説明

試料採取/注入器具及びそれを含む生体データ測定用セット

本発明は、生体データ測定用のストリップを使って生体データを測定する時に、試料の採取及び注入が容易であり、赤血球の影響による測定偏差が減少し、より迅速な生体データ測定を可能にする試料採取/注入器具を提供する。また、このような試料採取/注入器具及び測定用ストリップを含む生体データ測定用セットも提示している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体試料を採取して生体データ測定用のストリップの試料収容領域内に注入する試料採取/注入器具に関する。また、本発明は、このような試料採取/注入器具及び生体データ測定用のストリップを含む生体データ測定用セットに関する。
【背景技術】
【0002】
生体データ測定装置中に、測定用ストリップに、例えば、血液のような試料を落とし、反応領域での酵素反応の結果として表われる色変化あるいは電気化学的変化を検出することなどが広く知られている。一般的に、ストリップの反応領域に試料を定量注入するためにスポイトなどを利用する。
【0003】
しかし、スポイトの場合、収容部に試料吸入時に過多量が吸入され、収容された溶液の注入量を微細調節するのに難しさがある。このような問題点を解決するために、スポイトの溶液収容のための毛細管構造の所定高さに穴を開けて、収容溶液の量を調節する方案が提案された。しかし、スポイトは、反応領域で試料を吸い込む力に比べて、毛細管の圧力が高いために、反応領域に溶液の流入がなされないか、中途に中断される現象が問題になる。
【0004】
また、スポイトは、反る材質を使う場合が多いが、容易に反るによって、収容溶液が不要に噴出される場合が発生して使用に不便さがあった。
【0005】
このような背景で毛細管圧力の調節が可能であって、試料の吸入及び収容された試料の反応領域への流入が容易な試料採取/注入器具を提供することが必要である。また、収容される試料の量を正確に調節することができる試料採取/注入器具を提供することも必要である。
【0006】
一方、生体データを処理する生体データ測定装置を用いて信頼性ある測定結果を算出するために、この生体データ測定装置を構成する感知部が赤血球成分によって妨害されることを防止するために、血液の赤血球成分を良くフィルタリングさせる生体データ測定用セット(試料採取/注入器具と測定用ストリップとを含み)を構成することも重要である。
【0007】
また、生体データを処理する生体データ測定装置を用いてより迅速にその結果値を算出するためには、測定用ストリップを構成する最終反応レイヤに生体試料を迅速に到逹させる生体データ測定用セットを構成することが重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の主な課題は、次のように3種に要約されうる。
【0009】
第一に、スポイト状の試料採取/注入器具より試料の採取及び測定用ストリップへの注入がさらに容易でありながら、収容される試料の量を正確に調節することができる試料採取/注入器具及びそれを含む生体データ測定用セットを提供することである(以下、第1目的)。
【0010】
第二に、測定用ストリップに試料を注入する過程で血液の赤血球成分が、この測定用ストリップ上で良くフィルタリングされるように補助する試料採取/注入器具及びそれを含む生体データ測定用セットを提供することである(以下、第2目的)。
【0011】
第三に、測定用ストリップの最終反応レイヤまたは層に生体試料をさらに迅速に到逹させて、生体データ測定の迅速性を補助する試料採取/注入器具及びそれを含む生体データ測定用セットを提供することである(以下、第3目的)。
【0012】
参考までに、他の追加的効果も、発明の詳細な説明で部分的に開示される。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1側面によって、生体試料を採取して生体データ測定用のストリップに注入する試料採取/注入器具であって、本体部と、本体部の一側に互いに対向して離隔突出し、その左右及び下側が開放されたその間の隙間に作用する毛細管力(capillary force)によって生体試料を収容する一対の収容片と、を含む試料採取/注入器具が提供される。
【0014】
本発明の第2側面によって、生体試料を採取して生体データ測定用のストリップに注入する試料採取/注入器具であって、本体部と、前記本体部の一側に形成されており、その先端部には、毛細管力によって、前記生体試料が収容される隙間が形成された試料収容部と、を含み、前記試料収容部の本体は、その本体の内側に凹状に形成された上部面と、前記上部面の反対側に形成されており、その本体の内側に凹状に形成された下部面と、前記上部面と前記下部面とを連結する曲面状の外周面で構成されており、前記試料収容部の本体の先端部には、前記隙間が、前記試料採取/注入器具を正面側方向から見た時、‘一’字状に形成されており、前記試料収容部の本体の先端中央部には、前記隙間の開かれた幅よりさらに大きい直径を有する溝が形成されていることを特徴とする試料採取/注入器具が提供される。
【0015】
本発明の第3側面によって、生体試料を採取して生体データ測定用のストリップに注入する試料採取/注入器具であって、本体部と、前記本体部の一側に形成されており、その先端部には、毛細管力によって、前記生体試料が収容される隙間が形成された試料収容部と、を含み、前記試料収容部の本体は、球状に構成されており、前記隙間は、前記試料採取/注入器具を正面側方向から見た時、前記試料収容部の本体先端部の中央部位で少なくとも2方向に分岐する形状に形成されていることを特徴とする試料採取/注入器具が提供される。
【0016】
本発明の第4側面によって、生体試料を採取して生体データ測定用のストリップに注入する試料採取/注入器具であって、本体部と、前記本体部の一側に形成されており、その先端部には、毛細管力によって、前記生体試料が収容される隙間が形成された試料収容部と、を含み、前記試料収容部の本体は、前記試料採取/注入器具を正面側方向から見た時、前記試料収容部の本体先端部の中央部位で少なくとも2方向に分岐する形状に形成されており、前記隙間は、前記試料採取/注入器具を正面側方向から見た時、前記試料収容部の本体先端部の中央部位で少なくとも2方向に分岐する形状に形成されていることを特徴とする試料採取/注入器具が提供される。
【0017】
本発明の第5側面によっては、生体試料を採取して生体データ測定用のストリップに注入する試料採取/注入器具であって、本体部と、前記本体部の一側に形成されており、その先端部には、毛細管力によって、前記生体試料が収容される隙間が形成された試料収容部と、を含み、前記試料収容部の本体の先端部には、前記隙間が、前記試料採取/注入器具を正面側方向から見た時、‘一’字状に形成されており、前記試料収容部の本体の先端中央部には、前記隙間の開かれた幅よりさらに大きい直径を有する溝が形成されていることを特徴とする試料採取/注入器具が提供される。
【0018】
本発明の第6側面によっては、前記第3または第4側面による試料採取/注入器具において、前記試料収容部の本体先端部の中央部位には、前記隙間の開かれた幅よりさらに大きい直径を有する溝が形成されている試料採取/注入器具が提供される。
【0019】
本発明の第7側面によっては、前記第1ないし第6側面のうち何れか一側面による試料採取/注入器具において、前記試料収容部の隙間は、前記試料採取/注入器具の側面側方向から見た時、前記試料収容部の本体の内側に行くほどその幅が次第に細くなる形状に掘れていることを特徴とする試料採取/注入器具が提供される。
【0020】
本発明の第8側面によっては、試料が注入される試料収容領域を備えた生体データ測定用のストリップと、第1側面ないし第7側面のうち何れか一側面による試料採取/注入器具と、を含む生体データ測定用セットが提供される。
【0021】
一方、前述した本発明の多様な側面による試料採取/注入器具の試料収容部の本体の形状が限定されたが、前述したところにのみ限定されるものではないことが明白である。
【発明の効果】
【0022】
本発明を通じて生体データ測定用のストリップを使って生体データを測定する時に、試料の採取及び注入が容易であり、赤血球の影響による測定偏差が減少し、より迅速な生体データ測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明で使われる生体データ測定装置及び測定用ストリップの概観図である。
