説明

訪問者通知装置、その装置を備える訪問者通知システム、および訪問者通知装置を制御するためのプログラム

【課題】訪問者に関係のある人にのみ当該訪問を通知する。
【解決手段】訪問者通知装置100は、カメラ付インターホン140と、テレビ111,121,131と、カメラ112,122,132とに接続されている。訪問者150がカメラ付インターホン140を操作すると、訪問者150は、カメラ141によって撮影される。撮影によって得られた画像は、訪問者通知装置100に送られる。訪問者通知装置100は、訪問者150の顔画像の認識処理を実行し、訪問者150が訪問者通知装置100のユーザである各視聴者に関係付けられているか否かを判断する。訪問者150がいずれかの視聴者に関連付けられている場合には、その視聴者がいる部屋120のテレビ121に、訪問者150を通知する画面200を、たとえばピクチャ・イン・ピクチャのような態様で表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、訪問者の通知の制御に関し、より特定的には、訪問者に関係のある人への通知に関する。
【背景技術】
【0002】
訪問者の通知のために、カメラを有するインターホンが、訪問者の画像を家の中のモニタに表示して、その家の住人が訪問者を確認する技術が知られている。
【0003】
たとえば、特開平6−303326号公報(特許文献1)は、「特別を工事を必要とせず、ドアファインダに取り付けるだけで簡単にドアホンとなり、訪問者を確認できるようにする」ための技術を開示している([要約]の[課題])。具体的には、「ドアユニット21をドアファインダ11に固定し、このドアユニット21におけるドアファインダ11からの画像を撮像して無線により本体ユニット24に伝送する。本体ユニット24では、伝送されてきた映像信号を受信し、外部のテレビ装置25に出力して訪問者を画像により離れた場所で確認する。これにより、ドアホン装置の取り付けに際して特別の工事を必要とせず、ドアファインダ11にドアユニット21を固定するだけで簡単にドアホンにする。」というものである([要約]の[解決手段])。
【0004】
また、特開2007−104383号公報(特許文献2)は、「来訪者が操作ボタンを押す前からこの来訪者を確認でき、テレビジョンに来訪者が存在する旨の表示が行え、操作ボタンを押した後には来訪者の画像や名前等を表示できるインターホン装置」を開示している([要約]の[課題])。具体的には、「スピーカ8、マイク9及びカメラが設けられたドアホン子機と、ドアホン子機と音声通話しカメラの撮影した画像情報を表示する表示部7が設けられたドアホン親機6とを備えたインターホン装置であって、ドアホン子機には訪問者を検出できるセンサ部が設けられるとともに、ドアホン親機6には、テレビジョンに訪問者があった旨の表示を行うための情報を格納したテレビ用データ部47aと、テレビジョンに訪問者表示を表示させるため該情報をテレビジョンに送信するテレビ表示制御手段39aとが設けられ」る([要約]の[解決手段])。
【0005】
また、特開2009−302801号公報(特許文献3)は、「外出中の家人が自宅に戻って留守中の来訪者を確認しようとした場合に、テレビ画面を利用して極めて簡単な操作ですぐに来訪者の確認を行うことを可能とする」ための技術を開示している([要約]の[課題])。具体的には、「カメラ付きドアホン子機102の接続端子12aを有するテレビジョン受信装置1であって、スタンバイ状態において、マイコン22は、ドアホン子機102の訪問ボタンが操作されたか否かを、ドアホン接続端子12aを通じて常に監視し、訪問ボタンの操作信号を受信すると、液晶テレビ装置1の電源をオンとし、その後、ドアホン接続端子12aを介してドアホン子機102のカメラ103から送信されてくる映像信号を映像信号処理部12で順次デジタル信号化し、メモリ接続端子12bを介してUSBメモリ40に順次記憶する。」というものである([要約]の[解決手段])。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−303326号公報
【特許文献2】特開2007−104383号公報
【特許文献3】特開2009−302801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、市販されているインターホンでは、家の中に備え付けられたモニタからしか訪問者を確認できないという問題がある。また、モニタを見に行かないと確認することができないという問題もある。さらに、テレビジョン受信装置(以下「テレビ」ともいう。)に訪問者を通知させる場合には、訪問者と関係がない人のモニタにも通知が表示され、当該関係がない人は、その表示を煩わしく感じる場合もある。
