説明

設計図書管理方法、設計図書管理装置及びコンピュータプログラム

【課題】 設計及び施工上のミスを回避することができる設計図書管理方法、設計図書管理装置及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】
設計図書管理装置100は、建築物の断面図と当該断面図に示された施工対象物を施工する施工業者との対応関係を示すデータを記憶する断面図−施工業者対応データ記憶部14Dと、平面図に変更が生じた場合に、当該変更に伴って修正が必要な断面図が存在するか否かを判定する第1判定手段と、修正が必要な断面図が存在すると判定された場合に、当該断面図が、断面図−施工業者対応データ記憶部14Dに記憶されているデータによって特定の施工業者と対応付けられているか否かを判定する第2判定手段と、前記断面図が特定の施工業者と対応付けられていると判定された場合、当該施工業者に対して、前記断面図の修正が必要であることを示す情報を通知する通知手段とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物の設計図書を管理する設計図書管理方法に関し、特に設計図書に変更があった場合にその旨を関連業者に連絡することが可能な設計図書管理方法、その方法を実施する設計図書管理装置、及びその方法をコンピュータに実施させるためのコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
建築物の設計にあたっては各種の変更が生じることがあり、その都度設計図書を修正する必要が生じる。ここで、設計図書の修正を適切に行わなければ、各図面間に不整合が生じたり、施工業者が適切な施工を行うことができなくなったりする等、建築物の設計及び施工に重大なミスが起き得ることになる。そのため、そのようなミスを回避すべく、各種の提案が行われている。
【0003】
特許文献1には、設計図、施工図および詳細図に到る各種の建築図面情報を物件毎に一元管理する物件管理サーバを備える建築設計施工管理システムが開示されている。この物件管理サーバが、相互の図面を連携させながら修正、変更、追加等の作業を行うことによって、設計変更が生じた場合に設計図書の修正を容易に行うことが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−197126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、特許文献1に開示されている建築設計施工管理システムの場合、物件管理サーバによって各種の建築図面情報が一元的に管理されている。しかしながら、近年では建築図面の作成の現場において分業体制が築かれており、例えば平面図及び断面図の作成が異なる図面業者により行われる等、複数の業者が図面作成に携わる場合がある。このような場合、各図面はそれぞれの図面業者によって管理されるのが通常であるため、上記の建築設計施工管理システムのように一元的に管理することは困難である。そのため、より一層分業体制が進行することが予測される将来においては、上記の建築設計施工管理システムにて設計図書を管理することは難しく、したがって建築物の設計及び施工における重大なミスを招くおそれがある。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、建築物の設計にあたって変更が生じた場合にその旨をスムースに関連業者に伝えることによって、建築物の設計及び施工に重大なミスが起きることを回避することができる設計図書管理方法、その方法を実施する設計図書管理装置、及びその方法をコンピュータに実施させるためのコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
設計変更が生じた場合にその旨を施工業者等の関連業者に対して伝える方法及び装置を検討するにあたり、本発明者は以下の3点に着目した。
(1)「建築プロジェクトにおける設計変更の傾向と設計図書に与える影響」(阿部浩和・吉田勝行、図学研究第37巻2号、2003年6月)等で指摘されているように、建築物の設計変更の影響を最も受けやすいのは平面詳細図・平面図等の平面系図面(以下、単に「平面図」という)である。
(2)建築物の設計図書の作成に長年従事してきた経験に基づけば、平面図のみに変更があった場合は各施工業者にそのことを知らせる必要性は乏しく、平面図の変更に伴って断面図にも変更があった場合に当該変更を施工業者に伝える必要性が高いといえる。
(3)各断面図に関係する施工業者は、全体の施工業者のうちのごく一部である。
【0008】
本発明者は、上記の3点に基づき、設計変更が生じた場合に適切な対応をとることができる設計図書管理方法及び設計図書管理装置を発明した。
本発明の一の態様の設計図書管理方法は、コンピュータを用いて、建築物の平面図及び前記建築物の断面図を含む設計図書を管理する設計図書管理方法において、前記コンピュータは、前記建築物の複数の断面図のそれぞれと当該断面図に示された施工対象物を施工する施工業者との対応関係を示す断面図−施工業者対応データを記憶する断面図−施工業者対応データ記憶部を備えており、前記コンピュータが、前記平面図に変更が生じた場合に、当該変更に伴って修正が必要な断面図が存在するか否かを判定するステップと、前記修正が必要な断面図が存在すると判定した場合に、当該断面図が、前記断面図−施工業者対応データ記憶部に記憶されている断面図−施工業者対応データによって特定の施工業者と対応付けられているか否かを判定するステップと、前記断面図が特定の施工業者と対応付けられていると判定した場合、当該施工業者に対して、前記断面図の修正が必要であることを示す情報を通知するステップとを実行する。
