説明

詰まり防止具

【課題】排水口に詰まる虞のない細かい障害物は雨水とともに排出させ、詰まる虞のあるより大きい障害物の流入を阻止し、円滑に雨水を排出する。
【解決手段】樋または屋外床11の排水口10に設けられる詰まり防止具2を、外周枠4Aの内側に細材3を架け渡した上枠4とこの上枠4と棒材5を介して接続される下枠6とを備えて構成し、上枠4と上下枠4、6の間とにそれぞれ、排水口10に流入可能な大きさφxに応じて予め通過を許容する空隙S1、S2を設定し、上枠4に設定される空隙S1を、細材3の配置によりほぼ同一形状に画成して形成するとともに、外周枠4Aと下枠6との間に設定される空隙を、棒材5を等間隔で配置させ、これら棒材5間の間隔S2により形成した。下枠6には、脚7を設け、上枠4には、細材5を枠中心Oで交差させて放射状に延長した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、詰まり防止具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から樋や屋外床の排水口には、水の通過を許容し障害物の排水口への流入を阻止する詰まり防止具が設けられる。このような詰まり防止具は、腐葉土や枯葉等の小細片や紙片、合成樹脂製品、缶や壜等の流入を阻止するようになっている。例えば、建築構造物の雨水用樋において、樋本体の一部に形成された排水口に排水パイプを下向きに接続し、全体的に多数の小孔を有するカバーをその排水パイプの上端部に配置して、雨水がそのカバーの小孔を通ってから排水口を経て排水パイプ内に流入するようにした詰まり防止具が提案されている(特許文献1参照。)。また、被覆冶具を、中央が外側に膨らんでいる上面と、この上面と底面との間にごみ避け網を取り付け、本体から脚部を突設して形成し、この被覆冶具を、水平方向に設置されている軒樋と垂直方向に設置されている竪樋との交差部の上方に取り付け、軒樋に溜まった枯葉等のごみが雨水とともに竪樋に流入するのを防止するようにしたものが知られている(特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−117065号公報
【特許文献2】実用新案登録第3139193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の詰まり防止具のうち、特許文献1に記載のものでは、小孔を有するカバーにより、また、特許文献2に記載のものでは、ごみ避け網によりそれぞれごみの流入を阻止するようになっている。このため、流入が阻止された枯葉などのごみや紙片などがカバーや網に溜まると、大雨などの際、雨水がスムーズに排水口に排出されず、樋や屋外床に雨水が溜まりオーバーフローしてしまうという問題がある。このため、駅舎や店舗などでは、利用者に迷惑をかけるだけでなく、エスカレータなどの運転にも支障をきたす虞がある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、排水口に詰まる虞のない細かい障害物は雨水とともに排出させ、詰まる虞のあるより大きい障害物のみを阻止し、円滑に雨水を排出することができる詰まり防止具を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に係る詰まり防止具は、樋または屋外床の排水口に設けられ、水の通過を許容し障害物の排水口への流入を阻止する空隙が形成された詰まり防止具において、この空隙の大きさを、排水口の大きさに基づいて、排水口を塞ぐ虞のある障害物の大きさより小さく、排水口を塞ぐ虞のない障害物の大きさより大きく設定したことを特徴とするものである。
【0007】
本発明の請求項1に係る詰まり防止具では、樋または屋外床の排水口に設けられ、水の通過を許容し障害物の排水口への流入を阻止する空隙が形成された詰まり防止具において、この空隙の大きさを、排水口の大きさに基づいて、排水口を塞ぐ虞のある障害物の大きさより小さく、排水口を塞ぐ虞のない障害物の大きさより大きく設定したことにより、排水口を塞いで詰まらせる虞のないより細かい障害物は雨水とともに排水口に排出させ、排水口を塞いで詰まらせる虞のあるより大きい障害物は排水口への流入が阻止されるので、雨水は円滑に排出される。
【0008】
