設計支援プログラム及び設計支援装置
【課題】従来よりも簡単かつ素早く設計情報物を検索することができる設計支援プログラム及び設計支援装置を提供することを目的とする。
【解決手段】設計支援プログラムが、複数の構成要素からなる構造物の３次元形状と、３次元形状以外の設計情報が掲載された設計情報物とからなる３次元設計データに基づいて、構造物の３次元形状を表示部に表示させる３次元形状表示処理と、構成要素の指定情報が操作部から入力されると、文字列検索によって、指定情報の構成要素を特定する文字列が含まれる設計情報物を探し出して表示部に表示させる設計情報物表示処理とをコンピュータに実行させる。
【解決手段】設計支援プログラムが、複数の構成要素からなる構造物の３次元形状と、３次元形状以外の設計情報が掲載された設計情報物とからなる３次元設計データに基づいて、構造物の３次元形状を表示部に表示させる３次元形状表示処理と、構成要素の指定情報が操作部から入力されると、文字列検索によって、指定情報の構成要素を特定する文字列が含まれる設計情報物を探し出して表示部に表示させる設計情報物表示処理とをコンピュータに実行させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、設計支援プログラム及び設計支援装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
現在、プラント設計者は、３次元ＣＡＤ（Computer Aided Design）プログラムであるＰＤＭＳ（Plant Design Management System）プログラムを活用して、プラントの設計を行っている。このＰＤＭＳプログラムには、標準機能として、プラントの各部品の形状データ及びその属性情報によって構成される３次元設計データを作成する為の設計ツールが搭載されている。ＰＤＭＳプログラムでは、部品の上記属性情報として、例えば、配管であれば、材質、メーカ名及び継手等を属性情報として出力することが可能である。そして、ＰＤＭＳプログラムが出力した形状データに基づいて、３次元形状表示プログラムが、閲覧用のプラント全体の３次元形状を作成し、当該３次元形状の表示を行う。その際、３次元形状表示プログラムは、３次元形状のプラント及びプラント構成する各部品を３次元ポリゴンによって表現する。また、同時に３次元形状表示プログラムは、３次元形状の各部品毎の属性情報を表示する。そして、プラント設計者は、プラント全体の３次元形状あるいはプラントの各部品の属性を閲覧することによって、設計レビューを行ったり、また適切なプラント設計を行うことができる。
【０００３】
さらに、ＰＤＭＳプログラムに関連するプログラムの中には、インテリジェントＣＡＤとして機能を有し、配管系統図等の設計情報物を作成する機能とともにＰＤＭＳプログラムと連携し、設計情報物に含まれる部品の座標情報及び属性情報等を蓄積したデータベースを作成し、このデータベースの座標情報に基づいて設計情報物上の部品を検索することができるし、またデータベースの属性情報に基づいて同じ属性情報を有する部品群を検索（ブロック検索）する機能が搭載されたものも存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところで、上記従来技術のインテリジェントＣＡＤでは、設計情報物の作成とともに設計情報物の部品の座標情報及び属性情報等を蓄積したデータベースを作成することで、データベースの座標情報に基づいて設計情報物の部品を検索したり、またデータベースの属性情報に基づいて部品群を検索することができる。しかしながら、インテリジェントＣＡＤは、複雑な機能によって構成されている為、専門的な知識を有する者ではないとインテリジェントＣＡＤを使いこなしたり、また上記データベースを管理したりすることが困難である。
【０００５】
また、インテリジェントＣＡＤでは、設計情報物の作成毎に座標情報及び属性情報等の多くの情報を含むデータベースを作成する為、データベースが肥大化しやすく、肥大化したデータベースを基に検索を行うことで、検索スピードが大きく低下してしまうという欠点が存在する。
【０００６】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、従来よりも簡単かつ素早く設計情報物を検索することができる設計支援プログラム及び設計支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記目的を達成するために、本発明では、設計支援プログラムに係る第１の解決手段として、複数の構成要素からなる構造物の３次元形状と、前記３次元形状以外の設計情報が掲載された設計情報物とからなる３次元設計データに基づいて、前記構造物の３次元形状を表示部に表示させる３次元形状表示処理と、前記構成要素の指定情報が操作部から入力されると、文字列検索によって、前記指定情報の構成要素を特定する文字列が含まれる設計情報物を探し出して前記表示部に表示させる設計情報物表示処理とをコンピュータに実行させるという手段を採用する。
【０００８】
本発明では、設計支援プログラムに係る第２の解決手段として、上記第１の解決手段において、前記設計情報物表示処理は、前記指定情報の文字列が含まれる設計情報物を前記表示部に表示させるとともに、前記設計情報物に含まれる前記指定情報の文字列に対応する構成要素をズーミングして前記表示部に表示させるという手段を採用する。
【０００９】
本発明では、設計支援プログラムに係る第３の解決手段として、上記第１の解決手段において、前記設計情報物と前記設計情報物に含まれる構成要素を特定する文字列とが対応付けられているインデックスファイルから、文字列検索によって、前記指定情報の文字列が含まれる設計情報物を探し出すインデックスファイル検索処理をコンピュータに実行させ、
設計情報物表示処理は、前記インデックスファイル検索処理が探し出した設計情報物を前記表示部に表示させるという手段を採用する。
【００１０】
本発明では、設計支援プログラムに係る第４の解決手段として、上記第３の解決手段において、設計情報物表示処理は、前記インデックスファイル検索処理が探し出した設計情報物を前記表示部に表示させるとともに、前記設計情報物に含まれる前記指定情報の文字列に対応する構成要素をズーミングして前記表示部に表示させるという手段を採用する。
【００１１】
