説明

語学学習支援方法

【課題】外国語のヒアリングのスキルの向上を望む学習者に対し、様々な人物の発する音声に慣れ親しむ機会を与えること。
【解決手段】異なる言語を母国語とするユーザ同士に各々の母国語で発音させ、その発音をマイクにより集音して得た音声データを学習支援サーバ装置20へアップロードさせる。各ユーザは、各々が母国語で発音した音声を学習支援サーバ装置20を介して交換し合うことにより、相手方の母国語の発音を学習できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、語学学習支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、外国語の学習を支援する種々の仕組みが提案されている。例えば、特許文献1に記されたディスク記録再生装置は、学習教材となる文章の音声データとテキストデータとを領域分けして記録した学習用記録媒体から音声データとテキストデータとを個別に読み出して出力する。この装置によると、学習者は、音声データとして出力される音声と対応する単語や文を同時に学習することができる。
【特許文献1】特開平10−162564
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、外国語の学習において最も肝要なヒアリングのスキルは、様々な人物の発する音声に慣れ親しむことによって効果的に高められるといわれている。しかしながら、特許文献1に開示された類の学習用記憶媒体は、1人又は2人のネーティブスピーカによって録音された教材を単に再生するに過ぎないものであり、より多くの様々な人物の音声に慣れ親しむという要請を満たすものでなかった。
本発明は、このような背景の下に案出されたものであり、外国語のヒアリングのスキルの向上を望む学習者に対し、様々な人物の発する音声に慣れ親しむ機会を与える仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の好適な態様である語学学習支援方法は、語学学習の教材として選定された文章を所定の複数の言語で夫々表わしたテキストデータとその文章を前記複数の言語で夫々発音して得た音声データの纏まりであるセルを記憶するための教材記憶手段を備えたサーバ装置、及び少なくとも2以上のユーザの各々に利用される各端末を有するシステムによる語学学習支援方法であって、第1の端末が、文章を自端末のユーザが第1の言語で発音して得た音声データと、その文章を第1の言語、第2の言語、又はその両者で表したテキストデータとを同時に又は異なるタイミングで前記サーバ装置に送信する登録要請工程と、前記サーバ装置が、第1の端末から受信した音声データとテキストデータとを含んだセルを前記教材記憶手段に記憶する新規セル登録工程と、前記サーバ装置が、前記教材記憶手段のセルからテキストデータを抽出し、抽出したテキストデータを第2の端末に送信するテキスト提示工程と、前記サーバ装置からテキストデータを受信した第2の端末が、受信したテキストデータが表す文章を自端末のユーザが第2の言語で発音して得た音声データを前記サーバ装置へ送信する応答工程と、前記第2の端末から音声データを受信したサーバ装置が、受信した音声データを前記教材記憶手段のセルに追加すると共に、そのセルから前記文章を第1の言語で発音して得た音声データを抽出し、抽出した音声データを前記第2の端末へ送信する音声追加工程と、前記サーバ装置が、前記音声追加工程にて追加した音声データを前記教材記憶手段のセルから抽出し、抽出した音声データを第1の端末へ送信する追加音声提示工程とを有する。
【0005】
この態様において、前記応答工程は、前記サーバ装置からテキストデータを受信した第2の端末が、そのテキストデータが表す第1の言語、第2の言語、又はその両者の文章を自端末の表示デバイスに表示する工程と、第2の端末が、前記表示した文章を自端末のユーザが第2の言語で発音して得た音声を自端末の集音デバイスを介して集音し、集音した音声を表す音声データを前記サーバ装置へ送信する工程とを含んでもよい。
【0006】
また、前記教材記憶手段は、複数の前記セルと、それらのセルにテキストデータ及び音声データとして含まれる文章の属性を表す属性情報とを各々対応付けて記憶するものであり、前記テキスト提示工程は、第2の端末が、属性情報を含むメッセージを前記サーバ装置に送信する工程と、前記メッセージを受信したサーバ装置が、そのメッセージに含まれる属性情報と対応付けて前記教材記憶手段に記憶されたセルを特定し、特定したセルに含まれるテキストデータを第2の端末へ送信する工程とを含んでもよい。
【0007】
前記音声追加工程は、第2の端末から音声データを受信したサーバ装置が、受信した音声データに音声テキスト変換処理を施すことによってテキストデータを取得する工程と、前記取得したテキストデータと前記第2の端末から受信したテキストデータの一致度が所定の条件を満たしたとき、前記第2の端末から受信した音声データを前記教材記憶手段のセルに追加する工程とを含んでもよい。
【0008】
前記新規セル登録工程は、前記第1の端末から受信した音声データに所定のフォルマント変換を施して変換音声データを取得し、取得した変換音声データと前記第1の端末から受信したテキストデータとを含んだセルを前記教材記憶手段に記憶する工程を含み、前記音声追加工程は、前記第2の端末から受信した音声データに所定のフォルマント変換処理を施して変換音声データを取得し、取得した変換音声データを前記教材記憶手段のセルに追加する工程を含んでもよい。
