設備機器、ログデータ表示システム、ログデータ集計システム、ログデータ保存方法、および、プログラム
【課題】複数の期初日のそれぞれに対応するログデータを生成する。
【解決手段】期初日受付部301は、ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける。ログデータ記憶部302には、複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶される。使用実績情報記憶部303には、複数の期初日のそれぞれについて、ログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される。使用実績情報更新部304は、複数の期初日のそれぞれについて、使用実績情報記憶部303に記憶されている使用実績を示す情報を更新する。ログデータ生成部306は、複数の期初日のそれぞれについて、ログ生成中のログ対象期間から本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成する。
【解決手段】期初日受付部301は、ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける。ログデータ記憶部302には、複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶される。使用実績情報記憶部303には、複数の期初日のそれぞれについて、ログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される。使用実績情報更新部304は、複数の期初日のそれぞれについて、使用実績情報記憶部303に記憶されている使用実績を示す情報を更新する。ログデータ生成部306は、複数の期初日のそれぞれについて、ログ生成中のログ対象期間から本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設備機器、ログデータ表示システム、ログデータ集計システム、ログデータ保存方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
設備機器の利用者が、業務効率の改善を図るために、設備機器の使用実績や利用状況を把握することは重要なことである。現在、利用者が、印刷装置の利用状況を把握することを支援するための種々の技術が知られている。例えば、特許文献1には、印刷ジョブが実行される毎に、当該印刷ジョブに関するログデータ(以下「個別ログデータ」という。)を作成および保存し、利用者の要求に応じて、保存されている個別ログデータを集計し、集計の結果を出力する印刷管理システムが開示されている。
【0003】
特許文献1に開示された印刷管理システムは、印刷ジョブが実行される毎に個別ログデータを作成するものであり、所定の期間が経過する毎に当該経過した期間における印刷装置の利用状況を示すログデータ(以下「期間ログデータ」という。)を作成するものではない。従って、例えば、所定の期間内に印刷された用紙の枚数を求める場合、保存されている全ての個別ログデータのうち、当該期間に生成された個別ログデータを抽出し、抽出された個別ログデータに基づいて、印刷枚数を集計する処理が必要となる。同様に、所定の期間内に消費された電力量や所定の期間内に消費された消耗品の量などを求めるためには、個別ログデータの抽出や集計などの処理が必要であった。このため、期間ログデータを取得するまでに長い時間を要したり、処理負荷の増大により、本来実行すべき印刷処理が遅くなったりするということがあった。
【0004】
現在、このような問題を解決するための種々の技術が知られている。例えば、特許文献2には、設定された期初日により規定される所定の期間が経過する毎に、1つの期間ログデータを自動で記録および保存することが可能な印刷システムが開示されている。なお、期初日は、期の開始日であり、典型的には、1月1日や4月1日である。期初日が設定されると、1つの期間ログデータを生成する期間の区切りが決定される。
【0005】
特許文献2に開示された印刷システムでは、個別ログデータの抽出や集計などの処理が行われないため、これらの処理に長い時間を要したり、処理負荷の増大により、本来実行すべき印刷処理が遅くなったりするということが抑制される。また、特許文献2に開示された印刷システムによれば、個別ログデータが保存されず、期間ログデータが保存されるため、ログデータが記憶される記憶装置の容量が非常に小容量で済むという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−110156号公報
【特許文献2】特開2010−030256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2に開示された印刷システムでは、1つの期間ログデータを生成する期間の区切りを規定する期初日を、1個しか設定することができなかった。このため、特許文献2に開示された印刷システムでは、例えば、ある会社の会計期間が3月21日から翌年の3月20日であり、行政の会計期間が4月1日から翌年の3月31日であり、当該ある会社の外国の本社の会計期間が1月1日から12月31日である場合、3種類の会計期間に対応した期間ログデータを生成することができなかった。従って、複数の期初日のそれぞれに対応する期間ログデータを生成することができる印刷装置が望まれている。このような要望は、印刷装置に限られず、種々の設備機器に共通する。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、複数の期初日のそれぞれに対応するログデータを生成することが可能な設備機器、ログデータ表示システム、ログデータ集計システム、ログデータ保存方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明にかかる設備機器は、
ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶されるログデータ記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される使用実績情報記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部と、
本日の日付を取得する日付取得部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更部と、を備える、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数の期初日のそれぞれに対応するログデータを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る印刷装置を含む印刷システムの構成を示す図である。
【図2】不揮発性メモリに確保されるログデータ領域全体の様子を示す図である。
【図3】各期初日に対応するログデータの構造を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る印刷装置の機能を説明するためのブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る印刷装置が実行する印刷制御処理を示すフローチャートである。
【図6】図5に示すログデータ作成処理を示すフローチャートである。
【図7】図6に示す月間ログデータ作成処理を示すフローチャートである。
【図8】図6に示す年間ログデータ作成処理を示すフローチャートである。
【図9】月間ログデータ作成処理を説明するための図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る印刷装置が実行する期初日設定処理を示すフローチャートである。
【図11】期初日設定を受け付ける画面を説明するための図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係る印刷装置が実行するログデータ表示処理を示すフローチャートである。
【図13】ログデータ表示処理を実行する印刷システムを示す図である。
【図14】期初日を4月1日とした場合の月間ログデータの表示例を示す図である。
【図15】期初日を1月1日とした場合の月間ログデータの表示例を示す図である。
【図16】年間ログデータの表示例を示す図である。
【図17】ログデータの構造を示す図である。
【図18】本発明の第2の実施形態に係る印刷装置が実行する日間ログデータ作成処理を示すフローチャートである。
【図19】本発明の第2の実施形態に係る印刷装置が実行する期初日設定処理を示すフローチャートである。
【図20】期初日設定を受け付ける画面を説明するための図である。
【図21】本発明の第2の実施形態に係る印刷装置が実行するログデータ表示処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、設備機器が印刷装置である例について説明する。
【0013】
図1は、本実施形態に係る印刷装置3を備える印刷システム1000の構成図である。図1に示すように、印刷システム1000は、ホスト機器1と、ホスト機器2と、印刷装置3と、を含む。ホスト機器1と、ホスト機器2と、印刷装置3と、は、例えば、LAN(Local Area Network)回線13によって接続される。ホスト機器1およびホスト機器2は、印刷装置3に印刷指示を与えたり、印刷装置3から供給されるログデータを表示したりする装置であり、例えば、クライアントが操作するパーソナルコンピュータである。
【0014】
以下、印刷装置3の構成について詳細に説明する。印刷装置3は、CPU(Central Processing Unit)4、RAM(Random Access Memory)5、ROM(Read Only Memory)6、不揮発性メモリ7、表示パネル8、キー9、プリンタエンジン10、クロック回路11、LAN制御回路12、を備える。
【0015】
CPU4は、ROM6に記憶されたプログラムに従って、印刷装置3全体を制御する。CPU4は、例えば、印刷制御処理や期日設定処理を実行する。
【0016】
RAM5は、CPU4のワークエリアとして機能する。
【0017】
ROM6は、CPU4が印刷制御処理や期日設定処理を実行するためのプログラムを記憶する。
【0018】
不揮発性メモリ7は、フラッシュメモリなどにより構成され、ログデータや印刷枚数累積カウンタ値(総印刷枚数)を記憶する。なお、ログデータは、例えば、設備機器の使用実績や利用状況を表すデータである。図2に、不揮発性メモリ7に確保されるログデータ領域全体の構造を示す。なお、ログデータ作成時には、適宜、ログデータ領域全体に格納されているログデータが、不揮発性メモリ7からRAM5に読み出される。ログデータ領域全体は、ログヘッダ領域と、複数の期初日のそれぞれに対応するログデータ領域と、を含む。
【0019】
ログヘッダ領域には、設定可能な期初日の数の分だけ、期初日が格納される。ここで、期初日は、「月」と「日」とにより構成される。「月」は「MM」により表され、「日」は「DD」により表される。本実施形態では、この「日」の部分が異なる期初日が2つ設定可能であり、「日」の部分がこの2つの期初日のいずれかと同じ期初日が3つ設定可能であり、合計5つの期初日が設定可能である。従って、ログヘッダ領域には、期初日1〜5の5つの期初日が格納される。
【0020】
ログデータ領域は、期初日の「日」の部分が異なる期初日の数の分だけ、あらかじめ確保される。本実施形態では、期初日1に対応するログデータ領域であるログデータ領域1と、期初日2に対応するログデータ領域であるログデータ領域2と、の2つの領域がログデータ領域全体に確保される。ログデータ領域1に記憶されるログデータとログデータ領域2に記憶されるログデータは、基本的に同じ構造である。
【0021】
図3に、ログデータ領域1(ログデータ領域2)に記憶されるログデータの構造を示す。ログデータは、ヘッダ部、年間ログデータ部、及び、月間ログデータ部を含む。
【0022】
ヘッダ部は、ログ開始日付、期初日を含む。ここで、ログ開始日付は、ログが開始された日付であり、印刷装置によって自動的にセットされる。また、期初日は、ユーザが設定可能な項目であり、任意に定義される期(1年間)の初日を表す。期初日は、例えば、会社の会計期間の開始日に設定されてもよいし、カレンダーにおける1年間の初日である1月1日に設定されてもよいし、行政に合わせて4月1日に設定されてもよい。
【0023】
ここで、期初日が設定されると、ログデータが集計される年度や月度が設定される。なお、年度や月度をどのように設定するかは適宜調整が可能である。本実施形態では、期初日のカレンダー年が年度に設定され、各月の1日が含まれるカレンダー月が月度に設定されるものとする。例えば、期初日が3月21日に設定された場合、2008年3月21日から2009年3月20日までは2008年度に設定され、3月21日から4月20日までが4月度に設定され、4月21日から5月20日までが5月度に設定される。
【0024】
年間ログデータ部は、各年度の年間ログデータを含む。図3に年間ログデータ300Aとして示しているように、各年度の年間ログデータは、年度、年間印刷枚数、期間最終印刷枚数累積値などを含む。月間ログデータ部は、各月度の月間ログデータを含む。また、図3に月間ログデータ300Bとして示しているように、各月度の月間ログデータは、年度、月度、年(カレンダー年)、フラグ、月間印刷枚数、期間最終印刷枚数累積値などを含む。
【0025】
月間ログデータは、年度と月度との両方で、いつの月間ログデータであるのかが特定される。例えば、2008年度の5月度と2007年度の5月度とは同じ5月度であるが、異なる期間である。このように、月度は年度と対となるもののため、以降の説明の中において、XX年度の○○月度を表す場合に、適宜、単に○○月度と記載する。例えば、当月度は当年度の当月度を表し、前月度は前月度の年度と前月度を表す。
【0026】
表示パネル8は、印刷状況を表す文字列などを表示する。表示パネル8は、LCD(Liquid Crystal Display)やタッチパネルなどにより構成される。
【0027】
キー9は、ユーザによる操作などを受け付けるボタンである。キー9は、例えば、方向キー、決定キー、取消キーなどを含むことができる。
【0028】
プリンタエンジン10は、印刷を実行する機構部分であり、給紙やドラムへの帯電、レーザーの照射、トナーの塗布、用紙への転写、定着など、物理的な印刷工程そのものを担当する。
【0029】
クロック回路11は、現在の時刻(年月日および時分秒)を示す情報を出力する機能(時計機能)を有する回路であり、例えば、水晶発振子を備える回路である。
【0030】
LAN制御回路12は、LAN回線13を介して、ホスト機器1やホスト機器2と通信する。
【0031】
一方、ホスト機器1は、ログデータ表示処理などを実行する。ホスト機器1は、例えば、CPU31、RAM32、ROM33、LAN制御回路34、ハードディスク35、液晶モニタ36、キーボード37、マウス38、クロック回路39、を備える。なお、ホスト機器2は、ホスト機器1と同様の構成とすることができる。
【0032】
CPU31は、ROM33に記憶されたプログラムに従って、ホスト機器1全体を制御する。CPU31は、例えば、ログデータ表示処理を実行する。
【0033】
RAM32は、CPU31のワークエリアとして機能する。
【0034】
ROM33は、CPU31がログデータ表示処理を実行するためのプログラムを記憶する。
【0035】
LAN制御回路34は、LAN回線13を介して、ホスト機器2や印刷装置3と通信する。
【0036】
ハードディスク35は、ログデータなど種々のデータを記憶する。
【0037】
液晶モニタ36は、集計済みのログデータなどを表示する。液晶モニタ36は、LCDやタッチパネルなどにより構成される。
【0038】
キーボード37は、各キーの押圧操作などをユーザから受け付ける。
【0039】
マウス38、は、クリック操作、ドラッグ操作、スクロール操作などをユーザから受け付ける。
【0040】
クロック回路39は、現在の時刻(年月日および時分秒)を示す情報を出力する機能(時計機能)を有する回路であり、例えば、水晶発振子を備える回路である。
【0041】
次に、図4を参照して、本実施形態に係る印刷装置3の機能について説明する。
【0042】
印刷装置3は、機能的には、期初日受付部301、ログデータ記憶部302、使用実績情報記憶部303、使用実績情報更新部304、日付取得部305、ログデータ生成部306、ログ対象期間変更部307、を備える。
【0043】
期初日受付部301は、ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける。期初日は、「月」と「日」とを示す情報により指定される。期初日受付部301は、ユーザから複数の期初日の指定を、直接、受け付けても良いし、ホスト機器1もしくはホスト機器2を介して、間接的に受け付けてもよい。期初日受付部301は、例えば、キー9やLAN制御回路12により構成される。
【0044】
ログデータ記憶部302には、期初日受付部301により受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶される。ログデータ記憶部302には、複数の期初日のそれぞれに対応するログデータが記憶される。ログ対象期間が、期初日を基準にして一年毎に区切られた期間である場合、ログデータ記憶部302には、一年毎にログデータが記憶される。ログ対象期間が、期初日を基準にして一月毎に区切られた期間である場合、ログデータ記憶部302には、一月毎にログデータが記憶される。本実施形態では、ログ対象期間として、期初日を基準にして一年毎に区切られた期間と、期初日を基準にして一月毎に区切られた期間と、の2種類が設定される。従って、本実施形態では、ログデータ記憶部302には、1つの期初日に対して、一年毎に年間ログデータが記憶されるとともに、一月毎に月間ログデータが記憶される。ログデータ記憶部302は、例えば、不揮発性メモリ7により構成される。
【0045】
使用実績情報記憶部303には、期初日受付部301により受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される。つまり、使用実績情報記憶部303には、期初日毎に、ログデータ記憶部302に未だに記憶されていないログデータを生成するための情報が記憶される。使用実績は、例えば、印刷枚数、消費電力、使用したトナー量である。使用実績情報記憶部303は、例えば、不揮発性メモリ7により構成される。
【0046】
使用実績情報更新部304は、期初日受付部301により受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、印刷装置3が使用される毎に、使用実績情報記憶部303に記憶されている使用実績を示す情報を更新する。使用実績情報更新部304は、例えば、CPU4により構成される。
【0047】
日付取得部305は、本日の日付を取得する。日付取得部305は、例えば、クロック回路11により構成される。
【0048】
ログデータ生成部306は、期初日受付部301により受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、日付取得部305により取得された本日の日付が、ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、使用実績情報記憶部303に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、ログデータを生成し、生成したログデータをログデータ記憶部302に記憶させる。具体的には、ログデータ生成部306は、ログ生成中のログ対象期間から本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、生成したログデータを当該ログデータに対応するログ対象期間を示す情報と対応付けてログデータ記憶部302に記憶させる。つまり、ログデータ生成部306は、既に経過した全てのログ対象期間について、ログデータを生成し、保存する。ログデータ生成部306は、例えば、CPU4により構成される。
【0049】
ログ対象期間変更部307は、期初日受付部301により受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、ログデータ生成部306によりログデータが生成されたと判別した場合、ログ生成中のログ対象期間を、本日の日付が含まれるログ対象期間に変更する。つまり、ログ対象期間変更部307は、あるログ対象期間が経過して当該ログ対象期間のログデータが生成されたことを判別すると、当該ログ対象期間の次のログ対象期間におけるログデータの生成に移行する。ログ対象期間変更部307は、例えば、CPU4により構成される。
【0050】
次に、本実施形態に係る印刷装置3が実行する印刷制御処理について説明する。図5は、本実施形態に係る印刷装置3が実行する印刷制御処理を示すフローチャートである。印刷装置3は、電源が投入されると、図5に示す印刷制御処理の実行を開始する。
【0051】
まず、CPU4は、ハードウェアの初期化処理を実行する(ステップS101)。ハードウェアの初期化処理は、例えば、高圧電源への電圧印加処理や、定着装置のウォームアップ処理、制御回路への電源供給処理等である。
【0052】
CPU4は、ステップS101の処理を完了すると、不揮発性メモリ7からログデータを取得する(ステップS102)。すなわち、CPU4は、不揮発性メモリ7のログヘッダ領域に記憶されているログヘッダと、不揮発性メモリ7のログデータ領域1及び2に記憶されているログデータを、メモリ(RAM5)に読み出す。
【0053】
CPU4は、ステップS102の処理を完了すると、期初日1が設定済みであるか否かを判別する(ステップS103)。具体的には、CPU4は、RAM5に読み出されたログヘッダに、期初日1が設定されているか否かを判別する。
【0054】
CPU4は、期初日1が設定済みでないと判別した場合(ステップS103:NO)、デフォルトの日付を期初日1に設定する(ステップS104)。具体的には、CPU4は、期初日のデフォルト値である4月1日を、不揮発性メモリ7に確保されたログヘッダ領域の期初日1と不揮発性メモリ7に確保されたログデータ領域1の期初日とに設定するとともに、RAM5に読み出されたログヘッダの期初日1とRAM5に読み出されたログデータ(ログデータ領域1から読み出されたログデータ)の期初日とに設定する。
【0055】
CPU4は、期初日1が設定済みであると判別した場合(ステップS103:YES)、もしくは、ステップS104の処理を完了した場合、期初日1に対するログデータ作成処理を実行し(ステップS105)、さらに、期初日2に対するログデータ作成処理を実行する(ステップS106)。なお、期初日1に対するログデータ作成処理と、期初日2に対するログデータ作成処理と、は、期初日が異なることを除いて同様の処理である。これらのログデータ作成処理は、月間ログデータ部や年間ログデータ部を作成する処理であり、具体的には、図6に示すフローチャートに示す処理である。これらのログデータ作成処理については後述する。
【0056】
CPU4は、ステップS106の処理を完了すると、ホスト機器1やホスト機器2から印刷データを受信したか否かを判別する(ステップS107)。なお、CPU4は、LAN制御回路12を監視することにより、印刷データを受信したか否かを判別することができる。CPU4は、印刷データを受信していないと判別すると(ステップS107:NO)、ステップS107に処理を戻す。
【0057】
一方、CPU4は、印刷データを受信したと判別すると(ステップS107:YES)、受信した印刷データ(PDL)を解析し、画像データを生成する(ステップS108)。CPU4は、ステップS108の処理を完了すると、生成した画像データに基づいて印刷する(ステップS109)。具体的には、CPU4は、生成した画像データを前述のプリンタエンジン10に送り、プリンタエンジン10に記録媒体への印刷処理を実行させる。CPU4は、ステップS109の処理を完了すると、印刷枚数累積カウンタ値(総印刷枚数)をカウントアップする(ステップS110)。具体的には、CPU4は、不揮発性メモリ7内に格納されている印刷枚数累積カウンタ値をカウントアップ(+1)する。
【0058】
CPU4は、ステップS110の処理を完了すると、未印刷の印刷データがあるか否かを判別する(ステップS111)。CPU4は、未印刷の印刷データがあると判別すると(ステップS111:YES)、ステップS108に処理を戻す。つまり、CPU4は、未印刷の印刷データがある間、残っている受信データに対してステップS108からステップS111の処理を実行する。一方、CPU4は、未印刷の印刷データがないと判別すると(ステップS111:NO)、ステップS107に処理を戻す。つまり、CPU4は、受信データの処理が完了したと判別すると、次の印刷データの受信を待つ。
【0059】