【0009】
このように、平面図に変更が生じた場合に、それに伴って修正が必要な断面図が存在するか否かを判断し、そのような断面図が存在すると判断した場合に当該断面図と関係する施工業者に対して断面図の修正が必要であることを示す情報を通知することによって、施工上のミスを回避することが可能になる。
【0010】
また、本発明の一の態様の設計図書管理装置は、建築物の平面図及び前記建築物の断面図を含む設計図書を管理する設計図書管理装置において、前記建築物の複数の断面図のそれぞれと当該断面図に示された施工対象物を施工する施工業者との対応関係を示す断面図−施工業者対応データを記憶する断面図−施工業者対応データ記憶部と、前記平面図に変更が生じた場合に、当該変更に伴って修正が必要な断面図が存在するか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段によって前記修正が必要な断面図が存在すると判定した場合に、当該断面図が、前記断面図−施工業者対応データ記憶部に記憶されている断面図−施工業者対応データによって特定の施工業者と対応付けられているか否かを判定する第2判定手段と、前記第2判定手段によって、前記断面図が特定の施工業者と対応付けられていると判定した場合、当該施工業者に対して、前記断面図の修正が必要であることを示す情報を通知する通知手段とを備える。
【0011】
この態様の設計図書管理装置が、前記建築物の平面図と断面図との対応関係を示す平面図−断面図対応データを記憶する平面図−断面図対応データ記憶部を更に備え、前記第1判定手段が、前記平面図−断面図対応データ記憶部に記憶されている平面図−断面図対応データに基づいて、前記変更に伴って修正が必要な断面図が存在するか否かを判定するように構成されていてもよい。
【0012】
また、前記態様において、前記建築物の平面図には断面記号が示されており、前記第1判定手段が、前記断面記号に基づいて、前記変更に伴って修正が必要な断面図が存在するか否かを判定するように構成されていてもよい。
【0013】
また、前記態様の設計図書管理装置が、前記建築物の複数の断面図のそれぞれと当該断面図を作成した図面業者との対応関係を示す断面図−図面業者対応データを記憶する断面図−図面業者対応データ記憶部と、前記第1判定手段によって前記修正が必要な断面図が存在すると判定した場合に、当該断面図が、前記断面図−図面業者対応データ記憶部に記憶されている断面図−図面業者対応データによって特定の図面業者と対応付けられているか否かを判定する第3判定手段とを更に備え、前記通知手段が、前記第3判定手段によって前記断面図が特定の図面業者と対応付けられていると判定した場合に、当該図面業者に対して、前記断面図の修正が必要であることを示す情報を通知するように構成されていてもよい。
【0014】
また、前記態様の設計図書管理装置が、前記図面業者側から修正された断面図を示す断面図データを受信した場合に、前記断面図−施工業者対応データ記憶部に記憶されている断面図−施工業者対応データによって当該修正された断面図と対応付けられている特定の施工業者に対して、前記受信した断面図データを送信する断面図データ送信手段を更に備えていてもよい。
【0015】
また、本発明の一の態様のコンピュータプログラムは、建築物の複数の断面図のそれぞれと当該断面図に示された施工対象物を施工する施工業者との対応関係を示す断面図−施工業者対応データを記憶する断面図−施工業者対応データ記憶部を備えるコンピュータを、建築物の平面図に変更が生じた場合に、当該変更に伴って修正が必要な断面図が存在するか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段によって前記修正が必要な断面図が存在すると判定した場合に、当該断面図が、前記断面図−施工業者対応データ記憶部に記憶されている断面図−施工業者対応データによって特定の施工業者と対応付けられているか否かを判定する第2判定手段と、前記第2判定手段によって、前記断面図が特定の施工業者と対応付けられていると判定した場合、当該施工業者に対して、前記断面図の修正が必要であることを示す情報を通知する通知手段として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る設計図書管理方法、設計図書管理装置及びコンピュータプログラムによれば、設計変更が生じた場合に適切な対応をとることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態1に係る設計図書管理装置を備える設計図書管理システムの構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施の形態1に係る設計図書管理装置の構成を示すブロック図。
【図3】平面図−断面図対応データベースのレイアウトの一例を示す図である。
【図4】断面図−施工業者対応データベースのレイアウトの一例を示す図である。
【図5】断面図−図面業者対応データベースのレイアウトの一例を示す図である。
【図6】CPUが設計図書管理プログラムを実行することにより実現される本発明の実施の形態1に係る設計図書管理装置の動作の流れを示すフローチャート。
【図7】設計図書を構成する平面図の例の一部を示す図。
【図8A】修正前の断面図の例の一部を示す図。
【図8B】修正後の断面図の例の一部を示す図。
