間前になった場合に(ステップS1:YES)、CPU7は前記ピックアップ部24aからの信号を取込み、光ディスクドライブユニット24内に光ディスクが装填されているか否か判定する(ステップS2)。光ディスクドライブユニット24内に光ディスクが装填されていない場合は(ステップS2:NO)、CPU7はEEPROM9にアクセスして予約情報を取得し、取得した予約情報からメディアID及び該メディアIDに関連付けたビットレートを参照する(ステップS11)。そしてCPU7は、参照したメディアID及びビットレートに対応する第1領域〜第n領域のいずれかにコンテンツデータをファイル単位で書込む指令をドライブ制御部26を介して記憶部22へ発し、コンテンツデータを記憶領域に記憶する(ステップS12)。このときCPU7は取得した予約情報からチャンネルを参照し、該チャンネルに周波数を同調させる指令を前記デジタルチューナ3へ発すると共に、入力されるコンテンツデータのビットレートを、取得した予約情報に係るビットレートに変換する指令を前記ビットレート変更部5へ発する。このため記憶部22は、前記チャンネルのコンテンツデータを、変更されたビットレートで開始時刻から終了時刻まで第1領域〜第n領域のいずれかに書込むことができる。そしてCPU7は第1領域〜第n領域のいずれかに書き込んだファイル(コンテンツデータ)のファイル名を示す識別子を管理領域に設定する指令をドライブ制御部26を介して記憶部22へ発し(ステップS13)、後述するステップS8へ処理を進める。
【0043】
光ディスクドライブユニット24内に光ディスクが装填されている場合は(ステップS2:YES)、CPU7は光ディスクに記録された予約情報を取得し、取得した予約情報からメディアIDを参照する(ステップS3)。次にCPU7はEEPROM9に記録された予約情報を取得し、取得した予約情報からメディアIDを参照し(ステップS4)、光ディスクに記録されたメディアIDとEEPROM9に記録された予約情報に係るメディアIDとが一致するか否かを判定する(ステップS5)。光ディスクに記録された予約情報とEEPROM9に記録されたメディアIDとが一致しない場合は(ステップS5:NO)、ステップS11へ処理を進める。
【0044】
光ディスクに記録されたビットレートとEEPROM9に記録されたメディアIDとが一致する場合は(ステップS5:YES)、CPU7は、ドライブ制御部26を介してコンテンツデータを光ディスクに記録する指令を光ディスクドライブユニット24へ発する(ステップS6)。このときCPU7は取得した予約情報からチャンネルを参照し、参照したチャンネルに周波数を同調させる指令を前記アナログチューナ3又はデジタルチューナ3へ発する。またCPU7は入力されるコンテンツデータのビットレートを、予約情報のメディアIDに関連付けてあるビットレートに変換する指令を前記ビットレート変更部5へ発する。このため光ディスクドライブユニット24は、ビットレートを変換した前記チャンネルのコンテンツデータを開始時刻から終了時刻まで光ディスクに書込むことができる。なおステップS6において、CPU7は記憶部22にもコンテンツデータを記憶する構成であっても良い。そして番組の放送が終了し、コンテンツデータの記録が終了した場合、CPU7は、光ディスクに記録したコンテンツデータが表す番組のタイトルを示すタイトル情報を光ディスクに記録させる(ステップS7)。CPU7は、次に光ディスクに記録させたタイトル情報と同等のタイトル情報を、EEPROM9に記憶する(ステップS8)。そしてCPU7は、光ディスクに記録したコンテンツデータ又は記憶部22に記憶したコンテンツデータの分布状態を示すマップ情報を、ステップS8までの処理を反映するように更新する(ステップS9)。次にCPU7は、録画した番組の予約情報をEEPROM9及び光ディスクから消去する指令を発する(ステップS10)。
【0045】
図9及び図10は、コンテンツデータを記録した光ディスク又はコンテンツデータを記憶した記憶部22の状態を示す概念図である。図9(a)は、記憶部22の第1領域に番組1のコンテンツデータが記録された状態を示し、更に、光ディスク61の記録内容及び第1領域の記録内容の少なくとも一方に含まれるコンテンツデータを記録する仮想的なディスク(仮想ディスク)の記録イメージを示す。第1領域に番組1のコンテンツデータが記憶されており、それに伴って仮想ディスクにもコンテンツデータが記録されている。図9(b)は、記憶部22の第1領域管理部に記憶されたマップ情報の内容例を示す。コンテンツデータのデータ名に関連付けて、仮想ディスク及び第1領域におけるデータの分布が、先頭アドレス及びデータのサイズによって記録されている。更に、第1領域とディスク61とでのコンテンツデータの同期状態を示す情報が記録されている。仮想ディスクと第1領域とでは、コンテンツデータの先頭アドレスが異なるものの、同サイズのコンテンツデータが記録されていることが示されている。またコンテンツデータは光ディスク61には記録されていないので、同期状態は未同期となっている。なお、本実施例では、メモリのアドレス及びデータのサイズを十進法の数字で示している。図9(c)は、EEPROM9に記憶されるタイトル情報の内容例を示す。コンテンツデータが表す番組のタイトルに関連付けて、番組が継続する時間の長さ、画質、ダビング可能回数、及び同期状態を示す情報が記録されている。なお、コンテンツデータのデータ名とタイトル名とは、図9に示したように同一でもよいが、互いに異なっていてもよい。
【0046】
図10は、光ディスク61に番組1のコンテンツデータが記録された状態を示す。図10(a)に示すように、光ディスク61に番組1のコンテンツデータが記録され、それに伴って仮想ディスクにもコンテンツデータが記録される。図10(b)に示すように、マップ情報では、仮想ディスクにコンテンツデータが記録されている一方で、第1領域にはコンテンツデータが記憶されていないことが記録されている。また図10(c)に示すように、タイトル情報では、光ディスク61に記録されたコンテンツデータに関しては、ダビング可能回数が記録されない。
【0047】
コンテンツデータが記憶部22に書込まれている場合であって、光ディスクドライブユニット24に光ディスクが装填されたとき、例えばユーザが映像を再生する目的又は番組の予約をする目的で光ディスクドライブユニット24に光ディスクを装填したときに、CPU7は記憶部22に書込まれているコンテンツデータを光ディスクへ移動させる処理を行う。図11はバックエンド装置2のCPU7によるコンテンツデータの移動処理を示すフローチャートである。
【0048】
バックエンド装置2のCPU7は、前記ピックアップ部24aから光ディスクの有無を示す信号を取込み、光ディスクドライブユニット24内に光ディスクが装填されるまで待機する(ステップS21:NO)。光ディスクドライブユニット24内に光ディスクが装填された場合に(ステップS21:YES)、CPU7は記憶部22にアクセスしてタイトル情報を参照し、未同期のファイルが記憶部22に記憶してあるか否か判定する(ステップS22)。記憶部22に未同期のファイルが記憶していない場合には(ステップS22:NO)、CPU7は処理を終了する。
【0049】
記憶部22に未同期のファイルが記憶してある場合には(ステップS22:YES)、CPU7は、コンテンツデータが記憶してある記憶領域を管理する管理領域にアクセスして、未同期のファイル(コンテンツデータ)のメディアIDを参照する(ステップS23)。そしてCPU7は光ディスクに設定してあるメディアIDを参照する(ステップS24)。次にCPU7は参照した両メディアIDが一致するか否か判定する(ステップS25)。両メディアIDが一致しない場合には(ステップS25:NO)、CPU7は処理を終了する。
【0050】