ここで、図6に示すフローチャートを参照して、前述のログデータ作成処理について説明する。上述したように、期初日1又は2に対するログデータ作成処理は、図6に示すフローチャートに従って実行される。ログデータ作成処理によりRAM5上の対応するログデータ領域1又は2に生成されたログデータは、不揮発性メモリ7の対応するログデータ領域1又は2に書き込まれる。なお、図6に示すログデータ作成処理はサブルーチンであってもよく、呼出側が、RAM5上の対応するログデータ領域1又は2のメモリアドレスと、不揮発性メモリ7上の対応するログデータ領域1又は2のアドレスと、を引数として引き渡してもよい。この場合、引き渡された引数により示される、RAM5上のログデータ領域1又は2、ならびに、不揮発性メモリ7上のログデータ領域1又は2に、ログデータが書き込まれる。
【0060】
まず、CPU4は、期初日が設定済みであるか否かを判別する(ステップS201)。CPU4は、期初日が設定済みでないと判別すると(ステップS201:NO)、ログデータ作成処理を終了する。
【0061】
一方、CPU4は、期初日が設定済みであると判別すると(ステップS201:YES)、時計から本日の日付を取得する(ステップS202)。具体的には、CPU4は、クロック回路11から本日の日付を表す情報を読み出す。なお、本日の日付は、装置の使用日であり、例えば、ユーザが印刷装置3の電源を投入した日の日付である。
【0062】
CPU4は、ステップS202の処理を完了すると、期初日を基準にして本日の日付から、当年度等を特定する(ステップS203)。具体的には、CPU4は、当年度、前年度、前々年度、翌年度、翌々年度、当月度、前月度、前々月度、翌月度、翌々月度などを求める。
【0063】
例えば、期初日が4月1日として定義され、本日の日付が2008年5月×日であれば、当年度として2008年度が求まり、前年度として2007年度が、前々年度として2006年度が、翌年度として2009年度が、翌々年度として2010年度が求まる。
また、当月度として2008年度の5月度が求まり、前月度として2008年度の4月度が、前々月度として2007年度の3月度が、翌月度として2008年度の6月度が、翌々月度として2008年度の7月度が求まる。
【0064】
CPU4は、ステップS203の処理を完了した場合、不揮発性メモリ7から印刷枚数累積カウンタ値(総印刷枚数)を取得する(ステップS204)。すなわち、CPU4は、不揮発性メモリ7に設けられ、印刷装置3による1枚毎の印刷処理に同期して計数を行う不図示の印刷枚数累積カウンタの値をRAM5に読み出し、印刷装置3における現在の印刷枚数累積カウンタ値とする。
【0065】
CPU4は、ステップS204の処理を完了すると、メモリに読み出されたログデータ内のヘッダ部に、ログ開始日付が設定済みであるか否かを判別する(ステップS205)。前述のように、ログ開始日付は、自動的に印刷装置3によって設定される。したがって、CPU4は、ログ開始日付の情報(データ)が設定済みでないと判別した場合(ステップS205:NO)、本日の日付をログ開始日付としてログデータに設定し、不揮発性メモリ7に書き込む(ステップS206)。
【0066】
CPU4は、ステップS206の処理を完了すると、ログ開始時点の月間ログデータ及び年間ログデータを生成する(ステップS207)。つまり、月間ログデータにおいて、月度=前月度、フラグ=0x01、月間印刷枚数=0、期間最終印刷枚数累計値=印刷枚数累積カウンタ値、カレンダー年=前月度の月初日のカレンダー年、として、ログ開始時点の月間ログデータを作成する。そして、年間ログデータにおいて、年度=前年度、フラグ=0x01、年間印刷枚数=0、期間最終印刷枚数累計値=印刷枚数累積カウンタ値、として、ログ開始時点の年間ログデータを作成する。
【0067】
CPU4は、ステップS207の処理を完了すると、ログ開始日付、ログ開始時点の月間ログデータ及び年間ログデータを、不揮発性メモリ7に保存する(ステップS208)。
【0068】
CPU4は、ログデータ内のヘッダ部にログ開始日付が設定済みであると判別した場合(ステップS205:YES)、もしくは、ステップS208の処理を完了した場合、月間ログデータ作成処理を実行する(ステップS209)。月間ログデータ作成処理については、図7に示すフローチャートを参照して、詳細に説明する。
【0069】
まず、CPU4は、ログデータ内の月間ログデータ部に、当月度の月間ログデータがあるか否か判別する(ステップS301)。CPU4は、当月度の月間ログデータがあると判別した場合(ステップS301:YES)、現在の翌月度を当月度に設定する(ステップS302)。すなわち、CPU4は、前月度として表していた月度を前々月度として表し、当月度として表していた月度を前月度として表し、翌月度として表していた月度を当月度として表し、翌々月度として表していた月度を翌月度として表す。なお、これらの処理は、例えば、当月度が何月度に該当するかを示す変数をRAM5上に用意し、CPU4がこの変数を書き換えることにより実現が可能である。
【0070】
CPU4は、ステップS302の処理を完了すると、現在の印刷枚数累積カウンタ値と前月度の月間ログデータの期間最終印刷枚数累積値との差を当月度の月間印刷枚数とし、フラグを0x00(通常データ)として、メモリ(RAM5)上に当月度の月間ログデータを生成する。(ステップS309)。なお、この当月度の月間ログデータは、まだ当月度が終了していない為、不揮発性メモリ7へは書き込まれない。CPU4は、ステップS309の処理を完了すると、月間ログデータ作成処理を終了する。
【0071】
CPU4は、当月度の月間ログデータがないと判別した場合(ステップS301:NO)、ログデータ内の月間ログデータ部に、前月度の月間ログデータがあるか否かを判別する(ステップS303)。CPU4は、前月度の月間ログデータがあると判別した場合(ステップS303:YES)、ステップS309の処理を実行し、月間ログデータ作成処理を終了する。
【0072】
CPU4は、前月度の月間ログデータがないと判別した場合(ステップS303:NO)、ログデータ内の月間ログデータ部に、前々月度の月間ログデータがあるか否かを判別する(ステップS304)。CPU4は、前々月度の月間ログデータがあると判別した場合(ステップS304:YES)、前月度の月間印刷枚数を算出する(ステップS305)。具体的には、CPU4は、現在の印刷枚数累積カウンタ値と前々月度の月間ログデータの期間最終印刷枚数累積値との差を前月度の月間印刷枚数とし、前月度の月初日のカレンダー年を求めカレンダー年とする。
【0073】
CPU4は、ステップS305の処理を完了した場合、前月度の月間ログデータを生成する(ステップS306)。具体的には、CPU4は、前月度の期間終了最終印刷枚数累積値を現在の印刷枚数累積カウンタ値とし、フラグを0x00(通常データ)として、前月度の月間ログデータを生成し、ログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書き込む。CPU4は、ステップS306の処理を完了すると、ステップS309の処理を実行し、月間ログデータ作成処理を終了する。
【0074】
CPU4は、前々月度の月間ログデータがないと判別した場合(ステップS304:NO)、ログデータ内の月間ログデータのうち、最も新しい月度(最終記録月度)の月間ログデータを取り出し、その次の月度の月間ログデータを生成する(ステップS307)。すなわち、CPU4は、最終記録月度の月間ログデータの期間最終印刷枚数累積値と現在の印刷枚数累積カウンタ値との差を月間印刷枚数とし、現在の印刷枚数累積カウンタ値を期間最終印刷枚数累積値とし、フラグを0x00(通常データ)とし、カレンダー年を最終記録月度の次の月度の月初日のカレンダー年として、最終記録月度の次の月度の月間ログデータを生成し、生成した月間ログデータをログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書込む。
【0075】
CPU4は、ステップS307の処理を完了すると、月間印刷枚数を0、期間最終印刷枚数累積値を現在の印刷枚数累積カウンタ値、フラグを0x00(通常データ)として、最終記録月度の次の次の月度(ステップS307で書き込んだ月間ログデータの次の月度)から前月度までの月間ログデータを生成し、生成した月間ログデータをログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書込む(ステップS308)。なお、カレンダー年は、それぞれの月度の月初日のカレンダー年として格納する。CPU4は、ステップS308の処理を完了すると、ステップS309の処理を実行し、月間ログデータ作成処理を完了する。
【0076】
CPU4は、月間ログデータ作成処理(ステップS209)を完了すると、年間ログデータ作成処理(ステップS210)を実行する。以下、図8に示すフローチャートを参照して、年間ログデータ作成処理について、詳細に説明する。
【0077】
まず、CPU4は、ログデータ内の年間ログデータ部に、当年度の年間ログデータがあるか否か判別する(ステップS401)。CPU4は、当年度の年間ログデータがあると判別した場合(ステップS401:YES)、現在の翌年度を当年度に設定する(ステップS402)。すなわち、CPU4は、前年度として表していた年度を前々年度として表し、当年度として表していた年度を前年度として表し、翌年度として表していた年度を当年度として表し、翌々年度として表していた年度を翌年度として表す。なお、これらの処理は、例えば、当年度が何年度に該当するかを示す変数をRAM5上に用意し、CPU4がこの変数を書き換えることにより実現が可能である。
【0078】
CPU4は、ステップS402の処理を完了すると、現在の印刷枚数累積カウンタ値と前年度の年間ログデータの期間最終印刷枚数累積値との差を当年度の年間印刷枚数とし、フラグを0x00(通常データ)として、メモリ(RAM5)上に当年度の年間ログデータを生成する。(ステップS409)。なお、この当年度の年間ログデータは、まだ当年度が終了していない為、不揮発性メモリ7へは書き込まれない。CPU4は、ステップS409の処理を完了すると、年間ログデータ作成処理を終了する。
【0079】
CPU4は、当月度の年間ログデータがないと判別した場合(ステップS401:NO)、ログデータ内の年間ログデータ部に、前年度の年間ログデータがあるか否かを判別する(ステップS403)。CPU4は、前年度の年間ログデータがあると判別した場合(ステップS403:YES)、ステップS409の処理を実行し、年間ログデータ作成処理を終了する。
【0080】
CPU4は、前年度の年間ログデータがないと判別した場合(ステップS403:NO)、ログデータ内の年間ログデータ部に、前々年度の年間ログデータがあるか否かを判別する(ステップS404)。CPU4は、前々年度の年間ログデータがあると判別した場合(ステップS404:YES)、前年度の年間印刷枚数を算出する(ステップS405)。具体的には、CPU4は、現在の印刷枚数累積カウンタ値と前々年度の年間ログデータの期間最終印刷枚数累積値との差を前年度の年間印刷枚数とする。
【0081】
CPU4は、ステップS405の処理を完了した場合、前年度の年間ログデータを生成する(ステップS406)。具体的には、CPU4は、前年度の期間終了最終印刷枚数累積値を現在の印刷枚数累積カウンタ値とし、フラグを0x00(通常データ)として、前年度の年間ログデータを生成し、ログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書き込む。CPU4は、ステップS406の処理を完了すると、ステップS409の処理を実行し、年間ログデータ作成処理を終了する。
【0082】
CPU4は、前々年度の年間ログデータがないと判別した場合(ステップS404:NO)、ログデータ内の年間ログデータのうち、最も新しい年度(最終記録年度)の年間ログデータを取り出し、その次の年度の年間ログデータを生成する(ステップS407)。すなわち、CPU4は、最終記録年度の年間ログデータの期間最終印刷枚数累積値と現在の印刷枚数累積カウンタ値との差を年間印刷枚数とし、現在の印刷枚数累積カウンタ値を期間最終印刷枚数累積値とし、フラグを0x00(通常データ)とし、最終記録年度の次の年度の年間ログデータを生成し、生成した年間ログデータをログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書込む。
【0083】
CPU4は、ステップ407の処理を完了すると、年間印刷枚数を0、期間最終印刷枚数累積値を現在の印刷枚数累積カウンタ値、フラグを0x00(通常データ)として、最終記録年度の次の次の年度(ステップS407で書き込んだ年間ログデータの次の年度)から前年度までの年間ログデータを生成し、生成した年間ログデータをログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書込む(ステップS408)。CPU4は、ステップS408の処理を完了すると、ステップS409の処理を実行し、月間ログデータ作成処理を完了する。
【0084】
上述した処理が実行されることにより、印刷装置3の不揮発性メモリ7には、複数の期初日のそれぞれに対応する、正確な月間ログデータ及び年間ログデータが記録、保存される。特に、本例によれば、不揮発性メモリ7に記録され、保持される月間ログデータ及び年間ログデータは、印刷装置3の電源が投入された際、上記処理によって自動的に作成される。
【0085】
ここで、図9を参照して、月間ログデータ作成処理について説明する。なお、年間ログデータ作成処理は、「年」と「月」とが異なるものの、基本的に、月間ログデータ作成処理と同様の処理となる。また、図9には、例1〜例3の3つの例について示している。ここで、3つの例は、いずれも、3月度の月間ログデータが月間ログデータ作成処理又はログ開始処理において既に作成・保存されており、4月度において既にn枚印刷されている状態(以下、適宜「状態A」という。)であるものとする。
【0086】
例1は、5月度になるまで印刷装置3が使用されず、5月度に初めて印刷装置3が使用された(印刷装置3の電源がONとされた)時に、4月度の月間ログデータが生成・保存される例を示す。このとき、月間印刷枚数はn枚であり、不図示であるが、期間最終印刷枚数累計値は現在の印刷枚数累積カウンタ値として、4月度の月間ログデータが生成・保存される(ステップS303:NO、ステップS304:YES、ステップS305、ステップS306)。
【0087】
例2と例3とは、さらに印刷装置3が使用されなかった期間が延び、それぞれ6月度、7月度になって初めて印刷装置3が使用された例を示す。
【0088】
例2は、状態Aのあと6月度になるまで印刷装置3が使用されず、6月度に初めて印刷装置3が使用された(印刷装置3の電源がONとされた)時に、4月度と5月度の月間ログデータが生成・保存される例を示す(ステップS303:NO、ステップS304:NO、ステップS307、ステップS308)。このとき、月間印刷枚数はn枚であり、不図示であるが、期間最終印刷枚数累計値は現在の印刷枚数累積カウンタ値として、4月度の月間ログデータが生成・保存される(ステップS307)。一方、月間印刷枚数は0枚であり、不図示であるが、期間最終印刷枚数累計値は現在の印刷枚数累積カウンタ値として、5月度の月間ログデータが生成・保存される(ステップS308)。例2は、図9から明白なように、4月度に印刷装置3が使用されて印刷され、5月度は一切印刷装置3が使用されず印刷されていないため、上記のように月間ログデータが作成される。
【0089】
例3は、状態Aのあと7月度になるまで印刷装置3が使用されず、7月度に初めて印刷装置3が使用された(印刷装置3の電源がONとされた)時に、4月度と5月度と6月度の月間ログデータが生成・保存される例を示す(ステップS303:NO、ステップS304:NO、ステップS307、ステップS308)。
【0090】
なお、上記説明では、図6に示すログデータ作成処理(図7に示す月間ログデータ作成処理、および、図8に示す年間ログデータ作成処理を含む)は、印刷装置3の電源が投入されたときに、実行されるものとして説明した。しかしながら、図6に示されるログデータ作成処理は、日付が変わったときにも呼び出される。従って、図7に示す月間ログデータ作成処理、および、図8に示す年間ログデータ作成処理は、日付が変わったときにも、複数の期初日のそれぞれに対して呼び出され、月度が変わった場合、月間ログデータが作成および保存され、年度が変わった場合、年間ログデータが作成および保存される。
【0091】
次に、図10に示すフローチャートを参照して、期初日設定処理について説明する。なお、期初日設定処理は、例えば、印刷装置3により、ユーザが期初日を設定することの要求が受け付けられた場合に実行される。なお、ユーザが期初日を設定することの要求は、例えば、印刷装置3の設定メニュー項目の「期初日設定」が選択されることにより受け付けられる。
【0092】
まず、CPU4は、期初日設定画面を表示パネル8に表示する(ステップS501)。期初日設定画面は、複数の期初日に関する現在の設定値の表示エリアと、期初日の入力エリアとを含む。本実施形態では、複数の期初日は、期初日1〜5であり、複数の期初日の現在の設定値として、ログヘッダ内に含まれている期初日が反映されるものとする。なお、ログデータは、不揮発性メモリ7に記憶され、適宜、RAM5に読み出される。
【0093】
CPU4は、ステップS501の処理を完了すると、期初日の入力を受け付ける(ステップS502)。なお、期初日の入力は、例えば、キー9に対するボタン操作として受け付けられる。表示パネル8がタッチスクリーンである場合、期初日の入力は、表示パネル8へのタッチ操作がボタン操作として受け付けられても良い。
【0094】
CPU4は、ステップS502の処理を完了すると、入力された期初日が設定済みであるか否かを判別する(ステップS503)。なお、入力された期初日が既に設定されている期初日1〜5のうちのいずれかと同じである場合、入力された期初日が設定済みであると判別される。一方、入力された期初日が既に設定されている期初日1〜5のうちのいずれとも異なる場合、入力された期初日が設定済みでないと判別される。CPU4は、入力された期初日が設定済みであると判別すると(ステップS503:YES)、例えば、表示パネル8に「既に設定済みです」と表示し(ステップS504)、ステップS502に処理を戻す。
【0095】
一方、CPU4は、入力された期初日が設定済みでないと判別すると(ステップS503:NO)、入力された期初日の「日」が期初日1の「日」と同じであるか否かを判別する(ステップS505)。CPU4は、入力された期初日の「日」が期初日1の「日」と同じでないと判別すると(ステップS505:NO)、ログヘッダに期初日2が設定済みであるか否かを判別する(ステップS506)。
【0096】
CPU4は、ログヘッダに期初日2が設定済みでないと判別すると(ステップS506:NO)、入力された期初日を期初日2として設定する(ステップS507)。具体的には、CPU4は、入力された期初日をログヘッダ領域の期初日2とログデータ領域2のヘッダ部の期初日との両方に格納し、不揮発性メモリ7に書き込む。
【0097】
CPU4は、ステップS507の処理を完了すると、ログデータ領域2のメモリアドレス及び不揮発性メモリ7のメモリアドレスとを引数として引き渡して、期初日2に対するログデータ作成処理を呼び出して実行し(ステップS508)、期初日設定処理を完了する。
【0098】
一方、CPU4は、ログヘッダに期初日2が設定済みであると判別すると(ステップS506:YES)、入力された期初日の「日」が期初日2の「日」と同じであるか否かを判別する(ステップS509)。CPU4は、入力された期初日の「日」が期初日2の「日」と同じではないと判別すると(ステップS509:NO)、例えば、表示パネル8に「期初日1及び2は既に設定済みです」と表示し(ステップS510)、ステップS502に処理を戻す。
【0099】
CPU4は、入力された期初日の「日」が期初日1の「日」と同じであると判別した場合(ステップS505:YES)、もしくは、入力された期初日の「日」が期初日2の「日」と同じであると判別した場合(ステップS509:YES)、期初日3〜5のうち未設定の期初日があるか否かを判別する(ステップS511)。
【0100】
CPU4は、期初日3〜5のうち未設定の期初日がないと判別した場合(ステップS511:NO)、例えば、表示パネル8に「期初日3〜5は既に設定済みです」と表示し(ステップS512)、ステップS502に処理を戻す。
【0101】
一方、CPU4は、期初日3〜5のうち未設定の期初日があると判別した場合(ステップS511:YES)、入力された期初日を期初日3〜5のうちの未設定の期初日に設定する(ステップS513)。具体的には、CPU4は、入力された期初日を、ログヘッダ領域の期初日3〜5のうちの未設定領域に格納し、不揮発性メモリ7に書き込む。CPU4は、ステップS513の処理を終了すると、期初日設定処理を終了する。
【0102】
ここで、図11を参照して、期初日設定処理について具体的に説明する。
【0103】
期初日設定画面1100Aは、期初日の入力エリア1111及び1112と、期初日の表示エリア1121及び1122と、決定ボタン1131と、を含む。期初日設定画面1100Aは、例えば、表示パネル8に表示される。入力エリア1111には、追加される期初日を構成する「月」を表す数字が表示される。入力エリア1112には、追加される期初日を構成する「日」を表す数字が表示される。表示エリア1121には、ログヘッダ領域に格納されている期初日1〜5のそれぞれを構成する「月」を表す数字が表示される。表示エリア1122には、ログヘッダ領域に格納されている期初日1〜5のそれぞれを構成する「日」を表す数字が表示される。決定ボタン1131がタッチされると、入力エリア1111及び1112に入力されている日付が期初日に設定される。
【0104】
なお、期初日1〜5のそれぞれには、互いに異なる日付(「月」又は「日」が互いに異なる日付)が設定される。また、期初日1を構成する「日」と期初日2を構成する「日」とは異なる。期初日3〜5のそれぞれは、「日」の部分が期初日1又は2を構成する「日」のいずれかと同じ日付となる。
【0105】
期初日設定画面1100Aは、期初日1として4月1日が設定されている状態において、ユーザが期初日として1月1日を入力している最中の画面である。期初日設定画面1100Aが表示されている状態において、ユーザが、入力エリア1111及び1112に、期初日として1月1日を入力し、決定ボタン1131を押圧すると、期初日設定画面1100Bが表示される。
【0106】
期初日設定画面1100Bは、期初日3として1月1日が設定された画面である。なお、入力された期初日は、「日」の部分が期初日1の「日」の部分と同じ「1」であるため、期初日2としては設定されず、期初日3〜5のいずれかとして設定される。期初日設定画面1100Bは、入力された期初日が、期初日3として設定された例を示す。ここで、ユーザにより、さらに、期初日として3月21日が入力され、決定ボタン1131が押圧されると、期初日設定画面1100Cが表示される。
【0107】
期初日設定画面1100Cは、期初日2として3月21日が設定された画面である。なお、入力された期初日は、「日」の部分が期初日1の「日」の部分とは異なり、且つ、期初日2が未設定であるため、期初日2として設定される。ここで、ユーザにより、さらに、期初日として3月11日が入力され、決定ボタン1131が押圧されると、期初日設定画面1100Dが表示される。
【0108】
期初日設定画面1100Dは、「期初日に追加できません」という旨の警告が表示された画面である。なお、入力された期初日は、「日」の部分が期初日1の「日」の部分とは異なり、且つ、期初日2が設定済みであるため、設定されない。
【0109】
次に、図12に示すフローチャートを参照して、ログデータ表示処理について説明する。ログデータ表示処理は、上記処理によって作成されたログデータを収集し、表示する処理であり、例えば、ホスト機器1によって実行される。なお、ログデータ処理は、例えば、ホスト機器1に対してユーザからログデータ表示処理の指示がなされた際に開始される。
【0110】
また、図13は、上記処理を模式的に示すシステム図であり、本実施形態に係る印刷装置3を含む印刷システムの構成図である。
【0111】
図13は、ホスト機器1が、印刷装置3から供給されるログデータを表示するパーソナルコンピュータであり、ホスト機器2が、印刷装置3に印刷指示を与えるパーソナルコンピュータである例を示している。なお、ホスト機器1とホスト機器2の代わりに、ホスト機器1の機能とホスト機器2の機能を備える1台のホスト機器が利用されてもよい。
【0112】
ホスト機器1は、例えば、ログ収集部1aと、ログ表示部1bと、LAN(Local Area Network)制御部1cと、を備える。ログ収集部1aは、印刷装置3から供給されたログデータを収集する。ログ表示部1bは、ログ収集部1aにより収集されたログデータを表示する。LAN制御部1cは、LAN回線13を介して、印刷装置3などと通信する。
【0113】
ホスト機器2は、例えば、アプリケーションプログラム2aと、プリンタドライバ2bと、スプーラ2cと、LAN制御部2dと、を備える。アプリケーションプログラム2aは、印刷データを生成するプログラムである。プリンタドライバ2bは、印刷装置3による印刷を実現するためのソフトウェアである。スプーラ2cは、印刷装置3に対する印刷要求を保存し、印刷装置3に順次印刷要求を送出する。LAN制御部2dは、LAN回線13を介して、印刷装置3などと通信する。ホスト機器2は、アプリケーションプログラム2aに基づいて作成された印刷データを、両面印刷やマルチページ印刷、トナーセーブ等の各種エコロジーモードのコマンドと共に、印刷装置3に供給する。