本発明の請求項2に係る詰まり防止具は、詰まり防止具を、内側に細材を架け渡した上枠とこの上枠と棒材を介して接続される下枠とを備えて構成し、棒材を上下枠の外周に沿って等間隔で配置させ、上面に設定される空隙を、細材の配置によりほぼ同一形状に画成して形成するとともに、周面に設定される空隙を、棒材間の間隔により形成したことを特徴とするものである。
【0009】
本発明の請求項2に係る詰まり防止具では、詰まり防止具を、内側に細材を架け渡した上枠とこの上枠と棒材を介して接続される下枠とを備えて構成し、棒材を上下枠の外周に沿って等間隔で配置させ、上面に設定される空隙を、細材の配置によりほぼ同一形状に画成して形成するとともに、周面に設定される空隙を、棒材間の間隔により形成したことにより、排水口を塞いで詰まらせる虞のないより細かい障害物が雨水とともに上枠または上下枠間に流入してくると、これら細かい障害物は上枠に設定された空隙または棒材間の設定された間隙を通過して排水口に流入する。このため、これら細かい障害物は詰まり防止具に堆積することがない。排水口を塞いで詰まらせる虞のあるより大きい障害物が雨水とともに上枠または上下枠間に流入してくると、上枠の空隙または棒材間の間隙を通過することができないので、これらより大きい障害物は上枠、細材または棒材により流入が阻止されて残る。このため、排水口の上方には、上下枠、細材および棒材により外気と通じる空間が常に形成され、排水口はより大きい障害物により塞がれることがない。また、より大きい障害物は詰まり防止具周囲に集まるので、点検作業時、発見しやすく取り除き作業が容易になる。
【0010】
本発明の請求項3に係る詰まり防止具は、下枠には、排水口に差し込まれ排水管内面に圧接される脚が設けられることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の請求項3に係る詰まり防止具では、下枠には、排水口に差し込まれ排水管内面に圧接される脚が設けられるようにしたことにより、排水口に脚を差し込むと、詰まり防止具は雨水による水流を受けても確実に排水口に係止され、排水口からずれにくくなる。
【0012】
本発明の請求項4に係る詰まり防止具は、上枠の外周枠を円環状に形成するとともに、細材を枠中心で交差させて放射状に延ばして外周枠に接続したことを特徴とするものである。
【0013】
本発明の請求項4に係る詰まり防止具では、上枠の外周枠を円環状に形成するとともに、細材を枠中心で交差させて放射状に延ばして外周枠に接続したことにより、円形の排水口に設置しやすい。
【0014】
本発明の請求項5に係る詰まり防止具は、上枠の外周枠を四角形状に形成するとともに、細材を交差させ外周枠の辺に平行に延ばして外周枠に接続したことを特徴とするものである。
【0015】
本発明の請求項5に係る詰まり防止具では、上枠の外周枠を四角形状に形成するとともに、細材を交差させ外周枠の辺に平行に延ばして外周枠に接続しことにより、排水口近傍の設置場所の形状や樋端部あるいは屋外床端部の形状に応じて用いることができる。
【0016】
本発明の請求項6に係る詰まり防止具は、空隙により通過を許容される障害物が、排水口の大きさより小さい土、砂、塵埃、腐葉土または枯葉のうちいずれかの小細片であることを特徴とするものである。
【0017】
本発明の請求項6に係る詰まり防止具では、空隙により通過を許容される障害物が、排水口の大きさより小さい土、砂、塵埃、腐葉土または枯葉のうちいずれかの小細片であることにより、土、砂、塵埃、腐葉土または枯葉のうちいずれかの小細片が雨水とともに流入してきても空隙を介して排水口への通過を許容するので、詰まることがない。また、排水口を塞ぐ大きさの障害物が流入してくると、上枠および上下枠間の棒材により排水口への流入がブロックされるとともに、排水口上方には空隙が確保されるので、小細片が雨水とともに流入してきても排水口への通過を許容し、詰まることがない。
【0018】
本発明の請求項7に係る詰まり防止具は、棒材の高さを異ならせたことを特徴とするものである。
【0019】