【0008】
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、無駄な通知が削減される訪問者通知装置を提供することである。他の局面の目的は、訪問者に関係のある人にのみ当該訪問が通知される訪問者通知装置を提供することである。
【0009】
他の局面における目的は、無駄な通知が削減される訪問者通知システムを提供することである。他の局面の目的は、訪問者に関係のある人にのみ当該訪問が通知される訪問者通知システムを提供することである。
【0010】
他の局面における目的は、無駄な通知が削減されるように訪問者通知装置を制御するためのプログラムを提供することである。他の局面の目的は、訪問者に関係のある人にのみ当該訪問が通知されるように訪問者通知装置を制御するためのプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一実施の形態に従う訪問者通知装置は、カメラ付インターホンからの信号を受けるための入力手段と、モニタに取り付けられるカメラからの画像信号を受けるための受信手段と、訪問者通知装置に登録されるユーザと、ユーザと関係がある訪問者として訪問の可能性がある訪問者を識別するための訪問者識別情報とを格納するための記憶手段と、カメラ付インターホンからの信号に基づいて訪問者を通知するための通知手段とを備える。通知手段は、カメラ付インターホンによって検出される訪問者の顔認識処理を行ない、顔認識処理の結果と、モニタに取り付けられるカメラからの画像信号と、訪問者識別情報とに基づいて、検出された訪問者に関係するユーザの画像信号を送信したカメラが取り付けられているモニタに、当該訪問者の来訪を通知させる。
【0012】
好ましくは、受信手段は、複数のカメラからの画像信号を受け付ける。通知手段は、複数のカメラのうちの検出された訪問者に関係するユーザの画像信号を送信したカメラが取り付けられているモニタに、当該訪問者の来訪を通知させる。
【0013】
好ましくは、通知手段は、訪問者の来訪を知らせる画像をモニタに表示させる。
好ましくは、通知手段は、訪問者識別情報に基づいて、検出された訪問者の名前をモニタに表示させる。
【0014】
好ましくは、モニタのスイッチがオフになっているとき、通知手段は、スイッチをオンにするための命令をモニタに送信し、訪問者の来訪をモニタに表示させる。
【0015】
他の実施の形態に従うと、上記のいずれかに記載の訪問者通知装置と、当該訪問者通知装置に接続されるカメラ付インターホンとを備える訪問者通知システムが提供される。
【0016】
さらに他の実施の形態に従うと、訪問者通知装置を制御するためのプログラムが提供される。このプログラムは、訪問者通知装置に、カメラ付インターホンからの信号を受けるステップと、訪問者通知装置に電気的に接続されるモニタに取り付けられるカメラからの画像信号を受けるステップと、訪問者通知装置に登録されるユーザと、ユーザと関係がある訪問者として訪問の可能性がある訪問者を識別するための訪問者識別情報とを準備するステップと、カメラ付インターホンからの信号に基づいて訪問者を通知するステップとを実行させる。通知するステップは、カメラ付インターホンによって検出される訪問者の顔認識処理を行なうステップと、顔認識処理の結果と、モニタに取り付けられるカメラからの画像信号と、訪問者識別情報とに基づいて、検出された訪問者に関係するユーザの画像信号を送信したカメラが取り付けられているモニタに、当該訪問者の来訪を通知させるステップとを含む。
【発明の効果】
【0017】
ある局面において、訪問の通知のうち無駄な通知が削減され得る。また、他の局面において、訪問者に関係のある人にのみ当該訪問が通知され得る。
【0018】
この発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解されるこの発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態に係る訪問者通知装置100が用いられる状態を表わす図(その1)である。
【図2】本発明の実施の形態に係る訪問者通知装置100が用いられる状態を表わす図(その2)である。
