説明

診断画像生成装置及びその方法並びに診断システム及び医療画像システム

【課題】診断画像のクオリティーを保証しつつも演算量を低減させるための診断画像生成装置及びその方法並びに診断システム及び医療画像システムを提供する。
【解決手段】被写体から反射される信号を用いて、複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成する低解像度イメージ信号合成部と、前記合成された複数の低解像度イメージ信号それぞれを形成する複数のピクセルの各々の位置に対応する複数の信号値のうち、一部のピクセルの各々の位置に対応する信号値を利用して、高解像度イメージ信号を合成するために用いられる、前記複数の低解像度イメージ信号に適用する加重値を算出する加重値算出部と、前記複数の低解像度イメージ信号それぞれに対して前記算出された加重値を適用して、前記高解像度イメージ信号を合成する高解像度イメージ信号合成部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
診断画像生成装置及びその方法並びに診断システム及び医療画像システムに関し、特に、診断画像の品質を保証しつつも演算量を低減させることのできる診断画像生成装置及びその方法並びに診断システム及び医療画像システムに関する。
【背景技術】
【0002】
合成開口(synthetic aperture)技法を使用する画像システムは、複数の低解像度イメージ信号を合成して高解像度イメージ信号を合成するに当って、送信アポダイゼーション加重値が適用される。
この時、送信アポダイゼーション加重値を適用するに当って、入力信号と関係なく低解像度イメージを形成するピクセルの値を累積して加えるデータ独立(data−independent)技法を適用できる。
【0003】
データ独立技法によって生成された診断画像は、コントラストまたは解像度がよくないため、高画質画像を獲得するために低解像度イメージを形成するあらゆるピクセルで、アポダイゼーション加重値を計算するデータ依存(data−dependent)技法を利用できる。
データ依存技法によって生成された診断画像は、高い解像度の性能が保証されるが、演算量が急激に増加して具現することが困難であるという問題がある。
これらの技術は、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国特許出願公開第2008−044737号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来の診断画像生成装置における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、診断画像のクオリティー(quality)を保証しつつも演算量を低減させるための診断画像生成装置及びその方法並びに診断システム及び医療画像システムを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、前記診断画像生成方法をコンピュータで実行させるためのプログラムを記録した、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明による診断画像生成装置は、被写体から反射される信号を用いて、複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成する低解像度イメージ信号合成部と、前記合成された複数の低解像度イメージ信号それぞれを形成する複数のピクセルの各々の位置に対応する複数の信号値のうち、一部のピクセルの各々の位置に対応する信号値を利用して、高解像度イメージ信号を合成するために用いられる、前記複数の低解像度イメージ信号に適用する加重値を算出する加重値算出部と、前記複数の低解像度イメージ信号それぞれに対して前記算出された加重値を適用して、前記高解像度イメージ信号を合成する高解像度イメージ信号合成部とを備えることを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明による診断システムは、複数のトランスデューサを用いて被写体に信号を送信、及び被写体から信号を受信するプローブと、前記プローブで受信された信号を利用して複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成し、合成された複数の低解像度イメージ信号それぞれを形成する複数のピクセルの各々の位置に対応する信号値のうち一部のピクセルの各々の位置に対応する信号値を利用して算出された加重値を、前記複数の低解像度イメージ信号それぞれに適用して高解像度イメージ信号を合成し、合成された高解像度イメージ信号を診断画像として出力する診断画像生成装置とを備えることを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明による医療画像システムは、被写体から反射される信号を用いて複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成し、合成された複数の低解像度イメージ信号それぞれを形成する複数のピクセルの各々の位置に対応する複数の信号値のうち一部のピクセルの各々の位置に対応する信号値を利用して算出された加重値を前記複数の低解像度イメージ信号それぞれに適用して高解像度イメージ信号を合成し、前記合成された高解像度イメージ信号を診断画像として出力する診断画像生成装置と、前記出力された診断画像を表示する表示部とを備えることを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するためになされた本発明による診断画像生成方法は、被写体から反射される信号を受信する段階と、前記受信された信号を利用して、複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成する段階と、前記合成された複数の低解像度イメージ信号それぞれを形成する複数のピクセルの各々の位置に対応する複数の信号値のうち一部のピクセルの各々の位置に対応する信号値を利用して、高解像度イメージ信号を合成するために用いられる、前記複数の低解像度イメージ信号に適用する加重値を算出する段階と、前記複数の低解像度イメージ信号それぞれに対して前記算出された加重値を適用して前記高解像度イメージ信号を合成する段階とを有することを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するためになされた本発明によるコンピュータで読み取り可能な記録媒体は、診断画像生成方法をコンピュータで実行させるためのコンピュータプログラムを保存したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る診断画像生成装置及びその方法並びに診断システム及び医療画像システムによれば、生成される診断画像の性能を保証しつつも演算量を低減させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態による診断システムの使用環境の一例を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態による診断画像生成装置を示す概略ブロック図である。
【図3】本実施形態による加重値算出部で低解像度イメージを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値を利用して加重値を算出する方法の一例を示す図である。
【図4】本実施形態による加重値算出部で加重値を算出して、高解像度イメージ信号を合成する方法の一例を示す図である。
【図5】本実施形態による診断システムの構成を示すブロック図である。
【図6】本実施形態による加重値算出部の構成の一例を示すブロック図である。
【図7】本実施形態による医療画像システムの構成を示すブロック図である。
【図8】本実施形態による診断画像を生成する方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明に係る診断画像生成装置及びその方法並びに診断システム及び医療画像システムを実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態による診断システムの使用環境の一例を示す図である。