両メディアIDが一致する場合には(ステップS25:YES)、CPU7は記憶部22に記憶してある未同期のファイルを光ディスクへ書込む指令をドライブ制御部26を介して光ディスクドライブユニット24へ発する(ステップS26)。該指令によって光ディスクドライブユニット24は記憶部22に記憶してあるコンテンツデータを光ディスクへ書込む。次にCPU7は、ドライブ制御部26を介して記憶部22にアクセスし、未同期のファイルを同期済みのファイルに変更する(ステップS27)。
【0051】
図12は、光ディスクの記録内容を記憶部22の記憶内容に同期させた結果を示す概念図である。図12は、図9に示す状態で、コンテンツデータを記録していない光ディスク61が光ディスクドライブユニット24に装着された場合の同期結果を示す。図12(a)に示すように、光ディスク61には、第1領域に記憶されているコンテンツデータと同一のコンテンツデータが記録される。また図12(b)に示すように、マップ情報では、番組1のコンテンツデータが仮想ディスク及び第1領域の両方に記憶され、番組1のコンテンツデータに関して光ディスク61の記録内容と第1領域の記憶内容とが同期していることが記録されている。また図12(c)に示すように、タイトル情報でも、番組1のコンテンツデータに関して光ディスク61と第1領域とで同期していることが記録されている。
【0052】
実施の形態に係る記録装置にあっては、ユーザは所定の内容に係る番組のコンテンツデータを所定の光ディスクに記録することを望む場合があるので、一の記憶領域に関連付けて光ディスクのメディアIDを記憶して、光ディスクを登録し、光ディスク間の登録/未登録の識別を行うことができるようにする。また登録された光ディスクに関連付けて、入力される番組のコンテンツデータの記録をビットレートと共に予約し、記録を予約されたコンテンツデータが入力された場合に、該コンテンツデータを、登録された記録媒体に指定したビットレートで記録することができる。
【0053】
また光ディスクドライブユニット24に光ディスクが装填されていない場合又は光ディスクドライブユニット24に装填された光ディスクに設定してあるメディアIDとEEPROM9に設定されたメディアIDとが一致しない場合に、EEPROM9に設定してあるメディアIDに対応づけたビットレートでコンテンツデータを記憶部22に記憶して、蓄積することができる。このため記憶部22に蓄積されたコンテンツデータをユーザが選択した光ディスクに書込むことで、予約した番組をユーザが選択した光ディスクに所望のビットレートで確実に録画することができる。
【0054】
また記憶領域に関連付けてあるビットレートが大きくなるに従って、記憶領域の記憶容量を大きくしているので、各記憶領域に記憶することができるコンテンツデータの記憶時間を均等にすることができる。また必要に応じて記憶容量を調整することができ、例えば使用する頻度に応じて各記憶容量を調整し、使用頻度の高いビットレートに対応する記憶領域の記憶時間を他の記憶領域よりも長くすることができる。
【0055】
また記憶部22の第1領域〜第n領域はビットレートに対応しているので、ビットレートをインデックスとして記憶部22へアクセスすることができ、記憶部22へのアクセスの高速化を図ることができる。また第1領域〜第n領域の記憶容量をビットレートに応じて設定することで、記憶部22を効率的に使用することができる。
【0056】
また記憶部22にコンテンツデータが記憶してある場合であって、光ディスクが光ディスクドライブユニット24に装填されたときに、バックエンド装置2のCPU7は、第1領域〜第n領域に設定されたビットレートと光ディスクに設定してあるビットレートとが一致するか否か判定し、一致する場合に、記憶部22に記憶してあるコンテンツデータを光ディスクドライブユニット24に装填された光ディスクに書込むので、ユーザが所定の光ディスクを特定の番組及びビットレートに対応付けて使用している場合には、該所定の光ディスクに設定してあるビットレートと蓄積されたコンテンツデータのビットレートとを比較することによって、蓄積されたコンテンツデータが所定の光ディスクに録画すべき番組であるか否かをCPU7は判定することができる。このため所定の光ディスクへ特定の番組を確実に録画し、ユーザが所定の光ディスクに特定の番組を録画し損ねることを防止することができる。
【0057】
またユーザが所望するコンテンツデータが記憶部22に記憶してあり、光ディスクに記録されていない場合に、ユーザが、所望するコンテンツデータが記録されていない光ディスクを光ディスクドライブユニット24に装填してコンテンツデータを再生するときには、記憶部22に記憶してあるコンテンツデータが再生され、コンテンツデータの再生と共に光ディスクに記憶部22に記憶してあるコンテンツデータが書込まれる。そのためユーザは所望の映像を視聴しつつ録画することができるので、ユーザに気づかれることなく、過去に光ディスクに録画し損ねた番組を光ディスクに確実に録画することができる。
【0058】
なお記憶部22においてビットレートは管理領域に記憶してあるが、第1領域〜第n領域に記憶する構成であっても良い。また記憶部22にはNAND型フラッシュメモリが使用されているが、NAND型フラッシュメモリに代えてEEPROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)及びHD(Hard Disc)等を使用しても良い。また実施の形態に係る記録装置1は表示装置200 に接続して使用されるが、記録装置1と表示装置200 とを一体に構成しても良い。また光ディスクに代えて、メモリーカード、装填/排出可能なHD等を使用しても良い。またEEPROM9に代えて他の不揮発性メモリ、例えばEPROM等を使用しても良い。
【符号の説明】
【0059】
1 記録装置
2 バックエンド装置
3 デジタルチューナ
5 ビットレート変更部
7 CPU
9 EEPROM
11 タイマ
20 ドライブ装置
22 記憶部
23 カウンタ回路
24 ディスクドライブユニット
24a ピックアップ部
30 光ディスク(記録媒体)
【技術分野】
【0001】
本発明は記録媒体の装填及び排出を行い、装填された記録媒体に対して音声情報及び映像情報を含むコンテンツデータの書込み又は読込みを行う記録装置及び記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、記録媒体例えば光ディスクの装填及び排出を行い、音声情報及び映像情報を含むコンテンツデータを乗せた放送波を受信して光ディスクにコンテンツデータを記録する記録装置が広く普及している。該記録装置は一般に予約機能を備えており、ユーザは記録装置にチャンネル、開始・終了時刻及び番組名等の予約情報を設定する(例えば特許文献1参照)。
【0003】