【図2】本発明の一実施例による試料採取/注入器具の正面図である。
【図3】図2の試料採取/注入器具の側面図である。
【図4】上部図面は、図2の試料採取/注入器具の試料収容片が測定用ストリップの試料収容領域に触れる場合を示す例示図であり、その下部図面は、試料採取/注入器具に収容された試料の流れを示す例示図である。
【図5】上部図面は、本発明の他の実施例による試料採取/注入器具の斜視図であり、その下部図面は、試料収容部が球型である場合に、試料採取/注入器具の収容片が測定用ストリップの試料収容領域に触れる場合を示す例示図である。
【図6】本発明による生体データ測定用セット(測定用ストリップ及び試料採取/注入器具を含み)の構成を概略的に示す図である。
【図7】本発明による生体データ測定用セットに含まれる試料採取/注入器具による試料採取動作を示す図である。
【図8】本発明による生体データ測定用セットに含まれる試料採取/注入器具による試料採取動作を示す図である。
【図9】本発明による生体データ測定用セットに含まれる測定用ストリップの構造を示す図である。
【図10】図9の測定用ストリップが組み立てられた状態を示す図である。
【図11】図10の測定用ストリップに注入された生体試料サンプルの流れ経路を示す図である。
【図12】図10の測定用ストリップに生体試料サンプルが注入された時の初期状態を示す図である。
【図13】正常なF1流れ経路に沿って血液注入がなされる場合の測定用ストリップ状態を示す図である。
【図14】非正常なF1流れ経路に沿って血液注入がなされる場合の測定用ストリップ状態を示す図である。
【図15】本発明による生体データ測定用セットに含まれる試料採取/注入器具の他の実施例を示す斜視図である。
【図16】それぞれ図15の試料採取/注入器具の側面図、正面図、及び平面図である。
【図17】それぞれ図15の試料採取/注入器具の側面図、正面図、及び平面図である。
【図18】それぞれ図15の試料採取/注入器具の側面図、正面図、及び平面図である。
【図19】図15の実施例による試料採取/注入器具の有利な作用効果を説明するための図である。
【図20】図15の実施例による試料採取/注入器具の有利な作用効果を説明するための図である。
【図21】本発明による生体データ測定用セットに含まれる試料採取/注入器具の他の実施例を示す斜視図である。
【図22】図21の試料採取/注入器具の有利な作用効果を説明するための図である。
【図23】本発明による生体データ測定用セットに含まれる試料採取/注入器具の他の実施例を示す斜視図である。
【図24】図23による試料採取/注入器具の有利な作用効果を説明するための図である。
【図25】本発明による生体データ測定用セットに含まれる試料採取/注入器具の他の実施例を示す斜視図である。
【図26】図25による試料採取/注入器具の有利な作用効果を説明するための図である。
【図27】本発明による生体データ測定用セットに含まれる試料採取/注入器具の他の実施例を示す斜視図である。
【図28】本発明の技術的思想による多様な変形実施例を示す斜視図である。
【図29】本発明の技術的思想による多様な変形実施例を示す斜視図である。
【図30】本発明の技術的思想による多様な変形実施例を示す斜視図である。
【図31】本発明の技術的思想による多様な変形実施例を示す斜視図である。
【図32】本発明の技術的思想による多様な変形実施例を示す斜視図である。
【図33】本発明の技術的思想による多様な変形実施例を示す斜視図である。
【図34】本発明の技術的思想による多様な変形実施例を示す斜視図である。
【図35】本発明の技術的思想による多様な変形実施例を示す斜視図である。
【図36】本発明の技術的思想による多様な変形実施例を示す斜視図である。
【図37】本発明の技術的思想による多様な変形実施例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付した図面を参照して、本発明を詳しく説明する。
【0025】
図1は、本発明で使われる生体データ測定装置及び測定用ストリップの概観図である。図1を参照すると、生体データ測定装置1000は、電源ボタン、ストリップ挿入領域1300、表示部1500を含む。ストリップ挿入領域1300の縁部は、内側に溝が形成されている構造からなっていて、測定用ストリップ2000の挿入及び固定が容易である。
【0026】
また、ストリップ挿入領域1300は、中央部に互いに離隔して配されている複数個の感知部110−10、110−20、110−30を含む。複数個の感知部110−10、110−20、110−30は、測定用ストリップ2000上の測定領域または試料収容領域220−100、220−20、220−30と一対一に対応し、測定の類型によって、全部または一部が活性化されて測定用ストリップの反応領域を感知する。
【0027】
測定用ストリップ2000は、血液の中性脂肪やコレステロール量のような生体データを測定しうる複数個の反応領域を含む。反応領域は、その位置によって、測定するデータが異なる。測定用ストリップ2000は、上部にストリップ挿入領域1300の溝と噛み合い、挿入後に固定を容易にするために、突起を含む。
【0028】
そして、測定用ストリップ2000は、上部支持台1210と下部支持台1230とが結合された形態からなり、上部支持台1210と下部支持台1230との間に用紙に触媒が結合された形態の反応領域が存在する。そして、上部支持台1210は、体液などの試料を付け加えて生体反応を試みるように、反応部の一部、すなわち、反応領域を露出させるためのホール220−10、220−20、220−30を含む。この際、上部支持台1210のホールは、反応領域と一定角度を成すように形成される。この際、測定用ストリップ2000の反応領域で反応如何のためには、血液のような反応溶液を正確に反応領域に流入させなければならない。
【0029】
既存のほとんどの場合、スポイト状に採血された血液のような体液を流入させた。この場合、スポイト状を使う場合に、反応領域に過多量が流入され、分周量を調節するのに難しさがある。また、スポイト状の自体が毛細管の圧力が反応領域の毛細管入力より高いために、反応領域に溶液の流入がなされないか、中途に中断される現象が発生する恐れがあった。本発明による試料採取器具は、このような問題点を解決するために提案された。
【0030】
以下、本発明の一実施例による試料採取/注入器具についてより詳しく説明する。図2は、本発明の一実施例による試料採取/注入器具の正面図であり、図3は、図2の試料採取/注入器具の側面図である。示したように、一実施例による試料採取/注入器具300は、本体部310と、収容片320とを含む。本体部310は、アクリル材で具現されうる。本実施例において、本体部310は、指で取るのに容易にするために凹状に形成される一対の指定着溝330を含む。この定着溝330によって親指と人差し指で取ることが容易であって、試料採取器具が手から滑るか、落ちることを阻むことができる。収容片320は、本体部310と一体に形成され、本体部310の一側から相互平行に離隔突出し、その間に溶液を収容するための空間または隙間を限定する。本実施例において、収容片320は、その左右及び下側が開放され、その間の空間または隙間に作用する毛細管力によって試料を収容する収容空間または隙間を形成する。例えば、収容片320は、本体部310と同様にアクリル材あるいはプラスチック材で具現されうる。
【0031】
また、図3から分かるように、収容片320a、320bが相互平行に離隔突出し、その収容空間または隙間の左右及び下側が開放されるように形成されることによって、収容領域に血液のような試料の流入がより容易である。
【0032】
しかし、収容片320a、320bは、相互平行に形成されることに限定されず、その離隔距離が本体から遠ざかるほどさらに細くなるか、広くなるように形成されうる。この際、収容片320a、320bの間の隔離距離は、0.20mm〜2.0mm以内であることが望ましい。
【0033】
