説明

記録装置

【課題】先に画像記録が行われているシートが完全に排出される前に、次に画像記録を行うために搬送路へ給送されたシートに対して、停止された搬送ローラによるレジスト処理よりも斜行を矯正する能力が高いレジスト処理を実現する。
【解決手段】制御部70は、先の記録用紙111へ画像記録を行わせた後、記録用紙111の後端が搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置を通過し、かつ排出ローラ62及び拍車63のニップ位置を通過しない位置P1において搬送モータ53を停止し、給紙モータ51をCW駆動して次の記録用紙112を搬送路65へ給送して、停止されている搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置へ記録用紙112の先端を当接させて給紙モータ51を停止し、先の記録用紙111の後端が搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置に到達しない回転量だけ、搬送モータ53をCCW駆動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1シート及び第2シートを搬送路へ給送して各々に画像記録を行う記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数枚のシートを搬送路へ順次給送して各シートに画像記録を行う記録装置が知られている。搬送路へ給送されたシートが斜行するおそれがあるので、画像記録を行う前に、シートの斜行を矯正する処理が行われる。このような処理は、レジスト処理とも称される。レジスト処理は、例えば、逆転されている搬送ローラにシートの先端を当接させることによって実行される。このようなレジスト処理は、逆転レジとも称される(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−154100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
逆転レジは、給紙ローラにより給紙されているシートの先端が、搬送ローラへ到達する前に搬送ローラを逆転させて、その逆転されている搬送ローラにシートの先端を当接させる。シートの先端の位置は、例えば、搬送路に設けられたセンサの出力信号と、給紙ローラの回転量により判定される。ここで、給紙ローラがシートに対してスリップすることが想定される。例えば、給紙ローラを回転させてシートを給紙してから、センサがシートを検知するまでの時間又は給紙ローラの回転量が予め定められた値より長い又は多いときには、その分だけ、給紙ローラに対してシートがスリップしていると判定される。給紙ローラに対してシートがスリップしているときには、センサがシートを検知してから、シートの先端が搬送ローラへ到達するまでに必要な給紙ローラの回転量が、予め定められた量よりスリップ相当分だけ増加される。搬送ローラの逆転を開始するタイミングが、センサがシートを検知したタイミングにされていると、給紙ローラに対してシートがスリップすることにより、搬送ローラの逆転量もスリップ相当分だけ増加する。
【0005】
また、記録装置においては、処理速度の高速化が望まれている。そのため、先に画像記録が行われているシートが完全に排出される前に、次に画像記録を行うためのシートを搬送路へ給送する処理が行われることがある。例えば、インクジェット方式の画像記録装置においては、記録ヘッドの上流側及び下流側に配置される搬送ローラは、同期して回転される。このとき、先に画像記録が行われたシートが下流側に配置された搬送ローラを完全に通過する前に、上流側に配置された搬送ローラによって次のシートの逆転レジを行うには、下流側の搬送ローラにより逆向きへ戻される先のシートが、上流側の搬送ローラへ到達しないようにすることが必要となる。
【0006】
しかしながら、前述したように給紙ローラに対してシートがスリップすると、上流側に配置された搬送ローラの逆転量がスリップ相当分だけ増加し、このスリップ相当分は必ずしも一定ではないので、上流側の搬送ローラを逆転させる回転量を正確に制御することは難しく、先のシートが上流側の搬送ローラまで戻されるおそれが生じ得る。したがって、逆転レジを行うには、先に画像記録が行われたシートが下流側の搬送ローラを完全に通過してから、次に画像記録を行うためのシートを給紙していた。
【0007】
或いは、先に画像記録が行われたシートが下流側の搬送ローラを完全に通過する前に、次に画像記録を行うためのシートを給紙するときには、上流側に配置された搬送ローラを逆転させずに停止させておき、その停止された搬送ローラに次のシートの先端を当接させて斜行矯正を行う、所謂停止レジを行っていた。しかしながら、停止レジは、逆転レジに比べて、斜行を矯正する能力が低いという問題があった。
【0008】