ユーザによっては番組とビットレートとを対応させて、ビットレート毎に複数の光ディスクを使い分けることがある。例えばスポーツ番組のビットレートを低ビットレートに対応させ、映画番組のビットレートを高ビットレートに対応させて、それぞれ異なる光ディスクに記録する。この場合ユーザは番組に応じた光ディスクを記録媒体に装填し、装填した光ディスクに対応したビットレートで番組を予約する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−215547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし予約した番組の開始時間に、番組に対応していない光ディスクが記録装置に装填してある場合には、装填された光ディスクに番組が録画されるので、番組毎に使用する光ディスクを使い分けるというユーザの要求は満たされない。また低ビットレートで録画する光ディスクに高ビットレートで番組が録画された場合には、光ディスクに充分な記憶容量が残存していなければ、番組を全て録画することができない。また光ディスクが記録装置に装填されていない場合には番組を録画することはできない。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、番組のビットレートに対応しない記録媒体が装填されている場合及び記録媒体が装填されていない場合でも、予約した番組に対応する光ディスクに、予約した番組を所望のビットレートで確実に記録することができる記録装置及び記録方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る記録装置は、着脱可能な記録媒体にコンテンツデータを記録する記録装置において、コンテンツデータを記憶することができる複数の記憶領域を有する記憶部と、記録媒体に固有の媒体情報と該媒体情報に対応するビットレートとを前記複数の記憶領域の内の一の記憶領域に関連付けて記憶する手段と、媒体情報と該媒体情報に対応するビットレートとを設定して、コンテンツデータの記録を指定する指定手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明においては、ユーザは所定の内容に係る番組のコンテンツデータを所定の記録媒体に記録することを望む場合があるので、一の記憶領域に関連付けて記録媒体の媒体情報を記憶して、記録媒体を登録し、記録媒体間の登録/未登録の識別を行うことができるようにする。また登録された記録媒体に関連付けて、入力される番組のコンテンツデータの記録をビットレートと共に指定し、記録を指定されたコンテンツデータが入力された場合に、該コンテンツデータを登録された記録媒体に、指定したビットレートで記録する構成とすることで、所定の内容に係る番組のコンテンツデータを所定の記録媒体に所望のビットレートで記録することができる。
【0009】
本発明に係る記録装置は、前記指定手段にて記録を指定されたコンテンツデータが入力され、前記指定手段にて設定された媒体情報と装着された記録媒体の媒体情報とが一致する場合に、入力されたコンテンツデータを一致する媒体情報に対応したビットレートで前記記録媒体に記録する手段と、前記指定手段にて記録を指定されたコンテンツデータが入力され、前記指定手段にて設定された媒体情報と装着された記録媒体の媒体情報とが一致しないか又は記録媒体が装着されていない場合には、入力されたコンテンツデータを、前記指定手段にて設定された媒体情報及びビットレートを関連づけてある記憶領域に、前記指定手段にて設定されたビットレートで記憶する手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明においては、媒体情報に対応付けてコンテンツデータのビットレートを記憶することで、登録された記録媒体が装着されていない場合に、登録された記録媒体の媒体情報を取得し、取得した媒体情報に対応付けてあるビットレートで、取得した媒体情報に関連付けてある記憶領域に前記コンテンツデータを記録することができ、コンテンツデータを所望のビットレートで蓄積することができる。
【0011】
本発明に係る記録装置は、前記記憶領域の記憶容量は、記憶領域に関連付けてあるビットレートに応じて設定してあることを特徴とする。
【0012】
本発明においては、例えば記憶領域に関連付けてあるビットレートが大きくなるに従って、記憶領域の記憶容量を大きくし、各記憶領域に記憶することができるコンテンツデータの記憶時間を均等にすることができる。また使用する頻度に応じて各記憶領域の記憶時間を調整することができる。
【0013】
本発明に係る記録装置は、前記番組のコンテンツデータは放送によって入力されており、前記指定手段は、放送される番組のコンテンツデータの記録を予約するようにしてあることを特徴とする。
【0014】
本発明においては、放送される番組のコンテンツデータの記録を予約し、予約された番組が開始された場合に、番組を記録媒体に記録するか又は記憶領域に記憶し、予約された番組のコンテンツデータを確実に蓄積することができる。
【0015】
本発明に係る記録装置は、前記指定情報を関連付けられた記録媒体が装着された場合に、該記録媒体に固有の媒体情報を関連付けてある記憶領域に記憶されているコンテンツデータの内で前記記録媒体に記録されていないコンテンツデータを前記記録媒体に記録する手段を備えることを特徴とする。
【0016】
本発明においては、記憶領域にコンテンツデータが記憶してあり、且つ記録媒体が装着された場合に、前記記憶領域に関連づけてある媒体情報と装着された記録媒体の媒体情報とが一致するか否か判定し、一致する場合に、記憶領域に記憶してあるコンテンツデータを記録媒体に書込む。媒体情報にはビットレートが対応付けてあるため、所定の記録媒体への録画が所望のビットレートで確実に実行される。
【0017】
本発明に係る記録方法は、着脱可能な記録媒体にコンテンツデータを記録する記録方法において、コンテンツデータを記憶することができる複数の記憶領域を有する記憶部の一の記憶領域に、記録媒体に固有の媒体情報と該媒体情報に対応するビットレートとを関連付けて記憶するステップと、媒体情報と該媒体情報に対応するビットレートとを設定して、入力される番組のコンテンツデータの記録を指定するステップとを備えることを特徴とする。
【0018】
本発明においては、ユーザは所定の内容に係る番組のコンテンツデータを所定の記録媒体に記録することを望む場合があるので、一の記憶領域に関連付けて記録媒体の媒体情報を記憶して、記録媒体を登録し、記録媒体間の登録/未登録の識別を行うことができるようにする。また登録された記録媒体に関連付けて、入力される番組のコンテンツデータの記録をビットレートと共に指定し、記録を指定されたコンテンツデータが入力された場合に、該コンテンツデータを登録された記録媒体に、指定したビットレートで記録する構成とすることで、所定の内容に係る番組のコンテンツデータを所定の記録媒体に所望のビットレートで記録することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る記録装置にあっては、ユーザは所定の内容に係る番組のコンテンツデータを所定の記録媒体に記録することを望む場合があるので、一の記憶領域に関連付けて記録媒体の媒体情報を記憶して、記録媒体を登録し、記録媒体間の登録/未登録の識別を行うことができるようにする。また登録された記録媒体に関連付けて、入力される番組のコンテンツデータの記録を指定し、記録を指定されたコンテンツデータが入力された場合に、該コンテンツデータを登録された記録媒体に記録する構成とすることで、所定の内容に係る番組のコンテンツデータを所定の記録媒体に記録することができる。また一の記憶領域に関連付けてある媒体情報に対応付けてコンテンツデータのビットレートを記憶することで、登録された記録媒体が装着されていない場合に、登録された記録媒体の媒体情報を取得し、取得した媒体情報に対応付けてあるビットレートで、取得した媒体情報に関連付けてある記憶領域に前記コンテンツデータを記録することができ、コンテンツデータを所望のビットレートで蓄積することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施の形態に係る記録装置と、リモートコントローラ及び表示装置との関係を説明する説明図である。
【図2】実施の形態に係る記録装置の構成を示すブロック図である。
【図3】記憶部の内部構成を示す模式図である。
【図4】光ディスクドライブユニットに光ディスクが装着されてから録画装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】録画装置が行う録画予約の処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】光ディスクに書込まれた予約情報を示す模式図である。
【図7】EEPROMに記憶した予約情報の内容例を示す概念図である。