本発明の請求項7に係る詰まり防止具では、棒材の高さを異ならせたことにより、狭隘な場所など設置場所に制約があっても多種の詰まり防止具から選択して用いることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の請求項1に係る詰まり防止具は、樋または屋外床の排水口に設けられ、水の通過を許容し障害物の排水口への流入を阻止する空隙が形成された詰まり防止具において、この空隙の大きさを、排水口の大きさに基づいて、排水口を塞ぐ虞のある障害物の大きさより小さく、排水口を塞ぐ虞のない障害物の大きさより大きく設定したので、排水口に詰まる虞のない細かい障害物は雨水とともに排出させ、詰まる虞のあるより大きい障害物のみを阻止することができ、円滑に雨水を排出して、オーバーフローの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1の(A)および(B)はそれぞれ、本発明の第1の実施例に係る詰まり防止具の平面図および正面図説明図である。(実施例1)
【図2】図2は、図1の詰まり防止具の斜視図である。
【図3】図3は、図1の詰まり防止具を排水口に装着した状態を示す説明図である。
【図4】図4の(A)および(B)はそれぞれ、本発明の変形例に係る詰まり防止具の平面図および正面図である。(実施例2)
【図5】図5は、本発明の第2の実施例に係る詰まり防止具の斜視図である。(実施例3)
【図6】図6の(A)ないし(C)はそれぞれ、上枠の変形例を示す平面図である。(実施例4)
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
細かい障害物は雨水とともに排出させ、詰まる虞のある大きい障害物のみを阻止し、円滑に雨水を排出するという目的を、樋または屋外床の排水口に設けられ、水の通過を許容し障害物の排水口への流入を阻止する空隙が形成された詰まり防止具おいて、この空隙の大きさを、排水口の大きさに基づいて、排水口を塞ぐ虞のある障害物の大きさより小さく、排水口を塞ぐ虞のない障害物の大きさより大きく設定し、詰まり防止具を、内側に細材を架け渡した上枠とこの上枠と棒材を介して接続される下枠とを備えて構成し、棒材を上下枠の外周に沿って等間隔で配置させ、上面に設定される空隙を、細材の配置によりほぼ同一形状に画成して形成するとともに、周面に設定される空隙を、棒材間の間隔により形成したことにより実現した。
【実施例1】
【0023】
以下、図面に示す実施例により本発明を説明する。図1の(A)および(B)はそれぞれ、本発明の第1の実施例に係る詰まり防止具を示す平面図および正面図である。上記実施例に係る詰まり防止具2は、樋または屋外床11の排水口10に設けられるようになっている。この詰まり防止具2は、円環状外周枠4Aの内側に細材3を架け渡した上枠4とこの上枠4と棒材5を介して接続される円環状下枠6とを備えて構成される。外周枠4Aと下枠6はそれぞれ、同一径(例えば、本実施例では、130mm)のステンレス製リングにより形成される。
【0024】
上枠4には、細材3が枠中心Oで交差して放射状に延び延長端が外周枠4Aに溶接される。細材3はステンレス製丸棒により構成される。細材3は、図1の(A)に示すように、円環状外周枠4Aの周方向に等間隔で配置され、細材3と外周枠4Aとで空隙S1が画成されるようになっている。この空隙S1は、円形外周枠4Aの半径にほぼ相当する直線2等辺と円形外周枠4Aの円周の一部に相当する弧状の辺とにより画成される。
【0025】
棒材5は、所定の長さ寸法L1(例えば、本実施例では、100mm)を有し、細材3が外周枠4Aと接続される部位毎に円環状枠4A、6の周方向に沿って等間隔で配置され、上下端がそれぞれ外周枠4Aと下枠6とに溶接されるようになっている。棒材5は、ステンレス製丸棒により構成される。棒材5は隣り合う棒材5間に所定の間隔(空隙)S2が設けられるようになっている。
【0026】
下枠6には、図1の(A)および(B)に示すように、排水口10に差し込まれる脚7が設けられる。この脚7は折曲されて弾発復帰可能に形成され、排水口10に差し込まれると、排水路の内壁に圧接するようになっている。このため、排水口10上に露出する上下枠4、6や棒材5が雨水による水流を受けても確実に排水口10に係止されるようになっている。
【0027】