また、搬送ローラには、モータなどの駆動源からギヤ列を介して駆動伝達される。したがって、逆転レジが行われた後に、搬送ローラが正転されてシートが所定の頭出し位置まで搬送されるときには、ギヤの噛合におけるバックラッシ分だけ、駆動源からの駆動が搬送ローラへ伝達されない。一方、正転されていた搬送ローラが停止されてシートのレジスト処理が行われた後に、搬送ローラが正転されたシートが所定の頭出し位置まで搬送されるときには、ギヤの噛合におけるバックラッシは搬送ローラへの駆動伝達に影響しない。そうすると、連続して給紙される各シートにおいて、逆転レジと停止レジとが併用されると、各シートにおいて頭出し位置にバラツキが生じ、その結果、各シートに記録された画像にもバラツキが生じることとなる。
【0009】
本発明は、前述された問題のうち少なくともいずれか一方を解決するためになされたものであり、その目的は、先に画像記録が行われているシートが完全に排出される前に、次に画像記録を行うために搬送路へ給送されたシートに対して、停止された搬送ローラによるレジスト処理よりも斜行を矯正する能力が高いレジスト処理を実現することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、連続して給紙される各シートにおいて、逆転レジと停止レジとが併用されても、各シートにおける頭出し位置にバラツキが生じることを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る記録装置は、第1シート及び第2シートが搬送される搬送路と、上記搬送路へ第1シート及び第2シートを順次給送する給紙ローラと、第1駆動ローラ及び第1従動ローラが上記搬送路に対向して設けられており、第1シート及び第2シートを搬送する第1搬送部と、上記搬送路において、上記第1搬送部より搬送向きの下流側に設けられており、第1シート及び第2シートに画像記録を行う記録部と、第2駆動ローラ及び第2従動ローラが上記搬送路における上記記録部より搬送向きの下流側に対向して設けられており、上記第1搬送部と同期して第1シート及び第2シートを搬送する第2搬送部と、上記給紙ローラ、上記第1搬送部、上記第2搬送部、及び上記記録部の動作を制御する制御部と、を具備する。上記制御部は、上記第1搬送部又は上記第2搬送部により搬送向きへ搬送される第1シートへ上記記録部により画像記録を行わせた後、当該第1シートの後端が上記第1搬送部を通過し、かつ上記第2搬送部を通過しない位置において、上記第1搬送部及び上記第2搬送部を停止し、上記給紙ローラを駆動して第2シートを上記搬送路へ給送し、停止されている上記第1搬送部の上記第1駆動ローラ及び上記第1従動ローラのニップ位置へ当該第2シートの先端を当接させて上記給紙ローラを停止し、少なくとも第1シートの後端が上記第1搬送部に到達しない回転量だけ、第2シートの先端が当接している上記第1駆動ローラを搬送向きと逆向きに回転させた後に、上記第1搬送部により搬送向きへ搬送される第2シートへ上記記録部により画像記録を行わせるものである。
【0012】
搬送路へ給送された第1シートは、第1搬送部又は第2搬送部の少なくともいずれか一方により搬送向きへ搬送されながら、記録部により画像記録が行われる。記録部による画像記録が行われた後、第1シートの後端が第1搬送部を通過し、かつ第2搬送部を通過しない位置において第1搬送部及び第2搬送部が停止される。一方、給送ローラにより搬送路へ給送された第2シートは、停止されている第1駆動ローラ及び第1従動ローラのニップ位置に先端が当接する。これにより、第2シートの斜行矯正がなされる。第2シートの先端が当接した状態で第1駆動ローラが逆向きへ回転されることにより、更に第2シートの斜行矯正がなされる。このときの第1駆動ローラの回転量は、第2搬送部によって逆向きへ搬送される第1シートの後端が第1搬送部に到達しない程度である。その後、斜行矯正された第2シートへ画像記録が行われる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、第1シートが第2搬送部を通過する前に、停止されている第1駆動ローラ及び第1従動ローラのニップ位置に第2シートの先端が当接され、更に第1駆動ローラが逆向きへ回転されるので、停止された搬送ローラによるレジスト処理よりも斜行を矯正する能力が高いレジスト処理が実現される。
【0014】
また、本発明によれば、連続して給紙される各シートにおいて、逆転レジと停止レジとが併用されても、各シートにおける頭出し位置にバラツキが生じることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の実施形態の一例である複合機1の外観斜視図である。
【図2】図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。
【図3】図3は、制御部70の構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、高速給紙による画像記録動作を示す縦断面図である。
【図5】図5は、高速給紙による画像記録動作を示す縦断面図である。
【図6】図6は、高速給紙による画像記録動作を示す縦断面図である。
【図7】図7は、高速給紙による画像記録動作を示す縦断面図である。
【図8】図8は、高速給紙による画像記録動作を示す縦断面図である。
