説明

診療支援システム

【課題】情報の共有化によって医療の質の向上を図ることが可能な診療支援システムを提供する。
【解決手段】診療支援システムは、電子カルテシステムサーバ11とこれに接続される電子カルテシステムクライアント12とを備える。診療支援システムは、患者の過去の診療情報となり電子カルテシステムサーバ11に記憶された過去診療情報を用いてクライアント画面にて指示や文章を作成する際に、後に医師やコメディカルが参照可能となるよう過去診療情報を指示や文章に関連付けてこの関連付けの結果を表示するようなシステムになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、診療支援システムに関し、詳しくは、病院や診療所等に構築される電子カルテシステムに関連する診療支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
病院や診療所やその他医療機関において発生する診療情報を電子的に記録する電子カルテの入力/管理を行う電子カルテシステムは従来より知られている。例えば下記特許文献1に開示された電子カルテシステムにあっては、医師が本来の診療行為に集中することができるようにすることを目的としたシステムになっている。
【0003】
具体的には、医師がこれから診療を行う患者を選択する際に、医師端末を用いて登録患者の電子カルテを呼び出すだけで自動的に患者の選択が行われ、これに該当する患者の電子カルテが表示されるようになっている。医師が患者を選択する際の入力操作に煩わしさや手間が掛からないようになっている。
【0004】
また、電子カルテ情報とショートカット機能とが関連付けられており、医師はショートカット機能を使用して電子カルテ情報を該当する条件毎に自動的に画面上に展開することができるようになっている。医師の電子カルテ入力に係る負担が軽減されるようになっている。
【0005】
さらに、雛型を使用して新たな電子カルテを作成することができるようにもなっている。この場合も、医師の電子カルテ入力に係る負担が軽減されるようになっている。
【特許文献1】特開2003−122849号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで上記従来技術にあっては、医師が発行した指示や文章に関し、何故このような指示や文章を発行したのかが発行した医師以外の者には分からず、この理由を発行した医師以外の者が必要性を感じて知りたいと思った場合には、非常に多くの手間暇を掛けなければ知ることができないという未解決の課題を有している。この課題により、例えば処置等の次の行為が遅れてしまう可能性を有している。
【0007】
指示や文章の中の情報は、これを発行した医師以外の者でも必要に応じて知り得ることができるのが好ましいと本願発明者は考えている。
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、情報の共有化によって医療の質の向上を図ることが可能な診療支援システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の本発明の診療支援システムは、サーバと該サーバに接続された一又は複数のクライアントとを備える診療支援システムにおいて、患者の過去の診療情報となる前記サーバに記憶された過去診療情報を用いて前記クライアントの画面にて指示や文章を作成する際に、後に医師やコメディカルが参照可能となるよう前記過去診療情報を前記指示や文章に関連付けてこの関連付けの結果を表示する関連付け処理手段を有することを特徴としている。
【0010】
また、上記課題を解決するためになされた請求項2記載の本発明の診療支援システムは、サーバと該サーバに接続される一又は複数のクライアントとを備える診療支援システムにおいて、患者の診療情報を過去診療情報として記憶する情報記憶手段、前記クライアントの画面にて作成中の指示や文章と前記過去診療情報とを関連付けてこの関連付けの結果を表示する関連付け結果表示手段、前記画面に表示された前記指示や文章において前記関連付けの結果を選ぶと対応する前記過去診療情報の参照を可能とする過去診療情報参照手段、及び、前記過去診療情報から前記指示や文章の参照を可能とする指示・文章参照手段、を含む関連付け処理手段を有することを特徴としている。
【0011】
このような特徴を有する本発明によれば、過去診療情報と指示や文章とが関連付けられる。そして、この関連付けが行われたことを示す関連付けの結果がクライアントの画面に表示される。従って、後に医師やコメディカルが何故このような指示や文章を発行したのかを知ろうとした場合に、クライアントの画面上で指示や文章を見れば、この画面上の指示や文章に表示された関連付けの結果から理由を突き止めることができるようになる。
【0012】