【図9】本発明の実施の形態2に係る設計図書管理装置の構成を示すブロック図。
【図10】断面線−断面図対応データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図11】設計図書を構成する平面図の例の一部を示す図。
【図12】CPUが設計図書管理プログラムを実行することにより実現される本発明の実施の形態2に係る設計図書管理装置の動作の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0019】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1の設計図書管理装置を備える設計図書管理システムは、建築物の設計に係る各種の図面(設計図書)を作成する図面業者と、当該建築物の施工を担当する施工業者と、当該建築物の設計図書を管理する設計図書管理業者とによって用いられるものである。なお、図面業者が施工業者を兼ねたり、設計図書管理業者が図面業者及び施工業者を兼ねたりする場合もあるが、本実施の形態の説明では、図面の作成、施工、及び設計図書の管理がそれぞれ別の業者によって行われる場合を例にして説明する。
【0020】
[設計図書管理システムの構成]
図1は、本発明の実施の形態1に係る設計図書管理装置を備える設計図書管理システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、設計図書管理システムSYSは、設計図書管理業者によって運用されるサーバ装置である設計図書管理装置100と、各施工業者によってそれぞれ運用されるクライアント装置である施工業者側端末101と、各図面業者によってそれぞれ運用されるクライアント装置である図面業者側端末102とを備えている。これらの設計図書管理装置100、施工業者側端末101及び図面業者側端末102は、インターネット等のネットワークNTWを介して通信可能に接続されている。
【0021】
[設計図書管理装置の構成]
図2は、本発明の実施の形態1に係る設計図書管理装置の構成を示すブロック図である。図2に示すように、コンピュータ(設計図書管理装置)100は、本体1と、プリンタ2と、入力部3と、ディスプレイ4とを備えている。本体1は、CPU11、ROM12、RAM13、ハードディスク14、データ読出装置15、入出力インタフェース16、画像出力インタフェース17、及び通信インタフェース18を備えており、これらのCPU11、ROM12、RAM13、ハードディスク14、データ読出装置15、入出力インタフェース16、画像出力インタフェース17及び通信インタフェース18は、バスBSによって接続されている。
【0022】
CPU11は、RAM13にロードされたコンピュータプログラムを実行することが可能である。このCPU11が後述する設計図書管理プログラム14Aを実行することによって、コンピュータ100が設計図書管理装置として機能することになる。
【0023】
ROM12は、マスクROM、PROM、EPROM、又はEEPROMなどによって構成されており、CPU11にて実行されるコンピュータプログラム及びその実行の際に用いられるデータなどが記憶されている。
【0024】
RAM13は、SRAM又はDRAMなどによって構成されている。RAM13は、ハードディスク14に記憶されている設計図書管理プログラム14Aの読み出し等に用いられる。また、CPU11が各種のコンピュータプログラムを実行するときに、CPU11の作業領域としても利用される。
【0025】
ハードディスク14は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムなど、CPU11に実行させるための種々のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータが予めインストールされている。後述する設計図書管理プログラム14Aも、このハードディスク14にインストールされている。
【0026】
また、ハードディスク14は、DXF形式、DWG形式、JWC形式などの図面データを格納する図面データベース(DB)14Bを記憶している。この図面DB14Bに格納されている図面データは、床伏図、天井伏図及び平面詳細図等の各種の平面図のCADデータ、並びに各種の断面図及び立面図等のCADデータ等である。これらの図面データは、各図面業者によって作成されたものであり、当該図面業者に係る図面業者側端末102から送信されたものである。
【0027】
なお、本実施の形態では、上記のとおり設計図書管理装置100が図面データを格納する図面DB14Bを有しているが、本発明はこれに限定されるわけではない。例えば、各図面データは各図面業者側端末102で保管されているのみで、設計図書管理装置100はそのような図面データが存在していることを示す情報のみを有しているような構成であってもよい。
【0028】
ハードディスク14は、図面DB14B以外にも、平面図−断面図対応データベース(DB)14C、断面図−施工業者対応データベース(DB)14D、及び断面図−図面業者対応データベース(DB)14E等のデータベースを記憶している。これらのデータベースの詳細については後述する。
【0029】
また、ハードディスク14には、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)などのマルチタスクオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、本実施の形態に係る設計図書管理プログラム14Aは当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