また、本発明では、設計支援装置に係る第１の解決手段として、操作部と、表示部と、複数の構成要素からなる構造物の３次元形状と、前記３次元形状以外の設計情報が掲載された設計情報物とからなる３次元設計データに基づいて、前記構造物の３次元形状を表示部に表示させ、前記構成要素の指定情報が操作部から入力されると、文字列検索によって、前記指定情報の構成要素を特定する文字列が含まれる設計情報物を探し出して前記表示部に表示させる情報処理手段を具備するという手段を採用する。
【００１２】
本発明では、設計支援装置に係る第２の解決手段として、上記第１の解決手段において、前記情報処理手段は、前記指定情報の文字列が含まれる設計情報物を表示部に表示させるとともに、前記設計情報物に含まれる前記指定情報の文字列に対応する構成要素をズーミングして前記表示部に表示させるという手段を採用する。
【００１３】
本発明では、設計支援装置に係る第３の解決手段として、上記第１の解決手段において、前記情報処理手段は、前記設計情報物と前記設計情報物に含まれる構成要素を特定する文字列とが対応付けられているインデックスファイルから、文字列検索によって、前記指定情報の文字列が含まれる設計情報物を探し出し、探し出した設計情報物を前記表示部に表示させるという手段を採用する。
【００１４】
本発明では、設計支援装置に係る第４の解決手段として、上記第３の解決手段において、前記情報処理手段は、前記インデックスファイル検索処理が探し出した設計情報物を前記表示部に表示させるとともに、前記設計情報物に含まれる前記指定情報の文字列に対応する構成要素をズーミングして前記表示部に表示させるという手段を採用する。
【発明の効果】
【００１５】
本発明によれば、複数の構成要素からなる構造物の３次元形状と、３次元形状以外の設計情報が掲載された設計情報物とからなる３次元設計データに基づいて、構造物の３次元形状を表示部に表示させる３次元形状表示処理と、構成要素の指定情報が操作部から入力されると、文字列検索によって、指定情報の構成要素を特定する文字列が含まれる設計情報物を探し出して表示部に表示させる設計情報物表示処理とをコンピュータに実行させる。
このように、本発明では、従来のように複雑なインテリジェントＣＡＤを使用しない為に簡単に、かつインテリジェントＣＡＤのような大きなデータベースを使用しない為に素早く設計情報物を検索して、表示部に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１６】
【図１】本発明の一実施形態に係る設計支援装置Ａによって構成される設計支援システムＳのシステム構成図である。
【図２】本発明の一実施形態に係る設計支援装置Ａの機能ブロック図である。
【図３】本発明の一実施形態に係る設計支援装置Ａの動作を示すフローチャートである。
【図４】本発明の一実施形態に係る設計支援装置Ａの表示部１が表示する３次元形状を示す図である。
【図５】本発明の一実施形態に係る設計支援装置Ａの表示部１が表示する配管系統図ｂ２‐１を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００１７】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態は、プラントの設計業務を支援する設計支援装置に関する。
図１は、本実施形態に係る設計支援装置Ａによって構成される設計支援システムＳのシステム構成図であり、図２は、本実施形態に係る設計支援装置Ａの機能ブロック図である。
まず、設計支援システムＳのシステム構成について、図１を参照して、説明する。設計支援システムＳは、設計支援装置Ａ、データ記憶サーバＢ及び通信ネットワークＣから構成されている。
【００１８】
設計支援装置Ａは、プラント設計用の３次元ＣＡＤ（Computer Aided Design）プログラムであるＰＤＭＳ（Plant Design Management System）プログラムと、ＰＤＭＳプラグラムによって作成された３次元設計データに基づいて３次元形状を表示させる３次元形状表示プログラム（３次元形状表示処理）と、汎用的なＣＡＤプログラムであるＡｕｔｏＣＡＤ（登録商標）（設計情報物表示処理）と、ＰＤＭＳプログラムによって作成された配管系統図（設計情報物）のファイル名と配管系統図に載っている部品（構成要素）の部品名称とが対応付けられているインデックスファイルを文字検索することで当該部品名称が載っている配管系統図を探し出すインデックスファイル検索プログラム（インデックスファイル検索処理）と、を実行することができるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータである。
【００１９】
そして、３次元形状表示プログラムには、カスタマイズ機能として、３次元形状の指定された部品の部品名称でインデックスファイルをインデックスファイル検索プログラムに文字検索させる機能が新たに搭載されている。また、ＡｕｔｏＣＡＤには、カスタマイズ機能として、インデックスファイル検索プログラムが探し出した配管系統図ファイル名と検索に用いた部品名称を受け取り、当該ファイル名の配管系統図を表示させるとともに当該部品名称の部品をズーミングして表示させる機能が新たに搭載されている。なお、この制御処理の詳細については、に設計支援装置Ａの動作として後述する。
【００２０】
データ記憶サーバＢは、ＰＤＭＳプログラムｂ１、３次元設計データｂ２、インデックスファイル検索プログラムｂ３及びインデックスファイルｂ４を記憶することを目的として設けられたサーバであり、通信ネットワークＣを介して設計支援装置Ａに接続する。
ＰＤＭＳプログラムｂ１は、通信ネットワークＣを介してデータ記憶サーバＢから設計支援装置Ａに読み取られ、設計支援装置Ａによって実行される。３次元設計データｂ２は、設計支援装置ＡによってＰＤＭＳプログラムｂ１上で作成され、プラントの３次元形状及び３次元形状以外の設計情報が掲載された配管系統図ｂ２‐１等の設計情報物からなるデータであり、データ記憶サーバＢに記憶される。
【００２１】
配管系統図ｂ２‐１は、設計支援装置ＡによってＰＤＭＳプログラムｂ１上で作成され、計器、バルブ及び配管等の各部品の接続関係を簡略的な記号で示した図面であり、ＤＸＦ形式のファイルである。インデックスファイル検索プログラムｂ３は、通信ネットワークＣを介してデータ記憶サーバＢから設計支援装置Ａに読み取られ、設計支援装置Ａによって実行される。インデックスファイルｂ４は、文書ファイルであり、配管系統図ｂ２‐１のファイル名と、配管系統図ｂ２‐１に載っている部品名称とが対応付けられている。
【００２２】
通信ネットワークＣは、ローカルエリアネットワーク及び／または公衆インターネットから構成され、設計支援装置Ａとデータ記憶サーバＢとを接続する。この通信ネットワークＣは、設計支援装置Ａとデータ記憶サーバＢの間の通信における伝送路である。
