説明

診断および治療のためのペプチドプローブ

立体構造的に変化したタンパク質に関連するさまざまな疾患を診断および処置するために使用できる作用物質および方法が開示される。この作用物質および方法は、立体構造的に変化したタンパク質に関連する疾患を処置するのに有用な薬物を特定および送達するために使用することができる。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a) 特定の自己凝集状態の標的タンパク質に選択的に結合する、標的タンパク質に対するペプチドプローブと、試料を接触させる段階; および
(b) ペプチドプローブと特定の自己凝集状態で存在する任意の標的タンパク質との間の任意の結合を検出し、それによって特定の自己凝集状態で存在する任意の標的タンパク質を特定する段階
を含む、特定の自己凝集状態で試料に存在する標的タンパク質を特定するための方法。
【請求項2】
ペプチドプローブが、モノマー、可溶性オリゴマーおよび不溶性自己凝集体からなる群より選択される特定の自己凝集状態の標的タンパク質に、選択的に結合する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
ペプチドプローブが、不溶性の無定形自己凝集体、原線維前駆体(protofibril)および原線維からなる群より選択される標的タンパク質の不溶性自己凝集体に、選択的に結合する、請求項2記載の方法。
【請求項4】
標的タンパク質が、膵島アミロイドポリペプチド前駆体タンパク質、アミロイドβタンパク質またはAβペプチド、血清アミロイドA、インスリン、アミリン、非アミロイドβ成分、プリオン、ヘモグロビン、免疫グロブリンまたはその断片、β2-ミクログロブリン、α-シヌクレイン、ロドプシン、α1-アンチキモトリプシン、シスタリン(cystallin)、タウ、p53、プレセニリン、低密度リポタンパク質受容体、アポリポタンパク質、スーパーオキシドジスムターゼ、神経フィラメントタンパク質、トランスサイレチン、プロカルシトニンまたはカルシトニン、心房性ナトリウム利尿因子、ゲルゾリン、嚢胞性線維症膜貫通制御因子、ハンチントン病タンパク質、フィブリノゲンα鎖、フェニルアラニン水酸化酵素、コラーゲン、β-ヘキソサミニダーゼ、ならびにシスタチンCタンパク質からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
【請求項5】
ペプチドプローブが検出可能な標識をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項6】
ペプチドプローブが、SEQ ID NO:36およびSEQ ID NO:45より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1記載の方法。
【請求項7】
ペプチドプローブが固体支持体に固定化される、請求項1記載の方法。
【請求項8】
(a) 特定の自己凝集状態の標的タンパク質に選択的に結合し、かつ検出可能な標識で標識されている、標的タンパク質に対するペプチドプローブを、患者に投与する段階; および
(b) 患者に存在する標的タンパク質の位置に局在化された標識ペプチドプローブについて被験者を走査し、それによって特定の自己凝集状態で、患者に存在する標的タンパク質を特定する段階
を含む、特定の自己凝集状態で、患者に存在する標的タンパク質を特定するためのインビボの方法。
【請求項9】
ペプチドプローブが、モノマー、可溶性オリゴマーおよび不溶性自己凝集体からなる群より選択される特定の自己凝集状態の標的タンパク質に、選択的に結合する、請求項8記載の方法。
【請求項10】
標的タンパク質が、膵島アミロイドポリペプチド前駆体タンパク質、アミロイドβタンパク質またはAβペプチド、血清アミロイドA、インスリン、アミリン、非アミロイドβ成分、プリオン、ヘモグロビン、免疫グロブリンまたはその断片、β2-ミクログロブリン、α-シヌクレイン、ロドプシン、α1-アンチキモトリプシン、シスタリン、タウ、p53、プレセニリン、低密度リポタンパク質受容体、アポリポタンパク質、スーパーオキシドジスムターゼ、神経フィラメントタンパク質、トランスサイレチン、プロカルシトニンまたはカルシトニン、心房性ナトリウム利尿因子、ゲルゾリン、嚢胞性線維症膜貫通制御因子、ハンチントン病タンパク質、フィブリノゲンα鎖、フェニルアラニン水酸化酵素、コラーゲン、β-ヘキソサミニダーゼ、ならびにシスタチンCタンパク質からなる群より選択される、請求項8記載の方法。
【請求項11】