【0030】
データ読出装置15は、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、又はDVD−ROMドライブなどによって構成されており、可搬型記録媒体19に記録されたコンピュータプログラム又はデータを読み出すことができる。この可搬型記録媒体19に記録された設計図書管理プログラム14Aがデータ読出装置15によって読み出されてハードディスク14にインストールされることで、コンピュータ100を設計図書管理装置として機能させることが可能になる。なお、設計図書管理プログラム14Aは、このように可搬型記録媒体19によって提供されるのみならず、電気通信回線(有線、無線を問わない)によってコンピュータ100と通信可能に接続された外部の機器から当該電気通信回線を通じて提供する等の態様も可能である。例えば、設計図書管理プログラム14Aがインターネット上のサーバコンピュータのハードディスク内に格納されており、このサーバコンピュータにコンピュータ100がアクセスして、当該設計図面検査プログラム14Aをダウンロードし、これをハードディスク14にインストールすること等も可能である。
【0031】
入出力インタフェース16は、例えばUSB,IEEE1394,又はRS-232Cなどのシリアルインタフェース、SCSI,IDE,又はIEEE1284などのパラレルインタフェース、及びD/A変換器、A/D変換器などからなるアナログインタフェース等から構成されている。この入出力インタフェース16には、キーボード及びマウスからなる入力部3が接続されており、ユーザが当該入力部3を操作することにより、コンピュータ100にデータを入力することが可能になる。その他にも、入出力インタフェース16には紙媒体への印刷が可能なプリンタ2が接続されており、この入出力インタフェース16を介してCPU11から画像データに応じた映像信号等がプリンタ2に与えられる。プリンタ2では、このようにして与えられた画像データに応じた映像信号等を紙媒体へ出力する。
【0032】
画像出力インタフェース17は、LCDまたはCRTなどで構成されたディスプレイ4に接続されており、この画像出力インタフェース17を介してCPU11から画像データに応じた映像信号等がディスプレイ4に与えられる。ディスプレイ4は、CPU11より入力された映像信号等にしたがって、画像(画面)を表示する。
【0033】
以下、上記の平面図−断面図対応DB14C、断面図−施工業者対応DB14D、及び断面図−図面業者対応DB14Eの詳細について説明する。
図3は、平面図−断面図対応DB14Cのレイアウトの一例を示す図である。図3に示すとおり、平面図−断面図対応DB14Cでは、平面図フィールド141に格納される平面図及びその平面図における特定の領域を識別するための平面図名称情報と、断面図フィールド142に格納される断面図の名称を示す断面図名称情報とが対応付けられて記憶されている。ここで対応付けられている平面図名称情報及び断面図名称情報は、設計図書を構成する特定の平面図における特定の領域を識別するための名称及びその領域中の構造の断面を示す断面図の名称をそれぞれ示している。例えば、図3に示す例では、「1階床伏図A」と「断面図A」が対応付けられている。これは、「1階床伏図A」、すなわち1階床伏図中の領域A部分に記載されている構造の断面を示す断面図として「断面図A」が存在していることを意味している。
【0034】
なお、図3に示す例では「1階床伏図B」と対応付けられている断面図名称情報が存在しないが、これは、1階床伏図中の領域B部分に記載されている構造の断面を示す断面図が存在しないことを意味している。また、「1階平面詳細図A」と「断面図A」及び「断面図B」とが対応付けられているが、これは1階平面詳細図の領域A部分に記載されている構造の断面を示す断面図が2つ存在していることを意味している。
【0035】
図4は、断面図−施工業者対応DB14Dのレイアウトの一例を示す図である。図4に示すとおり、断面図−施工業者対応DB14Dでは、断面図フィールド143に格納される断面図名称情報と、施工業者フィールド144に格納される施工業者の名称を示す施工業者名称情報と、連絡先フィールド145に格納される当該施工業者の連絡先である電子メールアドレスとが対応付けられて記憶されている。ここで対応付けられている断面図名称情報及び施工業者名称情報は、設計図書を構成する特定の断面図の名称及びその断面図に記載されている施工対象物の施工を担当する施工業者の名称をそれぞれ示している。例えば、図4に示す例では、「断面図A」と「○×建設」と「○×@aaa.co.jp」とが対応付けられている。これは、「断面図A」に記載されている施工対象物の施工を担当する施工業者が「○×建設」であり、その「○×建設」に対する連絡は「○×@aaa.co.jp」宛に電子メールを送信することにより行われることを意味している。
【0036】
図5は、断面図−図面業者対応DB14Eのレイアウトの一例を示す図である。図5に示すとおり、断面図−図面業者対応DB14Eでは、断面図フィールド146に格納される断面図名称情報と、図面業者フィールド147に格納される図面業者の名称を示す図面業者名称情報と、連絡先フィールド148に格納される当該図面業者の連絡先である電子メールアドレスとが対応付けられて記憶されている。ここで対応付けられている断面図名称情報及び図面業者名称情報は、設計図書を構成する特定の断面図の名称及びその断面図の作成を担当する図面業者の名称をそれぞれ示している。例えば、図5に示す例では、「断面図A」と「□△建築設計事務所」と「□△@ddd.jp」とが対応付けられている。これは、「断面図A」の作成を担当する図面業者が「□△建築設計事務所」であり、その「□△建築設計事務所」に対する連絡は「□△@ddd.jp」宛に電子メールを送信することにより行われることを意味している。