【図8】バックエンド装置のCPUによるコンテンツデータの書込み処理を示すフローチャートである。
【図9】コンテンツデータを記録した光ディスク又はコンテンツデータを記憶した記憶部の状態を示す概念図である。
【図10】コンテンツデータを記録した光ディスク又はコンテンツデータを記憶した記憶部の状態を示す概念図である。
【図11】バックエンド装置のCPUによるコンテンツデータの移動処理を示すフローチャートである。
【図12】光ディスクの記録内容を記憶部の記憶内容に同期させた結果を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下本発明を実施の形態に係る記録装置を示す図面に基づいて詳述する。図1は記録装置と、リモートコントローラ及び表示装置との関係を説明する説明図である。
図において1はBD(Blu-ray Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクにコンテンツデータを記録する記録装置である。該記録装置1は光ディスクの装填及び排出を行い、光ディスクに対してコンテンツデータの読込み又は書込みを行う光ディスクドライブユニット24を備えている。記録装置1は表示装置200 に接続することができ、光ディスクドライブユニット24にて読込んだ光ディスクのコンテンツデータを表示装置200 に表示するように構成されている。また記録装置1はリモートコントローラ100 からの信号を受信して、番組の予約等の設定を行う。記録装置1の光ディスクドライブユニット24は後述するバックエンド装置2によって制御される。
【0022】
図2は記録装置の構成を示すブロック図である。図2に示すように、記録装置1はバックエンド装置2と、ドライブ装置20とを備えている。
バックエンド装置2は、コンテンツデータを乗せたデジタル放送波を受信するデジタルチューナ3と、アナログ信号を符号化するエンコーダ4とを備えている。デジタルチューナ3は、入力されたデジタル放送の放送信号を、選局されたチャンネル即ち特定の周波数帯の放送信号をMPEG(Moving Picture Experts Group)−2TS(Transport Stream)等のデジタルのストリームデータに変換する。エンコーダ4は、入力された映像信号及び音声信号を、MPEG−2PS(Program Stream)又はMPEG−2TS等のデジタルのストリームデータにエンコードする処理を行う。
【0023】
バックエンド装置2は、コンテンツデータのビットレートを変更するビットレート変更部5を更に備えている。前記デジタルチューナ3にて受信されたコンテンツデータと、前記エンコーダ4にて符号化されたコンテンツデータとは前記ビットレート変更部5に入力される。ビットレート変更部5に入力されたコンテンツデータのビットレートは必要に応じて変更される。
【0024】
前記ビットレート変更部5はバス6に接続してあり、該バス6にはCPU(Central Processing Unit)7と、RAM(Randam Access Memory)8と、EEPROM9(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)と、デコーダ10と、タイマ11と、I/F(Inter Face)12とが更に接続してある。CPU7はEEPROM9に記憶された制御プログラムをRAM8に読み込み、該制御プログラムに従ってコンテンツデータの記録及び再生を制御する。なおEEPROM9には、予約情報としてコンテンツデータを配信するチャンネルを示すデータ、コンテンツデータの記録を開始する時刻を示すデータ、コンテンツデータの記録を終了する時刻を示すデータ及びコンテンツデータに係る番組名を示すデータが書込まれる。
【0025】
前記デコーダ10はバス6を介して入力されたコンテンツデータをデコードする。バックエンド装置2は画像処理部13を備えており、前記デコーダ10にてデコードされたコンテンツデータは画像処理部13に入力される。該画像処理部13は、入力されたコンテンツデータに輝度補正、ガンマ補正等を行い、表示装置200 へコンテンツデータを出力する。前記タイマ11は、CPU7の要求に応じて現在時刻を示す情報をCPU7へ送信する。
【0026】
前記バックエンド装置2のI/F12は前記ドライブ装置20との間でデータの入出力を行う。ドライブ装置20はバス21により相互に接続された記憶部22、光ディスクドライブユニット24及びI/F25、光ディスクドライブユニット24及び記憶部22の動作を制御するドライブ制御部26とを備える。記憶部22はNAND型フラッシュメモリからなる。
【0027】
前記光ディスクドライブユニット24はピックアップ部24aを備えており、該ピックアック部から照射されるレーザ光によって、光ディスクドライブユニット24に装填された光ディスクに対してコンテンツデータの書込み又は読出しを行う。なお前記ピックアップ部24aは照射したレーザ光を受光して、光ディスクの有無を検出することができる。ドライブ装置20のI/F25はバックエンド装置2のI/F12に接続してあり、ドライブ装置20とバックエンド装置2との間でデータの送受信が行われる。
【0028】
図3は、記憶部22の内部構成を示す模式図である。記憶部22は、記憶部22の記憶内容を管理するための情報を記憶する管理領域、並びにコンテンツデータを記憶するための第1領域、第2領域、…、第n領域及び予備領域の複数の記憶領域を含んで構成されている。ここで、nは正の整数である。nは予め適当な値に定められており、録画装置1の出荷時点では、記憶部22の記憶領域が管理領域、第1〜第n領域及び予備領域の複数の記憶領域に予め分割されている。
【0029】
記憶部22の記憶領域の内、第1〜第n領域は、個別に特定の光ディスクを対応付けておき、対応づけた光ディスクに応じたデータを記憶するための記憶領域である。例えば、第1領域には特定の光ディスク61が対応付けられ、第2領域には特定の光ディスク62が対応付けられる。録画装置1の出荷時点では、いずれの領域にも光ディスクは対応付けられていない。録画装置1を使用するには、使用者所有の光ディスクを何れかの記憶領域に対応付けて登録する処理を行う必要がある。また予備領域は、その他のデータを記憶するための記憶領域である。
【0030】
記憶部22の管理領域は、図3に示すように、管理領域を管理するための情報を記憶する管理領域管理部と、第1領域、第2領域、…、第n領域及び予備領域の夫々を管理するための情報を記憶する第1領域管理部、第2領域管理部、…、第n領域管理部及び予備領域管理部とを含んで構成されている。管理領域は、記憶部22の記憶領域を分割した数を示すエントリ数と、管理領域中で第1〜第n領域管理部及び予備領域管理部の夫々に割り当てられたエリアのアドレスを示す割り当てエリア情報とが記憶されている。
【0031】
第1領域管理部には、第1記憶領域の番号を示すエントリ番号、第1領域に実際に光ディスクが対応付けられているか否かを示す割り当てフラグ、及び対応付けられた光ディスクを識別するためのメディアIDが記憶される。また第1領域管理部には、記憶部22の記憶領域中で第1領域に割り当てられたエリアのアドレスを示す割り当てエリア情報、光ディスクのコピーガードに利用するための情報であるメディアキー情報、光ディスクに記録するコンテンツデータのビットレート及び第1領域に係るデータの分布状態を示すマップ情報が記憶される。メディアID及びメディアキー情報は、光ディスクに予め記録されている情報であり、個々の光ディスクについて固有の情報である。録画装置1の出荷時点では、第1領域にはまだ光ディスク61が対応付けられていないので、割り当てフラグは光ディスクが対応付けられていないことを示しており、特定の光ディスク61に固有のメディアID及びメディアキー情報はまだ記憶されていない。マップ情報は、第1領域で記憶するデータ、及び第1領域に対応付けられた光ディスク61で記録するデータが、第1領域及び光ディスク61のどのアドレスに分布しているのかを示している。第2〜第n領域管理部の夫々にも、同様の情報が記憶される。