【図9】図9は、高速給紙による画像記録動作を示す縦断面図である。
【図10】図10は、高速給紙による画像記録動作を示す縦断面図である。
【図11】図11は、変形例3における軸64,ギヤ67,68を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、適宜図面が参照されながら本発明の実施形態が説明される。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態が適宜変更されてもよいことは言うまでもない。
【0017】
[複合機10]
図1に示されるように、複合機10は、下部に配設されたプリンタ部11と、その上部に配設されたスキャナ部12と、を一体的に備えた多機能装置(MFD:Multi Function Device)である。複合機10は、プリント機能、スキャン機能、コピー機能及びファクシミリ機能などを有する。なお、本実施形態においては、図1において、矢印101で示される方向が複合機10の幅方向(左右方向)であり、矢印102で示される方向が複合機10の高さ方向(上下方向)であり、矢印103で示される方向が複合機10の奥行き方向(前後方向)である。なお、本発明を実現するうえで、スキャン機能やファクシミリ機能などは任意の機能であり、例えば、本発明に係る記録装置が、プリント機能のみを有するプリンタとして実現されてもよい。
【0018】
複合機10の上面の前方側であって、スキャナ部12の正面側の上面には、プリンタ部11やスキャナ部12を操作するための操作パネル13が設けられている。操作パネル13は、各種操作ボタンや液晶ディスプレイ14から構成されている。複合機10は、操作パネル13からの入力に基づいて、複合機10の動作を統括する制御部70(図3)の指示に基づいて動作する。複合機10がコンピュータに接続されている場合には、複合機10は、コンピュータからプリンタドライバ又はスキャナドライバ等を介して送信される指示に基づいても動作する。
【0019】
スキャナ部12は、所謂フラットベッドスキャナとして構成されている。複合機10の天板としての原稿カバー15がスキャナ部12の上部に開閉自在に設けられている。原稿カバー15の下側に、図示されていないプラテンガラス及びイメージセンサが設けられている。プラテンガラスに載置された原稿の画像がイメージセンサによって読み取られる。なお、本発明が実現されるうえでスキャナ部12は直接に関係しないので、ここでは、スキャナ部12の詳細な説明が省略される。
【0020】
[プリンタ部11]
図2に示されるように、プリンタ部11は、記録用紙(シートの一例)を給送する給紙部22と、記録用紙に画像を記録するインクジェット記録方式の記録部24などを備えている。プリンタ部11は、外部機器から受信した印刷データなどに基づいて、記録用紙に画像を記録する。
【0021】
複合機10は、搬送路65を有する。搬送路65は、給紙トレイ20の背面側から上方且つ複合機10の正面側へ曲がって、複合機10の背面側から正面側に延出され、記録部24の下側を通過して排紙トレイ21へ通じている。記録用紙は、搬送路65を搬送向き104へ搬送される。搬送路65は、主として、所定間隔を隔てて互いに対向する外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19によって区画されている。
【0022】
給紙トレイ20の上側には、給紙部22が設けられている。給紙部22は、給紙ローラ25、給紙アーム26及び駆動伝達機構27を備えている。給紙ローラ25は、給紙トレイ20に接離可能に回動する給紙アーム26の先端に軸支されている。給紙ローラ25は、複数のギヤが噛合されてなる駆動伝達機構27によって、給紙モータ51(図3)の駆動力が伝達されて回転する。給紙ローラ25は、給紙トレイ20上に積載された記録用紙のうち、最上位置にある記録用紙を搬送路65へ供給する。
【0023】
記録部24は、複合機10の背面側から正面側に延出される搬送路65の上側に設けられている。記録部24は、記録ヘッド38を搭載して主走査方向(図2における紙面に垂直な方向;幅方向101)へ往復移動するキャリッジ40を備えている。記録ヘッド38には、インクカートリッジ(不図示)からインクが供給される。記録ヘッド38は、ノズル39からインクを微小なインク滴として吐出する。プラテン42は、記録用紙を支持する。キャリッジ40が主走査方向へ往復動することで、記録ヘッド38がプラテン42に支持された記録用紙に対して走査される。記録ヘッド38が記録用紙に対して走査される間に、ノズル39からインク滴が選択的に吐出され、そのインク滴が記録用紙に着弾することによって、記録用紙に所望の画像が記録される。
【0024】
図2に示されるように、記録部24より搬送向き104の上流側には、搬送ローラ60(第1駆動ローラの一例)及びピンチローラ61(第1従動ローラの一例)が配置されている。搬送ローラ60は、搬送路65の上側に配置されている。ピンチローラ61は搬送路65の下側に配置されている。搬送ローラ60とピンチローラ61とは、ほぼ高さ方向102に沿って対向配置されている。
【0025】