【0037】
[設計図書管理装置の動作]
次に、上述したように構成された設計図書管理装置100の動作について、フローチャート等を参照しながら説明する。
図6は、CPU11が設計図書管理プログラム14Aを実行することにより実現される設計図書管理装置100の動作の流れを示すフローチャートである。
梁の天端位置若しくは梁背の変更、段差スラブの下がり値の変更、躯体間仕切り壁の移動・形状の変更、小梁位置の移動、出入り口開口(ドア)の位置の移動、天井高さの変更、又は外装タイル貼りのタイルの変更等、各種の設計変更が生じた場合、その設計変更により特定の平面図を修正する必要があることを示す平面図修正情報を、ユーザが入力部3を用いて入力する。なお、この平面図修正情報には、修正を要する平面図に係る平面図名称情報と、その修正の内容を示す情報とが含まれている。ここで、修正の内容の一例について図7を参照しながら説明する。
【0038】
図7は、設計図書を構成する平面図の例の一部を示す図である。この図7においてハッチングパターンが施されている領域20は、段差スラブとなっている領域を示している。平面図において、段差スラブの下がり値の違いに応じて異なるハッチングパターンが施されるのが一般的であり、各ハッチングパターンとそれに対応するスラブ上端の高さとの対応は図面中の特記事項等に記載されている。ここで、設計変更によって段差スラブの下がり値が変更となった場合(例えば「段差スラブの下がり値が30mm低くなる」等)、ハッチングパターンをその下がり値に応じたものに修正しなければならない。このような場合、上記の平面図修正情報には、例えば「1階床伏図A中の領域20において段差スラブの下がり値が30mm低くなる」等の修正の内容を示す情報が含まれることになる。
【0039】
設計図書管理装置100は、ユーザによって入力された平面図修正情報を受け付けると(S101)、平面図−断面図対応DB14Cを参照する(S102)。次に、設計図書管理装置100は、ステップS101にて受け付けた平面図修正情報に含まれている修正を要する平面図の名称(例えば、「1階床伏図A」等)が平面図−断面図対応DB14Cの平面図フィールド141に格納されているか否かに基づいて、当該平面図と対応付けられている断面図が存在するか否かを判定する(S103)。
【0040】
ステップS103において、修正を要する平面図の名称が平面図−断面図対応DB14Cの平面図フィールド141に格納されていない、すなわち当該平面図と対応付けられている断面図は存在しないと判定した場合(S103でNO)、設計図書管理装置100は処理を終了する。他方、修正を要する平面図の名称が平面図−断面図対応DB14Cの平面図フィールド141に格納されている、すなわち当該平面図と対応付けられている断面図が存在すると判定した場合(S103でYES)、設計図書管理装置100は、断面図−施工業者対応DB14Dを参照する(S104)。
【0041】
ステップS104に次いで、設計図書管理装置100は、修正を要する平面図の名称と平面図−断面図対応DB14Cにおいて対応付けられて格納されている断面図の名称が、断面図−施工業者対応DB14Dの施工業者フィールド144に格納されているか否かに基づいて、当該断面図と対応付けられている施工業者が存在するか否かを判定する(S105)。
【0042】
ステップS105において、前記断面図の名称が断面図−施工業者対応DB14Dの施工業者フィールド144に格納されていない、すなわち当該断面図と対応付けられている施工業者は存在しないと判定した場合(S105でNO)、設計図書管理装置100は後述するステップS107へ移行する。他方、前記断面図の名称が断面図−施工業者対応DB14Dの施工業者フィールド144に格納されている、すなわち当該断面図と対応付けられている施工業者が存在すると判定した場合(S105でYES)、その施工業者を連絡先として特定する(S106)。
【0043】
次に、設計図書管理装置100は、断面図−図面業者対応DB14Eを参照し(S107)、断面図−図面業者対応DB14Eにおいて当該断面図の名称と対応付けられている図面業者を特定する(S108)。
【0044】
ステップS108に次いで、設計図書管理装置100は、断面図の修正が必要であることを示す断面図修正情報を生成する(S109)。この断面図修正情報には、修正を要する断面図の名称を示す情報と、その修正の内容を示す情報とが含まれている。ここで、修正の内容を示す情報としては、例えば「平面図中の領域20において段差スラブの下がり値が30mm低くなるため、それに応じた修正が必要である」等のような文字情報でもよく、修正前(現在)の断面図の図面データ及び/又は修正後の断面図の図面データであってもよい。また、この修正の内容を示す情報が、当該文字情報及び図面データの両者を含む情報であってもよい。ここで、修正前後の断面図の一例について図8A及び図8Bを参照しながら説明する。
【0045】