【0032】
なお、録画装置1は、記憶部22の記憶領域が予め分割されているのではなく、使用者がnの値を指定することによりnを決定し、nの値に応じて記憶部22の記憶領域を分割する処理を行う形態であってもよい。またビットレートに基づく複数の分割パターンから使用者が一の分割パターンを選択し、選択された分割パターンに応じて記憶部22の記憶領域を分割する処理を行う形態であってもよい。ここでビットレートに基づく分割パターンとは、ビットレートを示す複数の数値から構成される数値群をいい、複数の分割パターンは、例えばパターン1(15、10、5)、パターン2(10、10、10)、パターン3(5、5、5、5、5、5)及びパターン4(15、15)のように表すことができる。各パターンの括弧内の数値はビットレートを示す。このような分割パターンから一の分割パターンを選択するための画面を表示装置200 に表示させて、例えばパターン1(15、10、5)を使用者が選択した場合には、録画装置1は、記憶部22の記憶領域はビットレート15、ビットレート10、及びビットレート5にそれぞれ対応する三つの領域に分割する処理を行う。
【0033】
第1領域管理部〜第n領域管理部に記憶されるビットレートは互いに異なり、例えば第2領域管理部に記憶されるビットレートは第1領域管理部に記憶されるビットレートの1/2、第3領域管理部に記憶されるビットレートは第1領域管理部に記憶されるビットレートの1/3、第4領域管理部に記憶されるビットレートは第1領域管理部に記憶されるビットレートの1/5となる。第1領域〜第n領域の記憶容量は、記憶されるビットレートに応じて設定されており、ビットレートが大きい領域ほど前記記憶容量は大きい。なお記憶されるビットレートに拘わらず、第1領域〜第n領域の記憶容量を同じにしても良い。
【0034】
次に録画装置1が実行する処理を説明する。図4は、光ディスクドライブユニット24に光ディスクが装着されてから録画装置1が行う処理の手順を示すフローチャートである。使用者の操作により光ディスクドライブユニット24に光ディスクが装着された場合は、ドライブ制御部26は、光ディスク中の所定の位置に記録された情報を光ディスクドライブユニット24に読み出させることにより、光ディスクのメディアIDを読み出し、インタフェース部14からバックエンド部20へ入力する。CPU7は、読み出したメディアIDが記憶部22の第1〜第n領域管理部のいずれかに記憶されているかを判定することにより、装着された光ディスクが既に登録済みの光ディスクであるか否かを判定する(ステップS201)。メディアIDが記憶部22に記憶されておらず、光ディスクが未登録であった場合は(ステップS201:NO)、CPU7は、光ディスクドライブユニット24で光ディスクから読み出したデータに基づき、光ディスクがフォーマット済みの光ディスクであるか否かを判定する(ステップS202)。ステップS202では、例えば、volume descriptorに基づいて判定を行う。光ディスクがフォーマット済みの光ディスクであった場合は(ステップS202:YES)、CPU7は、光ディスクドライブユニット24で光ディスクから読み出したデータに基づき、光ディスクが再生専用の光ディスクであるか否かを判定する(ステップS203)。
【0035】
光ディスクが再生専用ではなかった場合は(ステップS203:NO)、CPU7は、光ディスクのフォーマット指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS204)。例えば、CPU7は、光ディスクのフォーマット指示を受け付けるための受付画面用の映像信号をデコーダ10及び画像処理部13を介して表示装置200 へ送信することにより、表示装置200 に、フォーマット指示を受け付けるための受付画面を表示させる。受付画面を確認した使用者は、フォーマットを行う際には、リモートコントローラ100 を操作することによって、フォーマットの指示を入力する。使用者からの所定の操作を受け付けたリモートコントローラ100 が送信した所定の信号を記録装置1が受信することによって、光ディスクのフォーマット指示を受け付けた場合(ステップS204:YES)、又はステップS202で光ディスクがフォーマット済みではなかった場合は(ステップS202:NO)、CPU7は、ドライブ制御部26及び光ディスクドライブユニット24に、光ディスクをフォーマットさせる(ステップS205)。光ディスクのフォーマット指示の受け付けがない場合は(ステップS204:NO)、CPU7は、光ディスクの登録指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS206)。例えば、CPU7は、登録指示を受け付けるための受付画面を表示装置200 に表示させ、光ディスクの登録を行うか否かの指示を受け付ける。なお、初期化の指示を受け付けるための受付画面と、登録指示を受け付けるための受付画面とを一つに合わせた受付画面を表示装置200 に表示させる処理を行ってもよい。
【0036】
ステップS205が終了した場合、又はステップS206で光ディスクの登録指示を受け付けた場合は(ステップS206:YES)、CPU7は、記憶部22の管理領域に記憶された情報に基づき、記憶部22の第1〜第n領域の内で光ディスクが対応付けられていない記憶領域があるか否かを判定する(ステップS207)。光ディスクが対応付けられていない記憶領域がない場合(ステップS207:NO)、CPU7は、各記憶領域に対応付けて登録してある光ディスクの内で何れかの光ディスクの登録を解消することの指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS208)。例えば、CPU7は、光ディスクの新規登録ができないことを報知した上で既に登録されている光ディスクの登録解消の指示を受け付けるための受付画面を表示装置200 に表示させ、登録解消をするか否かの指示を受け付ける。なお、どの光ディスクの登録を解消するかの指示をも受け付ける処理を行ってもよい。登録解消の指示を受け付けた場合は(ステップS208:YES)、CPU7は、ドライブ制御部26に、記憶部22の管理領域に記憶されているメディアIDを消去させることにより、一の光ディスクの登録を解消する処理を行う(ステップS209)。例えば、記憶部22の第1領域に対応付けられている光ディスク61の登録を解消する場合は、記憶部22の第1領域管理部に記憶されているメディアID及びメディアキー情報を消去することにより、登録を解消する処理を行う。またこのとき、第1領域管理部に記憶されている割り当てフラグは、光ディスクが対応付けられていないことを示すフラグに書き換えられる。
【0037】
ステップS207で光ディスクが対応付けられていない記憶領域がある場合(ステップS207:YES)、又はステップS209が終了した場合は、CPU7は、光ディスクドライブユニット24に装着された光ディスクを、光ディスクが対応付けられていない記憶領域のいずれかに対応付けると共にビットレートに関連づけて登録する処理を行う(ステップS210)。例えば、CPU7は、表示装置200 にビットレートを選択させるための選択画面を表示させて、使用者にビットレートを選択させて、ビットレートに応じた記憶容量を備える記憶領域に光ディスクを対応付ける。記憶部22の第1領域がビットレートAに対応している場合に、使用者がビットレートAを選択したときには、光ディスク61は第1領域に対応付けられ、CPU7は、光ディスクドライブユニット24に装着されている光ディスク61から読み出したメディアID及び選択されたビットレートAを記憶部22の第1領域管理部に記憶させる。また第1記憶管理部に記憶されている割り当てフラグを、光ディスクが対応付けられていることを示すフラグに書き換える。ステップS201で光ディスクが登録済みであった場合(ステップS201:YES)、又はステップS210が終了した場合は、CPU7は、録画又は再生等の処理を実行するために、光ディスクドライブユニット24に装着されている光ディスクへのアクセスを開始する(ステップS211)。