各図には現れていないが、搬送ローラ60は、搬送路65の左右両端部に設けられたプリンタ部11のフレーム(不図示)に回転可能に支持されている。搬送ローラ60は、幅方向101を軸線方向とする1本の細長円柱形状のローラである。搬送ローラ60の一方端にはギヤ67(図11)が設けられている。このギヤ67へ、搬送モータ53(図3)から駆動伝達されることにより、ギヤ67の回転に伴って搬送ローラ60が回転する。搬送ローラ60は、搬送モータの回転方向に従って、正逆の双方向へ回転可能である。
【0026】
なお、図2には示されていないが、搬送ローラ60にはロータリーエンコーダ77(図3)が設けられている。ロータリーエンコーダ77は、搬送ローラ60と同軸に設けられており、周方向に透過率の異なる領域が交互に記されたエンコーダディスクを、光センサによって透過率の変化を検知することによって、搬送ローラ60の回転量を検出するものである。同様に、給紙ローラ25にもロータリーエンコーダ78(図3)が設けられている。
【0027】
ピンチローラ61は、搬送ローラ60の軸方向に沿って相互に離間されつつ複数が配置されている。各ピンチローラ61のいずれもが幅方向101を軸線方向として配置されている。ピンチローラ61は、幅方向101に対して互いに離間されて並べられている。各ピンチローラ61は、軸線方向の左右両端部が回転可能に、かつ高さ方向102へ移動可能に支持されている。したがって、各ピンチローラ61は、搬送ローラ60に接離する方向へ移動可能である。また、各ピンチローラ61は、不図示のコイルバネによってそれぞれが搬送ローラ60へ向かって付勢されている。
【0028】
記録部24より搬送向き104の下流側には、排出ローラ62(第2駆動ローラの一例)及び拍車63(第2従動ローラの一例)が配置されている。排出ローラ62は、搬送路65の下側に配置されている。拍車63は搬送路65の上側に配置されている。排出ローラ62と拍車63とは、ほぼ高さ方向102に沿って対向配置されている。図には現れていないが、排出ローラ62及び拍車63は、搬送ローラ60の軸方向に沿って相互に離間されつつ複数が配置されている。各拍車63は、排出ローラ62に対して接離する方向へ移動可能に支持されており、コイルバネなどによって排出ローラ62側へ付勢されている。
【0029】
複数の排出ローラ62は、1本の軸に設けられており、この軸の一方端にはプーリが設けられている。搬送ローラ60の一方端にもプーリが設けられており、これら一対のプーリ間にベルトが巻かれている。搬送モータ53(図3)から駆動伝達されて搬送ローラ60が回転すると、この搬送ローラ60の回転がベルトを通じて排出ローラ62の軸に伝達されて、排出ローラ62が搬送ローラ60と同期して回転される。排出ローラ62の回転量及び回転方向は、搬送ローラ60と同じである。したがって、搬送ローラ60に設けられたロータリーエンコーダ77によって、排出ローラ62の回転量を検知することができる。
【0030】
搬送路65において、搬送ローラ60より搬送向き104の上流側には、センサ66が配置されている。図には詳細に表されていないが、センサ66は、検出子と光センサとを有する。検出子は、搬送路65に対して出没可能に回動する。搬送路65を通過する記録用紙が当接することによって、搬送路65へ突出されている検出子が搬送路65から退避するように回動される。この検出子の回動を光センサにより検出することによって、搬送路65における記録用紙の有無によって光センサが異なる電気信号を出力する。
【0031】
[制御部70]
図3に示されるように、制御部70は、複合機10の全体動作を制御するものである。制御部70は、CPU71、ROM72、RAM73、EEPROM74、ASIC75、及びこれらを相互に接続するバス76を備えている。
【0032】
ROM72には、CPU71が複合機10の記録制御を含む各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM73は、CPU71が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域として使用される。EEPROM74には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
【0033】
ASIC75には、給紙モータ51、キャリッジ駆動モータ52、搬送モータ53、及びセンサ66が接続されている。ASIC75には、各モータを制御する駆動回路が組み込まれている。CPU71から所定のモータに応じた駆動回路に各モータを回転させるための駆動信号が入力されると、駆動信号に応じた駆動電流が駆動回路から対応するモータへ出力される。これにより、対応するモータが所定の回転速度で正転又は逆転する。つまり、制御部70は、給紙モータ51、キャリッジ駆動モータ52、搬送モータ53を制御する。
【0034】
[記録動作]