図1を参照すると、本実施形態による診断システム200は、プローブ50及び診断画像生成装置100で構成され、診断画像生成装置100は、プローブ50と信号を送受信して、被写体又は被験者(subject)(以下、ここでは被写体と記す)に対する診断画像を生成する。
【0015】
さらに詳細に説明すると、プローブ50は、複数のトランスデューサを利用して、被写体に信号を送信し、被写体から反射された信号を受信する。
診断画像生成装置100は、合成開口技法によって、プローブ50の複数のトランスデューサで受信された信号を利用して、被写体に対する複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成し、合成された複数の低解像度イメージ信号を利用して高解像度イメージ信号を合成し、合成された高解像度イメージ信号を利用して診断画像を生成する。
このような場合、プローブ50の複数のトランスデューサで受信された信号は、被写体から反射された信号である。
【0016】
この時、合成開口技法とは、複数の低解像度イメージ信号を合成して一つ又はそれ以上の高解像度イメージ信号を合成することを意味し、高解像度イメージを形成するピクセルの位置に対応する信号値は、低解像度イメージそれぞれを形成するピクセルの位置に対応する信号値によって構成される。
【0017】
本実施形態による低解像度イメージ信号は低解像度イメージを形成し、低解像度イメージに対応する信号を意味し、高解像度イメージ信号は高解像度イメージを形成し、高解像度イメージに対応する信号を意味する。
本実施形態による低解像度イメージを構成するピクセルの位置に対応する信号値は、被写体から反射された信号が表す被写体についての情報になりうる。
例を挙げて説明すれば、ピクセルの位置に対応する信号値は、被写体を表す低解像度イメージを構成するピクセルそれぞれの位置に対する輝度を表す信号値を示す。
【0018】
さらに詳細に説明すれば、被写体から反射された信号の大きさに対する絶対値が被写体から反射された信号の輝度を表すところ、本実施形態による被写体についての輝度情報は被写体から反射された信号の大きさで表現できるということを、当業者ならば理解できるであろう。
したがって、低解像度イメージを形成するピクセルの位置に対応する信号値は、被写体から反射された信号が表す被写体についての輝度情報になりうる。
【0019】
超音波信号の場合を挙げて説明すると、低解像度イメージそれぞれの同じ位置のピクセルに対する信号値の輝度差は、超音波信号が媒質内粒子で反射される推定値をビームフォーミングで計算して推定された信号値の差である。
これにより、合成開口技法は、かかる輝度差を互いに補完して高解像度イメージ信号を合成する方法である。
【0020】
さらに詳細に説明すると、低解像度イメージそれぞれの同じ位置のピクセルに対する信号値は、被写体の同じ地点(point)についての輝度情報を表す信号値になりうる。
この時、被写体の同じ地点についての輝度情報を表し、低解像度イメージそれぞれの同じ位置のピクセルに対する信号値は、同一ではない。
【0021】
このような相違(difference)は、トランスデューサから被写体に信号を送信することに従うオフセットによる差で発生する。
すなわち、トランスデューサから被写体に信号を送信する時、被写体に対して互いに異なる位置のトランスデューサで信号を送信することによりオフセットが発生し、これにより、低解像度イメージそれぞれの同じ位置に対する信号値間の差が生じる。
したがって、合成開口技法は、かかる輝度差を互いに補完して高解像度イメージ信号を合成する。
【0022】
本実施形態による診断画像生成装置100は、複数の低解像度イメージ信号それぞれに加重値を付与して高解像度イメージ信号を合成する。
この時、複数の低解像度イメージ信号それぞれに付与される加重値は、複数の低解像度イメージそれぞれを形成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部のピクセルの位置に対応する信号値を利用して算出される。
本実施形態による加重値は、合成開口技法で適用されるアポダイゼーション(apodization)加重値又は速いアポダイゼーション方法で使われる加重値が適用されるが、これに限定されるものではない。
【0023】
このように、本実施形態による診断画像生成装置100は、複数の低解像度イメージそれぞれを形成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部のピクセルの位置に対応する信号値を利用して算出された加重値を適用するため、演算量を低減させつつも被写体に対する高鮮明な診断画像を生成できる。
【0024】
図2は、本発明の一実施形態による診断画像生成装置を示す概略ブロック図である。
図2を参照すると、本実施形態による診断画像生成装置100は、低解像度イメージ信号合成部110、加重値(weight)算出部120、及び高解像度イメージ信号合成部130で構成される。
図2に示した診断画像生成装置100には、本実施形態と関連する構成要素のみ示している。したがって、図2に示した構成要素以外に他の汎用的な構成要素がさらに含まれうるということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0025】
また、図2に示した診断画像生成装置100の低解像度イメージ信号合成部110、加重値算出部120、及び高解像度イメージ信号合成部130は、一つまたは複数個のプロセッサーに相当する。
プロセッサーは、複数の論理ゲートのアレイで具現してもよく、汎用的なマイクロプロセッサーと、このマイクロプロセッサーで実行できるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせで具現してもよい。
また、他の形態のハードウェアで具現してもよいということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0026】
本実施形態による診断画像生成装置100は、被写体に対する高解像度イメージ信号を生成でき、生成された高解像度イメージ信号は、被写体に対する診断画像になりうる。
低解像度イメージ信号合成部110は、被写体から反射される信号を利用して、複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成する。
本実施形態による低解像度イメージ信号合成部110で低解像度イメージ信号を合成するということは、低解像度イメージ信号を実質的に生成する場合だけでなく、低解像度イメージを形成するピクセルの位置に対応する信号値を生成することも表すということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0027】
本実施形態による低解像度イメージ信号合成部110は、ビームフォーマー(beamformer:図示せず)を備えているか、またはビームフォーマーから出力された信号を利用して複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成することもできるということを、当業者ならば理解できるであろう。
この時、本実施形態によるビームフォーマーは、低解像度イメージを形成するピクセルの位置に対応する信号値を出力するために受信ビームを形成する適応型ビームフォーマーでありうるが、これに限定されるものではない。
【0028】
また、低解像度イメージ信号合成部110は、被写体から反射された信号をトランスデューサを利用して受信し、トランスデューサから受信された信号から算出された信号値を利用して、複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成する。
M個のトランスデューサで被写体から反射された信号を受信する場合を挙げて説明すれば、低解像度イメージ信号合成部110で行われる演算は、以下の数式1の形態で表される。
【0029】
【数1】