図8Aは修正前の断面図の例の一部を示す図であり、図8Bは修正後の断面図の例の一部を示す図である。図8A及び図8Bにおける破線部分を比較すると分かるように、修正後の断面図における段差スラブの下がり値が修正前の断面図よりも低くなっている。そのため、修正後では、天井埋込型の照明器具30が天井内に収まらなくなってしまっており、照明器具30の設置位置を変更したり、異なるサイズの照明器具を照明器具30として用いたりする必要が生じることになる。このような場合、設計図書管理装置100が、照明器具30の仕様を変更する必要があることを検知した上で、施工業者に対して送信する断面図修正情報中に「照明器具30の設置位置・サイズを変更する必要があります」等の文字情報等を含ませるようにしてもよい。
【0046】
なお、上記の修正後の断面図の図面データは、図面DB14Bに格納されている修正前の断面図の図面データを用いて設計図書管理装置100が作成してもよく、また、後述するようにして断面図に修正が必要である旨を図面業者に通知した上で当該図面業者から修正後の断面図の図面データを受け取るようにしてもよい。
【0047】
ステップS109において断面図修正情報を生成した設計図書管理装置100は、その設計図修正情報を含む電子メールを、ステップS106にて特定された施工業者及びステップS108において特定された図面業者宛に送信する(S110)。この場合、断面図−施工業者対応DB14Dの連絡先フィールド145に格納されている前記施工業者の電子メールアドレス、及び断面図−図面業者対応DB14Eの連絡先フィールド148に格納されている前記図面業者の電子メールアドレスが電子メールの送信先となる。
【0048】
施工業者側端末101を用いて断面図修正情報を受け取った施工業者は、その断面図修正情報に基づいて、今後の対応を検討することになる。例えば、上述したように、段差スラブの下がり値が変更になったことにより天井埋込型の照明器具が天井内に収まらなくなってしまった場合、その照明器具の施工を担当する施工業者は、照明器具の設置位置の変更又は照明器具のサイズの変更等を検討することになる。また、例えば天井高さが変更になったために作り付け家具が収まらなくなってしまったような場合、その家具の施工を担当する施工業者は、家具のサイズの変更等を検討することになる。その他にも、スプリンクラーヘッドの設置位置及びその個数の変更を検討する等、断面図修正情報を受け取った施工業者は、設計変更に伴って生じた様々な修正作業を検討することが可能になる。
【0049】
また、図面業者側端末102を用いて断面図修正情報を受け取った図面業者は、その断面図修正情報の内容にしたがって、該当する断面図の修正作業等を行う。この断面図の修正作業は、必要に応じて平面図の図面業者及び施工業者等と連絡を取り合って行うことになる。
【0050】
このように、設計変更のために平面図に修正の必要が生じた場合に、その平面図に関連する断面図に示されている施工対象物の施工を担当する施工業者に対して自動的に通知を行うことによって、施工上のミスを回避することができる。また、同様にして、修正の必要がある平面図に関連する断面図を担当する図面業者に対して自動的に通知を行うことによって、図面間の整合がとれなくなる等の不都合を回避することが可能になる。
【0051】
なお、ステップS103において、修正が必要な平面図と対応付けられていると判断された断面図が複数ある場合、ステップS104乃至S110をその図面の数だけ実行することにより、複数の断面図修正情報をそれぞれ関係する施工業者及び/又は図面業者に対して送信することになる。
【0052】
上記のとおり、本実施の形態では断面図修正情報を施工業者及び図面業者宛に電子メールを用いて送っているが、本発明はこれに限定されるわけではなく、その他の方法を用いて断面図修正情報を送るようにしてもよい。例えば、プリンタ2によって断面図修正情報を紙媒体に印刷し、その印刷物を郵送などの手段を用いて施工業者及び図面業者宛に送るようにしてもよく、また、ウェブサイト経由で施工業者及び図面業者側に断面図修正情報を提供するようにしてもよい。
【0053】
(実施の形態2)
実施の形態2の設計図書管理装置は、平面図の変更に伴い断面図も変更が必要になるか否かの判断を、平面図中に示されている断面記号を用いて行うものである。
【0054】
[設計図書管理装置の構成]
図9は、本発明の実施の形態2に係る設計図書管理装置の構成を示すブロック図である。図9に示すように、実施の形態2の設計図書管理装置200は、実施の形態1における設計図書管理プログラム14A及び平面図−断面図対応DB14Cの代わりに、設計図書管理プログラム14A’及び断面符号−断面図対応データベース(DB)14Fをハードディスク14に記憶している。なお、本実施の形態の設計図書管理装置200のその他の構成については、実施の形態1の設計図書管理装置100の構成と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0055】
図10は、断面線−断面図対応DB14Fのレイアウトの一例を示す図である。図10に示すとおり、断面線−断面図対応DB14Fでは、断面線フィールド241に格納される平面図に示される断面線を識別する断面線識別子と、断面図フィールド242に格納される断面図の名称を示す断面図名称情報とが対応付けられて記憶されている。ここで対応付けられている断面線識別子及び断面図名称情報は、設計図書を構成する特定の平面図に示されている断面線識別子及びその断面線識別子で示される断面線に係る断面図の名称をそれぞれ示している。例えば、図10に示す例では、「a−a」と「断面図1」とが対応付けられている。これは、特定の平面図における「a−a」断面線に係る断面図が「断面図1」であることを意味している。
【0056】