【0009】
前記新規セル登録工程は、前記第1の端末から受信したテキストデータに登録禁止語として予め選定された所定の文字列が含まれているか否か判断する工程と、前記受信したテキストデータに前記所定の文字列が含まれていないと判断したとき、そのテキストデータと前記第1の端末から受信した音声データとを含んだセルを前記教材記憶手段に記憶する工程とを含んでもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、外国語のヒアリングのスキルの向上を望む学習者に対し、様々な人物の発する音声に慣れ親しむ機会を与えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(発明の実施の形態)
本願発明の実施形態について説明する。
本実施形態の特徴は、異なる言語を母国語とするユーザ同士に各々の母国語で発音した音声データを交換させることによって、相手方の母国語の発音を学習し合えるようにした点である。
図1は、本実施形態にかかる語学学習支援システムの全体構成図である。図に示すように、本システムは、複数の端末装置10と学習支援サーバ装置20とをネットワーク90により接続してなる。なお、各ユーザには、各々に固有のユーザIDが夫々割り振られているものとする。
【0012】
本システムは、自らの端末装置10を用いて学習支援サーバ装置20にアクセスしてくるユーザに対して、以下の3つのサービスを提供する。
a文章登録サービス
このサービスを利用するユーザは、外国語学習の教材とする文章(以下、「教材文章」と呼ぶ)を自ら選定した後、その教材文章を自らの母国語で発音して得た音声データを学習支援サーバ装置20へアップロードする。
b音声追加サービス
このサービスを利用するユーザは、文章登録サービスを通じて他のユーザがアップロードしていた教材文章の音声データを聴取するかわりに、その教材文章を自らの母国語で発音して得た音声データを学習支援サーバ装置20へアップロードする。
c文章確認サービス
このサービスを利用するユーザは、文章登録サービスを通じて自らが選定し登録しておいた教材文章の新たな音声データが音声追加サービスを通じて他のユーザからアップロードされているか否か確認し、アップロードされていればその音声を聴取する。
【0013】
図2は、端末装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。図に示すように、この装置10は、各種制御を行うCPU11、CPU11にワークエリアを提供するRAM12、IPL(Initial Program Loader)を記憶したROM13、ハードディスク14、コンピュータディスプレイ15、キーボード16、マウス17、通信インターフェース18、マイクロホン19、スピーカ31などを備える。
【0014】
図3は、学習支援サーバ装置20のハードウェア構成を示すブロック図である。図に示すように、この装置20は、CPU21、RAM22、ROM23、ハードディスク24、通信インターフェース25などを備える。
ハードディスク24は、教材管理データベース24aを記憶する。
教材管理データベース24aは、各々が、1つの教材文章と対応する複数のレコードの集合体であり、文章登録サービスを通じてユーザが教材文章を新たに選定するたびに、レコードが1つ追加されることになっている。
図4は、教材管理データベース24aのデータ構造図である。
このデータベースを構成する1つのレコードは、「登録者」、「母国語」、「学習希望言語」、「教材文章」、及び「ステータス」の5つのフィールドを有する。
「登録者」のフィールドには、文章登録サービスを通じて教材文章を選定したユーザのユーザIDが記憶される。「母国語」のフィールドには、教材文章を選定したユーザの母国語を表す言語情報が記憶される。「学習希望言語」のフィールドには、教材文章を選定したユーザの学習希望言語を表す言語情報が記憶される。
「教材文章」のフィールドには、セルが記憶される。セルは、ある教材文章を複数の言語で表したテキストデータ及びその文章を各言語で発音して得た音声データの纏まりである。
「ステータス」のフィールドには、「音声追加なし」又は「音声追加あり」のいずれか一方のデータが記憶される。
【0015】
次に、本実施形態の動作を説明する。
本実施形態の動作は、文章登録サービス処理、音声追加サービス処理、及び文章確認サービス処理の3つの処理に大別することができる。
ユーザの端末装置10が学習支援サーバ装置20へアクセスすると、サーバ装置20のCPU21は、ホーム画面の表示データをその端末装置10へ送信する。
表示データを受信した端末装置10のCPU11は、図5に示すホーム画面をコンピュータディスプレイ15に表示させる。この画面の上段には、「利用するサービスを選択してください。」という文字列が表示され、その下には、「文章登録サービス」、「音声追加サービス」、及び「文章確認サービス」と夫々記したボタンが表示される。この画面において、「文章登録サービス」のボタンが選択されると文章登録サービス処理が、「音声追加サービス」のボタンが選択されると音声追加サービス処理が、「文章確認サービス」のボタンが選択されると文章確認サービス処理が夫々実行される。
【0016】