【0114】
印刷装置3は、例えば、プリンタエンジン10と、内蔵メモリ3aと、操作パネル3bと、LAN制御部3cと、を備える。プリンタエンジン10は、印刷を実行する機構部分であり、給紙やドラムへの帯電、レーザーの照射、トナーの塗布、用紙への転写、定着など、物理的な印刷工程そのものを担当する。内蔵メモリ3aは、ログデータなどを記憶する不揮発性のメモリである。操作パネル3bは、ユーザから各種の設定のための操作を受け付けるパネルである。LAN制御部3cは、LAN回線13を介して、ホスト機器1やホスト機器2などと通信する。印刷装置3は、ホスト機器2から供給された印刷データやコマンドに基づいて、いわゆるエコレベルが印字される印刷を実行する。
【0115】
まず、CPU31は、管理対象の印刷装置を選択する(ステップS601)。選択される印刷装置は、あらかじめ定められた順序に従って決定される印刷装置であってもよいし、ユーザにより指定された順序に従って決定される印刷装置であってもよい。なお、本例では、印刷装置3が選択されるものとする。
【0116】
CPU31は、ステップS601の処理を完了すると、選択された印刷装置3からログデータを収集する(ステップS602)。このログデータの収集には、例えば、FTP(File Transfer Protocol)が使用され、CPU31はLAN制御回路34を介して印刷装置3に対してログデータの収集指示を送出し、当該ログデータの収集指示を受けた印刷装置3はログデータをホスト機器1にファイル転送する。なお、印刷装置3が転送するログデータは、前述の不揮発性メモリ7に記録されたログデータと、メモリ(RAM5)上の当年度の年間ログデータと当月度の月間ログデータと、により生成される。つまり、不揮発性メモリ7から読み出されたログデータに対して、RAM5上に記憶されている最新の情報である当年度の年間ログデータや当月度の月間ログデータが適宜上書きされたログデータが、印刷装置3からホスト機器1に転送される。
【0117】
CPU31は、ステップS602の処理を完了すると、ログ表示条件の入力を受け付ける(ステップS603)。ログ表示条件は、例えば、月間集計か年間集計かの指定、年度の指定、期初日の指定(どの期初日のログを表示するかの指定)である。ログ表示条件は、キーボード37やマウス38がユーザから受け付けてもよいし、LAN制御回路34が他の装置から受け付けても良い。
【0118】
CPU31は、ステップS603の処理を完了すると、月間集計表示が指定されたか否かを判別する(ステップS604)。CPU31は、月間集計表示が指定されたと判別すると(ステップS604:YES)、ログ表示条件により指定された期初日に基づいて期初月を求める(ステップS605)。
【0119】
CPU31は、ステップS605の処理を完了すると、上記期初日から1年間の月度をタイトルとして横方向に表示する(ステップS606)。図14は、期初日を4月1日とした場合の、ログデータの表示例である。この場合、1年間の月度のタイトルとして、横方向に4月、5月、・・・、3月が表示される。
【0120】
CPU31は、ステップS606の処理を完了すると、上記タイトルの次の行(下の行)の最初に印刷装置名(例えば、N3600.12・・・)を表示する(ステップS607)。また、CPU31は、印刷装置名の右横にエコ項目として、印刷枚数を表示する。
【0121】
CPU31は、ステップS607の処理を完了すると、ログ表示条件により指定された期初日が、期初日1又は期初日2のうちのいずれかであるか否かを判別する(ステップS608)。CPU31は、ログ表示条件により指定された期初日が、期初日1又は期初日2のうちのいずれかであると判別すると(ステップS608:YES)、指定された期初日のログデータに基づいて、期初月から1年分の月間印刷枚数を横一列に表示する(ステップS609)。なお、月間印刷枚数は、対応する月表示の下に表示される。例えば、図14に示す例では、4月の表示の下に118(枚)、5月の表示の下に147(枚)、6月の表示の下に165(枚)、・・・と表示される。この際、ログデータ内のフラグが0x01のデータは、非表示・非集計のため、表示されない。
【0122】
CPU31は、ログ表示条件により指定された期初日が、期初日1又は期初日2のうちのいずれでもないと判別すると(ステップS608:NO)、指定された期初日に対応する期初日のログデータに基づいて、期初月から1年分の月間印刷枚数を横1列に表示する(ステップS610)。具体的には、まず、CPU31は、指定された期初日の「日」の部分が、期初日1又は期初日2のうち、どちらの「日」の部分と一致するかを判別する。そして、CPU31は、「日」の部分が一致する方の期初日に対応するログデータ内の月間ログデータを抽出する。そして、CPU31は、カレンダー年と月度(「月」のみ)から、指定された期初日を基準にした月度を求め、期初月を求める。ここで、CPU31は、期初月から1年分の月間印刷枚数を横1列に表示する。この際も、ログデータ内のフラグが0x01のデータは、非表示・非集計のため、表示されない。
【0123】
CPU31は、ステップS609もしくはステップS610の処理を完了した場合、上記ログデータに基づいて、印刷枚数の年度合計と月平均を計算し、表示する(ステップS611)。なお、この集計の際も、ログデータ内のフラグが0x01のデータは、非表示・非集計のため、表示されない。なお、図14に示すログデータの表示例は、期初日を4月1日とし、カレンダーに従って、4月〜3月の月間ログデータが表示されたものである。図14に示す例では、年度合計として605(枚)、月平均として151(枚)の計算結果が表示されている。一方、図15に示すログデータの表示例は、期初日を1月1日とし、カレンダーに従って、1月〜12月の月間ログデータが表示されたものである。図15に示す例では、年度合計として1064(枚)、月平均として152(枚)の計算結果が表示されている。
【0124】
一方、CPU31は、月間集計表示が指定されていない(年間集計表示が指定された)と判別すると(ステップS604:NO)、管理対象の印刷装置3が収集したログデータに基づいて、ログデータの年度を古い方から順にタイトルとして横方向に表示する(ステップS612)。
【0125】
CPU31は、ステップS612の処理を完了すると、上記タイトルの次の行(下の行)の最初に印刷装置名を表示する(ステップS613)。また、CPU31は、印刷装置名の右横にエコ項目として、印刷枚数を表示する。
【0126】
CPU31は、ステップS613の処理を完了すると、ログ表示条件により指定された期初日が、期初日1又は期初日2のうちのいずれかであるか否かを判別する(ステップS614)。CPU31は、ログ表示条件により指定された期初日が、期初日1又は期初日2のうちのいずれかであると判別すると(ステップS614:YES)、指定された期初日のログデータに基づいて、年度のタイトルに合わせて、最も古い年度から順に、年間印刷枚数を横一列に表示する(ステップS615)。この際、ログデータ内のフラグが0x01のデータは、非表示・非集計のため、表示されない。
【0127】
CPU31は、ログ表示条件により指定された期初日が、期初日1又は期初日2のうちのいずれでもないと判別すると(ステップS614:NO)、指定された期初日に対応する期初日のログデータに基づいて、年度のタイトルに合わせて、最も古い年度から順に、年間印刷枚数を横1列に表示する(ステップS616)。具体的には、まず、CPU31は、指定された期初日の「日」の部分が、期初日1又は期初日2のうち、どちらの「日」の部分と一致するかを判別する。そして、CPU31は、「日」の部分が一致する方の期初日に対応するログデータ内の月間ログデータを抽出する。そして、CPU31は、カレンダー年と月度(「月」のみ)から、指定された期初日を基準にした年度を求める。さらに、CPU31は、年度毎に月間データを集計して各年度の年間ログデータを求める。ここで、CPU31は、年度のタイトルに合わせて、最も古い年度から順に、年間印刷枚数を横1列に表示する。この際も、ログデータ内のフラグが0x01のデータは、非表示・非集計のため、表示されない。図16は、年間ログデータを一覧表示した様子を示す図である。
【0128】
CPU31は、ステップS611、ステップS615、もしくは、ステップS616の処理を完了すると、未選択の印刷装置があるか否かを判別する(ステップS617)。CPU31は、未選択の印刷装置があると判別すると(ステップS617:YES)、ステップS601に処理を戻す。一方、CPU31は、未選択の印刷装置がないと判別すると(ステップS617:NO)、ログデータ表示処理を終了する。以上のようにしてログデータ表示処理が完了した後、イベント待ちとなり、マウス操作やキー操作が行われるのを待つ。
【0129】
本実施形態によれば、複数の期初日のそれぞれに対応して、ログデータを生成することができる。従って、期初日の設定を変更するなどの処理を実行せずに、複数の期初日の設定に対応することができる。
【0130】
また、本実施形態によれば、設定可能な一部の期初日は、「日」の部分が他の設定可能な期初日の「日」と一致するものに限定されている。このため、月間ログデータの一部が共通となり、メモリの節約が実現される。
【0131】
また、本実施形態によれば、印刷装置3の電源が投入された際もしくは日付が切り替わった際に、ログデータ生成処理が実行される。このため、本実施形態によれば、ログデータ生成処理のために、ユーザが、印刷装置3の電源を、一度オフした後、オンして、印刷装置3を立ち上げ直すという煩わしさが軽減される。
【0132】
また、本実施形態によれば、年間ログデータと月間ログデータとの双方が生成される。このため、年間ログデータと月間ログデータとの双方を、エコロジーの実現のために利用できる。なお、ログデータを集計する期間が1年や1ヶ月である場合、集計されたログデータがエコロジーを実現するために利用しやすくなると考えられる。
【0133】
また、本実施形態によれば、ログデータ記憶部302が、ハードディスクなどの大容量の記憶装置ではなく、フラッシュROMにより構成されている。このため、印刷装置3の低コスト化、省電力化、縮小化が期待できる。
【0134】
また、本実施形態によれば、ログデータが非常に少なくて済むため、ログデータ記憶部302の容量を小さくすることができる。例えば、1個のログデータを512バイトとし、10年間分のログデータを保存する場合、1つの期初日に対応する1つのログデータ領域は、512バイト×(12(1年間当たりの月間ログデータの個数)+1(1年間当たりの年間ログデータの個数))×10(年数)=65KB(キロバイト)となる。ログデータ領域が2個の場合、65KB×2=130KBとなる。ログデータ領域が28個の場合、65KB×28=1.78MB(メガバイト)となる。
【0135】
また、本実施形態によれば、ホスト機器1は、ログデータ記憶部302に記憶されているログデータをそのまま表示すればよいため、処理時間が非常に短くてすむ。これにより、表示性能の向上も期待される。また、「日」の部分が同一の期初日の場合、月間集計の表示は、カレンダー年と月度とからその期初日を基準にした月度を求めるだけであり、あとはそのままの表示でよい。年間集計の表示は、1年度当たり12ヶ月分の月間ログデータを集計するだけでよく、10年分のログデータを集計する場合でも120回の集計(演算)で済む。
【0136】
また、本実施形態によれば、前述のように不揮発性メモリ7には、正確なログデータとして月間ログデータ、及び年間ログデータが記録、保存されている。このため、ホスト機器1の表示部に表示されるログデータは正確な情報であり、ユーザにとってエコロジーの実践に有用に活用することができる。
【0137】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、印刷装置3が年間ログデータと月間ログデータとを作成し、不揮発性メモリ7に保存し、ホスト機器1が、基本的に、不揮発性メモリ7に保存されている月間ログデータと年間ログデータとを、そのまま表示する例を示した。本発明において、印刷装置3が一日分のログデータ(以下「日間ログデータ」という。)を作成し、不揮発性メモリ7に保存し、ホスト機器1が、不揮発性メモリ7に保存されている日間ログデータに基づいて、月間集計と年間集計とを実行し、これらの集計により得られた月間ログデータと年間ログデータとを、表示してもよい。
【0138】
以下、図面を参照して、第2の実施形態について説明するが、第1の実施形態と同様の構成及び動作については、適宜、説明を省略又は簡略化する。
【0139】
図17に示すように、不揮発性メモリ7に記憶されるログデータは、ヘッダ部と日間ログデータ部とを含む。
【0140】
ヘッダ部は、ログ開始日付と、期初日1〜5と、を含む。ログ開始日付は、ログが開始された日の日付であり、例えば、年月日(YYYYMMDD)により表される。期初日1〜5のそれぞれは、印刷装置3やユーザにより設定された期初日であり、例えば、月日(MMDD)により表される。
【0141】
図17に、ログ開始日付が2006年3月15日であり、期初日1が4月1日であり、期初日2が3月21日であり、期初日3が1月1日であり、期初日4と期初日5とが未設定である例を示す。
【0142】
日間ログデータ部は、ログ開始時点の日間ログデータと、ログが開始された日以降の日間ログデータと、を含む。ログ開始時点の日間ログデータは、例えば、ログが開始された日の前日(2006年3月14日)の日間ログデータとみなすことができる。図17は、ログ開始時点の日付が2006年3月15日であり、本日の日付が2008年7月14日である場合に、ログ開始時点の日間ログデータと、2006年3月15日から2008年7月13日までの日間ログデータと、が生成された例を示す。
【0143】
日間ログデータは、例えば、日付と、フラグと、日間印刷枚数と、期間最終印刷枚数累計値と、を含む。日付は、例えば、年月日(YYYYMMDD)で、日間ログデータの対象である日の日付を表す。フラグが0x00であることは、日間ログデータが通常データであることを示し、フラグが0x01であることは、日間ログデータがログ開始時点のデータであることを示す。フラグが0x01である場合、日間ログデータは非表示となる。例えば、ログ開始時点の日間ログデータに含まれるフラグは0x01に設定される。
【0144】
日間印刷枚数は、日付により示される日に印刷された枚数であり、例えば、整数により示される。期間最終印刷枚数累計値は、ログ開始日付により示される日から、上記日付により示される日までに印刷された枚数の累計値であり、例えば、整数により示される。
【0145】
次に、ログデータ作成処理について説明する。本実施形態に係る印刷装置3が実行するログデータ作成処理は、ステップS207〜ステップS210の処理を除いて、図6に示すログデータ作成処理と基本的には同様である。
【0146】
本実施形態では、ステップS207の処理の代わりに、ログ開始時点の日間ログデータを生成する。つまり、CPU4は、日付=本日の日付、フラグ=0x01、日間印刷枚数=0、期間最終印刷枚数累計値=印刷枚数累積カウンタ値、として、ログ開始時点の日間ログデータを作成する。
【0147】
また、本実施形態では、ステップS208の処理の代わりに、ログ開始日付とログ開始時点の日間ログデータとを保存する。つまり、CPU4は、ログ開始日付とログ開始時点の日間ログデータとを、不揮発性メモリ7に保存する。
【0148】
さらに、本実施形態では、ステップS209及びステップS210の処理の代わりに、日間ログデータ作成処理を実行する。日間ログデータ作成処理については、図18に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0149】
まず、CPU4は、ログデータ内の日間ログデータ部に、前日の日間ログデータがあるか否かを判別する(ステップS701)。CPU4は、前日の日間ログデータがあると判別した場合(ステップS701:YES)、日間ログデータ作成処理を終了する。
【0150】
CPU4は、前日の日間ログデータがないと判別した場合(ステップS701:NO)、ログデータ内の日間ログデータ部に、前々日の日間ログデータがあるか否かを判別する(ステップS702)。CPU4は、前々日の日間ログデータがあると判別した場合(ステップS702:YES)、前日の日間印刷枚数を算出する(ステップS703)。具体的には、CPU4は、現在の印刷枚数累積カウンタ値と前々日の日間ログデータの期間最終印刷枚数累積値との差を前日の日間印刷枚数とし、日付を前日の日付とする。
【0151】
CPU4は、ステップS703の処理を完了した場合、前日の日間ログデータを生成する(ステップS704)。具体的には、CPU4は、前日の期間終了最終印刷枚数累積値を現在の印刷枚数累積カウンタ値とし、フラグを0x00(通常データ)として、前日の日間ログデータを生成し、ログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書き込む。CPU4は、ステップS704の処理を完了すると、日間ログデータ作成処理を終了する。
【0152】
CPU4は、前々日の日間ログデータがないと判別した場合(ステップS702:NO)、ログデータ内の日間ログデータのうち、最も新しい日(最終記録日)の日間ログデータを取り出し、その次の日の日間ログデータを生成する(ステップS705)。すなわち、CPU4は、最終記録日の日間ログデータの期間最終印刷枚数累積値と現在の印刷枚数累積カウンタ値との差を日間印刷枚数とし、現在の印刷枚数累積カウンタ値を期間最終印刷枚数累積値とし、フラグを0x00(通常データ)とし、日付は上記最も新しい日の次の日の日付として、最終記録日の次の日の月間ログデータを生成し、生成した日間ログデータをログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書込む。
【0153】
CPU4は、ステップS705の処理を完了すると、日間印刷枚数を0、期間最終印刷枚数累積値を現在の印刷枚数累積カウンタ値、フラグを0x00(通常データ)として、最終記録日の次の次の日(ステップS705で書き込んだ日間ログデータの次の日)から前日までの日間ログデータを生成し、生成した日間ログデータをログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書込む(ステップS706)。CPU4は、ステップS704の処理を完了すると、日間ログデータ作成処理を終了する。
【0154】
次に、図19に示すフローチャートを参照して、期初日設定処理について説明する。なお、期初日設定処理は、例えば、印刷装置3により、ユーザが期初日を設定することの要求が受け付けられた場合に実行される。なお、ユーザが期初日を設定することの要求は、例えば、印刷装置3の設定メニュー項目の「期初日設定」が選択されることにより受け付けられる。
【0155】
CPU4は、期初日設定画面を表示パネル8に表示する(ステップS801)。期初日設定画面は、複数の期初日の設定値の表示エリア及び入力エリアを含む。本実施形態では、複数の期初日は、期初日1〜5であり、複数の期初日の現在の設定値として、ログヘッダ内に含まれている期初日が反映されるものとする。なお、ログデータは、不揮発性メモリ7に記憶され、適宜、RAM5に読み出される。
【0156】
CPU4は、ステップS801の処理を完了すると、期初日の入力を受け付ける(ステップS802)。なお、期初日の入力は、例えば、キー9に対するボタン操作として受け付けられる。表示パネル8がタッチスクリーンである場合、期初日の入力は、表示パネル8へのタッチ操作がボタン操作として受け付けられても良い。
【0157】
CPU4は、ステップS802の処理を完了すると、入力された期初日が設定済みであるか否かを判別する(ステップS803)。なお、入力された期初日が既に設定されている期初日1〜5のうちのいずれかと同じである場合、入力された期初日が設定済みであると判別される。一方、入力された期初日が既に設定されている期初日1〜5のうちのいずれとも異なる場合、入力された期初日が設定済みでないと判別される。CPU4は、入力された期初日が設定済みであると判別すると(ステップS803:YES)、例えば、表示パネル8に「既に設定済みです」と表示し(ステップS804)、ステップS802に処理を戻す。
【0158】
一方、CPU4は、入力された期初日が設定済みでないと判別すると(ステップS803:NO)、入力された期初日を期初日1〜5のうちの未設定の期初日に設定する(ステップS805)。具体的には、CPU4は、入力された期初日を、ログヘッダ領域の期初日1〜5のうちの未設定領域に格納し、不揮発性メモリ7に書き込む。CPU4は、ステップS805の処理を終了すると、期初日設定処理を終了する。
【0159】
ここで、図20を参照して、期初日設定処理について具体的に説明する。
【0160】
期初日設定画面2000Aは、期初日の入力エリア2011及び2012と、期初日の表示エリア2021及び2022と、決定ボタン2031と、を含む。期初日設定画面2000Aは、例えば、表示パネル8に表示される。入力エリア2011には、追加される期初日を構成する「月」を表す数字が表示される。入力エリア2012には、追加される期初日を構成する「日」を表す数字が表示される。表示エリア2021には、ログヘッダ領域に格納されている期初日1〜5のそれぞれを構成する「月」を表す数字が表示される。表示エリア2022には、ログヘッダ領域に格納されている期初日1〜5のそれぞれを構成する「日」を表す数字が表示される。
【0161】
なお、期初日1〜5のそれぞれには、互いに異なる日付(「月」又は「日」が互いに異なる日付)が設定される。また、本実施形態では、入力エリア2011及び2012は、入力済みの期初日の番号のうち最も大きい番号の次の番号の期初日に対応するエリアとなる。例えば、期初日1と期初日2とが設定されている場合、期初日3に対応するエリアが入力エリア2011及び2012となる。また、期初日1〜3が設定されている場合、期初日4に対応するエリアが入力エリア2011及び2012となる。なお、入力エリア2011及び2012に期初日が入力されると、入力エリア2011及び2012が自動的に下方に移動する。
【0162】
期初日設定画面2000Aは、期初日1として4月1日が設定されている状態において、ユーザが期初日2を入力しようとしている最中の画面である。期初日設定画面2000Aが表示されている状態において、ユーザが、入力エリア2011及び2012に、期初日として3月21日を入力すると、期初日設定画面2000Bが表示される。
【0163】
期初日設定画面2000Bは、期初日2として3月21日が設定された画面である。ここで、ユーザにより、さらに、期初日3として1月1日が入力されると、期初日設定画面2000Cが表示される。
【0164】
期初日設定画面2000Cは、期初日3として1月1日が設定された画面である。ここで、ユーザにより、決定ボタン2031が押圧されると、期初日設定が終了する。この場合、入力された期初日は、ログデータに期初日1〜5として格納され、不揮発性メモリ7に書き込まれる。
【0165】
次に、図21に示すフローチャートを参照して、ログデータ表示処理について説明する。
【0166】
まず、CPU31は、管理対象の印刷装置を選択する(ステップS901)。なお、本例では、印刷装置3が選択されるものとする。
【0167】
CPU31は、ステップS901の処理を完了すると、選択された印刷装置3からログデータを取得する(ステップS902)。なお、印刷装置3が転送するログデータは、前述の不揮発性メモリ7に記録されたログデータと、メモリ(RAM5)上の日間ログデータと、により生成される。つまり、不揮発性メモリ7から読み出されたログデータに対して、RAM5上に記憶されている最新の情報である当日の日間ログデータが適宜上書きされたログデータが、印刷装置3からホスト機器1に転送される。
【0168】
CPU31は、ステップS902の処理を完了すると、ログ表示条件の入力を受け付ける(ステップS903)。ログ表示条件は、例えば、月間集計か年間集計かの指定、年度の指定、期初日の指定(どの期初日のログを表示するかの指定)である。ログ表示条件は、キーボード37やマウス38がユーザから受け付けてもよいし、LAN制御回路34が他の装置から受け付けても良い。
【0169】
CPU31は、ステップS903の処理を完了すると、月間集計表示が指定されたか否かを判別する(ステップS904)。CPU31は、月間集計表示が指定されたと判別すると(ステップS904:YES)、ログ表示条件により指定された期初日に基づいて期初月を求める(ステップS905)。
【0170】
CPU31は、ステップS905の処理を完了すると、上記期初日から1年間の月度をタイトルとして横方向に表示する(ステップS906)。
【0171】
CPU31は、ステップS906の処理を完了すると、上記タイトルの次の行(下の行)の最初に印刷装置名(例えば、N3600.12・・・)を表示する(ステップS907)。また、CPU31は、印刷装置名の右横にエコ項目として、印刷枚数を表示する。