上記数式1で、

は、トランスデューサから送信された信号が被写体から反射されて受信された信号の焦点ポイント、

は、i番目の低解像度イメージの

位置のピクセルに対応する信号の大きさ値、

は、m番目のトランスデューサに受信される信号によるi番目の低解像度イメージを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、

位置のピクセルに適用されるビームフォーミング係数、上付き添字*は共役複素数、
m,j()は、i番目の低解像度イメージに対するm番目のトランスデューサに受信される信号、Δm,jは、i番目の低解像度イメージに対するm番目のトランスデューサに受信される信号に対するサンプル時間、

は、i番目の低解像度イメージに対するm番目のトランスデューサに受信される信号に対して、

位置のピクセルに遅延値を適用した信号をそれぞれ表す。
【0030】
これにより、低解像度イメージ信号合成部110は、数式1のような計算を行ってM個のトランスデューサそれぞれで受信された信号を利用して、複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成する。
【0031】
加重値算出部120は、低解像度イメージ信号合成部110で合成された複数の低解像度イメージそれぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値を利用して、複数の低解像度イメージ信号の合成に使われる加重値を算出する。
【0032】
複数の低解像度イメージ信号それぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値について例を挙げて説明すると、
複数の低解像度イメージ信号それぞれを構成するあらゆるピクセルの位置に対応する信号値の数がA個である場合、一部ピクセルの位置に対応する信号値は1つ以上または(A−1)つ以下になりうる。ただし、一部ピクセルの位置に対応する信号値は、複数の低解像度イメージ信号それぞれに対して同一に設定できる。
【0033】
この時、加重値算出部120は、低解像度イメージを複数の領域に分割して、各領域に含まれたいずれか一つのビームフォーミングされた信号値を利用して加重値を算出し、算出された加重値をあらゆる領域または一部領域に共通して適用させる。
このような場合、ビームフォーミングされた信号値は、低解像度イメージを構成するピクセルのうちいずれか一つのピクセルの位置に対応する信号値を表し、一部領域は、加重値の算出に利用した信号値が含まれた領域を表す。
【0034】
したがって、加重値算出部120は、低解像度イメージを複数の領域に分割して、各領域に含まれたいずれか一つのピクセルの位置に対応する信号値を利用して加重値を算出し、算出された加重値を、加重値の算出に利用した信号値に対応するピクセルが含まれた領域に適用する。これについては、以下、図3で詳細に説明する。
【0035】
加重値を算出する方法について、例を挙げて説明すれば、加重値算出部120は、複数の低解像度イメージそれぞれに含まれた一部ピクセルの位置に対応する信号値に対して、最小分散法を利用して、高解像度イメージ信号を合成するために複数の低解像度イメージ信号に適用される加重値を算出する。
最小分散法は、加重値の算出に当って、ターゲット方向の歪曲なしに、ビームフォーミング結果の分散値が最小になる加重値を計算する方法を表す。
当業者ならば最小分散法を理解できるため、詳細な説明は省略する。
【0036】
さらに詳細に説明すると、本実施形態による加重値算出部120は、複数の低解像度イメージそれぞれに含まれた一部ピクセルの位置に対応する信号値に対して共分散マトリックスを構成し、構成された共分散マトリックスの逆共分散マトリックスを算出し、算出された共分散マトリックスの逆共分散マトリックスを利用して加重値を算出する。
【0037】
例を挙げて説明すると、加重値算出部120は、以下の数式2のような演算を行って、高解像度イメージ信号を合成するために複数の低解像度イメージ信号に適用される加重値を算出できる。
【数2】

【0038】
数式2において、αは、低解像度イメージ信号それぞれに使われる加重値、

は、操向ベクトル、

は、操向ベクトルに対するエルミート転置(Hermitian transpose)、

は、低解像度イメージを構成するピクセルの位置に該当する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値に対する共分散の逆をそれぞれ表す。
【0039】
さらに詳細に説明すれば、操向ベクトルである

は、プローブ(図示せず)から被写体に送信される信号の位相を制御するためのものであり、ビームフォーミングに対する時間遅延値があらかじめ方向によって適用されたと仮定すれば、ビームフォーミング係数は実数(real value)であるため、操向ベクトルは1で構成できる。この時、操向ベクトルのサイズは、複数の低解像度イメージ信号の数と同一である。
【0040】
マトリックス表記法(Matrix Notation)を使用して例を挙げて説明すると、低解像度イメージ信号が3つで構成された場合、操向ベクトルは以下の数式3のように表現できる。
【数3】

【0041】
また、本実施形態による共分散

は、以下の数式4によって構成できる。
【数4】

数式4において、

は、複数の低解像度イメージ信号を構成する信号値のうち、

位置のピクセルに該当する信号値に対する共分散、

は、複数の低解像度イメージを構成するピクセルの位置に該当する信号値のうち、

位置のピクセルに該当する信号の大きさ値、

は、

に対するエルミート転置をそれぞれ表す。
【0042】
この時、本実施形態による

は、複数の低解像度イメージそれぞれを構成するピクセルのうち一部ピクセルの位置になりうる。

が(j,k)である場合を挙げて説明すれば、

は、複数の低解像度イメージ信号それぞれの(j,k)座標に該当する信号の大きさ値を表す。
【0043】
マトリックス表記法を使用して例を挙げて説明すれば、3個の低解像度イメージ信号は、数式5のように表現できる。
【数5】

数式5において、マトリックスを構成するエレメント(p11〜p19、p21〜p29、p31〜p39)それぞれは、低解像度イメージを構成するピクセルの位置に該当する信号値になりうる。
【0044】
この時、(j,k)が(2,2)である場合を挙げて説明すれば、

は、以下の数式6のように表現できる。
【数6】

【0045】
したがって、本実施形態による複数の低解像度イメージを構成するピクセルのうち、(2,2)ピクセルの位置に該当する信号値に対する共分散マトリックスは、以下の数式7のように表現できる。
【数7】

【0046】
したがって、本実施形態による加重値算出部120は上記のような演算を行って、複数の低解像度イメージそれぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値に対して共分散マトリックスを構成し、構成された共分散マトリックスの逆共分散マトリックスを算出し、算出された共分散マトリックスの逆共分散マトリックスと操向ベクトルとを使用して高解像度イメージ信号を合成するために、複数の低解像度イメージ信号に適用される加重値を算出できる。
【0047】
この時、本実施形態による加重値算出部120は、共分散マトリックスの逆共分散マトリックスを算出するに当って、安定性を保証するために、ダイアゴナルローディング技法を使用できる。
例を挙げて説明すると、加重値算出部120は、加重値を算出するための共分散を算出する以下の数式8のような演算をさらに行う。
【数8】

数式8において、

は、複数の低解像度イメージ信号に対する安定性が向上した共分散、Rは、複数の低解像度イメージ信号に対する共分散、γは、小さなスカラー(scalar)値であり、例えば、0.01になり、Iは、単位行列になりうる。
【0048】
数式7で算出された共分散R(2,2)を挙げて説明すれば、安定性が向上した共分散