【図3】訪問者通知装置100のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【図4】フラッシュメモリ320におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図5】RAM330におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図6】訪問者通知装置100のユーザを登録するためにプロセッサ310が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。
【図7】訪問者を通知するためにプロセッサ310が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0021】
図1および図2を参照して、本発明の実施の形態に係る顔認識装置の使用態様について説明する。図1および図2は、本実施の形態に係る訪問者通知装置100が用いられる状態を表わす図である。
【0022】
図1を参照して、訪問者通知装置100は、第1の部屋110に取り付けられている。第1の部屋110には、テレビ111が設置されている。テレビ111には、カメラ112が取り付けられている。
【0023】
第2の部屋120には、テレビ121が取り付けられている。テレビ121には、カメラ122が取り付けられている。第2の部屋120には、訪問者通知装置100のユーザとなり得る住人123がテレビ121を視聴している。
【0024】
第3の部屋130には、テレビ131が設置されている。テレビ131には、カメラ132が取り付けられている。第3の部屋130には、訪問者通知装置100のユーザとなり得る家の住人133がおり、テレビ131を視聴している。
【0025】
訪問者通知装置100は、カメラ付インターホン140に電気的に接続されている。カメラ付インターホン140は、インターホン機能とカメラ141とを備える。ある局面において、訪問者150が家を訪問し、カメラ付インターホン140を操作する。
【0026】
図2を参照して、訪問者150がカメラ付インターホン140を操作すると、訪問者150は、カメラ141によって撮影される。撮影によって得られた画像は、訪問者通知装置100に送られる。訪問者通知装置100は、訪問者150の顔画像の認識処理を実行し、訪問者150が訪問者通知装置100のユーザである各視聴者に関係付けられているか否かを判断する。訪問者通知装置100は、訪問者150がいずれかの視聴者に関連付けられていると判断すると、その視聴者がいる部屋(図2に示される例では、第2の部屋120)にいる住人123に、訪問者150の来訪を通知する。具体的には、テレビ121は、訪問者150を通知する画面200を、たとえばピクチャ・イン・ピクチャのような態様で表示する。このとき、第3の部屋130に設置されているテレビ131は、訪問者150の来訪を通知しない。これは、訪問者150は、住人133に関係付けられていないからである。したがって、住人133は、テレビ131の鑑賞を妨げられない。
【0027】
[ハードウェア構成]
図3を参照して、本発明の実施の形態に係る訪問者通知装置100の構成について説明する。図3は、訪問者通知装置100のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【0028】
図3に示されるように、訪問者通知装置100は、プロセッサ310と、フラッシュメモリ320と、RAM(Random Access Memory)330と、インターフェイス340とを備える。これらは相互にバスで接続されている。
【0029】
訪問者通知装置100には、カメラ付インターホン140が電気的に接続される。カメラ付インターホン140は、カメラ141と、スイッチ142と、通信制御回路143とを備える。
【0030】
訪問者通知装置100は、テレビ111,121,131と、カメラ112,122,132とにそれぞれ接続される。
【0031】
カメラ付インターホン140において、スイッチ142は、訪問者150による操作を受け付けて、その操作に応じた信号をカメラ141および通信制御回路143に送信する。カメラ141は、その信号に基づいて訪問者150を撮影する。通信制御回路143は、カメラ141によって取得された訪問者150の画像を訪問者通知装置100に送信する。
【0032】
また、訪問者150に対する応答が行なわれる場合には、通信制御回路143は、訪問者通知装置100から信号を受信し、応対者の音声または画像を出力する。訪問者通知装置100において、プロセッサ310は、カメラ付インターホン140から送られる信号、または、カメラ112,122,132から送られる信号に基づいて、訪問者通知装置100の具体的な処理を実行する。処理の詳細は、後述する。