図6及び図7は、文章登録サービス処理を示すフローチャートである。ホーム画面において、「文章登録サービス」のボタンがユーザによって選択されると、そのユーザの端末装置10のCPU11は、文章登録サービスの提供を求めるメッセージを学習支援サーバ装置20へ送信する(S100)。
メッセージを受信した学習支援サーバ装置20のCPU21は、初期登録事項入力要求画面の表示データを端末装置10へ送信する(S110)。
【0017】
表示データを受信した端末装置10のCPU11は、初期登録事項入力要求画面をコンピュータディスプレイ15に表示させる(S120)。
初期登録事項入力要求画面の上段には、「必要事項を各入力欄に入力してください。」という内容の文字列が表示される。その下には、ユーザID入力欄、母国語入力欄、及び学習希望言語入力欄が表示される。ユーザは、各入力欄に必要事項を入力する。例えば、自らの母国語が日本語で、英語の学習を希望しているユーザであれば、ユーザID入力欄に自らのユーザIDを入力した後、母国語入力欄に「日本語」と、学習希望言語入力欄に「英語」と夫々入力する。
【0018】
初期登録事項入力要求画面の各入力欄に必要事項が入力されると、端末装置10のCPU11は、ユーザID入力欄に入力されたユーザID、母国語入力欄に入力された母国語の言語情報、学習希望言語入力欄に入力された学習希望言語の言語情報を学習支援サーバ装置20へ送信する(S130)。
ユーザID、母国語の言語情報、及び学習希望言語の言語情報を受信した学習支援サーバ装置20のCPU21は、教材管理データベース24aにレコードを1つ追加する(S140)。
【0019】
CPU21は、ステップ140で追加したレコードの「登録者」のフィールドにユーザIDを、「母国語」のフィールドに母国語の言語情報を、「学習希望言語」のフィールドに学習希望言語の言語情報を夫々記憶する(S150)。
CPU21は、新たなセルをRAM22に生成する(S160)。つまり、新たなセルを構成する各種データの纏まりを記憶させるための領域をRAM22に確保する。
CPU21は、教材文章選定要求画面の表示データを端末装置10へ送信する(S170)。
【0020】
表示データを受信した端末装置10のCPU11は、教材文章選定要求画面をコンピュータディスプレイ15に表示させる(S180)。
教材文章選定要求画面の上段には、「教材文章を選定し、その教材文章をご自身の母国語の文字で入力して下さい。教材文章はご自身が創作されたものでも著作権の切れた古典作品等からの引用でも構いませんが、登録後は著作権フリーの扱いとなりますのでご注意下さい。」という内容の文字列が表示される。更に、その下には、教材文章入力欄が表示される。
【0021】
ユーザは、教材文章入力欄に自らが選定した教材文章を自らの母国語の文字列で入力する。
教材文章が入力されると、端末装置10のCPU11は、入力された教材文章を表すテキストデータを学習支援サーバ装置20へ送信する(S190)。
テキストデータを受信した学習支援サーバ装置20のCPU21は、そのテキストデータが、ステップ150で「母国語」のフィールドに記憶した言語情報の言語、つまり、文章登録サービスを利用するユーザから見た母国語で表されているか否か判断する(S200)。
【0022】
ステップ200にて、テキストデータが母国語で表されていないと判断したCPU21は、再選定要求画面の表示データを端末装置10へ送信する(S210)。
表示データを受信した端末装置10のCPU11は、再選定要求画面をコンピュータディスプレイ15に表示させる(S220)。再選定要求画面の上段には、「教材文章がご自身の母国語で入力されていません。再入力してください。」という内容の文字列が表示され、その下には、教材文章入力欄が表示される。ユーザが教材文章入力欄に教材文章を入力すると、ステップ190以降の処理が繰り返される。
【0023】
CPU11は、ステップ190にて端末装置10から送信されてきたテキストデータをステップ160で生成したセルに追加する(S230)。
続いて、CPU11は、翻訳文要求画面の表示データを端末装置10へ送信する(S240)。
【0024】
表示データを受信した端末装置10のCPU11は、翻訳文要求画面をコンピュータディスプレイ15に表示させる(S250)。
翻訳文要求画面の上段には、「選定された教材文章の翻訳文を、ご自身が学習を希望する外国語の文字で入力してください。」という内容の文字列が表示され、その下には、翻訳文入力欄が表示される。
【0025】
ユーザは、翻訳文入力欄に翻訳文を入力する。翻訳文が入力されると、端末装置10のCPU11は、入力された翻訳文を表すテキストデータを学習支援サーバ装置20へ送信する(S260)。
テキストデータを受信した学習支援サーバ装置20のCPU21は、そのテキストデータが、ステップ150で「学習希望言語」のフィールドに記憶した言語情報の言語、つまり、文章登録サービスを利用するユーザから見た学習希望言語で表されているか否か判断する(S270)。
【0026】
ステップ270にて、テキストデータが学習希望言語で表されていないと判断したCPU21は、翻訳再入力要求画面の表示データを端末装置10へ送信する(S280)。
表示データを受信した端末装置10のCPU11は、翻訳再入力要求画面をコンピュータディスプレイ15に表示させる(S290)。翻訳再入力要求画面の上段には、「教材文章の翻訳文が学習希望言語で入力されていません。再入力してください。」という内容の文字列が表示され、その下には、翻訳文入力欄が表示される。ユーザが翻訳文入力欄に教材文章の翻訳文を入力すると、ステップ260以降の処理が繰り返される。