は、以下の数式9のように表現できる。
【数9】

これにより、本実施形態による加重値算出部120は、上記で記載されたような数式による演算を行って、高解像度イメージ信号を合成するために、複数の低解像度イメージ信号に適用される加重値αを算出できる。
【0049】
この時、3つの低解像度イメージ信号を利用する場合、加重値αは、3×1形態のマトリックスになり、最初の行は、最初の低解像度イメージ信号に対する加重値、2番目の行は、2番目の低解像度イメージ信号に対する加重値、三番目の行は、三番目の低解像度イメージ信号に対する加重値になりうる。
これにより、本実施形態による加重値算出部120で算出される加重値αは、i×1形態のマトリックスになり、i番目の行は、i番目の低解像度イメージ信号に対する加重値を表す。
【0050】
したがって、本実施形態による加重値算出部120は、数式2、4、8のような演算を行って、複数の低解像度イメージそれぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値に対して、高解像度イメージ信号を合成するために複数の低解像度イメージ信号に適用される加重値を算出できる。
【0051】
複数の低解像度イメージ信号を利用して高解像度イメージ信号を合成する場合、複数の低解像度イメージ信号それぞれに対して加重値が適用される。
この時、加重値を算出する方法は、固定アポディゼーションウィンドウィング(fixed apodization windowing)方式またはデータ依存(Data−Dependent)方式がある。
【0052】
固定アポディゼーションウィンドウィング方式についてさらに詳細に説明すると、固定アポディゼーションウィンドウィング方式は、方形ウィンドウアポディゼーション(rectangular window apodization)を利用して、あらゆる低解像度イメージを構成する同じ位置のピクセルに対する信号値を累積した後で平均を求める方法のように、複数の低解像度イメージ信号間の加重値は、固定された値(例えば、1など)を使用できる。また、固定アポディゼーションウィンドウィング方式は、ハミングウィンドウ(Hamming Window)などを利用してもよい。このような場合、演算量が低減しうるが、診断画像のクオリティーが低下する。
【0053】
データ依存方式についてさらに詳細に説明すると、データ依存方式は、あらゆる低解像度イメージ信号を構成するあらゆる信号値に対して、アポディゼーション加重値を算出する。
この時、あらゆる信号値に対するアポディゼーション加重値は、あらゆる低解像度イメージを構成するピクセルの位置に対応する信号値に対して、相関関係を利用して最小分散法による加重値を算出する。このような場合、診断画像の解像度が向上することでクオリティーも向上しうるが、演算量が急激に増大する。
【0054】
これにより、本実施形態による加重値算出部120は、前述したように、複数の低解像度イメージそれぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち一部ピクセルの位置に対応する信号値に対して、複数の低解像度イメージ信号それぞれの加重値を算出する。したがって、本実施形態による診断画像生成装置100の演算量を低減させつつも、診断画像のクオリティーを保証できる。
【0055】
さらに詳細に説明すると、高解像度イメージ信号を合成するに当って、加重値を適用する低解像度イメージそれぞれのピクセルの位置に対応する信号値が表すポイントは、物理的に同じ位置である。
したがって、複数の低解像度イメージそれぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値に対する加重値を算出し、算出された加重値を利用して高解像度イメージ信号を合成しても、高解像度イメージ信号の性能には影響がほとんどなくなる。
【0056】
本実施形態による加重値算出部120で、複数の低解像度イメージ信号それぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値を利用して加重値を算出するに当って、一部ピクセルの位置に対応する信号値について、以下図3で詳細に説明する。
【0057】
本実施形態による加重値算出部120は、上述したように、複数の低解像度イメージそれぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち一部ピクセルの位置に対応する信号値に対して、複数の低解像度イメージ信号それぞれの加重値を算出する。
したがって、本実施形態による診断画像生成装置100の演算量を低減させつつも、診断画像のクオリティーを保証できる。
【0058】
高解像度イメージ信号合成部130は、複数の低解像度イメージ信号に対して加重値算出部120で算出された加重値を適用して、高解像度イメージ信号を合成する。
この時、合成された高解像度イメージ信号は診断画像として生成される。
本実施形態による高解像度イメージ信号合成部130は、低解像度イメージ信号合成部110で合成された複数の低解像度イメージ信号に対して、加重値算出部120で算出された加重値を適用して、一つまたはそれ以上の高解像度イメージ信号を生成する演算を行う。
【0059】
トランスデューサから被写体にI番信号を送信する場合を例として挙げれば、高解像度イメージ信号合成部130で行われる演算は、以下の数式10の形態で表される。
【数10】