請求項3記載の本発明の診療支援システムは、請求項2に記載の診療支援システムにおいて、前記指示や文章の作成の際に予め設定した条件に入力が合致すると、前記過去診療情報との関連付けの要否を促す出力を自動的に行う自動通知処理手段を更に有することを特徴としている。
【0013】
このような特徴を有する本発明によれば、過去診療情報と指示や文章との関連付けに関する操作性の向上が図られる。例えば、予め設定した条件に合致した条件で医師が指示や文章を作成しようとすると、関連する可能性のある過去診療情報があるとして関連付けの要否を促すメッセージがクライアントの画面上に自動的に出力(自動通知)される。この出力があることにより過去情報の検索の手間が省かれるようになる。従って、操作性の向上が図られる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1、2に記載された本発明によれば、指示や文章と過去診療情報とを関連付けることができるという効果を奏する。従って、後に医師やコメディカルが何故このような指示や文章を発行したのかを素早く知り得ることができるという効果を奏する。本発明の診療支援システムは、情報の共有化によって医療の質の向上を図ることができるという効果を奏する。
【0015】
請求項3に記載された本発明によれば、指示や文章と過去診療情報との関連付けに関する操作性の向上することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の診療支援システムの一実施の形態を示すシステム構成図である。
【0017】
図1において、本発明の診療支援システムは、病院や診療所等に構築される電子カルテシステムを構成するうちの一つのとして備えられている(単独のシステムであっても良いものとする)。本発明の診療支援システムを含む電子カルテシステムは、院内ネットワーク(LAN)を介して例えば医事会計システムなどにも接続されている(一例であるものとする)。
【0018】
本発明の診療支援システムは、電子カルテシステムサーバ(サーバ)11と、院内ネットワークを介してこの電子カルテシステムサーバ11に接続される電子カルテシステムクライアント(クライアント)12とを備えて構成されている。電子カルテシステムクライアント12は、図示の如く診察室だけでなく、処置室や撮影室、更には検査室などにもそれぞれ一台ずつ設置されている。
【0019】
電子カルテシステムサーバ11は、サーバーマシンとサーバーソフトとを備えて構成されている。サーバーマシンは、制御処理を行う装置としての制御処理11aと、各種の情報を記憶する記憶装置とを含んで構成されている。この記憶装置としては、患者の過去の診療情報を記憶する過去診療情報11bや、医師が発行する指示や文章と過去情報との条件をマスタ化したマスタ情報を記憶するマスタ情報11c、指示の発行や文章の作成の際にマスタ情報の条件に合致した過去情報があれば自動的に過去情報を通知するもととなる自動通知情報を記憶する自動通知情報11d等が含まれている。
【0020】
電子カルテシステムクライアント12は、医師や各コメディカルが、指示の発行や文章の作成、指示の受け取りや結果の入力/登録を行うことができるように構成されている。電子カルテシステムクライアント12で入力/登録を行った指示や結果等は、過去診療情報11bに記憶されるようになっている。電子カルテシステムクライアント12は、表示装置12aと、入力手段12bとを含んで構成されている。
【0021】
本形態での表示装置12aはモニタであり、また、入力手段12bはキーボードやマウスやペンタブレットなどである。電子カルテシステムクライアント12には、特に図示しないが制御装置等も含まれている。また、付随する装置としては、プリンタ等の出力装置があるものとする。
【0022】
本発明の診療支援システムは、医師が例えば診察室において電子カルテシステムクライアント12を用いて指示を発行する際、若しくは文章を作成する際に、この指示や文章と、過去診療情報11bに記憶される過去診療情報とを関連付けることで、後に双方からの参照、すなわち指示や文章から過去診療情報の参照、或いは過去診療情報から指示や文章の参照を実現することができるようになっている。
【0023】
双方からの参照は、指示医だけでなく、この他の医師や各コメディカル等が最寄りの電子カルテシステムクライアント12を用いて参照できるようになっている。本発明の診療支援システムは、情報の共有化を図ったシステムとなっている。
【0024】
以下、図1ないし図12を参照しながら指示や文章と過去診療情報との関連付けに関しての各種の例を説明する。
【0025】
図2は診療録画面の一例を示す図、図3は関連付け処理の一例を示すフローチャート、図4は関連付け処理手段のブロック図、図5は関連付け処理DB構成を示す図、図6は診療情報提供書の作成画面例を示す図、図7は過去情報の検索方法についての説明図、図8は過去情報を関連付けるための一例を示す図、図9は図8の説明を補足するための図、図10は処方指示の作成画面例を示す図、図11は自動通知DB構成を示す図、図12は自動通知処理の例を示す図である。