【0038】
ステップS203で光ディスクが再生専用であった場合(ステップS203:YES)、ステップS206で光ディスクの登録指示の受付がなかった場合(ステップS206:NO)、又はステップS208で登録解消の指示の受付がなかった場合は(ステップS208:NO)、CPU7は、光ディスクドライブユニット24に装着されている光ディスクに対して、未登録の光ディスクとしてアクセスを開始する(ステップS212)。録画装置1は、以上で、光ディスクが装着された際の処理を終了する。
【0039】
録画装置1は、登録された光ディスクが光ディスクドライブユニット24に装着されている状態で、録画予約の処理を行う。図5は、録画装置1が行う録画予約の処理の手順を示すフローチャート、図6は光ディスクに書込まれた予約情報を示す模式図である。光ディスクのいずれかの領域、例えば図6に示すような中央部に、光ディスクを識別するための光ディスクに固有のメディアIDに関連付けて、チャンネル、番組の開始・終了時刻、番組名等が書込まれる。
CPU7は、録画すべき番組の指定を受け付けるための受付画面を表示装置200 に表示させ、使用者が所定の操作を行ったリモートコントローラ100 からの信号を受信することによって、録画すべき番組の指定を受け付ける(ステップS31)。例えば、表示装置200 は、電子番組表を表示し、使用者は電子番組表を確認しながらリモートコントローラ100 を操作することによって、番組が電子番組上で指定される。CPU7は、次に、受け付けた番組の指定に従って、録画を予約した番組を指定する予約情報を生成し、光ディスクドライブユニット24に装着されている光ディスクのメディアIDを読出し、読出したメディアIDに関連付けて予約情報をEEPROM9に記憶させる(ステップS32)。そしてCPU7は、ドライブ制御部26に、光ディスクドライブユニット24に装着されている光ディスクに予約情報を記録させる(ステップS33)。録画装置1は、以上で録画予約の処理を終了する。
【0040】
図7は、EEPROM9に記憶した予約情報の内容例を示す概念図である。メディアIDと予約情報とが互いに関連付けられて記憶されている。予約情報は、チャンネル、番組名、及び番組の放送時刻を示す情報を含んでおり、これらの情報により番組が指定される。このようにして、EEPROM9は、登録されている光ディスクに関連付けて予約情報を記憶する。
【0041】
バックエンド装置2のCPU7は、コンテンツデータの記録を開始する時刻の前、例えば数分前に、光ディスクに書込まれた予約情報とEEPROM9に書込まれた予約情報とが一致するか否か判断し、一致すると判断した場合に、予約した番組の開始時刻から該予約した番組に係るコンテンツデータを光ディスクに書込む指令を光ディスクドライブユニット24に発する。図8はバックエンド装置2のCPU7によるコンテンツデータの書込み処理を示すフローチャートである。
【0042】
バックエンド装置2のCPU7は、タイマ11から現在時刻を示す情報を受信し、現在時刻が録画開始時刻の所定時間前、例えば数分前になるまで待機する(ステップS1:NO)。現在時刻が録画開始時刻の所定時間前になった場合に(ステップS1:YES)、CPU7は前記ピックアップ部24aからの信号を取込み、光ディスクドライブユニット24内に光ディスクが装填されているか否か判定する(ステップS2)。光ディスクドライブユニット24内に光ディスクが装填されていない場合は(ステップS2:NO)、CPU7はEEPROM9にアクセスして予約情報を取得し、取得した予約情報からメディアID及び該メディアIDに関連付けたビットレートを参照する(ステップS11)。そしてCPU7は、参照したメディアID及びビットレートに対応する第1領域〜第n領域のいずれかにコンテンツデータをファイル単位で書込む指令をドライブ制御部26を介して記憶部22へ発し、コンテンツデータを記憶領域に記憶する(ステップS12)。このときCPU7は取得した予約情報からチャンネルを参照し、該チャンネルに周波数を同調させる指令を前記デジタルチューナ3へ発すると共に、入力されるコンテンツデータのビットレートを、取得した予約情報に係るビットレートに変換する指令を前記ビットレート変更部5へ発する。このため記憶部22は、前記チャンネルのコンテンツデータを、変更されたビットレートで開始時刻から終了時刻まで第1領域〜第n領域のいずれかに書込むことができる。そしてCPU7は第1領域〜第n領域のいずれかに書き込んだファイル(コンテンツデータ)のファイル名を示す識別子を管理領域に設定する指令をドライブ制御部26を介して記憶部22へ発し(ステップS13)、後述するステップS8へ処理を進める。
【0043】
光ディスクドライブユニット24内に光ディスクが装填されている場合は(ステップS2:YES)、CPU7は光ディスクに記録された予約情報を取得し、取得した予約情報からメディアIDを参照する(ステップS3)。次にCPU7はEEPROM9に記録された予約情報を取得し、取得した予約情報からメディアIDを参照し(ステップS4)、光ディスクに記録されたメディアIDとEEPROM9に記録された予約情報に係るメディアIDとが一致するか否かを判定する(ステップS5)。光ディスクに記録された予約情報とEEPROM9に記録されたメディアIDとが一致しない場合は(ステップS5:NO)、ステップS11へ処理を進める。
【0044】
光ディスクに記録されたビットレートとEEPROM9に記録されたメディアIDとが一致する場合は(ステップS5:YES)、CPU7は、ドライブ制御部26を介してコンテンツデータを光ディスクに記録する指令を光ディスクドライブユニット24へ発する(ステップS6)。このときCPU7は取得した予約情報からチャンネルを参照し、参照したチャンネルに周波数を同調させる指令を前記アナログチューナ3又はデジタルチューナ3へ発する。またCPU7は入力されるコンテンツデータのビットレートを、予約情報のメディアIDに関連付けてあるビットレートに変換する指令を前記ビットレート変更部5へ発する。このため光ディスクドライブユニット24は、ビットレートを変換した前記チャンネルのコンテンツデータを開始時刻から終了時刻まで光ディスクに書込むことができる。なおステップS6において、CPU7は記憶部22にもコンテンツデータを記憶する構成であっても良い。そして番組の放送が終了し、コンテンツデータの記録が終了した場合、CPU7は、光ディスクに記録したコンテンツデータが表す番組のタイトルを示すタイトル情報を光ディスクに記録させる(ステップS7)。CPU7は、次に光ディスクに記録させたタイトル情報と同等のタイトル情報を、EEPROM9に記憶する(ステップS8)。そしてCPU7は、光ディスクに記録したコンテンツデータ又は記憶部22に記憶したコンテンツデータの分布状態を示すマップ情報を、ステップS8までの処理を反映するように更新する(ステップS9)。次にCPU7は、録画した番組の予約情報をEEPROM9及び光ディスクから消去する指令を発する(ステップS10)。
【0045】