【0172】
CPU31は、ステップS907の処理を完了すると、日間ログデータに基づいて、期初月から1年分の月間印刷枚数を集計する(ステップS908)。具体的には、CPU31は、ログデータに含まれる日間ログデータ内の日付を参照して、期初月から一年分の日間ログデータをログデータから抽出し、日間ログデータにより表される1日間の印刷枚数を月度毎に集計する。この際、フラグが0x01である日間ログデータは、非表示・非集計のため、集計されない。
【0173】
CPU31は、ステップS908の処理を完了した場合、集計された月間印刷枚数を横1列に表示する(ステップS909)。
【0174】
CPU31は、ステップS909の処理を完了した場合、上記ログデータに基づいて、印刷枚数の年度合計と月平均を計算し、表示する(ステップS910)。なお、この集計の際も、ログデータ内のフラグが0x01のデータは、非表示・非集計のため、表示されない。
【0175】
一方、CPU31は、月間集計表示が指定されていない(年間集計表示が指定された)と判別すると(ステップS904:NO)、管理対象の印刷装置3が収集したログデータに基づいて、ログデータの年度を古い方から順にタイトルとして横方向に表示する(ステップS911)。
【0176】
CPU31は、ステップS911の処理を完了すると、上記タイトルの次の行(下の行)の最初に印刷装置名を表示する(ステップS912)。また、CPU31は、印刷装置名の右横にエコ項目として、印刷枚数を表示する。
【0177】
CPU31は、ステップS912の処理を完了すると、日間ログデータに基づいて、年間印刷枚数を集計する(ステップS913)。具体的には、CPU31は、全ての日間ログデータをログデータから抽出し、日間ログデータにより表される1日間の印刷枚数を年度毎に集計する。この際、フラグが0x01である日間ログデータは、非表示・非集計のため、集計されない。
【0178】
CPU31は、ステップS913の処理を完了すると、年度のタイトルに合わせて、最も古い年度から順に、集計された年間印刷枚数を横一列に表示する(ステップS914)。この際、ログデータ内のフラグが0x01のデータは、非表示・非集計のため、表示されない。
【0179】
CPU31は、ステップS910、もしくは、ステップS914の処理を完了すると、未選択の印刷装置があるか否かを判別する(ステップS915)。CPU31は、未選択の印刷装置があると判別すると(ステップS915:YES)、ステップS901に処理を戻す。一方、CPU31は、未選択の印刷装置がないと判別すると(ステップS915:NO)、ログデータ表示処理を終了する。以上のようにしてログデータ表示処理が完了した後、イベント待ちとなり、マウス操作やキー操作が行われるのを待つ。
【0180】
本実施形態によれば、ログデータが非常に少なくて済むため、ログデータ記憶部302の容量を小さくすることができる。例えば、1個のログデータを512バイトとし、10年間分のログデータを保存する場合、1つの期初日に対応する1つのログデータ領域は、512バイト×365(1年間当たりの日間ログデータの個数)×10(年数)=1825KB=1.78MB(メガバイト)となる。
【0181】
また、本実施形態によれば、期初日がいくつ設定されても、必要となるログデータ領域は1つでよく、ログデータ領域を増加させなくて済む。
【0182】
また、本実施形態によれば、新たに期初日が設定されることがあっても、新たに設定された期初日を記憶するだけで、新たに設定された期初日に対応するログデータの集計及び表示が可能となる。
【0183】
(変形例)
これまで、本発明の2つの実施形態を説明したが、本発明の範囲はこの実施形態に限定されない。つまり、この実施形態における各要素を当業者がこれと均等なものに置換した実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0184】
第1の実施形態では、「日」が互いに異なる期初日の数が2であり、「日」がいずれかの期初日と同じである期初日の数が3であり、期初日の合計の数が5である例について説明した。「日」が互いに異なる期初日の数、「日」がいずれかの期初日と同じである期初日の数、ならびに、期初日の合計の数は任意である。また、「日」がいずれかの期初日と同じである期初日の数が0であってもよい。また、第2の実施形態において、期初日の合計の数は任意である。
【0185】
第1及び2の実施形態では、印刷装置3が期初日設定処理を実行し、ホスト機器1がログデータ表示処理を実行する例を示した。この他、ホスト機器1が期初日設定処理を実行してもよいし、印刷装置3がログデータ表示処理を実行してもよい。また、ログデータ表示処理の代わりにログデータ集計処理が実行されてもよい。この場合、集計されたログデータは、画面に表示される代わりに記憶装置などに記憶される。
【0186】
第1及び第2の実施形態では、ログ開始時点のログデータであるか否かを示すフラグがログデータに設けられ、このフラグが参照されてログデータの表示・非表示が決定される例を示した。この他、ログデータにフラグが設けられない構成でもよい。例えば、ログデータに含まれる年度や月度や日付などが参照されて、ログデータの表示・非表示が決定されてもよい。
【0187】
第1及び第2の実施形態では、月間ログデータ部、及び年間ログデータ部に記録、保存されるログデータの対象が印刷枚数である場合について説明した。この他、例えば、(a)用紙サイズ毎の印刷枚数、(b)カラー印刷枚数/モノクロ印刷枚数、(c)消費電力値、(d)トナー等の消耗品の消費量、をログデータの対象としてもよい。この場合、例えば、印刷装置3を以下に示すように構成する。
【0188】
まず、(a)用紙サイズ毎の印刷枚数累積カウンタ、(b)カラー印刷枚数累積カウンタ/モノクロ印刷枚数累積カウンタ、(c)消費電力累積カウンタ、(d)トナー等の消耗品の消費量累積カウンタ、を設ける。
そして、月間ログデータ部には、各月度毎の、(a)用紙サイズ毎の月間印刷枚数と期間最終印刷枚数累積値、(b)月間カラー印刷枚数/月間モノクロ印刷枚数とそれぞれの期間最終印刷枚数累積値、(c)月間消費電力量と期間最終消費電力累積値、(d)トナー等の消耗品の月間消費量と期間最終消費量累積値、が記録、保持される。
さらに、年間ログデータ部には、年度毎の、(a)用紙サイズ毎の年間印刷枚数と期間最終印刷枚数累積値、(b)年間カラー印刷枚数/年間モノクロ印刷枚数とそれぞれの期間最終印刷枚数累積値、(c)年間消費電力量と期間最終消費電力累積値、(d)トナー等の消耗品の年間消費量と期間最終消費量累積値、が記録、保持される。
【0189】
第1及び第2の実施形態では、月間ログデータと年間ログデータとの両方が生成される例について示したが、月間ログデータのみが生成されてもよいし、年間ログデータのみが生成されてもよい。
【0190】
第1及び第2の実施形態では、日付取得部305がクロック回路11により構成される例について説明したが、日付取得部305が電波時計などにより構成されていてもよい。また、日付取得部305は、無線もしくは有線の通信により、印刷装置3の外部から現在の日付を取得する構成であってもよい。
【0191】
第1及び第2の実施形態では、ログデータ記憶部302や使用実績情報記憶部303が印刷装置3に含まれている例を示した。しかし、ログデータ記憶部302や使用実績情報記憶部303は、印刷装置3の外部に設けられていても良い。
【0192】
第1及び第2の実施形態では、設備機器が印刷装置である例について示したが、設備機器は、コピー機、スキャナ、電話、テレビ、空調装置、通信装置などであってもよい。なお、ログデータの対象は、印刷枚数、スキャン枚数、通話時間、視聴時間、空調稼働時間、通信データ量、使用時間、消費電力など、適宜、調整することが可能である。
【0193】
なお、第1及び第2の実施形態の設備機器(印刷装置)と同様の機能や構成を予め備えた設備機器によって本発明を実現できることはもとより、既存の設備機器にプログラムを適用することで、本発明にかかる設備機器として機能させることもできる。この場合、第1及び第2の実施形態で例示した設備機器と同様の構成を備えた設備機器のコンピュータ(CPUなどの制御部)に、上述した設備機器の機能と同様の機能を実現させるためのプログラムを実行させることで、本発明にかかる設備機器として機能させることができる。このようなプログラムの適用方法は任意であり、例えば、CD−ROMやメモリカードなどの記憶媒体に格納して適用できる他、例えば、インターネットなどの通信媒体を介して適用することもできる。
【0194】
また、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。以下に、本出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0195】
(付記1)
ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶されるログデータ記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される使用実績情報記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部と、
本日の日付を取得する日付取得部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更部と、を備える、
ことを特徴とする設備機器。
【0196】
(付記2)
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれを基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれは、当該期初日を構成する月と日のうちの日と同じ日から始まる一ヶ月間であり、
前記受け付けられた複数の期初日のうち、同じ日により構成される期初日については、前記ログデータは共用され、前記使用実績を示す情報は共用される、
ことを特徴とする付記1に記載の設備機器。
【0197】
(付記3)
前記ログデータ生成部は、前記設備機器の電源がオンされた場合、もしくは、前記本日の日付が切り替わったと判別した場合、前記ログデータを生成するか否かの判別処理の結果に応じて、前記ログデータを生成し前記ログデータ記憶部に記憶させる処理を実行する、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の設備機器。
【0198】
(付記4)
前記ログ対象期間は、2種類以上であり、
前記2種類以上のログ対象期間について、前記ログデータが生成される、
ことを特徴とする付記1乃至3のいずれかに記載の設備機器。
【0199】
(付記5)
前記ログ対象期間は、前記期初日から始まる一年間であり、当該期初日を含む年の年度を表すものとして定義される、
ことを特徴とする付記4に記載の設備機器。
【0200】
(付記6)
前記ログ対象期間は、前記期初日を構成する月と日のうちの日と同じ日から始まる一ヶ月間であり、そこに含まれている1日が含まれる月の月度を表すものとして定義される、
ことを特徴とする付記4に記載の設備機器。
【0201】
(付記7)
前記ログデータ記憶部は、フラッシュROMである、
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれかに記載の設備機器。
【0202】
(付記8)
設備機器とログデータ表示装置とを備えるログデータ表示システムであって、
前記設備機器は、
ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶されるログデータ記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される使用実績情報記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部と、
本日の日付を取得する日付取得部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更部と、
前記ログデータ記憶部に記憶されているログデータを前記ログデータ表示装置に送信する送信部と、を備え、
前記ログデータ表示装置は、
前記送信されたログデータを受信する受信部と、
前記受信されたログデータを画面内に表示する表示部と、を備える、
ことを特徴とするログデータ表示システム。
【0203】
(付記9)
設備機器とログデータ集計装置とを備えるログデータ集計システムであって、
前記設備機器は、
ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれを基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれよりも短い複数の部分期間のそれぞれにおけるログデータが記憶されるログデータ記憶部と、
前記複数の部分期間のうちログ生成中の部分期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される使用実績情報記憶部と、
前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部と、
本日の日付を取得する日付取得部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中の部分期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中の部分期間から前記本日の日付が含まれる部分期間の1つ前の部分期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部と、
前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中の部分期間を、前記本日の日付が含まれる部分期間に変更するログ対象期間変更部と、
前記ログデータ記憶部に記憶されているログデータを前記ログデータ集計装置に送信する送信部と、を備え、
前記ログデータ集計装置は、
前記送信されたログデータを受信する受信部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータを、前記受信されたログデータを集計するログデータ集計部と、を備える、
ことを特徴とするログデータ集計システム。
【0204】
(付記10)
ログデータ記憶部と使用実績記憶部とを利用するログデータ保存方法であって、
前記ログデータ記憶部には、複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶され、
前記使用実績記憶部には、前記複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶され、
ユーザから前記複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付ステップと、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新ステップと、
本日の日付を取得する日付取得ステップと、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成ステップと、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成ステップにより前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更ステップと、を備える、
ことを特徴とするログデータ保存方法。
【0205】
(付記11)
ログデータ記憶部と使用実績記憶部とにアクセス可能なコンピュータのためのプログラムであって、
前記ログデータ記憶部には、複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶され、
前記使用実績記憶部には、前記複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶され、
前記プログラムは、前記コンピュータを、
ユーザから前記複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部、
本日の日付を取得する日付取得部、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更部、として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。
【産業上の利用可能性】
【0206】
本発明は、ログデータを記録する設備機器に適用することができる。
【符号の説明】
【0207】
1…ホスト機器、1a…ログ収集部、1b…ログ表示部、1c…LAN制御部、2…ホスト機器、2a…アプリケーションプログラム、2b…プリンタドライバ、2c…スプーラ、2d…LAN制御部、3…印刷装置、3a…内蔵メモリ、3b…操作パネル、3c…LAN制御部、4…CPU、5…RAM、6…ROM、7…不揮発性メモリ、8…表示パネル、9…キー、10…プリンタエンジン、11…クロック回路、12…LAN制御回路、31…CPU、32…RAM、33…ROM、34…LAN制御回路、35…ハードディスク、36…液晶モニタ、37…キーボード、38…マウス、39…クロック回路、301…期初日設定部、302…ログデータ記憶部、303…使用実績情報記憶部、304…使用実績情報更新部、305…日付取得部、306…ログデータ生成部、307…ログ対象期間変更部、1000…印刷システム、1100A、1100B、1100C、1100D…期初日設定画面、1111、1112…入力エリア、1121、1122…表示エリア、1131…決定ボタン、2000A、2000B、2000C…期初日設定画面、2011、2012…入力エリア、2021、2022…表示エリア、2031…決定ボタン
【技術分野】
【0001】
本発明は、設備機器、ログデータ表示システム、ログデータ集計システム、ログデータ保存方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
設備機器の利用者が、業務効率の改善を図るために、設備機器の使用実績や利用状況を把握することは重要なことである。現在、利用者が、印刷装置の利用状況を把握することを支援するための種々の技術が知られている。例えば、特許文献1には、印刷ジョブが実行される毎に、当該印刷ジョブに関するログデータ(以下「個別ログデータ」という。)を作成および保存し、利用者の要求に応じて、保存されている個別ログデータを集計し、集計の結果を出力する印刷管理システムが開示されている。
【0003】
特許文献1に開示された印刷管理システムは、印刷ジョブが実行される毎に個別ログデータを作成するものであり、所定の期間が経過する毎に当該経過した期間における印刷装置の利用状況を示すログデータ(以下「期間ログデータ」という。)を作成するものではない。従って、例えば、所定の期間内に印刷された用紙の枚数を求める場合、保存されている全ての個別ログデータのうち、当該期間に生成された個別ログデータを抽出し、抽出された個別ログデータに基づいて、印刷枚数を集計する処理が必要となる。同様に、所定の期間内に消費された電力量や所定の期間内に消費された消耗品の量などを求めるためには、個別ログデータの抽出や集計などの処理が必要であった。このため、期間ログデータを取得するまでに長い時間を要したり、処理負荷の増大により、本来実行すべき印刷処理が遅くなったりするということがあった。
【0004】
現在、このような問題を解決するための種々の技術が知られている。例えば、特許文献2には、設定された期初日により規定される所定の期間が経過する毎に、1つの期間ログデータを自動で記録および保存することが可能な印刷システムが開示されている。なお、期初日は、期の開始日であり、典型的には、1月1日や4月1日である。期初日が設定されると、1つの期間ログデータを生成する期間の区切りが決定される。
【0005】
特許文献2に開示された印刷システムでは、個別ログデータの抽出や集計などの処理が行われないため、これらの処理に長い時間を要したり、処理負荷の増大により、本来実行すべき印刷処理が遅くなったりするということが抑制される。また、特許文献2に開示された印刷システムによれば、個別ログデータが保存されず、期間ログデータが保存されるため、ログデータが記憶される記憶装置の容量が非常に小容量で済むという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−110156号公報
【特許文献2】特開2010−030256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2に開示された印刷システムでは、1つの期間ログデータを生成する期間の区切りを規定する期初日を、1個しか設定することができなかった。このため、特許文献2に開示された印刷システムでは、例えば、ある会社の会計期間が3月21日から翌年の3月20日であり、行政の会計期間が4月1日から翌年の3月31日であり、当該ある会社の外国の本社の会計期間が1月1日から12月31日である場合、3種類の会計期間に対応した期間ログデータを生成することができなかった。従って、複数の期初日のそれぞれに対応する期間ログデータを生成することができる印刷装置が望まれている。このような要望は、印刷装置に限られず、種々の設備機器に共通する。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、複数の期初日のそれぞれに対応するログデータを生成することが可能な設備機器、ログデータ表示システム、ログデータ集計システム、ログデータ保存方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明にかかる設備機器は、
ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶されるログデータ記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される使用実績情報記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部と、
本日の日付を取得する日付取得部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更部と、を備える、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数の期初日のそれぞれに対応するログデータを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る印刷装置を含む印刷システムの構成を示す図である。
【図2】不揮発性メモリに確保されるログデータ領域全体の様子を示す図である。
【図3】各期初日に対応するログデータの構造を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る印刷装置の機能を説明するためのブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る印刷装置が実行する印刷制御処理を示すフローチャートである。
【図6】図5に示すログデータ作成処理を示すフローチャートである。
【図7】図6に示す月間ログデータ作成処理を示すフローチャートである。
【図8】図6に示す年間ログデータ作成処理を示すフローチャートである。
【図9】月間ログデータ作成処理を説明するための図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る印刷装置が実行する期初日設定処理を示すフローチャートである。
【図11】期初日設定を受け付ける画面を説明するための図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係る印刷装置が実行するログデータ表示処理を示すフローチャートである。
【図13】ログデータ表示処理を実行する印刷システムを示す図である。
【図14】期初日を4月1日とした場合の月間ログデータの表示例を示す図である。
【図15】期初日を1月1日とした場合の月間ログデータの表示例を示す図である。
【図16】年間ログデータの表示例を示す図である。
【図17】ログデータの構造を示す図である。
【図18】本発明の第2の実施形態に係る印刷装置が実行する日間ログデータ作成処理を示すフローチャートである。
【図19】本発明の第2の実施形態に係る印刷装置が実行する期初日設定処理を示すフローチャートである。
【図20】期初日設定を受け付ける画面を説明するための図である。
【図21】本発明の第2の実施形態に係る印刷装置が実行するログデータ表示処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、設備機器が印刷装置である例について説明する。
【0013】
図1は、本実施形態に係る印刷装置3を備える印刷システム1000の構成図である。図1に示すように、印刷システム1000は、ホスト機器1と、ホスト機器2と、印刷装置3と、を含む。ホスト機器1と、ホスト機器2と、印刷装置3と、は、例えば、LAN(Local Area Network)回線13によって接続される。ホスト機器1およびホスト機器2は、印刷装置3に印刷指示を与えたり、印刷装置3から供給されるログデータを表示したりする装置であり、例えば、クライアントが操作するパーソナルコンピュータである。