特定の自己凝集状態の標的タンパク質に選択的に結合する、標的タンパク質に対するペプチドプローブと、標的タンパク質を接触させ、それによって標的タンパク質の高次タンパク質凝集体の形成を阻止する段階を含む、標的タンパク質のタンパク質凝集体の形成を阻止するための方法。
【請求項12】
ペプチドプローブが、モノマー、可溶性オリゴマーおよび不溶性自己凝集体からなる群より選択される特定の自己凝集状態の標的タンパク質に、選択的に結合する、請求項11記載の方法。
【請求項13】
標的タンパク質が、膵島アミロイドポリペプチド前駆体タンパク質、アミロイドβタンパク質またはAβペプチド、血清アミロイドA、インスリン、アミリン、非アミロイドβ成分、プリオン、ヘモグロビン、免疫グロブリンまたはその断片、β2-ミクログロブリン、α-シヌクレイン、ロドプシン、α1-アンチキモトリプシン、シスタリン、タウ、p53、プレセニリン、低密度リポタンパク質受容体、アポリポタンパク質、スーパーオキシドジスムターゼ、神経フィラメントタンパク質、トランスサイレチン、プロカルシトニンまたはカルシトニン、心房性ナトリウム利尿因子、ゲルゾリン、嚢胞性線維症膜貫通制御因子、ハンチントン病タンパク質、フィブリノゲンα鎖、フェニルアラニン水酸化酵素、コラーゲン、β-ヘキソサミニダーゼ、ならびにシスタチンCタンパク質からなる群より選択される、請求項11記載の方法。
【請求項14】
α-ヘリックス立体構造からβ-ヘリックス立体構造への立体構造の転換を起こす標的タンパク質の一部に対応するアミノ酸配列を含み、α-ヘリックス立体構造からβ-ヘリックス立体構造への立体構造の転換を起こし、かつ標的タンパク質の完全長の配列を含まない、標的タンパク質に対するペプチドプローブと、治療用作用物質を組み合わせる段階、および
ペプチドプローブ-治療用作用物質の組み合わせをその必要性がある患者に投与する段階
を含む、治療用作用物質を標的タンパク質に送達する方法。
【請求項15】
治療用作用物質が抗アミロイド活性を有する、請求項14記載の方法。
【請求項16】
ペプチドプローブが、特定の自己凝集状態の標的タンパク質に選択的に結合する、請求項14記載の方法。
【請求項17】
ペプチドプローブが、モノマー、可溶性オリゴマーおよび不溶性自己凝集体からなる群より選択される特定の自己凝集状態の標的タンパク質に選択的に結合する、請求項16記載の方法。
【請求項18】
(A) 融合タンパク質が、
(i) (a) α-ヘリックス立体構造からβ-ヘリックス立体構造への立体構造の転換を起こす標的タンパク質の一部に対応するアミノ酸配列を含み、
(b) α-ヘリックス立体構造からβ-ヘリックス立体構造への立体構造の転換を起こし、かつ
(c) 標的タンパク質の完全長の配列を含まない、
標的タンパク質に対するペプチドプローブと、
(ii) 融合タンパク質の凝集状態に依存してシグナルを生ずる標識と
を含む、融合タンパク質および試験作用物質を接触させる段階;
(B) 標識によって生じたシグナルを検出する段階; ならびに
(C) シグナルを、標的タンパク質の凝集を阻害する作用物質の能力と相関させる段階
を含む、標的タンパク質の凝集を阻害する作用物質の能力を評価する方法。
【請求項19】
(A) 融合タンパク質が、
(i) (a) α-ヘリックス立体構造からβ-ヘリックス立体構造への立体構造の転換を起こす標的タンパク質の一部に対応するアミノ酸配列を含み、
(b) α-ヘリックス立体構造からβ-ヘリックス立体構造への立体構造の転換を起こし、かつ
(c) 標的タンパク質の完全長の配列を含まない、
標的タンパク質に対するペプチドプローブと、
(ii) 融合タンパク質の凝集状態に依存してシグナルを生ずる標識と
を含む、標的タンパク質、融合タンパク質、および試験作用物質を接触させる段階;
(B) 標識によって生じたシグナルを検出する段階; ならびに
(C) シグナルを、標的タンパク質の凝集を阻害する作用物質の能力と相関させる段階
を含む、標的タンパク質の凝集を阻害する作用物質の能力を評価する方法。
【請求項20】
(A) 融合タンパク質が、
(i) (a) α-ヘリックス立体構造からβ-ヘリックス立体構造への立体構造の転換を起こす標的タンパク質の一部に対応するアミノ酸配列を含み、
(b) α-ヘリックス立体構造からβ-ヘリックス立体構造への立体構造の転換を起こし、かつ
(c) 標的タンパク質の完全長の配列を含まない、
標的タンパク質に対するペプチドプローブと、
(ii) 融合タンパク質の凝集状態に依存してシグナルを生ずる標識と
を含む、凝集を促進する条件に融合タンパク質を供する段階;
(B) 標識によって生じた第一のシグナルを検出する段階;