図9及び図10は、コンテンツデータを記録した光ディスク又はコンテンツデータを記憶した記憶部22の状態を示す概念図である。図9(a)は、記憶部22の第1領域に番組1のコンテンツデータが記録された状態を示し、更に、光ディスク61の記録内容及び第1領域の記録内容の少なくとも一方に含まれるコンテンツデータを記録する仮想的なディスク(仮想ディスク)の記録イメージを示す。第1領域に番組1のコンテンツデータが記憶されており、それに伴って仮想ディスクにもコンテンツデータが記録されている。図9(b)は、記憶部22の第1領域管理部に記憶されたマップ情報の内容例を示す。コンテンツデータのデータ名に関連付けて、仮想ディスク及び第1領域におけるデータの分布が、先頭アドレス及びデータのサイズによって記録されている。更に、第1領域とディスク61とでのコンテンツデータの同期状態を示す情報が記録されている。仮想ディスクと第1領域とでは、コンテンツデータの先頭アドレスが異なるものの、同サイズのコンテンツデータが記録されていることが示されている。またコンテンツデータは光ディスク61には記録されていないので、同期状態は未同期となっている。なお、本実施例では、メモリのアドレス及びデータのサイズを十進法の数字で示している。図9(c)は、EEPROM9に記憶されるタイトル情報の内容例を示す。コンテンツデータが表す番組のタイトルに関連付けて、番組が継続する時間の長さ、画質、ダビング可能回数、及び同期状態を示す情報が記録されている。なお、コンテンツデータのデータ名とタイトル名とは、図9に示したように同一でもよいが、互いに異なっていてもよい。
【0046】
図10は、光ディスク61に番組1のコンテンツデータが記録された状態を示す。図10(a)に示すように、光ディスク61に番組1のコンテンツデータが記録され、それに伴って仮想ディスクにもコンテンツデータが記録される。図10(b)に示すように、マップ情報では、仮想ディスクにコンテンツデータが記録されている一方で、第1領域にはコンテンツデータが記憶されていないことが記録されている。また図10(c)に示すように、タイトル情報では、光ディスク61に記録されたコンテンツデータに関しては、ダビング可能回数が記録されない。
【0047】
コンテンツデータが記憶部22に書込まれている場合であって、光ディスクドライブユニット24に光ディスクが装填されたとき、例えばユーザが映像を再生する目的又は番組の予約をする目的で光ディスクドライブユニット24に光ディスクを装填したときに、CPU7は記憶部22に書込まれているコンテンツデータを光ディスクへ移動させる処理を行う。図11はバックエンド装置2のCPU7によるコンテンツデータの移動処理を示すフローチャートである。
【0048】
バックエンド装置2のCPU7は、前記ピックアップ部24aから光ディスクの有無を示す信号を取込み、光ディスクドライブユニット24内に光ディスクが装填されるまで待機する(ステップS21:NO)。光ディスクドライブユニット24内に光ディスクが装填された場合に(ステップS21:YES)、CPU7は記憶部22にアクセスしてタイトル情報を参照し、未同期のファイルが記憶部22に記憶してあるか否か判定する(ステップS22)。記憶部22に未同期のファイルが記憶していない場合には(ステップS22:NO)、CPU7は処理を終了する。
【0049】
記憶部22に未同期のファイルが記憶してある場合には(ステップS22:YES)、CPU7は、コンテンツデータが記憶してある記憶領域を管理する管理領域にアクセスして、未同期のファイル(コンテンツデータ)のメディアIDを参照する(ステップS23)。そしてCPU7は光ディスクに設定してあるメディアIDを参照する(ステップS24)。次にCPU7は参照した両メディアIDが一致するか否か判定する(ステップS25)。両メディアIDが一致しない場合には(ステップS25:NO)、CPU7は処理を終了する。
【0050】
両メディアIDが一致する場合には(ステップS25:YES)、CPU7は記憶部22に記憶してある未同期のファイルを光ディスクへ書込む指令をドライブ制御部26を介して光ディスクドライブユニット24へ発する(ステップS26)。該指令によって光ディスクドライブユニット24は記憶部22に記憶してあるコンテンツデータを光ディスクへ書込む。次にCPU7は、ドライブ制御部26を介して記憶部22にアクセスし、未同期のファイルを同期済みのファイルに変更する(ステップS27)。
【0051】
図12は、光ディスクの記録内容を記憶部22の記憶内容に同期させた結果を示す概念図である。図12は、図9に示す状態で、コンテンツデータを記録していない光ディスク61が光ディスクドライブユニット24に装着された場合の同期結果を示す。図12(a)に示すように、光ディスク61には、第1領域に記憶されているコンテンツデータと同一のコンテンツデータが記録される。また図12(b)に示すように、マップ情報では、番組1のコンテンツデータが仮想ディスク及び第1領域の両方に記憶され、番組1のコンテンツデータに関して光ディスク61の記録内容と第1領域の記憶内容とが同期していることが記録されている。また図12(c)に示すように、タイトル情報でも、番組1のコンテンツデータに関して光ディスク61と第1領域とで同期していることが記録されている。
【0052】
実施の形態に係る記録装置にあっては、ユーザは所定の内容に係る番組のコンテンツデータを所定の光ディスクに記録することを望む場合があるので、一の記憶領域に関連付けて光ディスクのメディアIDを記憶して、光ディスクを登録し、光ディスク間の登録/未登録の識別を行うことができるようにする。また登録された光ディスクに関連付けて、入力される番組のコンテンツデータの記録をビットレートと共に予約し、記録を予約されたコンテンツデータが入力された場合に、該コンテンツデータを、登録された記録媒体に指定したビットレートで記録することができる。
【0053】
また光ディスクドライブユニット24に光ディスクが装填されていない場合又は光ディスクドライブユニット24に装填された光ディスクに設定してあるメディアIDとEEPROM9に設定されたメディアIDとが一致しない場合に、EEPROM9に設定してあるメディアIDに対応づけたビットレートでコンテンツデータを記憶部22に記憶して、蓄積することができる。このため記憶部22に蓄積されたコンテンツデータをユーザが選択した光ディスクに書込むことで、予約した番組をユーザが選択した光ディスクに所望のビットレートで確実に録画することができる。
【0054】
また記憶領域に関連付けてあるビットレートが大きくなるに従って、記憶領域の記憶容量を大きくしているので、各記憶領域に記憶することができるコンテンツデータの記憶時間を均等にすることができる。また必要に応じて記憶容量を調整することができ、例えば使用する頻度に応じて各記憶容量を調整し、使用頻度の高いビットレートに対応する記憶領域の記憶時間を他の記憶領域よりも長くすることができる。
【0055】
また記憶部22の第1領域〜第n領域はビットレートに対応しているので、ビットレートをインデックスとして記憶部22へアクセスすることができ、記憶部22へのアクセスの高速化を図ることができる。また第1領域〜第n領域の記憶容量をビットレートに応じて設定することで、記憶部22を効率的に使用することができる。
【0056】
また記憶部22にコンテンツデータが記憶してある場合であって、光ディスクが光ディスクドライブユニット24に装填されたときに、バックエンド装置2のCPU7は、第1領域〜第n領域に設定されたビットレートと光ディスクに設定してあるビットレートとが一致するか否か判定し、一致する場合に、記憶部22に記憶してあるコンテンツデータを光ディスクドライブユニット24に装填された光ディスクに書込むので、ユーザが所定の光ディスクを特定の番組及びビットレートに対応付けて使用している場合には、該所定の光ディスクに設定してあるビットレートと蓄積されたコンテンツデータのビットレートとを比較することによって、蓄積されたコンテンツデータが所定の光ディスクに録画すべき番組であるか否かをCPU7は判定することができる。このため所定の光ディスクへ特定の番組を確実に録画し、ユーザが所定の光ディスクに特定の番組を録画し損ねることを防止することができる。
【0057】