ところで、本実施例に係る詰まり防止具2は、上枠4の空隙S1を細材3の配置により設定するにあたり、排水口10(口径φx、図3参照)を塞ぐ虞のある大きさに基づいて、すなわち、排水口10の通過を許容することができるかどうかに基づいて、その空隙S1の大きさを設定している。つまり、障害物Dsが、土、砂、塵埃、腐葉土または枯葉のうちいずれかのような自然由来物やゴルフボールなどの人工由来物のうち小細片であって、排水口10はこれらの流入により詰まる虞がない内径φxを有する場合、上枠4の空隙S1は、これら小細片の通過を許容する大きさに設定される。このため、雨水とともにこれら小細片が詰まり防止具2に流入してくると、上枠4の空隙S1は排水口10への流入を許容するようになっている。同様に、棒材5間の間隔S2を棒材5の配置により設定するにあたり、排水口10に流入可能な障害物Dsの大きさに応じて予め通過を許容する大きさになるようにしている。すなわち、障害物Dsが上記のような小細片であって、排水口10がこれら小細片の流入により詰まる虞がない内径φxを有する場合、棒材5間の間隔(空隙)S2は、これら小細片の通過を許容する大きさに設定される。このため、小細片が詰まり防止具2に流入してくると、棒材5間の空隙S2は排水口10への流入を許容するようになっている。
【0028】
一方、上枠4の空隙S1または棒材5間の間隔S2は、例えば、障害物Dbが、紙片、合成樹脂製品、缶、壜等の大きい人工由来物や大きい枯葉などの自然由来物であって、口径φxを有する排水口10に流入すると、排水口10を塞いでしまう虞のあるものについては、流入を阻止することができる大きさに設定される。すなわち、本実施例に係る詰まり防止具2では、空隙S1の大きさと間隔S2の大きさとをそれぞれ、口径φxの排水口10を塞ぐ大きさに基づいて、塞ぐ虞のある大きさの障害物Dbを阻止することができ、塞ぐ虞のない大きさの障害物Dsの通過を許容する大きさに設定している。このため、本実施例に係る詰まり防止具2では、細かい障害物Dsは雨水とともに排水口10に排出させ、詰まる虞のある大きい障害物Dbのみが排水口10に流入するのを阻止するようになっている。このため、排水口の周囲に小孔を有するカバーや網を配置して小細片さえ流入を阻止する従来の構造に比べ、排水口10の回りに障害物が堆積することがなく円滑に雨水を排出することができ、樋や屋外床11が雨によりオーバーフローすることがない。
【0029】
次に、上記実施例に係る詰まり防止具2の作用について説明する。上記実施例に係る詰まり防止具2は、脚7が排水口10に差し入れられて係止されると、下枠6が樋または屋外床11に接地され、排水口10の上方に、上枠6内側で枠中心Oに交差して放射状に延びる細材3と、外周枠4Aと、外周枠4Aと下枠6間で周方向に沿って等間隔で配置された棒材5とにより囲いが形成される。このため、排水口10を塞いでしまう虞のある大きさの障害物Db(例えば、紙片、合成樹脂製品、缶、壜等)が流入してくると、この障害物Dbをブロックし、排水口10への流入を阻止する。一方、排水口10に流入可能な大きさの障害物Ds(土、砂、塵埃、腐葉土または枯葉等)が流入してくると、上枠4と棒材5とにより形成された囲いの空隙S1、S2を通過し、排水口10への流入を許容する。このため、これら細かい障害物Dsは詰まり防止具2に堆積することがない。大きい障害物Dbは詰まり防止具2により排水口10への流入が阻止されて残る。このため、排水口10は大きい障害物Dbにより塞がれることがない。しかも、たとえ、大きい障害物Dbが詰まり防止具2の周囲に多数集まっていても、排水口10の上方には、上下枠4、6、および棒材5により外気と通じる空間が常に形成されるので、より細かい障害物Dsは雨水とともに排水口10に円滑に排出される。また、大きい障害物Dbは詰まり防止具2の周囲に集まるので、点検作業時、発見しやすく取り除き作業が容易になる。
【実施例2】
【0030】
次に、上記第1の実施例に係る詰まり防止具2の変形例について説明する。変形例に係る詰まり防止具12は、図4の(A)および(B)に示すように、棒材15の長さ寸法L2を上記実施例に係る詰まり防止具2の棒材5の半分の寸法(L2=L1×1/2、すなわち、50mm)とした点を除いて上記詰まり防止具2とほぼ同一の構成を有している。つまり、この変形例に係る詰まり防止具12では、高さがほぼ半分になっているため、例えば、駅舎の樋または屋外床11と屋根との間が狭隘な場所などの設置場所に制約があっても、屋根を一部切り落とすことなく用いることができる。このため、設置場所に応じて、多種のものから選択して用いることができるようになっている。