【0026】
図1、図2において、電子カルテシステムクライアント12の表示装置12aの画面上に表示される診療録画面(図2に示される画面)は、医師による診療においての基本画面となっている。先ず、この診療録画面に基づく関連付け処理の流れについて説明する。
【0027】
図3において、引用符号21で示す「診察開始」のステップでは、診療録画面が診察を開始するタイミングで画面上に表示される。ここでの診療録画面は、患者の担当医師の操作によって開かれる。引用符号22で示す「指示、文章作成開始」のステップでは、診察中、医師による指示の発行や文章の作成が行われる。
【0028】
引用符号23で示す「過去診療情報の検索」のステップでは、状況に応じて過去診療情報の検索が行われる。過去診療情報の検索が行われる場合には(23のステップで「はい」)、引用符号24で示す「過去診療情報の取得」のステップへ移行する。これに対して過去診療情報の検索が行われない場合には(23のステップで「いいえ」)、引用符号28で示す「指示、文章作成発行」のステップへと移行する。
【0029】
引用符号24で示す「過去診療情報の取得」のステップでは、検索条件に応じた検索結果が画面上に表示される。医師は検索結果を見てこの中から必要な情報があるかどうかを判断し(引用符号25で示す「関連付け実施」のステップ参照)、必要な情報があればここでこの情報の関連付けが行われる(引用符号26で示す「関連付け処理」のステップ参照)。そして、関連付けがまだ必要であるかどうか判断し(引用符号27で示す「関連付け終了」のステップ参照)、必要であれば引用符号24で示す「過去診療情報の取得」からの各ステップが繰り返される。
【0030】
情報の関連付けが終了して引用符号28で示す「指示、文章作成発行」のステップへ移行すると、又は引用符号23で示す「過去診療情報の検索」のステップから引用符号28で示す「指示、文章作成発行」のステップへと移行すると、指示や文章が発行される。ここまでの流れは、診察が終了するまで繰り返される(引用符号29で示す「診察終了」の判断、引用符号30で示す「診察終了」のステップ参照)。
【0031】
尚、引用符号26で示す「関連付け処理」のステップに関し補足説明をすると、診療支援システムでは、マシン的に図4に示す関連付け処理手段を有している。この関連付け処理手段は、「関連付け処理」を行う制御手段である(制御装置を主として作動する)。関連付け処理手段は、患者の診療情報を過去診療情報として記憶する情報記憶手段、画面にて作成中の指示や文章と過去診療情報とを関連付けてこの関連付けの結果を表示する関連付け結果表示手段、画面に表示された指示や文章において関連付けの結果を選ぶと対応する過去診療情報の参照が可能となる過去診療情報参照手段、及び、過去診療情報から指示や文章の参照が可能となる指示・文章参照手段、を含んで構成されている。
【0032】
図2の診療録画面について説明する。診療録画面は、例えば診察を開始するタイミングで表示されるようになっている。この診療録画面は、患者属性情報31、過去情報エリア32、指示一覧33、区切りバー34、登録エリア35、及び登録ボタン36を有している(一例であるものとする)。
【0033】
患者属性情報31には、患者ID、氏名、性別、年齢等の患者属性情報が表示されている。過去情報エリア32には、過去の診療録が表示されている。この診療録は、記録単位で情報が区切られている。過去情報エリア32は、スクロールをすることによって過去の診療録を参照することができるようになっている。尚、過去情報エリア32のアンダーライン(一例であるものとする)は、後の説明や図示で分かるようになるが、関連付けがなされていることを示している。
【0034】
指示一覧33には、発行可能な指示がツリー構成で表示されている。指示一覧33のボックス中の「+」が付いている項目をクリックすると、詳細な展開が行われるようになっている。また、「−」が付いている項目をクリックすると、詳細の格納が行われるようになっている。指示一覧33において「+」や「−」が付いてない項目(指示名称)をクリックすると、指示の発行を行うことができるようになっている。
【0035】
区切りバー34は、過去情報エリア32と登録エリア35との領域を区切るバーとして設けられている。区切りバー34は、ドラッグ等でサイズの変更をすることが可能になっている。登録エリア35は、今回の診察にて新規に記載する記録や、指示内容を記録するエリアとなっている。この登録エリア35に記載した内容は、登録ボタン36を押下(クリック)することによって過去情報エリア32に記録されるようになっている。
【0036】