以下、プリンタ部11による画像記録動作が説明される。プリンタ部11は、通常の画像記録動作と、高速給紙による画像記録動作とを行い得る。通常の画像記録動作では、給紙トレイ20から1枚の記録用紙を搬送路65へ供給して、その記録用紙に対して記録部24が1頁分の画像記録を行い、画像記録後の記録用紙を搬送路65から排紙トレイ21へ排出した後に、次ぎの頁のデータがある場合には、給紙トレイ20から新たな1枚の記録用紙を搬送路65へ供給する。高速給紙による画像記録動作では、画像記録後の記録用紙を搬送路65から排紙トレイ21へ完全に排出する前に、給紙トレイ20から新たな1枚の記録用紙を搬送路65へ供給する。以下には、高速給紙による画像記録動作が説明され、通常の画像記録動作については説明が省略される。
【0035】
図4に示されるように、制御部70は、高速給紙による画像記録動作の開始指示を受け付けると、給紙モータ51をCW(時計回り)駆動させ、かつ搬送モータ53をCCW(反時計回り)駆動させる(S1)。なお、CWとCCWとは相対的な概念であり、いずれがCW又はCCWであってもよい。給紙モータ51がCW駆動されると、給紙ローラ25が記録用紙を給紙トレイ20から搬送路65へ給送する向きに回転する。また、搬送モータ53がCCW駆動されると、搬送ローラ60及び排出ローラ62が搬送向き104と逆向き105に回転する。
【0036】
給紙ローラ25により給紙トレイ20から1枚の記録用紙111が搬送路65へ給送される。記録用紙111の先端がセンサ66へ到達すると、センサ66が記録用紙の検出信号を出力する(S2)。この検出信号を受けて制御部70は、記録用紙111の先端がセンサ66へ到達したと判断する。制御部70は、搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置に至るまでの記録用紙111の先端位置は、センサ66から検出信号を受けた後の給紙ローラ25の回転量により把握する。給紙ローラ25の回転量は、給紙ローラ25に設けられたロータリーエンコーダ78の出力に基づいて把握される。また、制御部70は、搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置に至った後の記録用紙111の先端位置は、搬送ローラ60の回転量により把握する。搬送ローラ60の回転量は、搬送ローラ60に設けられたロータリーエンコーダ77の出力に基づいて把握される。
【0037】
制御部70は、記録用紙111の先端が搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置に到達してから更に若干量だけ給紙ローラ25を回転すべく給紙モータ51を回転させる(S3)。これにより、図6に示されるように、記録用紙111の先端は、逆向き105に回転する搬送ローラ60及びピンチローラ61に当接し、かつ、記録用紙111の後端側は、給紙ローラ25により搬送向き104へ送られるので、搬送路65において記録用紙111が撓み、その反力によって記録用紙111の先端が搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置に沿ってレジスト処理される。つまり、逆転レジが行われる。
【0038】
その後、制御部70は、給紙モータ51及び搬送モータ53を一度停止してから(S4)、1頁分の画像記録を行う(S5)。この画像記録は、公知の方法により行われる。すなわち、搬送モータ53がCW駆動されることによって、搬送ローラ60及び排出ローラ62が搬送向き104へ回転される。記録用紙111の先端が搬送ローラ60及びピンチローラ61にニップされてプラテン42上の頭出し位置まで搬送される。そして、搬送モータ53が一時停止されて記録用紙111が停止されている間に、キャリッジ駆動モータ52が駆動されて、プラテン42上の記録用紙111に対してキャリッジ40が搬送向き104と直交する水平方向へ移動される。このキャリッジ40の移動の間に、記録ヘッド38の各ノズル39から、微小なインク滴が選択的に吐出されて記録用紙111に着弾する。そして、キャリッジ40の1パス分の移動が終了した後に、搬送モータ53が再びCW駆動されて、記録用紙111が搬送向き104へ所定の改行幅だけ搬送される。そして、搬送モータ53が一時停止され、キャリッジ駆動モータ52が駆動されてキャリッジ40が水平方向へ移動され、その間に、記録ヘッド38の各ノズル39からインク滴が選択的に吐出される。このような記録用紙111の間欠搬送と、記録ヘッド38からのインク滴の吐出が繰り返されることによって、記録用紙111に所望の画像が記録される。
【0039】
制御部70は、1頁分の画像記録が終了して、次ぎ頁分の印刷データが無ければ(S6No)、搬送モータ53をCW駆動して、画像記録後の記録用紙111を排紙トレイ21へ排出する(S7)。制御部70は、1頁分の画像記録が終了して、次ぎ頁分の印刷データが有れば(S6Yes)、1頁分の画像記録を終了した状態で搬送モータ53を停止させる。そして、図5に示されるように、制御部70は、1頁分の画像記録を終了したときに、センサ66が記録用紙111の検出信号を出力しているか否かを判定する(S8)。なお、センサ66の検出信号が画像記録終了後直ちに判定できれば、1頁分の画像記録を終了したときに搬送モータ53は必ずしも停止させなくてもよい。
【0040】