また、収容片320の高さによって収容領域が決定されるために、本体から突出する収容片320の幅を調節することによって、収容試料の量を調節することが可能である。一実施例において、収容片320は、10μl以下の試料を収容できるように収容領域を形成する構造で具現される。すなわち、収容片320の幅を収容溶液の容量に合わせて設計することによって、溶液が流入されていない空間の空気によって毛細管力の発生を阻むことができる。したがって、収容領域に収容された溶液がストリップの反応領域に容易に流入されうる。この際、一対の収容片320の高さが異なって設定しうる。収容片の高さが異なって設定されても、その高さの差は、互いに3mmを超えないように形成されることが望ましい。また、本発明の一態様によって、本体部310の一側は、円弧状に突出した形態であり、一対の収容片320は、本体部310の一側の形状に沿って円弧状に突出した形態で形成される。収容片320は、限定された空間に収容された体液などの試料が測定用ストリップへの流出を容易にするために流出方向に傾くように凸状の形態で形成されることが望ましい。
【0034】
また、この際、収容片320は、収容片320の端部が測定用ストリップカバーの試料収容領域に形成されるホールとマッチされて、反応領域にそっと触れる丸さで形成される。この際、収容片320の少なくとも一部が、測定用ストリップの試料収容領域に触れるように、測定用ストリップで試料収容領域が露出されるホールの傾斜形態と一致した形態で傾くように形成される。
【0035】
また、追加的な態様によって、収容片320の内壁は、界面活性剤処理になる。収容片320の内壁には、赤血球が壊れないように非イオン性界面活性剤処理をすることが望ましい。これにより、血液のような試料がより迅速に収容片の間に吸収されうる。
【0036】
図4の上部図面は、図2の試料採取/注入器具の収容片が反応ストリップの試料収容領域に触れる場合を示す例示図である。図4から分かるように、本発明の一実施例による試料採取器具の収容片320は、その中央部分が上部支持台1210と下部支持台1230との間に挿入される反応部1250に触れるように測定用ストリップの上部支持台1210に形成されるホール状とマッチングされるように円状に具現される。これにより、収容される溶液を正確に反応部1250に吸収させることができる効果がある。
【0037】
測定用ストリップの反応領域の上層部は、試料の拡散性が良いだけではなく、乾燥し状態であるために、試料採取器具の収容片320の内部収容空間の毛細管力よりストリップの反応領域の毛細管力がさらに大きい。したがって、試料採取器具の収容片320の中央部がストリップの反応領域に触れれば、収容片の間の試料がストリップの反応領域に迅速に吸収されうる。
【0038】
図4の下部図面は、試料採取/注入器具に収容された試料の流れを示す例示図である。示したように、収容片320a、320bが相互平行に離隔突出し、その収容空間の下の部分と両側面が開放されるように形成されることによって、収容領域に血液のような試料の流入がより容易である。また、収容片の端部は、円弧状に突出した形態に形成されて収容溶液が矢印方向に移動することを容易にさせる。この際、収容片320a、320bによって形成される収容空間の高さが高くないために、毛細管力が過度に高くなることを阻むことができ、したがって、収容領域の採取された試料は、反応部250に吸収がさらに良くできる。
【0039】
図5の上部図面は、本発明の他の実施例による試料採取/注入器具の斜視図であり、下部図面は、収容部が球型である試料採取/注入器具の収容片が測定用ストリップの試料収容領域に触れる場合を示す例示図である。示したように、本発明の他の実施例による試料採取器具は、円状または球状の収容片620を含む。示したように、収容片620を球状に具現し、その幅を可変的に調節することが可能であって、多くは約20μlまで所望の試料サンプルを収容することもできる。この際、製造過程で収容片620の幅は、収容される試料サンプル量によって定量的に決定されうる。
【0040】
また、収容片620を、このように球状に具現することによって、図5の下部図面に示したように、反応領域に斜めに傾いて触れても、収容された試料を注入しうる。これにより、必ずしも垂直方向を合わせて反応領域に接触させなければならない必要がないために、ユーザ便宜性をより向上させることができる。一実施例において、試料採取器具を反応領域に垂直角を基準に左右60°角度まで傾けて接触しても、収容された試料を反応領域に注入させることができる。
【0041】
以上、記述された実施例は、前述した本発明の第1側面による試料採取/注入器具に属する。このような実施例によれば、例えば、血液のような試料の注入が容易になされる。また、収容された試料が測定用ストリップの反応領域に流入されることが容易であるだけではなく、収容領域内の毛細管力によってストリップの反応領域に接触時に、反応領域に完全に吸収されないことを阻むことができる。また、溶液収容のための収容空間の構造の深さによって、収容溶液の量を多様に調節することができて、正確な量の溶液を注入して収容しうる。それだけではなく、収容領域に試料の吸収がさらに良くなされ、試料が収容された状態の試料採取器具を多様な角度で反応領域に接触しても、収容された試料の反応領域への吸収が容易であるという効果が導出される。すなわち、第1側面による試料採取/注入器具は、主に本発明の第1目的を果たす。
【0042】
以下、本発明の前記第1目的はもとより、本発明の前述した第2目的及び第3目的まで果たしうるさらに改良された多様な実施例の試料採取/注入器具について説明する。このようなさらに改良された試料採取/注入器具を説明する時には、如何なる側面で、この試料採取/注入器具がさらに改良されたかを、それと共にセットとして使われる測定用ストリップと対を成して説明する。
【0043】
まず、図6は、本発明による生体データ測定用セット(測定用ストリップ1及び試料採取/注入器具2を含む)の構成を概略的に示す図である。図6を参照すると、本発明による生体データ測定用セットは、血液などの生体試料が注入されて色変化または電気化学的変化を起こす測定用ストリップ1と、ユーザの生体試料、例えば、血液を採取して測定用ストリップ1にその血液を注入するための試料採取/注入器具2と、を含む。望ましい実施例によって、測定用ストリップ1は、測定用ストリップ1によって測定された結果を判別する別途の生体データ測定装置(図示せず)に挿入固定される形態で構成することができる。
【0044】
測定用ストリップ1は、生体試料と反応して色変化あるいは電気化学的変化を起こす測定レイヤ110と、測定レイヤ110の上面中の一部領域を外部に露出させる開放口121が形成された上部カバー120と、測定レイヤ110の下面中の一部領域を外部に露出させる開放口131が形成された下部基板130とを含む。
【0045】
試料採取/注入器具2は、把持を容易にするために形成された定着溝211が形成された本体部210と、本体部210の一側端部に形成されており、その先端部には、毛細管力によって、生体試料が収容される隙間221が形成された試料収容部220とを含む。一方、隙間221の中央部位には、測定用ストリップ1の測定レイヤ110の上端と直接接触する構造の溝223が形成されている。
【0046】
図7及び図8を共に参照して、試料採取/注入器具2についてより詳しく説明すれば、試料採取/注入器具2は、ユーザが手の親指と手の人差し指で定着溝211を把持した状態で、その先端部の隙間221及び中央溝223を生体試料(例えば、血液3)部位に接触させれば、毛細管力によって、その血液3が本体部210側方向に収容される装置である。また、後述するように、試料採取/注入器具2は、比較的広い面積を有する溝223構造によって、その内部に収容された血液3’を測定レイヤ110側に迅速かつ容易に注入する装置である。
【0047】
望ましい実施例によって、試料採取/注入器具2は、透明な材質のポリメチルメタアクリレート(PMMA:Polymethyl Methacrylate)、アクリル、ポリカーボネート(Polycarbonate )、透明プラスチックのうちの何れか1つの素材によって形成しうる。これにより、ユーザは、試料採取/注入器具2内に生体試料(例えば、血液)が収容された状態または試料採取/注入器具2から測定レイヤ110側に生体試料が注入された状態を直接目で確認することができる。
【0048】
以下、図9ないし図14を参照して、本発明による生体データ測定用セットに適用または含まれる測定用ストリップが具体的に説明される。
【0049】