図11は、設計図書を構成する平面図の例の一部を示す図である。この図11は、図7に示す平面図に断面記号21及び断面線識別子22を加えたものである。断面記号21は、断面線が存在すること及び断面図の切断方向を示す記号である。また、断面線識別子22は、断面記号21によって示される断面線を識別するための識別子である。
【0057】
本実施の形態の設計図書管理装置200は、ROM12又はハードディスク14上に断面記号の形状を示す画像データを予め記憶している。そして、設計図書管理装置200は、その画像データを用いたパターンマッチング処理を実行することにより、平面図中の断面記号を検出する。なお、断面記号の検出方法はこれに限られるわけではなく、その他の方法によって断面記号の検出を行ってもよい。例えば、文字認識処理によって「a」「b」等の文字を検出し、その文字の周辺に三角形状の記号が配置されている場合に当該記号を断面記号として検出する等の方法が採用され得る。
【0058】
[設計図書管理装置の動作]
次に、上述したように構成された設計図書管理装置200の動作について、フローチャート等を参照しながら説明する。
図12は、CPU11が設計図書管理プログラム14A’を実行することにより実現される設計図書管理装置200の動作の流れを示すフローチャートである。
設計図書管理装置200は、実施の形態1の場合と同様にして平面図修正情報を受け付けた場合(S101)、その平面図修正情報で示されている平面図(例えば、平面図修正情報に含まれる平面図名称情報が「1階床伏図A」である場合であれば1階床伏図)の図面データを図面DB14Bから読み出す(S201)。次に、設計図書管理装置200は、上述したパターンマッチング処理を実行することにより、当該図面データで示される平面図の特定の領域(例えば、平面図修正情報に含まれる平面図名称情報が「1階床伏図A」である場合であれば1階床伏図における領域A)中に断面記号が存在するか否かを判定する(S202)。
【0059】
ステップS202において断面記号が存在しないと判定した場合(S202でNO)、設計図書管理装置200は処理を終了する。他方、断面記号が存在すると判定した場合(S202でYES)、設計図書管理装置200は、文字認識処理を実行することによって、その断面記号の周辺に配置されている文字を断面線識別子として取得する(S203)。
【0060】
次に、設計図書管理装置200は、断面線−断面図対応DB14Fを参照し(S204)、ステップS203にて取得した断面線識別子と対応付けられている断面図を特定する。その後、設計図書管理装置200は、実施の形態1におけるステップS104乃至S109を実行することによって、その特定した断面図に示されている施工対象物の施工を担当する施工業者及び当該断面図を担当する図面業者に対して断面図修正情報を送信する。
【0061】
このように、断面記号に基づいて断面図を特定することにより、実施の形態1における平面図−断面図対応DB14Cを備えていなくても、修正が必要となる断面図を漏れなく検出することが可能になる。
【0062】
(その他の実施の形態)
上記の各実施の形態においては、設計図書管理装置が施工業者及び図面業者の両者に同一の断面図修正情報を通知しているが、それぞれに対して異なる断面図修正情報を通知するようにしてもよい。例えば、図面業者に対してはどのような修正が必要であるのかを示す断面図修正情報を通知し、その後、それを受けた図面業者が作成した修正後の断面図の図面データを含む断面図修正情報を、断面図−施工業者対応DB14Dにおいて当該断面図と対応付けられている施工業者に対して通知するようにしてもよい。
【0063】
また、上記の各実施の形態において、設計図書管理装置が平面図の図面データを修正する図面修正機能を有していてもよい。この場合、設計図書管理装置は、自らが実行した図面の修正に基づいて平面図修正情報を自動的に生成し、その平面図修正情報を用いて上記の各実施の形態における処理を実行するようにしてもよい。
【0064】
なお、上記の各実施の形態を適宜組み合わせることにより新たな実施の形態を実現することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明の設計図書管理方法、設計図書管理装置及びコンピュータプログラムは、共同住宅、個別住宅及びオフィスビル等の各種の建築物の設計図書を管理する設計図書管理方法、設計図書管理装置及びコンピュータプログラムなどとして有用である。
【符号の説明】
【0066】
1 本体
2 プリンタ
3 入力部
4 ディスプレイ
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 ハードディスク
14A,14A’ 設計図書管理プログラム
14B 図面データベース
14C 平面図−断面図対応データベース
14D 断面図−施工業者対応データベース
14E 断面図−図面業者対応データベース
14F 断面線−断面図対応データベース
15 データ読出装置
16 入出力インタフェース
17 画像出力インタフェース
18 通信インタフェース
19 可搬型記録媒体
20 領域
21 断面記号
22 断面線識別子
30 照明器具
100,200 設計図書管理装置
101 施工業者側端末
102 図面業者側端末
141 平面図フィールド
142 断面図フィールド
143 断面図フィールド
144 施工業者フィールド
145 連絡先フィールド
146 断面図フィールド
147 図面業者フィールド
148 連絡先フィールド
241 断面線フィールド
242 断面図フィールド
BS バス
NTW 通信ネットワーク