【００２３】
上記構成の設計支援システムＳの設計支援装置Ａの機能構成について、図２を参照して、説明する。設計支援装置Ａは、図２に示すように、表示部１、操作部２、通信Ｉ／Ｆ部３、外部記憶部４、主記憶部５及びＣＰＵ６を備えている。なお、主記憶部５及びＣＰＵ６が、本実施形態における情報処理手段を構成する。
表示部１は、ＣＲＴ（Cathode Ray Tube）ディスプレイまたは液晶ディスプレイであり、ＣＰＵ６の制御の下、各種画面を表示する。
操作部２は、マウス等のポインティングデバイス及びキーボードから構成され、ユーザから受け付けた操作指示をＣＰＵ６に出力する。
【００２４】
通信Ｉ／Ｆ部３は、ＣＰＵ６の制御の下、通信ネットワークＣを介してデータ記憶サーバＢに接続し、データ記憶サーバＢとの間で各種信号の送受信を行う。
外部記憶部４は、例えばフラッシュメモリまたはハードディスク等の外部記憶装置であり、ＣＰＵ６が実行する３次元形状表示プログラム４ａ及びＡｕｔｏＣＡＤ３ｂ等の制御プログラムを記憶する。
【００２５】
主記憶部５は、ＲＯＭ（Read Only Memory）及びＲＡＭ（Random Access Memory）から構成されている主記憶装置であり、外部記憶部４に記憶されている制御プログラムをＣＰＵ６が実行する為に、ＣＰＵ６の制御の下、外部記憶部４の制御プログラムを記憶する。また、主記憶部５は、データ記憶サーバＢによって記憶されているＰＤＭＳプログラムｂ１及びインデックスファイル検索プログラムｂ３をＣＰＵ６が実行する為に、ＣＰＵ６の制御の下、通信Ｉ／Ｆ部３を介してデータ記憶サーバＢのＰＤＭＳプログラムｂ１またはインデックスファイル検索プログラムｂ３を記憶する。
【００２６】
ＣＰＵ６は、主記憶部５に記憶されている制御プログラム、操作部２から入力される操作指示に基づいて設計支援装置Ａの全体動作を制御する。そして、ＣＰＵ６は、ＰＤＭＳプログラムｂ１、インデックスファイル検索プログラムｂ３、３次元形状表示プログラム４ａ及びＡｕｔｏＣＡＤ４ｂを切り替えながら処理を実行する。なお、このＣＰＵ６の制御処理の詳細については、以下に設計支援装置Ａの動作として説明する。
【００２７】
次に、設計支援装置Ａの動作について、図３を参照して説明する。図３は、本実施形態に係る設計支援装置Ａの動作を示すフローチャートである。
まず、プラント設計者は、設計支援装置ＡにＰＤＭＳプログラムｂ１を起動させ、ＰＤＭＳプログラムｂ１が提供する設計ツールを利用することで、プラントの３次元形状及び配管系統図ｂ２‐１等からなる３次元設計データｂ２を作成し、３次元設計データｂ２をデータ記憶サーバＢに記憶させる。
【００２８】
その後、プラント設計者は、設計したプラントの３次元形状を確認する為に、３次元形状表示プログラム４ａを設計支援装置Ａに起動させ、３次元形状表示プログラム４ａに３次元設計データｂ２から３次元形状を作成させるとともに当該３次元形状を表示部１に表示させる。そして、プラント設計者は、表示部１が表示する３次元形状の所望の部品が載っている配管系統図ｂ２‐１を表示させる為に、操作部２のポインティングデバイスまたはキーボードを操作することによって、表示部１が表示する３次元形状の中の所望の部品を指定する。
【００２９】
図４は、本実施形態に係る設計支援装置Ａの表示部１が表示する３次元形状を示す図である。図４では、バルブが指定された３次元形状を示しており、指定されたバルブの色が変更されている。
【００３０】
ＣＰＵ６は、３次元形状表示プログラム４ａの起動中に、プラント設計者の操作によって、３次元形状の中の部品の指定情報が操作部２から入力されると、３次元形状表示プログラム４ａに従って、データ記憶サーバＢのインデックスファイル検索プログラムｂ３を主記憶部５に記憶させ、主記憶部５のインデックスファイル検索プログラムｂ３を起動する（ステップＳ１）。
【００３１】
ＣＰＵ６は、ステップＳ１の後に、３次元形状表示プログラム４ａに従って、ステップＳ１において指定された３次元形状の中の部品の部品名称を、インデックスファイル検索プログラムｂ３へ出力する（ステップＳ２）。ＣＰＵ６は、ステップＳ２の後に、インデックスファイル検索プログラムｂ３に従って、指定された部品名称に基づいて、インデックスファイルｂ４の文字検索を実行することで当該部品名称の載っている配管系統図ｂ２‐１を探し出す（ステップＳ３）。
【００３２】
そして、ＣＰＵ６は、ステップＳ３において部品名称の載っている配管系統図ｂ２‐１の検索が完了すると、インデックスファイル検索プログラムｂ３に従って、外部記憶部４のＡｕｔｏＣＡＤ４ｂを主記憶部５に記憶させ、主記憶部５のＡｕｔｏＣＡＤ４ｂを起動し（ステップＳ４）、探し出した配管系統図ｂ２‐１のファイル名と当該検索に用いた部品名称をＡｕｔｏＣＡＤｂ４へ出力する（ステップＳ５）。
【００３３】
ＣＰＵ６は、ステップＳ５の後に、ＡｕｔｏＣＡＤ４ｂに従って、ステップＳ５においてＡｕｔｏＣＡＤ４ｂが入力されたファイル名の配管系統図ｂ２‐１をデータ記憶サーバＢから主記憶部５に記憶させ、主記憶部５の配管系統図ｂ２‐１を表示部１に表示させるとともに、ステップＳ５においてＡｕｔｏＣＡＤ４ｂが入力された部品名称によって当該配管系統図ｂ２‐１を検索し、当該配管系統図ｂ２‐１に載っている当該部品名称に対応する部品をズーミングして表示させる（ステップＳ６）。図５は、本実施形態に係る設計支援装置Ａの表示部１が表示する配管系統図ｂ２‐１を示す図である。例えば、ＣＰＵ６は、指定されたバルブの部品名称「０２ＡＳ１０７９」である場合に、ステップＳ６において、図５に示すように、部品名称「０２ＡＳ１０７９」のバルブをズーミングした配管系統図ｂ２‐１を表示部１に表示させる。
【００３４】
以上のように、本実施形態に係る設計支援装置Ａでは、ＣＰＵ６が、３次元形状表示プログラム４ａに従って、指定された部品の部品名称に基づいて、インデックスファイル検索プログラムｂ３にインデックスの文字検索を実行させることで当該部品名称の載っている配管系統図ｂ２‐１を探し出させる。その後、ＣＰＵ６は、ＡｕｔｏＣＡＤ４ｂに従って、インデックスファイル検索プログラムｂ３によって探し出された配管系統図ｂ２‐１を表示部１に表示させるとともに当該配管系統図２ｂ‐１の中の部品をズーミングして表示させる。設計支援装置Ａでは、従来のように複雑なインテリジェントＣＡＤを使用しない為に簡単に、かつインテリジェントＣＡＤのような大きなデータベースを使用しない為に素早く配管系統図ｂ２‐１を検索して、表示部１に表示することができる。