数式10において、

は、高解像度イメージを構成するピクセルの位置に該当する信号値のうち

位置のピクセルに対する信号値、αは、数式2によって算出されたi番目の低解像度イメージ信号に対する加重値、

は、数式1によって算出されたi番目の低解像度イメージの

位置のピクセルに対する信号値になりうる。
これにより、診断画像生成装置100は、演算量を顕著に低減させつつも高鮮明診断画像を生成できる。
【0060】
図3は、本実施形態による加重値算出部120で、低解像度イメージを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値を利用して加重値を算出する方法の一例を示す図面である。
図3では、説明の便宜のために、低解像度イメージを構成するピクセルの位置に該当する信号値が、低解像度イメージを構成するピクセルの輝度値である場合を挙げて説明する。
【0061】
図3を参照すると、低解像度イメージ31、32と、低解像度イメージ31を構成するピクセル(3111〜3119、3121〜3129、3131〜3139、3141〜3149)、及び低解像度イメージ32を構成するピクセル(3211〜3219、3221〜3229、3231〜3239、3241〜3249)を示す。
図2及び図3を参照すれば、加重値算出部120は、低解像度イメージ31及び低解像度イメージ32それぞれを4つの領域(311〜314及び321〜324)に分割し、分割された各領域に含まれたいずれか一つのピクセルの位置に対応する信号値を利用して加重値を算出する。
【0062】
この時、いずれか一つのピクセルの位置に対応する信号値は、各領域に含まれたピクセルに対する信号値のうち、中央に位置するピクセルの信号値、最初のピクセルの信号値、最後のピクセルの信号値など多様な場合になりうる。
以下、説明の便宜上、中央に位置するピクセルの信号値を挙げて説明するが、これに限定されるものではない。
【0063】
加重値算出部120は、低解像度イメージ31及び低解像度イメージ32それぞれを4つの領域(311〜314及び321〜324)に分割し、第1領域311及び321に含まれたピクセル(3111〜3119及び3211〜3219)の位置に対応する信号値のうち、中央に位置するピクセル3115及び3215の信号値を利用して、低解像度イメージ31の第1領域311に対する第1加重値、及び低解像度イメージ32の第1領域321に対する第2加重値を算出し、第1加重値を、低解像度イメージ31の第1領域311に含まれたあらゆるピクセル(3111〜3119)の位置に対応する信号値に共通して適用し、第2加重値を、低解像度イメージ32の第1領域321に含まれたあらゆるピクセル(3211〜3219)の位置に対応する信号値に共通して適用する。
【0064】
また、加重値算出部120は、各々の第2領域312及び322に含まれた信号ピクセル(3121〜3129及び3221〜3229)の位置に対応する信号値のうち、中央に位置するピクセル(3125及び3225)の信号値を利用して、低解像度イメージ31の第2領域312に対する第3加重値、及び低解像度イメージ32の第2領域322に対する第4加重値を算出し、第3加重値を、低解像度イメージ31の第2領域312に含まれたあらゆるピクセル(3121〜3129)の位置に対応する信号値に共通して適用し、第4加重値を、低解像度イメージ32の第2領域322に含まれたあらゆるピクセル(3221〜3229)の位置に対応する信号値に共通して適用する。
【0065】
このような方式で加重値算出部120は、各々の第3領域313及び323、及び第4領域314及び324に適用される加重値を算出できる。
これにより、本実施形態による加重値算出部120は、複数の低解像度イメージ31、32を複数の領域に分割して、各領域に含まれたいずれか一つのピクセルの位置に対応する信号値を利用して加重値を算出し、高解像度イメージ信号合成部130は、算出された加重値を、加重値の算出に利用した信号値に対応するピクセルが含まれた領域に適用して、高解像度イメージ信号を合成する。
【0066】
ただし、図3に示したのは、本実施形態による一つの実施形態だけであり、これに限定されず、複数の低解像度イメージ31、32に対して、領域区分なしにランダムに選択された一部ピクセル(例えば、3119及び3219)の位置に対応する信号値を利用して加重値を算出してもよいということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0067】
したがって、本実施形態による診断画像生成装置100は、データに依存的な加重値を算出しつつも物理的に類似した位置に対して同じ加重値を使用するため、演算量を低減させつつも高鮮明診断画像を生成できる。
【0068】
図4は、本実施形態による加重値算出部120で加重値を算出して高解像度イメージ信号を合成する方法の一例を示す図面である。
以下では、説明の便宜のために、低解像度イメージ信号合成部110で4個の低解像度イメージ信号を合成し、加重値算出部120で低解像度イメージそれぞれを4個の領域に分割する場合を挙げて説明したが、これに限定されるものではない。また、以下では、低解像度イメージを構成するピクセルの位置に対応する信号値が、低解像度イメージに含まれたピクセルの輝度値を表すと仮定して説明するが、これに限定されるものではない。
【0069】
図2及び図4を参照すると、低解像度イメージ信号合成部110は、トランスデューサから受信した信号を利用して、第1低解像度イメージ41、第2低解像度イメージ42、第3低解像度イメージ43、及び第4低解像度イメージ44それぞれを合成する。
【0070】
加重値算出部120は、複数の低解像度イメージ(41〜44)それぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値を利用して、高解像度イメージ信号を合成するために複数の低解像度イメージ信号に適用される加重値を算出する。
例を挙げて説明すると、加重値算出部120は、複数の低解像度イメージ(41〜44)それぞれを4個の領域に分割して、各領域に含まれたいずれか一つのピクセルの位置に対応する信号値を利用して加重値を算出する。
すなわち、加重値算出部120は、複数の低解像度イメージ(41〜44)それぞれの第1領域(411、421、431、441)に含まれたいずれか一つのピクセルの位置に対応する信号値を利用して加重値を算出し、算出された加重値を、加重値の算出に利用した信号値に対応するピクセルが含まれたそれぞれの第1領域(411、421、431、441)に適用させる。
【0071】
さらに詳細に説明すると、加重値算出部120は、第1低解像度イメージ41の第1領域411に含まれたいずれか一つのピクセルの位置に対応する信号値、第2低解像度イメージ42の第1領域421に含まれたいずれか一つのピクセルの位置に対応する信号値、第3低解像度イメージ43の第1領域431に含まれたいずれか一つのピクセルの位置に対応する信号値、及び第4低解像度イメージ44の第1領域441に含まれたいずれか一つのピクセルの位置に対応する信号値を利用して、低解像度イメージ(41〜44)それぞれに対する第1〜第4加重値を算出する。
【0072】
これにより、高解像度イメージ信号合成部130は、複数の低解像度イメージ(41〜44)それぞれに対して算出された加重値を適用して、高解像度イメージ45を合成する。
例を挙げて説明すると、加重値算出部120で算出された第1加重値は、第1低解像度イメージ41の第1領域411に含まれたピクセルの位置に対応する信号値に少なくとも一回以上適用され、第2加重値は、第2低解像度イメージ42の第1領域421に含まれたピクセルの位置に対応する信号値に少なくとも一回以上適用され、第3加重値は、第1低解像度イメージ43の第1領域431に含まれたピクセルの位置に対応する信号値に少なくとも一回以上適用され、第4加重値は、第1低解像度イメージ44の第1領域441に含まれたピクセルの位置に対応する信号値に少なくとも一回以上適用される。
【0073】
このような方式で加重値算出部120は、高解像度イメージ信号を合成するために複数の低解像度イメージ信号に適用される加重値を算出し、高解像度イメージ信号合成部130は、複数の低解像度イメージ信号それぞれに対して算出された加重値を適用して、高解像度イメージ信号を合成する。
したがって、本実施形態による診断画像生成装置100は、高鮮明診断画像を効率的に生成できる。
【0074】
図5は、本実施形態による診断システム200の構成を示すブロック図である。
本実施形態による診断システム200は、プローブ50及び診断画像生成装置100で構成され、診断画像生成装置100は、TGC(Time Gain Compensation)102、ADC(Analog Digital Converter)104、保存部106、ビームフォーマー108、低解像度イメージ信号合成部110、加重値算出部120、及び高解像度イメージ信号合成部130で構成される。
【0075】
また、保存部106は、第1〜第I保存部で構成され、ビームフォーマー108は、第1〜第Iビームフォーマーで構成され、低解像度イメージ信号合成部110は、第1〜第I低解像度イメージ信号合成部で構成される。
図5では、説明の便宜のため、プローブ50と被写体との間でI回、信号を送受信し、これによる、I個の低解像度イメージ信号を生成する場合を挙げて説明したが、これに限定されないということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0076】