図9は、本発明による生体データ測定用セットに適用または含まれる測定用ストリップ1の構造を説明するための図であって、図6のI−I’線に沿った断面を表わしている。また、図10は、図9の測定用ストリップ1が組み立てられた状態を示す図である。まず、図9を参照すると、測定用ストリップ1は、測定レイヤ110、上部カバー120、及び下部基板130を含む。測定レイヤ110は、生体試料と反応如何の測定のためのものであって、血液のような生体試料と反応して色変化あるいは電気化学的変化を起こす。測定レイヤ110は、拡散レイヤ111、分離レイヤ113、及び反応レイヤ115が積層された形態で具現されうる。拡散レイヤ111は、注入される血液あるいはプラズマのような生体試料を迅速かつ均一に拡散させる。拡散レイヤ111は、例えば、ポリエステル(polyester)や木綿(cotton)のような織造物質(woven material)あるいはファブリック(fabric)、ガーゼ(gauze)、モノフィラメント(Monofilament)のような不織布物質(non−woven fabric)で構成することができる。
【0050】
分離レイヤ113は、拡散レイヤ111の下端に備えられ、拡散レイヤ111で拡散される生体試料、例えば、血液から赤血球(erythrocytes)などの血球をフィルタリングするフィルターとしての役割を行う。例えば、分離レイヤ113は、拡散レイヤ111から流入される血液内で血球をフィルタリングした後、その血球がフィルタリングされた血清のみを反応レイヤ115側に流出する。望ましい実施例によって、分離レイヤ113は、ガラス纎維を含むパッド形態で具現されうる、しかし、これに限定されず、分離レイヤ113は、ポリエステル(Polyester)、ニトロセルローズ(Nitrocellulose)、ポリスルホン酸塩(Poly−sulfonate)材のパッドとして具現されることもある。
【0051】
反応レイヤ115は、乾性化学剤(dry chemicals)と反応物質(reactant)とを含んで、コレステロールなどと反応して色変化を起こす。
【0052】
上部カバー120には、一定の曲率で凹状に掘れたフレーム部121aによって形成された開放口121を備え、その下面には、下部基板130の方向に突出した突出部123を含む。突出部123は、組立て時に測定レイヤ110を下向き方向に圧迫する。
【0053】
下部基板130には、上部カバー120の開放口121と対応する形状の開放口131が形成されており、開放口131の周り面には、上部カバー120方向に突出した突出部133が形成されている。突出部133は、組立て時に測定レイヤ110を上向き方向に圧迫する。
【0054】
次いで、図10を参照すると、測定レイヤ110は、上部の突出部123と下部の突出部133とが交差した形態で測定レイヤ110を加圧する作用によって、上端部が上向き突出しており、その下端部は、平らになる。
【0055】
また、測定レイヤ110の領域のうち、上部の突出部15と下部の突出部35とが互いにずれるA領域の周りは、突出部123と突出部133とによる上下方向加圧力が直接伝達されているために、測定レイヤ110を構成する拡散レイヤ111、分離レイヤ113、及び反応レイヤ115が互いに緊密に接触されている。一方、測定レイヤ110の領域のうち、開放口121の中央部位に対応する領域であるB領域の周りには、突出部123と突出部133とによる上下方向加圧力が緩和されて伝達されているために、測定レイヤ110を構成する拡散レイヤ111、分離レイヤ113、及び反応レイヤ115間の圧着精度が相対的に落ちる。
【0056】
図11は、測定用ストリップ1に注入された生体試料サンプルの流れ経路を示す図であり、図12は、測定用ストリップ1に生体試料サンプルが注入された時の初期状態を示す図である。
【0057】
図11に示したように、本発明による生体データ測定用セットに適用または含まれる測定用ストリップ1の開放口121の外郭領域では、測定レイヤ110の下端部に吸収される試料サンプルの流れF1と測定領域の外部に抜け出る試料サンプルの流れF2とが同時に表われる。しかし、測定レイヤ110の領域のうち、上部の突出部123と下部の突出部133とが互いにずれるA領域の周りは、突出部123と突出部133とによる強い加圧力を受けているために、F1流れが主になり、F2流れは、F1流れに比べて相対的に非常に微小である。また、開放口121の中央部位に対応する領域であるB領域の周りでは、測定レイヤ110の下端部に吸収される試料サンプルの流れF3(垂直フロー)が存在するが、非常に微小である。
【0058】
図12に示したように、測定用ストリップ1の開放口121を通じて血液が注入された初期には、測定レイヤ110の上端の凸状の形態によって開放口121の外郭領域に相対的に多量の血液がローディングされる。また、開放口121の外郭領域にローディングされた血液のほとんどは、F1流れの経路に沿って血液が拡散(拡散レイヤ111によって)及び血球分離(分離レイヤ113によって)された後に、最終的に反応レイヤ115に到逹する(垂直フロー)。
【0059】
次いで、F1流れの経路に沿って最終的に反応レイヤ115に到逹した血球分離された血清は、測定領域の内部方向あるいは外部方向に広がって行く(水平フロー)。この際、反応レイヤ115の領域のうち、上部の突出部123と下部の突出部133とが互いにずれる領域(図11でのA領域)の周りは、突出部123と突出部133とによる強い加圧力を受けているために、血清のほとんどは測定領域の内部方向に流入され、測定領域の外部方向に流れる血清量は、非常に微小である。
【0060】
一方、F1流れ経路に沿って反応レイヤ115に次々に血清が流入され(垂直フロー)、その流入された血清が次々に測定領域の内部方向に移動して(水平フロー)、反応レイヤ115中の測定領域に対応する部位が飽和状態に至った場合には、その測定領域の内部方向への血清の流れ(水平フロー)が止められる。
【0061】
また、反応レイヤ115における測定領域の内部方向への血清の流れが止められれば、余分の血清は、測定領域の外部方向に抜け出るようになり、これにより、反応レイヤ115中の測定領域に対応する部位に蓄積される生体試料の量は、一定に保持される。
【0062】
一方、測定レイヤ110中の開放口121の中央部位に該当する領域(図11でのB領域)の周りには、その外郭領域に比べて相対的に少量の血液がローディングされており(測定レイヤ110の上端の凸状の形態によって)、また、前記図10を通じて説明したように、測定レイヤ110の領域のうち、開放口121の中央部位に該当する領域(B領域)では、拡散レイヤ111、分離レイヤ113、及び反応レイヤ115間の圧着精度が外郭部位の領域(A領域)に比べて相対的に落ちるために、F3流れ経路の血液が反応レイヤ115の血清飽和に寄与する程度は非常に小さい。
【0063】
このように、本発明による生体データ測定用セットに適用または含まれる測定用ストリップ1では、F1流れ経路の血液が反応レイヤ115の血清飽和に直接的に寄与をする。
【0064】
図13は、正常なF1流れ経路に沿って血液注入がなされる場合の測定用ストリップ1の状態を示し、図14は、非正常なF1流れ経路に沿って血液注入がなされる場合の測定用ストリップ1の状態を示す図である。
【0065】
図13に示したように、測定用ストリップ1において、正常な方法によって血液が注入された状態では、その注入された血液が拡散レイヤ111によって血液拡散され、その拡散された血液が分離レイヤ113によって血球フィルタリングされた後に、最終的に血清のみが反応レイヤ115に到逹する。
【0066】
しかし、例えば、測定用ストリップ121に血液を注入する過程で開放口フレーム部121aに局部的な圧迫力が加えられる場合などでは、F1流れ経路が非正常に変形されうる。例えば、開放口フレーム部121aが局部的に下方に押されて、その下部の測定レイヤ110が強制圧縮される場合には、分離レイヤ113に存在した血球(例えば、赤血球)が反応レイヤ115内に強制引き込まれることができる。
【0067】
図14は、測定用ストリップ1の開放口フレーム部121aの一部領域が試料採取/注入器具などによって強く下方に圧迫されて、F1流れ経路に異常が発生した状態を表わしている。すなわち、血液注入途中、開放口フレーム部121aの一部が試料採取/注入器具などによって強く圧迫される場合には、分離レイヤ113でフィルタリングされなけらばならない赤血球などが、その圧迫力によって反応レイヤ115側に強制引き込まれる現象が発生する。反応レイヤ115側に強制引き込まれた赤血球成分は、生体データ測定結果値にエラーを発生させる主要因子として作用する。