【００３５】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、例えば以下のような変形が考えられる。
（１）上記実施形態に係る設計支援装置Ａは、設計対象であるプラントの設計を支援するものであるが、本発明はこれに限定されない。
設計対象としてプラント以外の、各種機器または構造物の設計を支援する設計支援装置に、本発明を適用するようにしてもよい。
【００３６】
（２）上記実施形態では、設計支援装置Ａが、インデックスファイル検索プログラムｂ３を実行することで、インデックスファイルｂ４から配管系統図ｂ２‐１を探し出したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、設計支援装置Ａにおいて、ＣＰＵ６が、３次元形状表示プログラム４ａに従って、指定された部品の部品名称をＡｕｔｏＣＡＤ４ｂへ出力し、ＡｕｔｏＣＡＤ４ｂに従って、指定された部品が載った配管系統図ｂ２‐１を検索し、探し出した配管系統図ｂ２‐１を表示部１に表示させるようにしてもよい。
【００３７】
（３）上記実施形態では、設計支援装置Ａが、配管系統図ｂ２‐１を検索し、探し出した配管系統図ｂ２‐１を表示部１に表示させたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、設計支援装置Ａが、配管系統図ｂ２‐１以外のアイソメトリック図等の設計情報物を検索し、探し出した設計情報物を表示部１に表示させるようにしてもよい。
【００３８】
（４）上記実施形態では、設計支援装置Ａが、３次元形状の指定された部品の部品名称に基づいて、配管系統図ｂ２‐１の検索を実行したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、ＣＰＵ６が、３次元形状表示プログラム４ａに従って、文字入力の為のテキストフィールドを表示部１に表示させ、テキストフィールドに入力された文字に基づいて、インデックスファイルｂ４の文字検索をインデックスファイル検索プログラムｂ３に実行させるようにしてもよい。
【００３９】
（５）上記実施形態では、設計支援装置Ａが、３次元形状の指定された部品の部品名称に基づいて、配管系統図ｂ２‐１の検索を実行したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、ＣＰＵ６が、３次元形状表示プログラム４ａに従って、部品に限定されずに、複数の部品によって構成される部品群が指定されると、当該部品群の部品群名称に基づいて、インデックスファイルｂ４の文字検索をインデックスファイル検索プログラムに実行させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【００４０】
Ｓ…設計支援システム、Ａ…設計支援装置、Ｂ…データ記憶サーバ、Ｃ…通信ネットワーク、ｂ１…ＰＤＭＳプログラム、ｂ２…３次元設計データ、ｂ２‐１…配管系統図、ｂ３…インデックスファイル検索プログラム（インデックスファイル検索処理）、ｂ４…インデックスファイル、１…表示部、２…操作部、３…通信Ｉ／Ｆ部、４…外部記憶部、４ａ…３次元形状表示プログラム（３次元形状表示処理）、４ｂ…ＡｕｔｏＣＡＤ（設計情報物表示処理）、５…主記憶部、６…ＣＰＵ
【技術分野】
【０００１】
本発明は、設計支援プログラム及び設計支援装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
現在、プラント設計者は、３次元ＣＡＤ（Computer Aided Design）プログラムであるＰＤＭＳ（Plant Design Management System）プログラムを活用して、プラントの設計を行っている。このＰＤＭＳプログラムには、標準機能として、プラントの各部品の形状データ及びその属性情報によって構成される３次元設計データを作成する為の設計ツールが搭載されている。ＰＤＭＳプログラムでは、部品の上記属性情報として、例えば、配管であれば、材質、メーカ名及び継手等を属性情報として出力することが可能である。そして、ＰＤＭＳプログラムが出力した形状データに基づいて、３次元形状表示プログラムが、閲覧用のプラント全体の３次元形状を作成し、当該３次元形状の表示を行う。その際、３次元形状表示プログラムは、３次元形状のプラント及びプラント構成する各部品を３次元ポリゴンによって表現する。また、同時に３次元形状表示プログラムは、３次元形状の各部品毎の属性情報を表示する。そして、プラント設計者は、プラント全体の３次元形状あるいはプラントの各部品の属性を閲覧することによって、設計レビューを行ったり、また適切なプラント設計を行うことができる。
【０００３】
さらに、ＰＤＭＳプログラムに関連するプログラムの中には、インテリジェントＣＡＤとして機能を有し、配管系統図等の設計情報物を作成する機能とともにＰＤＭＳプログラムと連携し、設計情報物に含まれる部品の座標情報及び属性情報等を蓄積したデータベースを作成し、このデータベースの座標情報に基づいて設計情報物上の部品を検索することができるし、またデータベースの属性情報に基づいて同じ属性情報を有する部品群を検索（ブロック検索）する機能が搭載されたものも存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところで、上記従来技術のインテリジェントＣＡＤでは、設計情報物の作成とともに設計情報物の部品の座標情報及び属性情報等を蓄積したデータベースを作成することで、データベースの座標情報に基づいて設計情報物の部品を検索したり、またデータベースの属性情報に基づいて部品群を検索することができる。しかしながら、インテリジェントＣＡＤは、複雑な機能によって構成されている為、専門的な知識を有する者ではないとインテリジェントＣＡＤを使いこなしたり、また上記データベースを管理したりすることが困難である。
【０００５】
また、インテリジェントＣＡＤでは、設計情報物の作成毎に座標情報及び属性情報等の多くの情報を含むデータベースを作成する為、データベースが肥大化しやすく、肥大化したデータベースを基に検索を行うことで、検索スピードが大きく低下してしまうという欠点が存在する。