図5に示した診断システム200は、本実施形態と関連する構成要素のみを図示している。したがって、図5に示した構成要素以外に他の汎用的な構成要素がさらに含まれうるということを、当業者ならば理解できるであろう。
また、図5に示した診断画像生成装置100は、図1〜図2に示した診断画像生成装置100の一実施形態に該当する。これにより、本実施形態による診断画像生成装置100は、図5に示したユニットに限定されるものではない。また、図1〜図4と関連して記載された内容は、図5に示した診断画像生成装置100にも適用できるため、重なる説明は省略する。
【0077】
本実施形態による診断システム200は、被写体とプローブ50との間で送受信される信号を利用して、診断画像生成装置100で被写体に対する診断画像を生成する。
この時、被写体とプローブ50との間で送受信される信号は超音波信号になり、被写体に対する診断画像は超音波画像になりうるが、これに限定されるものではない。
【0078】
プローブ50は、複数のトランスデューサを利用して被写体との間で信号を送受信する。
この時、複数のトランスデューサは、アレイトランスデューになりうる。この時、プローブ50で送受信される信号が超音波信号である場合を挙げて説明すると、プローブ50のトランスデューサは、電気信号を超音波信号に変換して被写体に送信し、被写体から反射された超音波信号を受信して電気信号に変換する。
【0079】
診断画像生成装置100は、プローブ50で受信された信号を利用して、複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成し、合成された複数の低解像度イメージ信号に所定の加重値を適用して高解像度イメージ信号を合成し、合成された高解像度イメージ信号を診断画像として出力する。
【0080】
TGC(Time Gain Compensation)102は、プローブ50で受信した信号に対して、距離による信号減衰を補正する。
信号が超音波信号である場合を挙げてさらに詳細に説明すると、超音波ビームは、深さに従って伝播しながら減衰する特性がある。したがって、プローブ50の表面から遠くに位置する部位から反射された信号は、プローブ50の表面から近くに位置する部位から反射された信号に比べて相対的に弱いため、プローブ50の表面から遠くに位置する部位から反射された信号による画像は暗く表れる。したがって、TGC102は深さによる信号減衰を補正して、被写体のそれぞれ異なる位置から反射された信号を同じ輝度で表示させる。
【0081】
ADC(Analog Digital Converter)104は、TGC102によって補正された信号をデジタル信号に変換する。
保存部106は、ADC104で変換されたデジタル信号を保存する。この時、本実施形態による保存部106は、第1〜第I保存部を備える。
【0082】
アレイトランスデューサに含まれたトランスデューサが順次に信号を送信する場合を挙げてさらに詳細に説明すると、最初に、複数のトランスデューサのうち最初のトランスデューサから被写体に信号を送信し、複数のトランスデューサは、被写体から反射された信号を受信する。受信された信号は、TGC102及びADC104を経て保存部106の第1保存部に保存される。
また、2番目に、複数のトランスデューサのうち2番目のトランスデューサから被写体に信号を送信し、複数のトランスデューサは、被写体から反射された信号を受信する。受信された信号は、TGC102及びADC104を経て保存部106の第2保存部に保存される。
これらを順次に行い、複数のトランスデューサのうちI番目のトランスデューサから被写体に信号を送信し、複数のトランスデューサは、被写体から反射された信号を受信する。受信された信号は、TGC102及びADC104を経て保存部106の第I保存部に保存される。
【0083】
本実施形態による保存部106は、通例的な記録媒体であり、当業者ならば、保存部106は、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、及びメモリカードなどをいずれも含むことが分かる。
【0084】
ビームフォーマー108、及び低解像度イメージ信号合成部110は、保存部106に保存された信号を利用して、複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成する。
この時、本実施形態によるビームフォーマー108は、第1〜第Iビームフォーマーを備え、低解像度イメージ信号合成部130は、第1〜第I低解像度イメージ信号合成部を備える。第1〜第I低解像度イメージ信号合成部は、複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成する。
【0085】
また、図5では、ビームフォーマー108が、低解像度イメージ信号合成部110と別個に存在するように示したが、これに限定されず、ビームフォーマー108は、低解像度イメージ信号合成部110に含まれてもよいということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0086】
加重値算出部120は、複数の低解像度イメージそれぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値を利用して、高解像度イメージ信号を合成するために複数の低解像度イメージ信号に適用される加重値を算出する。
本実施形態による加重値算出部120は、第1〜第I低解像度イメージ信号合成部で合成された第1〜第I低解像度イメージそれぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値を利用して、加重値を算出する。
【0087】
高解像度イメージ信号合成部130は、加重値算出部120で算出された加重値を、低解像度イメージ信号合成部110で合成された複数の低解像度イメージ信号それぞれに適用して、高解像度イメージ信号を合成する。
【0088】
上述において、保存部106、ビームフォーマー108、及び低解像度イメージ信号合成部110は、それぞれ一つのハードウェアで構成され、第1保存部〜第I保存部、第1ビームフォーマー〜第Iビームフォーマー、及び第1低解像度イメージ信号合成部〜第I低解像度イメージ信号合成部は、それぞれ一つのハードウェア内に仮想空間に分離されて構成される。
また、これに限定されず、保存部106、ビームフォーマー108、及び低解像度イメージ信号合成部110は、第1保存部〜第I保存部、第1ビームフォーマー〜第Iビームフォーマー、及び第1低解像度イメージ信号合成部〜第I低解像度イメージ信号合成部それぞれに対応する複数のハードウェアで構成してもよいということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0089】
したがって、本実施形態による診断画像生成装置100は、複数の低解像度イメージそれぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値を利用して算出された加重値を適用して高解像度イメージ信号を合成するため、診断画像生成装置100の演算量を顕著に低減させつつも生成される高解像度イメージ信号のクオリティーを保証できる。
【0090】
図6は、本実施形態による加重値算出部120の構成の一例を示すブロック図である。
図6を参照すれば、本実施形態による加重値算出部120は、加重値保存部122及び加重値更新部124で構成される。
【0091】
図6に示した診断画像生成装置100は、図1、図2及び図5に示した診断画像生成装置100の一実施形態に該当する。これにより、本実施形態による診断画像生成装置100は、図6に示したユニットに限定されるものではない。また、図1〜図5と関連して記載された内容は、図6に示した診断画像生成装置100にも適用できるため、重なる説明は省略する。
【0092】
加重値算出部120は、低解像度イメージ信号合成部110で合成された複数の低解像度イメージそれぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値を利用して、高解像度イメージ信号を合成するために複数の低解像度イメージ信号に適用される加重値を算出する。
例を挙げて説明すると、加重値保存部122は、算出された加重値を保存し、加重値更新部124は、複数の低解像度イメージそれぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値を利用して加重値を算出し、加重値保存部122に保存された加重値を前記算出された加重値に更新する。この時、加重値保存部122に保存された加重値はアポディゼーションになりうる。
【0093】
さらに詳細に説明すると、加重値更新部124は、複数の低解像度イメージそれぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値を利用して算出された加重値のみを更新する。
加重値保存部122は、更新された加重値を保存しているため、高解像度イメージ信号合成部130は、低解像度イメージを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、加重値の算出に利用された一部ピクセルの位置に対応する信号値以外の信号値は、加重値保存部124に保存された加重値を少なくとも一回以上適用する。