【0014】
以下、印刷装置3の構成について詳細に説明する。印刷装置3は、CPU(Central Processing Unit)4、RAM(Random Access Memory)5、ROM(Read Only Memory)6、不揮発性メモリ7、表示パネル8、キー9、プリンタエンジン10、クロック回路11、LAN制御回路12、を備える。
【0015】
CPU4は、ROM6に記憶されたプログラムに従って、印刷装置3全体を制御する。CPU4は、例えば、印刷制御処理や期日設定処理を実行する。
【0016】
RAM5は、CPU4のワークエリアとして機能する。
【0017】
ROM6は、CPU4が印刷制御処理や期日設定処理を実行するためのプログラムを記憶する。
【0018】
不揮発性メモリ7は、フラッシュメモリなどにより構成され、ログデータや印刷枚数累積カウンタ値(総印刷枚数)を記憶する。なお、ログデータは、例えば、設備機器の使用実績や利用状況を表すデータである。図2に、不揮発性メモリ7に確保されるログデータ領域全体の構造を示す。なお、ログデータ作成時には、適宜、ログデータ領域全体に格納されているログデータが、不揮発性メモリ7からRAM5に読み出される。ログデータ領域全体は、ログヘッダ領域と、複数の期初日のそれぞれに対応するログデータ領域と、を含む。
【0019】
ログヘッダ領域には、設定可能な期初日の数の分だけ、期初日が格納される。ここで、期初日は、「月」と「日」とにより構成される。「月」は「MM」により表され、「日」は「DD」により表される。本実施形態では、この「日」の部分が異なる期初日が2つ設定可能であり、「日」の部分がこの2つの期初日のいずれかと同じ期初日が3つ設定可能であり、合計5つの期初日が設定可能である。従って、ログヘッダ領域には、期初日1〜5の5つの期初日が格納される。
【0020】
ログデータ領域は、期初日の「日」の部分が異なる期初日の数の分だけ、あらかじめ確保される。本実施形態では、期初日1に対応するログデータ領域であるログデータ領域1と、期初日2に対応するログデータ領域であるログデータ領域2と、の2つの領域がログデータ領域全体に確保される。ログデータ領域1に記憶されるログデータとログデータ領域2に記憶されるログデータは、基本的に同じ構造である。
【0021】
図3に、ログデータ領域1(ログデータ領域2)に記憶されるログデータの構造を示す。ログデータは、ヘッダ部、年間ログデータ部、及び、月間ログデータ部を含む。
【0022】
ヘッダ部は、ログ開始日付、期初日を含む。ここで、ログ開始日付は、ログが開始された日付であり、印刷装置によって自動的にセットされる。また、期初日は、ユーザが設定可能な項目であり、任意に定義される期(1年間)の初日を表す。期初日は、例えば、会社の会計期間の開始日に設定されてもよいし、カレンダーにおける1年間の初日である1月1日に設定されてもよいし、行政に合わせて4月1日に設定されてもよい。
【0023】
ここで、期初日が設定されると、ログデータが集計される年度や月度が設定される。なお、年度や月度をどのように設定するかは適宜調整が可能である。本実施形態では、期初日のカレンダー年が年度に設定され、各月の1日が含まれるカレンダー月が月度に設定されるものとする。例えば、期初日が3月21日に設定された場合、2008年3月21日から2009年3月20日までは2008年度に設定され、3月21日から4月20日までが4月度に設定され、4月21日から5月20日までが5月度に設定される。
【0024】
年間ログデータ部は、各年度の年間ログデータを含む。図3に年間ログデータ300Aとして示しているように、各年度の年間ログデータは、年度、年間印刷枚数、期間最終印刷枚数累積値などを含む。月間ログデータ部は、各月度の月間ログデータを含む。また、図3に月間ログデータ300Bとして示しているように、各月度の月間ログデータは、年度、月度、年(カレンダー年)、フラグ、月間印刷枚数、期間最終印刷枚数累積値などを含む。
【0025】
月間ログデータは、年度と月度との両方で、いつの月間ログデータであるのかが特定される。例えば、2008年度の5月度と2007年度の5月度とは同じ5月度であるが、異なる期間である。このように、月度は年度と対となるもののため、以降の説明の中において、XX年度の○○月度を表す場合に、適宜、単に○○月度と記載する。例えば、当月度は当年度の当月度を表し、前月度は前月度の年度と前月度を表す。
【0026】
表示パネル8は、印刷状況を表す文字列などを表示する。表示パネル8は、LCD(Liquid Crystal Display)やタッチパネルなどにより構成される。
【0027】
キー9は、ユーザによる操作などを受け付けるボタンである。キー9は、例えば、方向キー、決定キー、取消キーなどを含むことができる。
【0028】
プリンタエンジン10は、印刷を実行する機構部分であり、給紙やドラムへの帯電、レーザーの照射、トナーの塗布、用紙への転写、定着など、物理的な印刷工程そのものを担当する。
【0029】
クロック回路11は、現在の時刻(年月日および時分秒)を示す情報を出力する機能(時計機能)を有する回路であり、例えば、水晶発振子を備える回路である。
【0030】
LAN制御回路12は、LAN回線13を介して、ホスト機器1やホスト機器2と通信する。
【0031】
一方、ホスト機器1は、ログデータ表示処理などを実行する。ホスト機器1は、例えば、CPU31、RAM32、ROM33、LAN制御回路34、ハードディスク35、液晶モニタ36、キーボード37、マウス38、クロック回路39、を備える。なお、ホスト機器2は、ホスト機器1と同様の構成とすることができる。
【0032】
CPU31は、ROM33に記憶されたプログラムに従って、ホスト機器1全体を制御する。CPU31は、例えば、ログデータ表示処理を実行する。
【0033】
RAM32は、CPU31のワークエリアとして機能する。
【0034】
ROM33は、CPU31がログデータ表示処理を実行するためのプログラムを記憶する。
【0035】
LAN制御回路34は、LAN回線13を介して、ホスト機器2や印刷装置3と通信する。
【0036】
ハードディスク35は、ログデータなど種々のデータを記憶する。
【0037】
液晶モニタ36は、集計済みのログデータなどを表示する。液晶モニタ36は、LCDやタッチパネルなどにより構成される。
【0038】
キーボード37は、各キーの押圧操作などをユーザから受け付ける。
【0039】
マウス38、は、クリック操作、ドラッグ操作、スクロール操作などをユーザから受け付ける。
【0040】
クロック回路39は、現在の時刻(年月日および時分秒)を示す情報を出力する機能(時計機能)を有する回路であり、例えば、水晶発振子を備える回路である。
【0041】
次に、図4を参照して、本実施形態に係る印刷装置3の機能について説明する。
【0042】
印刷装置3は、機能的には、期初日受付部301、ログデータ記憶部302、使用実績情報記憶部303、使用実績情報更新部304、日付取得部305、ログデータ生成部306、ログ対象期間変更部307、を備える。
【0043】
期初日受付部301は、ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける。期初日は、「月」と「日」とを示す情報により指定される。期初日受付部301は、ユーザから複数の期初日の指定を、直接、受け付けても良いし、ホスト機器1もしくはホスト機器2を介して、間接的に受け付けてもよい。期初日受付部301は、例えば、キー9やLAN制御回路12により構成される。
【0044】
ログデータ記憶部302には、期初日受付部301により受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶される。ログデータ記憶部302には、複数の期初日のそれぞれに対応するログデータが記憶される。ログ対象期間が、期初日を基準にして一年毎に区切られた期間である場合、ログデータ記憶部302には、一年毎にログデータが記憶される。ログ対象期間が、期初日を基準にして一月毎に区切られた期間である場合、ログデータ記憶部302には、一月毎にログデータが記憶される。本実施形態では、ログ対象期間として、期初日を基準にして一年毎に区切られた期間と、期初日を基準にして一月毎に区切られた期間と、の2種類が設定される。従って、本実施形態では、ログデータ記憶部302には、1つの期初日に対して、一年毎に年間ログデータが記憶されるとともに、一月毎に月間ログデータが記憶される。ログデータ記憶部302は、例えば、不揮発性メモリ7により構成される。
【0045】
使用実績情報記憶部303には、期初日受付部301により受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される。つまり、使用実績情報記憶部303には、期初日毎に、ログデータ記憶部302に未だに記憶されていないログデータを生成するための情報が記憶される。使用実績は、例えば、印刷枚数、消費電力、使用したトナー量である。使用実績情報記憶部303は、例えば、不揮発性メモリ7により構成される。
【0046】
使用実績情報更新部304は、期初日受付部301により受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、印刷装置3が使用される毎に、使用実績情報記憶部303に記憶されている使用実績を示す情報を更新する。使用実績情報更新部304は、例えば、CPU4により構成される。
【0047】
日付取得部305は、本日の日付を取得する。日付取得部305は、例えば、クロック回路11により構成される。
【0048】
ログデータ生成部306は、期初日受付部301により受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、日付取得部305により取得された本日の日付が、ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、使用実績情報記憶部303に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、ログデータを生成し、生成したログデータをログデータ記憶部302に記憶させる。具体的には、ログデータ生成部306は、ログ生成中のログ対象期間から本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、生成したログデータを当該ログデータに対応するログ対象期間を示す情報と対応付けてログデータ記憶部302に記憶させる。つまり、ログデータ生成部306は、既に経過した全てのログ対象期間について、ログデータを生成し、保存する。ログデータ生成部306は、例えば、CPU4により構成される。
【0049】
ログ対象期間変更部307は、期初日受付部301により受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、ログデータ生成部306によりログデータが生成されたと判別した場合、ログ生成中のログ対象期間を、本日の日付が含まれるログ対象期間に変更する。つまり、ログ対象期間変更部307は、あるログ対象期間が経過して当該ログ対象期間のログデータが生成されたことを判別すると、当該ログ対象期間の次のログ対象期間におけるログデータの生成に移行する。ログ対象期間変更部307は、例えば、CPU4により構成される。
【0050】
次に、本実施形態に係る印刷装置3が実行する印刷制御処理について説明する。図5は、本実施形態に係る印刷装置3が実行する印刷制御処理を示すフローチャートである。印刷装置3は、電源が投入されると、図5に示す印刷制御処理の実行を開始する。
【0051】
まず、CPU4は、ハードウェアの初期化処理を実行する(ステップS101)。ハードウェアの初期化処理は、例えば、高圧電源への電圧印加処理や、定着装置のウォームアップ処理、制御回路への電源供給処理等である。
【0052】
CPU4は、ステップS101の処理を完了すると、不揮発性メモリ7からログデータを取得する(ステップS102)。すなわち、CPU4は、不揮発性メモリ7のログヘッダ領域に記憶されているログヘッダと、不揮発性メモリ7のログデータ領域1及び2に記憶されているログデータを、メモリ(RAM5)に読み出す。
【0053】
CPU4は、ステップS102の処理を完了すると、期初日1が設定済みであるか否かを判別する(ステップS103)。具体的には、CPU4は、RAM5に読み出されたログヘッダに、期初日1が設定されているか否かを判別する。
【0054】
CPU4は、期初日1が設定済みでないと判別した場合(ステップS103:NO)、デフォルトの日付を期初日1に設定する(ステップS104)。具体的には、CPU4は、期初日のデフォルト値である4月1日を、不揮発性メモリ7に確保されたログヘッダ領域の期初日1と不揮発性メモリ7に確保されたログデータ領域1の期初日とに設定するとともに、RAM5に読み出されたログヘッダの期初日1とRAM5に読み出されたログデータ(ログデータ領域1から読み出されたログデータ)の期初日とに設定する。
【0055】
CPU4は、期初日1が設定済みであると判別した場合(ステップS103:YES)、もしくは、ステップS104の処理を完了した場合、期初日1に対するログデータ作成処理を実行し(ステップS105)、さらに、期初日2に対するログデータ作成処理を実行する(ステップS106)。なお、期初日1に対するログデータ作成処理と、期初日2に対するログデータ作成処理と、は、期初日が異なることを除いて同様の処理である。これらのログデータ作成処理は、月間ログデータ部や年間ログデータ部を作成する処理であり、具体的には、図6に示すフローチャートに示す処理である。これらのログデータ作成処理については後述する。
【0056】
CPU4は、ステップS106の処理を完了すると、ホスト機器1やホスト機器2から印刷データを受信したか否かを判別する(ステップS107)。なお、CPU4は、LAN制御回路12を監視することにより、印刷データを受信したか否かを判別することができる。CPU4は、印刷データを受信していないと判別すると(ステップS107:NO)、ステップS107に処理を戻す。
【0057】
一方、CPU4は、印刷データを受信したと判別すると(ステップS107:YES)、受信した印刷データ(PDL)を解析し、画像データを生成する(ステップS108)。CPU4は、ステップS108の処理を完了すると、生成した画像データに基づいて印刷する(ステップS109)。具体的には、CPU4は、生成した画像データを前述のプリンタエンジン10に送り、プリンタエンジン10に記録媒体への印刷処理を実行させる。CPU4は、ステップS109の処理を完了すると、印刷枚数累積カウンタ値(総印刷枚数)をカウントアップする(ステップS110)。具体的には、CPU4は、不揮発性メモリ7内に格納されている印刷枚数累積カウンタ値をカウントアップ(+1)する。
【0058】
CPU4は、ステップS110の処理を完了すると、未印刷の印刷データがあるか否かを判別する(ステップS111)。CPU4は、未印刷の印刷データがあると判別すると(ステップS111:YES)、ステップS108に処理を戻す。つまり、CPU4は、未印刷の印刷データがある間、残っている受信データに対してステップS108からステップS111の処理を実行する。一方、CPU4は、未印刷の印刷データがないと判別すると(ステップS111:NO)、ステップS107に処理を戻す。つまり、CPU4は、受信データの処理が完了したと判別すると、次の印刷データの受信を待つ。
【0059】
ここで、図6に示すフローチャートを参照して、前述のログデータ作成処理について説明する。上述したように、期初日1又は2に対するログデータ作成処理は、図6に示すフローチャートに従って実行される。ログデータ作成処理によりRAM5上の対応するログデータ領域1又は2に生成されたログデータは、不揮発性メモリ7の対応するログデータ領域1又は2に書き込まれる。なお、図6に示すログデータ作成処理はサブルーチンであってもよく、呼出側が、RAM5上の対応するログデータ領域1又は2のメモリアドレスと、不揮発性メモリ7上の対応するログデータ領域1又は2のアドレスと、を引数として引き渡してもよい。この場合、引き渡された引数により示される、RAM5上のログデータ領域1又は2、ならびに、不揮発性メモリ7上のログデータ領域1又は2に、ログデータが書き込まれる。
【0060】
まず、CPU4は、期初日が設定済みであるか否かを判別する(ステップS201)。CPU4は、期初日が設定済みでないと判別すると(ステップS201:NO)、ログデータ作成処理を終了する。
【0061】
一方、CPU4は、期初日が設定済みであると判別すると(ステップS201:YES)、時計から本日の日付を取得する(ステップS202)。具体的には、CPU4は、クロック回路11から本日の日付を表す情報を読み出す。なお、本日の日付は、装置の使用日であり、例えば、ユーザが印刷装置3の電源を投入した日の日付である。
【0062】
CPU4は、ステップS202の処理を完了すると、期初日を基準にして本日の日付から、当年度等を特定する(ステップS203)。具体的には、CPU4は、当年度、前年度、前々年度、翌年度、翌々年度、当月度、前月度、前々月度、翌月度、翌々月度などを求める。
【0063】
例えば、期初日が4月1日として定義され、本日の日付が2008年5月×日であれば、当年度として2008年度が求まり、前年度として2007年度が、前々年度として2006年度が、翌年度として2009年度が、翌々年度として2010年度が求まる。
また、当月度として2008年度の5月度が求まり、前月度として2008年度の4月度が、前々月度として2007年度の3月度が、翌月度として2008年度の6月度が、翌々月度として2008年度の7月度が求まる。
【0064】
CPU4は、ステップS203の処理を完了した場合、不揮発性メモリ7から印刷枚数累積カウンタ値(総印刷枚数)を取得する(ステップS204)。すなわち、CPU4は、不揮発性メモリ7に設けられ、印刷装置3による1枚毎の印刷処理に同期して計数を行う不図示の印刷枚数累積カウンタの値をRAM5に読み出し、印刷装置3における現在の印刷枚数累積カウンタ値とする。
【0065】
CPU4は、ステップS204の処理を完了すると、メモリに読み出されたログデータ内のヘッダ部に、ログ開始日付が設定済みであるか否かを判別する(ステップS205)。前述のように、ログ開始日付は、自動的に印刷装置3によって設定される。したがって、CPU4は、ログ開始日付の情報(データ)が設定済みでないと判別した場合(ステップS205:NO)、本日の日付をログ開始日付としてログデータに設定し、不揮発性メモリ7に書き込む(ステップS206)。
【0066】
CPU4は、ステップS206の処理を完了すると、ログ開始時点の月間ログデータ及び年間ログデータを生成する(ステップS207)。つまり、月間ログデータにおいて、月度=前月度、フラグ=0x01、月間印刷枚数=0、期間最終印刷枚数累計値=印刷枚数累積カウンタ値、カレンダー年=前月度の月初日のカレンダー年、として、ログ開始時点の月間ログデータを作成する。そして、年間ログデータにおいて、年度=前年度、フラグ=0x01、年間印刷枚数=0、期間最終印刷枚数累計値=印刷枚数累積カウンタ値、として、ログ開始時点の年間ログデータを作成する。
【0067】
CPU4は、ステップS207の処理を完了すると、ログ開始日付、ログ開始時点の月間ログデータ及び年間ログデータを、不揮発性メモリ7に保存する(ステップS208)。
【0068】
CPU4は、ログデータ内のヘッダ部にログ開始日付が設定済みであると判別した場合(ステップS205:YES)、もしくは、ステップS208の処理を完了した場合、月間ログデータ作成処理を実行する(ステップS209)。月間ログデータ作成処理については、図7に示すフローチャートを参照して、詳細に説明する。
【0069】
まず、CPU4は、ログデータ内の月間ログデータ部に、当月度の月間ログデータがあるか否か判別する(ステップS301)。CPU4は、当月度の月間ログデータがあると判別した場合(ステップS301:YES)、現在の翌月度を当月度に設定する(ステップS302)。すなわち、CPU4は、前月度として表していた月度を前々月度として表し、当月度として表していた月度を前月度として表し、翌月度として表していた月度を当月度として表し、翌々月度として表していた月度を翌月度として表す。なお、これらの処理は、例えば、当月度が何月度に該当するかを示す変数をRAM5上に用意し、CPU4がこの変数を書き換えることにより実現が可能である。
【0070】
CPU4は、ステップS302の処理を完了すると、現在の印刷枚数累積カウンタ値と前月度の月間ログデータの期間最終印刷枚数累積値との差を当月度の月間印刷枚数とし、フラグを0x00(通常データ)として、メモリ(RAM5)上に当月度の月間ログデータを生成する。(ステップS309)。なお、この当月度の月間ログデータは、まだ当月度が終了していない為、不揮発性メモリ7へは書き込まれない。CPU4は、ステップS309の処理を完了すると、月間ログデータ作成処理を終了する。
【0071】
CPU4は、当月度の月間ログデータがないと判別した場合(ステップS301:NO)、ログデータ内の月間ログデータ部に、前月度の月間ログデータがあるか否かを判別する(ステップS303)。CPU4は、前月度の月間ログデータがあると判別した場合(ステップS303:YES)、ステップS309の処理を実行し、月間ログデータ作成処理を終了する。
【0072】
CPU4は、前月度の月間ログデータがないと判別した場合(ステップS303:NO)、ログデータ内の月間ログデータ部に、前々月度の月間ログデータがあるか否かを判別する(ステップS304)。CPU4は、前々月度の月間ログデータがあると判別した場合(ステップS304:YES)、前月度の月間印刷枚数を算出する(ステップS305)。具体的には、CPU4は、現在の印刷枚数累積カウンタ値と前々月度の月間ログデータの期間最終印刷枚数累積値との差を前月度の月間印刷枚数とし、前月度の月初日のカレンダー年を求めカレンダー年とする。
【0073】
CPU4は、ステップS305の処理を完了した場合、前月度の月間ログデータを生成する(ステップS306)。具体的には、CPU4は、前月度の期間終了最終印刷枚数累積値を現在の印刷枚数累積カウンタ値とし、フラグを0x00(通常データ)として、前月度の月間ログデータを生成し、ログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書き込む。CPU4は、ステップS306の処理を完了すると、ステップS309の処理を実行し、月間ログデータ作成処理を終了する。
【0074】
CPU4は、前々月度の月間ログデータがないと判別した場合(ステップS304:NO)、ログデータ内の月間ログデータのうち、最も新しい月度(最終記録月度)の月間ログデータを取り出し、その次の月度の月間ログデータを生成する(ステップS307)。すなわち、CPU4は、最終記録月度の月間ログデータの期間最終印刷枚数累積値と現在の印刷枚数累積カウンタ値との差を月間印刷枚数とし、現在の印刷枚数累積カウンタ値を期間最終印刷枚数累積値とし、フラグを0x00(通常データ)とし、カレンダー年を最終記録月度の次の月度の月初日のカレンダー年として、最終記録月度の次の月度の月間ログデータを生成し、生成した月間ログデータをログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書込む。
【0075】
CPU4は、ステップS307の処理を完了すると、月間印刷枚数を0、期間最終印刷枚数累積値を現在の印刷枚数累積カウンタ値、フラグを0x00(通常データ)として、最終記録月度の次の次の月度(ステップS307で書き込んだ月間ログデータの次の月度)から前月度までの月間ログデータを生成し、生成した月間ログデータをログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書込む(ステップS308)。なお、カレンダー年は、それぞれの月度の月初日のカレンダー年として格納する。CPU4は、ステップS308の処理を完了すると、ステップS309の処理を実行し、月間ログデータ作成処理を完了する。
【0076】
CPU4は、月間ログデータ作成処理(ステップS209)を完了すると、年間ログデータ作成処理(ステップS210)を実行する。以下、図8に示すフローチャートを参照して、年間ログデータ作成処理について、詳細に説明する。
【0077】
まず、CPU4は、ログデータ内の年間ログデータ部に、当年度の年間ログデータがあるか否か判別する(ステップS401)。CPU4は、当年度の年間ログデータがあると判別した場合(ステップS401:YES)、現在の翌年度を当年度に設定する(ステップS402)。すなわち、CPU4は、前年度として表していた年度を前々年度として表し、当年度として表していた年度を前年度として表し、翌年度として表していた年度を当年度として表し、翌々年度として表していた年度を翌年度として表す。なお、これらの処理は、例えば、当年度が何年度に該当するかを示す変数をRAM5上に用意し、CPU4がこの変数を書き換えることにより実現が可能である。
【0078】