図7に示されているように、画像記録を終了した記録用紙111の後端がセンサ66の検知位置を通過していないときには、センサ66は記録用紙111の検出信号を出力している(S8Yes)。このとき、制御部70は、搬送モータ53をCW駆動して搬送ローラ60及び排出ローラ62を搬送向き104へ回転させ、記録用紙111を搬送向き104へ搬送する(S9)。記録用紙が搬送向き104へ搬送されることにより、記録用紙111の後端がセンサ66の検知位置を通過すると、センサ66は記録用紙111の検出信号を出力しない(S8No)。制御部70は、センサ66が記録用紙111の検出信号を出力しなくなった後の搬送ローラ60の回転量から、記録用紙111の後端位置を把握している。
【0041】
その後、図8に示されるように、制御部70は、記録用紙111の後端が搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置を通過し、かつ排出ローラ62及び拍車63のニップ位置を通過しない位置P1まで記録用紙111を搬送させてから(S10)、搬送モータ53を停止する(S12)。
【0042】
一方、画像記録を終了後に、記録用紙111の後端がセンサ66の検知位置を通過しているときには、センサ66は記録用紙111の検出信号を出力しない(S8No)。このとき、制御部70は、センサ66が記録用紙111の検出信号を出力しなくなった後の搬送ローラ60の回転量から、記録用紙111の後端位置を把握している。したがって、図8に示されるように、制御部70は、記録用紙111の後端が搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置を通過し、かつ排出ローラ62及び拍車63のニップ位置を通過しない位置P1まで記録用紙111を搬送させてから(S10)、搬送モータ53を停止する(S12)。なお、画像記録を終了したときに、記録用紙111の後端が位置P1に到達していれば、制御部70は、搬送モータ53を直ちに停止する。なお、同図においては、位置P1は記録部24の記録領域より搬送向き104の下流側であって、かつ排出ローラ62より上流側とされているが、位置P1は、搬送ローラ60と排出ローラ62との間において任意に設定することができる。したがって、画像記録が終了されたときに、記録用紙111の後端が位置P1に到達しているときには、ステップS10は省略される。
【0043】
制御部70は、画像記録を終了した記録用紙111の後端がセンサ66の検知位置を通過すると、給紙モータ51をCW駆動する(S11)。給紙モータ51の駆動を開始するタイミングは、搬送モータ53の停止前であっても停止後であってもよいし、画像記録が終了する前であってもよい。要するに、次の記録用紙112の先端が、搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置に到達する前に、先の記録用紙111への画像記録が終了して、記録用紙111の後端が位置P1に到達していればよい。給紙モータ51がCW駆動されると、給紙ローラ25が回転して、次の記録用紙112が給紙トレイ20から搬送路65へ給送される。
【0044】
給紙ローラ25により給紙トレイ20から次の記録用紙112が搬送路65へ給送され、その記録用紙112の先端がセンサ66へ到達すると、センサ66が記録用紙112の検出信号を出力する(S13)。この検出信号を受けて制御部70は、記録用紙112の先端がセンサ66へ到達したと判断する。制御部70は、記録用紙112の先端が搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置に到達してから更に若干量だけ給紙ローラ25を回転すべく給紙モータ51を回転させる(S14)。これにより、図9に示されるように、記録用紙112の先端は、停止している搬送ローラ60及びピンチローラ61に当接し、かつ、記録用紙112の後端側は、給紙ローラ25により搬送向き104へ送られるので、搬送路65において記録用紙112が撓み、その反力によって記録用紙112の先端が搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置に沿ってレジスト処理される。つまり、停止レジが行われる。
【0045】
制御部70は、給紙モータ51を停止した後、搬送モータ53を若干量だけCCW駆動する(S15)。ここで、搬送モータ53を駆動させる回転量は、画像記録を終了した記録用紙111の後端が搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置に到達しない回転量である。したがって、図10に示されるように、搬送モータ53がCCW駆動されると、排出ローラ62が反対向き105に回転して、記録用紙111が反対向きへ搬送されるが、その記録用紙111の後端が搬送ローラ60及びピンチローラ61によりニップされることはない。一方、次の記録用紙112の先端は、反対向きへ回転する搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置に沿ってレジスト処理される。