【0027】
学習支援サーバ装置20のCPU21は、ステップ260にて端末装置10から送信されてきたテキストデータをステップ160で生成したセルに追加する(S300)。
CPU21は、音声入力要求画面の表示データを端末装置10へ送信する(S310)。
【0028】
表示データを受信した端末装置10のCPU11は、音声入力要求画面をコンピュータディスプレイ15に表示させる(S320)。
音声入力要求画面には、「教材文章をご自身の母国語で発音してください。」という内容の文字列が表示される。
【0029】
ユーザは、教材文章を自らの母国語で発音する。
教材文章が発音されると、端末装置10のCPU11は、その発音内容をマイクにより集音して得た音声データを学習支援サーバ装置20へ送信する(S330)。
音声データを受信した学習支援サーバ装置20のCPU21は、その音声データをステップ160で生成したセルに追加する(S340)。
【0030】
CPU21は、セルをステップ130で追加したレコードの「教材文章」のフィールドに記憶する(S350)。
続いて、CPU21は、ステップ130で追加したレコードの「ステータス」のフィールドに、「音声追加なし」のデータを記憶する(S360)。
【0031】
CPU21は、登録完了通知画面の表示データを端末装置10へ送信する(S370)。
表示データを受信した端末装置10のCPU11は、登録完了通知画面をコンピュータディスプレイ15に表示させる。(S380)。
登録完了通知画面には、「あなたの選定した教材文章の登録が完了しました。登録された教材文章に対する他のユーザからの音声の追加の状況は文章確認サービスでご確認頂けます。」という内容の文字列が表示される。
【0032】
図8は、音声追加サービスを示すフローチャートである。ホーム画面において、「音声追加サービス」のボタンがユーザによって選択されると、そのユーザの端末装置10は、音声追加サービスの提供を求めるメッセージを学習支援サーバ装置20へ送信する(S400)。
メッセージを受信した学習支援サーバ装置20のCPU21は、言語条件入力要求画面の表示データを端末装置10へ送信する(S410)。
【0033】
表示データを受信した端末装置10のCPU11は、言語条件入力要求画面をコンピュータディスプレイ15に表示させる(S420)。
言語条件入力要求画面の上段には、「あなたの母国語と、学習を希望する外国語を入力してください。」という内容の文字列が表示され、その下には、母国語入力欄及び学習希望言語入力欄が表示される。ユーザは、各入力欄に必要事項を入力する。例えば、自らの母国語が英語で、日本語の学習を希望している場合は、母国語入力欄に「英語」と、学習希望言語入力欄に「日本語」と夫々入力する。
【0034】
言語条件入力欄に各入力欄に必要事項が入力されると、端末装置10のCPU11は、母国語入力欄に入力された母国語の言語情報、及び学習希望言語入力欄に入力された学習希望言語の言語情報を学習支援サーバ装置20へ送信する(S430)。
母国語の言語情報、及び学習希望言語の言語情報を受信した学習支援サーバ装置20のCPU21は、受信した母国語の言語情報と「学習希望言語」のフィールドの記憶内容が一致し、且つ学習希望言語の言語情報と「母国語」のフィールドの記憶内容が一致する一又は複数のレコードを教材管理データベース24aから特定する(S440)。
【0035】
CPU21は、ステップ440で特定した一又は複数のレコードの「登録者」のフィールドに記憶されているユーザIDを読み出す(S450)。
CPU21は、ステップ450で読み出したユーザIDを所定の雛形に埋め込んで得た登録者提示画面の表示データを端末装置10へ送信する(S460)。
【0036】
表示データを受信した端末装置10のCPU11は、登録者提示画面をコンピュータディスプレイ15に表示させる(S470)。
登録者提示画面の上段には、「あなたが学習したい言語を母国語とし、あなたの母国語を学習したいユーザは以下の通りです。学習教材の閲覧を希望するユーザを選択してください。」という内容のメッセージが表示される。その下には、ユーザIDを列記したリストが表示される。
【0037】
ユーザは、リストに列記されているユーザIDのうちの1つを選択する。
ユーザIDが選択されると、端末装置10のCPU11は、そのユーザIDを学習支援サーバ装置20へ送信する(S480)。
ユーザIDを受信した学習支援サーバ装置20のCPU21は、そのユーザIDを「登録者」のフィールドに記憶したレコードを教材管理データベース24aから特定する(S490)。
【0038】
続いて、CPU21は、ステップ490で特定したレコードの「教材文章」のフィールドに記憶されたセルをRAM22に読み出す(S500)。
CPU21は、RAM22に読み出したセルから、文章登録サービス処理のステップ230及びステップ300でそのセルに夫々追加されたテキストデータを抽出する(S510)。つまり、音声追加サービスを利用するユーザから見た学習希望言語と母国語で教材文章を夫々表したテキストデータを抽出する。
【0039】
CPU21は、ステップ510で抽出したテキストデータを所定の雛形に埋め込んで得た教材文章提示画面の表示データを端末装置10へ送信する(S520)。
表示データを受信した端末装置10のCPU21は、教材文章提示画面をコンピュータディスプレイ15に表示させる(S530)。