【0068】
このように、赤血球が最終反応レイヤが到達することを抑制することを補助する試料採取/注入器具について説明する(第2目的)。また、同様に、第3目的である血液をさらに迅速に注入させる試料採取/注入器具の構成についても共に説明する。
【0069】
図15は、本発明による生体データ測定用セットに適用または含まれる試料採取/注入器具2の他の実施例を示す斜視図であり、図16ないし図18は、それぞれ図15の試料採取/注入器具2の側面図、正面図、及び平面図である。以下、図15に示すX軸方向を試料採取/注入器具2の側面側方向とし、Y軸方向を試料採取/注入器具2の正面側方向とし、Z軸方向を試料採取/注入器具2の平面側方向として規定する。
【0070】
試料採取/注入器具2は、把持を容易にするために凹状に形成された定着溝211を有する本体部210と、本体部210の正面側方向の端部に形成されており、その先端部には、毛細管力によって生体試料、例えば、血液が収容される隙間221が形成された試料収容部220とを含む。
【0071】
試料収容部220は、平面側方向の上部面220−1と、その反対側方向の下部面220−2が形状に形成されており、上部面220−1と下部面220−2とを連結する外周面220−3は、所定の曲率の曲面で形成されている。
【0072】
試料収容部220は、正面側方向から見た時、外周面220−3の両側の幅W1が中央の幅W2よりさらに大きい寸法で形成されている(図17参照)。
【0073】
また、本実施例では、試料収容部220を構成する外周面220−3の曲率が開放口121のフレーム部121aを成す曲率と対応する寸法を有するように形成されている。これにより、試料採取/注入器具2を通じて測定用ストリップ1の測定レイヤ110に血液を注入しようとする場合、試料収容部220の外周面220−3を非常に安定して開放口121のフレーム部121aに定着させることができる(図19参照)。
【0074】
試料収容部220の先端に形成された隙間221は、正面側方向から見た時、左側端から右側端まで‘一’字状に掘れている。特に、試料収容部220の隙間221は、その側面側方向から見た時、内側に行くほど幅が次第に細くなる‘V’字状に形成されている。これにより、試料採取/注入器具2を通じて血液を採取及び収容するにおいては、血液が外周面220−3の周りに付かずに試料収容部220の内側にさらに吸い込まれるようにできる。一方、前記V字形の形状は、試料収容部を射出成形する時に、その成形の容易性が大きいという長所がある。
【0075】
また、試料収容部220の先端の中央部位には、隙間221の開かれた幅より大きい直径を有する溝223が形成されている。溝223は、測定用ストリップ1の測定レイヤ110の上端と直接接触する。これにより、試料採取/注入器具2を通じて血液を注入する場合においては、試料収容部220の隙間221に収容された血液が比較的広い面積を有する溝223を通じて測定用ストリップ1の測定レイヤ110に迅速に流入されうる。望ましい実施例によって、溝223は、試料収容部220の先端部側から縦断部側に行くほど小径になる円錐状に形成される。
【0076】
図19及び図20は、本実施例による試料採取/注入器具の有利な作用効果を説明するための図である。
【0077】
まず、図19を参照すると、本実施例による試料採取/注入器具2は、隙間221の開かれた幅よりさらに大きい直径を有する溝223が形成されており、また、溝223は、試料注入時に測定用ストリップ1の測定レイヤ110の上端と直接接触するので、試料収容部220内に収容された血液をより円滑かつ迅速に測定用ストリップ1(測定レイヤ110)側に流出することができる。これにより、例えば、生体データ測定装置(図示せず)を用いて測定用ストリップ1の測定結果を算出する場合において、より迅速にその測定された結果値を導出することができる。
【0078】
また、本実施例による試料採取/注入器具2は、試料収容部220を構成する外周面220−3の曲率が開放口121を構成するフレーム部121aの曲率と対応する寸法を有しているので、試料収容部220の外周面220−3を開放口121のフレーム部121aに定着させることが非常に容易である。例えば、ユーザが試料採取/注入器具2を如何なる方向から測定用ストリップ1の開放口121側に接近させても、開放口121のフレーム部121aの曲率と一致する曲率を有する試料収容部220の外周面220−3を通じて、試料収容部220を非常に安定して開放口121のフレーム部121aに定着させることができる。
【0079】
次いで、図20は、試料採取/注入器具2の試料収容部220(それの外周面220−3)が開放口121のフレーム部121aに定着された状態を説明するための図である。参考までに、図20のC領域は、試料採取/注入器具2の溝223と測定用ストリップ1の測定レイヤ110とが接触する部位であり、図20のD領域は、試料採取/注入器具1の外周面220−3と測定用ストリップ1のフレーム部121aとが接触する部位である。
【0080】
図20を参照すると、本実施例による試料採取/注入器具2は、試料収容部220を正面側方向から見た時、外周面220−3の両側端部の幅W1が中央部の幅W2よりさらに大きい寸法で形成されているので、試料採取/注入器具2の外周面220−3からフレーム部121a側に伝達される圧迫力がフレーム部121aのほとんど全面積に均一に分散される。すなわち、前記図14を通じて説明したように、開放口121のフレーム部121aに部分的な圧迫が加えられる場合には、その部分的に圧迫されたフレーム部121aの領域が下方に押され、これにより、測定用ストリップ1の反応レイヤ115の血清飽和に直接寄与するF1流れ経路に異常が発生した。しかし、本実施例による試料採取/注入器具2を利用する場合には、試料採取/注入器具1の外周面220−3から下方フレーム部121a側に伝達される圧迫力が開放口フレーム部121aのほとんど全面積に均一に分散されるために、フレーム部121a中の一部のみが局部的に押される現象を効果的に排除することができる。
【0081】
図21は、本発明による生体データ測定用セットに適用または含まれる試料採取/注入器具の他の実施例を示す斜視図であり、図22は、図21による試料採取/注入器具の有利な作用効果を説明するための図である。
【0082】
本実施例による試料採取/注入器具2aは、試料収容部220aの構造のみが前述した図15の試料採取/注入器具2と異なるだけであり、残りの構造は、図15のものと同一である。
【0083】
一方、図21では、X軸方向を試料採取/注入器具の側面側方向とし、Y軸方向を試料採取/注入器具の正面側方向とし、Z軸方向を試料採取/注入器具の平面側方向として規定する。
【0084】
試料採取/注入器具2aは、把持を容易にするために凹状に形成された定着溝211を有する本体部210と、本体部210の正面側方向の端部に形成されており、その先端部には、毛細管力によって生体試料、例えば、血液が収容される隙間221a、221bが形成された試料収容部220aとを含む。
【0085】
図21に示したように、試料収容部220aの本体は、正面側方向から見た時、本体先端の中央部位でその本体が3方向に分岐する形状に形成されている。望ましい実施例によって、試料収容部220aの本体は、正面側方向から見た時、‘十’字状に構成することができる。
【0086】
さらに具体的に説明すれば、試料収容部220aの本体は、毛細管力によって生体試料を収容する隙間221aが形成された第1本体220a−1と、第1本体220a−1を試料採取/注入器具2aの正面側方向の軸を中心に90°回転した形状に形成された第2本体220a−2とで構成されている。
【0087】
また、第1本体220a−1及び第2本体220a−2を構成する外周面220a−1a、220a−2aの曲率は、開放口121のフレーム部121aの曲率と対応する寸法を有するように形成されている。これにより、試料採取/注入器具2aを通じて測定用ストリップ1の測定レイヤ110に血液を注入しようとする場合、試料収容部220aの外周面220a−1a、220a−2aを安定して開放口121のフレーム部121aに定着させることができる。