またユーザが所望するコンテンツデータが記憶部22に記憶してあり、光ディスクに記録されていない場合に、ユーザが、所望するコンテンツデータが記録されていない光ディスクを光ディスクドライブユニット24に装填してコンテンツデータを再生するときには、記憶部22に記憶してあるコンテンツデータが再生され、コンテンツデータの再生と共に光ディスクに記憶部22に記憶してあるコンテンツデータが書込まれる。そのためユーザは所望の映像を視聴しつつ録画することができるので、ユーザに気づかれることなく、過去に光ディスクに録画し損ねた番組を光ディスクに確実に録画することができる。
【0058】
なお記憶部22においてビットレートは管理領域に記憶してあるが、第1領域〜第n領域に記憶する構成であっても良い。また記憶部22にはNAND型フラッシュメモリが使用されているが、NAND型フラッシュメモリに代えてEEPROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)及びHD(Hard Disc)等を使用しても良い。また実施の形態に係る記録装置1は表示装置200 に接続して使用されるが、記録装置1と表示装置200 とを一体に構成しても良い。また光ディスクに代えて、メモリーカード、装填/排出可能なHD等を使用しても良い。またEEPROM9に代えて他の不揮発性メモリ、例えばEPROM等を使用しても良い。
【符号の説明】
【0059】
1 記録装置
2 バックエンド装置
3 デジタルチューナ
5 ビットレート変更部
7 CPU
9 EEPROM
11 タイマ
20 ドライブ装置
22 記憶部
23 カウンタ回路
24 ディスクドライブユニット
24a ピックアップ部
30 光ディスク(記録媒体)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
着脱可能な記録媒体にコンテンツデータを記録する記録装置において、
コンテンツデータを記憶することができる複数の記憶領域を有する記憶部と、
記録媒体に固有の媒体情報と該媒体情報に対応するビットレートとを前記複数の記憶領域の内の一の記憶領域に関連付けて記憶する手段と、
媒体情報と該媒体情報に対応するビットレートとを設定して、コンテンツデータの記録を指定する指定手段と
を備えることを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記指定手段にて記録を指定されたコンテンツデータが入力され、前記指定手段にて設定された媒体情報と装着された記録媒体の媒体情報とが一致する場合に、入力されたコンテンツデータを一致する媒体情報に対応したビットレートで前記記録媒体に記録する手段と、
前記指定手段にて記録を指定されたコンテンツデータが入力され、前記指定手段にて設定された媒体情報と装着された記録媒体の媒体情報とが一致しないか又は記録媒体が装着されていない場合には、入力されたコンテンツデータを、前記指定手段にて設定された媒体情報及びビットレートを関連づけてある記憶領域に、前記指定手段にて設定されたビットレートで記憶する手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
前記記憶領域の記憶容量は、記憶領域に関連付けてあるビットレートに応じて設定してあることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記番組のコンテンツデータは放送によって入力されており、
前記指定手段は、放送される番組のコンテンツデータの記録を予約するようにしてあること
を特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の記録装置。
【請求項5】
前記指定情報を関連付けられた記録媒体が装着された場合に、該記録媒体に固有の媒体情報を関連付けてある記憶領域に記憶されているコンテンツデータの内で前記記録媒体に記録されていないコンテンツデータを前記記録媒体に記録する手段を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の記録装置。
【請求項6】
着脱可能な記録媒体にコンテンツデータを記録する記録方法において、
コンテンツデータを記憶することができる複数の記憶領域を有する記憶部の一の記憶領域に、記録媒体に固有の媒体情報と該媒体情報に対応するビットレートとを関連付けて記憶するステップと、
媒体情報と該媒体情報に対応するビットレートとを設定して、入力される番組のコンテンツデータの記録を指定するステップと
を備えることを特徴とする記録方法。
【請求項1】
着脱可能な記録媒体にコンテンツデータを記録する記録装置において、
コンテンツデータを記憶することができる複数の記憶領域を有する記憶部と、
記録媒体に固有の媒体情報と該媒体情報に対応するビットレートとを前記複数の記憶領域の内の一の記憶領域に関連付けて記憶する手段と、
媒体情報と該媒体情報に対応するビットレートとを設定して、コンテンツデータの記録を指定する指定手段と
を備えることを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記指定手段にて記録を指定されたコンテンツデータが入力され、前記指定手段にて設定された媒体情報と装着された記録媒体の媒体情報とが一致する場合に、入力されたコンテンツデータを一致する媒体情報に対応したビットレートで前記記録媒体に記録する手段と、
前記指定手段にて記録を指定されたコンテンツデータが入力され、前記指定手段にて設定された媒体情報と装着された記録媒体の媒体情報とが一致しないか又は記録媒体が装着されていない場合には、入力されたコンテンツデータを、前記指定手段にて設定された媒体情報及びビットレートを関連づけてある記憶領域に、前記指定手段にて設定されたビットレートで記憶する手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
前記記憶領域の記憶容量は、記憶領域に関連付けてあるビットレートに応じて設定してあることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記番組のコンテンツデータは放送によって入力されており、
前記指定手段は、放送される番組のコンテンツデータの記録を予約するようにしてあること
を特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の記録装置。
【請求項5】
前記指定情報を関連付けられた記録媒体が装着された場合に、該記録媒体に固有の媒体情報を関連付けてある記憶領域に記憶されているコンテンツデータの内で前記記録媒体に記録されていないコンテンツデータを前記記録媒体に記録する手段を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の記録装置。
【請求項6】
着脱可能な記録媒体にコンテンツデータを記録する記録方法において、
コンテンツデータを記憶することができる複数の記憶領域を有する記憶部の一の記憶領域に、記録媒体に固有の媒体情報と該媒体情報に対応するビットレートとを関連付けて記憶するステップと、
媒体情報と該媒体情報に対応するビットレートとを設定して、入力される番組のコンテンツデータの記録を指定するステップと
を備えることを特徴とする記録方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−238324(P2010−238324A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−87398(P2009−87398)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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