(C) 試験作用物質の存在下で、凝集を促進する条件に融合タンパク質を供し、かつ標識によって生じた第二のシグナルを検出する段階; ならびに
(D) 第一および第二のシグナルの相対強度を評価し、それによって標的タンパク質の凝集を阻害する作用物質を特定する段階
を含む、標的タンパク質の凝集を阻害する作用物質の能力を評価する方法。
【請求項21】
(A) 融合タンパク質が、
(i) (a) α-ヘリックス立体構造からβ-ヘリックス立体構造への立体構造の転換を起こす標的タンパク質の一部に対応するアミノ酸配列を含み、
(b) α-ヘリックス立体構造からβ-ヘリックス立体構造への立体構造の転換を起こし、かつ
(c) 標的タンパク質の完全長の配列を含まない、
標的タンパク質に対するペプチドプローブと、
(ii) 融合タンパク質の凝集状態に依存してシグナルを生ずる標識と
を含む、融合タンパク質および標的タンパク質を接触させる段階;
(B) 標識によって生じた第一のシグナルを検出する段階;
(C) 融合タンパク質、標的タンパク質および試験作用物質を接触させ、かつ標識によって生じた第二のシグナルを検出する段階; ならびに
(D) 第一および第二のシグナルの相対強度を評価し、それによって標的タンパク質の凝集を阻害する作用物質を特定する段階
を含む、標的タンパク質の凝集を阻害する作用物質の能力を評価する方法。
【請求項22】
(A) (i) (a) α-ヘリックス立体構造からβ-ヘリックス立体構造への立体構造の転換を起こす標的タンパク質の一部に対応するアミノ酸配列を含み、
(b) α-ヘリックス立体構造からβ-ヘリックス立体構造への立体構造の転換を起こし、かつ
(c) 標的タンパク質の完全長の配列を含まない、
参照ペプチドプローブと、
(ii) 緑色蛍光タンパク質と
を含む参照融合タンパク質によって生じた第一のシグナルを、検出する段階:
(B) 試験ペプチドプローブが、参照ペプチドプローブのアミノ酸配列と比べてアミノ酸の挿入、欠失または置換を含む参照ペプチドプローブの変異体である、試験ペプチドプローブおよび緑色蛍光タンパク質を含む試験融合タンパク質によって生じた第二のシグナルを検出する段階; ならびに
(C) 第一のシグナルと比べて第二のシグナルの強度を関連付け、それにより参照ペプチドプローブと比べて凝集体を形成する傾向の増大または低下を示す標的タンパク質に対するペプチドプローブを特定する段階
を含む、参照ペプチドプローブと比べて凝集体を形成する傾向の増大または低下を示す標的タンパク質に対するペプチドプローブを特定する方法。
【請求項23】
(A) 融合タンパク質が、
(i) (a) α-ヘリックス立体構造からβ-ヘリックス立体構造への立体構造の転換を起こす標的タンパク質の一部に対応するアミノ酸配列を含み、
(b) α-ヘリックス立体構造からβ-ヘリックス立体構造への立体構造の転換を起こし、かつ
(c) 標的タンパク質の完全長の配列を含まない、
標的タンパク質に対するペプチドプローブと、
(ii) 緑色蛍光タンパク質と
を含む、自己凝集を促進する条件に融合タンパク質を供する段階;
(B) 融合タンパク質によって生じたシグナルを検出する段階; ならびに
(C) シグナルの強度を、特定の構造状態の標的タンパク質に対するペプチドプローブの特異性と相関させ、それにより特定の構造状態の標的タンパク質に特異的なペプチドプローブを特定する段階
を含む、低級の可溶性モノマーから高級の不溶性自己凝集体に及ぶ構造状態の範囲に入る特定の構造状態の標的タンパク質に特異的なペプチドプローブを特定する方法。
【請求項24】
(i) 標的タンパク質に選択的に結合する、標的タンパク質に対するペプチドプローブと、
(ii) 治療用作用物質と
を含む融合タンパク質と、標的タンパク質を接触させる段階
を含む、標的タンパク質に関連する疾患を処置するための方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【公表番号】特表2010−502938(P2010−502938A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−521822(P2009−521822)
【出願日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際出願番号】PCT/US2007/016738
【国際公開番号】WO2008/013859
【国際公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(507077558)エイディーライフ インコーポレイティッド (5)
【Fターム(参考)】