【０００６】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、従来よりも簡単かつ素早く設計情報物を検索することができる設計支援プログラム及び設計支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記目的を達成するために、本発明では、設計支援プログラムに係る第１の解決手段として、複数の構成要素からなる構造物の３次元形状と、前記３次元形状以外の設計情報が掲載された設計情報物とからなる３次元設計データに基づいて、前記構造物の３次元形状を表示部に表示させる３次元形状表示処理と、前記構成要素の指定情報が操作部から入力されると、文字列検索によって、前記指定情報の構成要素を特定する文字列が含まれる設計情報物を探し出して前記表示部に表示させる設計情報物表示処理とをコンピュータに実行させるという手段を採用する。
【０００８】
本発明では、設計支援プログラムに係る第２の解決手段として、上記第１の解決手段において、前記設計情報物表示処理は、前記指定情報の文字列が含まれる設計情報物を前記表示部に表示させるとともに、前記設計情報物に含まれる前記指定情報の文字列に対応する構成要素をズーミングして前記表示部に表示させるという手段を採用する。
【０００９】
本発明では、設計支援プログラムに係る第３の解決手段として、上記第１の解決手段において、前記設計情報物と前記設計情報物に含まれる構成要素を特定する文字列とが対応付けられているインデックスファイルから、文字列検索によって、前記指定情報の文字列が含まれる設計情報物を探し出すインデックスファイル検索処理をコンピュータに実行させ、
設計情報物表示処理は、前記インデックスファイル検索処理が探し出した設計情報物を前記表示部に表示させるという手段を採用する。
【００１０】
本発明では、設計支援プログラムに係る第４の解決手段として、上記第３の解決手段において、設計情報物表示処理は、前記インデックスファイル検索処理が探し出した設計情報物を前記表示部に表示させるとともに、前記設計情報物に含まれる前記指定情報の文字列に対応する構成要素をズーミングして前記表示部に表示させるという手段を採用する。
【００１１】
また、本発明では、設計支援装置に係る第１の解決手段として、操作部と、表示部と、複数の構成要素からなる構造物の３次元形状と、前記３次元形状以外の設計情報が掲載された設計情報物とからなる３次元設計データに基づいて、前記構造物の３次元形状を表示部に表示させ、前記構成要素の指定情報が操作部から入力されると、文字列検索によって、前記指定情報の構成要素を特定する文字列が含まれる設計情報物を探し出して前記表示部に表示させる情報処理手段を具備するという手段を採用する。
【００１２】
本発明では、設計支援装置に係る第２の解決手段として、上記第１の解決手段において、前記情報処理手段は、前記指定情報の文字列が含まれる設計情報物を表示部に表示させるとともに、前記設計情報物に含まれる前記指定情報の文字列に対応する構成要素をズーミングして前記表示部に表示させるという手段を採用する。
【００１３】
本発明では、設計支援装置に係る第３の解決手段として、上記第１の解決手段において、前記情報処理手段は、前記設計情報物と前記設計情報物に含まれる構成要素を特定する文字列とが対応付けられているインデックスファイルから、文字列検索によって、前記指定情報の文字列が含まれる設計情報物を探し出し、探し出した設計情報物を前記表示部に表示させるという手段を採用する。
【００１４】
本発明では、設計支援装置に係る第４の解決手段として、上記第３の解決手段において、前記情報処理手段は、前記インデックスファイル検索処理が探し出した設計情報物を前記表示部に表示させるとともに、前記設計情報物に含まれる前記指定情報の文字列に対応する構成要素をズーミングして前記表示部に表示させるという手段を採用する。
【発明の効果】
【００１５】
本発明によれば、複数の構成要素からなる構造物の３次元形状と、３次元形状以外の設計情報が掲載された設計情報物とからなる３次元設計データに基づいて、構造物の３次元形状を表示部に表示させる３次元形状表示処理と、構成要素の指定情報が操作部から入力されると、文字列検索によって、指定情報の構成要素を特定する文字列が含まれる設計情報物を探し出して表示部に表示させる設計情報物表示処理とをコンピュータに実行させる。
このように、本発明では、従来のように複雑なインテリジェントＣＡＤを使用しない為に簡単に、かつインテリジェントＣＡＤのような大きなデータベースを使用しない為に素早く設計情報物を検索して、表示部に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１６】
【図１】本発明の一実施形態に係る設計支援装置Ａによって構成される設計支援システムＳのシステム構成図である。
【図２】本発明の一実施形態に係る設計支援装置Ａの機能ブロック図である。
【図３】本発明の一実施形態に係る設計支援装置Ａの動作を示すフローチャートである。
【図４】本発明の一実施形態に係る設計支援装置Ａの表示部１が表示する３次元形状を示す図である。
【図５】本発明の一実施形態に係る設計支援装置Ａの表示部１が表示する配管系統図ｂ２‐１を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００１７】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態は、プラントの設計業務を支援する設計支援装置に関する。
図１は、本実施形態に係る設計支援装置Ａによって構成される設計支援システムＳのシステム構成図であり、図２は、本実施形態に係る設計支援装置Ａの機能ブロック図である。
まず、設計支援システムＳのシステム構成について、図１を参照して、説明する。設計支援システムＳは、設計支援装置Ａ、データ記憶サーバＢ及び通信ネットワークＣから構成されている。
【００１８】
設計支援装置Ａは、プラント設計用の３次元ＣＡＤ（Computer Aided Design）プログラムであるＰＤＭＳ（Plant Design Management System）プログラムと、ＰＤＭＳプラグラムによって作成された３次元設計データに基づいて３次元形状を表示させる３次元形状表示プログラム（３次元形状表示処理）と、汎用的なＣＡＤプログラムであるＡｕｔｏＣＡＤ（登録商標）（設計情報物表示処理）と、ＰＤＭＳプログラムによって作成された配管系統図（設計情報物）のファイル名と配管系統図に載っている部品（構成要素）の部品名称とが対応付けられているインデックスファイルを文字検索することで当該部品名称が載っている配管系統図を探し出すインデックスファイル検索プログラム（インデックスファイル検索処理）と、を実行することができるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータである。
【００１９】