【0033】
フラッシュメモリ320は、本実施の形態に係る訪問者通知装置100を実現するために予め準備されたプログラムおよびデータを格納する。また、訪問者通知装置100が使用されているときに追加のデータとして入力されたデータを格納する。たとえば、フラッシュメモリ320は、カメラ112,122,132のいずれかから送られる画像データまたは操作情報を格納する。
【0034】
RAM330は、プロセッサ310によって生成されたデータ、または、インターフェイス340を介して訪問者通知装置100に入力されたデータを一時的に保持する。
【0035】
インターフェイス340は、プロセッサ310によって与えられる命令に従って、カメラ付インターホン140または、テレビ111,121,131のいずれかに信号を送る。他の局面において、インターフェイス340は、カメラ付インターホン140から送られる信号、または、カメラ112,122,132のいずれかから送られる信号を受信する。
【0036】
ある局面において、プロセッサ310は、カメラ付インターホン140によって検出される訪問者150の顔認識処理を実行する。プロセッサ310は、その顔認識処理の結果と、カメラ112,122,132のいずれかからの画像信号と、訪問者識別情報とに基づいて、検出された訪問者に関係するユーザの画像信号を送信したカメラ(すなわち、カメラ112,122,132のいずれか)が取り付けられているテレビに、訪問者150の来訪を通知させる。たとえば、プロセッサ310は、カメラ付インターホン140から送られた訪問者150の顔画像を当該テレビに表示させる。
【0037】
他の局面において、プロセッサ310は、複数のカメラのうちの検出された訪問者に関係するユーザの画像信号を送信したカメラが取り付けられているテレビに、当該訪問者の来訪を通知させる。
【0038】
他の局面において、プロセッサ310は、訪問者識別情報に基づいて、検出された訪問者の名前を当該テレビに表示させる。
【0039】
さらに他の局面において、当該テレビのスイッチがオフになっているとき、プロセッサ310は、そのスイッチをオンにするための命令をそのテレビに送信し、訪問者の来訪をそのテレビに表示させる。たとえば、プロセッサ310は、「Wake on LAN」のような技術を用いて、テレビの電源をオフからオンに切り換える。
【0040】
[データ構造]
図4および図5を参照して、本実施の形態に係る訪問者通知装置100のデータ構造について説明する。図4は、フラッシュメモリ320におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。図5は、RAM330におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【0041】
図4に示されるように、フラッシュメモリ320は、ユーザ(視聴者)ID410と、訪問予定者ID420と、訪問予定者の特徴量430と、登録日時440とを格納する。ユーザ(視聴者)ID410は、訪問者通知装置100のユーザであり、ある局面において、訪問者通知装置100が設置される家の住人である。訪問予定者ID420は、ユーザ(視聴者)ID410を訪問する可能性のある人物として、各ユーザによって特定される情報を表わす。訪問予定者ID420は、ある局面において、その訪問予定者の名前、携帯電話機の電話番号、メールアドレスなどを含み得る。
【0042】
訪問予定者の特徴量430は、訪問者通知装置100において予め登録された顔画像の特徴量を表わす。特徴量は、たとえば、両目の間隔、目と口の間隔などで示される。登録日時440は、その訪問予定者の特徴量430が登録された日時を表わす。
【0043】
顔画像データ450は、その登録された訪問予定者を撮影することによって得られた顔画像のデータに対応する。
【0044】
図4に示される例では、ユーザ(視聴者)ID410について訪問予定者毎に一組のデータセット(データレコード)が生成される。したがって、同一のユーザ(視聴者)ID410について複数の訪問予定者がある場合には、複数のデータレコードが生成される。
【0045】
これらのデータは、たとえば、訪問者通知装置100が初めてその家を訪れたときにカメラ141によって撮影されたときに登録される。
【0046】
図5に示されるように、RAM330は、テレビID510と、ユーザ(視聴者)ID520とを保持している。テレビID510は、ある局面において、訪問者通知装置100に接続されるモニタとして登録される。図5に示される例では、3つのテレビが登録されているが、その他に、たとえば、コンピュータのモニタその他の表示装置が登録されてもよい。