【0094】
図3を参照して説明すると、加重値更新部124は、低解像度イメージ31の第1領域311を構成するピクセル(3111〜3119)の位置に対応する信号値のうち、一部ピクセル3115の位置に対応する信号値、及び低解像度イメージ32の第1領域321を構成するピクセル(3211〜3219)の位置に対応する信号値のうち、一部ピクセル3215の位置に対応する信号値を利用して第1加重値を算出し、加重値保存部122に保存された加重値を第1加重値に更新する。
【0095】
この時、高解像度イメージ信号合成部130は、低解像度イメージ31の第1領域311を構成するピクセル(3111〜3119)の位置に対応する信号値に対して、加重値保存部122に保存された低解像度イメージ31に対する第1加重値を少なくとも一回以上適用して、高解像度イメージ信号を合成する。
また、高解像度イメージ信号合成部130は、低解像度イメージ32の第1領域321を構成するピクセル(3211〜3219)の位置に対応する信号値に対して、加重値保存部122に保存された低解像度イメージ32に対する第1加重値を少なくとも一回以上適用して、高解像度イメージ信号を合成する。
【0096】
さらに、加重値更新部124は、低解像度イメージ31の第2領域312を構成するピクセル(3121〜3129)の位置に対応する信号値のうち、一部ピクセル3125の位置に対応する信号値、及び低解像度イメージ32の第2領域322を構成するピクセル(3221〜3229)の位置に対応する信号値のうち、一部ピクセル3225の位置に対応する信号値を利用して第2加重値を算出し、加重値保存部122に保存された第1加重値を第2加重値に更新する。
【0097】
この時、高解像度イメージ信号合成部130は、低解像度イメージ31の第2領域312を構成するピクセル(3121〜3129)の位置に対応する信号値に対して、加重値保存部122に保存された低解像度イメージ31に対する第2加重値を少なくとも一回以上適用して、高解像度イメージ信号を合成する。
また、高解像度イメージ信号合成部130は、低解像度イメージ32の第2領域322を構成するピクセル(3221〜3229)の位置に対応する信号値に対して、加重値保存部122に保存された低解像度イメージ32に対する第2加重値を少なくとも一回以上適用して、高解像度イメージ信号を合成する。
【0098】
加重値保存部122及び加重値更新部124にてこれらの工程を少なくとも一回以上行うことで、高解像度イメージ信号合成部130は、高鮮明の高解像度イメージ信号を獲得できる。
【0099】
図7は、本実施形態による医療画像システム300の構成を示すブロック図である。
図7を参照すると、医療画像システム300は、診断システム200、表示部210、保存部220、及び通信部230で構成され、診断システム200は、プローブ50及び診断画像生成装置100で構成される。
【0100】
図7に示した医療画像システム300は、本実施形態と関連する構成要素のみを示している。したがって、図7に示した構成要素以外に他の汎用的な構成要素がさらに含まれうるということを、当業者ならば理解できるであろう。
また、図7に示したプローブ50、診断画像生成装置100、及び診断システム200は、図1、図2、図5及び図6に示したプローブ50、診断画像生成装置100及び診断システム200の一実施形態に該当する。したがって、図1〜図6と関連して記載された内容は、図7に示した医療画像システム300にも適用できるため、重なる説明は省略する。
【0101】
診断システム200は、トランスデューサから受信される信号を利用して複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成し、合成された複数の低解像度イメージそれぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値を利用して算出された加重値を、複数の低解像度イメージ信号それぞれに適用して高解像度イメージ信号を合成し、合成された高解像度イメージ信号を診断画像として出力する。
【0102】
従って、プローブ50は、複数のトランスデューサを利用して被写体と信号との間で信号を送受信し、診断画像生成装置100は、プローブ50で受信した信号を利用して複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成し、合成された複数の低解像度イメージそれぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値を利用して算出された加重値を、複数の低解像度イメージ信号それぞれに適用して高解像度イメージ信号を合成し、合成された高解像度イメージ信号を診断画像として出力する。
【0103】
表示部210は、診断システム200から出力された診断画像を表示する。
例を挙げて説明すると、表示部210は、医療画像システム300に設けられたディスプレイパネル、タッチ画面、モニターなどの出力装置、及びこれらを駆動するためのソフトウェアモジュールをいずれも備える。
【0104】
保存部220は、診断システム200から出力された診断画像を保存する。
例を挙げて説明すると、保存部220は、通例的な記録媒体であり、当業者ならば、保存部220は、HDD、ROM、RAM、フラッシュメモリ、及びメモリカードなどをいずれも含むことが分かる。
【0105】
通信部230は、診断システム200から出力された診断画像を外部装置に送信し、外部装置から送信されたデータを受信する。この時、外部装置は、遠隔地に位置する他の医療画像システム、汎用コンピュータシステム、FAXなどである。
本実施形態による通信部230は、有無線ネットワークを通じて外部装置とデータを送受信できる。この時、ネットワークは、インターネット、LAN(Local Area Network)、無線LAN(Wireless Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、PAN(Personal Area Network)などを含むが、これに限定されず、情報を送受信できる他の種類のネットワークであってもよいということが分かる。
【0106】
また、本実施形態による保存部220及び通信部230は、画像判読及び検索機能をさらに含めてPACS(Picture Archiving Communication System)のような形態で一体化してもよいということを、当業者ならば理解できるであろう。
したがって、医療画像システム300は、診断画像生成装置200で生成されて出力された診断画像を表示し、保存して伝送する。
【0107】
図8は、本実施形態による診断画像を生成する方法を説明するためのフローチャートである。
図8を参照すると、診断画像を生成する方法は、図1、図2、図5、図6及び図7に示したプローブ50、診断画像生成装置100、及び医療画像システム300で時系列的に処理される工程で構成される。
したがって、以下で省略された内容であっても、図1〜図7に示したプローブ50、診断画像生成装置100、及び医療画像システム300に関して上述した内容は、図8の診断画像を生成する方法にも適用され得るということが分かる。
【0108】
まず、ステップS801で、プローブ50は、被写体から反射された信号を受信する。
この時、被写体から反射された信号は、プローブ50から送信した信号が被写体によって反射された信号を表す。
次に、ステップS802で、低解像度イメージ信号合成部110は、ステップS801で受信した信号を利用して複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成する。
【0109】
次に、ステップS803で、加重値算出部120は、ステップS802で合成された複数の低解像度イメージそれぞれを構成するピクセルの位置に対応する信号値のうち、一部ピクセルの位置に対応する信号値を利用して、高解像度イメージ信号を合成するために複数の低解像度イメージ信号に適用される加重値を算出する。
この時、算出された加重値は保存され、新たな加重値が算出される場合、保存されている加重値は更新される。
【0110】
次に、ステップS804で、高解像度イメージ信号合成部130は、ステップS802で合成した複数の低解像度イメージ信号それぞれに対して、ステップS803で算出した加重値を適用して高解像度イメージ信号を合成する。
これにより、合成された高解像度イメージ信号は、診断画像として生成されて出力される。
【0111】
したがって、本実施形態による診断画像生成装置100は、高解像度イメージ信号を合成するに当って、複数の低解像度イメージ信号を構成するピクセルに対して一部の互いに異なる加重値を適用するため、演算量を顕著に低減させつつも高解像度イメージ信号の性能を保証できる。
【0112】
また、上述した診断画像を生成する方法は、コンピュータで実行できるプログラムで作成でき、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を利用して、プログラムを動作させる汎用デジタルコンピュータで具現できる。
また、上述した方法に用いられるデータの構造は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体にいろいろな手段を通じて記録できる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、磁気記録媒体(例えば、ROM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光学的判読媒体(例えば、CD−ROM、DVDなど)などの記録媒体を含み得る。