教材文章提示画面には、「以下の文章が教材文章として登録されています。この教材文章をあなたの母国語で発音してくれれば、その引き換えに学習希望言語の音声を聴取できます。」という内容の文字列が表示される。その下には、音声追加サービスを利用するユーザから見た学習希望言語で教材文章を表した文字列が表示され、更にその下には母国語で教材文章を表した文字列が表示される。
【0040】
ユーザは、教材文章を自らの母国語で発音する。
教材文章が発音されると、端末装置10のCPU11は、その発音内容をマイクにより集音して得た音声データを学習支援サーバ装置20へ送信する(S540)。
音声データを受信した学習支援サーバ装置20のCPU21は、その音声データをRAM22のセルに追加する(S550)。
【0041】
CPU21は、セルをステップ490で特定したレコードの「教材文章」のフィールドに記憶する(S560)。
CPU21は、ステップ490で特定したレコードの「ステータス」のフィールドに、「音声追加あり」のデータを記憶する(S570)。
CPU21は、RAM22に読み出されているセルから、文章登録サービス処理のステップ340でそのセルに追加された音声データを抽出する(S580)。つまり、音声追加サービスを利用するユーザから見た学習希望言語で教材文章を発音して得ていた音声データを抽出する。
【0042】
CPU21は、ステップ580で抽出した音声データを端末装置10へ送信する(S590)。
音声データを受信した端末装置10のCPU11は、その音声データが表す音声をスピーカ31から放音させる(S600)。これにより、音声追加サービスを利用するユーザは、スピーカ31から放音される自らの学習希望言語の音声を聴取できる。
【0043】
図9は、文章確認サービスを示すフローチャートである。ホーム画面において、「文章確認サービス」のボタンがユーザによって選択されると、そのユーザの端末装置10は、文章確認サービスの提供を求めるメッセージを学習支援サーバ装置20へ送信する(S600)。
メッセージを受信した学習支援サーバ装置20のCPU21は、ユーザID入力要求画面の表示データを端末装置10へ送信する(S610)。
【0044】
表示データを受信した端末装置10のCPU11は、ユーザID入力要求画面をコンピュータディスプレイ15に表示させる(S620)。
ユーザID入力要求画面の上段には、「ユーザIDを入力して下さい。」という内容の文字列が表示され、その下には、ユーザID入力欄が表示される。
【0045】
ユーザは、ユーザID入力欄に自らのユーザIDを入力する。
ユーザIDが入力されると、端末装置10のCPU11は、そのユーザIDを学習支援サーバ装置20へ送信する(S630)。
ユーザIDを受信した学習支援サーバ装置20のCPU21は、そのユーザIDを「登録者」のフィールドに記憶したレコードを教材管理データベース24aから特定する(S640)。
【0046】
CPU21は、ステップ640で特定したレコードの「ステータス」のフィールドの記憶内容が「音声追加あり」になっているかそれとも「音声追加なし」になっているか判断する(S650)。
ステップ640にて、「ステータス」のフィールドの記憶内容が「音声追加なし」になっていると判断したCPU21は、音声未追加通知画面の表示データを端末装置10へ送信する(S660)。
【0047】
表示データを受信した端末装置10のCPU11は、音声未追加通知画面をコンピュータディスプレイ15に表示させる(S670)。
音声未追加通知画面には、「今のところ、あなたの学習希望言語の音声は他のユーザからアップロードされていません。」という内容の文字列を表示させる。
【0048】
ステップ650にて、「ステータス」のフィールドの記憶内容が「音声追加あり」となっていると判断したCPU21は、ステップ640で特定したレコードの「教材文章」のフィールドに記憶されているセルをRAM22に読み出す(S680)。
CPU21は、ステップ680で読み出したセルから、音声追加サービス処理のステップ550でそのセルに追加された音声データを抽出する(S690)。つまり、文章確認サービスを利用するユーザから見た学習希望言語で教材文章を発音して得ていた音声データを抽出する。
【0049】
CPU21は、ステップ690で抽出した音声データを端末装置10へ送信する(S700)。
音声データを受信した端末装置10のCPU11は、その音声データが表す音声をスピーカ31から放音させる(S710)。これにより、文章確認サービスを利用するユーザは、スピーカ31から放音される自らの学習希望言語の音声を聴取できる。
【0050】
図10及び図11は、文章登録サービス、音声追加サービス、及び文章確認サービスの各種サービスを利用した外国語学習の進め方の一例を示した図である。
図10に示す第1段階では、日本語を母国語とするユーザAが自らの端末装置10から学習支援サーバ装置20へアクセスして文章登録サービスに進み、自らの母国語である日本語の「これは、サンプルです。」のテキストデータJT1をアップロードしてセルに追加させる(図6のステップ230)。
第2段階では、ユーザAが自らの学習希望言語である英語の「This is a sample.」のテキストデータET1をアップロードしてセルに追加させる(ステップ300)。