【0047】
ユーザ(視聴者)ID520は、テレビID510によって特定されるテレビを現実に使用しているユーザとして、あるいは、そのテレビに取り付けられているカメラによって認識されるユーザを特定する。たとえば、第1の部屋110にユーザとして「父」がいる場合には、RAM330は、第1のテレビに関連付けて父を識別するデータを格納する。また、第2の部屋12において、母がいる場合には、そのテレビのユーザとして母を識別する情報を格納する。このとき、そのユーザがテレビを視聴していなくてもよい。ある局面において、その部屋にいる場合にはそのテレビに取り付けられたカメラがそのユーザを撮影して顔画像を表示する信号を取得し、訪問者通知装置100にその信号を送信する。訪問者通知装置100は、その信号をカメラ付インターホン140に送信する。カメラ付インターホン140のモニタ146は、その信号を受信すると、顔画像を表示する。
【0048】
[制御構造]
図6および図7を参照して、本実施の形態に係る訪問者通知装置100の制御構造について説明する。図6は、訪問者通知装置100のユーザを登録するためにプロセッサ310が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。図7は、訪問者を通知するためにプロセッサ310が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。
【0049】
<登録処理>
図6を参照して、ステップS610にて、プロセッサ310は、各部屋のテレビに取り付けられたカメラ112,122,132から、当該テレビの視聴者の撮影により得られた画像をそれぞれ受信する。
【0050】
ステップS615にて、プロセッサ310は、各画像を用いて、各視聴者の顔認識処理を実行する。顔認識処理は、公知の認識アルゴリズムを用いて行なわれる。
【0051】
ステップS620にて、プロセッサ310は、各テレビ111,121,131の識別番号(テレビID)と、当該テレビの視聴者の識別情報とを関係付けてRAM330に保存する。これにより、訪問者通知装置100のユーザ(たとえば、訪問者通知装置100が設置される家の住人など)が登録される。
【0052】
<認識および通知処理>
図7を参照して、ステップS625にて、プロセッサ310は、カメラ付インターホン140から送られる信号に基づいて、訪問者150によるカメラ付インターホン140のスイッチ操作を検知する。
【0053】
ステップS630にて、プロセッサ310は、訪問者150の撮影により得られた画像をインターフェイス340を介して受信する。
【0054】
ステップS635にて、プロセッサ310は、訪問者150の顔認識処理を実行して、訪問者150を特定するための情報を取得する。
【0055】
ステップS640にて、CPU310は、その訪問者150が既に登録された訪問者であるか否かを判断する。この判断は、たとえば、フラッシュメモリ320に格納されているデータ(図4)を参照することにより行なわれる。CPU310は、訪問者150が既に登録された訪問者であると判断すると(ステップS640にてYES)、制御をステップS650に切り換える。そうでない場合には(ステップS640にてNO)、プロセッサ310は、制御をステップS670に切り換える。
【0056】
ステップS650にて、プロセッサ310は、その訪問者150に関係のあるユーザはテレビを視聴しているか否かを判断する。この判断は、たとえば、ステップS620において取得されRAM330に格納されているデータを参照することにより行なわれる。プロセッサ310は、訪問者150に関係のあるユーザがテレビを視聴していると判断すると(ステップS650にてYES)、制御をステップS660に切り換える。そうでない場合には(ステップS650にてNO)、プロセッサ310は、制御をステップS670に切り換える。
【0057】
ステップS660にて、プロセッサ310は、その訪問者150に関係のあるユーザとして登録されている視聴者に関連付けられているテレビに、訪問者150の画像を送信する。
【0058】
ステップS670にて、プロセッサ310は、すべてのテレビに訪問者の画像を送信する。
【0059】
ステップS675にて、プロセッサ310は、その視聴者に関係のある訪問者として登録する旨の指示を、いずれかのテレビから受信する。
【0060】