そして、３次元形状表示プログラムには、カスタマイズ機能として、３次元形状の指定された部品の部品名称でインデックスファイルをインデックスファイル検索プログラムに文字検索させる機能が新たに搭載されている。また、ＡｕｔｏＣＡＤには、カスタマイズ機能として、インデックスファイル検索プログラムが探し出した配管系統図ファイル名と検索に用いた部品名称を受け取り、当該ファイル名の配管系統図を表示させるとともに当該部品名称の部品をズーミングして表示させる機能が新たに搭載されている。なお、この制御処理の詳細については、に設計支援装置Ａの動作として後述する。
【００２０】
データ記憶サーバＢは、ＰＤＭＳプログラムｂ１、３次元設計データｂ２、インデックスファイル検索プログラムｂ３及びインデックスファイルｂ４を記憶することを目的として設けられたサーバであり、通信ネットワークＣを介して設計支援装置Ａに接続する。
ＰＤＭＳプログラムｂ１は、通信ネットワークＣを介してデータ記憶サーバＢから設計支援装置Ａに読み取られ、設計支援装置Ａによって実行される。３次元設計データｂ２は、設計支援装置ＡによってＰＤＭＳプログラムｂ１上で作成され、プラントの３次元形状及び３次元形状以外の設計情報が掲載された配管系統図ｂ２‐１等の設計情報物からなるデータであり、データ記憶サーバＢに記憶される。
【００２１】
配管系統図ｂ２‐１は、設計支援装置ＡによってＰＤＭＳプログラムｂ１上で作成され、計器、バルブ及び配管等の各部品の接続関係を簡略的な記号で示した図面であり、ＤＸＦ形式のファイルである。インデックスファイル検索プログラムｂ３は、通信ネットワークＣを介してデータ記憶サーバＢから設計支援装置Ａに読み取られ、設計支援装置Ａによって実行される。インデックスファイルｂ４は、文書ファイルであり、配管系統図ｂ２‐１のファイル名と、配管系統図ｂ２‐１に載っている部品名称とが対応付けられている。
【００２２】
通信ネットワークＣは、ローカルエリアネットワーク及び／または公衆インターネットから構成され、設計支援装置Ａとデータ記憶サーバＢとを接続する。この通信ネットワークＣは、設計支援装置Ａとデータ記憶サーバＢの間の通信における伝送路である。
【００２３】
上記構成の設計支援システムＳの設計支援装置Ａの機能構成について、図２を参照して、説明する。設計支援装置Ａは、図２に示すように、表示部１、操作部２、通信Ｉ／Ｆ部３、外部記憶部４、主記憶部５及びＣＰＵ６を備えている。なお、主記憶部５及びＣＰＵ６が、本実施形態における情報処理手段を構成する。
表示部１は、ＣＲＴ（Cathode Ray Tube）ディスプレイまたは液晶ディスプレイであり、ＣＰＵ６の制御の下、各種画面を表示する。
操作部２は、マウス等のポインティングデバイス及びキーボードから構成され、ユーザから受け付けた操作指示をＣＰＵ６に出力する。
【００２４】
通信Ｉ／Ｆ部３は、ＣＰＵ６の制御の下、通信ネットワークＣを介してデータ記憶サーバＢに接続し、データ記憶サーバＢとの間で各種信号の送受信を行う。
外部記憶部４は、例えばフラッシュメモリまたはハードディスク等の外部記憶装置であり、ＣＰＵ６が実行する３次元形状表示プログラム４ａ及びＡｕｔｏＣＡＤ３ｂ等の制御プログラムを記憶する。
【００２５】
主記憶部５は、ＲＯＭ（Read Only Memory）及びＲＡＭ（Random Access Memory）から構成されている主記憶装置であり、外部記憶部４に記憶されている制御プログラムをＣＰＵ６が実行する為に、ＣＰＵ６の制御の下、外部記憶部４の制御プログラムを記憶する。また、主記憶部５は、データ記憶サーバＢによって記憶されているＰＤＭＳプログラムｂ１及びインデックスファイル検索プログラムｂ３をＣＰＵ６が実行する為に、ＣＰＵ６の制御の下、通信Ｉ／Ｆ部３を介してデータ記憶サーバＢのＰＤＭＳプログラムｂ１またはインデックスファイル検索プログラムｂ３を記憶する。
【００２６】
ＣＰＵ６は、主記憶部５に記憶されている制御プログラム、操作部２から入力される操作指示に基づいて設計支援装置Ａの全体動作を制御する。そして、ＣＰＵ６は、ＰＤＭＳプログラムｂ１、インデックスファイル検索プログラムｂ３、３次元形状表示プログラム４ａ及びＡｕｔｏＣＡＤ４ｂを切り替えながら処理を実行する。なお、このＣＰＵ６の制御処理の詳細については、以下に設計支援装置Ａの動作として説明する。
【００２７】
次に、設計支援装置Ａの動作について、図３を参照して説明する。図３は、本実施形態に係る設計支援装置Ａの動作を示すフローチャートである。
まず、プラント設計者は、設計支援装置ＡにＰＤＭＳプログラムｂ１を起動させ、ＰＤＭＳプログラムｂ１が提供する設計ツールを利用することで、プラントの３次元形状及び配管系統図ｂ２‐１等からなる３次元設計データｂ２を作成し、３次元設計データｂ２をデータ記憶サーバＢに記憶させる。
【００２８】
その後、プラント設計者は、設計したプラントの３次元形状を確認する為に、３次元形状表示プログラム４ａを設計支援装置Ａに起動させ、３次元形状表示プログラム４ａに３次元設計データｂ２から３次元形状を作成させるとともに当該３次元形状を表示部１に表示させる。そして、プラント設計者は、表示部１が表示する３次元形状の所望の部品が載っている配管系統図ｂ２‐１を表示させる為に、操作部２のポインティングデバイスまたはキーボードを操作することによって、表示部１が表示する３次元形状の中の所望の部品を指定する。
【００２９】
図４は、本実施形態に係る設計支援装置Ａの表示部１が表示する３次元形状を示す図である。図４では、バルブが指定された３次元形状を示しており、指定されたバルブの色が変更されている。
【００３０】
ＣＰＵ６は、３次元形状表示プログラム４ａの起動中に、プラント設計者の操作によって、３次元形状の中の部品の指定情報が操作部２から入力されると、３次元形状表示プログラム４ａに従って、データ記憶サーバＢのインデックスファイル検索プログラムｂ３を主記憶部５に記憶させ、主記憶部５のインデックスファイル検索プログラムｂ３を起動する（ステップＳ１）。
【００３１】
ＣＰＵ６は、ステップＳ１の後に、３次元形状表示プログラム４ａに従って、ステップＳ１において指定された３次元形状の中の部品の部品名称を、インデックスファイル検索プログラムｂ３へ出力する（ステップＳ２）。ＣＰＵ６は、ステップＳ２の後に、インデックスファイル検索プログラムｂ３に従って、指定された部品名称に基づいて、インデックスファイルｂ４の文字検索を実行することで当該部品名称の載っている配管系統図ｂ２‐１を探し出す（ステップＳ３）。
【００３２】