【0088】
第1本体220a−1及び第2本体220a−2の先端に形成された隙間221a、221bは、その側面側方向から見た時、内側に行くほど幅が次第に細くなる‘V’字状に掘れている。これにより、試料採取/注入器具2aを通じて血液を採取及び収容するにおいては、血液が外周面220a−1a、220a−2aの周りに付かずに試料収容部220aの内側にさらに吸い込まれるようにできる。
【0089】
また、試料収容部220aの本体先端の中央部位には、隙間221a、221bの開かれた幅より大きい直径を有する溝223が形成されている。溝223は、測定用ストリップ1の測定レイヤ110と直接接触する。これにより、試料採取/注入器具2aを通じて血液を注入する場合には、試料収容部220の隙間221a、221bに収容された血液が比較的広い面積の溝223を通じて測定用ストリップ1の測定レイヤ110に迅速に流入されうる。望ましい実施例によって、溝223は、試料収容部220aの先端部側から縦断部側に行くほど小径になる円錐状に形成される。
【0090】
図22は、本実施例による試料採取/注入器具の有利な作用効果を説明するための図である。本実施例による試料採取/注入器具は、隙間221a、221bの開かれた幅よりさらに大きい直径を有する溝223が形成されており、溝223は、測定用ストリップ1の測定レイヤ110の上端と直接接触しているので、試料収容部220a内に収容された血液がより円滑かつ迅速に測定用ストリップ1の測定レイヤ110に流出されうる。これにより、例えば、生体データ測定装置(図示せず)を用いて測定用ストリップ1の測定結果を算出する場合において、より迅速にその測定結果値を導出することができる。
【0091】
また、本実施例による試料採取/注入器具2aは、試料収容部220aを構成する外周面220a−1a、220a−2aの曲率が開放口121のフレーム部121aの曲率と対応する寸法を有しているので、試料収容部220aの外周面220a−1a、220a−2aを開放口121のフレーム部121aに定着させることが容易である。例えば、ユーザが試料採取/注入器具2aを如何なる方向から測定用ストリップ1の開放口121側に接近させても、開放口121のフレーム部121aの曲率と一致する曲率を有する試料収容部220aの外周面220a−1a、220a−2aを通じて、試料収容部220aを非常に安定して開放口121のフレーム部121aに定着させることができる。
【0092】
また、本実施例による試料採取/注入器具2aは、試料収容部220aを正面側方向から見た時、その本体が上下左右に開かれた‘十’字状に形成されているので、試料収容部220aの外周面220a−1a、220a−2aを通じてフレーム部121a側に伝達される圧迫力を上下左右方向に均一に分散させる。すなわち、前記図14を通じて説明したように、開放口121のフレーム部121aに部分的な圧迫が加えられる場合には、その部分的に圧迫されたフレーム部121aが下方に押され、これにより、測定用ストリップ1の反応レイヤ130の血清飽和に直接寄与するF1流れ経路に異常が発生した。しかし、本実施例による試料採取/注入器具2aを利用する場合には、試料採取/注入器具2aを構成する試料収容部220aの外周面220a−1a、220a−2aからフレーム部121a側に伝達される圧迫力が上下左右方向に均一に分散されるために、フレーム部121aの一部が下方に押される現象を効果的に排除することができる。
【0093】
図23は、本発明による生体データ測定用セットに適用または含まれる試料採取/注入器具のまた他の実施例を示す斜視図であり、図24は、図23による試料採取/注入器具の有利な作用効果を説明するための図である。
【0094】
本実施例による試料採取/注入器具2bは、試料収容部220bの構造のみが前述した図15の試料採取/注入器具2と異なるだけであり、残りの構造は、前記図15のものと同一である。
【0095】
一方、図23では、X軸方向を試料採取/注入器具の側面側方向とし、Y軸方向を試料採取/注入器具の正面側方向とし、Z軸方向を試料採取/注入器具の平面側方向として規定する。
【0096】
試料採取/注入器具2bは、把持を容易にするために凹状に形成された定着溝211を有する本体部210と、本体部210の正面側方向の端部に形成されており、その先端部には、毛細管力によって生体試料、例えば、血液が収容される隙間221a’、221b’が形成された試料収容部220bとを含む。
【0097】
図23に示したように、試料収容部220bの本体は、正面側方向から見た時、本体先端の中央部位でその本体が3方向に分岐する形状に形成されている。望ましい実施例によって、試料収容部220bの本体は、正面側方向から見た時、‘十’字状に形成しうる。
【0098】
さらに具体的に説明すれば、試料収容部220bの本体は、毛細管力によって生体試料を収容する隙間221a’が形成された第1本体220b−1と、第1本体220b−1を試料採取/注入器具2bの正面側方向の軸を中心に90°回転した形状に形成された第2本体220b−2とで構成されている。
【0099】
また、第1本体220b−1及び第2本体220b−2を構成する外周面220b−1a、220b−2aの曲率は、開放口121のフレーム部121aの曲率と対応する寸法を有するように形成されている。これにより、試料採取/注入器具2bを通じて測定用ストリップ1の測定レイヤ110に血液を注入しようとする場合、試料収容部220bの外周面220b−1a、220b−2aを安定して開放口121のフレーム部121aに定着させることができる。
【0100】
図24は、本実施例による試料採取/注入器具の有利な作用効果を説明するための図である。本実施例による試料採取/注入器具2bは、試料収容部220bを構成する外周面220b−1a、220b−2aの曲率が開放口121のフレーム部121aの曲率と対応する寸法を有しているので、試料収容部220bの外周面220b−1a、220b−2aを開放口121のフレーム部121aに定着させることが容易である。例えば、ユーザが、試料採取/注入器具2bを如何なる方向から測定用ストリップ1の開放口121側に接近させても、開放口121のフレーム部121aの曲率と一致する曲率を有する試料収容部220bの外周面220b−1a、220b−2aを通じて、試料収容部220bを非常に安定して開放口121のフレーム部121aに定着させることができる。
【0101】
また、本実施例による試料採取/注入器具2bは、試料収容部220bを正面側方向から見た時、その本体が上下左右に開かれた‘十’字状に形成されているので、試料収容部220bの外周面220b−1a、220b−2aを通じてフレーム部121a側に伝達される圧迫力を上下左右方向に均一に分散させる。すなわち、前記図14を通じて説明したように、開放口121のフレーム部121aに部分的な圧迫が加えられる場合には、その部分的に圧迫されたフレーム部121aが下方に押され、これにより、測定用ストリップ1の反応レイヤ130の血清飽和に直接寄与するF1流れ経路に異常が発生した。しかし、本実施例による試料採取/注入器具2bを利用する場合には、試料採取/注入器具2bを構成する試料収容部220bの外周面220b−1a、220b−2aからフレーム部121a側に伝達される圧迫力が上下左右方向に均一に分散されるために、フレーム部121aの一部のみが下方に強く押される現象を効果的に排除することができる。
【0102】
図25は、本発明による生体データ測定用セットに適用または含まれる試料採取/注入器具のまた他の実施例を示す斜視図であり、図26は、図25による試料採取/注入器具の有利な作用効果を説明するための図である。
【0103】
本実施例による試料採取/注入器具2cは、試料収容部220cの構造のみが前述した図15の試料採取/注入器具2と異なるだけであり、残りの構造は、前記図15のものと同一である。
【0104】
一方、図25では、X軸方向を試料採取/注入器具2cの側面側方向に、Y軸方向を試料採取/注入器具2cの正面側方向に、Z軸方向を試料採取/注入器具2cの平面側方向にそれぞれ規定する。
【0105】
試料採取/注入器具2cは、把持を容易にするために凹状に形成された定着溝211を有する本体部210と、本体部210の正面側方向の端部に形成されており、その先端部には、毛細管力によって生体試料、例えば、血液が収容される隙間が形成された試料収容部220cとを含む。