【0046】
その後、制御部70は、搬送モータ53を一度停止してから、1頁分の画像記録を行う(S16)。この画像記録は、前述のステップS5と同様である。制御部70は、1頁分の画像記録が終了して、次ぎ頁分の印刷データが無ければ(S17No)、搬送モータ53をCW駆動して、画像記録後の記録用紙112を排紙トレイ21へ排出する(S18)。制御部70は、1頁分の画像記録が終了して、次ぎ頁分の印刷データが有れば(S17yes)、1頁分の画像記録を終了した状態で搬送モータ53を停止させる。そして、制御部70は、1頁分の画像記録を終了したときに、センサ66が記録用紙112の検出信号を出力しているか否かを判定した後に(S8)、前述と同様の動作を繰り返す。
【0047】
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、画像記録を終了した記録用紙111が排出ローラ62及び拍車63のニップ位置を通過する前に、停止されている搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置に次の記録用紙112の先端が当接され、更に搬送ローラ60が逆向きへ回転されるので、停止された搬送ローラ60によるレジスト処理よりも斜行を矯正する能力が高いレジスト処理が実現される。
【0048】
[変形例1]
なお、前述された実施形態においては、次ぎの記録用紙112の先端が停止されている搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置において矯正された後、制御部70は、画像記録を終了した記録用紙111の後端が搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置に到達しない回転量だけ、搬送モータ53をCCW駆動することとしたが(図5;S15)、このときの回転量は、画像記録を終了した記録用紙111の後端が記録ヘッド38の記録領域に到達しない回転量であってもよい。したがって、画像記録が終了された記録用紙111の後端が停止される位置P1は、記録ヘッド38による記録領域より下流側、かつ排出ローラ62及び拍車63のニップ位置を通過しない位置となる。これにより、搬送モータ53がCCW駆動されても、記録用紙111の後端が記録ヘッド38による記録領域(記録ヘッド38の直下)に進入することがないので、記録用紙111の後端と記録ヘッド38とが接触することが防止される。
【0049】
[変形例2]
なお、前述された実施形態においては、次ぎの記録用紙112の先端が停止されている搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置において矯正された後、制御部70は、画像記録を終了した記録用紙111の後端が搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置に到達しない回転量だけ、搬送モータ53をCCW駆動することとしたが(図5;S15)、この搬送モータ53のCCW駆動は、複数回に分割されて、CCW駆動と停止とが繰り返し行われてもよい。搬送モータ53のCCW駆動が停止されると、搬送ローラ60及びピンチローラ61が停止されて、これらと当接する記録用紙112の先端との間には静止摩擦が生じる。この静止摩擦は、搬送ローラ60及びピンチローラ61が回転されているときに記録用紙112の先端との間に生じる動摩擦より大きいので、記録用紙112をレジスト処理する能力がより一層高められる。
【0050】
[変形例3]
なお、前述された実施形態においては、次ぎの記録用紙112の先端が停止されている搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置において矯正された後、制御部70は、画像記録を終了した記録用紙111の後端が搬送ローラ60及びピンチローラ61のニップ位置に到達しない回転量だけ、搬送モータ53をCCW駆動することとしたが(図5;S15)、このときの回転量は、搬送ローラ60に設けられたギヤ67の1歯分以上2歯分未満に相当する回転量であってもよい。
【0051】
図11に示されるように、搬送ローラ60の軸64にはギヤ67が設けられており、このギヤ67にギヤ68が噛合している。ギヤ68には、搬送モータ53から駆動伝達される。このギヤ67の1歯分以上2歯分未満に相当する回転量だけ搬送モータ53がCCW駆動されることにより、その後に搬送モータ53がCW駆動されて記録用紙112が頭出し位置まで搬送されるときには、ギヤ67,68の噛合におけるバックラッシ分だけ、搬送モータ53からの駆動が搬送ローラ60へ伝達されない。これにより、高速給紙される各記録用紙111,112において、逆転レジと停止レジとが併用されても、各記録用紙111,112における頭出し位置にバラツキが生じることが防止される。また、搬送ローラ60の回転量をギヤ67の2歯分未満とすることにより、搬送モータ53をCCW駆動する時間が最短となり、高速給紙における時間のロスを少なくすることができる。
【符号の説明】
【0052】
11・・・プリンタ部(記録装置)