図5は関連付け処理DB構成を示しており、この図において引用符号41の欄には、発行する指示No.が示されている。発行する指示No.は、ユニークなキー情報になっている。引用符号42の欄には、発行した指示若しくは文章の対象患者の患者IDが示されている。引用符号43の欄には、発行した指示若しくは文章の種別(ここでは指示コード)が示されている。引用符号44の欄には、発行した指示若しくは文章の名称(ここでは指示名称)が示されている。引用符号45の欄には、関連する指示No.(関連指示No.)が示されている。引用符号46の欄には、関連する指示No.の文章(関連文)が示されている。
【0037】
図6の診療情報提供書の作成画面例は、関連付け処理の一実施例となっている。診療情報提供書の作成画面は、図3の指示一覧33の選択によって移行する画面であって、患者属性情報51、関連情報(関連情報の表示エリア)52、情報表示タグ53、関連情報54、紹介状55、文章56を有している(一例であるものとする)。
【0038】
患者属性情報51には、患者ID、氏名、性別、年齢等の患者属性情報が表示されている。関連情報52は、関連情報の表示エリアとなっている。情報表示タグ53には、指示に対して紐付いている指示一覧が示されている。タグは「過去情報」、「検索」であり、ここでは「過去情報」が主となっている。関連情報54には、既に関連付けられている過去情報が示されている。紹介状55は、医師が発行する指示若しくは文章であって、ここでは診療情報提供書となるものが示されている。文章56は、この診療情報提供書の所定の欄に示されている。
【0039】
図7を参照しながら過去情報の検索方法について説明する。図7は図6の診療情報提供書の作成画面において情報表示タグ53の「検索」を押下(クリック)した時の表示画面状態を示している。この画面は、患者属性情報61、関連情報(関連情報の表示エリア)62、情報表示タグ63、検索条件64、検索結果65を有している。検索方法は、検索条件64の欄において期間指定やフリーキーワード等の検索条件を指定し、この後に検索条件64の欄の検索ボタンを押下(クリック)することにより行われるようになっている。検索ボタンを押下すると、図示のような検索結果が引用符号65の位置に表示されるようになっている。
【0040】
図8は過去情報を関連付けるための一例を示している。図8(a)の引用符号71は図7の検索結果65より例えば検体検査の指示を押下した際の表示となる検体検査結果を示している。引用符号72の欄は検査項目を示している。また、引用符号73の欄は検査日と検査結果とを示している。
【0041】
引用符号73の欄の検査結果の中から必要な情報を選択し、ドラッグ&ドロップ、若しくはコピー&ペーストといった作業にて図8(b)の引用符号77の文章内に情報を複写した場合、引用符号78のアンダーライン等で示すように複写した情報にリンクが自動的に持たせられる。これにより関連付けがなされて、この後に例えば図中の楕円(実際には存在しない。説明の便宜上図示している)で囲ったリンクを押下(クリック)すると、図8(a)の引用符号71の過去情報を呼び出すことが可能となっている。この時、引用符号73の欄の該当する過去情報においては、引用符号74で示すように反転表示、若しくは強調表示がなされるようになっている。尚、図8(b)の引用符号76の関連情報の欄には、自動的に関連情報が登録されるようになっている。
【0042】
図9は図8の説明を補足するための図となっている。図9中の引用符号は、図8に対してプラス10してあるだけで内容は同じになっている。ここでの図示は、図9(b)の引用符号88で示す欄の文章中にあるリンク(例えば楕円で囲ったもの)や、引用符号86の関連情報の欄のリンク(例えば楕円で囲ったもの)を押下(クリック)した時の例であって、押下することにより図9(a)の引用符号81の過去情報が呼び出され、このことが示されている。
【0043】
図10は不眠を訴えた患者に対しての処方指示において関連付けを行った例を示している。図10に示す処方指示の作成画面は、患者属性情報91、関連情報(関連情報の表示エリア)92、情報表示タグ93、検索条件94、検索結果95、処方指示96を有している(一例であるものとする)。ここでは、検索条件94に検索条件を入力して検索を行うと、検索結果95に検索した結果が表示されるようになっている。そして、この後に検索結果95の過去情報が例えばコピー&ペーストといった作業にて処方指示96に複写されると、過去情報が処方指示96に関連付けられるようになっている。
【0044】
図11は自動通知DB構成を示している。この図において、引用符号101の欄には、自動通知設定のNo.が示されている。自動通知設定のNo.は、ユニークなキーになっている。引用符号102の欄には、指示コード(対象となる指示や文章のコード)が示されている。引用符号103の欄には、関連指示コード(関連対象となる指示や文章のコード)が示されている。引用符号104の欄には、自動通知の条件が示されている。