CPU4は、ステップS402の処理を完了すると、現在の印刷枚数累積カウンタ値と前年度の年間ログデータの期間最終印刷枚数累積値との差を当年度の年間印刷枚数とし、フラグを0x00(通常データ)として、メモリ(RAM5)上に当年度の年間ログデータを生成する。(ステップS409)。なお、この当年度の年間ログデータは、まだ当年度が終了していない為、不揮発性メモリ7へは書き込まれない。CPU4は、ステップS409の処理を完了すると、年間ログデータ作成処理を終了する。
【0079】
CPU4は、当月度の年間ログデータがないと判別した場合(ステップS401:NO)、ログデータ内の年間ログデータ部に、前年度の年間ログデータがあるか否かを判別する(ステップS403)。CPU4は、前年度の年間ログデータがあると判別した場合(ステップS403:YES)、ステップS409の処理を実行し、年間ログデータ作成処理を終了する。
【0080】
CPU4は、前年度の年間ログデータがないと判別した場合(ステップS403:NO)、ログデータ内の年間ログデータ部に、前々年度の年間ログデータがあるか否かを判別する(ステップS404)。CPU4は、前々年度の年間ログデータがあると判別した場合(ステップS404:YES)、前年度の年間印刷枚数を算出する(ステップS405)。具体的には、CPU4は、現在の印刷枚数累積カウンタ値と前々年度の年間ログデータの期間最終印刷枚数累積値との差を前年度の年間印刷枚数とする。
【0081】
CPU4は、ステップS405の処理を完了した場合、前年度の年間ログデータを生成する(ステップS406)。具体的には、CPU4は、前年度の期間終了最終印刷枚数累積値を現在の印刷枚数累積カウンタ値とし、フラグを0x00(通常データ)として、前年度の年間ログデータを生成し、ログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書き込む。CPU4は、ステップS406の処理を完了すると、ステップS409の処理を実行し、年間ログデータ作成処理を終了する。
【0082】
CPU4は、前々年度の年間ログデータがないと判別した場合(ステップS404:NO)、ログデータ内の年間ログデータのうち、最も新しい年度(最終記録年度)の年間ログデータを取り出し、その次の年度の年間ログデータを生成する(ステップS407)。すなわち、CPU4は、最終記録年度の年間ログデータの期間最終印刷枚数累積値と現在の印刷枚数累積カウンタ値との差を年間印刷枚数とし、現在の印刷枚数累積カウンタ値を期間最終印刷枚数累積値とし、フラグを0x00(通常データ)とし、最終記録年度の次の年度の年間ログデータを生成し、生成した年間ログデータをログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書込む。
【0083】
CPU4は、ステップ407の処理を完了すると、年間印刷枚数を0、期間最終印刷枚数累積値を現在の印刷枚数累積カウンタ値、フラグを0x00(通常データ)として、最終記録年度の次の次の年度(ステップS407で書き込んだ年間ログデータの次の年度)から前年度までの年間ログデータを生成し、生成した年間ログデータをログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書込む(ステップS408)。CPU4は、ステップS408の処理を完了すると、ステップS409の処理を実行し、月間ログデータ作成処理を完了する。
【0084】
上述した処理が実行されることにより、印刷装置3の不揮発性メモリ7には、複数の期初日のそれぞれに対応する、正確な月間ログデータ及び年間ログデータが記録、保存される。特に、本例によれば、不揮発性メモリ7に記録され、保持される月間ログデータ及び年間ログデータは、印刷装置3の電源が投入された際、上記処理によって自動的に作成される。
【0085】
ここで、図9を参照して、月間ログデータ作成処理について説明する。なお、年間ログデータ作成処理は、「年」と「月」とが異なるものの、基本的に、月間ログデータ作成処理と同様の処理となる。また、図9には、例1〜例3の3つの例について示している。ここで、3つの例は、いずれも、3月度の月間ログデータが月間ログデータ作成処理又はログ開始処理において既に作成・保存されており、4月度において既にn枚印刷されている状態(以下、適宜「状態A」という。)であるものとする。
【0086】
例1は、5月度になるまで印刷装置3が使用されず、5月度に初めて印刷装置3が使用された(印刷装置3の電源がONとされた)時に、4月度の月間ログデータが生成・保存される例を示す。このとき、月間印刷枚数はn枚であり、不図示であるが、期間最終印刷枚数累計値は現在の印刷枚数累積カウンタ値として、4月度の月間ログデータが生成・保存される(ステップS303:NO、ステップS304:YES、ステップS305、ステップS306)。
【0087】
例2と例3とは、さらに印刷装置3が使用されなかった期間が延び、それぞれ6月度、7月度になって初めて印刷装置3が使用された例を示す。
【0088】
例2は、状態Aのあと6月度になるまで印刷装置3が使用されず、6月度に初めて印刷装置3が使用された(印刷装置3の電源がONとされた)時に、4月度と5月度の月間ログデータが生成・保存される例を示す(ステップS303:NO、ステップS304:NO、ステップS307、ステップS308)。このとき、月間印刷枚数はn枚であり、不図示であるが、期間最終印刷枚数累計値は現在の印刷枚数累積カウンタ値として、4月度の月間ログデータが生成・保存される(ステップS307)。一方、月間印刷枚数は0枚であり、不図示であるが、期間最終印刷枚数累計値は現在の印刷枚数累積カウンタ値として、5月度の月間ログデータが生成・保存される(ステップS308)。例2は、図9から明白なように、4月度に印刷装置3が使用されて印刷され、5月度は一切印刷装置3が使用されず印刷されていないため、上記のように月間ログデータが作成される。
【0089】
例3は、状態Aのあと7月度になるまで印刷装置3が使用されず、7月度に初めて印刷装置3が使用された(印刷装置3の電源がONとされた)時に、4月度と5月度と6月度の月間ログデータが生成・保存される例を示す(ステップS303:NO、ステップS304:NO、ステップS307、ステップS308)。
【0090】
なお、上記説明では、図6に示すログデータ作成処理(図7に示す月間ログデータ作成処理、および、図8に示す年間ログデータ作成処理を含む)は、印刷装置3の電源が投入されたときに、実行されるものとして説明した。しかしながら、図6に示されるログデータ作成処理は、日付が変わったときにも呼び出される。従って、図7に示す月間ログデータ作成処理、および、図8に示す年間ログデータ作成処理は、日付が変わったときにも、複数の期初日のそれぞれに対して呼び出され、月度が変わった場合、月間ログデータが作成および保存され、年度が変わった場合、年間ログデータが作成および保存される。
【0091】
次に、図10に示すフローチャートを参照して、期初日設定処理について説明する。なお、期初日設定処理は、例えば、印刷装置3により、ユーザが期初日を設定することの要求が受け付けられた場合に実行される。なお、ユーザが期初日を設定することの要求は、例えば、印刷装置3の設定メニュー項目の「期初日設定」が選択されることにより受け付けられる。
【0092】
まず、CPU4は、期初日設定画面を表示パネル8に表示する(ステップS501)。期初日設定画面は、複数の期初日に関する現在の設定値の表示エリアと、期初日の入力エリアとを含む。本実施形態では、複数の期初日は、期初日1〜5であり、複数の期初日の現在の設定値として、ログヘッダ内に含まれている期初日が反映されるものとする。なお、ログデータは、不揮発性メモリ7に記憶され、適宜、RAM5に読み出される。
【0093】
CPU4は、ステップS501の処理を完了すると、期初日の入力を受け付ける(ステップS502)。なお、期初日の入力は、例えば、キー9に対するボタン操作として受け付けられる。表示パネル8がタッチスクリーンである場合、期初日の入力は、表示パネル8へのタッチ操作がボタン操作として受け付けられても良い。
【0094】
CPU4は、ステップS502の処理を完了すると、入力された期初日が設定済みであるか否かを判別する(ステップS503)。なお、入力された期初日が既に設定されている期初日1〜5のうちのいずれかと同じである場合、入力された期初日が設定済みであると判別される。一方、入力された期初日が既に設定されている期初日1〜5のうちのいずれとも異なる場合、入力された期初日が設定済みでないと判別される。CPU4は、入力された期初日が設定済みであると判別すると(ステップS503:YES)、例えば、表示パネル8に「既に設定済みです」と表示し(ステップS504)、ステップS502に処理を戻す。
【0095】
一方、CPU4は、入力された期初日が設定済みでないと判別すると(ステップS503:NO)、入力された期初日の「日」が期初日1の「日」と同じであるか否かを判別する(ステップS505)。CPU4は、入力された期初日の「日」が期初日1の「日」と同じでないと判別すると(ステップS505:NO)、ログヘッダに期初日2が設定済みであるか否かを判別する(ステップS506)。
【0096】
CPU4は、ログヘッダに期初日2が設定済みでないと判別すると(ステップS506:NO)、入力された期初日を期初日2として設定する(ステップS507)。具体的には、CPU4は、入力された期初日をログヘッダ領域の期初日2とログデータ領域2のヘッダ部の期初日との両方に格納し、不揮発性メモリ7に書き込む。
【0097】
CPU4は、ステップS507の処理を完了すると、ログデータ領域2のメモリアドレス及び不揮発性メモリ7のメモリアドレスとを引数として引き渡して、期初日2に対するログデータ作成処理を呼び出して実行し(ステップS508)、期初日設定処理を完了する。
【0098】
一方、CPU4は、ログヘッダに期初日2が設定済みであると判別すると(ステップS506:YES)、入力された期初日の「日」が期初日2の「日」と同じであるか否かを判別する(ステップS509)。CPU4は、入力された期初日の「日」が期初日2の「日」と同じではないと判別すると(ステップS509:NO)、例えば、表示パネル8に「期初日1及び2は既に設定済みです」と表示し(ステップS510)、ステップS502に処理を戻す。
【0099】
CPU4は、入力された期初日の「日」が期初日1の「日」と同じであると判別した場合(ステップS505:YES)、もしくは、入力された期初日の「日」が期初日2の「日」と同じであると判別した場合(ステップS509:YES)、期初日3〜5のうち未設定の期初日があるか否かを判別する(ステップS511)。
【0100】
CPU4は、期初日3〜5のうち未設定の期初日がないと判別した場合(ステップS511:NO)、例えば、表示パネル8に「期初日3〜5は既に設定済みです」と表示し(ステップS512)、ステップS502に処理を戻す。
【0101】
一方、CPU4は、期初日3〜5のうち未設定の期初日があると判別した場合(ステップS511:YES)、入力された期初日を期初日3〜5のうちの未設定の期初日に設定する(ステップS513)。具体的には、CPU4は、入力された期初日を、ログヘッダ領域の期初日3〜5のうちの未設定領域に格納し、不揮発性メモリ7に書き込む。CPU4は、ステップS513の処理を終了すると、期初日設定処理を終了する。
【0102】
ここで、図11を参照して、期初日設定処理について具体的に説明する。
【0103】
期初日設定画面1100Aは、期初日の入力エリア1111及び1112と、期初日の表示エリア1121及び1122と、決定ボタン1131と、を含む。期初日設定画面1100Aは、例えば、表示パネル8に表示される。入力エリア1111には、追加される期初日を構成する「月」を表す数字が表示される。入力エリア1112には、追加される期初日を構成する「日」を表す数字が表示される。表示エリア1121には、ログヘッダ領域に格納されている期初日1〜5のそれぞれを構成する「月」を表す数字が表示される。表示エリア1122には、ログヘッダ領域に格納されている期初日1〜5のそれぞれを構成する「日」を表す数字が表示される。決定ボタン1131がタッチされると、入力エリア1111及び1112に入力されている日付が期初日に設定される。
【0104】
なお、期初日1〜5のそれぞれには、互いに異なる日付(「月」又は「日」が互いに異なる日付)が設定される。また、期初日1を構成する「日」と期初日2を構成する「日」とは異なる。期初日3〜5のそれぞれは、「日」の部分が期初日1又は2を構成する「日」のいずれかと同じ日付となる。
【0105】
期初日設定画面1100Aは、期初日1として4月1日が設定されている状態において、ユーザが期初日として1月1日を入力している最中の画面である。期初日設定画面1100Aが表示されている状態において、ユーザが、入力エリア1111及び1112に、期初日として1月1日を入力し、決定ボタン1131を押圧すると、期初日設定画面1100Bが表示される。
【0106】
期初日設定画面1100Bは、期初日3として1月1日が設定された画面である。なお、入力された期初日は、「日」の部分が期初日1の「日」の部分と同じ「1」であるため、期初日2としては設定されず、期初日3〜5のいずれかとして設定される。期初日設定画面1100Bは、入力された期初日が、期初日3として設定された例を示す。ここで、ユーザにより、さらに、期初日として3月21日が入力され、決定ボタン1131が押圧されると、期初日設定画面1100Cが表示される。
【0107】
期初日設定画面1100Cは、期初日2として3月21日が設定された画面である。なお、入力された期初日は、「日」の部分が期初日1の「日」の部分とは異なり、且つ、期初日2が未設定であるため、期初日2として設定される。ここで、ユーザにより、さらに、期初日として3月11日が入力され、決定ボタン1131が押圧されると、期初日設定画面1100Dが表示される。
【0108】
期初日設定画面1100Dは、「期初日に追加できません」という旨の警告が表示された画面である。なお、入力された期初日は、「日」の部分が期初日1の「日」の部分とは異なり、且つ、期初日2が設定済みであるため、設定されない。
【0109】
次に、図12に示すフローチャートを参照して、ログデータ表示処理について説明する。ログデータ表示処理は、上記処理によって作成されたログデータを収集し、表示する処理であり、例えば、ホスト機器1によって実行される。なお、ログデータ処理は、例えば、ホスト機器1に対してユーザからログデータ表示処理の指示がなされた際に開始される。
【0110】
また、図13は、上記処理を模式的に示すシステム図であり、本実施形態に係る印刷装置3を含む印刷システムの構成図である。
【0111】
図13は、ホスト機器1が、印刷装置3から供給されるログデータを表示するパーソナルコンピュータであり、ホスト機器2が、印刷装置3に印刷指示を与えるパーソナルコンピュータである例を示している。なお、ホスト機器1とホスト機器2の代わりに、ホスト機器1の機能とホスト機器2の機能を備える1台のホスト機器が利用されてもよい。
【0112】
ホスト機器1は、例えば、ログ収集部1aと、ログ表示部1bと、LAN(Local Area Network)制御部1cと、を備える。ログ収集部1aは、印刷装置3から供給されたログデータを収集する。ログ表示部1bは、ログ収集部1aにより収集されたログデータを表示する。LAN制御部1cは、LAN回線13を介して、印刷装置3などと通信する。
【0113】
ホスト機器2は、例えば、アプリケーションプログラム2aと、プリンタドライバ2bと、スプーラ2cと、LAN制御部2dと、を備える。アプリケーションプログラム2aは、印刷データを生成するプログラムである。プリンタドライバ2bは、印刷装置3による印刷を実現するためのソフトウェアである。スプーラ2cは、印刷装置3に対する印刷要求を保存し、印刷装置3に順次印刷要求を送出する。LAN制御部2dは、LAN回線13を介して、印刷装置3などと通信する。ホスト機器2は、アプリケーションプログラム2aに基づいて作成された印刷データを、両面印刷やマルチページ印刷、トナーセーブ等の各種エコロジーモードのコマンドと共に、印刷装置3に供給する。
【0114】
印刷装置3は、例えば、プリンタエンジン10と、内蔵メモリ3aと、操作パネル3bと、LAN制御部3cと、を備える。プリンタエンジン10は、印刷を実行する機構部分であり、給紙やドラムへの帯電、レーザーの照射、トナーの塗布、用紙への転写、定着など、物理的な印刷工程そのものを担当する。内蔵メモリ3aは、ログデータなどを記憶する不揮発性のメモリである。操作パネル3bは、ユーザから各種の設定のための操作を受け付けるパネルである。LAN制御部3cは、LAN回線13を介して、ホスト機器1やホスト機器2などと通信する。印刷装置3は、ホスト機器2から供給された印刷データやコマンドに基づいて、いわゆるエコレベルが印字される印刷を実行する。
【0115】
まず、CPU31は、管理対象の印刷装置を選択する(ステップS601)。選択される印刷装置は、あらかじめ定められた順序に従って決定される印刷装置であってもよいし、ユーザにより指定された順序に従って決定される印刷装置であってもよい。なお、本例では、印刷装置3が選択されるものとする。
【0116】
CPU31は、ステップS601の処理を完了すると、選択された印刷装置3からログデータを収集する(ステップS602)。このログデータの収集には、例えば、FTP(File Transfer Protocol)が使用され、CPU31はLAN制御回路34を介して印刷装置3に対してログデータの収集指示を送出し、当該ログデータの収集指示を受けた印刷装置3はログデータをホスト機器1にファイル転送する。なお、印刷装置3が転送するログデータは、前述の不揮発性メモリ7に記録されたログデータと、メモリ(RAM5)上の当年度の年間ログデータと当月度の月間ログデータと、により生成される。つまり、不揮発性メモリ7から読み出されたログデータに対して、RAM5上に記憶されている最新の情報である当年度の年間ログデータや当月度の月間ログデータが適宜上書きされたログデータが、印刷装置3からホスト機器1に転送される。
【0117】
CPU31は、ステップS602の処理を完了すると、ログ表示条件の入力を受け付ける(ステップS603)。ログ表示条件は、例えば、月間集計か年間集計かの指定、年度の指定、期初日の指定(どの期初日のログを表示するかの指定)である。ログ表示条件は、キーボード37やマウス38がユーザから受け付けてもよいし、LAN制御回路34が他の装置から受け付けても良い。
【0118】
CPU31は、ステップS603の処理を完了すると、月間集計表示が指定されたか否かを判別する(ステップS604)。CPU31は、月間集計表示が指定されたと判別すると(ステップS604:YES)、ログ表示条件により指定された期初日に基づいて期初月を求める(ステップS605)。
【0119】
CPU31は、ステップS605の処理を完了すると、上記期初日から1年間の月度をタイトルとして横方向に表示する(ステップS606)。図14は、期初日を4月1日とした場合の、ログデータの表示例である。この場合、1年間の月度のタイトルとして、横方向に4月、5月、・・・、3月が表示される。
【0120】
CPU31は、ステップS606の処理を完了すると、上記タイトルの次の行(下の行)の最初に印刷装置名(例えば、N3600.12・・・)を表示する(ステップS607)。また、CPU31は、印刷装置名の右横にエコ項目として、印刷枚数を表示する。
【0121】
CPU31は、ステップS607の処理を完了すると、ログ表示条件により指定された期初日が、期初日1又は期初日2のうちのいずれかであるか否かを判別する(ステップS608)。CPU31は、ログ表示条件により指定された期初日が、期初日1又は期初日2のうちのいずれかであると判別すると(ステップS608:YES)、指定された期初日のログデータに基づいて、期初月から1年分の月間印刷枚数を横一列に表示する(ステップS609)。なお、月間印刷枚数は、対応する月表示の下に表示される。例えば、図14に示す例では、4月の表示の下に118(枚)、5月の表示の下に147(枚)、6月の表示の下に165(枚)、・・・と表示される。この際、ログデータ内のフラグが0x01のデータは、非表示・非集計のため、表示されない。
【0122】
CPU31は、ログ表示条件により指定された期初日が、期初日1又は期初日2のうちのいずれでもないと判別すると(ステップS608:NO)、指定された期初日に対応する期初日のログデータに基づいて、期初月から1年分の月間印刷枚数を横1列に表示する(ステップS610)。具体的には、まず、CPU31は、指定された期初日の「日」の部分が、期初日1又は期初日2のうち、どちらの「日」の部分と一致するかを判別する。そして、CPU31は、「日」の部分が一致する方の期初日に対応するログデータ内の月間ログデータを抽出する。そして、CPU31は、カレンダー年と月度(「月」のみ)から、指定された期初日を基準にした月度を求め、期初月を求める。ここで、CPU31は、期初月から1年分の月間印刷枚数を横1列に表示する。この際も、ログデータ内のフラグが0x01のデータは、非表示・非集計のため、表示されない。
【0123】
CPU31は、ステップS609もしくはステップS610の処理を完了した場合、上記ログデータに基づいて、印刷枚数の年度合計と月平均を計算し、表示する(ステップS611)。なお、この集計の際も、ログデータ内のフラグが0x01のデータは、非表示・非集計のため、表示されない。なお、図14に示すログデータの表示例は、期初日を4月1日とし、カレンダーに従って、4月〜3月の月間ログデータが表示されたものである。図14に示す例では、年度合計として605(枚)、月平均として151(枚)の計算結果が表示されている。一方、図15に示すログデータの表示例は、期初日を1月1日とし、カレンダーに従って、1月〜12月の月間ログデータが表示されたものである。図15に示す例では、年度合計として1064(枚)、月平均として152(枚)の計算結果が表示されている。
【0124】
一方、CPU31は、月間集計表示が指定されていない(年間集計表示が指定された)と判別すると(ステップS604:NO)、管理対象の印刷装置3が収集したログデータに基づいて、ログデータの年度を古い方から順にタイトルとして横方向に表示する(ステップS612)。
【0125】
CPU31は、ステップS612の処理を完了すると、上記タイトルの次の行(下の行)の最初に印刷装置名を表示する(ステップS613)。また、CPU31は、印刷装置名の右横にエコ項目として、印刷枚数を表示する。
【0126】
CPU31は、ステップS613の処理を完了すると、ログ表示条件により指定された期初日が、期初日1又は期初日2のうちのいずれかであるか否かを判別する(ステップS614)。CPU31は、ログ表示条件により指定された期初日が、期初日1又は期初日2のうちのいずれかであると判別すると(ステップS614:YES)、指定された期初日のログデータに基づいて、年度のタイトルに合わせて、最も古い年度から順に、年間印刷枚数を横一列に表示する(ステップS615)。この際、ログデータ内のフラグが0x01のデータは、非表示・非集計のため、表示されない。
【0127】
CPU31は、ログ表示条件により指定された期初日が、期初日1又は期初日2のうちのいずれでもないと判別すると(ステップS614:NO)、指定された期初日に対応する期初日のログデータに基づいて、年度のタイトルに合わせて、最も古い年度から順に、年間印刷枚数を横1列に表示する(ステップS616)。具体的には、まず、CPU31は、指定された期初日の「日」の部分が、期初日1又は期初日2のうち、どちらの「日」の部分と一致するかを判別する。そして、CPU31は、「日」の部分が一致する方の期初日に対応するログデータ内の月間ログデータを抽出する。そして、CPU31は、カレンダー年と月度(「月」のみ)から、指定された期初日を基準にした年度を求める。さらに、CPU31は、年度毎に月間データを集計して各年度の年間ログデータを求める。ここで、CPU31は、年度のタイトルに合わせて、最も古い年度から順に、年間印刷枚数を横1列に表示する。この際も、ログデータ内のフラグが0x01のデータは、非表示・非集計のため、表示されない。図16は、年間ログデータを一覧表示した様子を示す図である。
【0128】
CPU31は、ステップS611、ステップS615、もしくは、ステップS616の処理を完了すると、未選択の印刷装置があるか否かを判別する(ステップS617)。CPU31は、未選択の印刷装置があると判別すると(ステップS617:YES)、ステップS601に処理を戻す。一方、CPU31は、未選択の印刷装置がないと判別すると(ステップS617:NO)、ログデータ表示処理を終了する。以上のようにしてログデータ表示処理が完了した後、イベント待ちとなり、マウス操作やキー操作が行われるのを待つ。
【0129】
本実施形態によれば、複数の期初日のそれぞれに対応して、ログデータを生成することができる。従って、期初日の設定を変更するなどの処理を実行せずに、複数の期初日の設定に対応することができる。
【0130】
また、本実施形態によれば、設定可能な一部の期初日は、「日」の部分が他の設定可能な期初日の「日」と一致するものに限定されている。このため、月間ログデータの一部が共通となり、メモリの節約が実現される。