【0113】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0114】
本発明は、診断システム及び医療画像システム関連の技術分野に好適に用いられる。
【符号の説明】
【0115】
50 プローブ
100 診断画像生成装置
102 TGC(Time Gain Compensation)
104 ADC(Analog Digital Converter)
106 保存部
108 ビームフォーマー
110 低解像度イメージ信号合成部
120 加重値算出部
122 加重値保存部
124 加重値更新部
130 高解像度イメージ信号合成部
200 診断システム
210 表示部
220 保存部
230 通信部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体から反射される信号を用いて、複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成する低解像度イメージ信号合成部と、
前記合成された複数の低解像度イメージ信号それぞれを形成する複数のピクセルの各々の位置に対応する複数の信号値のうち、一部のピクセルの各々の位置に対応する信号値を利用して、高解像度イメージ信号を合成するために用いられる、前記複数の低解像度イメージ信号に適用する加重値を算出する加重値算出部と、
前記複数の低解像度イメージ信号それぞれに対して前記算出された加重値を適用して、前記高解像度イメージ信号を合成する高解像度イメージ信号合成部とを備えることを特徴とする診断画像生成装置。
【請求項2】
前記加重値算出部は、前記複数の低解像度イメージ信号それぞれを複数の領域に分割して、各領域に含まれたいずれか一つのピクセルの位置に対応する信号値を利用して加重値を算出し、
前記高解像度イメージ信号合成部は、前記算出された加重値を、前記加重値の算出に利用した信号値に対応するピクセルが含まれた領域に適用することを特徴とする請求項1に記載の診断画像生成装置。
【請求項3】
前記加重値算出部は、前記複数の低解像度イメージ信号それぞれに含まれた一部のピクセルの各々の位置に対応する信号値に対して、最小分散法を利用して加重値を算出することを特徴とする請求項1に記載の診断画像生成装置。
【請求項4】
前記加重値算出部は、前記複数の低解像度イメージ信号それぞれに含まれた一部のピクセルの各々の位置に対応する信号値に対して共分散マトリックスを生成し、生成された共分散マトリックスの逆共分散マトリックスを算出し、算出された逆共分散マトリックスを利用して加重値を算出することを特徴とする請求項3に記載の診断画像生成装置。
【請求項5】
前記加重値算出部は、前記算出された加重値を保存する加重値保存部と、
前記高解像度イメージ信号を合成するために用いられる、前記複数の低解像度イメージ信号に適用される加重値を算出し、前記加重値保存部に保存された加重値を前記算出された加重値に更新する加重値更新部とを含むことを特徴とする請求項1に記載の診断画像生成装置。
【請求項6】
前記高解像度イメージ信号合成部は、前記低解像度イメージ信号を形成するピクセルの各々の位置に対応する信号値のうち、加重値の算出に利用された一部のピクセルの各々の位置に対応する信号値以外の信号値は、前記加重値保存部に保存された加重値を少なくとも1回は適用することを特徴とする請求項5に記載の診断画像生成装置。
【請求項7】
前記加重値は、アポダイゼーション(apodization)加重値に対応することを特徴とする請求項1に記載の診断画像生成装置。
【請求項8】
複数のトランスデューサを用いて被写体に信号を送信、及び被写体から信号を受信するプローブと、
前記プローブで受信された信号を利用して複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成し、合成された複数の低解像度イメージ信号それぞれを形成する複数のピクセルの各々の位置に対応する信号値のうち一部のピクセルの各々の位置に対応する信号値を利用して算出された加重値を、前記複数の低解像度イメージ信号それぞれに適用して高解像度イメージ信号を合成し、合成された高解像度イメージ信号を診断画像として出力する診断画像生成装置とを備えることを特徴とする診断システム。
【請求項9】
前記診断画像生成装置は、前記複数の低解像度イメージ信号それぞれを複数の領域に分割して、各領域に含まれたいずれか一つのピクセルの位置に対応する信号値を利用して加重値を算出し、前記算出された加重値を、前記加重値の算出に利用した信号値に対応するピクセルが含まれた領域に適用することを特徴とする請求項8に記載の診断システム。
【請求項10】
被写体から反射される信号を用いて複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成し、合成された複数の低解像度イメージ信号それぞれを形成する複数のピクセルの各々の位置に対応する複数の信号値のうち一部のピクセルの各々の位置に対応する信号値を利用して算出された加重値を前記複数の低解像度イメージ信号それぞれに適用して高解像度イメージ信号を合成し、前記合成された高解像度イメージ信号を診断画像として出力する診断画像生成装置と、
前記出力された診断画像を表示する表示部とを備えることを特徴とする医療画像システム。
【請求項11】
前記診断画像生成装置は、前記複数の低解像度イメージ信号それぞれを複数の領域に分割して、各領域に含まれたいずれか一つのピクセルの位置に対応する信号値を利用して加重値を算出し、前記算出された加重値を、前記加重値の算出に利用した信号値に対応するピクセルが含まれた領域に適用することを特徴とする請求項10に記載の医療画像システム。
【請求項12】
被写体から反射される信号を受信する段階と、
前記受信された信号を利用して、複数の低解像度イメージ信号それぞれを合成する段階と、
前記合成された複数の低解像度イメージ信号それぞれを形成する複数のピクセルの各々の位置に対応する複数の信号値のうち一部のピクセルの各々の位置に対応する信号値を利用して、高解像度イメージ信号を合成するために用いられる、前記複数の低解像度イメージ信号に適用する加重値を算出する段階と、
前記複数の低解像度イメージ信号それぞれに対して前記算出された加重値を適用して前記高解像度イメージ信号を合成する段階とを有することを特徴とする診断画像生成方法。
【請求項13】
前記加重値を算出する段階は、前記複数の低解像度イメージ信号それぞれを複数の領域に分割して、各領域に含まれたいずれか一つのピクセルの位置に対応する信号値を利用して加重値を算出し、
前記高解像度イメージ信号を合成する段階は、前記算出された加重値を前記加重値の算出に利用した信号値に対応するピクセルが含まれた領域に適用することを特徴とする請求項12に記載の診断画像生成方法。
【請求項14】
前記加重値を算出する段階は、前記複数の低解像度イメージ信号それぞれに含まれた一部のピクセルの各々の位置に対応する信号値に対して、最小分散法を利用して加重値を算出することを特徴とする請求項12に記載の診断画像生成方法。
【請求項15】
前記加重値を算出する段階は、前記複数の低解像度イメージ信号それぞれに含まれた一部のピクセルの各々の位置に対応する信号値に対して共分散マトリックスを生成し、生成された共分散マトリックスの逆共分散マトリックスを算出し、算出された逆共分散マトリックスを利用して加重値を算出することを特徴とする請求項14に記載の診断画像生成方法。
【請求項16】
前記加重値を算出する段階は、前記高解像度イメージ信号を合成するために、前記複数の低解像度イメージ信号に適用される加重値を算出する段階と、
前記算出された加重値を保存する段階と、
前記保存された加重値を前記算出された加重値に更新する段階とを含むことを特徴とする請求項12に記載の診断画像生成方法。
【請求項17】
前記高解像度イメージ信号を合成する段階は、前記低解像度イメージを形成するピクセルの各々の位置に対応する信号値のうち、加重値の算出に利用された一部のピクセルの各々の位置に対応する信号値以外の信号値は、前記保存された加重値を少なくとも1回は適用することを特徴とする請求項16に記載の診断画像生成方法。
【請求項18】
前記加重値は、アポダイゼーション加重値に対応することを特徴とする請求項12に記載の診断画像生成方法。
【請求項19】
前記合成された高解像度イメージ信号を診断画像として表示する段階さらに有することを特徴とする請求項12に記載の診断画像生成方法。
【請求項20】
請求項12乃至19のいずれか1項に記載の診断画像生成方法をコンピュータで実行させるためのコンピュータプログラムを保存したことを特徴とするコンピュータで読み取り可能な記録媒体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−228513(P2012−228513A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−96477(P2012−96477)
【出願日】平成24年4月20日(2012.4.20)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】