そして、ＣＰＵ６は、ステップＳ３において部品名称の載っている配管系統図ｂ２‐１の検索が完了すると、インデックスファイル検索プログラムｂ３に従って、外部記憶部４のＡｕｔｏＣＡＤ４ｂを主記憶部５に記憶させ、主記憶部５のＡｕｔｏＣＡＤ４ｂを起動し（ステップＳ４）、探し出した配管系統図ｂ２‐１のファイル名と当該検索に用いた部品名称をＡｕｔｏＣＡＤｂ４へ出力する（ステップＳ５）。
【００３３】
ＣＰＵ６は、ステップＳ５の後に、ＡｕｔｏＣＡＤ４ｂに従って、ステップＳ５においてＡｕｔｏＣＡＤ４ｂが入力されたファイル名の配管系統図ｂ２‐１をデータ記憶サーバＢから主記憶部５に記憶させ、主記憶部５の配管系統図ｂ２‐１を表示部１に表示させるとともに、ステップＳ５においてＡｕｔｏＣＡＤ４ｂが入力された部品名称によって当該配管系統図ｂ２‐１を検索し、当該配管系統図ｂ２‐１に載っている当該部品名称に対応する部品をズーミングして表示させる（ステップＳ６）。図５は、本実施形態に係る設計支援装置Ａの表示部１が表示する配管系統図ｂ２‐１を示す図である。例えば、ＣＰＵ６は、指定されたバルブの部品名称「０２ＡＳ１０７９」である場合に、ステップＳ６において、図５に示すように、部品名称「０２ＡＳ１０７９」のバルブをズーミングした配管系統図ｂ２‐１を表示部１に表示させる。
【００３４】
以上のように、本実施形態に係る設計支援装置Ａでは、ＣＰＵ６が、３次元形状表示プログラム４ａに従って、指定された部品の部品名称に基づいて、インデックスファイル検索プログラムｂ３にインデックスの文字検索を実行させることで当該部品名称の載っている配管系統図ｂ２‐１を探し出させる。その後、ＣＰＵ６は、ＡｕｔｏＣＡＤ４ｂに従って、インデックスファイル検索プログラムｂ３によって探し出された配管系統図ｂ２‐１を表示部１に表示させるとともに当該配管系統図２ｂ‐１の中の部品をズーミングして表示させる。設計支援装置Ａでは、従来のように複雑なインテリジェントＣＡＤを使用しない為に簡単に、かつインテリジェントＣＡＤのような大きなデータベースを使用しない為に素早く配管系統図ｂ２‐１を検索して、表示部１に表示することができる。
【００３５】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、例えば以下のような変形が考えられる。
（１）上記実施形態に係る設計支援装置Ａは、設計対象であるプラントの設計を支援するものであるが、本発明はこれに限定されない。
設計対象としてプラント以外の、各種機器または構造物の設計を支援する設計支援装置に、本発明を適用するようにしてもよい。
【００３６】
（２）上記実施形態では、設計支援装置Ａが、インデックスファイル検索プログラムｂ３を実行することで、インデックスファイルｂ４から配管系統図ｂ２‐１を探し出したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、設計支援装置Ａにおいて、ＣＰＵ６が、３次元形状表示プログラム４ａに従って、指定された部品の部品名称をＡｕｔｏＣＡＤ４ｂへ出力し、ＡｕｔｏＣＡＤ４ｂに従って、指定された部品が載った配管系統図ｂ２‐１を検索し、探し出した配管系統図ｂ２‐１を表示部１に表示させるようにしてもよい。
【００３７】
（３）上記実施形態では、設計支援装置Ａが、配管系統図ｂ２‐１を検索し、探し出した配管系統図ｂ２‐１を表示部１に表示させたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、設計支援装置Ａが、配管系統図ｂ２‐１以外のアイソメトリック図等の設計情報物を検索し、探し出した設計情報物を表示部１に表示させるようにしてもよい。
【００３８】
（４）上記実施形態では、設計支援装置Ａが、３次元形状の指定された部品の部品名称に基づいて、配管系統図ｂ２‐１の検索を実行したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、ＣＰＵ６が、３次元形状表示プログラム４ａに従って、文字入力の為のテキストフィールドを表示部１に表示させ、テキストフィールドに入力された文字に基づいて、インデックスファイルｂ４の文字検索をインデックスファイル検索プログラムｂ３に実行させるようにしてもよい。
【００３９】
（５）上記実施形態では、設計支援装置Ａが、３次元形状の指定された部品の部品名称に基づいて、配管系統図ｂ２‐１の検索を実行したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、ＣＰＵ６が、３次元形状表示プログラム４ａに従って、部品に限定されずに、複数の部品によって構成される部品群が指定されると、当該部品群の部品群名称に基づいて、インデックスファイルｂ４の文字検索をインデックスファイル検索プログラムに実行させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【００４０】
Ｓ…設計支援システム、Ａ…設計支援装置、Ｂ…データ記憶サーバ、Ｃ…通信ネットワーク、ｂ１…ＰＤＭＳプログラム、ｂ２…３次元設計データ、ｂ２‐１…配管系統図、ｂ３…インデックスファイル検索プログラム（インデックスファイル検索処理）、ｂ４…インデックスファイル、１…表示部、２…操作部、３…通信Ｉ／Ｆ部、４…外部記憶部、４ａ…３次元形状表示プログラム（３次元形状表示処理）、４ｂ…ＡｕｔｏＣＡＤ（設計情報物表示処理）、５…主記憶部、６…ＣＰＵ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
複数の構成要素からなる構造物の３次元形状と、前記３次元形状以外の設計情報が掲載された設計情報物とからなる３次元設計データに基づいて、前記構造物の３次元形状を表示部に表示させる３次元形状表示処理と、
前記構成要素の指定情報が操作部から入力されると、文字列検索によって、前記指定情報の構成要素を特定する文字列が含まれる設計情報物を探し出して前記表示部に表示させる設計情報物表示処理とを
コンピュータに実行させることを特徴とする設計支援プログラム。
【請求項２】
前記設計情報物表示処理は、前記指定情報の文字列が含まれる設計情報物を前記表示部に表示させるとともに、前記設計情報物に含まれる前記指定情報の文字列に対応する構成要素をズーミングして前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の設計支援プログラム。
【請求項３】
前記設計情報物と前記設計情報物に含まれる構成要素を特定する文字列とが対応付けられているインデックスファイルから、文字列検索によって、前記指定情報の文字列が含まれる設計情報物を探し出すインデックスファイル検索処理をコンピュータに実行させ、