【0106】
試料収容部220cの本体は、球状に構成されている。
【0107】
また、球状である本体を構成する外周面220c−1の曲率は、開放口121のフレーム部121aの曲率と対応する寸法を有するように形成されている。これにより、試料採取/注入器具2cを通じて測定用ストリップ1の測定レイヤ110に血液を注入しようとする場合、試料収容部220cの外周面220c−1を安定して開放口1のフレーム部121aに定着させることができる。
【0108】
試料収容部220cの本体の先端に形成された隙間221は、その側面側方向から見た時、内側に行くほど幅が次第に細くなる‘V’字状に掘れている。これにより、試料採取/注入器具2cを通じて血液を採取及び収容するにおいては、血液が外周面220c−1の周りに付かずに試料収容部220cの内側にさらに吸い込まれるようにできる。
【0109】
また、試料収容部220cの本体先端の中央部位には、隙間221の開かれた幅より大きい直径を有する溝223が形成されている。溝223は、測定用ストリップ1の測定レイヤ110と直接接触する。これにより、試料採取/注入器具2cを通じて血液を注入する場合においては、試料収容部220cの隙間221に収容された血液が比較的広い面積の溝223を通じて測定用ストリップ1の測定レイヤ110に迅速に流入されうる。望ましい実施例によって、溝223は、試料収容部220cの先端部側から縦断部側に行くほど小径になる円錐状に形成しうる。
【0110】
図26は、本実施例による試料採取/注入器具の有利な作用効果を説明するための図である。本実施例による試料採取/注入器具2cは、隙間221の開かれた幅よりさらに大きい直径を有する溝223が形成されているので、試料収容部220c内に貯蔵された血液がより円滑かつ迅速に測定用ストリップ1の測定レイヤ110に流出されうる。これにより、例えば、生体データ測定装置(図示せず)を用いて測定用ストリップ1の測定結果を算出する場合において、より迅速にその測定結果値を導出することができる。
【0111】
また、本実施例による試料採取/注入器具2cは、試料収容部220cを構成する球状の本体外周面220c−1の曲率が測定用ストリップ1の開放口121を構成するフレーム部121aの曲率と対応する寸法を有しているので、試料収容部220cの本体外周面220c−1を開放口121のフレーム部121aに定着させることが容易である。
【0112】
また、本実施例による試料採取/注入器具220cは、試料収容部220cを正面側方向から見た時、その本体が球状に形成されているので、試料採取/注入器具2cの外周面220c−1から開放口121のフレーム部121a側に伝達される下方圧迫力をフレーム部121aの全面積に均一に分散させる。すなわち、前記図14を通じて説明したように、開放口121のフレーム部121aに部分的な圧迫が加えられる場合には、その部分的に圧迫されたフレーム部121aが下方に押され、これにより、測定用ストリップ1の反応レイヤ115の血清飽和に直接寄与するF1流れ経路に異常が発生した。しかし、本実施例による試料採取/注入器具2cを利用する場合には、試料採取/注入器具2cを構成する試料収容部220cの外周面220c−1からフレーム部121a側に伝達される圧迫力がフレーム部121a の全面積に均一に分散されるために、フレーム部121aの一部のみが下方に強く押される現象を完全に排除することができる。
【0113】
図27は、本発明による生体データ測定用セットに適用または含まれる試料採取/注入器具のまた他の実施例を示す斜視図である。この図面による試料採取/注入器具2dは、凹溝211を有する本体部210に、前述した多様な実施例のうち何れか1つの試料収容部が2つ以上形成された構造である。図27では、説明の便宜上、1つの本体部210に図15の試料採取/注入器具220が2つ形成された構造を表わしているが、本実施例の試料採取/注入器具2dが、必ずしもこのような形状のみで限定されるものではない。
【0114】
本実施例による試料採取/注入器具2dを利用する場合には、2つ以上の開放口121が形成された測定用ストリップ1の各開放口121内に生体試料を同時に注入しうる。
【0115】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものであって、当業者ならば、本発明の本質的な特性から外れない範囲で多様な修正及び変形が可能である。例えば、図6の試料収容部220の形状、図8の試料収容部220aの形状、図9の試料収容部220bの形状、及び図10の試料収容部220bの形状は、単に本発明の例示のためのものであり、それ以外にも、試料収容部を正面側方向から見た時、‘三十’字状のYにするなどの実施例が可能である。
【0116】
一方、前述したところでは、生体データを測定する技法が酵素反応による色変化や電気化学的変化を測定するものと限定されたが、本発明が適用される生体データ測定方法には、蛍光物質を用いる方法または放射能を用いる方法の多様な方法が存在する。したがって、本発明の使用分野は、酵素反応による光学的色変化の測定方式や電気化学的変化を測定する方式のみで限定されるものではないことが自明である。
【0117】
また、本発明の目的を果たしうる他の多様な変形実施例が、図28ないし図37に示されている。このような変形実施例が、如何に本発明の目的を果たすかについて当該図面を参照して簡略に説明すれば、下記の通りである。
【0118】
まず、図28は、図5の上部図面の試料の採取及び注入器具で、一字形の隙間の中間に溝を配置して、ストリップの反応領域との接触面積を大きくして、試料の注入速度を大きくして、測定の迅速性を追求する実施例である。
【0119】
図29は、前記の図28の構成において、試料収容部の隙間が、その側面側方向から見た時、内側に行くほど幅が次第に細くなる‘V’字状に形成されている。これにより、試料採取/注入器具を通じて血液を採取及び収容するにおいては、血液が外周面の周りに付かずに試料収容部の内側にさらに吸い込まれるようにできる。また、このような‘V’字状は、射出成形時の成形性が容易であるという長所がある。
【0120】
図30は、試料収容部を正面側方向から見た時、その本体が球状に形成されているので、試料採取/注入器具の外周面から開放口のフレーム部側に伝達される下方圧迫力をフレーム部の全面積に均一に分散させる。すなわち、前記図14を通じて説明したように、開放口のフレーム部に部分的な圧迫が加えられる場合には、その部分的に圧迫されたフレーム部が下方に押され、これにより、測定用ストリップ1の反応レイヤ115の血清飽和に直接寄与するF1流れ経路に異常が発生した。しかし、この場合の試料採取/注入器具を利用する場合には、試料採取/注入器具を構成する試料収容部の外周面からフレーム部側に伝達される圧迫力がフレーム部の全面積に均一に分散されるために、フレーム部の一部のみが下方に強く押される現象を完全に排除することができる。また、図10に比べて‘Y’字状に隙間が形成されているために、採取された試料をストリップに注入するのにかかる時間が減る。これにより、試料データ測定の迅速性が達成される。
【0121】
図31は、前記の図30の‘Y’字状の中間の分岐される部分に溝がさらに形成されており、ストリップの試料適用領域と接触する面積がさらに大きくなって、試料データ測定の迅速性がさらに促進されうる。
【0122】
図32は、図30で3方向に分岐された隙間ではなく、4方向に分岐された隙間を有している点が差があり、その構成による効果は、図30と大同小異である。
【0123】
図33は、図32で4方向に分岐された隙間の中央に溝が形成されており、その構成的効果は、図31のものと大同小異である。
【0124】
図34は、図30において、試料が収容される隙間が試料収容部の内側に行くほど小さくなるものではなく、一定であるという点で、図30の構成と差があり、その構成的効果は、図30のものと大同小異である。
【0125】
図35は、図31において、試料が収容される隙間が試料収容部の内側に行くほど小さくなるものではなく、一定であるという点で、図31の構成と差があり、その構成的効果は、図31のものと大同小異である。
【0126】
図36は、図32において、試料が収容される隙間が試料収容部の内側に行くほど小さくなるものではなく、一定であるという点で、図32の構成と差があり、その構成的効果は、図32のものと大同小異である。