【0131】
また、本実施形態によれば、印刷装置3の電源が投入された際もしくは日付が切り替わった際に、ログデータ生成処理が実行される。このため、本実施形態によれば、ログデータ生成処理のために、ユーザが、印刷装置3の電源を、一度オフした後、オンして、印刷装置3を立ち上げ直すという煩わしさが軽減される。
【0132】
また、本実施形態によれば、年間ログデータと月間ログデータとの双方が生成される。このため、年間ログデータと月間ログデータとの双方を、エコロジーの実現のために利用できる。なお、ログデータを集計する期間が1年や1ヶ月である場合、集計されたログデータがエコロジーを実現するために利用しやすくなると考えられる。
【0133】
また、本実施形態によれば、ログデータ記憶部302が、ハードディスクなどの大容量の記憶装置ではなく、フラッシュROMにより構成されている。このため、印刷装置3の低コスト化、省電力化、縮小化が期待できる。
【0134】
また、本実施形態によれば、ログデータが非常に少なくて済むため、ログデータ記憶部302の容量を小さくすることができる。例えば、1個のログデータを512バイトとし、10年間分のログデータを保存する場合、1つの期初日に対応する1つのログデータ領域は、512バイト×(12(1年間当たりの月間ログデータの個数)+1(1年間当たりの年間ログデータの個数))×10(年数)=65KB(キロバイト)となる。ログデータ領域が2個の場合、65KB×2=130KBとなる。ログデータ領域が28個の場合、65KB×28=1.78MB(メガバイト)となる。
【0135】
また、本実施形態によれば、ホスト機器1は、ログデータ記憶部302に記憶されているログデータをそのまま表示すればよいため、処理時間が非常に短くてすむ。これにより、表示性能の向上も期待される。また、「日」の部分が同一の期初日の場合、月間集計の表示は、カレンダー年と月度とからその期初日を基準にした月度を求めるだけであり、あとはそのままの表示でよい。年間集計の表示は、1年度当たり12ヶ月分の月間ログデータを集計するだけでよく、10年分のログデータを集計する場合でも120回の集計(演算)で済む。
【0136】
また、本実施形態によれば、前述のように不揮発性メモリ7には、正確なログデータとして月間ログデータ、及び年間ログデータが記録、保存されている。このため、ホスト機器1の表示部に表示されるログデータは正確な情報であり、ユーザにとってエコロジーの実践に有用に活用することができる。
【0137】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、印刷装置3が年間ログデータと月間ログデータとを作成し、不揮発性メモリ7に保存し、ホスト機器1が、基本的に、不揮発性メモリ7に保存されている月間ログデータと年間ログデータとを、そのまま表示する例を示した。本発明において、印刷装置3が一日分のログデータ(以下「日間ログデータ」という。)を作成し、不揮発性メモリ7に保存し、ホスト機器1が、不揮発性メモリ7に保存されている日間ログデータに基づいて、月間集計と年間集計とを実行し、これらの集計により得られた月間ログデータと年間ログデータとを、表示してもよい。
【0138】
以下、図面を参照して、第2の実施形態について説明するが、第1の実施形態と同様の構成及び動作については、適宜、説明を省略又は簡略化する。
【0139】
図17に示すように、不揮発性メモリ7に記憶されるログデータは、ヘッダ部と日間ログデータ部とを含む。
【0140】
ヘッダ部は、ログ開始日付と、期初日1〜5と、を含む。ログ開始日付は、ログが開始された日の日付であり、例えば、年月日(YYYYMMDD)により表される。期初日1〜5のそれぞれは、印刷装置3やユーザにより設定された期初日であり、例えば、月日(MMDD)により表される。
【0141】
図17に、ログ開始日付が2006年3月15日であり、期初日1が4月1日であり、期初日2が3月21日であり、期初日3が1月1日であり、期初日4と期初日5とが未設定である例を示す。
【0142】
日間ログデータ部は、ログ開始時点の日間ログデータと、ログが開始された日以降の日間ログデータと、を含む。ログ開始時点の日間ログデータは、例えば、ログが開始された日の前日(2006年3月14日)の日間ログデータとみなすことができる。図17は、ログ開始時点の日付が2006年3月15日であり、本日の日付が2008年7月14日である場合に、ログ開始時点の日間ログデータと、2006年3月15日から2008年7月13日までの日間ログデータと、が生成された例を示す。
【0143】
日間ログデータは、例えば、日付と、フラグと、日間印刷枚数と、期間最終印刷枚数累計値と、を含む。日付は、例えば、年月日(YYYYMMDD)で、日間ログデータの対象である日の日付を表す。フラグが0x00であることは、日間ログデータが通常データであることを示し、フラグが0x01であることは、日間ログデータがログ開始時点のデータであることを示す。フラグが0x01である場合、日間ログデータは非表示となる。例えば、ログ開始時点の日間ログデータに含まれるフラグは0x01に設定される。
【0144】
日間印刷枚数は、日付により示される日に印刷された枚数であり、例えば、整数により示される。期間最終印刷枚数累計値は、ログ開始日付により示される日から、上記日付により示される日までに印刷された枚数の累計値であり、例えば、整数により示される。
【0145】
次に、ログデータ作成処理について説明する。本実施形態に係る印刷装置3が実行するログデータ作成処理は、ステップS207〜ステップS210の処理を除いて、図6に示すログデータ作成処理と基本的には同様である。
【0146】
本実施形態では、ステップS207の処理の代わりに、ログ開始時点の日間ログデータを生成する。つまり、CPU4は、日付=本日の日付、フラグ=0x01、日間印刷枚数=0、期間最終印刷枚数累計値=印刷枚数累積カウンタ値、として、ログ開始時点の日間ログデータを作成する。
【0147】
また、本実施形態では、ステップS208の処理の代わりに、ログ開始日付とログ開始時点の日間ログデータとを保存する。つまり、CPU4は、ログ開始日付とログ開始時点の日間ログデータとを、不揮発性メモリ7に保存する。
【0148】
さらに、本実施形態では、ステップS209及びステップS210の処理の代わりに、日間ログデータ作成処理を実行する。日間ログデータ作成処理については、図18に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0149】
まず、CPU4は、ログデータ内の日間ログデータ部に、前日の日間ログデータがあるか否かを判別する(ステップS701)。CPU4は、前日の日間ログデータがあると判別した場合(ステップS701:YES)、日間ログデータ作成処理を終了する。
【0150】
CPU4は、前日の日間ログデータがないと判別した場合(ステップS701:NO)、ログデータ内の日間ログデータ部に、前々日の日間ログデータがあるか否かを判別する(ステップS702)。CPU4は、前々日の日間ログデータがあると判別した場合(ステップS702:YES)、前日の日間印刷枚数を算出する(ステップS703)。具体的には、CPU4は、現在の印刷枚数累積カウンタ値と前々日の日間ログデータの期間最終印刷枚数累積値との差を前日の日間印刷枚数とし、日付を前日の日付とする。
【0151】
CPU4は、ステップS703の処理を完了した場合、前日の日間ログデータを生成する(ステップS704)。具体的には、CPU4は、前日の期間終了最終印刷枚数累積値を現在の印刷枚数累積カウンタ値とし、フラグを0x00(通常データ)として、前日の日間ログデータを生成し、ログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書き込む。CPU4は、ステップS704の処理を完了すると、日間ログデータ作成処理を終了する。
【0152】
CPU4は、前々日の日間ログデータがないと判別した場合(ステップS702:NO)、ログデータ内の日間ログデータのうち、最も新しい日(最終記録日)の日間ログデータを取り出し、その次の日の日間ログデータを生成する(ステップS705)。すなわち、CPU4は、最終記録日の日間ログデータの期間最終印刷枚数累積値と現在の印刷枚数累積カウンタ値との差を日間印刷枚数とし、現在の印刷枚数累積カウンタ値を期間最終印刷枚数累積値とし、フラグを0x00(通常データ)とし、日付は上記最も新しい日の次の日の日付として、最終記録日の次の日の月間ログデータを生成し、生成した日間ログデータをログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書込む。
【0153】
CPU4は、ステップS705の処理を完了すると、日間印刷枚数を0、期間最終印刷枚数累積値を現在の印刷枚数累積カウンタ値、フラグを0x00(通常データ)として、最終記録日の次の次の日(ステップS705で書き込んだ日間ログデータの次の日)から前日までの日間ログデータを生成し、生成した日間ログデータをログデータに追加し、不揮発性メモリ7に書込む(ステップS706)。CPU4は、ステップS704の処理を完了すると、日間ログデータ作成処理を終了する。
【0154】
次に、図19に示すフローチャートを参照して、期初日設定処理について説明する。なお、期初日設定処理は、例えば、印刷装置3により、ユーザが期初日を設定することの要求が受け付けられた場合に実行される。なお、ユーザが期初日を設定することの要求は、例えば、印刷装置3の設定メニュー項目の「期初日設定」が選択されることにより受け付けられる。
【0155】
CPU4は、期初日設定画面を表示パネル8に表示する(ステップS801)。期初日設定画面は、複数の期初日の設定値の表示エリア及び入力エリアを含む。本実施形態では、複数の期初日は、期初日1〜5であり、複数の期初日の現在の設定値として、ログヘッダ内に含まれている期初日が反映されるものとする。なお、ログデータは、不揮発性メモリ7に記憶され、適宜、RAM5に読み出される。
【0156】
CPU4は、ステップS801の処理を完了すると、期初日の入力を受け付ける(ステップS802)。なお、期初日の入力は、例えば、キー9に対するボタン操作として受け付けられる。表示パネル8がタッチスクリーンである場合、期初日の入力は、表示パネル8へのタッチ操作がボタン操作として受け付けられても良い。
【0157】
CPU4は、ステップS802の処理を完了すると、入力された期初日が設定済みであるか否かを判別する(ステップS803)。なお、入力された期初日が既に設定されている期初日1〜5のうちのいずれかと同じである場合、入力された期初日が設定済みであると判別される。一方、入力された期初日が既に設定されている期初日1〜5のうちのいずれとも異なる場合、入力された期初日が設定済みでないと判別される。CPU4は、入力された期初日が設定済みであると判別すると(ステップS803:YES)、例えば、表示パネル8に「既に設定済みです」と表示し(ステップS804)、ステップS802に処理を戻す。
【0158】
一方、CPU4は、入力された期初日が設定済みでないと判別すると(ステップS803:NO)、入力された期初日を期初日1〜5のうちの未設定の期初日に設定する(ステップS805)。具体的には、CPU4は、入力された期初日を、ログヘッダ領域の期初日1〜5のうちの未設定領域に格納し、不揮発性メモリ7に書き込む。CPU4は、ステップS805の処理を終了すると、期初日設定処理を終了する。
【0159】
ここで、図20を参照して、期初日設定処理について具体的に説明する。
【0160】
期初日設定画面2000Aは、期初日の入力エリア2011及び2012と、期初日の表示エリア2021及び2022と、決定ボタン2031と、を含む。期初日設定画面2000Aは、例えば、表示パネル8に表示される。入力エリア2011には、追加される期初日を構成する「月」を表す数字が表示される。入力エリア2012には、追加される期初日を構成する「日」を表す数字が表示される。表示エリア2021には、ログヘッダ領域に格納されている期初日1〜5のそれぞれを構成する「月」を表す数字が表示される。表示エリア2022には、ログヘッダ領域に格納されている期初日1〜5のそれぞれを構成する「日」を表す数字が表示される。
【0161】
なお、期初日1〜5のそれぞれには、互いに異なる日付(「月」又は「日」が互いに異なる日付)が設定される。また、本実施形態では、入力エリア2011及び2012は、入力済みの期初日の番号のうち最も大きい番号の次の番号の期初日に対応するエリアとなる。例えば、期初日1と期初日2とが設定されている場合、期初日3に対応するエリアが入力エリア2011及び2012となる。また、期初日1〜3が設定されている場合、期初日4に対応するエリアが入力エリア2011及び2012となる。なお、入力エリア2011及び2012に期初日が入力されると、入力エリア2011及び2012が自動的に下方に移動する。
【0162】
期初日設定画面2000Aは、期初日1として4月1日が設定されている状態において、ユーザが期初日2を入力しようとしている最中の画面である。期初日設定画面2000Aが表示されている状態において、ユーザが、入力エリア2011及び2012に、期初日として3月21日を入力すると、期初日設定画面2000Bが表示される。
【0163】
期初日設定画面2000Bは、期初日2として3月21日が設定された画面である。ここで、ユーザにより、さらに、期初日3として1月1日が入力されると、期初日設定画面2000Cが表示される。
【0164】
期初日設定画面2000Cは、期初日3として1月1日が設定された画面である。ここで、ユーザにより、決定ボタン2031が押圧されると、期初日設定が終了する。この場合、入力された期初日は、ログデータに期初日1〜5として格納され、不揮発性メモリ7に書き込まれる。
【0165】
次に、図21に示すフローチャートを参照して、ログデータ表示処理について説明する。
【0166】
まず、CPU31は、管理対象の印刷装置を選択する(ステップS901)。なお、本例では、印刷装置3が選択されるものとする。
【0167】
CPU31は、ステップS901の処理を完了すると、選択された印刷装置3からログデータを取得する(ステップS902)。なお、印刷装置3が転送するログデータは、前述の不揮発性メモリ7に記録されたログデータと、メモリ(RAM5)上の日間ログデータと、により生成される。つまり、不揮発性メモリ7から読み出されたログデータに対して、RAM5上に記憶されている最新の情報である当日の日間ログデータが適宜上書きされたログデータが、印刷装置3からホスト機器1に転送される。
【0168】
CPU31は、ステップS902の処理を完了すると、ログ表示条件の入力を受け付ける(ステップS903)。ログ表示条件は、例えば、月間集計か年間集計かの指定、年度の指定、期初日の指定(どの期初日のログを表示するかの指定)である。ログ表示条件は、キーボード37やマウス38がユーザから受け付けてもよいし、LAN制御回路34が他の装置から受け付けても良い。
【0169】
CPU31は、ステップS903の処理を完了すると、月間集計表示が指定されたか否かを判別する(ステップS904)。CPU31は、月間集計表示が指定されたと判別すると(ステップS904:YES)、ログ表示条件により指定された期初日に基づいて期初月を求める(ステップS905)。
【0170】
CPU31は、ステップS905の処理を完了すると、上記期初日から1年間の月度をタイトルとして横方向に表示する(ステップS906)。
【0171】
CPU31は、ステップS906の処理を完了すると、上記タイトルの次の行(下の行)の最初に印刷装置名(例えば、N3600.12・・・)を表示する(ステップS907)。また、CPU31は、印刷装置名の右横にエコ項目として、印刷枚数を表示する。
【0172】
CPU31は、ステップS907の処理を完了すると、日間ログデータに基づいて、期初月から1年分の月間印刷枚数を集計する(ステップS908)。具体的には、CPU31は、ログデータに含まれる日間ログデータ内の日付を参照して、期初月から一年分の日間ログデータをログデータから抽出し、日間ログデータにより表される1日間の印刷枚数を月度毎に集計する。この際、フラグが0x01である日間ログデータは、非表示・非集計のため、集計されない。
【0173】
CPU31は、ステップS908の処理を完了した場合、集計された月間印刷枚数を横1列に表示する(ステップS909)。
【0174】
CPU31は、ステップS909の処理を完了した場合、上記ログデータに基づいて、印刷枚数の年度合計と月平均を計算し、表示する(ステップS910)。なお、この集計の際も、ログデータ内のフラグが0x01のデータは、非表示・非集計のため、表示されない。
【0175】
一方、CPU31は、月間集計表示が指定されていない(年間集計表示が指定された)と判別すると(ステップS904:NO)、管理対象の印刷装置3が収集したログデータに基づいて、ログデータの年度を古い方から順にタイトルとして横方向に表示する(ステップS911)。
【0176】
CPU31は、ステップS911の処理を完了すると、上記タイトルの次の行(下の行)の最初に印刷装置名を表示する(ステップS912)。また、CPU31は、印刷装置名の右横にエコ項目として、印刷枚数を表示する。
【0177】
CPU31は、ステップS912の処理を完了すると、日間ログデータに基づいて、年間印刷枚数を集計する(ステップS913)。具体的には、CPU31は、全ての日間ログデータをログデータから抽出し、日間ログデータにより表される1日間の印刷枚数を年度毎に集計する。この際、フラグが0x01である日間ログデータは、非表示・非集計のため、集計されない。
【0178】
CPU31は、ステップS913の処理を完了すると、年度のタイトルに合わせて、最も古い年度から順に、集計された年間印刷枚数を横一列に表示する(ステップS914)。この際、ログデータ内のフラグが0x01のデータは、非表示・非集計のため、表示されない。
【0179】
CPU31は、ステップS910、もしくは、ステップS914の処理を完了すると、未選択の印刷装置があるか否かを判別する(ステップS915)。CPU31は、未選択の印刷装置があると判別すると(ステップS915:YES)、ステップS901に処理を戻す。一方、CPU31は、未選択の印刷装置がないと判別すると(ステップS915:NO)、ログデータ表示処理を終了する。以上のようにしてログデータ表示処理が完了した後、イベント待ちとなり、マウス操作やキー操作が行われるのを待つ。
【0180】
本実施形態によれば、ログデータが非常に少なくて済むため、ログデータ記憶部302の容量を小さくすることができる。例えば、1個のログデータを512バイトとし、10年間分のログデータを保存する場合、1つの期初日に対応する1つのログデータ領域は、512バイト×365(1年間当たりの日間ログデータの個数)×10(年数)=1825KB=1.78MB(メガバイト)となる。
【0181】
また、本実施形態によれば、期初日がいくつ設定されても、必要となるログデータ領域は1つでよく、ログデータ領域を増加させなくて済む。
【0182】
また、本実施形態によれば、新たに期初日が設定されることがあっても、新たに設定された期初日を記憶するだけで、新たに設定された期初日に対応するログデータの集計及び表示が可能となる。
【0183】
(変形例)
これまで、本発明の2つの実施形態を説明したが、本発明の範囲はこの実施形態に限定されない。つまり、この実施形態における各要素を当業者がこれと均等なものに置換した実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0184】
第1の実施形態では、「日」が互いに異なる期初日の数が2であり、「日」がいずれかの期初日と同じである期初日の数が3であり、期初日の合計の数が5である例について説明した。「日」が互いに異なる期初日の数、「日」がいずれかの期初日と同じである期初日の数、ならびに、期初日の合計の数は任意である。また、「日」がいずれかの期初日と同じである期初日の数が0であってもよい。また、第2の実施形態において、期初日の合計の数は任意である。
【0185】
第1及び2の実施形態では、印刷装置3が期初日設定処理を実行し、ホスト機器1がログデータ表示処理を実行する例を示した。この他、ホスト機器1が期初日設定処理を実行してもよいし、印刷装置3がログデータ表示処理を実行してもよい。また、ログデータ表示処理の代わりにログデータ集計処理が実行されてもよい。この場合、集計されたログデータは、画面に表示される代わりに記憶装置などに記憶される。
【0186】
第1及び第2の実施形態では、ログ開始時点のログデータであるか否かを示すフラグがログデータに設けられ、このフラグが参照されてログデータの表示・非表示が決定される例を示した。この他、ログデータにフラグが設けられない構成でもよい。例えば、ログデータに含まれる年度や月度や日付などが参照されて、ログデータの表示・非表示が決定されてもよい。
【0187】
第1及び第2の実施形態では、月間ログデータ部、及び年間ログデータ部に記録、保存されるログデータの対象が印刷枚数である場合について説明した。この他、例えば、(a)用紙サイズ毎の印刷枚数、(b)カラー印刷枚数/モノクロ印刷枚数、(c)消費電力値、(d)トナー等の消耗品の消費量、をログデータの対象としてもよい。この場合、例えば、印刷装置3を以下に示すように構成する。
【0188】
まず、(a)用紙サイズ毎の印刷枚数累積カウンタ、(b)カラー印刷枚数累積カウンタ/モノクロ印刷枚数累積カウンタ、(c)消費電力累積カウンタ、(d)トナー等の消耗品の消費量累積カウンタ、を設ける。
そして、月間ログデータ部には、各月度毎の、(a)用紙サイズ毎の月間印刷枚数と期間最終印刷枚数累積値、(b)月間カラー印刷枚数/月間モノクロ印刷枚数とそれぞれの期間最終印刷枚数累積値、(c)月間消費電力量と期間最終消費電力累積値、(d)トナー等の消耗品の月間消費量と期間最終消費量累積値、が記録、保持される。
さらに、年間ログデータ部には、年度毎の、(a)用紙サイズ毎の年間印刷枚数と期間最終印刷枚数累積値、(b)年間カラー印刷枚数/年間モノクロ印刷枚数とそれぞれの期間最終印刷枚数累積値、(c)年間消費電力量と期間最終消費電力累積値、(d)トナー等の消耗品の年間消費量と期間最終消費量累積値、が記録、保持される。
【0189】
第1及び第2の実施形態では、月間ログデータと年間ログデータとの両方が生成される例について示したが、月間ログデータのみが生成されてもよいし、年間ログデータのみが生成されてもよい。
【0190】
第1及び第2の実施形態では、日付取得部305がクロック回路11により構成される例について説明したが、日付取得部305が電波時計などにより構成されていてもよい。また、日付取得部305は、無線もしくは有線の通信により、印刷装置3の外部から現在の日付を取得する構成であってもよい。
【0191】
第1及び第2の実施形態では、ログデータ記憶部302や使用実績情報記憶部303が印刷装置3に含まれている例を示した。しかし、ログデータ記憶部302や使用実績情報記憶部303は、印刷装置3の外部に設けられていても良い。
【0192】
第1及び第2の実施形態では、設備機器が印刷装置である例について示したが、設備機器は、コピー機、スキャナ、電話、テレビ、空調装置、通信装置などであってもよい。なお、ログデータの対象は、印刷枚数、スキャン枚数、通話時間、視聴時間、空調稼働時間、通信データ量、使用時間、消費電力など、適宜、調整することが可能である。
【0193】
なお、第1及び第2の実施形態の設備機器(印刷装置)と同様の機能や構成を予め備えた設備機器によって本発明を実現できることはもとより、既存の設備機器にプログラムを適用することで、本発明にかかる設備機器として機能させることもできる。この場合、第1及び第2の実施形態で例示した設備機器と同様の構成を備えた設備機器のコンピュータ(CPUなどの制御部)に、上述した設備機器の機能と同様の機能を実現させるためのプログラムを実行させることで、本発明にかかる設備機器として機能させることができる。このようなプログラムの適用方法は任意であり、例えば、CD−ROMやメモリカードなどの記憶媒体に格納して適用できる他、例えば、インターネットなどの通信媒体を介して適用することもできる。
【0194】
また、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。以下に、本出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0195】
(付記1)
ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶されるログデータ記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される使用実績情報記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部と、
本日の日付を取得する日付取得部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更部と、を備える、
ことを特徴とする設備機器。
【0196】
(付記2)