【実施例3】
【0031】
次に、本発明の第2の実施例に係る詰まり防止具22について説明する。第2の実施例に係る詰まり防止具22は、図5に示すように、上記第1の実施例に係る詰まり防止具2が、上枠4の外周枠4Aと下枠6とを円環状に形成しているのに対し、上枠24の外周枠24Aと下枠26とをほぼ同一形状の四角形(平行四辺形)に形成した点、上枠24には、細材23を交差させ外周枠24Aの辺に平行に延ばして外周枠24Aに接続した点が異なっている。この詰まり防止具22は、下枠26に、排水口10に差し込まれる脚27が設けられ、排水口10に差し込まれると、排水路の内壁に圧接するようになっている。
【実施例4】
【0032】
図6の(A)ないし(C)はそれぞれ、上枠の変形例を示すもので、図6の(A)では、上枠34の外周枠34Aを正方形に形成し、細材33を枠中心で交差させて放射状に延ばして外周枠34Aに接続したものが示されている。また、図6の(B)に示す上枠44では、外周枠44Aを正方形に形成し、一方の細材43Aを交差させて外周枠44Aの辺に平行に延ばして外周枠34Aに接続するとともに、他方の細材43Bを枠中心で交差させて放射状に延ばして外周枠34Aに接続している。さらに、図6の(C)に示す上枠54では、外周枠54Aを正多角形(正六角形)に形成し、細材53を枠中心で交差させて放射状に延ばして外周枠54Aに接続している。
【0033】
なお、上記各実施例では、脚を下枠に等間隔に設けられた4本の脚部から構成しているがこれに限られるものではなく、折曲されて弾発復帰可能に形成され、排水口に差し込まれると、排水路の内壁に圧接するよう構成されるものであれば、脚部の本数や形状に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0034】
2 詰まり防止具
10 排水口
11 樋または屋外床
φx 排水口の口径
S1 上枠の空隙
S2 棒材間の間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樋または屋外床の排水口に設けられ、水の通過を許容し障害物の排水口への流入を阻止する空隙が形成された詰まり防止具において、この空隙の大きさを、排水口の大きさに基づいて、排水口を塞ぐ虞のある障害物の大きさより小さく、排水口を塞ぐ虞のない障害物の大きさより大きく設定したことを特徴とする詰まり防止具。
【請求項2】
詰まり防止具を、内側に細材を架け渡した上枠とこの上枠と棒材を介して接続される下枠とを備えて構成し、
棒材を上下枠の外周に沿って等間隔で配置させ、
上面に設定される空隙を、細材の配置によりほぼ同一形状に画成して形成するとともに、
周面に設定される空隙を、棒材間の間隔により形成したことを特徴とする請求項1に記載の詰まり防止具。
【請求項3】
下枠には、排水口に差し込まれ排水管内面に圧接される脚が設けられることを特徴とする請求項2に記載の詰まり防止具。
【請求項4】
上枠の外周枠を円環状に形成するとともに、細材を枠中心で交差させて放射状に延ばして外周枠に接続したことを特徴とする請求項2または3に記載の詰まり防止具。
【請求項5】
上枠の外周枠を四角形状に形成するとともに、細材を交差させ外周枠の辺に平行に延ばして外周枠に接続したことを特徴とする請求項2または3に記載の詰まり防止具。
【請求項6】
空隙により通過を許容される障害物が、排水口の大きさより小さい土、砂、塵埃、腐葉土または枯葉のうちいずれかの小細片であることを特徴とする請求項1または2に記載の詰まり防止具。
【請求項7】
棒材の高さを異ならせたことを特徴とする請求項2ないし6のうちいずれか1に記載の詰まり防止具。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−17128(P2011−17128A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−160560(P2009−160560)
【出願日】平成21年7月7日(2009.7.7)
【出願人】(000221616)東日本旅客鉄道株式会社 (833)
【出願人】(500510261)ジェイアール東日本ビルテック株式会社 (11)