設計情報物表示処理は、前記インデックスファイル検索処理が探し出した設計情報物を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の設計支援プログラム。
【請求項４】
設計情報物表示処理は、前記インデックスファイル検索処理が探し出した設計情報物を前記表示部に表示させるとともに、前記設計情報物に含まれる前記指定情報の文字列に対応する構成要素をズーミングして前記表示部に表示させることを特徴とする請求項３に記載の設計支援プログラム。
【請求項５】
操作部と、
表示部と、
複数の構成要素からなる構造物の３次元形状と、前記３次元形状以外の設計情報が掲載された設計情報物とからなる３次元設計データに基づいて、前記構造物の３次元形状を表示部に表示させ、前記構成要素の指定情報が操作部から入力されると、文字列検索によって、前記指定情報の構成要素を特定する文字列が含まれる設計情報物を探し出して前記表示部に表示させる情報処理手段を具備する
ことを特徴とする設計支援装置。
【請求項６】
前記情報処理手段は、前記指定情報の文字列が含まれる設計情報物を表示部に表示させるとともに、前記設計情報物に含まれる前記指定情報の文字列に対応する構成要素をズーミングして前記表示部に表示させることを特徴とする請求項５に記載の設計支援装置。
【請求項７】
前記情報処理手段は、前記設計情報物と前記設計情報物に含まれる構成要素を特定する文字列とが対応付けられているインデックスファイルから、文字列検索によって、前記指定情報の文字列が含まれる設計情報物を探し出し、探し出した設計情報物を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項５に記載の設計支援装置。
【請求項８】
前記情報処理手段は、前記インデックスファイル検索処理が探し出した設計情報物を前記表示部に表示させるとともに、前記設計情報物に含まれる前記指定情報の文字列に対応する構成要素をズーミングして前記表示部に表示させることを特徴とする請求項７に記載の設計支援装置。
【請求項１】
複数の構成要素からなる構造物の３次元形状と、前記３次元形状以外の設計情報が掲載された設計情報物とからなる３次元設計データに基づいて、前記構造物の３次元形状を表示部に表示させる３次元形状表示処理と、
前記構成要素の指定情報が操作部から入力されると、文字列検索によって、前記指定情報の構成要素を特定する文字列が含まれる設計情報物を探し出して前記表示部に表示させる設計情報物表示処理とを
コンピュータに実行させることを特徴とする設計支援プログラム。
【請求項２】
前記設計情報物表示処理は、前記指定情報の文字列が含まれる設計情報物を前記表示部に表示させるとともに、前記設計情報物に含まれる前記指定情報の文字列に対応する構成要素をズーミングして前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の設計支援プログラム。
【請求項３】
前記設計情報物と前記設計情報物に含まれる構成要素を特定する文字列とが対応付けられているインデックスファイルから、文字列検索によって、前記指定情報の文字列が含まれる設計情報物を探し出すインデックスファイル検索処理をコンピュータに実行させ、
設計情報物表示処理は、前記インデックスファイル検索処理が探し出した設計情報物を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の設計支援プログラム。
【請求項４】
設計情報物表示処理は、前記インデックスファイル検索処理が探し出した設計情報物を前記表示部に表示させるとともに、前記設計情報物に含まれる前記指定情報の文字列に対応する構成要素をズーミングして前記表示部に表示させることを特徴とする請求項３に記載の設計支援プログラム。
【請求項５】
操作部と、
表示部と、
複数の構成要素からなる構造物の３次元形状と、前記３次元形状以外の設計情報が掲載された設計情報物とからなる３次元設計データに基づいて、前記構造物の３次元形状を表示部に表示させ、前記構成要素の指定情報が操作部から入力されると、文字列検索によって、前記指定情報の構成要素を特定する文字列が含まれる設計情報物を探し出して前記表示部に表示させる情報処理手段を具備する
ことを特徴とする設計支援装置。
【請求項６】
前記情報処理手段は、前記指定情報の文字列が含まれる設計情報物を表示部に表示させるとともに、前記設計情報物に含まれる前記指定情報の文字列に対応する構成要素をズーミングして前記表示部に表示させることを特徴とする請求項５に記載の設計支援装置。
【請求項７】
前記情報処理手段は、前記設計情報物と前記設計情報物に含まれる構成要素を特定する文字列とが対応付けられているインデックスファイルから、文字列検索によって、前記指定情報の文字列が含まれる設計情報物を探し出し、探し出した設計情報物を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項５に記載の設計支援装置。
【請求項８】
前記情報処理手段は、前記インデックスファイル検索処理が探し出した設計情報物を前記表示部に表示させるとともに、前記設計情報物に含まれる前記指定情報の文字列に対応する構成要素をズーミングして前記表示部に表示させることを特徴とする請求項７に記載の設計支援装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２０１１−１０７８９０（Ｐ２０１１−１０７８９０Ａ）
【公開日】平成２３年６月２日（２０１１．６．２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−２６０９７０（Ｐ２００９−２６０９７０）
【出願日】平成２１年１１月１６日（２００９．１１．１６）
【出願人】（０００００００９９）株式会社ＩＨＩ (5,014)
【出願人】（５０３２２３２２３）株式会社ＩＨＩエスキューブ (27)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年６月２日（２０１１．６．２）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年１１月１６日（２００９．１１．１６）
【出願人】（０００００００９９）株式会社ＩＨＩ (5,014)
【出願人】（５０３２２３２２３）株式会社ＩＨＩエスキューブ (27)
【Ｆターム（参考）】
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