25・・・給紙ローラ
38・・・記録ヘッド(記録部)
53・・・搬送モータ(駆動源)
60・・・搬送ローラ(第1駆動ローラ)
61・・・ピンチローラ(第1従動ローラ)
62・・・排出ローラ(第2駆動ローラ)
63・・・拍車(第2従動ローラ)
64・・・軸
65・・・搬送路
66・・・センサ
67・・・ギヤ(第1ギヤ)
68・・・ギヤ(第2ギヤ)
70・・・制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1シート及び第2シートが搬送される搬送路と、
上記搬送路へ第1シート及び第2シートを順次給送する給紙ローラと、
第1駆動ローラ及び第1従動ローラが上記搬送路に対向して設けられており、第1シート及び第2シートを搬送する第1搬送部と、
上記搬送路において、上記第1搬送部より搬送向きの下流側に設けられており、第1シート及び第2シートに画像記録を行う記録部と、
第2駆動ローラ及び第2従動ローラが上記搬送路における上記記録部より搬送向きの下流側に対向して設けられており、上記第1搬送部と同期して第1シート及び第2シートを搬送する第2搬送部と、
上記給紙ローラ、上記第1搬送部、上記第2搬送部、及び上記記録部の動作を制御する制御部と、を具備しており、
上記制御部は、
上記第1搬送部又は上記第2搬送部により搬送向きへ搬送される第1シートへ上記記録部により画像記録を行わせた後、当該第1シートの後端が上記第1搬送部を通過し、かつ上記第2搬送部を通過しない位置において、上記第1搬送部及び上記第2搬送部を停止し、
上記給紙ローラを駆動して第2シートを上記搬送路へ給送し、停止されている上記第1搬送部の上記第1駆動ローラ及び上記第1従動ローラのニップ位置へ当該第2シートの先端を当接させて上記給紙ローラを停止し、
少なくとも第1シートの後端が上記第1搬送部に到達しない回転量だけ、第2シートの先端が当接している上記第1駆動ローラを搬送向きと逆向きに回転させた後に、
上記第1搬送部により搬送向きへ搬送される第2シートへ上記記録部により画像記録を行わせるものである記録装置。
【請求項2】
上記制御部は、
上記第1搬送部又は上記第2搬送部により搬送向きへ搬送される第1シートへ上記記録部により画像記録を行わせた後、当該第1シートの後端が上記記録部による記録領域より下流側、かつ上記第2搬送部を通過しない位置において、上記第1搬送部及び上記第2搬送部を停止し、
少なくとも第1シートの後端が上記記録領域に到達しない回転量だけ、第2シートの先端が当接している上記第1駆動ローラを搬送向きと逆向きに回転させるものである請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
上記第1駆動ローラの軸に設けられた第1ギヤと、
上記第1ギヤと噛合されており、駆動源から駆動伝達されて回転する第2ギヤと、を更に有しており、
上記制御部は、上記第1ギヤの1歯分以上2歯分未満だけ、第2シートの先端が当接している上記第1駆動ローラを逆向きに回転させるものである請求項1に記載の記録装置。
【請求項4】
上記制御部は、第2シートの先端が当接している上記第1駆動ローラを搬送向きと逆向きに回転させて停止させることを複数回繰り返した後に、上記第1搬送部により搬送向きへ搬送される第2シートへ上記記録部により画像記録を行わせるものである請求項1又は2に記載の記録装置。
【請求項5】
上記搬送路において、上記第1搬送部より搬送向きの上流側に配置されており、第1シート及び第2シートの有無を検知するセンサを更に具備しており、
上記制御部は、上記記録部により第1シートへの画像記録を終了したときに、上記センサが第1シートが無いことを示す信号を出力していることを条件として、上記給紙ローラを駆動させて第2シートを上記搬送路へ給送するものである請求項1から4のいずれかに記載の記録装置。
【請求項6】
上記制御部は、上記記録部により第1シートへの画像記録を終了したときに、上記センサが第1シートが有ることを示す信号を出力していることを条件として、上記第1搬送部及び上記第2搬送部を駆動させて当該第1シートを搬送向きへ搬送し、上記センサが第1シートが無いことを示す信号を出力していることを条件として、上記給紙ローラを駆動させて第2シートを上記搬送路へ給送するものである請求項5に記載の記録装置。
【請求項7】
上記制御部は、上記給紙ローラを駆動して第1シートを上記搬送路へ給送し、上記第1駆動ローラを逆向きに回転させながら、当該第1シートの先端を上記第1搬送部のニップ位置に当接させた後に、上記第1搬送部により搬送向きへ搬送される第1シートへ上記記録部に画像記録を行わせるものである請求項1から6のいずれかに記載の記録装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−966(P2013−966A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−133894(P2011−133894)
【出願日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】