ステップS680にて、プロセッサ310は、その訪問者150とその指示を与えた視聴者(訪問者通知装置100のユーザ)とを関係付けてメモリに保存する(図4)。
【0061】
以上のようにして、本発明の実施の形態に係る訪問者通知装置100によると、家庭内のモニタに訪問者が会ったことを通知するときに、訪問者と関係がある人のモニタにのみ訪問が通知される。必要な人だけに通知が届くため、無駄な通知が減る。その結果、訪問者通知装置100の使い勝手が向上する。また、インターホン用のモニタを使用することなく誰が来たかを確認することができる。
【0062】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0063】
100 訪問者通知装置、110 第1の部屋、111,121,131 テレビ、112,122,132,141 カメラ、120 第2の部屋、123,133 住人、130 第3の部屋、140 カメラ付インターホン、142 スイッチ、143 通信制御回路、146 モニタ、150 訪問者、310 プロセッサ、320 フラッシュメモリ、330 RAM、340 インターフェイス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
訪問者通知装置であって、
カメラ付インターホンからの信号を受けるための入力手段と、
モニタに取り付けられるカメラからの画像信号を受けるための受信手段と、
前記訪問者通知装置に登録されるユーザと、前記ユーザと関係がある訪問者として訪問の可能性がある訪問者を識別するための訪問者識別情報とを格納するための記憶手段と、
前記カメラ付インターホンからの信号に基づいて訪問者を通知するための通知手段とを備え、
前記通知手段は、
前記カメラ付インターホンによって検出される訪問者の顔認識処理を行ない、
前記顔認識処理の結果と、前記モニタに取り付けられるカメラからの画像信号と、前記訪問者識別情報とに基づいて、前記検出された訪問者に関係するユーザの画像信号を送信したカメラが取り付けられているモニタに、当該訪問者の来訪を通知させる、訪問者通知装置。
【請求項2】
前記受信手段は、複数のカメラからの画像信号を受け付け、
前記通知手段は、
前記複数のカメラのうちの前記検出された訪問者に関係するユーザの画像信号を送信したカメラが取り付けられているモニタに、当該訪問者の来訪を通知させる、請求項1に記載の訪問者通知装置。
【請求項3】
前記通知手段は、前記訪問者の来訪を知らせる画像を前記モニタに表示させる、請求項1または2に記載の訪問者通知装置。
【請求項4】
前記通知手段は、前記訪問者識別情報に基づいて、前記検出された訪問者の名前を前記モニタに表示させる、請求項1〜3のいずれかに記載の訪問者通知装置。
【請求項5】
前記モニタのスイッチがオフになっているとき、前記通知手段は、前記スイッチをオンにするための命令を前記モニタに送信し、前記訪問者の来訪を前記モニタに表示させる、請求項1〜4のいずれかに記載の訪問者通知装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の訪問者通知装置と、
当該訪問者通知装置に接続されるカメラ付インターホンとを備える、訪問者通知システム。
【請求項7】
訪問者通知装置を制御するためのプログラムであって、前記プログラムは、前記訪問者通知装置に、
カメラ付インターホンからの信号を受けるステップと、
前記訪問者通知装置に電気的に接続されるモニタに取り付けられるカメラからの画像信号を受けるステップと、
前記訪問者通知装置に登録されるユーザと、前記ユーザと関係がある訪問者として訪問の可能性がある訪問者を識別するための訪問者識別情報とを準備するステップと、
前記カメラ付インターホンからの信号に基づいて訪問者を通知するステップとを実行させ、
前記通知するステップは、
前記カメラ付インターホンによって検出される訪問者の顔認識処理を行なうステップと、
前記顔認識処理の結果と、前記モニタに取り付けられるカメラからの画像信号と、前記訪問者識別情報とに基づいて、前記検出された訪問者に関係するユーザの画像信号を送信したカメラが取り付けられているモニタに、当該訪問者の来訪を通知させるステップとを含む、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−74512(P2013−74512A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212860(P2011−212860)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】