第3段階では、ユーザAが自らの母国語である日本語で「これは、サンプルです。」を発音し、その発音をマイクにより集音して得た音声データJM1をアップロードしてセルに追加させる(ステップ340)。この段階において、ユーザAに対する文章登録サービスの提供の結果として教材管理データベース24aに記憶されるセルは、テキストデータJT1、テキストデータET1、及び音声データJM1を内包したものとなる。
【0051】
図10に示す第4段階では、英語を母国語とするユーザBが自らの端末装置10から学習支援サーバ装置20へアクセスして音声追加サービスに進むと、ユーザAがアップロードしていたテキストデータJT1が表す「これは、サンプルです。」とテキストデータET1が表す「This is a sample.」とが端末装置10にダウンロードされてそのコンピュータディスプレイ15に表示される(図8のステップ530)。
第5段階では、ユーザBが自らの母国語である英語で「This is a sample.」を発音し、その発音をマイクにより集音して得た音声データEM2をアップロードしてセルに追加させる(ステップ550)。
【0052】
第6段階では、ユーザAがアップロードしていた音声データJM1が端末装置10にダウンロードされてそのスピーカ31から放音される(ステップ600)。この結果、ユーザBは、自らが英語で「This is a sample.」を発音した音声データをアップロードすることと引き換えに、ユーザAが日本語で「これは、サンプルです。」を発音した音声を聴取することができ、日本語の語学学習に役立てることができる。
また、ユーザBに対する文章登録サービスの提供を通じて教材管理データベース24aに記憶されるセルは、テキストデータJT1、テキストデータET1、音声データJM1に加えて、音声データEM1を内包したものとなる。
第7段階では、ユーザAが自らの端末装置10から学習支援サーバ装置20へ再びアクセスして文章確認サービスに進むと、ユーザBがアップロードしていた音声データEM1が端末装置10にダウンロードされてスピーカ31から放音される(図9のステップ710)。この結果、ユーザAは、自らが日本語で「これは、サンプルです。」を発音した音声データをアップロードすることと引き換えに、ユーザBが英語で「This is a sample.」を発音した音声を聴取することができ、英語の語学学習に役立てることができる。
【0053】
以上説明した本実施形態によると、文章登録サービス、音声追加サービス、及び文章確認サービスの3つのサービスを通じて異なる言語を母国語とするユーザ同士に各々の母国語で発音した音声を交換させ、効率的な英語学習を提供することができる。
また、本実施形態の文章登録サービスでは、ユーザの端末装置10に表示される教材文章選定要求画面に、教材文章が著作権フリーの取り扱いとなる旨のメッセージが掲載されるようになっている。従って、著作権の取扱についてのトラブルの発生を未然に防ぐことができる。
更に、本実施形態の文章登録サービスでは、ユーザが教材文章選定要求画面を通じて入力した教材文章と翻訳文要求画面を通じて入力した翻訳文のテキストデータが前もって指定された母国語及び学習希望言語で記されたものでないときに再入力が促されるようになっている。従って、他のユーザが音声追加サービスを利用する際にそのユーザの言語条件と合致しない内容の教材文章や翻訳文が提示されてしまう事態を回避できる。
【0054】
(他の実施形態)
本実施形態は、種々の変形実施が可能である。
1.上記実施形態の音声追加サービス処理においては、音声追加サービスを利用するユーザが自らの母国語と学習希望言語を指定すると、指定された母国語と「学習希望言語」のフィールドの記憶内容が一致し、且つ学習希望言語と「母国語」のフィールドの記憶内容が一致するレコードが教材管理データベース24aから特定され、そのレコードの「登録者」のフィールドのユーザIDが登録者提示画面として表示されるようになっていた。これに対し、音声追加サービスを利用するユーザは、自らの母国語と学習希望言語に加えて、学習教材のジャンル(スポーツ、音楽、映画)や、シリーズ物としての纏まり、あるいは特定の地方の訛り(標準語、関西弁、イギリス英語、ミネソタ訛り)などといった「属性」を指定し、その属性までも満たすような教材文章を登録しているユーザのユーザIDが登録者提示画面として表示されるようにしてもよい。この変形例では、文章登録サービスを利用するユーザのユーザID、母国語、学習希望言語に加えて、学習教材の属性の入力を求め、入力された属性を教材管理データベース24aに記憶する。一方で、音声追加サービスを利用するユーザに対しても、母国語、学習希望言語、及び学習教材の属性の入力を求め、それらの3つの要素をキーとしてレコードの特定を行う。この変形例によると、例えば、特定のジャンルで頻出する会話を習得したいといった要望や、特定の地方で使われる会話を習得したいといった要望を満たすことができる。
【0055】
2.上記実施形態においては、文章登録サービスを利用するユーザによってアップロードされた教材文章やその翻訳文に差別用語や卑猥な文言が含まれていたとしても、その内容は音声追加サービスの教材文章提示画面を介して他のユーザに無条件に開示されてしまっていた。これに対し、差別用語や卑猥な文言の登録を排除する仕組みを学習支援サーバ装置20に取り入れてもよい。この変形例では、差別用語や卑猥な用語などといった登録禁止用語を表す文字列を集めた登録禁止語データベースをハードディスク24に記憶させる。そして、文章登録サービス処理にてユーザの端末装置10から送信されてくる教材文章やその翻訳文のテキストデータが登録禁止語データベースの登録禁止用語を含むものであるときは、別の教材文章や翻訳文の入力を促すメッセージを返信する。