【0045】
図12は自動通知処理の例を示している。エコー指示114の作成画面は、患者属性情報111、関連情報(関連情報の表示エリア)112を有している。図12の例では、図11で設定した条件と合致した条件で医師が指示(若しくは文章)の作成をしようとすると、図中のオーダ情報113のようなメッセージ(「関連する可能性のある結果が見つかりました。現在の指示に関連付けを行いますか?」、「はい」、「いいえ」、「参照」)が出力されるようになっている。このようなメッセージを出力することにより、検索の手間を省くことができるようになっている。オーダ情報113において、「参照」のボタンを押下(クリック)すると、関連する可能性のある過去情報が確認可能となっている。自動通知処理は、図4の自動通知手段を作動させることにより行われるようになっている。
【0046】
その他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【0047】
ここで、本発明に関する補足説明をする。医師が指示を発行する際や文章等を作成する際には、患者の主訴や医師の所見は勿論のこと、過去の情報、例えば検査結果や処方暦や撮影結果等から判断する場合も多い。そこで、本発明は、過去情報を用いて指示を発行したり文章を作成した場合に、双方の関連性を持たせている。これによれば、指示や文章に対しての過去情報との関連性が指示医だけでなく他のスタッフ(コメディカル等)にも容易に情報共有することができるようになることから、結果、医療の質を向上させることができるようになる。
【0048】
尚、本発明は、インフォームドコンセントの際や、担当外の医師が当該患者を診察する際にも活用することが可能であるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の診療支援システムの一実施の形態を示すシステム構成図である。
【図2】診療録画面の一例を示す図である。
【図3】関連付け処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】関連付け処理手段のブロック図である。
【図5】関連付け処理DB構成を示す図である。
【図6】診療情報提供書の作成画面例を示す図である。
【図7】過去情報の検索方法についての説明図である。
【図8】過去情報を関連付けるための一例を示す図である。
【図9】図8の説明を補足するための図である。
【図10】処方指示の作成画面例を示す図である。
【図11】自動通知DB構成を示す図である。
【図12】自動通知処理の例を示す図である。
【符号の説明】
【0050】
11 電子カルテシステムサーバ(サーバ)
11a 制御処理
11b 過去診療情報
11c マスタ情報
12 電子カルテシステムクライアント(クライアント)
12a 表示装置
12b 入力手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと該サーバに接続された一又は複数のクライアントとを備える診療支援システムにおいて、
患者の過去の診療情報となる前記サーバに記憶された過去診療情報を用いて前記クライアントの画面にて指示や文章を作成する際に、後に医師やコメディカルが参照可能となるよう前記過去診療情報を前記指示や文章に関連付けてこの関連付けの結果を表示する関連付け処理手段を有する
ことを特徴とする診療支援システム。
【請求項2】
サーバと該サーバに接続される一又は複数のクライアントとを備える診療支援システムにおいて、
患者の診療情報を過去診療情報として記憶する情報記憶手段、前記クライアントの画面にて作成中の指示や文章と前記過去診療情報とを関連付けてこの関連付けの結果を表示する関連付け結果表示手段、前記画面に表示された前記指示や文章において前記関連付けの結果を選ぶと対応する前記過去診療情報の参照を可能とする過去診療情報参照手段、及び、前記過去診療情報から前記指示や文章の参照を可能とする指示・文章参照手段、を含む関連付け処理手段を有する
ことを特徴とする診療支援システム。
【請求項3】
請求項2に記載の診療支援システムにおいて、
前記指示や文章の作成の際に予め設定した条件に入力が合致すると、前記過去診療情報との関連付けの要否を促す出力を自動的に行う自動通知処理手段を更に有する
ことを特徴とする診療支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−191752(P2008−191752A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−22933(P2007−22933)
【出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(000153498)株式会社日立メディコ (1,613)
【Fターム(参考)】