SYS 設計図書管理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを用いて、建築物の平面図及び前記建築物の断面図を含む設計図書を管理する設計図書管理方法において、
前記コンピュータは、前記建築物の複数の断面図のそれぞれと当該断面図に示された施工対象物を施工する施工業者との対応関係を示す断面図−施工業者対応データを記憶する断面図−施工業者対応データ記憶部を備えており、
前記コンピュータが、
前記平面図に変更が生じた場合に、当該変更に伴って修正が必要な断面図が存在するか否かを判定するステップと、
前記修正が必要な断面図が存在すると判定した場合に、当該断面図が、前記断面図−施工業者対応データ記憶部に記憶されている断面図−施工業者対応データによって特定の施工業者と対応付けられているか否かを判定するステップと、
前記断面図が特定の施工業者と対応付けられていると判定した場合、当該施工業者に対して、前記断面図の修正が必要であることを示す情報を通知するステップと
を実行することを特徴とする設計図書管理方法。
【請求項2】
建築物の平面図及び前記建築物の断面図を含む設計図書を管理する設計図書管理装置において、
前記建築物の複数の断面図のそれぞれと当該断面図に示された施工対象物を施工する施工業者との対応関係を示す断面図−施工業者対応データを記憶する断面図−施工業者対応データ記憶部と、
前記平面図に変更が生じた場合に、当該変更に伴って修正が必要な断面図が存在するか否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記修正が必要な断面図が存在すると判定した場合に、当該断面図が、前記断面図−施工業者対応データ記憶部に記憶されている断面図−施工業者対応データによって特定の施工業者と対応付けられているか否かを判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段によって、前記断面図が特定の施工業者と対応付けられていると判定した場合、当該施工業者に対して、前記断面図の修正が必要であることを示す情報を通知する通知手段と
を備えることを特徴とする設計図書管理装置。
【請求項3】
前記建築物の平面図と断面図との対応関係を示す平面図−断面図対応データを記憶する平面図−断面図対応データ記憶部を更に備え、
前記第1判定手段は、前記平面図−断面図対応データ記憶部に記憶されている平面図−断面図対応データに基づいて、前記変更に伴って修正が必要な断面図が存在するか否かを判定するように構成されている、請求項2に記載の設計図書管理装置。
【請求項4】
前記建築物の平面図には断面記号が示されており、
前記第1判定手段は、前記断面記号に基づいて、前記変更に伴って修正が必要な断面図が存在するか否かを判定するように構成されている、請求項2に記載の設計図書管理装置。
【請求項5】
前記建築物の複数の断面図のそれぞれと当該断面図を作成した図面業者との対応関係を示す断面図−図面業者対応データを記憶する断面図−図面業者対応データ記憶部と、
前記第1判定手段によって前記修正が必要な断面図が存在すると判定した場合に、当該断面図が、前記断面図−図面業者対応データ記憶部に記憶されている断面図−図面業者対応データによって特定の図面業者と対応付けられているか否かを判定する第3判定手段とを更に備え、
前記通知手段は、前記第3判定手段によって前記断面図が特定の図面業者と対応付けられていると判定した場合に、当該図面業者に対して、前記断面図の修正が必要であることを示す情報を通知するように構成されている、請求項2乃至4の何れかに記載の設計図書管理装置。
【請求項6】
前記図面業者側から修正された断面図を示す断面図データを受信した場合に、前記断面図−施工業者対応データ記憶部に記憶されている断面図−施工業者対応データによって当該修正された断面図と対応付けられている特定の施工業者に対して、前記受信した断面図データを送信する断面図データ送信手段を更に備える、請求項5に記載の設計図書管理装置。
【請求項7】
建築物の複数の断面図のそれぞれと当該断面図に示された施工対象物を施工する施工業者との対応関係を示す断面図−施工業者対応データを記憶する断面図−施工業者対応データ記憶部を備えるコンピュータを、
建築物の平面図に変更が生じた場合に、当該変更に伴って修正が必要な断面図が存在するか否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記修正が必要な断面図が存在すると判定した場合に、当該断面図が、前記断面図−施工業者対応データ記憶部に記憶されている断面図−施工業者対応データによって特定の施工業者と対応付けられているか否かを判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段によって、前記断面図が特定の施工業者と対応付けられていると判定した場合、当該施工業者に対して、前記断面図の修正が必要であることを示す情報を通知する通知手段として機能させるためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−129063(P2011−129063A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−289655(P2009−289655)
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【出願人】(398054074)システム明星株式会社 (9)
【Fターム(参考)】