【0056】
3.上記実施形態の文章登録サービスでは、ユーザの端末装置10に表示される教材文章選定要求画面に、選定された教材文章が著作権フリーの取り扱いとなる旨のメッセージが掲載されるようになっていたが、著作権侵害となる教材文章の登録を取り締まる仕組みはなかった。これに対し、著作権侵害となる教材文章が教材文書提示画面にて掲載されていることを申告する申告メッセージを端末装置10から学習支援サーバ装置20へ送信できるようにし、申告メッセージを受信した学習支援サーバ装置20がその申告にかかる教材文章のレコードを教材管理データベース24aから直ちに消去するようにしてもよい。この変形例によると、著作権侵害となる教材文章が音声追加サービスを介して広く流布されてしまう事態をより確実に回避できる。
【0057】
4.上記実施形態においては、各ユーザの母国語は自己申告として入力されるため、あるユーザがその母国語を偽った場合、発音の学習用としては相応しくない音声データが他のユーザに提供されてしまうこともあり得た。これに対し、教材文章又は翻訳文のテキストデータと、それらを発音して得た音声データの一致度を求め、一致度が所定値を上回った場合のみ音声データのセルへの追加を認めるようにしてもよい。この変形例の文章登録サービス処理では、図7のステップ330で端末装置10から送信された音声データを学習支援サーバ装置20が受信すると、その音声データに音声テキスト変換処理を施して得たテキストデータと、ステップ300でセルに追加したテキストデータの一致度を求める。そして、両者の一致度が所定値を上回った場合のみ、ステップ340に進み、その音声データをセルに追加する。音声追加サービス処理も同様に、図8のステップ540で端末装置10から送信された音声データを学習支援サーバ装置20が受信すると、その音声データに音声テキスト変換処理を施して得たテキストデータと、ステップ510で抽出したテキストデータの一致度を求める。そして、両者の一致度が所定値を上回った場合のみ、ステップ550に進み、その音声データをセルに追加する。
【0058】
5.上記実施形態においては、ユーザの発音した音声がそのままの声質の音声データとしてセルに追加されてしまうため、自らの声が見ず知らずの者に聴取されることを好まないユーザは、文章登録サービスや音声追加サービスを利用しにくいこともあった。これに対し、学習支援サーバ装置20に音声のフォルマントを変換する機能を搭載させ、ユーザの端末装置10から送信されてくる音声データのフォルマントをその機能を用いて変換してからセルに追加するようにしてもよい。この変形例によれば、自らの声が見ず知らずの者に聴取されることを好まないユーザであっても、サービスを安心して利用することができる。
【0059】
6.上記実施形態における音声追加サービスでは、サービスを利用するユーザが教材文章を自らの母国語で発音して得た音声データを学習支援サーバ装置20へアップロードしなければ、学習希望言語で発音されたその教材文章の音声を聴取できないようになっていた。これに対し、本システムでのみ流通させるポイントを各ユーザに購入させ、購入したポイントの支払いと引き換えに学習希望言語の音声を聴取させてもよい。
【0060】
7.上記実施形態の音声追加サービスを利用するユーザから、教材文章提示画面を介して提示される教材文章及び翻訳文の正確さ(文法、スペル)や丁寧さ(文語的か口語的か)についての評価を取得し、取得した評価を教材確認サービスを利用するユーザに提供するようにしてもよい。この変形例によると、文章登録サービスを利用して教材文章とその翻訳文を登録したユーザは、文章確認サービスを通じてその教材文章と翻訳文の評価の提供を受けることにより、自らの語学スキルを客観的に把握することができる。また、テキストデータの評価だけでなく、音声データについての評価を行えるようにしてもよい。更に、上述したポイントを流通させる態様においては、テキストデータや音声データについて良好な評価を得られたユーザに対して、特別のポイントを付与したり、あるいは、ポイントの購入時に支払った代金をキャッシュバックするようにしてもよい。
【0061】
8.1つのセルに、教材文章を異なるユーザが同じ言語でそれぞれ発音した複数の音声データを追加できるようにしてもよい。この変形例によれば、文章確認サービスを利用するユーザは、異なるユーザによって夫々追加された音声を聞き比べることができるため、外国語の理解をより深めることができる。また、文章登録サービスを利用するユーザは、教材文章とその翻訳文のテキストデータを学習支援サーバ装置20にアップロードしなければならなかったが、いずれか一方だけをアップロードさせるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】語学学習支援システムの全体構成図である。
【図2】端末装置のハードウェア構成図である。
【図3】学習支援サーバ装置のハードウェア構成図である。
【図4】教材管理データベースのデータ構造図である。
【図5】メニュー画面である。
【図6】文章登録サービス処理を示すフローチャートである(前半部分)。
【図7】文章登録サービス処理を示すフローチャートである(後半部分)。
【図8】音声追加サービスを示すフローチャートである。
【図9】文章確認サービスを示すフローチャートである。
【図10】外国語学習の進め方を示した図である(前半部分)。