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれを基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれは、当該期初日を構成する月と日のうちの日と同じ日から始まる一ヶ月間であり、
前記受け付けられた複数の期初日のうち、同じ日により構成される期初日については、前記ログデータは共用され、前記使用実績を示す情報は共用される、
ことを特徴とする付記1に記載の設備機器。
【0197】
(付記3)
前記ログデータ生成部は、前記設備機器の電源がオンされた場合、もしくは、前記本日の日付が切り替わったと判別した場合、前記ログデータを生成するか否かの判別処理の結果に応じて、前記ログデータを生成し前記ログデータ記憶部に記憶させる処理を実行する、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の設備機器。
【0198】
(付記4)
前記ログ対象期間は、2種類以上であり、
前記2種類以上のログ対象期間について、前記ログデータが生成される、
ことを特徴とする付記1乃至3のいずれかに記載の設備機器。
【0199】
(付記5)
前記ログ対象期間は、前記期初日から始まる一年間であり、当該期初日を含む年の年度を表すものとして定義される、
ことを特徴とする付記4に記載の設備機器。
【0200】
(付記6)
前記ログ対象期間は、前記期初日を構成する月と日のうちの日と同じ日から始まる一ヶ月間であり、そこに含まれている1日が含まれる月の月度を表すものとして定義される、
ことを特徴とする付記4に記載の設備機器。
【0201】
(付記7)
前記ログデータ記憶部は、フラッシュROMである、
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれかに記載の設備機器。
【0202】
(付記8)
設備機器とログデータ表示装置とを備えるログデータ表示システムであって、
前記設備機器は、
ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶されるログデータ記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される使用実績情報記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部と、
本日の日付を取得する日付取得部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更部と、
前記ログデータ記憶部に記憶されているログデータを前記ログデータ表示装置に送信する送信部と、を備え、
前記ログデータ表示装置は、
前記送信されたログデータを受信する受信部と、
前記受信されたログデータを画面内に表示する表示部と、を備える、
ことを特徴とするログデータ表示システム。
【0203】
(付記9)
設備機器とログデータ集計装置とを備えるログデータ集計システムであって、
前記設備機器は、
ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれを基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれよりも短い複数の部分期間のそれぞれにおけるログデータが記憶されるログデータ記憶部と、
前記複数の部分期間のうちログ生成中の部分期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される使用実績情報記憶部と、
前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部と、
本日の日付を取得する日付取得部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中の部分期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中の部分期間から前記本日の日付が含まれる部分期間の1つ前の部分期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部と、
前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中の部分期間を、前記本日の日付が含まれる部分期間に変更するログ対象期間変更部と、
前記ログデータ記憶部に記憶されているログデータを前記ログデータ集計装置に送信する送信部と、を備え、
前記ログデータ集計装置は、
前記送信されたログデータを受信する受信部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータを、前記受信されたログデータを集計するログデータ集計部と、を備える、
ことを特徴とするログデータ集計システム。
【0204】
(付記10)
ログデータ記憶部と使用実績記憶部とを利用するログデータ保存方法であって、
前記ログデータ記憶部には、複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶され、
前記使用実績記憶部には、前記複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶され、
ユーザから前記複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付ステップと、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新ステップと、
本日の日付を取得する日付取得ステップと、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成ステップと、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成ステップにより前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更ステップと、を備える、
ことを特徴とするログデータ保存方法。
【0205】
(付記11)
ログデータ記憶部と使用実績記憶部とにアクセス可能なコンピュータのためのプログラムであって、
前記ログデータ記憶部には、複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶され、
前記使用実績記憶部には、前記複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶され、
前記プログラムは、前記コンピュータを、
ユーザから前記複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部、
本日の日付を取得する日付取得部、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更部、として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。
【産業上の利用可能性】
【0206】
本発明は、ログデータを記録する設備機器に適用することができる。
【符号の説明】
【0207】
1…ホスト機器、1a…ログ収集部、1b…ログ表示部、1c…LAN制御部、2…ホスト機器、2a…アプリケーションプログラム、2b…プリンタドライバ、2c…スプーラ、2d…LAN制御部、3…印刷装置、3a…内蔵メモリ、3b…操作パネル、3c…LAN制御部、4…CPU、5…RAM、6…ROM、7…不揮発性メモリ、8…表示パネル、9…キー、10…プリンタエンジン、11…クロック回路、12…LAN制御回路、31…CPU、32…RAM、33…ROM、34…LAN制御回路、35…ハードディスク、36…液晶モニタ、37…キーボード、38…マウス、39…クロック回路、301…期初日設定部、302…ログデータ記憶部、303…使用実績情報記憶部、304…使用実績情報更新部、305…日付取得部、306…ログデータ生成部、307…ログ対象期間変更部、1000…印刷システム、1100A、1100B、1100C、1100D…期初日設定画面、1111、1112…入力エリア、1121、1122…表示エリア、1131…決定ボタン、2000A、2000B、2000C…期初日設定画面、2011、2012…入力エリア、2021、2022…表示エリア、2031…決定ボタン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶されるログデータ記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される使用実績情報記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部と、
本日の日付を取得する日付取得部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更部と、を備える、
ことを特徴とする設備機器。
【請求項2】
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれを基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれは、当該期初日を構成する月と日のうちの日と同じ日から始まる一ヶ月間であり、
前記受け付けられた複数の期初日のうち、同じ日により構成される期初日については、前記ログデータは共用され、前記使用実績を示す情報は共用される、
ことを特徴とする請求項1に記載の設備機器。
【請求項3】
前記ログデータ生成部は、前記設備機器の電源がオンされた場合、もしくは、前記本日の日付が切り替わったと判別した場合、前記ログデータを生成するか否かの判別処理の結果に応じて、前記ログデータを生成し前記ログデータ記憶部に記憶させる処理を実行する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の設備機器。
【請求項4】
前記ログ対象期間は、2種類以上であり、
前記2種類以上のログ対象期間について、前記ログデータが生成される、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の設備機器。
【請求項5】
前記ログ対象期間は、前記期初日から始まる一年間であり、当該期初日を含む年の年度を表すものとして定義される、
ことを特徴とする請求項4に記載の設備機器。
【請求項6】
前記ログ対象期間は、前記期初日を構成する月と日のうちの日と同じ日から始まる一ヶ月間であり、そこに含まれている1日が含まれる月の月度を表すものとして定義される、
ことを特徴とする請求項4に記載の設備機器。
【請求項7】
前記ログデータ記憶部は、フラッシュROMである、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の設備機器。
【請求項8】
設備機器とログデータ表示装置とを備えるログデータ表示システムであって、
前記設備機器は、
ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶されるログデータ記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される使用実績情報記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部と、
本日の日付を取得する日付取得部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更部と、
前記ログデータ記憶部に記憶されているログデータを前記ログデータ表示装置に送信する送信部と、を備え、
前記ログデータ表示装置は、
前記送信されたログデータを受信する受信部と、
前記受信されたログデータを画面内に表示する表示部と、を備える、
ことを特徴とするログデータ表示システム。
【請求項9】
設備機器とログデータ集計装置とを備えるログデータ集計システムであって、
前記設備機器は、
ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれを基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれよりも短い複数の部分期間のそれぞれにおけるログデータが記憶されるログデータ記憶部と、
前記複数の部分期間のうちログ生成中の部分期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される使用実績情報記憶部と、
前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部と、
本日の日付を取得する日付取得部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中の部分期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中の部分期間から前記本日の日付が含まれる部分期間の1つ前の部分期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部と、
前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中の部分期間を、前記本日の日付が含まれる部分期間に変更するログ対象期間変更部と、
前記ログデータ記憶部に記憶されているログデータを前記ログデータ集計装置に送信する送信部と、を備え、
前記ログデータ集計装置は、
前記送信されたログデータを受信する受信部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータを、前記受信されたログデータを集計するログデータ集計部と、を備える、
ことを特徴とするログデータ集計システム。
【請求項10】
ログデータ記憶部と使用実績記憶部とを利用するログデータ保存方法であって、
前記ログデータ記憶部には、複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶され、
前記使用実績記憶部には、前記複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶され、
ユーザから前記複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付ステップと、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新ステップと、
本日の日付を取得する日付取得ステップと、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成ステップと、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成ステップにより前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更ステップと、を備える、
ことを特徴とするログデータ保存方法。
【請求項11】
ログデータ記憶部と使用実績記憶部とにアクセス可能なコンピュータのためのプログラムであって、
前記ログデータ記憶部には、複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶され、
前記使用実績記憶部には、前記複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶され、
前記プログラムは、前記コンピュータを、
ユーザから前記複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部、
本日の日付を取得する日付取得部、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更部、として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項1】
ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶されるログデータ記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される使用実績情報記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部と、
本日の日付を取得する日付取得部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更部と、を備える、
ことを特徴とする設備機器。
【請求項2】
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれを基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれは、当該期初日を構成する月と日のうちの日と同じ日から始まる一ヶ月間であり、
前記受け付けられた複数の期初日のうち、同じ日により構成される期初日については、前記ログデータは共用され、前記使用実績を示す情報は共用される、
ことを特徴とする請求項1に記載の設備機器。
【請求項3】
前記ログデータ生成部は、前記設備機器の電源がオンされた場合、もしくは、前記本日の日付が切り替わったと判別した場合、前記ログデータを生成するか否かの判別処理の結果に応じて、前記ログデータを生成し前記ログデータ記憶部に記憶させる処理を実行する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の設備機器。
【請求項4】
前記ログ対象期間は、2種類以上であり、
前記2種類以上のログ対象期間について、前記ログデータが生成される、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の設備機器。
【請求項5】
前記ログ対象期間は、前記期初日から始まる一年間であり、当該期初日を含む年の年度を表すものとして定義される、
ことを特徴とする請求項4に記載の設備機器。
【請求項6】
前記ログ対象期間は、前記期初日を構成する月と日のうちの日と同じ日から始まる一ヶ月間であり、そこに含まれている1日が含まれる月の月度を表すものとして定義される、
ことを特徴とする請求項4に記載の設備機器。
【請求項7】
前記ログデータ記憶部は、フラッシュROMである、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の設備機器。
【請求項8】
設備機器とログデータ表示装置とを備えるログデータ表示システムであって、
前記設備機器は、
ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶されるログデータ記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される使用実績情報記憶部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部と、
本日の日付を取得する日付取得部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更部と、
前記ログデータ記憶部に記憶されているログデータを前記ログデータ表示装置に送信する送信部と、を備え、
前記ログデータ表示装置は、
前記送信されたログデータを受信する受信部と、
前記受信されたログデータを画面内に表示する表示部と、を備える、
ことを特徴とするログデータ表示システム。
【請求項9】
設備機器とログデータ集計装置とを備えるログデータ集計システムであって、
前記設備機器は、
ユーザから複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれを基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれよりも短い複数の部分期間のそれぞれにおけるログデータが記憶されるログデータ記憶部と、
前記複数の部分期間のうちログ生成中の部分期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶される使用実績情報記憶部と、
前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部と、
本日の日付を取得する日付取得部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中の部分期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中の部分期間から前記本日の日付が含まれる部分期間の1つ前の部分期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部と、
前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中の部分期間を、前記本日の日付が含まれる部分期間に変更するログ対象期間変更部と、
前記ログデータ記憶部に記憶されているログデータを前記ログデータ集計装置に送信する送信部と、を備え、
前記ログデータ集計装置は、
前記送信されたログデータを受信する受信部と、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータを、前記受信されたログデータを集計するログデータ集計部と、を備える、
ことを特徴とするログデータ集計システム。
【請求項10】
ログデータ記憶部と使用実績記憶部とを利用するログデータ保存方法であって、
前記ログデータ記憶部には、複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶され、
前記使用実績記憶部には、前記複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶され、
ユーザから前記複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付ステップと、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新ステップと、
本日の日付を取得する日付取得ステップと、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成ステップと、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成ステップにより前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更ステップと、を備える、
ことを特徴とするログデータ保存方法。
【請求項11】
ログデータ記憶部と使用実績記憶部とにアクセス可能なコンピュータのためのプログラムであって、
前記ログデータ記憶部には、複数の期初日のそれぞれについて、当該期初日を基準として定義される複数のログ対象期間のそれぞれにおけるログデータが記憶され、
前記使用実績記憶部には、前記複数の期初日のそれぞれについて、前記複数のログ対象期間のうちログ生成中のログ対象期間以降における設備機器の使用実績を示す情報が記憶され、
前記プログラムは、前記コンピュータを、
ユーザから前記複数の期初日の指定を受け付ける期初日受付部、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記設備機器が使用される毎に、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報を更新する使用実績情報更新部、
本日の日付を取得する日付取得部、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記取得された本日の日付が、前記ログ生成中のログ対象期間を過ぎた日付であると判別した場合、前記使用実績情報記憶部に記憶されている使用実績を示す情報に基づいて、前記ログ生成中のログ対象期間から前記本日の日付が含まれるログ対象期間の1つ前のログ対象期間までにおけるログデータを生成し、前記ログデータ記憶部に記憶させるログデータ生成部、
前記受け付けられた複数の期初日のそれぞれについて、前記ログデータ生成部により前記ログデータが生成されたと判別した場合、前記ログ生成中のログ対象期間を、前記本日の日付が含まれるログ対象期間に変更するログ対象期間変更部、として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2013−80282(P2013−80282A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−218572(P2011−218572)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000104124)カシオ電子工業株式会社 (601)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000104124)カシオ電子工業株式会社 (601)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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