【0127】
図37は、図33において、試料が収容される隙間が試料収容部の内側に行くほど小さくなるものではなく、一定であるという点で、図33の構成と差があり、その構成的効果は、図33のものと大同小異である。
【0128】
また、図面には示していないが、前述した図12ないし図21に開示された試料採取/注入器具は、生体データの測定に用いられる測定用ストリップと共に生体データ測定用セットとして提供されうる。
【0129】
また、図面には示していないが、前述した図28ないし図37に開示された試料採取/注入器具が、測定用ストリップ上で試料を注入する過程及び原理は、図15ないし図27で開示したものと実質的に類似している。
【0130】
また、図28では、試料収容部の溝が、前記試料収容部の本体の内側に行くほど直径が一定の形状に形成されているが、図29でのように、前記試料収容部の前記溝は、前記試料収容部の本体の内側に行くほど小径になる形状に形成されても良い。また、図29では、試料収容部の溝が、前記試料収容部の本体の内側に行くほど小径になる形状に形成されているが、図28でのように、前記試料収容部の前記溝が、前記試料収容部の本体の内側に行くほど直径が一定の形状に形成されても良い。このような同じ原理が中央部位に溝が形成されている図31、図33、図35、及び図37にも、同様に適用可能である。
【0131】
一方、前記の実施例では、試料収容部の本体が球型であるか、前記試料採取/注入器具を正面側方向から見た時、前記試料収容部の本体先端部の中央部位で少なくとも2方向に分岐する形状に形成されているが、これに限定されるものではない。
【0132】
また、前記隙間の形状も正面側からも見た時、‘一’字状に分岐される形状だけではなく、多様な形状が可能である。例えは、‘〜’のような曲線形状も可能である。
【0133】
以上、本発明の技術的課題を果たすさまざまな実施例が記述されたが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の技術的思想を果たす試料採取/注入器具及びそれを含む生体データ測定用セットを請求する次の特許請求の範囲によって限定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体試料を採取して生体データ測定用のストリップに注入する試料採取/注入器具であって、
本体部と、
本体部の一側に互いに対向して離隔突出し、その左右及び下側が開放されたその間の隙間に作用する毛細管力によって生体試料を収容する一対の収容片と、を含む試料採取/注入器具。
【請求項2】
前記一対の収容片の先端中央部には、前記隙間の開かれた幅よりさらに大きい直径を有する溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の試料採取/注入器具。
【請求項3】
前記一対の収容片の先端の形状は、円弧状に突出しているか、球状に突出していることを特徴とする請求項1に記載の試料採取/注入器具。
【請求項4】
生体試料を採取して生体データ測定用のストリップに注入する試料採取/注入器具であって、
本体部と、
前記本体部の一側に形成されており、その先端部には、毛細管力によって、前記生体試料が収容される隙間が形成された試料収容部と、を含み、
前記試料収容部の本体の先端部には、前記隙間が、前記試料採取/注入器具を正面側方向から見た時、‘一’字状に形成されている試料採取/注入器具。
【請求項5】
生体試料を採取して生体データ測定用のストリップに注入する試料採取/注入器具であって、
本体部と、
前記本体部の一側に形成されており、その先端部には、毛細管力によって、前記生体試料が収容される隙間が形成された試料収容部と、を含み、
前記隙間は、前記試料採取/注入器具を正面側方向から見た時、前記試料収容部の本体先端部の中央部位で少なくとも2方向に分岐する形状に形成されていることを特徴とする試料採取/注入器具。
【請求項6】
前記試料収容部の本体は、その本体の内側に凹状に形成された上部面と、前記上部面の反対側に形成されており、その本体の内側に凹状に形成された下部面と、前記上部面と前記下部面とを連結する曲面状の外周面で構成されていることを特徴とする請求項4に記載の試料採取/注入器具。
【請求項7】
前記試料収容部の本体は、球状に構成されていることを特徴とする請求項4に記載の試料採取/注入器具。
【請求項8】
前記試料収容部の本体は、前記試料採取/注入器具を正面側方向から見た時、前記試料収容部の本体先端部の中央部位で少なくとも2方向に分岐する形状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の試料採取/注入器具。
【請求項9】
前記試料収容部の本体は、球状に構成されていることを特徴とする請求項5に記載の試料採取/注入器具。
【請求項10】
前記試料収容部の本体先端部の中央部位には、前記隙間の開かれた幅よりさらに大きい直径を有する溝が形成されていることを特徴とする請求項4ないし請求項9のうち何れか一項に記載の試料採取/注入器具。
【請求項11】
前記隙間は、前記試料採取/注入器具の側面側方向から見た時、前記試料収容部の本体の内側または前記収容片の内側に行くほどその幅が次第に細くなる形状に掘れていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のうち何れか一項に記載の試料採取/注入器具。
【請求項12】
前記隙間は、前記試料採取/注入器具の側面側方向から見た時、前記試料収容部の本体の内側に行くほどその幅が次第に細くなる形状に掘れていることを特徴とする請求項10に記載の試料採取/注入器具。
【請求項13】
前記溝は、前記試料収容部の本体の内側に行くほど小径になる形状に形成されていることを特徴とする請求項10に記載の試料採取/注入器具。
【請求項14】
前記隙間の体積は、採取される生体試料の量によって決定されることを特徴とする請求項1ないし請求項9のうち何れか一項に記載の試料採取/注入器具。
【請求項15】
前記隙間の内壁は、界面活性剤処理されたことを特徴とする請求項1ないし請求項9のうち何れか一項に記載の試料採取/注入器具。
【請求項16】
前記一対の収容片または試料収容部は、透明な材質で構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項9のうち何れか一項に記載の試料採取/注入器具。
【請求項17】
試料が注入される試料収容領域を備えた生体データ測定用のストリップと、
請求項1ないし請求項9のうち何れか一項による試料採取/注入器具と、を含む生体データ測定用セット。
【請求項18】
試料が注入される試料収容領域を備えた生体データ測定用のストリップと、
請求項10に記載の試料採取/注入器具と、を含む生体データ測定用セット。
【請求項19】
試料が注入される試料収容領域を備えた生体データ測定用のストリップと、
請求項11に記載の試料採取/注入器具と、を含む生体データ測定用セット。
【請求項20】
試料が注入される試料収容領域を備えた生体データ測定用のストリップと、
請求項12に記載の試料採取/注入器具と、を含む生体データ測定用セット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公表番号】特表2012−529042(P2012−529042A)
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513860(P2012−513860)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【国際出願番号】PCT/KR2010/003080
【国際公開番号】WO2010/140779
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(509328113)インフォピア カンパニー,リミテッド (8)
【氏名又は名称原語表記】INFOPIA CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】891,Hogye−dong,Dongan−gu,Anyang−si,Gyeonggi−do,431−080 Republic of Korea
【Fターム(参考)】