【図11】外国語学習の進め方を示した図である(後半部分)。
【符号の説明】
【0063】
10…端末装置、11,21…CPU、12,22…RAM、13,23…ROM、14,24…ハードディスク、15…コンピュータディスプレイ、16…キーボード、17…マウス、18,25…通信インターフェース、19…マイクロホン、20…学習支援サーバ装置、31…スピーカ、90…ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
語学学習の教材として選定された文章を所定の複数の言語で夫々表わしたテキストデータとその文章を前記複数の言語で夫々発音して得た音声データの纏まりであるセルを記憶するための教材記憶手段を備えたサーバ装置、及び少なくとも2以上のユーザの各々に利用される各端末を有するシステムによる語学学習支援方法であって、
第1の端末が、文章を自端末のユーザが第1の言語で発音して得た音声データと、その文章を第1の言語、第2の言語、又はその両者で表したテキストデータとを同時に又は異なるタイミングで前記サーバ装置に送信する登録要請工程と、
前記サーバ装置が、第1の端末から受信した音声データとテキストデータとを含んだセルを前記教材記憶手段に記憶する新規セル登録工程と、
前記サーバ装置が、前記教材記憶手段のセルからテキストデータを抽出し、抽出したテキストデータを第2の端末に送信するテキスト提示工程と、
前記サーバ装置からテキストデータを受信した第2の端末が、受信したテキストデータが表す文章を自端末のユーザが第2の言語で発音して得た音声データを前記サーバ装置へ送信する応答工程と、
前記第2の端末から音声データを受信したサーバ装置が、受信した音声データを前記教材記憶手段のセルに追加すると共に、そのセルから前記文章を第1の言語で発音して得た音声データを抽出し、抽出した音声データを前記第2の端末へ送信する音声追加工程と、
前記サーバ装置が、前記音声追加工程にて追加した音声データを前記教材記憶手段のセルから抽出し、抽出した音声データを第1の端末へ送信する追加音声提示工程と
を有する語学学習支援方法。
【請求項2】
請求項1に記載の語学学習支援方法において、
前記応答工程は、
前記サーバ装置からテキストデータを受信した第2の端末が、受信したテキストデータが表す第1の言語、第2の言語、又はその両者の文章を自端末の表示デバイスに表示する工程と、
第2の端末が、前記表示した文章を自端末のユーザが第2の言語で発音して得た音声を自端末の集音デバイスを介して集音し、集音した音声を表す音声データを前記サーバ装置へ送信する工程と
を含むことを特徴とする語学学習支援方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の語学学習支援方法において、
前記教材記憶手段は、
複数の前記セルと、それらのセルにテキストデータ及び音声データとして含まれる文章の属性を表す属性情報とを各々対応付けて記憶するものであり、
前記テキスト提示工程は、
第2の端末が、属性情報を含むメッセージを前記サーバ装置に送信する工程と、
前記メッセージを受信したサーバ装置が、そのメッセージに含まれる属性情報と対応付けて前記教材記憶手段に記憶されたセルを特定し、特定したセルに含まれるテキストデータを第2の端末へ送信する工程と
を含むことを特徴とする語学学習支援方法。
【請求項4】
請求項1乃至3に記載の語学学習支援方法において、
前記音声追加工程は、
第2の端末から音声データを受信したサーバ装置が、受信した音声データに音声テキスト変換処理を施すことによってテキストデータを取得する工程と、
前記取得したテキストデータと前記第2の端末から受信したテキストデータの一致度が所定の条件を満たしたとき、前記第2の端末から受信した音声データを前記教材記憶手段のセルに追加する工程と
を含むことを特徴とする語学学習支援方法。
【請求項5】
請求項1乃至4に記載の語学学習支援方法において、
前記新規セル登録工程は、
前記第1の端末から受信した音声データに所定のフォルマント変換を施して変換音声データを取得し、取得した変換音声データと前記第1の端末から受信したテキストデータとを含んだセルを前記教材記憶手段に記憶する工程
を含み、
前記音声追加工程は、
前記第2の端末から受信した音声データに所定のフォルマント変換処理を施して変換音声データを取得し、取得した変換音声データを前記教材記憶手段のセルに追加する工程
を含むことを特徴とする語学学習支援方法。
【請求項6】
請求項1乃至5に記載の語学学習支援方法において、
前記新規セル登録工程は、
前記第1の端末から受信したテキストデータに登録禁止語として予め選定された所定の文字列が含まれているか否か判断する工程と、
前記受信したテキストデータに前記所定の文字列が含まれていないと判断したとき、そのテキストデータと前記第1の端末から受信した音声データとを含んだセルを前記教材記憶手段に記憶する工程と
を含むことを特徴とする語学学習支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−65291(P2007−65291A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−251291(P2005−251291)
【出願日】平成17年8月31日(2005.8.31)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】